説明

ネットワーク接続型デバイスおよびプログラム

【課題】複数台のコンピュータ関連機器にネットワークを介して有線または無線で通信可能に接続される、それらコンピュータ関連機器に共通のネットワーク接続型デバイスの電源を管理する手法を改善する。
【解決手段】ネットワーク接続型デバイスとしてのNAS(Network Attached Storage)において、それに接続された複数台のコンピュータ関連機器としてのPC(Personal Computer)のうちのいずれかから、NASを起動させることを指令する起動指令信号を受信すると、そのいずれかのPCをリストに登録する一方、いずれかのPCがシャットダウン状態に移行したかまたは移行しようとすると、そのいずれかのPCを前記リストから削除する。さらに、いずれのPCも前記リストに登録されていない状態に移行すると、NASの主電源をシャットダウンする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数台のコンピュータ関連機器がそれらに共通のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境においてデバイスの電源を管理する技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
複数台のコンピュータ関連機器がそれらに共通のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境が存在する。本明細書において、「コンピュータ関連機器」という用語は、コンピュータを用いて一定の機能を実現するあらゆる種類の電気製品を意味する用語であり、具体的には、例えば、パーソナル・コンピュータ、テレビ等、デジタル家電製品を含むが、それらに限定されない。
【0003】
この種の通信環境において使用されるデバイスの一例として、ネットワーク接続型ストレージNAS(Network Attached Storage)が存在し、そのようなNASを備えるネットワークを構成する技術の一例が特許文献1に開示されている。この文献は、引用により、それの全体が本明細書に合体される。
【0004】
NASは、一般に、データを記録可能なハードディスクと、そのハードディスクを駆動するモータとを含むように構成される。そのモータは、電源から供給される電力によって駆動される。
【特許文献1】特開2004−151824号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、デバイスについては、それが使用される環境が、複数台のコンピュータ関連機器がそれらに共通のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境(以下、「ネットワーク接続環境」という。)であるか、各コンピュータ関連機器に個別にデバイスが直結される環境(以下、「個別接続環境」という。)であるかを問わず、無駄な運転を省略することによって節電や静音化することが要望される。
【0006】
例えば、デバイスが前述のNASであって、かつ、前記モータを冷却するための冷却ファンを備えている場合には、無駄な運転が省略されれば、消費電力が減少することはもとより、冷却ファンの無駄な運転も省略されることとなって、静音化も実現される。
【0007】
デバイスが個別接続環境において使用される場合には、そのデバイスの電源を適切に管理するために、対応する1台のコンピュータ関連機器の状態(作動状態か非作動状態か)を監視し、それに応じてデバイスの電源の状態を制御すればよい。
【0008】
しかしながら、デバイスがネットワーク接続環境において使用される場合には、同じデバイスが複数台のコンピュータ関連機器によって共有されるため、デバイスが個別接続環境において使用される場合と同様な手法のみでデバイスの電源を適正に管理することは不可能である。
【0009】
このような事情を背景にして、本発明は、複数台のコンピュータ関連機器にネットワークを介して有線または無線で通信可能に接続される、それらコンピュータ関連機器に共通のネットワーク接続型デバイスの電源を管理する手法を改善することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
【0011】
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
【0012】
(1) 複数台のコンピュータ関連機器にネットワークを介して有線または無線で通信可能に接続される、それらコンピュータ関連機器に共通のネットワーク接続型デバイスであって、
いずれかのコンピュータ関連機器から、当該ネットワーク接続型デバイスを起動させることを指令する起動指令信号を受信すると、そのいずれかのコンピュータ関連機器をリストに登録する一方、いずれかのコンピュータ関連機器がシャットダウン状態に移行したかまたは移行しようとすると、そのいずれかのコンピュータ関連機器を前記リストから削除するリスト管理手段と、
いずれのコンピュータ関連機器も前記リストに登録されていない状態に移行すると、当該ネットワーク接続型デバイスの主電源をシャットダウンするシャットダウン手段と
を含むネットワーク接続型デバイス。
【0013】
このネットワーク接続型デバイスによれば、いずれのコンピュータ関連機器も前記リストに登録されていない状態、すなわち、いずれのコンピュータ関連機器もシャットダウン状態に移行したかまたは移行しようとしている状態に移行すると、当該ネットワーク接続型デバイスの主電源がシャットダウンされる。
【0014】
すなわち、このネットワーク接続型デバイスによれば、当該ネットワーク接続型デバイスの作動状態から停止状態への移行(停止)が、そのネットワーク接続型デバイスを共有する複数台のコンピュータ関連機器の動作状態の変化に連動するように行われるのである。
【0015】
したがって、このネットワーク接続型デバイスによれば、同じネットワーク接続型デバイスを共有する複数台のコンピュータ関連機器のうちのいずれかでも作動状態にある場合に、それにもかかわらず、当該ネットワーク接続型デバイスが停止状態に移行してしまい、その結果、作動状態にあるコンピュータ関連機器からの当該ネットワーク接続型デバイスへのアクセスが成功しないという事態が回避される。
【0016】
さらに、このネットワーク接続型デバイスによれば、同じネットワーク接続型デバイスを共有する複数台のコンピュータ関連機器のいずれもシャットダウン状態にある場合に、当該ネットワーク接続型デバイスが作動状態から停止状態に移行させられるため、当該ネットワーク接続型デバイスの無駄な運転が省略される。
【0017】
このネットワーク接続型デバイスによれば、それを共有する複数台のコンピュータ関連機器の動作状態が、当該ネットワーク接続型デバイスにおいて集中的に監視され、それにより、当該ネットワーク接続型デバイスの電源管理のために、各コンピュータ関連機器が他のコンピュータ関連機器の動作状態を監視することが不要となる。
【0018】
本明細書において、「コンピュータ関連機器」という用語は、特に断りがない限り、例えば、デスクトップ・コンピュータ(例えば、パーソナル・コンピュータ)を意味するように解釈したり、ポータブル・コンピュータ(例えば、サーバ機,クライアント機,PDA,携帯電話機)を意味するように解釈したり、ネットワーク接続型デバイスとの通信機能を搭載したデジタル家電製品を意味するように解釈することが可能であるが、それらに限定されない。
【0019】
また、本明細書において、「起動指令信号」という用語は、例えば、ネットワーク接続型デバイスに主電源および予備電源の双方を投入することを指令する信号を意味するように解釈したり、ネットワーク接続型デバイスの予備電源は投入したままで、主電源のみを投入し、それにより、そのデバイス中の可動部分(例えば、モータ)を起動させることを指令する信号を意味するように解釈することが可能であるが、それらに限定されない。
【0020】
また、本明細書において、「起動指令信号」という用語は、例えば、ネットワーク接続型デバイスを起動させるための専用の信号として定義したり、別の機能をも有する信号(例えば、各コンピュータ関連機器からネットワーク接続型デバイスへのアクセスを要求するためにインターフェースに入力される通常の信号)として定義することが可能であるが、それらに限定されない。
【0021】
(2) 各コンピュータ関連機器は、自コンピュータ関連機器の動作中に、前記起動指令信号を当該ネットワーク接続型デバイスに送信する(1)項に記載のネットワーク接続型デバイス。
【0022】
(3) 前記リスト管理手段は、
各コンピュータ関連機器から、自コンピュータ関連機器がこれからシャットダウンすることを告知するためのシャットダウン告知信号を受信すると、そのコンピュータ関連機器がシャットダウン状態に移行しようとしていると判定し、そのコンピュータ関連機器を前記リストから削除する第1判定・削除手段を含む(1)または(2)項に記載のネットワーク接続型デバイス。
【0023】
各コンピュータ関連機器がシャットダウン告知信号を送信するということは、そのコンピュータ関連機器がまもなくシャットダウンするということを意味し、一方、そのコンピュータ関連機器がシャットダウンすることになれば、それにもかかわらず、そのコンピュータ関連機器がネットワーク接続型デバイスをその後も使用し続けるということはあり得ない。
【0024】
したがって、本項における「シャットダウン告知信号」は、例えば、ネットワーク接続型デバイスがシャットダウン(停止)することを許可ないしは指令する信号として解釈することが可能である。すなわち、「シャットダウン告知信号」は、ネットワーク接続型デバイスの停止を指令する停止指令信号として定義することが可能なのである。
【0025】
本明細書において、「停止指令信号」という用語は、例えば、ネットワーク接続型デバイスの予備電源は切断せずに、主電源のみを切断し、それにより、デバイス中の可動部分(例えば、モータ)を停止させることを指令する信号(スリープ指令信号)を意味するように解釈することが可能であるが、それに限定されない。
【0026】
また、本明細書において、「停止指令信号」という用語は、例えば、ネットワーク接続型デバイスを停止させるための専用の信号として定義したり、別の機能をも有する信号として定義することが可能であるが、それらに限定されない。
【0027】
(4) 各コンピュータ関連機器は、自コンピュータ関連機器がこれからシャットダウンしようとするときに、前記シャットダウン告知信号を当該ネットワーク接続型デバイスに送信する(3)項に記載のネットワーク接続型デバイス。
【0028】
(5) 前記起動指令信号は、いずれかのコンピュータ関連機器の動作中に、そのコンピュータ関連機器から定期的に送信されるものであり、
前記リスト管理手段は、
前記リストに登録されているいずれかのコンピュータ関連機器から前記起動指令信号を設定時間以上受信しない状態になると、そのコンピュータ関連機器がシャットダウン状態に移行したと判定し、そのいずれかのコンピュータ関連機器を前記リストから削除する第2判定・削除手段を含む(1)ないし(4)項のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイス。
【0029】
このネットワーク接続型デバイスによれば、各コンピュータ関連機器が正常に動作している限り、各コンピュータ関連機器が起動指令信号を定期的に当該ネットワーク接続型デバイスに送信することが前提となるため、いずれかのコンピュータ関連機器が起動指令信号の定期的送信を行わないことをもって、当該ネットワーク接続型デバイスは、そのいずれかのコンピュータ関連機器が、当該ネットワーク接続型デバイスを使用することが不要または不可能であると判定することができる。
【0030】
したがって、このネットワーク接続型デバイスによれば、当該ネットワーク接続型デバイスの電源管理のために、各コンピュータ関連機器から送信されるべきシャットダウン告知信号に依存せずに済む。
【0031】
このネットワーク接続型デバイスは、例えば、各コンピュータ関連機器がシャットダウン告知信号を送信したという条件と、起動信号の定期的送信を行わないという条件との少なくとも一つが成立すれば、各コンピュータ関連機器が当該ネットワーク接続型デバイスをその後に使用することが必要ではないと判定する態様で実施することが可能である。
【0032】
この態様によれば、各コンピュータ関連機器が当該ネットワーク接続型デバイスをその後に使用することが必要ではないか否かの判定、ひいては、当該ネットワーク接続型デバイスをシャットダウンすべきか否かの判定を、各コンピュータ関連機器がシャットダウン告知信号を送信したという条件が成立しない限り、各コンピュータ関連機器が当該ネットワーク接続型デバイスをその後に使用することが必要ではないと判定しない態様より多重化して行うことができ、その判定の信頼性を向上させることが容易となる。
【0033】
よって、この態様によれば、本来であれば自らシャットダウンすべき場合に、いずれかのコンピュータ関連機器がシャットダウン告知信号を送信しないことが原因で、当該ネットワーク接続型デバイスがシャットダウンしないという事態が回避される。
【0034】
(6) 各コンピュータ関連機器は、自コンピュータ関連機器の動作中に、前記起動指令信号を当該ネットワーク接続型デバイスに定期的に送信する(5)項に記載のネットワーク接続型デバイス。
【0035】
(7) さらに、
最初のコンピュータ関連機器が前記リストに登録されると、当該ネットワーク接続型デバイスの主電源をパワーオンするパワーオン手段を含む(1)ないし(6)項のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイス。
【0036】
このネットワーク接続型デバイスによれば、コンピュータ関連機器のパワーオン動作に連動して、その自コンピュータ関連機器から起動指令信号がネットワーク接続型デバイスに最初に送信されると、最初のコンピュータ関連機器が前記リストに登録される。そうすると、当該ネットワーク接続型デバイスは、停止状態から作動状態に移行する。
【0037】
すなわち、このネットワーク接続型デバイスによれば、当該ネットワーク接続型デバイスの停止状態から作動状態への移行(起動)が、そのネットワーク接続型デバイスを共有する複数台のコンピュータ・システムの状態遷移に連動するように行われるのである。
【0038】
したがって、このネットワーク接続型デバイスによれば、同じネットワーク接続型デバイスを共有する複数台のコンピュータ関連機器のうちのいずれかでも作動状態にある場合に、それにもかかわらず、当該ネットワーク接続型デバイスが停止状態に維持されてしまい、その結果、作動状態にあるコンピュータ関連機器からの当該ネットワーク接続型デバイスへのアクセスが成功しないという事態が回避される。
【0039】
さらに、このネットワーク接続型デバイスによれば、同じネットワーク接続型デバイスを共有する複数台のコンピュータ関連機器のいずれもシャットダウン状態にある場合に、当該ネットワーク接続型デバイスが停止状態に維持されるため、当該ネットワーク接続型デバイスの無駄な運転が省略される。
【0040】
(8) 当該ネットワーク接続型デバイスは、モータを動力源として有するように構成される(1)ないし(7)項のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイス。
【0041】
(9) 当該ネットワーク接続型デバイスは、データを記録可能なハードディスクが前記モータによって駆動されるストレージを含む(8)項に記載のネットワーク接続型デバイス。
【0042】
(10) 当該ネットワーク接続型デバイスは、映像または音声を再生する再生装置を含む(1)ないし(9)項のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイス。
【0043】
(11) 各コンピュータ関連機器は、デスクトップ・コンピュータとポータブル・コンピュータとデジタル家電製品とのうちの少なくとも一つを含む(1)ないし(10)項のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイス。
【0044】
(12) (1)ないし(11)項のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイスを実施するために各コンピュータ関連機器のコンピュータによって実行されるプログラム。
【0045】
(13) (1)ないし(11)項のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイスを実施するためにそのネットワーク接続型デバイスのコンピュータによって実行されるプログラム。
【0046】
本明細書においては、「プログラム」なる用語は、例えば、そのプログラムの機能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の組合せを意味するように解釈したり、それら指令の組合せのみならず、各指令に従って処理されるファイルやデータをも含むように解釈することが可能であるが、それらに限定されない。
【0047】
また、この「プログラム」は、例えば、それ単独でコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとしたり、他のプログラムと共にコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとすることができるが、それらに限定されない。後者の場合、そのプログラムは、データを主体とするものとすることができるが、それに限定されない。
【0048】
(14) (12)または(13)項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
【0049】
この記録媒体は種々な形式を採用可能であり、例えば、フレキシブル・ディスク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブル・ストレージ等のいずれかを採用し得るが、それらに限定されない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のうちのいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
【0051】
図1には、本発明の第1実施形態に従うネットワーク接続型デバイスを用いるネットワークシステム10が概念的に表されている。
【0052】
このネットワークシステム10においては、4台のパーソナル・コンピュータ(以下、「PC」という。)12が無線または有線のネットワーク(例えば、LAN,WAN,インターネット等)14を介して互いに通信可能に接続されている。
【0053】
それらPC12は、それぞれのユーザによって使用される。それらPC12はそれぞれ、説明の便宜上、「PC−A」、「PC−B」、「PC−C」および「PC−D」というように称呼上識別される。
【0054】
ネットワーク14に1台のNAS(Network Attached Storage)20が接続されている。そのNAS20は、4台のPC12によって共有されるように設定されている。したがって、いずれのPC12も、NAS20にアクセスすることが可能となっている。
【0055】
図2には、4台のPC12のうち代表的なもののハードウエア構成がブロック図で概念的に表されている。そのPC12においては、CPU(プロセッサの一例)30と、ROM(メモリの一例である不揮発性メモリの一例)32と、RAM(メモリの別の例である揮発性メモリの一例)34と、ハードディスクドライブ36とがバス38を介して相互に接続されている。
【0056】
ROM32には、PC12においてオペレーション・システムを構築するためのプログラムや、種々のアプリケーション・プログラムが予め記憶されている。ハードディスクドライブ36には、必要なアプリケーション・プログラム等のプログラムを外部記録媒体を用いたりオンラインでインストールすることが可能である。
【0057】
バス38には、さらに、インターフェース40が接続されている。PC12は、そのインターフェース40を介して、ネットワーク14や周辺装置や外部装置に接続することが可能である。
【0058】
図3には、NAS20のハードウエア構成が概念的にブロック図で表されている。
【0059】
NAS20は、よく知られているように、データを磁気的に記録するための回転体としてのハードディスク40と、そのハードディスク40を回転させるために駆動するモータ42とを備えている。
【0060】
NAS20は、よく知られているように、さらに、回転中のハードディスク40に対してデータのリード/ライトを行うためのヘッド44と、そのヘッド44を動作させるために駆動するアクチュエータ46とを備えている。
【0061】
NAS20は、よく知られているように、さらに、モータ42を冷却するための冷却ファン48と、その冷却ファン48を駆動するためのモータ50とを備えている。
【0062】
モータ42、アクチュエータ46およびモータ50は、いずれも、電源コントローラ60を介して主電源62に接続されている。それらモータ42、アクチュエータ46およびモータ50は、主電源62から供給される電力を消費することにより、作動する。
【0063】
NAS20は、さらに、CPU(プロセッサの一例)70と、ROM(メモリの一例である不揮発性メモリの一例)72と、RAM(メモリの別の例である揮発性メモリの一例)73と、インターフェース74とを備えている。それらCPU70,ROM72,RAM73およびインターフェース74は、バス76を介して互いに接続されている。そのバス76には、ヘッド44および電源コントローラ60も接続されている。
【0064】
電源コントローラ60は、CPU70からの指令信号に従い、モータ42、アクチュエータ46およびモータ50と主電源62との間の接続状態を、それらモータ42、アクチュエータ46およびモータ50が主電源62に接続される状態(すなわちオン状態)と、主電源62から切断される状態(すなわちオフ状態)とに切り換える。
【0065】
電源コントローラ60がこのような動作を常時行うことを可能にするために、電源コントローラ60およびCPU70は常時、予備電源80に接続されている。電源コントローラ60およびCPU70による予備電源80の電力消費量はわずかであるに対し、特にモータ42および50による主電源62の電力消費量は大きい。
【0066】
本実施形態においては、NAS20の作動状態から停止状態への移行(停止)が、そのNAS20を共有する4台のPC12の状態遷移に連動するように行われる。NAS20の作動状態から停止状態への移行は、本実施形態においては、モータ42、アクチュエータ46およびモータ50から主電源62を切断することを意味している。
【0067】
NAS20の作動状態から停止状態への移行が完了すると、ハードディスク40、ヘッド44および冷却ファン48がいずれも停止させられる。その結果、主電源62の電力消費が停止させられるとともに、ハードディスク40の回転や冷却ファン48の回転に起因した音や振動の発生も停止させられる。
【0068】
具体的には、本実施形態においては、NAS20が、すべてのPC12の動作状態を監視し、すべてのPC12がシャットダウン状態にあることを検出したときに、主電源62をオフするようになっている。
【0069】
さらに具体的には、本実施形態においては、NAS20が、いずれかのPC12から、NAS20を起動させることを指令する起動パケットを受信すると、そのPC12が、図6に概念的に表すリストに登録される。一方、NAS20が、いずれかのPC12から、NAS20を終了させることを指令する終了パケットを受信すると、そのPC12がリストから削除される。
【0070】
さらに、本実施形態においては、いずれのPC12もリストに登録されていない状態に移行すると、NAS20の主電源62がシャットダウンされる。一方、最初のPC12がリストに登録されると、NAS20の主電源62がパワーオンされる。
【0071】
本実施形態においては、上述の電源管理を実行するために、各PC12のROM32またはハードディスクドライブ36にPC側プログラムが記憶され、そのPC側プログラムは、各PC12ごとに、各PC12の作動中、CPU30によって繰り返し実行される。
【0072】
図4には、そのPC側プログラムがフローチャートで概念的に表されている。このPC側プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS101において、自PC12の電源がオフ状態からオン状態に切り換えられたか否か、すなわち、ユーザによるパワーオン操作が行われたか否かが判定される。
【0073】
今回は、自PC12の電源がオフ状態からオン状態に切り換えられたと仮定すると、ステップS101の判定がYESとなり、ステップS102において、自PC12から起動パケットが、自PC12に関連付けて、NAS20に向けて送信される。このステップS102の実行が終了すると、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
【0074】
これに対し、今回は、自PC12の電源が未だオフ状態からオン状態に切り換えられてはいないと仮定すると、ステップS101の判定がNOとなり、ステップS103において、自PC12の電源をオン状態からオフ状態に切り換えるための操作が行われたか否か、すなわち、ユーザによるシャットダウン操作が行われたか否かが判定される。
【0075】
今回は、自PC12の電源をオン状態からオフ状態に切り換えるための操作が行われたと仮定すると、ステップS103の判定がYESとなり、ステップS104において、自PC12から終了パケットが、自PC12に関連付けて、NAS20に向けて送信される。このステップS104の実行が終了すると、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
【0076】
これに対し、今回は、自PC12の電源をオン状態からオフ状態に切り換えるための操作が未だ行われてはいないと仮定すると、ステップS103の判定がNOとなり、ステップS104がスキップされる。以上で、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
【0077】
本実施形態においては、上述の電源管理を実行するために、さらに、NAS20のROM72にNAS側プログラムが記憶され、そのNAS側プログラムは、NAS20の作動中、CPU70によって繰り返し実行される。
【0078】
図5には、そのNAS側プログラムがフローチャートで概念的に表されている。このNAS側プログラムは、主電源62が電源コントローラ60によってオフ状態にあるかオン状態にあるかを問わず、CPU70によって繰り返し実行される。
【0079】
このNAS側プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS201において、主電源62が電源コントローラ60によってオフ状態にあるか否かが判定される。主電源62がモータ42、アクチュエータ46およびモータ50から切断されているか否かが判定されるのである。
【0080】
今回は、主電源62がオフ状態にあると仮定すると、ステップS201の判定がYESとなり、ステップS202において、図示しないMAC(Media Access Control)により、ネットワーク14の状態が監視される。すなわち、今回は、NAS20によってネットワーク14の状態がバックグラウンドで監視されることになるのである。
【0081】
続いて、ステップS203において、いずれかのPC12から起動パケットを受信したか否かが判定される。起動パケットは、各PC12から、他のPC12とは独立して発生させられるため、各PC12がパワーオンされるごとに、各PC12から起動パケットがNAS20に向けて送信されることになる。
【0082】
今回は、起動パケットを受信したと仮定すると、ステップS203の判定がYESとなり、ステップS204において、4台のPC12のうち、今回受信された起動パケットを送信したPC12が、図6に概念的に表すリスト(例えば、RAM73に記憶されている)に登録される。
【0083】
図6(a)は、いずれのPC12も登録されていないリストを示し、同図(b)は、PC−Aが最初に登録されたリストを示している。同図(c)は、このNAS側プログラムの複数回が実行されるうちに、PC−Aに後続してPC−BおよびPC−Cがパワーオンされたために、それらPC−BおよびPC−Cも追加的に登録されたリストを示している。
【0084】
続いて、ステップS205において、ステップS204の今回の実行によってリストに登録されたPC12が、4台のPC12のうち最初のPC12であるか否かが判定される。すなわち、空白であってリストに最初に登録されたPC12であるか否かが判定されるのである。
【0085】
例えば、図6(b)に示すように、リストに最初にPC−Aが登録された場合には、ステップS205の判定がYESとなり、これに対し、同図(c)に示すように、PC−AおよびPC−Bが既に登録されているリストにPC−Cが追加的に登録された場合には、ステップS205の判定がNOとなる。
【0086】
今回は、ステップS205の判定がYESであると仮定すると、ステップS206において、主電源62が電源コントローラ60によってオン状態に切り換えられる。その結果、ハードディスク40の回転や冷却ファン48の回転が再開されることになる。このステップS206の実行が終了すると、このNAS側プログラムの一回の実行が終了する。
【0087】
これに対し、今回は、ステップS205の判定がNOであると仮定すると、ステップS206がスキップされた後、このNAS側プログラムの一回の実行が終了する。
【0088】
以上、主電源62が電源コントローラ60によってオフ状態にある場合を説明したが、主電源62が電源コントローラ60によってオン状態にある場合には、ステップS201の判定がNOとなり、ステップS207において、ステップS202と同様にして、ネットワーク14の状態が監視される。
【0089】
続いて、ステップS208において、いずれかのPC12から終了パケットを受信したか否かが判定される。終了パケットは、各PC12から、他のPC12とは独立して発生させられるため、各PC12がシャットダウンされるごとに、各PC12から終了パケットがNAS20に向けて送信されることになる。
【0090】
今回は、終了パケットを受信したと仮定すると、ステップS208の判定がYESとなり、ステップS209において、リストから、今回終了パケットを送信したPC12が削除される。図6に示す例において、例えば、PC−Bが終了パケットを送信した場合には、リストからPC−Bが削除され、その結果、リストの内容が同図(c)に示す内容から同図(d)に示す内容に変更される。
【0091】
その後、ステップS210において、リストが空であるか否かが判定される。例えば、図6に示す例においては、リストの内容が、同図(d)に示す内容から、PC−AもPC−Cも削除されたため、同図(e)に示す内容に変更されると、ステップS210の判定がYESとなる。
【0092】
今回は、ステップS210の判定がYESであると仮定すると、ステップS211において、主電源62が電源コントローラ60によってオフ状態に切り換えられる。その結果、ハードディスク40の回転や冷却ファン48の回転が停止されることになる。このステップS211の実行が終了すると、このNAS側プログラムの一回の実行が終了する。
【0093】
これに対し、今回は、ステップS210の判定がNOであると仮定すると、ステップS211がスキップされた後、このNAS側プログラムの一回の実行が終了する。
【0094】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、NAS20が前記(1)項に係る「ネットワーク接続型デバイス」の一例を構成し、複数台のPC12が同項における「複数台のコンピュータ関連機器」の一例を構成し、NAS20のうち、図5におけるステップS201ないしS204およびS207ないしS209を実行する部分が同項における「リスト管理手段」の一例を構成し、NAS20のうち、同図におけるステップS210およびS211を実行する部分が同項における「シャットダウン手段」の一例を構成していると考えることが可能である。
【0095】
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、NAS20のうち、図5におけるステップS208およびS209を実行する部分が前記(3)項における「第1判定・削除手段」の一例を構成し、NAS20のうち、同図におけるステップS205およびS206を実行する部分が前記(7)項における「パワーオン手段」の一例を構成していると考えることが可能である。
【0096】
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図4に示すPC側プログラムが前記(12)項に係る「プログラム」の一例を構成し、ROM32,RAM34,ハードディスクドライブ36および図示しない外部記録媒体(例えば、PC側プログラムが予め記録されたCD−ROM)のうちそのPC側プログラムを記録するものが、前記(14)項に係る「記録媒体」の一例を構成すると考えることが可能である。
【0097】
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図5に示すNAS側プログラムが前記(13)項に係る「プログラム」の一例を構成し、ROM72,RAM73および図示しない外部記録媒体(例えば、NAS側プログラムが予め記録されたCD−ROM)のうちそのNAS側プログラムを記録するものが、前記(14)項に係る「記録媒体」の一例を構成すると考えることが可能である。
【0098】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態と異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、重複した説明を省略する。
【0099】
本実施形態においては、第1実施形態と同様にして、各PC12は、オフ状態からオン状態への移行、すなわち、ユーザによるパワーオン操作に伴い、起動パケットをNAS20に送信する。本実施形態においては、第1実施形態とは異なり、各PC12が、さらに、オン状態の継続期間中に、定期的に起動パケットをNAS20に送信する。各PC12は、それが正常に作動する限り、起動パケットを定期的にNAS20に送信する。
【0100】
したがって、NAS20は、最初に起動パケットを送信したために前記リストに登録されたPC12の動作状態を、その後にそのPC12から起動パケットを定期的に受信したか否かを判定することにより、監視することができる。
【0101】
NAS20は、あるPC12が異常終了したために終了パケットを送信しなかった場合には、そのPC12による起動パケットの定期的送信がないことを検出することにより、そのPC12によるNAS20の使用が不要であることを認識できる。
【0102】
NAS20は、さらに、あるPC12との接続が予定外に遮断された場合にも、そのPC12による起動パケットの定期的送信がないことを検出することにより、そのPC12によるNAS20の使用が不要であることを認識できる。
【0103】
さらに、本実施形態においては、第1実施形態と同様にして、各PC12は、オン状態からオフ状態への移行、すなわち、ユーザによるシャットダウン操作に伴い、終了パケットをNAS20に送信する。したがって、本実施形態においては、第1実施形態と同様にして、各PC12が終了パケットをNAS20に送信したか否かを判定することによっても、各PC12の動作状態を監視することができる。
【0104】
上述の状態監視を可能にするため、各PC12は、図4に示すPC側プログラムに加えて、図7にフローチャートで概念的に表されている定期的送信プログラムを繰り返し実行する。また、NAS20は、図5に示すNAS側プログラムに加えて、図8にフローチャートで概念的に表されている異常終了判定プログラムを繰り返し実行する。
【0105】
図7に示す定期的送信プログラムは、各PC12ごとに、各PC12の作動中、CPU30によって繰り返し実行される。
【0106】
この定期的送信プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS301において、自PC12が既に、ユーザによる先行するパワーオン操作に伴って起動パケットをNAS20に送信したか否かが判定される。自PC12が未だ起動パケットを一度も送信していないと仮定すると、このステップS301の判定がNOとなり、直ちに、この定期的送信プログラムの一回の実行が終了する。
【0107】
これに対し、今回は、自PC12が既に起動パケットをNAS20に送信したと仮定すると、ステップS301の判定がYESとなり、ステップS302において、自PC12が前回の起動パケットを送信した時刻からの経過時間Tが測定される。続いて、ステップS303において、その測定された経過時間Tが周期T0以上であるか否かが判定される。経過時間Tが周期T0より短い場合には、ステップS302に戻る。
【0108】
それらステップS302およびS303が何回か実行された結果、経過時間Tが周期T0以上となると、ステップS303の判定がYESとなり、続いて、ステップS304において、新たな起動パケットがNAS20に送信される。その結果、自PC12は、起動パケットを周期T0で繰り返し送信することになる。以上で、この定期的送信プログラムの一回の実行が終了する。
【0109】
図8に示す異常終了判定プログラムは、NAS20により繰り返し実行される。各回の実行時には、まず、ステップS401において、4台のPC12のうち今回の対象が対象PCとして選択される。具体的には、4台のPC12のうち前記リストに登録されているもののうちのいずれかが順に、かつ、巡回的に、対象PCとして選択される。
【0110】
次に、ステップS402において、NAS20が今回の対象PCから前回の起動パケットを受信した時刻が受信時刻t0として測定される。続いて、ステップS403において、現在時刻t1が測定される。その後、ステップS404において、前回の起動パケットの受信時刻t0から現在時刻t1までの経過時間Δtが計算される。
【0111】
続いて、ステップS405において、その計算された経過時間Δtがしきい値THより長いか否かが判定される。そのしきい値THは、前述の周期Tより長い長さを有するように予め設定されている。
【0112】
今回は、経過時間Δtがしきい値TH以下であると仮定すると、ステップS405の判定がNOとなり、この異常終了判定プログラムの一回の実行が終了する。これに対し、今回は、経過時間Δtがしきい値THより長いと仮定すると、ステップS405の判定がYESとなり、ステップS406において、今回の対象PCに、終了パケットを送信しないうちに起動パケットの定期的送信を終えたという異常終了が発生しているとして、今回の対象PCがリストから削除される。以上で、この異常終了判定プログラムの一回の実行が終了する。
【0113】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、NAS20のうち、図5におけるステップS201ないしS204およびS207ないしS209ならびに図8におけるステップS401ないしS406を実行する部分が前記(1)項における「リスト管理手段」の一例を構成していると考えることが可能である。
【0114】
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、NAS20のうち、図8におけるステップS401ないしS406を実行する部分が前記(5)項における「第2判定・削除手段」の一例を構成していると考えることが可能である。
【0115】
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図4に示すPC側プログラムおよび図7に示す定期的送信プログラムが互いに共同して、前記(12)項に係る「プログラム」の一例を構成し、ROM32,RAM34,ハードディスクドライブ36および図示しない外部記録媒体(例えば、それらプログラムが予め記録されたCD−ROM)のうちそれらプログラムを記録するものが、前記(14)項に係る「記録媒体」の一例を構成すると考えることが可能である。
【0116】
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図5に示すNAS側プログラムおよび図8に示す異常終了判定プログラムが互いに共同して、前記(13)項に係る「プログラム」の一例を構成し、ROM72,RAM73および図示しない外部記録媒体(例えば、それらプログラムが予め記録されたCD−ROM)のうちそれらプログラムを記録するものが、前記(14)項に係る「記録媒体」の一例を構成すると考えることが可能である。
【0117】
以上説明したいくつかの実施形態においては、ネットワーク接続型デバイスとしてNASが選択されているが、このNASに対して置換的にまたは追加的に、他の記憶装置(例えば、データ記憶のための可動部を有しない形式のメモリ)、他のネットワーク関連機器(例えば、ルータ等)、家電製品(例えば、メディアプレイヤ、テレビ、冷蔵庫等)または事務機器(例えば、プリンタ、複写機等)を選択したうえで本発明を実施することが可能である。
【0118】
さらに、以上説明したいくつかの実施形態においては、コンピュータ関連機器としてPCが選択されているが、このPCに対して置換的にまたは追加的に、家電製品(例えば、メディアプレイヤ、テレビ、冷蔵庫等)または事務機器(例えば、プリンタ、複写機等)を選択したうえで本発明を実施することが可能である。
【0119】
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の開示]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の第1実施形態に従うネットワーク接続型デバイスとしてのNAS(Network Attached Storage)を用いるネットワークシステムを概念的に表す系統図である。
【図2】図1に示す4台のPC(Personal Computer)のうち代表的なもののハードウエア構成を概念的に表すブロック図である。
【図3】図1に示すNASのハードウエア構成を概念的に表すブロック図である。
【図4】図1に示す各PCにおいて実行されるPC側プログラムを概念的に表すフローチャートである。
【図5】図1に示すNASにおいて実行されるNAS側プログラムを概念的に表すフローチャートである。
【図6】図5に示すNAS側プログラムを実行するために参照されるリストを、状態遷移の一例と共に、概念的に表す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に従うネットワーク接続型デバイスとしてのNASを共有する4台のPCのそれぞれにおいて実行される定期的送信プログラムを概念的に表すフローチャートである。
【図8】第2実施形態に従うNASにおいて実行される異常終了判定プログラムを概念的に表すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台のコンピュータ関連機器にネットワークを介して有線または無線で通信可能に接続される、それらコンピュータ関連機器に共通のネットワーク接続型デバイスであって、
いずれかのコンピュータ関連機器から、当該ネットワーク接続型デバイスを起動させることを指令する起動指令信号を受信すると、そのいずれかのコンピュータ関連機器をリストに登録する一方、いずれかのコンピュータ関連機器がシャットダウン状態に移行したかまたは移行しようとすると、そのいずれかのコンピュータ関連機器を前記リストから削除するリスト管理手段と、
いずれのコンピュータ関連機器も前記リストに登録されていない状態に移行すると、当該ネットワーク接続型デバイスの主電源をシャットダウンするシャットダウン手段と
を含むネットワーク接続型デバイス。
【請求項2】
複数台のコンピュータ関連機器にネットワークを介して有線または無線で通信可能に接続される、それらコンピュータ関連機器に共通のネットワーク接続型デバイスであって、
いずれかのコンピュータ関連機器から、当該ネットワーク接続型デバイスを起動させることを指令する起動指令信号を受信すると、そのいずれかのコンピュータ関連機器をリストに登録する登録手段と、
最初のコンピュータ関連機器が前記リストに登録されると、当該ネットワーク接続型デバイスの主電源をパワーオンするパワーオン手段と、
各コンピュータ関連機器から、自コンピュータ関連機器がこれからシャットダウンすることを告知するためのシャットダウン告知信号を受信すると、そのコンピュータ関連機器を前記リストから削除する第1削除手段と、
前記リストに登録されているいずれかのコンピュータ関連機器から前記起動指令信号を設定時間以上受信しない状態になると、そのいずれかのコンピュータ関連機器を前記リストから削除する第2削除手段と、
いずれのコンピュータ関連機器も前記リストに登録されていない状態に移行すると、当該ネットワーク接続型デバイスの主電源をシャットダウンするシャットダウン手段と
を含み、
各コンピュータ関連機器は、自コンピュータ関連機器の作動開始時に前記起動指令信号を当該ネットワーク接続型デバイスに送信することに加えて、自コンピュータ関連機器の作動開始後にも、作動中である限り、前記起動指令信号を当該ネットワーク接続型デバイスに定期的に送信し、
前記第2削除手段は、
前記複数台のコンピュータ関連機器のうち、前記リストに登録されているものを順に、かつ、巡回的に、今回の対象コンピュータ関連機器として選択する選択手段と、
その選択された今回の対象コンピュータ関連機器から前回の起動指令信号を当該ネットワーク接続型デバイスが受信した受信時刻t0を測定する測定手段と、
その測定された受信時刻t0から現在時刻t1までの経過時間Δtを計算する計算手段と、
その計算された経過時間Δtが前記設定時間より長い場合に、今回の対象コンピュータ関連機器からの前記シャットダウン告知信号の受信を待つことなく、今回の対象コンピュータ関連機器を前記リストから削除するコンピュータ関連機器削除手段と
を含むネットワーク接続型デバイス。
【請求項3】
請求項1または2に記載のネットワーク接続型デバイスを実施するために各コンピュータ関連機器のコンピュータによって実行されるプログラム。
【請求項4】
請求項1または2に記載のネットワーク接続型デバイスを実施するためにそのネットワーク接続型デバイスのコンピュータによって実行されるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−176708(P2010−176708A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106958(P2010−106958)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【分割の表示】特願2007−287170(P2007−287170)の分割
【原出願日】平成19年11月5日(2007.11.5)
【出願人】(390040187)株式会社バッファロー (378)
【Fターム(参考)】