説明

トイレタリー品用添加剤

【課題】 重合時に高価な乳化剤を用いることなく、低分子量PTFE以外の不純物や副生成物による品質低下の問題がないポリテトラフルオロエチレンパウダーを配合した各種トイレタリー品を提供する。
【解決手段】 トイレタリー品に用いるトイレタリー品用添加剤であって、前記トイレタリー品用添加剤は、懸濁重合により得られた数平均分子量100万以下であるポリテトラフルオロエチレンパウダーを配合してなるものであることを特徴とするトイレタリー品用添加剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレタリー品用添加剤及びトイレタリー品に関する。
【背景技術】
【0002】
低分子量ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕パウダーを配合したトイレタリー品は、様々な優れた性質を有することが知られている。
低分子量PTFEパウダーを配合したトイレタリー品としては、例えば、粉体結合性、塗布時の延展性等に優れ、塗布後の塵埃が抑制された固形状粉末化粧料(例えば、特許文献1参照。)、滑り性に優れ、カサツキ感が少ない化粧用パフ(例えば、特許文献2参照。)、塗布時の伸びが良く、使用感に優れた肌保湿用オイルや日焼け止めクリーム(例えば、特許文献3参照。)等が提案されている。
【0003】
低分子量PTFEパウダーを配合したトイレタリー品に関し、低分子量PTFEパウダーを配合した頭髪料、染毛料等の頭髪用品は、光沢、櫛通り、柔軟性、湿潤性に優れること(例えば、特許文献4参照。)、低分子量PTFEパウダーを配合したスクラブ石鹸、スクラブ洗顔料、スクラブ化粧料、歯磨き粉は、適度なマッサージ効果と洗浄性が向上すること(例えば、特許文献5参照。)等も知られている。
【0004】
トイレタリー品に配合する低分子量PTFEパウダーは、従来、(1)乳化重合、(2)高分子量PTFEパウダーを放射線や電子線にて分解し低分子量化する方法、又は、(3)高分子量PTFEパウダーを熱分解し低分子量化する方法により調製されていた(例えば、特許文献6、特許文献7及び特許文献8参照。)。
しかしながら、(2)放射線分解又は(3)熱分解にて調製した場合、得られる低分子量PTFEパウダーに分解物、副生成物等が混在する。そのため、このような低分子量PTFEパウダーをトイレタリー品に配合すると、得られる製品において、添加物の分解、着色、酸化物質の生成等、品質低下が生じる問題があった。
一方、(1)乳化重合法にて調製する場合、重合時に高価な乳化剤を使用する乳化剤を使用する必要がある。また、本法で得られる低分子量PTFEパウダーには、重合時に使用した乳化剤、例えばパーフルオロオクタン酸塩〔PFOA〕等の不純物が最終製品に残存する。
【特許文献1】特開昭60−126210号公報
【特許文献2】特開平4−297203号公報
【特許文献3】特開平5−331019号公報
【特許文献4】特開昭54−037840号公報
【特許文献5】特開平2−085206号公報
【特許文献6】特開平6−135820号公報
【特許文献7】特表平2001−513529号公報
【特許文献8】特開昭49−39642号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記現状に鑑み、重合時に高価な乳化剤を用いることなく、低分子量PTFE以外の不純物や副生成物による品質低下の問題がないPTFEパウダーを配合した各種トイレタリー品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、トイレタリー品に用いるトイレタリー品用添加剤であって、前記トイレタリー品用添加剤は、懸濁重合により得られた数平均分子量100万以下であるポリテトラフルオロエチレンパウダーを配合してなるものであることを特徴とするトイレタリー品用添加剤である。
本発明は、上記トイレタリー品用添加剤を用いてなることを特徴とするトイレタリー品である。
【発明の効果】
【0007】
本発明のトイレタリー品用添加剤は、各種原料に均一に配合することができ、不純物や副生成物による品質低下の問題がない。本発明のトイレタリー品は、不純物や副生成物による品質低下の問題がなく、使用感等の各種特性に優れている。
以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明のトイレタリー品用添加剤は、ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕パウダーを配合してなるものである。
【0009】
上記PTFEパウダーを構成するポリマーは、テトラフルオロエチレン〔TFE〕ホモポリマー及び/又は変性ポリテトラフルオロエチレン〔変性PTFE〕である。
本明細書において、上記「TFEホモポリマー及び/又は変性PTFE」とは、TFEホモポリマーからなり変性PTFEを含まないもの、変性PTFEからなりTFEホモポリマーを含まないもの、又は、TFEホモポリマーと変性PTFEとからなるものの何れかを意味する。
【0010】
上記TFEホモポリマーは、モノマーとしてテトラフルオロエチレン〔TFE〕のみを重合することにより得られるものである。
上記変性PTFEは、TFE及び微量共単量体から得られる重合体である。
上記変性PTFEにおける微量共単量体としては、TFEとの共重合が可能なものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサフルオロプロペン〔HFP〕等のパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕等のクロロフルオロオレフィン;トリフルオロエチレン等の水素含有フルオロオレフィン;パーフルオロビニルエーテル〔PAVE〕;フルオロジオキソール等が挙げられる。
変性PTFEにおいて、上記微量単量体に由来する微量単量体単位の全単量体単位に占める含有率は、通常0.001〜2モル%の範囲である。
本明細書において、「全単量体単位に占める微量単量体単位の含有率(モル%)」とは、上記「全単量体単位」が由来する単量体、即ち、含フッ素ポリマーを構成することとなった単量体全量に占める、上記微量単量体単位が由来する微量単量体のモル分率(モル%)を意味する。
【0011】
上記PTFEパウダーを構成するポリマーとしては、TFEホモポリマーのみであってもよいし、変性PTFEのみであってもよいし、TFEホモポリマーと変性PTFEとの混合物であってもよい。
また、上記PTFEパウダーを構成するポリマーは、数平均分子量、共重合組成等が異なる2種以上の変性PTFEからなる混合物であってもよいし、数平均分子量が異なる2種以上のTFEホモポリマーからなる混合物であってもよい。
【0012】
上記PTFEパウダーは、懸濁重合により数平均分子量〔Mn〕100万以下であるPTFEパウダーとして得られるもの、即ち、該PTFEパウダーを構成するポリマーがMn100万以下であるものである。Mnが100万を超えると、潤滑性等、PTFEパウダーを配合することにより求められる特性が充分に発揮されない。Mnの好ましい上限は600000である。
本明細書において、上記Mnは、5000g又は10000g荷重にて行う以外は、米国特許第4360618号公報記載のASTM D 1238−52Tの改良法と同様に測定して得られる溶融粘度を換算して得た値である。
【0013】
上記PTFEパウダーは、懸濁重合により得られたものである。
上記懸濁重合としては、例えば、遊離ラジカル重合開始剤及び連鎖移動剤の存在下に、水性溶媒中でテトラフルオロエチレンを攪拌しながら重合する方法等が挙げられる。
上記懸濁重合は、水性媒体に乳化剤をごく微量添加して行ってもよいが、添加せずに行うことができる。上記PTFEパウダーとしては、不純物を減少させる点で、乳化剤を添加せず懸濁重合を行うことにより得られたものが好ましい。
上記懸濁重合は、例えば、国際公開第2004/050727号パンフレット、国際公開第2004/076539号パンフレット等に記載の条件に従って好適に実施することができる。
上記PTFEパウダーは、上記懸濁重合から得られるPTFE粒子を適宜公知の方法、例えば、粉砕処理法、造粒処理法等にて後処理して得ることもできる。
【0014】
本発明に用いるPTFEパウダーは、上記方法により得られるものであるので、従来のTFEホモポリマー及び/又は変性PTFEからなるパウダーと比較し、(1)比表面積[SSA]が小さい、(2)遊離フッ素の含有量が少ない、(3)パウダーを構成するポリマーの分子量分布が狭い、(4)パウダー粒子の粒径分布が狭く超微粉末が極めて少ない、という特徴がある。これらの特徴について、以下に説明する。
【0015】
(1)本発明に用いるPTFEパウダーの比表面積[SSA]は、1〜8m/gが好ましい。上記PTFEパウダーは、SSAが小さいので、ファンデーション等の粉末原料、界面活性剤水溶液、油分、グリース、スポンジ等、各種トイレタリー品の原料への分散性がよい。
上記SSAは、より好ましくは5m/g未満、更に好ましくは4m/g未満である。
本明細書において、上記SSAは、ASTM D5675に準拠して測定したものである。
【0016】
(2)本発明に用いるPTFEパウダーに含まれ得る遊離フッ素の含有量は、該PTFEパウダーの3ppm以下が好ましい。
上記PTFEパウダーは、遊離フッ素の含有量が極めて低いので、副生成物を殆ど混入していない。そのため、得られるトイレタリー品は、該副生成物の混入に起因する品質低下が殆ど生じない。
上記遊離フッ素の含有量は、より好ましくは該PTFEパウダーの1ppm以下である。
本明細書において、上記遊離フッ素の含有量は、国際公開第2004/050727号パンフレットに記載の測定方法にて測定したものである。
【0017】
(3)本発明に用いるPTFEパウダーを構成するポリマーの分子量分布としては、数平均分子量〔Mn〕と重量平均分子量〔Mw〕との比〔Mw/Mn〕が5以下であるものが好ましい。本発明のPTFEパウダーは、該分子量分布が狭いので、トイレタリー品の製造(混合、加熱処理等)工程で発泡等の問題を起こさない。また、該分子量分布が狭く、分子量が極めて低いポリマーが少なく、トイレタリー品用添加剤として使用する際、他の添加剤と均一に混合することができるので、容易にトイレタリー品の品質を向上することができる。
上記Mw/Mnは、好ましくは4.5以下、より好ましくは4.0以下である。
本明細書において、上記Mw/Mnは、国際公開第2004/050727号パンフレットに記載の測定方法にて測定したものである。
(4)本発明のPTFEパウダー粒子は、平均粒径が好ましくは2〜40μmである。
本発明において、PTFEパウダー粒子は、平均粒径が上記範囲内であるにもかかわらず、d90/d10が2〜10の範囲にあり、粒径1μm以下の超微粉末を1質量%以上含んでいないという特徴を有し得る。
上記d90(μm)とは、PTFEパウダー粒子のうち、最小の粒子径を有するものから順に粒子径の低い粒子の数を測定した際、全粒子数の90%が有する粒子径の最大値を意味し、d10(μm)とは、最小の粒子径を有するものから順に粒子径の低い粒子の数を測定した際、該粒子数の10%が有する粒子径の最大値を意味する。
上記PTFEパウダーは、上記平均粒径と粒径分布を有し、実質的に粒径1μm以下の超微粉末を含まないパウダー粒子から構成され得るものであって、各種トイレタリー品原料へ分散性に優れているので、容易にトイレタリー品の品質を向上することができる。
本明細書において、上記平均粒径及び上記粒径分布は、ASTM D5675−95に準拠して測定したものである。
【0018】
本発明のトイレタリー品用添加剤は、上記各特徴をもつPTFEパウダーを配合してなるものであることから、例えば、トイレタリー品製造時に添加すること等により、トイレタリー品に好適に用いることができる。
【0019】
本発明のトイレタリー品用添加剤は、トイレタリー品に用いる添加剤であるが、本明細書において、「トイレタリー品」は、身体・住居の洗浄やケアに用いる品、及び、メークアップ等の身づくろいに用いる品を広く意味する。
上記トイレタリー品としては、化粧品、化粧用品、衛生用品等が挙げられる。
【0020】
上記化粧品としては、例えば、頭髪料、染毛料、プレシェーブ化粧料、スキンケア化粧料、サンケア用化粧料、メークアップ化粧料等が挙げられる。
本発明のトイレタリー品用添加剤は、頭髪料に添加した場合、頭髪に光沢、柔軟性及び湿潤性だけでなく、滑らかさ、櫛通り等を向上することができる。
上記頭髪料は、洗髪用品を含み、頭髪料としては、例えば、ヘアシャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアクリーム、ヘアスプレー、整髪料等が挙げられる。
本発明のトイレタリー品用添加剤は、染毛料に添加した場合、脱色組成物の粘性及び滑りの良さを向上することができる。
上記染毛料としては、例えば、ヘアカラー料、ヘアブリーチ料(例えば、毛髪脱色パウダー)等が挙げられる。
【0021】
上記プレシェーブ化粧料としては、ひげそりクリーム、プレシェーブローション等が挙げられるが、なかでも電気カミソリ用プレシェーブ化粧料が好ましい。
上記プレシェーブ化粧料は、本発明のトイレタリー品用添加剤を配合することにより、カミソリと皮膚表面との間に優れた潤滑性を付与することができ、ひげそり味が向上し、そり残し本数が減少し且つ深剃りが可能となり、ひげそり後の肌の触感も良好となる。
【0022】
上記スキンケア化粧料としては、例えば、マッサージクリーム、肌保湿用オイル、ハンドクリーム、保護被膜形成剤、プロテクティブローション、ベビーローション、清拭剤、消毒剤、デオドラント、制汗剤等が挙げられる。
本発明のトイレタリー品用添加剤は、上述したように、構成するPTFEパウダー粒子の粒径が小さく且つ比較的均一であるので、上記スキンケア化粧料に配合した場合、使用時の伸び、使用感等を向上することができる。
【0023】
上記サンケア用化粧料としては、日焼け止めローション、日焼け止めクリーム、サンスクリーン等の日焼け止め用化粧料;サンタン用化粧料等が挙げられる。
本発明のトイレタリー用添加剤は、上述したように、構成するPTFEパウダー粒子の粒径が小さいので、各種材料に配合することにより、光保護効果を向上することができる上に、使用感がよく、刺激が少ないサンケア用化粧料を得ることができる。
本発明のトイレタリー用添加剤は人体に安全であるので、医薬部外品であるサンケア用化粧料やスキンケア用品等に配合することもできる。
【0024】
上記メークアップ化粧料としては、主に、固形状メークアップ化粧料、乳液状メークアップ化粧料、ペースト状化粧料等が挙げられる。上記固形状メークアップ化粧料としては、例えばプレス状メークアップ化粧料、粉末状メークアップ化粧料、ルース状粉末メークアップ化粧料等を含む。
上記メークアップ化粧料としては、用途の面では、ファンデーション、カラーコスメチック、ネイル用化粧料等が挙げられ、具体的には、プレスパウダー、ルースパウダー、ブラシパウダー、チークカラー、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、口紅(リップスティック)その他のリップ製品、ネイルケア用化粧料、マニュキュア、マニュキュアのトップコート、ネイルエナメル等が挙げられる。
本発明のトイレタリー品用添加剤は、固形状メークアップ化粧料に配合した場合、化粧くずれが生じにくく、塗布後の塵埃抑制効果が発揮され、破壊強度が高い。
乳液状メークアップ化粧料及びペースト状化粧料は、本発明のトイレタリー品用添加剤を配合することにより、特に使用感及び安定性に優れたものとすることができる。
【0025】
上記化粧用品としては、例えば、化粧適用具、化粧料容器等が挙げられる。
上記化粧適用具としては、例えば、化粧用パフ、化粧用チップ、マニュキュア液用ブラシ等が挙げられる。本発明において、上記化粧適用具としては、ゴム製部材を含むもの及びスポンジ部材を含むものが好適であり、少なくとも、該ゴム製部材又はスポンジ部材を製造するに際し、本発明のトイレタリー品用添加剤を用いることができる。上記化粧適用具のうちゴム製部材を含むものとしては、例えば、シリコーンゴム発泡体からなる化粧用パフ等が挙げられる。
上記化粧適用具としては、本発明のトイレタリー品用添加剤をファイバー状に加工したものも挙げられる。
【0026】
上記化粧料容器としては特に限定されないが、該容器内の化粧料が該容器に付着することが望ましくない化粧料容器である場合、本発明の効果が充分に発揮される。このような耐付着性、離型性が望まれる化粧料容器としては、例えば、使用時において棒状化粧料を外筒に対して繰り出し、使用後は棒状化粧料を外筒内に繰り下げる構成とされた棒状化粧料容器等が挙げられる。上記棒状化粧料容器としては、例えば、口紅用容器、固形状ファンデーション用容器等が挙げられる。
【0027】
上記衛生用品としては、例えば、口腔衛生用品、人用洗浄剤等の身体用衛生用品、トイレ用洗浄剤等の住居用洗浄用品等が挙げられる。
上記口腔衛生用品としては、例えば、歯磨き剤、歯科用フロス(デンタルフロス)、入れ歯用清浄剤等が挙げられる。
本発明のトイレタリー品用添加剤は、構成するポリマー粒子の平均粒径が上述の範囲内にあるので、上記歯磨き剤に添加した場合、洗浄効果が高い。
本発明のトイレタリー品用添加剤を配合した歯科用フロスは、圧縮性がよく、緻密化するので、歯間掃除を容易にすることができる。
【0028】
上記「人用洗浄剤」としては、例えば、クレンジング料、洗顔料、スクラブ化粧料、角質取り剤等の洗面用品;身体洗浄用の石鹸や角質取り剤等が挙げられる。
本発明のトイレタリー品用添加剤は、分散性がよいので、クレンジング料、洗顔料等に使用した場合、洗浄効果が高い上に、マッサージ効果も有する。
