説明

ハイブリッド電気自動車における高電圧バッテリの自動充電方法

【課題】車両のバッテリを選択的に充電する自動バッテリ充電システム、を提供する。
【解決手段】自動充電システム10は、車両の第1バッテリ12を充電する能力を持つ充電器16を含む。充電器16に接続されるのは、第1バッテリ12が充電を必要としているか否かを判断する制御器18である。充電が必要とされているとき、制御器18は、ユーザーの介入なしに自動的に、発電機16に第1電圧信号を第1バッテリ12へ供給させる。本発明はまた、自動バッテリ充電システム10により実行される車両におけるバッテリの充電方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のバッテリを充電するためのシステム及び方法に関し、より具体的には、ハイブリッド電気自動車のバッテリを充電するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
法制及び環境問題への関心の高まりが自動車メーカーにより燃料効率の高いパワートレインの開発を迫っている。完全電動及びハイブリッド電動のパワートレインは、現在開発中の上記のようなパワートレインの二つの例である。完全電動自動車は、電気コンセントへの差込みにより単純に回生されるのを可能とし、そして、化石燃料への依存を完全に払拭し得るという点において望ましいものの、そのような電気自動車は、長年にわたる研究の後でさえも、現在の技術において限定的なものとなっているのが現状であり、そして、走行可能距離が限られている。更に、そのような電気自動車に対する消費者の支持は、通常の内燃機関車両と比較して、電気自動車の操作がどの程度同じようであるか(又はどの程度異なるか)により、影響され得る。
【0003】
ハイブリッド電気自動車(hybrid electric vehicle: HEV)は、電気自動車の機能性を内燃機関自動車の機能性に組み合わせて、燃料経済性を向上させている。この機能性の組み合わせは、航続距離の延長と、通常の自動車で期待される給油の迅速さを、電気自動車のエネルギー的及び環境的な効果のかなりの部分と共に、提供する。
【0004】
HEVの実際上の利点は、燃料経済性の向上、及び、内燃機関と比較してのエミッションの低下、を含む。ハイブリッド自動車HEVは通常、高電圧バッテリ(例えば、約300ボルトのエネルギー又は電位エネルギーを供給するバッテリ)及び、比較的低電圧のバッテリ(約12ボルトのエネルギー又は電位エネルギーを供給するバッテリ)を含む。高電圧バッテリは、HEVの車輪に選択的にトルクを供給するモータ/ジェネレータを動作させるのに用いられるのが一般的である。通常の車両において、低電圧バッテリは、車両内に存在する各種の機器や装備にエネルギーを供給する。このような低電圧の装備には、エンターテイメント・システム(ラジオ、CDプレーヤーなど)、通信システム(携帯電話)、ナビゲーション・システムなどが含まれる。
【0005】
高電圧バッテリは、モータ/ジェネレータを駆動するのに必要なエネルギーを供給することが出来なくなるまで、放電するか若しくは電荷を失ったときには、再充電されるか若しくは電荷を受け取らなければならない。現時点では、あまり多くのハイブリッド自動車は存在しないので、迅速に別のハイブリッド電気自動車を確保したり、或いはその高電圧バッテリを用いて(放電するか若しくは電荷を失った高電圧バッテリにエネルギーを供給することにより)車両を始動させることが出来る別のハイブリッド電気自動車を見つけることが出来る可能性は、比較的低い。
【0006】
また、そのような別のハイブリッド電気自動車を見つけることが出来たとしても、このハイブリッド電気自動車の高電圧バッテリは、ハードウェア的又は電気化学的な条件のいずれかの点で、もう一方の高電圧バッテリと互換性がある可能性が低く、そしてもう一方の高電圧バッテリを一方の高電圧バッテリに直接つなぐのは、危険な作業となり得る。
【0007】
そのように2つの高電圧バッテリ同士を直接つなぐという一般的な手法は、別の高電圧バッテリを必要とするのみならず、それは、放電又は部分放電した高電圧バッテリが満充電されるまで、再充電作業を継続しなくてはならないので、ジャンプスタート作業が完了するのに比較的長い時間を必要として、望ましくない。また、そのような手法は、高電圧バッテリが故障していて充電できないときでさえも、この高電圧バッテリに電気エネルギーを供給しようとする。更に、そのような手法は、電気エネルギーが高電圧バッテリにより必要とされていないとき(例えば、高電圧バッテリが満充電されているか、モータ/ジェネレータを駆動するのに必要な充電量の閾値を越えているとき)でさえも、この電圧バッテリへ電気エネルギーを供給しようとする。
【0008】
特許文献1は、HEVの高電圧バッテリの充電方法を開示する。この方法においては高電圧バッテリを充電するために低電圧バッテリが用いられている。しかしながら、特許文献1の方法は、ユーザーの介入を必要とする。すなわち、充電を開始するためには、スイッチを手動でセットしなければならない。特許文献1は、通常の内燃機関においては起こらない不慣れな操作をユーザーに強いることになり、そのような状況は、HEVが消費者一般に受け入れられるようになるためにには、ある意味で望ましくない。
【特許文献1】米国特許第6664757号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、従来技術には、ユーザーの介入を殆ど又は全く必要とせずに、ハイブリッド電気自動車の高電圧バッテリを充電するシステム及び方法に対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、その一実施形態において、車両のバッテリを選択的に充電するための自動バッテリ充電システムを提供することにより、従来技術の課題の少なくとも1つを解決する。
【0011】
自動充電システムは、車両の第1バッテリを充電することが出来る充電器を含む。充電器は、第1バッテリへ第1電圧信号を供給することにより、そのような充電を行なう。第1電圧信号は、第1バッテリを充電するために充分な大きさの第1電圧により特徴付けられる。充電器に接続されるのは、第1バッテリが充電を必要としているか否かを判定する制御器である。充電が必要とされるならば、ユーザーの介入なしに、制御器が充電器に第1バッテリへ第1電圧信号を自動的に供給させる。本発明のシステムは、HEVにおける高電圧バッテリを低電圧バッテリからの出力で充電するのに特に有用である。更に、システムの自動作動という特性は、高電圧バッテリの充電を開始するためにスイッチを手動でセットしなければならないという従来技術の方法に対して、利便性の向上をもたらす。
【0012】
本発明の別の実施形態において、車両に配置されて動作する第1バッテリを充電する方法が提供される。この方法は、上述のシステムにより実行されるのが典型的である。従って、この方法が実行される車両は、上述のように位置選択可能なイグニッション・スイッチを持つことになる。本発明の方法は、バッテリが充電を必要とするか否かを判定する工程を有する。充電が必要ならば、ユーザーによる介入なしにイグニッション・スイッチが所定位置にあるとき、第1バッテリに対して自動的に充電が行なわれる。充電は、第2の大きさの電圧を持つ第2電圧信号を第1の電圧を持つ第1電圧信号へ変換し、そして、第1電圧信号を第1バッテリへ供給することにより、行なわれるのが典型的である。この充電は、校正処理において決定された所定の期間にわたり行なわれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
ここで、現時点で発明者が認知している本発明の最良の形態について詳細に言及する。第1実施形態において、車両のバッテリを選択的に充電するための自動バッテリ充電システムを提供する。図1を参照すると、自動バッテリ充電システム10は、車両に配置されて動作する第1バッテリ12を含む。自動バッテリ充電システム10が用いられる車両は、選択的に位置可能なイグニッション・スイッチ14を含むのが典型的である。そのようなイグニッション・スイッチは、「オフ」及び「オン」位置の選択が可能である。
【0014】
自動バッテリ充電システム10は、第1電圧信号を第1バッテリ12へ供給する能力を持つ。この第1電圧信号は、第1バッテリ12を充電するのに充分な大きさを持つ。自動バッテリ充電システム10は更に充電器16に接続された制御器18を含む。制御器18は、第1バッテリ12が充電を必要としているか否かを判断する。制御器18が第1バッテリ12が充電を必要としていると判断するならば、制御器18は、ユーザーの介入なしに自動的に、充電器16に第1電圧信号を第1バッテリ12へ供給させる。制御器18は更に、イグニッション・スイッチが所定位置にあるときにのみ、第1バッテリ12の充電が許可されるようにするために、イグニッション・スイッチ14の位置を検出することが出来る。この所定位置は、オン位置であるのが典型的である。この実施形態のシステムは、イグニッション・スイッチの上記所定位置(通常「オン」位置)への操作以外のユーザーによる操作がなくでも、充電が要求されていると判定されたときには、充電を開始する。
【0015】
更に図1を参照すると、自動バッテリ充電システム10がHEVに設けられるとき、第1バッテリ12は高電圧バッテリであり、そして、制御器18は、トラクション・バッテリ制御モジュール(traction battery control module: TBCM)20及びコントローラー・エリア・ネットワーク(controller area network: CAN)22を含むことになる。適切な高電圧バッテリは、例えばSanyo Corporationから市販されている300Vのニッケル−金属水素化物トラクション・バッテリ・パックである。そのようなバッテリは、純電動モードでHEVを駆動することが出来る。CAN 22は、TBCM 20と通信する。制御器18がマイクロプロセッサーをベースとする少なくとも1つの制御器24を含むならば、本発明のシステムの構成部の更なる制御を行なうことが出来る。TCBM 20はまた、所定期間で第1バッテリが充電されるのを可能とする少なくとも1つのタイマー(不図示)を含むことになる。
【0016】
更に図1を参照すると、充電器16が、第2の大きさの電圧を持つ第2電圧信号を電圧源30から受ける。電圧源30は、第2電圧信号が第1電圧信号へ変換されるように、充電器16へ接続されるのが一般的である。典型的には、第1電圧信号の大きさは、第2電圧信号の大きさよりも大きい(第1電圧は第2電圧よりも高い)。制御器18による制御と監視のもとで、第1バッテリが充電を必要としているときにのみ、第1バッテリへ電圧源30が提供される。典型的には、電圧源30は第2バッテリである。典型的なハイブリッド電気自動車への適用に際し、第1バッテリ12は、電圧源30が出力する大きさより高い電圧を出力することが可能な高電圧バッテリである。典型的な電圧は、約150から350ボルトの範囲になろう(約300ボルトであるのが最も典型的である)。更に、典型的なHEVへの適用において、電圧源30は、約10から15ボルトの範囲(最も典型的には約12ボルト)の出力電圧を持つ低電圧バッテリである。
【0017】
未だ図1を参照すると、自動バッテリ充電システム10は更に、制御器16と通信し、そして第1バッテリの充電に関するフィードバックを行なうシステム・モニタ40を含む。このシステム・モニタ40として、種々のモニタリングデバイス(監視機器)を用いるこが出来る。例えば、システム・モニタ40は、車両のインストゥルメントパネルに設けられた少なくとも1つのライトを有するものとしても良い。そのようなシステムにおいては、システムが充電中にライトを点灯することが出来る。システム・モニタ40は、車両バッテリ充電システムの状態を表すテキスト・メッセージを表示することが出来るディスプレーとすることも出来る。この後者の例は、ユーザーに、自動バッテリ充電システム10に関する具体的な情報とフィードバックが与えられるので、より好ましい。
【0018】
自動バッテリ充電システム10はまた、バッテリ12が充電を必要としていると判定されるときに、車両制御システムにより開かれる接触器42, 44を含む。更に、自動バッテリ充電システム10はまた、車両制御システムの一部である電圧モニタ46を含む。電圧モニタ46は、電圧源30(つまり低電圧12ボルト電源)上の電圧を判定する。ライン48は、第2電圧源バス(つまり車両の低電圧バス)を表す。この情報は、電圧源30がバッテリ12を充電するのに充分な車両制御システムにより用いられる。
【0019】
本発明の別の実施形態において、車両に配置されて動作する第1バッテリを充電する方法が、提供される。本発明の方法は、上述のシステムにより実施されることになるのが典型的である。従って、この方法が実行される車両は、上述のように、位置の選択が可能なイグニッション・スイッチを備えることになる。
【0020】
図2を参照すると、本発明の方法のフローチャートが示されている。ユーザーがイグニッション・スイッチを「オン」位置へ回した際に、車両が始動に失敗したとき、いくつかの予備的な動作がとられた後で、本発明の方法が用いられる。車両制御システムは、第1バッテリ(例えば、HEVにおける高電圧バッテリ)への全ての負荷を休止し、接触器を開き、そして、充電が必要であるとのメッセージを表示する。ブロック100において、第1バッテリが充電を必要とするか否かについての判定がなされる。具体的には第1バッテリが所定量の充電を必要としているか否かが判断される。充電が必要とされていなければ、フィードバック・ループ102により示されるように、この方法は、充電が必要とされているか否かの検証を繰り返す。所定量の充電が必要であるならば、ブロック104に示されるように、各種のバッテリ調整プロトコル(Rモード)が休止される。更に、充電が進行中であることをユーザーへ報知するメッセージを表示することが出来る(ブロック106)。
【0021】
次にブロック108で、最後に試みられた充電の状態が評価される。具体的には、電圧源30が低電圧バッテリであるならば、電圧源30の出力電圧が計測される。電源30からの電圧(VLV)が低いゆえに先の充電が中断されたのでなければ、電圧源30の出力電圧がブロック110に示されるような第1の所定電圧値(Vx)と比較される。反対に、先に試行された充電が電源30からの電圧(VLV)が低いゆえに先の充電が中断されたのであれば、電圧源30の出力電圧はブロック112に示されるような第2の所定電圧値(Vx)と比較される。典型的には、第1所定電圧値は、第2所定電圧値よりも小さい。ブロック114において、充電が開始されるべきであるか否かを判断するために、複数の状態が検証される。1つの状態は、先に試行された充電が中断されなかったならば、電圧源30の出力電圧が第1所定値よりも大きいことである。先に試行された充電が中断されたならば、電圧源30の出力電圧は第2所定値よりも大きくなければならない。
【0022】
更に、ブロック114に示されるように、以下の中断条件のいずれかが成立していれば、充電は許可されない。その中断条件とは、第1バッテリの出力電圧が所定のHV出力を越えている、バッテリの温度が所定温度を越えている、電位不良状態が存在する、接触器が閉じている、又はイグニッション・スイッチが所定位置にある(イグニッション・スイッチが「オン」位置にあるとき、充電が許可されるのが典型的である)である。いずれかの中断条件が成立しているならば、ブロック116に示されるように、充電が中断される。そして、充電を完了するのに必要な時間(この場合には、所定の充電時間の全て)を残して充電が中断されたことをユーザーに放置するメッセージが表示される(ブロック118)。中断された充電回数を記録するために、充電失敗カウンターが、1つインクリメントされる(ブロック120)。この中断された充電を特徴付けるデータは、EEPROMのようなメモリ装置に格納される(ブロック122)。そのようなデータには例えば、充電が完了したか否か、異常が生じたか否か、残存充電時間、などが含まれる。最後に、ブロック104で中断されたバッテリ調整処理(プロトコル)があれば、可能とされる(ブロック124)。
【0023】
更に図2を参照すると、ブロック114においていずれの中断条件も成立していなければ、ブロック126に示されるように充電が開始されて、第1バッテリの充電が所定期間継続する。この所定期間は、校正処理により判定されることになり、その際に、バッテリを充電するのに必要な期間が実験的に求められる。この所定期間のカウントダウンは、この期間充電が持続されるように、ブロック128に示される。そして、充電を完了するのにどれだけの時間が残っているかをユーザーに報知する状態メッセージが表示される(ブロック130)。充電中に、本発明の方法は、ブロック114と同じ態様で中断条件の成立を監視する(ブロック132)。中断条件が成立した場合には、充電が中断される(ブロック116)。この方法はそれから、上述のようにブロック116-124へ進む。中断が生じない通常動作中には、タイマーのカウントダウンを継続しながら、中断条件の成立を監視する(ブロック132及び134が反復される)。所定期間が満了すると、ブロック138に示されるように、充電が停止される。充電が完了したことをユーザーに報知する状態メッセージが充電期間と共に表示され(ブロック140)、そして、充電完了カウンターがインクリメントされる(ブロック142)。最後に、この方法は、上述のようにブロック122〜124へ進む。
【0024】
本発明の実施形態が図示そして説明されてきたものの、これらの実施形態が本発明の全ての可能な形態を図示そして説明することは意図されていない。むしろ、明細書で用いられる用語は、限定というよりも説明的なものであり、本発明の思想及び範囲から逸脱することなしに、種々の変更をなすことが出来る、ということが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の自動バッテリ充電システムの概略図である。
【図2】バッテリが自動的に再充電される本発明の方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0026】
12 第1(高電圧)バッテリ
14 イグニッション・スイッチ
16 充電器
18 制御器
20 トラクション・バッテリ制御モジュール
22 コントローラー・エリア・ネットワーク
30 第2(低電圧)バッテリ(電圧源)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に装備された第1バッテリを選択的に充電するための自動バッテリ充電システムであって、
上記第1バッテリを充電可能な第1の大きさの電圧を持つ第1電圧信号を、上記第1バッテリへ供給する能力を持つ充電器と、
該充電器に接続され、上記第1バッテリが充電を必要としているか否かを判定し、該第1バッテリが充電を必要としているときには、ユーザーからの介入なしに自動的に、上記充電器によって上記第1電圧信号を上記第1バッテリへ供給させる、制御器と、
を有するシステム。
【請求項2】
上記制御器が、位置の選択が可能なイグニッション・スイッチの位置を検出し、そして、該イグニッション・スイッチが所定位置にあるときに上記第1バッテリの充電を可能とする、請求項1のシステム。
【請求項3】
上記制御器が、
トラクション・バッテリ制御モジュールと、
該トラクション・バッテリ制御モジュールと通信するコントローラー・エリア・ネットワークと、
マイクロプロセッサーをベースとし、上記コントローラー・エリア・ネットワークと通信する少なくとも1つの制御器と、
を有する、請求項1又は2のいずれかのシステム。
【請求項4】
上記制御器は、更に、上記第1バッテリを所定期間充電するためのタイマーを有する、前記請求項1〜3のいずれか1つのシステム。
【請求項5】
上記充電器は、第2の大きさの電圧を持つ電圧源からの第2電圧信号を受け取り、それを上記第1電圧信号へ変換する、前記請求項1〜4のいずれか1つに記載のシステム。
【請求項6】
上記電圧源が第2バッテリである、請求項5のシステム。
【請求項7】
上記第1の電圧が上記第2の電圧よりも高電圧である、請求項5又は6のいずれかのシステム。
【請求項8】
上記第1の電圧の大きさが約300ボルトであり、上記第2の電圧の大きさが約12ボルトである、請求項7のシステム。
【請求項9】
上記制御器と通信し、上記第1バッテリの充電に関するフィードバックを行なうシステム・モニタを更に有する、前記請求項1〜8のいずれか1つのシステム。
【請求項10】
上記システム・モニタが、車両のインストゥルメントパネルに設けられたライトである、請求項9のシステム。
【請求項11】
上記システム・モニタが、テキスト・メッセージを表示可能なディスプレーである、請求項9のシステム。
【請求項12】
位置の選択が可能なイグニッション・スイッチを持つハイブリッド電気自動車に装備された高電圧バッテリを、選択的に充電するための自動バッテリ充電システムであって、
上記高電圧バッテリの定格値よりも電圧が低い低電圧信号を供給する低電圧バッテリと、
上記低電圧信号を、上記高電圧バッテリを充電可能な、上記低電圧信号よりも高電圧の高電圧信号へ変換する、充電器と、
該充電器に接続され、上記高電圧バッテリが充電を必要としているか否かを判定し、該高電圧バッテリが充電を必要としているときには、ユーザーからの介入なしに自動的に、上記充電器によって上記高電圧信号を上記高電圧バッテリへ供給させる、制御器と、
を有するシステム。
【請求項13】
上記制御器は、イグニッション・スイッチの位置を検出して、該イグニッション・スイッチが所定位置にあるときに上記高電圧バッテリの充電を可能とする、請求項12のシステム。
【請求項14】
上記制御器が、
トラクション・バッテリ制御モジュールと、
該トラクション・バッテリ制御モジュールと通信するコントローラー・エリア・ネットワークと、
マイクロプロセッサーをベースとし、上記コントローラー・エリア・ネットワークと通信する少なくとも1つの制御器と、
を有する、請求項12又は13のいずれかのシステム。
【請求項15】
上記制御器は、更に、上記高電圧バッテリを所定期間充電するためのタイマーを有する、請求項12〜14のいずれか1つのシステム。
【請求項16】
上記高電圧が約300ボルトであり、上記低電圧が約12ボルトである、請求項12〜15のいずれか1つのシステム。
【請求項17】
上記制御器と通信し、上記高電圧バッテリの充電に関するフィードバックを行なうシステム・モニタを更に有する、請求項12〜16のいずれか1つのシステム。
【請求項18】
上記システム・モニタが、車両のインストゥルメントパネルに設けられたライトである、請求項17のシステム。
【請求項19】
上記システム・モニタが、テキスト・メッセージを表示可能なディスプレーである、請求項17のシステム。
【請求項20】
位置の選択が可能なイグニッション・スイッチを持つ車両に装備された第1バッテリの充電方法であって、
上記第1バッテリが所定の充電量を必要としているか否かを判断する工程と、
上記イグニッション・スイッチが所定の位置にあるときに、上記バッテリに対する充電をユーザーによる介入なしに自動的に行なう工程と、
を有する方法。
【請求項21】
上記バッテリの充電工程は、第2の大きさの電圧を持つ第2電圧信号を第1の大きさの電圧を持つ第1電圧信号に変換する工程、及び、上記第1電圧信号を上記第1バッテリに供給する工程、を有する、請求項20の方法。
【請求項22】
上記バッテリの充電工程において所定期間充電が行なわれる、請求項20又は21のいずれかの方法。
【請求項23】
充電を中断するか否かを判断する工程、及び、中断が判断されたときにバッテリの充電を途中停止させる工程、を更に有する、請求項20〜22のいずれか1つの方法。
【請求項24】
充電を中断するか否かを判断する工程では、所定値を越えるバッテリ電圧、所定温度を越えるバッテリ温度、故障状態の存在可能性、所定位置に設定されたイグニッション・スイッチ、所定値を下回る低電圧信号及び、それらの組み合わせからなる群から選択される中断条件に基づいて、充電を中断するか否かを判断する、請求項23の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2006−14593(P2006−14593A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−186245(P2005−186245)
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(503136222)フォード グローバル テクノロジーズ、リミテッド ライアビリティ カンパニー (236)
【Fターム(参考)】