トナー清掃用チャンバー、及び清掃方法
【課題】作業性の良いトナー清掃用チャンバー及び清掃方法を提供する。
【解決手段】整流板20に沿って空気は流れるので、第1チャンバー部10の上部空間で空気が舞ったり、作業者S(前方の開口12側)に舞い戻る空気の流れが発生しない。また、内側壁面22に半球状の山22Aと半球状の谷22Bとが形成されているので、乱流を消す整流効果(エアロダイナミクス)が生まれ、空気がスムーズに流れる。よって、作業性の良いトナー清掃用チャンバー100となっている。
【解決手段】整流板20に沿って空気は流れるので、第1チャンバー部10の上部空間で空気が舞ったり、作業者S(前方の開口12側)に舞い戻る空気の流れが発生しない。また、内側壁面22に半球状の山22Aと半球状の谷22Bとが形成されているので、乱流を消す整流効果(エアロダイナミクス)が生まれ、空気がスムーズに流れる。よって、作業性の良いトナー清掃用チャンバー100となっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーが付着した部品の清掃作業を行うトナー清掃用チャンバー及び清掃方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真プロセスを用いた複写機やレーザプリンタなどの画像形成装置には、感光体、帯電器、現像器、クリーニング器などが一体となったプロセスカートリッジを備えたものがある。
【0003】
このようなプロセスカートリッジは、メンテナンスを容易にするため画像形成装置の装置本体に対して着脱可能に装着されており、トナーが無くなると、ユーザやサービスエンジニアなどによって新しいものに交換される。
【0004】
画像形成装置から取り外されたプロセスカートリッジは、ユーザからメーカーに返却され、メーカーにより分解、検査、清掃、耐用期間が経過した部品の交換、再組立などのリサイクル工程を経て、市場へ再出荷される。
【0005】
ところで、上記のように、メーカに返却されたプロセスカートリッジは、リサイクルされるにあたり、現像器やクリーニング器などに付着したトナーの清掃が行われる。このような清掃工程では、エアガンなどで高圧の空気を吹き付け、トナーを吹き飛ばす所謂「エアブロー作業」が行われる。
【0006】
このようなエアブロー作業では、吹き飛ばされたトナーが周囲に飛散しないように、トナー清掃用チャンバー内で行う。なお、このようなトナー清掃用チャンバーに関する先行文献は見当たらなかった。よって、トナーカートリッジのリサイクル設備についての先行文献を記載する。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−156321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、吹き飛ばされたトナーは、トナー清掃用チャンバー内で舞い散り、この舞い散ったトナーによって、作業性が悪くなる。また、エアブロー作業を行うために作業者がトナー清掃用チャンバーの開口の前に立つと、その影響でトナー清掃用チャンバに取り込む空気の風量が低下し、清掃作業の作業性が悪くなる。
【0009】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、作業性の良いトナー清掃用チャンバー及び清掃方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載のトナー清掃用チャンバーは、前方と後方とが開口し、空気流発生手段によって前記前方の開口から空気を吸い込み、前記後方の開口に排気し、部品に付着したトナーの清掃作業を行う作業空間部を備え、前記作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が形成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載のトナー清掃用チャンバーは、作業空間部で部品に付着したトナーの清掃作業を行う。空気流発生手段によって前方の開口から空気を吸い込み、後方の開口からトナーと共に排気する。作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が形成されている。よって、内壁面付近に発生する乱流を消す整流効果(エアロダイナミクス)が生まれ、空気がスムーズに流れる。
【0012】
したがって、トナーの清掃作業を行う際に作業空間部の内部でトナーが舞いにくいので、作業性が低下しない。
【0013】
請求項2に記載のトナー清掃用チャンバーは、請求項3に記載の構成において、前記凹部の形状は半球状の谷であり、前記凸部の形状は半球状の山であることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載のトナー清掃用チャンバーは、作業空間部の内壁面には、半球状の谷と半球状の山とのいずれか一方、又は両方が形成されているので、内壁面付近に発生する乱流を消す整流効果(エアロダイナミクス)が生まれ、空気がスムーズに流れる。
【0015】
請求項3に記載の清掃方法は、前方と後方とが開口し、空気流発生手段によって前記前方の開口から空気を吸い込み、前記後方の開口に排気し、部品に付着したトナーの清掃作業を行う作業空間部を備え、前記作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が複数形成されたトナー清掃用チャンバーを用いて、部品に付着したトナーを清掃する清掃方法であって、前記前方の開口から前記作業空間部にトナーが付着した前記部品を入れ、空気吹付手段で前記部品に空気を吹き付け、前記部品に付着したトナーを吹き飛ばす清掃作業を、前記前方の開口側から行なうことを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載の清掃方法は、内壁面に凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が形成されている作業空間部のトナーの清掃作業を行うので、前方の開口側から行なう清掃作業の作業性が低下しない。
【0017】
請求項4に記載の清掃方法は、請求項3に記載の方法において、プロセスカートリッジを構成する感光体、帯電器、現像器、及びクリーニング器のいずれかであることを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の清掃方法は、プロセスカートリッジを構成する感光体、帯電器、現像器、クリーニング器の清掃の作業性が良い。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、トナーが舞うことがなく、作業性の良いトナー清掃用チャンバー及び清掃方法となっている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーで作業者が作業中の様子を模式的に示した斜視図である。
【図2】(A)は本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーを示す正面図、(B)は側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーの空気の流れを模式的に示した図である。
【図4】第1チャンバー部の側壁面に形成された半球状の谷と半球状の山とを示す図である。
【図5】第1チャンバー部の空気の流れを模式的に示し、(A)は側方から見た図であり、(B)は上方から見た図である。
【図6】(A)は、従来のトナー清掃用チャンバーの側壁面付近の空気の流れを模式的に示し、(B)は本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーの第1チャンバー部の側壁面付近の空気の流れを模式的に示す図である。
【図7】従来のトナー清掃用チャンバーの空気の流れを模式的に示し、(A)は側方から見た図であり、(B)は上方から見た図である。
【図8】(A)は風速の測定箇所を説明する説明図であり、(B)は本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーの各測定箇所の風速と従来のトナー清掃用チャンバーの各測定箇所の風速との測定結果を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の一の実施形態を説明する。
【0022】
図1と図2とに示すように、トナー清掃用チャンバー100には、前方と後方とに開口12、14が開口した箱形状の第1チャンバー部10を備えている。
【0023】
第1チャンバー部10の前方の開口12の上方の上部板16は、奥側(図2(B)では右側)に傾いて傾斜している。また、上部板16の中央部には透明板18が嵌め込まれている。
【0024】
第1チャンバー部10の内部の上部空間には、前方の開口12から後方の開口14へ向かって下がる整流板20が設けられている。更に、第1チャンバー部10の左右の内側壁面22には、図4に示すように、半球状の山22Aと半球状の谷22Bとが形成されている。
【0025】
図2(B)に示すように、第1チャンバー部10の後方には第2チャンバー部30が繋がっている。そして、この第1チャンバー部10の後方の開口14と第2チャンバー部30との間には、複数のフィルタ24が交換可能に取り付けられている。
【0026】
第2チャンバー部30の上方には、第3チャンバー部40が繋がっている。
【0027】
第3チャンバー部40の内部には、上部にあいた排気口44から排気するためのファン42が備えられている。
【0028】
このファン42によって、図3の太矢印で示すように、第1チャンバー部10の前方の開口12から外気を吸い込み、後方の開口14からフィルター24を介して、第2チャンバー部30へ排気され、第2チャンバー部30を通って、第3チャンバー部40の排気口44から排気する空気の流れが発生する。
【0029】
なお、排気口44にはホース46が繋がっており、ホース46はトナー清掃用チャンバー100が設置されている建物の排気口(図示省略)に繋がっている。
【0030】
図1と図2とに示すように、第3チャンバー部40の正面には、2本のホース50,51が取り付けられている。2本のホース50,51は、第1チャンバー部10の上部板16の内壁に取り付けられたパイプ52に繋がっている。
【0031】
パイプ52は、前方の開口12の上方に配置されている。また、斜め下方に向かって突出し、先端が開口した複数の噴出口54(約5mm間隔)が形成されている。
【0032】
さて、第3チャンバー部40の内部はファン42によって加圧され、外気圧より高圧となっている。よって、図3の矢印Fで示すように、第3チャンバー部40の内部の空気が2本のホース50,51からパイプ52へと流れ、パイプ52の噴出口54から噴出する。
【0033】
噴出した空気は、前方の開口12に沿って流れ、開口12の内と外との境界部に、所謂、エアカーテンEを形成する。
【0034】
