パターン欠陥検査装置
【課題】基板上に付着した異物をより確実に除去し、基板の欠陥を正確かつ迅速に特定することができる検査装置を提供する。
【解決手段】本発明にかかる検査装置は、検査対象となる被検査基板1を載置する基板ステージ2と、基板ステージ2と所定間隔を隔てて配置され被検査基板1の欠陥を検出する検出部3と、被検査基板1上にエアーを噴出するエアー噴出手段6と、エアー噴出手段6から噴出されたエアーの拡散を防止する整流板7とを有する。
【解決手段】本発明にかかる検査装置は、検査対象となる被検査基板1を載置する基板ステージ2と、基板ステージ2と所定間隔を隔てて配置され被検査基板1の欠陥を検出する検出部3と、被検査基板1上にエアーを噴出するエアー噴出手段6と、エアー噴出手段6から噴出されたエアーの拡散を防止する整流板7とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスを形成する基板の欠陥を検査するためのパターン欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電気機器の薄型化等に伴い、内蔵される電子デバイスの薄型化、高精細化、高速度化が求められている。例えば、絶縁性基板は厚さは0.4〜1mm、走査線及び信号線の幅は3〜7μmとなっている。ここで、一般的な電子デバイスの製造工程について説明する。絶縁性基板上に化学気相成長(CVD)法又はスパッタ法を用いて誘電膜材料を塗布し、塗布された膜の上に感光性材料を塗布する。そして、感光性材料が塗布された絶縁性基板を配線パターンに対応したマスクで覆ったのち、露光及び現像を行い、写真製版でレジストの配線パターンの領域以外の部分を露出させる。その後エッチングを行い、配線を形成する。
【0003】
この電子デバイスの形成工程において、電子デバイスの欠陥を検査するために、パターン欠陥検査装置が使用される。このパターン欠陥検査装置は、例えば、CVD法やスパッタ法で塗布された膜中又は膜上の異物や不純物の管理、写真製版でのレジスト配線パターン形状の管理、異物又はレジスト残渣の検査等を行う。また、エッチングの後では、パターン形状の管理、パターン形状ではない箇所でのCVD法やスパッタ法の膜の残渣有無の検査等を行う。パターン欠陥検査装置は、これらのCVD法、スパッタ法、写真製版、及びエッチング等を行う各装置において、パターン不良の特定を確実かつ迅速に行うことにより欠陥不良を防止するものである。
【0004】
上述の電子デバイスの欠陥検査は、ダストを極度に少なくしたクリーンルーム内で行われる。しかし、空気中の浮遊塵埃、温度及び湿度等を、必要に応じて一定の規準に制御されたクリーンルーム内でも、装置あるいは人体に起因するダストが少なからず発生する。このため、異物の粒径が1〜数μm程度であっても、この異物が電子デバイスの基板表面に付着することにより、電子デバイスの画素表示不良、走査線及び信号線の断線等の不良が発生する。
【0005】
ところで、従来のパターン欠陥検査装置は、電子デバイスを形成する基板を載置する固定されたテーブルの上に基板を固定し、固定状態で検査を行っていた。そのため、テーブルの面積よりも小さな面積の基板しか測定することができず、大型の基板を検査すること等が困難であった。そこで、大型基板の欠陥を測定する場合には、まず大型基板の部分的な検査を行い、基板の検査位置を適宜移動して別の部分を検査する操作を繰り返し、大型基板の全面を検査する方法がある。この方法をスキャン技術という。
【0006】
このスキャン技術について詳細に説明する(例えば、特許文献1参照)。図7(a)及び図7(b)に従来のパターン欠陥検査装置であってスキャン技術の操作過程の側面図を示す。図7(a)に示すように、検査対象となる大型基板51が真空吸着機能を有する固定装置52に固定されている。この大型基板51は図示せぬ電源によって電気光学素子53に接続されている。まず、電気光学素子53を通電させた後、最初の検査位置で電気光学素子53と大型基板51とを対向して配置する。そして、この最初の検査位置で電気光学素子53が読み取った情報を、受光器及び光源等を有しているボックス54に画像データとして入力する。この画像データを画像処理の手法を用いて解析し、電気光学素子53の光学的性質の変化を読み取る。そして、大型基板51の欠陥情報を特定する。最初の検査位置での検査が完了した後、図7(b)の矢印の方向に固定装置52を水平に移動させ、次の検査位置に電気光学素子53と大型基板51とを対向して配置して検査を行う。この一連の操作を大型基板51の全面に繰り返して行うことにより、大型基板51の全面を検査する。
【0007】
さらに、特許文献1には、このスキャン技術を用いた欠陥検査装置について記載されている。このスキャン技術を用いた欠陥検査装置は、基板を固定する固定装置と、固定装置と微小間隔をおいて対向配置された基板の欠陥検査手段と、固定装置の欠陥検査手段側に設けられた気体噴出手段とを有している。気体噴出手段から噴出する気体の噴出方向は固定装置上に載置された基板に対して30°以上60°以下とする。さらに、噴出した気体が基板に衝突した後、跳ね返った気体が通過する位置に設けられた吸入手段とを有している。
【特許文献1】特開平10−19734号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載のスキャン技術を用いた欠陥検査装置は、基板上の欠陥検査手段側に設けられた気体噴出手段では基板上に付着する異物を吹き飛ばすことはできるが、噴出された気体の方向を制御することができない。このため、基板上から吹き飛ばされた異物がパターン欠陥検査装置内で拡散し、付着した全ての異物を排出することができないことがある。このような場合、基板上から異物は吹き飛ばされてなくなるが、装置内で異物が拡散し、検査装置内に付着してしまう。このため、装置内に付着した異物が検査中の検査基板に再度付着してしまう場合があり、基板不良を発生させてしまうという問題点があった。
【0009】
従って本発明の目的は、上記問題点を解決するものであり、基板上に付着した異物をより確実に基板上及び装置内から除去することができる検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明に係る検査装置は、検査対象となる基板が載置される基板ステージと、前記基板ステージと所定間隔を隔てて配置され前記基板の欠陥を検出する欠陥検査手段と、前記基板上にエアーを噴出するエアー噴出手段と、前記エアー噴出手段から噴出されたエアーの拡散を防止する板部材とを有するものである。本明細書においては、エアー噴出手段から噴出される気体を総称してエアーということとする。すなわち、エアーには、空気のみならず、N2、O2、及びAr等又はこれらの気体の混合気体を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る検査装置によれば、基板上に付着した異物をより確実に除去し、基板の欠陥を正確かつ迅速に特定することができる検査装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
