ナビゲーション装置および経路情報提示方法
【課題】 分岐すべき道路を誤った車両に対して適切に経路誘導を行うナビゲーション装置および経路情報提示方法を提供する。
【解決手段】 ユーザが分岐したかった道路を行き過ぎてしまい、スイッチ3を操作してマイク2に向かって発話を行い別分岐先復帰経路の提示要求を行った場合、別分岐先抽出部12においてユーザが分岐する可能性のあった別分岐先を抽出し、別分岐先復帰経路探索部14によって該別分岐先の前方に復帰するための別分岐先復帰経路を探索して、提示部15を通じて該別分岐先復帰経路をユーザに提示する。これにより、別分岐先復帰経路の提示要求を行ったユーザに対し、ユーザが分岐して走行する可能性のあった道路の進行方向先に復帰するための別分岐先復帰経路を自動的に提示することができる。
【解決手段】 ユーザが分岐したかった道路を行き過ぎてしまい、スイッチ3を操作してマイク2に向かって発話を行い別分岐先復帰経路の提示要求を行った場合、別分岐先抽出部12においてユーザが分岐する可能性のあった別分岐先を抽出し、別分岐先復帰経路探索部14によって該別分岐先の前方に復帰するための別分岐先復帰経路を探索して、提示部15を通じて該別分岐先復帰経路をユーザに提示する。これにより、別分岐先復帰経路の提示要求を行ったユーザに対し、ユーザが分岐して走行する可能性のあった道路の進行方向先に復帰するための別分岐先復帰経路を自動的に提示することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が分岐すべきであった道路を行き過ぎてしまった場合、分岐して走行する可能性のあった道路の進行方向先へ誘導するナビゲーション装置および経路情報提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、目的地までの経路誘導を行うナビゲーション装置がある。
このナビゲーション装置は、経路誘導中に車両が誘導経路から離脱した場合には、現在地から目的地までの経路の再検索を行い、再検索後の誘導経路にもとづいて車両を目的地まで誘導していた。
【特許文献1】特開平10−153446号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来のナビゲーション装置においては、経路誘導を行っている場合に、車両が誘導経路から離脱すると目的地までの経路の再検索を行い、経路誘導を続けるものであったが、経路誘導を行っていないときに、ユーザの不注意などで分岐すべきであった道路を行き過ぎてしまった場合、ナビゲーション装置は経路誘導を行っていないため、ユーザはナビゲーション装置や地図を用いて、分岐すべきであった道路の進行先へ復帰するための経路を探索したり、もしくはUターンをして分岐すべきであった道路へ戻らなければならないといった問題があった。
【0004】
そこで本発明はこのような問題点に鑑み、分岐すべき道路を誤った車両に対して的確に経路誘導を行うナビゲーション装置および経路情報提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、車両の経路誘導を行うナビゲーション装置において、現在位置取得手段より取得した自車両の現在位置と、地図データベースより取得した道路地図とより、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐地点を別分岐地点として算出し、該別分岐地点の分岐先を別分岐先として算出する別分岐先算出手段と、別分岐先の前方に、車両を誘導するための目的地となる別分岐先復帰地点を算出する別分岐先復帰地点算出手段と、自車両の現在位置から別分岐先復帰地点までの経路を別分岐先復帰経路として算出する別分岐先復帰経路算出手段と、別分岐先復帰経路算出手段によって算出された別分岐先復帰経路をユーザに提示する別分岐先復帰経路提示手段とを備えるものとした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両を運転中のユーザが分岐したかった道路を不注意などで行き過ぎてしまった場合に、分岐したかった道路の進行方向先に復帰するための道路をユーザがナビゲーションや地図等を用いて探索することなく、ナビゲーション装置が分岐して走行する可能性のあった道路の進行方向先に復帰するための別分岐先復帰経路を自動的にユーザに提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1に、ナビゲーション装置の全体構成を示す。
ナビゲーション装置は車両に搭載され、ナビゲーション装置が目的地までの経路誘導を行っていないときに、分岐すべき道路を誤ったユーザに対して、ユーザからの要求に応じて、分岐すべきであった道路の進行先へ復帰するための経路誘導を行うものである。
測位用衛星から発信される電波を図示しないGPSアンテナから受信し、現在位置を取得するGPS1と、音声を電気信号に変換するマイク2と、ユーザが別分岐先復帰経路の提示要求を行うためのスイッチ3とが、各種の経路誘導処理を行うナビゲーション機能部7に接続される。
【0008】
またナビゲーション機能部7には、ナビゲーション機能部7が行う地図情報の提供、経路案内、分岐地点の方面案内に必要な情報を有し、ノード(交差点)の接続状態を示す道路リンクと、分岐先の方面案内情報(実際の交差点近傍に設置された方面案内看板に表記されている名称)と、道路名称、道路規模(道路種別)を少なくとも含み、位置を指定することで該当する道路の情報および分岐先の方面の情報を読み出すことができるデータ構造を有する地図データベース4が接続される。
さらにナビゲーション機能部7には、現在位置の地図および別分岐先復帰経路などを表示するディスプレイ5と、別分岐先復帰経路に沿って音声案内を行うためのスピーカ6とが接続される。
【0009】
次にナビゲーション機能部7の詳細について説明する。
ナビゲーション機能部7は、必要な地図データを地図データベース4から読み込み、現在位置周辺の地図画像を作成することと、ユーザから別分岐先復帰経路の提示要求が発生したら、現在位置より走行してきた道路の所定区間(たとえば、約1km)前までに存在する分岐地点を抽出し、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐先(分岐して走行すべきであった分岐先)、すなわち別分岐先を、抽出した分岐地点に接続している現在進行中および進行してきた分岐先以外の道路より決定する。
分岐地点は、ノードに対し3本以上、リンクが接続しているものとする。また走行してきた道路と別分岐先に分岐する分岐地点を別分岐地点として抽出する。
【0010】
ここで別分岐先とは、図2に示すように、自車両Xが分岐先B4から分岐先B2に向かって走行した場合に、分岐したかった分岐地点を分岐地点Tとすると、自車両Xが現在進行中の分岐先が分岐先2に対応し、進行してきた分岐先が分岐先B4と対応する。また、別分岐先が分岐先B1、B3に対応する。さらに分岐地点Tは、別分岐地点として抽出される。
【0011】
ナビゲーション機能部7は、別分岐地点における別分岐先の方面案内情報が存在するかどうかと、別分岐先の道路規模よりユーザが別分岐先で復帰したいと思われる地点、すなわち別分岐先復帰地点を決定する。
別分岐先復帰地点が決まったら、現在位置から別分岐先復帰地点までの経路を別分岐先復帰経路として算出し、別分岐先復帰経路をユーザに提示するものである。
【0012】
これらの機能を実現するため、ナビゲーション機能部7は、ユーザがスイッチ3を操作してマイク2に向かって発話を行い、別分岐先復帰経路の提示要求を行ったかどうかを判定する入力判定部11を備える。
【0013】
またナビゲーション機能部7は、現在位置より走行してきた道路の所定区間前までに存在する分岐地点を抽出し、該分岐地点に接続し、ユーザが分岐したかった分岐先を別分岐先として決定する別分岐先抽出部12を備える。
別分岐先抽出部12が行う別分岐先の決定方法は、分岐地点に対して道路規模が所定規模以上の道路(たとえば、県道以上の道路規模の道路)と所定規模未満の道路が混在して接続する場合は、所定規模以上の道路を別分岐先として抽出する。
また、分岐地点に対して道路規模が所定規模以上の道路、または所定規模未満の道路のみが接続している場合は、全ての分岐先を別分岐先として抽出する。
【0014】
これにより、ユーザが分岐したかった分岐地点を通り過ぎ、他の分岐地点をいくつか通り過ぎたあとに別分岐先復帰経路の提示を要求した場合にも、ユーザが分岐したかった分岐先を、状況に応じて抽出することができる。
【0015】
ここで、所定規模以上の道路と所定規模未満の道路とが混在している場合には、分岐地点より所定距離以上道路が存在しない場合が多いと考えられる規模が小さい道路に復帰する確率は、低いと考えられる。
よって本実施例において別分岐先抽出部12は、所定規模以上の道路が含まれる場合は、所定規模以上の道路を別分岐先として抽出する。
【0016】
またナビゲーション機能部7は、別分岐先の別分岐地点に存在する方面案内情報を地図データベース4より取得し、別分岐先の方面案内情報(例えば、図3に示す方面案内看板)が存在すれば、別分岐先の方面案内に記載されている地域の代表点(例えば、横浜なら横浜市役所)を別分岐先復帰地点とし、別分岐先の方面案内情報が存在しなければ、別分岐地点から別分岐先に道なりに所定距離だけ進行した地点を別分岐先復帰地点とする別分岐先復帰地点決定部13を備える。
【0017】
ここで別分岐先復帰地点決定部13は、別分岐地点から所定距離だけ進行できない場合は、別分岐先から除外する。
また別分岐地点から別分岐先に道なりに所定距離だけ進行した地点を決めるための所定距離は、別分岐先の道路規模より決定される。本実施例では別分岐先の道路規模が県道以上の場合は1kmとし、道路規模が県道未満の道路の場合は500mとする。
【0018】
これにより、別分岐地点から所定距離以上道路が存在しない、または別分岐地点から比較的近くに目的地が存在する場合が多いと考えられる道路規模が小さい道路では、早く復帰地点への復帰を可能とし、逆に交差点に方面案内などの提示があり、その方面案内の提示先に行く可能性が高いときは、方面案内に提示されている地名を復帰地点とし該復帰地点までの復帰経路を設定することで、できるだけUターンなしで、復帰地点まで最短距離または最短時間など、ユーザにとって最適な経路で所望の復帰地点に復帰することができる。
【0019】
さらにナビゲーション機能部7は、現在位置から別分岐先復帰地点までの経路をダイクストラ法などの経路計算を用いて算出する別分岐先復帰経路探索部14と、現在地の地図を描画し、さらに別分岐先復帰地点までの経路を、別分岐地点において別分岐先の方面案内が存在するかに応じて経路案内の提示を変化させる提示部15とを備える。
【0020】
次に、ユーザから別分岐先復帰経路の提示要求があった場合の各部の動作について説明する。
図4に、別分岐先復帰経路の提示要求があった場合の各部の処理の流れを示す。
なお本処理は、エンジンの始動または図示しない本システムの起動スイッチがオンとなった場合に開始される。
ステップ100においてGPS1は、測位用衛星から取得した現在位置をナビゲーション7に出力する。
ステップ101においてナビゲーション機能部7の提示部15は、GPS1によって取得された現在位置をもとに、地図データベース4から現在ユーザが指定している縮尺で地図を提示するための道路情報を取得し、ディスプレイ5に提示する。
【0021】
ステップ102において入力判定部11は、ユーザより別分岐先復帰経路への探索要求があるかどうかを判断する。これは、ユーザがスイッチ3を操作してマイク2に向かって発話を行い、別分岐先復帰経路の提示要求を行ったかどうかを判定するものである。
ステップ102において、ユーザから別分岐先復帰経路の探索要求があったと判断されると、ステップ103へ進み、探索要求がない場合にはステップ111へ進む。
【0022】
ステップ103において別分岐先抽出部12は、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐地点の分岐先、すなわち別分岐先を抽出する。
別分岐先の抽出は、まず現在位置より走行してきた道路の所定区間(例えば、1km)前までに存在する分岐地点を抽出する。次に、各分岐地点に接続している道路で、現在進行中及び進行してきた分岐先以外の道路の道路規模を抽出する。
該道路規模が所定規模以上の道路と所定規模未満の道路が混在する場合は、所定規模以上の道路を別分岐先として抽出し、該道路規模が所定規模以上の道路、または所定規模未満の道路のみの場合は、全ての分岐先を別分岐先として抽出する。
【0023】
ステップ104において別分岐先抽出部12は、別分岐先が存在したかどうかを判断し、別分岐先が存在しなかった場合にはステップ111へ進み、別分岐先が存在する場合にはステップ105へ進む。
ステップ105において別分岐先復帰地点決定部13は、別分岐地点において、別分岐先の方面案内情報が存在するかどうかを地図データベース14より検索する。
別分岐先の方面案内情報が存在する場合にはステップ106へ進み、存在しない場合にはステップ107へ進む。
【0024】
別分岐先の方面案内情報が存在する場合に、ステップ106において別分岐先復帰地点決定部13は、別分岐先の方面案内データに記載されている地域ないし地点を別分岐先復帰地点として定める。
ただし別分岐先復帰地点が地域の場合はその県庁所在地または市役所とする。
一方、別分岐先の方面案内情報が存在しない場合には、ステップ107において別分岐先復帰地点決定部13は、別分岐先を道なりに所定距離だけ進行した地点を別分岐先復帰地点として定める。
【0025】
ステップ108において別分岐先復帰経路探索部14は、現在位置からステップ106またはステップ107で算出された別分岐先復帰地点までの別分岐先復帰経路を算出する。
ステップ109において別分岐先抽出部12は、ステップ103において複数の別分岐先が抽出されている場合に、全ての別分岐先の別分岐先復帰経路を算出したかを判断する。全ての別分岐先の別分岐先復帰経路が算出されていない場合はステップ105へ戻り上述の処理を繰り返す。
【0026】
ステップ109において、全ての別分岐先の別分岐先復帰経路を算出したと判断されると、ステップ110において提示部15は、ディスプレイ5を用いてユーザに対し別分岐先復帰経路の提示を行う。
ここで提示部15は、ステップ103において別分岐先が複数抽出されている場合には、探索された複数の別分岐先復帰経路をユーザに提示する。ユーザは、複数提示された別分岐先復帰経路の中から所望の復帰経路を選択することにより、分岐したかった分岐先へ復帰することができる。
【0027】
また提示部15は、別分岐地点において別分岐先の方面案内看板が存在する場合は、別分岐先復帰経路と、別分岐地点とその別分岐先を同一の模式化された方面案内図上に表示して経路案内を行い(詳しくは、図5〜図8を用いて後述する)、一方、方面案内が存在しない場合は、別分岐先復帰経路と、別分岐地点とその別分岐先を同一の地図上で表示する(詳しくは、図9〜図13を用いて後述する)。
ただし、別分岐先復帰経路上において、方面案内情報が存在する場合と、方面案内が存在しない場合が混在する場合は、方面案内図を用いて経路案内を行う。このとき方面案内図に提示する方面名称は別分岐先復帰地点の地名とする。
【0028】
ステップ111においてナビゲーション機能部7は、エンジンがOFF、もしくは本システムの起動スイッチがOFFになったかを判断する。もしエンジンがOFF、もしくは本システムの起動スイッチがOFFである場合には、本システムの処理を終了する。またエンジンがオンの状態を維持、もしくは本システムの起動スイッチがオンの状態を維持している場合には、ステップ100へ戻り上述の処理を繰り返す。
【0029】
次に図5〜図13を用いて、復帰経路探索および復帰経路の具体例について説明する。
なお、図5〜図13中において、一点鎖線が都市間高速道路を、実線が国道または県道を、破線が一般道を示す。さらに、太い実線が別分岐先復帰経路を示す。
図5に示すように、自車両Xが国道または県道を図中上方に向かって走行中である場合に、ユーザがマイク2を用いて別分岐先復帰経路の提示要求を行う(ステップ102)と、まず現在地から走行してきた道路の1km前までに存在する分岐地点を抽出(ステップ103)する。
