説明

ドラ焼き製造装置

【課題】ドラ焼きの周囲に耳締め痕が残らないドラ焼き製造装置を提供する。
【解決手段】複数の焼き板からなりバーナーの周囲を周回する焼き板コンベアと、生地充填機と、焼き皮を上下反転する反転装置と、エアーノズルで焼き皮を焼き板から剥離する吹き落し装置と、焼き板の表面に油を塗布する油拭き装置と、列の半数の焼き皮を反転し他の半数をそのまま搬送する正反転装置と、列の個数を半分に減じて順次送り出す転置装置と、搬送コンベア上の焼き皮を整列させる整列装置と、餡充填装置と、焼き皮を重ね合わせる合せ装置と、上型と、ロープコンベアのロープの間を昇降可能に構成された複数の分割片を搬送方向と直交する方向にたわむ支持脚に取り付けた下型とが設けられ、焼き皮の周囲を押圧する際、ガイド部材によって分割片が隙間のないように繋ぎ合わされる耳締め装置と、が備えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラ焼き製造装置に係り、より詳細には、製造品質が高くドラ焼きの周囲に耳締め痕が残らないようにできるドラ焼き製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドラ焼き製造装置は、特許文献1、2に示されるように、生地充填機から焼き板に生地を吐出し、バーナーで加熱し、焼成した焼き皮に餡を充填し、同様に焼成した焼き皮を重ねて周囲を押圧し、餡が外から見えないように耳締めを行なう装置である。
【0003】
従来のドラ焼き製造装置には、さらなる品質の改善が求められている。一例として、従来の耳締め装置15の側面図を図14に示す。耳締め装置15の押圧型55は、上型55aと縦にロープを通すための溝がある下型55bからなる。餡30が焼き皮34で挟まれたドラ焼きが、ロープコンベア43で搬送され所定の位置に停止すると、下型55bがロープコンベア43のロープの間を上昇してドラ焼きを持ち上げ、上型55aに押し付けて押圧する。下型55bは、溝があり連続していないので、溝のない箇所は焼き皮34の周囲を押圧しない。そのため押圧する箇所と押圧しない箇所の間に耳締め痕が残る場合がある。耳締め痕はドラ焼きの品質を低下させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−256692号公報
【特許文献2】EP1759585号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、製造品質を向上させるとともに、ドラ焼きの周囲に耳締め痕が残らないようにできるドラ焼き製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるドラ焼き製造装置は、複数の焼き板がチェーンベルトの固定金具に差し込まれて、バーナーの周囲を周回するように構成された焼き板コンベアと、複数の焼き板が、チェーンベルトに取り付けられ周回する焼き板コンベアと、前記焼き板の上に複数のドラ焼きの生地を一列に吐出する生地充填機と、焼き皮の焼き面が上向きとなるように反転する反転装置と、エアーノズルから空気を吹き付けて、焼き皮を剥離する吹き落し装置と、前記焼き板が下向き水平状態の時に、表面に油を塗布する油拭き装置と、焼き皮の列の半数を焼き面が上向きとなるように反転し、列の残りの半数をそのまま搬送する正反転装置と、列の半分の焼き皮を送り出し、次に列の残りの半数の焼き皮を送り出し、列の焼き皮の個数を半分に減じる転置装置と、搬送コンベア上の焼き皮を整列させる整列装置と、焼き面が下向きの焼き皮の上に餡を充填する餡充填装置と、焼き面が上向きの焼き皮を餡が充填された焼き皮に重ね合わせる合せ装置と、上型と、ロープコンベアのロープの間を昇降可能に設けられた複数の分割片を搬送方向と直交する方向にたわむ支持脚に取り付けた下型とが設けられ、焼き皮の周囲を押圧する際、ガイド部材によって前記分割片が隙間のないように繋ぎ合わされる耳締め装置と、を備えることを特徴とする。
【0007】
前記整列装置は、平板状のストッパと、生地の付着防止と前記ストッパの消毒のため、前記ストッパの表面にアルコール液を滴下するチューブからなり、搬送コンベアの上側から下降させて焼き皮を整列させることを特徴とする。
【0008】
前記吹き落し装置には、焼き板の上方に前記エアーノズルが設けられるとともに、凹凸のある滑り面を有して前記焼き板から剥離した焼き皮を滑らせて落下させるシュートが設けられることを特徴とする。
【0009】
前記油拭き装置は、焼き板の表面に接触し、前記焼き板の長手方向に走行して焼き板の表面に油を塗布するバフと、複数の給油孔が上向きに設けられ、前記バフが走行開始位置に戻った時、下降して前記バフの上面に接触し上昇して、前記給油孔から周囲に浸み出した油を前記バフの上面に転写する給油管からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によるドラ焼き製造装置によれば、耳締め装置の下型を構成するロープコンベアのロープの間を昇降可能な複数の分割片を、搬送方向と直交する方向にたわむ支持脚に取り付け、ガイド部材によって分割片を隙間のないように繋ぎ合わせるようにしたので、ドラ焼きの周囲に耳締め痕が残らないようにできる。
【0011】
本発明による整列装置は、平板状の複数のストッパとストッパの表面にアルコール液を滴下するチューブからなり、搬送コンベアの上側から下降して焼き皮を整列させるようにしたので、従来のロープコンベアの下側から棒状のストッパを突き出す構造と比較して、焼き皮をストッパの面で受けられるので、焼き皮に凹みや変形を生じさせないようにできる。また、搬送コンベアの上方から下降させるので、搬送コンベアを着脱が面倒なロープコンベアではなく着脱と清掃が容易なシートコンベアにすることができる。アルコールの消費量は、ストッパを浸漬する場合に比較して、裏面に塗布しないから少ない。
【0012】
本発明による吹き落し装置は、焼き板の上方にエアーノズルを設けるとともに、凹凸のある滑り面を有するシュートで焼き板から剥離した焼き皮を受けて滑らせて落下させるようにしたので、焼き皮が焼き板コンベアの上端付近から落下することによる変形や割れが防止できる。また、落下位置もばらつかずに揃えることができる。
【0013】
本発明による油拭き装置は、給油管に複数の上向きの給油孔を設け、バフが走行開始位置に戻った時、給油孔から周囲に浸み出した油をバフの上面に転写するようにしたので、焼き板に油を均一に塗布でき、焼き皮を良好な焼き色に焼くことができる。給油孔が下向きの場合は給油孔が目詰まりしやすく、複数の給油孔の1つでも目詰まりがあると、その給油孔の付近はバフに油を均一に転写できず、また焼き板の表面にも油を均一に塗布できず、焼き皮に良好な焼き色を付けることができない。また、焼き板に油が少ない箇所があると、焦げ付いて焼き皮が損傷することもある。このようなことも防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明によるドラ焼き製造装置の正面図である。
【図2】本発明によるドラ焼き製造装置の平面図である。
【図3】本発明による焼き板コンベアの平面図である。
【図4】図3の焼き板コンベアの右側面図である。
【図5】本発明による吹き落し装置の正面図である。
【図6】図5の吹き落し装置の左側面図である。
【図7】本発明による油拭き装置の正面図である。
【図8】図7の右側面図である。
【図9】本発明による整列装置の正面図である。
【図10】図9の整列装置の平面図である。
【図11】本発明による耳締め装置の正面図である。
【図12】図11の下型の斜視図である。
【図13】図11の耳締め装置の右側面図である。
【図14】従来の耳締め装置の例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明によるドラ焼き製造装置を説明する。
【実施例】
【0016】
図1は本発明によるドラ焼き製造装置の正面図であり、図2はドラ焼き製造装置の平面図である。図1、2に示すように、ドラ焼き製造装置100は、焼成機80と餡装置90からなる。焼成機80と餡装置90の間は傾斜コンベア8で連結される。焼成機80は、焼き板コンベア25が形成され、複数の焼き板20が間欠送りでバーナー2の周囲を周回する。間欠送りは、例えば、3秒間の停止、1.5秒間の走行などとされる。なお、速度にもよるが焼き板20を連続送りとすることもできる。焼き板コンベア25の一端の上部には、生地充填機1が設けられる。この実施例では、生地充填機1は生地を焼き板20の上に一列あたり6個を吐出する。なお、一列あたりの個数は6個に限られるものではない。生地は、バーナー2で約180〜200度に加熱された焼き板20で焼成され、ドラ焼きの焼き皮34となる。焼き皮34は焼き板20で焼成された面が焼き面となる。焼き皮34は焼き板コンベア25によって搬送方向(図1、2の右側から左側方向)に運ばれる。生地充填機1は、洗浄のため正面側に引き出すことができる。
【0017】
焼き皮34は、上側面が上火ヒータ4で軽く焼成される。反転装置5は、ヘラ状の部材で焼き皮34を掬い上げ、ヘラ状の部材を180度回転する。これによって焼き皮34は焼き面が上向きとなる。反転装置5を通過した焼き皮34は、吹き落し装置6によって、焼き板20から剥離され傾斜コンベア8に反転して落される。焼き皮34は傾斜コンベア8では焼き面が下向きとなる。焼き板20は吹き落し装置6で周回され反転して生地充填機1の方向に戻る。粕取り装置7は、搬送方向と直交する方向に長尺なブラシが設けられ、焼き板20の表面をブラッシングする。油拭き装置3は、焼き板20の幅(左右方向の長さ)のバフ(油布)が設けられ、搬送方向と直交する方向にレール上をスライドして、水平状態の焼き板20の表面に油を塗布する。バフ(油布)への油は、スライド待機時に、給油管の側面に設けられた複数の小孔から浸み込ませている。これにより油が飛散しないようにできる。
【0018】
焼き皮34は、傾斜コンベア8から餡装置90に送られる。正反転装置9は、図2に示すように、反転傾斜コンベア9aと、水平コンベア9b、9cからなる。正反転装置9の列の正面側の3個の焼き皮34は、反転傾斜コンベア9aを登って、水平コンベア9cに落下し焼き面が上向きとなる。一方、正反転装置9の列後方の3個の焼き皮34は、水平コンベア9bをそのまま通過するので、焼き面が下向きのままである。転置装置10は、焼き皮34の1列を6個から3個にする装置である。転置装置10は、搬送方向と直交する方向に長い複数のロールからなるロールコンベア10aで構成される。焼き皮34は、正面側の半数がロールコンベア10aで搬送方向に搬送されるが、その間、裏面側の半数の焼き皮34は、ロールコンベア10aの隙間から転置台10bを上昇させて保持し、その後、転置台10bを正面側にスライドして下降させ、焼き皮34をロールコンベア10aに降ろして、搬送方向に搬送する。これにより、焼き面が上向きの3個の列と、次に焼き面が下向きの3個が交互に搬送されるものとなる。
【0019】
餡充填機12は、餡を焼き面が下向きの焼き皮34に充填する。すなわち1列おきに充填を行なう。焼印装置13は、焼き面が上向きの焼き皮34に焼印を押す装置である。合せ装置14は、焼き面が上向きの焼き皮34を吸引して持ち上げ、後続の餡が充填された焼き皮34が真下に来ると、持ち上げた焼き皮34を下降させて合体させる。
【0020】
耳締め装置15は、上型と下型からなり、合せ装置14で形成されたドラ焼きの周囲を押圧して、外側から餡が見えないように閉じる。図1に示すように、餡充填機12、焼印装置13、耳締め装置15の手前には、焼き皮34を搬送方向と搬送方向と直交する方向に整列させる整列装置11が設けられる。符号50は焼成機の制御盤、符号52は餡装置の制御盤、符号51は焼成機の操作盤、符号53は餡装置の操作盤である。
【0021】
図3は、本発明による焼き板コンベア25の平面図である。焼き板コンベア25は前後両側にチェーンベルト21が設けられ、複数の焼き板20がチェーンベルト21に取り付けられたものである。図3の引出し円の中に示すように、焼き板20の一端には差し込み凹部22が設けられ、チェーンベルト21のボルト23のヘッドの下に差し込んで取り付ける。焼き板20の他端側はボルト23でチェーンベルトに固定する。
【0022】
図4は、図3の焼き板コンベアの右側面図である。上段が搬送方向に間欠送りされる焼き板20で、下段が搬送方向とは逆方向の戻りの焼き板20である。焼き板20は、両端に取り付け金具20a、20bが設けられる。チェーンベルト21には、固定金具24が設けられる。焼き板20を定期的に洗浄して汚れを落す際、差し込み式は焼き板20の着脱が容易となる。
【0023】
図5は、本発明による吹き落し装置6の正面図である。吹き落し装置6には、エアーノズル35が備えられる。焼き皮34は焼き面が上向きとされ、焼き板20で吹き落し装置6に搬送されて来る。焼き皮34は、引出し円の中に示すように、焼き面34aがドラ焼きの外側となり、内側34bは餡が充填される側となる。図5の左端では、焼き板20が、スプロケット37の中心で見て左上45度の位置から左下45度の位置に動く。この時、焼き板20は反転され垂直状態を経て下向き状態になる。焼き皮34は、焼き板20の上方に設けられたエアーノズル35の空気で焼き板20から剥離され吹き落される。焼き皮34は焼き面が下向きとなってシュート32で受け止められ、滑って傾斜コンベア8の上に落ちる。
【0024】
吹き落し装置6にはシュート32が設けられる。シュート32はスプロケット37の径が大きく、焼き皮34が傾斜コンベア8に落下する落差が大きい場合に有効となる。すなわち落下によって焼き皮34が変形したり割れたりすることを防止できる。
【0025】
