説明

バッテリー装置の残存容量及び実行時間を予測する方法

【課題】 バッテリー装置の残存容量及び残存実行時間を放電の間に推定する方法を提供する。
【解決手段】 バッテリー装置の残存容量及び残存時間を、そのバッテリー装置の放電の間に推定する方法は、そのバッテリー装置の初期状態を決定するステップ、そのバッテリー装置の放電電流を決定するステップ、放電プロセスのシューティング端部を使用して放電電流に対応する最終充電状態を決定するステップ、及び最終充電状態に従って残存容量及び残存時間を決定するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「Method and Apparatus for the Prediction of Battery Remaining Capacity and Remaining Run Time」と題する2010年3月24日に出願された米国特許仮出願第61/316,837号の権利を主張し、該文献は本文献に参考として取り入れられる。
【0002】
本発明は、バッテリー装置に関し、さらに具体的にはバッテリーの残存容量及び実行時間を予測する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現代のバッテリーは、携帯型電子機器に電力を供給する。ガスゲージ・デバイスは、現代のバッテリーにおいてユーザーにそのバッテリーの残存容量及び実行時間に関する情報を供給するために必要とされる。電流発生バッテリー技術において、バッテリー容量を推定するためのインピーダンス追跡アルゴリズムは、バッテリー電流が放電プロセスにおいて安定化した後に、そのバッテリーの内部インピーダンス変動を追跡する。関連するデータベースを使用して、電圧シミュレーションが、そのバッテリーの残存容量(RM)を1%未満のエラーで推定するために実施される。最初に、そのバッテリーは、フル充電(DODcharge)から電流充電(DOD0)にすでに放電されているかもしれない。残存容量(RM)はそのバッテリーの負荷電流に依存して変化し得る。図2における点線は、開回路電圧(OCV)をDODの関数として表わす。図2において実線で表わされるように、そのバッテリーは、バッテリーの合計の電荷の95%だけを放電して、例えば3.0Vなどの終端電圧に達してもよい。
【0004】
ノート型パソコンを一例としてとると、バッテリー電流がそのバッテリーの放電の間に定常状態に達することは難しい。従って、残存容量及び残存実行時間が放電の間に測定される場合、ユーザーによる異なった使用パターンによる電流変動は、そのバッテリー特性を測定することにおいてエラーをもたらし得る。さらに、図1において示されるように、内部追跡アルゴリズムによって追跡される内部抵抗は、周波数に関連する因数を含み、それは推定エラーを増加させる。図2において示されるように、終端電圧に対応する放電の深さ(DOD)は、DODの4%の増加毎にバッテリー電圧を計算することによって推定される。図2における破線は、開回路電圧(OCV)を表わし、図2における実線は、バッテリーが負荷に接続されているときの電圧を表わす。初期の候補DOD(例えば、0%)から開始して、その電流負荷におけるバッテリー電圧が推定される。その推定されたバッテリー電圧が終端電圧よりも大きい限り、その候補DODは、推定されたバッテリー電圧が終端電圧よりも低く減少するまで、繰り返して4%によって増加される。最悪の状況において、4%のエラーを達成するためには、25回の繰り返しが必要とされる。この方法で1%のエラーを達成するためには、計算間隔の数が増加(微細化)されなければいけなく、それは、計算の負担及びバッテリー電力消費の増加に至り、速度の減少にまでも至る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、上記の方法は、放電電流変動によるエラーをもたらす傾向があり、残存容量及び残存実行時間の正確な予測に繰り返して至るためには、多数の計算を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に従って、バッテリー装置の残存容量及び残存実行時間を、そのバッテリー装置が放電している間に推定する方法は、そのバッテリー装置の初期充電状態を決定するバッテリー装置、そのバッテリー装置の放電電流を決定する、そのバッテリー装置のクーロン・カウンター、放電電流に対応する最終充電状態を決定するために、放電プロセスのシューティング(shooting)端部を使用したバッテリー装置のマイクロプロセッサを含み、そのマイクロプロセッサは、最終充電状態に従って残存容量及び残存時間を決定する。
【0007】
