説明

パチンコ遊技機

【課題】一方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合には他方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合と比較して高利益が遊技者に付与され、特定遊技状態時には前記一方の始動口への入球に基づく抽選のみがより確実に実行される遊技機を提供。
【解決手段】一方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合には他方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合と比較して高利益が遊技者に付与され得ると共に、特定遊技状態時には前記一方の始動口に入球し易い遊技機において、特別遊技の内容が、所定時間が経過するか又は所定個数が入球するまで可変入賞口が開状態であり続けるか又は開状態と閉状態とを繰り返す単位遊技が複数回実行されるものであり、識別情報表示制御手段は、単位遊技と単位遊技との間の可変入賞口が閉状態である単位遊技間時間に、前記他方の始動口への入球に基づく識別情報の変動を進行させることを特徴とするパチンコ遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、始動口への入球に基づいて取得した乱数を用いて抽選を実行し、抽選結果が当選である場合に遊技者に有利な特別遊技に移行するタイプのパチンコ遊技機であって、複数の始動口への入球に基づいて別々の乱数を取得した上で抽選が実行されるパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在最も普及しているパチンコ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が所定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技に移行するタイプの、いわゆる「デジパチ」と呼ばれている機種(従来の「第一種遊技機」)である。
【0003】
また、近年、遊技性向上を更に追及すべく、従来の第一種の機能を複数有する機種(複合機)が提案されている。上記の複合機の場合、一方の始動口(第一始動口)に比べて、他方の始動口(第二始動口)が入賞し易くなるように、第二始動口には普通電動役物と称される役物が備え付けられ、特定の遊技状態(確変状態や時短状態)となると、前記普通電動役物が開放し易くなることで、第二始動口への入賞が容易となるよう構成されているパチンコ遊技機が主流である。
【0004】
更に、第二始動口を契機とした図柄の変動表示の方が、第一始動口を契機とした図柄の変動表示よりも、遊技者に与える利益が大きくなるように設定したパチンコ遊技機も提案されている。このパチンコ遊技機においては、第一始動口の保留記憶と第二始動口の保留記憶とが共に記憶されている際には、第二始動口の保留記憶を優先的に消化する技術が提案されている(例えば特許文献1)。
【0005】
ここで、保留機能とは、始動口への入球に基づいて乱数が取得された場合、当該乱数に基づく図柄変動許可が下りていないときに、所定数を上限として当該乱数に基づく図柄変動許可が下りるまで一時記憶する機能をいう。そして、単独機(従来の第一種)では、複数の乱数が保留されている場合、保留消化の順番は入球順であることを基本とするが、前述のような従来の第一種の機能を複数有する機種では、一方の図柄変動(第一始動口への入球に起因した図柄変動)と他方の図柄変動(第二始動口への入球に起因した図柄変動)とが相互に独立して実行されるタイプ(並列タイプ)と、一方が図柄変動中の場合には他方の図柄変動が禁止されるタイプ(直列タイプ)とが存在する。そして、並列タイプにおいては、従来の第一種と同様、それぞれの始動口の入球順序で保留が解除される。また、直列タイプにおいては、両方の始動口の入球順で保留が解除されるタイプ(例えば、ある図柄が変動中に、第一始動口→第二始動口→第二始動口→第一始動口、の順で保留がなされた場合、当該ある図柄の変動終了後に、第一図柄→第二図柄→第二図柄→第一図柄、の順で保留が解除される)に加え、前述の優先消化タイプ(例えば、ある図柄が変動中に、第一始動口→第二始動口→第二始動口→第一始動口、の順で保留がなされた場合、当該ある図柄の変動終了後に、第二図柄→第二図柄→第一図柄→第一図柄、の順で保留が解除される)が存在する。尚、以下の説明では、第一始動口への入球に基づき取得された乱数を用いて実行される遊技を「第一遊技」、第二始動口への入球に基づき取得された乱数を用いて実行される遊技を「第二遊技」と称することもある。
【特許文献1】特開2007−289362
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、前述のように、特許文献1に提案されている機種では、第二始動口への入球に基づく図柄変動が優先的に実施されることに加え、確率変動遊技状態のような特定遊技状態時には普通電動役物が開状態となり易い状態(当選時に普通電動役物が開状態となる時間が相対的に長くなる開放延長状態、普通図柄の変動時間が相対的に短くなる普通図柄時短状態、相対的に当たり図柄が選択され易くなる普通図柄確率変動状態の一又は複数)に移行するため、結果として、確率変動遊技状態時における図柄変動は実質的に第二始動口への入球に基づく図柄変動のみとなる。このような構成のため、確率変動遊技状態に一旦突入すると、第二始動口への入球に基づく、相対的に利益状態のより高い特別遊技が獲得可能な抽選を受け続けることが可能となる。しかしながら、普通電動役物が開状態となり易い状態とはいえ、特定遊技移行契機となる特別遊技が終了した直後に第二始動口への入球に基づく乱数保留が存在していない場合、或いは、存在していたとしても、普通図柄の変動契機となる普通図柄始動口に遊技球が入球しないケースや普通電動役物が開放しても寄り釘状態が悪いために第二始動口に遊技球が入球せずに第二遊技側の保留が消化されてしまった場合等には、遊技者にとって不利な第一遊技側の乱数が消化されることになる。この場合、特別遊技終了直後から利益状態の高い第二遊技側での抽選のみを実行させる設計でありながら、第一遊技側での抽選が実行されることとなる結果、当該設計通りに遊技が実行されない事態も少なからず発生している。そして、このような事態の発生は、遊技者の期待感を損なうことにも繋がり、遊技への興味を失する状況も招きかねないので改善されるべきである。そこで、本発明は、複数の始動口への入球に基づいて別々の乱数を取得した上で抽選が実行される遊技機であって、一方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合には他方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合と比較して高利益が遊技者に付与され得ると共に、特別遊技終了直後に移行する特定遊技状態時には前記一方の始動口に入球し易くなるように設計されたパチンコ遊技機において、特別遊技が終了して特定遊技状態に移行した直後での、遊技者に不利な前記他方の始動口への入球に基づく抽選機会をより減少させる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明(1)は、
遊技球が入球可能な第一始動口(第1特図始動口2210)と、
第一状態と第一状態よりも入球領域が拡大した第二状態とを採り得る第二始動口(第2特図始動口2110)と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)と、
第一識別情報(第1特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な第一識別情報表示部(第1特図表示部2131)と、
第二識別情報(第2特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な第二識別情報表示部(第2特図表示部2231)と、
第一始動口(第1特図始動口2210)への遊技球の入球に基づき、第一遊技の内容を決定する第一乱数を取得する第一乱数取得手段(第1特図乱数取得判定実行手段1121)と、
第二始動口(第2特図始動口2110)への遊技球の入球に基づき、第二遊技の内容を決定する第二乱数を取得する第二乱数取得手段(第2特図取得判定実行手段1122)と、
第一乱数及び第二乱数を一時記憶するための乱数記憶手段(第1特図保留情報一時記憶手段1131a、第2特図保留情報一時記憶手段1132a)と、
第一識別情報(第1特別図柄)及び第二識別情報(第2特別図柄)の変動開始条件の充足可否を判定する識別情報変動開始条件充足可否判定手段(特図保留解除制御手段1154)と、
識別情報変動開始条件充足可否判定手段(特図保留解除制御手段1154)が第一識別情報(第1特別図柄)の変動開始条件を充足したと判定した場合、第一乱数に基づき第一識別情報表示部(第1特図表示部2131)上での第一識別情報(第1特別図柄)の表示内容を決定する第一識別情報表示内容決定手段(第1特図内容決定手段1141)と、
識別情報変動開始条件充足可否判定手段(特図保留解除制御手段1154)が第二識別情報(第2特別図柄)の変動開始条件を充足したと判定した場合、第二乱数に基づき第二識別情報表示部(第2特図表示部2231)上での第二識別情報(第2特別図柄)の表示内容を決定する第二識別情報表示内容決定手段(第2特図内容決定手段1142)と、
第一識別情報表示内容決定手段(第1特図内容決定手段1141)又は第二識別情報表示内容決定手段(第2特図内容決定手段1142)が決定した表示内容に従い、第一識別情報(第1特別図柄)又は第二識別情報(第1特別図柄)の変動表示及び停止表示を実行する識別情報表示制御手段(表示制御手段1150)と、
第一識別情報の変動開始条件又は第二識別情報の変動開始条件を充足していない場合、所定条件下で第一乱数又は第二乱数を乱数記憶手段(第1特図保留情報一時記憶手段1131a、第2特図保留情報一時記憶手段1132a)に一時的に記憶させる乱数一時記憶判定実行手段(保留制御手段1130)と、
第一識別情報(第1特別図柄)又は第二識別情報(第2特別図柄)が所定態様で停止した場合、可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)を閉状態から開状態とする特別遊技を実行する特別遊技制御手段(特別遊技制御手段1170)と、
特別遊技を実行するに際し、特別遊技の内容を前記所定態様に基づいて決定する特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)と、
通常遊技状態と通常遊技状態よりも第二始動口(第2特図始動口2110)が第二状態となり易い特定遊技状態とから少なくとも構成される遊技状態候補が存在し、所定契機にてある遊技状態から別の遊技状態に切り替える遊技状態制御手段(特定遊技制御手段1180)と
を有するパチンコ遊技機であって、
特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)が、第一の特別遊技と第一の特別遊技よりも遊技者にとって有利な第二の特別遊技とを少なくとも含む二パターン以上の特別遊技候補から、今回実行される特別遊技の内容を選択し、更に
特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)は、第二乱数での抽選結果が当選である場合には、第一乱数の抽選結果が当選である場合と比較し、第二の特別遊技をより高頻度で選択する
よう構成されたパチンコ遊技機において、
識別情報変動開始条件充足可否判定手段(特図保留解除制御手段1154)は、特別遊技中であり且つ第一乱数が乱数記憶手段に一時記憶されている場合には、第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定し、
特別遊技の内容が、所定時間が経過するか又は所定個数が入球するまで可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)が開状態であり続けるか又は開状態と閉状態とを繰り返す単位遊技が複数回実行されるものであり、
識別情報表示制御手段(表示制御手段1150)は、単位遊技と単位遊技との間の可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)が閉状態である単位遊技間時間に(例えば単位遊技間時間にのみ)第一識別情報(第1特別図柄)の変動を進行させる
ことを特徴とするパチンコ遊技機である。
【0008】
本発明(2)は、
第一識別情報表示内容決定手段(第1特図内容決定手段1141)は、識別情報変動開始条件充足可否判定手段(特図保留解除制御手段1154)が特別遊技中に第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定した場合、第一識別情報(第1特別図柄)の停止識別情報として前記所定態様を選択しない、前記発明(1)のパチンコ遊技機である。
【0009】
本発明(3)は、識別情報変動開始条件充足可否判定手段(特図保留解除制御手段1154)は、単位遊技と単位遊技との間の可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)が閉状態である単位遊技間時間にのみ、第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定し、
第一識別情報表示内容決定手段(第1特図内容決定手段1141)は、識別情報変動開始条件充足可否判定手段(特図保留解除制御手段1154)が特別遊技中に第一識別情報(第1特別図柄)の変動開始条件を充足したと判定した場合、単位遊技間時間以下の変動時間である変動態様を選択する、前記発明(1)又は(2)のパチンコ遊技機である。
【0010】
本発明(4)は、第一識別情報表示内容決定手段(第1特図内容決定手段1141)は、識別情報変動開始条件充足可否判定手段(特図保留解除制御手段1154)が特別遊技中に第一識別情報(第1特別図柄)の変動開始条件を充足したと判定した場合、特別遊技に移行してからの所定回数分の第一識別情報(第1特別図柄)の変動態様に関しては、当該所定回数を超えた分の第一識別情報(第1特別図柄)の変動態様と比較し、相対的に長い変動時間のものを選択する、前記発明(1)〜(3)のいずれか一つのパチンコ遊技機である。
【0011】
ここで、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の意義について説明する。まず、「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」への通過も含む。「入賞」とは、賞球払出に関連する概念である。「識別情報」とは、五感(視覚、聴覚、触覚等)を通じて情報の種類を識別可能であればどのような形態でもよく、例えば、視覚的なものとしては、数字、文字、図柄等の形状のあるものを通じて情報出力するもの(例えば、主制御装置側で管理する特別図柄、副制御装置側で管理する演出遊技に関連する装飾図柄)を挙げることができる。「乱数」とは、パチンコ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当たり図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本特許請求の範囲や本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動入球口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。「第一の特別遊技と第一の特別遊技よりも遊技者にとって有利な第二の特別遊技」とは、確率論的に獲得が見込める期待遊技球数が第一の特別遊技よりも第二の特別遊技が多いことを意味する(例えば、後者の方がラウンド数の多い特別遊技が選択され易い場合;後者の方が一ラウンドの開放時間が長い場合;後者の方が一ラウンドの上限個数が多い場合;後者の方が一個当たりの払出個数が多い可変入賞口が選択される場合;後者の方が遊技球を発射した際に無駄球が少なくて済む場所に可変入賞口が配置されている場合)。「変動を進行」とは、識別情報の変動時間が定められているときに、当該変動時間の残時間が経時的に減少していくことを指す。「所定回数」は、特に制限が無いが、例えば、第一識別情報の最大保留数以下の所定回数であることが好適である。
【0012】
ところで、本発明(1)〜(4)は、下記で説明する第二最良形態における遊技機も包含する。ここで、下記の第二最良形態に係るパチンコ遊技機は、
遊技球が入球可能な第一遊技側始動口と、
第一遊技用識別情報を変動表示及び停止表示可能な第一遊技側識別情報表示部と、
開状態と閉状態を採り得る第一遊技側可変入賞口と、
前記第一遊技側始動口への遊技球の入球に基づき、第一遊技の内容を決定する第一遊技用乱数を取得する第一遊技側乱数取得手段と、
前記第一遊技用乱数に基づき、前記第一遊技用識別情報の変動態様と停止識別情報を決定する第一遊技側識別情報表示内容決定手段と、
前記第一遊技用識別情報の変動開始条件を充足している場合、前記第一遊技側識別情報表示内容決定手段により決定された表示内容に従い、前記第一遊技側識別情報表示部で前記第一遊技用識別情報を所定時間変動表示した後、前記停止識別情報を表示するよう制御する第一遊技側識別情報表示制御手段と、
非特別遊技から当該非特別遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に移行する第一の条件である、前記第一遊技用識別情報の前記停止識別情報が所定態様であるか否かを判定する、第一遊技側特別遊技移行判定手段と、
前記第一遊技側特別遊技移行判定手段が前記第一の条件を充足していると判定した場合、前記第一遊技側可変入賞口を前記閉状態から前記開状態に変位させる第一特別遊技を実行する、第一遊技側特別遊技実行手段と、
前記第一特別遊技終了後、第一の所定条件を充足した場合、第一遊技側通常遊技状態とは異なる第一遊技側特定遊技状態に移行し、第二の所定条件を充足した場合、前記第一遊技側特定遊技状態から前記第一遊技側通常遊技状態に移行する、第一遊技側特定遊技移行制御手段と
を有する、第一遊技に関する制御を司る第一遊技側遊技制御手段、
開状態と閉状態を採り得る可変部材が備えられている始動口であって、当該可変部材が前記開状態の際は遊技球が入球可能であると共に前記閉状態の際は遊技球が入球不能に構成されている、第二遊技側始動口と、
第二遊技用識別情報を変動表示及び停止表示可能な第二遊技側識別情報表示部と、
内部に特定領域及び通常領域を有する、開状態と閉状態を採り得る第二遊技側振分手段と、
開状態と閉状態を採り得る第二遊技側可変入賞口と、
前記第二遊技側始動口への遊技球の入球に基づき、第二遊技の内容を決定する第二遊技用乱数を取得する第二遊技側乱数取得手段と、
前記第二遊技用乱数に基づき、前記第二遊技用識別情報の変動態様と停止識別情報を決定する第二遊技側識別情報表示内容決定手段と、
前記第二遊技用識別情報の変動開始条件を充足している場合、前記第二遊技側識別情報表示内容決定手段により決定された表示内容に従い、前記第二遊技側識別情報表示部で前記第二遊技用識別情報を所定時間変動表示した後、前記停止識別情報を表示するよう制御する第二遊技側識別情報表示制御手段と、
前記第二遊技用識別情報の停止識別情報が特定態様である場合、前記第二遊技側振分手段を前記閉状態から前記開状態にする、第二遊技側特別遊技契機付与手段と、
前記非特別遊技から前記特別遊技に移行する第二の条件である、前記第二遊技側振分手段が前記開状態の際に入球した遊技球が前記特定領域に入球したか否かを判定する、第二遊技側特別遊技移行判定手段と、
前記第二遊技側特別遊技移行判定手段が前記第二の条件を充足していると判定した場合、前記第二遊技側可変入賞口を前記閉状態から前記開状態に変位させる第二特別遊技を実行する、第二遊技側特別遊技実行手段と
を有する、第二遊技に関する制御を司る第二遊技側遊技制御手段、
遊技球が入球可能な補助遊技側始動口と、
補助遊技用識別情報を変動表示及び停止表示可能な補助遊技側識別情報表示部と、
前記補助遊技側始動口への遊技球の入球に基づき、前記可変部材の開状態駆動に係る補助遊技用乱数を取得する補助遊技側乱数取得手段と、
前記補助遊技用乱数に基づき、前記補助遊技用識別情報の停止識別情報を決定する補助遊技側識別情報表示内容決定手段と、
前記補助遊技用識別情報の変動開始条件を充足している場合、前記補助遊技側識別情報表示内容決定手段により決定された表示内容に従い、前記補助遊技側識別情報表示部で前記補助遊技用識別情報を所定時間変動表示した後、前記停止識別情報を表示するよう制御する補助遊技側識別情報表示制御手段と、
前記補助遊技用識別情報の前記停止識別情報が所定態様である場合、前記可変部材を前記開状態とするよう駆動制御する、補助遊技側可変部材駆動制御手段と
第一の特定条件を充足した場合、補助遊技側通常遊技状態時と比較して前記可変部材が相対的に前記開状態となり易い補助遊技側特定遊技状態に移行し、第二の特定条件を充足した場合、前記補助遊技側特定遊技状態から前記補助遊技側通常遊技状態に移行する、補助遊技側特定遊技移行制御手段
を有する、補助遊技を制御する補助遊技側遊技制御手段
を有するパチンコ遊技機において、
前記第一遊技側特定遊技移行制御手段は、前記第一特別遊技終了後常に又は抽選に当選した場合(例えば当たり図柄で判定)、前記第一の所定条件を充足したと判定し、
前記第一遊技側特定遊技移行制御手段は、前記第二遊技用識別情報の変動回数が所定回数に到達した場合、前記第二の所定条件を充足したと判定する
よう構成されている。
【0013】
ここで、この態様における各用語の意義について説明する。まず、「乱数」とは、パチンコ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数(遊技内容決定乱数)であり、例えば、第一遊技用乱数に関しては、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば時間短縮遊技)に移行するか否かを決定する「当たり図柄決定乱数」を挙げることができ、補助遊技用乱数に関しては、可変部材の開閉と関連した「当選乱数」、補助遊技用識別情報の停止図柄を決定する「図柄決定乱数」等を挙げることができる。「乱数に基づき」とは、識別情報の変動内容や停止識別情報を当該乱数から直接的に決定する場合のみならず、当該乱数から直接決定された事項から間接的に決定する場合も包含する(例えば、停止図柄を乱数から直接決定し、当該停止図柄から変動内容を決定する場合、特別図柄を乱数から直接決定し、当該特別図柄から装飾図柄を決定する場合)。「変動開始条件」とは、当該識別情報や他の識別情報が変動中でないとか特別遊技中や特別遊技終了後の待機期間中でないことを指す。「第一遊技側通常遊技状態とは異なる第一遊技側特定遊技状態」における「第一遊技側特定遊技状態」とは、例えば、通常遊技状態と比較して相対的に短い(長い)変動時間のものが選択され易い状態等を挙げることができる。第一遊技及び補助遊技における「相対的に短い」は、特定遊技状態時に選択され得る全変動態様の平均時間が通常遊技時に選択され得る全変動態様の平均時間よりも短いことを指す。「前記可変部材が相対的に前記開状態となり易い」とは、補助遊技側通常遊技状態時と比較し、補助遊技用識別情報が所定態様で停止する頻度が高い、補助遊技用識別情報の変動時間が短い、補助遊技用識別情報が所定態様で停止した場合の可変部材の開放時間が長い、またはこれらの二以上の組み合わせを指す。尚、用語として異なるものを使用している場合であっても、必ずしも別部材を意味するものではない。例えば、ある可変入賞口が第一特別遊技でも第二特別遊技でも開状態となる場合には、当該ある可変入賞口は「第一遊技側可変入賞口」でも「第二遊技側可変入賞口」でもある(同様に、「第二遊技側振分手段」と「第二遊技側可変入賞口」も一部材となり得る)。
【発明の効果】
【0014】
本発明(1)によれば、複数の始動口への入球に基づいて別々の乱数を取得した上で抽選が実行される遊技機であって、一方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合には他方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合と比較して高利益が遊技者に付与され得ると共に、特定遊技状態時には前記一方の始動口に入球し易くなるように設計されたパチンコ遊技機において、前記他方の始動口への入球に基づき取得され保留されている乱数を特別遊技中に抽選して消化させると共に、ラウンド間という可変入賞口が閉状態である中休み期間にて低利益に係る識別情報の変動が進行するよう構成されているので、ラウンド実行時における制御(例えば、可変入賞口の開放制御、入球関連制御等)と識別情報の変動表示制御との制御タイミングが重複しない結果、処理負担軽減や制御し易くなるという効果に加え、低利益に係る識別情報の変動が進行していることを目立たせることが可能になる結果、低利益に係る識別情報の変動状況や保留状況に対して遊技者をより注目させることができるという効果を奏する。
【0015】
本発明(2)によれば、前記効果に加え、抽選結果をすべてハズレとするように構成されているので、当該特別遊技終了後に前記他方の始動口への入球に基づき取得され保留されている乱数が存在しない状況を構築し得る結果、当該特別遊技終了後の特定遊技状態時には前記一方の始動口への入球に基づく抽選のみがより確実に実行され得るという効果を奏する。
【0016】
本発明(3)によれば、前記効果に加え、ラウンド間という可変入賞口が閉状態である中休み期間でのみ低利益に係る識別情報の変動が開始され且つ終了するよう構成されているので、低利益に係る識別情報の変動がラウンド開始時点で継続している場合に実行される、識別情報一時停止処理が不要になるという効果を奏する。
【0017】
本発明(4)によれば、前記効果に加え、特別遊技に移行してからの所定回数分の低利益に係る識別情報の変動時間が当該所定回数を超えた分の低利益に係る識別情報の変動時間よりも長く設定されているので、特別遊技の前半では低利益に係る識別情報の保留が消化され難く特別遊技の後半では低利益に係る識別情報の保留が消化され易くなる結果、低利益に係る識別情報の保留が早期に消化されてしまうことに伴う、それ以後に新たに保留された低利益に係る識別情報の保留に対する消化処理を極力低減させることが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】図3は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
【図4】図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
【図7】図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
