説明

バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの調製方法

本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの調製方法、およびその安定性を増大させる方法ならびにそのような方法によって調製される多形体Aに関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)のもと、その全体が参照により本明細書に援用される、2008年2月11日出願の米国特許出願第61/027,634号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの調製方法、ならびにそのような方法によって調製されるバゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aに関する。
【背景技術】
【0003】
バゼドキシフェン酢酸塩は、(1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3−メチル−1H−インドール−5−オール酢酸)という化学名をもち、以下に示す化学構造を有する。
【0004】
【化1】

【0005】
バゼドキシフェン酢酸塩は、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)と通常呼ばれる薬物の部類に属する。その分類に合致して、バゼドキシフェンは、エストロゲン受容体(ER)に対する親和性を示すが、組織選択的なエストロゲン様効果を示す。たとえば、バゼドキシフェン酢酸塩は、子宮刺激の前臨床モデルにおいて子宮応答の刺激をほとんどまたはまったく示さない。逆に、バゼドキシフェン酢酸塩は、オステオペニアの卵巣摘出ラットモデルにおける骨量減少の予防およびコレステロールの減少においてエストロゲン作動薬様効果を示す。MCF−7細胞系(ヒト乳癌細胞系)では、バゼドキシフェン酢酸塩は、エストロゲン拮抗薬としての挙動を示す。こうしたデータは、バゼドキシフェン酢酸塩が、骨および心血管脂質パラメータに対してはエストロゲン様であり、子宮および乳房組織に対しては抗エストロゲン性であり、したがってエストロゲン受容体が関与するいくつかの異なる疾患または疾患様状態を治療する潜在的可能性を有することを示している。
【0006】
米国特許第5,998,402号および第6,479,535号は、バゼドキシフェン酢酸塩の調製について報告し、この塩が174〜178℃の融点を有すると特徴付けている。バゼドキシフェン酢酸塩の合成による調製は、一般文献にも掲載されている。たとえば、融点が170.5〜172.5℃である結晶性固体としての塩を報告している、Millerら、J.Med.Chem.、2001、44、1654〜1657を参照されたい。この薬物の生物活性についての別の記述も、一般文献に掲載されている(たとえば、Millerら、Drugs of the Future、2002、27(2)、117〜121)。
【0007】
特定の薬物の結晶多形体がしばしば、薬物の調製の容易さ、安定性、溶解性、貯蔵安定性、製剤の容易さ、およびin vivo薬理の重要な決定要因となることはよく知られている。多形体が存在するのは、問題の同じ組成物が異なる格子配置で結晶化して、特定の多形体に特有の異なる熱力学的性質および安定性をもたらす場合である。2種以上の多形物質を生成することができる場合では、両方の多形を純粋な形で製造する方法を有することが望ましい。どの多形が好ましいかを決める際、多形のいくつもの性質を比較し、多くの物理的性質の変数に基づき好ましい多形を選択しなければならない。調製の容易さや安定性などの特定の側面が不可欠であると考えられるある種の状況において、1つの多形体が好ましい場合がある可能性は多分にある。他の状況では、より高い溶解性および/またはより優れた薬物動態のために異なる多形が好ましい場合もある。
【0008】
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aは、US2005/0227965で開示されており、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Bは、US2005/0250762で開示されている。多形体Aは、水性溶媒系と有機溶媒系のどちらへの溶解度も多形体Bより高い。このことは、特定の組成物の溶解度が問題となる製剤または投与において特に有利である。たとえば、より高い溶解度は、生体への吸収および薬物の分布に影響を及ぼし得る生物学的利用能を左右し得るだけでなく、液体担体中への製剤を円滑にすることもできる。しかし、多形体Aは、動力学的(または準安定)多形であり、多形体Bは、熱力学的により安定な多形である。多形体Aは、溶媒または溶媒混合物(たとえば、酢酸エチルおよびエタノール)と接触すると、多形体Bに容易に転換する場合があり、このことは、多形体Bを実質的に含んでいない純粋な多形体Aを調製するための課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aは、ある種の薬物製剤においてより良好な生物学的利用能を提供するので、バゼドキシフェン酢酸塩の純粋な多形体Aを確実に生成することのできる新しく実用的な方法が必要である。本明細書に記載の、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを調製する方法は、これらおよび他の必要を満たす助けとなる。バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの調製方法は、2008年2月11日に出願された、本発明の譲受人に譲渡され、同時係属の米国特許出願第61/027,607号でも開示されている。