本発明のトイレタリー品用添加剤は、構成するポリマー粒子の平均粒径が上述の範囲内にあるので、スクラブ化粧料、角質取り剤等に使用した場合、刺激が低い上に、マッサージ効果も有する。
【0029】
本発明のトイレタリー品用添加剤は、構成するPTFEパウダー粒子が防汚性を有するので、トイレ用洗浄剤として好適である。
上記トイレ用洗浄剤としては、例えば、家庭用トイレのタンクに設置し流水とともに徐々に便器表面に流出して便器を洗浄するもの等が挙げられる。
【0030】
本発明のトイレタリー品用添加剤を用いてなることを特徴とするトイレタリー品もまた、本発明の一つである。
本発明のトイレタリー品としては、上述したものが挙げられる。
本発明のトイレタリー品は、その種類に応じて、適宜公知の方法にて製造することができる。
本発明のトイレタリー品において、上述のトイレタリー品用添加剤に由来するPTFEパウダーの含有量は、特に限定されず、製品の種類に応じて適宜調整することができる。上記PTFEパウダーの含有量は、例えば、該トイレタリー品が上記固形状メークアップ化粧料である場合、0.01〜5.0質量%とすることができる。
【0031】
本発明のトイレタリー品は、上記PTFEパウダーを含有するので、不純物による品質劣化の問題がなく、また、使用感等、種々の特性を容易に向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明のトイレタリー品用添加剤は、上記構成からなるものであるので、各種原料に均一に配合することができ、不純物や副生成物による品質低下の問題がない。本発明のトイレタリー品は、上記構成からなるものであるので、副生成物による品質低下の問題がなく、使用感等の各種特性に優れている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレタリー品に用いるトイレタリー品用添加剤であって、
前記トイレタリー品用添加剤は、懸濁重合により得られた数平均分子量100万以下であるポリテトラフルオロエチレンパウダーを配合してなるものである
ことを特徴とするトイレタリー品用添加剤。
【請求項2】
トイレタリー品は、頭髪料又は染毛料である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項3】
トイレタリー品は、歯科用フロスである請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項4】
トイレタリー品は、人用洗浄剤である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項5】
トイレタリー品は、スキンケア化粧料である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項6】
トイレタリー品は、プレシェーブ化粧料である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項7】
トイレタリー品は、サンケア用化粧料である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項8】
トイレタリー品は、固形状メークアップ化粧料又は乳液状メークアップ化粧料である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項9】
トイレタリー品は、化粧適用具である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項10】
トイレタリー品は、化粧料容器である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項11】
トイレタリー品は、トイレ用洗浄剤である請求項1記載のトイレタリー品用添加剤。
【請求項12】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載のトイレタリー品用添加剤を用いてなる
ことを特徴とするトイレタリー品。

【公開番号】特開2006−249024(P2006−249024A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−70131(P2005−70131)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】