説明

パズルゲーム装置及びプログラム

【課題】近年のハードウェア環境を活かしつつ、ブロックの表出にプレイヤが積極的に関与することを可能とすることでパズルゲームとしてより興趣が得られ、かつ戦略性が生ずるパズルゲームを提供する。
【解決手段】テトリス(商標)タイプのパズルゲームを実行するためのプラットフォームとして、携帯電話機を適用する。携帯電話機が標準で有する入力装置14に含まれる「1」〜「9」の数字キーの各々に対して、ホールドされたテトリミノが記憶されるホールド領域13−1〜13−9が用意されている。プレイヤが数字キーの何れかを操作すると、現時点で表示されているテトリミノの次にパズル枠の範囲内に表示されることになる次テトリミノは、操作された数字キーに対応付けてホールドされているものに変更されるとともに、当該変更前のテトリミノが操作された数字キーに対応付けてホールドされて、ホールド領域13−1〜13−9に記憶される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に表示された複数のマス目から構成されるパズル枠を使用して行われるパズルゲームの実行に関するものである。
【背景技術】
【0002】
テトリス(商標)は、ビデオゲームとして現在まで最も広く親しまれてきたパズルゲームであり、様々なバリエーションが存在するものの、基本的なゲーム性が確立されているパズルゲームと言うことができる。そのテトリスのゲームとしての基本的な構成は、表示装置に表示されたパズル枠の上部から順次落下する複数のブロック(テトリミノ)をプレイヤの操作に従って移動/回転させ、パズル枠をそのブロックによって埋め、横一列に埋められたブロックが表出されることで進行していくというものである。
【0003】
また、今すぐ必要でない種類のブロックがあれば、それをパズル枠を埋めるブロックとして一時的に使用せず、それ以降において、異なる種類のブロックで必要でないものがあった場合に、そのブロックの代わりに一時的に使用せずにおいたブロックを用いるようにするもの(ホールド)、または一つのブロックをパズル枠において移動し終えた後、新たにパズル枠へと順次表示する直近の所定個数(例えば2〜6番目まで)のブロックを、あらかじめ表示装置に表示するものをゲームの基本的な構成に含んでいるものが多い(非特許文献1参照)
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】テトリス−Wikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%B9)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ホールド可能なブロックは1つだけであるため、自動的に表出されてきたブロックをプレイヤが好ましく思わなかったときでも、これに代えて表出させるのに好ましいブロックがホールドされている場合は決して多くない。このため、せっかくのホールドの機能が十分に生かされない場合も多い。
【0006】
また、近年ではビデオゲームのプラットフォームとして携帯電話機が用いられることが多く、特に短い空き時間の時間潰しを行うために携帯電話機でゲームを行っているものが多く存在する。テトリスのようなパズルゲームは、短い時間の時間潰しには最も適したゲームであり、携帯電話機をプラットフォームとする場合の親和性が非常に高いゲームであると言うことができる。
【0007】
しかし、テトリスは、これが最初に開発されたときには現在のような携帯電話機は元より想定されておらず、限られた数の入力装置でゲーム操作を行う仕様となっている。その当時は、ゲームの種類毎に専用のハードウェアを構成することが主流であり、また、当時のハードウェアは入力装置の数の増加が価格を大きく押し上げていたことが理由とも考えられる。開発時からゲーム性を大きく変えていないテトリスは、携帯電話機をプラットフォームとしても、携帯電話機として本来備えているハードウェア上の特徴(特に、電話番号の入力用のテンキーなどの多くのキーを入力装置として標準で備えること)を生かしたゲームとはなっていない。
【0008】
本発明は、近年のハードウェア環境を活かしつつ、ブロックの表出にプレイヤが積極的に関与することを可能とすることでパズルゲームとしてより興趣が得られ、かつ戦略性が生ずるパズルゲームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるパズルゲーム装置は、
表示装置に表示された複数のマス目から構成されるパズル枠の範囲内で、該表示装置に順次表出されるブロックを移動させていく過程を含むパズルゲームを実行するパズルゲーム装置であって、前記パズル枠のマス目数よりも少ない所定のマス目数で形状が定められた複数種類のブロックのうちから選択した何れかの種類のブロックを、前記パズル枠の範囲に順次表出させるブロック表出手段と、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを前記パズル枠の範囲において移動させるための指示を入力するためにプレイヤによって操作される移動操作手段と、前記移動操作手段の操作に応じて、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを前記パズル枠の範囲において移動させ、該ブロックの移動位置に従って予め定められたルールを適用することでパズルゲームを進行させるパズルゲーム進行手段と、前記移動操作手段とは別に設けられ、プレイヤによって操作される複数のキーを備えたキー操作手段と、前記キー操作手段が備える各キーに対応付けて、前記複数種類のブロックのうちの何れかの種類のブロックを記憶したブロック記憶手段とを備え、前記ブロック表出手段は、前記キー操作手段が備えるキーの操作に応じて、該操作されたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを表出させるキー操作表出手段を含むことを特徴とする。
【0010】
上記第1の観点にかかるパズルゲーム装置では、複数のマス目から構成されるパズル枠が表示され、さらにそこへブロックが順次表出されてくる。ブロックがパズル枠へと表出されると、プレイヤからの指示に従って移動され、これによってパズル枠のマス目をブロックで埋めていくことができる。また、ブロックの種類は複数存在し、限られたマス目のパズル枠において、その埋め方によっては、ブロック間に隙間のない効率的な埋め方が可能となる。このパズルゲームにおいてはこのように効率的に埋めていけるかどうかは、プレイヤの技量、及びそのブロックの種類が大きく関わってくる。
【0011】
また、ブロックの移動操作とは別に用意された複数のキーが操作されると、そのキーそれぞれに対応付けて記憶されている複数種類のブロックのうち何れかが、パズル枠へ表出される。これによって、プレイヤは任意のキー操作を行うことでパズルゲームの進行状況に応じてブロックを選択して、パズル枠へと表出させることができるので、ブロックを効率的にパズル枠へと埋めることが可能となり、パズルゲームにおける戦略性が生じるものとなる。しかも、全てのキーに同じ種類のブロックが対応付けて記憶されているのではない限り、プレイヤが介入して表出させることのできるブロックが1種類に限られないので、より戦略性の高いものとなる。
【0012】
さらに、パズルゲームを含むビデオゲームを実行するためのプラットフォームとして近年の主流になっている汎用性のあるハードウェア(例えば、携帯電話機)が標準で備えている多くのキーを有効に利用して、面白みのあるゲーム性を実現することができるものとなっている。
【0013】
上記第1の観点にかかるパズルゲーム装置は、現時点で前記パズル枠に表出されているブロックよりも後に前記ブロック表出手段により表出されることとなるブロックを記憶する後続ブロック記憶手段と、前記後続ブロック記憶手段に記憶されたブロックを、前記表示装置の所定の表示領域に表示させる後続ブロック表示手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0014】
プレイヤは、次に表出されるブロックが表示装置によって視認できるようになるので、その次に表出されるブロックをも考慮に入れて、キー操作手段が備える各キーに対応して記憶されているブロックを表出させることができるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。
【0015】
上記第1の観点にかかるパズルゲーム装置が、前記後続ブロック記憶手段と前記後続ブロック表示手段とを備える場合において、前記キー操作表出手段は、前記キー操作手段が備える何れかのキーが操作されたときに、該操作されたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを前記後続ブロック記憶手段に記憶させて現時点で前記パズル枠に表出されているブロックよりも後に表出させるようにするとともに、前記後続ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを該操作されたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶させるものとすることができる。
【0016】
プレイヤは、現時点で表出されているブロックの種類、或いは既にパズル枠に埋められたブロックを考慮に入れて、次に表出されるブロックの種類をプレイヤのキーの操作によって変更することができるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。また、後続ブロック記憶手段に記憶されていたブロックが新たにキー操作手段のキーに対応付けられて記憶されるため、キー操作手段が備えるキーの数よりも多くの回数だけ、表出されるブロックの変更ができるものとなり、ゲームの面白みに継続性が生じるものとなる。
【0017】
上記第1の観点にかかるパズルゲーム装置が、前記後続ブロック記憶手段と前記後続ブロック表示手段とを備える場合において、前記後続ブロック記憶手段は、現時点で前記パズル枠に表出されているブロックよりも後に前記ブロック表出手段により表出されることとなるブロックを記憶していないことがあってもよい。この場合において、前記キー操作表出手段は、前記後続ブロック記憶手段にブロックが記憶されていない状態で前記キー操作手段が備える何れかのキーが操作されたときに、該操作されたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを前記後続ブロック記憶手段に記憶させて現時点で前記パズル枠に表出されているブロックよりも後に表出させるようにすることができる。
【0018】
これによりプレイヤは、次に表出されるブロックが表示装置に表示されているか否かに注目すると共に、当該ブロックが表示されていない場合には、プレイヤの操作でパズル枠に既に埋められたブロックに対して、次に表出されるブロックとして適当な種類のブロックの選択を行うようになるため、パズルゲームとしての興趣が得られるとともに、戦略性が生ずるものとなる。
【0019】
上記第1の観点にかかるパズルゲーム装置が、前記後続ブロック記憶手段と前記後続ブロック表示手段とを備える場合において、前記キー操作手段が備えるキーの各々に対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されているブロックの種類を示す情報は、前記表示装置に表示されない情報とすることができ、この場合において、前記キー操作表出手段は、前記キー操作手段が備える何れかのキーの操作により前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを前記後続ブロック記憶手段に記憶させた場合に、該後続ブロック記憶手段に記憶させたブロックが前記パズル枠に表出されて新たなブロックが前記後続ブロック記憶手段に記憶されるものとなるまで、前記キー操作手段が備える何れかのキーの操作により前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを前記後続ブロック記憶手段に記憶させることを禁止することができる。
【0020】
このように、複数のキーに対応するブロックの種類を表示装置に表示させないことにより、プレイヤにキーとブロックの種類との対応関係を視認させないことで、プレイヤは、キーに対応するブロックの種類を把握しておく必要があり、次に表出させるブロックを選択する際のより慎重なキー操作が求められる。また、ブロックの選択や移動操作といったプレイヤの判断力だけではなく、プレイヤの記憶力がゲームの攻略のために要求されるため、これまでのパズルゲームで考えられていたゲーム性とは異なるゲーム性を生じさせるものとなる。
【0021】
加えて、当該キー操作で、次に表出させるブロックとして新たな種類のブロックが選択された場合には、当該ブロックがパズル枠へと表出されるまで、当該ブロックを異なる種類のブロックへと変更できないようにすることで、プレイヤはキー操作でブロックを選択する場合に、さらに慎重な操作が要求されることになり、パズルゲームとしての興趣が得られるとともに、戦略性が生ずるものとなる。
【0022】
上記第1の観点にかかるパズルゲーム装置は、前記キー操作手段が備えるキーの各々に対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されているブロックの種類を示す情報を前記表示装置に表示させる記憶ブロック表示手段をさらに備えるものとすることができる。
【0023】
この場合には、プレイヤは複数のキーとブロックの種類の対応を、表示装置において視認できるようになるため、プレイヤの所望するブロックの種類の選択、及びそのブロックに対応するキー操作がスムーズに行えるようになる。
【0024】
上記第1の観点にかかるパズルゲーム装置において、前記移動操作手段は、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを回転させるための指示を入力するためにプレイヤによって操作される回転操作手段を含んでいてもよい。この場合において、前記パズルゲーム進行手段は、前記回転操作手段の操作に応じて、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを回転させるブロック回転手段を含み、該ブロック回転手段は、前記ブロック表出手段により表出されたブロックが前記キー操作表出手段により表出されたブロックでないことを条件として当該ブロックを回転させるものとすることができる。
【0025】
これによりプレイヤは、キー操作を行って選択され、パズル枠へ表出されたブロックを、当該ブロックが表出された通りの向きでしか埋めることができないため、ブロックの種類を選択する自由度は増えるが、パズル枠における当該ブロックの配置に関しての自由度がなくなり(一方、プレイヤの選択によって表出されたのではないブロックは、選択の自由度はないものの、配置に関しての自由度は維持される)、結果としてキー操作手段のキーに対応付けられて記憶されているブロックを表出させるかについてより慎重な判断をする必要性が生ずるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。
【0026】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるプログラムは、表示装置に表示された複数のマス目から構成されるパズル枠の範囲内で、該表示装置に順次表出されるブロックを移動させていく過程を含むパズルゲームを、第1入力装置と、該第1入力装置とは別に設けられた複数のキーを備えた第2入力装置とを備えたコンピュータ装置に実行させるためのプログラムであって、前記第2入力装置が備える各キーに対応付けて、前記パズル枠のマス目数よりも少ない所定のマス目数で形状が定められた複数種類のブロックのうちの何れかの種類のブロックを、前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させるブロック記憶手段、前記複数種類のブロックのうちから選択した何れかの種類のブロックを、前記パズル枠の範囲に順次表出させるブロック表出手段、プレイヤによる前記第1入力装置の操作に従って、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを前記パズル枠の範囲において移動させるための指示を入力する移動入力手段、及び、前記移動入力手段からの入力に応じて、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを前記パズル枠の範囲において移動させ、該ブロックの移動位置に従って予め定められたルールを適用することでパズルゲームを進行させるパズルゲーム進行手段として前記コンピュータ装置を機能させ、前記ブロック表出手段は、前記第2入力装置が備えるキーの入力に応じて、該入力のされたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段により前記記憶装置に記憶されているブロックを表出させるキー操作表出手段を含むことを特徴とする。
【0027】
上記第2の観点にかかるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置に着脱可能に構成され、上記コンピュータ装置とは別個に提供される記録媒体としてもよい。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置内に設けられ、上記コンピュータ装置と共に提供される固定ディスク装置などの記録媒体としてもよい。上記第2の観点にかかるプログラムは、ネットワーク上に存在するサーバ装置から、そのデータ信号を搬送波に重畳して、ネットワークを通じて上記コンピュータ装置に配信することもできる。
【0028】
また、上記第1の観点にかかるパズルゲーム装置、及び上記第2の観点にかかるプログラムに含まれる各手段の実行する処理を、各ステップの処理として実行する複数のステップを含む方法も、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるパズルゲームが実行される携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかるパズルゲーム(テトリス)の画面と、パズルゲームに適用されるブロック(テトリミノ)とを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかるパズルゲームにおけるテンキーと、これに対応付けられたホールドデータ領域との関係を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態にかかるパズルゲームを実行するための処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかるパズルゲームの画面と、パズルゲームに適用されるブロックとを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかるパズルゲームにおける通路のつなぎ方の例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかるパズルゲームにおけるホールドデータ領域を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態にかかるパズルゲームを実行するための処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の第1の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0031】
図1は、この実施の形態にかかるゲームを実行するためのプラットフォームとなる携帯電話機の構成を示すブロック図である。図示するように、この携帯電話機は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、入力装置14と、表示装置15と、通信装置16とを備えている。携帯電話機は、このほかにも通話を行うために必要な構成要素を備えているが、本発明とは直接関係がないため、図1において省略している。
【0032】
CPU11は、ROM12に記憶されたプログラムを実行し、ゲームの進行のために必要な処理を行う。CPU11は、内部タイマを含み、内部タイマが所定時間(例えば、1ミリ秒)を計時する毎にタイマ割り込みを発生させる。ROM12は、ゲームのアプリケーションプログラムを含むCPU11の処理プログラムを記憶する。ROM12の少なくとも一部は、電気的に書き込み/消去が可能なフラッシュメモリによって構成されている。ゲームのアプリケーションプログラム(該アプリケーションで使用する固定データを含む)は、ネットワーク3上に存在するサーバ装置からダウンロードして、フラッシュメモリに格納されるものとなる。RAM13は、バッテリバックアップされており、後述する各種のテーブルなどのデータを記憶するとともに、CPU11のワークエリアとして使用される。
【0033】
入力装置14は、「1」〜「0」までの数字キー(テンキー)、「*」キー、「#」キー、方向キーなどを含み、プレイヤの操作によって必要な情報をCPU11に入力する。表示装置15は、液晶表示装置などによって構成され、実行されているゲームの画面を表示する。通信装置16は、ネットワーク3を介してサーバ装置から送信されたプログラムを受信し、ROM12に記憶させる。
【0034】
この実施の形態にかかるパズルゲームは、テトリスタイプのパズルゲームであるが、一般的なテトリスと比べて、次のような特徴を有している。図2(a)は、この実施の形態にかかるパズルゲームの画面を示す図であり、図2(b)は、このゲームで用いられるブロック(テトリミノ)を示す図である。図2(a)に示すように、ブロック(テトリミノ)によってマス目が埋められるパズル枠201は、一般的なテトリスで用いられるものと全く同じであり、図2(b)に示すように、テトリミノ200a〜200gの種類は、一般的なテトリスで用いられるものと全く同じ7種類である。
【0035】
ゲームのルールとして、複数の種類のテトリミノ200a〜200gからランダムに選択された(或いは、所定の順番で選択された)テトリミノ202(図に表示されている種類のものに限らない)が画面の上部から下部に落下してくること、並びに落下中のテトリミノ202の位置及び向きを方向キーの操作によって変更するとともに、一定時間の経過または確定キーの操作によってテトリミノ202の位置及び向きが確定されることも、一般的なテトリスと同じである。横一列に隙間なくブロックが埋められると、当該列のブロックが消えることも、一般的なテトリスと同じである。
【0036】
また、図2(a)に示すように、現時点でパズル枠201の範囲内に表示されているテトリミノ202の次にパズル枠201の範囲内に表示されることになる次テトリミノ203A(図示されている種類のものに限らない)と、次の次にパズル枠201の範囲内に表示されることになる次テトリミノ203B(図示されている種類のものに限らない)が、パズル枠201の右側に表示されるものとなっている。一方、図2(a)に示すように、プレイヤの操作によってホールドされたテトリミノがゲームの画面に表示されないが、テトリミノのホールドのルールがないという訳ではない。
【0037】
この実施の形態にかかるパズルゲームでは、テンキーのうちの「1」〜「9」の数字キーに対応付けて9つのテトリミノをホールドすることができるものとなっている。図3は、実施の形態にかかるパズルゲームにおけるテンキーと、これに対応付けられたホールドデータ領域とを示す図である。
【0038】
図3(a)に示すように、入力装置14が備えるキーのうちで、「1」〜「9」までの数字キーは、後述するように、3行3列のマトリクス配置となっている。これに対して、図3(b)に示すように、概念的には3行3列の構成として9つの領域がRAM13に設けられ、各々がプレイヤがホールドしているテトリミノを記憶する領域(以下、この領域をホールド領域と呼ぶ)13−1〜13−9となっている。ホールド領域13−1〜13−9には、ゲームの開始時において、図3(b)に示すテトリミノが記憶されている。
【0039】
ゲームの進行過程において、プレイヤが「1」〜「9」までの何れかの数字キーを操作すると、次テトリミノ203Aの種類が、操作されたキーに対応したホールド領域13−1〜13−9にこれまで記憶されていた種類に変更されるとともに、操作されたキーに対応したホールド領域13−1〜13−9に記憶されるテトリミノの種類が、次テトリミノ203Aとされていた種類に変更される。
【0040】
例えば、図2、図3に示すように、次テトリミノ203Aの種類がテトリミノ200g、ホールド領域13−1に記憶されていたテトリミノの種類がテトリミノ200dである場合においてプレイヤが「1」キーを操作すると、次テトリミノ203Aの種類がテトリミノ200d、ホールド領域13−1に記憶されていたテトリミノの種類がテトリミノ200gとなる。また、このようにゲーム進行過程で変更されることになる「1」〜「9」までの数字キーに対応する、ホールド領域13に記憶されるテトリミノの種類については、プレイヤが視認できるように表示装置15に表示されていないものとなっている。
【0041】
なお、何れかの数字キーの操作により、次テトリミノ203Aの種類をホールドしていたテトリミノの種類に変更することを、何度も繰り返して行うことができない。つまり、次テトリミノ203Aの種類が数字キーの操作により既に変更されていた場合、プレイヤがさらに数字キー(最初に操作したキーと同じキーでも異なるキーでもよい)を操作しても、次テトリミノ203Aの種類は変更されない。次テトリミノ203Aの種類の変更時において次テトリミノ203Bであったものが次テトリミノ203Aとなった場合は、プレイヤが改めてキー操作を行うことで、ホールドしていたものに種類を変更することができる。
【0042】
以下、この実施の形態にかかるパズルゲームを実行するための処理について説明する。図4は、この実施の形態にかかるパズルゲームを実行するための処理として、1フレーム期間毎に実行される処理を示すフローチャートである。
【0043】
まずCPU11は、次テトリミノ203Aとして、ホールド領域13−1〜13−9からテトリミノの種類を選択して変更するものに係る処理を除いた、テトリスとしてのゲーム全般に係る処理を実行する(ステップS201)。この処理としては、パズル枠201における、前述したテトリミノ202の落下の処理、方向キーの操作によるテトリミノ202の位置及び向きの変更の処理、並びに次テトリミノ203Aを新たなテトリミノ202としてのパズル枠201へと表示する処理等が実行されることになる。
【0044】
続いてCPU11は、パズル枠201に次テトリミノ203Aが新たなテトリミノ202として表示されたかどうかを判定する(ステップS202)。新たなテトリミノ201が表示されたものと判定されれば、CPU11は、RAM13に記憶され、次テトリミノ203Aがすでに変更され、これ以上の変更が行えないものであるかどうかを示すフラグ(以下、「変更不可フラグ」とする)がリセットされる(ステップS203)。
【0045】
ステップS202において新たなテトリミノ202が表示されたものと判定されなかったとき、またはステップS203において変更不可フラグがリセットされたとき、CPU11は、「1」〜「9」までの何れかの数字キーの操作による入力があったかどうかを判定する(ステップS204)。数字キーの入力があったと判定されれば、CPU11は、変更不可フラグがセットされているかどうかを判定する(ステップS205)。
【0046】
変更不可フラグがセットされていると判定されなければ、CPU11は、RAM13に記憶される次テトリミノ203Aとして表示されているテトリミノの種類を、入力があった数字キーに対応したホールド領域13−1〜13−9のうち何れかのテトリミノへと変更する(ステップS206)。次テトリミノ203Aが変更されれば、続いてCPU11は、変更不可フラグをセットする(ステップS207)。
【0047】
ステップS204において数字キーの入力があったと判定されなかったとき、ステップS205において変更不可フラグがセットされていると判定されたとき、またはステップS207において変更不可フラグがセットされたとき、CPU11は、処理を再びステップS201へと戻す。
【0048】
以上説明したように、この実施の形態にかかるパズルゲームでは、複数のマス目から構成されるパズル枠201が表示され、さらにそこへテトリミノ202が順次表出されてくる。テトリミノ202がパズル枠201へと表出されると、プレイヤの入力装置14の操作によってされる指示に従って移動され、これによってパズル枠201のマス目をテトリミノ202で埋めていくことができる。また、テトリミノ202の種類は複数存在し、限られたマス目のパズル枠201において、その埋め方によっては、パズル枠201の下方に埋められたテトリミノの間に隙間のない効率的な埋め方が可能となる。このパズルゲームにおいてはこのように効率的に埋めていけるかどうかは、プレイヤの技量、及びそのテトリミノの種類が大きく関わってくる。
【0049】
また、テトリミノ202の移動操作に用いられるものとは別に用意された「1」〜「9」の数字キーが操作されると、その数字キーそれぞれに対応付けて記憶されている複数種類のテトリミノのうち何れかが、パズル枠201へ表出される。これによって、プレイヤは任意の数字キーの操作を行うことでパズルゲームの進行状況に応じてテトリミノ202を選択して、パズル枠201へと表出させることができるので、テトリミノ202を効率的にパズル枠201へと埋めることが可能となり、パズルゲームにおける戦略性が生じるものとなる。しかも、全てのキーに同じ種類のテトリミノが対応付けて記憶されているのではない限り、プレイヤが介入して表出させることのできるテトリミノが1種類に限られないので、より戦略性の高いものとなる。
【0050】
また、現時点でパズル枠201へと表出されている、テトリミノ202に次いでパズル枠201へと表出される次テトリミノ203Aを表示装置15に表示させることで、プレイヤは、次に表出されるテトリミノ202が表示装置15によって視認できる。これにより、プレイヤは次に表出されることとなる次テトリミノ203Aをも考慮に入れて、RAM13−1〜13−9において、各数字キーに対応して記憶されているテトリミノ202を表出させることができるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。
【0051】
また、次テトリミノ203Aとして表示装置15に表示されるテトリミノは、「1」〜「9」の数字キーの操作で、それぞれの数字キーに対応してホールドされた種類のテトリミノへと変更することが可能である。これにより、プレイヤは現時点で表出されているテトリミノ202の種類、或いは既にパズル枠201に埋められているテトリミノを考慮に入れて、次に表出される次テトリミノ203Aの種類をプレイヤの数字キーの操作によって変更することができるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。また、次テトリミノ203Aとして表示されていたテトリミノの種類が、新たにその変更に係る数字キーに対応付けられて記憶されるため、キー操作手段が備えるキーの数よりも多くの回数だけ、表出されるブロックの変更ができるものとなり、ゲームの面白みに継続性が生じるものとなる。
【0052】
また、「1」〜「9」の数字キーに対応するテトリミノの種類を表示装置15に表示させないことにより、プレイヤに数字キーとテトリミノの種類との対応関係を視認させないことで、プレイヤは、数字キーに対応するテトリミノの種類を把握しておく必要があり、次テトリミノ203Aを変更させる際のより慎重な数字キーの操作が求められる。また、ブロックの選択や移動操作といったプレイヤの判断力だけではなく、プレイヤの記憶力がゲームの攻略のために要求されるため、これまでのパズルゲームで考えられていたゲーム性とは異なるゲーム性を生じさせるものとなる。
【0053】
加えて、当該数字キーの操作で、次に表出させる次テトリミノ203Aとして新たな種類のテトリミノが選択された場合には、当該変更された次テトリミノ203Aがテトリミノ202としてパズル枠201へと表出されるまで、当該変更された次テトリミノ203Aを異なる種類のテトリミノへと変更できないようにすることで、プレイヤは、数字キーの操作でテトリミノの種類を選択する場合に、さらに慎重な操作が要求されることになるため、パズルゲームとしての興趣を得られるとともに、戦略性が生ずるものとなる。
【0054】
さらに、この実施の形態では、パズルゲームを実行するためのプラットフォームとして携帯電話機を利用しているが、その入力装置14には、方向キーの他に、携帯電話機本来の機能(電話番号の入力)を実現するために標準で数字キーが備えられている。この実施の形態にかかるパズルゲームでは、「1」〜「9」の数字キーの各々に対応付けてホールド領域13−1〜13−9を設け、テトリミノをホールドするものとしているので、携帯電話機が標準で備える数字キーを有効に利用して、面白みのあるゲーム性を実現することができるものとなっている。
【0055】
以下、本発明の第2の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
【0056】
この実施の形態にかかるパズルゲームを実行するためのプラットフォームには、第1の実施の形態と同様に、図1に示す構成の携帯電話機が適用される。
【0057】
図5(a)は、この実施の形態にかかるパズルゲームの画面を示す図であり、図5(b)は、このゲームで用いられるブロックを示す図である。この実施の形態にかかるパズルゲームは、所定の模様を表した複数種類のブロックを、パズル枠上の、プレイヤの任意で指定した位置に埋めていくパズルゲームである。
【0058】
図5(a)に示すように、画面において、パズルフレーム501上には、カーソル502、スタート位置504、ゴール位置505及び通路506(白地で表された範囲)が、並びに画面右下に次ブロック503がそれぞれ示されている。
【0059】
パズルフレーム501はマス目を複数個並べて構成されており(この実施の形態においてはマス目が5×7のパズルフレーム501である)、そのパズルフレーム501上をプレイヤによる入力装置14の移動操作によって移動させることが可能な、カーソル502は、マス目を一つずつ指定することが可能であり、当該指定されたマス目において、さらにブロック表出操作がされることでブロックを表出させる。
【0060】
表出されるブロックは、パズルフレーム501を構成するマス目と同じ大きさのものであり、そのブロックにはそれぞれ形状の異なる通路506が表されることによって、複数の種類のブロックが存在するものとなる。それらのブロックをパズル枠に埋めていき、その通路506によってスタート位置504とゴール位置505とが繋がることがパズルゲームの目的となる。また、当該パズルゲームにおいては制限時間が定められており、プレイヤは、その制限時間までにより適当なブロックの配置により、早く当該パズルゲームの目的を達成することが求められる。
【0061】
ここで、パズル枠上に表出されるブロック、ブロック間の通路506の繋がりについて詳しく説明する。図5(b)に示すように、ブロック500は全部で7種類あり、上下左右の何れかの方向に繋がった、それぞれに異なった形状をした通路506が表されている。さらに、これらブロック500に表された通路506の開放端の位置と、パズルフレーム501上において隣接するブロック500に表された通路506の開放端の位置と隣り合うことで、パズルフレーム501に通路506を繋げていくことができる。
【0062】
例えば、上下の方向に繋がった通路506が表されるブロック500fについて、当該ブロック500fに表された通路506下方向の開放端は、ブロック500a、500d、500e及び500fに表された通路506上方向の開放端と隣り合うことによって、通路506を繋ぐことができるが、それ以外のブロック500とは繋ぐことができない。また、ブロック500fの左右方向には通路506の開放端が表されていないため、ブロック500間で通路506を繋ぐことはできないものとなる。
【0063】
ここで、スタート位置504とゴール位置505とが通路506で繋がったパズルフレーム501の一例を示して、パズルゲームの目的の達成後に得られる評価(ポイント)の違いについて説明する。一のブロック500に対しては、通路506の繋げ方は複数通りあることからも、図6(a)に示すように最も少なくブロック500を選択することにより、スタート位置504からゴール位置505までの通路506を最短距離で繋げることもできる。一方、パズルフレーム501の大きさを活かして、図6(b)に示すように、より長い通路506によって繋げることもできる。
【0064】
しかし、このパズルゲームの目的の達成後に得られるポイントは、より長い通路506によって繋げる方(図6(b))がより高いものとなる。また、パズルゲームの目的達成後に得られるポイントは、数値で表されるものであって、パズルゲームの目的達成後において、例えば、プレイヤ毎のそのパズルゲームにおける技術力の順位付けの指標となるものである。
【0065】
また、図6(a)および図6(b)に示すように、通路506は全体として閉じたものとなる必要がある。つまり、スタート位置504とゴール位置505との間にブロック500が埋められており、通路506で繋がっているとしても、その途中において、ブロック500の通路506の開放端が、他のブロックの通路506の開放端と繋がっていないブロック500が存在してはならない。
【0066】
ブロック表出操作で、パズルフレーム501に表出されるブロック500は、画面の右下に示される次ブロック503のうち、一番右に表示されている次ブロック503Aである。この次ブロック503A〜503Dとして表されるブロック500の種類はそれぞれ、ランダムに生成され、次ブロック503Aに係る種類のブロック500がパズル枠上に表出されると、他の次ブロック503B〜503Dとして表示されたブロック500はそれぞれ一つ右隣の次ブロック503A〜503Cとして表示されるものとなり、次ブロック503Dにはランダムに新たに生成されたブロック500が表示されるものとなる。
【0067】
このように、プレイヤのブロック表出操作で、順次にブロック500を表出させることでパズルフレーム501を埋めることができ、そのブロック表出操作に伴い、次ブロック503A〜503Dには順次新たなブロック500が表される。さらに、このようにパズルフレーム501の一つのマス目に表出されたブロック500に対して、再度ブロック表出操作を行うことで、新たなブロック500を表出できる。
【0068】
ここで、ブロック500は、パズルフレーム501へと表出されると、所定の期間(以下「ロック期間」とする)の経過まで、当該ブロック500が表出されたマス目においては、次の新たなブロック表出(ブロック表出操作及び数字キー操作の両者を含めたもの)を行うことができない。よって、制限時間内にこのパズルゲームの目的を達成するためには、なるべくブロック500が表出されたマス目に繰り返し表出操作を行うことなく、このパズルゲームの目的を達成することが望ましい。
【0069】
また、プレイヤはブロック表出操作に代えて、入力装置14に含まれる「1」〜「9」の数字キーを操作することで、当該「1」〜「9」の数字キーに対応付けてRAM13に記憶(ホールド)されるブロック500を、パズルフレーム501上へと表出させることができる。
【0070】
つまり、この実施の形態にかかるパズルゲームにおいても、テンキーのうちの「1」〜「9」の数字キーに対応付けて9つのブロック500をホールドすることができるものとなっている。図7は、この実施の形態にかかるパズルゲームにおける、数字キーに対応付けられたホールドデータ領域を示す図である。この実施の形態に用いられるテンキーについては、第1の実施形態で用いられるものと同じもの(図3(a))であるため、あらためて示さない。
【0071】
図3(b)に示すホールド領域13−1〜13−9と同様に、この実施の形態においても図7に示すホールド領域13−11〜13−19がRAM13に設けられ、各々が「1」〜「9」の数字キーに1対1で対応してブロック500を記憶するものとなっている。ホールド領域13−11〜13−19には、ゲームの開始時において、図7に示すブロック500がそれぞれ記憶されている。
【0072】
ゲームの進行過程において、プレイヤが「1」〜「9」の何れかの数字キーを操作すると、パズルフレーム501上のカーソル502が指定するマス目において、ホールド領域13−11〜13−19に記憶されたブロック500のうち、当該操作された数字キーに対応したものを表出させることができる。このように数字キー操作で、パズルフレーム501へとブロック500を表出させた場合においても、ロック期間内にあるマス目においては、ブロック500の表出は行えないものとなる。また、この数字キー操作によってブロック500が表出されれば、ホールド領域13−11〜13−19のうち、当該操作された数字キーに対応したブロック500はクリアされるものとなる。
【0073】
従って、数字キー操作を2回連続して行った場合、続けてされる操作が数字キー操作または表出操作のどちらの場合であっても、ブロック503Aに係るブロック500がパズルフレーム501上に表出されることとなる。このようにブロック503Aに係るブロック500がパズルフレーム501に表出されると、改めて数字キー操作を行うことで、当該数字キーに対応して記憶されるブロック500を表出させることができるようになる。
【0074】
一方、クリアされたホールド領域13−11〜13−19に対応する数字キーを操作すると、次ブロック503Aに示されたブロック500の種類が当該クリアされたホールド領域13−11〜13−19に記憶される。そして、ブロック表出操作で次ブロック503Aがパズルフレーム501へと表出される場合と同様に、次ブロック503B〜503Dとして示されたブロック500はそれぞれ一つ右隣の次ブロック503A〜Cへと示されるものとなり、次ブロック503Dにはランダムに新たに生成されたブロック500が示されるものとなる。
【0075】
例えば、図7に示すように、ホールド領域13−11に記憶されていたブロックの種類がブロック500bである場合においてプレイヤが「1」キーを操作すると、パズルフレーム501へブロック500bが表出され、「1」キーに対応するホールド領域13−11はクリアされる。また、図5に示すように次ブロック503Aの種類がブロック500aである場合において、プレイヤが、そのクリアされたホールド領域13−11に対応する「1」キーを操作することで、ブロック500aがホールド領域13−11に記憶されるものとなる。
【0076】
このような数字キー操作で、ゲーム進行中に入れ替わることとなる数字キーに対応して記憶されるブロック500の種類は、その数字キーとの対応関係が、リアルタイムでプレイヤに視認できるように、表示装置15において表示されるものとなる。それは例えば、図7に示すように3行3列のマトリクス配置でホールド領域を模式的に表したものが、表示画面15に表示されるものとなる。
【0077】
また、このパズルゲームにおいては、数字キー操作でのブロック500の表出にあたって、パズルフレーム501上へと表出させるブロック500が、2回連続して数字キーに対応して記憶されるブロック500に係るものであった後は、次にパズルフレーム501へと表出されるブロック500は、必ず次ブロック503Aに係るブロック500が表出されることになるという制限が設けられている。これは、数字キー操作(当該数字キーに係るホールド領域がクリアされた状態でないものに係る)がされた場合であっても、次ブロック503Aに係るブロックが表出されるものとなる。つまり、3回連続して数字キーに対応して記憶されるブロック500がパズルフレーム501上へと表出されることはなく、また、次ブロック503Aに係るブロック500が表出されれば、また新たに連続して2回まで数字キーに対応して記憶されるブロック500を表出させることが可能となる。
【0078】
以下、この実施の形態にかかるパズルゲームを実行するための処理について説明する。図8は、この実施の形態にかかるパズルゲームを実行するための処理として、1フレーム期間毎に実行される処理を示すフローチャートである。
【0079】
まず、CPU11は、ブロック500のパズルフレーム501への表出に係る処理以外の処理として、例えば、表示装置15に表示する1フレーム毎の画面の描画に係る処理、あるいはカーソル502の移動に係る処理等を実行する(ステップS901)。
【0080】
続いて、CPU11は、プレイヤによる入力装置からのブロック表出操作が検出されたか否かを判定する(ステップS902)。ブロック表出操作が検出されたと判定されれば、CPU11は、パズルフレーム501上のカーソル502の位置にあるマス目がロック期間を経過しているか否かの判定をする(ステップS903)。ステップS903において、当該マス目がまだロック期間を経過していないと判定されれば、CPU11は当該1フレーム期間の処理を終え、次の1フレーム期間の処理を実行する。
【0081】
ブロック表出操作が検出されていないと判定されれば、CPU11は、プレイヤによる入力装置からの「1」〜「9」の数字キー操作が検出されたか否かを判定する(ステップS904)。数字キー操作が検出されたと判定されれば、CPU11は、ホールド領域13−11〜13−19のうち当該操作された数字キーに対応するものがクリアされている(NULL値である)か否かの判定を行う(ステップS905)。ステップS904において、数字キー操作が検出されていないと判定されれば、CPU11は当該1フレーム期間の処理を終え、次の1フレーム期間の処理を実行する。
【0082】
ステップS905において、当該数字キーに対応するホールド領域がクリアされていないと判定されれば、CUP11は、パズルフレーム501上のカーソル502の位置にあるマス目がロック期間を経過しているか否かの判定をする(ステップS906)。当該マス目がまだロック期間を経過していないと判定されれば、CPU11は、当該1フレーム期間の処理を終え、次の1フレーム期間の処理を実行する。
【0083】
一方、ステップS906において、ロック期間が経過していると判定されれば、CPU11は、RAM13において記憶される、数字キー操作によってホールド領域13−11〜13−19に記憶されたブロック500が連続で表出されたかどうかを示すカウンタ(整数値。以下、「ホールドブロック表出カウンタ」とする)の値が2以上であるかどうかの判定を行う(ステップS907)。
【0084】
ホールドブロック表出カウンタの値が2以上でないと判定されれば、CPU11は、ホールドブロック表出カウンタの値に対し1を加算し(ステップS908)、続けて当該マス目において、当該ホールド領域に記憶されるブロック500をパズルフレーム501へと表出し、当該ホールド領域をクリアし、当該マス目において新たにロック期間の計時を開始する(ステップS909)。ステップS909の処理を終えれば、CPU11は、当該1フレーム期間の処理を終え、次の1フレーム期間の処理を実行する。
【0085】
ステップS903において、当該マス目において、ロック期間が経過していると判定された場合、または、ステップS907において、ホールドブロック表出カウンタの値が2以上であると判定された場合、CPU11は、当該マス目においてRAM13に記憶された次ブロック503Aに係るブロック500を表出し、当該マス目において新たにロック期間の計時を開始する(ステップS910)。
【0086】
ステップS905において、操作された数字キーに対応するホールド領域がクリアされていると判定されれば、CPU11は、RAM13において記憶される次ブロック503Aに係るブロック500により、当該数字キーに対応するホールド領域を更新する(ステップS911)。
【0087】
ステップS910の処理、またはステップS911の処理を終えた場合には、CPU11は、RAM13における次ブロック503に係るブロック500のデータであって、次ブロック503Aに係るものを次ブロック503Bに係るブロック500で、次ブロック503Bに係るものを次ブロック503Cに係るブロック500で、及び次ブロック503Cに係るものを次ブロック503Dに係るブロック500でそれぞれ更新し、次ブロックDに係るものをランダムに生成した新たなブロック500で更新する(ステップS912)。ステップS912の処理を終えれば、CPU11は当該1フレーム期間の処理を終え、次の1フレーム期間の処理を実行する。
【0088】
以上説明したように、この実施の形態にかかるパズルゲームでは、複数のマス目から構成されるパズルフレーム501が表示され、プレイヤの操作によって、そのパズルフレーム501上に、順次ブロック500が表出される。また、入力装置14の操作によってカーソル502を移動させ、当該カーソル502の位置において入力装置14のブロック表出操作を行うことでブロック500を表出させることができ、それを繰り返し行うことにより、パズルフレーム501のマス目をブロック500で埋めていくことができる。また、ブロック500の種類は複数存在し、限られたマス目のパズルフレーム501において、その埋め方によっては、より短時間で効率的な埋め方が可能となる。このパズルゲームにおいてはこのように短時間で効率的に埋めていけるかどうかは、プレイヤの技量、及びそのブロック500の種類が大きく関わってくる。
【0089】
また、カーソル502の移動操作に用いられるものとは別に用意された「1」〜「9」の数字キーが操作されると、その数字キーそれぞれに対応付けて記憶されている複数種類のブロック500のうち何れかが、パズルフレーム501へ表出される。これによって、プレイヤは任意の数字キーの操作を行うことでパズルゲームの進行状況に応じてブロック500を選択して、パズルフレーム501へと表出させることができるので、ブロック500を効率的にパズルフレーム501へと埋めることが可能となり、パズルゲームにおける戦略性が生じるものとなる。しかも、全ての数字キーに同じ種類のブロック500が対応付けて記憶されているのではない限り、プレイヤが介入して表出されることのできるブロック500が1種類に限られないので、より戦略性の高いものとなる。
【0090】
また、現時点でパズルフレーム501へと表出された、ブロック500に次いでパズルフレーム501へと表出させる次ブロック503Aを表示装置15に表示させることで、プレイヤは、次に表示させるブロック500を表示装置15によって視認できる。これにより、プレイヤは次に表出させるものとなる次ブロック503Aをも考慮に入れて、RAM13−11〜13−19において、各数字キーに対応して記憶されているブロック500を表示させることができるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。
【0091】
また、「1」〜「9」の数字キーのうちクリアされているホールド領域に対応する数字キーを操作することで、次ブロック503Aとして表示装置15に表示されるブロック500を、当該クリアされたホールド領域に記憶させることが可能である。これにより、プレイヤは既にパズルフレーム501に埋められているブロック500を考慮に入れて、次ブロック503Aの種類をプレイヤの数字キーの操作によって変更することが可能となるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。
【0092】
また、「1」〜「9」の数字キーに対応するブロック500の種類を表示装置15に表示させないことにより、プレイヤに数字キーとブロック500の種類との対応関係を視認させないことで、プレイヤは、数字キーに対応するブロック500の種類を把握しておく必要があり、数字キーの操作によりブロック500を表出させる際のより慎重な数字キーの操作が求められる。また、数字キーに対応付けられたブロック500の選択や、それを表出させるパズルフレーム501上の位置の選択といったプレイヤの判断力だけではなく、プレイヤの記憶力がゲームの攻略のために要求されるため、これまでのパズルゲームで考えられていたゲーム性とは異なるゲーム性を生じさせるものとなる。
【0093】
また、パズルフレーム501のマス目にブロック500を表出させてからの所定期間において、当該マス目へあらたにブロック500を表出させることを禁止することによって、プレイヤはブロック表出操作または数字キー操作でブロック500を表出させる場合に、さらに慎重な操作が要求されることになるため、パズルゲームとしての興趣を得られるとともに、戦略性が生ずるものとなる。
【0094】
さらに、この実施の形態では、パズルゲームを実行するためのプラットフォームとして携帯電話機を利用しているが、その入力装置14には、方向キーの他に、携帯電話機本来の機能(電話番号の入力)を実現するために標準で数字キーが備えられている。この実施の形態にかかるパズルゲームでは、「1」〜「9」の数字キーの各々に対応付けてホールド領域13−11〜13−19を設け、テトリミノをホールドするものとしているので、携帯電話機が標準で備える数字キーを有効に利用して、面白みのあるゲーム性を実現することができるものとなる。
【0095】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0096】
上記の第1の実施の形態では、次テトリミノ203Aおよび次テトリミノ203Bが、パズル枠201の右側に表示されるものとなっている。これらがテトリミノ202として、パズル枠201へ順次表出されていく中で、その次テトリミノ203A及び次テトリミノ203Bの双方、又は一方において、表示装置15に表示されないものがあってもよい。
【0097】
そして、このような場合において次テトリミノ203Aが表示装置15に表示されていないときだけ、プレイヤが「1」〜「9」までの数字キーを操作して、その数字キーに対応する種類のテトリミノを次テトリミノ203Aとして表示させることができ、当該次テトリミノ203Aをテトリミノ202としてパズル枠201へと表出させることができるものとしてもよい。
【0098】
これによりプレイヤは、次テトリミノ203A及び次テトリミノ203Bが表示されているかどうかに関して注目するとともに、それらが表示されていない場合にはプレイヤの操作で、パズル枠201へ積まれたブロックに対して適当なテトリミノの選択を行うことになるため、パズルゲームとしての興趣が得られるとともに、戦略性が生ずるものとなる。
【0099】
上記の第1の実施の形態では、一般的なテトリスと同じように、パズル枠201の範囲内に表示されているテトリミノ202の位置及び向きを方向キーの操作により変更することができる。ここで、「1」〜「9」までの数字キーを操作することで、変更された次テトリミノ203Aとしてパズル枠201へと表示されることになるテトリミノ202については、その向きを方向キーの操作により変更することができないようにしてもよい。
【0100】
これによりプレイヤは、数字キーの操作を行って選択され、パズル枠201へ表出されたテトリミノ202を、パズル枠201に表出された向き(ホールド領域13−1〜13−9に記憶された向き)でしか埋められないため、テトリミノの種類を選択する自由度は増えるが、パズル枠201における当該テトリミノ202の配置に関しての自由度が無くなり(一方、プレイヤの選択によって表出されたのではないテトリミノ202は、選択の自由度はないものの、配置に関しての自由度は維持される)、結果として数字キーに対応付けられて記憶されているテトリミノを表出させるか否かについてより慎重な判断をする必要性が生ずるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。
【0101】
上記の第1の実施の形態では、「1」〜「9」までの数字キーに対応する、ホールド領域13に記憶されるテトリミノの種類について、プレイヤが視認できるように表示装置15に表示させないものとしたが、これを、プレイヤが視認できるように表示装置15に表示させるようにしてもよい。
【0102】
これにより、プレイヤは、「1」〜「9」までの数字キーに対応する、ホールド領域13に記憶されるテトリミノの種類を容易に確認することができ、テトリミノの種類を選択する際に、数字キーの操作をスムーズに行うことができるようになる。
【0103】
上記の第2の実施の形態では、スタート位置504とゴール位置505とを繋ぐ通路506の距離がより長いほど、パズルゲームの目的達成後のポイントを高いものとするとし、それ以外において、そのポイントに差を付けるような対象は示さなかった。ここで、プレイヤが「1」〜「9」までの数字キーを操作することによって、操作される毎に当該操作された数字キーの数字(「1」〜「9」)に応じた評価を、パズルゲームの目的達成後に加算または減算するものとしてもよい。
【0104】
例えば、操作される数字キーの数字が大きければ、加算または減算されるポイントを大きくし(例えば、数字キーが「1」なら1ポイント、「9」なら9ポイントを加算または減算)、当該数字キー毎に操作された回数とともに(操作された回数で、当該操作された数字キーのポイントを乗算する等)、最終的にパズルゲームの目的達成後のポイントに対してする加算または減算するポイントを決定するもの等である。
【0105】
ここで、プレイヤにとって、ポイントが加算されるような場合は、より得られるポイントが高くなる様な数字キー操作を行う動機付けとなり、ポイントが減算される様な場合は、より失うポイントが小さくなるような数字キー操作を行う動機付けとなる。これにより、プレイヤにとっては、数字キーを操作するに当たりどの種類のブロック500を表出するかについて、より慎重な判断をする必要が生ずるため、パズルゲームにおいてより戦略性が生じるものとなる。
【0106】
また、このようなプレイヤの操作に基づいて定める加算または減算されるポイントの差を、表出させるブロック500の種類毎に決定するものとしてもよい。例えば、より多くのブロック500を隣接させて通路506を繋げる必要があるブロック500aを表出させると、パズルゲームの目的達成後に加算されるポイントを大きくする等である。
【0107】
これにより、プレイヤにとっては、ブロック500aを表出させる動機付けとなり、ブロック500aはより多くのブロック500を隣接させることからも、限られたパズルフレーム501において、プレイヤは、それらブロック500の選択および配置を、適切かつ慎重に実行する必要があるため、パズルゲームにおいてより戦略性も生ずるものとなる。
【0108】
上記の第2の実施の形態では、ブロック500をパズルフレーム501に埋めることにより、スタート位置504とゴール位置505とを通路506で繋ぐことが、パズルゲームの目的達成の条件である。ここで、このパズルゲームの目的達成の条件において、ブロック500a(ブロック500の全ての方向に通路506が繋がれるもの)が必ず使用されることを、その条件として加えるものとしてもよい。
【0109】
これにより、プレイヤは、ブロック500aの全ての方向に対して通路506が繋がるように、ブロック500の配置を考えてその適当な選択をしなければならないため、パズルゲームとしての興趣が得られるとともに、戦略性が生じるものとなる。
【0110】
上記の第2の実施の形態では、「1」〜「9」までの数字キーに対応する、ホールド領域13に記憶されるブロック500の種類について、プレイヤが視認できるように表示装置15に表示させるものとしていたが、これを、表示装置15に表示させないものとして、プレイヤが「1」〜「9」までの数字キーに対応して記憶されるブロック500の種類を視認できないようにしてもよい。
【0111】
このように、数字キーに対応するブロック500の種類を表示装置に表示させないことにより、プレイヤに数字キーとブロック500の種類との対応関係を視認させないことで、プレイヤは、数字キーに対応するブロック500の種類を把握しておく必要があり、次に表出させるブロック500を選択する際のより慎重な数字キー操作が求められる。また、ブロック500の選択や移動操作といったプレイヤの判断力だけではなく、プレイヤの記憶力がゲームの攻略のために要求されるため、これまでのパズルゲームで考えられていたゲーム性とは異なるゲーム性を生じさせるものとなる。
【0112】
上記の第2の実施形態では、ブロック500をパズルフレーム501に埋めることにより、スタート位置504とゴール位置505とを通路506で繋ぐことが、パズルゲームの目的達成の条件である。ここで、この実施形態と同様に、パズルフレーム501にスタート位置504とゴール位置505とを有するパズルゲームであるが、このパズルゲームの開始と同時にスタート位置504から通路506を転がって移動するボールを、ゴール位置505まで、ブロック500における通路506によって導くことを目的達成の条件とするパズルゲームであってもよい。
【0113】
ここで、この変形例にかかるパズルゲームついて、具体的に説明する。この変形例にかかるパズルゲームにおいては、パズルゲームの開始と同時にスタート位置504から、ボールが通路506を転がって移動するため、パズルゲームの開始時点には、ゴール位置505までが通路506で繋がっておらず、通路506が繋がっていないパズルフレーム501上のマス目にボールが達するまでに、その進路となる、ブロック500における通路506を繋ぐ必要がある。つまり、もし通路506が繋がっていないパズルフレーム501上のマス目にボールが達することになれば、変形例にかかるパズルゲームの目的達成の条件は満たされなかったものとして、ゲームオーバー等のプレイヤにとっての不利益が与えられる。
【0114】
続いて、通路506を転がって移動するボールについて説明する。このボールは、通路を道なりに移動していくものであるが、ブロック500aのように通路506が十字路である場合には、例えば、上から下へ、或いは左から右へと直線的に移動するものとする。また、このボールは、通路506を一定の速度で転がって移動するものとしてもよいし、加速、或いは減速するもの(例えば、直線(ブロック500f、500gにおける通路506)で加速し、曲がり角(ブロック500b等における通路)で減速する等)であってもよい。
【0115】
また、この変形例にかかるパズルゲームにおいては、ボールは、同じマス目の部分を通ることがあってもよく、この場合、ブロック500が一旦通過した通路を他の通路に変更できるようにしてもよい。例えば、左から右の方向にボールが通ったマス目(ブロック500gが置かれていた)に対して、ボールが周回して上から下の方向に通過するように当該マス目のブロックを、ブロック500fに置き換えることができるものとしてもよい。もっとも、このような置き換えをするためには、一定の時間を消費してしまうものとし、可能な限りスタート位置504とゴール位置505とが一本の連続した通路506で繋がれるようにすることが好ましい。
【0116】
また、ブロック500aに示す十字路となる通路506のすべての開放端を閉じることなく(十字路である通路506において、ボールは直線的に進むことから、500g及び500fに示されるような直線的な通路506の代用として用いることも可能)、最終的にボールをゴール位置505へと導くものとしてもよい。ただし、最終的にゴール位置505へとボールが導かれたときに、通路506に開放端を有するか否かによって、この変形例にかかるパズルゲームの目的達成後のポイントに差をつけるものとしてもよい。
【0117】
上記の第1及び第2の実施の形態では、パズルゲームを行うための端末装置として、図1に示した携帯電話機を適用するものとして説明していた。これに対して、図1に示した携帯電話機と同様の構成要素を備えるものであれば、ビデオゲーム機、汎用のパーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistants)など他のタイプの端末装置を適用してもよい。携帯電話機以外で汎用のハードウェアをプラットフォームとして適用する場合、テトリミノの移動/回転などの基本操作に利用するキー以外で当該ハードウェアが標準で備えるキーのうちの複数のものにホールド領域を対応付けるものとすることができる。
【0118】
上記の第1及び第2の実施の形態では、携帯電話機において実行されるゲームプログラムは、ネットワーク3上に存在するサーバ装置からダウンロードして、ROM12に格納されているものとして説明していた。これに対して、ROM12に予めゲームプログラムを格納した携帯電話機を提供することもできる。また、例えば携帯電話機にゲームプログラムを格納したメモリカードを装着できる場合には、当該メモリカードに格納して配布するものとしてもよい。その他にも、プラットフォームとして適用する端末装置のタイプに応じた様々な方法でゲームプログラムを配布することができる。
【符号の説明】
【0119】
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 入力装置
15 表示装置
16 通信装置
201 パズル枠
202 テトリミノ
500 ブロック
501 パズルフレーム
502 カーソル
504 スタート位置
505 ゴール位置
506 通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に表示された複数のマス目から構成されるパズル枠の範囲内で、該表示装置に順次表出されるブロックを移動させていく過程を含むパズルゲームを実行するパズルゲーム装置であって、
前記パズル枠のマス目数よりも少ない所定のマス目数で形状が定められた複数種類のブロックのうちから選択した何れかの種類のブロックを、前記パズル枠の範囲に順次表出させるブロック表出手段と、
前記ブロック表出手段により表出されたブロックを前記パズル枠の範囲において移動させるための指示を入力するためにプレイヤによって操作される移動操作手段と、
前記移動操作手段の操作に応じて、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを前記パズル枠の範囲において移動させ、該ブロックの移動位置に従って予め定められたルールを適用することでパズルゲームを進行させるパズルゲーム進行手段と、
前記移動操作手段とは別に設けられ、プレイヤによって操作される複数のキーを備えたキー操作手段と、
前記キー操作手段が備える各キーに対応付けて、前記複数種類のブロックのうちの何れかの種類のブロックを記憶したブロック記憶手段とを備え、
前記ブロック表出手段は、前記キー操作手段が備えるキーの操作に応じて、該操作されたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを表出させるキー操作表出手段を含む
ことを特徴とするパズルゲーム装置。
【請求項2】
現時点で前記パズル枠に表出されているブロックよりも後に前記ブロック表出手段により表出されることとなるブロックを記憶する後続ブロック記憶手段と、
前記後続ブロック記憶手段に記憶されたブロックを、前記表示装置の所定の表示領域に表示させる後続ブロック表示手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載のパズルゲーム装置。
【請求項3】
前記キー操作表出手段は、前記キー操作手段が備える何れかのキーが操作されたときに、該操作されたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを前記後続ブロック記憶手段に記憶させて現時点で前記パズル枠に表出されているブロックよりも後に表出させるようにするとともに、前記後続ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを該操作されたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項2に記載のパズルゲーム装置。
【請求項4】
前記後続ブロック記憶手段は、現時点で前記パズル枠に表出されているブロックよりも後に前記ブロック表出手段により表出されることとなるブロックを記憶していないことがあり、
前記キー操作表出手段は、前記後続ブロック記憶手段にブロックが記憶されていない状態で前記キー操作手段が備える何れかのキーが操作されたときに、該操作されたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを前記後続ブロック記憶手段に記憶させて現時点で前記パズル枠に表出されているブロックよりも後に表出させるようにする
ことを特徴とする請求項2に記載のパズルゲーム装置。
【請求項5】
前記キー操作手段が備えるキーの各々に対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されているブロックの種類を示す情報は、前記表示装置に表示されず、
前記キー操作表出手段は、前記キー操作手段が備える何れかのキーの操作により前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを前記後続ブロック記憶手段に記憶させた場合に、該後続ブロック記憶手段に記憶させたブロックが前記パズル枠に表出されて新たなブロックが前記後続ブロック記憶手段に記憶されるものとなるまで、前記キー操作手段が備える何れかのキーの操作により前記ブロック記憶手段に記憶されている種類のブロックを前記後続ブロック記憶手段に記憶させることを禁止する
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のパズルゲーム装置。
【請求項6】
前記キー操作手段が備えるキーの各々に対応付けて前記ブロック記憶手段に記憶されているブロックの種類を示す情報を前記表示装置に表示させる記憶ブロック表示手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパズルゲーム装置。
【請求項7】
前記移動操作手段は、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを回転させるための指示を入力するためにプレイヤによって操作される回転操作手段を含み、
前記パズルゲーム進行手段は、前記回転操作手段の操作に応じて、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを回転させるブロック回転手段を含み、該ブロック回転手段は、前記ブロック表出手段により表出されたブロックが前記キー操作表出手段により表出されたブロックでないことを条件として当該ブロックを回転させる
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のパズルゲーム装置。
【請求項8】
表示装置に表示された複数のマス目から構成されるパズル枠の範囲内で、該表示装置に順次表出されるブロックを移動させていく過程を含むパズルゲームを、第1入力装置と、該第1入力装置とは別に設けられた複数のキーを備えた第2入力装置とを備えたコンピュータ装置に実行させるためのプログラムであって、
前記第2入力装置が備える各キーに対応付けて、前記パズル枠のマス目数よりも少ない所定のマス目数で形状が定められた複数種類のブロックのうちの何れかの種類のブロックを、前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させるブロック記憶手段、
前記複数種類のブロックのうちから選択した何れかの種類のブロックを、前記パズル枠の範囲に順次表出させるブロック表出手段、
プレイヤによる前記第1入力装置の操作に従って、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを前記パズル枠の範囲において移動させるための指示を入力する移動入力手段、及び、
前記移動入力手段からの入力に応じて、前記ブロック表出手段により表出されたブロックを前記パズル枠の範囲において移動させ、該ブロックの移動位置に従って予め定められたルールを適用することでパズルゲームを進行させるパズルゲーム進行手段として前記コンピュータ装置を機能させ、
前記ブロック表出手段は、前記第2入力装置が備えるキーの入力に応じて、該入力のされたキーに対応付けて前記ブロック記憶手段により前記記憶装置に記憶されているブロックを表出させるキー操作表出手段を含む
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate