説明

バルブアセンブリ

バルブアセンブリが提供される。バルブアセンブリは、容器をたとえば液体で充填および/または再充填するように動作することができ、一方で、容器から液体に関連する超過気体を排気し、液体により形成される容器内の圧力を解放し、また、容器内の液体から気体製品を回収するのに使用するためにキャリアガスを容器内に導入するように動作することができる。バルブアセンブリは、2つのボアを画定するハウジング、およびハウジングを通じて延び、ボアに連通する多数のポートを含む。バルブスプールは、各ボア内に位置し、ハウジングを通る液体、液体に関連する超過気体、キャリアガス、キャリアガスにより液体から回収される気体製品の移動を選択的に制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本願は、2008年8月18日に出願された米国仮出願第61/089730号の優先権を主張する。かかる出願の開示は参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、広くバルブアセンブリに関し、より具体的には、容器を液体で充填および/または再充填するのに用い、また、容器内の液体から気体製品を取り出すのに用いるバルブアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]本章は、必ずしも従来技術ではないが本開示に関連する背景情報を提供する。
[0004]バルブアセンブリは、しばしば製品を場所間で移動させるのに用いられる。たとえば、バルブアセンブリは、第2の場所で用いることができるように、容器から液体を引き出すのに用いられることがある。代替的に、バルブアセンブリは、容器から液体に関連する気体製品を引出すのに用いられることがあり、これらは第2の場所で用いられることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、一度容器内の液体が枯渇すると、容器およびバルブアセンブリは廃棄され、または、液体を容器に再充填することができるようにバルブアセンブリは容器から取り外される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]本章は、本開示の全般的な概要を提供し、本発明の範囲のおよび特徴の包括的な開示を提供するものではない。
[0006]本開示の様々な側面は、広く、容器に開放可能に連結することができるバルブアセンブリに関する。バルブアセンブリは、容器を、たとえば、液体により形成される容器内の圧力を解放するために液体に関連する超過気体を容器から排気しながら、液体で充填および/または再充填するように動作可能である。
【0006】
[0007]例示的な一実施形態において、バルブアセンブリは、全体として、ハウジングと、ハウジング内に少なくとも部分的に配置される2つまたはそれ以上のバルブスプールと、を有する。2つまたはそれ以上のバルブスプールは、独立にハウジングに対して動作することができ、ハウジングを通る、液体、液体に関連する超過気体、キャリアガス、およびキャリアガスにより回収される気体製品を制御する。
【0007】
[0008]他の例示的な実施形態において、容器に連結させ、また、容器内へおよび/または容器からの流体の移動を制御するバルブアセンブリは、全体として、ハウジングと、解放可能にハウジングを容器に連結させる手段と、を有する。この実施形態において、第1および第2の長手方向ボアがハウジングにより画定され、それぞれのボアは長手方向軸を備える。さらに、第1および第2の液体ポートがハウジングにより画定され、第1ボアと連通し;第1および第2の超過気体ポートがハウジングにより画定され、第1ボアに連通し;第1および第2のキャリアガスポートがハウジングにより画定され、第2ボアに連通し;第1および第2の気体製品ポートがハウジングにより画定され、第2ボアに連通する。第1バルブスプールは、第1ボア内に少なくとも部分的に配置され、第1ボアを通る流体の移動を制御するのに用いられ、第2バルブスプールは第2ボア内に少なくとも部分的に配置され、第2ボアを通る流体の移動を制御するのに用いられる。第1ボア内に第1バルブスプールを第1ボアの長手方向軸に概ね平行な方向にスライドさせるために、第1アクチュエータが第1バルブスプールに連結され、第2バルブスプールを第2ボア内で第2ボアの長手方向軸に概ね平行な方向にスライドさせるために、第2アクチュエータが第2バルブスプールに連結される。
【0008】
[0009]本開示の他の様々な側面は、広く、容器内に液体を充填および/または再充填する方法に関し、また、液体を汚染する危険を減らしながら、および/または、操作中に液体を大気にさらす危険を減らすながら、容器の外に液体から回収される気体製品を輸送する方法に関する。例示的な一実施形態において、本方法は、バルブアセンブリを解放可能に容器に連結させるステップと、バルブアセンブルを通じて液体を容器に充填および/または再充填するステップと、バルブアセンブリから解放するように容器内の液体から回収される気体製品をバルブアセンブリを通じて輸送するステップと、を有する。この例示的な実施形態において、容器内に液体を充填および/または再充填する動作、および、容器内の液体から回収される気体製品を輸送する動作は、これらの動作の間で容器からバルブアセンブリを脱連結されることなく連続的に行うことができる。
【0009】
[0010]さらなる応用領域は、本明細書で提供される説明から明らかになるであろう。説明およびこの概要内の具体例は、単に説明目的のためであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0010】
[0011]以下説明される図面は、単に選択される実施形態を説明するためのものであり、あらゆる可能な形態を説明するものではなく、また、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0011】
[0021] 図面を通じて対応する参照符号は対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示の例示的な実施形態によるバルブアセンブリの斜視図であり、容器に連結された状態のバルブアセンブリを示す図である。
【図2】図1に類似する斜視図であり、バルブアセンブリは容器から脱連結され容器が取り外されたバルブアセンブリを示す図である。
【図3】図2のバルブアセンブリの側面図である。
【図4】図2のバルブアセンブリの上面図である。
【図5】図2のバルブアセンブリの下面図であり、散布チューブが取り外され、受け取りチューブが外された状態の図である。
【図6】図4の線分6−6を含む平面で切り取った断面図であり、バルブアセンブリの第1バルブスプールを開放位置で示す図である。
【図7】図4の線分7−7を含む平面で切り取った断面図であり、バルブアセンブリの第2バルブスプールを開放位置で示す図である。
【図8】図6に類似する断面図であり、第1バルブスプールを閉鎖位置で示す図である。
【図9】図7に類似する断面図であり、第2バルブスプールを閉鎖位置で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0022]以下において図面を参照しながら例示的な実施形態がより完全に説明される。
[0023]本発明を完全に、また、当業者に実施可能になるように例示的な実施形態が説明される。本発明の実施形態の完全な理解を提供するために、具体的な部品、装置、および方法の例のように多数の具体的な詳細が説明される。具体的な詳細は必ずしも採用する必要がなく、例示的な実施形態は多くの異なる形態で実施化することができ、また、具体的な詳細が本発明の範囲を限定するものではないことが、当業者に明らかであろう。いくつかの例示的な実施形態において、周知のプロセス、周知の装置構造、および周知の技術は詳細には説明されない。
【0014】
[0024]本明細書で用いられる用語は、特定の例示的な実施形態を説明するという目的でのみ用いられており、また、限定することを意図しているのではない。本明細書において、明示しない限り単数形は、複数形も含んでもよいことを意図している。「有する」、「有している」、「含む」、「備える」等の用語は、非排他的なものであり、それゆえ、記載される特徴、数値、ステップ、動作、要素、および/または部品の存在を特定し、他の追加的な特徴、数値、ステップ、動作、要素、部品、および/またはこれらのグループの存在を排除しない。本明細書で説明される方法のステップ、プロセス、および動作は、実行の順序を特に明記しない限り、説明または図示されている特定の順序で実行されることを必ずしも要求するものではない。また、追加的なステップまたは代替的なステップが採用されてもよいことを理解されたい。
【0015】
[0025]要素または層が、他の要素または層「の上にある」、「に係合する」、「に連結する」のように言及されるとき、直接的に他の要素または層の上にあり、係合し、連結するものとすることができ、または、介在素子または層が存在してもよい。逆に、ある要素が、他の要素または層「直上にある」、「直接的に係合する」、「直接的に接続される」、「直接的に連結される」のように言及されるとき、介在する要素または層は存在しない。要素間の関係を説明するのに用いられる他の語は、同様に解釈されるべきである(たとえば、「〜の間」と「直接的に〜の間」、「隣接する」と「直接的に隣接」など」)。本明細書において、「および/または」との語は、リストされた項目に関する1つまたはそれ以上のあらゆる任意の組み合わせを含む。
【0016】
[0026]「第1」、「第2」、「第3」等の語は、本明細書において様々な要素、部品、領域、層、および/または区域を説明するのに用いられるが、これらの要素、部品、領域、層、および/または区域は、これらの語により限定されるものではない。これらの語は、1つの要素、部品、領域、層、および/または区域を、他の領域、層、および/または区域から区別するためだけに用いられている。「第1」、「第2」および他の数値的な語は、文脈で明示しない限り順序または順番を意味するのではない。したがって、以下で議論される第1の素子、部品、領域、層、または区域は、例示的な実施形態の開示から逸脱することなく、第2の要素、部品、領域、層、または区域と表現することもできる。
【0017】
[0027]空間的に相対的な用語、「内側」、「外側」、「下」、「下方」、「上方」、「上」およびそれらの類似語は、図面に示されたある要素または特徴の、他の要素または特徴に対する関係を簡単に説明するために用いられている。空間的に相対的な用語は、図面に示された向きに加えて、使用時または動作時における装置の異なる向きを包含することが意図している。たとえば、図面の装置がひっくり返されたら、他の要素または特徴の「下」または「下方」と説明された要素または特徴は、他の要素または特徴の「上」となるであろう。したがって、例示的な用語「下」は、上および下の両方の向きを包含し得る。装置は他の方法で方向付けることができ(90°回転または他の向き)、本明細書で用いられる空間的に相対的な説明は同様に解釈される。
【0018】
[0028]図面を参照すると、図1−9は、本発明の1つ以上の特徴を実施化したバルブアセンブリ100の例示的な実施形態を示している。図1に示されるように、バルブアセンブリは、容器102に連結されるように構成(サイズ、形状、構造等)される。容器102を液体で充填および/または再充填する動作のために、液体に関連する容器102からの超過気体を排気し(容器102を液体で充填および/または再充填するときに形成される容器102内の蒸気圧力を解放する、など)、容器102から液体に関連する1つまたはそれ以上の気体製品を回収するためにキャリアガスを容器102内に導入し、キャリアガスにより容器102の外に回収された1つ以上の気体製品を輸送する、等を行う。液体は、たとえばフォスフォラステトラクロライド(phosphorus tetrachloride, POCL)を含むことができ、キャリアガスは、たとえば二次使用のためのPOCLに関連する1つ以上の気体製品を回収するための窒素とすることができる(たとえば、半導体製造動作など)。本開示の範囲内で他の液体および/またはキャリアガスを用いることができる。
【0019】
[0029]図示された容器102は、ガラス材料(たとえば不活性ガラス材料など)から形成され、また、開放口構造を含む。他の例示的な実施形態において、容器はガラス以外の材料(たとえば、ステンレス鋼、不活性材料など)から形成することができ、開放口構造以外を含むことができる。
【0020】
[0030]図示のバルブアセンブリ100は、概ね、四角形上のハウジング104(またはバルブブロック、本体、等)を含む。コネクタ106は、概ねハウジング104の下表面104B上に解放可能、取り外し可能に配置され、ハウジング104(およびバルブアセンブリ100)を容器102に連結させる。コネクタ106はユニオンナット108を含み、ユニオンナット108は、ハウジング104の円筒形継ぎ手110(たとえば図6−9等)のところでハウジング104に固く連結される(たとえば、圧力嵌め、オーバーモールド等)。ユニオンナット108は、内側ネジ112(たとえば図6−9等)を含み、内側ネジ112は、容器102の開放口上に形成される対応するネジ付きカラー(図示せず)にねじ込まれるように構成(サイズ、形状、構造等)される。ユニオンナット108の内側ネジ112は、たとえば、容器102の開放口上の対応する外側右手ネジ上にコネクタ106をねじ込むための右手ネジを含むことができる。容器102に連結されたら、バルブアセンブリ100は、たとえば、ネジを緩めることで容器102からコネクタ106を脱連結させることができる。コネクタ106内にOリング(図示せず)を設けることができ、バルブアセンブリ100の容器102への接続のシールを支援する。他の例示的な実施形態において、ハウジングは解放可能、取り外し可能等であり、たとえば、迅速解放コネクタ、圧力嵌めコネクタ、摩擦嵌めコネクタ等により容器に連結される。
【0021】
[0031]図2−5に示されるように、容器102を流体で充填する、容器102を流体で再充填する、容器に流体を導入する、および容器102から流体を取り除く等の動作を支援するために、複数のバルブ構造(継ぎ手)116、118、120、122(バルブ構造122は図2には示されない)がハウジング104に連結される。たとえば、バルブ構造116、118、120、および122は、動作中での使用のために、流体供給ライン(図示せず)および/または引き出しライン(図示せず)のハウジング104への接続を容易にする。図示の実施形態において、4つのバルブ構造116、118、120、122がハウジング104に連結されて図示されており、ハウジング104の上側表面104Aに連結される第1バルブ構造116、ハウジング104の第1側部表面104Cに連結される第2バルブ構造118、ハウジング104の第2側部表面104Dに連結される第3バルブ構造120、および、ハウジング104の第1側部表面104Cに連結される第4バルブ構造122を含む。本開示の範囲内において、本明細書で用いられる流体は、たとえば液体、ガス等とすることができる。
【0022】
[0032]図6−9を参照すると、ハウジング104は、ハウジング104内に画定される第1ボア126および第2ボア128を含む。ボア126、128はそれぞれ概ね環状形状であり、また、それぞれ長手方向軸を備える。第1ボア126および第2ボア128は、ハウジング104内で、長手方向軸が概ね平行になるような方向を向いている。さらに、ボア126、128は、ハウジング104内で概ね垂直方向および概ね側方に互いに間隔が隔てられる。
【0023】
[0033]また、ハウジング104は、ハウジング104内に画定される、複数のポート134A、134B、136A、136B、138A、138B、140A、140Bを含み、ハウジング104内に流体を受け取り、ハウジング104を通じて流体を輸送し、ハウジング104から流体を排出する、等をなす。図示の実施形態において、たとえば、ハウジング104は、8つのポート134A、134B、136A、136B、138A、138B、140A、140Bを画定し、第1上ポート134A、第2上ポート136A、第3上ポート138A、第4上ポート140A、および、第1下ポート134B、第2下ポート136B、第3下ポート138B、第4下ポート140Bを含む。
【0024】
[0034]8つのポート134A、134B、136A、136B、138A、138B、140A、140Bは、それぞれ、ハウジング104の少なくとも一部を通じて延び、第1ボア126および第2ボア128のいずれかに連通している。たとえば、第1および第2の上下ポート134A、134B、136A、136Bは、それぞれ第1ボア126に流体連通し、第3および第4の上下ポート138A、138B、140A、140Bは、それぞれ第2ボアに流体連通する。さらに、第1上ポート134Aは、ハウジング104の上表面に少なくとも部分的に画定され、第1バルブ構造116に連結される(たとえばネジ留め等)。第2および第4の上ポート136A、140Aは、ハウジング104の第1側部表面104Cに少なくとも部分的に画定され、第2バルブ構造118および第4バルブ構造122に(それぞれ)連結される(たとえばネジ留め等)。第3上ポート138Aは、ハウジング104の第2側部表面104Dに少なくとも部分的に画定され、第3バルブ構造120に連結される(たとえばネジ留め等)。第1、第2、第3、第4の下ポート134B,136B,138B,140Bは、ハウジング104の下表面104Bに少なくとも部分的に画定され、端部がコネクタ106内に配置される。
【0025】
[0035]図6−9を参照し続けると、第1バルブスプール144および第2バルブスプール146は、それぞれ、第1ボア126および第2ボア128内に少なくとも部分的に受け入れられる。第1および第2のバブルスプール144、146は、それぞれ長細く概ね円筒形形状であり、また、それぞれ、受け入れられるボア126、128の形状に概ね対応する。第1および第2のバルブスプール144、146は、長手方向軸が概ね平行になるように概ねハウジング104内に受け入れられる。他の例示的な実施形態において、バルブアセンブルは、バルブアセンブリのハウジングにより画定される対応するボア内に少なくとも部分的に配置される、3つまたはそれ以上のバルブスプールを含むことができる。
【0026】
[0036]バルブスプール144、146は両方ともそれぞれのボア126、128内でハウジング104に対して動作できる。たとえば、第1バルブスプール144は、開放位置(たとえば図6、7等)と閉鎖位置(たとえば図8、9等)との間で第1ボア126内で軸方向に移動できる(第2バルブスプール146に独立して)。この運動を通じて、第1バルブスプール144は、ハウジング104、ポート134A、134B、およびポート136A、136B(第1ボア126を介して)を通る流体の移動を制御する。第2バルブスプール146は、(第1バルブスプール144に独立して)第2ボア128内で開放位置(たとえば図6、7等)と閉鎖位置(たとえば図8、9等)との間で軸方向に移動できる。この運動を通じて、第2バルブスプール146は、ハウジング104を通り、ポート138A,138B、およびポート140A、140B(第2ボアを介して)を通る流体の移動を制御する。バルブアセンブリ100のこのような動作は、以下でより詳細に説明される。
【0027】
[0037]図示の実施形態において、第1および第2のバルブスプール144、146は、実質的に構造が類似している。たとえば、第1バルブスプール144は、第1環状溝152および第2環状溝154を備える概ね円筒形の外側表面を含み、これらの溝は外側表面に配置され、軸方向に位置決めされる。第1環状溝152は、第1バルブスプール144の長手方向中心に相対的に近く、第2環状溝154は、第1バルブスプール144の長手方向中心から相対的に遠い。第2バルブスプールは、第1環状溝156および第2環状溝158を備える概ね円筒形の外側表面を含み、これらの溝は、外側表面に配置され軸の長さ方向に位置決めされる。さらに、第1環状溝は、第2バルブスプール146の長手方向中心に相対的に近く、第2環状溝158は、第2バルブスプール146の長手方向中心から相対的に遠い。バルブアセンブリ100の動作に関してさらに説明されるように、第1バルブスプール144の第1および第2の環状溝152、154は、第1バルブスプール144が開放位置にあるとき(たとえば図6等)、第1上ポート134Aと第1下ポーロ134Bとの間の流体連通を可能にし、第2上ポート136Aと第2下ポート136Bとの間の流体連通を可能にする。また、第2バルブスプール146の第1および第2の環状溝156、158は、第2バルブスプールが開放位置にあるときに(たとえば図7等)、第3上ポート138Aと第3下ポート138との間の流体連通を可能にし、第4上ポート140Aと第4下ポート140Bとの間の流体連通を可能にする。
【0028】
[0038]第1バイパス160および第2バイパス162が、それぞれ、第1バルブスプール144および第2バルブスプール146内に形成される。第1バイパス160は、概ねチャネルを画定し、第1バルブスプール144の長手方向端部に対して第1環状溝152に位置する第1バイパス開口164から、第1スプール144の長手方向端部まで、第1バルブスプール144の少なくとも1部を延びる。第2バイパス162は、第2バルブスプール146の少なくとも一部を通って延びるチャネルを画定し、チャネルは、第1環状溝156に隣接して配置される第2バイパス開口部166から、第2バルブスプール146の長手方向端部まで延びる。バルブアセンブリ100の動作とともに説明されるように、第1バイパス160は、第1バルブスプール144が閉鎖位置(たとえば図8等)にあるときに、第1上ポート134と第2上ポート136Aを流体的に連結させる。第2バイパス162は、第2バルブスプール146が閉鎖位置(たとえば図9等)にあるときに、第3上ポート138Aおよび第4上ポート140Aを流体連結させる。
【0029】
[0039]Oリング172A、172B、172C、およびOリング174A、174B、174Cは、第1および第2のバルブスプール144、146の外側表面に沿って軸方向にそれぞれ配置される。第1バルブスプール144のOリング172A、172B、172Cは、バルブスプール144とハウジング104との間の第1ボア126内のシールを形成する。また、第2バルブスプール146のOリング174A、174B、174Cは、バルブスプール146およびハウジング104の第2ボア128内の協働する係合により、バルブスプール146とハウジング104との間のシールを形成する。
【0030】
[0040]アクチュエータ176、178が設けられ、アクチュエータ176、178は、それぞれ第1および第2のバルブスプール144、146を、それぞれ第1および第2のボア126、128内で軸方向に開放位置(たとえば図6、7等)と閉鎖位置(たとえば図8、9等)との間で移動させる。図示の実施形態において、たとえば、第1アクチュエータ176は、ハウジング104の第3側部表面104Eに隣接して設けられ、第1バルブスプール144の運動を制御する。第2アクチュエータ178は、ハウジング104の第4側部表面104Fに隣接して設けられ、第2バルブスプール146の運動を制御する。第1および第2のアクチュエータ176、178は、それぞれ内側ネジ184を有し、これは、第1および第2のバルブスプール144、146のそれぞれの対応する外側ネジ186を受け入れる。したがって、第1アクチュエータ176の回転は、第1バルブスプール144を第1ボア126内で軸方向に移動させ(たとえばスライド等)、第2アクチュエータ178の回転は、第2バルブスプール146を第2ボア128内で軸方向に移動させる(たとえばスライド等)。
【0031】
[0041]第1および第2のアクチュエータ176、178はそれぞれハウジング104に連結され、回転可能になり、ハウジング104に対する軸方向の運動が制限される(たとえばハウジング104の外への運動等)。図示の実施形態において、たとえば、アクチュエータはそれぞれボス188を含み、これは、ハウジング104に形成されたカウンターボア190内に受け入れられるように構成(サイズ、形状、構造等)される。ボス188内に形成される環状溝192は、ハウジング104内に設けられるピンのペア(図示せず)に整合し、それぞれのアクチュエータ176、178のハウジング104に対する軸方向の運動を制限する。
【0032】
[0042]図示の実施形態のハウジング104およびバルブスプール144、146は、好ましくは、化学反応に対して高い抵抗性を備え、金属および他の抽出され得る汚染物が低レベルの不活性材料から形成される。例示的な一実施形態において、たとえば、ハウジングは、プラスチック材料から型成形される。他の例示的な実施形態において、ハウジングおよびバルブスプールは、PFA、TFE、PTFE、FEP、ETFEなどのような完全フッ化ポリマーを有する。
【0033】
[0043]バルブアセンブリ100の操作を図1および図6−9を参照しながら以下に説明する。例示的な一動作モードにおいて、バルブアセンブリ100は、容器102を液体で充填するために、液体を通じてキャリアガスを泡立たせるために、および液体レベルが所望のレベルより下の場合に容器102を液体で再充填するために、用いることができる。この動作モードにおいて、バルブアセンブリ100は、コネクタ106を介して最初に容器102に連結される(たとえばネジ留めなど)。図1に全体的に示されるように、これは、第1、第2、第3、第4の下ポート134B、136B、138B、140Bを、概ね容器102内に配置する。これは逆に、分離チューブ194(第3下ポート138Bに連結される)および受け取りチューブ196(第2下ポート136Bに連結される)を容器102内に位置させる。液体供給ライン(図示せず)は、容器102に液体を供給するために、第1バルブ構造116に連結することができ、容器102内の超過圧力(たとえば、液体で容器102を充填することに関連する超過気体)を開放するのに用いるためにベントチューブ(図示せず)を第2バルブ構造118に連結することができる。さらに、容器102にキャリアガスを供給するために、キャリアガス供給ライン(図示せず)を第3バルブ構造120に連結することができ、キャリアガスにより容器102の外に回収される気体製品を受け取るために、製品輸送ライン(図示せず)を第4バルブ構造122に連結することができる。
【0034】
[0044]バルブアセンブリ100を容器102に連結した後、および、ラインをバルブアセンブリ100に連結した後、第1および第2のアクチュエータ176、178を選択的に動作させることができ、第1および第2のバルブスプール144、146をそれぞれ開放位置と閉鎖位置との間で移動させることができる。たとえば、図示のアクチュエータ176、178の各々は、反時計回りに回転させることができ、バルブスプール144、146をそれぞれ開放位置に移動させることができ、時計回りに回してバルブスプール144、146を閉鎖位置に移動させることができる。さらに、第1バルブスプール144は、第2バルブスプール146に独立して第1位置と第2位置との間で移動することができ、第2バルブスプール146は第1バルブスプール144に独立して第1位置と第2位置との間で移動することができることに注意されたい。
【0035】
[0045]この例示的な動作モードにおいて、始めに、第1バルブスプール144は、最初に開放位置(たとえば図6等)に移動し、液体が液体供給ラインから第1上ポート134A、第1ボア126、第1バルブスプールの第1環状溝152、第1下ポート134Bを通ってハウジング104内に液体が流れて容器102に入る。容器102の超過気体(たとえば容器102を充填するときに容器102内の気体圧力を増加させ得る液体に関連する気体など)は、容器102から移動し、ハウジング104に入り、第2下ポート136B(およびそこに連結された受け入れチューブ196)、第1ボア126、第1バルブスプールの第2環状溝154、第2上ポート136A、を通り、第2バルブ構造118を通ってハウジング104の外に出る。この動作は、容器102が液体で充填されているときに、容器102から圧力を効率的に逃がすことができる(また、そのため容器102内の圧力を維持するのを支援することができる)。
【0036】
[0046]容器102が液体で所望のレベルまで充填された後、第1バルブスプール144は閉鎖位置(たとえば図8等)に移動させられ、液体の容器102への流れを停止させる。第1および第2のOリング172A、172Bは、第1下ポート134Aを第1上ポート134Bから実質的にシールし、第1バルブスプール144がその間の液体の移動を禁止する。第2および第3のOリング172B、172Cは、第2下ポート136Bを第2上ポート136Aから実質的にシールする。第1下ポート134Bおよび第2下ポート136Bは、いまだ第1バルブスプールの第2環状溝154を介してハウジング104と流体連通しているが、容器102は他ではシールされている。この位置において、ハウジング104内の超過液体は、第1上ポート134Aから、第1バイパス開口164を通り、第1バイパス160を通り、第2上ポート136Aに到り、第2バルブ構造118を通じてハウジング104から排出される。
【0037】
[0047]第1バルブスプール144が閉鎖された後、第2バルブスプール146は開放位置(たとえば図7等)に移動する。キャリアガスがガス供給部からハウジング104に流れ、第3上ポート138A(およびそこに連結された第3バルブ構造120)、第2ボア128、第2バルブスプールの第1環状溝156、第3下ポート138Bを通って、散布チューブ194を通って容器102内の液体に到る。液体はキャリアガスの液体への注入により形成されたキャリアガス気泡内に気化する。キャリアガスおよびキャリアガス内の気化製品は、ハウジング104へ流れ、第4下ポート140B、第2ボア128、第2バルブスプールの第2環状溝158、第4上ポート140Aを通り、第4バルブ構造122および製品輸送ラインを通ってハウジング104の外に出る。これは、キャリアガスおよびキャリアガスにより運ばれた気体製品を所望の第2の位置に導くことができる。さらに、この動作の間、容器102内の超過キャリアガスは、液体から分割されて上方に移動し、第2下ポート136Bを通って第1ボア126に入り(閉鎖された第1バルブスプール144の第2および第3Oリング172B、172Cの間)、第1バルブスプールの第2環状溝154を通り、第1下ポート134Bに移動し、容器102内に戻る。これは、たとえば、後続の動作(たとえば、後の充填および/または再充填等)の準備における、第1および第2の下ポート134B、136B、第1ボア126、および第1バルブスプール144の部分の残留液体を流すことを支援する。
【0038】
[0048]所望の量の気体製品が容器102から引き出されたら、第2バルブスプール146を閉鎖位置(たとえば図9)に移動させて、キャリアガスの容器102への流れを停止させる。第1および第2のOリング174A、174Bは、第3下ポート138Bを第3上ポート138Aから実質的にシールし、第2バルブスプール146がその間のキャリアガスの移動を禁止する。第2および第3のOリング174Bおよび174Cは、第4下ポート140Bを第4上ポート140Aから実質的にシールする。第3下ポート138Bおよび第4下ポート140Bは、第2バルブスプールの第2環状溝158を介して依然として流体連通しているが、容器102は他ではシールされている。ハウジング104内の超過キャリアガスは、第3上ポート138Aから、第2バイパス開口166、第2バイパス162を通り第4上ポート140Aに到り、第4バルブ構造122を通じてハウジング104から排出される。これは、たとえば、後続の動作の準備における、第2ボア128、第2バルブスプール146、第4上ポート、および製品輸送ラインの部分から気化した製品ガスを流すことを支援する。
【0039】
[0049]代替的にこの例示的な動作モードにおいて、容器102内の液体が所望のレベルを下回るならば、第2バルブスプール146を閉鎖位置に移動させてキャリアガスの容器102への移動を停止させることができる。また、第1バルブスプール144を開放位置に移動させて、後続の動作のために容器102を液体で再充填することができる。
【0040】
[0050]他の例示的な動作モードにおいて、バルブアセンブリ100は、容器102の外へ閉鎖した液体の輸送に用いることができることを考慮されたい。たとえば、この例示的な動作モードにおいて、ガス供給ラインは、第2上ポート136Aのところで第2バルブ構造118に連結することができ、液体輸送ラインは、第1上ポート134Aのところで第1バルブ構造116に連結することができる。第1バルブスプール144を開放位置に移動することができ、ガス供給部からのガスが、第2上ポート136A、第1ボア126、第1バルブスプールの環状溝152、第2下ポート136Bを通って流れ、容器102に入り圧力を付与する。容器102内の置き換えられた液体は、第1下ポート134Aに接続されたチューブ194(ここではディップチューブとして機能する)に流れ、ハウジング104に入り、第1ボア126を通り、第1バルブスプールの第2環状溝154を通り、第1上ポート134Aを通り、第1バルブ構造116およびそこに連結された液体輸送ラインを通じてハウジング104の外に出る。
【0041】
[0051]他の例示的な動作モードにおいて、容器102は、最初に液体を充填することができ、その後、バルブアセンブリ100を動作のために連結することができる。ここで、バルブアセンブリ100は、たとえば、容器102内の液体が所望のレベルを下回ったときに、容器102を液体で再充填するのに用いることができる。
【0042】
[0052]本開示によるバルブアセンブリは、たとえば、容器内の液体から気体製品を引き出すことから独立して、容器を液体で充填および/または再充填するように動作することができることに注意されたい。さらに、このような充填および/または再充填動作は、容器からバルブアセンブリを取り外すことなくでき、また、バルブアセンブリの拡張された動作を提供することができる。たとえば、容器への液体の充填および/再充填のような動作、および容器内の液体から気体製品の輸送のような動作は、このような動作の間に容器からバルブアセンブリを脱連結することがなく連続的に行うことができる。これは容器内の液体の汚染のリスクを低減し、および/または、拡張された動作などの間に、容器内の液体を大気にさらす危険を低減することができる。
【0043】
[0053]上述の実施形態の説明は、図示および説明の目的のために提供されている。これは網羅的なものではなく、また本発明を限定する意図でもない。特定の実施形態の個別の要素または特徴は、一般に、その特定の実施形態に限定するものではなく、明示的に説明または図示がなくても、適用可能であれば交換可能であり、また、選択された実施形態で用いることもできる。同様のことが多くの方法において変更することができる。そのような変更は本発明から逸脱するものではなく、そのようなあらゆる修正形態は、本発明の範囲内に含まれることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に解放可能に連結されるバルブアセンブリであって、前記バルブアセンブリは、容器を液体で充填および/または再充填でき、一方で、前記液体により前記容器内に形成される圧力を解放するために前記容器から前記液体に関連する超過気体を排気する、ように動作可能であり、前記バルブアセンブリは、前記容器内の前記液体から気体製品を回収するのに用いるために前記容器内にキャリアガスを導入するように動作可能であり、前記バルブアセンブリは、
ハウジングと、
少なくとも一部が前記ハウジング内に配置される2つ以上のバルブスプールと、を有し、前記2つ以上のバルブスプールは、ハウジングを通る液体、前記液体に関連する超過気体、キャリアガス、および前記キャリアガスにより回収される気体製品の移動を制御するために、独立に前記ハウジングに対して移動可能である、バルブアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のバルブアセンブリであって、前記ハウジングは、前記ハウジングを容器に解放可能に連結するための手段を有する、バルブハウジング。
【請求項3】
請求項1または2に記載のバルブアセンブリであって、前記2つ以上のバルブスプールの各々は、外側表面、および、前記外側表面に配置され且つ前記バルブスプールのそれぞれの軸に沿って位置決めされる第1および第2の環状溝を有する、バルブアセンブリ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、前記2つ以上のバルブスプールは、第1バルブスプールと第2バルブスプールとを有し、前記第1バルブスプールは、前記ハウジングを通る前記液体の移動を制御するため、および、前記ハウジングを通る超過気体の移動を制御するために、前記第2バルブスプールに対して移動可能であり、前記第2バルブスプールは、前記ハウジングを通るキャリアガスの移動を制御するために、および、前記ハウジングを通る気体製品の移動を制御するために、前記第1バルブスプールに対して移動可能である、バルブアセンブリ。
【請求項5】
請求項4に記載のバルブアセンブリであって、前記ハウジングは第1ボアと第2ボアとを画定し、前記第1バルブスプールは、前記第1ボア内に受け入れられ且つ概ね前記第1ボアの長手方向軸に沿って軸方向に移動可能であり、前記第2バルブスプールは、前記第2ボア内に受け入れられ且つ概ね前記第2ボアの長手方向軸に沿って軸方向に移動可能である、バルブアセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載のバルブアセンブリであって、前記ハウジングは前記第1ボアに流体連通する第1ポートおよび第2ポートを画定し、前記第1ポートは、前記ハウジング内に前記液体を受け入れ且つ前記液体を第1ボアへ輸送するように構成され、前記第2ポートは前記液体に関連する超過気体を前記第1ボアから輸送して前記ハウジングから排出するように構成される、バルブアセンブリ。
【請求項7】
請求項6に記載のバルブアセンブリであって、前記ハウジングは、前記第2ボアに流体連通する第3ポートおよび第4ポートを画定し、前記第3ポートは、前記キャリアガスを前記ハウジング内に受け入れ且つ前記キャリアガスを前記第2ボアに輸送するように構成され、前記第4ポートは、前記キャリアガスにより回収される気体製品を前記第2ボアから輸送して前記ハウジングから排出するように構成される、バルブアセンブリ。
【請求項8】
請求項7に記載のバルブアセンブリであって、前記第1および第2のバルブスプールの各々は、外側表面、および前記外側表面に配置され且つ前記バルブスプールの各々の軸方向に沿って位置決めされる第1および第2の環状溝を有する、バルブアセンブリ。
【請求項9】
請求項7に記載のバルブアセンブリであって、前記第1バルブスプールは、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であり、
前記第1バルブスプールが前記開放位置にあるときに、前記第1ポートが、前記第1バルブスプールの前記第1環状溝を通じて対応する第1下ポートに連通し、前記液体が前記第1ポートから前記第1ボアを通って前記第1下ポートまで移動できるようになり、また、前記第2ポートが、前記第1バルブスプールの前記第2環状溝を通じて対応する第2下ポートに連通し、前記液体に関連する超過気体が前記第2下ポートから前記第1ボアを通って、前記第1ポートへ移動して前記ハウジングから排出され、
前記第1バルブスプールが前記閉鎖位置にあるときに、前記第1バルブスプールが、前記液体の前記第1ポートから前記第1下ポートへの移動を実質的に禁止し、また、前記超過気体の前記第2下ポートから前記第2ポートへの移動を実質的に禁止する、バルブアセンブリ。
【請求項10】
請求項9に記載のバルブアセンブリであって、前記第1バルブスプールは、前記第1バルブスプールの少なくとも一部に延びるバイパスを画定し、
前記第1バルブスプールが前記閉鎖位置にあるときに、前記液体が前記第1ポートから、前記第1バルブスプールの前記バイパスを通り、前記第2ポートに移動してハウジングから排出される、バルブアセンブリ。
【請求項11】
請求項9に記載のバルブアセンブリであって、前記第2バルブスプールは開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であり、
前記第2バルブスプールが前記開放位置にあるときに、前記第3ポートは前記第2バルブスプールの前記第1環状溝を通じて対応する第3下ポートに連通し、前記キャリアガスが前記第3ポートから前記第2ボアを通り前記第3下ポートまで移動でき、また、前記第4ポートは、前記第2バルブスプールの前記第2環状溝を通じて対応する第4下ポートに連通し、前記キャリアガスにより回収される前記気体製品が、前記第4下ポートから前記第2ボアを通って前記第4ポートに移動して前記ハウジングから排出され、
前記第2バルブスプールが前記閉鎖位置にあるときに、前記第2バルブスプールは、前記キャリアガスの前記第3ポートから前記第3下ポートへの移動を実質的に禁止し、また、前記気体製品の前記第4下ポートから前記第4ポートへの移動を実質的に禁止する、バルブアセンブリ。
【請求項12】
請求項11に記載のバルブアセンブリであって、前記第2バルブスプールは、前記第2バルブスプールの少なくとも一部を延びるバイパスを画定し、
前記第2バルブスプールが前記閉鎖位置にあるとき、キャリアガスが前記第3ポートから前記第2バルブスプールの前記バイパスを通って前記第4ポートに移動して前記ハウジングから排出される、バルブアセンブリ。
【請求項13】
請求項4に記載のバルブアセンブリであって、容器と組み合わされて、前記第1バルブスプールは、前記容器を前記液体で充填および/または再充填するために、前記液体の前記ハウジングを通る前記容器への移動を制御するように移動可能であり、また、前記液体に関連する超過気体の前記容器の外への移動、および前記ハウジングを通り前記ハウジングから排出されることを制御するように移動可能であり、
前記第2バルブスプールは、前記容器内の前記液体から気体製品を回収する用途のために、前記キャリアガスの前記ハウジングを通る前記容器への移動を制御するように移動可能であり、また、前記キャリアガスにより回収される前記気体製品の前記容器の外への移動および前記ハウジングを通って前記ハウジングから排出されるのを制御するように移動可能である、バルブアセンブリ。
【請求項14】
請求項4に記載のバルブアセンブリであって、前記第1および第2のバルブスプールは、それぞれ、外側表面、および前記外側表面に配置され且つ前記バルブスプールの各々の軸方向に沿って位置決めされる第1および第2の環状溝を有する、バルブアセンブリ。
【請求項15】
請求項14に記載のバルブアセンブリであって、前記第1および第2のバルブスプールは、それぞれ、前記バルブスプールのぞれぞれの少なくとも一部を通って延びる長手方向チャネルを含む、バルブアセンブリ。
【請求項16】
請求項4に記載のバルブアセンブリであって、前記第1および第2のバルブスプールは、それぞれ、概ね長細く且つ概ね円筒形形状であり、前記第1および第2のバルブスプールがそれぞれ受け入れられる前記第1および第2のボアは、それぞれ、概ね管状形状である、バルブアセンブリ。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、さらに、液体を前記ハウジング内へ輸送するための、前記ハウジングの上表面に連結されるバルブ構造を有する、バルブアセンブリ。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、さらに、流体をハウジング内に受け入れるための、および/または、流体をハウジングから排出するための、前記ハウジングに連結される4つ以上のバルブ構造を有する、バルブアセンブリ。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、前記2つ以上のバルブスプールは、それぞれ長手方向軸を含み、前記2つ以上のバルブスプールは、少なくとも部分的に前記ハウジング内に配置され、前記2つ以上のバルブスプールの前記長手方向軸は概ね平行である、バルブアセンブリ。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、前記ハウジングは型成形プラスチック材料を含む、バルブアセンブリ。
【請求項21】
容器に連結し、前記容器へおよび/または容器の外への流体の移動を制御するためのバルブアセンブリであって、前記バルブアセンブリは、
ハウジングと、
前記ハウジングを容器に取り外し可能に連結させる手段と、
前記ハウジングにより画定される第1および第2のボアと、を有し、前記ボアの各々は長手方向軸を有し、
前記バルブアセンブリはさらに、前記ハウジングにより画定され、前記第1ボアに連通する、第1および第2の液体ポートと、
前記ハウジングにより画定され、前記第1ボアに連通する、第1および第2の超過気体ポートと、
前記ハウジングにより画定され、前記第2ボアに連通する、第1および第2のキャリアガスポートと、
前記ハウジングにより画定され、前記第2ボアに連通する、第1および第2の気体製品ポートと、
前記第1ボアを通る流体の移動を制御するのに用いる、前記第1ボア内に少なくとも部分的に配置される第1バルブスプールと、
前記第2ボアを通る流体の移動を制御するのに用いる、前記第2ボア内に少なくとも部分的に配置される第2バルブスプールと、
前記第1バルブスプールを前記第1ボア内で、前記第1ボアの前記長手方向軸に概ね平行な方向にスライドさせる、前記第1バルブスプールに連結される第1アクチュエータと、
前記第2バルブスプールを前記第2ボア内で、前記第2ボアの前記長手方向軸に概ね平行な方向にスライドさせる、前記第2バルブスプールに連結される第2アクチュエータと、を有する、バルブアセンブリ。
【請求項22】
請求項21に記載のバルブアセンブリであって、前記第1液体ポートは、少なくとも部分的に前記ハウジングの上表面により画定され、前記第1超過気体ポート、前記第1キャリアガスポート、および前記第1気体製品ポートは、それぞれ、少なくとも部分的に前記ハウジングの側部表面により画定される、バルブアセンブリ。
【請求項23】
請求項21または22に記載のバルブアセンブリであって、前記第1バルブスプールは、前記第1液体ポートから、前記ハウジングを通り、前記第1ボアを通り、前記第2液体ポートに移動して前記ハウジングから容器へ排出される液体の移動を制御し、また、前記第2超過気体ポートから前記ハウジングを通り、前記第1ボアを通り、前記第1超過気体ポートへ移動して前記ハウジングから排出される、前記液体に関連する超過気体の移動を制御し、
前記第2バルブスプールは、前記第1キャリアガスポートから前記ハウジングを通り、前記第2ボアを通り、前記第2キャリアガスポートに移動して前記ハウジングから前記容器へ排出されるキャリアガスの移動を制御し、また、前記第2気体製品ポートから前記ハウジングを通り、前記第2ボアを通り、前記第2気体製品ポートに移動して前記ハウジングから排出される、前記キャリアガスにより回収される気体製品の移動を制御する、バルブアセンブリ。
【請求項24】
請求項21乃至23のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、前記第1および第2のバルブスプールは、それぞれ、外側表面、および、前記外側表面に配置され且つ前記バルブスプールの各々に沿って軸方向に位置決めされる、第1および第2の環状溝を含む、バルブアセンブリ。
【請求項25】
請求項21乃至24のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、前記第1バルブスプールは、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であり、
前記第1バルブスプールが前記開放位置にあるときに、前記第1および第2の液体ポートは、前記第1バルブスプールの前記第1環状溝を通じて連通し、前記液体が、前記第1液体ポートから、前記第1ボアを通り、前記第2液体ポートへ移動して前記ハウジングから前記容器へ排出され、前記第1および第2超過気体ポートは、前記第1バルブスプールの前記第2環状溝を通じて連通し、前記液体に関連する前記超過気体が、前記第2超過気体ポートから前記第1ボアを通り、前記第1超過気体ポートへ移動して前記ハウジングから排出され、
前記第1バルブスプールが前記閉鎖位置にあるときに、前記第1バルブスプールは、前記液体の前記第1液体ポートから前記第2液体ポートへの移動を実質的に禁止し、また、前記超過気体の前記第2超過気体ポートから前記第1超過気体ポートへの移動を実質的に禁止する、バルブアセンブリ。
【請求項26】
請求項21乃至25のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、前記第2バルブスプールは、開放位置と閉鎖位置との間を移動可能であり、
前記第2バルブスプールが前記開放位置にあるときに、前記第1および第2のキャリアガスポートが前記第2バルブスプールの前記第1環状溝を通じて連通し、前記キャリアガスが、前記第1キャリアガスポートから、前記第2ボアを通り、前記第2キャリアガスポートに移動し、また、前記第1および第2気体製品ポートは前記第2バルブスプールの前記第2環状溝を通じて連通し、前記キャリアガスにより回収される前記気体製品が、前記第2気体製品ポートから、前記第2ボアを通り、前記第1気体製品ポートへ移動し前記ハウジングから排出され、
前記第2バルブスプールが前記閉鎖位置にあるときに、前記第2バルブスプールは、前記キャリアガスの前記第1キャリアガスポートから前記第2キャリアガスポートへの移動を実質的に禁止し、また、前記気体製品の前記第2気体製品ポートから前記第1気体製品ポートへの移動を実質的に禁止する、バルブアセンブリ。
【請求項27】
請求項21乃至26のいずれか一項に記載のバルブアセンブリであって、前記容器と組み合わせられる、バルブアセンブリ。
【請求項28】
液体を容器内に充填および/または再充填し、前記液体から引き出される気体製品を前記容器の外へ輸送するための方法であって、前記方法は同時に、動作中に前記液体の汚染のリスクを低減しおよび/または前記液体を大気にさらすリスクを低減し、前記方法は、
バルブアセンブリを前記容器に取り外し可能に連結させるステップと、
前記バルブアセンブリを通じて液体を前記容器に充填および/または再充填するステップと、
前記容器内の液体から回収される気体製品を、前記バルブアセンブリを通じて輸送して前記バルブアセンブリから排出するステップと、を有し、
前記液体を前記容器内に充填および/または再充填し、前記容器内の前記液体から回収される気体製品を輸送する動作は、前記動作の間で前記バルブアセンブリを前記容器から脱連結させることなく、連続的に行われる、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、前記液体を前記容器へ充填および/または再充填するステップは、前記バルブアセンブリの第1バルブスプールを開放位置に移動させて、液体が前記容器内に流れることを可能にし、且つ、前記容器内の圧力を解放するように前記容器内の前記液体に関連する超過気体が前記容器の外へ流れることを可能にするステップを有する、方法。
【請求項30】
請求項28または29に記載の方法であって、前記容器内の前記液体から回収される気体製品を輸送するステップは、前記バルブアセンブリの第2バルブスプールを開放位置に移動させて、キャリアガスが前記容器内に移動することを可能にして、前記容器内の前記液体から気体製品を回収し、また、前記キャリアガスおよび気体製品が後の排出のために前記容器の外へ流れることを可能にする、方法。
【請求項31】
請求項28乃至30のいずれか一項に記載の方法であって、液体を前記容器に充填および/または再充填するステップは、前記容器内の液体から回収される気体製品の輸送と独立になされる、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−500374(P2012−500374A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523870(P2011−523870)
【出願日】平成21年8月12日(2009.8.12)
【国際出願番号】PCT/US2009/053587
【国際公開番号】WO2010/021891
【国際公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(598169572)シグマ−アルドリッチ・カンパニー、エルエルシー (31)
【Fターム(参考)】