【図10】図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図11】図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図12】図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【図13】図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【図14】図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
【図15】図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での保留情報管理・保留表示処理のフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
【図17】図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
【図18】図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
【図19】図19は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の作用を示す図である。
【図20】図20は、本発明の最良形態(変更例)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
【図21】図21は、本発明の最良形態(変更例)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技状態時図柄変動許可判定実行処理のフローチャートである。
【図22】図22は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図23】図23は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図24】図24は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
【図25】図25は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
【図26】図26は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での入賞処理のフローチャートである。
【図27】図27は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。
【図28】図28は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
【図29】図29は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
【図30】図30は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での通常遊技制御処理のフローチャートである。
【図31】図31は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
【図32】図32は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。
【図33】図33は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図34】図34は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技(小当たり)制御処理のフローチャートである。
【図35】図35は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技(大当たり)作動条件判定処理のフローチャートである。
【図36】図36は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技(大当たり)制御処理のフローチャートである。
【図37】図37は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【図38】図38は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
【図39】図39は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
【図40】図40は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
【図41】図41は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中(小当たり中)表示制御処理のフローチャートである。
【図42】図42は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中(大当たり中)表示制御処理のフローチャートである。
【図43】図43は、本発明の最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機における作用を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機を二つ混在させたような機種であるが、これに限定されず、保留機能を有する他の遊技機(例えば、従来の第1種の機能を二つと従来の第2種の機能を一つ有する遊技機)に応用された場合も本発明の範囲内である。また、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
【0020】
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
【0021】
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
【0022】
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1特図始動口2210、第2特図始動口2110、普図入球口2410、第1大入賞口2120、第2大入賞口2220、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230、演出表示装置2310、普通図柄表示装置2420、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
【0023】
まず、第1特図始動口2210は、第1遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1特図始動口2210は、第1入球検出装置2211を備える。ここで、第1入球検出装置2211は、第1特図始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1特図始動口入球情報を生成する。
【0024】
次に、第2特図始動口2110は、第2遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2特図始動口2110は、第2入球検出装置2111と、電動役物2112と、電動役物2112を開閉させるための電動役物ソレノイド132とを備える。ここで、第2入球検出装置2111は、第2特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2特図始動口入球情報を生成する。次に、電動役物2112は、第2特図始動口2110に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
【0025】
ここで、図1に示すように、第1特図始動口2210と第2特図始動口2110とは、上下に重なる位置に配されており、通常時は第1特図始動口2210の存在により、第2特図始動口2110の上部が塞がれている。そして、後述するように、通常遊技時には、第2特図始動口2110へは殆ど遊技球が入球しないように構成されている。
【0026】
次に、普図入球口2410は、入球検出装置2411を備える。ここで、入球検出装置2411は、普図入球口2410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図入球口入球情報を生成する。尚、普図入球口2410への遊技球の入球は、第2特図始動口2110の電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
【0027】
次に、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、第1特別図柄又は第2特別図柄)が所定態様で停止した場合、「大当たり」として開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の左上方(右上方)に位置した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、遊技球の入球を検出するための第1入賞検出装置2121(第2入賞検出装置2221)と、第1電動役物2122(第2電動役物2222)と、第1電動役物2122(第2電動役物2222)を開閉させるための大入賞口ソレノイド2330(大入賞口ソレノイド12330)とを備える。ここで、第1入賞検出装置2121(第2入賞検出装置2221)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報(第2大入賞口入球情報)を生成する。第1電動役物2122(第2電動役物2222)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)を可変させる。尚、本最良形態では、大入賞口は二つ存在するが、第1遊技に基づく特別遊技と第2遊技に基づく特別遊技を一つの大入賞口で実行するよう構成してもよい。
【0028】
次に、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1遊技(第2遊技)に対応する第1特別図柄(第2特別図柄)の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1特図表示部2131(第2特図表示部2231)と、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)とを備える。ここで、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1遊技(第2遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1特別図柄(第2特別図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
【0029】
尚、第1特別図柄(第2特別図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1特別図柄(第2特別図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2310のような液晶ディスプレーに、第1特別図柄(第2特別図柄)を表示させるように構成してもよい。
【0030】
次に、演出表示装置2310は、主として、第1特別図柄・第2特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示が行われると共に、装飾図柄の保留球表示が行われる。具体的には、表示制御手段2323の表示制御により、画面上に、装飾図柄の変動表示及び停止表示が実行される装飾図柄表示領域2311と、第1特別図柄に対応した装飾図柄の保留表示が実行される第1保留表示部2312a及び第2特別図柄に対応した装飾図柄の保留表示が実行される第2保留表示部2312bと、が形成される。尚、演出表示装置2310は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。
【0031】
次に、普通図柄表示装置2420は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2420は、普図表示部2421と、普図保留表示部2422とを備える。ここで、普図保留表示部2422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。
【0032】
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2310の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2310の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
【0033】
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に第1特図始動口2210(第2特図始動口2110)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置1000と、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置2310上での各種演出に係る表示制御を行う演出表示制御手段2320と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2310と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出制御装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
【0034】
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御装置3000と情報伝達可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御装置1000や演出表示制御手段2320等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
【0035】
まず、主制御装置1000は、第1遊技・第2遊技・特別遊技・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、確率変動大当たり、突然確率変動大当たり、突然時間短縮変動大当たり、小当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報、保留先読み情報等}を送信するための情報送信手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置3000を制御する賞球払出決定手段1400とを有している。
【0036】
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき当たりであるか否かを抽選する当否抽選手段1135と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2特図始動口2110の電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な各特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1遊技及び第2遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態{例えば、主遊技に関する状態(通常遊技状態、確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態、特別遊技状態)、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)}等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
【0037】
まず、入球判定手段1110は、第1特図始動口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第1特図始動口入球判定手段1111と、第2特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第2特図始動口入球判定手段1112と、普図入球口2410に遊技球が流入したか否かを判定する普図入球口入球判定手段1113とを有している。
【0038】
次に、乱数取得手段1120は、第1特図始動口2210への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数(第1乱数)を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する第1特図乱数取得判定実行手段1121と、第2特図始動口2110への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数(第2乱数)を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する第2特図乱数取得判定実行手段1122と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1123とを有している。
【0039】
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
【0040】
次に、保留制御手段1130は、第1特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1特図保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1特図保留手段1131と、第2特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2特図保留情報一時記憶手段1132aに保留するための第2特図保留手段1132と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した普通図柄当選乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで保留するための普図保留手段1133とを有している。ここで、第1特図保留手段1131、第2特図保留手段1132及び普図保留手段1133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1特図保留情報一時記憶手段1131a、第2特図保留情報一時記憶手段1132a及び普図保留情報一時記憶手段1133aを夫々有している。
【0041】
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に当たりフラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bとを、有している。ここで、当否抽選用テーブル1135bは、第1特別図柄に関しての大当たり抽選を行う際に参照される第1特図用大当たり抽選テーブル1135b−1と、第2特別図柄に関しての大当たり抽選を行う際に参照される第2特図用大当たり抽選テーブル1135b−3と、特別遊技時に当否抽選を実行する特別遊技時用当否抽選用テーブル1135b−4と、を有している。尚、本最良形態においては、非特別遊技時に参照される抽選テーブルに関しては、図柄の種類に関わらず大当たりの当選確率が同一に構成されている。以下の表1は、遊技状態毎の第1特図用大当たり抽選テーブルと第2特図用大当たり抽選テーブル、特別遊技時用当否抽選用テーブルの例である。この表の「特別遊技時用当否抽選用テーブル」を参照すれば分かるように、特別遊技時にはどのような当選乱数でもすべてハズレとなるように構成されている。尚、本最良形態では、説明の便宜上、小当たり抽選テーブルは省略したが、このようなテーブルが別に存在していてもよい(この場合、先に大当たり抽選をして次に小当たり抽選をするか、先に小当たり抽選をして次に大当たり抽選をする)。或いは、大当たりと小当たりとが一緒になった一の抽選テーブルであってもよい。
【表1】

【0042】
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した遊技内容決定乱数(第1乱数)に基づき、第1特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1特図内容決定手段1141と、取得した遊技内容決定乱数(第2乱数)に基づき、第2特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2特図内容決定手段1142と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1143とを有している。
【0043】
ここで、第1特図内容決定手段1141は、第1特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1特図内容決定用抽選テーブル1141aを有しており、当該第1特図内容決定用抽選テーブル1141aは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第1特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、確率変動遊技→第1特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、時間短縮遊技→第1特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)。更に、本最良形態では、第1特図内容決定用抽選テーブル1141aは、特別遊技時に第1特別図柄の保留が存在する場合、当該特別遊技時における第1特別図柄の変動態様を決定する際に参照される第1特図特別遊技状態用抽選テーブル1141a−4を有している。また、第2特図内容決定手段1142は、第2特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第2特図内容決定用抽選テーブル1142aを有しており、当該第2特図内容決定用抽選テーブル1142aは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第2特図通常遊技状態用抽選テーブル1142a−1、確率変動遊技→第2特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1142a−2、時間短縮遊技→第2特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1142a−3)。更に、普図内容決定手段1143は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1143aを有しており、当該普図内容決定用抽選テーブル1143aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→普図通常用抽選テーブル1143a−1、確率変動遊技及び時間短縮遊技→普図時間短縮用抽選テーブル1143a−2)。ここで、表2は、当否結果・遊技状態毎の、第1特図内容決定用抽選テーブル及び第2特図内容決定用抽選テーブル(停止図柄)の例である。また、表3は、当否結果・遊技状態毎の、第1特図内容決定用抽選テーブル及び第2特図内容決定用抽選テーブル(変動態様)の例である。ここで、まず、表2の停止図柄決定用抽選テーブルにおいて特に着目すべきは、第1特別図柄に関する特別遊技時の停止図柄決定用抽選テーブルである。前述のように、第1遊技側で取得した乱数については特別遊技中でも当否抽選が実行されるものの、乱数値に関わらずすべてハズレが選択される。したがって、これを受け、特別遊技時における第1特別図柄の停止図柄決定用テーブルでは、ハズレ時のテーブルしか存在せず且つ乱数値にかかわらずすべてハズレ「−」が選択される。また、表3の変動態様決定用抽選テーブルにおいて特に注目すべきは、特別遊技時における第1特別図柄の変動態様柄決定用テーブルである。前述のように、特別遊技中の抽選はすべてハズレとなるため、当たりか否かを煽るような長い変動態様は不要である。したがって、変動時間は短めに設定されている。更に、特別遊技時に第1特別図柄のすべての保留を消化させてしまうことが好ましいので、ラウンド間時間が長い特別遊技(本例では15R)と短い特別遊技(本例では2R)では変動時間を変えている。具体的には、前者の場合は3.5秒、後者の場合は0.1秒としている。尚、本最良形態では、説明の便宜上、保留球数に応じて異なるテーブルを有するよう構成しなかったが、保留球数に応じて異なるテーブルを有するように構成してもよいことはいうまでもない。また、本最良形態では、説明の便宜上、特図内容決定用抽選テーブル構成を第1特別図柄と第2特別図柄とで共通としたが、異なるテーブル構成としてもよい。
【表2】

【表3】

【0044】
次に、表示制御手段1150は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131上で、所定時間第1特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1特図制御手段1151と、第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231上で、所定時間第2特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2特図制御手段1152と、第1特別図柄の変動開始条件(第1乱数の抽選実行条件)及び第2特別図柄の変動開始条件(第2乱数の抽選実行条件)の充足成否を判定し充足している場合に変動開始許可(乱数の抽選許可)を出す特図保留解除制御手段1154と、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1153とを有している。
【0045】
ここで、第1特図制御手段1151は、前記第1特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。次に、第2特図制御手段1152は、前記第2特図内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2特図変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2特図変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2特図変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1153は、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1153aを有している。また、普図変動時間管理手段1153aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1153a−1を更に備えている。
【0046】
次に、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、第2特図始動口2110の電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1162とを有している。
【0047】
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当たりに当選している(当たりフラグが発生している)か否かの判定と共に、第1特別図柄が所定態様で停止したか否か又は第2特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態とする大入賞口、ラウンド数、ラウンド間時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1194中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、第1大入賞口2122又は第2大入賞口2220を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1173と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、特別遊技内容決定手段1172は、停止図柄に基づいて特別遊技の内容を決定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを有している。また、特別遊技時間管理手段1174は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1174aを更に有している。ここで、表4は、特別遊技内容参照テーブルの一例である。この表から分かるように、「7A及び7B」で当選した場合には多くの出球を獲得できる一方、「1A、1B及び3A」で当選した場合には殆ど出球を獲得できない。
【表4】

【0048】
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技に移行するか否か及び移行する場合にはその内容を決定するための特定遊技移行可否・内容決定手段1182と、特別遊技に移行特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181とを有している。ここで、特定遊技移行可否・内容決定手段1182は、当たり図柄に基づき当該当たり後に特定遊技に移行するか否かを判定する際に参照される特定遊技移行判定参照テーブル1182aを更に有している。また、特定遊技終了条件判定手段1181は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181aを更に有している。尚、「特定遊技」とは、例えば、特別遊技への抽選確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技や、特別図柄の変動時間が通常遊技時よりも相対的に短い時間短縮遊技を指す。
【0049】
ここで、表5は、特定遊技移行判定参照テーブル1182aの一例を示したものである。このように、表2、表4及び表5から分かるように、第1特別図柄と第2特別図柄では確率変動当たりの確率や大当たり後の確率変動遊技への移行率は同一であるが、多くの出球を獲得できる特別遊技の選択率が低い。即ち、第1特別図柄と第2特別図柄とを比較した場合、後者での抽選の方が遊技者にとってより有利なことになる。
【表5】

【0050】
ここで、本最良形態においては、時短中には、非時短中と比較して、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、普通図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、第2特図始動口2110の電動役物2112の開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、本最良形態における時短は、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する。即ち、時短回数は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動(停止)毎に減算される。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり(回数制限付確率変動遊技機能を有するパチンコ遊技機の場合)、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
【0051】
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、第1遊技(第1特別図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第1遊技状態一時記憶手段1191と、第2遊技(第2特別図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第2遊技状態一時記憶手段1192と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1193と、特別遊技における現在の遊技状態(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数、特別遊技に関する各種フラグのオンオフ等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1194とを有している。
【0052】
ここで、第1遊技状態一時記憶手段1191は、第1遊技に関する各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するための第1フラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の第1特別図柄(変動開始条件が成立した第1特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第1特図情報一時記憶手段1191bとを有している。
【0053】
また、第2遊技状態一時記憶手段1192は、第2遊技に関する各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するための第2フラグ一時記憶手段1192aと、現在変動中の第2特別図柄(変動開始条件が成立した第2特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第2特図情報一時記憶手段1192bとを有している。
【0054】
また、補助遊技状態一時記憶手段1193は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・開放延長フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1193aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1193bとを有している。
【0055】
次に、遊技周辺機器2000について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1遊技側の周辺機器である第1遊技周辺機器Aと、第2遊技側の周辺機器である第2遊技周辺機器Bと、第1遊技側と第2遊技側の共用周辺機器である第1・第2遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Dとを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
【0056】
まず、第1遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1特図始動口2210と、第1特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1特別図柄表示装置2130とを有している。
【0057】
次に、第2遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2特図始動口2110と、第2特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2特別図柄表示装置2230とを有している。
【0058】
次に、第1・第2遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口2120と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口2220と、装飾図柄の停止表示及び変動表示や特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置2310と、演出に係る一切の表示制御を司る演出表示制御手段2320とを有する。尚、演出は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。
【0059】
ここで、演出表示制御手段2320は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2321と、装飾図柄の変動態様や停止図柄の決定処理及び表示制御処理を司る装飾表示制御手段2322と、装飾図柄の保留表示処理を司る装図保留情報表示制御手段2323と、予告演出・特別遊技中演出・装飾ランプや音声等の演出をはじめとする演出一般の情報を一時記憶するための演出一般情報一時記憶手段2324とを有している。以下、上記各手段を詳述する。
【0060】
まず、表示情報受信手段2321は、主制御装置1000側からの第1遊技及び第2遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2321aを有している。
【0061】
次に、装飾図柄表示制御手段2322は、主制御装置側からの情報に基づいて、装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する装図表示内容決定手段2322aと、装飾図柄の変動態様や図柄の画像・動画像データ等を記憶するための装図変動態様・図柄記憶手段2322bと、装飾図柄の図柄変動に係る各種情報(変動態様情報、停止図柄情報、各種フラグ等)を一時記憶するための装図表示関連情報一時記憶手段2322cと、を有している。ここで、装図表示内容決定手段2322aは、装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する際に参照される装図変動内容決定用抽選(参照)テーブル2322a−1を有している。尚、本最良形態においては、主制御装置側から送信される特別図柄情報(停止図柄情報や変動態様情報)に基づき、装飾図柄の停止図柄や変動態様が決定されるよう構成されている。また、装飾図柄の停止図柄については、当たりの場合には特別図柄の属性情報を踏まえて抽選で決定し、ハズレの場合にはリーチか非リーチかに基づいて抽選で決定するよう構成し、装飾図柄の変動態様については、特別図柄の変動態様に基づき一義的に特定されるよう構成されているが、これには何ら限定されない。例えば、特別図柄の停止図柄に紐付いて装飾図柄が一義的に決定されるよう構成されていても、特別図柄の変動態様(又は変動時間)に基づいて装飾図柄の変動態様が抽選で決定されるよう構成されていてもよい。
【0062】
次に、装図保留情報表示制御手段2323は、装飾図柄の保留数をカウントする装図保留カウンタ2323a−1を更に有している。
【0063】
最後に、補助遊技周辺機器2400は、第2特図始動口2110の電動役物2112の開放の契機となる普図入球口2410と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2420とを有している。
【0064】
尚、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2310が、演出表示制御手段2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2310は、演出表示制御手段2320により制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
【0065】
次に、図4〜図18のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図13のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、後述の特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1700で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御装置3000に対して払出コマンドを送信し、再びステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0066】
次に、図5は、図4におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図入球口入球判定手段1113は、普図入球口2410に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1123は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1123は、普通図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、普図保留手段1133は、何個目の保留であるかという情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1133aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定処理1300)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定処理1300)に移行する。
【0067】
次に、図6は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、電チュ−開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1153は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1143は、普図保留情報一時記憶手段1133aにアクセスし、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1210で、普図内容決定手段1143は、遊技状態一時記憶手段1190を参照して、現在の遊技状態が易開放状態中(時間短縮フラグオン)か否かを判定する。ステップ1210でYesの場合には、ステップ1212で、普図内容決定手段1143は、普図時間短縮用抽選テーブル1143a−2をセットし、他方、ステップ1210でNoの場合には、ステップ1214で、普図内容決定手段1143は、普図通常用抽選テーブル1143a−1をセットする。尚、普図時間短縮用抽選テーブル1143a−2は、普図通常用抽選テーブル1143a−1と比較し、当選確率が高く設定されている(例えば、前者の当選確率が9/10であり、後者の当選確率が1/10)。そして、ステップ1216で、普図内容決定手段1143は、当該保留球に基づく普通図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1218で、普図変動時間管理手段1153aは、セットしたテーブルに基づき、普図変動管理用タイマ1153a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1220で、普図制御手段1153は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a中の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、普図保留手段1133は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1153は、普図変動管理用タイマ1153a−1をスタートした後、普図表示部2421上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1224で、普図変動時間管理手段1153aは、普図変動管理用タイマ1153a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、普図制御手段1153は、普図表示部2421上で、前記ステップ1216で普図内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1228で、普図制御手段1153は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a中の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、セットしたテーブルに基づき、開放タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a中の電チュ−開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の電動役物2112を開放する。次に、ステップ1238で、電チュー開閉制御手段1160は、開放タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1240及びステップ1242で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a中の電チュ−開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
【0068】
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1238に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1238でNoの場合には次の処理(ステップ1300の遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
【0069】
次に、図7は、図4におけるステップ1300のサブルーチンに係る、遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1特図始動口入球判定手段1111は、第1特図始動口2210の第1特図始動口入球検出装置2211から第1特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306及びステップ1308で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1遊技内容決定乱数(第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得し、第1特図保留手段1131が、第1特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第1遊技内容決定乱数を第1特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1309で、情報送信手段1300は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が第1特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1310で、第2特図始動口入球判定手段1112は、第2特図始動口2110の第2特図始動口入球検出装置2111から第2特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314及びステップ1316で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2遊技内容決定乱数(第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数)を取得し、第2特図保留手段1132が、第2特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第2遊技内容決定乱数を第2特図保留情報一時記憶手段1132aにセットする。次に、ステップ1317で、情報送信手段1300は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、当該乱数が第2特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を表示制御手段2320側に送信し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合はステップ1310に移行し、ステップ1310及びステップ1312でNoの場合は次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
【0070】
次に、図8は、図4におけるステップ1400のサブルーチンに係る、特別図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、特別遊技実行フラグがオフであるか否か、即ち、現在特別遊技実行中でないか否かを判定する。そして、ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、特図保留解除制御手段1154は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、第2特別図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述の第1特別図柄表示処理を実行し、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1404でNoの場合、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述の第2特別図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。このように、本最良形態においては、第2特別図柄の保留球が存在する場合には、第1特別図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1特別図柄の保留の方が先でも)、第2特別図柄の保留消化を優先して実行する。但し、そのような優先消化で無く、入賞した順に保留が消化されるように構成してもよい。他方、ステップ1402でNoの場合、即ち、特別遊技実行フラグがオンである場合には、ステップ1400(1)に移行する。このように、第1特別図柄については、特別遊技中であっても図柄変動が可能に構成されている(後述するステップ1402で第1特別図柄の変動開始条件である「第1特別図柄が変動中でないこと」及び「第1特別図柄に係る乱数の保留が存在していること」を充足していることを条件に変動)。
【0071】
次に、図9は、図8におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1特別図柄表示処理(第2特別図柄表示処理)のフローチャートである。まず、ステップ1402で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、この変動開始条件は、図柄変動中でないことや保留が存在することが条件となる。尚、前述のように、特別遊技中には第2特別図柄の変動は禁止されるため、特別遊技中はこのステップ1400(2)の処理は実行されない(図8のステップ1402参照)。
【0072】
ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照して、確率変動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、参照テーブルとして第1特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2(第2特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1142a−2)をセットし、ステップ1414に移行する。尚、セットされるテーブルは、当否・保留数に基づいて決定される(以下も同様)。
【0073】
他方、ステップ1404でNoの場合、ステップ1408で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照して、時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、参照テーブルとして第1特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3(第2特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1142a−3)をセットし、ステップ1414に移行する。
【0074】
他方、ステップ1408でNoの場合、ステップ1411で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技実行フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1411でYesの場合、ステップ1412で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、参照テーブルとして第1特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1(第2特図通常遊技状態用抽選テーブル1142a−1)をセットし、ステップ1414に移行する。
【0075】
他方、ステップ1411でNoの場合、即ち、現在特別遊技中である場合には、ステップ1413で、第1特図内容決定手段1141は、参照テーブルとして第1特図特別遊技状態用抽選テーブル1141a−4をセットし、ステップ1414に移行する。