【0010】
別段定義しない限り、本明細書で使用する技術用語および科学用語はすべて、本発明が属する分野の技術者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。本発明を実践または試行する際に、本明細書に記載のものと類似または同等の方法および材料を使用することもできるが、適切な方法および材料を以下に記載する。本明細書で言及するすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参照文献は、その全体を参照により本明細書に援用する。また、材料、方法、および例は、実例にすぎず、限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの調製方法に関し、その方法は、
(a)ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールを、エタノールを含む溶媒中、触媒存在下にて高温で水素と接触させて、バゼドキシフェン遊離塩基を含む第1の反応混合物を準備するステップであって、この第1の反応混合物が、ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールを実質的に含んでいないステップと、
(b)前記第1の反応混合物を抗酸化剤で処理して、第2の反応混合物を準備するステップと、
(c)前記第2の反応混合物を濾過して、バゼドキシフェン遊離塩基を含む溶液を準備するステップと、
(d)前記溶液を酢酸で処理して、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを結晶化するステップと
を含む。
【0012】
別の態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの安定性を高める方法に関し、その方法は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを乾燥形態に保つステップと、その乾燥形態が溶媒と接触することを防ぐステップとを含む。
【0013】
さらに別の態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの安定性を高める方法に関し、その方法は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを乾燥形態に保つステップと、その乾燥形態が溶媒の蒸気と接触することを防ぐステップとを含む。
【0014】
別の態様では、本発明は、本明細書に記載の方法に従って調製されるバゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aに関する。
【0015】
本発明の他の特徴および利点は、詳細な説明、図面、および特許請求の範囲から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体Bの赤外スペクトルを示すオーバーレイグラフである(図1の下部が多形体Aに対応し、上部が多形体Bに対応する)。
【図2】バゼドキシフェン酢酸塩の多形体AのDSCサーモグラムである。
【図3】バゼドキシフェン酢酸塩の多形体BのDSCサーモグラムである。
【図4】バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体BのDSCサーモグラムのオーバーレイグラフである。
【図5】多形体Bの含有量が0.1%w/w未満である多形体Aバッチの例を示す、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体AのDSCサーモグラムである。
【図6】バゼドキシフェン酢酸塩の多形体AのTGA曲線を示すグラフである。
【図7】バゼドキシフェン酢酸塩の多形体BのTGA曲線を示すグラフである。
【図8】EtOHで湿らせたバゼドキシフェン酢酸塩多形体Aのサンプルについて、多形体Bの含有量を時間および温度に対して示すグラフである。
【図9】EtOAcで湿らせたバゼドキシフェン酢酸塩多形体Aのサンプルについて、多形体Bの含有量を時間および温度に対して示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aは、水性溶媒系と有機溶媒系のどちらへの溶解度もバゼドキシフェン酢酸塩の多形体Bより高い。結果として、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aは、薬物製剤により良好な生物学的利用能をもたらす。しかし、多形体Aは、動力学的(または準安定)多形であり、多形体Bは、熱力学的により安定な多形である。多形体Aは、溶媒または溶媒混合物(たとえば、酢酸エチルおよびエタノール)と接触すると多形体Bに容易に転換する場合があり、このことは、多形体Bを実質的に含んでいない純粋な多形体Aを調製するための課題となっている。本発明は、多形体Bを実質的に含んでいない純粋な多形体Aの調製方法を提供することにより、この課題に対処する。
【0018】
一態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの調製方法を提供し、その方法は、
(a)ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールを、エタノールを含む溶媒中、触媒存在下にて高温で水素と接触させて、バゼドキシフェン遊離塩基を含む第1の反応混合物を準備するステップであって、第1の反応混合物が、ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールを実質的に含んでいないステップと、
