パネル組立セット及びその施工方法
本発明は建築物の表面を仕上げるのに使用されるパネル組立セット、及び前記パネル組立セットによって建築物の表面を仕上げるパネル施工(組立)方法に関する。本発明によるパネル組立セットは支持部材とパネルを含んでなり、前記支持部材とパネルはスライド組立手段を有する。本発明の好適な実施例によれば、前記パネル組立セットは、締結突条の形成された支持部材と、前記締結突条がスライド方式で嵌め合わせられる締結溝が形成されたパネルとを含む。本発明の施工(組立)方法は、少なくとも前記支持部材とパネルをスライド方式で組立てる段階を含む。本発明は、パネルを建築物に組立、施工するにおいて、パネルをスライド方式で簡便に嵌め合わせ、組立てることができ、使用組立部品が節減され、施工が単純であり、施工コストが低くかかる効果を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築物に付着、施工されるパネル組立セット及びその施工方法に係り、より詳しくは、建築物にパネルを組立て、施工するにおいて、パネルをスライド方式で嵌め合わせ、組立てることで、施工を簡素化し、組立部品の使用を節減することができるパネル組立セット及びその施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、建築物の壁体、天井及び床などには、仕上げ材として方形のパネルが付着、施工される。例えば、共同住宅、オフィスビル、商業用建物などのような各種建築物の壁体を仕上げるに際して、表面に多様な視覚的効果を付与した外装パネルが主に付着、施工される。このような外装パネルを建築物に付着、施工するためには、主として、接着剤を使用する方法、リベットやネジ類を使って直接加圧締結する方法、掛け式部材を使用する方法、および前記の方法を組み合わせて使用する方法が多く利用される。
【0003】
前記のような方法のうち、掛け式方法は、他の方法より組立が容易な利点がある。これを図1及び図2を参照してより詳しく説明すれば次のようである。
【0004】
図1及び図2は、従来技術によるパネルの施工方法を説明するための斜視図及び断面図である。
【0005】
図1及び図2を参照して説明すれば、従来の建築物の壁体Wに掛け式でパネル1を付着、施工するにおいては、まず壁体Wに基準フレームFをブラケットやネジ類Cで固定した後、前記基準フレームFに第1掛け式部材2をネジ類Cで固定した。そして、パネル1の背面に第2掛け式部材3を固定した後、前記第1掛け式部材2に第2掛け式部材3をかけて建築物の壁面Wにパネル1を付着、施工した。この際に、パネル1に第2掛け式部材3を固定するためには、リベットやネジ類などの締結具4などが使用される。これに加え、第1掛け式部材2と第2掛け式部材3は堅固な組立となるように締結具4によって固定される。
【0006】
しかし、このような従来技術によれば、組立部品が多く使用されて施工(組立)が不便であり、多くの組立部品の使用によってコストが上昇する問題点がある。具体的に、図1及び図2に示すような第1掛け式部材2及び第2掛け式部材3、前記第1掛け式部材2と第2掛け式部材3を互いに固定するための締結具4、及び前記第2掛け式部材3をパネル1に固定するための締結具4などの組立部品(掛け式部材、締結具など)が多く使用されるため、組立、施工に時間が多く必要となり、このような組立部品そのものの製造単価が高くなって施工費が高く発生する問題点があった。
【0007】
また、図2を参照して説明すれば、このような従来技術によれば、パネル1と第2掛け式部材3の結合構造を具現するにおいて、図示のように、締結具4が利用されているが、施工の際に、パネル1に締結具4の挿入深さを小さくするか、パネル1の厚さが薄くて挿入深さが小くなる場合、結合力が弱くてパネル1が易しく分離される問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前述したような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、パネルを建築物に施工(組立)するにあたって、簡単かつ堅固に組立てられ、組立部品の使用を節減することができるパネル組立セット及びその施工方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、締結突条が形成された支持部材と、前記締結突条が嵌め合わせられる締結溝が形成されたパネルとを含むパネル組立セットを提供する。
【0010】
また、本発明は、締結溝が形成された支持部材と、前記締結溝に嵌め合わせられる締結突条が形成されたパネルとを含むパネル組立セットを提供する。
【0011】
前記締結突条と締結溝は、嵌め合わせ構造で組立てられるように、互いに対応する形状を有する。また、その大きさにおいて、前記締結突条と締結溝は、ほぼ同一の大きさを有するか、または締結突条が締結溝より小さな大きさを有することができる。この際に、締結突条が締結溝より小さな大きさを有する場合、前記パネル組立セットは、締結突条が締結溝に結合された後に残っている余分の空間を仕上げるパッキング材をさらに含む。
【0012】
また、本発明は、建築物に締結突条の形成された支持部材を固定する段階と、締結溝の形成されたパネルを前記支持部材の締結突条に嵌め合わせ、組立てる段階とを含む建築物のパネル施工方法を提供する。
【0013】
さらに、本発明は、建築物に締結溝の形成された支持部材を固定する段階と、締結突条の形成されたパネルを前記支持部材の締結溝に嵌め合わせ、組立てる段階とを含む建築物のパネル施工方法を提供する。
【0014】
さらに、本発明によるパネル施工方法は、建築物に基準フレームを設置する段階をさらに含むことができ、この時、前記支持部材は基準フレームに固定される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、建築物にパネルを組立、施工するにおいて、従来のように複数の組立部品を使用せず、支持パネル自体に形成された組立構造によって組立てられ、施工が単純であり、組立部品の使用が節減される効果を有する。
【発明を実施するための最良の様態】
【0016】
以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説明する。添付図面は本発明の例示的な実施例を示すもので、これは本発明を詳細に説明するために提供するものであるだけ、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
本発明は、建築物の表面(壁体、天井、床などの表面)をパネルで仕上げるのに使用されるパネル組立セット、そして前記パネル組立セットを持って建築物の表面を仕上げるパネル施工(組立)方法を提供する。以下、本発明の説明において、添付図面を参照しながらパネル組立セット及びその施工方法を一緒に説明する。
【0018】
添付図面を参照して説明すれば、本発明によるパネル組立セットは、少なくとも支持部材10とパネル20を含んでなる。望ましくは、建築物に固定されるもので、従来のような基準フレームFをさらに含んでなる。この際に、支持部材10とパネル20はスライド組立手段を有する。前記スライド組立手段は、本発明によれば、締結突条15と、この締結突条15がスライド方式で嵌め合わせられ、組立てられる締結溝25とから構成される。この際に、前記締結突条15は支持部材10に形成され、これと対応する締結溝25はパネル20に形成されるか(図5参照)、あるいは前記締結突条15はパネル20に形成され、これと対応する締結溝25は支持部材10に形成されることができる(図11参照)。
【0019】
図3〜図6は本発明の第1実施例によるパネル組立セットを示すもので、図3は支持部材を示す斜視図、図4はパネルを示す斜視図である。そして、図5は本発明の第1実施例によってパネルが建築物の壁体に施工された形態を示す組立断面図、図6は図3に示す支持部材の断面図である。
【0020】
図3〜図6に示すように、本発明の第1実施例によれば、前記支持部材10は、スライド組立手段として締結突条15が形成された構造を有する。より具体的な具現例によれば、前記支持部材10は、図3に示すように、基板12と、この基板12のいずれか一面に一体に突設された締結突条15とを有し、前記基板12には、締結具30が挿入される複数の挿入孔16が穿孔された構造を有する。
【0021】
前記パネル20は前記支持部材10に対応するスライド組立手段であって、そのいずれか一面に締結溝25が形成された構造を有する。このような締結溝25には前記支持部材10の締結突条15が側方向にスライド方式で嵌め合わせられる。
【0022】
本発明において、前記締結突条15と締結溝25は、スライド方式で嵌め合わせられ、組立てられた後、水平方向(図5のX方向)に離脱しない構造であれば本発明に含むものである。
【0023】
本発明のより好適な具現例によれば、前記支持部材10に形成された締結突条15は、基板12に対して直角を成して一体に伸びた連結部15aと、この連結部15aから延設され、その両側(図面の上下側)に傾いたテーパー面Tを有する挿合部15bとから構成される。そして、前記パネル20に形成された締結溝25は前記挿合部15bと対応する構造を有する。この際に、本発明において、前記締結突条15は、基板12に不連続的または連続的に形成されたものを含む。例えば、前記締結突条15は、基板12の長手方向(図3の左右方向)に所定の間隔をおいて不連続的に複数形成されるか、あるいは基板12の長手方向にバー状に連続的に形成されることができる。図3にはバー状に連続的に形成された形態を例示した。
【0024】
図5を参照して本発明のパネル施工(組立)方法を説明すれば次のようである。
まず、通常の方法で締結具30を利用して建築物の壁体Wに基準フレームFを固定する。ついで、前記基準フレームFに締結具30を利用して支持部材10を固定する。そして、前記支持部材10にパネル20を組立て、仕上げる。この際に、左右のいずれか一側からパネル20をスライドして締結溝25に締結突条15を嵌め合わせて組立てる。また、支持部材10をパネル20に先に組立てた後、この組立体を基準フレームFに固定することもできる。この際に、前記支持部材10を基準フレームFに固定するにおいて、支持部材10が図5から90°回転した方向に固定させるパネル20は、上下のいずれか一方向にスライドする。前記締結具30は、ネジ類、リベット類、ブラケット類などを使用することができる。
【0025】
したがって、図5に示すように、パネル20はX方向に離脱しない構造で、スライド方式で簡便に組立てられる。この際に、前述したように、締結突条15は連結部15aを有することができる。このような連結部15aは、支持部材10とパネル20の組立の際に、その間に締結具30の頭部35が位置する空間を提供する。
【0026】
また、このような施工(組立)において、支持部材10とパネル20をより堅固に付着するために、接着剤を塗布する段階をさらに含むことができる。具体的に、パネル20を支持部材10に嵌め合わせ、組立てるに先立ち、パネルの締結溝25に接着剤を塗布した後、スライド組立方式で締結突条15と締結溝25を堅固に接着することもできる。
【0027】
図7〜図9は本発明による支持部材10の多様な具現例を示すものである。そして、図10は図9に示す支持部材10を利用してパネル20を建築物の壁体Wに施工した形態を示す組立断面図である。
【0028】
まず、図7に示すように、前記支持部材10は基板12と締結突条15から構成され、前記基板12には締結具30が挿入される複数の挿入孔16が形成され、前記挿入孔16にはカウンターボア16aが形成された構造を有することができる。
【0029】
具体的に、図7に示す支持部材10は、図6の支持部材10に比べ、基板12と挿合部15bとの間に連結部15aが形成されていない構成で、前記締結突条15は連結部15aなしに両側(図面の上下)側に傾いたテーパー面Tを有する挿合部15bから構成され、前記挿入孔16には、締結具30の頭部35が挿入、安着されるカウンターボア16aが形成された構造を有する。すなわち、本発明によれば、前記支持部材10を構成するにおいて、図7のように、締結具30の頭部35が挿入されるカウンターボア16aを設けて、支持部材10とパネル20の組立の際に、両者が向かい合う面に空間が生じないようにすることができる。
【0030】
また、図8に示すように、前記支持部材10は、中空部15cが形成されることができる。このような中空部15cは締結突条15の長手方向に形成されることが望ましく、これは支持部材10を軽量化するとともに材質を節減することができるようにする。
【0031】
また、図9に示すように、前記支持部材10の基板12には支持突起18が形成されることができる。このような支持突起18は、基板12から、締結突条15が形成された方向に、直角方向に一体に突設される。これはパネル20を支持してパネル20の変形を防止する。これを図10に基づいて説明すれば、図10のように、支持部材10とパネル20の組立の際に、締結具30の頭部35の露出によって支持部材10とパネル20の間には空間Sが形成される。そして、外部から圧力Pが加わる場合、パネル20の厚さまたは強度によってパネル20が撓むか窪む場合が発生することができる。この際に、前記支持突起18はパネル20をその背面で支持してパネルの変形を防止する。
【0032】
図11及び図12は本発明の第2実施例を示すもので、図11はパネル20が建築物の壁体Wに施工された形態を示す組立断面図、図12は図11に示す支持部材10とパネル20の断面図である。
【0033】