【0076】
次に、ステップ1414で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図保留情報一時記憶手段1131a(第2特図保留情報一時記憶手段1132a)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る遊技内容決定乱数を読み出す。次に、ステップ1403で、当否抽選手段1135は、ステップ1406、ステップ1410、ステップ1412又はステップ1413でセットした、各遊技状態に対応する当否抽選テーブルである第1特図用大当たり抽選テーブル1135b−1(第2特図用大当たり抽選テーブル1135b−3)や特別遊技時用当否抽選テーブル1135b−4を参照し、遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき、特別図柄当否抽選を実行する。そして、ステップ1417で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1417でYesの場合、ステップ1418で、特別遊技移行決定手段1135aは、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)中の「当たりフラグ」をオンにする。他方、ステップ1417でNoの場合には、ステップ1416をスキップする。
【0077】
そして、ステップ1416で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、ステップ1406、ステップ1410、ステップ1412又はステップ1413でセットした、各遊技状態に対応する変動内容(停止図柄、変動態様)抽選テーブルである第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)や第1特図特別遊技状態用抽選テーブル1141a−4を参照し、遊技内容決定乱数(例えば特別図柄決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄を決定すると共に、遊技内容決定乱数(例えば変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄の変動態様を決定し、これらを第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に一時記憶する。
【0078】
次に、ステップ1419で、情報送信手段1300は、ステップ1416で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態を演出表示制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1420で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間(前記ステップ1416で決定した変動態様に係る変動時間)を第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)にセットする。そして、ステップ1422で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)の第1特図表示部2131(第2特図表示部2231)上で、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1426で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)中の変動中フラグをオンする。
【0079】
そして、以下では、特別遊技中における第1特別図柄の変動一時停止・一時停止解除制御処理が実行される。具体的には、本最良形態では、特別遊技中に第1特別図柄の変動許可を出すが、第1特別図柄の変動の進行は大入賞口が閉状態であるとき、即ち、ラウンド間でのみ可能としている。したがって、第1特別図柄の変動中にラウンドに突入した場合、第1特別図柄の変動を一時停止するように構成されている。そこで当該処理を説明すると、まず、ステップ1428で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194のフラグ領域を参照し、特別遊技実行フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、ステップ1428でYesの場合には次の処理(ステップ1438)に移行する。他方、ステップ1428でNoの場合、ステップ1430で、第1特図制御手段1151は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194のフラグ領域を参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、即ち、現在ラウンドの途中であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1432で、第1特図制御手段1151は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1を一時停止し、次の処理(ステップ1438)に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合、ステップ1434で、第1特図制御手段1151は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1を参照し、一時停止状態であるか否かを判定する。ステップ1434でYesの場合、ステップ1436で、第1特図制御手段1151は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1の一時停止を解除し、次の処理(ステップ1438)に移行する。尚、ステップ1434でNoの場合にも次の処理(ステップ1438)に移行する。
【0080】
そして、ステップ1438で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1438でNoの場合には、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。他方、ステップ1438でYesの場合、ステップ1440で、情報送信手段1300は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1442で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)の第1特図表示部2131(第2特図表示部2231)上での特別図柄の変動表示を停止し、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1444で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)中の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1446で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
【0081】
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1447で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1447でYesの場合にはステップ1428に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
【0082】
次に、図10は、図9におけるステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1451で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、確率変動フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1451でYesの場合、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1460で、特定遊技制御手段1180は、第1フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグ及び第2フラグ一時記憶手段1192a中の時間短縮フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。尚、ステップ1451、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合にも、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0083】
次に、図11は、図4におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)の第1特図表示部2131(第2特図表示部2231)上に表示された特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1505で、特別遊技内容決定手段1172は、当該所定態様に基づき、特別遊技内容参照テーブル1172a(前出の表参照)を参照することにより、当該特別遊技の内容をセットする。次に、ステップ1552及び1554で、特定遊技制御手段1180は、第1フラグ一時記憶手段1191a及び第2フラグ一時記憶手段1192a中の特定遊技フラグ(確率変動フラグ・時間短縮フラグ)を一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ1181aをリセット(時短回数カウンタ値=0)する。そして、ステップ1506及びステップ1508で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194中の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)中の当たりフラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。尚、ステップ1502及びステップ1504でNoの場合にも、次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。
【0084】
次に、図12は、図4におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2320側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0085】
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1624に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1194に記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120の第1電動役物2122又は第2大入賞口2220の第2電動役物2222を駆動して第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を開放し、ステップ1624に移行する。
【0086】
次に、ステップ1624で、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1630に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0087】
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120の第1電動役物2122又は第2大入賞口2220の第2電動役物2222の駆動を停止して第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、確率変動大当たり及び時間短縮変動大当たりの場合は15ラウンド、突然確率変動大当たりの場合は2ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ1650で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0088】
次に、図13は、図12におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1191を参照し、今回の特別遊技が確率変動大当たり又は突然確率変動大当たりであるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654及びステップ1656で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1191内の確率変動フラグ及び補助遊技関連情報一時記憶手段1193内の時間短縮フラグを夫々オンにし、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0089】
他方、ステップ1652でNoの場合、ステップ1658で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1191を参照し、今回の特別遊技が時間短縮変動大当たりであるか否かを判定する。ステップ1658でYesの場合、ステップ1660及びステップ1662で、特定遊技制御手段1180は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192内の時間短縮フラグをオンにすると共に、時短回数カウンタ1181aに時短回数カウンタ値として所定値(例えば100)をセットし、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。尚、ステップ1658でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1700)に移行する。
【0090】
次に、図14〜図18を参照して、サブ基板側で実行される制御処理を説明する。まず、図15は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、サブ基板側のメインフローチャートである。まず、ステップ7100で、演出表示制御手段2320は、後述する保留情報管理・表示制御処理を実行する。次に、ステップ6100で、演出表示制御手段2320は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6700で、演出表示制御手段2320は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ6300で、演出表示制御手段2320は、後述する特別遊技中表示制御処理を実行し、ステップ7100に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンを詳述する。
【0091】
まず、図15は、図14でのステップ7100のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ7102で、装図保留情報表示制御手段2323は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置側から新たな保留情報(第1特別図柄又は第2特別図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ7102でYesの場合、ステップ7106で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内の装図保留カウンタに「1」を加算する。次に、ステップ7108で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留カウンタのカウンタ値と同数の保留表示を演出表示装置2310上で表示し、次の処理(ステップ6100の装飾図柄表示制御処理)に移行する。他方、ステップ7102でNoの場合、ステップ7110で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置側から図柄変動開始信号(第1特別図柄又は第2特別図柄に係る図柄変動開始信号)を受信したか否かを判定する。ステップ7110でYesの場合、ステップ7112で、装図保留情報表示制御手段2323は、装図保留情報一時記憶手段2323a内の装図保留カウンタのカウント値を「1」減算する。次に、ステップ7114で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域にアクセスし、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ7108に移行する。尚、ステップ7110でNoの場合にもステップ7108に移行する。
【0092】
次に、図16は、図14でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2322aは、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6103で、装図表示内容決定手段2322aは、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、当該決定情報を装図表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリアに一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2320側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出表示制御手段2320側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、装図表示内容決定手段2322aは、装図保留情報一時記憶手段2323aのフラグエリア内の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ6700の装飾図柄表示制御処理)に移行する。尚、ステップ6102でNoの場合にも、次の処理(ステップ6700の装飾図柄表示制御処理)に移行する。
【0093】
次に、図17は、図14でのステップ6700のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6702で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6702でYesの場合、ステップ6704で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄変動許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6704でYesの場合、ステップ6706及びステップ6708で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄変動許可フラグをオフにする。次に、ステップ6710で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322c内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2310上で装飾図柄の変動表示を開始する。
【0094】
そして、ステップ6730で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6730でYesの場合、ステップ6732で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322c内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6734で、演出表示制御手段2320は、装図表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6900)に移行する。
【0095】
尚、ステップ6702でNoの場合にはステップ6730に移行し、ステップ6704及びステップ6730でNoの場合には次の処理(特別遊技中表示制御処理6900)に移行する。
【0096】
次に、図18は、図14でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、演出表示制御手段2320は、演出一般情報一時記憶手段2324のフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、演出表示制御手段2320は、演出一般情報一時記憶手段2324のフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2310上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6310で、演出表示制御手段2320は、演出表示装置2310上で、主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する(確率変動大当たり又は時間短縮変動大当たりの場合のみ表示する)。ここで、突然確率変動大当たり及び小当たりである場合には、ラウンド数表示をすると、今回の当たりが「突然確率変動大当たり」及び「小当たり」のいずれであるかが遊技者に分かってしまうので、これらの当たりの場合には、当該処理においてラウンド数表示等を実行しない。次に、ステップ6312で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、演出表示制御手段2320は、演出表示装置2310上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6316で、演出表示制御手段2320は、演出一般情報一時記憶手段2324のフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(保留情報管理処理7100)に移行する。尚、ステップ6302でNoの場合はステップ6310に移行し、ステップ6304及びステップ6312でNoの場合は次の処理(保留情報管理処理7100)に移行する。
【0097】
次に、図19を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用について説明することとする。まず、本最良形態では、第2特別図柄の保留が第1特別図柄の保留よりも優先的に消化される。したがって、第1特図始動口→第1特図始動口→第2特図始動口→第1特図始動口の順に遊技球が入球するが、図示するように、第2特図始動口の入球に基づく図柄変動が二回目の第1特図始動口の入球に基づく図柄変動よりも先に実行される。ここで、4回目の図柄変動の際、第1特別図柄が2Rの確率変動大当たり図柄で停止する(「3A」)。これを受け、2Rの特別遊技が実行される。ところで、通常のパチンコ遊技機であれば特別遊技時には図柄変動は禁止されるが、本最良形態では第1特別図柄については特別遊技時の図柄変動が許容されている。特に本最良形態では、特別遊技時のラウンド間で特別図柄変動の進行が許容されるように構成されている。したがって、図19に示すように、2R大当たりのラウンド間にて、第1特別図柄の保留が消化され、第1特別図柄が変動する。ここで、前述のように、本最良形態では、特別遊技時における第1特別図柄の変動結果は強制的にハズレ図柄で停止するように構成されている。したがって、特別遊技時に第1特別図柄が当たり図柄で停止する場合における、重複した特別遊技の発生が防止されている。しかも、前述のように、2R大当たりという総ラウンド間時間の短い特別遊技の際にも第1特別図柄の保留がすべて消化されるよう、当該特別遊技時における第1特別図柄の変動時間として非常に短い時間がセットされる(本例では0.1秒)。したがって、2R大当たり時の総ラウンド間時間が3秒である場合、4個の第1特別図柄の変動が完結するまでの時間は最大で1.9秒(変動時間0.1秒×4個+図柄変動間時間0.5秒×3)と、前述した3秒以内に収まる。このように特別遊技中に第1特別図柄の保留が無くなった結果、当該特別遊技後に確率変動遊技状態に移行しても、移行直後には遊技者にとって不利な第1特別図柄の保留が存在しないことになる。そのため、当該特別遊技終了後に入球し易くなる第2特図始動口への入球に基づく第2乱数での抽選のみを受け得る状況をより確実に構築できる。更に、図の後半に示したように、15R大当たりに当選した場合にも、第1特別図柄の変動が許容される。この場合、前述した2R大当たり時の図柄変動との相違点は、第1特別図柄の変動時間が2R時よりも長い点である。これは、2R大当たり時と異なり、15R大当たりの場合には総ラウンド間時間が長いため、変動時間を極端に短くする必然性が無いからである。尚、本最良形態では、ラウンド中は図柄変動の進行を禁止しているので、図示したように、15R大当たりの最初のラウンド間で変動を開始した第1特別図柄の変動は当該ラウンド間では完結せず、2ラウンド目を跨って2ラウンド終了後のラウンド間まで継続する。
【0098】
本最良形態によれば、複数の始動口への入球に基づいて別々の乱数を取得した上で抽選が実行される遊技機であって、一方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合には他方の始動口への入球に基づく抽選で当選した場合と比較して高利益が遊技者に付与され得ると共に、特定遊技状態時には前記一方の始動口に入球し易くなるように設計されたパチンコ遊技機において、前記他方の始動口への入球に基づき取得され保留されている乱数を特別遊技中に抽選して消化させると共に、ラウンド間という可変入賞口が閉状態である中休み期間にて低利益に係る識別情報の変動が進行するよう構成されているので、ラウンド実行時における制御(例えば、可変入賞口の開放制御、入球関連制御等)と識別情報の変動表示制御との制御タイミングが重複しない結果、処理負担軽減や制御し易くなるという効果に加え、低利益に係る識別情報の変動が進行していることを目立たせることが可能になる結果、低利益に係る識別情報の変動状況や保留状況に対して遊技者をより注目させることができるという効果を奏する。
【0099】
更に、抽選結果をすべてハズレとするように構成されているので、当該特別遊技終了後に前記他方の始動口への入球に基づき取得され保留されている乱数が存在しない状況を構築し得る結果、当該特別遊技終了後の特定遊技状態時には前記一方の始動口への入球に基づく抽選のみがより確実に実行され得るという効果を奏する。
【0100】
更に、ラウンド間という可変入賞口が閉状態である中休み期間にて低利益に係る識別情報の変動が進行するよう構成されているので、低利益に係る識別情報の変動が進行していることを目立たせることが可能になる結果、低利益に係る識別情報の変動状況や保留状況に対して遊技者をより注目させることができるという効果を奏する。
【0101】
次に、本最良形態の変更例を説明する。尚、以後に説明するすべての変更例は、更に後に説明する第二の最良形態についても適用される。まず、本最良形態では、ラウンド間に特別図柄の変動を進行させ、ラウンドに突入した際には変動中の特別図柄変動を一時停止するように構成されている(例えば、図19の15ラウンド時を参照)。他方、本変更例では、(1)図柄の変動開始タイミングをラウンド終了直後(即ち、ラウンド継続フラグがオフになったタイミング)とし、(2)選択される特別図柄の変動時間(X)をラウンド間時間(X)以下)とし、且つ、(3)次の特別図柄変動開始までの図柄変動間時間(X)とXとの合計時間がラウンド間時間(X)よりも長い、よう構成されている。このように構成することで、ラウンドを跨った図柄変動の実行を回避できる結果、図柄の一時停止処理が不要となる。例えば、ラウンド間時間(X)が3秒である場合、図柄変動時間(X)を2.7秒、図柄変動間時間(X)を0.5秒とする態様を挙げることができる。表6は、前記例に係る第1特別図柄特別遊技状態用抽選テーブル(変動態様)である。
【表6】

【0102】
本変更例によれば、ラウンド間という可変入賞口が閉状態である中休み期間でのみ低利益に係る識別情報の変動が開始され且つ終了するよう構成されているので、低利益に係る識別情報の変動がラウンド開始時点で継続している場合に実行される、識別情報一時停止処理が不要になるという効果を奏する。
【0103】
次の変更例を説明する。本最良形態では、特別遊技における第1特別図柄の変動時間は一律に構成されている。したがって、例えば特別遊技開始時に第1特別図柄の保留が上限値に達しており、特別遊技の途中ですべての保留に基づく変動が終了したとしても、特別遊技中に第1始動口に遊技球が入球した場合にはまた保留が出来ることとなり、特別遊技終了時点でまだこの保留が消化されない事態が想定される。そこで、本変更例(表7参照)では、特別遊技時の所定回数(本例では1回目)は変動時間を長くし、所定回数を超えた際(本例では2回目以降)の変動時間を短く構成している。このように構成することで、特別遊技の終了間際まで保留が上限値である状況を構築でき、その結果、始動口に遊技球が入球しても新たに保留されることが防止できる。更には、特別遊技の終了間際で残る保留を短時間で消化することで、特別遊技終了時点では第1特別図柄の保留が存在しない状況を構築できる。例えば、特別遊技のラウンド数が15Rでありラウンド間(3秒間)でのみ特別図柄変動の進行を許容したとする(総ラウンド間時間は42秒)。そして、図柄変動間時間が0.5秒とする。この場合、下記表に示すように、特別遊技開始後1回転目の変動時間を39.5秒とすると、1回転目は最終ラウンド直前のラウンド間時間まで継続する。そして、この時点で保留が上限値に達していたとしても、0.5秒(図柄変動間時間)→0.1秒(保留4個目の図柄変動時間)→0.5秒(図柄変動間時間)→0.1秒(保留3個目の図柄変動時間)→0.5秒(図柄変動間時間)→0.1秒(保留2個目の図柄変動時間)→0.5秒(図柄変動間時間)→0.1秒(保留1個目の図柄変動時間)と、すべての保留がラウンド間に消化できる。
【表7】

【0104】
本変更例によれば、特別遊技に移行してからの所定回数分の低利益に係る識別情報の変動時間が当該所定回数を超えた分の低利益に係る識別情報の変動時間よりも長く設定されているので、特別遊技の前半では低利益に係る識別情報の保留が消化され難く特別遊技の後半では低利益に係る識別情報の保留が消化され易くなる結果、低利益に係る識別情報の保留が早期に消化されてしまうことに伴う、それ以後に新たに保留された低利益に係る識別情報の保留に対する消化処理を極力低減させることが可能になるという効果を奏する。
【0105】
次の変更例を説明する。本最良形態では、特別遊技状態時に第1特別図柄の変動のみを許容したが、これには限定されず、第2特別図柄の変動のみを許容したり、或いは両方の図柄の変動を許容するよう構成してもよい。ここで、多くの第1種第1種タイプのパチンコ遊技機は、一方の図柄が変動中の場合には他方の図柄の変動を禁止するタイプである。そして、このタイプの場合、一方の図柄が大当たり図柄で停止したことを契機として特別遊技に移行した場合、当該特別遊技中においては一方の図柄は当該大当たり図柄で停止し続ける一方、他方の図柄は保留が存在していてもその消化を待機している状態である。このようなタイプにおいて、特別遊技中に大当たり図柄が停止状態にある前記一方の図柄ではない方、即ち、前記他方の図柄について当該特別遊技中に保留消化されるように構成してもよい。図20は、本発明の最良形態(変更例)に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。この図でポイントとなるのはステップ1406である。大当たり(ステップ1402でYes)の場合、ステップ1406で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、今回の大当たり図柄が第2特別図柄であるか否かを判定する。ステップ1406でYesの場合にはステップ1400(1)に移行して第1特別図柄表示制御処理に移行し、ステップ1406でNoの場合にはステップ1400(2)に移行して第2特別図柄表示制御処理に移行する。
【0106】
次の変更例を説明する。本最良形態では、特別遊技状態のラウンド間でのみ特別図柄の変動を許容したが、特別遊技移行後の開始デモ時間や終了デモ時間でも変動を許容するよう構成してもよい(更には、終了デモ時間時のみ変動を許可してもよい)。更には、本最良形態では、ラウンド中での特別遊技の進行を禁止するよう構成したがこれにも限定されず、ラウンド中に図柄変動の進行を許容するように構成してもよい。
【0107】
次の変更例を説明する。本最良形態では、特別遊技状態時の抽選はすべて強制的にハズレとするよう構成したが、これには限定されず、通常通り抽選を実行し、当選である場合には当該特別遊技終了後に連続して実行されるよう構成してもよい。
【0108】
次の変更例を説明する。本最良形態では、すべての特別遊技時に第1特別図柄の変動を許容するよう構成したが、当該特別遊技終了後に確率変動遊技及び/又は時間短縮遊技に移行する場合にのみ変動を許容するように構成してもよい。更には、第2特別図柄で当選した場合の特別遊技の実行時のみ第1特別図柄の変動を許可するように構成してもよい。更には、特別遊技時に第1特別図柄の変動を許容するか否かの抽選を実行した上、抽選に当選した場合にのみ特別遊技時での図柄変動を許容するように構成してもよい。
【0109】
次の変更例を説明する。本最良形態では、特別遊技中に強制ハズレにするに際して、ハズレしかない抽選テーブルを用いるよう構成したが、これには限定されない。例えば、乱数を強制的にハズレ乱数に書き換えたり、或いは、抽選自体は通常通り実行し、当選した場合には当選を無効にする処理を実行するように構成してもよい。
【0110】
次の変更例を説明する。本最良形態では、特別遊技中における変動可能な上限数は特に定められていないが、これには限定されない。図21は、図4における主制御装置側メイン処理における、例えばステップ1400の特別図柄表示処理の前に実行される特別遊技状態時図柄変動許可判定実行処理1800のフローチャートである。まず、ステップ1802で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、特別遊技中変動処理終了フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「特別遊技中変動処理終了フラグ」とは、特別遊技中に図柄変動許可が下りた場合に許可された回数の変動が完了したとき、或いは、特別遊技中に図柄変動許可が下りなかったとき、のいずれかでオンとなるフラグである。ステップ1802でYesの場合、即ち、特別遊技移行後であってまだ図柄変動許可抽選を実行していない状況である場合には、ステップ1804で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1806で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、特別遊技中変動許可フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「特別遊技中変動許可フラグ」とは、他の条件(図柄が変動中でないか及び保留が存在するか)を充足していることを条件として、特別遊技中でありながら図柄の変動が許可されている状況下でオンとなるフラグである。ステップ1806でYesの場合、ステップ1808で、特図保留解除制御手段1154は、例えば乱数を取得することで特別遊技中の変動可否抽選を実行する。尚、抽選によらず当選図柄によって変動可否を決定するように構成してもよい。次に、ステップ1810で、特図保留解除制御手段1154は、抽選結果が当選であるか否かを判定する。ステップ1810でYesの場合、ステップ1812で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特別遊技中変動許可フラグをオンにする。そして、ステップ1814で、特図保留解除制御手段1154は、例えば乱数を取得することで特別遊技中に許容される変動回数を決定し遊技状態一時記憶手段1190にセットする。尚、抽選によらず当選図柄によって変動許可回数を決定するように構成してもよい。次に、ステップ1816で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、変動許可回数が0であるか否か(或いはインクリメント式であれば変動回数が所定回数に到達したか否か)を判定する。ステップ1816でYesの場合、ステップ1818で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特別遊技中変動許可フラグをオフにする。そして、ステップ1820で、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特別遊技中変動終了フラグをオンにし、次の処理(例えばステップ1400の特別図柄表示処理)に移行する。尚、ステップ1802、ステップ1804及びステップ1816でNoの場合にも次の処理(例えばステップ1400の特別図柄表示処理)に移行し、ステップ1806でNoの場合にはステップ1816に移行し、ステップ1810でNoの場合にはステップ1820に移行する。以上が特別遊技状態時図柄変動許可判定実行処理1800である。加えて、本変更例においては、図9の特別図柄表示処理において、例えばステップ1402の前に、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特別遊技中変動許可フラグがオンであるか否かの確認処理をする。そして、当該処理でYesの場合のみそれ以降の図柄表示処理を実行するようにし、当該処理でNoの場合には次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行するようにする。更に、図柄変動終了直後(例えばステップ1446の後)に、特図保留解除制御手段1154は、変動許可回数を1減算する処理(又は変動回数を1インクリメントする処理)を実行する。また、図12の特別遊技制御処理では、特別遊技終了後(例えばステップ1638の後)に、特図保留解除制御手段1154は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特別遊技中変動終了フラグをオフにする処理を実行する。以上のような変更例では、例えば、変動許可回数として、15回、10回、5回、1回が選択され得るようにする。この場合、15回が選択された場合は、大当り後ほぼ保留がない状態となる一方、1回が選択された場合は、大当り後に3保留程度存在している可能性があり、大当り後に第1特別図柄が変動してしまう可能性高くなる。
【0111】
次の変更例を説明する。本最良形態では特別遊技中でも遊技者に不利な第1特別図柄の変動を認めつつも当該図柄を強制ハズレにするように構成されている。即ち、特別遊技終了後には遊技者に不利な第1特別図柄の変動が防止されるという点で遊技者に有利であるが、他方で、せっかく第1特図始動口に入賞して当否抽選チャンスを獲得したにもかかわらずそのチャンスの機会が失われるという点では不利ともいえる。そこで、本変更例に係るパチンコ遊技機は、当該不利な点の補償を図ったものである。具体的には、まず、特別遊技中に変動した回数をカウントする。そして、当該特別遊技終了後に、例えば、当該回数分だけ時短回数に加算する。
【0112】
或いは、それとは逆の構成も採り得る。即ち、前述のように、特別遊技中に第1特別図柄の保留を消化させること自体は、当該特別遊技終了後における第1特別図柄の変動を防止することができるという点で有利である。したがって、特別遊技中における第1特別図柄の変動回数が多い程、当該特別遊技終了後における第1特別図柄変動のリスクが減少したことを意味する。この点から、例えば、当該回数分だけ時短回数を減算する。尚、この場合、例えば特別遊技の最初に当該特別遊技中に第1特別図柄の変動を行うか否かを遊技者に選択させ、行う方を選択した場合には当該特別遊技後の時短回数から減算させるよう構成してもよい。
【0113】
次に、本発明の第二最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機(小当たり発展付き)を二つ混在させたような機種である。また、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
【0114】
ここで、各構成要素について説明する前に、本最良形態(第二最良形態)に係るパチンコ遊技機の特徴(概略)を説明する。本最良形態に係るパチンコ遊技機は、通常遊技状態時に第1特別遊技に当選して当該特別遊技が終了すると、特図通常遊技状態から特図特定遊技状態に移行する(本最良形態では、大当たり図柄に基づき特図特定遊技状態への移行を決定するが、抽選で特図特定遊技状態への移行を決定したり、或いは、大当たり図柄に関わらず常に特図特定遊技状態に移行するよう構成してもよい)。この特図特定遊技状態に移行すると、第2特図始動口電動役物2112が殆ど開状態とならない普図通常遊技状態から、第2特図始動口電動役物2112が開状態となり易くなる普図特定遊技状態に移行する。即ち、この普図特定遊技状態になってはじめて第2特図始動口2110に遊技球が実質的に入球する状況となる。そして、第2特図始動口2110に遊技球が入球した場合、第1特図始動口2210に遊技球が入球した場合と異なり、大部分が小当たり(振分装置2330が所定条件下で開放)に繋がる。この小当たりの際に遊技球が振分装置2330の特定領域に入球した場合、大当たりに移行する。そして、当該大当たり終了後、所定条件下で再度特図特定遊技状態に移行する{本最良形態では、当該大当たりの契機となった小当たり図柄が所定態様であった場合に特図特定遊技状態への移行を決定するが、抽選で特図特定遊技状態への移行を決定したり、或いは、小当たり図柄に関わらず常に特図特定遊技状態に移行する(この場合には回数制限付きとすることが好ましい)よう構成してもよい}。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
【0115】
まず、図22を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
【0116】
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
【0117】
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、振分装置2330、第1特図始動口2210、第2特図始動口2110、普図始動口2410、第1大入賞口2120、第2大入賞口2220、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230、演出表示装置2310、普通図柄表示装置2420、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
【0118】
まず、振分装置2330は、特別図柄が「小当たり図柄」で停止した場合に「小当たり」として開状態となる、主遊技に対応する入賞口(振分装置として機能)である。具体的構成としては、振分装置2330は、振分装置2330の内部に設けられている特定領域2331a及び通常領域2332aと、遊技球を特定領域2331a及び通常領域2332aのいずれかへ誘導する誘導装置2334と、特定領域2331aへの遊技球の入球を検出するための特定領域入賞検出装置2331と、通常領域2332aへの遊技球の入球を検出するための通常領域入賞検出装置2332と、ハネ部と称される振分装置電動役物2333と、振分装置電動役物2333を開閉させるための振分装置電動役物ソレノイド2333aとを備える。上述した振分装置2330の内部に設置された各構成部分には、振分装置電動役物2333が開状態の際に入賞した遊技球のみが到達可能であり、振分装置電動役物2333が閉状態の際には到達不能に構成されている。ここで、誘導装置2334は、夫々が長短複数の回転羽根を有する二つの回転体からなる。これら二つの回転体は常に回転しており、夫々の長い回転羽根同士が近接したときに、その上へ落下した遊技球を特定領域2331aへ誘導する。長い回転羽根同士が近接していないときは、その上へ落下した遊技球は通常領域2332aへ入球する。そして、振分装置電動役物2333は、振分装置2330に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態(図中の実線)と遊技球が入賞し易い開放状態(図中の点線)に可変する。
【0119】
次に、第1特図始動口2210は、第1遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1特図始動口2210は、第1特図始動口入球検出装置2211を備える。ここで、第1特図始動口入球検出装置2211は、第1特図始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1特図始動口入球情報を生成する。
【0120】
次に、第2特図始動口2110は、第2遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2特図始動口2110は、第2特図始動口入球検出装置2111と、第2特図始動口電動役物2112と、第2特図始動口電動役物2112を開閉させるための第2特図始動口電動役物ソレノイド2112aとを備える。ここで、第2特図始動口入球検出装置2111は、第2特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2特図始動口入球情報を生成する。次に、第2特図始動口電動役物2112は、第2特図始動口2110に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
【0121】
ここで、図22に示すように、第1特図始動口2210と第2特図始動口2110とは、上下に重なる位置に配されており、通常時は第1特図始動口2210の存在により、第2特図始動口2110の上部が塞がれている。そして、後述するように、通常遊技時には、第2特図始動口2110へは殆ど遊技球が入球しないように構成されている。
【0122】
次に、普図始動口2410は、普図始動口入球検出装置2411を備える。ここで、普図始動口入球検出装置2411は、普図始動口2410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図始動口2410への遊技球の入球は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
【0123】
次に、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220は、(1)第1特別図柄又は第2特別図柄)が大当たり図柄で停止した場合、(2)特別図柄が小当たり図柄で停止したことを契機として振分装置2330の振分装置電動役物2333が開状態となった際、当該振分装置2330内に入球した遊技球が特定領域2331aを通過した場合に、大当たりとして開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の左上方(右上方)に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)を開閉させるための第1大入賞口電動役物ソレノイド2122a(第2大入賞口電動役物ソレノイド2222a)とを備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報(第2大入賞口入球情報)を生成する。第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)を可変させる。尚、本最良形態では、大入賞口は二つ存在するが、第1遊技に基づく特別遊技と第2遊技に基づく特別遊技を一つの大入賞口で実行するよう構成してもよい。
【0124】
次に、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1遊技(第2遊技)に対応する第1特別図柄(第2特別図柄)の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1特図表示部2131(第2特図表示部2231)と、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)とを備える。ここで、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1遊技(第2遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1特別図柄(第2特別図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
【0125】
尚、第1特別図柄(第2特別図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1特別図柄(第2特別図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2310のような液晶ディスプレーに、第1特別図柄(第2特別図柄)を表示させるように構成してもよい。
【0126】
次に、演出表示装置2310は、小当たり遊技時における当該遊技の進行状況を表示すると共に、第1特別図柄・第2特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示をも行う。ここで、小当たり遊技時における当該遊技の進行状況の例としては、当該小当たり遊技開始時における、「Vチャンス」という表示、当該小当たり遊技時に入球した遊技球が特定領域2331aを通過した場合における、「Vゾーン入賞!大当たりおめでとう」という表示、当該小当たり遊技時に入球した遊技球が特定領域172を通過しなかった場合における、「残念!次に期待!」といった表示を挙げることができる。ここで、具体的構成としては、演出表示装置2310は、装図表示部2311と、装図保留表示部2312とを備える。ここで、装図表示部2311は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2310は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2312は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
【0127】
次に、普通図柄表示装置2420は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2420は、普図表示部2421と、普図保留表示部2422とを備える。ここで、普図保留表示部2422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。
【0128】
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2310の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2310の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域120以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
【0129】
次に、図23を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に第1特図始動口2210(第2特図始動口2110)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2311上での各種演出・情報報知に係る表示制御を行う演出表示制御手段(サブ基板)2320と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2310と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
【0130】
次に、図24のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と、情報伝達可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御装置1000等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
【0131】
まず、主制御装置1000は、主遊技(第1遊技、第2遊技、特別遊技)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、時間短縮変動大当たり、小当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御する賞球払出決定手段1400とを有している。
【0132】
