説明

トンネル掘削機及びトンネル掘削機のカッタ交換方法

【課題】 カッタ交換作業の作業性及び安全性の向上と複数回の交換に対するカッタ掘削の信頼性の向上を図ると共に装置の簡素化を図ったトンネル掘削機及びトンネル掘削機のカッタ交換方法を提供する。
【解決手段】 筒状をなす掘削機本体11と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されて円筒形状をなす支持筒16の外周面から4本のカッタスポーク17が放射状に延設されたカッタヘッド12と、前記各カッタスポークに移動自在に支持されたディスクカッタ22及びダミーカッタ22aと、前記支持筒内に周方向回転自在に支持されて該支持筒と前記カッタスポークとを連通する連通口43を有する回転筒40と、該回転筒の連通口を開閉自在なゲート44a,44bと、前記回転筒内に設置されて前記ディスクカッタ22及びダミーカッタ22aに接続される各種ロッド23〜26を繰り返し掴み直して当該回転筒に対し引き込み及び押し出し可能なロッド把持装置60と、を具えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクカッタや先行ビット、カッタビットなどのカッタ類を機内より交換可能としたトンネル掘削機及びトンネル掘削機のカッタ交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なトンネル掘削機は、円筒形状をなす掘削機本体の前部にカッタヘッドが駆動回転可能に装着され、このカッタヘッドにディスクカッタやカッタビットなどのカッタ類が多数取り付けられる一方、掘削機本体の後部には当該掘削機本体を前進させる多数のシールドジャッキが装着されると共にトンネルの内壁面にセグメントを組み付けるエレクタ装置が装着される。従って、カッタヘッドを回転しながらシールドジャッキを伸長させることで、既設セグメントから掘削反力を得て掘削機本体が前進すると共にカッタヘッドが前方の地盤を掘削し、トンネルが築造される。
【0003】
近年、トンネルは長距離化の傾向にあり、このため、トンネル掘削の作業中にカッタヘッドに装着されたディスクカッタやカッタビットなどが摩耗してしまう。これらのカッタ類が摩耗すると地盤の掘削効率が低下するので、掘削作業を停止して摩耗したカッタ類を交換しなければならない。ところが、このカッタ類の交換作業にあたっては、切羽とバルクヘッドとの間のチャンバを含む空間内の泥水や掘削土砂を外部に排出した後この空間内に空気を供給して圧気する(他の方法として薬注や凍結による地盤改良等がある)ことで、切羽の崩落を抑制し、この状態下で作業者が圧気空間内に入ってカッタ類の交換作業を行っていた。
【0004】
そのため、カッタ交換作業に長時間を要してしまい、また、作業者の安全性を十分考慮しなければならず、特に、ディスクカッタは重量物であるために交換時の搬送作業は困難を極め、交換作業の作業効率が良くなかった。そこで、作業者が切羽側やチャンバに出ることなく、機内から摩耗したディスクカッタやカッタビットを新しいものと交換可能としたものが、例えば、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたトンネル掘削機は、カッタヘッドに設けたガイドレールにカッタ類が装着された移動ブロックを移動自在に支持すると共に、このガイドレールの端部にカッタ収納箱を連結し、摩耗したカッタ類を前記カッタ収納箱内に引き込んで別のカッタ類と交換するようにしたものである。
【0005】
【特許文献1】特許第3389155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、一般的なトンネル掘削機において、カッタヘッドには複数本のカッタスポークが放射状に配設され、各カッタスポークにディスクカッタやカッタビットなどが装着されている。従って、このようなトンネル掘削機に上述した特許文献1に記載されたカッタ交換手法を適用した場合、カッタ交換作業時に、交換が必要なカッタ類が装着されたカッタスポーク(厳密にはガイドレール)の端部にカッタ収納箱を連結してから、カッタ類をカッタスポークからカッタ収納箱内に引き込んで交換することになる。そのため、複数本のカッタスポークのカッタ類を交換する場合には、カッタスポーク(厳密にはガイドレール)に対するカッタ収納箱の取外し作業及び取付け作業が複数回必要となり、作業が煩雑となり面倒なものとなると共に作業時間が長くなってしまい作業効率が良いとは言えない。また、全てのカッタスポークにおけるカッタ交換はできず、一部のカッタスポークにおけるカッタ交換に限られるトンネル掘削機も有り、このようなものにあっては、複数回交換に対するカッタ掘削の信頼性(マシン新品時に対する信頼性)が、全てのカッタスポークにおけるカッタ交換が可能なものと比べると、低い。