図11及び図12に示すように、本発明の第2実施例によれば、支持部材10とパネル20のスライド組立構造を構成する締結突条15はパネル20に一体に形成され、これと対応する締結溝25は支持部材10に形成された構造を有する。具体的に、前記支持部材10は、基板12と、この基板12から一体に伸びた隆起部14とから構成され、前記隆起部14に締結溝25が形成された構造を有する。また、前記締結溝25に嵌め合わせられる前記締結突条15はパネル20に突設されるもので、パネル20の本体から伸びて両側にテーパー面Tを有する挿合部15bから構成される。そして、組立方法は前述したようである。具体的に、建築物の壁体Wに固定された基準フレームFに支持部材10を固定した後、前記支持部材10に形成された締結溝25に締結突条15を嵌め合わせるために、パネル20をスライドさせて組立てる。
【0034】
図13〜図16は本発明の第3実施例を説明するためのもので、図13は支持部材10とパネル20の構造及び組立過程を説明するための断面図、図14は建築物の壁体に基準フレームFと支持部材10が設置された形態の正面図である。また、図15はパネル20が支持部材10に組立てられた形態の部分断面斜視図、図16は図15が組立てられた形態の縦断面図である。
【0035】
まず、図13を参照して説明すれば、本発明の第3実施例によれば、前記支持部材10には締結突条15が形成され、前記パネル20には締結溝25が形成され、前記締結突条15と締結溝25はX方向に直接嵌合可能な構造を有する。具体的に、締結突条15の端部の幅D15が締結溝25の流入部の幅D25と同一にまたはそれより小さく構成される。すなわち、図13において、D15≦D25である。これにより、前記締結突条15は締結溝25にスライド方式では嵌め合わせられることもでき、X方向に直接加圧する方式で嵌め合わせられることも可能である。
【0036】
より具体的に、パネル20を支持部材10に嵌め合わせ、組立てるにおいて、まず、パネル20を支持部材10に水平方向(X方向)に挿入した後、パネル20を下方に移動させれば、図13の中図のように、パネル20は支持部材10にかけられることになる。この際に、締結突条15と締結溝25間の大きさ差によって、前記締結突条15の下側には余分の空間Sが残ることになる。このような空間Sはパネル20の遊動(上下への動き)ができるようにするので、前記空間Sを仕上げることが良い。
【0037】
このように、締結突条15と締結溝25が結合された後、余分の空間Sが残っている場合、本発明のパネル組立セットは、前記空間Sを仕上げることができる有用な手段としてパッキング材40をさらに含むことが望ましい。
【0038】
前記パッキング材40は、前記空間Sに介在されてパネル20の遊動を防止することができるものであれば本発明に含まれる。例えば、前記パッキング材40は、木材、シリコン、ゴム、合成樹脂成形体(発泡成形体を含む)を使用することができる。望ましくは、長棒状のプラスチック材コーキング棒(図15参照)を有用に使用することができ、曲がり自在なものであればより良い。より望ましくは、空間Sをぴったりと満たすように、その断面が空間Sと対応する形状を有する長棒状が良い。
【0039】
図13に示す本発明のパネル組立セットは、支持部材10とパネル20が水平方向(図13のX方向)に差し込まれて、組立できることにより、建築物の壁体W自体はもちろん、前記壁体Wの末端部分、奥に位置する壁体W、または天井のようにスライドが不便な部分の施工時に有用に適用できる。
【0040】
図14〜図16に基づいて、図13に示すパネル組立セットによって建築物の壁体Wにパネル20を施工(組立)する方法を説明すれば次のようである。
【0041】
まず、図14に示すように、建築物の壁体Wに基準フレームFを固定する。ついで、前記基準フレームFに締結具30を利用して支持部材10を所定の間隔を置いて複数固定する。そして、パネル20を支持部材10に側方向にスライド方式で嵌め合わせるか、または水平方向(図13のX方向)に直接押し込む方式で挿入する。ついで、締結突条15の下側に形成された空間Sにパッキング材40を差し込むことで仕上げる。
【0042】
このような組立過程において、支持部材10にパネル20を嵌め合わせる段階に先立ち、前記基準フレームFにスペーサ50を付着させる過程をさらに含めばもっと良い。
【0043】
前記スペーサ50は、基準フレームFとパネル20との間に介在され、外圧が加えられる場合、パネル20が撓むことを防止するもので、これは、木材、金属材、シリコン、ゴム、合成樹脂成形体(発泡成形体を含む)などを使用することができる。望ましくは、基準フレームFとパネル20間の結合力を向上させるために、その表面が接着性を有するものであればもっと良い。例えば、前記スペーサ50は、バー状の角材に接着剤が塗布されて構成されるか、またはシリコンのように表面粘性によって自ら接着性を有するものを使用することができる。この際に、前記角材はその長手方向に中空が形成されたものを含む。より具体的な例として、前記スペーサ50は、木材、金属材、PVC圧出物、ゴム成形物、発泡ゴム成形物、シリコン成形物、発泡シリコン成形物、プラスチック成形物または発泡プラスチック成形物を使用するか、またはこれらの表面に接着剤を塗布されたものを使用することができる。
【0044】
以上説明した本発明の支持部材10とパネル20は、その材質において、金属材、合成数支材、木材またはこれらの組合を含む。具体的に、前記支持部材10は、アルミニウム合金または合成樹脂を有用に使用し、圧出成形して構成することができ、前記パネル20は、木材合板、中密度纎維板(MDF;Medium Density Fiberboard)、高圧積層板(HPL;High Pressure Laminate)、木粉と合成樹脂バインダーの混合物から加工されたものを有用に使用することができる。この際に、前記パネル20は、少なくとも外部に露出する表面に装飾紙などの視覚的効果を持たせるための表面紙が付着された外装パネルが望ましい。
【0045】
一方、以上で本発明のパネル施工(組立)方法を説明するにおいて、建築物の壁体Wに基準フレームFを設置する過程を含んで説明したが、建築物の壁体Wが扁平な場合であれば、前記基準フレームFの設置段階を排除することができる。具体的に、本発明の他の実施例によれば、建築物の壁体Wに直接支持部材10を取り付け、固定した後、これにパネル20を組立てて仕上げることができる。したがって、本発明によるパネル組立セットは、少なくとも以上で説明した支持部材10とパネル20を含んでなり、その施工(組立)方法は、少なくとも前記支持部材10とパネル20を組立てる段階を含んでなる。そして、場合によっては、例えば、建築物の壁体Wがデコボコした場合、平面を維持するために基準フレームFを取り付ける段階を含む。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、建築分野において建築物の表面を仕上げるのに有用に適用できる。前述したように、本発明は、パネル20を建築物に組立、施工するにおいて、パネル20をスライド方式または直接嵌め合わせ方式で簡便にかつ堅固に組立てることができ、使用する組立部品を節減し、施工が単純であり、施工コストが低くかかる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は従来技術によるパネルの施工方法を説明するための斜視図である。
【図2】図2は従来技術によるパネルの施工方法を説明するためのもので、図1の縦断面図である。
【図3】図3は本発明の第1実施例によるパネル組立セットにおいて、支持部材を示す斜視図である。
【図4】図4は本発明の第1実施例による組立セットにおいて、パネルを示す斜視図である。
【図5】図5は本発明の第1実施例によってパネルが建築物の壁体に施工された形態を示す組立断面図である。
【図6】図6は図3に示す支持部材の断面図である。
【図7】図7は本発明による支持部材の多様な具現例を示す断面図である。
【図8】図8は本発明による支持部材の多様な具現例を示す断面図である。
【図9】図9は本発明による支持部材の多様な具現例を示す断面図である。
【図10】図10は図9に示す支持部材を利用して建築物の壁体にパネルが施工された形態を示す組立断面図である。
【図11】図11は本発明の第2実施例を説明するためのもので、パネルが建築物の壁体に施工された形態を示す組立断面図である。
【図12】図12は図11に示す支持部材とパネルの断面図である。
【図13】図13は本発明の第3実施例を説明するためのもので、支持部材とパネルの構造及び組立過程を説明するための断面図である。
【図14】図14は本発明の第3実施例を説明するためのもので、建築物の壁体に基準フレームと支持部材が設置された形態を示す正面図である。
【図15】図15は本発明の第3実施例を説明するためのもので、パネルが支持部材に組立てられた形態の部分断面斜視図である。
【図16】図16は図15が組立てられた形態の縦断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は建築物に付着、施工されるパネル組立セット及びその施工方法に係り、より詳しくは、建築物にパネルを組立て、施工するにおいて、パネルをスライド方式で嵌め合わせ、組立てることで、施工を簡素化し、組立部品の使用を節減することができるパネル組立セット及びその施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、建築物の壁体、天井及び床などには、仕上げ材として方形のパネルが付着、施工される。例えば、共同住宅、オフィスビル、商業用建物などのような各種建築物の壁体を仕上げるに際して、表面に多様な視覚的効果を付与した外装パネルが主に付着、施工される。このような外装パネルを建築物に付着、施工するためには、主として、接着剤を使用する方法、リベットやネジ類を使って直接加圧締結する方法、掛け式部材を使用する方法、および前記の方法を組み合わせて使用する方法が多く利用される。
【0003】
前記のような方法のうち、掛け式方法は、他の方法より組立が容易な利点がある。これを図1及び図2を参照してより詳しく説明すれば次のようである。
【0004】
図1及び図2は、従来技術によるパネルの施工方法を説明するための斜視図及び断面図である。
【0005】
図1及び図2を参照して説明すれば、従来の建築物の壁体Wに掛け式でパネル1を付着、施工するにおいては、まず壁体Wに基準フレームFをブラケットやネジ類Cで固定した後、前記基準フレームFに第1掛け式部材2をネジ類Cで固定した。そして、パネル1の背面に第2掛け式部材3を固定した後、前記第1掛け式部材2に第2掛け式部材3をかけて建築物の壁面Wにパネル1を付着、施工した。この際に、パネル1に第2掛け式部材3を固定するためには、リベットやネジ類などの締結具4などが使用される。これに加え、第1掛け式部材2と第2掛け式部材3は堅固な組立となるように締結具4によって固定される。
【0006】
しかし、このような従来技術によれば、組立部品が多く使用されて施工(組立)が不便であり、多くの組立部品の使用によってコストが上昇する問題点がある。具体的に、図1及び図2に示すような第1掛け式部材2及び第2掛け式部材3、前記第1掛け式部材2と第2掛け式部材3を互いに固定するための締結具4、及び前記第2掛け式部材3をパネル1に固定するための締結具4などの組立部品(掛け式部材、締結具など)が多く使用されるため、組立、施工に時間が多く必要となり、このような組立部品そのものの製造単価が高くなって施工費が高く発生する問題点があった。
【0007】
また、図2を参照して説明すれば、このような従来技術によれば、パネル1と第2掛け式部材3の結合構造を具現するにおいて、図示のように、締結具4が利用されているが、施工の際に、パネル1に締結具4の挿入深さを小さくするか、パネル1の厚さが薄くて挿入深さが小くなる場合、結合力が弱くてパネル1が易しく分離される問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前述したような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、パネルを建築物に施工(組立)するにあたって、簡単かつ堅固に組立てられ、組立部品の使用を節減することができるパネル組立セット及びその施工方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、締結突条が形成された支持部材と、前記締結突条が嵌め合わせられる締結溝が形成されたパネルとを含むパネル組立セットを提供する。
【0010】
また、本発明は、締結溝が形成された支持部材と、前記締結溝に嵌め合わせられる締結突条が形成されたパネルとを含むパネル組立セットを提供する。
【0011】
前記締結突条と締結溝は、嵌め合わせ構造で組立てられるように、互いに対応する形状を有する。また、その大きさにおいて、前記締結突条と締結溝は、ほぼ同一の大きさを有するか、または締結突条が締結溝より小さな大きさを有することができる。この際に、締結突条が締結溝より小さな大きさを有する場合、前記パネル組立セットは、締結突条が締結溝に結合された後に残っている余分の空間を仕上げるパッキング材をさらに含む。
【0012】
また、本発明は、建築物に締結突条の形成された支持部材を固定する段階と、締結溝の形成されたパネルを前記支持部材の締結突条に嵌め合わせ、組立てる段階とを含む建築物のパネル施工方法を提供する。
【0013】
さらに、本発明は、建築物に締結溝の形成された支持部材を固定する段階と、締結突条の形成されたパネルを前記支持部材の締結溝に嵌め合わせ、組立てる段階とを含む建築物のパネル施工方法を提供する。
【0014】
さらに、本発明によるパネル施工方法は、建築物に基準フレームを設置する段階をさらに含むことができ、この時、前記支持部材は基準フレームに固定される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、建築物にパネルを組立、施工するにおいて、従来のように複数の組立部品を使用せず、支持パネル自体に形成された組立構造によって組立てられ、施工が単純であり、組立部品の使用が節減される効果を有する。
【発明を実施するための最良の様態】
【0016】
以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説明する。添付図面は本発明の例示的な実施例を示すもので、これは本発明を詳細に説明するために提供するものであるだけ、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
本発明は、建築物の表面(壁体、天井、床などの表面)をパネルで仕上げるのに使用されるパネル組立セット、そして前記パネル組立セットを持って建築物の表面を仕上げるパネル施工(組立)方法を提供する。以下、本発明の説明において、添付図面を参照しながらパネル組立セット及びその施工方法を一緒に説明する。
【0018】
添付図面を参照して説明すれば、本発明によるパネル組立セットは、少なくとも支持部材10とパネル20を含んでなる。望ましくは、建築物に固定されるもので、従来のような基準フレームFをさらに含んでなる。この際に、支持部材10とパネル20はスライド組立手段を有する。前記スライド組立手段は、本発明によれば、締結突条15と、この締結突条15がスライド方式で嵌め合わせられ、組立てられる締結溝25とから構成される。この際に、前記締結突条15は支持部材10に形成され、これと対応する締結溝25はパネル20に形成されるか(図5参照)、あるいは前記締結突条15はパネル20に形成され、これと対応する締結溝25は支持部材10に形成されることができる(図11参照)。
【0019】
図3〜図6は本発明の第1実施例によるパネル組立セットを示すもので、図3は支持部材を示す斜視図、図4はパネルを示す斜視図である。そして、図5は本発明の第1実施例によってパネルが建築物の壁体に施工された形態を示す組立断面図、図6は図3に示す支持部材の断面図である。
【0020】
図3〜図6に示すように、本発明の第1実施例によれば、前記支持部材10は、スライド組立手段として締結突条15が形成された構造を有する。より具体的な具現例によれば、前記支持部材10は、図3に示すように、基板12と、この基板12のいずれか一面に一体に突設された締結突条15とを有し、前記基板12には、締結具30が挿入される複数の挿入孔16が穿孔された構造を有する。
【0021】
前記パネル20は前記支持部材10に対応するスライド組立手段であって、そのいずれか一面に締結溝25が形成された構造を有する。このような締結溝25には前記支持部材10の締結突条15が側方向にスライド方式で嵌め合わせられる。
【0022】
本発明において、前記締結突条15と締結溝25は、スライド方式で嵌め合わせられ、組立てられた後、水平方向(図5のX方向)に離脱しない構造であれば本発明に含むものである。
【0023】
本発明のより好適な具現例によれば、前記支持部材10に形成された締結突条15は、基板12に対して直角を成して一体に伸びた連結部15aと、この連結部15aから延設され、その両側(図面の上下側)に傾いたテーパー面Tを有する挿合部15bとから構成される。そして、前記パネル20に形成された締結溝25は前記挿合部15bと対応する構造を有する。この際に、本発明において、前記締結突条15は、基板12に不連続的または連続的に形成されたものを含む。例えば、前記締結突条15は、基板12の長手方向(図3の左右方向)に所定の間隔をおいて不連続的に複数形成されるか、あるいは基板12の長手方向にバー状に連続的に形成されることができる。図3にはバー状に連続的に形成された形態を例示した。
【0024】
図5を参照して本発明のパネル施工(組立)方法を説明すれば次のようである。
まず、通常の方法で締結具30を利用して建築物の壁体Wに基準フレームFを固定する。ついで、前記基準フレームFに締結具30を利用して支持部材10を固定する。そして、前記支持部材10にパネル20を組立て、仕上げる。この際に、左右のいずれか一側からパネル20をスライドして締結溝25に締結突条15を嵌め合わせて組立てる。また、支持部材10をパネル20に先に組立てた後、この組立体を基準フレームFに固定することもできる。この際に、前記支持部材10を基準フレームFに固定するにおいて、支持部材10が図5から90°回転した方向に固定させるパネル20は、上下のいずれか一方向にスライドする。前記締結具30は、ネジ類、リベット類、ブラケット類などを使用することができる。
【0025】
したがって、図5に示すように、パネル20はX方向に離脱しない構造で、スライド方式で簡便に組立てられる。この際に、前述したように、締結突条15は連結部15aを有することができる。このような連結部15aは、支持部材10とパネル20の組立の際に、その間に締結具30の頭部35が位置する空間を提供する。
【0026】
また、このような施工(組立)において、支持部材10とパネル20をより堅固に付着するために、接着剤を塗布する段階をさらに含むことができる。具体的に、パネル20を支持部材10に嵌め合わせ、組立てるに先立ち、パネルの締結溝25に接着剤を塗布した後、スライド組立方式で締結突条15と締結溝25を堅固に接着することもできる。
【0027】
図7〜図9は本発明による支持部材10の多様な具現例を示すものである。そして、図10は図9に示す支持部材10を利用してパネル20を建築物の壁体Wに施工した形態を示す組立断面図である。
【0028】
まず、図7に示すように、前記支持部材10は基板12と締結突条15から構成され、前記基板12には締結具30が挿入される複数の挿入孔16が形成され、前記挿入孔16にはカウンターボア16aが形成された構造を有することができる。
【0029】
具体的に、図7に示す支持部材10は、図6の支持部材10に比べ、基板12と挿合部15bとの間に連結部15aが形成されていない構成で、前記締結突条15は連結部15aなしに両側(図面の上下)側に傾いたテーパー面Tを有する挿合部15bから構成され、前記挿入孔16には、締結具30の頭部35が挿入、安着されるカウンターボア16aが形成された構造を有する。すなわち、本発明によれば、前記支持部材10を構成するにおいて、図7のように、締結具30の頭部35が挿入されるカウンターボア16aを設けて、支持部材10とパネル20の組立の際に、両者が向かい合う面に空間が生じないようにすることができる。
【0030】
また、図8に示すように、前記支持部材10は、中空部15cが形成されることができる。このような中空部15cは締結突条15の長手方向に形成されることが望ましく、これは支持部材10を軽量化するとともに材質を節減することができるようにする。
【0031】
また、図9に示すように、前記支持部材10の基板12には支持突起18が形成されることができる。このような支持突起18は、基板12から、締結突条15が形成された方向に、直角方向に一体に突設される。これはパネル20を支持してパネル20の変形を防止する。これを図10に基づいて説明すれば、図10のように、支持部材10とパネル20の組立の際に、締結具30の頭部35の露出によって支持部材10とパネル20の間には空間Sが形成される。そして、外部から圧力Pが加わる場合、パネル20の厚さまたは強度によってパネル20が撓むか窪む場合が発生することができる。この際に、前記支持突起18はパネル20をその背面で支持してパネルの変形を防止する。
【0032】
図11及び図12は本発明の第2実施例を示すもので、図11はパネル20が建築物の壁体Wに施工された形態を示す組立断面図、図12は図11に示す支持部材10とパネル20の断面図である。
【0033】
図11及び図12に示すように、本発明の第2実施例によれば、支持部材10とパネル20のスライド組立構造を構成する締結突条15はパネル20に一体に形成され、これと対応する締結溝25は支持部材10に形成された構造を有する。具体的に、前記支持部材10は、基板12と、この基板12から一体に伸びた隆起部14とから構成され、前記隆起部14に締結溝25が形成された構造を有する。また、前記締結溝25に嵌め合わせられる前記締結突条15はパネル20に突設されるもので、パネル20の本体から伸びて両側にテーパー面Tを有する挿合部15bから構成される。そして、組立方法は前述したようである。具体的に、建築物の壁体Wに固定された基準フレームFに支持部材10を固定した後、前記支持部材10に形成された締結溝25に締結突条15を嵌め合わせるために、パネル20をスライドさせて組立てる。
【0034】
図13〜図16は本発明の第3実施例を説明するためのもので、図13は支持部材10とパネル20の構造及び組立過程を説明するための断面図、図14は建築物の壁体に基準フレームFと支持部材10が設置された形態の正面図である。また、図15はパネル20が支持部材10に組立てられた形態の部分断面斜視図、図16は図15が組立てられた形態の縦断面図である。
【0035】
まず、図13を参照して説明すれば、本発明の第3実施例によれば、前記支持部材10には締結突条15が形成され、前記パネル20には締結溝25が形成され、前記締結突条15と締結溝25はX方向に直接嵌合可能な構造を有する。具体的に、締結突条15の端部の幅D15が締結溝25の流入部の幅D25と同一にまたはそれより小さく構成される。すなわち、図13において、D15≦D25である。これにより、前記締結突条15は締結溝25にスライド方式では嵌め合わせられることもでき、X方向に直接加圧する方式で嵌め合わせられることも可能である。
【0036】
より具体的に、パネル20を支持部材10に嵌め合わせ、組立てるにおいて、まず、パネル20を支持部材10に水平方向(X方向)に挿入した後、パネル20を下方に移動させれば、図13の中図のように、パネル20は支持部材10にかけられることになる。この際に、締結突条15と締結溝25間の大きさ差によって、前記締結突条15の下側には余分の空間Sが残ることになる。このような空間Sはパネル20の遊動(上下への動き)ができるようにするので、前記空間Sを仕上げることが良い。
【0037】
このように、締結突条15と締結溝25が結合された後、余分の空間Sが残っている場合、本発明のパネル組立セットは、前記空間Sを仕上げることができる有用な手段としてパッキング材40をさらに含むことが望ましい。
【0038】
前記パッキング材40は、前記空間Sに介在されてパネル20の遊動を防止することができるものであれば本発明に含まれる。例えば、前記パッキング材40は、木材、シリコン、ゴム、合成樹脂成形体(発泡成形体を含む)を使用することができる。望ましくは、長棒状のプラスチック材コーキング棒(図15参照)を有用に使用することができ、曲がり自在なものであればより良い。より望ましくは、空間Sをぴったりと満たすように、その断面が空間Sと対応する形状を有する長棒状が良い。
【0039】
図13に示す本発明のパネル組立セットは、支持部材10とパネル20が水平方向(図13のX方向)に差し込まれて、組立できることにより、建築物の壁体W自体はもちろん、前記壁体Wの末端部分、奥に位置する壁体W、または天井のようにスライドが不便な部分の施工時に有用に適用できる。
【0040】
図14〜図16に基づいて、図13に示すパネル組立セットによって建築物の壁体Wにパネル20を施工(組立)する方法を説明すれば次のようである。
【0041】
まず、図14に示すように、建築物の壁体Wに基準フレームFを固定する。ついで、前記基準フレームFに締結具30を利用して支持部材10を所定の間隔を置いて複数固定する。そして、パネル20を支持部材10に側方向にスライド方式で嵌め合わせるか、または水平方向(図13のX方向)に直接押し込む方式で挿入する。ついで、締結突条15の下側に形成された空間Sにパッキング材40を差し込むことで仕上げる。
【0042】
このような組立過程において、支持部材10にパネル20を嵌め合わせる段階に先立ち、前記基準フレームFにスペーサ50を付着させる過程をさらに含めばもっと良い。
【0043】
前記スペーサ50は、基準フレームFとパネル20との間に介在され、外圧が加えられる場合、パネル20が撓むことを防止するもので、これは、木材、金属材、シリコン、ゴム、合成樹脂成形体(発泡成形体を含む)などを使用することができる。望ましくは、基準フレームFとパネル20間の結合力を向上させるために、その表面が接着性を有するものであればもっと良い。例えば、前記スペーサ50は、バー状の角材に接着剤が塗布されて構成されるか、またはシリコンのように表面粘性によって自ら接着性を有するものを使用することができる。この際に、前記角材はその長手方向に中空が形成されたものを含む。より具体的な例として、前記スペーサ50は、木材、金属材、PVC圧出物、ゴム成形物、発泡ゴム成形物、シリコン成形物、発泡シリコン成形物、プラスチック成形物または発泡プラスチック成形物を使用するか、またはこれらの表面に接着剤を塗布されたものを使用することができる。
【0044】
以上説明した本発明の支持部材10とパネル20は、その材質において、金属材、合成数支材、木材またはこれらの組合を含む。具体的に、前記支持部材10は、アルミニウム合金または合成樹脂を有用に使用し、圧出成形して構成することができ、前記パネル20は、木材合板、中密度纎維板(MDF;Medium Density Fiberboard)、高圧積層板(HPL;High Pressure Laminate)、木粉と合成樹脂バインダーの混合物から加工されたものを有用に使用することができる。この際に、前記パネル20は、少なくとも外部に露出する表面に装飾紙などの視覚的効果を持たせるための表面紙が付着された外装パネルが望ましい。
【0045】
一方、以上で本発明のパネル施工(組立)方法を説明するにおいて、建築物の壁体Wに基準フレームFを設置する過程を含んで説明したが、建築物の壁体Wが扁平な場合であれば、前記基準フレームFの設置段階を排除することができる。具体的に、本発明の他の実施例によれば、建築物の壁体Wに直接支持部材10を取り付け、固定した後、これにパネル20を組立てて仕上げることができる。したがって、本発明によるパネル組立セットは、少なくとも以上で説明した支持部材10とパネル20を含んでなり、その施工(組立)方法は、少なくとも前記支持部材10とパネル20を組立てる段階を含んでなる。そして、場合によっては、例えば、建築物の壁体Wがデコボコした場合、平面を維持するために基準フレームFを取り付ける段階を含む。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、建築分野において建築物の表面を仕上げるのに有用に適用できる。前述したように、本発明は、パネル20を建築物に組立、施工するにおいて、パネル20をスライド方式または直接嵌め合わせ方式で簡便にかつ堅固に組立てることができ、使用する組立部品を節減し、施工が単純であり、施工コストが低くかかる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は従来技術によるパネルの施工方法を説明するための斜視図である。
【図2】図2は従来技術によるパネルの施工方法を説明するためのもので、図1の縦断面図である。
【図3】図3は本発明の第1実施例によるパネル組立セットにおいて、支持部材を示す斜視図である。
【図4】図4は本発明の第1実施例による組立セットにおいて、パネルを示す斜視図である。
【図5】図5は本発明の第1実施例によってパネルが建築物の壁体に施工された形態を示す組立断面図である。
【図6】図6は図3に示す支持部材の断面図である。
【図7】図7は本発明による支持部材の多様な具現例を示す断面図である。
【図8】図8は本発明による支持部材の多様な具現例を示す断面図である。
【図9】図9は本発明による支持部材の多様な具現例を示す断面図である。
【図10】図10は図9に示す支持部材を利用して建築物の壁体にパネルが施工された形態を示す組立断面図である。
【図11】図11は本発明の第2実施例を説明するためのもので、パネルが建築物の壁体に施工された形態を示す組立断面図である。
【図12】図12は図11に示す支持部材とパネルの断面図である。
【図13】図13は本発明の第3実施例を説明するためのもので、支持部材とパネルの構造及び組立過程を説明するための断面図である。
【図14】図14は本発明の第3実施例を説明するためのもので、建築物の壁体に基準フレームと支持部材が設置された形態を示す正面図である。
【図15】図15は本発明の第3実施例を説明するためのもので、パネルが支持部材に組立てられた形態の部分断面斜視図である。
【図16】図16は図15が組立てられた形態の縦断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
締結突条15が形成された支持部材10と、前記締結突条15が嵌め合わせられる締結溝25が形成されたパネル20とを含んでなることを特徴とするパネル組立セット。
【請求項2】
前記支持部材10は、基板12と、この基板12のいずれか一面に形成された締結突条15とを持ち、前記基板12には、締結具30が挿入される挿入孔16が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のパネル組立セット。
【請求項3】
前記締結突条15は、基板12に対して直角を成して伸びた連結部15aと、この連結部15aから延設され、両側にテーパー面Tを有する挿合部15bとを含んでなることを特徴とする、請求項2に記載のパネル組立セット。
【請求項4】
前記締結突条15は、基板12から延設され、両側にテーパー面Tを有する挿合部15bからなり、前記挿入孔16には、締結具30の頭部35が挿入、安着されるカウンターボア16aが形成されることを特徴とする、請求項2に記載のパネル組立セット。
【請求項5】
前記支持部材10の基板12には、締結突条15が形成された方向に支持突起18が突設されることを特徴とする、請求項3に記載のパネル組立セット。
【請求項6】
前記締結突条15の端部の幅D15が締結溝25の流入部の幅D25と同一にまたはそれより小さく構成され(D15≦D25)、前記締結突条15が締結溝25に結合された後に残っている余分の空間Sを仕上げるパッキング材40をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパネル組立セット。
【請求項7】
前記パッキング材40はプラスチック材コーキング棒であることを特徴とする、請求項6に記載のパネル組立セット。
【請求項8】
前記締結突条15は中空部15cが形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパネル組立セット。
【請求項9】
前記締結突条15は、基板12の長手方向に連続したバー状に形成されることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載のパネル組立セット。
【請求項10】
締結溝25が形成された支持部材10と、前記締結溝25に嵌め合わせられる締結突条15が形成されたパネル20とを含んでなることを特徴とするパネル組立セット。
【請求項11】
前記支持部材10は、基板12と、この基板12から伸びた隆起部14とを含み、前記隆起部14に締結溝25が形成され、前記締結溝25に嵌め合わせられる前記締結突条15は、パネル20の本体から延設され、両側にテーパー面Tを有する挿合部15bから構成されることを特徴とする、請求項10に記載のパネル組立セット。
【請求項12】
建築物にパネルを施工するパネル施工方法において、
建築物に、締結突条15の形成された支持部材10を固定する段階と;
締結溝25の形成されたパネル20を前記支持部材10の締結突条15に嵌め合わせ、組立てる段階と;を含むことを特徴とする、建築物のパネル施工方法。
【請求項13】
建築物にパネルを施工するパネル施工方法において、
建築物に、締結溝25の形成された支持部材10を固定する段階と;
締結突条15の形成されたパネル20を前記支持部材10の締結溝25に嵌め合わせ、組立てる段階と;を含むことを特徴とする、建築物のパネル施工方法。
【請求項14】
建築物にパネルを施工するパネル施工方法において、
建築物に基準フレームFを取り付ける段階と;
前記基準フレームFに締結突条15の形成された支持部材10を固定する段階と;
締結溝25の形成されたパネル20を前記支持部材10の締結突条15に嵌め合わせ、組立てる段階と;を含むことを特徴とする、建築物のパネル施工方法。
【請求項15】
前記支持部材10にパネル20を嵌め合わせ、組立てるに先立ち、前記基準フレームFにスペーサ50を付着する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の建築物のパネル施工方法。
【請求項16】
前記スペーサ50は表面に接着性を有するものを使用することを特徴とする、請求項15に記載の建築物のパネル施工方法。
【請求項17】
前記締結溝25に接着剤を塗布した後、前記パネル20を支持部材10に嵌め合わせ、組立てることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか一項に記載の建築物のパネル施工方法。
【請求項18】
前記締結突条15の端部の幅D15が締結溝25の流入部の幅D25と同一にまたはそれより小さく構成された(D15≦D25)ものを使用し、前記締結突条15を締結溝25に結合した後に残っている余分の空間Sにパッキング材40を差し込む段階をさらに含むことを特徴とする、請求項12〜16のいずれか一項に記載の建築物のパネル施工方法。
【請求項1】
締結突条15が形成された支持部材10と、前記締結突条15が嵌め合わせられる締結溝25が形成されたパネル20とを含んでなることを特徴とするパネル組立セット。
【請求項2】
前記支持部材10は、基板12と、この基板12のいずれか一面に形成された締結突条15とを持ち、前記基板12には、締結具30が挿入される挿入孔16が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のパネル組立セット。
【請求項3】
前記締結突条15は、基板12に対して直角を成して伸びた連結部15aと、この連結部15aから延設され、両側にテーパー面Tを有する挿合部15bとを含んでなることを特徴とする、請求項2に記載のパネル組立セット。
【請求項4】
前記締結突条15は、基板12から延設され、両側にテーパー面Tを有する挿合部15bからなり、前記挿入孔16には、締結具30の頭部35が挿入、安着されるカウンターボア16aが形成されることを特徴とする、請求項2に記載のパネル組立セット。
【請求項5】
前記支持部材10の基板12には、締結突条15が形成された方向に支持突起18が突設されることを特徴とする、請求項3に記載のパネル組立セット。
【請求項6】
前記締結突条15の端部の幅D15が締結溝25の流入部の幅D25と同一にまたはそれより小さく構成され(D15≦D25)、前記締結突条15が締結溝25に結合された後に残っている余分の空間Sを仕上げるパッキング材40をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパネル組立セット。
【請求項7】
前記パッキング材40はプラスチック材コーキング棒であることを特徴とする、請求項6に記載のパネル組立セット。
【請求項8】
前記締結突条15は中空部15cが形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパネル組立セット。
【請求項9】
前記締結突条15は、基板12の長手方向に連続したバー状に形成されることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載のパネル組立セット。
【請求項10】
締結溝25が形成された支持部材10と、前記締結溝25に嵌め合わせられる締結突条15が形成されたパネル20とを含んでなることを特徴とするパネル組立セット。
【請求項11】
前記支持部材10は、基板12と、この基板12から伸びた隆起部14とを含み、前記隆起部14に締結溝25が形成され、前記締結溝25に嵌め合わせられる前記締結突条15は、パネル20の本体から延設され、両側にテーパー面Tを有する挿合部15bから構成されることを特徴とする、請求項10に記載のパネル組立セット。
【請求項12】
建築物にパネルを施工するパネル施工方法において、
建築物に、締結突条15の形成された支持部材10を固定する段階と;
締結溝25の形成されたパネル20を前記支持部材10の締結突条15に嵌め合わせ、組立てる段階と;を含むことを特徴とする、建築物のパネル施工方法。
【請求項13】
建築物にパネルを施工するパネル施工方法において、
建築物に、締結溝25の形成された支持部材10を固定する段階と;
締結突条15の形成されたパネル20を前記支持部材10の締結溝25に嵌め合わせ、組立てる段階と;を含むことを特徴とする、建築物のパネル施工方法。
【請求項14】
建築物にパネルを施工するパネル施工方法において、
建築物に基準フレームFを取り付ける段階と;
前記基準フレームFに締結突条15の形成された支持部材10を固定する段階と;
締結溝25の形成されたパネル20を前記支持部材10の締結突条15に嵌め合わせ、組立てる段階と;を含むことを特徴とする、建築物のパネル施工方法。
【請求項15】
前記支持部材10にパネル20を嵌め合わせ、組立てるに先立ち、前記基準フレームFにスペーサ50を付着する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の建築物のパネル施工方法。
【請求項16】
前記スペーサ50は表面に接着性を有するものを使用することを特徴とする、請求項15に記載の建築物のパネル施工方法。
【請求項17】
前記締結溝25に接着剤を塗布した後、前記パネル20を支持部材10に嵌め合わせ、組立てることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか一項に記載の建築物のパネル施工方法。
【請求項18】
前記締結突条15の端部の幅D15が締結溝25の流入部の幅D25と同一にまたはそれより小さく構成された(D15≦D25)ものを使用し、前記締結突条15を締結溝25に結合した後に残っている余分の空間Sにパッキング材40を差し込む段階をさらに含むことを特徴とする、請求項12〜16のいずれか一項に記載の建築物のパネル施工方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
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【図6】
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【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2008−506873(P2008−506873A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−535621(P2007−535621)
【出願日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際出願番号】PCT/KR2006/002097
【国際公開番号】WO2007/032592
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(502202007)エルジー・ケム・リミテッド (224)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際出願番号】PCT/KR2006/002097
【国際公開番号】WO2007/032592
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(502202007)エルジー・ケム・リミテッド (224)
【Fターム(参考)】
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