これにより、図6に示すように分岐地点T1、T2が抽出される。
【0030】
次に分岐地点T1、T2に接続する道路で、現在進行中及び進行してきた分岐先以外の道路の道路規模を比較する。
分岐地点T1は、図中左方向の分岐先が国道または県道であり、分岐地点T1および分岐地点T2は、図中右方向の分岐先が県道未満の道路である。
よって、現在進行中および進行してきた分岐先以外の分岐先の道路規模が、県道以上の道路と、県道未満の道路で混在しているため、道路規模が県道以上の分岐先である分岐地点T1の左方向を別分岐先として抽出し、現在走行してきた道路と抽出した別分岐先とが接続する分岐地点T1を、別分岐地点として抽出する。
【0031】
別分岐地点には、図3に示すように分岐地点T1の左方向に「上大岡」と記載された方面案内看板が存在するため、方面案内に記載されている地点を別分岐先復帰地点として定め(ステップ106)、現在地から該別分岐先復帰地点までの別分岐先復帰経路を、ダイクストラ法を用いて計算する(ステップ108)。
よって図7に示すように、上大岡までの別分岐先復帰経路が探索される。
別分岐先復帰経路の探索後、提示部15は、別分岐地点に方面案内情報が存在するため、図8に示すように、模式化された別分岐先復帰経路と、別分岐先復帰地点とその別分岐先とを含む模式化された経路図(図8中、aで囲まれる部分)とを、同一画面に表示した方面案内図によってユーザに提示する(ステップ110)。
【0032】
また、図9に示すように、自車両Xが国道または県道を図中上方に向かって走行中である場合に、ユーザがマイク2やスイッチ3を用いて別分岐先復帰経路の提示要求を行う(ステップ100)と、まず現在地から走行してきた道路の1km前までに存在する分岐地点を抽出する。
これにより、図10に示すように分岐地点T3が抽出される。
分岐地点T3と接続する車両が走行してきた道路以外の分岐先は1つしか存在しないため、この分岐先を別分岐先として抽出する(ステップ103)。
【0033】
別分岐先は方面案内が存在しないため、図11のように別分岐先の別分岐地点から500mのところを別分岐先復帰地点として定め(ステップ107)、現在地から該分岐先復帰地点までの経路を算出する(ステップ108)。
よって図12に示すように、別分岐先復帰地点までの別分岐先復帰経路が探索される。
別分岐先復帰経路の探索後、提示部15は、別分岐地点に方面案内情報が存在しないため、図13に示すように、別分岐先復帰経路と、別分岐地点とその別分岐先が表示されるような縮尺の地図を表示する。
【0034】
上記のように提示部15が別分岐先復帰経路をユーザに提示する際に、図8に示す方面案内図と、図13に示す地図表示のように異なる提示方法を用いる理由として、別分岐先に方面案内情報が存在しない場合の別分岐先復帰地点は、別分岐地点から別分岐先へ道なりに500m〜1km進行した地点と定めたため、現在位置から近くに存在し、現在位置と別分岐先復帰地点との区別がつきにくい。
逆に方面案内情報が存在する場合に、別分岐先復帰地点を地図表示にすると、別分岐先復帰地点は方面案内情報で提示される地名ないし地点であり、現在位置から遠くに存在する場合が多いために表示する地図が広域になってしまい、どの分岐地点で曲がっていいか分らなくなってしまう。これを防ぐために、方面案内情報が存在する場合には、方面案内図で別分岐先復帰経路の提示を行う。
【0035】
別分岐先の方面案内情報が存在しない場合の別分岐先復帰地点は、現在位置から近くに存在し、別分岐先復帰地点までの地図を詳細な尺度で表示しても、分岐地点がわかりやすい。よって、別分岐地点に方面案内情報が存在しない場合には、地図表示によって別分岐先復帰経路の提示を行う。
なお本実施例において、ステップ100が本発明における現在位置取得手段を構成し、ステップ103が本発明における別分岐先算出手段を構成する。またステップ105〜107が本発明における別分岐先復帰地点算出手段を構成し、ステップ108が本発明における別分岐先復帰経路算出手段を構成する。さらにステップ110が本発明における別分岐先復帰経路提示手段を構成し、ステップ102が本発明における復帰経路提示要求受付手段を構成する。
【0036】
本実施は以上のように構成され、ユーザが分岐したかった道路を行き過ぎてしまい、別分岐先復帰経路の提示要求を行った場合、別分岐先抽出部12においてユーザが分岐する可能性のあった別分岐先を抽出し、別分岐先復帰経路探索部14によって該別分岐先の前方に復帰するための別分岐先復帰経路を探索して、提示部15を通じて該別分岐先復帰経路をユーザに提示する。
これにより、別分岐先復帰経路の提示要求を行ったユーザに対し、ユーザが分岐して走行する可能性のあった道路の進行方向先に復帰するための別分岐先復帰経路を自動的に提示することができる。
【0037】
また、別分岐先抽出部12が別分岐先の抽出を行う際に、ユーザが分岐して走行する可能性のある分岐先が複数存在し、分岐先の道路規模が、国道または県道と、県道以下の一般道とが混在している場合には、国道または県道の分岐先を別分岐先として抽出し、該別分岐先の前方に復帰するための別分岐先復帰経路を提示する。
このように道路規模に応じて別分岐先の抽出を行うことにより、分岐地点が多く、分岐したかった分岐地点をいくつか通り過ぎてしまったとしても、ユーザにとって最適と思われる分岐先へ復帰するための経路、たとえば県道を分岐し損ねて、いくつか細街路へ分岐する道路を通り過ぎてしまっても、県道の進行先へ復帰するための経路を提示することができる。
【0038】
さらに別分岐先復帰地点決定部13において、別分岐地点に別分岐先の方面案内情報が存在せず、別分岐地点から別分岐先へ所定距離だけ進行した地点を別分岐先復帰地点として算出する場合に、前記所定距離を別分岐先の道路規模に応じた距離とし、道路規模が小さい道路の場合には道路規模が大きい道路の場合よりも所定距離を短いものとする。
これにより、分岐地点から所定距離以上道路が存在しない、あるいは分岐地点から比較的近くに目的地が存在する場合が多いと考えられる道路規模が小さい分岐先についても、別分岐先復帰地点を適切に定めることができる。
【0039】
あるいは別分岐先復帰地点決定部13において、別分岐地点に別分岐先の方面案内看板が存在する場合に、別分岐地点に存在する方面案内看板に記載された地域の代表地点または地名を別分岐先復帰地点とすることにより、もと来た道路へUターンすることなく、効率よくユーザの行きたかった方面への経路誘導を行うことができる。
【0040】
さらに、別分岐先復帰経路の提示をユーザがスイッチ3やマイク2を操作した場合のみとすることにより、ユーザが必要としないときに別分岐復帰経路が提示されることを防ぐことができる。
【0041】
またユーザが分岐し損ねた別分岐地点と、別分岐先、別分岐先復帰経路とを同一の方面案内図上、または地図上に表示してユーザに提示することにより、ユーザは自分が分岐し損ねた分岐先へどこで復帰できるかを一目で確認することができる。
【0042】
さらに現在位置から別分岐先復帰地点が近くに存在する場合には、地図表示により経路誘導を行うことにより、ユーザにわかりやすい経路誘導を行うことができる。
また現在位置から別分岐先復帰地点が遠くに存在する場合には、現在位置と別分岐先復帰地点とを同一の地図上に表示すると、地図が広域になってしまい、どの分岐地点で曲がっていいかがわかりにくいものとなる。これを防ぐため、模式化された方面案内図により経路誘導を行うことにより、ユーザにわかりやすい経路誘導を行うことができる。
【0043】
なお本実施例において、スイッチ3が操作されマイク2に向かって発話された場合に、別分岐先復帰経路の提示要求があったと判定するものとしたが、スイッチ3の操作を行うことなく自動的に音声認識待ち受け状態にし、ユーザの発話に応じて自動的に別分岐先復帰経路を提示してもよい。
これを実現するためナビゲーション機能部7は図1に示すように、分岐地点を過ぎた場合に、該分岐地点の別分岐先の道路規模より音声認識を自動的に開始する自動音声開始部10を備える。自動音声開始部10はGPS1および地図データベース4と接続され、自車両の現在位置情報や分岐地点や別分岐先の道路情報を得る。
【0044】
またユーザが明示的な別分岐先復帰経路の提示要求をしなくても、ユーザの独り言、例えば、分岐地点を通り過ぎてしまった際に「間違えた」と叫んだときに別分岐先復帰経路の処理を開始することができる。
自動音声開始部10が行う自動音声認識開始処理を、図14のフローチャートを用いて説明する。
なお本処理を実行する場合は、図4に示す別分岐先復帰経路の提示処理フローにおけるステップ100とステップ101の間で実行する。
【0045】
ステップ200において自動音声開始部10は、GPS1より現在地を取得する。
ステップ201において、分岐地点を通過した際に現在走行している道路以外の道路で、所定規模以上の道路が接続している分岐地点を通り過ぎたかどうかを判定する。
ステップ201において、現在走行している道路以外の道路で所定規模以上の道路が接続している分岐地点を通り過ぎていないと判定された場合は、処理を終了する。
【0046】
ステップ201において、現在走行している道路以外の道路で所定規模以上の道路が接続している分岐地点を通り過ぎたと判定された場合には、ステップ202において、音声認識の待ち受けを開始する。
ステップ203において、音声認識の待ち受けが開始されてから所定時間が経過したかどうかを判断する。
【0047】
所定時間が経過していない場合には、ステップ203へ戻り所定時間が経過するまで音声認識の待ち受け処理を続ける。
所定時間が経過した場合には、ステップ204へ進む。
ステップ204において、自動音声認識待ち受け処理を終了する。
なお本変形例において、マイク2が本発明における音声入力部を構成し、自動音声開始部10が本発明における音声判別手段を構成する。また、ステップ200〜202が本発明における自動音声認識開始手段を構成する。
【0048】
これにより、ユーザが明示的な別分岐先復帰経路の提示要求をしなくても、分岐地点を通過した際に現在走行している道路以外の道路で、所定規模以上の道路が接続している分岐地点を通り過ぎた場合には、自動的に音声認識の待ち受け処理が開始され、ユーザが「間違えた」と叫んだときに、該ユーザの発話をトリガとして別分岐先復帰経路の探索処理を開始することができる。
また、走行中は常に音声認識待ち受け処理を行わないことにより、雑音による誤動作や、音声認識システムへの負担を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施例の全体構成を示す図である。
【図2】分岐先および分岐地点を示す図である。
【図3】方面案内看板の例を示す図である。
【図4】別分岐先復帰経路提示処理の流れを示す図である。
【図5】自車両の走行位置を示す図である。
【図6】分岐地点を示す図である。
【図7】別分岐先復帰経路を示す図である。
【図8】別分岐先復帰経路の提示例を示す図である。
【図9】自車両の走行位置を示す図である。
【図10】分岐地点を示す図である。
【図11】別分岐先復帰地点を示す図である。
【図12】別分岐先復帰経路を示す図である。
【図13】別分岐先復帰経路の提示例を示す図である。
【図14】自動音声認識開始処理の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1 GPS
2 マイク
3 スイッチ
4 地図データベース
5 ディスプレイ
6 スピーカ
7 ナビゲーション機能部
10 自動音声開始部
11 入力判定部
12 別分岐先抽出部
13 別分岐先復帰地点決定部
14 別分岐先復帰経路探索部
15 提示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が分岐すべきであった道路を行き過ぎてしまった場合、分岐して走行する可能性のあった道路の進行方向先へ誘導するナビゲーション装置および経路情報提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、目的地までの経路誘導を行うナビゲーション装置がある。
このナビゲーション装置は、経路誘導中に車両が誘導経路から離脱した場合には、現在地から目的地までの経路の再検索を行い、再検索後の誘導経路にもとづいて車両を目的地まで誘導していた。
【特許文献1】特開平10−153446号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来のナビゲーション装置においては、経路誘導を行っている場合に、車両が誘導経路から離脱すると目的地までの経路の再検索を行い、経路誘導を続けるものであったが、経路誘導を行っていないときに、ユーザの不注意などで分岐すべきであった道路を行き過ぎてしまった場合、ナビゲーション装置は経路誘導を行っていないため、ユーザはナビゲーション装置や地図を用いて、分岐すべきであった道路の進行先へ復帰するための経路を探索したり、もしくはUターンをして分岐すべきであった道路へ戻らなければならないといった問題があった。
【0004】
そこで本発明はこのような問題点に鑑み、分岐すべき道路を誤った車両に対して的確に経路誘導を行うナビゲーション装置および経路情報提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、車両の経路誘導を行うナビゲーション装置において、現在位置取得手段より取得した自車両の現在位置と、地図データベースより取得した道路地図とより、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐地点を別分岐地点として算出し、該別分岐地点の分岐先を別分岐先として算出する別分岐先算出手段と、別分岐先の前方に、車両を誘導するための目的地となる別分岐先復帰地点を算出する別分岐先復帰地点算出手段と、自車両の現在位置から別分岐先復帰地点までの経路を別分岐先復帰経路として算出する別分岐先復帰経路算出手段と、別分岐先復帰経路算出手段によって算出された別分岐先復帰経路をユーザに提示する別分岐先復帰経路提示手段とを備えるものとした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両を運転中のユーザが分岐したかった道路を不注意などで行き過ぎてしまった場合に、分岐したかった道路の進行方向先に復帰するための道路をユーザがナビゲーションや地図等を用いて探索することなく、ナビゲーション装置が分岐して走行する可能性のあった道路の進行方向先に復帰するための別分岐先復帰経路を自動的にユーザに提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1に、ナビゲーション装置の全体構成を示す。
ナビゲーション装置は車両に搭載され、ナビゲーション装置が目的地までの経路誘導を行っていないときに、分岐すべき道路を誤ったユーザに対して、ユーザからの要求に応じて、分岐すべきであった道路の進行先へ復帰するための経路誘導を行うものである。
測位用衛星から発信される電波を図示しないGPSアンテナから受信し、現在位置を取得するGPS1と、音声を電気信号に変換するマイク2と、ユーザが別分岐先復帰経路の提示要求を行うためのスイッチ3とが、各種の経路誘導処理を行うナビゲーション機能部7に接続される。
【0008】
またナビゲーション機能部7には、ナビゲーション機能部7が行う地図情報の提供、経路案内、分岐地点の方面案内に必要な情報を有し、ノード(交差点)の接続状態を示す道路リンクと、分岐先の方面案内情報(実際の交差点近傍に設置された方面案内看板に表記されている名称)と、道路名称、道路規模(道路種別)を少なくとも含み、位置を指定することで該当する道路の情報および分岐先の方面の情報を読み出すことができるデータ構造を有する地図データベース4が接続される。
さらにナビゲーション機能部7には、現在位置の地図および別分岐先復帰経路などを表示するディスプレイ5と、別分岐先復帰経路に沿って音声案内を行うためのスピーカ6とが接続される。
【0009】
次にナビゲーション機能部7の詳細について説明する。
ナビゲーション機能部7は、必要な地図データを地図データベース4から読み込み、現在位置周辺の地図画像を作成することと、ユーザから別分岐先復帰経路の提示要求が発生したら、現在位置より走行してきた道路の所定区間(たとえば、約1km)前までに存在する分岐地点を抽出し、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐先(分岐して走行すべきであった分岐先)、すなわち別分岐先を、抽出した分岐地点に接続している現在進行中および進行してきた分岐先以外の道路より決定する。
分岐地点は、ノードに対し3本以上、リンクが接続しているものとする。また走行してきた道路と別分岐先に分岐する分岐地点を別分岐地点として抽出する。
【0010】
ここで別分岐先とは、図2に示すように、自車両Xが分岐先B4から分岐先B2に向かって走行した場合に、分岐したかった分岐地点を分岐地点Tとすると、自車両Xが現在進行中の分岐先が分岐先2に対応し、進行してきた分岐先が分岐先B4と対応する。また、別分岐先が分岐先B1、B3に対応する。さらに分岐地点Tは、別分岐地点として抽出される。
【0011】
ナビゲーション機能部7は、別分岐地点における別分岐先の方面案内情報が存在するかどうかと、別分岐先の道路規模よりユーザが別分岐先で復帰したいと思われる地点、すなわち別分岐先復帰地点を決定する。
別分岐先復帰地点が決まったら、現在位置から別分岐先復帰地点までの経路を別分岐先復帰経路として算出し、別分岐先復帰経路をユーザに提示するものである。
【0012】
これらの機能を実現するため、ナビゲーション機能部7は、ユーザがスイッチ3を操作してマイク2に向かって発話を行い、別分岐先復帰経路の提示要求を行ったかどうかを判定する入力判定部11を備える。
【0013】
またナビゲーション機能部7は、現在位置より走行してきた道路の所定区間前までに存在する分岐地点を抽出し、該分岐地点に接続し、ユーザが分岐したかった分岐先を別分岐先として決定する別分岐先抽出部12を備える。
別分岐先抽出部12が行う別分岐先の決定方法は、分岐地点に対して道路規模が所定規模以上の道路(たとえば、県道以上の道路規模の道路)と所定規模未満の道路が混在して接続する場合は、所定規模以上の道路を別分岐先として抽出する。
また、分岐地点に対して道路規模が所定規模以上の道路、または所定規模未満の道路のみが接続している場合は、全ての分岐先を別分岐先として抽出する。
【0014】
これにより、ユーザが分岐したかった分岐地点を通り過ぎ、他の分岐地点をいくつか通り過ぎたあとに別分岐先復帰経路の提示を要求した場合にも、ユーザが分岐したかった分岐先を、状況に応じて抽出することができる。
【0015】
ここで、所定規模以上の道路と所定規模未満の道路とが混在している場合には、分岐地点より所定距離以上道路が存在しない場合が多いと考えられる規模が小さい道路に復帰する確率は、低いと考えられる。
よって本実施例において別分岐先抽出部12は、所定規模以上の道路が含まれる場合は、所定規模以上の道路を別分岐先として抽出する。
【0016】
またナビゲーション機能部7は、別分岐先の別分岐地点に存在する方面案内情報を地図データベース4より取得し、別分岐先の方面案内情報(例えば、図3に示す方面案内看板)が存在すれば、別分岐先の方面案内に記載されている地域の代表点(例えば、横浜なら横浜市役所)を別分岐先復帰地点とし、別分岐先の方面案内情報が存在しなければ、別分岐地点から別分岐先に道なりに所定距離だけ進行した地点を別分岐先復帰地点とする別分岐先復帰地点決定部13を備える。
【0017】
ここで別分岐先復帰地点決定部13は、別分岐地点から所定距離だけ進行できない場合は、別分岐先から除外する。
また別分岐地点から別分岐先に道なりに所定距離だけ進行した地点を決めるための所定距離は、別分岐先の道路規模より決定される。本実施例では別分岐先の道路規模が県道以上の場合は1kmとし、道路規模が県道未満の道路の場合は500mとする。
【0018】
これにより、別分岐地点から所定距離以上道路が存在しない、または別分岐地点から比較的近くに目的地が存在する場合が多いと考えられる道路規模が小さい道路では、早く復帰地点への復帰を可能とし、逆に交差点に方面案内などの提示があり、その方面案内の提示先に行く可能性が高いときは、方面案内に提示されている地名を復帰地点とし該復帰地点までの復帰経路を設定することで、できるだけUターンなしで、復帰地点まで最短距離または最短時間など、ユーザにとって最適な経路で所望の復帰地点に復帰することができる。
【0019】
さらにナビゲーション機能部7は、現在位置から別分岐先復帰地点までの経路をダイクストラ法などの経路計算を用いて算出する別分岐先復帰経路探索部14と、現在地の地図を描画し、さらに別分岐先復帰地点までの経路を、別分岐地点において別分岐先の方面案内が存在するかに応じて経路案内の提示を変化させる提示部15とを備える。
【0020】
次に、ユーザから別分岐先復帰経路の提示要求があった場合の各部の動作について説明する。
図4に、別分岐先復帰経路の提示要求があった場合の各部の処理の流れを示す。
なお本処理は、エンジンの始動または図示しない本システムの起動スイッチがオンとなった場合に開始される。
ステップ100においてGPS1は、測位用衛星から取得した現在位置をナビゲーション7に出力する。
ステップ101においてナビゲーション機能部7の提示部15は、GPS1によって取得された現在位置をもとに、地図データベース4から現在ユーザが指定している縮尺で地図を提示するための道路情報を取得し、ディスプレイ5に提示する。
【0021】
ステップ102において入力判定部11は、ユーザより別分岐先復帰経路への探索要求があるかどうかを判断する。これは、ユーザがスイッチ3を操作してマイク2に向かって発話を行い、別分岐先復帰経路の提示要求を行ったかどうかを判定するものである。
ステップ102において、ユーザから別分岐先復帰経路の探索要求があったと判断されると、ステップ103へ進み、探索要求がない場合にはステップ111へ進む。
【0022】
ステップ103において別分岐先抽出部12は、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐地点の分岐先、すなわち別分岐先を抽出する。
別分岐先の抽出は、まず現在位置より走行してきた道路の所定区間(例えば、1km)前までに存在する分岐地点を抽出する。次に、各分岐地点に接続している道路で、現在進行中及び進行してきた分岐先以外の道路の道路規模を抽出する。
該道路規模が所定規模以上の道路と所定規模未満の道路が混在する場合は、所定規模以上の道路を別分岐先として抽出し、該道路規模が所定規模以上の道路、または所定規模未満の道路のみの場合は、全ての分岐先を別分岐先として抽出する。
【0023】
ステップ104において別分岐先抽出部12は、別分岐先が存在したかどうかを判断し、別分岐先が存在しなかった場合にはステップ111へ進み、別分岐先が存在する場合にはステップ105へ進む。
ステップ105において別分岐先復帰地点決定部13は、別分岐地点において、別分岐先の方面案内情報が存在するかどうかを地図データベース14より検索する。
別分岐先の方面案内情報が存在する場合にはステップ106へ進み、存在しない場合にはステップ107へ進む。
【0024】
別分岐先の方面案内情報が存在する場合に、ステップ106において別分岐先復帰地点決定部13は、別分岐先の方面案内データに記載されている地域ないし地点を別分岐先復帰地点として定める。
ただし別分岐先復帰地点が地域の場合はその県庁所在地または市役所とする。
一方、別分岐先の方面案内情報が存在しない場合には、ステップ107において別分岐先復帰地点決定部13は、別分岐先を道なりに所定距離だけ進行した地点を別分岐先復帰地点として定める。
【0025】
ステップ108において別分岐先復帰経路探索部14は、現在位置からステップ106またはステップ107で算出された別分岐先復帰地点までの別分岐先復帰経路を算出する。
ステップ109において別分岐先抽出部12は、ステップ103において複数の別分岐先が抽出されている場合に、全ての別分岐先の別分岐先復帰経路を算出したかを判断する。全ての別分岐先の別分岐先復帰経路が算出されていない場合はステップ105へ戻り上述の処理を繰り返す。
【0026】
ステップ109において、全ての別分岐先の別分岐先復帰経路を算出したと判断されると、ステップ110において提示部15は、ディスプレイ5を用いてユーザに対し別分岐先復帰経路の提示を行う。