本発明のこれらの及び他の目的は、当業者が以下の様々な図及びグラフにおいて説明されている望ましい実施形態の詳細な記載を読むことによって、明確になるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】従来技術に従って負荷周波数及び電力特性に対応する負荷プロファイルを説明した図である。
【図2】従来技術に従って放電の端部(EOD)における放電の深さを計算するための電圧シミュレーションを説明した図である。
【図3】バッテリー装置のブロック図である。
【図4】スマートバッテリー装置のブロック図である。
【図5】バッテリー装置のバッテリーの残存容量及び実行時間を予測するプロセスのフローチャートである。
【図6】一実施形態によるシューティングEODプロセスの概略図である。
【図7】様々な放電電流に対して推定されたバッテリー電圧対充電状態を表わした概略図である。
【図8】低い、高い及び中程度の放電電流に対する放電の端部における充電状態を推定するための3つのケースを説明した概略図である。
【図9】典型的なバッテリー充電プロファイルを説明した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本文献において記載される実施形態は、バッテリーの残存容量及び残存実行時間を推定する方法であり、該方法は、自己適応可能なバッテリー特性及び低減された計算負荷を含む。
【実施例】
【0010】
バッテリー装置30のブロック図である図3を参照されたい。バッテリー装置30は、ハウジングにおいて取り付けられてもよく、ノート型パソコンのハードディスクドライブ及び液晶型ディスプレイ(LCD)などの内部回路及び電気機器に電力供給するためにノート型パソコンに電気接続されてもよい。バッテリー装置30は、複数のバッテリーセル300、バッテリー管理集積回路(IC)310、及びハウジングに取り付けられたノートブック充電器コネクター320を含んでもよい。そのノートブック充電器コネクター320は、複数のバッテリーセル300の正極(+)及び負極(−)に電気接続されてもよい。ノートブック充電器コネクター320は、複数のバッテリーセル300の正極にフューズ330及びスイッチ340によって電気接続されてもよく、その複数のバッテリーセル300の負極には電流感知抵抗器350によって電気接続されてもよい。ガスゲージ及びステータス・メッセージ及び制御信号が、バッテリー管理IC310とノートブック充電器コネクター320との間においてシステム管理バス(SMBus)360によって転送されてもよい。複数のバッテリーセル300は、直流(DC)電力を、ノート型パソコンに9ボルトから17ボルトまでに及ぶ電圧レベルで供給するが、より高い又はより低い電圧も、そのノート型パソコンに電力供給するために複数のバッテリーセル300によって供給されてもよい。複数のバッテリーセル300は、直列及び並列接続の如何なる組み合わせにおいて配置されてもよい。例えば、図3に示されるように、複数のバッテリーセル300は、直列に接続された4つの個別のバッテリーセルを有してもよい。バッテリー管理IC310は、過電流及び/又は過電圧がそのノート型パソコンに損傷を与えることから防止するために、フューズ330及びスイッチ340を使用してもよい。スイッチ340は、バッテリー管理IC310に電気接続された制御端末を有するトランジスタであってもよい。バッテリー管理IC310は、また、過電流のイベントを検出するために電流感知抵抗器350の第1及び第2端子に電気接続されていてもよい。バッテリー管理IC310は、サーミスタ390によって検出された温度変動に応答してDC電力の出力を調節するために、そのサーミスタ390に電気接続された端子を有してもよい。バッテリー管理IC310は、また、ノート型パソコンのユーザーにバッテリー・ステータス・メッセージを供給するために複数の発光ダイオード(LED)395を制御してもよい。その複数の発光ダイオード(LED)は、ハウジングを通して目に見える。
【0011】
スマートバッテリー装置40のブロック図である図4を参照されたい。スマートバッテリー装置40は、バッテリーパック400、適応制御回路410、充電器コネクター420、アナログ前処理回路430、スイッチ440、感知抵抗器450、及びサーミスタ490を有してもよい。適応制御回路410は、マイクロプロセッサ413、埋め込みフラッシュメモリー412、タイマー414、ランダムアクセスメモリー(RAM)415、及び制御回路411を有してもよい。アナログ前処理回路430は、電圧及び温度測定アナログ‐デジタル変換器(ADC)431及びクーロン・カウンター432を有してもよい。クーロン・カウンター432は、積分ADCとして考えてよい。
【0012】
バッテリーパック400は、複数のバッテリーセルを有してもよい。そのバッテリーセルは、直列及び並列の如何なる組み合わせにおいて配置されてもよい。適応制御回路410は、バッテリーパック400を外部の電子機器に又はその電子機器から、外部のアダプター420を通して選択的に接続又は切断するために、スイッチ440のオン及びオフ状態を制御するように使用してもよい。マイクロプロセッサ413は、スイッチ440を、そのマイクロプロセッサ413から受信される信号に従ってオン又はオフにするために電荷制御回路411に信号を送信してよい。電圧及び温度測定ADC431は、バッテリーパック400の温度に関する温度信号を受信するためにサーミスタ490に電気接続された第1入力、及びバッテリーパック400の電圧レベルを受信するためにバッテリーパック400に電気接続された第2入力を有してもよい。電圧及び温度測定ADC431は、電圧レベル及び温度信号をデジタル電圧信号及びデジタル温度信号にそれぞれ変換してもよく、それらの両方は、マイクロプロセッサ413に送信されてもよい。クーロン・カウンター432は、感知抵抗器450の第1端部に電気接続された第1入力及び感知抵抗器450の第2端部に電気接続された第2入力を有してもよい。感知抵抗器450における電圧低下は、クーロン・カウンター432によって検出され、時間上で積分され、マイクロプロセッサ413に電気接続されたクーロン・カウンター432の出力を通してマイクロプロセッサ413に送信されるバッテリー充電信号にデジタル化されてもよい。埋め込みフラッシュメモリー412は、充電特性、使用履歴、ファームウェア、及びデータベースを保存してもよい。その使用履歴は、時効情報を含んでもよい。
【0013】
バッテリー装置30又はスマートバッテリー装置40などのバッテリー装置のバッテリーの残存容量及び実行時間を予測するためのプロセス50のフローチャートである図5を参照されたい。プロセス50は、適応制御回路410によって実施されてもよい。そのバッテリーが放電している間(ステップ500)、そのバッテリーの電圧、電流及び温度が測定される(ステップ502)。測定された電圧、電流及び温度に従って、最終充電状態SOCf及び平均電流Iavgが、放電プロセスのシューティング端部(EOD)によって決定される(ステップ504)。放電が開始する前に、開回路電圧(OCV)及び温度もまた測定され(ステップ506)、初期充電状態SOCiが、測定されたOCV及び温度に従って参照テーブルによって決定される(ステップ508)。最終充電状態SOCf、初期充電状態SOCi及び平均電流Iavgに基づいて、残存容量RM及び残存実行時間tremが計算され(ステップ510)、出力される(ステップ512)。残存容量RM及び残存実行時間tremは、Qmaxが設計容量として定義される以下の数式に従って計算される:

RM=(SOCi−SOCf)×Qmax/100 (1)
及び、
trem=RM/Iavg (2)

【0014】
図6、図7及び図8を参照されたい。図6は、一実施形態によるシューティングEODプロセス60の概略図である。図7は、様々な放電電流に対して推定されたバッテリー電圧対電荷(SOC)を示す概略図である。図8は、低い、高い及び中程度の放電電流に対して最終充電状態SOCfinalを推定する3つのケースを示す概略図である。シューティングEODプロセス60は、上記のプロセス50のステップ504において使用されてもよい。シューティングEODプロセス60が開始する(ステップ600)とき、最大電流Imax及び終端電圧Vminがメモリー装置の参照テーブルから読み込まれる(ステップ602)。シューティング境界線は、最小充電状態SOCminから最大充電状態SOCmaxまで定義される(ステップ604)。最小充電状態SOCminは、0%に設定され、最大充電状態SOCmaxは、負荷電流が最大電流Imaxに等しく、推定バッテリー電圧Viが終端電圧Vminに等しいときの充電状態を表わす、充電状態S0に設定される(図7)。終端電圧Vminは、バッテリーパック400の最小の操作可能バッテリー電圧であってもよい。最小充電状態SOCmin及び最大充電状態SOCmaxに基づいて、範囲ΔがSOCmax−SOCminとして定義される(ステップ606)。SOC候補SiがΔ/2(i=1及びSOCmin=0に対してS0/2)としてステップ608において設定され、推定されたバッテリー電圧Viは、メモリー装置に保存された参照テーブルから得られる抵抗Rに基づいてSOC候補Siに対して計算される(ステップ612)。抵抗Rは、充電及び温度の状態とともに変化し、充電状態SOC及び温度Tに基づいて参照テーブルにおいて調べてもよい。その参照テーブルに保存された抵抗Rは、SOC及び温度の離散的な値に対して保存されてもよい。従って、参照テーブルから得られる抵抗Rは、温度T及びSOC候補Siに基づいて最も近い適合であってよい。バッテリーパック400のバッテリー電圧V、放電電流I及び温度Tは、プロセス60を通して連続して測定されてもよい。Δが、例えば1%などの所定のエラーしきい値よりも小さいか又はそれに等しい場合、SOC候補Siは、最終充電状態SOCfinalとして見なされ(ステップ620)、プロセス60は終了する(ステップ622)。
