説明

ニコチン中毒に対するワクチン

本発明は、ニコチン中毒に対して効果的なワクチンを生成するために適する担体と適切に接合することができる新規ニコチン誘導体の形態のハプテンを提供する。より具体的には、本発明は、以下の式(I)のニコチン誘導体に関する:また、本発明は、前述のニコチン誘導体由来のハプテン−担体接合体、及び前記ハプテン−担体接合体を含むワクチン組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニコチン中毒に対するワクチンを提供する。より具体的には、本発明は、ニコチン中毒に対する効果的なワクチンを産出するために適する担体と適切に接合することができる新規ニコチン誘導体の形態のハプテンを提供する。
【背景技術】
【0002】
世界保健機関によると、世界中に10億人以上の喫煙者がいる。毎年約400万人が、ガン、心臓疾患、及びその他喫煙に起因する病気のため死亡していると推定される。
【0003】
タバコが中毒性化学物質であるニコチンを含有するため人々は喫煙を続けることが広く認められている。多くの禁煙方法が、事実、タバコ中毒者にパッチやガム等のタバコ以外のソースからニコチンを与えている。
【0004】
別の禁煙方法では、ニコチンに対する抗体を生成することによって、免疫システムを刺激して、システムからニコチンを除去するワクチンを提供する。それにより、ニコチンワクチンの接種後、個人がタバコを喫煙すると、抗体はニコチンが脳に到達する前にシステムから除去する。結果として、ニコチンの期待される刺激的効果は体験されないか、著しく減少する。喫煙者は、ニコチンの刺激的効果の減少又は消失を体験するため、喫煙の欲求を喪失する。
【0005】
禁煙方法において用いられるニコチンワクチンは、多数の特許文献に記載されている。
【0006】
例えば、国際公開第99/61054号は、5−又は6−ニコチニル−リンカー−キャリアタンパク質を含むニコチン免疫原を記載している。
【0007】
さらに、米国特許第6,232,082号は、担体が、3’位、4’位、又は5’位の位置でニコチン残基に結合されるニコチン−担体接合体を記載している。米国特許第6,232,082号のハプテンは、(CH−Z部分(式中、Zは、NH2、COOH、CHO、又はSHである)で3’位、4’位、又は5’位の位置で誘導体化されたニコチン部分を含有する。これらハプテンは、ホモ二官能性架橋剤又はヘテロ二官能性架橋剤(homobifunctional or heterobifunctional cross-linker)を用いて担体タンパク質に接合されている。この文献中の式(I)において、XとYはそれぞれ、ハプテン及び担体各々と架橋剤の結合の基を示す。しかしながら、前記米国特許に記載された免疫原性の研究では、免疫反応を高めるためフロイント完全アジュバント及びフロイント不完全アジュバント(complete and incomplete Freund's adjuvant)が使用された。このアジュバントは、ヒトへの使用が許可されていない。
【0008】
国際公開第2004/09116号は、O−スクシニル−トランス−3’−ヒドロキシメチルニコチンのN−ヒドロキシスクシンイミドエステルを合成するステップと、ニコチン誘導体をアミド結合の形成下Qβの表面でリシンと反応させるステップとを含む、ニコチン−Qβ−接合体を生産する方法を記載している。これら接合体の重大な欠点は、生体内での安定性に劣ることである。
【0009】
国際公開第02/49667号は、コチニンが1、2、5、6、又は4’位の位置を通して担体と接合されるコチニン接合体を記載している。国際公開第02/49667号は、ガンマ−マレイミドブチリルオキシ−スクシンイミドエステル(GMBS)を使用してハプテンがオボアルブミンと接合される、−CO−NH−CH−CH−SHの基で誘導体化されたコチニン部分を含むハプテンの接合体を開示している。この国際出願では、コチニンが生体内でニコチンの作用を中和できることが観察されている。さらに、コチニンに対する免疫反応が、ニコチンの神経学的効果においてコチニンの抑制作用を減少することができ、それにより、被験者のニコチンへの渇望がより少なくなるという結果になるという仮説がたてられている。この仮説は、特に実験的証拠により立証されていないので、有望ではない。
【特許文献1】国際公開第99/61054号
【特許文献2】米国特許第6,232,082号
【特許文献3】国際公開第2004/09116号
【特許文献4】国際公開第02/49667号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明者は、非常に効果的なニコチンワクチンの製造に有利に使用することができる新規ハプテンを開発した。
【0011】
本発明によるハプテンは、以下の式のニコチン誘導体である:
【0012】
【化1】






【0013】
(式中、5員環又は6員環のいずれかが、1個のR−SHラジカルと置換され、ここで、RはCH−Y−Zを表し:
Yは、O、S、NH、又はNH−COを表し;
Zは、直鎖若しくは分岐のC−C22アルキレン、直鎖若しくは分岐のC−C22アルケニレン、又はポリアルキレングリコール部分を表す。)
【0014】
前述のニコチン誘導体は、ニコチン中毒の治療、又は予防的治療に有利に使用できる免疫原性ニコチン−担体接合体を製造するために用いることができ、前記治療はニコチン中毒に罹患している、又はニコチン中毒になる危険のある個人へ接合体を投与することを含む。本発明のニコチン−担体接合体は、非常に安定性が高く、数ヶ月間、又は数年間でさえ免疫原性の効能を顕著に喪失せずに保存することができる。また、特にニコチン誘導体がサクシンイミド架橋剤によって接合体と結合された場合、及びニコチン誘導体と架橋剤がチオエーテル結合によって連結された場合に、本接合体の生体内での安定性が非常に高い。さらに、本ニコチン−担体接合体は、数ステップ以内の比較的単純な合成ステップを用いて製造することができ、明確に確立された接合体の製品を多量に産出する
【0015】
したがって、本発明の1つの態様は、以下の式(I)のニコチン誘導体に関する。
【0016】
【化2】






【0017】
(式中、5員環又は6員環のいずれかが、1個のR−SHラジカルと置換され、ここで、RはCH−Y−Zを表し:
Yは、O、S、NH、又はNH−COを表し;
Zは、直鎖若しくは分岐のC−C22アルキレン、直鎖若しくは分岐のC−C22アルケニレン、又はポリアルキレングリコール部分を表す。)
【0018】
別の特に好ましい実施態様によると、式(I)では、Yは、NH又はNH−COを表す。最も好ましくは、YはNHを表す。
【0019】
さらに好ましい実施態様によると、式(I)のZは、C−Cアルキレンであり、最も好ましくは、エチレンである。
【0020】
式(I)中のR−SH残基は、ニコチン分子の5員環の3’位、4’位、又は5’位の位置に結合していてもよい。好ましくは、Rは、3’位又は4’位の位置に結合され、最も好ましくは、前記5員環の3’位の位置に結合される。
【0021】
別の特に好ましい実施態様によると、式(I)のニコチン誘導体は、R−SH残基でトランス置換される。別の特に好ましい実施態様によると、本発明のニコチン誘導体は、L−ニコチン誘導体である。
【0022】
本発明の特に好ましいニコチン誘導体は、3’−(2−メルカプトエチルアミノメチル)ニコチン、3’−(3−メルカプトプロピオンアミドメチル)ニコチン、及び3’−(メルカプトアセトアミドメチル)ニコチンである。
【0023】
本発明の別の態様は、以下の式(Ia)によって表される、本発明のニコチン誘導体の前駆物質に関する。
【0024】
【化3】

【0025】
(式中、5員環又は6員環のいずれかが、1個のR−S−CO−R’部分で置換され、Rは上の定義と同じ意味であり、ここにおいて、R’−COは、低級アシル基を表し、好ましくは、1〜8個の炭素原子、より好ましくは、1〜6個の炭素原子、またより好ましくは、1〜5個の炭素原子を含む分岐又は直鎖のアシル基を表す。特に好ましい実施態様では、上記式のR’−COは、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、及びピバロイルから選択される低級アシルを表し、最も好ましくは、アセチル及びプロピオニルである。
【0026】
本発明の特に好ましい実施態様では、上記前駆物質は、3’−(S−アセチルメルカプトアセトアミド−メチル)ニコチンである。これら前駆物質は、S−脱アセチル化とその後の接合により、好ましくは2ステップのワンポット法において、本発明の対応するニコチン誘導体接合体に簡単に変換することができる。適切なS−脱アセチル化反応は、一般的に当業者に知られている。加えて、発明者は、これらS−アセチルメルカプト化合物は、酸化、すなわち、ジスルフィド二量体の形成に対してかなり非感受性であることを確認した。そして、前駆物質は、対応するニコチン誘導体より、精製、保存の間の取扱いが、より便利であることを確認した。
【0027】
本発明の別の態様は、以下の式(II)のハプテン−担体接合体に関する。
【0028】
【化4】







【0029】
(式中、5員環又は6員環のいずれかが1個のR−SHラジカルで置換される;pは、1〜500であり;Rは、式(I)に関する上述の定義と同じ意味である。)
【0030】
本発明のハプテン−担体接合体で採用される担体は、ヒトにおいて安全に使用することができ、また本ニコチン誘導体と化学的に連結することができる、いかなる免疫原性の物質でもよい。好ましい実施態様では、担体は、免疫原性物質、ウィルス、ウィルス様粒子、タンパク質複合体、タンパク質、ポリペプチド、リポソーム、及び免疫刺激複合体(ISCOM)からなる群より選択される。特に好ましい実施態様によると、担体は、免疫原性タンパク質又はポリペプチドである。免疫原性タンパク質の特に適切な例は、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ヘモシアニン、アルブミン、非毒性変異ジフテリアトキソイドCRMl97、髄膜炎菌由来の外膜タンパク質複合体(OMPC)、非耐熱性大腸菌のBサブユニット、緑膿菌由来の組換えエキソタンパク質A(rEPA)、バクテリオファージQbの組換えコートタンパク質(coat protein)から組み立てたウィルス様粒子を含み、最も好ましい例は、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ヘモシアニン、アルブミン、非毒性変異ジフテリアトキソイドCRMl97、髄膜炎菌由来の外膜タンパク質複合体(OMPC)、非耐熱性大腸菌のBサブユニット、及びバクテリオファージQbの組換えコートタンパク質から組み立てたウィルス様粒子である。本発明の好ましい実施態様では、ここで定義されたようなハプテン−担体接合体であって、担体がタンパク質で、ハプテン:タンパク質のモル比が1を超えるハプテン−担体接合体を提供する。
【0031】
本免疫接合体のスペーサー(spacer)は、共有結合的にニコチン誘導体を担体に連結する。ハプテンと担体(特にタンパク質/ポリペプチド成分)を架橋するために使用することができるスペーサーは、当技術分野で周知である。好ましくは、本発明では、スペーサーはヘテロ二官能性架橋剤の残基であり、特にスクシンイミジル架橋剤であり、例えば:
− N−スクシンイミジルブロモアセテート、
− N−スクシンイミジル3−(ブロモアセトアミド)プロピオネート(SBAP)、
− N−(ε−マレイミドカプロイロキシ)スクシンイミドエステル(EMCS)、
− N−(N−マレイミジルプロピオニル)−9−アミノ−4、7−ジオキサノナオイックアシド N−スクシンイミドエステル(NHS−PEG2−マレイミド)、又は
− N−スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)であり、架橋剤は、スルフヒドリル反応担体を生成するため担体を変性させるのに使用される。第2ステップでは、ニコチン誘導体は、免疫接合体を生成するためスルフヒドリル反応タンパク質と結合され、ここにおいて、ヘテロ二官能性架橋剤由来のスペーサーが、ニコチン誘導体を担体と結合させる。好ましい実施態様によると、本接合体では、ハプテンとスペーサーが、チオエーテル結合により結合される。チオエーテル結合により結合されたハプテンとスペーサーの接合体は、生体内での安定性が高いという有利な点を示す。
【0032】
本発明のさらなる態様は、ワクチン組成物、特にニコチン中毒の予防又は治療方法において使用されるワクチン組成物の調製において上で定義したハプテン−担体接合体の使用に関し、上記方法は、治療有効量のハプテン−担体接合体を投与することを含む。本発明の接合体は、生体内の条件で非常に安定しているという有利な点を示す。さらに、本ハプテン−担体接合体は、明確に定義された形に調製することができ、好ましくない副作用のリスクを効果的に最小限に抑制できることを意味する。
【0033】
適切な投与方法は、皮下投与、筋内投与、経粘膜投与、及び静脈内投与を含む。最も好ましくは、ワクチン組成物は、皮下投与、又は筋内投与される。
【0034】
ニコチンの中毒作用は、ニコチンの血液脳関門を通過する能力と関連すると信じられている。本発明のニコチン中毒の治療又は予防方法は、ニコチンの血液脳関門の通過を防止することによる。特に、ニコチンハプテン−担体接合体の人への投与は、ニコチンに対する抗体を当人の血流中に生成させる。当人が喫煙すると、血液中のニコチンは、循環する抗ニコチン抗体により結合され、ニコチンの脳への到達を抑止することになる。そのため、抗体は、脳で発生する生理学的及び心理学的なニコチンの作用を抑止する。喫煙者は、これら作用の減少及び消失を体験するため、喫煙への欲求を喪失する。本発明のニコチンハプテン−担体接合体を接種した後、無煙タバコを使用した場合にも、同様の治療効果が期待される。加えて、本発明の接合体と抗体は、末梢神経系を刺激するニコチンの能力に影響を与えることにより効果を発揮することができる。
【0035】
本発明の接合体は、ニコチン中毒の治療と予防に適している。ニコチン中毒を治療するためには、本発明のニコチン−担体接合体をニコチン中毒に罹患している人に投与する。ニコチン中毒を予防するためには、ニコチン中毒に罹る危険のある人を、本発明による接合体で治療する。
【0036】
本発明のワクチン組成物は、それに対する免疫反応を誘発するために十分な量の、少なくとも1つのニコチンハプテン−担体接合体を含む。本発明のニコチンハプテン担体接合体の初回接種は、ニコチンに特異な高力価の抗体を作る。ニコチン中毒の治療が必要な人に投与する接合体の治療有効量は、当業者により容易に決定される。適切な投薬量は、1〜1000μg/回(dose)の範囲である。一般的に、人が外来抗原に対して抗体を作るためには、1〜数週間かかる。血液中の抗体の生成は、酵素免疫測定法(ELISA)、放射免疫測定(radioimmunoassay)、表面プラズマ共鳴(surface plasma resonance)、及びウエスタンブロッティング法等の当業者に周知の技術を用いてモニターすることができる。治療有効性も、血圧等、ニコチンの様々な身体的作用を評価することによってモニターすることができる。
【0037】
本発明の免疫原性接合体の初回接種は、1又は複数回の接合体のその後の「追加接種(booster)」の投与が続いてもよいと理解される。そのような追加接種は、本発明のニコチンハプテン−担体接合体に対する抗体の生成を増加させることになる。
【0038】
本発明のワクチン組成物は、少なくとも1つのアドジュバントを含有してもよい。本発明において使用されるアドジュバントは、担体タンパク質の効果が阻害されないように選択される。本発明において使用されるアドジュバントは、ヒトにとって生理学的に許容されるものであって、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、種々の界面活性剤(特に、マンニチルオレイン酸)が鉱油と組み合わされたモンタナイド(登録商標)(Montanide)等のオイル/界面活性剤ベースのエマルションアドジュバント、MF59(登録商標)等のスクアレン含有エマルション、モノホスホリルリピドA(monophosphoryl lipid A)、又はネイセリア変異体リポポリサッカライド(Neisseriae mutant lipopolysaccharide)(国際出願PCT/NL98/0063号に記載の通り)を含むが、これらに限定されない。
【0039】
本発明のワクチン組成物は、1又は複数の薬学的に許容される賦形剤を任意に含有してもよい。適切な賦形剤は、滅菌水、食塩水、及び緩衝液を含む。好ましい実施態様によると、ワクチン組成物は、薬学的に許容されるpHの含水食塩水に可溶化された本発明のハプテン−担体接合体を含む。あるいは、ワクチン組成物は、ハプテン−担体接合体の縣濁液を含む。
【0040】
加えて、ワクチン組成物は、分散媒、被覆剤、マイクロスフィア(microspheres)、リポソーム、マイクロカプセル、脂質、界面活性剤、滑剤、防腐剤及び安定剤等の、少なくとも1つの助剤を任意で含有してもよい。
【0041】
本発明のワクチン組成物は、好ましくは滅菌されている。さらに、この組成物は、微生物の侵入及び増殖に対して防御する成分を含有してもよい。
【0042】
ワクチン組成物は、即時に投与ができる状態の殺菌した水性液体の形態に製造されることが好ましい。
【0043】
本発明によるニコチン誘導体は、タンパク質−タンパク質接合体を産出しない合成ルートを用いて、担体と有利に結合することができる。そのようなタンパク質−タンパク質接合体は、ワクチン組成物の溶解性と同様に効能にもまた不利に影響するため、本発明の別の態様は、本発明によるハプテン−担体接合体及び薬学的に許容される賦形剤を含むワクチン組成物であって、タンパク質−タンパク質接合体を含有しないワクチン組成物に関する。
【0044】
本発明は、さらに以下の実施例によって説明される。
【実施例1】
【0045】
トランス−3’−ニコチン−N−(2−メルカプトエチル)カルボキサミド(1)は、以下のように合成された:
N,N’−ビス−(トランス−4’−コチニニルカルボニル)シスタミン(A)
1.00g(4.54mmol)のトランス−4’−コチニンカルボン酸、0.45g(2.00mmol)のシスタミン二塩酸塩、及び0.68g(4.44mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾールの混合液を、25mlの乾燥したN,N−ジメチルホルムアミドから2回濃縮した。残留物を、25mlの乾燥したN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、0.80ml(4.59mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン及び0.68ml(4.39mmol)のN,N’−ジイソプロピルカルボジイミドを添加した。混合液を室温で攪拌した。20時間後、4ml(0.2mol)の水を添加し、1時間攪拌を続けた。その後、混合液を真空で濃縮した。残留物は、100mlの0.5MのKHSOに取り込み、クロロホルム(3×25ml)で洗浄した。固体のNaCO.HO(8.0g)を徐々に水層に添加し、そしてクロロホルム(3×25ml)で抽出した。有機層は結合し、乾燥され(MgSO4)、ろ過、濃縮して、シロップとしての化合物Aを生成し、次のステップでは、精製せずに使用した。
【0046】
クロロホルム中の化合物Aの小サンプルを、トリフルオロ酢酸で酸性化し、その後濃縮した。残留物を、メタノール(2×10ml)から濃縮した;H NMR(DO)、d8.84−8.86(m、2×2H)、8.59−8.64(m、2×1H)、8.17(dd、2×1H)、5.14(d、2×1H)、3.45−3.85(m、2×2H)、3.17−3.24(m、2×1H)、2.93−3.02(m、2×1H)、2.76−2.86(m、2×3H)、2.71(s、2×3H)。13C NMR(DO)、d180.0、176.4、149.2、145.5、143.9、142.9、131.8、68.0、50.1、41.6、40.1、37.5、32.0。イオンスプレー質量分析:MH(発見/計算)577/577。
【0047】
トランス−4’−コチニン−N−(2−メルカプトエチル)カルボキサミド(B)
化合物A(約2mmol、遊離塩基)を、20mlのメタノールに溶解し、濃縮した。残留物を、20mlのメタノール/水、99/1、体積/体積に再溶解し、0.60g(2.10mmol)のトリス−(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩を添加した。混合液を室温で3時間攪拌し、その間ホスフィンが次第に溶解した。そして、混合液を100mlのクロロホルムで希釈し、50mlの1MのNaHCOで洗浄した。水層をクロロホルム(2×25ml)で抽出した。結合した有機層を50mlの1MのNaHCOでもう一度洗浄し、再度水層をクロロホルム(2×25ml)で抽出した。有機層を結合させ、乾燥し(MgSO)、ろ過した。ろ液を濃縮して、TLC及びHPLCで測定し、約97%純度のシロップとしてのBを生成した。
【0048】
HPLC分析は、以下の装備で操作されるWater Alliance 2695 HPLCを使用して実施された。
カラム:C18、2.1×150mm、3μm(Waters BioSuite PA-A)
流量:0.2ml/分、紫外線検出器のスプリッター
溶離液A:水、0.1%TFA
溶離液B:アセトニトリル、0.08%TFA
勾配(Gradient):20分間で溶離液Bにおいて、5%〜67%
検出:紫外線−Waters PDA 996:254nm;質量−Micromass Quattro Micro API:ES+
【0049】
イオンスプレー質量分析:MH(発見/計算)280/280。H NMR(CDCl)、d8.61(dd、1H)、8.52(d、1H)、7.58(dt、1H)、7.34−7.39(m、1H)、6.04(br、1H)、4.77(dd、1H)、3.33−3.50(m、2H)、2.72−2.88(m、3H)、2.60−2.66(m、2H)、2.65(s、3H)。1.26(t、1H)。13C NMR(CDCl)、d173.2、170.8、150.2、148.7、135.3、134.6、124.3、65.0、48.6、42.6、34.6、28.6、24.6。
【0050】
トランス−3’−(2−メルカプトエチルアミノメチル)ニコチン(1)
加工されていない化合物B(約2mmol)を乾燥したテトラヒドロフラン(2×5ml)から濃縮して、10mlの乾燥したテトラヒドロフランに溶解した。この溶液を、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン中の10mlの1Mのボラン−テトラヒドロフラン錯体に徐々に添加した。この反応混合液を、室温で20時間攪拌した。乾燥したメタノール(5ml)を添加し、混合液を濃縮した。残留物は乾燥したメタノール(3×10ml)から濃縮して、10mlの1NのHClに溶解した。その後、50mlの1MのNaHCOを徐々に添加して、混合液をクロロホルム(3×25ml)で抽出した。有機層を結合し、乾燥(MgSO)及びろ過した。トリフルオロ酢酸(0.45ml、6mmol)をろ液に添加して、その後濃縮した。残留物をメタノール(2×10ml)から濃縮し、さらにHPLCを用いて精製した。
【実施例2】
【0051】
免疫接合体の調製は、J. W. Drijfhout and P. Hoogerhout: "Methods of preparing peptide-carrier conjugates"In: Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis: A Practical Approach (W. C. Chan and P. D. White eds.), Oxford University Press, 2000, pp. 229-241中に記載の方法を用い、実施例1で記載したチオール含有のハプテンから開始する。
【0052】
原料
・担体:破傷風トキソイド(TTd)又はウシ血清アルブミン(BSA)。
・架橋剤:N−スクシンイミジルブロモアセテート、N−スクシンイミジル3−(ブロモアセトアミド)プロピオネート(SBAP)、N−(N−マレイミジルプロピオニル)−9−アミノ−4、7−ジオキサノナオイックアシドN−スクシンイミドエステル(NHS−PEG2−マレイミド)、及びN−スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)。
【0053】
pH8の0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液に、TTd用には濃度3.0mg/mlで、及びBSA用には濃度3.0mg/mlで、担体を溶解した。架橋剤を新たに、濃度0.20M又は80mMで、N、N−ジメチルアセトアミドに溶解した。50μlの一定分量の0.20Mの架橋剤を1.75mlのTTd溶液に添加し、一方で、50μlの80mMの架橋剤を1.75mlのBSA溶液に添加した。これら溶液は混合して、室温で1時間放置した。そして、pH6の5mMのEDTA(ヘリウムで脱気された)を含有する0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液で平衡化されたPD−10(登録商標)カラムに反応液を加えた。溶出は、同じ緩衝液で行われた。変性タンパク質は、3.0mlの量で採取され、直ちにチオール含有ハプテンの接合に使用される。
【0054】
精製されたチオール含有ハプテン(トリフルオロ酢酸)(3〜4μmol)を250μlの水に溶解して、pH6の5mMのEDTAを含有する0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液中の、2.0mlの新たに調製されたスルフヒドリル反応担体の溶液に添加した。溶液を混合して、室温で16〜24時間放置した。そして、pH7.2のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で平衡化されたPD−10(登録商標)カラムに、反応混合液を加えた。溶出は、同じ緩衝液で行われた。免疫接合体(約3.5mg)は、3.5mlの量で採取して、ワクチンの調製をするまで2〜8℃で保存した。
【0055】
チオール含有ハプテンとピリジルジチオプロピオニル変性タンパク質から調製された接合体は、ハプテン/タンパク質モル比が、TTd及びBSAにおいて、それぞれ約60及び30を示した。
【実施例3】
【0056】
ワクチン及び予防接種
PBS、pH7中のリン酸アルミニウム(0.5〜1.5mg/ml)の縣濁液と共に化合物1、ブロモアセチル化されたTTd、及び(ブロモアセトアミド)プロピオニル化されたTTdから調製された接合体の原液(1mg/ml)を適切に希釈することによって、ワクチンを調製した。単純(plain)PBSは偽ワクチンを得るためにリン酸アルミニウム縣濁液で希釈した。8匹のマウスのグループに、0日目と28日目に0.3mlのPBS中に50μgの免疫接合体と75μgのAlPOとを含有するワクチン組成物を接種した。血清は、42日目に採取して、使用するまで−20℃で保存した。
【実施例4】
【0057】
抗体力価
実施例3の血清中の抗体力価は、酵素免疫測定法(ELISA)により測定した。NHS−PEG2−マレイミド架橋剤を用いて調製した実施例2のハプテン−BSA接合体を、被覆抗原(coating antigen)として使用した。ニコチン、コチニン、又はアセチルコリンは、抑制ELISA(inhibition ELISA)における阻害剤として使用した。
【0058】
検証された接合体は、マウスに十分な抗体力価を誘発することが確認された。感応性はニコチン特異である。抗体はコチニン又はアセチルコリンと顕著に交差反応しない。
【実施例5】
【0059】
トランス−3’−(3−メルカプトプロピオンアミドメチル)ニコチン(2)を以下のとおり合成した:
90mg(0.47mmol)の3’−アミノメチルニコチン(Pentel et al. 2000)、0.42g(2.0mmol)の3、3’−ジチオジプロピオン酸、及び144mg(1.0mmol)のヒドロキシベンゾトリアゾール水和物の混合液を5mlの乾燥したN、N−ジメチルホルムアミドから2回濃縮し、5mlの乾燥したN、N−ジメチルホルムアミドに再溶解し、そして155μl(1.0mmol)のN、N’−ジイソプロピルカルボジイミドを添加した。この反応混合液を室温で一晩攪拌した。その後、100μlの水を添加し、1時間攪拌を続けた。最後に、0.43g(1.5mmol)のトリス−カルボキシエチルホスフィン塩酸塩を添加し、さらに3時間攪拌を続けた。この反応混合液を濃縮した。残留物を10ml、0.5MのKHSOに取り込み、クロロホルム(4×3ml)で洗浄した。固形NaCOを徐々に加えて、水層を中和し、クロロホルム(4×3ml)で抽出した。有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過及び濃縮して、2を主要製品(MH=279.9)として生成した。純粋化合物は分取HPLC(preparative HPLC)によって得られた。
【実施例6】
【0060】
トランス−3’−(S−アセチルメルカプトアセトアミドメチル)ニコチン(前駆物質3)を以下のように調製した:
90mg(0.47mmol)の3’−アミノメチルニコチン(Pentel et al. 2000)を5mlのアセトニトリルに溶解し、144mg(1.0mmol)のヒドロキシベンゾトリアゾール水和物及び165mg(0.55mmol)のペンタフルオロフェニルS−アセチルメルカプト酢酸を添加した。2時間後、77μl(1.0mmol)のトリフルオロ酢酸を添加し、反応混合液を濃縮した。3’−(S−アセチルメルカプトアセトアミドメチル)ニコチンは分取HPLCによって精製し、質量分光分析によるとMH=308.0を示した。精製した化合物は、接合において使用するまで−20℃で保存した。化合物3を、3’−(S−アセチルメルカプトアセトアミドメチル)ニコチンからヒドロキシルアミン等でのS−脱アセチル化により生成した。3が中間分離せずにニコチン接合体を生成するためには、スルフヒドリル反応タンパク質の存在下において脱アセチル化を行うことが最も都合よかった(Drijfhout and Hoogerhout 2000)。
【実施例7】
【0061】
本発明のワクチンは、実施例2及び3に記載の方法に従って、化合物1、2、及び3の破傷風トキソイド接合体から調製した。それぞれのワクチンは、0日目と28日目に、0.3mlのPBS中に50μgの免疫接合体と75μgのAlPOとを含有するワクチン組成物を8匹のマウスのグループに予防接種することによって検証した。血清を42日目に採取し、血清の抗体力価は、直接ELISAにより、ハプテン−BSA接合体の相同体を使用して測定した。続いて、4つのグループのマウスから採取した血清を、直接ELISAにより、ハプテン1−BSA接合体(「1−BSA」)で検証した。ハプテン1−BSA接合体で、ニコチンとアセチルコリンそれぞれを使用した抑制ELISAは、ニコチンの結合親和性及び4つのグループのマウスから採取した血清の抗ニコチン抗体の特異性を評価するために用いた。
【0062】
直接ELISA
マイクロタイタープレートのウェルは、PBS中のハプテン−BSA接合体(0.5μg/ml)の溶液100μlを、室温にて一晩インキュベートした。プレートを0.04%のTween80を含有する水道水で洗浄した。ウェルは、37℃で60分間、PBS中0.1%のTween80で、100μlのそれぞれの血清の連続希釈をインキュベートした。プレートを0.04%のTween80含有の水道水で洗浄し、ウェルを、37℃で60分間、PBS中0.1%のTween80で、西洋ワサビペルオキシダーゼ標識のヤギ抗マウスIgGの1:5,000希釈の溶液100μlをインキュベートした。プレートを0.04%のTween80含有の水道水で再洗浄した。基質の溶液は、96%エタノール中100μlの3、3’、5、5’−テトラメチルベンジジン(10mg/ml)と4μlの30%の過酸化水素を10mlの0.11Mの酢酸ナトリウム/クエン酸緩衝液、pH5.5に連続的に添加して新たに調製した。それぞれのウェルは、室温で10分間、100μlの基質溶液をインキュベートした。最後に、反応は100μlの2Mの硫酸を添加することによって急冷され、450nmにおける吸光度を読み取った。力価は最大吸光度の50%(OD50)で血清逆希釈率の対数として計算した。
【0063】
抑制ELISA
各々のグループからの8匹のマウスの血清の等分量を混合し、PBS中0.1%のTween80で1:400,000に希釈した。阻害剤(ニコチン、コチニン、又はアセチルコリン)を1:400,000に希釈したプール血清中に10−1Mの濃度で溶解した。阻害剤の10倍段階希釈物(10−12Mまで)を、一定の1:400,000血清希釈物で作成した。
【0064】
プレートをハプテン−BSA接合体で被覆し、上述のように洗浄した。第2のステップでは、ウェルは、37℃で60分間、100μlの阻害剤溶液をインキュベートした。その後、0.04%のTween80を含有する水道水で洗浄した。西洋ワサビペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウスIgGのインキュベーションの後、基質を上記のとおり操作した。力価は最大吸光度の50%(OD50)で阻害剤濃度(モル/L)の負の10対数として計算した。OD(450nm)が阻害剤濃度(モル/L)の負の10対数に対して示されるグラフから、IC50の値が判定された。
【0065】
結果
ハプテン−BSA接合体の相同体で直接ELISAにより測定した血清の平均抗体力価を表1に示す。
【0066】
【表1】

【0067】
1−BSA接合体被覆における直接ELISAによって測定した血清の平均抗体力価を表2に示す。
【0068】
【表2】

【0069】
阻害剤としてのニコチン被覆の1−BSA接合体における抑制ELISAの結果を、OD(450nm)が阻害剤濃度(モル/L)の負の10対数に対して示されるグラフが描かれる図1に示す。
【0070】
1−BSAにおいて、ニコチンIC50が、ハプテン1接合体を接種したマウスからの抗体において最大であり、ハプテン3接合体を接種したマウスからの抗体において最少であることをグラフは示す。
【0071】
阻害剤としてのアセチルコリン被覆の1−BSA接合体における抑制ELISAの結果を、OD(450nm)が阻害剤濃度(モル/L)の負の10対数に対して示されるグラフが描かれる図2に示す。
【0072】
アセチルコリンを使用した抑制ELISAの結果は、ニコチン抗体結合が特異的であることを示す。
【0073】
これらの結果に基づき、本発明による破傷風トキソイド担体とのハプテン1、2、及び3の接合体は、マウスにおける抗ニコチン抗体反応を誘発することに適切に使用することができ、そのため、ニコチン中毒の治療、又は予防的治療に適したワクチンを提供することができると結論した。
【図面の簡単な説明】
【0074】
なし
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式を有するニコチン誘導体であって:
【化1】






式中、5員環又は6員環のいずれかが、1個のR−SHラジカルで置換され、ここで、RはCH−Y−Zを表し:
Yは、O、S、NH、又はNH−COを表し;また
Zは、直鎖若しくは分岐のC〜C22アルキレン、直鎖若しくは分岐のC〜C22アルケニレン、又は、ポリアルキレングリコール部分を表す。
【請求項2】
YがNH、又はNH−COを表す、請求項1に記載のニコチン誘導体。
【請求項3】
YがNHを表す、請求項1又は2に記載のニコチン誘導体。
【請求項4】
ZがC〜Cアルキレン、好ましくはエチレンを表す、請求項1〜3のいずれかに記載のニコチン誘導体。
【請求項5】
Rが3’位又は4’位の位置に結合され、好ましくは5員環の3’位の位置に結合される、請求項1〜4のいずれかに記載のニコチン誘導体。
【請求項6】
誘導体が3’−(2−メルカプトエチルアミノメチル)−ニコチンである、請求項1〜5のいずれかに記載のニコチン誘導体。
【請求項7】
誘導体が3’−(3−メルカプトプロピオンアミドメチル)−ニコチンである、請求項1〜5のいずれかに記載のニコチン誘導体。
【請求項8】
誘導体が3’−(メルカプトアセトアミドメチル)−ニコチンである、請求項1〜5のいずれかに記載のニコチン誘導体。
【請求項9】
以下の式で表されるニコチン誘導体前駆物質であって:
【化2】




式中、5員環又は6員環のいずれかが、1個のR−S−CO−R’部分で置換され、Rは請求項1〜5のいずれかの定義と同じ意味であり、ここにおいて、R’−COは、低級アシル基を表す。
【請求項10】
前駆物質が3’−(S−アセチルメルカプトアセトアミドメチル)ニコチンである、請求項9に記載のニコチン誘導体前駆物質。
【請求項11】
以下の式をもつハプテン−担体接合体であって:
【化3】







式中、5員環又は6員環のいずれかが、1個のR−SHラジカルで置換され;pは、1〜500であり;Rは、請求項1の記載と同じ意味をもつ。
【請求項12】
担体が、免疫原性物質、ウィルス、ウィルス様粒子、タンパク質複合体、タンパク質、ポリペプチド、リポソーム、及び免疫刺激複合体(ISCOM)からなる群より選択される、請求項11に記載のハプテン−担体接合体。
【請求項13】
担体が、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ヘモシアニン、アルブミン、非毒性変異ジフテリアトキソイドCRM197、髄膜炎菌由来の外膜タンパク質複合体(OMPC)、易熱性大腸菌のBサブユニット、緑膿菌由来の組換えエキソタンパク質A(rEPA)、及びバクテリオファージQbの組換えコートタンパク質から構築したウィルス様粒子からなる群より選択されるタンパク質である、請求項12に記載のハプテン−担体接合体。
【請求項14】
ニコチン中毒の予防及び治療方法において使用されるワクチン組成物の調製におけるハプテン−担体接合体の使用であって、前記方法が治療有効量の請求項11〜13のいずれかに記載のハプテン−担体接合体を投与することを含む、ハプテン−担体接合体の使用。
【請求項15】
請求項11〜13のいずれかに記載のハプテン−担体接合体と薬学的に許容される賦形剤とを含むワクチン組成物であって、タンパク質−タンパク質接合体を含有しないワクチン組成物。

【公表番号】特表2009−534377(P2009−534377A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506433(P2009−506433)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【国際出願番号】PCT/NL2007/050173
【国際公開番号】WO2007/123400
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(506219591)
【Fターム(参考)】