(b)前記第1の反応混合物を抗酸化剤で処理して、第2の反応混合物を準備するステップと、
(c)前記第2の反応混合物を濾過して、バゼドキシフェン遊離塩基(すなわち、酸、たとえば酢酸を含んでいないバゼドキシフェン)を含む溶液を準備するステップと、
(d)前記溶液を酢酸で処理して、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを結晶化するステップと
を含む。
【0019】
用語「実質的に含んでいない」とは、本明細書では、10%未満の望ましくない化合物または不純物、好ましくは5%未満の望ましくない化合物または不純物、より好ましくは1%未満の望ましくない化合物または不純物、たとえば0.5%未満または0.1%未満の望ましくない化合物または不純物しか含有しない化合物または混合物を指す。たとえば、「化合物Aは、化合物Bを実質的に含んでいない」、または「混合物Cは、化合物Bを実質的に含んでいない」とは、化合物Aまたは混合物Cが、10%未満の化合物B、好ましくは5%未満の化合物B、より好ましくは1%未満の化合物B、たとえば0.5%未満の化合物Bまたは0.1%未満の化合物Bしか含有しないことを意味する。
【0020】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(a)において、溶媒は、たとえば、エタノール−酢酸エチル、エタノール−アセトン−シクロヘキサン、エタノール−メタノール−シクロヘキサンなど、酢酸エチル、アセトン、シクロヘキサン、およびメタノールからなる群から選択される少なくとも1種の溶媒をさらに含む。一実施形態では、溶媒は、エタノールおよび酢酸エチルを含む。
【0021】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(a)を、約10時間未満で完了する。他のある実施形態では、ステップ(a)を約6時間未満で完了する。別の実施形態では、ステップ(a)を約4時間未満、たとえば、約3時間または約2時間未満で完了する。
【0022】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(a)において、触媒はPd/C触媒である。一実施形態では、使用するPd/C触媒は、使用するヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドール1molあたり約10mmol未満の量である。別の実施形態では、使用するPd/C触媒は、使用するヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドール1molあたり約6mmol未満の量である。
【0023】
別の実施形態では、Pd/C触媒は、1100m/gを超える総表面積(B.E.T)を有する。一実施形態では、Pd/C触媒は、約1500m/gを超える総表面積(B.E.T)を有する。B.E.T.とは、Brunauer−Emmett−Tellerを指し、大きい表面積1〜20m/gの材料に適用される表面積測定技術であり、圧力に応じた吸着ガス(たとえば、低温のN)(単層付着量)に基づくものである。たとえば、G.A.Somorjai、Principles of Surface Chemistry、Prentice−Hall、Englewood Cliffs、NJ、1972、p.216を参照されたい。
【0024】
一実施形態では、Pd/C触媒は、湿潤炭素上の非還元型Pdであり、そのPd/C触媒は、Engelhard 5%Pd on Carbon Powder DeLinkコード5398である。別の実施形態では、Pd/C触媒は、Engelhard 5%Pd on Carbon Powder触媒コード5016である。どちらの触媒も、Engelhard Corporation、ニュージャージー州Iselinから購入することができる。
【0025】
2種の触媒は、非常に異なる物理的化学的特性を示す。表1に2種の触媒の主な特性を示す。
【0026】
【表1】

【0027】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(a)を、約30℃以上の温度(約78℃まで、たとえば約75℃、約70℃、約65℃、約60℃、約55℃、約50℃、約45℃、約40℃、または約35℃)で実施する。他のある実施形態では、ステップ(a)を、約40℃以上の温度(約78℃まで、たとえば約75℃、約70℃、約65℃、約60℃、約55℃、約50℃、または約45℃)で実施する。さらに他の実施形態では、ステップ(a)を約30℃〜約50℃の間の温度で実施する。さらに他の実施形態では、ステップ(a)を約40℃〜約50℃の間の温度で実施する。別の実施形態では、ステップ(a)を約50℃の温度で実施する。
【0028】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(b)において、前記抗酸化剤は、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、クエン酸、没食子酸プロピル、α−トコフェロール(ビタミンE)、ビタミンE TPGS、ビタミンE酢酸エステル、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、およびこれらの混合物から選択される。別の実施形態では、前記抗酸化剤はアスコルビン酸である。
【0029】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(d)を、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aをシード添加することにより容易にする。他のある実施形態では、ステップ(d)を、約40℃以下の温度(0℃まで、たとえば35℃、30℃、25℃、20℃、15℃、10℃、または5℃)で実施する。さらに他の実施形態では、ステップ(d)を、約30℃以下の温度(0℃まで、たとえば25℃、20℃、15℃、10℃、または5℃)で実施する。さらに他の実施形態では、ステップ(d)を約0℃〜約40℃の温度で実施する。さらに他の実施形態では、ステップ(d)を約0℃〜約30℃の温度で実施する。ある実施形態では、ステップ(d)を約20℃〜約35℃の温度で実施する。他のある実施形態では、ステップ(d)を約25℃〜約30℃の温度で実施する。さらに他の実施形態では、ステップ(d)を約28℃〜約30℃の温度で実施する。
【0030】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(a)から(d)を不活性雰囲気下で実施する。不活性雰囲気の非限定的な例として、窒素、アルゴンなどが挙げられる。
【0031】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(d)において、前記バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aは、純度99%w/w超、たとえば、純度99.9%w/w超である。他のある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(d)において、前記バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aは、1%w/w未満の多形体B、たとえば、0.1%w/w未満の多形体Bしか含有しない。
【0032】
別の態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの調製方法を提供し、その方法は、
(a)ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールを、エタノールを含む溶媒中、触媒存在下にて高温で水素と接触させて、バゼドキシフェン遊離塩基を含む第1の反応混合物を準備するステップであって、第1の反応混合物が、ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールを実質的に含んでいないステップと、
(b)前記第1の反応混合物を抗酸化剤で処理して、第2の反応混合物を準備するステップと、
(c)前記第2の反応混合物を濾過して、バゼドキシフェン遊離塩基を含む溶液を準備するステップと、
(d)前記溶液を酢酸で処理して、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを結晶化するステップと、
(e)バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを濾過によって単離し、洗浄し、乾燥させるステップと
を含む。
【0033】
ある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(e)において、前記乾燥を撹拌フィルター乾燥機で行う。撹拌フィルター乾燥機は、単一容器において液体から固体を分離するのに有用である。乾燥機にスラリーを装入したなら、窒素などの気体を使用してフィルター乾燥機の上部から圧力をかけるか、または濾材の下から真空を引っ張り、それによって液体を押すか引くかで布またはメッシュに通して、ケーキを生成する。低い圧力を全般に使用して(たとえば1バール)、ケーキが、結晶が互いに融着するほど圧縮されないようにしておく。液体は、容器の底に存在する。結晶が濾材上に収集されている間、撹拌機の滑らかな刃がケーキの表面をならす働きをするので、割れ目は存在しない。撹拌機の他の刃は、両方向に回転することができるものであり、ケーキに食い込んで、ケーキの粉砕を助け、ケーキを濾材からはがすための歯を備えていてもよい。ケーキは、粉砕し、数回洗浄して、微量溶媒または不純物をすべて除去してもよい。熱を乾燥機に適用して、乾燥工程の速度を上げることもできる。
【0034】
撹拌フィルター乾燥機の撹拌頻度、瞬時撹拌時間(instantaneous duration)、合計撹拌時間、および乾燥時間は、特に、乾燥させる生成物の装入量に応じて様々でよい。一実施形態では、撹拌頻度は約120分であり、瞬時撹拌時間は約2分であり、合計撹拌時間は約18分であり、乾燥時間は約18時間である。別の実施形態では、撹拌頻度は約30分であり、瞬時撹拌時間は約1分であり、合計撹拌時間は約38分であり、乾燥時間は約19時間である。さらに別の実施形態では、撹拌頻度は約60分であり、瞬時撹拌時間は約1分であり、合計撹拌時間は約18分であり、乾燥時間は約18時間である。別の実施形態では、湿った生成物を撹拌せずに窒素流中にて低温(たとえば約0℃)で短期間(たとえば約1時間)放置して、生成物の湿度レベルを低下させた後に、乾燥工程を開始する。
【0035】
他のある実施形態では、本明細書に記載の方法のステップ(e)において、前記乾燥をタンブル乾燥機で行う。乾燥は、タンブル乾燥機において、窒素中および/または真空条件下で行うことができる。タンブル乾燥機は、様々な供給業者から、たとえば、イタリア国のItalvacuum CRIOXから購入することができる。
【0036】
別の態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの安定性を高める方法を対象とする。この方法は、前記バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを乾燥形態に保つステップと、その乾燥形態が溶媒と接触することを防ぐステップとを含む。一実施形態では、溶媒は、前記バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを完全または部分的に溶解し得る。
【0037】
別の態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの安定性を高める方法を対象とする。この方法は、前記バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを乾燥形態に保つステップと、その乾燥形態が溶媒と接触することを防ぐステップと、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを25℃以下の温度(約−196℃まで、たとえば約20℃、約15℃、約10℃、約5℃、約0℃、約−5℃、約−10℃、約−20℃、約−30℃、約−40℃、約−50℃、約−60℃、約−70℃、または約−80℃)に、たとえば、約0℃〜約25℃の温度に保つステップとを含む。
【0038】
さらに別の態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの安定性を高める方法を対象とする。この方法は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを乾燥形態に保つステップと、その乾燥形態が溶媒の蒸気と接触することを防ぐステップとを含む。一実施形態では、溶媒は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを完全または部分的に溶解することができる。出願人らは、驚くべきことに、エタノールなどの溶媒の蒸気の存在下で、多形体Aが多形体Bに部分的に変換し得ることを見出した。
【0039】
さらに別の態様では、本発明は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの安定性を高める方法を対象とする。この方法は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを乾燥形態に保つステップと、その乾燥形態が溶媒の蒸気と接触することを防ぐステップと、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを25℃以下の温度(約−196℃まで、たとえば約20℃、約15℃、約10℃、約5℃、約0℃、約−5℃、約−10℃、約−20℃、約−30℃、約−40℃、約−50℃、約−60℃、約−70℃、または約−80℃)に、たとえば、約0℃〜約25℃の温度に保つステップとを含む。
【0040】
一態様では、本発明は、本明細書に記載の方法に従って調製されるバゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを対象とする。ある実施形態では、そのような方法に従って調製されるバゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aは、純度99%w/w超、たとえば、純度99.5%w/w超または99.9%w/w超である。他のある実施形態では、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aは、1%w/w未満の多形体B、たとえば、0.5%w/wまたは0.1%w/w未満の多形体Bしか含有しない。本出願全体を通して、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの純度とは、多形純度を指す。
【0041】
本発明を以下の実施例によってさらに例示する。実施例は、例示する目的で示すにすぎない。実施例は、本発明の範囲または内容を限定するものとは決して解釈されない。
【実施例】
【0042】
(実施例1)
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体Bの赤外(IR)分析
固体状態のバゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体Bはどちらも、特徴的な赤外(IR)スペクトルを有する。多形体Aから多形体Bへの変換は、FT−IR/ATRおよびFBRM技術(Lasentec probe)によって「オンライン」で追跡することができる。「IRオンライン」実験は、React−IR 4000というシステムを、ダイヤモンドセンサーATRを備えたプローブ(Dicomp)を用いる構成で使用して実施することができる。「オンライン粒度分布」実験は、D600Rプローブを備え付けたLasentec FBRMというシステムを使用して実施することができる。
【0043】
IR測定は、数mgのサンプル粉末をプローブのダイヤモンドセンサーATRにうまく載せて実施する。照会スペクトル幅は4000〜650cm−1であり、分解能は4cm−1である(収集されるスペクトル毎に128スキャン)。一部の実験は、液体溶媒とバゼドキシフェン酢酸塩の粉末が直接に接触するのを回避しながらATRセンサーの周囲にエタノール蒸気雰囲気を作り出して実施する。
【0044】
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体Bのいくつかの特徴的な吸収ピークを表2に示す。図1は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体BのIRスペクトルのオーバーレイグラフを示すものである。図1の下部が多形体AのIRスペクトルであり、図1の上部が多形体BのIRスペクトルである。
【0045】
【表2】

【0046】
(実施例2)
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体Bの示差走査熱量測定(DSC)分析
示差走査熱量測定(DSC)は、アルミニウム気密皿を用い、一般に150〜190℃の温度幅において5℃/分で行う。多形体Aと多形体Bは、そのそれぞれの融点によって識別することができる。DSC結果を表3に要約する。図2は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体AのDSCサーモグラムである。図3は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体BのDSCサーモグラムである。図4は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体BのDSCサーモグラムのオーバーレイグラフを示す。
【0047】
【表3】

【0048】
DSC技術を使用して、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aとして生成されたバッチ中のバゼドキシフェン酢酸塩の多形体Bの存在を量的に決定することができる。図5は、多形体Bの含有量が0.1%w/w未満である多形体Aバッチの例を示すものである。
【0049】
(実施例3)
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体Bの熱重量分析(TGA)
熱重量分析(TGA)は、白金皿を用い、25〜280℃の温度範囲において4℃/分で「High−Res TGA」方式にて行う。(開いた系で)加熱する間、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aおよび多形体Bは、100℃より高温で酢酸を放出し、一般に235℃〜245℃の間で完了に至る。重量減少量は、11%〜12%の間であり、中和反応の酢酸(理論値10.8%)に一致する。多形体Aおよび多形体Bの酢酸減少のTGAプロフィールは、3つの画分に細分される。各画分の量は、あらゆる単一バッチに特有である。図6は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体AのTGA曲線を示す。図7は、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体BのTGA曲線を示す。
【0050】
(実施例4)
【0051】
【化2】

バゼドキシフェン酢酸塩の調製
水素化容器に、窒素中で、ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドール(64.4Kg)、酢酸エチル(95.7Kg、106.3L)、エチルアルコール(244.6Kg、309.7L)、およびパラジウム/C5(2.5%p/p、2.54Kg)を装入する。容器を水素で脱気し、次いで水素を圧力2バールまで再装入する。反応混合物を約50±2℃に加熱し、水素圧を最終的に4バールにセットする。水素吸収が終わってから約2時間後、容器を0.1バールまで脱気し、反応混合物のHPLC分析を行って、反応が完了したことを確認する。分析による肯定的な応答があった後、混合物を約20〜30℃に冷却し、容器を窒素で脱気する。容器にアスコルビン酸(0.50Kg)を装入し、内部温度約40〜50℃にセットする。溶液を約40〜50℃で約20分間撹拌する。
【0052】
次いで、窒素中にて溶液をプレートフィルター(プレートフィルターは、以下のとおりに調製する。セライト(2.0Kg)を、アセトン/シクロヘキサンで変性させたエチルアルコール(合計60.0Kg)に懸濁させる。遠心力ポンプを用い、懸濁液を、フィルターを挟んで約30分間再循環させる。フィルターは、溶媒で満たされた状態にしておき、次いで、溶液を濾過する約2時間前に、フィルターのジャケットを約60℃の水で満たす)で濾過し、シクロヘキサン/アセトンで変性させたエタノールで洗浄する(合計4.0Kg、2回に分けて)。次いで、窒素中にて、濾過した溶液に、供給容器を通して氷酢酸(2.0 Kg)を加え、溶液を約20分間撹拌し、次いでバゼドキシフェン酢酸塩多形体A(0.1Kg)をシード添加する。溶液の温度を約30〜40分間約30℃に保ち、次いで氷酢酸(6.9Kg)を約2時間で装入して、懸濁液を得る。
【0053】
懸濁液を約1時間で約0℃に冷却し、約0℃で約2時間放置し、次いで2回に分けて遠心分離し、各回分を、シクロヘキサン/アセトンで変性させたエチルアルコール7.3Kgで2回洗浄する。約55Kgの湿った生成物を得る。真空中にて約50℃で乾燥させた後、得られたのは、46Kgのバゼドキシフェン酢酸塩多形体Aであった。このステップの収率は約86〜88%であり、最終生成物の純度は約99%以上である。
【0054】
(実施例5)
バゼドキシフェン酢酸塩の調製−触媒研究
水素化ステップについては、触媒の量を減らしながらも、同じかまたはより良好な性能を実現する、すなわち、許容できる1時間あたり生産量を維持することが望ましい。しかし、当初の試験では、反応速度を実質的に減速させずに触媒量を減らすことは不可能であったことが示されている。たとえば、その中の水素化ステップに20時間かかっているUS2005/0227965の実施例1を参照されたい。出願人らは、驚くべきことに、ある種類の触媒を適切な条件下で用いて触媒量を実質的に削減できることを見出した。表4に、触媒量およびその濃度を加減する試験を一覧表示する。
【0055】
【表4】

【0056】
表4の実験5.6は、Pearlman型触媒(非還元型Pd)を用いて、水素化時間が1時間に短縮されることを示している。それにもかかわらず、非常に低い触媒濃度(1〜3mmol/molヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドール)での実験は、触媒中に含まれるかまたは脱ベンジル化過程の間に生成される少量の有毒物質に対して反応を非常に敏感にしてしまいかねない。したがって、水素化ステップについては、1〜3mmol/molという低い濃度より多い量、たとえば6mmol/molヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールといった量の触媒を使用することが望ましい可能性がある。
【0057】
さらに、触媒使用量を同等にし、他のすべての水素化条件を同じにして、2種の触媒を比較する。一方の触媒は、Engelhard 5% Pd on Carbon Powder触媒コード5016であり、他方は、Engelhard 5% Pd on Carbon Powder DeLinkコード5398である。Engelhard 5% Pd on Carbon Powder DeLinkコード5398では、同じ濃度で顕著なスピードの増大(300%を超える)が認められる。
【0058】
(実施例6)
バゼドキシフェン酢酸塩の調製−溶媒研究
表5は、トルエンおよび酢酸エチルをそれぞれ約26℃で使用したとき、水素化反応が緩慢であることを示している(実験6.2および6.3を参照されたい)。反応を完了する反応時間は、変性エチルアルコールを約28℃で使用したとき短縮される(実験6.1を参照されたい)。使用する変性エチルアルコールとして、(a)エチルアルコール、シクロヘキサン、およびメチルアルコールの95:3:5(v/v)混合物、ならびに(b)エチルアルコール、シクロヘキサン、およびアセトンの95:3:5(v/v)混合物が挙げられる。これら2種の溶媒混合物を使用して、反応時間の差は認められない。反応時間は、AcOEtとEtOHの混合物を約50℃で使用したときかなり短縮される(実験6.4を参照されたい)。
【0059】
【表5】

【0060】
(実施例7)
湿ったバゼドキシフェン酢酸塩多形体Aの安定性研究
実施例7は、湿ったバゼドキシフェン酢酸塩多形体Aの多形体Bへの変換における異なる溶媒の効果を示すものである。バゼドキシフェン酢酸塩多形体Aの結晶化スラリーの一部を収集する。グーチで濾過した後、湿ったバゼドキシフェン酢酸塩多形体Aを二分し、それぞれエタノール(実験7.1)および酢酸エチル(実験7.2)で洗浄する。2種の湿った生成物中の溶媒のGCデータは、実験7.1の生成物が主にエタノールで湿っており、実験7.2の生成物は、ほとんど酢酸エチルのみで湿っていることを示しており、これらそれぞれの乾燥減量(LOD)は、その14.5%および16%である。表6および7ならびに図8および9は、(EtOHで湿らせた)実験7.1および(EtOAcで湿らせた)7.2の2種のサンプルについて、多形体Bの含有量を時間および温度に対して記載するものである。
【0061】
【表6】

【0062】
【表7】

【0063】
2つの事例を比較して、多形体Aの多形体Bへの変換率は、EtOAcで洗浄したバッチよりもEtOHで洗浄したバッチで高い。この傾向は、最初の20時間で特に顕著であり、同じ温度条件で、バッチ7.1はバッチ7.2の少なくとも2倍量の多形体Bを特徴とする。しかし、酢酸エチルは、変換の速度を遅くするだけであると思われる。
【0064】
(実施例8)
乾燥バゼドキシフェン酢酸塩多形体Aの安定性研究
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体A(多形体Bを含有しないバッチ)の2種の乾燥サンプルを、通常雰囲気中にて50日間50℃に保っても、多形含有量の変化は検出されない。バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの(約1%の多形体Bを含有する)別の乾燥サンプルを150℃(その融点付近)に加熱しても、サンプルのDSC分析によって、多形体B含有量のいかなる変化も明らかにならない。
【0065】
工業的な造粒などの他の処理は、乾燥生成物の多形体Aから多形体Bへの変換を引き起こさないと思われる。10バッチの工業バッチを造粒前後に試験する。表8は、バゼドキシフェン酢酸塩多形体Aの乾燥サンプルにおいて、多形体Bの含有量に差がないことを示している。
【0066】
【表8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの調製方法であって、
(a)ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールを、エタノールを含む溶媒中、触媒存在下にて高温で水素と接触させて、バゼドキシフェン遊離塩基を含む第1の反応混合物を準備するステップであって、第1の反応混合物が、ヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドールを実質的に含んでいないステップと、
(b)前記第1の反応混合物を抗酸化剤で処理して、第2の反応混合物を準備するステップと、
(c)前記第2の反応混合物を濾過して、バゼドキシフェン遊離塩基を含む溶液を準備するステップと、
(d)前記溶液を酢酸で処理して、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを結晶化するステップと
を含む方法。
【請求項2】
ステップ(a)において、溶媒が、酢酸エチル、アセトン、シクロヘキサン、およびメタノールからなる群から選択される少なくとも1種の溶媒をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップ(a)を、約10時間未満、たとえば、約6時間未満または約4時間未満で完了する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ステップ(a)において、触媒がPd/C触媒である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
使用するPd/C触媒が、使用するヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドール1molあたり約10mmol未満、たとえば、使用するヘキサメチレンイミノベンジルオキシインドール1molあたり約6mmol未満の量である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
Pd/C触媒が、約1100m/gを超える、たとえば約1500m/gを超える総表面積(B.E.T)を有する、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
Pd/C触媒が、湿潤炭素上の非還元型Pdであり、そのPd/C触媒は、Engelhard 5%Pd on Carbon Powder DeLinkコード5398である、請求項4から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
Pd/C触媒が、Engelhard 5% Pd on Carbon Powder触媒コード5016である、請求項4から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ステップ(a)を、約30℃以上の温度、たとえば、約40℃以上の温度または約50℃の温度で実施する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ステップ(b)において、前記抗酸化剤が、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、クエン酸、没食子酸プロピル、α−トコフェロール(ビタミンE)、ビタミンE TPGS、ビタミンE酢酸エステル、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、およびこれらの混合物から選択される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ステップ(b)において、前記抗酸化剤がアスコルビン酸である、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(d)を、バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aをシード添加することにより容易にする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
ステップ(d)を、約40℃以下の温度、たとえば、約30℃以下の温度、約20℃〜約35℃の温度、約25℃〜約30℃の温度、または約28℃〜約30℃の温度で実施する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
ステップ(a)から(d)を不活性雰囲気下で実施する、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを濾過によって単離し、洗浄し、乾燥させるステップをさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記乾燥を撹拌フィルター乾燥機またはタンブル乾燥機で行う、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aの安定性を高める方法であって、前記バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを乾燥形態に保つステップと、その乾燥形態が、前記バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを完全または部分的に溶解し得る溶媒またはその蒸気と接触することを防ぐステップとを含む方法。
【請求項18】
前記バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aを25℃以下の温度、たとえば、約0℃〜約25℃の温度に保つことをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項に記載の方法に従って調製されるバゼドキシフェン酢酸塩の多形体A。
【請求項20】
バゼドキシフェン酢酸塩の多形体Aが純度99%超である、請求項19に記載のバゼドキシフェン酢酸塩の多形体A。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2011−511843(P2011−511843A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−546875(P2010−546875)
【出願日】平成21年2月11日(2009.2.11)
【国際出願番号】PCT/US2009/033772
【国際公開番号】WO2009/102773
【国際公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(309040701)ワイス・エルエルシー (181)
【Fターム(参考)】