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
【0035】
電子写真プロセスを用いた複写機やレーザプリンタなどの画像形成装置には、感光体、帯電器、現像器、クリーニング器などが一体となったプロセスカートリッジを備えたものがある。
【0036】
このようなプロセスカートリッジは、メンテナンスを容易にするため画像形成装置に対して着脱可能に装着されており、トナーが無くなると、ユーザやサービスエンジニアなどによって新しいものに交換される。
【0037】
画像形成装置から取り外されたプロセスカートリッジは、ユーザからメーカーへ返却され、メーカーにより分解、検査、清掃、耐用期間が経過した部品の交換、再組立などのリサイクル工程を経て、市場へ再出荷される。
【0038】
このような、プロセスカートリッジのリサイクル工程においては、プロセスカートリッジの現像器やクリーニング器などに付着したトナーの清掃作業が行われる。この清掃作業は、エアガンなどで高圧の空気を吹き付け、トナーを吹き飛ばす所謂「エアブロー作業」が行われる。
【0039】
エアブロー作業では、吹き飛ばされたトナーが周囲に飛散するので、上述したトナー清掃用チャンバー100内で行う。
【0040】
図1に示すように、作業者Sが第1チャンバー部10の内部にトナーが付着した部品150を入れ、エアガン152で高圧の空気を吹き付け、部品150に付着したトナーを吹き飛ばして清掃する。作業中は、透明板18を通しても第1チャンバー部10の内部をみることができる。
【0041】
第3チャンバー部40の内部のファン42によって、第1チャンバー部10の前方の開口12から外気を吸い込み、後方の開口14からフィルター24を介して、第2チャンバー部30へ排気され、第2チャンバー部30を通り第3チャンバー部40の排気口44から排気する空気の流れが発生している(図3参照)。よって、吹き飛ばされたトナーは、後方の開口14から空気と共に排出され、フィルター24に捕獲される。
【0042】
さて、安定してスムーズに後方の開口14から排気させないと、吹き飛ばされたトナーが第1チャンバー部10の内部を舞ったり、作業者S(前方の開口12側)に舞い戻ったりし、清掃作業の作業性を低下させる。
【0043】
よって、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100は、安定してスムーズに後方の開口14から排気させている。以下に、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100の作用効果を具体的に説明する。
【0044】
まず、第1の作用効果を説明する。
【0045】
図7(A)に示すように、従来のトナー清掃用チャンバー300は、前方の開口312と後方と開口314の上部空間で空気が舞い、また、作業者S(前方の開口312側)に戻る空気の流れが発生する。
【0046】
これに対し本実施形態のトナー清掃用チャンバー100では、図5(A)に示すように、第1チャンバー部10の上部空間には、前方の開口12から後方の開口14へ向かって下がる整流板20が設けられている。このため、整流板20に沿って空気は流れる。よって、第1チャンバー部10の上部空間で空気が舞ったり、作業者S(前方の開口12側)に舞い戻る空気の流れが発生しない。
【0047】
つぎに、第2の作用効果を説明する。
【0048】
図6(A)に示すように、従来のトナー清掃用チャンバー300は、内側壁面322に付近の空気の流れに乱流Rが発生し、空気がスムーズに流れない。
【0049】
これに対し、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100では、第1チャンバー部10の内側壁面22に半球状の山22Aと半球状の谷22Bとが形成されている。このため、図6(B)に示すように、半球状の山22Aと半球状の谷22Bとによって、乱流を消す整流効果(エアロダイナミクス)が生まれ、空気がスムーズに流れる。
【0050】
つぎに、第3の作用効果を説明する。
【0051】
図7に示すように、従来のトナー清掃用チャンバー300は、前方の開口312から作業者Sに戻る空気の流れが発生する。また、前方の開口12からの空気の吸い込みは、作業者Sが立つことで影響を受ける。
【0052】
これに対し、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100では、図5に示すように、パイプ52の噴出口54から空気が噴出し、前方の開口12の内と外と境界部に、所謂、エアカーテンEを形成している。このため、第1チャンバー部10の前方の開口12から作業者Sに戻る空気の流れが発生しない。また、作業者Sと前方の開口12との間にエアカーテンEがあるので、前方の開口12からの空気の吸い込みは、作業者Sが立っても影響を受けにくい。
【0053】
なお、図3に示すように、第3チャンバー部40のファン42によって排気を行うと共に、第3チャンバー部40の内部を加圧して第3チャンバー部40の内部を高圧とし、この第3チャンバー部40の内部の高圧を利用し、パイプ52の噴出口54から空気を噴出させ、エアカーテンEを形成している。よって、パイプ52の噴出口54から空気を噴出させる手段(エアカーテンEを形成させる手段)、例えば、圧縮空気源などを、別途、設ける必要がない。
【0054】
つぎに、これらの3つの作用効果に対する効果を実験で検証した結果を以下に示す。
【0055】
