説明

バッテリモジュール

【課題】振動や衝撃によってバッテリモジュールの中間部が垂れることを防止することができるバッテリモジュールを提供すること。
【解決手段】一対のエンドプレートと、前記一対のエンドプレートの間において一方向に整列された複数のバッテリセルと、前記複数のバッテリセルの上部に形成されるトッププレートと、前記複数のバッテリセルの下部に形成されるボトムプレートと、前記エンドプレート、トッププレート、およびボトムプレートが形成された複数のバッテリセルを収容するハウジングとを含むが、前記複数のバッテリセルの間には、少なくとも1つの補強部材をさらに含み、前記補強部材は、少なくとも1つの締結部を備える。この構成により、より強固なバッテリモジュールを製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリモジュールに関し、より具体的には、より強固に組み立て可能なバッテリモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、バッテリセルは、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド車、電気などのエネルギー源として用いられ、適用される外部機器の種類に応じて多様にその形態を変化させて使用する。
【0003】
携帯電話のような小型モバイル機器は、単一のバッテリセルの出力と容量で所定時間作動が可能である。しかし、電力消耗の多い電気自動車、ハイブリッド車のように長時間駆動、高電力駆動が必要な場合には、出力および容量を増加できるように、複数のバッテリセルを電気的に接続して大容量のバッテリモジュールを構成する。バッテリモジュールは、内蔵されたバッテリセルの数の増加によって出力電圧や出力電流を増加させることができる。そして、このバッテリモジュールを電気的に複数個接続してバッテリパックを構成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】大韓民国実用新案公開第2000‐0016883号
【特許文献2】大韓民国特許公開第2007‐0104691号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、バッテリセルの数が多くなると、バッテリモジュールの長さが長くなる。この場合、バッテリモジュールに振動や衝撃が加えられると、バッテリモジュールの中間部が流動し、バッテリモジュールが破損することがあるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数のバッテリセルで構成されたバッテリモジュールの中間部に補強部材を挿入することにより、振動や衝撃によってバッテリモジュールの中間部が垂れることを防止することができるバッテリモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、一対のエンドプレートと、前記一対のエンドプレートの間において一方向に整列された複数のバッテリセルと、前記複数のバッテリセルの上部に形成されるトッププレートと、前記複数のバッテリセルの下部に形成されるボトムプレートと、前記エンドプレート、トッププレート、およびボトムプレートが形成された複数のバッテリセルを収容するハウジングと、を備え、前記複数のバッテリセルの間には、少なくとも1つの補強部材をさらに備え、前記補強部材は、少なくとも1つの締結部を備えることを特徴とする、バッテリモジュールが提供される。
【0008】
このとき、前記補強部材の締結部は、前記ハウジングに締結してもよい。
【0009】
また、前記補強部材は、前記バッテリモジュールの中間部に位置するように設けてもよい。
【0010】
さらに、前記補強部材は、前記バッテリセルと当接する面が当該バッテリセルと同じ大きさに形成され、前記バッテリセルが連結される長手方向において所定の厚さを有し、上面から下面まで貫通した少なくとも1つの挿入ホールが形成されるようにしてもよい。
【0011】
また、前記補強部材の両側面および下面は、当該補強部材と当接する2つの前記バッテリセルの側面および下面の一部まで位置するように前記長手方向に延設されるようにしてもよい。
【0012】
さらに、前記締結部は、前記挿入ホールの下端部に位置するようにしてもよい。
【0013】
また、前記補強部材とハウジングとは、第1締結部材によって締結されるようにしてもよい。
【0014】
このとき、前記締結部に対応する前記ボトムプレートには、前記第1締結部材が貫通する貫通ホールが形成されてもよい。
【0015】
また、第1締結部材は、ボルトまたはスタッドのうちいずれか1つであってもよい。
【0016】
さらに、前記トッププレートは、前記バッテリセルの上面に対面するように配置されるトップベース部と、前記トップベース部の側部から前記バッテリセルの側面に折り曲げられたトップフランジ部とを含んでもよい。
【0017】
このとき、前記トップフランジ部と接触する前記補強部材の一対の側面には、前記バッテリモジュールの外側へ突出する突起部が形成されてもよい。
