説明

パチンコ遊技機

【課題】一つの駆動手段を使用して、複数の演出部材に異なる動作を行わせることにより、演出部材による多様な演出を図りつつ、パチンコ遊技機の消費電力を抑制する。
【解決手段】小型演出装置200は、モータ206と、回転部材210A,210Bと、スライド部材212A,212Bとを備える。回転部材210Aは、円板210Aaと、円柱部材210Acとを有し、回転部材210Bは、円板210Baと、円柱部材210Bcとを有する。スライド部材212Aは、劣弧状部V1aと、直線状部V1b,V1cとからなる溝V1を有し、スライド部材212Bは、劣弧状部V2aと、直線状部V2b,V2cとからなる溝V2を有する。円柱部材210Acは溝V1内にスライド自在に配されており、円柱部材210Bcは溝V2内にスライド自在に配されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技盤上において、人の頭部を象った装飾体(演出部材)を人間の自然な振る舞いに似せて動作させることにより、特徴的な演出を行うパチンコ遊技機が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載のパチンコ遊技機は、演出部材と、縦軸駆動モータと、上下動作用モータとを有する演出装置を備えている。
【0003】
縦軸駆動モータは、演出部材を垂直軸まわりに回転運動させる。上下動作用モータは、演出部材を垂直方向に上下動させる。従って、演出部材は、縦軸駆動モータによる首振り動作と、上下動作用モータによる頷き動作と、これらの二つのモータを組み合わせた三次元的な複合動作を行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−167879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、従来のパチンコ遊技機では、一つの演出部材に対して二つのモータを使用することにより、演出部材の多様な動作によって遊技者を惹きつけ、遊技者に対する興趣の向上を図っていた。しかしながら、パチンコ遊技機の演出が、遊技者を惹きつける目的でより多様化している昨今においては、演出部材の数の増加に伴いモータの使用数も増加している。そのため、パチンコ遊技機において、消費電力の増加が懸念されている。
【0006】
そこで、本発明は、一つの駆動手段を使用して、複数の演出部材に異なる動作を行わせることにより、演出部材による多様な演出を図りつつ消費電力を抑制することが可能なパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るパチンコ遊技機は、遊技盤上において所定の演出動作を行う演出装置を備えるパチンコ遊技機であって、演出装置は、駆動手段と、駆動手段によって同時に回転される第1及び第2の回転部材と、ベース部材に対して直線往復運動可能に取り付けられた第1及び第2のスライド部材と、第1のスライド部材に取り付けられた第1の演出部材と、第2のスライド部材に取り付けられた第2の演出部材とを備え、第1の回転部材は、中心軸に対して偏心した位置に設けられた第1の突出部材を有し、第2の回転部材は、中心軸に対して偏心した位置に設けられた第2の突出部材を有し、第1のスライド部材は、第1の突出部材の回転半径と同じ大きさの半径を有する劣弧状部と、当該劣弧状部の両端に位置する一対の直線状部とから構成される第1の溝を有し、第2のスライド部材は、第2の突出部材の回転半径と同じ大きさの半径を有する劣弧状部と、当該劣弧状部の両端に位置する一対の直線状部とから構成される第2の溝を有し、第1の突出部材は、第1の溝内にスライド自在に配されており、第2の突出部材は、第2の溝内にスライド自在に配されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るパチンコ遊技機では、一つの駆動手段によって、第1及び第2の回転部材を回転させている。第1の回転部材が回転すると、第1の突出部材が、第1の溝内をスライドしつつ第1の回転部材の中心軸まわりに回転する。このとき、第1の突出部材が直線状部内をスライドすると、第1の突出部材の回転方向に応じて第1のスライド部材が第1の突出部材によって押されることとなる。これにより、駆動手段及び第1の回転部材の回転運動が、第1のスライド部材の直線運動に変換される。一方、第1の突出部材が劣弧状部内をスライドすると、第1の突出部材の回転半径と劣弧状部の半径とが同じ大きさであることから、第1のスライド部材は第1の突出部材によって押されることがない。このことは、第2の突出部材と第2のスライド部材との間でも同じである。従って、第1の突出部材が劣弧状部内をスライドしているときに、第2の突出部材が直線状部内をスライドすることで、第1のスライド部材が静止しているにもかかわらず、第2のスライド部材が直線往復運動することとなる。その結果、一つの駆動手段を使用して、第1のスライド部材に取り付けられた第1の演出部材と、第2のスライド部材に取り付けられた第2の演出部材とが異なる動作をすることができるようになるので、演出部材による多様な演出を図りつつ消費電力を抑制することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係るパチンコ遊技機において、第1の突出部材と第2の突出部材とが互いに異なる位相となるように、第1の突出部材が前記第1の溝内に配置されていると共に、第2の突出部材が第2の溝内に配置されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、一つの駆動手段を使用して、複数の演出部材に異なる動作を行わせることにより、演出部材による多様な演出を図りつつ消費電力を抑制することが可能なパチンコ遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】図2は、演出システムの全体を示す正面図である。
【図3】図3は、小型演出装置を分解して示す、後方斜視図である。
【図4】図4は、小型演出部材の動作(第1フェーズ)の様子を説明するための、小型演出装置の概略図である。
【図5】図5は、小型演出部材の動作(第2フェーズ)の様子を説明するための、小型演出装置の概略図である。
【図6】図6は、小型演出部材の動作(第3フェーズ)の様子を説明するための、小型演出装置の概略図である。
【図7】図7は、小型演出部材の動作(第4フェーズ)の様子を説明するための、小型演出装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係るパチンコ遊技機1の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0013】
[パチンコ遊技機の全体構造]
パチンコ遊技機1は、図1に示されるように、筐体10と、筐体10に対して開閉可能に取り付けられたフロント扉12と、筐体10内に配置された遊技盤14と、遊技盤14の背後に配置された演出システム16と、図示しない主制御基板とを備える。
【0014】
フロント扉12の略中央部には、ガラス板12aが取り付けられており、このガラス板12aを通して遊技盤14の全体が視認可能となっている。フロント扉12の下部には、遊技球を貯蔵可能な上皿12bと、上皿12bに貯蔵されている遊技球を遊技盤14の上部に向けて発射するための発射ハンドル12cが設けられている。遊技盤14には、多数の遊技釘14aと、開口部14bと、入賞口14cとが設けられている。
【0015】
演出システム16は、図2に示されるように、大型演出装置100と、一対の小型演出装置200と、大型演出装置100及び小型演出装置200が取り付けられている支持部材300とを有する。演出システム16は、図1に示されるように、大型演出装置100及び小型演出装置200が遊技盤14の開口部14bから視認可能となるように、筐体10内に配置されている。
【0016】
大型演出装置100は、ベース部材102と、ベース部材102にスライド可能に取り付けられたスライド部材104と、スライド部材104に取り付けられた大型演出部材106とを有する。そのため、大型演出部材106は、スライド部材104を介して、ベース部材102に対して往復可能に直線移動する。本実施形態において、大型演出部材106は、上下方向に往復移動するが、左右方向や斜め方向に大型演出部材106を往復運動させてもよい。
【0017】
大型演出部材106の内部には、図柄が描かれた回転板108が回転可能に配設されている。大型演出部材106の内部には、図示しないLED等の発光手段も配設されている。大型演出装置100においては、これらの回転板108の回転や発光手段による発光によって、遊技者を惹きつけるための演出がなされる。
【0018】
回転板108を回転させたり、発光手段を発光させるために、大型演出装置100には、一対のフレキシブルケーブルFC1,FC2の一端が接続されている。フレキシブルケーブルFC1は、回転板108を回転させるためのものであり、フレキシブルケーブルFC2は、発光手段を発光させるためのものである。フレキシブルケーブルFC1,FC2は、支持部材300に設けられたプーリやローラーに沿って延在し、支持部材300に設けられた開口部300aを通って、図示しない主制御基板に他端が接続されている。
【0019】
一対の小型演出装置200は、大型演出装置100の両側に配置されており、正面から見て大型演出装置100の右側に位置する小型演出装置200Rと、正面から見て大型演出装置100の左側に位置する小型演出装置200Lとからなる。小型演出装置200Rの構成は、小型演出装置200Lの構成とほぼ同じであるので、以下では、小型演出装置200としてまとめて説明する。
【0020】
[小型演出装置の詳細な構造]
図3に示されるように、小型演出装置200は、一対のベース部材202,204と、モータ(駆動手段)206と、歯車部材(駆動手段)208と、一対の回転部材(第1及び第2の回転部材)210A,210Bと、一対のスライド部材(第1及び第2のスライド部材)212A,212Bと、一対の小型演出部材214A,214Bと、光センサ216とを備える。
【0021】
[ベース部材について]
ベース部材202とベース部材204との間には、歯車部材208と、回転部材210A,210Bと、スライド部材212A,212Bとが位置している。すなわち、ベース部材202とベース部材204とが組み合わされることによって、歯車部材208と、回転部材210A,210Bと、スライド部材212A,212Bとを内部に収容するベース筐体218が構成される。
【0022】
ベース部材204には、ベース部材204を貫通する長孔204Aaと、直線状の溝204Abと、直線状のレール部材204Acと、ベース部材204を貫通する長孔204Baと、直線状の溝204Bbと、直線状のレール部材204Bcとが形成されており、これらはいずれも上下方向に沿って延在している。長孔204Aaと、溝204Abと、レール部材204Acとは、ベース部材204の中央よりも片側寄り(図3において左側寄り)に配設されている。長孔204Baと、溝204Bbと、レール部材204Bcとは、ベース部材204の中央よりも片側寄り(図3において右側寄り)に配設されている。
【0023】
溝204Ab,204Bbは、ベース部材204の内面に形成されている。レール部材204Ac,204Bcは、ベース部材204の内面側(ベース筐体218の内部)に形成されている。具体的には、レール部材204Acは、ベース部材204の内面に設けられた突条204Adの先端から横方向(図3において左方向)に向けて延びている。レール部材204Bcは、ベース部材204の側壁204Bdの先端から横方向(図3において左方向)に向けて延びている。
【0024】
[モータ及び歯車部材について]
モータ206は、ベース部材202の外面に取り付けられている。モータ206は、例えば、ステッピングモータやサーボモータであって、回転角度や回転方向(正回転又は逆回転)が制御可能となっている。モータ206の回転軸206aは、ベース部材202に設けられた切欠き部202aを通ってベース筐体218の内部に向けて延びており、歯車部材208の挿通孔208aと嵌合し且つ歯車部材208に固定されている。そのため、モータ206の回転に伴い、歯車部材208も回転することとなる。
【0025】
[回転部材について]
回転部材210Aは、円板210Aaと、歯車部材210Abと、円柱部材210Ac(第1の突出部材)と、突出部材210Adとを有している。歯車部材210Abは、その中心軸が円板210Aaの中心軸とほぼ一致するように、円板210Aaの一方の面に一体的に形成されている。円柱部材210Acは、その軸が円板210Aaの中心軸とずれるように、円板210Aaの他方の面に一体的に形成されている。突出部材210Adは、扇形状を呈しており、円板210Aaの縁に一体的に形成されている。
【0026】
円板210Aa及び歯車部材210Abには、それらの中心軸に沿って延びる貫通孔(図示せず)が設けられており、その貫通孔内に金属軸220Aが挿通されている。金属軸220Aの一端部には、雌ネジ(図示せず)が形成されている。そのため、金属軸220Aの雌ネジと雄ねじ222Aとが螺合することによって、回転部材210Aがベース部材202に取り付けられることとなる。
【0027】
回転部材210Bは、円板210Baと、歯車部材210Bbと、円柱部材210Bc(第2の突出部材)とを有している。歯車部材210Bbは、その中心軸が円板210Baの中心軸とほぼ一致するように、円板210Baの一方の面に一体的に形成されている。円柱部材210Bcは、その軸が円板210Baの中心軸とずれるように、円板210Baの他方の面に一体的に形成されている。
【0028】
円板210Ba及び歯車部材210Bbには、それらの中心軸に沿って延びる貫通孔(図示せず)が設けられており、その貫通孔内に金属軸220Bが挿通されている。金属軸220Bの一端部には、雌ネジ(図示せず)が形成されている。そのため、金属軸220Bの雌ネジと雄ねじ222Bとが螺合することによって、回転部材210Bがベース部材202に取り付けられることとなる。
【0029】
回転部材210A,210Bは、歯車部材208の両側に配置されている。回転部材210Aの歯車部材210Abと、回転部材210Bの歯車部材210Bbとは、歯車部材208と歯合している。そのため、歯車部材208がモータ206によって回転されると、歯車部材210Ab,210Bbを介して、回転部材210A,210Bが同時に同じ方向に回転する(図3の矢印Xを参照)。これにより、円柱部材210Acが円板210Aa及び歯車部材210Abの中心軸(回転部材210Aの中心軸)に対して偏心して回転すると共に、円柱部材210Bcが円板210Ba及び歯車部材210Bbの中心軸(回転部材210Bの中心軸)に対して偏心して回転する。
【0030】
[スライド部材について]
スライド部材212Aは、平板212Aaと、環状壁部材212Abと、側方壁部材212Ac,212Adと、下方壁部材212Aeと、突出部材212Afと、正面突条212Agと、一対の側方突条212Ahとを有する。環状壁部材212Abは、平板212Aaの一方の面に一体的に形成されている。そのため、環状壁部材212Abによって囲まれる領域によって、溝V1(第1の溝)が構成される。
【0031】
溝V1内には、回転部材210Aの円柱部材210Acが挿入されており、回転部材210Aが回転するのに従って円柱部材210Acが溝V1内を移動する。すなわち、円柱部材210Acは、溝V1内にスライド自在に配されている。溝V1は、図4に示されるように、劣弧状部V1aと、劣弧状部V1aの両端に位置する一対の直線状部V1b,V1cとから構成されている。劣弧状部V1aは、円柱部材210Acの回転半径(円柱部材210Acと、回転部材210Aの中心軸との直線距離)とほぼ同じ大きさの半径を有している。
【0032】
図3を再び参照して、側方壁部材212Ac,212Adと、下方壁部材212Aeとは、平板212Aaの一方の面に一体的に形成されている。側方壁部材212Acの上端は、環状壁部材212Abの側部と一体化されており、側方壁部材212Acの下端は、下方壁部材212Aeの一端と一体化されている。側方壁部材212Adの上端は、環状壁部材212Abの側部と一体化されており、側方壁部材212Adの下端は、下方壁部材212Aeの他端と一体化されている。
【0033】
突出部材212Af及び正面突条212Agは、平板212Aaの他方の面に一体的に形成されている。突出部材212Afは、側方壁部材212Ac寄りに配置されており、先端部に雌ネジ(図示せず)が形成されている。正面突条212Agは、矩形状の平板であり、平板212Aaの中央部において上下方向に延在している。スライド部材212Aがベース部材204に組み合わされた状態において、正面突条212Agは、ベース部材204の溝204Ab内に挿入される。そのため、正面突条212Agが溝204Ab内をスライドすることで、スライド部材212Aが溝204Abに沿ってスライドする。
【0034】
一対の側方突条212Ahは、側方壁部材212Adの外面に一体的に形成されている。一対の側方突条212Ahは、共に矩形状の平板であり、互いに所定の間隔を保って上下方向に延在している。スライド部材212Aがベース部材204に組み合わされた状態において、一対の側方突条212Ahは、ベース部材204のレール部材204Acを間に置くようにレール部材204Acと組み合わされる。そのため、一対の側方突条212Ahがレール部材204Acに係合しつつスライドすることで、スライド部材212Aがレール部材204Acに沿ってスライドする。
【0035】
スライド部材212Bは、平板212Baと、環状壁部材212Bbと、側方壁部材212Bc,212Bdと、下方壁部材212Beと、突出部材212Bfと、正面突条212Bgと、一対の側方突条212Bhとを有する。環状壁部材212Bbは、平板212Baの一方の面に一体的に形成されている。そのため、環状壁部材212Bbによって囲まれる領域によって、溝V2(第2の溝)が構成される。
【0036】
溝V2内には、回転部材210Bの円柱部材210Bcが挿入されており、回転部材210Bが回転するのに従って円柱部材210Bcが溝V2内を移動する。すなわち、円柱部材210Bcは、溝V2内にスライド自在に配されている。溝V2は、図4に示されるように、劣弧状部V2aと、劣弧状部V2aの両端に位置する一対の直線状部V2b,V2cとから構成されている。劣弧状部V2aは、円柱部材210Bcの回転半径(円柱部材210Bcと、回転部材210Bの中心軸との直線距離)とほぼ同じ大きさの半径を有している。
【0037】
図3を再び参照して、側方壁部材212Bc,212Bdと、下方壁部材212Beとは、平板212Baの一方の面に一体的に形成されている。側方壁部材212Bcの上端は、環状壁部材212Bbの側部と一体化されており、側方壁部材212Bcの下端は、下方壁部材212Beの一端と一体化されている。側方壁部材212Bdの上端は、環状壁部材212Bbの側部と一体化されており、側方壁部材212Bdの下端は、下方壁部材212Beの他端と一体化されている。
【0038】
突出部材212Bf及び正面突条212Bgは、平板212Baの他方の面に一体的に形成されている。突出部材212Bfは、側方壁部材212Bc寄りに配置されており、先端部に雌ネジ(図示せず)が形成されている。正面突条212Bgは、矩形状の平板であり、平板212Baの中央部において上下方向に延在している。スライド部材212Bがベース部材204に組み合わされた状態において、正面突条212Bgは、ベース部材204の溝204Bb内に挿入される。そのため、正面突条212Bgが溝204Bb内をスライドすることで、スライド部材212Bが溝204Bbに沿ってスライドする。
【0039】
一対の側方突条212Bhは、側方壁部材212Bdの外面に一体的に形成されている。一対の側方突条212Bhは、共に矩形状の平板であり、互いに所定の間隔を保って上下方向に延在している。スライド部材212Bがベース部材204に組み合わされた状態において、一対の側方突条212Bhは、ベース部材204のレール部材204Bcを間に置くようにレール部材204Bcと組み合わされる。そのため、一対の側方突条212Bhがレール部材204Bcに係合しつつスライドすることで、スライド部材212Bがレール部材204Bcに沿ってスライドする。
【0040】
[小型演出部材について]
小型演出部材214Aは、演出用円板214Aaと、腕部材214Abとを有する。演出用円板214Aaの正面には、遊技者を惹きつけるための図柄が描かれている。腕部材214Abは、演出用円板214Aaを支持するためのものであり、腕部材214Abの下端部が演出用円板214Aaの裏面に取り付けられている。腕部材214Abの上端部には、ピン214Adと、円筒部214Aeとを有する突出部材214Acが、腕部材214Abと一体的に形成されている。
【0041】
ピン214Adは、腕部材214Abがスライド部材212Aに組み合わされた状態において、スライド部材212Aの平板212Aaに形成された孔(図示せず)に挿通される。
【0042】
円筒部214Aeは、腕部材214Abがスライド部材212Aに組み合わされた状態において、スライド部材212Aの突出部材212Afと嵌合される。すなわち、ピン214Ad及び円筒部214Aeによって、小型演出部材214Aがスライド部材212Aに対して位置決めされる。また、雄ねじ224Aが、腕部材214Abの円筒部214Aeを介して、スライド部材212Aの突出部材212Afの先端における雌ネジと螺合することによって、小型演出部材214Aがスライド部材212Aに取り付けられることとなる。
【0043】
突出部材214Acの幅は、ベース部材204の長孔204Aaの幅とほぼ同じ大きさとなっている。ここで、突出部材214Acが長孔204Aa内に位置するように、小型演出部材214Aがスライド部材212Aに取り付けられる。そのため、小型演出部材214A及びスライド部材212Aは、ベース部材204の長孔204Aa内に位置する突出部材214Acを介して、ベース部材204に保持される。また、突出部材214Acが長孔204Aa内においてスライドすることで、スライド部材212Aが長孔204Aaに沿ってスライドする。
【0044】
小型演出部材214Bは、演出用円板214Baと、腕部材214Bbとを有する。演出用円板214Baの正面には、遊技者を惹きつけるための図柄が描かれている。腕部材214Bbは、演出用円板214Baを支持するためのものであり、腕部材214Bbの下端部が演出用円板214Baの裏面に取り付けられている。腕部材214Bbの上端部には、ピン214Bdと、円筒部214Beとを有する突出部材214Bcが、腕部材214Bbと一体的に形成されている。
【0045】
ピン214Bdは、腕部材214Bbがスライド部材212Bに組み合わされた状態において、スライド部材212Bの平板212Baに形成された孔(図示せず)に挿通される。
【0046】
円筒部214Beは、腕部材214Bbがスライド部材212Bに組み合わされた状態において、スライド部材212Bの突出部材212Bfと嵌合される。すなわち、ピン214Bd及び円筒部214Beによって、小型演出部材214Bがスライド部材212Bに対して位置決めされる。また、雄ねじ224Bが、腕部材214Bbの円筒部214Beを介して、スライド部材212Bの突出部材212Bfの先端における雌ネジと螺合することによって、小型演出部材214Bがスライド部材212Bに取り付けられることとなる。
【0047】
突出部材214Bcの幅は、ベース部材204の長孔204Baの幅とほぼ同じ大きさとなっている。ここで、突出部材214Bcが長孔204Ba内に位置するように、小型演出部材214Bがスライド部材212Bに取り付けられる。そのため、小型演出部材214B及びスライド部材212Bは、ベース部材204の長孔204Ba内に位置する突出部材214Bcを介して、ベース部材204に保持される。また、突出部材214Bcが長孔204Ba内においてスライドすることで、スライド部材212Bが長孔204Baに沿ってスライドする。
【0048】
[光センサについて]
光センサ216は、ベース部材202の側部に取り付けられている。光センサ216は、コ字形状を呈している。光センサ216の一方の端部には、発光部(図示せず)が設けられている。光センサ216の他方の端部には、受光部(図示せず)が設けられている。光センサ216において、発光部と受光部とは、互いに向かい合うように配置されている。そのため、受光部は、発光部からの光の照射を受光できるようになっている。
【0049】
回転部材210Aがベース部材202に取り付けられている状態において、回転部材210Aの縁に形成されている突出部材210Adは、光センサ216の発光部と受光部との間を通過可能とされている。そのため、突出部材210Adが発光部と受光部との間を通過するとき、発光部からの光の照射が突出部材210Adによって遮断される。このとき、受光部は、発光部からの光が遮断されたことを検知し、回転部材210Aの回転回数や回転角度などを検出することができる。
【0050】
[小型演出装置の動作(初期状態)]
続いて、図4〜図7を参照して、小型演出装置200の動作について説明する。まず、図4に示される初期状態において、円柱部材210Acは、自身の回転軌道L1の頂点(この状態を、「回転角度が0°」であるとする。)に位置しており、劣弧状部V1aの頂部に位置している。一方、円柱部材210Bcは、円柱部材210Acよりも回転角度が約−70°の地点に位置しており、直線状部V2b内に位置している。すなわち、円柱部材210Acと円柱部材210Bcとは、互いに異なる位相となるように、各溝V1,V2内に配置されている。
【0051】
[小型演出装置の動作(第1フェーズ)]
まず、円柱部材210Acが0°(初期状態)から90°まで回転する場合(第1フェーズ)について説明する。モータ206が回転を開始し、これに伴い歯車部材208が図3の矢印X方向に回転すると、歯車部材208と歯合している歯車部材210Abを有する回転部材210Aと、歯車部材208と歯合している歯車部材210Bbを有する回転部材210Bとが共に、図3の矢印X方向に回転する。これと同時に、円柱部材210Acが回転部材210Aの中心軸に対して偏心して回転すると共に、円柱部材210Bcが回転部材210Bの中心軸に対して偏心して回転する。
【0052】
円柱部材210Acは、初期状態において劣弧状部V1a内に位置している。また、劣弧状部V1aは、円柱部材210Acの回転半径とほぼ同じ大きさの半径を有している。そのため、円柱部材210Acが初期状態から回転を開始すると、円柱部材210Acが直線状部V1cに到達するまで、環状壁部材212Abを押すことがない。従って、円柱部材210Acが劣弧状部V1a内を移動する間、スライド部材212Aは上死点において静止している。
【0053】
なお、円柱部材210Acが劣弧状部V1a内を移動しているとき(スライド部材212Aが上死点に位置しているとき)、劣弧状部V1aの中心と回転部材210Aの中心軸とは略一致する。また、このとき、回転部材210Aの中心軸方向から見たときに、劣弧状部V1aの外形が円柱部材210Acの回転軌道L1の一部と一致しており、劣弧状部V1aは、回転部材210Aの中心軸よりも上方(上死点側)に位置している。
【0054】
その後、円柱部材210Acは、直線状部V1cに到達し、直線状部V1cを構成する環状壁部材212Abの下部を押す。そのため、スライド部材212Aは、円柱部材210Acによって、長孔204Aa、溝204Ab及びレール部材204Acに沿って下方に押し出される。
【0055】
一方、円柱部材210Bcは、初期状態において直線状部V2b内に位置している。そのため、円柱部材210Bcが劣弧状部V2aに到達するまで、直線状部V2bを構成する環状壁部材212Bbの上部を押す。従って、スライド部材212Bは、円柱部材210Bcによって、長孔204Ba、溝204Bb及びレール部材204Bcに沿って上方に押し出される。
【0056】
その後、円柱部材210Bcは、劣弧状部V2aに到達し、劣弧状部V2a内を移動する。そのため、スライド部材212Bは、上死点において静止することとなる。
【0057】
なお、円柱部材210Bcが劣弧状部V2a内を移動しているとき(スライド部材212Bが上死点に位置しているとき)、劣弧状部V2aの中心と回転部材210Bの中心軸とは略一致する。また、このとき、回転部材210Bの中心軸方向から見たときに、劣弧状部V2aの外形が円柱部材210Bcの回転軌道L2の一部と一致しており、劣弧状部V2aは、回転部材210Bの中心軸よりも上方(上死点側)に位置している。
【0058】
このように、第1フェーズにおいては、スライド部材212A,212Bが共に上死点において静止する場合があるものの、スライド部材212Aは、静止状態から下方にスライドし、スライド部材212Bは、上方にスライドした後に静止状態となる(図5を参照)。
【0059】
[小型演出装置の動作(第2フェーズ)]
続いて、円柱部材210Acが90°から180°まで回転する場合(第2フェーズ)について説明する。第2フェーズの開始時において、円柱部材210Acは、直線状部V1c内に位置している。そのため、円柱部材210Acは、直線状部V1cを構成する環状壁部材212Abの下部をさらに押す。従って、スライド部材212Aは、円柱部材210Acによって、長孔204Aa、溝204Ab及びレール部材204Acに沿ってさらに下方に押し出される。
【0060】
その後、円柱部材210Acが130°程度まで回転すると、円柱部材210Acは、再び劣弧状部V1aに到達し、劣弧状部V1a内を移動する。このとき、スライド部材212Aが上死点に位置している場合と異なり、回転部材210Aの中心軸方向から見たときに、劣弧状部V1aの外形が、円柱部材210Acの回転軌道L1の一部と一致しない。そのため、円柱部材210Acは、劣弧状部V1aを構成する環状壁部材212Abの下部を押す。従って、スライド部材212Aは、円柱部材210Acによって、長孔204Aa、溝204Ab及びレール部材204Acに沿ってより一層下方に押し出される。なお、円柱部材210Acの回転角度が180°となったとき、スライド部材212Aは下死点に到達する。
【0061】
一方、第2フェーズの開始時において、円柱部材210Bcは、劣弧状部V1a内に位置している。そのため、円柱部材210Bcは、円柱部材210Bcが直線状部V2cに到達するまで、環状壁部材212Bbを押すことがない。従って、円柱部材210Bcが劣弧状部V2a内を移動する間、スライド部材212Bは上死点において静止している。
【0062】
その後、円柱部材210Bcは、直線状部V2cに到達し、直線状部V2cを構成する環状壁部材212Bbの下部を押す。そのため、スライド部材212Bは、円柱部材210Bcによって、長孔204Ba、溝204Bb及びレール部材204Bcに沿って下方に押し出される。
【0063】
このように、第2フェーズにおいては、スライド部材212Aは、下死点までスライドし、スライド部材212Bは、静止状態から下方にスライドする(図6を参照)。
【0064】
[小型演出装置の動作(第3フェーズ)]
続いて、円柱部材210Acが180°から270°まで回転する場合(第3フェーズ)について説明する。第3フェーズの開始時において、円柱部材210Acは、劣弧状部V1a内に位置しているものの、スライド部材212Aが下死点に位置しているので、回転部材210Aの中心軸方向から見たときに、劣弧状部V1aの外形が、円柱部材210Acの回転軌道L1の一部と一致しない。そのため、円柱部材210Acは、劣弧状部V1aを構成する環状壁部材212Abの上部を押す。従って、スライド部材212Aは、円柱部材210Acによって、長孔204Aa、溝204Ab及びレール部材204Acに沿って上方に押し出される。
【0065】
その後、円柱部材210Acが220°程度まで回転すると、円柱部材210Acは、直線状部V1bに到達し、直線状部V1bを構成する環状壁部材212Abの上部を押す。そのため、スライド部材212Aは、円柱部材210Acによって、長孔204Aa、溝204Ab及びレール部材204Acに沿ってさらに上方に押し出される。
【0066】
一方、第3フェーズの開始時において、円柱部材210Bcは、直線状部V2c内に位置している。そのため、円柱部材210Bcは、直線状部V2cを構成する環状壁部材212Bbの下部をさらに押す。従って、スライド部材212Bは、円柱部材210Bcによって、長孔204Ba、溝204Bb及びレール部材204Bcに沿ってさらに下方に押し出される。
【0067】
その後、円柱部材210Bcが130°程度まで回転すると、円柱部材210Bcは、再び劣弧状部V2aに到達し、劣弧状部V2a内を移動する。このとき、スライド部材212Bが上死点に位置している場合と異なり、回転部材210Bの中心軸方向から見たときに、劣弧状部V2aの外形が、円柱部材210Bcの回転軌道L2の一部と一致しない。そのため、円柱部材210Bcは、劣弧状部V2aを構成する環状壁部材212Bbの下部を押す。従って、スライド部材212Bは、円柱部材210Bcによって、長孔204Ba、溝204Bb及びレール部材204Bcに沿ってより一層下方に押し出される。なお、円柱部材210Bcの回転角度が180°となったとき、スライド部材212Bは下死点に到達する。
【0068】
さらに、円柱部材210Bcが180°を超えて回転すると、円柱部材210Bcは、劣弧状部V2aを構成する環状壁部材212Bbの上部を押す。従って、スライド部材212Bは、円柱部材210Bcによって、長孔204Ba、溝204Bb及びレール部材204Bcに沿って上方に押し出される。
【0069】
このように、第3フェーズにおいては、スライド部材212Aは、下死点から上方にスライドし、スライド部材212Bは、下方にスライドして下死点に到達した後、上方にスライドする(図7を参照)。
【0070】
[小型演出装置の動作(第4フェーズ)]
続いて、円柱部材210Acが270°から360°(0°:初期位置)まで回転する場合(第4フェーズ)について説明する。第4フェーズの開始時において、円柱部材210Acは、直線状部V1b内に位置している。そのため、円柱部材210Acが劣弧状部V1aに到達するまで、直線状部V1bを構成する環状壁部材212Abの上部を押す。従って、スライド部材212Aは、円柱部材210Acによって、長孔204Aa、溝204Ab及びレール部材204Acに沿ってより一層上方に押し出される。
【0071】
その後、円柱部材210Acは、劣弧状部V1aに到達し、劣弧状部V1a内を移動する。そのため、スライド部材212Aは、上死点において静止することとなる。
【0072】
一方、第4フェーズの開始時において、円柱部材210Bcは、劣弧状部V2a内に位置しているものの、スライド部材212Bが下死点側に位置しているので、回転部材210Bの中心軸方向から見たときに、劣弧状部V2aの外形が、円柱部材210Bcの回転軌道L2の一部と一致しない。そのため、円柱部材210Bcは、劣弧状部V2aを構成する環状壁部材212Bbの上部を押す。従って、スライド部材212Bは、円柱部材210Bcによって、長孔204Ba、溝204Bb及びレール部材204Bcに沿って上方に押し出される。
【0073】
その後、円柱部材210Bcが220°程度まで回転すると、円柱部材210Bcは、直線状部V2bに再び到達し、直線状部V2bを構成する環状壁部材212Bbの上部を押す。そのため、スライド部材212Bは、円柱部材210Bcによって、長孔204Ba、溝204Bb及びレール部材204Bcに沿ってさらに上方に押し出される。
【0074】
このように、第4フェーズにおいては、スライド部材212Aは、上死点までスライドし、スライド部材212Bは、上方にスライドする(図4を参照)。
【0075】
[パチンコ遊技機の作用]
以上のような本実施形態においては、一つのモータ206のみによって、2つの回転部材210A,210Bを回転させている。回転部材210Aが回転すると、円柱部材210Acが、溝V1内をスライドしつつ回転部材210Aの中心軸まわりに回転する。このとき、円柱部材210Acが溝V1の直線状部V1b,V1c内をスライドすると、円柱部材210Acの回転方向に応じて、スライド部材212Aが円柱部材210Acによって押されることとなる。これにより、モータ206及び回転部材210Aの回転運動が、スライド部材212Aの直線運動に変換される。一方、円柱部材210Acが劣弧状部V1a内をスライドすると、円柱部材210Acの回転半径と劣弧状部V1aの半径とが同じ大きさであることから、スライド部材212Aは円柱部材210Acによって押されることがない。このことは、円柱部材210Bcとスライド部材212Bとの間でも同じである。従って、円柱部材210Acが劣弧状部V1a内をスライドしているときに、円柱部材210Bcが直線状部V2b,V2c内をスライドする場合には、スライド部材212Aが静止しているにもかかわらず、スライド部材212Bがベース部材204に対して直線往復運動することとなる。同様に、円柱部材210Bcが劣弧状部V2a内をスライドしているときに、円柱部材210Acが直線状部V1b,V1c内をスライドする場合には、スライド部材212Bが静止しているにもかかわらず、スライド部材212Aが直線往復運動することとなる。その結果、一つのモータ206のみを使用して、スライド部材212Aに取り付けられた小型演出部材214Aと、スライド部材212Bに取り付けられた小型演出部材214Bとが異なる動作をすることができるようになるので、小型演出部材214A,214Bによる多様な演出を図りつつ消費電力を抑制することが可能となる。
【0076】
[他の実施形態]
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、溝V1,V2が同じ形状であったが、溝V1,V2が互いに異なる形状であってもよい。
【0077】
また、本実施形態においては、溝V1,V2の形状がスライド部材212A,212Bの移動方向に対して線対称であったが、劣弧状部V1a,V2aと直線状部V1b,V1c,V2b,V2cとを有するものであれば、溝V1,V2の形状がスライド部材212A,212Bの移動方向に対して線対称となっていなくてもよい。
【0078】
また、本実施形態においては、スライド部材212A,212Bが並進移動(互いに同一方向に平行運動)するように小型演出装置200が構成されているが、スライド部材212A,212Bが並進移動以外の動きをするように小型演出装置200を構成してもよい。具体的には、スライド部材212A,212Bがハ字状に移動するなど、互いに異なる方向に移動するように、小型演出装置200を構成してもよい。
【0079】
また、本実施形態においては、円柱部材210Acと円柱部材210Bcとが互いに異なる位相となるように、それぞれ溝V1,V2内に配されていたが、溝V1の形状と溝V2の形状とが互いに異なるものであれば、円柱部材210Acと円柱部材210Bcとが共に同じ位相となっていてもよい。この場合、溝V1の形状と溝V2の形状とが異なることに起因して、小型演出部材214A,214Bが互いに異なる動作をすることとなるためである。
【符号の説明】
【0080】
1…パチンコ遊技機、14…遊技盤、16…演出システム、200(200R,200L)…小型演出装置、202,204…ベース部材、206…モータ(駆動手段)、208…歯車部材(駆動手段)、210A…回転部材(第1の回転部材)、210Ac…円柱部材(第1の突出部材)、210B…回転部材(第2の回転部材)、210Bc…円柱部材(第2の突出部材)、212A…スライド部材(第1のスライド部材)、212B…スライド部材(第2のスライド部材)、214A…小型演出部材(第1の演出部材)、214B…小型演出部材(第2の演出部材)、V1…溝(第1の溝)、V2…溝(第2の溝)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤上において所定の演出動作を行う演出装置を備えるパチンコ遊技機であって、
前記演出装置は、
駆動手段と、
前記駆動手段によって同時に回転される第1及び第2の回転部材と、
ベース部材に対して直線往復運動可能に取り付けられた第1及び第2のスライド部材と、
前記第1のスライド部材に取り付けられた第1の演出部材と、
前記第2のスライド部材に取り付けられた第2の演出部材とを備え、
前記第1の回転部材は、中心軸に対して偏心した位置に設けられた第1の突出部材を有し、
前記第2の回転部材は、中心軸に対して偏心した位置に設けられた第2の突出部材を有し、
前記第1のスライド部材は、前記第1の突出部材の回転半径と同じ大きさの半径を有する劣弧状部と、当該劣弧状部の両端に位置する一対の直線状部とから構成される第1の溝を有し、
前記第2のスライド部材は、前記第2の突出部材の回転半径と同じ大きさの半径を有する劣弧状部と、当該劣弧状部の両端に位置する一対の直線状部とから構成される第2の溝を有し、
前記第1の突出部材は、前記第1の溝内にスライド自在に配されており、
前記第2の突出部材は、前記第2の溝内にスライド自在に配されていることを特徴とする、パチンコ遊技機。
【請求項2】
前記第1の突出部材と前記第2の突出部材とが互いに異なる位相となるように、前記第1の突出部材が前記第1の溝内に配置されていると共に、前記第2の突出部材が前記第2の溝内に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載されたパチンコ遊技機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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