説明

ドアハンドル

【課題】簡単な方法で照明することができる、車内から自動車のドアのロック手段を作動させるドアハンドルの提供。
【解決手段】ドア内側のドアハンドルのレバー10は、不透明な比較的硬い材料からなる第1の部分14と、透明な材料からなる第2の部分16からなるユニットとして取付けられる。光源20が、ドアハンドルを照明するように第2の部分16に配置され、光が第2の部分16を照らす。第2の部分16はわずかに半透明の薄い発色層22でコーティングされ、光源20の光は層22を通して認識できる程度に見えるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1による、車内から自動車のドアのロック手段を作動させるドアハンドルに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなドアハンドルは、普通、車内の裏張りにおけるハンドル窪みの向かい側に配置されたレバーとして形成される。使用者は、ハンドル窪みに自分の手を動かし、内側からドアレバーをつかみ、ドアのロック手段を外すためにハンドルを自分の方に引く。
【0003】
暗いところでは、特に多くの異なったタイプの車両では、ドアハンドルが異なった位置に備えられているので、ドアハンドルの位置を見つけるのが難しい。従って、もしドアハンドルが暗闇で見つからないと、使用者はドアハンドルを動かすために手をどこに置いていいか分からない。
【0004】
暗闇でドアハンドルを照らすためにドアハンドルに光源を備える、異なった提案がされてきた。この目的のため、エレクトロルミネッセンス材料の一片を使用することも公知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、簡単な方法で照明することができる、車内から自動車のドアのロック手段を作動させるドアハンドルを提供するという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1の特徴により解決される。
【0007】
本発明のドアハンドルでは、ハンドルの少なくとも一部が、透明な材料で形成される。普通、そのようなドアハンドルは、プラスチックで形成され、ドアハンドルに金属のような仕上げを与えるために、上塗り又はコーティングにより、金属のような外見を持つ材料で覆われる。本発明のドアハンドルでは、ハンドル本体全体又はその一部は、光に対して透明な、適切なプラスチック材料から成る。本発明により、透明材料の少なくとも一部は、わずかに半透明な、薄い、発色層で覆われるようにされる。光源は、透明材料の領域で、ドアハンドルに組み込まれる。
【0008】
わずかに半透明の薄い層は、外側が十分明るいと内部からの光の輝きが感知されないように取付けられる。周囲の光は、公知のコーティングの場合と同様に、ドアハンドルの表面で反射される。特に、薄い層は、周囲からの照明に照らされると、金属のような、又はクロムのような外見を有する。夜明け又は暗闇では、反射光は小さくなるか、又は完全になくなる。その代わり、光が半透明層を通して外側に輝き、それにより暗闇でもドアハンドルが見え、認識できるようにする。
【0009】
本発明のドアハンドルの効果は、ドアハンドルの透明部分が自動車の内部に面するか、車内の裏張りのハンドル窪みに面するかということとは無関係である。後者においては、内側から外側に来る光は間接照明となる。前者の場合は、ドアハンドル自身が使用者に見えるように輝く。照明は控えめで、邪魔にならないようにすることが理解される。
【0010】
本発明の実施例により、光源はLED、電球、又はエレクトロルミネッセンスシートである。或は、ドアハンドルの中に延びる光導管を備えることができ、光源は、ドアハンドルの外から、又は光源の光がドアハンドルの透明材料を通して直接半透明のコーティングに届かない場所で供給することができる。
【0011】
光源は、自動車の機能をスタートすると自動的にスイッチが入るようにすることができる。しかし、光源のスイッチオンを自動車のヘッドライトのスイッチオンと連結することも考えられる。最終的には、自動車の機能をオフにした後、所定の時間、光源をスイッチオンに保ち、その後自動的に光源をスイッチオフにするように、光源を操作する電子回路を備えることもまた考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1には、車内から自動車のドアのロック手段を作動させるドアハンドルとして作用するレバー10が示される。レバー10は、軸受窪み12により、自動車のドアの車内の裏張りの中で回転できるように装着することができる。自動車のドアと軸受は図示していない。レバー10は、2要素射出成形方法で互いに接続された、第1の部分14と第2の部分16から成るユニットとして取付けられる。車内の裏張りに面する部分14は、例えば不透明な、比較的硬い材料から成る。自動車の内部に向けられた部分16は、透明な材料から成る。軸受窪み12に接近した窪み18内には、光が部分16の方向を照らすように、光源20が部分14に組み込まれている。例えば光源20でそれぞれの反射層を備えることにより、光が部分16に対する最初の位置で照らす手段を備えることができることが理解される。更に、光源20をレバー10の中央の方向に更に備えることができることがわかる。
【0013】
部分16の外側は、わずかに半透明の発色性材料からなる非常に薄い層26でコーティングされる。コーティングは上塗り又は蒸着により行なうことができ、そこではコーティングは、外側から照明されると、金属のような、又はクロムのような外見を有するようにされる。夜明け又は暗闇では、レバー10又は部分16がそれぞれ輝く物体として知覚されるように、光源20の光はコーティング22を通して認識できる程度に見えるようにする。
【0014】
光源20は適切な電源24により電流を供給され、電気接続はスイッチ26を備える。スイッチは、いつ光源をスイッチオン又はスイッチオフするか制御する電子回路により操作される。例えばこの場合、ヘッドライトのスイッチオンと連結することができる。
【0015】
図2の実施例では、レバー10に類似するハンドルレバー30が、その一部を透明材料で形成される。レバー本体は、わずかに半透明で、図1の層22と同様にすることができる発色性の薄い層34で全体がコーティングされる。光源36は、窪み38の上に配置され、電源40に接続される。スイッチ42は、接続を遮断することができる。光源36により、ハンドル本体32の全体を照明することができる。照明と、層34の特性は、夜明け又は暗闇でのみ層34を通した光の輝きが知覚されるようにする。周囲の光が十分ある場合には、層34は光を反射し、レバー30にクロムのような、又は金属のような外見を与える。
【0016】
光源20又は36の配置は、それぞれ図1と2により、任意であり、光源自身は、異なった公知の光源、例えばLED、電球、エレクトロルミネッセンスシート等、により形成することができる。更に、レバー本体の中に光導管を導くことができ、そこでは光源はレバー本体の外側に備えられるか、又は、光源の光がコーティング22又は34それぞれを介して直接外側に達しないが、光導管が終端となる場所で発せられるように、備えられる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明によるドアハンドルの第1の実施例の側面図である。
【図2】本発明によるドアハンドルの第2の実施例の側面図である。
【符号の説明】
【0018】
10 レバー
12 軸受窪み
14 第1の部分
16 第2の部分
18 窪み
20 光源
22 コーティング
24 電源
26 スイッチ
30 ハンドルレバー
32 ハンドル本体
34 コーティング
36 光源
38 窪み
40 電源
42 スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアのロック手段を作動させるようにした、自動車のドアの内側のドアハンドルであって、
光源が、ドアハンドルを照明するように備えられ、
ドアハンドル(10、30)の少なくとも一部が、透明な材料で形成され、わずかに半透明な薄い発色層(22、34)でコーティングされ、前記光源(20、36)が、透明部分(16、32)の領域に配置されることにより特徴付けられる、
ドアハンドル。
【請求項2】
前記薄い層(22、34)が、周囲から照明されると、金属のような、又はクロムのような外見を有する、請求項1に記載のドアハンドル。
【請求項3】
前記光源が、LED、エレクトロルミネッセンスシート、又は電球である、請求項1又は2に記載のドアハンドル。
【請求項4】
光導管が組み込まれ、ドアハンドル内の光源又はドアハンドルの外部の光源と協働する、請求項1又は2に記載のドアハンドル。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−63981(P2007−63981A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−233817(P2006−233817)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(501013503)アイティーダブリュ オートモーティブ プロダクツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディト ゲゼルシャフト (10)
【Fターム(参考)】