以下、本実施の形態について、図1乃至図4を参照しながら詳細に説明する。図1(a)及び図1(b)に本実施の形態にかかる検査装置30の検査開始状態及び検査中の状態を示す斜視図を示す。図2は基板ステージの上面図である。図3(a)及び図3(b)は本実施の形態にかかる検査装置30を示す側面図であり、検査初期状態及び検査途中状態である。そして、図4は整流板を示す上面図である。
【0013】
図1(a)に示すように、本実施の形態にかかる検査装置30は、排出手段9a及び真空吸着手段9bを有する基板ステージ2と、検査対象となる被検査基板1を照射する光源4を有する異物の検出部3と、異物を吹き飛ばすためのエアー噴出手段6と、整流板7とを有している。
【0014】
排出手段9aはエアー、又はエアー及び洗浄水、又はエアー及び機能水を排出する。そして、真空吸着手段9bは、真空排気を行うことにより被検査基板1を基板ステージ2に固定する。この基板ステージ2は排出手段9a及び真空吸着手段9bを有するものとする。ここで、本実施の形態では基板ステージ2は排出手段9a及び真空吸着手段9bを有するものとしたが、排出手段9a及び真空吸着手段9bは基板ステージ2と別に独立して設けてもよい。また、本実施の形態では真空吸着手段9bにより被検査基板1を基板ステージ2上に固定したが、排出手段9aが被検査基板1を基板ステージ2上に固定する固定手段を兼ねてもよい。さらに、本発明においては真空排気を行うことにより被検査基板1を基板ステージ2に固定するが、別の方法で固定してもよい。
【0015】
基板ステージ2は図1(b)に示す矢印方向に水平移動する。そして、検出部3は光源4を有し、基板ステージ2と所定間隔を隔てて配置され、被検査基板1上の異物を検出する。また、エアー噴出手段6は、検出部3の基板ステージ2の移動方向手前側に形成されている。そして、被検査基板1にエアーを噴出する。さらに、整流板7は基板ステージ2と後述する所定間隔を隔てて対向配置され、被検査基板1に衝突したエアーが検査装置30内に拡散するのを抑制する。
【0016】
次に、本実施の形態にかかる検査装置30の構成について詳細に説明する。図2に示すように、基板ステージ2は、真空吸着手段9bの外周に沿って排出手段9aが形成されている。すなわち、排出手段9aは、真空吸着手段9bの上に載置される被検査基板1を取り囲むように形成されている。これにより、真空吸着手段9b上に載置された被検査基板1上から引き離された異物等を効率よく排出することができる。なお、後述するように、排出手段9aはエアー排気手段及び洗浄水又は機能水等の排水手段を兼ねるような構造とすることができる。
【0017】
真空吸着手段9bは真空排気を行うことにより被検査基板1を基板ステージ2上に固定させる。この真空吸着手段9bにより被検査基板1を基板ステージ2上に固定し維持するため、検査精度の低下を抑制できる。このとき、排出手段9aのエアー等を吸い込む圧力により、被検査基板1を基板ステージ2上にさらに安定して固定することができる。そして、基板ステージ2の上方に基板ステージ2と所定間隔をあけて基板の欠陥を検出する検出部3が対向配置されている。この検出部3は基板ステージ2上に載置する被検査基板1と接触しないで、異物を検出できる程度の距離に形成する。また、検出部3は、例えばCCDカメラ等のようなフォトセンサーから構成されている。
【0018】
エアー噴出手段6は例えばエアーを膜状に吹き出すエアーナイフ又は所定の位置にエアーを噴出するエアーノズル等で構成されている。エアーノズルは、1又は複数個配置することができ、基板ステージ2の移動方向と直交する方向に一列に並べて形成してもよい。また、1つ以上のエアーノズルを移動させて被検査基板1全体にエアーを噴出させてもよい。さらに、エアー噴出手段6は、後述するエアー噴出のON/OFF、エアーの圧力、流速、流量及びエアーの噴出角度を調節する機構(図示せず)を有している。
【0019】
エアー噴出手段6から噴出される際のエアーの圧力は、異物の存在する雰囲気よりも高い方が好ましい。特に2〜7kg/cm2が好ましい。この理由は、2kg/cm2より小さい場合、異物を基板から引き離すことが困難であるためである。また、7kg/cm2より大きい場合は、エアーの圧力によって被検査基板1に振動が伝わり正確な検査をすることが困難になるためである。
【0020】
本発明においてはエアー噴出手段6から噴出させる気体(エアー)としては、空気、N2、O2、及びAr等又はこれらの気体の混合気体を使用することができるが、これらを総称してエアーということとする。また、残留性がなく強い殺菌力を有するオゾンをエアーに含ませることもできる。また、必要に応じて被検査基板1に生じる静電気の電荷を取り除くために電荷を帯びたイオン性のガスを同時に照射する手段を設けてもよい。これにより、検査が完了した被検査基板1を基板ステージ2から取り外す際の剥離帯電によって被検査基板1に形成された電子デバイスパターンの静電気破壊を防止することができる。
【0021】
エアー噴出手段6から出たエアーは一旦被検査基板1に衝突し、被検査基板1上を移動する。図3(a)にエアーの噴出角度αを示す。このエアー噴出手段6から噴出されるエアーの噴出角度αは、被検査基板1の表面に対して40°以上50°以下の角度となるようにするのが好ましい。被検査基板1の表面に対して噴出角度が40°より小さい場合は、被検査基板1表面に付着した異物は噴出されたエアーによって、被検査基板1と平行方向の力が大きくなり、被検査基板1の異物は、上方向ではなく被検査基板1上を移動することになる。そのため、異物は、再度被検査基板1に接触してしまい、被検査基板1面を傷つけることになる。また、噴出角度αが50°より大きい場合は、噴出された気体により被検査基板1面に対する押し付ける力が強くなり、異物が被検査基板1から引き離される際に被検査基板1を傷つけてしまうことになる。このため、エアーの噴出角度は、被検査基板1の表面に対して40°以上50°以下の角度になるのが好ましい。
【0022】
整流板7は、少なくともエアー噴出手段6であるエアーナイフ又はエアーノズル等から被検査基板1上に噴出されたエアーの拡散を防止する機能を有する。そして、本実施の形態においては、エアーの流れを制御し、排出手段9aに導くことで、エアーによって吹き飛ばされた異物が拡散しないようにする。
【0023】
ここで、図4に整流板7の上面図を示す。図4に示すように、整流板7の基板ステージ2側に対向する面には、例えば、突起状のガイド11によりエアーの流れる経路を溝形状に形成する。あるいは、溝形状に切削加工することにより、エアーの流れる経路を形成することが好ましい。例えば、この溝形状は被検査基板1と整流板7の間にエアーが入り込む側から、整流板7上で基板ステージ2の移動方向と直交する側の両端辺にエアーが導かれるような形状とする。このような形状とすることにより、被検査基板1上に噴出されたエアーがこの経路に沿って被検査基板1を取り囲むように形成された排出手段9aに導かれ、排出手段9aによりエアーをスムーズにかつ効率的に排出でき、検査装置30内に異物が拡散するのを防止することができる。また、排出手段9aを、被検査基板1の近傍に形成することにより、省スペース化が図れる。
【0024】
ここで、整流板7は、少なくとも被検査基板1の基板ステージ2の移動方向と直交する方向においては、被検査基板1及びその周囲の排出手段9aを覆う大きさとすることが好ましい。なお、被検査基板1の基板ステージ2の移動方向は全体を覆う大きさでなくてもよい。
【0025】
また、この整流板7は、基板ステージ2の側面を覆う整流カバーであってもよい。これにより、整流板7に導かれたエアー及び異物が排出手段9aに排出されずに、整流板7と被検査基板1の間から基板ステージ2の外に拡散することを防止することができる。なお、本実施の形態では整流板7に溝を形成することとしたが、必ずしも溝を設ける必要はない。さらに、ガイド11の形状は、図4で示す形状に限らない。
【0026】
また、整流板7は、基板ステージ2上に載置された被検査基板1の表面から3cm以上5cm以下程度離隔した高さで、被検査基板1と平行になるように対向して配置することが好ましい。これは、被検査基板1と整流板7の距離が3cmより小さい位置に整流板7を形成すると、被検査基板1と整流板7の間隔が狭いため、被検査基板1に衝突したエアーが被検査基板1と整流板7の間に入り込まずにエアー及び吹き飛ばされた異物は整流板7の上部を越えて、検査装置30内に飛散するからである。すなわち、整流板7でエアーを被検査基板1上から被検査基板1の外側に導くことができないため、エアーによって吹き飛ばされた異物が、検査装置30内及び被検査基板1の表面に再度付着する等してしまう。このため、異物を排出手段9aまで導いて排出することが困難になる。一方、被検査基板1と整流板7の距離が5cmより大きい位置に整流板7を形成すると、被検査基板1と整流板7の間に入り込んだエアー及び異物を排出手段9aに導くように制御することが困難になる。そのため、一旦被検査基板1上から引き離された異物が被検査基板1の表面に再度付着するという問題が生じてしまうためである。このため、被検査基板1と整流板7の距離は3cm以上5cm以下程度が好ましい。
【0027】
上述の検査装置を用いて検査を行う場合の動作の概要について図3(a)及び図3(b)を用いて説明する。図3(a)に示すように、基板ステージ2上に被検査基板1を載置し、吸着手段9bにより被検査基板1を基板ステージ2上に固定する。次に、エアー噴出手段6からエアーを流す。一旦被検査基板1上に衝突したエアーは整流板7に導かれ、整流板7のガイド11に沿って移動し、排出手段9aに導かれる。このエアーが移動する際に被検査基板1上に付着していた異物が吹き飛ばされ、エアーと供に整流板7のガイド11に沿って移動し排出手段9aに導かれ排出される。そして、基板ステージ2を図3(b)に示す矢印方向に水平移動させることにより、被検査基板1全体の検査を行う。
【0028】
このエアー噴出手段6、排出手段9a及び真空吸着手段9bは制御部及びセンサを有する図示せぬ制御システムに接続されている。センサは、基板ステージ2上に被検査基板1が載置されたことを検知する。制御部は、この検出結果に基づき、真空吸着手段9bを作動させ被検査基板1を基板ステージ2上に固定する。また、センサが基板ステージ2上に被検査基板1が載置されたことを検知する。そして、制御部はこの検出結果に基づきエアー噴出手段6と排出手段9aを作動させる。
【0029】
次にこの制御システムの動作について説明する。まず、基板ステージ2上に被検査基板1を載置する。このとき、センサは被検査基板1が載置されたことを検知する。そして、制御部はこの検出結果に基づき真空吸着手段9bを作動させる。これにより、被検査基板1が基板ステージ2上に固定される。次に、センサは被検査基板1が固定されたことを検知する。そして、制御部はこの検出結果に基づきエアー噴出手段6及び排出手段9aを作動させる。このとき、欠陥測定後の装置内の清浄性を保つために、排出手段9aによってエアー及び異物を排出する時間は、エアー噴出手段6のエアーを噴出する時間よりも長く設定しておくことが好ましい。
【0030】
本実施の形態ではエアー噴出手段6、排出手段9a、及び真空吸着手段9b全てが動作するものとしたが、エアー噴出手段6は動作しないようにしてもよい。エアー噴出手段6が動作しないように制御することにより、被検査基板1の表面に付着した異物除去を必要としない場合には、エアーを噴出させることなく、検査を行う。すなわち、例えば欠陥の原因となる異物の収集及び分析等を行いたい場合、電子デバイスの欠陥不良の原因である異物を吹き飛ばさないようにし、欠陥不良の原因追及を行う。そして、基板の欠陥不良の原因である電子デバイスのプロセス工程を特定し、そのプロセス工程に迅速にフィードバックすることができる。
【0031】
この場合、さらに、エアー噴出手段6に加えて排出手段9aも動作しないようにしてもよい。このことにより、不良の原因である異物を吹き飛ばしてしまうことを低減でき、異物をより収集しやすい。さらに、無駄なエアーを節約することができる。また、検査中にエアー噴出手段6及び排出手段9aを停止させる場合は、排出手段9aよりも先にエアー噴出手段6が停止させることが好ましい。これにより、装置内の清浄性が保たれる。
【0032】
そして、これらの制御を、電子デバイスのプロセス工程と連動させることも可能である。すなわち、例えばガスエッチング等のドライエッチングを行う場合には、被検査基板1上に異物が付着しているとエッチング残渣となるため、エアー噴出手段6を動作させる制御を行い、異物を吹き飛ばすのが好ましい。また、例えば、液体によりエッチングを行う場合は、被検査基板1上に異物が付着する可能性が低いため、エアー噴出手段6及び排出手段9aは停止しておくことができる。
【0033】
本実施の形態においては、被検査基板1と平行になるように所定の間隔をあけて対向した位置に整流板7を設けることによって噴出手段6から被検査基板1上に噴出されたエアーの拡散を防止し、エアーの流れを制御することが可能になる。そして、整流板7は被検査基板1の表面から3〜5cm程度離れた位置に形成することにより、被検査基板1と整流板7との間にエアーを入りこませやすくし、整流板7に形成されたガイド11によりエアー及び異物は排出手段9aへ導かれ排出される。すなわち、被検査基板1の外周に沿って排出手段9aが形成されていることにより、被検査基板1と整流板7との間に入り込んだエアー及び異物が検査装置内を拡散することなく排出手段9aに導かれ、より確実に被検査基板1上及び検査装置内から除去することが可能である。さらに、整流板7の被検査基板1と対向する面には、突起状のガイド11によってエアーの流れる経路を溝形状に形成する、あるいは内壁を溝形状に切削加工しエアーの流れる経路を形成することにより、噴出されたエアーをスムーズにかつ効率よく吸引手段9aに導くことができる。
【0034】
実施の形態2.
