説明

パイプ構造における二重ロック装置

【課題】パイプ構造において、伸縮調節時の容易作業性と、確実な固定性を実現する二重ロック装置を提供する。
【解決手段】段差ロック機構と無段差ロック機構50を備えるパイプ構造における二重ロック装置10であって、段差ロック機構は、スプリングコイル隙間において、スプリングコイル35が係止段差24と中間壁とで挟まれた状態で外パイプ20外周面に係合されるとともに、係止突片隙間において、係止突片22が小径隙間領域にある場合に嵌挿穴23を介してロック溝41に嵌った状態となり、係止突片22が大径隙間領域にある場合に嵌挿穴23を介してロック溝41から外れた状態となるように構成されている。無段差ロック機構50は、内パイプ40の先端部に形成した押し込みネジ43を外パイプ20に摺接する拡張コマ51のテーパ穴52にねじ込むことによりテーパ穴52が拡張または縮小するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプ構造における二重ロック装置に関し、詳しくは、パイプ構造において段差ロック機構と無段差ロック機構を備える二重ロック装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の一般的なパイプ構造のロック方法としては、例えば、建築工事現場で見かけられる足場パイプなどは、嵌め合わされるパイプに連結孔を夫々開け、その穴にネジ付ロックピンをねじ込んで連結・固定する方法や、物干し竿やツッパリ棒に使われる外パイプの一端部をすり割り入りのテーパ状にしてネジ部を設け、その上からテーパ付のネジキャップで締め付けて連結・固定する方法、そして、歩行杖などに使われる内パイプと外パイプに開けられた孔にバネ圧突起を突出させて連結・固定する方法などが一般的に知られている。
【0003】
上記のパイプ構造における締結・固定方法は、ロックピンが突出して危険であったりすることや、テーパによる締め付け力が衝撃力に弱いため経時的に維持できないものや、連結穴にゴミや雨水が入ったり、デザイン的外観が良くないなど、専門分野以外で使用されるには多くの問題点があるものであった。
【0004】
そこで上記の問題点を改善しようとすべく、特開2004-188093号公報(特許文献1)に記載の「伸縮ステッキ」が提案され公知技術になっている。該特許文献1で提案される技術は、長さ調節とロック作業を同時に行う手段であって、コイルバネを円筒の回動操作により周方向に回動することで、該コイルバネが拡張して締め付けを解除し、これにより脚側パイプの伸縮が可能となり、逆に回動操作をやめることでコイルバネは自然と締め付け状態へと戻り、脚側パイプは固定される。この時ハンドル側とパイプと脚側パイプと円筒とは、上記連結構成により強固なロック状態になるとされている。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の締結・ロック手段によると、構造が複雑である上、回動作業に必ず両手を必要とし、さらにコイルバネの巻き強さに対抗する強い捻る力を必要とするもので、力の弱い女性や老人、病人においては、調整を困難とするものであり、さらにロック状態がコイルバネの付勢力のみで維持されていることから、何らかの強い衝撃力が加わった場合に経時的に緩む危険性があるため、安全性と操作性に問題を残すものであった。
【0006】
【特許文献1】特開2004-188093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、パイプ構造において、伸縮調節時の容易作業性と、確実な固定性を実現する二重ロック装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するため、本発明は、段差ロック機構と無段差ロック機構の二つのロック機構を備えるパイプ構造における二重ロック装置であって、所定の長さの軸径を大にした外パイプと、所定の長さの軸径を小にして前記外パイプにスライド挿入される内パイプと、前記外パイプと内パイプとの境目を被覆するスライドキャップと、から成り、前記外パイプは、係止突片を嵌挿する複数の嵌挿穴が所定間隔をおいて周設されるとともに、外周面所定箇所に係止段差が周設されて成り、前記内パイプは、前記外パイプへ挿入する先端部に無段差ロック機構が備えられているとともに、