説明

ドアロック制御装置

【課題】部材配置の制約が少なく簡略な構成で、2つのロック解除用操作ハンドルの操作を共通のスイッチで検出可能なドアロック制御装置を得る。
【解決手段】ロック解除操作を行ったときに共通スイッチを直接に押圧するスイッチ操作部を第1の操作ハンドルに設け、第1の操作ハンドルと直交する軸で支持され第2の操作ハンドルの操作に応じて回動される解錠レバーと共通スイッチとの間に、該解錠レバーのロック解除方向の回動によって共通スイッチを押圧する伝達手段を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のスライドドアなどのロック機構を制御するドアロック制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のドアロック制御装置では、車内側のインサイドハンドルや車外側のアウトサイドハンドルを操作することによってロック機構のロック解除を行わせる。各ハンドルのロック解除操作はスイッチで検出され、このスイッチ入力によってドアの開閉駆動などが制御される。
【0003】
ハンドル操作を検出するスイッチ手段はできるだけ簡略に構成することが好ましい。特許文献1では、共通のハンドルスイッチによってインサイドハンドルとアウトサイドハンドルの操作を検出することが可能になっている。具体的には、インサイドハンドルの操作によって回動する第1のレバーと、アウトサイドハンドルの操作によって回動する第2のレバーを同軸で回動可能に支持し、これら2つのレバーが共通のハンドルスイッチの可動接点を押圧するように配されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3591349号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、インサイドハンドルとアウトサイドハンドルの操作を共通のハンドルスイッチで検出し、電装系の構成簡略化が図られている。一方、インサイドハンドルとアウトサイドハンドルのそれぞれとスイッチの間にスイッチ操作用のレバーを介在させることで構造が複雑化してしまうという問題がある。また、各ハンドルからの操作力の伝達経路に部品点数が多くなると、部品の誤差の累積によってスイッチの操作精度に影響が及ぶおそれもある。この観点からは、インサイドハンドルとアウトサイドハンドルがそれぞれ直接にスイッチを押圧操作することが好ましいが、2つのハンドルをそのように近接して配置することはレイアウト上難しい。
【0006】
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたもので、2つのロック解除用操作ハンドルの操作を共通のスイッチで検出するドアロック制御装置を、各ハンドルの配置を制約しない簡略な構成で提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のドアロック制御装置は、ドアの開閉を規制するロック状態と開閉を許すロック解除状態になるロック機構と、第1の軸を中心とする回動操作によってロック機構のロックを解除させる第1の操作ハンドルと、第1の軸と直交する第2の軸を中心に回動可能に支持され、第2の操作ハンドルによって回動操作されてロック機構のロックを解除させる解錠レバーと、第1の操作ハンドルと第2の操作ハンドルの操作を検出する共通スイッチと、第1の操作ハンドルに設けられロック解除操作を行ったときに共通スイッチを直接に押圧するスイッチ操作部と、解錠レバーと共通スイッチの間に設けられ、該解錠レバーのロック解除方向の回動によって共通スイッチを押圧する伝達手段を有することを特徴としている。
【0008】
解錠レバーと共通スイッチの間に設けられる伝達手段として、例えば、第1の軸上に第1のハンドルと同軸で回動可能に支持され、解錠レバーの回動力を直交変換させる中継回動部材を用いることができる。中継回動部材には、解錠レバーの押圧部によって押圧される被押圧部と、該被押圧部を押圧されて回動したときに共通スイッチを押圧するスイッチ操作部が設けられる。この場合、解錠レバーの回動中心である第2の軸は、第1の操作ハンドルの回動中心である第1の軸の延長上と異なる位置にあるとよい。
【0009】
あるいは伝達手段として、共通スイッチを直接に押圧するスイッチ操作部を解錠レバーに形成し、より部品点数を減らした構成にすることも可能である。
【0010】
本発明は、ドアの全閉状態からの開動作を規制する全閉ロック機構と、ドアの全開状態からの閉動作を規制する全開ロック機構を備えているドアロック制御装置に好適である。解錠レバーはロック解除方向の回動によって全閉ロック機構のロック解除操作を行わせる。第1の操作ハンドルは、中立位置からの第1の方向の回動で解錠レバーを介して全閉ロック機構のロック解除を行わせ、中立位置からの第2の方向の回動で全開ロック機構のロック解除を行わせる。そして第1の操作ハンドルには、第1の方向の回動と第2の方向の回動で共通スイッチを操作する2つのスイッチ操作部が設けられる。
【発明の効果】
【0011】
以上の本発明によれば、2つのロック解除用操作ハンドルの操作を共通のスイッチで検出するドアロック制御装置を、各ハンドルの配置を制約しない簡略な構成で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のドアロック制御装置を適用した車両の側部を示す図である。
【図2】ドアロック制御装置を構成するリモートコントロール機構を車内側から見た図である。
【図3】同リモートコントロール機構をベースプレートを透視して示す図である。
【図4】同リモートコントロール機構を車外側から見た図である。
【図5】同リモートコントロール機構を側方から見た図である。
【図6】ロック状態におけるリモートコントロール機構の要部を示す図である。
【図7】キャンセルレバーをキャンセル位置に動作させた状態のリモートコントロール機構の要部を示す図である。
【図8】インサイドハンドルによる全閉ロック解除操作を行った状態のリモートコントロール機構の要部を示す図である。
【図9】ベースプレートの平面図である。
【図10】コントロールレバーの平面図である。
【図11】開扉レバーの平面図である。
【図12】動力伝達ピンの斜視図である。
【図13】動力伝達ピンの側面図である。
【図14】動力伝達ピンの平面図である。
【図15】図6のA-A線に沿う断面図である。
【図16】図8のB-B線に沿う断面図である。
【図17】図6のC-C線に沿う断面図である。
【図18】インサイドハンドルの初期位置(中立位置)でのスイッチとの関係を示す、図17のE-E線に沿う位置の断面図である。
【図19】インサイドハンドルを開操作位置方向に操作したときのスイッチとの関係を示す、図17のE-E線に沿う位置の断面図である。
【図20】インサイドハンドルを閉操作位置方向に操作したときのスイッチとの関係を示す、図17のE-E線に沿う位置の断面図である。
【図21】インサイドハンドル及びアウトサイドハンドルの初期位置でのスイッチ操作レバーとスイッチとの関係を示す、図17のF-F線に沿う位置の断面図である。
【図22】コントロールレバーがロック解除方向に回動したときのスイッチ操作レバーとスイッチとの関係を示す、図17のF-F線に沿う位置の断面図である。
【図23】インサイドハンドル及びアウトサイドハンドルの初期位置でのコントロールレバーの押圧突部とスイッチ操作レバーの関係を示す図である。
【図24】コントロールレバーがロック解除方向に回動されて押圧突部がスイッチ操作レバーを押圧した状態を示す図である。
【図25】第2の実施形態のドアロック制御装置を構成するコントロールレバーの平面図である。
【図26】第2の実施形態のドアロック制御装置でリモートコントロール機構のロック状態を示す図である。
【図27】第2の実施形態のドアロック制御装置でリモートコントロール機構により全閉ロック解除操作を行った状態を示す図である。
【図28】図26のG-G線に沿う断面図である。
【図29】インサイドハンドル及びアウトサイドハンドルの初期位置でのコントロールレバーのスイッチ操作腕部とスイッチとの関係を示す、図28のH-H線に沿う位置の断面図である。
【図30】コントロールレバーがロック解除方向に回動したときのスイッチ操作腕部とスイッチとの関係を示す、図28のH-H線に沿う位置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に示す車両の側部において、スライドドア10は、車体12に形成したボディ開口を閉じる全閉位置と、ボディ開口を開く全開位置との間で前後方向にスライド可能に支持されており、スライドドア10を全閉位置に保持させる全閉ロック機構14と、全開位置に保持させる全開ロック機構16が設けられている。それぞれのロック機構は周知の構造であり、車体12側に設けた被保持部材を保持するロック位置と、被保持部材を解放するアンロック位置とに動作可能な保持部材を備え、この保持部材をロック位置に係止させるとスライドドア10のスライドが規制され、保持部材をアンロック位置に移動させると、スライドドア10のスライドが可能になる。
【0014】
スライドドア10の内側に設けたインサイドハンドル(第1の操作ハンドル)18と外側に設けたアウトサイドハンドル(第2の操作ハンドル)20を操作することによって全閉ロック機構14と全開ロック機構16のロック解除操作を行うことができる。インサイドハンドル18とアウトサイドハンドル20の操作入力を全閉ロック機構14や全開ロック機構16に伝達する手段として、リモートコントロール機構22が設けられている。
【0015】
図2ないし図5にリモートコントロール機構22の概略構造を示す。リモートコントロール機構22は、スライドドア10のインナパネルに固定されるベースプレート24(図9参照)に、図2に示す各部材を組み付けて構成されている。図2と図3はリモートコントロール機構22を車内側から見たものであり、図3はベースプレート24を透視して示している。図4はリモートコントロール機構22を車外側から見たものである。
【0016】
