説明

ノシセプチン受容体親和性を有するベンズイミダゾール化合物

【課題】ORL1(オピオイド受容体様)受容体との親和性を有する化合物及び、現在入手しうる化合物、例えばモルヒネよりも大きい、μ、δ、およびκ受容体のアゴニスト活性を有する化合物並びに、オピオイド鎮痛薬による副作用軽減方法を提供する。
【解決手段】具体例は下記に示される化合物等である。
1−[1−ジベンゾシクロヘプチル−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
慢性疼痛は、工業化社会における就業不能の主要な一因であり、はかりしれない程の被害をもたらしている。重症で慢性的な疼痛の治療を成功させることは、医師の主要な目標であり、オピオイド鎮痛薬が現在の選り抜きの薬剤である。残念ながらこの種類の化合物は、いくつかの望ましくない副作用、例えば呼吸機能低下、便秘、および耐性および依存性の発生、を生じる。
【0002】
オピオイドは、アヘンを採るケシであるpapaya somniferumに由来し、これには例えばモルヒネ、コデイン、およびこれらに由来するか、あるいはアヘンを採るケシのもう1つの成分であるテバインに由来する半合成化合物などの薬物が含まれる。オピオイドは、体内の特異的受容体部位と相互作用することによってその治療作用を引き出すと考えられた。後には実験から、合成化合物のナロルフィンが鎮痛活性を示し、一方で同時にモルヒネの鎮痛作用に拮抗するという事実に対する説明として、体内には1つ以上の受容体部位が存在するという確信が得られた。
【0003】
最近まで、中枢神経系(CNS)には3種類の主要なクラスのオピオイド受容体があり、各々のクラスにはサブタイプ受容体があるという証拠が見つかった。これらの受容体クラスは、μ、δ、およびκと名付けられた。オピエートは、体内に内在していないのに、これらの受容体に対して高い親和性を有するので、これらの受容体に対する内在性リガンドを同定単離するための研究が続けられた。これらのリガンドは、エンケファリン、エンドルフィン、およびダイノルフィンとして同定された。
【0004】
最近の実験から、既知の受容体クラスに対して高い相同性を有するオピオイド受容体様(ORL1)受容体をコードするcDNAが同定された。この新たに発見された受容体は、この受容体が薬理学的相同性を示さないので、構造的根拠にのみ基づいて1つのオピオイド受容体のクラスとして分類された。最初に、μ、δ、およびκ受容体に対して高い親和性を有する非選択的リガンドが、ORL1に対して低い親和性を有することが示された。この特徴と、内在性リガンドがまだ発見されていないという事実とから、「オーファン受容体」と呼ばれた。
その後の研究から、ORL1受容体の内在性リガンドが単離され、そして構造が判明した。このリガンドは、オピオイドペプチド群の構成員と構造的に類似した17アミノ酸からなるペプチドである。
【0005】
ORL1受容体の発見により、疼痛の管理またはこの受容体により制御されるその他の症候群のために投与しうる新規化合物について、薬物探索の機会が得られた。
その他のオピオイド受容体のリガンドと、ORL1受容体のリガンドとの密接な構造的相同性を考慮すれば、このような薬物探索により、既知の化合物よりも高いμ、δ、およびκ受容体との親和性を有し、一方でより少ない副作用しか生じない化合物も得られるであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがってORL1受容体に親和性を示す新規化合物を提供することが、本発明の1つの目的である。
ORL1受容体、および1または複数のμ、δまたはκ受容体に親和性を示す新規化合物を提供することが、本発明のもう1つの目的である。
ORL1受容体に親和性を有する化合物を投与することによって、慢性または急性疼痛を患っている患者を治療するための新規化合物を提供することが、本発明のもう1つの目的である。
【0007】
現在入手しうる化合物、例えばモルヒネよりも大きい、μ、δ、およびκ受容体のアゴニスト活性を有する新規化合物を提供することが、本発明のもう1つの目的である。
現在入手しうる化合物よりも大きい、μ、δ、およびκ受容体のアゴニスト活性を有する化合物を投与することによって、慢性および急性疼痛を治療する方法を提供することが、本発明のもう1つの目的である。
【0008】
μ、δ、およびκ受容体におけるアゴニスト活性を有し、かつ現在入手しうる化合物よりも少ない副作用を生じる非オピオイド化合物を投与することによって、慢性および急性疼痛を治療する方法を提供することが、本発明のもう1つの目的である。
鎮痛薬、抗炎症薬、利尿薬、麻酔薬、および神経保護薬として有用な化合物および前記化合物の投与方法を提供することが、本発明のもう1つの目的である。
【0009】
500Ki(nM)未満のORL1受容体との結合親和性と、25Ki(nM)未満のミュー受容体との結合親和性とを有する化合物の投与を含む、オピオイド受容体からの応答の調節方法を提供することが、本発明のもう1つの目的である。
【0010】
500Ki(nM)未満のORL1受容体との結合親和性を示す非オピオイド化合物の鎮痛薬的有効量をヒト患者に投与することを含む、ヒト患者におけるオピオイド鎮痛薬の投与に関連した副作用の軽減方法を提供することが、本発明のもう1つの目的である。他の実施形態では、該化合物は25Ki(nM)未満のミュー受容体との結合親和性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のその他の目的および利点を、下記の詳細な説明から明らかにする。前記目的およびその他の目的の観点から、本発明は、いくつかの実施形態において、一般式(I):
【化2】

【0012】
(前記式中、
Aは、飽和、不飽和、または部分不飽和環であり;
1は、1つの結合、任意には1〜3個のハロゲン、オキソ、またはフェニル基で置換されているC110分鎖または直鎖アルキレン、アルケニレン、アルキニレンから成る群から選ばれ、前記フェニル基は、任意には1〜3個のハロゲンまたはC110アルキル基で置換されており;
【0013】
1は、水素、C312シクロアルキル、C312シクロアルケニル、単環式、二環式、または三環式アリールまたはヘテロアリール環、ヘテロ単環式環、およびヘテロ二環式環系から成る群から選ばれ、ここで前記C312シクロアルキル、C312シクロアルケニル、単環式、二環式、または三環式アリールまたはヘテロアリール環、ヘテロ単環式環、およびヘテロ二環式環系は、任意にはハロゲン、C110アルキル、ニトロ、トリフルオロメチル、フェニル、ベンジル、フェニルオキシ、およびベンジルオキシから成る群から選ばれる1〜3個の置換基で置換されており、ここで前記フェニル、ベンジル、フェニルオキシ、およびベンジルオキシは、任意にはハロゲンまたはC110アルキルで置換されており;
【0014】
2は、C110アルキル、C312シクロアルキル、およびハロゲンから成る群から選ばれ、前記アルキルおよびシクロアルキルはオキソ基で置換されており;
3およびR4は独立して、水素、ヒドロキシ、C13アルキル、C13アルコキシ、C13カルボニル、およびハロゲンから成る群から選ばれる)
を有する化合物;および医薬上許容されるその塩を含む。
【0015】
好ましい実施形態において、Aは1、2位に1つの二重結合を有する。
好ましい実施形態において、X11は、水素ではない。
好ましい実施形態において、Aは1、2位に1つの二重結合を有する。
他の好ましい実施形態において、X1は、1つの結合、メチレン、エチレン、またはプロピレンから選ばれる。
他の好ましい実施形態において、X1はフルオロフェニルで置換されている。
【0016】
他の好ましい実施形態において、R1は三環式アリール環、好ましくはジベンゾシクロヘプチルである。
他の好ましい実施形態において、R1はシクロアルキル、好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルであり、ここで前記シクロアルキルは任意にはC13アルキルで置換されている。
他の好ましい実施形態において、R1は単環式アリール環、好ましくはフェニルであり、ここで前記アリール環は任意にはハロゲン、C13アルキル、フェニル、またはベンジルオキシで置換されている。
【0017】
他の好ましい実施形態において、R1は、ナフチル、ベンジルオキシフェニル、デカヒドロナフチル、1、3ヒドロ−インデン、プロピルヘキサン、シクロデシル、ビフェニルメチル、フェニルエチル、シクロオクチル、1、2、3、4ヒドロ−ナフチル、1、3ジメチル−ペンチルから選ばれる。
他の好ましい実施形態において、R2は、メチル、エチル、またはプロピルであり、ここで前記メチル、エチル、およびプロピルは、任意にはオキソ基で置換されている。
他の好ましい実施形態において、R3およびR4はどちらも水素である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本文では、用語「アルキル」は、単一基および1〜10個の炭素原子を有する直鎖状または分鎖状の飽和脂肪族炭化水素基を意味する。アルキル基の例には、メチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、およびペンチルが含まれる。分鎖状アルキルとは、1または複数のアルキル基、例えばメチル、エチル、またはプロピルが、直鎖状アルキル鎖の−CH2−基における1つまたは両方の水素を置換していることを意味する。
【0019】
用語「シクロアルキル」は、単一基および3〜12個の炭素原子を有する非芳香族単環式または多環式炭化水素環系を意味する。単環式シクロアルキル環の例には、シクロプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが含まれる。多環式シクロアルキル環の例には、アダマンチルおよびノルボルニルが含まれる。
【0020】
用語「アルケニル」は、単一基および2〜10個の炭素原子を有する炭素−炭素二重結合を含む直鎖状または分鎖状の脂肪族炭化水素基を意味する。「分鎖状」アルケニルとは、1または複数のアルキル基、例えばメチル、エチル、またはプロピルが、−CH2−または−CH=直鎖状アルケニル鎖における1つまたは両方の水素を置換していることを意味する。アルケニル基の例には、エテニル、1−および2−プロペニル、1−、2−および3−ブテニル、3−メチルブテ−2−エニル、2−プロペニル、ヘプテニル、オクテニル、およびデセニルが含まれる。
【0021】
用語「シクロアルケニル」は、単一基および3〜12個の炭素原子を有する炭素−炭素二重結合を含む非芳香族単環式または多環式炭化水素環系を意味する。単環式シクロアルケニル環の例には、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、またはシクロヘプテニルが含まれる。多環式シクロアルケニル環の例は、ノルボルネニルである。
【0022】
用語「アリール」は、側基として互いに結合しているか、あるいは融合していることがある1、2または3個の環を含み、かつ単一基を含む炭素環式芳香族環系を意味する。アリール基の例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
【0023】
用語「ヘテロ環式」という用語は、その環中に1または複数のヘテロ原子(炭素以外の原子)を有し、かつ単一基を有する環式化合物を意味する。この環は、飽和していてもよく、部分飽和であっても不飽和であってもよく、前記ヘテロ原子は、窒素、硫黄、および酸素から成る群から選ばれうる。飽和へテロ環式基の例には、1〜4個の窒素原子を含む飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えばモルホリニル;1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えばチアゾリジニルが含まれる。部分飽和へテロ環式基の例には、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、およびジヒドロフランが含まれる。
【0024】
用語「ヘテロアリール」は、不飽和へテロ環式基を意味する。ここでヘテロ環式基は既に説明した通りである。ヘテロアリール基の例には、1〜4個の窒素原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えばピロリル、ピリジル、ピリミジル、およびピラジニル;1〜5個の窒素原子を含む不飽和縮合へテロ環式基、例えばインドリル、キノリル、イソキノリル;1個の酸素原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えばフリル;1個の硫黄原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えばチエニル;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えばオキサゾリル;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和縮合へテロ環式基、例えばベンゾキサゾリル;1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えばチアゾリル;1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和縮合へテロ環式基、例えばベンゾチアゾリルが含まれる。
【0025】
また、用語「ヘテロアリール」は、不飽和のへテロ環式基も含む。ここでヘテロ環式基は既に説明した通りであり、このヘテロ環式基が、アリール基と融合しており、アリールは既に説明した通りである。融合基の例には、ベンゾフラン、ベンズジオキソール、およびベンゾチオフェンが含まれる。
【0026】
本文では、用語「患者」には、ヒトとその他の哺乳動物との両方が含まれる。
本文では、用語「ハロゲン」には、フッ化物、臭化物、塩化物、ヨウ化物、またはアラバミドが含まれる。
【0027】
本発明は、開示されている化合物の医薬上許容される塩すべてを包含する。医薬上許容される塩には、金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩等;アルカリ土類金属、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等;有機アミン塩、例えばトリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N、N'−ジベンジルエチレンジアミン塩等;無機酸塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等;有機酸塩、例えば蟻酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩等;スルホネート、例えばメタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート等;アミノ酸塩、例えばアルギン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0028】
本発明はまた、開示されている化合物のすべてのプロドラッグも包含する。プロドラッグは、生体内で活性な親薬を放出する任意の共有結合担体であると考えられる。
【0029】
本発明はまた、開示されている化合物の生体内代謝生成物も包含する。このような生成物は、例えば、主として酵素プロセスにより、投与された当該化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化等の結果として生じうる。したがって本発明は、本発明の化合物と哺乳類とを、該代謝生成物を生じるのに十分な時間接触させることを含む方法によって生じる化合物を含んでいる。このような生成物は、一般的には、放射能標識された本発明の化合物を調製し、それを動物、例えばラット、マウス、モルモット、サル、またはヒトに検出可能な用量で非経口的に投与し、代謝するのに十分な時間を与え、そしてその転換生成物を尿、血液、またはその他の生物サンプルから単離することによって同定される。
【0030】
本発明はまた、1または複数の原子が、原子質量または質量数が異なる原子によって置換されることにより同位体標識された、開示されている化合物も包含する。当該開示化合物の中に組込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体、例えばそれぞれ2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clが含まれる。
【0031】
ここに開示されている化合物のいくつかは、1または複数の不斉中心を有することがあり、したがって鏡像異性体、ジアステレオマー、およびその他の立体異性体を生じうる。本発明はまた、このような可能な形態のすべて、並びにこれらのラセミ体および分割体およびそれらの混合物を包含する。ここに記載されている化合物が、オレフィン二重結合またはその他の幾何的不斉中心を含む場合、特に明示していなければ、EおよびZ幾何異性体の両方を含む。同様に互変異性体もすべて、本発明内に包含される。
【0032】
用語「立体異性体」とは、原子の空間的な配向のみが異なる個々の分子の異性体すべてに対する一般的用語である。これには、互いに鏡像ではない2つ以上のキラル中心を有する化合物の鏡像体および異性体が含まれる(ジアステレオマー)。
用語「キラル中心」とは、4つの異なる基が結合している炭素原子のことを言う。
【0033】
用語「鏡像体」または「鏡像異性体」とは、その鏡像上に重ね合わせることができず、したがって光学的に活性な分子のことを言う。すなわち、鏡像体は偏光面を一方向に回転させ、その鏡像が偏光面を逆方向に回転させる。
用語「ラセミ体」とは、等量の鏡像体の混合物であって、光学的に不活性な混合物のことを言う。
「分割」とは、ある分子の2つの鏡像体形態のうちの一方の分離または濃縮または欠損のことを言う。
【0034】
本発明に記載の式Iの化合物のうち、好ましい化合物には、下記のものが含まれる:
1−[1−ジベンゾシクロヘプチル−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−プロピル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[2−オキソ−シクロプロピル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピル−1、2−シクロヘキセン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4、4−ジフルオロフェニルブチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;および
1−[1−(4−フェニル−フェニルメチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(2−ナフチル−メチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−ベンジルオキシ−ベンジル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
【0035】
1−[1−(デカヒドロナフチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(2[1、3ジヒドロ−インデン])−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−イソプロピルヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−[1−メチル−エチル]ヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−シクロデシル−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(3−ジフェニルプロピル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(シクロオクチルメチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−[1、2、3、4−ヒドロ−ナフチル])−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−[1、3ジメチル−ペンチル])−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
および医薬上許容されるその塩。
【0036】
本発明はまた、下記の化合物にも関する:
1−[1−ジベンゾシクロヘプチル−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピル−1、2−シクロヘキセン)−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4、4−ジフルオロフェニルブチル)−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−フェニル−フェニルメチル)−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
および医薬上許容されるその塩。
【0037】
本発明の化合物を、オピオイドおよびORL1受容体の調節を必要とするあらゆる人に投与することができる。投与は、経口的に、局所的に、座薬により、吸入により、または非経口的になされうる。
本発明はまた、前記化合物のあらゆる医薬上許容される塩も包含する。当業者なら、ここに記載されている化合物の酸付加塩を、種々の既知の方法によってこれらの化合物と適切な酸との反応によって調製しうることが分かるであろう。
【0038】
様々な経口投薬形態を用いることができる。これには、例えば錠剤、ゲルカップ、カプセル剤、カップレッツ、顆粒剤、舐剤、およびバルク散剤のような固体形態、並に例えばエマルジョン、溶液、および懸濁液などの液体形態が含まれる。本発明の化合物を、単独で投与することもでき、あるいは当業者に知られている様々な医薬上許容される担体および賦形剤と組合わせることもできる。これには希釈剤、懸濁剤、可溶化剤、結合剤、崩壊剤、保存料、着色料、潤滑剤等が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0039】
本発明の化合物を経口錠剤に組み込む場合、このような錠剤は、圧縮成形されてもよく、錠剤粉薬であってもよく、腸溶性コート、糖コート、フィルムコート、多重圧縮成形、または多層化されていてもよい。液体経口投薬形態には、水性および非水性溶液、エマルジョン、懸濁液、そして非沸騰性顆粒から再構成された溶液および/または懸濁液があり、これらは、適切な溶媒、保存料、乳化剤、懸濁剤、希釈剤、甘味料、着色料、および風味料を含有する。本発明の化合物が非経口的に注射される場合、これらは例えば等張滅菌溶液の形態でもよい。あるいはまた、本発明の化合物が吸入される場合、これらは乾燥エアゾール中に配合されてもよく、あるいは水性または部分的水性溶液中に配合されてもよい。
【0040】
さらに本発明の化合物が経口投薬形態中に組込まれる場合、このような投薬形態は、胃腸管内へ化合物を即時に放出するもの、あるいは胃腸管を通って制御的および/または持続的に放出するものが考えられる。非常に多様な制御的および/または持続的放出用の調合剤が当業者に周知であり、本発明の調合剤における使用が考えられる。制御的および/または持続的な放出は、例えば経口投薬形態のコーティングによって、あるいは本発明の化合物を制御的および/または持続的放出用基材中に組込むことによって行いうる。
【0041】
経口投薬形態を調合するために用いることができる医薬上許容される担体および賦形剤の具体例が、Handbook of Pharmaceutical Excipients、米国薬剤師会(1986)に記載されており、これを引用して本文に組込む。固体経口投薬形態を製造するための技術および組成が、マーセル・デッカー社(Marcel Dekker Inc.)によって出版された、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets(リーバーマン、ラクマンおよびシュワルツ編)第2版に記載されており、これを引用して本文に組込む。また錠剤(圧縮および成形されたもの)、カプセル剤(硬および軟ゼラチン)および丸薬の製造のための技術および組成が、Remington's Pharmaceutical Sciences(アーサー・オソール編)、1553B1593(1980)に記載されており、これを引用して本文に組込む。液体経口投薬形態の製造のための技術および組成が、Marcel Dekker Inc.によって出版された、Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems(リーバーマン、リーガーおよびバンカー編)に記載されており、これを引用して本文に組込む。
【0042】
本発明の化合物が、注射(例えば連続注入または一時注射)による非経口投与のために組込まれる場合、非経口投与用調合剤は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、エマルジョンの形態であってもよく、このような調合剤はさらに、医薬的に必要な添加剤、例えば安定剤、懸濁剤、分散剤等を含んでいてもよい。本発明の化合物はまた、注射可能な調合剤として再構成するための粉末形態であってもよい。
本発明の化合物の用量は、治療される症状、症状の重症度、投与経路、投薬間隔の頻度、何らかの有害な副作用の存在、および特に、使用する特定の化合物に依存する。
【0043】
下記実施例は、本発明の様々な側面を説明するものあり、特許請求の範囲を制限するものでは全くない。
【実施例1】
【0044】
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン。
上記化合物を、下記合成図および一般的手順にしたがって合成した。
【化3】

【0045】
還元型カップリングの一般的手順
トルエン中に前記アミンおよびケトンを含む溶液を、分子ふるいの存在下に5〜6時間還流した。反応混合液を冷却し、セライト(Celite)を通して濾過し、そのセライトケークをジクロロメタンで洗浄した。組合わせた濾過液を、乾燥するまで濃縮した。残渣を、THFとメタノールとの混合物(10:1)中に溶解した。ついでこの溶液に、1等量のNaCNBH3を1回で加え、そして数滴の酢酸を加えてpH4〜5に調節した。この反応液を室温で12時間攪拌した。反応混合液をEtOAcで希釈し、そして1N NaOH溶液で洗浄した。水相を、追加したEtOAcで抽出し、組合わせた有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。所望の生成物を、再結晶化あるいはシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製した。
【0046】
実施例1生成物の調製
10mlジクロロメタン中に380mgの実施例1生成物を含む溶液に、236mgのEt3N、99mgの塩化アセチル、および触媒量のDMAPを添加した。反応液を室温で12時間攪拌した。ジクロロメタンで希釈した後、その混合液を塩水で洗浄し、水相を追加のジクロロメタンで抽出した。組合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc)によって精製し、所望の生成物を得た。
【0047】
CDCl3(ppm)における1HNMR:7.35(t,2H),7.10(m,7H),5.05(s,2H)3.13−2.80(m,9H),2.62(s,3H),2.40(m,2H),2.13(m,1H),1.89(bd,2H),1.70(m,1H)。LCMS:404(M+1)。
上記の一般的手順は、本発明のその他の好ましい化合物を合成するために修正されうる。
【実施例2】
【0048】
好ましい化合物に関して、ORL1受容体におけるノシセプチン親和性を、下記検査により決定した。
ヒトオピオイド受容体様受容体(ORL−1)を発現する組換えHEK−293細胞(リセプター・バイオロジー社(Receptor Biology))からの膜を、氷冷低張性緩衝液(2.5mM MgCl2、50mM HEPES、pH7.4)(10ml/10cm皿)中での細胞の溶解、ついで組織用グラインダー/テフロン(登録商標)乳棒での均質化によって調製した。30,000×gで4℃において15分間の遠心分離によって膜を収集し、そのペレットを低張性緩衝液中に終濃度1〜3mg/mlで再懸濁した。タンパク質濃度を、ウシ血清アルブミンを基準としてバイオラッド(BioRad)タンパク質検査試薬を用いて測定した。一定量のORL−1受容体膜を、−80℃で保存した。
【0049】
機能的SGTPγS結合検査を、下記の通り実施した。ORL−1膜溶液を、氷上で結合緩衝液(100mM NaCl、10mM MgCl2、20mM HEPES、pH7.4)に、終濃度0.066μg/μl ORL−1膜タンパク質、10μg/mlサポニン、3μM GDP、および0.20nM[35S]GTPγSを順次に添加することにより、調製した。調製した膜溶液(190μl/ウエル)を、DMSO中に調製したアゴニストの20×濃縮保存溶液10μlが入っている96ウエルポリプロピレンプレートに移し替えた。振とうしながら、プレートを室温で30分間インキュベーションした。96ウエル組織採集器(ブランデル社(Brandel))を用いた96ウエルユニフィルターGP/Bフィルタープレート(パッカード社(Packard))上での急速濾過、ついで200μlの氷冷結合緩衝液(10mM NaH2PO4、10mM Na2HPO4、pH7.4)による3回の濾過洗浄によって、反応を停止した。その後濾過プレートを50℃で2〜3時間乾燥した。50μl/ウエルのシンチレーションカクテル(ベータシント、ワラック社(BetaScint;Wallac))を添加し、プレートを、パッカード・トップ−カウントにおいてウエル当たり1分間計数した。
【0050】
グラフパッドプリズム(GraphPad PRISM)(登録商標)v.3.0における曲線適合関数を用いてデータを分析し、その結果を下記表1に示す。
【表1】

【実施例3】
【0051】
好ましい化合物に関して、μ、δ、およびκ受容体における親和性を、下記検査により決定した。
ミュー、カッパ、またはデルタオピオイド受容体膜溶液は、氷上で結合緩衝液(100mM NaCl、10mM MgCl2、20mM HEPES、pH7.4)に、終濃度の0.075μg/μlの所望の膜タンパク質、10μg/mlサポニン、3μM GDP、および0.20nM[35S]GTPγSを順次に添加することにより、調製した。調製した膜溶液(190μl/ウエル)を、DMSO中に調製したアゴニストの20×濃縮保存溶液10μlが入っている96ウエルポリプロピレンプレートに移し替えた。振とうしながら、プレートを室温で30分間インキュベーションした。96ウエル組織採集器(ブランデル社(Brandel))を用いた96ウエルユニフィルターGP/Bフィルタープレート(パッカード社(Packard))上での急速濾過、ついで200μlの氷冷結合緩衝液(10mM NaH2PO4、10mM Na2HPO4、pH7.4)による3回の濾過洗浄によって、反応を停止した。その後濾過プレートを50℃で2〜3時間乾燥した。50μl/ウエルのシンチレーションカクテル(マイクロシント(MicroScint)20、パッカード社)を添加し、プレートを、パッカード・トップ−カウントにおいてウエル当たり1分間計数した。
【0052】
グラフパッドプリズム(登録商標)v.3.0における曲線適合関数を用いてデータを分析し、その結果を下記表2に示す。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(前記式中、
Aは、飽和、不飽和、または部分不飽和環であり;
1は、1つの結合、任意には1〜3個のハロゲン、オキソまたはフェニル基で置換されているC110分鎖または直鎖アルキレン、アルケニレル、アルキニレンから成る群から選ばれ、前記フェニル基は、任意には1〜3個のハロゲンまたはC110アルキル基で置換されており;
1は、水素、C312シクロアルキル、C312シクロアルケニル、単環式、二環式、または三環式アリールまたはヘテロアリール環、ヘテロ単環式環、およびヘテロ二環式環系から成る群から選ばれ、ここで前記C312シクロアルキル、C312シクロアルケニル、単環式、二環式、または三環式アリールまたはヘテロアリール環、ヘテロ単環式環、およびヘテロ二環式環系は、任意にはハロゲン、C110アルキル、ニトロ、トリフルオロメチル、フェニル、ベンジル、フェニルオキシ、およびベンジルオキシから成る群から選ばれる1〜3個の置換基で置換されており、ここで前記フェニル、ベンジル、フェニルオキシ、およびベンジルオキシは、任意にはハロゲンまたはC110アルキルで置換されており;
2は、水素、C110アルキル、C312シクロアルキル、およびハロゲンから成る群から選ばれ、前記アルキルは任意にはオキソ基で置換されており;そして
3およびR4は独立して、水素、ヒドロキシ、C13アルキル、C13アルコキシ、C13カルボニル、およびハロゲンから成る群から選ばれる)
の化合物;および医薬上許容されるその塩。
【請求項2】
Aが、1、2位に二重結合を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1が、1つの結合、メチレン、エチレン、またはプロピレンから選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
1がメチレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
1がフルオロフェニルで置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
1が三環式アリール環である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
1がシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
1が単環式アリール環であり、このアリール環が任意にはハロゲン、C13アルキル、フェニル、またはベンジルオキシで置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
1が、ナフチル、ベンジルオキシフェニル、デカヒドロナフチル、1、3ヒドロ−インデン、プロピルヘキサン、シクロデシル、ビフェニルメチル、フェニルエチル、シクロオクチル、1、2、3、4ヒドロ−ナフチル、1、3ジメチル−ペンチルから選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
1が、ナフチル、ベンジルオキシフェニル、デカヒドロナフチル、1、3ヒドロ−インデン、プロピルヘキサン、シクロデシル、ビフェニルメチル、フェニルエチル、シクロオクチル、1、2、3、4ヒドロ−ナフチル、1、3ジメチル−ペンチルから選ばれる、請求項4に記載の化合物。
【請求項11】
3およびR4がどちらも水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
下記のもの:
1−[1−ジベンゾシクロヘプチル−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−プロピル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[2−オキソ−シクロプロピル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピル−1、2−シクロヘキセン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4、4−ジフルオロフェニルブチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;および
1−[1−(4−フェニル−フェニルメチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(2−ナフチル−メチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−ベンジルオキシ−ベンジル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(デカヒドロナフチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(2[1、3ジヒドロ−インデン])−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−イソプロピルヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−[1−メチル−エチル]ヘキサン)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−シクロデシル−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(3−ジフェニルプロピル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(シクロオクチルメチル)−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−[1、2、3、4−ヒドロ−ナフチル])−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−[1、3ジメチル−ペンチル])−4−ピペリジニル]−3−[1−オキソ−エチル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;および
医薬上許容されるそれらの塩、
から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
請求項1に記載の化合物と少なくとも1つの医薬上許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項14】
請求項1に記載の化合物の有効量を、それを必要としている患者に投与することを含む、疼痛の治療方法。
【請求項15】
請求項1に記載の化合物の有効量を投与することを含む、ORL1受容体からの薬理学的応答の調節方法。
【請求項16】
下記のもの:
1−[1−ジベンゾシクロヘプチル−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピルシクロヘキサン)−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−プロピル−1、2−シクロヘキセン)−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4、4−ジフルオロフェニルブチル)−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;
1−[1−(4−フェニル−フェニルメチル)−4−ピペリジニル]−1、3−ジヒドロ−2H−1、3−ベンズアミダゾール−2−オン;および
医薬上許容されるそれらの塩、
から成る群から選ばれる化合物。
【請求項17】
請求項16に記載の化合物と少なくとも1つの医薬上許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項18】
請求項16に記載の化合物の有効量を、それを必要としている患者に投与することを含む、疼痛の治療方法。
【請求項19】
請求項16に記載の化合物の有効量を投与することを含む、ORL1受容体からの薬理学的応答の調節方法。
【請求項20】
500Ki(nM)未満のORL1受容体との結合親和性と、25Ki(nM)未満のミュー受容体との結合親和性とを有する化合物を投与することを含む、オピオイド受容体からの応答の調節方法。
【請求項21】
500Ki(nM)未満のORL1受容体との結合親和性を示す非オピオイド化合物の鎮痛薬的有効量をヒト患者に投与することを含む、ヒト患者におけるオピオイド鎮痛薬の投与に関連した副作用の軽減方法。
【請求項22】
前記化合物が、25Ki(nM)未満のミュー受容体との結合親和性を有する、請求項21に記載の方法。

【公開番号】特開2007−277257(P2007−277257A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−158916(P2007−158916)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【分割の表示】特願2001−541507(P2001−541507)の分割
【原出願日】平成12年12月6日(2000.12.6)
【出願人】(599108792)ユーロ−セルティーク エス.エイ. (134)
【Fターム(参考)】