図8(B)の表は、図8(A)に示す、従来のトナー清掃用チャンバー300及び本実施形態のトナー清掃用チャンバー100の前方の開口12,314の上部A、中央部B、下部Cの3箇所の風速の違い測定した結果である。
【0056】
このように従来のトナー清掃用チャンバー300に対し、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100は各点で風速が上昇しており、前方の開口12から後方の開口14に安定してスムーズに排気していることが判る。特に、図8(A)に示すように、部品150に付着し、エアーガン152(図1参照)で吹き飛ばされたトナーが、スムーズに排出されるために影響が大きいのがB点の風速である。そして、このB点の風速が大幅に上昇しているので、作業性の向上に対して大きな効果があることが判る。
【0057】
以上、説明したように、トナー清掃用チャンバー100は、3つの作用効果によって、安定してスムーズに前方の開口12から後方の開口14へと排気される。このため、エアガン152で吹き飛ばされたトナーが、第1チャンバー部10の内部に舞ったり、作業者S(前方の開口12側)に舞い出たりしない。よって、作業性の良いトナー清掃用チャンバー100となっている。また、スムーズに空気が流れるので騒音も低下する。
【0058】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0059】
例えば、上記実施形態では、メーカに返却されたプロセスカートリッジのリサイクル工程に対し適用したが、これに限定されない。トナーが付着した部品全般に対して清掃を行う場合に適用できる。
【0060】
また、例えば、上記実施形では、整流板20、半球状の谷22Bと半球状の山22A、エアカーテンEの3つを備えていいたが、これに限定されない。これらのうち、少なくとも半球状の谷22Bと半球状の山22Aを備えていれば良い。
【0061】
また、例えば、上記実施形態では、第1チャンバー部10、第2チャンバー部30、第3チャンバー部40の3つのチャンバー部から構成していたが、これに限定されない。トナーが付着した部品の清掃作業を行う作業空間部に、少なくとも半球状の谷22Bと半球状の山22Aを備えていれば良い。
【0062】
また、例えば、上記実施形では、図5に示すように、第1チャンバー部10の左右の内側壁面22に、半球状の谷22Bと半球状の山22Aとが形成されているが、これに限定されない。内側壁面22以外の内壁面に形成されていても良い。また、半球状の谷22Bと半球状の山22Aとのどちらか一方のみが形成されていても良い。あるいは、半球状の谷22Bや半球状の山22Aでなくても、その他の形状の凹部や凸部が形成されていても良い。
【0063】
また、例えば、上記実施形では、フィルター24は、第1チャンバー部10と第2チャンバー部30との間に備えられているが、これに限定されない。他の場所に配置されていても良い。例えば、第2チャンバー部30と第3チャンバー部40との間に設けても良いし、第3チャンバー部40の排気口44の下流側に配置する構成であっても良い。
【0064】
また、例えば、上記実施形では、ファン42は、第3チャンバー部40内に設けられていたが、これに限定されない。他の場所に配置されていても良い。また、第3チャンバー部40の排気口44の下流側に配置する構成であっても良い。
【0065】
また、例えば、フィルター24とファン42とが両方とも第3チャンバー部40の排気口44の下流側に配置する構成であっても良い。例えば、排気口44にホースなどを介してファンとフィルターとを備える市販の集塵器に繋げた構成であっても良い。
【符号の説明】
【0066】
10 第1チャンバー部(作業空間部)
12 前方の開口
14 後方の開口
20 整流板
22 内壁面
22A 半球状の山
22B 半球状の谷
40 第3チャンバー部(空気噴出手段)
42 ファン(空気流発生手段、空気噴出手段)
50 ホース(空気噴出手段)
51 ホース(空気噴出手段)
52 パイプ(空気噴出手段)
54 噴出口(空気噴出手段)
100 トナー清掃用チャンバー
150 部品
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーが付着した部品の清掃作業を行うトナー清掃用チャンバー及び清掃方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真プロセスを用いた複写機やレーザプリンタなどの画像形成装置には、感光体、帯電器、現像器、クリーニング器などが一体となったプロセスカートリッジを備えたものがある。
【0003】
このようなプロセスカートリッジは、メンテナンスを容易にするため画像形成装置の装置本体に対して着脱可能に装着されており、トナーが無くなると、ユーザやサービスエンジニアなどによって新しいものに交換される。
【0004】
画像形成装置から取り外されたプロセスカートリッジは、ユーザからメーカーに返却され、メーカーにより分解、検査、清掃、耐用期間が経過した部品の交換、再組立などのリサイクル工程を経て、市場へ再出荷される。
【0005】
ところで、上記のように、メーカに返却されたプロセスカートリッジは、リサイクルされるにあたり、現像器やクリーニング器などに付着したトナーの清掃が行われる。このような清掃工程では、エアガンなどで高圧の空気を吹き付け、トナーを吹き飛ばす所謂「エアブロー作業」が行われる。
【0006】