インサイドハンドル18は、ベースプレート24に対してハンドル軸18x(第1の軸)を中心にして傾動可能に支持されている。ハンドル軸18xはスライドドア10を車体12に組み付けた状態で軸線が概ね上下方向に向く。図15ないし図22に示すように、インサイドハンドル18は、ハンドル軸18xにより軸支される軸支部18aを挟んで、車内側に向く把持部18bと、車外側に向く操作脚部18cを有する一体成形品である。操作脚部18cの先端部には押圧部18dが形成されている。インサイドハンドル18は、図15や図18に示す初期位置(中立位置)を基準にして正逆方向に傾動させることができ、図16や図19に示す方向への傾動では、全閉ロック機構14のロック解除操作を行わせ、図20に示す方向への傾動では、全開ロック機構16のロック解除操作を行わせる。インサイドハンドル18の前者の傾動位置を開操作位置、後者の傾動位置を閉操作位置と呼ぶ。インサイドハンドル18は、ハンドル保持ばね19によって初期位置に保持されている。
【0017】
ベースプレート24には、ハンドル軸18xと略直交する方向(スライドドア10の厚み方向)に軸線を向けたレバー軸(第2の軸)26xを中心にして回動可能なコントロールレバー(解錠レバー)26と、コントロールレバー26と同軸で回動可能な開扉レバー28が支持されている。レバー軸26xは、ハンドル軸18xの延長上と異なる位置に設けられている。コントロールレバー26と開扉レバー28はそれぞれ、ベースプレート24との間に張設した付勢バネ27、29によって図2、図3、図6ないし図8の時計方向(図4の反時計方向)に回動付勢されている。
【0018】
図10に示すように、コントロールレバー26は、レバー軸26xにより軸支される軸孔26s付近から略直交する方向に延出される被押圧腕部26aと回動伝達腕部26bを有する。被押圧腕部26aの側部にはレバー軸26xの軸線に沿う方向に曲折形成された(図5、図15及び図16参照)立壁26cが設けられ、回動伝達腕部26bにはロックピン制御孔31が形成されている。図15及び図16に示すように、コントロールレバー26の立壁26cは、インサイドハンドル18を開操作位置に傾動させるときの操作脚部18cの移動軌跡の延長上に位置しており、立壁26cと押圧部18dはレバー軸26xの軸線に沿う方向において互いの位置を異ならせている。コントロールレバー26はさらに、回動伝達腕部26bから側方に向けて突出する押圧突部(伝達手段、押圧部)26eを有している。押圧突部26eは、被押圧腕部26aに接近する方向に屈曲された形状をなし、その先端はレバー軸26xの軸線に沿う方向に曲折された立壁形状になっている。
【0019】
ロックピン制御孔31は、軸孔26s(レバー軸26x)を中心とするコントロールレバー26の回動方向に向けて形成された空振り孔部31aと、レバー軸26xを中心とする回動半径方向に向けて形成された回動伝達孔部31bを有する。コントロールレバー26にはまた、レバー軸26xを挟んで回動伝達腕部26bと反対側の部位にロッド接続部26dが形成されている。
【0020】
図11に示すように、開扉レバー28は、レバー軸26xにより軸支される軸孔28sから延びる回動伝達腕部28aと、回動伝達腕部28aに対して略直交する方向に延びるケーブル接続腕部28bを有している。回動伝達腕部28aはコントロールレバー26の回動伝達腕部26bと重なる位置にあり、軸孔28s(レバー軸26x)を中心とする回動半径方向に向けて形成された回動伝達孔33が形成されている。ケーブル接続腕部28bの先端部にはラッチケーブルK1が接続している。ラッチケーブルK1は、全閉ロック機構14を構成するオープンレバー(不図示)に接続しており、図8のように付勢バネ29の付勢力に抗して開扉レバー28が回動すると、ラッチケーブルK1を牽引して全閉ロック機構14のオープンレバーをアンロック方向に回動させる。このオープンレバーのアンロック方向回動によって全閉ロック機構14のロック状態が解除される。
【0021】
ロックピン制御孔31と回動伝達孔33に対してロックピン30が挿通されている。ロックピン30は、ベースプレート24上に軸支されたロックピンレバー35の回動によって、回動伝達孔33に沿って、図6に実線で示す連係位置と、図6に二点鎖線で示す連係解除位置とに移動する。ロックピンレバー35は、スライドドア10に設けた図示しないロック操作部材の操作によって回動される。ロックピン30は連係位置ではロックピン制御孔31の回動伝達孔部31bに位置しており、コントロールレバー26と開扉レバー28は回動伝達孔部31bと回動伝達孔33の延設方向を略平行にさせる位置関係にある。ここでコントロールレバー26を回動させると、回動伝達孔部31bの内面を介してロックピン30にその力が伝わり、ロックピン30によって回動伝達孔33の内面が押圧されることで開扉レバー28がコントロールレバー26と共に回動する。一方、ロックピン30は連係解除位置ではロックピン制御孔31の空振り孔部31aに位置しており、コントロールレバー26が付勢バネ27の付勢力に抗して回動すると、ロックピン30はロックピン制御孔31の内面による押圧力を受けずに一定位置に留まり、空振り孔部31a内でのロックピン30の相対位置を変化させながら、コントロールレバー26は開扉レバー28に回動力を伝達することなく単独で回動(空振り)する。
【0022】
インサイドハンドル18を初期位置から開操作位置に操作すると、コントロールレバー26に対して動力伝達ピン32を介して操作力が伝達される。動力伝達ピン32は合成樹脂の成形品であり、ベースプレート24に形成した連動制御孔34に対して摺動可能に支持されている。図9に示すように、連動制御孔34は直進ガイド孔部34aと逃がし孔部34bを有するL字状の孔である。直進ガイド孔部34aは、インサイドハンドル18を開操作位置に傾動させたときの操作脚部18c(押圧部18d)の移動軌跡に沿う方向に形成されており、逃がし孔部34bはこれと略直交する方向に形成されている。
【0023】
図12ないし図14に示すように、動力伝達ピン32は、連動制御孔34に対して摺動可能に挿通されるスライド軸部32aと、スライド軸部32aと同軸上に位置する押圧伝達部32bと、スライド軸部32aの軸線方向に離間させて設けた一対のフランジ32c、32dを有する。スライド軸部32aと押圧伝達部32bはそれぞれ円柱状をなし、押圧伝達部32bの方がスライド軸部32aよりも大径になっている。フランジ32c、32dは押圧伝達部32bよりも大径の円板状をなし、フランジ32c、32dの間にベースプレート24を挟むことによって、連動制御孔34からの動力伝達ピン32の脱落が防止される。また、連動制御孔34に案内されて動力伝達ピン32が移動するときに、フランジ32cとフランジ32dによって倒れが規制される。つまり、連動制御孔34に対して摺動可能に挿入されるのは、スライド軸部32aのうち、フランジ32cとフランジ32dの間の部分である。
【0024】
動力伝達ピン32のスライド軸部32aはさらに、キャンセルレバー36に形成した長孔36aに対して摺動可能に挿入されている。図15及び図16に示すように、キャンセルレバー36は動力伝達ピン32のフランジ32dに沿う部分に延設されており、ベースプレート24を挟んで押圧伝達部32bと反対側の領域でキャンセルレバー36がスライド軸部32aを保持している。キャンセルレバー36はレバー軸26xと平行なレバー軸36xを中心として回動可能にベースプレート24上に支持されており、長孔36aはレバー軸36xを中心とする回動半径方向に向けて形成された長孔である。キャンセルレバー36は、図6及び図8に示す伝達位置と、図7に示すキャンセル位置との間で回動(揺動)可能であり、伝達位置では長孔36aが連動制御孔34の直進ガイド孔部34aと重なって位置し、キャンセル位置では長孔36aの先端付近が連動制御孔34の逃がし孔部34bに重なって位置する。
【0025】
キャンセルレバー36の回動に伴って動力伝達ピン32のスライド軸部32aが連動制御孔34の逃がし孔部34b内を移動し、キャンセルレバー36が伝達位置にある状態では、直進ガイド孔部34aと逃がし孔部34bの境界部分に動力伝達ピン32が保持される。このときの動力伝達ピン32の位置を連係位置と呼ぶ。連係位置では、図4、図6、図8、図15及び図16に示すように、インサイドハンドル18の押圧部18dとコントロールレバー26の立壁26cの間に動力伝達ピン32の押圧伝達部32bが位置される。押圧部18dと立壁26cは、レバー軸26xに沿う方向へ互いの位置を異ならせているが、押圧伝達部32bは、この押圧部18dと立壁26cの位相をカバーする長さを有しており、押圧伝達部32bとフランジ32dの境界部付近に立壁26cを接触させつつ、押圧部18dの移動軌跡上に押圧伝達部32bの先端部付近が位置される。そのため、インサイドハンドル18を開操作位置(図15の反時計方向)に傾動させると、図16に示すように押圧部18dが押圧伝達部32bを押圧して、動力伝達ピン32(スライド軸部32a)が、直進ガイド孔部34a及び長孔36aに沿ってレバー軸36xへの接近方向へ移動される。これに応じて押圧伝達部32bが立壁26cを押圧して、図8に示すようにコントロールレバー26が付勢バネ27の付勢力に抗して反時計方向へ回動される。
【0026】
このようにして連係位置にある動力伝達ピン32を介してインサイドハンドル18の開操作位置への操作力をコントロールレバー26に伝えるとき、動力伝達ピン32は、軸線方向の一端部である押圧伝達部32bの先端付近が押圧部18dによって押圧され、その押圧力を、軸方向の中央付近で当接する立壁26cに伝達する。そのため、動力伝達ピン32に対しては、ベースプレート24による支持部分を中心として、図15及び図16の反時計方向へ倒れさせようとする力が作用するが、フランジ32c、32dによって傾きが防止され、スムーズに移動することができる。
【0027】
一方、図7に示すようにキャンセルレバー36を伝達位置からキャンセル位置に回動させると、動力伝達ピン32(スライド軸部32a)が逃がし孔部34b内を直進ガイド孔部34aから離れる方向にスライドされ、押圧伝達部32bがインサイドハンドル18の押圧部18dとコントロールレバー26の被押圧腕部26aに挟まれる位置(押圧部18dの移動軌跡上)から退避する。このときの動力伝達ピン32の位置を連係解除位置と呼ぶ。連係解除位置では、インサイドハンドル18を図15の反時計方向に回動させても、押圧部18dは動力伝達ピン32(押圧伝達部32b)に当接せず、インサイドハンドル18の開操作位置への操作力がコントロールレバー26に対して伝達されない空振り状態となる。
【0028】
図3及び図4に示すように、リモートコントロール機構22はさらにアウトサイドハンドル連係レバー38と閉扉レバー40を有している。アウトサイドハンドル連係レバー38と閉扉レバー40はそれぞれ、レバー軸26xと平行なレバー軸38x、40xを中心として回動可能にベースプレート24上に支持されている。
【0029】
アウトサイドハンドル連係レバー38は、レバー軸38xによる軸支箇所から異なる方向に延出された第1腕部38aと第2腕部38bを備え、第1腕部38aにはアウトサイドハンドル連係ロッドR1とコントロールレバー連係ロッドR2と全開ロック操作ロッドR3が接続している。アウトサイドハンドル連係ロッドR1はアウトサイドハンドル20(図1)からの操作力をアウトサイドハンドル連係レバー38に伝えるものであり、アウトサイドハンドル20をロック解除方向に操作すると、アウトサイドハンドル連係ロッドR1を介してアウトサイドハンドル連係レバー38が図3の反時計方向(図4の時計方向)に回動される。このアウトサイドハンドル連係レバー38の回動方向をリリース方向と呼ぶ。また、アウトサイドハンドル連係レバー38の第2腕部38bには、モータを内蔵した電動ロック操作機構42が接続しており、モータ駆動でアウトサイドハンドル連係レバー38を回動させることもできる。図示しない遠隔操作スイッチや運転席に備えた操作スイッチを操作することにより電動ロック操作機構42のモータが駆動され、セクタギヤ機構を介してアウトサイドハンドル連係レバー38がリリース方向に回動される。コントロールレバー連係ロッドR2はコントロールレバー26のロッド接続部26dに接続しており、アウトサイドハンドル連係レバー38がリリース方向(図3の反時計方向、図4の時計方向)に回動するとき、コントロールレバー連係ロッドR2を介してコントロールレバー26が付勢バネ27の付勢力に抗する方向(図3、図6ないし図8の反時計方向、図4の時計方向)に回動される。
【0030】
閉扉レバー40は、ベースプレート24との間に張設した付勢バネ44によって図3、図6ないし図8の反時計方向(図4の時計方向)に回動付勢されている。閉扉レバー40のケーブル接続部40aにはラッチケーブルK2が接続している。ラッチケーブルK2は、全開ロック機構16を構成するオープンレバーに接続しており、閉扉レバー40が付勢バネ44の付勢力に抗する方向に回動すると、ラッチケーブルK2を牽引して全開ロック機構16(図1)のオープンレバーをアンロック方向に回動させる。このオープンレバーのアンロック方向回動によって全開ロック機構16のロック状態が解除される。
【0031】
全開ロック操作ロッドR3はアウトサイドハンドル連係レバー38と閉扉レバー40のロッド接続部40bを接続しており、アウトサイドハンドル連係レバー38がリリース方向(図3の反時計方向、図4の時計方向)に回動するとき、全開ロック操作ロッドR3を介して閉扉レバー40が全開ロック機構16のロック解除方向(図3の時計方向、図4の反時計方向)に回動される。また、閉扉レバー40のロッド接続部40cとインサイドハンドル18の間がインサイドハンドル連係ロッドR4で接続されている。インサイドハンドル18を初期位置から閉操作位置に傾動させると、インサイドインサイドハンドル連係ロッドR4を介して閉扉レバー40が全開ロック機構16のロック解除方向(図3の時計方向、図4の反時計方向)に回動される。
【0032】
リモートコントロール機構22には、インサイドハンドル18とアウトサイドハンドル20の操作状態を検知するスイッチ(共通スイッチ)50が設けられている。スイッチ50はベースプレート24上に固定されており、弾性変形可能な弾性接片50aと、弾性接片50aに対向する位置に設けた固定接点50bを有する。弾性接片50aは自由状態では固定接点50bから離間し(スイッチオフ状態)、弾性変形することで固定接点50bに接触する(スイッチオン状態)。図17ないし図22に示すように、スイッチ50は、インサイドハンドル18とスイッチ操作レバー(伝達手段、中継回動部材)52の2つの部材によって操作可能に配設されている。スイッチ操作レバー52は、インサイドハンドル18と共通のハンドル軸18xを中心として回動可能に支持されており、軸支部18aに対向する軸支部52aと、被押圧突起52cが突設されるオフセット部52bを有している。ばね掛け部52d(図21ないし図24)とベースプレート24の間には、図示を省略するバネが張設されており、スイッチ操作レバー52は図21ないし図24の反時計方向へ回動付勢されている。図21及び図23が、このバネによって保持されるスイッチ操作レバー52の初期位置である。
【0033】
図17に示すように、インサイドハンドル18とスイッチ操作レバー52は、ハンドル軸18xの軸線に沿う方向において、互いの軸支部18a、52aを近接させる一方で操作脚部18cとオフセット部52bを離間させており、この離間スペースにスイッチ50が配置されている。インサイドハンドル18には、軸支部18aと操作脚部18cの間の段部に、ハンドル軸18xを中心とする外径方向に向けて突出する楔状の2つのスイッチ操作突部(スイッチ操作部)18e、18fが形成されており(図18ないし図20)、スイッチ操作レバー52には、軸支部52aとオフセット部52bの間の段部にスイッチ操作突部(スイッチ操作部)52eが形成されている。スイッチ50の弾性接片50aは、ハンドル軸18xに沿う方向において、インサイドハンドル18側のスイッチ操作突部18e、18fと、スイッチ操作レバー52側のスイッチ操作突部52eの両方に対向する位置に設けられている(図17)。
【0034】
インサイドハンドル18とスイッチ操作レバー52はそれぞれ独立して回動が可能である。インサイドハンドル18は、図18に示す初期位置から開操作位置に傾動させると、図19に示すようにスイッチ操作突部18eによってスイッチ50の弾性接片50aを押圧して固定接点50bに接触させ、図18に示す初期位置から閉操作位置に傾動させると、図20に示すようにスイッチ操作突部18fによってスイッチ50の弾性接片50aを押圧して固定接点50bに接触させる。つまり、インサイドハンドル18をいずれの方向に傾動させてもスイッチ50の操作が行われる。
【0035】
スイッチ操作レバー52が初期位置にあるとき、図23に示すように、コントロールレバー26に設けた押圧突部26eが被押圧突起52cを押圧していない。このときスイッチ操作レバー52のスイッチ操作突部52eは、スイッチ50の弾性接片50aから離間している(図21)。そして、図24のようにコントロールレバー26の押圧突部26eによって被押圧突起52cが押圧されることで、スイッチ操作レバー52がバネ付勢力に抗して初期位置から反時計方向に回動される。スイッチ操作レバー52が当該回動を行うと、図22に示すようにスイッチ操作突部52eがスイッチ50の弾性接片50aを押圧して固定接点50bに接触させる。押圧突部26eを介して被押圧突起52cを押圧するコントロールレバー26の回動方向は、開扉レバー28を介して全閉ロック機構14のロック解除を行わせるロック解除方向である。
【0036】
以上の構造を備えたリモートコントロール機構22の動作を説明する。全閉状態にあるスライドドア10の開動作(全閉ロック機構14のロック解除)と、全開状態にあるスライドドア10の閉動作(全開ロック機構16のロック解除)は、それぞれインサイドハンドル18、アウトサイドハンドル20、電動ロック操作機構42の3系統を介して操作することができる。このうちアウトサイドハンドル20と電動ロック操作機構42については、そのいずれからの入力でもリモートコントロール機構22内での動作は共通するため、まとめて説明する。
【0037】
スライドドア10の全閉状態でインサイドハンドル18を初期位置から開操作位置へ傾動させると、キャンセルレバー36が伝達位置(動力伝達ピン32が連係位置)にある場合は、前述の通り、インサイドハンドル18の押圧部18dによって動力伝達ピン32の押圧伝達部32bが押圧され、該押圧伝達部32bを介してコントロールレバー26の立壁26cが押圧される(図8、図16)。これにより、付勢バネ27の付勢力に抗してコントロールレバー26が図6の位置から図8の位置へ押圧回動される。ここで、ロックピン30が連係位置にある場合は、コントロールレバー26と共に開扉レバー28が付勢バネ29の付勢力に抗して回動され(図8)、ラッチケーブルK1が牽引されて全閉ロック機構14のロック解除がなされる。
【0038】
キャンセルレバー36がキャンセル位置にある場合は、図7に示すように動力伝達ピン32が連係解除位置に保持されるため、インサイドハンドル18を初期位置から開操作位置へ傾動させても、コントロールレバー26に操作力が伝達されない。また、ロックピン30が連係解除位置にある場合は、コントロールレバー26が動力伝達ピン32を介して押圧回動されても、開扉レバー28には操作力が伝達されない。よって、動力伝達ピン32とロックピン30のいずれかが連係解除位置にあるときは、インサイドハンドル18を開操作位置へ傾動させても全閉ロック機構14のロック解除は行われない。
【0039】
なお、インサイドハンドル18の初期位置から開操作位置への傾動に応じて、スイッチ操作突部18eが弾性接片50aを押圧して固定接点50bに接触させ、スイッチ50がオンされる(図19)。これにより、インサイドハンドル18側からのロック解除操作が検知される。
【0040】
スライドドア10の全開状態でインサイドハンドル18を初期位置から閉操作位置へ傾動させると、インサイドハンドル連係ロッドR4を介して閉扉レバー40が図6の時計方向に回動され、ラッチケーブルK2が牽引されて全開ロック機構16のロック解除がなされる。このとき、インサイドハンドル18の傾動に応じて、スイッチ操作突部18fが弾性接片50aを押圧して固定接点50bに接触させてスイッチ50がオンされ(図20)、インサイドハンドル18側からのロック解除操作が検知される。
【0041】
スライドドア10の全閉または全開状態でアウトサイドハンドル20の操作や電動ロック操作機構42の駆動を行うと、その入力に応じてアウトサイドハンドル連係レバー38がリリース方向(図3の反時計方向、図4の時計方向)に回動する。すると、コントロールレバー連係ロッドR2を介して、付勢バネ27の付勢力に抗してコントロールレバー26が図8の位置に回動され、全開ロック操作ロッドR3を介して、付勢バネ44の付勢力に抗して閉扉レバー40が図6の時計方向に回動される。ここで、スライドドア10が全閉状態にあり、かつロックピン30が連係位置にあるときは、コントロールレバー26の回動がロックピン30を介して開扉レバー28に伝達され(図8)、開扉レバー28によってラッチケーブルK1が牽引されて全閉ロック機構14のロック解除がなされる。スライドドア10が全閉状態にあり、かつロックピン30が連係解除位置にあるときは、コントロールレバー26の回動が開扉レバー28には伝達されず、全閉ロック機構14のロック状態が維持される。また、スライドドア10が全開状態にあるときは、閉扉レバー40の回動によりラッチケーブルK2が牽引されて全開ロック機構16のロック解除がなされる。いずれの場合も、コントロールレバー連係ロッドR2を介してコントロールレバー26がロック解除方向へ回動されることにより、その押圧突部26eが被押圧突起52cを押圧してスイッチ操作レバー52を回動させる(図24)。その結果、スイッチ操作突部52eが弾性接片50aを押圧して固定接点50bに接触させ、スイッチ50がオンされる(図22)。これにより、アウトサイドハンドル20や電動ロック操作機構42の側からのロック解除操作が検知される。
【0042】
以上のリモートコントロール機構22では、インサイドハンドル18とアウトサイドハンドル20のそれぞれのロック解除操作を、共通のスイッチ50によって検出することが可能であり、電装系の部品点数を少なくして構成の簡略化が達成されている。インサイドハンドル18の操作検出については、インサイドハンドル18に一体形成したスイッチ操作突部18e、18fによって直接にスイッチ50の弾性接片50aを押圧する構造であるため、他の部品を介在させることなく高精度にインサイドハンドル18の操作状態を検出することができる。インサイドハンドル18によって直接に押圧可能な位置に設けられたスイッチ50に対し、アウトサイドハンドル20の操作は、コントロールレバー26とスイッチ操作レバー52を介して伝えられる。そのため、アウトサイドハンドル20については、スイッチ50付近に制約されずに自由度の高い配置が可能である。
【0043】
なお、コントロールレバー26はスイッチ50の近傍に設けられているため、スイッチ操作レバー52のような動作方向変換部材を介さずに、コントロールレバー26で直接的にスイッチ50を押圧操作させることも可能である。この第2の実施形態を図25ないし図30に示す。第2の実施形態において先の実施形態と共通する部分は同一の符号で示し、説明を省略する。
【0044】
図25に示すように、コントロールレバー26は、押圧突部26eに代えてスイッチ操作腕部(伝達手段、スイッチ操作部)26fを回動伝達腕部26bの側方に突出させている。図28に示すように、コントロールレバー26を回動させるときのスイッチ操作腕部26fの移動平面は、スイッチ50の弾性接片50aと同じ高さ位置にあり、コントロールレバー26が回動すると弾性接片50aに対して接離する。図26のようにコントロールレバー26がロック解除方向に回動されない初期位置にあるとき、スイッチ操作腕部26fは弾性接片50aから離れている(図29)。図27のようにコントロールレバー26がロック解除方向に回動されると、スイッチ操作腕部26fが弾性接片50aに接触して押圧しスイッチ50をスイッチオン状態にさせる(図30)。この構成によると、スイッチ操作レバー52のような動作方向変換部材を介さずに、コントロールレバー26がスイッチ50の弾性接片50aを直接に押圧するため、部品点数がより一層少なくシンプルで高精度なスイッチ操作が可能となる。
【0045】
なお、コントロールレバー26のスイッチ操作腕部26fがスイッチ50の弾性接片50aを直接に押圧する態様では、インサイドハンドル18の回動中心であるハンドル軸18xの延長上に、コントロールレバー26の回動中心であるレバー軸26xと、コントロールレバー26におけるスイッチ操作腕部26fを位置させることが好ましい。具体的には、図27の状態で、スイッチ操作腕部26fがハンドル軸18xの延長上に位置しているが、さらにレバー軸26xもハンドル軸18xの延長上に位置させるとよい。
【0046】
本発明は図示実施形態に限定されるものではない。例えば、図示実施形態とは異なり、全閉ロック機構14に対する操作力伝達手段として、開扉レバー28を介さずにコントロールレバー26が直接にラッチケーブルK1を牽引する構造にも適用可能である。この態様では、図示実施形態におけるロックピン30やロックピン制御孔31や回動伝達孔33で構成される2つめのキャンセル機構は設けられない。逆に、コントロールレバー26から全閉ロック機構14までの間に2つ以上のキャンセル機構を備えた構成とすることも可能である。具体的には、図示実施形態のコントロールレバー26と開扉レバー28の間に、コントロールレバー26相当の中間レバーを任意の数配し、各レバーの間にロックピン30やロックピン制御孔31や回動伝達孔33のようなキャンセル機構を設けていけばよい。
【符号の説明】
【0047】
10 スライドドア
12 車体
14 全閉ロック機構
16 全開ロック機構
18 インサイドハンドル(第1の操作ハンドル)
18a 軸支部
18b 把持部
18c 操作脚部
18d 押圧部
18x ハンドル軸(第1の軸)
18e 18f スイッチ操作突部(スイッチ操作部)
19 ハンドル保持ばね
20 アウトサイドハンドル(第2の操作ハンドル)
22 リモートコントロール機構
24 ベースプレート
26 コントロールレバー(解錠レバー)
26a 被押圧腕部
26b 回動伝達腕部
26c 立壁
26d ロッド接続部
26e 押圧突部(伝達手段、押圧部)
26f スイッチ操作腕部(伝達手段、スイッチ操作部)
26x レバー軸(第2の軸)
27 付勢バネ
28 開扉レバー
28a 回動伝達腕部
28b ケーブル接続腕部
29 付勢バネ
30 ロックピン
31 ロックピン制御孔
31a 空振り孔部
31b 回動伝達孔部
32 動力伝達ピン
32a スライド軸部
32b 押圧伝達部
32c 32d フランジ
33 回動伝達孔
34 連動制御孔
34a 直進ガイド孔部
34b 逃がし孔部
36 キャンセルレバー
36a 長孔
38 アウトサイドハンドル連係レバー
38a 第1腕部
38b 第2腕部
40 閉扉レバー
40a ケーブル接続部
40b 40c ロッド接続部
42 電動ロック操作機構
44 付勢バネ
50 スイッチ(共通スイッチ)
52 スイッチ操作レバー(伝達手段、中継回動部材)
52a 軸支部
52b 被押圧突起
52c オフセット部
52d ばね掛け部
52e スイッチ操作突部(スイッチ操作部)
K1 ラッチケーブル
K2 ラッチケーブル
R1 アウトサイドハンドル連係ロッド
R2 コントロールレバー連係ロッド
R3 全開ロック操作ロッド
R4 インサイドハンドル連係ロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアの開閉を規制するロック状態と開閉を許すロック解除状態になるロック機構;
第1の軸を中心とする回動操作によって上記ロック機構のロックを解除させる第1の操作ハンドル;
上記第1の軸と直交する第2の軸を中心に回動可能に支持され、第2の操作ハンドルによって回動操作されて上記ロック機構のロックを解除させる解錠レバー;
上記第1の操作ハンドルと上記第2の操作ハンドルの操作を検出する共通スイッチ;
上記第1の操作ハンドルに設けた、ロック解除操作を行ったときに上記共通スイッチを直接に押圧するスイッチ操作部;及び
上記解錠レバーと上記共通スイッチの間に設けた、該解錠レバーのロック解除方向の回動によって上記共通スイッチを押圧する伝達手段;
を有することを特徴とするドアロック制御装置。
【請求項2】
請求項1記載のドアロック制御装置において、上記伝達手段は、
上記解錠レバーに設けられた押圧部;及び
上記第1の軸上に上記第1のハンドルと同軸で回動可能に支持され、上記解錠レバーの押圧部によって押圧される被押圧部と、該被押圧部を押圧されて回動したとき上記共通スイッチを押圧するスイッチ操作部を有する中継回動部材;
を有するドアロック制御装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のドアロック制御装置において、上記第2の軸は、上記第1の軸の延長上と異なる位置にあるドアロック制御装置。
【請求項4】
請求項1記載のドアロック制御装置において、上記伝達手段は、上記解錠レバーに設けられて上記共通スイッチを直接に押圧するスイッチ操作部からなるドアロック制御装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項記載のドアロック制御装置において、ドアの全閉状態からの開動作を規制する全閉ロック機構と、ドアの全開状態からの閉動作を規制する全開ロック機構を有し、上記解錠レバーはロック解除方向の回動によって上記全閉ロック機構のロック解除操作を行わせ、
上記第1の操作ハンドルは、中立位置からの第1の方向の回動で上記解錠レバーを介して上記全閉ロック機構のロック解除を行わせ、中立位置からの第2の方向の回動で上記全開ロック機構のロック解除を行わせ、第1の方向の回動と第2の方向の回動で上記共通スイッチを操作する2つの上記スイッチ操作部を備えているドアロック制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2013−64263(P2013−64263A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203181(P2011−203181)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(590001164)シロキ工業株式会社 (610)
【Fターム(参考)】