【0015】
プロセス60は、以下のように第2実施形態において改良されてもよい。放電電流Iは、オームの法則によるRmin=Vmin/Iによって終端電圧Vminに対応する終端抵抗Rminに変換されてもよい。温度Tに基づいて、マイクロプロセッサ413は、似たシューティング方法を使用して上記でSOCmax−SOCminとして定義された範囲Δ内における終端抵抗Rminに最も近く相当する充電状態に対する参照テーブルを検索してもよい。従って、最初に終端抵抗Rminを計算することによって、プロセス60は、候補充電状態に対応するバッテリー電圧を決定するための乗算を実施せずに、終端抵抗Rminを参照テーブルに保存された内部抵抗値に直接比較してもよい。
【0016】
推定されたバッテリー電圧Viは、抵抗R及び放電電流Iに従ってR×Iとして計算されてもよい。Δが所定のエラーしきい値よりも大きい場合、及び推定されたバッテリー電圧Viが終端電圧Vminよりも小さい場合、Δは|Δ|/2に更新される(ステップ614)。Δが所定のエラーしきい値よりも大きい場合、及び推定されたバッテリー電圧Viが終端電圧Vminよりも大きい場合、Δは−|Δ|/2に更新される(ステップ616)。いずれの場合においても(ステップ614又は616)、iは1で増分される(ステップ618、i=i+1)。iが増分された後に(ステップ618)、SOC候補Siは、Δ/2によって減らされる(ステップ610、Si=Si-1−Δ/2)。ステップ610、612、614/616、及び618は、図8に示されるように、最終のSOC、SOCfinalが所定のエラーしきい値内で決定される反復ループを形成する。最終のSOC、SOCfinalを決定するためにプロセス60によって必要とされる相互作用の数は、SOCmax−SOCminの範囲の大きさ及び所定のエラーしきい値の大きさに依存する。例えば、その所定のエラーしきい値が1%である場合、SOCmax−SOCminの範囲は、33%と64%との間であり、繰り返し数は6(6=log2(64))である。17%と32%との間のSOCmax−SOCminの範囲に対して繰り返し数は、5であり、9%と16%との間のSOCmax−SOCminの範囲に対して繰り返し数は4である。所定のエラーしきい値を増やすことによって、繰り返し数は減らされてもよい;所定のエラーしきい値を減らして、繰り返し数を増やしてもよい。SOCmax−SOCminの範囲を減らして、繰り返し数を減らしてもよい;SOCmax−SOCminの範囲を増やして、繰り返し数を増やしてもよい。
【0017】
プロセス60の上記の記載から、従来技術に比較して、最終充電状態SOCfinalを決定するためにN回の繰り返しを必要とする代わりに、プロセス60が最終充電状態SOCfinalをlog2(SOCmax−SOCmin)回の繰り返しで決定してもよいことが分かる。
【0018】
最終充電状態SOCfinalが一度決定されると、残存容量(RM)及び残存実行時間tremは、上記のステップ510に従って決定されてもよい。
【0019】
典型的なバッテリー充電プロファイルを説明する概略図である図9を参照されたい。図9に示されるように、上記に記載されたバッテリー装置400などのバッテリー装置を充電するための充電プロファイルは、定電流及び定電圧の充電期間を含む。その定電流充電期間の間に、前充電電流Ichgが加えられ、そのバッテリー装置を、例えば3.0ボルト/セルなどの第1電圧に充電する。次に、一定である充電電流Ichgは、そのバッテリー装置が、例えば4.2ボルト/セルなどの第2電圧に達するまで加えられ、徐々に減少する電流(taper current)が加えられ、充電が終了する時間である、その徐々に減少する電流が終端電流Iterminationに達するまで加えられる。上記のプロセス50、60において、バッテリー装置400の内部抵抗Rは、充電の間に測定される。従って、参照テーブルに保存された内部抵抗情報は、各充電状態及び各温度に対してより正確であり、それは、充電の間に印加される充電電流が使用中に印加される放電電流よりも安定しているからである。内部抵抗情報がより正確であるため、プロセス60において決定される最終充電状態SOCfinalは、より正確である。
【0020】
従って、上記に記載されたプロセス50、60は、放電電流変動が原因でエラーを生じる傾向はより少なく、残存容量及び残存実行時間の正確な予測を繰り返して達成するために、より少ない計算を必要とする。
【0021】
当業者は、本発明の教示を維持する一方で、該装置及び方法の多数の改良型及び変形型が作成されてもよいことは、容易に理解するであろう。それに応じて、上記の開示は、添付の請求項の境界によってのみ限定されるとして解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリー装置の放電の間に該バッテリー装置の残存容量及び残存実行時間を推定する方法であり:
前記バッテリー装置の初期充電状態を決定するステップ;
該バッテリー装置の放電電流を決定するステップ;
該放電電流に対応する最終充電状態を決定するために、放電プロセスのシューティング端部を使用するステップ;及び
前記最終充電状態に従って、前記残存容量及び残存実行時間を決定するステップ;
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であり、前記バッテリー装置の放電電流を決定するステップが:
前記バッテリー装置の放電の間に該バッテリー装置から流出する電流を測定するステップ;及び
前記放電電流を生成するために、移動する前記電流の時間の平均化を使用するステップ;
をさらに含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であり、前記放電電流に対応する最終充電状態を決定するために、前記放電プロセスの前記シューティング端部を使用するステップが:
複数の温度及び複数の充電状態に対応する内部抵抗値を含む参照テーブルを確立するステップ;
終端電圧を設定するステップ;
該終端電圧及び前記バッテリー装置の最大放電電流に従って最大充電状態を設定するステップ;
最小充電状態を差し引いた前記最大充電状態に等しい範囲において、候補充電状態に対応するバッテリー電圧を、該候補充電状態に対応する放電電流及び内部抵抗値に従って決定するステップ;
前記範囲を半分の範囲に半減させるステップ;
前記バッテリー電圧が前記終端電圧よりも小さい場合、前記候補充電状態を前記半分の範囲によって減少させるステップ;
前記バッテリー電圧が前記終端電圧よりも大きい場合、前記候補充電状態を前記半分の範囲によって増加させるステップ;及び
前記範囲が所定のエラーしきい値よりも小さいか又は等しい場合、前記候補充電状態を選択するステップ;
をさらに含む、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であり、前記複数の温度及び複数の充電状態に対応する内部抵抗値を含む参照テーブルを確立するステップが:
前記複数の充電状態に対応する複数の離散点を設定するステップ;
前記複数の離散点でのバッテリー電圧、バッテリー電流及びバッテリー温度を測定するステップ;
各離散点において前記バッテリー電流で割ったバッテリー電圧として、各離散点における前記内部抵抗値を計算するステップ;及び
前記離散点及び該離散点における前記バッテリー温度に従って、前記参照テーブルに各内部抵抗値を保存するステップ;
をさらに含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であり、前記最終充電状態に従って、前記残存容量及び残存実行時間を決定するステップが:
前記残存容量(RM)を、設計容量×(SOCi−SOCf)/100として決定し、SOCiは初期充電状態を表わし、SOCfは最終充電状態を表わす、ステップ;
をさらに含む、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であり、前記最終充電状態に従って、前記残存容量及び残存実行時間を決定するステップが:
前記残存実行時間をRM/Iavgとして決定し、RMは前記残存容量を表わし、Iavgは前記放電電流を表わす、ステップ;
をさらに含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−203235(P2011−203235A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−256937(P2010−256937)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【出願人】(510199683)力旺電子股▲ふん▼有限公司 (11)
【Fターム(参考)】