このようなエアブロー作業では、吹き飛ばされたトナーが周囲に飛散しないように、トナー清掃用チャンバー内で行う。なお、このようなトナー清掃用チャンバーに関する先行文献は見当たらなかった。よって、トナーカートリッジのリサイクル設備についての先行文献を記載する。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−156321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、吹き飛ばされたトナーは、トナー清掃用チャンバー内で舞い散り、この舞い散ったトナーによって、作業性が悪くなる。また、エアブロー作業を行うために作業者がトナー清掃用チャンバーの開口の前に立つと、その影響でトナー清掃用チャンバに取り込む空気の風量が低下し、清掃作業の作業性が悪くなる。
【0009】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、作業性の良いトナー清掃用チャンバー及び清掃方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載のトナー清掃用チャンバーは、前方と後方とが開口し、空気流発生手段によって前記前方の開口から空気を吸い込み、前記後方の開口に排気し、部品に付着したトナーの清掃作業を行う作業空間部を備え、前記作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が形成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載のトナー清掃用チャンバーは、作業空間部で部品に付着したトナーの清掃作業を行う。空気流発生手段によって前方の開口から空気を吸い込み、後方の開口からトナーと共に排気する。作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が形成されている。よって、内壁面付近に発生する乱流を消す整流効果(エアロダイナミクス)が生まれ、空気がスムーズに流れる。
【0012】
したがって、トナーの清掃作業を行う際に作業空間部の内部でトナーが舞いにくいので、作業性が低下しない。
【0013】
請求項2に記載のトナー清掃用チャンバーは、請求項3に記載の構成において、前記凹部の形状は半球状の谷であり、前記凸部の形状は半球状の山であることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載のトナー清掃用チャンバーは、作業空間部の内壁面には、半球状の谷と半球状の山とのいずれか一方、又は両方が形成されているので、内壁面付近に発生する乱流を消す整流効果(エアロダイナミクス)が生まれ、空気がスムーズに流れる。
【0015】
請求項3に記載の清掃方法は、前方と後方とが開口し、空気流発生手段によって前記前方の開口から空気を吸い込み、前記後方の開口に排気し、部品に付着したトナーの清掃作業を行う作業空間部を備え、前記作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が複数形成されたトナー清掃用チャンバーを用いて、部品に付着したトナーを清掃する清掃方法であって、前記前方の開口から前記作業空間部にトナーが付着した前記部品を入れ、空気吹付手段で前記部品に空気を吹き付け、前記部品に付着したトナーを吹き飛ばす清掃作業を、前記前方の開口側から行なうことを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載の清掃方法は、内壁面に凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が形成されている作業空間部のトナーの清掃作業を行うので、前方の開口側から行なう清掃作業の作業性が低下しない。
【0017】
請求項4に記載の清掃方法は、請求項3に記載の方法において、プロセスカートリッジを構成する感光体、帯電器、現像器、及びクリーニング器のいずれかであることを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の清掃方法は、プロセスカートリッジを構成する感光体、帯電器、現像器、クリーニング器の清掃の作業性が良い。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、トナーが舞うことがなく、作業性の良いトナー清掃用チャンバー及び清掃方法となっている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーで作業者が作業中の様子を模式的に示した斜視図である。
【図2】(A)は本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーを示す正面図、(B)は側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーの空気の流れを模式的に示した図である。
【図4】第1チャンバー部の側壁面に形成された半球状の谷と半球状の山とを示す図である。
【図5】第1チャンバー部の空気の流れを模式的に示し、(A)は側方から見た図であり、(B)は上方から見た図である。
【図6】(A)は、従来のトナー清掃用チャンバーの側壁面付近の空気の流れを模式的に示し、(B)は本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーの第1チャンバー部の側壁面付近の空気の流れを模式的に示す図である。
【図7】従来のトナー清掃用チャンバーの空気の流れを模式的に示し、(A)は側方から見た図であり、(B)は上方から見た図である。