ここで提示部15は、ステップ103において別分岐先が複数抽出されている場合には、探索された複数の別分岐先復帰経路をユーザに提示する。ユーザは、複数提示された別分岐先復帰経路の中から所望の復帰経路を選択することにより、分岐したかった分岐先へ復帰することができる。
【0027】
また提示部15は、別分岐地点において別分岐先の方面案内看板が存在する場合は、別分岐先復帰経路と、別分岐地点とその別分岐先を同一の模式化された方面案内図上に表示して経路案内を行い(詳しくは、図5〜図8を用いて後述する)、一方、方面案内が存在しない場合は、別分岐先復帰経路と、別分岐地点とその別分岐先を同一の地図上で表示する(詳しくは、図9〜図13を用いて後述する)。
ただし、別分岐先復帰経路上において、方面案内情報が存在する場合と、方面案内が存在しない場合が混在する場合は、方面案内図を用いて経路案内を行う。このとき方面案内図に提示する方面名称は別分岐先復帰地点の地名とする。
【0028】
ステップ111においてナビゲーション機能部7は、エンジンがOFF、もしくは本システムの起動スイッチがOFFになったかを判断する。もしエンジンがOFF、もしくは本システムの起動スイッチがOFFである場合には、本システムの処理を終了する。またエンジンがオンの状態を維持、もしくは本システムの起動スイッチがオンの状態を維持している場合には、ステップ100へ戻り上述の処理を繰り返す。
【0029】
次に図5〜図13を用いて、復帰経路探索および復帰経路の具体例について説明する。
なお、図5〜図13中において、一点鎖線が都市間高速道路を、実線が国道または県道を、破線が一般道を示す。さらに、太い実線が別分岐先復帰経路を示す。
図5に示すように、自車両Xが国道または県道を図中上方に向かって走行中である場合に、ユーザがマイク2を用いて別分岐先復帰経路の提示要求を行う(ステップ102)と、まず現在地から走行してきた道路の1km前までに存在する分岐地点を抽出(ステップ103)する。
これにより、図6に示すように分岐地点T1、T2が抽出される。
【0030】
次に分岐地点T1、T2に接続する道路で、現在進行中及び進行してきた分岐先以外の道路の道路規模を比較する。
分岐地点T1は、図中左方向の分岐先が国道または県道であり、分岐地点T1および分岐地点T2は、図中右方向の分岐先が県道未満の道路である。
よって、現在進行中および進行してきた分岐先以外の分岐先の道路規模が、県道以上の道路と、県道未満の道路で混在しているため、道路規模が県道以上の分岐先である分岐地点T1の左方向を別分岐先として抽出し、現在走行してきた道路と抽出した別分岐先とが接続する分岐地点T1を、別分岐地点として抽出する。
【0031】
別分岐地点には、図3に示すように分岐地点T1の左方向に「上大岡」と記載された方面案内看板が存在するため、方面案内に記載されている地点を別分岐先復帰地点として定め(ステップ106)、現在地から該別分岐先復帰地点までの別分岐先復帰経路を、ダイクストラ法を用いて計算する(ステップ108)。
よって図7に示すように、上大岡までの別分岐先復帰経路が探索される。
別分岐先復帰経路の探索後、提示部15は、別分岐地点に方面案内情報が存在するため、図8に示すように、模式化された別分岐先復帰経路と、別分岐先復帰地点とその別分岐先とを含む模式化された経路図(図8中、aで囲まれる部分)とを、同一画面に表示した方面案内図によってユーザに提示する(ステップ110)。
【0032】
また、図9に示すように、自車両Xが国道または県道を図中上方に向かって走行中である場合に、ユーザがマイク2やスイッチ3を用いて別分岐先復帰経路の提示要求を行う(ステップ100)と、まず現在地から走行してきた道路の1km前までに存在する分岐地点を抽出する。
これにより、図10に示すように分岐地点T3が抽出される。
分岐地点T3と接続する車両が走行してきた道路以外の分岐先は1つしか存在しないため、この分岐先を別分岐先として抽出する(ステップ103)。
【0033】
別分岐先は方面案内が存在しないため、図11のように別分岐先の別分岐地点から500mのところを別分岐先復帰地点として定め(ステップ107)、現在地から該分岐先復帰地点までの経路を算出する(ステップ108)。
よって図12に示すように、別分岐先復帰地点までの別分岐先復帰経路が探索される。
別分岐先復帰経路の探索後、提示部15は、別分岐地点に方面案内情報が存在しないため、図13に示すように、別分岐先復帰経路と、別分岐地点とその別分岐先が表示されるような縮尺の地図を表示する。
【0034】
上記のように提示部15が別分岐先復帰経路をユーザに提示する際に、図8に示す方面案内図と、図13に示す地図表示のように異なる提示方法を用いる理由として、別分岐先に方面案内情報が存在しない場合の別分岐先復帰地点は、別分岐地点から別分岐先へ道なりに500m〜1km進行した地点と定めたため、現在位置から近くに存在し、現在位置と別分岐先復帰地点との区別がつきにくい。
逆に方面案内情報が存在する場合に、別分岐先復帰地点を地図表示にすると、別分岐先復帰地点は方面案内情報で提示される地名ないし地点であり、現在位置から遠くに存在する場合が多いために表示する地図が広域になってしまい、どの分岐地点で曲がっていいか分らなくなってしまう。これを防ぐために、方面案内情報が存在する場合には、方面案内図で別分岐先復帰経路の提示を行う。
【0035】
別分岐先の方面案内情報が存在しない場合の別分岐先復帰地点は、現在位置から近くに存在し、別分岐先復帰地点までの地図を詳細な尺度で表示しても、分岐地点がわかりやすい。よって、別分岐地点に方面案内情報が存在しない場合には、地図表示によって別分岐先復帰経路の提示を行う。
なお本実施例において、ステップ100が本発明における現在位置取得手段を構成し、ステップ103が本発明における別分岐先算出手段を構成する。またステップ105〜107が本発明における別分岐先復帰地点算出手段を構成し、ステップ108が本発明における別分岐先復帰経路算出手段を構成する。さらにステップ110が本発明における別分岐先復帰経路提示手段を構成し、ステップ102が本発明における復帰経路提示要求受付手段を構成する。
【0036】
本実施は以上のように構成され、ユーザが分岐したかった道路を行き過ぎてしまい、別分岐先復帰経路の提示要求を行った場合、別分岐先抽出部12においてユーザが分岐する可能性のあった別分岐先を抽出し、別分岐先復帰経路探索部14によって該別分岐先の前方に復帰するための別分岐先復帰経路を探索して、提示部15を通じて該別分岐先復帰経路をユーザに提示する。
これにより、別分岐先復帰経路の提示要求を行ったユーザに対し、ユーザが分岐して走行する可能性のあった道路の進行方向先に復帰するための別分岐先復帰経路を自動的に提示することができる。
【0037】
また、別分岐先抽出部12が別分岐先の抽出を行う際に、ユーザが分岐して走行する可能性のある分岐先が複数存在し、分岐先の道路規模が、国道または県道と、県道以下の一般道とが混在している場合には、国道または県道の分岐先を別分岐先として抽出し、該別分岐先の前方に復帰するための別分岐先復帰経路を提示する。
このように道路規模に応じて別分岐先の抽出を行うことにより、分岐地点が多く、分岐したかった分岐地点をいくつか通り過ぎてしまったとしても、ユーザにとって最適と思われる分岐先へ復帰するための経路、たとえば県道を分岐し損ねて、いくつか細街路へ分岐する道路を通り過ぎてしまっても、県道の進行先へ復帰するための経路を提示することができる。
【0038】
さらに別分岐先復帰地点決定部13において、別分岐地点に別分岐先の方面案内情報が存在せず、別分岐地点から別分岐先へ所定距離だけ進行した地点を別分岐先復帰地点として算出する場合に、前記所定距離を別分岐先の道路規模に応じた距離とし、道路規模が小さい道路の場合には道路規模が大きい道路の場合よりも所定距離を短いものとする。
これにより、分岐地点から所定距離以上道路が存在しない、あるいは分岐地点から比較的近くに目的地が存在する場合が多いと考えられる道路規模が小さい分岐先についても、別分岐先復帰地点を適切に定めることができる。
【0039】