図6は、図5の吹き落し装置6の左側面図である。エアーノズル35は12個が設けられる。1個の焼き皮34に対して2本のエアーノズル35から空気を吹き付けて剥離する。シュート32の内側のすべり面には凹凸が設けられる。焼き皮34が滑り落ちる際に焼き皮34との接触面積を少なくして、焼き皮34に損傷を与えないようにできる。凹部をスリットの孔にしてもよい。
【0026】
図7は、本発明による油拭き装置3の正面図である。油拭き装置3は、図1の右下の位置にあって、下向きとなった焼き板20の表面に接触し、焼き板20の長手方向に走行して焼き板20の表面に油29を塗布するバフ27を有する機構である。バフ27が走行開始位置に戻った時、バフ27に油29を転写する給油管26が設けられる。給油管26には、複数の給油孔28が設けられる。
【0027】
図8は、図7の油拭き装置3の右側面図である。バフ27は車輪を備えており、レールの上を走行して、焼き板20の表面に油29を塗布する。バフ27が走行開始位置に戻った時、給油管26が下降してバフ27の上面に接触し上昇する。これにより給油孔28から周囲に浸み出した油29をバフ27の上面に転写する。引出し円の中に示すように、給油孔28は給油管26の上側の垂直方向より少しずれた位置)に取り付けられる。これにより、給油管26の下側に給油孔28を設けた場合よりも目詰まりがない。なお、図示していないが給油管26の周囲にはぎざぎざのローレットが設けられる。これにより油29が保持され、バフ27が給油管26から離れた時に、油29が下方にたれることがない。油29の転写は、油を吹き付けるものではないので、油が飛散して周囲を汚すこともない。バフ27に適量の油29を転写するようにしたので、焼き板20に油を均一に塗布することができ、焼き皮34を良好な焼き色に焼くことができる。
【0028】
図9は、本発明による整列装置11の正面図である。整列装置11は、シートコンベア40で搬送される焼き皮34を整列させる。整列装置11は、引出し円の中に示すように、1つの焼き皮34に対して2つの平板状のストッパ41と、ストッパ41の上部に連結され表面にアルコール液38を滴下するチューブ42からなる。アルコール液は、焼き皮34がストッパ41に接触した際の、生地の付着防止とストッパ41の表面の消毒を行なう。搬送コンベアの上側から下降して焼き皮の走行を阻み、整列させた後、焼き皮34を通過させるため上方向に上昇される。図9の上部は、整列装置11を焼き皮の搬送方向のどの位置にするか調節する機構である。なお、焼き皮34の径が大きい場合などもあるから、1つの焼き皮34に対しするストッパ41は、2つに限らず3つの平板状のストッパ41を設けてもよい。
【0029】
図10は、図9の整列装置11の平面図である。本実施例では、餡装置90は、1列に3個の焼き皮34が搬送される。ストッパ41は全部で6個が設けられ、1つの焼き皮34に対して、搬送方向にハの字形に設置される。これにより焼き皮34は搬送方向にも、搬送方向と直交する方向にも整列される。
【0030】
図11は、本発明による耳締め装置15の正面図である。耳締め装置15は上型45と下型46からなる。複数のロープ43aからなるロープコンベア43で2枚の焼き皮34の間に餡30が充填されたドラ焼きが搬送されて所定の位置で停止すると、下型46がロープコンベア43のロープ43aの間を上昇して、ドラ焼きの周囲を上型45と下型46で押圧する。上型45の四隅にはガイド部材47が設けられる。上型45は、ドラ焼きの周囲を押圧し、中央部分は押圧しないようにくぼんでいる。下型46には金属製の板状の支持脚44が設けられる。
【0031】
図12は、図11の下型46の斜視図である。(A)に示すように、下型46は、4つの分割片46a〜46dからなる。これにより、下型46は、ロープコンベア43の間を上昇できる。また、下型46はドラ焼きの周囲を押圧し、中央部分は押圧しないようにくぼんでいる。(B)に示すように、下型46が上昇して、分割片46a、46dが、ガイド部材47に接触すると、搬送方向と直交する方向に押されるので、分割片が隙間のないように繋ぎ合わされる。この状態では支持脚44が搬送方向と直交する方向にたわむ。分割片46a、46dには、2カ所に傾斜面48が設けられるので、ガイド部材47と接触して分割片46a〜46dの隙間が次第に小さくされる。
【0032】
図13は、図11の耳締め装置15の右側面図である。ロープコンベア43はプーリで駆動され、上側のロープ43aは搬送方向に進み、下側のロープ43aは戻りで搬送方向とは逆に進む。ガイド部材47の先端には、分割片46a、46dの傾斜面48と接触する傾斜面が設けられる。図11では、分割片46a〜46dは、ロープコンベア43の下側に位置しているが、エアシリンダ(図示せず)で駆動され、耳締めのため上昇される。耳締めが終了すると下降する。その場合、ドラ焼きがロープコンベア43に再び乗るので、ロープコンベア43を走行させると、ドラ焼きを次に搬送することができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、ドラ焼きの周囲に耳締め痕が残らないよう下型の分割片を押圧時に繋ぎ合わせる構造としたので、品質の高いドラ焼きが焼成できる自動製造装置として好適である。
【符号の説明】
【0034】
1 生地充填機
2 バーナー
3 油拭き装置
4 上火ヒータ
5 反転装置
6 吹き落し装置
7 粕取り装置
8 傾斜コンベア
9 正反転装置
9a 反転傾斜コンベア
9b、9c 水平コンベア
10 転置装置
10a ロールコンベア
10b 転置台
11 整列装置
12 餡充填機
13 焼印装置
14 合せ装置
15 耳締め装置
20 焼き板
20a、20b 取り付け金具
21 チェーンベルト
22 差し込み凹部
23 ボルト
24 固定金具
25 焼き板コンベア
26 給油管
27 バフ
28 給油孔
29 油
30 餡
32 シュート
34 焼き皮
34a 焼き面(外側)
34b 内側
35 エアーノズル
37 スプロケット
38 アルコール液
40 シートコンベア
41 ストッパ
42 チューブ
43 ロープコンベア
43a ロープ
44 支持脚
45 上型
46 下型
46a、46b、46c、46d 下型の分割片
47 ガイド部材
48 傾斜面
50 焼成機の制御盤
51 焼成機の操作盤
52 餡装置の制御盤
53 餡装置の操作盤
55 従来の押圧型
55a 従来の上型
55b 従来の下型
80 焼成機
90 餡装置
100 ドラ焼き製造装置



【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の焼き板がチェーンベルトの固定金具に差し込まれて、バーナーの周囲を周回するように構成された焼き板コンベアと、
前記焼き板の上に複数のドラ焼きの生地を一列に吐出する生地充填機と、
焼き皮の焼き面が上向きとなるように反転する反転装置と、
エアーノズルから空気を吹き付けて、焼き皮を剥離する吹き落し装置と、
前記焼き板が下向き水平状態の時に、表面に油を塗布する油拭き装置と、
焼き皮の列の半数を焼き面が上向きとなるように反転し、列の残りの半数をそのまま搬送する正反転装置と、
列の半分の焼き皮を送り出し、次に列の残りの半数の焼き皮を送り出し、列の焼き皮の個数を半分に減じる転置装置と
搬送コンベア上の焼き皮を整列させる整列装置と、
焼き面が下向きの焼き皮の上に餡を充填する餡充填装置と、
焼き面が上向きの焼き皮を餡が充填された焼き皮に重ね合わせる合せ装置と、
上型と、ロープコンベアのロープの間を昇降可能に複数の分割片で構成され、前記分割片を搬送方向と直交する方向にたわむ支持脚に取り付けた下型が設けられ、焼き皮の周囲を押圧する際、ガイド部材によって前記分割片が隙間のないように繋ぎ合わされる耳締め装置と、が備えられることを特徴とするドラ焼き製造装置。

【請求項2】
前記整列装置は、平板状のストッパと、生地の付着防止と前記ストッパの消毒のため、前記ストッパの表面にアルコール液を滴下するチューブからなり、搬送コンベアの上側から下降させて焼き皮を整列させることを特徴とする請求項1に記載のドラ焼き製造装置。

【請求項3】
前記吹き落し装置には、焼き板20の上方に前記エアーノズルが設けられるとともに、凹凸のある滑り面を有して前記焼き板から剥離した焼き皮を滑らせて落下させるシュートが設けられることを特徴とする請求項1に記載のドラ焼き製造装置。

【請求項4】
前記油拭き装置は、焼き板の表面に接触し、前記焼き板の長手方向に走行して焼き板の表面に油を塗布するバフと、複数の給油孔が上向きに設けられ、前記バフが走行開始位置に戻った時、下降して前記バフの上面に接触し上昇して、前記給油孔から周囲に浸み出した油を前記バフの上面に転写する給油管からなることを特徴とする請求項1に記載のドラ焼き製造装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−165870(P2012−165870A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28995(P2011−28995)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000191157)株式会社マスダック (16)
【Fターム(参考)】