外周面に複数の円環状のロック溝が任意等間隔に周設されて成り、前記スライドキャップは、その内周面と前記外パイプ若しくは内パイプの外周面との間に隙間空間が設けられるとともに、内周面所定箇所に前記外パイプの外周面と摺接する中間壁が周設され、前記隙間空間は前記中間壁を隔てて小径隙間と大径隙間とが傾斜部を介して繋がれて成る係止突片隙間とスプリングコイルを格納するスプリングコイル隙間とに分断されて成り、前記段差ロック機構は、前記スプリングコイル隙間において、前記スプリングコイルが前記係止段差と前記中間壁とで挟まれた状態で前記外パイプ外周面に係合されるとともに、前記係止突片隙間において、前記係止突片が前記小径隙間領域にある場合に前記嵌挿穴を介して前記ロック溝に嵌った状態となり、前記係止突片が前記大径隙間領域にある場合に前記嵌挿穴を介して前記ロック溝から外れた状態となるように構成されており、前記無段差ロック機構は、前記内パイプの先端部に先端の径が小となるテーパ部が形成され且つさらにその先端に押し込みネジが形成されており、該先端部に前記テーパ部に係合するスリットを備えるテーパ穴並びに押し込みネジ穴が形成され外周面が前記外パイプの内周面に摺接する拡張コマが連結されて成り、前記内パイプを一方向に回転させることにより前記テーパ穴が拡張または縮小するように構成されている手段を採用している。
【0009】
また、本発明は、前記パイプ構造における二重ロック装置において、パイプ構造が、歩行杖、スティック、ポール、傘、足場、農作業用手工具またはトビグチのうち選択されるいずれか一である構成とすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のパイプ構造における二重ロック装置によれば、段差ロック機構と無段差ロック機構の二重のロック機構によってロックされることから、突然の衝撃や経時的変化に対応して、安全且つ確実に伸縮調節並びに固定することができるという優れた効果を奏する。
【0011】
また、本発明のパイプ構造における二重ロック装置によれば、スライドキャップをスライドすることと、内パイプを回転することによって力を使わずに伸縮調節並びに固定が簡単にできることから、腕力が弱い女性や老人、病人においても容易に使用することが可能である。
【0012】
さらに、本発明のパイプ構造における二重ロック装置によれば、部品構成が少数であることから、軽量且つ製品コストの低廉が図れる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置の全体構成を示す分解斜視図である。
【図2】本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置の段差ロック機構の作動状態を示す断面説明図である。
【図3】本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置の段差ロック機構の作動状態を示す断面説明図である。
【図4】本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置の無段差ロック機構の作動状態を示す断面説明図である。
【図5】本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置の実施例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、パイプ構造において、段差ロック機構と無段差ロック機構の二つのロック機構を備えることによって、伸縮調節時の容易作業性と、確実な固定性を実現したことを最大の特徴とする。以下、本発明にかかるパイプ構造の二重ロック機構の実施形態を、図面に基づき説明する。
【0015】
なお、本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置10は、以下に述べる実施形態や図示した構造に限定されるものではなく、本発明の趣旨・構成に逸脱しない範囲で適宜変更することができるものである。
【0016】
図1は、本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置の全体構成を示す分解斜視図である。