【図8】(A)は風速の測定箇所を説明する説明図であり、(B)は本発明の実施形態に係るトナー清掃用チャンバーの各測定箇所の風速と従来のトナー清掃用チャンバーの各測定箇所の風速との測定結果を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の一の実施形態を説明する。
【0022】
図1と図2とに示すように、トナー清掃用チャンバー100には、前方と後方とに開口12、14が開口した箱形状の第1チャンバー部10を備えている。
【0023】
第1チャンバー部10の前方の開口12の上方の上部板16は、奥側(図2(B)では右側)に傾いて傾斜している。また、上部板16の中央部には透明板18が嵌め込まれている。
【0024】
第1チャンバー部10の内部の上部空間には、前方の開口12から後方の開口14へ向かって下がる整流板20が設けられている。更に、第1チャンバー部10の左右の内側壁面22には、図4に示すように、半球状の山22Aと半球状の谷22Bとが形成されている。
【0025】
図2(B)に示すように、第1チャンバー部10の後方には第2チャンバー部30が繋がっている。そして、この第1チャンバー部10の後方の開口14と第2チャンバー部30との間には、複数のフィルタ24が交換可能に取り付けられている。
【0026】
第2チャンバー部30の上方には、第3チャンバー部40が繋がっている。
【0027】
第3チャンバー部40の内部には、上部にあいた排気口44から排気するためのファン42が備えられている。
【0028】
このファン42によって、図3の太矢印で示すように、第1チャンバー部10の前方の開口12から外気を吸い込み、後方の開口14からフィルター24を介して、第2チャンバー部30へ排気され、第2チャンバー部30を通って、第3チャンバー部40の排気口44から排気する空気の流れが発生する。
【0029】
なお、排気口44にはホース46が繋がっており、ホース46はトナー清掃用チャンバー100が設置されている建物の排気口(図示省略)に繋がっている。
【0030】
図1と図2とに示すように、第3チャンバー部40の正面には、2本のホース50,51が取り付けられている。2本のホース50,51は、第1チャンバー部10の上部板16の内壁に取り付けられたパイプ52に繋がっている。
【0031】
パイプ52は、前方の開口12の上方に配置されている。また、斜め下方に向かって突出し、先端が開口した複数の噴出口54(約5mm間隔)が形成されている。
【0032】
さて、第3チャンバー部40の内部はファン42によって加圧され、外気圧より高圧となっている。よって、図3の矢印Fで示すように、第3チャンバー部40の内部の空気が2本のホース50,51からパイプ52へと流れ、パイプ52の噴出口54から噴出する。
【0033】
噴出した空気は、前方の開口12に沿って流れ、開口12の内と外との境界部に、所謂、エアカーテンEを形成する。
【0034】
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
【0035】
電子写真プロセスを用いた複写機やレーザプリンタなどの画像形成装置には、感光体、帯電器、現像器、クリーニング器などが一体となったプロセスカートリッジを備えたものがある。
【0036】
このようなプロセスカートリッジは、メンテナンスを容易にするため画像形成装置に対して着脱可能に装着されており、トナーが無くなると、ユーザやサービスエンジニアなどによって新しいものに交換される。
【0037】
画像形成装置から取り外されたプロセスカートリッジは、ユーザからメーカーへ返却され、メーカーにより分解、検査、清掃、耐用期間が経過した部品の交換、再組立などのリサイクル工程を経て、市場へ再出荷される。
【0038】
このような、プロセスカートリッジのリサイクル工程においては、プロセスカートリッジの現像器やクリーニング器などに付着したトナーの清掃作業が行われる。この清掃作業は、エアガンなどで高圧の空気を吹き付け、トナーを吹き飛ばす所謂「エアブロー作業」が行われる。
【0039】
エアブロー作業では、吹き飛ばされたトナーが周囲に飛散するので、上述したトナー清掃用チャンバー100内で行う。
【0040】
図1に示すように、作業者Sが第1チャンバー部10の内部にトナーが付着した部品150を入れ、エアガン152で高圧の空気を吹き付け、部品150に付着したトナーを吹き飛ばして清掃する。作業中は、透明板18を通しても第1チャンバー部10の内部をみることができる。
【0041】
第3チャンバー部40の内部のファン42によって、第1チャンバー部10の前方の開口12から外気を吸い込み、後方の開口14からフィルター24を介して、第2チャンバー部30へ排気され、第2チャンバー部30を通り第3チャンバー部40の排気口44から排気する空気の流れが発生している(図3参照)。よって、吹き飛ばされたトナーは、後方の開口14から空気と共に排出され、フィルター24に捕獲される。
【0042】
さて、安定してスムーズに後方の開口14から排気させないと、吹き飛ばされたトナーが第1チャンバー部10の内部を舞ったり、作業者S(前方の開口12側)に舞い戻ったりし、清掃作業の作業性を低下させる。
【0043】
よって、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100は、安定してスムーズに後方の開口14から排気させている。以下に、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100の作用効果を具体的に説明する。
【0044】
まず、第1の作用効果を説明する。
【0045】
図7(A)に示すように、従来のトナー清掃用チャンバー300は、前方の開口312と後方と開口314の上部空間で空気が舞い、また、作業者S(前方の開口312側)に戻る空気の流れが発生する。
【0046】
これに対し本実施形態のトナー清掃用チャンバー100では、図5(A)に示すように、第1チャンバー部10の上部空間には、前方の開口12から後方の開口14へ向かって下がる整流板20が設けられている。このため、整流板20に沿って空気は流れる。よって、第1チャンバー部10の上部空間で空気が舞ったり、作業者S(前方の開口12側)に舞い戻る空気の流れが発生しない。
【0047】
つぎに、第2の作用効果を説明する。
【0048】
図6(A)に示すように、従来のトナー清掃用チャンバー300は、内側壁面322に付近の空気の流れに乱流Rが発生し、空気がスムーズに流れない。
【0049】
これに対し、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100では、第1チャンバー部10の内側壁面22に半球状の山22Aと半球状の谷22Bとが形成されている。このため、図6(B)に示すように、半球状の山22Aと半球状の谷22Bとによって、乱流を消す整流効果(エアロダイナミクス)が生まれ、空気がスムーズに流れる。
【0050】
つぎに、第3の作用効果を説明する。
【0051】
図7に示すように、従来のトナー清掃用チャンバー300は、前方の開口312から作業者Sに戻る空気の流れが発生する。また、前方の開口12からの空気の吸い込みは、作業者Sが立つことで影響を受ける。
【0052】
これに対し、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100では、図5に示すように、パイプ52の噴出口54から空気が噴出し、前方の開口12の内と外と境界部に、所謂、エアカーテンEを形成している。このため、第1チャンバー部10の前方の開口12から作業者Sに戻る空気の流れが発生しない。また、作業者Sと前方の開口12との間にエアカーテンEがあるので、前方の開口12からの空気の吸い込みは、作業者Sが立っても影響を受けにくい。
【0053】
なお、図3に示すように、第3チャンバー部40のファン42によって排気を行うと共に、第3チャンバー部40の内部を加圧して第3チャンバー部40の内部を高圧とし、この第3チャンバー部40の内部の高圧を利用し、パイプ52の噴出口54から空気を噴出させ、エアカーテンEを形成している。よって、パイプ52の噴出口54から空気を噴出させる手段(エアカーテンEを形成させる手段)、例えば、圧縮空気源などを、別途、設ける必要がない。
【0054】
つぎに、これらの3つの作用効果に対する効果を実験で検証した結果を以下に示す。
【0055】
図8(B)の表は、図8(A)に示す、従来のトナー清掃用チャンバー300及び本実施形態のトナー清掃用チャンバー100の前方の開口12,314の上部A、中央部B、下部Cの3箇所の風速の違い測定した結果である。
【0056】
このように従来のトナー清掃用チャンバー300に対し、本実施形態のトナー清掃用チャンバー100は各点で風速が上昇しており、前方の開口12から後方の開口14に安定してスムーズに排気していることが判る。特に、図8(A)に示すように、部品150に付着し、エアーガン152(図1参照)で吹き飛ばされたトナーが、スムーズに排出されるために影響が大きいのがB点の風速である。そして、このB点の風速が大幅に上昇しているので、作業性の向上に対して大きな効果があることが判る。
【0057】
以上、説明したように、トナー清掃用チャンバー100は、3つの作用効果によって、安定してスムーズに前方の開口12から後方の開口14へと排気される。このため、エアガン152で吹き飛ばされたトナーが、第1チャンバー部10の内部に舞ったり、作業者S(前方の開口12側)に舞い出たりしない。よって、作業性の良いトナー清掃用チャンバー100となっている。また、スムーズに空気が流れるので騒音も低下する。
【0058】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0059】
例えば、上記実施形態では、メーカに返却されたプロセスカートリッジのリサイクル工程に対し適用したが、これに限定されない。トナーが付着した部品全般に対して清掃を行う場合に適用できる。
【0060】
また、例えば、上記実施形では、整流板20、半球状の谷22Bと半球状の山22A、エアカーテンEの3つを備えていいたが、これに限定されない。これらのうち、少なくとも半球状の谷22Bと半球状の山22Aを備えていれば良い。
【0061】
また、例えば、上記実施形態では、第1チャンバー部10、第2チャンバー部30、第3チャンバー部40の3つのチャンバー部から構成していたが、これに限定されない。トナーが付着した部品の清掃作業を行う作業空間部に、少なくとも半球状の谷22Bと半球状の山22Aを備えていれば良い。
【0062】
また、例えば、上記実施形では、図5に示すように、第1チャンバー部10の左右の内側壁面22に、半球状の谷22Bと半球状の山22Aとが形成されているが、これに限定されない。内側壁面22以外の内壁面に形成されていても良い。また、半球状の谷22Bと半球状の山22Aとのどちらか一方のみが形成されていても良い。あるいは、半球状の谷22Bや半球状の山22Aでなくても、その他の形状の凹部や凸部が形成されていても良い。
【0063】
また、例えば、上記実施形では、フィルター24は、第1チャンバー部10と第2チャンバー部30との間に備えられているが、これに限定されない。他の場所に配置されていても良い。例えば、第2チャンバー部30と第3チャンバー部40との間に設けても良いし、第3チャンバー部40の排気口44の下流側に配置する構成であっても良い。
【0064】
また、例えば、上記実施形では、ファン42は、第3チャンバー部40内に設けられていたが、これに限定されない。他の場所に配置されていても良い。また、第3チャンバー部40の排気口44の下流側に配置する構成であっても良い。
【0065】
また、例えば、フィルター24とファン42とが両方とも第3チャンバー部40の排気口44の下流側に配置する構成であっても良い。例えば、排気口44にホースなどを介してファンとフィルターとを備える市販の集塵器に繋げた構成であっても良い。
【符号の説明】
【0066】
10 第1チャンバー部(作業空間部)
12 前方の開口
14 後方の開口
20 整流板
22 内壁面
22A 半球状の山
22B 半球状の谷
40 第3チャンバー部(空気噴出手段)
42 ファン(空気流発生手段、空気噴出手段)
50 ホース(空気噴出手段)
51 ホース(空気噴出手段)
52 パイプ(空気噴出手段)
54 噴出口(空気噴出手段)
100 トナー清掃用チャンバー
150 部品
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方と後方とが開口し、空気流発生手段によって前記前方の開口から空気を吸い込み、前記後方の開口に排気し、部品に付着したトナーの清掃作業を行う作業空間部を備え、
前記作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が複数形成されていることを特徴とするトナー清掃用チャンバー。
【請求項2】
前記凹部の形状は半球状の谷であり、前記凸部の形状は半球状の山であることを特徴とする請求項1に記載のトナー清掃用チャンバー。
【請求項3】
前方と後方とが開口し、空気流発生手段によって前記前方の開口から空気を吸い込み、前記後方の開口に排気し、部品に付着したトナーの清掃作業を行う作業空間部を備え、
前記作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が複数形成されたトナー清掃用チャンバーを用いて、部品に付着したトナーを清掃する清掃方法であって、
前記前方の開口から前記作業空間部にトナーが付着した前記部品を入れ、空気吹付手段で前記部品に空気を吹き付け、前記部品に付着したトナーを吹き飛ばす清掃作業を、前記前方の開口側から行なうことを特徴とする清掃方法。
【請求項4】
前記部品は、プロセスカートリッジを構成する感光体、帯電器、現像器、及びクリーニング器のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の清掃方法。
【請求項1】
前方と後方とが開口し、空気流発生手段によって前記前方の開口から空気を吸い込み、前記後方の開口に排気し、部品に付着したトナーの清掃作業を行う作業空間部を備え、
前記作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が複数形成されていることを特徴とするトナー清掃用チャンバー。
【請求項2】
前記凹部の形状は半球状の谷であり、前記凸部の形状は半球状の山であることを特徴とする請求項1に記載のトナー清掃用チャンバー。
【請求項3】
前方と後方とが開口し、空気流発生手段によって前記前方の開口から空気を吸い込み、前記後方の開口に排気し、部品に付着したトナーの清掃作業を行う作業空間部を備え、
前記作業空間部の内壁面には、凹部と凸部とのいずれか一方又は両方が複数形成されたトナー清掃用チャンバーを用いて、部品に付着したトナーを清掃する清掃方法であって、
前記前方の開口から前記作業空間部にトナーが付着した前記部品を入れ、空気吹付手段で前記部品に空気を吹き付け、前記部品に付着したトナーを吹き飛ばす清掃作業を、前記前方の開口側から行なうことを特徴とする清掃方法。
【請求項4】
前記部品は、プロセスカートリッジを構成する感光体、帯電器、現像器、及びクリーニング器のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の清掃方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2009−269033(P2009−269033A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191320(P2009−191320)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【分割の表示】特願2004−146576(P2004−146576)の分割
【原出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【分割の表示】特願2004−146576(P2004−146576)の分割
【原出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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