説明

バイオセンサチップ

【課題】バイオセンサチップを提供する。
【解決手段】本発明は、バイオセンサチップに関し、ターゲット物質と感知物質との間の相互反応によって、前記ターゲット物質を検出するセンシング部と、前記センシング部と電気的に接続された基板回路部と、前記ターゲット物質を含む溶液性物質を前記センシング部に提供するチャンネル部と、前記基板回路部と結合して前記チャンネル部及びセンシング部を覆うカバーと、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ(センサー)チップに関し、より詳細には、バイオセンサ(センサー)チップに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にバイオセンサは、生化学的、光学的、熱的、電気的な反応による変化を測定する素子として、電気化学的バイオセンサに対する研究が活発に行われていることが最近の動向である。電気化学的バイオセンサは、測定原理によってその種類が多様であるが、生体分子検出のためにシリコン電界効果トランジスタFET原理を利用したバイオセンサがそのうちの一つである。
【0003】
前記原理を利用するバイオセンサは、シリコンナノワイヤでターゲット分子と感知分子との間の相互反応する際に発生する電気伝導度(conductivity)の変化を感知して特定バイオ物質を検出することである。このようなバイオセンサは、高い敏感度のために多くの研究が行われている。
【0004】
このようなバイオセンサは、家庭はもちろん医療界を始まった産業全般にかけて、多くの応用になると予想される。従って、比較的に低廉な価格にバイオセンサを提供することができるように製作費用が低く、製作過程が単純で、ターゲット物質が效果的にセンサに伝達されて電気的な信号が安定的に読み出されるべきである。
【0005】
一方、バイオセンサは、ターゲット物質を分離するために遠心分離機のような装置の使用が必要である。尚、ターゲット物質を含む物質を外部からセンサ内部に移動させるためにシリンジポンプの使用によって携帯が容易ではないという短所がある。特に、検出物質を測定する際にシリンジポンプの高費用及び大きい体積がバイオセンサの商用化にもっとも大きい障害物である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6、870、235号公報
【特許文献2】米国特許公開第2006‐0054936号公報
【特許文献3】韓国特許第10−0841355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、携帯が簡便なバイオセンサチップを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、製作費用が比較的に低廉で、使用しやすいバイオセンサチップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明によるバイオセンサチップは、シリコンナノワイヤが形成された電界効果トランジスタFETセンシング部と、流体チャンネルを有する透明性チャンネル部と、印刷回路基板と、透明性カバー(cover:被覆物)と、を含むことを特徴とする。
【0010】
前記の特徴を具現することができる本発明の実施形態によるバイオセンサチップは、ターゲット物質と感知物質との間の相互反応によって前記ターゲット物質を検出するセンシング部と、前記センシング部と電気的に接続された基板回路部と、前記ターゲット物質を含む溶液性物質を前記センシング部に提供するチャンネル部と、前記基板回路部と結合して前記チャンネル部及びセンシング部を覆うカバーと、を含むことができる。
【0011】
本発明の実施形態において、前記カバーは、前記溶液性物質の前記チャンネル部への入出経路を提供する溶液引入口と、溶液引出口と、を含むことができる。
【0012】
本発明の実施形態において、前記カバーは、ポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate)と、ポリカーボネート(Polycarbonate)と、サイクリックオレフィンコーポリマ(Cyclic olefine copolymer)と、ポリエチレンスルホン(Polyethylene sulfone)と、ポリスチレン(Polystyrene)と、これらの組合に構成された透明性の体と、を含むことができる。
【0013】
本発明の実施形態において、前記チャンネル部は、前記溶液引入口と上下整列されて、前記溶液引入口から前記センシング部への溶液性物質の流れ経路を提供するチャンネル溶液引入口と、前記溶液引出口と上下整列されて、前記センシング部から前記溶液引出口への溶液性物質の流れ経路を提供するチャンネル溶液引出口と、前記チャンネル溶液引入口から前記チャンネル溶液引出口まで延長されて前記溶液性物質の流れ経路を前記センシング部に制限させる流体チャンネルと、を含むことができる。
【0014】
本発明の実施形態において、前記チャンネル部は、ポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane)に構成された透明性の体を含むことができる。
【0015】
本発明の実施形態において、前記センシング部は、半導体基板と、前記半導体基板上に配置されて、前記チャンネル溶液引入口を通じて提供された溶液性物質と接触されて前記溶液性物質内のターゲット物質と相互反応する感知物質が固定されたセンサと、を含むことができる。
【0016】
本発明の実施形態において、前記基板回路部は、前記センシング部の配置位置を導くガイド溝を有する上部チップガイドと、前記センシング部と電気的に接続されて前記センシング部の電気信号入出力を担当する下部回路基板と、を含むことができる。
【0017】
本発明の実施形態において、前記基板回路部は、前記カバーとの結合のための結合溝を含み、前記カバーは、前記結合溝に挿入される結合突起を含むことができる。
【0018】
前記の特徴を具現することができる本発明の変形実施形態によるバイオセンサチップは、半導体基板上に感知物質が固定されたセンサを含むセンシング部と、前記感知物質と相互反応するターゲット物質を含む溶液性物質を前記センシング部に提供して、前記溶液性物質を前記センサに接触させるチャンネル部と、前記センシング部と電気的に接続されて外部装置と前記センシング部との間の電気的な信号の入出力を担当する基板回路部と、前記基板回路部を覆って前記センシング部及びチャンネル部の配置空間を提供し、前記溶液性物質の入出経路を提供するカバーと、を含むことができる。
【0019】
本発明の変形実施形態において、前記カバーは、前記溶液性物質の前記チャンネル部への入出経路を提供する第1溶液引入口及び第1溶液引出口が設けられた第1透明性カバーを含むことができる。
【0020】
本発明の変形実施形態において、前記カバーは、前記第1透明性カバーを覆う第2透明性カバーをさらに含み、前記第2透明性カバーは、前記溶液性物質の流れ経路を提供する溶液フローチャンネルと、前記溶液性物質をフィルタリングするフィルタと、前記フィルタリングされた溶液性物質の前記第1透明性カバーへの入出経路を提供する第2溶液引入口及び第2溶液引出口と、前記第2溶液引出口を通じて排出される溶液性物質を格納する格納容器と、を含むことができる。
【0021】
本発明の変形実施形態において、前記センサは、互いに異なる蛋白質メーカを独立的に検出する複数個のセンサグループと、前記センシング部の電気信号変化の基準信号を得る少なくとも一つのセンサグループと、を含むことができる。
【0022】
本発明の変形実施形態において、前記基板回路部は、前記センシング部の配置位置を導くガイド溝が含まれたチップガイドと、前記センシング部の半導体基板とは伝導性両面接着テープによって接続される基板バイアスパッドと前記センシング部とはボンディングワイヤによって接続されるボンディングパッドを有する上部回路基板と、前記基板バイアスパッド及びボンディングパッドと接続された複数個の電気的な配線を有する第1レイヤと前記複数個の電気的な配線と接続された複数個の接続パッドを有する第2レイヤとを含む下部回路基板と、を含むことができる。
【0023】
前記の特徴を具現することができる本発明の他の変形実施形態によるバイオセンサチップは、半導体基板上に感知物質が固定された複数個のナノワイヤセンサを含むセンシング部と、前記感知物質と相互反応するターゲット物質を含む溶液性物質を前記複数個のナノワイヤセンサを横切って流れるように導く透明性チャンネル部と、前記センシング部と電気的に接続されて外部装置と前記センシング部との間の電気的な信号の入出力を担当する基板回路部と、前記基板回路部を覆って前記センシング部及びチャンネル部の配置空間を提供する下部透明性カバーと、前記下部透明性カバーを覆う上部透明性カバーと、を含むことができる。
【0024】
本発明の他の変形実施形態において、前記下部透明性カバーは、前記溶液性物質の前記チャンネル部への入出経路を提供する下部溶液引入口と、下部溶液引出口と、を含むことができる。
【0025】
本発明の他の変形実施形態において、前記上部透明性カバーは、前記下部溶液引入口及び下部溶液引出口と上下整列された上部溶液引入口及び上部溶液引出口と、前記上部溶液引入口に提供さいる溶液性物質をフィルタリングするフィルタと、前記上部溶液引出口から排出される溶液性物質を格納する格納容器と、前記溶液性物質の前記フィルタから前記上部溶液引入口への流れ経路を提供する第1溶液フローチャンネルと、前記溶液性物質の前記上部溶液引出口から前記格納容器への流れ経路を提供する第2溶液フローチャンネルと、を含むことができる。
【0026】
本発明の他の変形実施形態において、前記透明性チャンネル部は、前記下部溶液引入口及び下部溶液引出口と上下整列されたチャンネル溶液引入口及びチャンネル溶液引出口と、前記チャンネル溶液引入口から前記チャンネル溶液引出口まで延長されて前記溶液性物質を前記複数個のナノワイヤセンサの上に流れるように制限する流体チャンネルと、を含むことができる。
【0027】
本発明の他の変形実施形態において、前記ナノワイヤセンサは、前記溶液性物質と接触する不純物がドーピングされたシリコンナノチャンネルと、前記シリコンナノチャンネルの両側に配置されたソース/ドレーンと、を含むことができる。
【0028】
本発明の他の変形実施形態において、前記基板回路部は、前記センシング部の配置位置を導くガイド溝と、前記下部透明性カバーとの結合のための結合溝を有する上部チップガイドと、前記センシング部と接続される内部接続パッドと、前記内部接続パッドと電気的に接続された電気的な配線と、前記電気的な配線と接続され、外部装置が接続される外部接続パッドを有する下部印刷回路基板と、を含むことができる。
【0029】
本発明の他の変形実施形態において、前記下部透明性カバーは、前記結合溝に挿入される結合突起を含むことができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によると、製作工程が単純で製作費用が比較的に低廉であり、携帯が容易で、簡便にターゲット物質を検出することができて病院のような医療機関、或いは一般家庭でも難無く使用することができる効果がある。他の側面でバイオセンサチップの自体に溶液性物質をフィルタリングしてターゲット物質を分離することができるように構成することによって、溶液性物質を遠心分離機のような装置の助けなしに容易に分離することができ、毛細管現状によって溶液性物質をセンシング部に移動させることができて、検出物質を測定する際にシリンジポンプのような装置が要らなくて携帯性及び使用容易性を極大化することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態によるバイオセンサチップを示した斜視図である。
【図2】本発明の実施形態によるバイオセンサチップを示した分解斜視図である。
【図3】本発明の実施形態によるバイオセンサチップのカバーを示した斜視図である。
【図4A】本発明の実施形態によるバイオセンサチップのチャンネル部を示した斜視図である。
【図4B】本発明の実施形態によるバイオセンサチップのチャンネル部を製作するためのモールドを示した平面図である。
【図5A】本発明の実施形態によるバイオセンサチップのセンシング部を示した平面図である。
【図5B】本発明の実施形態によるバイオセンサチップのセンサを拡大して示した平面図である。
【図6A】本発明の実施形態によるバイオセンサチップの基板回路部を示した斜視図である。
【図6B】本発明の実施形態によるバイオセンサチップの基板回路部を示した分解斜視図である。
【図6C】本発明の実施形態によるバイオセンサチップにおいて、基板回路部の上部チップガイドを示した平面図である。
【図6D】本発明の実施形態によるバイオセンサチップにおいて、基板回路部の上部回路基板を示した平面図である。
【図6E】本発明の実施形態によるバイオセンサチップにおいて、基板回路部の下部回路基板を示した平面図である。
【図6F】本発明の実施形態によるバイオセンサチップにおいて、基板回路部の下部回路基板を示した平面図である。
【図7A】本発明の変形実施にによるバイオセンサチップを示した斜視図である。
【図7B】本発明の変形実施形態によるバイオセンサチップを示した分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態によるバイオセンサチップを添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
本発明と従来技術と比較した利点は、添付された図面を参照した詳細な説明と特許請求範囲を通じて明白になるはずである。特に、本発明は、特許請求範囲で指摘され、明白に請求される。しかし、本発明は、添付された図面に関して、次の詳細な説明を参照することによってよく理解されることができる。図面において同一の参照符号は多様な図面を通じて同一の構成要素を示す。
【実施形態】
【0034】
図1は、本発明の実施形態によるバイオセンサチップを示した斜視図である。
【0035】
図1を参照すると、本発明の実施形態によるバイオセンサチップ100は、外部で投入された溶液性物質に含まれたターゲット物質をセンシングするセンシング部150と、ターゲット物質を含む溶液性物質をセンシング部150に移動させるチャンネル部140と、センシング部150及びチャンネル部140を覆うカバー120と、センシング部150と電気的に接続されてセンシング部150と外部装置(例えば、リーダ器)の間の電気的な入出力信号を伝達する基板回路部130と、を含むことができる。
【0036】
ターゲット物質を含む溶液性物質は、溶液引入口124を通じて外部からバイオセンサチップ100内部に提供され、溶液引出口125を通じてバイオセンサチップ100内部から外部に排出されることができる。バイオセンサチップ100内部に提供された溶液性物質は、チャンネル部140によってセンシング部150に提供され特定成分がセンシングされることができる。図面での点線矢印は、溶液性物質の移動経路を示す。本発明の実施形態によると、溶液性物質は、血液、血清、又は血漿に希釈された溶液を含むことができる。
【0037】
図2は、本発明の実施形態によるバイオセンサチップを示した分解斜視図である。
【0038】
図2を参照すると、カバー120は、基板回路部130と結合されることができる。このためにカバー120は、結合突起128を含み、基板回路部130は、結合突起128が挿入されることができる結合溝138を含むことができる。一例としてカバー120は、四角形の形状を有することができ、結合突起128は、四角形の四つの角に形成されることができる。類似に基板回路部130は、四角形の形状を有することができ、結合溝138は、結合突起128と上下整列された位置に基板回路部130の四つの角に形成されることができる。結合突起128が結合溝138に挿入されることによって、カバー120と基板回路部130が結合され、これらの間にセンシング部150とチャンネル部140が自然に整列されて内蔵されることができる。
【0039】
カバー120と基板回路部130との間には、外部から提供された溶液性物質のうち、検出物質(ターゲット物質)をセンシングするセンシング部150と、溶液引入口124を通じて提供されたターゲット物質を含む溶液性物質をセンシング部150に提供するチャンネル部140とが提供されることができる。センシング部150は、基板回路部130と電気的に接続されることができ、チャンネル部140は、センシング部150上に置かれることができる。
【0040】
溶液性物質、例えば血液が溶液引入口124を通じてチャンネル部140に提供されると、その血液は、チャンネル部140によってセンシング部150に提供されてセンシング部150に含まれた感知物質と反応することができる。血液は、感知物質との反応の以後に溶液引出口125を通じて排出されることができる。
【0041】
図3は、本発明の実施形態によるバイオセンサチップのカバーを示した斜視図である。
【0042】
図3を図2と共に参照すると、カバー120は、チャンネル部140とセンシング部150を覆ってこれらを外部から保護する役割をすることができる。又、カバー120は、適当な圧縮力にチャンネル部140を押さえて、センシング部150との堅固な結合を具現してチャンネル部140に沿って流れる溶液性物質が漏水されることを防止する役割をすることができる。これによって、カバー120は、チャンネル部140とセンシング部150の位置が固定されることができるように設計された構造であることが望ましい。例えば、カバー120は、チャンネル部140の全、或いはチャンネル部140の上部が挿入されることができる空間126と、センシング部150が挿入されることができる空間127とを提供することができる構造を有することができる。センシング部150が挿入されることができる空間127は、センシング部150と基板回路部130との電気的な連結のためのボンディングワイヤを保護する空間をさらに含むことができる。これらの空間126、127は、陰刻パターンによって定義されることができる。
【0043】
バイオセンサチップ100内部での溶液性物質の流れ状態、或いは漏水可否、センシング部150とチャンネル部140の整列状態、センシング部150と基板回路部130との電気的な連結状態などを外部で観察しやすいようにカバー120の体121は、透明性材質に構成されることが望ましい。一例として、カバー120の体121を構成する透明性材質は、ポリメチルメタクリレート(以下、‘PMMA’と称する)のような透明なプラスチックを含むことができる。
【0044】
PMMAは、熱可塑性アクリルの一種として、ガラスの代替物に多く使われ、扱いやすく、価格が低廉である特徴がある。又、PMMAは、熱可塑性であるので、加熱した状態で金属モールドの上に置いて圧力を加えると、モールドとは反対の形状のプラスチックパターンが形成されることができるので望みの形態に作りやすいという特徴がある。カバー120の体121を構成することができる透明性材質として、上述したPMMAの以外にポリカーボネートと、サイクリックオレフィンコーポリマと、ポリエチレンスルホンと、ポリスチレンと、これらの組合などを採択することができる。
【0045】
溶液引入口124と溶液引出口125は、カバー120に提供されることができる。例えば、溶液引入口124と溶液引出口125は、カバー120の体121を貫通して形成された上下開口された形態であることができる。
【0046】
図4Aは、本発明の実施形態によるバイオセンサチップのチャンネル部を示した斜視図であり、図4Bは、チャンネル部を製作するためのモールドを示した平面図である。
【0047】
図4Aを図2と共に参照すると、チャンネル部140は、溶液性物質を望む経路に流れるように導くことであることができる。チャンネル部140は、溶液性物質が流れる経路を提供する流体チャンネル143と、流体チャンネル143の一端に形成されて流体チャンネル143に提供される溶液性物質が流入される経路を提供するチャンネル溶液引入口144と、流体チャンネル143を通過した溶液性物質が流出される経路を提供するチャンネル溶液引出口145が体141に形成されたことであることができる。チャンネル溶液引入口144とチャンネル溶液引出口145は、体141を貫通して形成された上下開口された形態であることができる。カバー120とチャンネル部140との間での溶液性物質の円滑な流れのためにチャンネル部140のチャンネル溶液引入口144及びチャンネル溶液引出口145は、カバー120の溶液引入口124及び溶液引出口125と上下整列される位置に、さらにその大きさが同一であることが望ましい。
【0048】
チャンネル部140は、下側のセンシング部150と相接し、流体チャンネル143に流れる溶液性物質の漏水が発生しないように上側のカバー120によって適当な力に押さえられることができる。従って、チャンネル部140の体141は、伸縮性を有し、溶液性物質の流れと漏水可否、センシング部150との整列状態などを外部で容易に観察することができるように透明性材質、例えば、ポリジメチルシロキサン(以下、‘PDMS’と称する)に構成されることができる。PDMSは、コンタクトレンズを始まった医療機器に広く使われているシリコン基盤の有機ポリマとして生体的互換性(bio-compatible)材質である。
【0049】
図4Bを参照すると、PDMSは、モールドに注いだ後に固めて製作することができるので、望みの形態の反対の形状を有したモールド146を先に製作してチャンネル部140を形成することができる。一例としてPDMSモールド146は、例えば4インチのシリコンウエハ147上にMEMS工程にパターン148、例えばSu-8パターンを形成して製作することができる。これによって、チャンネル部140は、大量生産が可能である。
【0050】
図4Aを再び参照すると、流体チャンネル143の断面積は、溶液性物質が流れる速度に影響を与え、全体の流れる溶液性物質の単位体積当たりのセンシング部150と相互作用することができる体積にも影響を与えることができる。従って、流体チャンネル143の断面積は、これを考慮してターゲット分子(ターゲット物質)とプローブ分子(感知物質)との反応が発生されるように適当な大きさに設計することが適切である。例えば、流体チャンネル143は、四角形(例えば、長方形)の断面を有することができ、体141のうちでセンシング部150と接触する下部に制限的に形成されることができる。
【0051】
図5Aは、本発明の実施形態によるバイオセンサチップのセンシング部を示した平面図であり、図5Bは、センサを拡大して示した平面図である。
【0052】
図5Aを図2と共に参照すると、センシング部150は、半導体基板151上に形成された複数個のセンサ152を含むことができる。センシング部150は、概略15mm×25mm程度の大きさを有することができる。チャンネル部140のチャンネル溶液引入口144を通じて提供された溶液性物質が流体チャンネル143の案内によってセンサ152を横切って流れ、この際のセンサ152は、流れる溶液性物質のうちでターゲット物質を感知することができる。
【0053】
半導体基板151は、いわゆるSOI(Silicon On Insulator)基板であることができる。センサ152は、互いに異なるターゲット物質を感知することができるように設計されることができる。一例としてセンサ152は、幾つかのグループ、例えば、第1グループ152a、第2グループ152b、第3グループ152c及び第4グループ152dに区分されることができる。第1乃至第3グループ152a〜152cは、互いに異なる3種の蛋白質メーカを独立的に感知するためのことであり、第4グループ152dは、センシング部150の電気信号変化の基準信号を得ることであることができる。4個のグループ152a〜152dの各々は、複数個、例えば8個のセンサ152を含むことができる。図5Bは、センサ152のうちで、その一部153を示したことである。
【0054】
図5Bを参照すると、センサ152は、シリコンナノワイヤを含むことができる。一例として、センサ152は、ナノチャンネル154と、その両端のソース/ドレーン155と、を含んで構成されることができる。ナノチャンネル154の高さ(半導体基板151の厚さ)は、数十nm範囲の値を有することができる。ナノチャンネル154は、P型又はN型にドーピングされたシリコンに形成されることができ、その表面には、検出しようとするメーカ(検出物質)と特異的な結合を形成する抗体(感知物質)がバイオ表面反応を通じて固定されることができる。各々のグループ152a〜152dに属するセンサ152は、同一のチャンネル幅Wと長さLを有することができる。一例として、ナノチャンネル154は、数十〜数百nm範囲の幅Wと、2〜20mm範囲の長さLを有することができる。ソース/ドレーン155は、金Au、金Au/クロムCr、金Au/チタンTi、金Au/クロムCr/アルミニウムAlなどの金属電極に形成されることができ、ソース/ドレーン155を通じて外部電圧がナノチャンネル154に印加されることができるように構成されることができる。他の例として、センシング部150は、特許文献1、或いは特許文献2に開示されたように構成されることができ、これらの特許文献は、本明細書に参照文献に結合される。
【0055】
図6Aは、本発明の実施形態によるバイオセンサチップの基板回路部を示した斜視図であり、図6Bは、基板回路部の分解斜視図である。
【0056】
図6Aを図2と共に参照すると、基板回路部130は、センシング部150がパッケージングされるために置かれる場所を提供し、センシング部150で発生された電気信号の入出力を担当することであることができる。基板回路部130は、大体にリーダ器のような外部装置と互換が可能になるように設計されることができる。一例として、基板回路部130は、一般的なスライドグラスの大きさ、概略76mm×25mm程度の大きさを有する大体に長方形の形状の印刷回路基板131を含むことができる。印刷回路基板131は、例えばエポキシレジンが含まれたガラス繊維を多重に重ねて製作することができる。印刷回路基板131は、カバー120とのパッケージング結合する際にセンシング部150に圧縮力が集中されなくて分散されるように伸縮性を有し、いくらの曲がれる特性を有していることが望ましい。印刷回路基板131の四つの角には、既に上述したようにカバー120に形成された結合突起128が挿入される結合溝138が含まれることができる。
【0057】
印刷回路基板131には、センシング部150と電気的に接続される内部接続パッド132、134と、内部接続パッド132、134を露出させて、センシング部150の整列位置を導くガイド溝135が含まれることができる。印刷回路基板131は、一つの層に構成された単一層構造、或いはいくつかの層が重なった複合層構造を有することができる。本発明の実施形態によると、図6C乃至図6Fを参照して後述のように複合層構造を有することができる。
【0058】
図6Bを参照すると、例えば、印刷回路基板131は、センシング部150が入る位置を導く上部チップガイド131aと、電気的な回路が形成された回路基板131b、131cを含む複合層構造であることができる。回路基板131b、131cは、センシング部150と電気的に接続される上部回路基板131bと、外部装置、例えばリーダ器と電気的に接続されることができる下部回路基板131cと、を含むことができる。
【0059】
図6Cは、基板回路部の上部チップガイドを示した平面図であり、図6Dは、基板回路部の上部回路基板を示した平面図であり、図6E及び6Fは、基板回路部の下部回路基板を示した平面図である。
【0060】
図6Cを図6Bと共に参照すると、上部チップガイド131aは、四つの角に配置された結合溝138と、センシング部150が入る位置を導くガイド溝135と、を含むことができる。ガイド溝135は、バック基板バイアスパッド132を露出させる第1溝135aと、ボンディングパッド134を露出させる第2溝135bと、を含むことができる。
【0061】
図6Dを図6Bと共に参照すると、上部回路基板131bには、センシング部150と電気的に接続される内部接続パッド132、134が含まれることができる。内部接続パッド132、134は、バック基板バイアスパッド132とボンディングパッド134が含まれることができる。バック基板バイアスパッド132上にセンシング部150が位置すると、例えば金Auに構成されたボンディングワイヤ139の一端と他端がセンシング部150とボンディングパッド134に各々に接続されることができる。これによって、センシング部150は、基板回路部130と電気的に接続されることができる。内部接続パッド132、134は、銅箔に製造されることができる。ボンディングパッド134の表面には金箔がさらにコーティングされていることができる。センシング部150の半導体基板151とバック基板バイアスパッド132との間には、伝導性両面接着カーボンテープが挿入されることができる。例えば、バック基板バイアスパッド132は、例えば一つが提供され、ボンディングパッド134は、四つの対が提供されることができる。四つの対のボンディングパッド134は、センシング部150の四つのグループ(図5Aの152a〜152d)と対応されることができる。一例として、一つの対のボンディングパッド134は、一つのグループ152aに属するセンサ152とボンディングワイヤ139によって電気的に接続されることができる。パッド132、134の数は、上述したことに限定されずに、これより大きい、或いは小さいことでありうる。
【0062】
図6Bを再び参照すると、下部回路基板131cは、複数個の電気的な配線161が形成された第1レイヤ136と、複数個の電気的な配線161と電気的に接続された複数個の外部接続パッド162が形成された第2レイヤ137と、を含むことができる。回路基板131c、131dは、三つのレイヤ、即ち、最上層の上部回路基板131cと、中間層の第1レイヤ136と、最下層の第2レイヤ137に構成されることができる。
【0063】
図6Eを図6Bと共に参照すると、第1レイヤ136には、一例として、四つの対のボンディングパッド134と電気的に接続される四つの対の第1配線161aと、バック基板バイアスパッド132と電気的に接続される一つの第2配線161bと、を含む総九つの電気的な配線161が含まれることができる。電気的な配線161の数は、これに限定されずに、これより大きい、或いは小さい数であることができる。電気的な配線161は、銅箔に形成されることができる。第1レイヤ136は、上部回路基板131bと第2レイヤ137との間に位置するので、第1レイヤ136に形成された複数個の電気的な配線161は、外部接触、或いは溶液性物質から保護されることができる。
【0064】
図6Fを図6Bと共に参照すると、第2レイヤ137には、一例として、九つの電気的な配線161と電気的に接続される九つの外部接続パッド162が含まれることができる。外部接続パッド162の数は、これに限定されずに、これより大きい、或いは小さいことができる。外部接続パッド162は、リーダ器のような外部装置と電気的に接続されることができる。これによって、センシング部150の電気的な信号がリーダ器まで伝えられることができる。外部接続パッド162は、銅箔に形成されることができ、その表面は、金箔にコーティングされていることができる。
【0065】
第1及び第2レイヤ136、137を貫通し、リーダ器のソケット結合のための複数個の孔163が形成されていることができる。孔163の内壁には、銅Cu、金Au、又は銅Cu/金Auのような金属がコーティングされていることができる。
【変形実施形態】
【0066】
図7Aは、本発明の変形実施形態によるバイオセンサチップを示した斜視図である。
【0067】
図7Aを参照すると、本発明の変形実施形態によるバイオセンサチップ200は、ターゲット物質を含む溶液性物質の外部からの投入及び排出を担当するカバー110と、投入された溶液性物質をセンシングするセンシング部150と溶液性物質をセンシング部150に移動させるチャンネル部140を覆うカバー120と、センシング部150と外部装置(例えば、リーダ器)との間の電気的な入出力信号を伝達する基板回路部130と、を含むことができる。
【0068】
以下で、カバー110とカバー120の区別の便宜のために、カバー110は、上部カバー110と称し、カバー120は、下部カバー120と称する。上部カバー110と下部カバー120は、各々に別個の構造体として、2階構造のカバーを構成することができる。或いは、上部カバー110と下部カバー120は、一体に構成されて単層構造のカバーを構成することができる。
【0069】
本発明の変形実施形態によると、バイオセンサチップ200は、溶液性物質を外部から提供し、検出過程(センシング過程)を経た溶液性物質が提供されて格納することができる提供部190を含むことができる。このような提供部190は、上部カバー110に設計されることができる。
【0070】
図7Bは、本発明の変形実施形態によるバイオセンサチップを示した分解斜視図である。
【0071】
図7Bを参照すると、上部カバー110は、既に上述で言及されたことのように溶液性物質を提供する提供部119を含むことができる。提供部119は、溶液性物質の移動経路を提供する溶液フローチャンネル113a、113bと、液性物質を投入するための上部溶液引入口114と、溶液性物質を排出するための上部溶液引出口115と、を含むことができる。溶液フローチャンネル113a、113bのうちで、第1溶液フローチャンネル113aの一端には、溶液性物質のうち、特性成分を分離することができるフィルタ116が配置されることができる。第2溶液フローチャンネル113bの一端には、検出過程が完了された溶液性物質を格納する格納容器117が配置されることができる。
【0072】
一例として、溶液性物質が血液(blood)である場合、フィルタ116は、全血(whole blood)のうちで、血球(blood corpuscle)をフィルタリングして、血漿(bloodplasma)或いは血清(blood serum)を分離することができることである。フィルタ116は、紙フィルタ、例えばMDI-FRIという品名に商用化されたことを含むことができる。血液がフィルタ116に提供されると、血液は、フィルタ116に吸収されて血液内の赤血球、白血球、血小板のような血球成分が除去されることができる。全血のうち、血球成分が除去された血漿、或いは血清は、第1溶液フローチャンネル113aを通過することができる。この際、検出しようとするターゲット物質を含む血液は、毛細管現状によって上部溶液引入口114に到達して、上部溶液引入口114を通過した血液は、チャンネル部140を経て、センシング部150に提供されて血液のうち、特性成分が検出されることができる。
【0073】
上部カバー110の体111は、溶液性物質の流れ状態が漏水可否を外部で容易に観察することができるように透明性材質に構成されることができる。例えば、上部カバー110の体111は、ポリメチルメタクリレートと、ポリカーボネートと、サイクリックオレフィンコーポリマと、ポリエチレンスルホンと、ポリスチレンと、これらの組合などに形成されることができる。
【0074】
下部カバー120と、チャンネル部140と、センシング部150と、基板回路部130は、図1乃至図6Fを参照して説明したことと大体に同一であることであることができる。概略的に説明すると、下部カバー120と基板回路部130は、結合突起128が結合溝138に挿入されることによって、互いに結合されることができる。結合された下部カバー120と基板回路部130との間には、チャンネル部140とセンシング部150がパッケージングされることができる。下部カバー120には、上部溶液引入口114と上下整列された溶液引入口124(以下、‘下部溶液引入口’と称する)と、上部溶液引出口115と上下整列された溶液引出口125(以下、‘下部溶液引出口’と称する)と、を含むことができる。チャンネル部140は、下部溶液引入口124と上下整列されたチャンネル溶液引入口144と、下部溶液引出口125と上下整列されたチャンネル溶液引出口145と、チャンネル溶液引入口144とチャンネル溶液引出口145との間に形成されて溶液性物質をセンシング部150のセンサ152を横切って流れるように導く流体チャンネル143と、を含むことができる。基板回路部130は、バック基板バイアスパッド132と、ボンディングパッド134と、リーダ器のような外部装置が結合される電気的な回路が形成された印刷回路基板131と、を含むことができる。
【0075】
本発明の変形実施形態によるバイオセンサチップ200は、遠心分離機の使用なしにフィルタ116によって血液を血球と血漿(又は血清)に容易に分離することができる。又、シリンジポンプの使用なしに毛細管現状によって、血液は上部溶液引入口114と、下部溶液引入口124と、チャンネル溶液引入口144を順次に経て流体チャンネル143に流れてセンシング部150に移動されることができる。ターゲット物質を含む血液が毛細管現状によってセンシング部150に伝えられると、ターゲット物質と感知物質との相互反応が発生して電気伝導度の変化が発生して、これによってターゲット物質の存在、或いはその濃度などを検出することができる。検出過程が完了された血液は、チャンネル溶液引出口145と、下部溶液引出口125と、上部溶液引出口115を通じて順次に排出されて、排出された血液は、第2溶液フローチャンネル113bによって格納容器117に流れて格納されることができる。
【0076】
以上、本発明を、実施形態を参照しながら説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
本願発明にあっては、(1)ターゲット物質と感知物質との間の相互反応によって前記ターゲット物質を検出するセンシング部と、
前記センシング部と電気的に接続された基板回路部と、
前記ターゲット物質を含む溶液性物質を前記センシング部に提供するチャンネル部と、
前記基板回路部と結合して前記チャンネル部及びセンシング部を覆うカバと、を含むことを特徴とするセンサチップが提案される。
(2)前記カバは、前記溶液性物質の前記チャンネルへの入出経路を提供する溶液引入口と、溶液引出口と、を含むことを特徴とする上記(1)に記載のセンサチップが提案される。
(3)前記カバはポリメチルメタクリレートと、ポリカーボネートと、サイクリックオレフィンコーポリマと、ポリエチレンスルホンと、ポリスチレンと、これらの組合のうちで選択された何れか一つに構成された透明性の体と、を含むことを特徴とする上記(2)に記載のセンサチップが提案される。
(4)前記チャンネル部は、
前記溶液引入口と上下整列されて、前記溶液引入口から前記センシング部への溶液性物質の流れ経路を提供するチャンネル溶液引入口と、
前記溶液引出口と上下整列されて、前記センシング部から前記溶液引出口への溶液性物質の流れ経路を提供するチャンネル溶液引出口と、
前記チャンネル溶液引入口から前記チャンネル溶液引出口まで延長されて前記溶液性物質の流れ経路を前記センシング部に制限させる流体チャンネルと、を含むことを特徴とする上記(2)に記載のセンサチップが提案される。
(5)前記チャンネル部は、ポリジメチルシロキサンに構成された透明性の体を含むことを特徴とする上記(4)に記載のセンサチップが提案される。
(6)前記センシング部は、
半導体基板と、
前記半導体基板上に配置されて、前記チャンネル溶液引入口を通じて提供された溶液性物質と接触されて前記溶液性物質内のターゲット物質と相互反応する感知物質が固定されたセンサと、を含むことを特徴とする上記(4)に記載のセンサチップが提案される。
(7)前記基板回路部は、
前記センシング部の配置位置を導くガイド溝を有する上部チップガイドと、
前記センシング部と電気的に接続されて前記センシング部の電気信号入出力を担当する下部回路基板と、を含むことを特徴とする上記(1)に記載のセンサチップが提案される。
(8)前記基板回路部は、前記カバとの結合のための結合溝を含み、前記カバは、前記結合溝に挿入される結合突起を含むことを特徴とする上記(1)に記載のセンサチップが提案される。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、バイオセンサチップを製作する半導体産業に適用可能であり、特に製造業、又はこれを応用する医療機器及びその他の健康機器などに適用可能である。
【符号の説明】
【0078】
120 カバー
124 溶液引入口
125 溶液引出口
128 結合突起
130 基板回路部
138 結合溝
140 チャンネル部
150 センシング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に感知物質が固定されたセンサを含むセンシング部と、
前記感知物質と相互反応するターゲット物質を含む溶液性物質を前記センシング部に提供して、前記溶液性物質を前記センサに接触させるチャンネル部と、
前記センシング部と電気的に接続されて外部装置と前記センシング部との間の電気的な信号の入出力を担当する基板回路部と、
前記基板回路部を覆って前記センシング部及びチャンネル部の配置空間を提供し、前記溶液性物質の入出経路を提供するカバと、を含むことを特徴とするセンサチップ。
【請求項2】
前記カバは、前記溶液性物質の前記チャンネル部への入出経路を提供する第1溶液引入口及び第1溶液引出口が設けられた第1透明性カバを含むことを特徴とする、請求項1に記載のセンサチップ。
【請求項3】
前記カバは、前記第1透明性カバを覆う第2透明性カバをさらに含み、
前記第2透明性カバは、
前記溶液性物質の流れ経路を提供する溶液フローチャンネルと、
前記溶液性物質をフィルタリングするフィルタと、
前記フィルタリングされた溶液性物質の前記第1透明性カバへの入出経路を提供する第2溶液引入口及び第2溶液引出口と、
前記第2溶液引出口を通じて排出される溶液性物質を格納する格納容器と、を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のセンサチップ。
【請求項4】
前記センサは、
互いに異なる蛋白質メーカを独立的に検出する複数個のセンサグループと、
前記センシング部の電気信号変化の基準信号を得る少なくとも一つのセンサグループと、を含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のセンサチップ。
【請求項5】
前記基板回路部は、
前記センシング部の配置位置を導くガイド溝が含まれたチップガイドと、
前記センシング部の半導体基板とは伝導性両面接着テープによって接続される基板バイアスパッドと、前記センシング部とはボンディングワイヤによって接続されるボンディングパッドを有する上部回路基板と、
前記基板バイアスパッド及びボンディングパッドと接続された複数個の電気的な配線を有する第1レイヤと、前記複数個の電気的な配線と接続された複数個の接続パッドを有する第2レイヤを含む下部回路基板と、を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のセンサチップ。
【請求項6】
半導体基板上に感知物質が固定された複数個のナノワイヤセンサを含むセンシング部と、
前記感知物質と相互反応するターゲット物質を含む溶液性物質を前記複数個のナノワイヤセンサを横切って流れるように導く透明性チャンネル部と、
前記センシング部と電気的に接続されて、外部装置と前記センシング部との間の電気的な信号の入出力を担当する基板回路部と、
前記基板回路部を覆って前記センシング部及びチャンネル部の配置空間を提供する下部透明性カバと、
前記下部透明性カバを覆う上部透明性カバと、を含むことを特徴とするセンサチップ。
【請求項7】
前記下部透明性カバは、前記溶液性物質の前記チャンネル部への入出経路を提供する下部溶液引入口及び下部溶液引出口を含むことを特徴とする、請求項6に記載のセンサチップ。
【請求項8】
前記上部透明性カバは、
前記下部溶液引入口及び下部溶液引出口と上下整列された上部溶液引入口及び上部溶液引出口と、
前記上部溶液引入口に提供される溶液性物質をフィルタリングするフィルタと、
引出口から排出される溶液性物質を格納する格納容器と、
前記溶液性物質の前記フィルタから前記上部溶液引入口への流れ経路を提供する第1溶液フローチャンネルと、
前記溶液性物質の引出口から前記格納容器への流れ経路を提供する第2溶液フローチャンネルと、を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載のセンサチップ。
【請求項9】
前記透明性チャンネル部は、
前記下部溶液引入口及び下部溶液引出口と上下整列されたチャンネル溶液引入口及びチャンネル溶液引出口と、
前記チャンネル溶液引入口から前記チャンネル溶液引出口まで延長されて、前記溶液性物質を前記複数個のナノワイヤセンサ上に流れるように制限する流体チャンネルと、を含むことを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載のセンサチップ。
【請求項10】
前記ナノワイヤセンサは、
前記溶液性物質と接触する不純物がドーピングされたシリコンナノチャンネルと、
前記シリコンナノチャンネルの両側に配置されたソース/ドレーンと、を含むことを特徴とする請求項6〜9の何れか一項に記載のセンサチップ。
【請求項11】
前記基板回路部は、
前記センシング部の配置位置を導くガイド溝と、前記下部透明性カバとの結合のための結合溝を有する上部チップガイドと、
前記センシング部と接続される内部接続パッドと、前記内部接続パッドと電気的に接続された電気的な配線と、前記電気的な配線と接続され、外部装置が接続される外部接続パッドを有する下部印刷回路基板と、を含むことを特徴とする、請求項6〜10の何れか一項に記載のセンサチップ。
【請求項12】
前記下部透明性カバは、前記結合溝に挿入される結合突起を含むことを特徴とする、請求項6〜11の何れか一項に記載のセンサチップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2012−88326(P2012−88326A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−264813(P2011−264813)
【出願日】平成23年12月2日(2011.12.2)
【分割の表示】特願2009−254130(P2009−254130)の分割
【原出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】