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するものであって、カッタ交換作業の作業性及び安全性の向上と複数回交換に対するカッタ掘削の信頼性の向上を図ると共に装置の簡素化を図ったトンネル掘削機及びトンネル掘削機のカッタ交換方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するための請求項1の発明のトンネル掘削機は、筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されて円筒形状をなす支持筒の外周面から複数本のカッタスポークが放射状に延設されたカッタヘッドと、前記各カッタスポークに移動自在に支持されたカッタと、前記支持筒内に周方向回転自在に支持されて該支持筒と前記カッタスポークとを連通する連通口を有する回転筒と、該回転筒の連通口を開閉自在な開閉手段と、前記回転筒内に設置されて前記カッタに接続されるロッドを繰り返し掴み直して当該回転筒に対し引き込み及び押し出し可能なロッド把持装置と、を具えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明のトンネル掘削機は、前記ロッド把持装置は、アクチュエータによりカッタの移動方向に移動可能な可動ロッドホルダと位置固定の固定ロッドホルダとを有し、これらを交互に作動させつつ可動ロッドホルダを繰り返し往復移動させることにより、カッタを回転筒に対し引き込み及び押し出し可能になっていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明のトンネル掘削機は、前記可動ロッドホルダと固定ロッドホルダはそれぞれ横向きに対向するように対で設けられることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明のトンネル掘削機は、前記可動ロッドホルダと固定ロッドホルダとは同一平面上にクロスして配置されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明のトンネル掘削機は、前記ロッドは鍔付きであり、かつ複数本に亙って継ぎ足し可能になっていることを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明のトンネル掘削機は、前記各カッタスポークの背面に土砂取込み用の開口部を設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明のトンネル掘削機のカッタ交換方法は、掘削機本体の前部にカッタヘッドが駆動回転自在に装着され、該カッタヘッドの中心部に円筒形状をなすカッタ交換室が設けられると共に、該カッタ交換室に連結するように複数本のカッタスポークが放射状に設けられ、該複数本のカッタスポークにカッタが移動自在に支持され、前記カッタ交換室に前記カッタスポークと連通可能な連通口を有する回転筒が周方向回転自在に支持されると共に、該連通口を開閉自在な開閉手段が設けられるトンネル掘削機であって、前記回転筒を回転して前記連通口を前記カッタスポークのいずれか一つに対向した状態で、前記開閉手段により該連通口を開閉して前記カッタスポークに装着されたカッタを前記カッタ交換室内に設置したロッド把持装置にて前記カッタに接続されるロッドを繰り返し掴み直して移動させ、前記カッタスポークから取り外すと共に、別のカッタを該カッタ交換室から前記カッタスポークに移動して取り付けた後、前記回転筒を所定角度回転して前記連通口を別のカッタスポークに対向し、前述したカッタの取外し及び取付けを繰り返し行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明のトンネル掘削機によれば、カッタヘッドの支持筒内を回転筒により密閉状態とすることでカッタ交換室として利用することができると共に、ロッド把持装置をカッタ交換室内にコンパクトに設置することができるので、構造の簡素化を図ることができると共に、カッタ交換作業時に別途カッタ交換室の取付け作業及び取外し作業を不要として、全てのカッタスポーク部に取り付けられたカッタ類を容易に短時間で交換することが可能となり、カッタ交換作業の作業性及び安全性の向上と複数回交換に対するカッタ掘削の信頼性の向上を図ることができる。
【0016】
請求項2の発明のトンネル掘削機によれば、アクチュエータの長尺化等を回避できるので、ロッド把持装置のコンパクトが図れる。
【0017】
請求項3の発明のトンネル掘削機によれば、ロッドを確実に把持することができる。
【0018】
請求項4の発明のトンネル掘削機によれば、ロッド把持装置の更なるコンパクト化が図れる。
【0019】
請求項5の発明のトンネル掘削機によれば、鍔付きによりロッドの押し引きが確実に行なえると共に継ぎ足し可能であるためロッドの汎用性が高まる。
【0020】
請求項6の発明のトンネル掘削機によれば、掘削時に掘削土砂が開口部よりカッタヘッド後方のチャンバ内に円滑に取り込まれ、カッタ交換時にはカッタスポーク内に掘削土砂が滞留していないので、カッタスポーク内でのカッタ引き込み及びカッタ押し出しが円滑に行なえる。
【0021】
請求項7の発明のトンネル掘削機のカッタ交換方法によれば、カッタヘッドの支持筒内を回転筒により密閉状態とすることでカッタ交換室として利用することができると共に、ロッド把持装置をカッタ交換室内にコンパクトに設置することができるので、構造の簡素化を図ることができると共に、カッタ交換作業時に別途カッタ交換室の取付け作業及び取外し作業を不要として、異なる位置のカッタスポークに取付けられたカッタ類を容易に短時間で交換することができ、カッタ交換作業の作業性及び安全性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係るトンネル掘削機及びトンネル掘削機のカッタ交換方法を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【実施例】
【0023】
図1は本発明の一実施例を示すトンネル掘削機の側断面図、図2は同じく正面図、図3はカッタヘッドの背断面図、図4はカッタヘッドの背面図、図5は通常掘削時のカッタヘッドの背断面図、図6はカッタ交換室旋回時のカッタヘッドの背断面図、図7はカッタスポークの断面図、図8はゲートの説明図、図9はロッド把持装置の構造説明図、図10はロッド把持装置の動作を示す原理説明図、図11はカッタ交換(引込み)手順を示す工程図、図12はカッタ交換(引込み)手順を示す工程図、図13はカッタ交換(引込み)手順を示す工程図である。
【0024】
図1及び図2に示すように、掘削機本体11は円筒形状をなし、前部にカッタヘッド12が回転自在に支持されている。このカッタヘッド12はその回転リング13部において掘削機本体11の前部にリングギア付軸受35により回転自在に支持されており、この回転リング13の前端部には支持部材15を介してドラム形状(円筒形状)をなす支持筒16が固定されている。この支持筒16の外周面には、この支持筒16の中心から放射状にそれぞれ延びた複数本(図示例では4本)のカッタスポーク17が周方向ほぼ等間隔で連結される。
【0025】
図3及び図4と図7に示すように、各カッタスポーク17は断面が前向きコ字形状をなし、支持筒16の外周面に形成された開口部18を介してこの支持筒16内に連通している。そして、各カッタスポーク17の両側壁面の内側には左右一対のガイドレール19が取り付けられ、各ガイドレール19に複数個(図示例では3個)のスライダ20がスポーク長手方向に移動自在に支持されており、各スライダ20にホルダ21を介してディスクカッタ22が回転自在に装着されている。図示例では、図中上下方向のカッタスポーク17においては、三つのディスクカッタ22のうちの真ん中のものはダミーカッタ22aとなり、図中左右方向のカッタスポーク17においては、三つのディスクカッタ22のうちの最も内側のものがダミーカッタ22aとなっている。また、各カッタスポーク17の背面には、ディスクカッタ22に対応した位置において、掘削土砂取込み用の開口部14がそれぞれ形成されている。
【0026】
各カッタスポーク17内の三つのスライダ20は鍔付きの連結ロッド23でそれぞれ切り離し可能に連結されると共に、最も内側のスライダ20の内面中央には同じく鍔付きの引込ロッド24がねじ結合されている。図示例では、上下方向のカッタスポーク17内の最も外側のスライダ20の外面中央にダミーロッド25がその雌ねじ穴を介してボルト結合されている。また、連結ロッド23はその雌ねじ穴を介してそれぞれ内側に位置する直近のスライダ20とボルト結合される。また引込ロッド24の内方端面にも雌ねじ穴が形成される。
【0027】
そして、前記連結ロッド23及び引込ロッド24の雌ねじ穴には、後述するカッタ交換時に分割ロッド26の雄ねじがねじ込まれ、各種ロッド23,24に分割ロッド26が継ぎ足し可能になっている。分割ロッド26の雄ねじと反対側の端面には雌ねじ穴が形成され、この雌ねじ穴を介して複数個の分割ロッド26がタンデムに継ぎ足し可能になっている。図示例では、上方のカッタスポーク17内のスライダ20における引込ロッド24には、既に分割ロッド26が1個継ぎ足されている。
【0028】
図2に示すように、各カッタスポーク17の両側部に複数のカッタビット27がその長手方向に沿って固定されている。また、各カッタスポーク17間に配置された面板28には特殊先行ビット29,保護ビット30,外周側面保護ビット31及び最外周特殊先行ビット32等の各種ビットが固定されると共に、点対称位置の一対の面板28間には前記支持筒16の前方に位置してフィッシュテールカッタ33が固定されている。尚、図1中34はオーバーカッタである。
【0029】
図1に示すように、回転リング13の後部にはリングギア付軸受35が固定される一方、掘削機本体11には複数のカッタ旋回モータ36が取り付けられており、このカッタ旋回モータ36の駆動ギア37が前記リングギア付軸受35のギア部に噛み合っている。従って、カッタ旋回モータ36を駆動して駆動ギア37を回転駆動すると、リングギア35を介してカッタヘッド12を回転することができる。
【0030】
そして、本実施例では、各カッタスポーク17に装着された複数のディスクカッタ22及びダミーカッタ22aを、カッタヘッド12の支持筒16内をカッタ交換室として利用することで、機内側から交換可能となっている。
【0031】
即ち、図1乃至図4に示すように、カッタ交換室としての支持筒16に支持される後述する回転筒40は、後部の支持板40aの中央部に掘削機本体11内と連通する作業口41が形成され、作業扉42により開閉可能となっている。そして、前記回転筒40は、支持筒16の内周面に周方向に沿って回転自在に支持されており、この回転筒40には、支持筒16と各カッタスポーク17とを連通する連通口43が形成される。
【0032】
図8に示すように、回転筒40の連通口43は、支持筒16の各開口部18とほぼ同形状で同様の大きさをなし、スライダ20に装着されたカッタディスク22及びダミーカッタ22aを挿通可能となっている。そして、回転筒40の内周面には、連通口43に対応して円弧状をなす左右一対のゲート(開閉手段)44a,44bがガイド45a,45bによりそれぞれ周方向に沿って移動自在に支持され、ゲート44a,44bの内周面に沿って敷設された開閉用ギア46a,46bに噛み合うピニオン47a,47bを回転駆動するゲート開閉用モータ48a,48bにより移動可能となっている。
【0033】
前記左右のゲート44a,44bは、各対向面に前述した連結ロッド23,引込ロッド24,ダミーロッド25及び分割ロッド26に嵌合する円弧状の凹部49a,49bがそれぞれ形成されており、各ゲート44a,44bが各ロッド23〜26に隙間なく嵌合して挟持することで、連通口43及び開口部18を液密に閉止するようになっている。
【0034】
なお、回転筒40の連通口43が位置するカッタスポーク17におけるスライダ20の引込ロッド24には分割ロッド26が予め1個継ぎ足され、この分割ロッド26に各ゲート44a,44bが嵌合して当該分割ロッド26の雌ねじ穴部が回転筒40内に露出しているが、他の3本のカッタスポーク17におけるスライダ20の引込ロッド24には分割ロッド26が継ぎ足されず、回転筒40の外側に位置して当該回転筒40との干渉が防止されている(図3参照)。
【0035】
また、回転筒40の支持板40aには操作ロッド50が長手方向移動自在であると共に球面軸受51により揺動自在に装着されており、基端部が機内側に位置し、先端部が回転筒40内に位置して閉止部材52が固定されている(図1参照)。この閉止部材52は、カッタスポーク17からディスクカッタ22及びダミーカッタ22aが全て取り外された後に、各ゲート44a,44bが連通口43を閉止したときに各凹部49a,49bにより形成された開口を液密に閉止するためのものである。
【0036】
そして、回転筒40の後端部には回転用ギア53が固定される一方、掘削機本体11には回転用モータ54が取り付けられており、この回転用モータ54の駆動ギア55が前記回転用ギア53に噛み合っている。従って、回転用モータ54を駆動して駆動ギア55を回転駆動すると、回転用ギア53を介して回転筒40を回転することができる(図1参照)。
【0037】
図5に示すように、トンネル掘削機の通常掘削時は、上下方向のカッタスポーク17における分割ロッド26と引込ロッド24は、キリンジャッキ56と回転筒40を液密に貫通するプッシュロッド57により互いに離間する方向に突っ張り力が付与されてスライダ20等のガタツキが抑えられている。一方、左右方向のカッタスポーク17における最も内側の二つのスライダ20は、キリンジャッキ56と回転筒40を液密に貫通する二つのプッシュロッド57により互いに離間する方向に突っ張り力が付与されてそれらのガタツキが抑えられている。尚、キリンジャッキ56は、両端ねじ切りのロッドの回転によりロッドの両端部に螺合したナット部材が互いに接近又は離反するものである。
【0038】
一方、回転筒40の旋回時は、図6に示すように、二本のキリンジャッキ56は取り外されて、下方向のカッタスポーク17におけるプッシュロッド57と同様に、左右方向のカッタスポーク17におけるプッシュロッド57は回転筒40内に引き込まれて固定ライナ58により保持されるようになっている。また、これと前後して支持筒16の外周に各カッタスポーク17に対応して取り付けたストッパジャッキ80(図1参照)が伸び出して最も内側の各スライダ20に係合し、それらの内方への飛び出しを抑えるようになっている。また、通常掘削時に限らず回転筒40の非旋回時は、回転筒40の4つの固定位置にて支持筒16に対しピン81結合し得るようになっている(図3参照)。
【0039】
そして、カッタ交換時には、回転筒40内にロッド把持装置60が設置される。このロッド把持装置60は、図8及び図9に示すように、連通口43に対向する回転筒40の内周面に架台61を介して上向きに取り付けられた左右一対の油圧ジャッキ(アクチュエータ)62と、該油圧ジャッキ62のピストンロッド先端にピン結合された四角枠状のフレーム63と、このフレーム63に横向きに対向配設された左右一対の油圧式可動ロッドホルダ(チャック)64と、前記架台61上に横架された取付台65と、該取付台65上に横向きに対向配設された前後一対の油圧式固定ロッドホルダ(チャック)66とを有する。
【0040】
前記固定ロッドホルダ66は、フレーム63の下方に収容されるようにして、可動ロッドホルダ64と略同一平面上にクロスして配置される。そして、可動ロッドホルダ64と固定ロッドホルダ66のピストン端面はそれぞれ円弧状面に形成され、分割ロッド26等の外周面に密着し得るようになっている。
【0041】
従って、このロッド把持装置60は、図10に示す(1)〜(5)の工程を繰り返すことで、ディスクカッタ22をカッタ交換室である支持筒16内に引き込むことができる。即ち、図10はロッド把持装置60の動作の原理説明図であり、(1)の工程は、可動ロッドホルダ64で最下段の分割ロッド26を把持している状態である。この状態から、(2)の工程のように、図示しない固定ロッドホルダ66で分割ロッド26を把持し、可動ロッドホルダ64を開放する。次に、(3)の工程のように、油圧ジャッキ62を伸長させて可動ロッドホルダ64を次の分割ロッド26まで押し出す。次に、(4)の工程のように、可動ロッドホルダ64で次の分割ロッド26を把持し、固定ロッドホルダ66を開放する。次に、(5)の工程のように、可動ロッドホルダ64で分割ロッド26を把持したまま油圧ジャッキ62を収縮して分割ロッド26を引き込む。以後、これを繰り返すのである。
【0042】
なお、図示しないが、支持筒16と回転筒40との摺動部(開口部18の周囲)、回転筒40とゲート44a,44bとの摺動部(連通口43の周囲)、左右のゲート44a,44bの対向面及び凹部49a,49bにはシール部材が装着され、内部への止水処理が施されている。
【0043】
掘削機本体11の前部には、カッタヘッド12の後方に位置してバルクヘッド67が取り付けられ、カッタヘッド12とこのバルクヘッド67との間にチャンバ68が形成されており、カッタヘッド12には後方に向けて複数の攪拌棒69が固定されている。そして、掘削機本体11内にはスクリューコンベヤ70が前傾した状態で配設され、前端部がバルクヘッド67を貫通してチャンバ68内に開口している。
【0044】
また、掘削機本体11の後部内周面には周方向に沿って図示しないシールドジャッキ(推進ジャッキ)が複数並設されており、このシールドジャッキを後方に伸長してスプレッダを既設セグメントに押し付けることで、その反力により掘削機本体11を前進することができる。更に、掘削機本体11の後部にはトンネルの内壁面にセグメントをリング状に組み立てる図示しないエレクタ装置が設けられている。
【0045】
ここで、本実施例のトンネル掘削機によるトンネル掘削作業、並びにディスクカッタ22等の交換作業について説明する。
【0046】
トンネルを掘削形成するには、図1及び図2に示すように、カッタ旋回モータ36によってカッタヘッド12を回転しながら、複数のシールドジャッキを伸長して既設セグメントへの押し付け反力によって掘削機本体11を前進させる。すると、カッタヘッド12に装着された多数のディスクカッタ22、カッタビット27等が前方の地盤を掘削してトンネルを形成する。そして、カッタヘッド12の地盤掘削により発生した土砂は、カッタヘッド12の開口部からチャンバ68内に取り込まれ、スクリューコンベヤ70によって外部に排出される。一方、シールドジャッキの何れか一つを縮み方向に作動して既設のセグメントとの間に空所を形成し、エレクタ装置によってこの空所に新しいセグメントを挿入し、順次このセグメントをリング状に組み付けることで所定長さのトンネルを継続して構築していく。
【0047】
このようなトンネル掘削作業を実施していく過程で、長期間にわたるトンネルの掘削作業によりディスクカッタ22が摩耗して掘削能率が低下したときには、新しいものと交換する必要がある。ディスクカッタ22の交換作業を行う場合、カッタヘッド12の旋回及び掘削機本体11の前進を停止した状態でカッタ交換作業を行う。
【0048】
前記カッタ交換作業を図11乃至図13に示したカッタ引き込み手順に基づいて説明する。
先ず、(1)の工程のように、支持筒16の作業扉42を開けて作業口41より機内から回転筒40内にゲート44a,44bを閉めた状態でロッド把持装置60を搬入して設置した後、回転筒40を旋回してその開口部18をディスクカッタ22の交換が必要とされるカッタスポーク17に通じる連通口43に一致させる。この後、引込ロッド24にゲート44a,44bで嵌合された1個の分割ロッド26を接合し、その後所定数(図示例では4個)の分割ロッド26を継ぎ足してから作業扉42を閉める。
【0049】
次に、(2)の工程のように、ゲート44a,44bを開けると共に、油圧ジャッキ62を伸ばして可動ロッドホルダ64により最上位の分割ロッド26を把持する。次に、(3)の工程のように、油圧ジャッキ62を縮めて分割ロッド26を引き込むと、引込ロッド24及び連結ロッド23で連結されたダミーカッタ22a及びディスクカッタ22が油圧ジャッキ62の1ストローク分回転筒40側に引き寄せられる。これを、前述した固定ロッドホルダ66と協動して数回繰り返す(図10参照)。
【0050】
次に、(4)の工程のように、油圧ジャッキ62を伸ばして可動ロッドホルダ64により分割ロッド26を盛り換えて把持した後、(5)の工程のように、油圧ジャッキ62を縮めて分割ロッド26を引き込むと、ダミーカッタ22aの回転筒40内への引き込みが完了し、その後ゲート44a,44bを閉める。
【0051】
次に、(6)の工程のように、作業扉42を開けて作業口41より、ダミーカッタ22aを取り外して図示しないチェーンブロック等により、回転筒40外へ搬出した後、連結ロッド23に所定数(4個)の分割ロッド26を付け替えて(継ぎ足して)から油圧ジャッキ62を伸ばして可動ロッドホルダ64により分割ロッド26を把持する。その後作業扉42を閉めてゲート44a,44bを開けてから、(7)の工程のように、油圧ジャッキ62を縮めて分割ロッド26を引き込むと、連結ロッド23で連結された二つのディスクカッタ22が油圧ジャッキ62の1ストローク分回転筒40側に引き寄せられる。
【0052】
次に、(8)の工程のように、油圧ジャッキ62を伸ばして可動ロッドホルダ64により分割ロッド26を盛り換えて把持した後、(9)の工程のように、油圧ジャッキ62を縮めて分割ロッド26を引き込む。これを、前述した固定ロッドホルダ66と協動して数回繰り返す(図10参照)。
【0053】
次に、(10)の工程のように、油圧ジャッキ62を伸ばして可動ロッドホルダ64により分割ロッド26を盛り換えて把持した後、(11)の工程のように、油圧ジャッキ62を縮めて分割ロッド26を引き込むと、一つ目のディスクカッタ22の回転筒40内への引き込みが完了し、その後ゲート44a,44bを閉める。
【0054】
次に、(12)の工程のように、作業扉42を開けて作業口41より、一つ目のディスクカッタ22を取り外して図示しないチェーンブロック等により、回転筒40外へ搬出した後、連結ロッド23に所定数(4個)の分割ロッド26を付け替えて(継ぎ足して)から油圧ジャッキ62を伸ばして可動ロッドホルダ64により分割ロッド26を把持する。その後作業扉42を閉めてゲート44a,44bを開けてから、(13)の工程のように、油圧ジャッキ62を縮めて分割ロッド26を引き込むと、二つ目のディスクカッタ22が油圧ジャッキ62の1ストローク分回転筒40側に引き寄せられる。
【0055】
次に、(14)の工程〜(16)の工程のように、前述した(8)の工程〜(10)の工程と同様の工程を経ると、(17)の工程のように、油圧ジャッキ62を縮めて分割ロッド26を引き込むと、二つ目のディスクカッタ22の回転筒40内への引き込みが完了し、その後ゲート44a,44bを閉める。
【0056】
最後に、(18)の工程のように、作業扉42を開けて作業口41より、二つ目のディスクカッタ22を取り外して図示しないチェーンブロック等により、回転筒40外へ搬出
すれば、カッタ引き込み手順が終了する。この際、ゲート44a,44bの円弧状の凹部49a,49bは閉止部材52により液密に閉止されている。
【0057】
この後、摩耗していない新しいカッタ類を、前述したカッタ引き込み手順と逆の手順であるカッタ押し出し手順によりカッタスポーク17に取り付ければ、カッタ交換作業が終了する。また、必要に応じて、回転筒40を旋回し、別のカッタスポーク17のカッタ交換作業を同様の手順で行なう。
【0058】
このように本実施例のトンネル掘削機にあっては、掘削機本体11の前部にカッタヘッド12を駆動回転自在に装着し、このカッタヘッド12の中心部にカッタ交換室としての円筒形状の支持筒16を設けると共に、この支持筒16に放射状に4本のカッタスポーク17を連結し、該カッタスポーク17内に相互に各種ロッド23〜26で連結されたディスクカッタ22及びダミーカッタ22aを移動自在に支持し、さらに前記支持筒16内にカッタスポーク17と連通可能な連通口43及びそのゲート44a,44bを有する回転筒40を回転自在に支持し、この回転筒40内に前記各種ロッド23〜26を介してディスクカッタ22及びダミーカッタ22aを繰り返し回転筒40に対し引き込み及び押し出し可能なロッド把持装置60を設けている。
【0059】
従って、カッタヘッド12の支持筒16内を回転筒40により密閉状態とすることでカッタ交換室として利用することができ、ディスクカッタ22及びダミーカッタ22aの交換作業時に、別途交換用の部屋を装着したり外したりする必要はなく、構造の簡素化を図ることができると共に、回転筒40を回転して連通口43の位置を変更することで、4本のカッタスポーク17全てに支持された複数のディスクカッタ22及びダミーカッタ22aを容易に短時間で交換することが可能となり、カッタ交換作業の作業性及び安全性の向上を図ることができる。
【0060】
また、ロッド把持装置60は、可動ロッドホルダ64と固定ロッドホルダ66とを有し、これらを交互に作動させつつ可動ロッドホルダ64を繰り返し往復移動させることにより、ディスクカッタ22及びダミーカッタ22aを回転筒40に対し引き込み及び押し出し可能になっているので、可動ロッドホルダ64における油圧ジャッキ62は短ストロークで済み、装置全体を回転筒40内にコンパクトに設置することができ、その取扱いも容易である。
【0061】
また、前記可動ロッドホルダ64と固定ロッドホルダ66はそれぞれ横向きに対向するように対で設けられると共に、同一平面上にクロスして配置されているので、ロッド把持装置60の更なるコンパクト化が図れる。また、前記各種ロッド23〜26は鍔付きであり、かつ互いにねじ結合により継ぎ足し可能になっているので、鍔付きにより各種ロッド23〜26の押し引きが確実に行なえると共に継ぎ足し可能であるため各種ロッド23〜26の汎用性が高まる。また、左右のゲート44a,44bの各対向面に凹部49a,49bを形成し、このゲート44a,44bが分割ロッド26を隙間なく挟持することで連通口43を閉止可能とすると共に、凹部49a,49bにより形成された開口を閉止する閉止部材42を設けているので、常時、機内への止水を確実に行うことができる。また、各カッタスポーク17の背面に土砂取込み用の開口部14を設けたので、掘削時に掘削土砂が開口部14よりカッタヘッド12後方のチャンバ68内に円滑に取り込まれ、カッタ交換時にはカッタスポーク17内に掘削土砂が滞留していないので、カッタスポーク17内でのディスクカッタ22及びダミーカッタ22aの引き込み及び押し出しが円滑に行なえる。
【0062】
尚、上記実施例においては、連結ロッド23,引込ロッド24,ダミーロッド25及び分割ロッド26は、ねじ結合により連結(継ぎ足し)可能としたが、ピン結合やその他の方法で連結(継ぎ足し)可能としても良い。また、ロッド把持装置60の可動ロッドホルダ64と固定ロッドホルダ66は同一平面上にクロスして配置したが、並例配置でも良いし、上下に互い違いに配置しても良い。また、カッタスポーク17にディスクカッタ22及びダミーカッタ22aを装着した例を示したが、カッタビット等のその他のカッタ類が装着され、この交換作業にも本発明は適用できることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明に係るトンネル掘削機及びカッタ交換方法は、カッタヘッドの中央部の支持筒をカッタ交換室として利用すると共に、この支持筒に回転筒を設けて複数本のカッタスポークと連通及び遮断可能とすることで、複数本のカッタスポークに装着された全てのカッタ類を容易に交換可能としたものであり、土圧式・泥土圧式・泥水式シールド掘削機、トンネルボーリングマシンなどのトンネル掘削機に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施例を示すトンネル掘削機の側断面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】カッタヘッドの背断面図である。
【図4】カッタヘッドの背面図である。
【図5】通常掘削時のカッタヘッドの背断面図である。
【図6】カッタ交換室旋回時のカッタヘッドの背断面図である。
【図7】カッタスポークの断面図である。
【図8】ゲートの説明図である。
【図9】ロッド把持装置の構造説明図である。
【図10】ロッド把持装置の動作を示す原理説明図である。
【図11】カッタ交換(引込み)手順を示す工程図である。
【図12】カッタ交換(引込み)手順を示す工程図である。
【図13】カッタ交換(引込み)手順を示す工程図である。
【符号の説明】
【0065】
11 掘削機本体、12 カッタヘッド、13 回転リング、14 開口部、15 支持部材、16 支持筒(カッタ交換室)、17 カッタスポーク、18 開口部、19 ガイドレール、20 スライダ、21 ホルダ、22 ディスクカッタ、22a ダミーカッタ、23 連結ロッド、24 引込ロッド、25 ダミーロッド、26 分割ロッド、27 カッタビット、28 面板、29 特殊先行ビット、30 保護ビット、31 外周側面保護ビット、32 最外周特殊先行ビット、33 フィッシュテールカッタ、34 オーバーカッタ、35 リングギア付軸受、36 カッタ旋回モータ、37 駆動ギア、40 回転筒、40a 支持板、41 作業口、42 作業扉、43 連通口、44a,44b ゲート、45a,45b ガイド、46a,46b 開閉用ギア、47a,47b ピニオン、48a,48b ゲート開閉用モータ、49a,49b 円弧状の凹部、50 操作ロッド、51 球面軸受、52 閉止部材、53 回転用ギア、54 回転モータ、55 駆動ギア、56 キリンジャッキ、57 プッシュロッド、58 固定ライナ、60 ロッド把持装置、61 架台、62 油圧ジャッキ、63 フレーム、64 油圧式可動ロッドホルダ(チャック)、65 取付台、66 油圧式固定ロッドホルダ(チャック)、67 バルクヘッド、68 チャンバ、69 攪拌棒、70 スクリューコンベヤ、80 ストッパジャッキ、81 ピン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されて円筒形状をなす支持筒の外周面から複数本のカッタスポークが放射状に延設されたカッタヘッドと、前記各カッタスポークに移動自在に支持されたカッタと、前記支持筒内に周方向回転自在に支持されて該支持筒と前記カッタスポークとを連通する連通口を有する回転筒と、該回転筒の連通口を開閉自在な開閉手段と、前記回転筒内に設置されて前記カッタに接続されるロッドを繰り返し掴み直して当該回転筒に対し引き込み及び押し出し可能なロッド把持装置と、を具えたことを特徴とするトンネル掘削機。
【請求項2】
請求項1記載のトンネル掘削機において、前記ロッド把持装置は、アクチュエータによりカッタの移動方向に移動可能な可動ロッドホルダと位置固定の固定ロッドホルダとを有し、これらを交互に作動させつつ可動ロッドホルダを繰り返し往復移動させることにより、カッタを回転筒に対し引き込み及び押し出し可能になっていることを特徴とするトンネル掘削機。
【請求項3】
請求項2記載のトンネル掘削機において、前記可動ロッドホルダと固定ロッドホルダはそれぞれ横向きに対向するように対で設けられることを特徴とするトンネル掘削機。
【請求項4】
請求項2又は3記載のトンネル掘削機において、前記可動ロッドホルダと固定ロッドホルダとは同一平面上にクロスして配置されていることを特徴とするトンネル掘削機。
【請求項5】
請求項1記載のトンネル掘削機において、前記ロッドは鍔付きであり、かつ複数本に亙って継ぎ足し可能になっていることを特徴とするトンネル掘削機。
【請求項6】
請求項1記載のトンネル掘削機において、前記各カッタスポークの背面に土砂取込み用の開口部を設けたことを特徴とするトンネル掘削機。
【請求項7】
掘削機本体の前部にカッタヘッドが駆動回転自在に装着され、該カッタヘッドの中心部に円筒形状をなすカッタ交換室が設けられると共に、該カッタ交換室に連結するように複数本のカッタスポークが放射状に設けられ、該複数本のカッタスポークにカッタが移動自在に支持され、前記カッタ交換室に前記カッタスポークと連通可能な連通口を有する回転筒が周方向回転自在に支持されると共に、該連通口を開閉自在な開閉手段が設けられるトンネル掘削機であって、前記回転筒を回転して前記連通口を前記カッタスポークのいずれか一つに対向した状態で、前記開閉手段により該連通口を開閉して前記カッタスポークに装着されたカッタを前記カッタ交換室内に設置したロッド把持装置にて前記カッタに接続されるロッドを繰り返し掴み直して移動させ、前記カッタスポークから取り外すと共に、別のカッタを該カッタ交換室から前記カッタスポークに移動して取り付けた後、前記回転筒を所定角度回転して前記連通口を別のカッタスポークに対向し、前述したカッタの取外し及び取付けを繰り返し行うことを特徴とするトンネル掘削機のカッタ交換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−9413(P2006−9413A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−188176(P2004−188176)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(000235543)飛島建設株式会社 (132)
【Fターム(参考)】