次に実施の形態2について説明する。実施の形態1では、エアー噴出手段6及び整流板7を設け、整流板7によってエアー噴出手段6から噴出されたエアーをスムーズにかつ効率よく排出する。これにより、被検査基板1上に付着した異物を除去するものである。しかし、エアーだけでは異物を除去できないこともある。そこで、本実施の形態においては、洗浄水又は機能水を被検査基板1上に給水する液処理手段をさらに設け、エアーと供に洗浄水を供給することとする。
【0035】
図5(a)及び図5(b)に、実施の形態1の検査装置にさらに液処理手段10を有する検査装置31の検査開始状態及び検査中の状態を示す斜視図を示す。また、図6(a)及び図6(b)にそれぞれ図5(a)及び図5(b)の検査装置の側面図を示す。本実施の形態にかかる検査装置において、図1乃至図4の実施の形態1にかかる検査装置と同一構成要素には同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0036】
まず、本実施の形態にかかる検査装置31の構成について説明する。図5(a)に示すように、排出手段9a及び真空吸着手段9bを有する基板ステージ2と、検出部3と、光源4と、エアー噴出手段6と、整流板7とを有する。本実施の形態では、液処理手段10をエアー噴出手段6の基板ステージ2の移動方向手前側に設ける。ここで、実施の形態1と同一の構成要素は同一の機能を有する。
【0037】
本実施の形態にかかる検査装置31の動作について説明する。まず、基板ステージ2上に被検査基板1が載置される。このとき、真空吸着手段9bが作動することにより、基板ステージ2上に被検査基板1が固定される。次に、液処理手段10から洗浄水が供給される。その際、被検査基板1上に付着した異物は、液処理手段10から給水される洗浄水によって被検査基板1から引き離される。次にエアー噴出手段6から被検査基板1上にエアーが噴出される。エアー噴出手段6から噴出したエアーが被検査基板1上に衝突することにより、被検査基板1上のエアーが衝突した部分が乾燥する。そして、被検査基板1上に衝突し跳ね返ったエアーと供に被検査基板1上の異物及び洗浄水が整流板7の下側に向かって移動する。このガイド11に沿って排出手段9aに導かれるエアーと供に異物及び洗浄水も排出手段9aへ流される。そして、図5(b)に示す矢印の方向に基板ステージ2を移動させることにより被検査基板1全体の検査を行う。
【0038】
この液処理手段10の洗浄水又は機能水を給水するノズルの高さは、被検査基板1面から1〜4cmの高さに平行に設けるのが好ましい。これは、被検査基板1面と液処理手段10のノズルが接触することを防止する、及び給水時に被検査基板1面上で液が飛び散ることを防止するためである。
【0039】
エアー噴出手段6は、膜状のエアーを噴出させるエアーナイフ又は所定の位置にエアーを噴出させるエアーノズルからなる。噴出角度は、実施の形態1と同様に被検査基板1面から40°以上50°以下にするのが好ましい。本実施の形態はさらに液処理手段10を設け、洗浄水又は機能水を供給するものである。このため、エアーの噴出角度が被検査基板1面に対して40°より小さい場合、被検査基板1と平行方向の力が大きくなるため、被検査基板1が乾燥しにくくなる。また、被検査基板1面に対し50°より大きい場合、上方向からの力が大きくなることにより、整流板7でのエアーの制御が困難になる。このため、エアー噴出手段6のノズルは被検査基板1面に対して40°以上50°以下が好ましい。
【0040】
さらに、エアー噴出手段6から噴出される際のエアーの圧力及びエアー噴出手段6から噴出する気体は、実施の形態1と同様である。すなわち、エアー噴出手段6から噴出されるエアーの圧力は異物の存在する雰囲気よりも高い方がこのましい。特に2〜7kg/cm2が好ましい。また、エアー噴出手段6から噴出される気体は、N2、O2、Ar、オゾン等又はこれらの気体の混合気体を使用することができる。
【0041】
そして、被検査基板1上に供給される洗浄水又は機能水の濡れ特性を向上させ、被検査基板1の洗浄効果を高めるために大気プラズマを被検査基板1に照射する手段(図示せず)を設けてもよい。また、必要に応じて被検査基板1に生じる静電気の電荷を取り除くために電荷を帯びたイオン性のガスを同時に照射する手段(図示せず)を設けてもよい。
【0042】
噴出するエアーの流れを制御する整流板7は、実施の形態1と同様に、被検査基板1と対向する面に溝形状にガイド11を形成することが好ましい。これにより、エアーの流れを制御しやすくなる。また、整流板7は、被検査基板1の表面から3〜5cm程度離れた高さに形成する。そして、被検査基板1と平行になるように形成することが好ましい。これにより、エアーの流れを制御しやすくなるためである。
【0043】
このエアー噴出手段6、排出手段9a、真空吸着手段9b及び液処理手段10は制御部及びセンサを有する図示せぬ制御システムに接続されている。この制御システムは実施の形態1と同様のものである。さらに、実施の形態2では、実施の形態1の制御システムの動作に加え、以下の制御も行う。基板ステージ2上に被検査基板1が載置され、固定されたことをセンサが検知すると、制御部が液処理手段10から洗浄水を供給する。ここで、液処理手段10の洗浄水又は機能水を被検査基板1に供給する時間は、エアー噴出手段6のエアーを噴出する時間よりも短く設定する。これにより、検査装置31内の清浄性を保つことができる。さらに制御部により、液処理手段10の洗浄水又は機能水を供給する液量を制御することも可能である。また、例えば、被検査基板1上の異物を採取する場合等は排出手段9aのみ動作させる等、検査目的に応じて適宜制御方法を変更させてもよい。
【0044】
本実施の形態においては、エアー噴出手段6の他に液処理手段10を設けることによって、エアーだけでは取り除くことができない異物の除去を可能にする。すなわち、基板ステージ2の移動方向手前側に液処理手段10を設ける。この液処理手段10により、洗浄水又は機能水を被検査基板1に給水することにより、被検査基板1上に付着した異物が引き離される。次に、エアー噴出手段6からエアーを噴出される。そして、被検査基板1と整流板7との間にエアー、洗浄水、及び異物が入り込む。エアー、洗浄水、及び異物は整流板7に形成されたガイド11に沿って排出手段9aに導かれ排出される。これにより、エアーだけでは除去できない異物を被検査基板1上から除去することができる。そして、電子デバイスの画素表示不良又は走査線及び信号線の断線につながる不良基板を低減することが可能になる。
【0045】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本実施の形態にかかる検査装置の斜視図である。
【図2】本実施の形態にかかる基板ステージの上面図である。
【図3】本実施の形態にかかる検査装置の側面図である。
【図4】整流板の上面図である。
【図5】本実施の形態にかかる検査装置の斜視図である。
【図6】本実施の形態にかかる検査装置の側面図である。
【図7】従来の検査装置の側面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 被検査基板、2 基板ステージ、3 欠陥検出部、4 光源、6 エアー噴出手段、7 整流板、9a 排出手段、9b 真空吸着手段、10 液処理手段、11 突起状ガイド、30、31 検査装置、51 大型基板、52 、固定装置、53 電気光学素子、54 ボックス
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスを形成する基板の欠陥を検査するためのパターン欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電気機器の薄型化等に伴い、内蔵される電子デバイスの薄型化、高精細化、高速度化が求められている。例えば、絶縁性基板は厚さは0.4〜1mm、走査線及び信号線の幅は3〜7μmとなっている。ここで、一般的な電子デバイスの製造工程について説明する。絶縁性基板上に化学気相成長(CVD)法又はスパッタ法を用いて誘電膜材料を塗布し、塗布された膜の上に感光性材料を塗布する。そして、感光性材料が塗布された絶縁性基板を配線パターンに対応したマスクで覆ったのち、露光及び現像を行い、写真製版でレジストの配線パターンの領域以外の部分を露出させる。その後エッチングを行い、配線を形成する。
【0003】
この電子デバイスの形成工程において、電子デバイスの欠陥を検査するために、パターン欠陥検査装置が使用される。このパターン欠陥検査装置は、例えば、CVD法やスパッタ法で塗布された膜中又は膜上の異物や不純物の管理、写真製版でのレジスト配線パターン形状の管理、異物又はレジスト残渣の検査等を行う。また、エッチングの後では、パターン形状の管理、パターン形状ではない箇所でのCVD法やスパッタ法の膜の残渣有無の検査等を行う。パターン欠陥検査装置は、これらのCVD法、スパッタ法、写真製版、及びエッチング等を行う各装置において、パターン不良の特定を確実かつ迅速に行うことにより欠陥不良を防止するものである。
【0004】
上述の電子デバイスの欠陥検査は、ダストを極度に少なくしたクリーンルーム内で行われる。しかし、空気中の浮遊塵埃、温度及び湿度等を、必要に応じて一定の規準に制御されたクリーンルーム内でも、装置あるいは人体に起因するダストが少なからず発生する。このため、異物の粒径が1〜数μm程度であっても、この異物が電子デバイスの基板表面に付着することにより、電子デバイスの画素表示不良、走査線及び信号線の断線等の不良が発生する。
【0005】
ところで、従来のパターン欠陥検査装置は、電子デバイスを形成する基板を載置する固定されたテーブルの上に基板を固定し、固定状態で検査を行っていた。そのため、テーブルの面積よりも小さな面積の基板しか測定することができず、大型の基板を検査すること等が困難であった。そこで、大型基板の欠陥を測定する場合には、まず大型基板の部分的な検査を行い、基板の検査位置を適宜移動して別の部分を検査する操作を繰り返し、大型基板の全面を検査する方法がある。この方法をスキャン技術という。
【0006】
このスキャン技術について詳細に説明する(例えば、特許文献1参照)。図7(a)及び図7(b)に従来のパターン欠陥検査装置であってスキャン技術の操作過程の側面図を示す。図7(a)に示すように、検査対象となる大型基板51が真空吸着機能を有する固定装置52に固定されている。この大型基板51は図示せぬ電源によって電気光学素子53に接続されている。まず、電気光学素子53を通電させた後、最初の検査位置で電気光学素子53と大型基板51とを対向して配置する。そして、この最初の検査位置で電気光学素子53が読み取った情報を、受光器及び光源等を有しているボックス54に画像データとして入力する。この画像データを画像処理の手法を用いて解析し、電気光学素子53の光学的性質の変化を読み取る。そして、大型基板51の欠陥情報を特定する。最初の検査位置での検査が完了した後、図7(b)の矢印の方向に固定装置52を水平に移動させ、次の検査位置に電気光学素子53と大型基板51とを対向して配置して検査を行う。この一連の操作を大型基板51の全面に繰り返して行うことにより、大型基板51の全面を検査する。
【0007】
さらに、特許文献1には、このスキャン技術を用いた欠陥検査装置について記載されている。このスキャン技術を用いた欠陥検査装置は、基板を固定する固定装置と、固定装置と微小間隔をおいて対向配置された基板の欠陥検査手段と、固定装置の欠陥検査手段側に設けられた気体噴出手段とを有している。気体噴出手段から噴出する気体の噴出方向は固定装置上に載置された基板に対して30°以上60°以下とする。さらに、噴出した気体が基板に衝突した後、跳ね返った気体が通過する位置に設けられた吸入手段とを有している。
【特許文献1】特開平10−19734号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載のスキャン技術を用いた欠陥検査装置は、基板上の欠陥検査手段側に設けられた気体噴出手段では基板上に付着する異物を吹き飛ばすことはできるが、噴出された気体の方向を制御することができない。このため、基板上から吹き飛ばされた異物がパターン欠陥検査装置内で拡散し、付着した全ての異物を排出することができないことがある。このような場合、基板上から異物は吹き飛ばされてなくなるが、装置内で異物が拡散し、検査装置内に付着してしまう。このため、装置内に付着した異物が検査中の検査基板に再度付着してしまう場合があり、基板不良を発生させてしまうという問題点があった。
【0009】
従って本発明の目的は、上記問題点を解決するものであり、基板上に付着した異物をより確実に基板上及び装置内から除去することができる検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明に係る検査装置は、検査対象となる基板が載置される基板ステージと、前記基板ステージと所定間隔を隔てて配置され前記基板の欠陥を検出する欠陥検査手段と、前記基板上にエアーを噴出するエアー噴出手段と、前記エアー噴出手段から噴出されたエアーの拡散を防止する板部材とを有するものである。本明細書においては、エアー噴出手段から噴出される気体を総称してエアーということとする。すなわち、エアーには、空気のみならず、N2、O2、及びAr等又はこれらの気体の混合気体を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る検査装置によれば、基板上に付着した異物をより確実に除去し、基板の欠陥を正確かつ迅速に特定することができる検査装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
以下、本実施の形態について、図1乃至図4を参照しながら詳細に説明する。図1(a)及び図1(b)に本実施の形態にかかる検査装置30の検査開始状態及び検査中の状態を示す斜視図を示す。図2は基板ステージの上面図である。図3(a)及び図3(b)は本実施の形態にかかる検査装置30を示す側面図であり、検査初期状態及び検査途中状態である。そして、図4は整流板を示す上面図である。
【0013】
図1(a)に示すように、本実施の形態にかかる検査装置30は、排出手段9a及び真空吸着手段9bを有する基板ステージ2と、検査対象となる被検査基板1を照射する光源4を有する異物の検出部3と、異物を吹き飛ばすためのエアー噴出手段6と、整流板7とを有している。
【0014】
排出手段9aはエアー、又はエアー及び洗浄水、又はエアー及び機能水を排出する。そして、真空吸着手段9bは、真空排気を行うことにより被検査基板1を基板ステージ2に固定する。この基板ステージ2は排出手段9a及び真空吸着手段9bを有するものとする。ここで、本実施の形態では基板ステージ2は排出手段9a及び真空吸着手段9bを有するものとしたが、排出手段9a及び真空吸着手段9bは基板ステージ2と別に独立して設けてもよい。また、本実施の形態では真空吸着手段9bにより被検査基板1を基板ステージ2上に固定したが、排出手段9aが被検査基板1を基板ステージ2上に固定する固定手段を兼ねてもよい。さらに、本発明においては真空排気を行うことにより被検査基板1を基板ステージ2に固定するが、別の方法で固定してもよい。
【0015】
基板ステージ2は図1(b)に示す矢印方向に水平移動する。そして、検出部3は光源4を有し、基板ステージ2と所定間隔を隔てて配置され、被検査基板1上の異物を検出する。また、エアー噴出手段6は、検出部3の基板ステージ2の移動方向手前側に形成されている。そして、被検査基板1にエアーを噴出する。さらに、整流板7は基板ステージ2と後述する所定間隔を隔てて対向配置され、被検査基板1に衝突したエアーが検査装置30内に拡散するのを抑制する。
【0016】
次に、本実施の形態にかかる検査装置30の構成について詳細に説明する。図2に示すように、基板ステージ2は、真空吸着手段9bの外周に沿って排出手段9aが形成されている。すなわち、排出手段9aは、真空吸着手段9bの上に載置される被検査基板1を取り囲むように形成されている。これにより、真空吸着手段9b上に載置された被検査基板1上から引き離された異物等を効率よく排出することができる。なお、後述するように、排出手段9aはエアー排気手段及び洗浄水又は機能水等の排水手段を兼ねるような構造とすることができる。
【0017】
真空吸着手段9bは真空排気を行うことにより被検査基板1を基板ステージ2上に固定させる。この真空吸着手段9bにより被検査基板1を基板ステージ2上に固定し維持するため、検査精度の低下を抑制できる。このとき、排出手段9aのエアー等を吸い込む圧力により、被検査基板1を基板ステージ2上にさらに安定して固定することができる。そして、基板ステージ2の上方に基板ステージ2と所定間隔をあけて基板の欠陥を検出する検出部3が対向配置されている。この検出部3は基板ステージ2上に載置する被検査基板1と接触しないで、異物を検出できる程度の距離に形成する。また、検出部3は、例えばCCDカメラ等のようなフォトセンサーから構成されている。
【0018】
エアー噴出手段6は例えばエアーを膜状に吹き出すエアーナイフ又は所定の位置にエアーを噴出するエアーノズル等で構成されている。エアーノズルは、1又は複数個配置することができ、基板ステージ2の移動方向と直交する方向に一列に並べて形成してもよい。また、1つ以上のエアーノズルを移動させて被検査基板1全体にエアーを噴出させてもよい。さらに、エアー噴出手段6は、後述するエアー噴出のON/OFF、エアーの圧力、流速、流量及びエアーの噴出角度を調節する機構(図示せず)を有している。
【0019】
エアー噴出手段6から噴出される際のエアーの圧力は、異物の存在する雰囲気よりも高い方が好ましい。特に2〜7kg/cm2が好ましい。この理由は、2kg/cm2より小さい場合、異物を基板から引き離すことが困難であるためである。また、7kg/cm2より大きい場合は、エアーの圧力によって被検査基板1に振動が伝わり正確な検査をすることが困難になるためである。
【0020】
本発明においてはエアー噴出手段6から噴出させる気体(エアー)としては、空気、N2、O2、及びAr等又はこれらの気体の混合気体を使用することができるが、これらを総称してエアーということとする。また、残留性がなく強い殺菌力を有するオゾンをエアーに含ませることもできる。また、必要に応じて被検査基板1に生じる静電気の電荷を取り除くために電荷を帯びたイオン性のガスを同時に照射する手段を設けてもよい。これにより、検査が完了した被検査基板1を基板ステージ2から取り外す際の剥離帯電によって被検査基板1に形成された電子デバイスパターンの静電気破壊を防止することができる。
【0021】
エアー噴出手段6から出たエアーは一旦被検査基板1に衝突し、被検査基板1上を移動する。図3(a)にエアーの噴出角度αを示す。このエアー噴出手段6から噴出されるエアーの噴出角度αは、被検査基板1の表面に対して40°以上50°以下の角度となるようにするのが好ましい。被検査基板1の表面に対して噴出角度が40°より小さい場合は、被検査基板1表面に付着した異物は噴出されたエアーによって、被検査基板1と平行方向の力が大きくなり、被検査基板1の異物は、上方向ではなく被検査基板1上を移動することになる。そのため、異物は、再度被検査基板1に接触してしまい、被検査基板1面を傷つけることになる。また、噴出角度αが50°より大きい場合は、噴出された気体により被検査基板1面に対する押し付ける力が強くなり、異物が被検査基板1から引き離される際に被検査基板1を傷つけてしまうことになる。このため、エアーの噴出角度は、被検査基板1の表面に対して40°以上50°以下の角度になるのが好ましい。
【0022】
整流板7は、少なくともエアー噴出手段6であるエアーナイフ又はエアーノズル等から被検査基板1上に噴出されたエアーの拡散を防止する機能を有する。そして、本実施の形態においては、エアーの流れを制御し、排出手段9aに導くことで、エアーによって吹き飛ばされた異物が拡散しないようにする。
【0023】
ここで、図4に整流板7の上面図を示す。図4に示すように、整流板7の基板ステージ2側に対向する面には、例えば、突起状のガイド11によりエアーの流れる経路を溝形状に形成する。あるいは、溝形状に切削加工することにより、エアーの流れる経路を形成することが好ましい。例えば、この溝形状は被検査基板1と整流板7の間にエアーが入り込む側から、整流板7上で基板ステージ2の移動方向と直交する側の両端辺にエアーが導かれるような形状とする。このような形状とすることにより、被検査基板1上に噴出されたエアーがこの経路に沿って被検査基板1を取り囲むように形成された排出手段9aに導かれ、排出手段9aによりエアーをスムーズにかつ効率的に排出でき、検査装置30内に異物が拡散するのを防止することができる。また、排出手段9aを、被検査基板1の近傍に形成することにより、省スペース化が図れる。
【0024】
ここで、整流板7は、少なくとも被検査基板1の基板ステージ2の移動方向と直交する方向においては、被検査基板1及びその周囲の排出手段9aを覆う大きさとすることが好ましい。なお、被検査基板1の基板ステージ2の移動方向は全体を覆う大きさでなくてもよい。
【0025】
また、この整流板7は、基板ステージ2の側面を覆う整流カバーであってもよい。これにより、整流板7に導かれたエアー及び異物が排出手段9aに排出されずに、整流板7と被検査基板1の間から基板ステージ2の外に拡散することを防止することができる。なお、本実施の形態では整流板7に溝を形成することとしたが、必ずしも溝を設ける必要はない。さらに、ガイド11の形状は、図4で示す形状に限らない。
【0026】
また、整流板7は、基板ステージ2上に載置された被検査基板1の表面から3cm以上5cm以下程度離隔した高さで、被検査基板1と平行になるように対向して配置することが好ましい。これは、被検査基板1と整流板7の距離が3cmより小さい位置に整流板7を形成すると、被検査基板1と整流板7の間隔が狭いため、被検査基板1に衝突したエアーが被検査基板1と整流板7の間に入り込まずにエアー及び吹き飛ばされた異物は整流板7の上部を越えて、検査装置30内に飛散するからである。すなわち、整流板7でエアーを被検査基板1上から被検査基板1の外側に導くことができないため、エアーによって吹き飛ばされた異物が、検査装置30内及び被検査基板1の表面に再度付着する等してしまう。このため、異物を排出手段9aまで導いて排出することが困難になる。一方、被検査基板1と整流板7の距離が5cmより大きい位置に整流板7を形成すると、被検査基板1と整流板7の間に入り込んだエアー及び異物を排出手段9aに導くように制御することが困難になる。そのため、一旦被検査基板1上から引き離された異物が被検査基板1の表面に再度付着するという問題が生じてしまうためである。このため、被検査基板1と整流板7の距離は3cm以上5cm以下程度が好ましい。
【0027】
上述の検査装置を用いて検査を行う場合の動作の概要について図3(a)及び図3(b)を用いて説明する。図3(a)に示すように、基板ステージ2上に被検査基板1を載置し、吸着手段9bにより被検査基板1を基板ステージ2上に固定する。次に、エアー噴出手段6からエアーを流す。一旦被検査基板1上に衝突したエアーは整流板7に導かれ、整流板7のガイド11に沿って移動し、排出手段9aに導かれる。このエアーが移動する際に被検査基板1上に付着していた異物が吹き飛ばされ、エアーと供に整流板7のガイド11に沿って移動し排出手段9aに導かれ排出される。そして、基板ステージ2を図3(b)に示す矢印方向に水平移動させることにより、被検査基板1全体の検査を行う。
【0028】
このエアー噴出手段6、排出手段9a及び真空吸着手段9bは制御部及びセンサを有する図示せぬ制御システムに接続されている。センサは、基板ステージ2上に被検査基板1が載置されたことを検知する。制御部は、この検出結果に基づき、真空吸着手段9bを作動させ被検査基板1を基板ステージ2上に固定する。また、センサが基板ステージ2上に被検査基板1が載置されたことを検知する。そして、制御部はこの検出結果に基づきエアー噴出手段6と排出手段9aを作動させる。
【0029】
次にこの制御システムの動作について説明する。まず、基板ステージ2上に被検査基板1を載置する。このとき、センサは被検査基板1が載置されたことを検知する。そして、制御部はこの検出結果に基づき真空吸着手段9bを作動させる。これにより、被検査基板1が基板ステージ2上に固定される。次に、センサは被検査基板1が固定されたことを検知する。そして、制御部はこの検出結果に基づきエアー噴出手段6及び排出手段9aを作動させる。このとき、欠陥測定後の装置内の清浄性を保つために、排出手段9aによってエアー及び異物を排出する時間は、エアー噴出手段6のエアーを噴出する時間よりも長く設定しておくことが好ましい。
【0030】
本実施の形態ではエアー噴出手段6、排出手段9a、及び真空吸着手段9b全てが動作するものとしたが、エアー噴出手段6は動作しないようにしてもよい。エアー噴出手段6が動作しないように制御することにより、被検査基板1の表面に付着した異物除去を必要としない場合には、エアーを噴出させることなく、検査を行う。すなわち、例えば欠陥の原因となる異物の収集及び分析等を行いたい場合、電子デバイスの欠陥不良の原因である異物を吹き飛ばさないようにし、欠陥不良の原因追及を行う。そして、基板の欠陥不良の原因である電子デバイスのプロセス工程を特定し、そのプロセス工程に迅速にフィードバックすることができる。
【0031】
この場合、さらに、エアー噴出手段6に加えて排出手段9aも動作しないようにしてもよい。このことにより、不良の原因である異物を吹き飛ばしてしまうことを低減でき、異物をより収集しやすい。さらに、無駄なエアーを節約することができる。また、検査中にエアー噴出手段6及び排出手段9aを停止させる場合は、排出手段9aよりも先にエアー噴出手段6が停止させることが好ましい。これにより、装置内の清浄性が保たれる。
【0032】
そして、これらの制御を、電子デバイスのプロセス工程と連動させることも可能である。すなわち、例えばガスエッチング等のドライエッチングを行う場合には、被検査基板1上に異物が付着しているとエッチング残渣となるため、エアー噴出手段6を動作させる制御を行い、異物を吹き飛ばすのが好ましい。また、例えば、液体によりエッチングを行う場合は、被検査基板1上に異物が付着する可能性が低いため、エアー噴出手段6及び排出手段9aは停止しておくことができる。
【0033】
本実施の形態においては、被検査基板1と平行になるように所定の間隔をあけて対向した位置に整流板7を設けることによって噴出手段6から被検査基板1上に噴出されたエアーの拡散を防止し、エアーの流れを制御することが可能になる。そして、整流板7は被検査基板1の表面から3〜5cm程度離れた位置に形成することにより、被検査基板1と整流板7との間にエアーを入りこませやすくし、整流板7に形成されたガイド11によりエアー及び異物は排出手段9aへ導かれ排出される。すなわち、被検査基板1の外周に沿って排出手段9aが形成されていることにより、被検査基板1と整流板7との間に入り込んだエアー及び異物が検査装置内を拡散することなく排出手段9aに導かれ、より確実に被検査基板1上及び検査装置内から除去することが可能である。さらに、整流板7の被検査基板1と対向する面には、突起状のガイド11によってエアーの流れる経路を溝形状に形成する、あるいは内壁を溝形状に切削加工しエアーの流れる経路を形成することにより、噴出されたエアーをスムーズにかつ効率よく吸引手段9aに導くことができる。
【0034】
実施の形態2.
次に実施の形態2について説明する。実施の形態1では、エアー噴出手段6及び整流板7を設け、整流板7によってエアー噴出手段6から噴出されたエアーをスムーズにかつ効率よく排出する。これにより、被検査基板1上に付着した異物を除去するものである。しかし、エアーだけでは異物を除去できないこともある。そこで、本実施の形態においては、洗浄水又は機能水を被検査基板1上に給水する液処理手段をさらに設け、エアーと供に洗浄水を供給することとする。
【0035】
図5(a)及び図5(b)に、実施の形態1の検査装置にさらに液処理手段10を有する検査装置31の検査開始状態及び検査中の状態を示す斜視図を示す。また、図6(a)及び図6(b)にそれぞれ図5(a)及び図5(b)の検査装置の側面図を示す。本実施の形態にかかる検査装置において、図1乃至図4の実施の形態1にかかる検査装置と同一構成要素には同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0036】
まず、本実施の形態にかかる検査装置31の構成について説明する。図5(a)に示すように、排出手段9a及び真空吸着手段9bを有する基板ステージ2と、検出部3と、光源4と、エアー噴出手段6と、整流板7とを有する。本実施の形態では、液処理手段10をエアー噴出手段6の基板ステージ2の移動方向手前側に設ける。ここで、実施の形態1と同一の構成要素は同一の機能を有する。
【0037】
本実施の形態にかかる検査装置31の動作について説明する。まず、基板ステージ2上に被検査基板1が載置される。このとき、真空吸着手段9bが作動することにより、基板ステージ2上に被検査基板1が固定される。次に、液処理手段10から洗浄水が供給される。その際、被検査基板1上に付着した異物は、液処理手段10から給水される洗浄水によって被検査基板1から引き離される。次にエアー噴出手段6から被検査基板1上にエアーが噴出される。エアー噴出手段6から噴出したエアーが被検査基板1上に衝突することにより、被検査基板1上のエアーが衝突した部分が乾燥する。そして、被検査基板1上に衝突し跳ね返ったエアーと供に被検査基板1上の異物及び洗浄水が整流板7の下側に向かって移動する。このガイド11に沿って排出手段9aに導かれるエアーと供に異物及び洗浄水も排出手段9aへ流される。そして、図5(b)に示す矢印の方向に基板ステージ2を移動させることにより被検査基板1全体の検査を行う。
【0038】
この液処理手段10の洗浄水又は機能水を給水するノズルの高さは、被検査基板1面から1〜4cmの高さに平行に設けるのが好ましい。これは、被検査基板1面と液処理手段10のノズルが接触することを防止する、及び給水時に被検査基板1面上で液が飛び散ることを防止するためである。
【0039】
エアー噴出手段6は、膜状のエアーを噴出させるエアーナイフ又は所定の位置にエアーを噴出させるエアーノズルからなる。噴出角度は、実施の形態1と同様に被検査基板1面から40°以上50°以下にするのが好ましい。本実施の形態はさらに液処理手段10を設け、洗浄水又は機能水を供給するものである。このため、エアーの噴出角度が被検査基板1面に対して40°より小さい場合、被検査基板1と平行方向の力が大きくなるため、被検査基板1が乾燥しにくくなる。また、被検査基板1面に対し50°より大きい場合、上方向からの力が大きくなることにより、整流板7でのエアーの制御が困難になる。このため、エアー噴出手段6のノズルは被検査基板1面に対して40°以上50°以下が好ましい。
【0040】
さらに、エアー噴出手段6から噴出される際のエアーの圧力及びエアー噴出手段6から噴出する気体は、実施の形態1と同様である。すなわち、エアー噴出手段6から噴出されるエアーの圧力は異物の存在する雰囲気よりも高い方がこのましい。特に2〜7kg/cm2が好ましい。また、エアー噴出手段6から噴出される気体は、N2、O2、Ar、オゾン等又はこれらの気体の混合気体を使用することができる。
【0041】
そして、被検査基板1上に供給される洗浄水又は機能水の濡れ特性を向上させ、被検査基板1の洗浄効果を高めるために大気プラズマを被検査基板1に照射する手段(図示せず)を設けてもよい。また、必要に応じて被検査基板1に生じる静電気の電荷を取り除くために電荷を帯びたイオン性のガスを同時に照射する手段(図示せず)を設けてもよい。
【0042】
噴出するエアーの流れを制御する整流板7は、実施の形態1と同様に、被検査基板1と対向する面に溝形状にガイド11を形成することが好ましい。これにより、エアーの流れを制御しやすくなる。また、整流板7は、被検査基板1の表面から3〜5cm程度離れた高さに形成する。そして、被検査基板1と平行になるように形成することが好ましい。これにより、エアーの流れを制御しやすくなるためである。
【0043】
このエアー噴出手段6、排出手段9a、真空吸着手段9b及び液処理手段10は制御部及びセンサを有する図示せぬ制御システムに接続されている。この制御システムは実施の形態1と同様のものである。さらに、実施の形態2では、実施の形態1の制御システムの動作に加え、以下の制御も行う。基板ステージ2上に被検査基板1が載置され、固定されたことをセンサが検知すると、制御部が液処理手段10から洗浄水を供給する。ここで、液処理手段10の洗浄水又は機能水を被検査基板1に供給する時間は、エアー噴出手段6のエアーを噴出する時間よりも短く設定する。これにより、検査装置31内の清浄性を保つことができる。さらに制御部により、液処理手段10の洗浄水又は機能水を供給する液量を制御することも可能である。また、例えば、被検査基板1上の異物を採取する場合等は排出手段9aのみ動作させる等、検査目的に応じて適宜制御方法を変更させてもよい。
【0044】
本実施の形態においては、エアー噴出手段6の他に液処理手段10を設けることによって、エアーだけでは取り除くことができない異物の除去を可能にする。すなわち、基板ステージ2の移動方向手前側に液処理手段10を設ける。この液処理手段10により、洗浄水又は機能水を被検査基板1に給水することにより、被検査基板1上に付着した異物が引き離される。次に、エアー噴出手段6からエアーを噴出される。そして、被検査基板1と整流板7との間にエアー、洗浄水、及び異物が入り込む。エアー、洗浄水、及び異物は整流板7に形成されたガイド11に沿って排出手段9aに導かれ排出される。これにより、エアーだけでは除去できない異物を被検査基板1上から除去することができる。そして、電子デバイスの画素表示不良又は走査線及び信号線の断線につながる不良基板を低減することが可能になる。
【0045】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本実施の形態にかかる検査装置の斜視図である。
【図2】本実施の形態にかかる基板ステージの上面図である。
【図3】本実施の形態にかかる検査装置の側面図である。
【図4】整流板の上面図である。
【図5】本実施の形態にかかる検査装置の斜視図である。
【図6】本実施の形態にかかる検査装置の側面図である。
【図7】従来の検査装置の側面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 被検査基板、2 基板ステージ、3 欠陥検出部、4 光源、6 エアー噴出手段、7 整流板、9a 排出手段、9b 真空吸着手段、10 液処理手段、11 突起状ガイド、30、31 検査装置、51 大型基板、52 、固定装置、53 電気光学素子、54 ボックス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象となる基板が載置される基板ステージと、
前記基板ステージと所定間隔を隔てて配置され前記基板の欠陥を検出する欠陥検査手段と、
前記基板上にエアーを噴出するエアー噴出手段と、
前記エアー噴出手段から噴出されたエアーの拡散を防止する板部材とを有する検査装置。
【請求項2】
前記検査装置は前記基板上に洗浄水又は機能水を供給する液処理手段を有する
ことを特徴とする請求項1記載の検査装置。
【請求項3】
前記基板ステージは、
エアー、エアー及び洗浄水、又はエアー及び機能水を排出する排出手段と、
前記基板を固定するための固定手段とを有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の検査装置。
【請求項4】
前記固定手段は、前記基板を真空排気により前記基板ステージに固定する真空吸着手段である
ことを特徴とする請求項3記載の検査装置。
【請求項5】
前記板部材は、前記基板ステージと対向する面に前記エアーが前記基板の外側に導かれるように溝が形成された整流板である
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の検査装置。
【請求項6】
前記エアー噴出手段は、エアーナイフ又はエアーノズルからなる
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の検査装置。
【請求項7】
前記エアーはオゾンを含む
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の検査装置。
【請求項8】
前記基板に大気プラズマを照射する手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の検査装置。
【請求項1】
検査対象となる基板が載置される基板ステージと、
前記基板ステージと所定間隔を隔てて配置され前記基板の欠陥を検出する欠陥検査手段と、
前記基板上にエアーを噴出するエアー噴出手段と、
前記エアー噴出手段から噴出されたエアーの拡散を防止する板部材とを有する検査装置。
【請求項2】
前記検査装置は前記基板上に洗浄水又は機能水を供給する液処理手段を有する
ことを特徴とする請求項1記載の検査装置。
【請求項3】
前記基板ステージは、
エアー、エアー及び洗浄水、又はエアー及び機能水を排出する排出手段と、
前記基板を固定するための固定手段とを有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の検査装置。
【請求項4】
前記固定手段は、前記基板を真空排気により前記基板ステージに固定する真空吸着手段である
ことを特徴とする請求項3記載の検査装置。
【請求項5】
前記板部材は、前記基板ステージと対向する面に前記エアーが前記基板の外側に導かれるように溝が形成された整流板である
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の検査装置。
【請求項6】
前記エアー噴出手段は、エアーナイフ又はエアーノズルからなる
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の検査装置。
【請求項7】
前記エアーはオゾンを含む
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の検査装置。
【請求項8】
前記基板に大気プラズマを照射する手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2008−39419(P2008−39419A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−210099(P2006−210099)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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