該パイプ構造における二重ロック装置10は、所定の長さの軸径を大にした外パイプ20と、所定の長さの軸径を小にして前記外パイプ20にスライド挿入される内パイプ40と、前記外パイプ20と内パイプ40との境目を被覆するスライドキャップ30と、から構成されている。
【0017】
外パイプ20は、係止突片22を嵌挿する複数の嵌挿穴23が所定間隔をおいて周設されるとともに、外周面所定箇所に係止段差24が周設された構造となっている。該係止段差24は、スプリングコイル35の一端を係止するとともに、後述するスライドキャップ30のスライド量を制限するように作用する。
【0018】
嵌挿穴23は、図面に示すように、貫通長穴であって、内パイプ40がスライド挿入される端部付近に周設される。なお、図面では、該嵌挿穴23を三つ設けた場合について示しているが、該嵌挿穴23の個数については、複数であれば特に限定はない。各嵌挿穴23には、夫々係止突片22が嵌挿されることとなるが、該係止突片22は、前記嵌挿穴23に嵌挿可能な分割された円弧状の係止板材で構成されている。
【0019】
内パイプ40は、前記外パイプ20へ挿入する先端部に無段差ロック機構50が備えられているとともに、外周面に複数の円環状のロック溝41が任意等間隔に周設された構造となっている。
【0020】
前記無段差ロック機構50の構成については、次の通りとなる。
すなわち、前記内パイプ40における前記外パイプ20へ挿入する先端部に、先端の径が小となるテーパ部42が形成され、かつ、さらにその先端部分に押し込みネジ43が形成されている。そして当該内パイプ40の先端部には、前記テーパ部42に係合するテーパ穴52並びに前記押し込みネジ43が螺合される押し込みネジ穴53が形成された拡張コマ51が連結されることにより、無段差ロック機構50は構成されている。
【0021】
拡張コマ51は、合成樹脂等の軟質な材料で形成され、内パイプ40の押し込みネジ43先端に螺合されボルト54とワッシャ55で固定される。テーパ穴52にはスリットが分割されて設けられ、拡張機能を助長する。
なお、図3に示すように、該拡張コマ51は、その外周面が前記外パイプ20の内周面に摺接する構成となっており、前記内パイプ40を一方向に回転させることにより、前記テーパ穴52が拡張または縮小することで、ロック状態若しくは解除状態へと作用するように構成されている。
【0022】
ロック溝41は、後述する段差ロック機構21において、係止突片22が嵌め込まれることで、外パイプ20と内パイプ40の固定状態を確実にするためのものである。
【0023】
スライドキャップ30は、図2乃至図3に示すように、その内周面と前記外パイプ20若しくは内パイプ40の外周面との間に隙間空間31が設けられるとともに、内周面所定箇所に前記外パイプ20の外周面と摺接する中間壁37が周設された構造となっている。したがって、該隙間空間31は、中間壁37を隔てて係止突片隙間34とスプリングコイル隙間36とに分断されている。係止突片隙間34は、小径隙間32と大径隙間33とから成り、それらが傾斜部38を介して繋がれて構成されている。また、スプリングコイル隙間36は、スプリングコイル35を格納する部分として機能する。
【0024】
コイルスプリング35は、前記係止段差24と前記中間壁37とで挟まれた状態で前記外パイプ20の外周面に係合される。該コイルスプリング35は、スライドキャップ30をスライド移動した際に、それを強制的に元に戻すように作用する。
【0025】
段差ロック機構21は、前記係止突片22をロック溝41に嵌め込み若しくは係止突片22をロック溝41から外すことで、ロック状態若しくは解除状態へと作用するように構成されている。
【0026】
該段差ロック機構21の具体的構成については、図2乃至図3に示すように、前記スライドキャップ30を長さ方向にスライド移動することにより、係止突片隙間34領域内において、係止突片22の内径部が内パイプ40の外周面及びロック溝41に当接され、係止突片22の外径部がスライドキャップ30の内周面に当接されながら、外パイプ20及び内パイプ40の長手軸方向と略直交する方向に遊動する。
【0027】
具体的には、係止突片隙間34を構成する小径隙間32は、係止突片22をロック溝41に押し込んでロック状態にするように作用する。
逆に、係止突片隙間34を構成する大径隙間33は、係止突片22をロック溝41から開放して解除状態にするように作用する。
【0028】