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する第1遊技内容決定乱数・第2遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき当たりであるか否かを抽選する当否抽選手段1135と、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動開始条件{特別図柄の変動中でないこと等}を充足したか否かの判定処理を司る図柄変動開始条件充足判定手段1138と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な各特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1遊技及び第2遊技並びに補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(時間短縮遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
【0133】
まず、入球判定手段1110は、第1特図始動口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第1特図始動口入球判定手段1111と、第2特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第2特図始動口入球判定手段1112と、普図始動口2410に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1113とを有している。
【0134】
次に、乱数取得判定実行手段1120は、第1特図始動口2210への遊技球の入球に基づき第1遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得する第1特図乱数取得判定実行手段1121と、第2特図始動口2110への遊技球の入球に基づき第2遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数等)を取得する第2特図乱数取得判定実行手段1122と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1123とを有している。
【0135】
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
【0136】
次に、保留制御手段1130は、第1特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第1遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1特図保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1特図保留手段1131と、第2特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第2遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2特図保留情報一時記憶手段1132aに保留するための第2特図保留手段1132と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した普通図柄当選乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで普図保留情報一時記憶手段1133aに保留するための普図保留手段1133とを有している。ここで、第1特図保留手段1131、第2特図保留手段1132及び普図保留手段1133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1特図保留情報一時記憶手段1131a、第2特図保留情報一時記憶手段1132a及び普図保留情報一時記憶手段1133aを夫々有している。更に、第1特図保留情報一時記憶手段1131a及び第2特図保留情報一時記憶手段1132aには、前記乱数の他、当該乱数の保留が解除される順番に関する情報も一時記憶されている。
【0137】
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、当たりである場合に特別遊技(大当たり、小当たり)への移行決定をする(例えば、内部的に当たりフラグをオンにする)と共に、小当たり遊技の際に遊技球が特定領域2331aを通過した場合に特別遊技(大当たり)への移行決定をする特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bと、を有している。ここで、当否抽選用テーブル1135bは、第1特別図柄に関しての大当たり抽選を行う際に参照される第1特図用当否抽選テーブル1135b−1と、第2特別図柄に関しての大当たり・小当たり抽選を行う際に参照される第2特図用当否抽選テーブル1135b−3と、特別遊技時に当否抽選を実行する特別遊技時用当否抽選用テーブル1135b−4と、を有している。尚、本最良形態では、特図用当否抽選テーブルは一つであるが、通常遊技状態の他、当該通常遊技状態よりも高い抽選確率で大当たり(小当たり)抽選を行う確率変動遊技状態をも有する態様に関しては、通常遊技状態(時間短縮遊技状態)の際に用いられる低確率抽選用テーブルと、確率変動遊技状態の際に用いられる高確率抽選用テーブルと、を有するよう構成される。ここで、表8は、当否抽選用テーブル1135bの一例である。表8から分かるように、本最良形態では、第2特図側でのみ小当たりが存在する。このことは、前述のように第2特図始動口2110には特図時短遊技状態(+これと連動する易開放状態)でのみ実質的に入球するため、特図時短遊技状態(+これと連動する易開放状態)でのみ小当たり発展大当たりが発生することを意味する。但し、第1特別図柄で小当たりが発生するように構成してもよい。更に、この表の「特別遊技時用当否抽選用テーブル」を参照すれば分かるように、特別遊技時にはどのような当選乱数でもすべてハズレとなるように構成されている。また、本最良形態では、大当たりと小当たりとを同一テーブルに構成したが、これには限定されず、別テーブルで大当たりと小当たりを決定するよう構成してもよい。
【表8】

【0138】
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した第1遊技内容決定乱数(第1乱数)に基づき、第1特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1特図内容決定手段1141と、取得した第2遊技内容決定乱数(第2乱数)に基づき、第2特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2特図内容決定手段1142と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1143とを有している。
【0139】
ここで、第1特図内容決定手段1141は、第1特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1特図内容決定用抽選テーブル1141aを有しており、当該第1特図内容決定用抽選テーブル1141aは、当否結果・遊技状態・保留球数に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第1特図通常遊技状態用抽選テーブル、時間短縮遊技→第1特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル)。更に、本最良形態では、第1特図内容決定用抽選テーブル1141aは、後で詳述するように、特別遊技時に第1特別図柄の保留が存在する場合、当該特別遊技時における第1特別図柄の変動態様を決定する際に参照される第1特図特別遊技状態用抽選テーブル1141a−2−3を有している。また、第2特図内容決定手段1142は、第2特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第2特図内容決定用抽選テーブル1142aを有しており、当該第2特図内容決定用抽選テーブル1142aは、当否結果・遊技状態・保留球数に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第2特図通常遊技状態用抽選テーブル、時間短縮遊技→第2特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル)。更に、普図内容決定手段1143は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1143aを有しており、当該普図内容決定用抽選テーブル1143aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→普図通常用抽選テーブル、時間短縮遊技→普図時間短縮用抽選テーブル)。
【0140】
ここで、表9は、第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)内の停止図柄決定用テーブルの一例である。前述したように、本最良形態では、第1特別図柄側では小当たりが存在しないので大当たり用テーブルのみ存在するのに対し、第2特別図柄側では大当たり用と小当たり用のテーブルが存在する。また、第1特別図柄及び第2特別図柄共、ハズレ時には乱数値にかかわらず「−」が選択される。
【表9】

【0141】
次に、表10は、第1特図変動態様決定用抽選テーブル1141a−2及び第2特図変動態様決定用抽選テーブル1142a−2の一例を示したものである。ここで、当該表の変動態様決定用抽選テーブルにおいて特に注目すべきは、特別遊技時における第1特別図柄の変動態様柄決定用テーブルである。前述のように、特別遊技中の抽選はすべてハズレとなるため、当たりか否かを煽るような長い変動態様は不要である。したがって、変動時間は短めに設定されている(具体的には3.5秒)。更には、保留球数に応じて、異なる変動態様が選択されるよう構成してもよい(例えば、保留消化時に保留が3個又は4個存在している場合には、短い変動時間が選択されるよう構成してもよい)。
【表10】

【0142】
次に、表示制御手段1150は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131上で、所定時間第1特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1特図制御手段1151と、第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231上で、所定時間第2特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2特図制御手段1152と、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1154とを有している。
【0143】
ここで、第1特図制御手段1151は、前記第1特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。次に、第2特図制御手段1152は、前記第2特図内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2特図変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2特図変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2特図変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1154は、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1154aを有している。また、普図変動時間管理手段1154aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1154a−1を更に備えている。
【0144】
次に、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する電チュー開放時間管理用タイマ1162とを有している。
【0145】
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技(大当たり、小当たり)に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当たり(大当たり、小当たり)に当選している{特別遊技(小当たり)実行許可フラグ及び特別遊技(大当たり)実行許可フラグが発生している}か否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、ラウンド数、ラウンド間時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1194中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、振分装置2330の振分装置電動役物2333を所定条件で開閉させる特別遊技(小当たり)及び第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を所定条件で開状態にするという特別遊技(大当たり)を実行するための特別遊技実行手段1173と、特別遊技に関する各種処理の時間管理(例えば、小当たりにおいては、振分装置電動役物2333の開閉時間や特定領域2331aの有効時間、大当たりにおいては、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220の開閉時間等)を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している。また、特別遊技時間管理手段1174は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1174aを更に有している(図示しないが、小当たり時に用いられる開閉タイマ及び特定領域有効タイマをも更に有している)。
【0146】
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技への移行可否及び移行する場合にはその内容を決定する特定遊技可否・内容決定手段1183と、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181と、特定遊技に関連する情報(フラグ等)を一時記憶するための特定遊技関連情報一時記憶手段1182と、を有している。ここで、特定遊技可否・内容決定手段1183は、特定遊技の移行可否及びその内容を決定する際に参照するための特定遊技可否・内容決定用テーブル1183aを有している。ここで、表11は、特定遊技可否・内容決定用テーブル1183aの一例である。このように、本最良形態では、所定の大当たり図柄(7A、7B)に基づいて大当たりになった場合と所定の小当たり図柄(1B、2B)に起因して大当たりになった場合に、時短の付与が決定されるように構成されている。
【表11】

【0147】
ここで、本最良形態においては、時短回数は100回であり、当該時短中には、特図非時短中と比較して、第2特別図柄の変動時間が相対的に短縮される(特図時間短縮機能)。更に、特別図柄の時短と連動して、第2特図始動口2112も易開放状態となる。具体的には、易開放状態中には、普通図柄の変動時間も相対的に短縮され(普通図柄の時間短縮機能)、普通図柄の当選確率も相対的に向上する(普通図柄の確率変動機能)と共に、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開放時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。尚、本最良形態では、図柄の種類に応じて時短可否や回数(本例では一律100回としたが異なる回数としてもよい)を決定するよう構成したが、抽選で決定したり或いは特別遊技前の遊技状態をも考慮した上で決定してもよい。また、小当たり発展大当たりでない通常の大当たりの場合には当該大当たり後に常に時短遊技に移行するよう構成してもよい。
【0148】
更に、特定遊技終了条件判定手段1181は、回数制限付き時短遊技中において、第2特別図柄の変動のみを監視し、大当たり終了後の当該図柄の変動回数を計測する時短回数カウンタ更新制御手段1181aを有している。ここで、時短回数カウンタ更新制御手段1181aは、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181a−1を更に有している。
【0149】
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、第1遊技(第1特別図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第1遊技状態一時記憶手段1191と、第2遊技(第2特別図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第2遊技状態一時記憶手段1192と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1193と、特別遊技における現在の遊技状態(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数、特別遊技に関する各種フラグのオンオフ等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1194とを有している。
【0150】
ここで、第1遊技状態一時記憶手段1191は、第1遊技に関する各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するための第1フラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の第1特別図柄(変動開始条件が成立した第1特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第1特図情報一時記憶手段1191bとを有している。
【0151】
また、第2遊技状態一時記憶手段1192は、第2遊技に関する各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するための第2フラグ一時記憶手段1192aと、現在変動中の第2特別図柄(変動開始条件が成立した第2特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第2特図情報一時記憶手段1192bとを有している。
【0152】
また、補助遊技状態一時記憶手段1193は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・普通図柄変動中フラグ・開放延長フラグ・電チュー開放中フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1193aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1193bとを有している。
【0153】
次に、遊技周辺機器2000について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器2000は、第1遊技側の周辺機器である第1遊技周辺機器と、第2遊技側の周辺機器である第2遊技周辺機器と、第1遊技側と第2遊技側の共用周辺機器である第1・第2遊技共用周辺機器と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2400とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
【0154】
まず、第1遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第1特図始動口2210と、第1特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1特別図柄表示装置2130とを有している。
【0155】
次に、第2遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第2特図始動口2110と、第2特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2特別図柄表示装置2230とを有している。
【0156】
次に、第1・第2遊技共用周辺機器は、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口2120と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口2220と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(小当たり)の際には所定条件下で開状態となる振分装置2330(振分装置電動役物2333)と、装飾図柄の停止表示及び変動表示や特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置2310と、演出に係る一切の表示制御を司る演出表示制御手段2320とを有する。尚、演出は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。
【0157】
ここで、演出表示制御手段2320は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2321と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2310上で演出表示制御を行う表示制御手段2322とを有している。以下、上記各手段を詳述する。
【0158】
まず、表示情報受信手段2321は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2321aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
【0159】
次に、表示制御手段2322は、演出表示装置2310の装図表示部2311上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2322aと、演出表示装置2310の装図保留表示部2312上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2322bと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2322cと、を有している。
【0160】
ここで、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2322a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2322a−2と、を有している。ここで、装図表示内容決定手段2322a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1を更に有している。
【0161】
次に、装図保留情報表示制御手段2322bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2322b−1を有している。
【0162】
尚、演出表示制御手段2320は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出表示制御手段2320が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
【0163】
最後に、補助遊技周辺機器2400は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開放の契機となる普図始動口2410と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2420とを有している。
【0164】
尚、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2310が、演出表示制御手段2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2310は、演出表示制御手段2320により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
【0165】
次に、図25〜図42のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図25〜図37のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図25は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ10で、主制御装置1000は、特別遊技移行に係る始動口(間接的に寄与する普図始動口も含む)への入賞に関する処理を行う入賞処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ14で、主制御装置1000は、後述の通常遊技制御処理を実行する。そして、ステップ1600Aで、主制御装置1000は、後述の特別遊技(小当たり)制御処理を実行する。次に、ステップ1600Bで、主制御装置1000は、後述の特別遊技(大当たり)制御処理を実行し、ステップ5000に移行する。そして、ステップ5000で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1400)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御装置3000を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ10に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0166】
次に、図26は、図25におけるステップ10のサブルーチンに係る、入賞処理のフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。そして、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の遊技内容決定乱数取得処理を実行し、ステップ14に移行する。
【0167】