あるいは別分岐先復帰地点決定部13において、別分岐地点に別分岐先の方面案内看板が存在する場合に、別分岐地点に存在する方面案内看板に記載された地域の代表地点または地名を別分岐先復帰地点とすることにより、もと来た道路へUターンすることなく、効率よくユーザの行きたかった方面への経路誘導を行うことができる。
【0040】
さらに、別分岐先復帰経路の提示をユーザがスイッチ3やマイク2を操作した場合のみとすることにより、ユーザが必要としないときに別分岐復帰経路が提示されることを防ぐことができる。
【0041】
またユーザが分岐し損ねた別分岐地点と、別分岐先、別分岐先復帰経路とを同一の方面案内図上、または地図上に表示してユーザに提示することにより、ユーザは自分が分岐し損ねた分岐先へどこで復帰できるかを一目で確認することができる。
【0042】
さらに現在位置から別分岐先復帰地点が近くに存在する場合には、地図表示により経路誘導を行うことにより、ユーザにわかりやすい経路誘導を行うことができる。
また現在位置から別分岐先復帰地点が遠くに存在する場合には、現在位置と別分岐先復帰地点とを同一の地図上に表示すると、地図が広域になってしまい、どの分岐地点で曲がっていいかがわかりにくいものとなる。これを防ぐため、模式化された方面案内図により経路誘導を行うことにより、ユーザにわかりやすい経路誘導を行うことができる。
【0043】
なお本実施例において、スイッチ3が操作されマイク2に向かって発話された場合に、別分岐先復帰経路の提示要求があったと判定するものとしたが、スイッチ3の操作を行うことなく自動的に音声認識待ち受け状態にし、ユーザの発話に応じて自動的に別分岐先復帰経路を提示してもよい。
これを実現するためナビゲーション機能部7は図1に示すように、分岐地点を過ぎた場合に、該分岐地点の別分岐先の道路規模より音声認識を自動的に開始する自動音声開始部10を備える。自動音声開始部10はGPS1および地図データベース4と接続され、自車両の現在位置情報や分岐地点や別分岐先の道路情報を得る。
【0044】
またユーザが明示的な別分岐先復帰経路の提示要求をしなくても、ユーザの独り言、例えば、分岐地点を通り過ぎてしまった際に「間違えた」と叫んだときに別分岐先復帰経路の処理を開始することができる。
自動音声開始部10が行う自動音声認識開始処理を、図14のフローチャートを用いて説明する。
なお本処理を実行する場合は、図4に示す別分岐先復帰経路の提示処理フローにおけるステップ100とステップ101の間で実行する。
【0045】
ステップ200において自動音声開始部10は、GPS1より現在地を取得する。
ステップ201において、分岐地点を通過した際に現在走行している道路以外の道路で、所定規模以上の道路が接続している分岐地点を通り過ぎたかどうかを判定する。
ステップ201において、現在走行している道路以外の道路で所定規模以上の道路が接続している分岐地点を通り過ぎていないと判定された場合は、処理を終了する。
【0046】
ステップ201において、現在走行している道路以外の道路で所定規模以上の道路が接続している分岐地点を通り過ぎたと判定された場合には、ステップ202において、音声認識の待ち受けを開始する。
ステップ203において、音声認識の待ち受けが開始されてから所定時間が経過したかどうかを判断する。
【0047】
所定時間が経過していない場合には、ステップ203へ戻り所定時間が経過するまで音声認識の待ち受け処理を続ける。
所定時間が経過した場合には、ステップ204へ進む。
ステップ204において、自動音声認識待ち受け処理を終了する。
なお本変形例において、マイク2が本発明における音声入力部を構成し、自動音声開始部10が本発明における音声判別手段を構成する。また、ステップ200〜202が本発明における自動音声認識開始手段を構成する。
【0048】
これにより、ユーザが明示的な別分岐先復帰経路の提示要求をしなくても、分岐地点を通過した際に現在走行している道路以外の道路で、所定規模以上の道路が接続している分岐地点を通り過ぎた場合には、自動的に音声認識の待ち受け処理が開始され、ユーザが「間違えた」と叫んだときに、該ユーザの発話をトリガとして別分岐先復帰経路の探索処理を開始することができる。
また、走行中は常に音声認識待ち受け処理を行わないことにより、雑音による誤動作や、音声認識システムへの負担を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施例の全体構成を示す図である。
【図2】分岐先および分岐地点を示す図である。
【図3】方面案内看板の例を示す図である。
【図4】別分岐先復帰経路提示処理の流れを示す図である。
【図5】自車両の走行位置を示す図である。
【図6】分岐地点を示す図である。
【図7】別分岐先復帰経路を示す図である。
【図8】別分岐先復帰経路の提示例を示す図である。
【図9】自車両の走行位置を示す図である。
【図10】分岐地点を示す図である。
【図11】別分岐先復帰地点を示す図である。
【図12】別分岐先復帰経路を示す図である。
【図13】別分岐先復帰経路の提示例を示す図である。
【図14】自動音声認識開始処理の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1 GPS
2 マイク
3 スイッチ
4 地図データベース
5 ディスプレイ
6 スピーカ
7 ナビゲーション機能部
10 自動音声開始部
11 入力判定部
12 別分岐先抽出部
13 別分岐先復帰地点決定部
14 別分岐先復帰経路探索部
15 提示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の経路誘導を行うナビゲーション装置において、
自車両の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
道路地図を記憶する地図データベースと、
前記現在位置取得手段より取得した自車両の現在位置と、前記地図データベースより取得した道路地図とより、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐地点を別分岐地点として算出し、該別分岐地点の分岐先を別分岐先として算出する別分岐先算出手段と、
前記別分岐先の前方に、車両を誘導するための目的地となる別分岐先復帰地点を算出する別分岐先復帰地点算出手段と、
自車両の現在位置から前記別分岐先復帰地点までの経路を別分岐先復帰経路として算出する別分岐先復帰経路算出手段と、
前記別分岐先復帰経路算出手段によって算出された別分岐先復帰経路をユーザに提示する別分岐先復帰経路提示手段とを備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記別分岐先算出手段は、前記分岐先が複数存在する場合に、前記分岐先の道路規模に応じて別分岐先を算出することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記別分岐先復帰地点算出手段は、前記別分岐地点から前記別分岐先に道なりに所定距離だけ進行した地点を、前記別分岐先復帰地点として算出することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記地図データベースは、道路の所定の分岐地点の分岐先方面名称を記憶し、
前記別分岐先復帰地点算出手段は、前記地図データベースに前記別分岐地点の分岐先方面名称が記憶されている場合に、該分岐先方面名称を前記別分岐先復帰地点として算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記地図データベースが記憶する、道路の所定の分岐地点の分岐先方面名称は、実際の道路の分岐地点近傍に設置された方面案内看板の名称とすることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
ユーザからの別分岐先への復帰経路提示要求を受け付けるための復帰経路提示要求受付手段を備え、
前記別分岐先算出手段は、前記復帰経路提示要求受付手段によって別分岐先への復帰経路提示要求が受け付けられた場合に、別分岐先の算出を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記復帰経路提示要求受付手段は、
音声を電気信号に変換する音声入力部と、
音声の電気信号から単語を判別する音声判別手段と、
前記現在位置取得手段によって取得された自車両の現在位置と、前記地図データベースに記憶された道路地図とより、分岐地点を通過したかどうかを判断し、分岐地点を通過したと判断した場合に、前記音声入力部および音声判別手段を用いて音声認識を開始する自動音声認識開始手段とを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記別分岐先復帰経路提示手段は、
ユーザが分岐して走行する可能性があった前記別分岐先と、前記別分岐地点と、前記別分岐先復帰経路とを、同一の地図上に表し、該地図をユーザに提示することを特徴とする請求項1から7のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記別分岐先復帰経路提示手段は、
ユーザが分岐して走行する可能性があった前記別分岐先と、前記別分岐地点と、前記別分岐先復帰経路とを、同一の模式化された方面案内図上に表し、該方面案内図をユーザに提示することを特徴とする請求項1から7のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
前記別分岐先復帰経路提示手段は、
前記分岐地点に、前記方面案内看板が存在する場合には、ユーザが分岐して走行する可能性があった前記別分岐先と、前記別分岐地点と、前記別分岐先復帰経路とを、同一の模式化された方面案内図上に表し、該方面案内図をユーザに提示し、
前記分岐地点に、前記方面案内看板が存在しない場合には、ユーザが分岐して走行する可能性があった前記別分岐先と、前記別分岐地点と、前記別分岐先復帰経路とを、同一の地図上に表し、該地図をユーザに提示することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
自車両の現在位置と道路地図とを取得し、該取得した自車両の現在位置と道路地図とより、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐地点を別分岐地点として算出し、該別分岐地点の分岐先を別分岐先として算出し、該別分岐先の前方に、車両を誘導するための目的地となる別分岐先復帰地点を算出し、自車両の現在位置から前記別分岐先復帰地点までの経路を別分岐先復帰経路として算出し、前記別分岐先復帰経路をユーザに提示することを特徴とする経路情報提示方法。
【請求項1】
車両の経路誘導を行うナビゲーション装置において、
自車両の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
道路地図を記憶する地図データベースと、
前記現在位置取得手段より取得した自車両の現在位置と、前記地図データベースより取得した道路地図とより、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐地点を別分岐地点として算出し、該別分岐地点の分岐先を別分岐先として算出する別分岐先算出手段と、
前記別分岐先の前方に、車両を誘導するための目的地となる別分岐先復帰地点を算出する別分岐先復帰地点算出手段と、
自車両の現在位置から前記別分岐先復帰地点までの経路を別分岐先復帰経路として算出する別分岐先復帰経路算出手段と、
前記別分岐先復帰経路算出手段によって算出された別分岐先復帰経路をユーザに提示する別分岐先復帰経路提示手段とを備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記別分岐先算出手段は、前記分岐先が複数存在する場合に、前記分岐先の道路規模に応じて別分岐先を算出することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記別分岐先復帰地点算出手段は、前記別分岐地点から前記別分岐先に道なりに所定距離だけ進行した地点を、前記別分岐先復帰地点として算出することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記地図データベースは、道路の所定の分岐地点の分岐先方面名称を記憶し、
前記別分岐先復帰地点算出手段は、前記地図データベースに前記別分岐地点の分岐先方面名称が記憶されている場合に、該分岐先方面名称を前記別分岐先復帰地点として算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記地図データベースが記憶する、道路の所定の分岐地点の分岐先方面名称は、実際の道路の分岐地点近傍に設置された方面案内看板の名称とすることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
ユーザからの別分岐先への復帰経路提示要求を受け付けるための復帰経路提示要求受付手段を備え、
前記別分岐先算出手段は、前記復帰経路提示要求受付手段によって別分岐先への復帰経路提示要求が受け付けられた場合に、別分岐先の算出を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記復帰経路提示要求受付手段は、
音声を電気信号に変換する音声入力部と、
音声の電気信号から単語を判別する音声判別手段と、
前記現在位置取得手段によって取得された自車両の現在位置と、前記地図データベースに記憶された道路地図とより、分岐地点を通過したかどうかを判断し、分岐地点を通過したと判断した場合に、前記音声入力部および音声判別手段を用いて音声認識を開始する自動音声認識開始手段とを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記別分岐先復帰経路提示手段は、
ユーザが分岐して走行する可能性があった前記別分岐先と、前記別分岐地点と、前記別分岐先復帰経路とを、同一の地図上に表し、該地図をユーザに提示することを特徴とする請求項1から7のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記別分岐先復帰経路提示手段は、
ユーザが分岐して走行する可能性があった前記別分岐先と、前記別分岐地点と、前記別分岐先復帰経路とを、同一の模式化された方面案内図上に表し、該方面案内図をユーザに提示することを特徴とする請求項1から7のいずれか1に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
前記別分岐先復帰経路提示手段は、
前記分岐地点に、前記方面案内看板が存在する場合には、ユーザが分岐して走行する可能性があった前記別分岐先と、前記別分岐地点と、前記別分岐先復帰経路とを、同一の模式化された方面案内図上に表し、該方面案内図をユーザに提示し、
前記分岐地点に、前記方面案内看板が存在しない場合には、ユーザが分岐して走行する可能性があった前記別分岐先と、前記別分岐地点と、前記別分岐先復帰経路とを、同一の地図上に表し、該地図をユーザに提示することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
自車両の現在位置と道路地図とを取得し、該取得した自車両の現在位置と道路地図とより、ユーザが分岐して走行する可能性があった分岐地点を別分岐地点として算出し、該別分岐地点の分岐先を別分岐先として算出し、該別分岐先の前方に、車両を誘導するための目的地となる別分岐先復帰地点を算出し、自車両の現在位置から前記別分岐先復帰地点までの経路を別分岐先復帰経路として算出し、前記別分岐先復帰経路をユーザに提示することを特徴とする経路情報提示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−3192(P2006−3192A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−179420(P2004−179420)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
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