以上の構成からなる本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置10について、以下、段差ロック機構21と無段差ロック機構50の作動状態をより詳細に説明する。
【0029】
図2及び図3は、本発明のパイプ構造における二重ロック装置10の段差ロック機構21の作動状態を示す断面説明図であり、図2はロック状態から解除状態とする場合について、図3は解除状態からロック状態とする場合について示している。
【0030】
段差ロック機構21をロック状態から解除状態とする場合には、図2に示すように、まず、スライドキャップ30を、係止突片22の外径部が大径隙間33領域に位置するまでスライドさせる。
次いで、内パイプ40を強制的に長手軸方向にスライドさせることにより、係止突片22の内径部は自然にロック溝41から外れ、外パイプ20と内パイプ40とのロック状態は完全に解除される。
なおこのとき、係止突片22は、その内径部が内パイプ40の外周面に摺接する状態で、外径部はスライドキャップ30の大径隙間33内に入り込んだ状態となっている
【0031】
段差ロック機構21を解除状態からロック状態にする場合には、図3に示すように、まず、スライドキャップ30を離す。これにより、スライドキャップ30はコイルスプリング35の力で元に戻ろうとするが、係止突片22の内径部が内パイプ40の外周面に当接した状態では、係止突片22の外径部が大径隙間33から小径隙間32内へ移動することができないため、該小径隙間32と大径隙間33とを繋ぐ傾斜部の領域内において係止突片22の外径部が留まることとなり、スライドキャップ30もその位置まで戻った状態となる。
【0032】
次いで、内パイプ40を長手軸方向にスライドさせることにより、係止突片22が最初に出くわすロック溝41に対し、該係止突片22の内径部が自然に嵌め込まれ、外パイプ20と内パイプ40とがロック状態となる。このとき、スライドキャップ30が元に戻ろうとする力によって、係止突片22の外径部が小径隙間32と大径隙間33とを繋ぐ傾斜部で押され、係止突片22の内径部は自然にロック溝41内へ嵌め込まれることとなる。そして、係止突片22の外径部は最終的に小径隙間32領域内に移動するとともに、スライドキャップ30は完全に元の位置に戻ることとなる。
【0033】
図4は、本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置10の無段差ロック機構50の作動状態を示す断面説明図であり、図4(a)は、ロック状態から解除状態とする場合について、図4(b)は、解除状態からロック状態とする場合について示している。
【0034】
無段差ロック機構50をロック状態から解除状態とする場合には、図4(a)に示すように、内パイプ40を反時計回りに回転させることで足りる。
すなわち、内パイプ40を反時計回りに回転させることにより、拡張コマ51の押し込みネジ穴53に螺合した内パイプ40先端の押し込みネジ43が戻され、それにより拡張コマ51を押し拡げていたテーパ部42が拡張コマ51のテーパ穴部52から戻されて拡張コマ51が縮小し、該拡張コマ51の外周面による外パイプ20内周面の押圧状態が解除されることとなる。
【0035】
無段差ロック機構50を解除状態からロック状態とする場合については、図4(b)に示すように、上記とは逆に内パイプ40を時計回りに回転させることとなる。
すなわち、内パイプ40を時計回りに回転させることにより、拡張コマ51の押し込みネジ穴53に螺合した内パイプ40先端の押し込みネジ43が進入し、それにより拡張コマ51のテーパ穴部52へテーパ部42が進入して拡張コマ51を押し拡げ、該拡張コマ51の外周面が外パイプ20の内周面を押圧することにより、ロック状態となる。
【0036】
なお、上記無段差ロック機構50において、内パイプ40を回転する際に、同時に拡張コマ51が回転してしまうことのないよう、該拡張コマ51の外周面は、テーパ部42による押し拡げがない状態においても、常に外パイプ20の内周面に摺接するように構成されている。
【0037】
図5は、本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置10の実施例を示す説明図である。
ずなわち、図5(a)は、パイプ構造として歩行杖60を採用した場合の全体斜視図であり、図5(b)はその分解斜視図である
該歩行杖60は、組み合わされた外パイプ20の一方端に把手61を設け、内パイプ40の他方端にゴム足62を設けて、把手61が設けられた外パイプ20と内パイプ40の境に設けられる段差ロック機構21と、外パイプ20内における内パイプ40の先端部に設けられる無段差ロック機構50の二つのロック機構を備えることで、本発明にかかる二重ロック機構が採用された歩行杖60として機能するものである。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、上記した歩行杖60に限らず、歩行杖やスティック、ポール、傘、足場、農作業用手工具またはトビグチ等々、あらゆるパイプ構造に採用可能であり、本発明を採用することにより、そのパイプ構造の安全性と取り付け・取り外し作業の簡素化という、二重の作用効果が図られるため、本発明にかかるパイプ構造における二重ロック装置10の産業上の利用可能性は極めて高いものと思量する。
【符号の説明】
【0039】
10 二重ロック装置
20 外パイプ
21 段差ロック機構
22 係止突片
23 嵌挿穴
24 係止段差
30 スライドキャップ
31 隙間空間
32 小径隙間
33 大径隙間
34 係止突片隙間
35 コイルスプリング
36 コイルスプリング隙間
37 中間壁
38 傾斜部
40 内パイプ
41 ロック溝
42 テーパ部
43 押し込みネジ
50 無段差ロック機構
51 拡張コマ
52 テーパ穴
53 押し込みネジ穴
54 押さえネジ
55 ワッシャ
60 歩行杖
61 把手
62 ゴム足

【特許請求の範囲】
【請求項1】
段差ロック機構と無段差ロック機構の二つのロック機構を備えるパイプ構造における二重ロック装置であって、
所定の長さの軸径を大にした外パイプと、所定の長さの軸径を小にして前記外パイプにスライド挿入される内パイプと、前記外パイプと内パイプとの境目を被覆するスライドキャップと、から成り、
前記外パイプは、係止突片を嵌挿する複数の嵌挿穴が所定間隔をおいて周設されるとともに、外周面所定箇所に係止段差が周設されて成り、
前記内パイプは、前記外パイプへ挿入する先端部に無段差ロック機構が備えられているとともに、外周面に複数の円環状のロック溝が任意等間隔に周設されて成り、
前記スライドキャップは、その内周面と前記外パイプ若しくは内パイプの外周面との間に隙間空間が設けられるとともに、内周面所定箇所に前記外パイプの外周面と摺接する中間壁が周設され、前記隙間空間は前記中間壁を隔てて小径隙間と大径隙間とが傾斜部を介して繋がれて成る係止突片隙間とスプリングコイルを格納するスプリングコイル隙間とに分断されて成り、
前記段差ロック機構は、前記スプリングコイル隙間において、前記スプリングコイルが前記係止段差と前記中間壁とで挟まれた状態で前記外パイプ外周面に係合されるとともに、前記係止突片隙間において、前記係止突片が前記小径隙間領域にある場合に前記嵌挿穴を介して前記ロック溝に嵌った状態となり、前記係止突片が前記大径隙間領域にある場合に前記嵌挿穴を介して前記ロック溝から外れた状態となるように構成されており、
前記無段差ロック機構は、前記内パイプの先端部に先端の径が小となるテーパ部が形成され且つさらにその先端に押し込みネジが形成されており、該先端部に前記テーパ部に係合するスリットを備えるテーパ穴並びに押し込みネジ穴が形成され外周面が前記外パイプの内周面に摺接する拡張コマが連結されて成り、前記内パイプを一方向に回転させることにより前記テーパ穴が拡張または縮小するように構成されている
ことを特徴とするパイプ構造における二重ロック装置。
【請求項2】
前記パイプ構造における二重ロック装置において、パイプ構造が、歩行杖、スティック、ポール、傘、足場、農作業用手工具またはトビグチのうち選択されるいずれか一であることを特徴とする請求項1に記載のパイプ構造における二重ロック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−220373(P2011−220373A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86911(P2010−86911)
【出願日】平成22年4月5日(2010.4.5)
【出願人】(510094632)
【Fターム(参考)】