次に、図27は、図26におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1113は、普図始動口2410に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1123は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1123は、普通図柄当選乱数を取得する。そして、ステップ1108で、普図保留手段1133は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1133aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(遊技内容決定乱数取得処理1300)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(遊技内容決定乱数取得処理1300)に移行する。
【0168】
次に、図28は、図26におけるステップ1300のサブルーチンに係る、遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1特図始動口入球判定手段1111は、第1特図始動口2210の第1特図始動口入球検出装置2211から第1特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306及びステップ1308で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1遊技内容決定乱数(第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得し、第1特図保留手段1131が、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第1遊技内容決定乱数を第1特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1309で、情報送信手段1300は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出表示制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1310で、第2特図始動口入球判定手段1112は、第2特図始動口2110の第2特図始動口入球検出装置2111から第2特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314及びステップ1316で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2遊技内容決定乱数(第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数)を取得し、第2特図保留手段1132が、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第2遊技内容決定乱数を第2特図保留情報一時記憶手段1132aにセットする。次に、ステップ1317で、情報送信手段1300は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を表示制御手段2320側に送信し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合はステップ1310に移行し、ステップ1310及びステップ1312でNoの場合は次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
【0169】
次に、図29は、図25におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、電チュー開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1143は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、普図内容決定手段1143は、当該保留球に基づく普通図柄乱数及び遊技状態に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1210で、普図変動時間管理手段1154aは、遊技状態に基づき、普図変動管理用タイマ1154a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1212で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、普図保留手段1133は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1154は、普図変動管理用タイマ1154a−1をスタートした後、普図表示部2421上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1216で、普図変動時間管理手段1154aは、普図変動管理用タイマ1154a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、普図制御手段1154は、普図表示部2421上で、前記ステップ1208で普図内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1220で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1222で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1224で、電チュー開閉制御手段1160は、当該普通図柄停止時(現在)の遊技状態に基づき、開放タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1226で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の電チュー開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開放する。次に、ステップ1230で、電チュー開閉制御手段1160は、開放タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232及びステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の電チュー開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ14)に移行する。
【0170】
尚、ステップ1202でNoの場合はステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合はステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合は次の処理(ステップ14)に移行する。
【0171】
次に、図30は、図25におけるステップ14のサブルーチンに係る、通常遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述の第1特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述の第2特別図柄表示処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行し、次の処理{ステップ1600Aの特別遊技(小当たり)制御処理}に移行する。尚、理解の容易上、特別遊技作動条件判定処理1500の説明は、後述の特別遊技(小当たり)制御処理1600Aの説明後に行うこととする。
【0172】
次に、図31は、図30におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1特別図柄表示処理(第2特別図柄表示処理)のフローチャートである。まず、ステップ1800で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、後述する変動開始条件充足判定処理を実行する。そして、ステップ1402で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る変動開始許可フラグがオンであるか否か、即ち、第1特別図柄(第2特別図柄)の変動開始条件が成立しているか否かを判定する。尚、変動開始条件については後述する。
【0173】
ステップ1402でYesの場合、ステップ1403で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る変動開始許可フラグをオフにする。そして、ステップ1404で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図保留情報一時記憶手段1131a(第2特図保留情報一時記憶手段1132a)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1遊技内容決定乱数(第2遊技内容決定乱数)を読み出す。次に、ステップ1406で、当否抽選手段1135は、第1遊技内容決定乱数(第1当選乱数){第2遊技内容決定乱数(第2当選乱数)}及び遊技状態に基づき、第1特図用当否抽選テーブル1135b−1(第2特図用当否抽選テーブル1135b−3)を参照し、特別図柄当否(大当たり、小当たり)抽選を実行する。そして、ステップ1408で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技移行決定手段1135aは、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1408でNoの場合には、ステップ1410をスキップする。
【0174】
そして、ステップ1412で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)内の各抽選テーブルを参照し、第1遊技内容決定乱数(例えば、第1特別図柄決定乱数、第1変動態様決定乱数){第2遊技内容決定乱数(例えば、第2特別図柄決定乱数、第2変動態様決定乱数)}に基づいて第1特別図柄(第2特別図柄)に関する停止図柄及び変動態様を決定し、これらを第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に一時記憶する。尚、前記参照されるテーブルは、当否結果・遊技状態に基づいて決定される(以下も同様)。また、当たりに関しては、大当たりと小当たりがあるが、これらが区別された形で停止図柄及び変動態様が選択されるよう構成されている限り、それぞれ別々のテーブルを用いて表示内容を決定するよう構成しても、同一テーブルを用いて表示内容を決定するよう構成してもよい(以下も同様)。次に、ステップ1414で、情報送信手段1300は、ステップ1412で決定した第1特別図柄(第2特別図柄)に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出表示制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1416で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間{前記ステップ1412で決定した変動態様に係る変動時間}を第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)にセットする。そして、ステップ1418で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131(第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231)上で、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1420で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオンする。
【0175】
そして、以下では、特別遊技中における第1特別図柄の変動一時停止・一時停止解除制御処理が実行される。具体的には、本最良形態では、特別遊技中に第1特別図柄の変動許可を出すが、第1特別図柄の変動の進行は大入賞口が閉状態であるとき、即ち、ラウンド間でのみ可能としている。したがって、第1特別図柄の変動中にラウンドに突入した場合、第1特別図柄の変動を一時停止するように構成されている。そこで当該処理を説明すると、まず、ステップ1427で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194のフラグ領域を参照し、特別遊技実行フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、ステップ1427でYesの場合には次の処理(ステップ1422)に移行する。他方、ステップ1427でNoの場合、ステップ1429で、第1特図制御手段1151は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194のフラグ領域を参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、即ち、現在ラウンドの途中であるか否かを判定する。ステップ1429でYesの場合、ステップ1431で、第1特図制御手段1151は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1を一時停止し、次の処理(ステップ1422)に移行する。他方、ステップ1429でNoの場合、ステップ1433で、第1特図制御手段1151は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1を参照し、一時停止状態であるか否かを判定する。ステップ1433でYesの場合、ステップ1435で、第1特図制御手段1151は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1の一時停止を解除し、次の処理(ステップ1422)に移行する。尚、ステップ1433でNoの場合にも次の処理(ステップ1422)に移行する。尚、本最良形態では、大当たりにおけるラウンド間でのみ図柄変動を許容するよう構成したが、当たり実行中(大当たり及び/又は小当たり時の大入賞口の開状態時)や当たりの前後のデモ時間(即ち、特別遊技実行フラグがオンになった後に大入賞口が開状態となる前までの開始デモ時間や、大入賞口の最終開放が終了した後に特別遊技実行フラグをオフになるまでの終了デモ時間)にも図柄変動を許容するよう構成してもよい。更には、特別遊技後に特定遊技が付与される場合にのみ図柄変動を許容してもよい(第一最良形態でも同様)。
【0176】
そして、ステップ1422で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1422でNoの場合には、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。他方、ステップ1422でYesの場合、ステップ1424で、情報送信手段1300は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1426で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131(第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231)上での特別図柄の変動表示を停止し、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
【0177】
次に、ステップ1438で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1438でYesの場合、ステップ1440で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1442で、遊技制御手段1100は、前記抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップ1442でYesの場合、ステップ1446で、遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(大当たり)実行許可フラグをオンにし、ステップ1428に移行する。他方、ステップ1442でNoの場合、ステップ1448で、遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(小当たり)実行許可フラグをオンにし、ステップ1428に移行する。尚、ステップ1438でNoの場合にも、ステップ1428に移行する。
【0178】
次に、ステップ1428で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1430で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0179】
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1432で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合にはステップ1427に移行し、Noの場合には次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0180】
次に、図32は、図31におけるステップ1800(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、遊技状態一時記憶手段1190にアクセスし、現在第1特別図柄も第2特別図柄も変動中でないか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、小当たりに係る特別遊技中でないか否かを判定する。次に、ステップ1804でYesの場合、ステップ1806で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、大当たりに係る特別遊技中でないか否かを判定する。ステップ1806でYesの場合、ステップ1808で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、第2特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、第2特別図柄について保留が存在するか否かを判定する。ステップ1808でYesの場合、ステップ1810で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、第2特別図柄に係る変動開始許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。このように、本最良形態では、特別遊技時以外はどのような状態であっても、第2特別図柄側に保留が存在する場合には第2特別図柄に係る保留が優先消化されるように構成されている。
【0181】
他方、ステップ1806又はステップ1808でNoの場合、即ち、大当たり実行中である場合又は第2特別図柄に係る保留が存在しない場合、ステップ1812で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、第1特別図柄について保留が存在するか否かを判定する。ステップ1812でYesの場合、ステップ1814で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、第1特別図柄に係る変動開始許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。尚、ステップ1802、ステップ1804及びステップ1812でNoの場合にも次の処理(ステップ1402)に移行する。
【0182】
ところで、本最良形態の場合、時短遊技状態時にのみ小当たり発展大当たりが提供されることを想定している。したがって、通常遊技状態時に第2特図始動口2110に入球しても、当該入球に基づく抽選実行(本例の場合には図柄変動開始)を許容しないことが好適である。即ち、時短遊技状態でない状況下では第2特別図柄の保留消化が禁止されるように構成してもよい。当該処理例が図32の下段(通常遊技時第2特図変動禁止Ver)に示したフローチャートである。ここで、前述した処理(通常遊技時に第2特別図柄の変動が禁止されていないVer)と相違する処理のみ説明する。ステップ1807で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、時短遊技状態か否か、具体的には時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1807でYesの場合には、ステップ1808に移行し、第2特別図柄の保留が存在する場合には第2特別図柄の変動処理を許可する。他方、ステップ1807でNoの場合には、ステップ1812に移行し、第1特別図柄の保留が存在する場合には第1特別図柄の変動処理を許可し、第1特別図柄の保留が存在しない場合にはいずれの図柄の変動処理も許可しない。
【0183】
次に、図33は、図31におけるステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1458で、特定遊技制御手段1180は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の時間短縮フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。尚、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合も次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0184】
次に、図34は、図25におけるステップ1600Aのサブルーチンに係る、特別遊技(小当たり)制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技(小当たり)フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1602AでYesの場合、ステップ1604Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特定領域有効フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1604AでYesの場合、ステップ1606Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、振分装置内遊技球排出未完了フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1606AでYesの場合、ステップ1608Aで、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技(小当たり)実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1608AでYesの場合、ステップ1610Aで、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(小当たり)実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1612Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(小当たり)フラグをオンにする。次に、ステップ1614Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特定領域有効フラグをオンにする。次に、ステップ1616Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の振分装置内遊技球排出未完了フラグをオンにする。次に、ステップ1618Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(開閉タイマ及び特定領域有効タイマ)に、特別遊技(小当たり)に係る振分装置電動役物2333の開閉時間及び特定領域有効時間を夫々セットする。次に、ステップ1619Aで、情報送信手段1300は、当該変動時の遊技状態情報(時短遊技状態であるか否か)、現在の遊技状態関連情報(時間短縮フラグ、時短回数カウンタ値)、特別遊技の態様(第1特図に係る小当たり又は第2特図に係る小当たり)等の情報を演出表示制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1620Aで、特別遊技実行手段1173は、振分装置電動役物ソレノイド2333aを駆動して、振分装置電動役物2333の開閉を開始する。
【0185】
次に、ステップ1622Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(開閉タイマ)を参照し、特別遊技(小当たり)における振分装置電動役物2333の開閉終了時間に到達したか否かを判定する。ステップ1622AでYesの場合、ステップ1624Aで、特別遊技実行手段1173は、振分装置電動役物ソレノイド2333aの駆動を停止し、振分装置電動役物2333の開閉を終了する。次に、ステップ1626Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(小当たり)フラグをオフにする。次に、ステップ1628Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(開閉タイマ)をリセットする。
【0186】
次に、ステップ1630Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特定領域有効タイマ)を参照し、前記特定領域有効時間終了タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ1630AでYesの場合、ステップ1632Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特定領域有効フラグをオフにする。次に、ステップ1634Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特定領域有効タイマ)をリセットする。
【0187】
次に、ステップ1636Aで、特別遊技実行手段1173は、振分装置2330内に遊技球が存在しないか否かを判定する。即ち、特別遊技実行手段1173は、図示しないセンサで当該振分装置2330内への遊技球の入球を検知すると共に、図示しないセンサで当該振分装置2330から外への遊技球の排出を検知した上で、入球数と排出数との差をもって入球した遊技球がすべて排出されたか否かの確認をする。ステップ1636AでYesの場合、ステップ1638Aで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の振分装置内遊技球排出未完了フラグをオフにする。
