説明

ドアコック装置およびドアコック装置を備えた軌条車両並びにドアコック装置の取り付け方法

【課題】軌条車両に備えられる扉を手動で開閉可能にするドアコック装置を、簡便な構成で、かつ、小さい作業工数で軌条車両に備えること。
【解決手段】配管110に、配管110の長手方向に沿って、ロック装置300を固定し、ロック装置300に備えられるロックピン310が、ハンドル200の長手方向の端部202に備えられる係止部206に係合することによって、適切でない時のハンドル200の回動を規制する。ロック装置300のロックピン310と、ハンドル200の係止部との係合状態を確認しながら、アウトワークによって、配管110にロック装置300を固定できるため、作業性もよく小さい作業工数で位置決め及び固定作業を完了することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両や新交通システム用車両などの軌条車両に設置されるドアコック装置、および、ドアコック装置を備えた軌条車両、並びにドアコック装置の取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ドアコック装置は、鉄道車両や新交通システム用車両などの軌条車両に備えられる自動ドアを開閉する機構(空気圧で動作するドアエンジン)への高圧空気の供給回路を遮断して開放することにより、非常時に人力での自動ドアの開閉を可能とする装備である。一般に、非常用ドアコック、あるいは、Dコック(oorコック)など称される。このドアコック装置は、軌条車両に備えられる各自動ドアに設置することが義務付けられている。以下、非常用ドアコック、あるいは、Dコックなどを含めてドアコック装置と称し、鉄道車両に備えられるものであって、特に乗客が乗降するために備えられる側引戸(自動ドア)に設置される例を説明する。
【0003】
ドアコック装置は、自然災害、あるいは火災等の異常が鉄道車両に発生した場合、乗客が鉄道車両の車内から車外に脱出(避難)するために、側引戸を乗客が手動で開閉できる状態にするために設置される。一般に、側引戸の近傍に設置されたドアコック装置は、側引戸周りの車内の意匠性を高めるために、ドアコック装置を扱うための開口部を備えた化粧板によって覆われる。非常時には、乗客あるいは乗務員は、化粧板の開口部に備えられる蓋を開けた後、ドアコック装置のハンドルを扱う。
【0004】
非常時には不特定多数の乗客が扱うことができる構造であるため、鉄道車両の走行中に悪戯等で不用意にドアコック装置のハンドルが扱われる危険性があった。これらの危険性を小さくするために、特許文献1に、ドアコック装置に備えられるレバー状のハンドルに鍵穴を備え、ハンドルの近傍にこの鍵穴に係合するロック装置を設置し、鉄道車両が一定の速度以上で走行中の場合にこの鍵穴とロック装置からピンが突出して、ピンと鍵穴とが係合してドアコック装置のハンドルの回動を規制する例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−347616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
側引戸の手動開閉を可能にするハンドルの回動を規制するロック装置を含むドアコック装置は、側引戸を備える側構体の開口部近傍の車内側の面(開口部の上部または側部)と、化粧板とで囲まれる空間内に設置される。同様に、ロック装置は上述した限られた空間内のハンドルの近傍に固定されるとともに、ロック装置を構成するソレノイドへ給電するための配線と、配線と配線とを連結するコネクタ等も前述した空間内に固定される。
【0007】
ハンドルの回動を規制するロック装置とロック装置に付属する配線類を、側引戸の近傍の側構体の車内側に固定する場合、まず、あらかじめ側構体の所定の場所に備えられる受(うけ)に、ロック装置のロックピンがハンドルに備えられる鍵穴に係合してハンドルの回動を規制できる位置にあることを確認しながら、ロック装置を受けに固定する。その後、鉄道車両の振動等によって損傷しないように保護材等で保護されたに配線(ロック装置に接続される)およびコネクタ等を側構体に備えられる配線支えに固定していた。
【0008】
これら作業は、側引戸が備えられる鉄道車両の出入口台(デッキ)の狭い場所での作業となるため、複数の作業者が同時に作業できないことに加えて、側構体に備えられる受にロック装置の位置決めをしながらロック装置を固定しなければならないため、作業工数が大きくなる傾向があった。また、ドアコック装置(ロック装置を含む)を覆う化粧板の裏側(側構体の側)にロック装置を設置することも考えられるが、鉄道車両の構体の車内側に備えられる配管に備えられるハンドルの回動を規制する係止部と、化粧板の裏側に備えられるロック装置のロックピンとを係合させるための位置合わせ作業に費やされる作業工数が大きくなる懸念があった。さらに、側引戸を開閉動作するドアエンジン等を定期的に点検保守する時、化粧板が取り外される場合があり、化粧板に裏面にロック装置が備えられていると、化粧板を側構体から取り外す時と、取り付ける時に、ロック装置に付属する配線のコネクタの分離および再接続作業が必要となり、点検保守作業時間が長くなる懸念があった。
【0009】
なお、特許文献1に示されるドアコック装置では、ドアコック装置のハンドルの近傍に施錠装置が備えられる点についての開示のみであり、施錠装置が、鉄道車両の車体を構成する側構体の側引戸を備えるために備えられた開口部の上部あるいは側部に設置されているのか、あるいは、ドアコック装置を覆う化粧板に設置されているのか等に関する記載はない。
【0010】
したがって、ロック装置を含むドアコック装置を鉄道車両に設置する場合に、小さい作業工数で設置できる点において解決すべき課題がある。
【0011】
本発明は、係る課題に鑑みなされ、その目的は、作業工数が軽減でき、点検保守作業時間が短縮可能なドアコック装置を備えた軌条車両およびドアコック装置並びにドアコック装置の取り付け方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明は、例えば、軌条車両に備えられる扉の動力源に空気を供給する配管と、前記配管に備えられると共に、前記空気の供給を遮断することによって、手動で前記扉を開閉可能にするハンドルと、前記ハンドルの回動を規制するロックピンを備えるロック装置と、を備える軌条車両において、前記ハンドルの長手方向の端部に、前記ロック装置が有す前記ロックピンが係合する係止部が備えられており、前記ロック装置は、前記配管に固定されること、を特徴とする。
また、軌条車両に備えられる扉の動力源に空気を供給する配管に備えられると共に、前記空気の供給を遮断することによって、手動で前記扉を開閉可能にするハンドルと、前記ハンドルの回動を規制するために、前記ハンドルの長手方向の端部に備えられる係止部に係合するロックピンを備えるロック装置と、前記ハンドルと前記ロック装置とからなること、を特徴とする。
また、軌条車両に備えられる扉の動力源に空気を供給する配管と、前記配管に備えられると共に、前記空気の供給を遮断することによって、手動で前記扉を開閉可能にするハンドルと、前記ハンドルの回動を規制するために、前記ハンドルの長手方向の端部に備えられる係止部に係合するロックピンを備えるロック装置と、前記ハンドルと前記ロック装置とからなるドアコック装置を前記軌条車両へ取り付けるドアコック装置の取り付け方法において、前記取り付け方法は、前記ハンドルを備える前記配管に前記ロック装置を固定するステップと、前記ロック装置が固定された前記配管を前記軌条車両へ取り付けるステップと、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ドアコック装置とロック装置とを、簡便な構成で、かつ、小さい作業工数で鉄道車両に備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、ドアコック装置が備えられる鉄道車両の斜視図である。
【図2】図2は、図1の断面Aを視B−視Bから見た図であって、車内側から見た側引戸の上部を示す図である。
【図3】図3は、側引戸の上部に備えられる化粧板に覆われるドアコック装置を示す模式図である。
【図4】図4は、図3の点線部の拡大図(ドアコック装置の側面図)である。
【図5】図5は、図4に示すドアコック装置の上面図である。
【図6】図6は、本発明によるその他のドアコック装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、新幹線や在来線などの鉄道車両の乗客の乗降に供される側引戸(本発明における側引戸には、側開戸および折戸も含まれる)に備えられるドアコック装置に関し、悪戯を防止するためにドアコック装置のハンドルの回動を規制するロック装置を小さい工数で備えることができるものである。さらに、ロック装置を含むドアコック装置は側引戸の駆動部(ドア支持装置、ドアエンジンなど)の保守作業の作業性を阻害しない。
【実施例】
【0016】
軌条車両とは、敷設された軌道に案内されて走行する車両であり、鉄道車両、路面電車、モノレール車両、新交通システム用車両である。本発明では、軌条車両として鉄道車両を例に挙げ、鉄道車両に備えられる側引戸に付属するドアコック装置に関する実施例について、図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、ドアコック装置が備えられる鉄道車両の斜視図である。鉄道車両1は、床面をなす台枠10と、台枠10の幅方向の端部に立設される側構体20,20と、台枠10の長手方向の端部に立設される妻構体30,30と、側構体20,20および妻構体30,30の上端部に配設される屋根構体40とからなる6面体構造である。側構体20には、主に乗客の乗降に供される側引戸22と、窓24が備えられる。
【0018】
図2は、図1の断面Aを視B−視Bから見た図であって、車内側から見た側引戸の上部を示す図である。側引戸22の上部には、蓋28を備える化粧板26が取り外し可能な態様で、側構体20の車内側の面に固定される。蓋28は手前に開閉可能であり、車両故障あるいは自然災害等が生じた時に、乗務員または乗客が蓋28を手前に開けた後、化粧板26と側構体20との空間に備えられるドアコック装置100のハンドル200(図3参照)を回して、側引戸22を開閉動作するドアエンジン(図示なし)への高圧空気の供給を遮断するとともに配管内の高圧空気を大気へ開放して、手動にて側引戸22を開いて鉄道車両1から車外へ避難する。
【0019】
図3は、側引戸22の上部に備えられる化粧板26に覆われるドアコック装置100を示す模式図である。ドアコック装置100は、側引戸22(図2参照)を高圧空気によって開閉駆動するドアエンジン(動力源、図示なし)に高圧空気を供給する配管110に備えられるハンドル200と、ハンドル200の一方の端部に係合するロックピン(図示なし)を有すロック装置300などから構成される。ハンドル200にはハンドル200の回動に連動するコックが備えられており、コックが配管の流路を閉鎖することによって、ドアエンジンへ高圧空気を供給したり、遮断したりする。コックの動作によって、ドアエンジンへの高圧空気の供給が遮断される場合には、配管に残存する高圧空気も大気へ開放されるため、手動で側引戸22を開閉して車外へ避難できる。ハンドル200に係合するロックピンを備えるロック装置300は、その長手方向(ロックピンの動作方向)を配管110の長手方向に沿う形態で固定具340,340によって配管110に固定される。ロック装置300を構成するソレノイド(図示なし)へ電力を供給するための配線360がロック装置300から延びており、その終端部にはコネクタ380が備えられる。配線360およびコネクタ380も、ロック装置と同様に、配管110に固定具340を用いて固定される。
【0020】
通常、配管110と、ハンドル200と、ロック装置300と、コネクタ380となどは、側構体20に着脱可能に固定される化粧板26によって覆い隠される。化粧板26が側構体20に固定された時、化粧板26のハンドル200が対面する部位に開口部27が備えられており、この開口部27には、開閉可能な蓋28が備えられる。蓋28を手前に開けば、開口部27からハンドル200を取り扱うことが可能であり、ハンドル200を回動させて、側引戸22を駆動するドアエンジンへの高圧空気の流れを遮断することによって、手動で側引戸22を開閉できる。通常、ハンドル200は、側引戸22を開閉動作するドアエンジンへ高圧空気を供給できる位置に保たれる。
【0021】
図3中、Lで示される配管110は、配管および電線配管を製造する職場にて、所定の長さの配管に切断された後、両端部にネジを施すなどの下ごしらえがなされる。一般に、配管110を鉄道車両1の車内で、容易に取り回せる程度の長さとするため、ハンドル200を含む配管110は、鉄道車両1の出入り口の幅(図2参照)と同じ程度の長さに切断される。所定の長さに下ごしらえされた配管110のハンドル200の近傍に、ロック装置300が固定具340,340を用いて固定される。ロック装置300に配線360を介して接続するコネクタ380も、同様に、配管110に固定具340を用いて固定される。
【0022】
従来、あらかじめ鉄道車両1に備えられた配管110(ハンドル200を含む)に、ロック装置300およびロック装置300に付属するコネクタ380を固定していた。鉄道車両1の出入り口には、十分な作業スペースがないため、簡易的な足場を備えた後、1名の作業者による固定作業となり、作業工数が大きくなる傾向があった。
【0023】
本発明による固定方法であれば、配管110の長手方向に、ロック装置300の長手方向を沿わせた態様で、ロック装置300をアウトワーク(下ごしらえ職場)にて、配管110に一体に固定したものを鉄道車両1に持ち込んで、鉄道車両1にあらかじめ備えられる配管に配管110を接続する作業のみであるので、小さい作業工数で鉄道車両1に取り付けることができる。
【0024】
図4は、図3の点線部の拡大図(ドアコック装置100の側面図)である。ドアコック装置100は、上流側の配管110aと、ハンドルを備えるとともに配管110aに接続する中継管112と、中継管112に接続する配管110bと、この配管110bに固定されるロック装置300と、からなる。中継管112にはその長手方向に直交する形態で軸220が備えられており、軸220周りに回動可能なハンドル200が備えられる。図示はしないが、軸220に接続する弁(コック)が中継管112の内部に備えられており、ハンドル220を回動させると、弁は軸220とともに回動して、ドアエンジンの動力源とである高圧空気を供給したり遮断したりする。ハンドル200の長手方向の一方の端部には握り部が形成されるとともに、ハンドル200の他方の端部202に、ロック装置300に備えられるロックピン310が係合するL字状の係止部206がネジ208などで固定される。ネジ208に替えて、リベットで係止部206をハンドル200の他方の端部に固定してもよい。ハンドル200の長手方向の一方の端部である握り部と、他方の端部202との間の部位に軸220が備えられる。
【0025】
ロック装置300は、ロックピン310を動作するソレノイド320と、ソレノイド320へ電気を送る配線360と、ソレノイド320によってロック装置300の長手方向に沿って動作するロックピン310と、ロック装置300を配管300に固定する際に用いられる台330と、からなる。配管110の上に置かれたロック装置300の台330と、配管110を把持する態様で供される固定具340と、をボルト等(図示なし)で締結することによって、ロック装置300は配管110に固定される。
ハンドル200に備えられる係止部206は、ロック装置300に備えられるロックピン310が係合する穴または切り欠きが備えられており、ロック装置300を構成するソレノイド320に通電されて、ロックピン310がハンドル200の側に突出したとき、ロックピン310の先端部が係合部260に係合することによって、ハンドル200の回動は規制される。
【0026】
配管職場等で、配管110にロック装置300を固定するため、ハンドル200の他方の端部202に備えられる係止部206と、ロック装置300のロックピン310との係止状態を確認しながら、ロック装置300の位置を調整することができるため、作業性もよく小さい作業工数で位置決め及び固定作業を完了することができる。
【0027】
ドアコック装置100は、非常時に不特定多数の乗客が扱うことができる構造である。このため、非常でない場合であっても、悪戯等で鉄道車両1の走行中にドアコック装置100のハンドルが扱われ、鉄道車両1が減速して停止する前に側引戸22が開けられてしまう危険性があった。このため、本実施例では、鉄道車両1の速度が所定の速度より以下(停止を含む低速度、例えば時速5km以下)を検知した場合に、ドアロック装置100を構成するロック装置300のソレノイド320への通電が解除され、ロックピン310が後退して、ハンドル200に備えられる係止部206との係合が解除され、ハンドル200を回動できる鉄道車両1の車速検知システムと併用することによって、上記悪戯に伴う危険性を排除することができる。なお、車速検知システムは特許文献1等に記載されたものを利用すればよい。
【0028】
図5は、図4に示すドアコック装置の上面図である。通常、ハンドル200は実線で示される位置にあり、ドアエンジン(図示なし)に高圧空気が供給されるため、手動で側引戸22(図2参照)を開閉することができない。ハンドル200を実線に示される位置に保持するため、ロック装置300のソレノイド320へ通電して、ロックピン310を配管110の軸方向に突出するとともに、ロックピン310の先端部をハンドル200の他方の端部202に固定される係止部206に係合させて、ハンドル200の回動を規制する。鉄道車両1の速度が所定の速度以下に低下するなどの所定の条件が整った場合に、ロック装置300のソレノイド320への通電が解除され、ロックピン310が後退してロックピン310の先端部とハンドル200の係止部206との係合が解除され、ハンドルの回動方向400の方向に、ハンドル200が回動され、点線で示される位置まで回動する。ハンドル200が点線で示される位置まで回動されれば、側引戸22(図2参照)は手動で開閉可能であり、必要に応じて側引戸22を開けて乗客等は鉄道車両1の車外へ避難することができる。
【0029】
図6は、本発明によるその他のドアコック装置の側面図である。図4に示したドアコック装置と相違する点は、ハンドル200の長手方向の他方の端部に備えられるとともに、ロック装置300に備えられるロックピン310が係合するL字状の係止部がハンドル200と一体に成型されている点である。この構成により、別部品の係止部206の製造と、係止部206をネジ208などでハンドル200に固定する作業とが不要となり、より小さい工数でドアコック装置100を構成することができる。いずれにしても、配管職場等で、配管110にロック装置300を固定するため、ハンドル200の他方の端部202に、ハンドル200と一体に備えられる係止部206と、ロック装置300のロックピン310との係止状態を確認しながら、ロック装置300の位置を調整することができるため、作業性もよく小さい作業工数で位置決め及び固定作業を完了することができる。
【符号の説明】
【0030】
1…鉄道車両
10…台枠 20…側構体
22…側引戸 24…窓
26…化粧板 27…開口部
28…蓋
30…妻構体 40…屋根構体
100…ドアコック装置 110…配管
112…ハンドルを備える中継管 200…ハンドル
202…ハンドルの他方の端部
206…係止部 220…軸
300…ロック装置 310…ロックピン
320…ソレイノド 340…固定具
360…配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌条車両に備えられる扉の動力源に空気を供給する配管と、
前記配管に備えられると共に、前記空気の供給を遮断することによって、手動で前記扉を開閉可能にするハンドルと、
前記ハンドルの回動を規制するロックピンを備えるロック装置と、
を備える軌条車両において、
前記ハンドルの長手方向の端部に、前記ロック装置が有す前記ロックピンが係合する係止部が備えられており、
前記ロック装置は、前記配管に固定されること、
を特徴とする軌条車両。
【請求項2】
請求項1に記載された軌条車両において、
前記係止部は前記ハンドルとは別のL字状の部品からなり、前記係止部は前記ハンドルの長手方向の端部に固定されること、
を特徴とする軌条車両。
【請求項3】
請求項1に記載された軌条車両において、
前記係止部は、前記ハンドルの長手方向の端部に前記ハンドルに一体成型されていること、
を特徴とする軌条車両。
【請求項4】
請求項1に記載された軌条車両において、
前記ロック装置はその長手方向を前記配管の長手方向に沿う態様で前記配管に固定されており、
前記ロックピンは、前記配管の長手方向に沿って前記ロック装置から突出することによって、前記係止部に係合すること、
を特徴とする軌条車両。
【請求項5】
軌条車両に備えられる扉の動力源に空気を供給する配管に備えられると共に、前記空気の供給を遮断することによって、手動で前記扉を開閉可能にするハンドルと、前記ハンドルの回動を規制するために、前記ハンドルの長手方向の端部に備えられる係止部に係合するロックピンを備えるロック装置と、前記ハンドルと前記ロック装置とからなることを特徴とするドアコック装置。
【請求項6】
軌条車両に備えられる扉の動力源に空気を供給する配管と、
前記配管に備えられると共に、前記空気の供給を遮断することによって、手動で前記扉を開閉可能にするハンドルと、
前記ハンドルの回動を規制するために、前記ハンドルの長手方向の端部に備えられる係止部に係合するロックピンを備えるロック装置と、
前記ハンドルと前記ロック装置とからなるドアコック装置を前記軌条車両へ取り付けるドアコック装置の取り付け方法において、
前記取り付け方法は、
前記ハンドルを備える前記配管に前記ロック装置を固定するステップと、
前記ロック装置が固定された前記配管を前記軌条車両へ取り付けるステップと、
からなることを特徴とするドアコック装置の取り付け方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−51462(P2012−51462A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195417(P2010−195417)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】