【0018】
そして、前記トップフランジ部には、前記突起部に対応する位置に、当該突起部を収容する突起収容部が形成されてもよい。
【0019】
前記突起部は、前記ボトムプレート側に向かうテーパ形状に形成してもよい。
【0020】
また、前記ボトムプレートは、前記バッテリセルの下面に対面するように配置されるボトムベース部と、前記ボトムベース部の側部から前記バッテリセルの側面に折り曲げられたボトムフランジ部とを含んでもよい。
【0021】
このとき、前記補強部材の両側面には、前記ボトムフランジ部と接触する結合孔を形成してもよい。
【0022】
そして、ボトムフランジ部には、前記結合孔に対応する結合ホールを形成してもよい。
【0023】
ここで、前記結合孔と前記結合ホールとは、第2締結部材によって締結されてもよい。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように本発明によれば、振動や衝撃によってバッテリモジュールの中間部が垂れることを防止するために、バッテリモジュールの中間部に補強部材を挿入することにより、より強固なバッテリモジュールを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係るバッテリモジュールを示す斜視図である。
【図2】同実施形態に係るバッテリモジュールを示す分解斜視図である。
【図3】同実施形態に係る補強部材を示す斜視図である。
【図4A】同実施形態に係る補強部材の平面図である。
【図4B】同実施形態に係る補強部材の正面図である。
【図4C】同実施形態に係る補強部材の側面図である。
【図5】図1のA−A’においてトッププレートの締結前にボトムプレートに補強部材を締結する状態を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るバッテリモジュールを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付した図面を参考にして、本発明の実施形態およびその他当業者が本発明の内容を容易に理解するために必要な事項について詳細に記載する。ただし、本発明は、請求の範囲に記載された範囲内で種々の異なる形態で実現可能であるため、下記に説明する実施形態は、表現の如何にかかわらず、例示的なものにすぎない。
【0027】
本実施形態を説明するにあたり、関連する公知機能あるいは構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不透明にする可能性があると判断された場合、その詳細な説明は省略する。そして、図面において、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、できるだけ同一の参照番号および符号で表していることに留意しなければならない。また、図面において、各層の厚さや大きさは、説明の便宜および明確性のために誇張することがあり、実際の層の厚さや大きさとは異なり得る。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係るバッテリモジュールを示す斜視図であり、図2は、本実施形態に係るバッテリモジュールを示す分解斜視図である。
【0029】
図1および図2を参照すると、本実施形態に係るバッテリモジュール100は、複数のバッテリセル10と、一対のエンドプレート110、120と、トッププレート130と、ボトムプレート140と、これらを収容するハウジング50とを含む。そして、複数のバッテリセル10の間には、少なくとも1つの補強部材160をさらに含む。
【0030】
本実施形態にかかる補強部材160は、バッテリモジュール100の中間部に位置し、ハウジング50の底部に締結される。これにより、振動や衝撃時にバッテリモジュール100の中間部の流動が防止され、より強固なバッテリモジュール100を製造することができる。また、複数のバッテリセル10を含むバッテリモジュール100は、その長さが長いため、バッテリモジュール100そのものの重量によって中間部が垂れることを防止することができる。
【0031】
このような補強部材160は、所定の厚さを有し、バッテリセル10と当接する面はバッテリセル10と同じ大きさに形成される。そして、補強部材160には、上面160aから下面160cまで貫通した挿入ホール162が形成される。この挿入ホール162は、第1締結部材146を用いてハウジング50に補強部材160を締結する際に工具が挿入可能な空間である。これについては、図5で詳細に説明する。
【0032】
そして、補強部材160の両側面(対向する2つの側面)160bおよび下面160cは、バッテリセル10が連結される方向(この方向を「長手方向」ともいう。)に延設される。このとき、補強部材160の両側面160bおよび下面160cは、補強部材160と当接する2つのバッテリセル10の側面および下面の一部を収容するように延設される。これにより、補強部材160と当接する2つのバッテリセル10の一部が補強部材160に収容されるため、締結部163が解除されても、揺れることなく強固にバッテリモジュール100の内部に装着可能である。
【0033】
補強部材160の締結部163は、挿入ホール162の下端部に位置する。つまり、補強部材160は、挿入ホール162を介して第1締結部材146が挿入され、この第1締結部材146がハウジング50に締結できる。このとき、締結部163に対応するボトムプレート140のボトムベース部140aには、第1締結部材146が貫通する貫通ホール145が形成される。ここで、第1締結部材146としては、ボルトまたはスタッド等を用いることができる。
【0034】
そして、補強部材160は、トッププレート130およびボトムプレート140にも固定可能である。このとき、トッププレート130は、複数のバッテリセル10の上面に対面するように配置されるトップベース部130aと、トップベース部130aの側部からバッテリセル10の側面に折り曲げられたトップフランジ部130bとを備える。また、ボトムプレート140は、複数のバッテリセル10の下面に対面するように配置されるボトムベース部140aと、ボトムベース部140aの側部からバッテリセル10の側面に折り曲げられたボトムフランジ部140bとを備える。
【0035】
そして、トップフランジ部130bおよびボトムフランジ部140bは、それぞれトップベース部130aおよびボトムベース部140aに対して略垂直となるように折り曲げられる。つまり、トップフランジ部130bおよびボトムフランジ部140bは、バッテリセル10の側面と接して延びることができる。
【0036】
このようなトッププレート130のトップフランジ部130bと接触する補強部材160の両側面160bには、バッテリモジュール100の外側に向かって突出する突起部161が形成される。そして、突起部161に対応するトップフランジ部130bには、突起部161を収容する突起収容部132が形成される。このとき、突起部161は、下部に向かうテーパ(taper)形状に形成される。このように、テーパ形状に形成された突起部161がホール形状の突起収容部132に嵌合される。これにより、補強部材160がトッププレート130に固定可能である。
【0037】
そして、ボトムプレート140のボトムフランジ部140bと接触する補強部材160の両側面には、結合孔164が形成される。また、結合孔164に対応するボトムフランジ部140bには、結合ホール143が形成される。これにより、結合ホール143を貫通して結合孔164に挿入される第2締結部材144によってボトムプレート140と補強部材160とが締結できる。
【0038】
ここで、結合孔164の内部は、ねじ山の形態に形成されてもよく、このとき、第2締結部材144は、ボルトの形態であってもよい。そして、第2締結部材144は、スタッドの形態に形成されてもよい。
【0039】
本実施形態に係る一対のエンドプレート110、120各々の上端および下端は、トップフランジ部130bおよびボトムフランジ部140bと接して締結できる。つまり、エンドプレート110、120と対面するトップフランジ部130bの長手方向における両端部は、エンドプレート110、120と締結部材30によって締結される。そして、エンドプレート110、120と対面するボトムフランジ部140bの長手方向における両端部は、締結部材20によってエンドプレート110、120と締結される。具体的には、エンドプレート110、120は、バッテリセル10と対向する面のうち側部に位置する一対の辺からバッテリモジュール100の外側に向かって長手方向に折り曲げられている。この折り曲げ部分の外側面(締結部材20、30が挿入される側の面)と、トップフランジ部130bおよびボトムフランジ部140bの内面とが対向した状態で、一対のエンドプレート110、120と、トップフランジ部130bおよびボトムフランジ部140bとは締結部材20、30により締結される。
【0040】
また、本実施形態に係る一対のエンドプレート110、120の間において一方向(長手方向)に整列された複数のバッテリセル10は、電極組立体、および電解液をケースに収容させた後、ケースをキャッププレートで密閉させることによって製造される。キャッププレート上には、正極端子11と、負極端子12と、端子11、12の間に備えられるベント13とが形成できる。電極組立体は、正極板と、負極板と、これらの極板の間に介在したセパレータとから構成することができる。
【0041】
ここで、正極板は正極端子11に接続され、負極板は負極端子12に接続され、電極組立体および電解液の電気化学的反応によって発生するエネルギーを外部に伝達する。また、ベント13は、バッテリセル10の内部で発生する気体を外部に放出する通路の役割を果たす。
【0042】
一対のエンドプレート110、120、トッププレート130、およびボトムプレート140は、複数のバッテリセル10を収容するための一定の空間を提供することができる。バッテリセル10は、区画された空間内に収納され、一方向に整列されて固定可能である。このとき、バッテリセル10は、広い前面が互いに対向するように並んで整列される。そして、隣接する2つのバッテリセル10の正極端子11および負極端子12は、バスバー(bus−bar)15を介して電気的に接続可能である。バスバー15には、正極端子11および負極端子12が貫通可能なホールが備えられ、端子11、12が貫通して接続されたバスバー15は、ナット16などの部材によって固定可能である。
【0043】
そして、一対のエンドプレート110、120は、それぞれ最外郭のバッテリセル10と面接触するように配置され、複数のバッテリセル10を内側に加圧することができる。このとき、一対のエンドプレート110、120、トッププレート130、およびボトムプレート140によって支持される複数のバッテリセル10は、正極端子11および負極端子12が互いに交互に整列され、直列に接続可能である。
【0044】
そして、一対のエンドプレート110、120は、トッププレート130およびボトムプレート140の一端および他端と接する部分に締結孔111、112、121、122を備えることができる。そして、トッププレート130およびボトムプレート140は、締結孔111、112、121、122に対応する部分に締結孔131、141を備えることができる。
【0045】
締結孔111、112、121、122および締結孔131、141は、締結部材20、30によって締結できる。つまり、締結孔111、112、121、122および締結孔131、141を締結部材20、30が貫通して締結されることにより、一対のエンドプレート110、120と、トッププレート130およびボトムプレート140との間の結合力を向上させることができる。例えば、締結部材20、30としては、ボルトまたはスタッド等を用いることができる。
【0046】
このように、締結孔111、112、121、122および締結孔131、141による締結は、バッテリモジュール100の外観および小型化に有利であり、空間活用度を向上させることができる。また、締結孔111、112、121、122および締結孔131、141は、トッププレート130またはボトムプレート140に集中する複数のバッテリセル10による応力を効果的に分散させることができるため、バッテリモジュール100の安全性を向上させることができる。
【0047】
このようなバッテリモジュール100の両端、すなわち、エンドプレート110、120の下端部には、ハウジング50との結合のための第1固定ホール113が形成され、第1固定ホール113に対応するボトムプレート140には、第2固定ホール142が形成される。これにより、ボルトまたはスタッドのような締結部材が第1固定ホール113と第2固定ホール142を貫通し、バッテリモジュール100をハウジング50に固定させることができる。
【0048】
図3は、本実施形態にかかる補強部材を示す斜視図である。
【0049】
図3を参照すると、補強部材160は、バッテリセル10と当接する面がバッテリセル10と同じ大きさに形成され、バッテリセル10が連結される方向において所定の厚さを有するように形成される。そして、補強部材160の上面160aから下面160cまで少なくとも1つの挿入ホール162が貫設される。
【0050】
本実施形態では、所定の間隔をおいて2つの挿入ホール162が形成される。挿入ホール162の下端部に形成された締結部163がハウジング50(図1参照)と締結される部分であるため、補強部材160の横幅に応じて適切に挿入ホール162を形成することにより、ハウジング50と補強部材160との締結力を向上させることができる。
【0051】
また、補強部材160の両側面160bおよび下面160cは、補強部材160と当接する2つのバッテリセル10(図1参照)の側面および下面の一部まで位置するように長手方向に延設できる。これにより、補強部材160がバッテリセル10を一部収容することにより、補強部材160とハウジング50との締結が解除されても、揺れることなく強固にバッテリモジュール100の内部に装着可能である。さらに、補強部材160が延びることにより、中間部に位置するバッテリセル10を支持する役割を果たすこともできる。
【0052】
このような補強部材160がバッテリモジュール100(図1参照)の中間部に挿入されることにより、振動や衝撃によってバッテリモジュール100の中間部が垂れることを防止することができ、より強固なバッテリモジュール100を実現することができる。
【0053】
図4Aは、本実施形態に係る補強部材の平面図であり、図4Bは、本実施形態に係る補強部材の正面図であり、図4Cは、本実施形態に係る補強部材の側面図である。
【0054】
図4A〜図4Cとともに図2を参照すると、補強部材160の上面160aから下面160cまで貫通した挿入ホール162は、補強部材160とハウジング50との締結時に工具170(図5参照)が入る空間である。この挿入ホール162を介して締結部163に締結される第1締結部材146は、ボルト形状に形成できる。これにより、工具170またはボルトの頭部分が通過できるように、補強部材160の上面160aの挿入ホール162の大きさは、補強部材160の下面160cの締結部163の大きさより大きくなければならない。また、締結部163は、ボルトの頭部分が通過してはならないことから、それより小さい大きさに形成されなければならない。
【0055】
そして、補強部材160の両側面160bの上側には、突起部161が形成される。突起部161は、トップフランジ部130bの突起収容部132に収容される。これにより、補強部材160をトッププレート130に固定することができる。
【0056】
また、固定部材160の両側面160bの下側には、結合孔164が形成される。結合孔164は、ボトムフランジ部140bの結合ホール143と一致する領域に形成され、第2締結部材144によって補強部材160をボトムプレート140に締結できる。
【0057】
図5は、図1のA−A’切断線において切断した、トッププレートの締結前にボトムプレートに補強部材を締結する状態を示す断面図である。
【0058】
図5を参照すると、補強部材160の締結部163は、ハウジング50に締結して固定可能である。締結部163は、補強部材160に形成された挿入ホール162の下端部に位置し、補強部材160の底面とハウジング50とが締結されるようになる。ここで、挿入ホール162は、補強部材160の上面から下面まで貫通し、一定の間隔をおいて2つが形成される。
【0059】
このとき、挿入ホール162から第1締結部材146および工具170が挿入される。そして、第1締結部材146は、ボトムプレート140の貫通ホール145を通過した後、工具170によりハウジング50に締結される。ここで、ボトムプレート140の貫通ホール145は、補強部材160の締結部163に対応する領域に形成できる。そして、第1締結部材146としては、ボルトまたはスタッドを用いることができる。
【0060】
このように、補強部材160がハウジング50に締結されて固定されることにより、複数のセルが接続されたバッテリモジュールへの振動や衝撃時に中間部が流動し、バッテリモジュールが破損することを防止することができる。
【0061】
図6は、本発明の他の実施形態にかかるバッテリモジュールを示す斜視図である。
【0062】
図6を参照すると、本発明の他の実施形態にかかるバッテリモジュール200は、上記実施形態にかかるバッテリモジュール100(図1参照)と同様に、一対のエンドプレート110、120と、複数のバッテリセル10と、トッププレート130と、ボトムプレート140と、これらをすべて収容するハウジング50とを含む。そして、一方向(バッテリモジュール100の長手方向)に整列された複数のバッテリセル10の間に2つの補強部材260をさらに含む。
【0063】
補強部材260は、複数のバッテリセル10の中間部に位置し、ハウジング50に固定される締結部163を備える。バッテリセル10の数が増加する場合、バッテリモジュール200の中間部の垂れ防止および耐衝撃性を向上させるために、バッテリモジュール200の中間部に補強部材260を2つ備えることができる。
【0064】
このような補強部材260は、上記実施形態の補強部材160と同様に、バッテリセル10と当接する面がバッテリセル10と同じ大きさに形成され、所定の厚さを有し、上面から下面まで貫通した少なくとも1つの挿入ホールを含むことができる。そして、補強部材260の両側面および下面は、補強部材260と当接する2つのバッテリセル10の側面および下面の一部まで延設できる。
【0065】
そして、ボトムプレート140のボトムフランジ部140bと接触する補強部材260の両側面には、結合孔164が形成される。また、結合孔164に対応するボトムフランジ部140bには、結合ホール143が形成される。ここで、結合孔164と結合ホール146とは、第2締結部材144によって締結できる。
【0066】
また、トッププレート130のトップフランジ部130bと接触する補強部材260の両側面には、突起部161が形成され、突起部161に対応するトップフランジ部130bには、突起部161を収容する突起収容部132が形成される。ここで、突起部161は、下部に向かうテーパ形状に形成され、突起収容部132と容易に結合できる。
【0067】
このような本発明の他の実施形態にかかるバッテリモジュール200によれば、振動や衝撃によってバッテリモジュール200の中間部が垂れることを防止できるだけでなく、より強固なバッテリモジュール200を製造することができる。
【0068】
前述した実施形態では、補強部材が1つまたは2つ形成されたバッテリモジュールを挙げて説明したが、バッテリセルの数が増加する場合、それ以上の補強部材がさらに形成できることはいうまでもない。
【0069】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0070】
10 バッテリセル
11 正極端子
12 負極端子
15 バスバー
100 バッテリモジュール
110、120 エンドプレート
130 トッププレート
130a トップベース部
130b トップフランジ部
132 突起収容部
140 ボトムプレート
140a ボトムベース部
140b ボトムフランジ部
143 結合ホール
145 貫通ホール
146 第1締結部材
150 バリア
160、260 補強部材
161 突起部
162 挿入ホール
163 締結部
164 結合孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のエンドプレートと、
前記一対のエンドプレートの間において一方向に整列された複数のバッテリセルと、
前記複数のバッテリセルの上部に形成されるトッププレートと、
前記複数のバッテリセルの下部に形成されるボトムプレートと、
前記エンドプレート、トッププレート、およびボトムプレートが形成された複数のバッテリセルを収容するハウジングと、
を備え、
前記複数のバッテリセルの間には、少なくとも1つの補強部材をさらに備え、前記補強部材は、少なくとも1つの締結部を備えることを特徴とする、バッテリモジュール。
【請求項2】
前記補強部材の締結部は、前記ハウジングに締結されることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項3】
前記補強部材は、前記バッテリモジュールの中間部に位置することを特徴とする、請求項1または2に記載のバッテリモジュール。
【請求項4】
前記補強部材は、前記バッテリセルと当接する面が当該バッテリセルと同じ大きさに形成され、前記バッテリセルが連結される長手方向において所定の厚さを有し、上面から下面まで貫通した少なくとも1つの挿入ホールが形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバッテリモジュール。
【請求項5】
前記補強部材の両側面および下面は、当該補強部材と当接する2つの前記バッテリセルの側面および下面の一部まで位置するように前記長手方向に延設されることを特徴とする、請求項4に記載のバッテリモジュール。
【請求項6】
前記締結部は、前記挿入ホールの下端部に位置することを特徴とする、請求項4に記載のバッテリモジュール。
【請求項7】
前記補強部材とハウジングとは、第1締結部材によって締結されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバッテリモジュール。
【請求項8】
前記締結部に対応する前記ボトムプレートには、前記第1締結部材が貫通する貫通ホールが形成されることを特徴とする、請求項7に記載のバッテリモジュール。
【請求項9】
前記第1締結部材は、ボルトまたはスタッドのうちいずれか1つことを特徴とする、請求項7または8に記載のバッテリモジュール。
【請求項10】
前記トッププレートは、前記バッテリセルの上面に対面するように配置されるトップベース部と、前記トップベース部の側部から前記バッテリセルの側面に折り曲げられたトップフランジ部とを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のバッテリモジュール。
【請求項11】
前記トップフランジ部と接触する前記補強部材の一対の側面には、前記バッテリモジュールの外側へ突出する突起部が形成されることを特徴とする、請求項10に記載のバッテリモジュール。
【請求項12】
前記トップフランジ部には、前記突起部に対応する位置に、当該突起部を収容する突起収容部が形成されることを特徴とする、請求項11に記載のバッテリモジュール。
【請求項13】
前記突起部は、前記ボトムプレート側に向かうテーパ形状に形成されることを特徴とする、請求項11または12に記載のバッテリモジュール。
【請求項14】
前記ボトムプレートは、前記バッテリセルの下面に対面するように配置されるボトムベース部と、前記ボトムベース部の側部から前記バッテリセルの側面に折り曲げられたボトムフランジ部とを含むことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載のバッテリモジュール。
【請求項15】
前記補強部材の両側面には、前記ボトムフランジ部と接触する結合孔が形成されることを特徴とする、請求項14に記載のバッテリモジュール。
【請求項16】
前記ボトムフランジ部には、前記結合孔に対応する結合ホールが形成されることを特徴とする、請求項15に記載のバッテリモジュール。
【請求項17】
前記結合孔と前記結合ホールとは、第2締結部材によって締結されることを特徴とする、請求項16に記載のバッテリモジュール。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−45765(P2013−45765A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262183(P2011−262183)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】