【0188】
次に、ステップ1640Aで、特別遊技移行決定手段1135aは、有効時間内に遊技球が振分装置2330内の特定領域2331aに入球したか否かを判定する。ステップ1640AでYesの場合、ステップ1641Aで、特別遊技移行決定手段1135aは、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(大当たり)実行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1642Aで、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に、特定領域通過信号(前記有効時間内に遊技球が振分装置2330内の特定領域2331aに入球した旨)を送信し、次の処理{特別遊技(大当たり)制御処理1600B}に移行する。他方、ステップ1640AでNoの場合、ステップ1643Aで、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に、特定領域非通過信号(前記有効時間内に遊技球が振分装置2330内の特定領域2331aに入球しなかった旨)を送信し、次の処理{特別遊技(大当たり)制御処理1600B}に移行する。尚、ステップ1602AでNoの場合はステップ1622Aに移行し、ステップ1604AでNoの場合はステップ1630Aに移行し、ステップ1606AでNoの場合はステップ1636Aに移行し、ステップ1608A、ステップ1622A、ステップ1630A及びステップ1636AでNoの場合は次の処理{特別遊技(大当たり)制御処理1600B}に移行する。
【0189】
次に、図35は、図30におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技(大当たり)実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(大当たり)実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1506で、特別遊技内容決定手段1172は、当該所定態様に基づき、特別遊技内容参照テーブル1172aを参照することにより、当該特別遊技の内容を特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットする。尚、本最良形態においては、第1特別図柄の当たりに関しては第1大入賞口2120を開放し、第2特別図柄の当たりに関しては第2大入賞口2220を開放するようにセットする(これには限定されない)。次に、ステップ1508及び1510で、特定遊技制御手段1180は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の時間短縮フラグを一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ1181aをリセット(時短回数カウンタ値=0)する。そして、ステップ1516で、特定遊技制御手段1180は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(大当たり)移行許可フラグをオンにし、次の処理{ステップ1600Aの特別遊技(小当たり)制御処理}に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合にも次の処理{ステップ1600Aの特別遊技(小当たり)制御処理}に移行する。
【0190】
次に、図36は、図25におけるステップ1600Bのサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技(大当たり)移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602BでYesの場合、ステップ1604B及びステップ1606Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(大当たり)移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608Bで、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612Bに移行する。他方、ステップ1602BでNoの場合、ステップ1610Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610BでYesの場合には、ステップ1612Bに移行する。尚、ステップ1610BでNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
【0191】
次に、ステップ1612Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612BでYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614B〜1622Bの処理を行うことなく、ステップ1626Bに移行する。他方、ステップ1612BでNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする(例えば、第1特別図柄が大当たりの場合は第1大入賞口2120を開放、第2特別図柄が大当たりの場合は第2大入賞口2220を開放)。次に、ステップ1616Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1194に記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220のいずれを開放するかを確認した上で、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222を駆動して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を開放し、ステップ1624Bに移行する。
【0192】
次に、ステップ1624Bで、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1626Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626BでYesの場合には、ステップ1630Bに移行する。他方、ステップ1626BでNoの場合、ステップ1628Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1628BでYesの場合にも、ステップ1630Bに移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
【0193】
次に、ステップ1630Bで、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222の駆動を停止して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を閉鎖する。そして、ステップ1632Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1634Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、15ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636BでYesの場合、ステップ1638Bで、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640Bで、情報送信手段1300は、演出表示制御手段2320側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ9000で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。尚、ステップ1636BでNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
【0194】
次に、図37は、図36におけるステップ9000のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ9002で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、今回の大当たりが所定の大当たり図柄(即ち、当たり図柄が7A、7B)に起因したものであるか否か又は所定の小当たり図柄(即ち、当たり図柄が1B、2B)を契機とした小当たり発展大当たりであるか否かを判定する。ステップ9002でYesの場合、ステップ9004で、特定遊技制御手段1180は、特定遊技関連情報一時記憶手段1182のフラグ領域にアクセスし、時間短縮変動フラグをオンにする。そして、ステップ9006で、特定遊技内容決定手段1183は、時短回数カウンタ1181aのカウンタ値に所定回数(本例では100回)をセットし、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。尚、ステップ9002でNoの場合にも次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
【0195】
次に、図38〜図42のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図38は、演出表示制御手段2320が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ6100で、演出表示制御手段2320は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200で、演出表示制御手段2320は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ6300Aで、演出表示制御手段2320は、後述する特別遊技中(小当たり中)表示制御処理を実行する。そして、ステップ6300Bで、演出表示制御手段2320は、後述する特別遊技中(大当たり中)表示制御処理を実行し、ステップ6100に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0196】
次に、図39は、図38でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2322a−1は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2322a−1は、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用テーブル2322a−1−1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリアに一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2320側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出表示制御手段2320側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(第1装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。尚、ステップ6102でNoの場合にも、次の処理(第1装飾図柄表示制御処理6200)に移行する。
【0197】
次に、図40は、図38でのステップ6200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322aのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の変動表示を開始する。
【0198】
そして、ステップ6212で、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6216で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理{特別遊技中(小当たり中)表示制御処理6300A}に移行する。
【0199】
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204及びステップ6212でNoの場合は次の処理{特別遊技中(小当たり中)表示制御処理6300A}に移行する。
【0200】
次に、図41は、図38でのステップ6300Aのサブルーチンに係る、特別遊技中(小当たり中)制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302Aで、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、特別遊技中(小当たり中)フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302AでYesの場合、ステップ6304Aで、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技(小当たり)開始信号等を受信したか否かを判定する。ステップ6304AでYesの場合、ステップ6306Aで、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中(小当たり中)フラグをオンにする。次に、ステップ6308Aで、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で通常の特別遊技(小当たり)開始表示、具体的には「Vチャンス!」の表示を行う。そして、ステップ6310Aで、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、特定領域関連表示フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6310AでYesの場合、ステップ6312Aで、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から「特定領域通過信号」又は「特定領域非通過信号」を受信したか否かを判定する。ステップ6312AでYesの場合、ステップ6314Aで、表示制御手段2322は、前記信号が「特定領域通過信号」であるか否かを判定する。ステップ6314AでYesの場合、ステップ6316Aで、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上に「Vゾーン入賞!大当たりおめでとう」を表示し、ステップ6320Aに移行する。他方、ステップ6314AでNoの場合、ステップ6318Aで、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上に「残念!次に期待!」を表示し、ステップ6320Aに移行する。
【0201】
そして、ステップ6320Aで、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特定領域関連表示フラグをオンにする。次に、ステップ6322Aで、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技(小当たり)終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6322AでYesの場合、ステップ6324Aで、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、特別遊技(小当たり)終了表示を行う。そして、ステップ6326A及びステップ6328Aで、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特定領域関連表示フラグ及び小当たり中フラグを夫々オフにし、次の処理{特別遊技中(大当たり中)表示制御処理6300B}に移行する。尚、ステップ6302AでNoの場合にはステップ6310Aに移行し、ステップ6304A、ステップ6312A及びステップ6322AでNoの場合は次の処理{特別遊技中(大当たり中)表示制御処理6300B}に移行し、ステップ6310AでNoの場合にはステップ6320Aに移行する。
【0202】
次に、図42は、図38でのステップ6300Bのサブルーチンに係る、特別遊技中(大当たり中)表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302Bで、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302BでYesの場合、ステップ6304Bで、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304BでYesの場合、ステップ6306B及びステップ6308Bで、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2310上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6310Bで、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、ステップ1624Bで主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。次に、ステップ6312Bで、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312BでYesの場合、ステップ6314Bで、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6316Bで、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(第1装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。尚、ステップ6302BでNoの場合はステップ6310Bに移行し、ステップ6304B及びステップ6312BでNoの場合は次の処理(第1装飾図柄表示内容決定処理6100)に移行する。
【0203】
次に、図43のタイミングチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用を説明する。まず、本遊技機は、通常遊技時(時短フラグがオフ)の状況下では、第2特図始動口2110には実質的に入球しないように構成されている。これは、図22に示すように、第2特図始動口2110の入球領域の真上には第1特図始動口2210が存在しているために第2特図始動口電動役物2112が開状態とならない限り第2特図始動口2110には入球しないことに加え、通常遊技時における普図当選確率が著しく低く設定されているためである(好適には1/500以下、より好適には1/1000以下、特に好適には1/10000、例えば、1/65536)。したがって、図43に示すように、この通常遊技状態では第1特別図柄しか変動しない状況となる。このような状況下、4回目の第1特別図柄が大当たり図柄「7A」で停止したことを受け、大当たりに突入する。ここで、本最良形態では、小当たり発展大当たりではない通常の大当たりに関しては、当該大当たりの契機となった当たり図柄が所定態様である場合には当該大当たり終了後に回数制限付きの時短遊技に移行するよう設計されている。そして、本最良形態では、当該大当たり中には第1特別図柄の変動が許容されると共に、当該変動結果は強制ハズレとなる処理が実行される。したがって、当該大当たり終了後に時短遊技に移行するが、時短遊技移行直後には第1特別図柄側の保留が少ない状況(理想的には無し)を構築できる。その結果、時短中に第1特別図柄側での抽選が実行されてしまうことにより想定される、時短が付与されない大当たり(本例では「3A」)を引いてしまう事態を回避することが可能となる。そして、時短遊技を契機として第2特図始動口電動役物2112が開状態と成り易くなる結果、第2特図始動口2210に入球する。これは、時短遊技時における普図当選確率が著しく高く設定されていること(好適には1/10以上、より好適には1/2以上、特に好適には1/1.5、例えば、65535/65536)、開状態となる時間が延長されること(例えば、通常遊技時0.1秒→時短遊技時3秒)、普通図柄の変動時間が短縮されること、に起因する。そして、第2特別図柄については、前述したように(表8参照)、大部分が小当たりとなる。その結果、図43に示すように、立て続けに小当たりが発生し、5回目の小当たりの際、小当たりを契機として開状態となった振分装置2330内に入球した遊技球が当該振分装置内の特定領域に入球した結果、小当たり発展大当たりとなる。尚、当該小当たり発展大当たりの契機となった小当たり図柄は「1B」であるので、当該大当たり後に再び時短遊技に突入することとなる。
【符号の説明】
【0204】
1121 第1特図乱数取得判定実行手段
1122 第2特図取得判定実行手段
1130 保留制御手段
1131a 第1特図保留情報一時記憶手段
1132a 第2特図保留情報一時記憶手段
1141 第1特図内容決定手段
1142 第2特図内容決定手段
1150 表示制御手段
1154 特図保留解除制御手段
1170 特別遊技制御手段
1172 特別遊技内容決定手段
1180 特定遊技制御手段
2110 第2特図始動口
2120 第1大入賞口
2131 第1特図表示部
2210 第1特図始動口
2220 第2大入賞口
2231 第2特図表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入球可能な第一始動口と、
第一状態と第一状態よりも入球領域が拡大した第二状態とを採り得る第二始動口と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口と、
第一識別情報を変動表示及び停止表示可能な第一識別情報表示部と、
第二識別情報を変動表示及び停止表示可能な第二識別情報表示部と、
第一始動口への遊技球の入球に基づき、第一遊技の内容を決定する第一乱数を取得する第一乱数取得手段と、
第二始動口への遊技球の入球に基づき、第二遊技の内容を決定する第二乱数を取得する第二乱数取得手段と、
第一乱数及び第二乱数を一時記憶するための乱数記憶手段と、
第一識別情報及び第二識別情報の変動開始条件の充足可否を判定する識別情報変動開始条件充足可否判定手段と、
識別情報変動開始条件充足可否判定手段が第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定した場合、第一乱数に基づき第一識別情報表示部上での第一識別情報の表示内容を決定する第一識別情報表示内容決定手段と、
識別情報変動開始条件充足可否判定手段が第二識別情報の変動開始条件を充足したと判定した場合、第二乱数に基づき第二識別情報表示部上での第二識別情報の表示内容を決定する第二識別情報表示内容決定手段と、
第一識別情報表示内容決定手段又は第二識別情報表示内容決定手段が決定した表示内容に従い、第一識別情報又は第二識別情報の変動表示及び停止表示を実行する識別情報表示制御手段と、
第一識別情報の変動開始条件又は第二識別情報の変動開始条件を充足していない場合、所定条件下で第一乱数又は第二乱数を乱数記憶手段に一時的に記憶させる乱数一時記憶判定実行手段と、
第一識別情報又は第二識別情報が所定態様で停止した場合、可変入賞口を閉状態から開状態とする特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
特別遊技を実行するに際し、特別遊技の内容を前記所定態様に基づいて決定する特別遊技内容決定手段と、
通常遊技状態と通常遊技状態よりも第二始動口が第二状態となり易い特定遊技状態とから少なくとも構成される遊技状態候補が存在し、所定契機にてある遊技状態から別の遊技状態に切り替える遊技状態制御手段と
を有するパチンコ遊技機であって、
特別遊技内容決定手段が、第一の特別遊技と第一の特別遊技よりも遊技者にとって有利な第二の特別遊技とを少なくとも含む二パターン以上の特別遊技候補から、今回実行される特別遊技の内容を選択し、更に
特別遊技内容決定手段は、第二乱数での抽選結果が当選である場合には、第一乱数の抽選結果が当選である場合と比較し、第二の特別遊技をより高頻度で選択する
よう構成されたパチンコ遊技機において、
識別情報変動開始条件充足可否判定手段は、特別遊技中であり且つ第一乱数が乱数記憶手段に一時記憶されている場合には、第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定し、
特別遊技の内容が、所定時間が経過するか又は所定個数が入球するまで可変入賞口が開状態であり続けるか又は開状態と閉状態とを繰り返す単位遊技が複数回実行されるものであり、
識別情報表示制御手段は、単位遊技と単位遊技との間の可変入賞口が閉状態である単位遊技間時間に第一識別情報の変動を進行させる
ことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
第一識別情報表示内容決定手段は、識別情報変動開始条件充足可否判定手段が特別遊技中に第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定した場合、第一識別情報の停止識別情報として前記所定態様を選択しない、請求項1記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
識別情報変動開始条件充足可否判定手段は、単位遊技と単位遊技との間の可変入賞口が閉状態である単位遊技間時間にのみ、第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定し、
第一識別情報表示内容決定手段は、識別情報変動開始条件充足可否判定手段が特別遊技中に第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定した場合、単位遊技間時間以下の変動時間である変動態様を選択する、請求項1又は2記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
第一識別情報表示内容決定手段は、識別情報変動開始条件充足可否判定手段が特別遊技中に第一識別情報の変動開始条件を充足したと判定した場合、特別遊技に移行してからの所定回数分の第一識別情報の変動態様に関しては、当該所定回数を超えた分の第一識別情報の変動態様と比較し、相対的に長い変動時間のものを選択する、請求項1〜3のいずれか一項記載のパチンコ遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate