説明

パルス波レーダー装置

【課題】本発明では、他のパルス波レーダー装置と混信することなく対象物を検出できるパルス波レーダー装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、搬送波を所定期間送出すると共に、及び前記搬送波を送信パルスで変調した測定用パルス波を送出する送信回路と、前記送信回路からの搬送波及び測定用パルス波を放射する送信アンテナと、前記送信アンテナから放射される測定用パルス波のうち対象物で反射した受信パルス波を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナからの受信パルス波を復調して受信パルスを出力する受信回路と、を備え、前記送信回路は、前記搬送波の送出後から前記搬送波のうち対象物で反射して前記受信アンテナに到来する反射波の消失までの消失期間を空けて前記搬送波の送出期間よりも狭いパルス幅の前記送信パルスで変調した前記測定用パルス波を送出することを特徴とするパルス波レーダー装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミリ波、又は準ミリ波帯を用いたパルス波レーダー装置に関する。特に、他のパルス波レーダー装置と混信することなく対象物を検出することのできるパルス波レーダー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、パルス波を送信してその反射した受信パルス波を受信することにより対象物までの距離を検出するパルス波レーダー装置がある。パルス波レーダー装置は、対象物までの往復距離が、送信パルス波を放射してから対象物で反射した受信パルス波を受信する迄の時間に光速を積算することにより求められることから、送信パルス波を放射してから対象物からの受信パルス波を受信する迄の時間を測定し、対象物までの距離を算出することができる(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
このようなパルス波レーダー装置では、送信パルス波の放射後、至近距離にある対象物で反射した受信パルス波を受ける用意を行う。例えば、衝突防止やオートクルーズを目的とするパルス波レーダー装置では、数十cmから数十mまでの広い範囲で対象物の位置を正確に検知することが要求される。
【特許文献1】特開2005−24563号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1等に記載されたパルス波レーダー装置が普及した場合には、パルス波レーダー装置が自己の送信した送信パルス波の反射した受信パルス波を受信しているときに、他のパルス波レーダー装置からの送信パルス波を受信すると、対象物からの受信パルス波として誤認識し、対象物を誤検出してしまう恐れが生じる。
【0005】
これを防止するには、パルス波レーダー装置は、他のパルス波レーダー装置が送信パルス波を送信している間、自装置からの送信パルス波の送信の動作を停止するように制御して他のパルス波レーダー装置との間での干渉を防止することが考えられる。その場合、他のパルス波レーダー装置の送信動作を検知するため、他のパルス波レーダー装置からの送信パルス波を間欠受信によってキャリアセンスすることが考えられる。
【0006】
しかし、前述したように、パルス波レーダー装置では、数十cmから数十mまでの広い範囲で対象物の位置を正確に検知することが要求されるため、パルス幅を1nsecと非常に狭くする必要がある。そのため、パルス波レーダー装置は、間欠受信の受信タイミングと他のパルス波レーダー装置からの送信パルス波の送信タイミングとが合わず、当該送信パルス波を受信できずに他のパルス波レーダー装置の送信動作を検知できないという問題が新たに生じてしまう。
【0007】
そこで、本発明では、このような状況下においても、他のパルス波レーダー装置と混信することなく対象物を検出することのできるパルス波レーダー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本願第一発明では、搬送波を送出した後に、搬送波の送出期間より狭いパルス幅の送信パルスで変調した測定用パルス波を送出して対象物の測定をすることとした。
【0009】
具体的には、本願第一発明は、搬送波を所定期間送出すると共に、及び前記搬送波を送信パルスで変調した測定用パルス波を送出する送信回路と、前記送信回路からの搬送波及び測定用パルス波を放射する送信アンテナと、前記送信アンテナから放射される測定用パルス波のうち対象物で反射した受信パルス波を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナからの受信パルス波を復調して受信パルスを出力する受信回路と、を備え、前記送信回路は、前記搬送波の送出後から前記搬送波のうち対象物で反射して前記受信アンテナに到来する反射波の消失までの消失期間を空けて前記搬送波の送出期間よりも狭いパルス幅の前記送信パルスで変調した前記測定用パルス波を送出することを特徴とするパルス波レーダー装置である。
【0010】
本発明では、予め送出期間の長い搬送波を送出した後に、搬送波の送出期間よりも狭いパルス幅の送信パルスで変調した測定用パルス波を送出して対象物の測定をする。そのため、本願パルス波レーダー装置からの搬送波を他のパルス波レーダー装置がキャリアセンスすれば、他のパルス波レーダー装置は、その周波数帯での使用を控えるようにすることができる。ここで、搬送波の送出期間を測定用パルス波の送出期間より長くしたため、他のパルス波レーダー装置は、当該搬送波を間欠受信したとしても容易にキャリアセンスすることができる。従って、本発明では、他のパルス波レーダー装置と混信することなく対象物を検出することができる。
【0011】
また、上記目的を達成するため、本願第二発明では、搬送波と搬送波の送出期間より狭いパルス幅の送信パルスで変調した測定用パルス波とを交互に繰り返して送出して対象物の測定をすることとした。
【0012】
具体的には、本願第二発明は、搬送波の所定期間の送出、及び前記搬送波を送信パルスで変調した測定用パルス波の送出を交互に繰り返し行う送信回路と、前記送信回路からの搬送波及び測定用パルス波を放射する送信アンテナと、前記送信アンテナから放射される測定用パルス波のうち対象物で反射した受信パルス波を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナからの受信パルス波を復調して受信パルスを出力する受信回路と、を備え、前記送信回路は、前記搬送波の送出後から前記搬送波のうち対象物で反射して前記受信アンテナに到来する反射波の消失までの消失期間を空けて前記搬送波の送出期間よりも狭いパルス幅の前記送信パルスで変調した前記測定用パルス波を送出し、前記測定用パルス波の送出後から前記受信アンテナにおける前記受信パルス波の受信の終了までの受信期間を空けて次の前記搬送波を送出することを特徴とするパルス波レーダー装置である。
【0013】
本発明では、送出期間の長い搬送波とパルス幅の狭い送信パルスで変調した測定用パルス波とを交互に繰り返して送出して対象物の測定をする。そのため、本願パルス波レーダー装置が測定用パルス波を送出しない間は、他のパルス波レーダー装置が本願パルス波レーダー装置からの搬送波をキャリアセンスしてその周波数帯での使用を控えるようにすることができる。ここで、搬送波の送出期間を測定用パルス波の送出期間より長くしたため、他のパルス波レーダー装置は、当該搬送波を間欠受信したとしても容易にキャリアセンスすることができる。従って、本発明では、他のパルス波レーダー装置と混信することなく対象物を検出することができる。
【0014】
上記第二発明に係るパルス波レーダー装置において、前記送信回路からの搬送波の送出期間は、前記搬送波の送出から前記次の搬送波の送出までの繰り返し送出期間の10%以上であることが望ましい。
【0015】
本発明では、搬送波の送出期間を繰り返し送出期間の10%以上とすることにより、他のパルス波レーダー装置が本願パルス波レーダー装置の使用する周波数帯域をキャリアセンスする確率を高くすることができる。
【0016】
上記第一又は第二発明に係るパルス波レーダー装置において、前記送信回路は、前記搬送波の少なくとも一部を通信用信号で変調して送出することが望ましい。
【0017】
本発明では、搬送波の一部を変調することにより、パルス波レーダー装置を利用して通信をすることが可能となる。
【0018】
上記パルス波レーダー装置において、前記送信回路は、前記搬送波の少なくとも一部を前記通信用信号である通信用パルスでパルス振幅変調し、前記送信回路における前記送信パルスのパルス幅は、前記通信用パルスのパルス幅の1%以下であることが望ましい。
【0019】
本発明では、パルス波レーダー装置の測定用パルス波の反射波の検出にはアベレージング技術等によって20dB以上のSNR(Signal to Noise Ratio)向上が期待できるが、アベレージング技術の適用できない通信用パルスではパルス幅を広くすることによって必要なSNRを確保することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明では、他のパルス波レーダー装置と混信することなく対象物を検出することのできるパルス波レーダー装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
【0022】
図1は、本発明のパルス波レーダー装置の実施形態の一例を説明するブロック図であって、パルス波レーダー装置の構成を説明するブロック図である。図1において、21はパルス波レーダー装置の基準となる発振信号を出力する発振器、22は発振信号を分周して基準信号を発生する基準信号発振器、23は基準信号を基に発生させた送信パルスをそのパルス幅を変化させて出力する可変幅パルス発生回路、24は搬送波周波数で発振する発振器、25は搬送波を送信パルスで変調して送信パルス波を出力する変調器、26は所定の情報を乗せた通信信号を発生させる通信信号発生回路、27は送信パルス波を通信信号で変調して出力する変調器、28は送信パルス波を放射する送信アンテナ、31は対象物からの受信パルス波を受信する受信アンテナ、32,33は受信パルス波を所定の利得で増幅して出力する高周波増幅器、34は受信パルス波を分離し互いに90度の位相差をつけてそれぞれ出力する90度移相器、35は搬送波周波数の信号を2つに分配してそれぞれ出力する分配器、36a,36bは受信パルス波を搬送波周波数の信号で復調しI信号又はQ信号の受信パルスとして出力するミキサ、37a,37bはI信号又はQ信号の受信パルスを所定の利得で増幅して出力する中間周波増幅器、38は基準電圧を発生する基準電圧発生回路、39a,39bはI信号又はQ信号の受信パルスと基準電圧とを比較して受信パルスを出力するコンパレータ、41はパルス波レーダー装置の動作全体を制御して対象物までの距離を算出する信号処理回路である。なお、対象物は、送信アンテナ28からの送信パルス波を反射するすべての物を含んでおり、図1において不図示である。
【0023】
発振器21、基準信号発振器22、可変幅パルス発生回路23、発振器24、変調器25、通信信号発生回路26及び変調器27は、送信回路に含まれる。また、発振器24、高周波増幅器32、高周波増幅器33、90度移相器34、分配器35、ミキサ36a,36b、中間周波増幅器37a,37b、基準電圧発生回路38及びコンパレータ39a,39bは、受信回路に含まれる。
【0024】
まず、図1において、パルス波レーダー装置10の送信系の構成を説明する。基準信号発振器22は、後述の信号処理回路41からの指令に応じて基準信号を発生し出力する。また、可変幅パルス発生回路23は、信号処理回路41からの指令に応じて基準信号発振器22からの基準信号のパルス幅を所定幅に変えて送信パルスとして出力する。これにより、パルス波レーダー装置10の送信回路が送出する送信パルス波の送出期間が決定される。
【0025】
パルス波レーダー装置10の送信回路が対象物の測定用の測定用パルス波を送信パルス波として送出する場合、可変幅パルス発生回路23の出力する送信パルスのパルス幅は、1ns以上、100ns以下であることが望ましい。パルス波レーダー装置10が検出する対象物までの距離は、15cmから15m程度である。そのため、パルス波レーダー装置10の送信回路が送信パルス波を受信パルス波と重ならないように送出するためには、送信パルスのパルス幅では1ns以上、100ns以下に相当する。また、パルス波レーダー装置10の送信回路は、送出期間の長い搬送波も送信パルス波として送出する。その場合、可変幅パルス発生回路23は、測定用パルス波の基となる送信パルスのパルス幅よりも広いパルス幅の送信パルスを出力する。この送信パルスのパルス幅は、測定用パルス波の基となる送信パルスのパルス幅の99倍程度、つまり、99ns以上、9900ns以下にして広く設定する。
【0026】
変調器25は、発振器24からの搬送波周波数の信号である搬送波を可変幅パルス発生回路23からの送信パルスで変調して測定用パルス波としての送信パルス波を出力する。また、パルス幅の広い送信パルスが可変幅パルス発生回路から出力された場合にも、変調器25は、発振器24からの搬送波を当該送信パルスで変調して搬送波としての送信パルス波を出力する。ここで、本実施形態では、搬送波及び測定用パルス波についていずれも発振器24からの搬送波を送信パルスで変調した送信パルス波として出力しているが、搬送波については、送信パルスで変調せずに、送出期間を規定して直接出力することとしてもよい。本実施形態のように、搬送波及び測定用パルス波についていずれも発振器24からの搬送波を送信パルスで変調した送信パルス波として出力すると送信パルスのパルス幅により送信パルス波の送出期間を規定できるため、搬送波及び測定用パルス波を同一経路で送出することができる。
【0027】
通信信号発生回路26は、所定の情報を乗せた通信信号を発生させて出力する。所定の情報は、パルス波レーダー装置10を搭載した自動車のID若しくは位置情報、パルス波レーダー装置10で検出された対象物までの距離情報、又は他のパルス波レーダー装置と同期を取るためのプリアンブルの情報、或いはこれらの組み合わせを例示できる。なお、位置情報を送信した場合には、送信動作を控えた他のパルス波レーダー装置は、その位置情報を基に周囲に存在する障害物の位置を把握することができる。通信信号発生回路26は、予め記憶した上記の情報を信号処理回路41からの指令に応じて通信信号に乗せて出力する。変調器27は、変調器25からの送信パルス波の一部を通信信号発生回路26からの通信信号で変調して出力する。変調器27での変調方式としては、AM(Amplitude Modulation)変調、FM(Frequency Modulation)変調、パルス振幅変調又はパルス幅変調等の変調方式を例示できる。このように、パルス波レーダー装置10は、搬送波の少なくとも一部を変調することにより、搬送波に情報を乗せて通信をすることが可能となる。
【0028】
ここで、変調器27がパルス振幅変調する場合、通信信号発生回路26は、通信信号として通信用パルスを出力することになる。この場合、測定用パルス波の基となる可変幅パルス発生回路23からの送信パルスのパルス幅は、通信信号発生回路26からの通信用パルスのパルス幅の1%以下であることが望ましい。パルス波レーダー装置10は、受信パルスの検出には送信パルスに同期して掃引ごとに受信パルスを積算するアベレージング技術によって20dB以上のSNR向上が期待できる。一方、通信用パルスの検出にはアベレージング技術の適用できないため、通信用パルスではパルス幅を広くすることによって必要なSNRを確保することができる。
【0029】
送信アンテナ28は、変調器27からの搬送波及び測定用パルス波を放射する。送信アンテナ28は複数のアンテナから構成されるものでもよい。
【0030】
次に、図1において、パルス波レーダー装置10の受信系の構成を説明する。受信アンテナ31は、対象物で反射し到来する反射波である受信パルス波を受信する。受信アンテナ31も送信アンテナ28と同様に、複数のアンテナから構成されるものでもよい。また、送受兼用アンテナであってもよい。高周波増幅器32,33は、受信パルス波を増幅して出力する。ミキサ36aは、90度移相器34からの受信パルス波を復調してI信号である受信パルスを出力する。復調に際しては、例えば、同期検波や包洛線検波等の非同期検波の通常の技術で実現できる検波方式を適用することができる。本実施形態では、パルス波レーダー装置10の使用する周波数帯のローカル信号を発振器24で発生させ、発生させたローカル信号に基づいて同期検波している。中間周波増幅器37aは、ミキサ36aからの受信パルスを増幅して出力する。コンパレータ39aは、中間周波増幅器37aからの受信パルスを基準電圧と比較し差分に応じた受信パルスを出力する。一方、ミキサ36bについても、90度移相器34からの受信パルス波を復調してQ信号としての受信パルスを出力する。また、中間周波増幅器37bは、ミキサ36bからの受信パルスを増幅して出力する。コンパレータ39bは、中間周波増幅器37bからの受信パルスを基準電圧と比較し差分に応じた受信パルスを出力する。
【0031】
信号処理回路41は、コンパレータ39a,39bから出力された受信パルスを取得し、取得した受信パルスの出力タイミングを記憶する。また、基準信号発振器22からの基準信号を取得し、取得した基準信号の出力タイミングを記憶する。これにより、送信回路としての変調器27から送信パルス波が出力されてから、受信回路としてのコンパレータ39a,39bから受信パルスが出力されるまでの時間が算出できるため、変調器27からコンパレータ39a,39bまでの信号処理による遅延時間を考慮すれば送信アンテナ28から放射された送信パルス波が対象物で反射し受信アンテナ31に戻ってくる時間を算出して対象物までの距離を算出することができる。また、送出期間の長い搬送波の送出、及び送出期間の短い測定用パルス波の送出の動作を制御するため、信号処理回路41は、予め記憶した受信パルスの出力タイミングに基づいて基準信号発振器22での基準信号の出力タイミング及び可変幅パルス発生回路23でのパルス幅の調整を制御する。さらに、搬送波によって通信する場合には、信号処理回路41は、可変幅パルス発生回路23がパルス幅の広い送信パルスを出力するのと同じタイミングで通信信号発生回路26に通信信号を発生させる指令を出す。通信信号発生回路26が複数の情報を有している場合には、いずれかを選択する指令を出すこともできる。
【0032】
ここで、図1及び後述のタイミングチャートを参照して、パルス波レーダー装置10での信号処理動作について説明する。
【0033】
図2は、パルス波レーダー装置で送出する送信パルス波の送出タイミングを示すタイミングチャートの一例を示した図である。図2において、61は図1のパルス波レーダー装置10の送信回路から送出される搬送波、62はパルス波レーダー装置10の送信回路から送出される測定用パルス波、71は搬送波の送出期間、72は搬送波のうち対象物で反射して受信アンテナ31に到来する反射波である受信パルス波の消失期間、73は測定用パルス波の送出期間、74は測定用パルス波に対応する受信パルス波の受信期間である。なお、時間軸の正方向は、図面右側である。
【0034】
まず、図1のパルス波レーダー装置10の送信回路から図2の搬送波61を送出させるため、図1の信号処理回路41は、基準信号発振器22に指令信号を出力する。また、可変幅パルス発生回路23にパルス幅を変化させるための指令信号を出力する。基準信号発振器22は、信号処理回路41からの指令に応じて基準信号を出力する。また、可変幅パルス発生回路23は、信号処理回路41からの指令に応じて基準信号発振器22からの基準信号のパルス幅を所定のパルス幅に調整し、パルス幅の広い送信パルスとして出力する。そして、変調器25は、発振器24からの搬送波を可変幅パルス発生回路23からの送信パルスで変調して出力する。図2では、図1の通信信号発生回路26が通信信号を発生しない場合のタイミングチャートを示している。この場合、変調器27は、変調器25からの送信パルス波を搬送波61としてそのまま送信アンテナ28に向けて出力する。これにより、パルス波レーダー装置10の送信回路は、長い送出期間71の搬送波61を送出することができる。
【0035】
変調器27から送信アンテナ28を介して放射された図2の搬送波61は、不図示の対象物で反射して受信アンテナ31に到来する。受信アンテナ31で受信された受信パルス波は、高周波増幅器32,33、90度移相器34、ミキサ36a,36b及び中間周波数増幅器37a,37bを介して、最終的にコンパレータ39a,39bから受信パルスとして出力され信号処理回路41で取得される。信号処理回路41は、コンパレータ39a,39bからの受信パルスの出力タイミングを記憶する。
【0036】
次に、信号処理回路41は、前述のようにパルス波レーダー装置10の送信回路から送出期間71の搬送波61を送出させる指令信号を基準信号発振器22に出力した後に、パルス波レーダー装置10の送信回路から図2の測定用パルス波62を送出させるための指令信号を基準信号発振器22に出力する。ここで、パルス波レーダー装置10の外部には搬送波61を反射する対象物が複数存在するため、信号処理回路41は、図2の搬送波61に対応する受信パルス波を複数回受信することになる。そのため、信号処理回路41は、変調器27が搬送波61を出力した後、変調器27から出力された図2の搬送波61のうち対象物で反射した反射波である受信パルス波が消失するまでの消失期間72を空けて基準信号発振器22に指令信号を出力する。実際は、信号処理回路41は、コンパレータ39a,39bからの受信パルスを受信しなくなった時を受信パルス波の消失時と検知することができる。ここで、「期間を空けて」とは、少なくともその期間空いていればよいことを意味する。また、「消失期間」とは、パルス波レーダー装置10における対象物の最大検知距離に対象物が存在しているとしたときに、その対象物からの反射波の受信を終えるまでの期間を意味する。以下同様である。
【0037】
また、信号処理回路41は、可変幅パルス発生回路23にパルス幅を変化させるための指令信号を出力する。基準信号発振器22は、信号処理回路41からの指令に応じて基準信号を出力する。可変幅パルス発生回路23は、信号処理回路41からの指令に応じて基準信号発振器22からの基準信号のパルス幅を対象物の測定距離に応じて予め定められた所定のパルス幅に調整し、搬送波61の送出期間71より狭いパルス幅の送信パルスとして出力する。変調器25は、発振器24からの搬送波を可変幅パルス発生回路23からの送信パルスで変調して出力する。変調器27は、変調器25からの送信パルス波を測定用パルス波62としてそのまま送信アンテナ28に向けて出力する。このように、パルス波レーダー装置10は、図2の搬送波61と測定用パルス波62との間に消失期間72を設けることで搬送波61に対応する受信パルス波と測定用パルス波に対応する受信パルス波との混信を防止している。
【0038】
変調器27から送信アンテナ28を介して放射された図2の測定用パルス波62は、不図示の対象物で反射して受信アンテナ31に到来する。受信アンテナ31で受信された受信パルス波は、高周波増幅器32,33、90度移相器34、ミキサ36a,36b及び中間周波数増幅器37a,37bを介して、最終的にコンパレータ39a,39bから受信パルスとして出力され信号処理回路41で取得される。信号処理回路41は、コンパレータ39a,39bからの受信パルスの出力タイミングを記憶し、当該出力タイミングと基準信号発振器22からの基準信号の出力タイミングとから対象物までの距離を算出する。
【0039】
このように、パルス波レーダー装置10は、図2に示すように予め長い送出期間71の搬送波61を送出した後に、消失期間72を空けて搬送波61の送出期間71よりも狭いパルス幅の送信パルスで変調した測定用パルス波62を送出して対象物の測定をする。そのため、パルス波レーダー装置10からの搬送波61を他のパルス波レーダー装置がキャリアセンスすれば、他のパルス波レーダー装置は、その周波数帯での使用を控えるようにすることができる。ここで、図2の搬送波61の送出期間71を測定用パルス波62の送出期間73より長くしたため、他のパルス波レーダー装置は、搬送波61を間欠受信したとしても容易にキャリアセンスすることができる。従って、パルス波レーダー装置10は、他のパルス波レーダー装置と混信することなく対象物を検出することができる。
【0040】
ここで、パルス波レーダー装置10は、図2の測定用パルス波62を送出した後に再度搬送波61に相当する次の搬送波を送出することとしてもよい。この場合、パルス波レーダー装置10の外部には測定用パルス波62を反射する対象物が複数存在するため、信号処理回路41は、図2の測定用パルス波62に対応する受信パルス波を対象物の測定距離に応じて複数回受信することになる。そのため、パルス波レーダー装置10の送信回路から次の搬送波を送出させるため、信号処理回路41は、変調器27からの測定用パルス波62の出力後から、測定用パルス波62のうち対象物で反射した反射波である受信パルス波の受信を終了するまでの受信期間74を空けて基準信号発振器22に指令信号を出力する。これにより、パルス波レーダー装置10は、測定用パルス波62に対応する受信パルス波と搬送波61に相当する次の搬送波に対応する受信パルス波との混信を防止することができる。
【0041】
次に、図3を参照して、パルス波レーダー装置10での信号処理動作の他の実施形態について説明する。
【0042】
図3は、パルス波レーダー装置で送出する送信パルス波の送出タイミングを示すタイミングチャートの一例を示した図である。図3において、63a,63b,63cは図1のパルス波レーダー装置10の送信回路から送出される搬送波、64a,64b,64cはパルス波レーダー装置10の送信回路から送出される測定用パルス波、75a,75b,75cは搬送波の送出期間、76a,76b,76cは搬送波のうち対象物で反射して受信アンテナ31に到来する反射波である受信パルス波の消失期間、77a,77b,77cは測定用パルス波の送出期間、78a,78b,78cは測定用パルス波に対応する受信パルス波の受信期間である。なお、時間軸の正方向は、図面右側である。
【0043】
図3は、図2で説明した搬送波及び測定用パルス波の送信を交互に繰り返して行う形態を示している。つまり、図1のパルス波レーダー装置10の送信回路は、搬送波63aの送出後から搬送波63aのうち対象物で反射して受信アンテナ31に到来する反射波の消失までの消失期間76aを空けて搬送波63aの送出期間75aよりも狭いパルス幅の送信パルスで変調した測定用パルス波64aを送出し、測定用パルス波64aの送出後から受信アンテナ31における受信パルス波の受信の終了までの受信期間78aを空けて次の搬送波63bを送出する動作を繰り返して行う。搬送波63a,63b,63c及び測定用パルス波64a,64b,64cの処理手順は、図2で説明した搬送波61及び測定用パルス波62と同様である。また、消失期間76a,76b,76c及び受信期間78a,78b,78cの長さの設定方法は、図2で説明した消失期間72及び受信期間74と同様であるため説明は省略する。図3では、搬送波及び測定用パルス波をそれぞれ3回送出した形態について示しているが、パルス波レーダー装置10は、測定用パルス波64cの送出以降も次の搬送波及び次の測定用パルス波が交互に繰り返して送出している。なお、搬送波と測定用パルス波とを交互に繰り返して送出する限り、送出動作開始時には搬送波と測定用パルス波のいずれを最初に送出することとしてもよいし、送出動作終了時には搬送波と測定用パルス波のいずれを最後とすることとしてもよい。
【0044】
本実施形態では、図3に示すように送出期間の長い搬送波63a,63b,63cとパルス幅の狭い送信パルスで変調した測定用パルス波64a,64b,64cとを交互に繰り返して送出して対象物の測定をする。そのため、図1のパルス波レーダー装置10が測定用パルス波64a,64b,64cを送出しない間は、他のパルス波レーダー装置がパルス波レーダー装置10からの搬送波63a,63b,63cをキャリアセンスしてその周波数帯での使用を控えるようにすることができる。ここで、搬送波63a,63b,63cの送出期間75a,75b,75cを測定用パルス波64a,64b,64cの送出期間77a,77b,77cより長くしたため、他のパルス波レーダー装置は、搬送波63a,63b,63cを間欠受信したとしても容易にキャリアセンスすることができる。従って、パルスレーダー装置10は、他のパルス波レーダー装置と混信することなく対象物を検出することができる。
【0045】
また、図3に示すように、搬送波及び測定パルス波を交互に繰り返して送出する場合、図1のパルス波レーダー装置10の送信回路からの搬送波の送出期間は、搬送波の送出から次の搬送波の送出までの繰り返し送出期間の10%以上であることが望ましい。ここで、図3において繰り返し送出期間は、数字符号が同一の期間の長さを同一とすると、送出期間75a、消失期間76a、送出期間77a及び受信期間78aを足し合わせた長さで表すことができる。この繰り返し送出期間は、対象物の測定距離に応じて決定することができ、搬送波及び測定用パルス波の反射波の消失期間を考慮して、パルス波レーダー装置10の最大検出距離に対応する電波の伝搬往復時間の2倍に搬送波及び測定用パルス波の送出期間を足し合わせた長さよりも長く設定することが望ましい。例えば、測定用パルス波の送出期間を1ns(最小検知距離15cm)、搬送波の送出期間を400nsとし、最大検知距離を40mとした場合、伝搬往復時間は約267nsとなるため、繰り返し送出期間を935nsよりも長い1μsに設定する。このようにして搬送波63aの送出期間75aを繰り返し送出期間の10%以上とすることにより、他のパルス波レーダー装置が図1のパルス波レーダー装置10の使用する周波数帯域をキャリアセンスする確率を高くすることができる。
【0046】
ここで、図3では、搬送波63a,63b,63cを測定用パルス波と次の測定用パルス波との間でそれぞれ1回送出する形態を示しているが、図1のパルス波レーダー装置10は、測定用パルス波と次の測定用パルス波との間で搬送波を複数回連続して送出することとしてもよい。同様に、図3では、測定用パルス波64a,64b,64cは、それぞれ搬送波と次の搬送波との間でそれぞれ1回送出する形態を示しているが、パルス波レーダー装置10は、搬送波と次の搬送波との間で測定用パルス波を複数回連続して送出することとしてもよい。
【0047】
搬送波を複数回連続して送出することとした場合、例えば、パルス波レーダー装置10は、対象物の測定距離に応じた繰り返し送出期間で搬送波を複数回連続して送出する。このとき、搬送波に対応する受信パルス波が規則的でない場合、他のパルス波レーダー装置からの送信パルス波を受信しているとも考えられる。この場合、搬送波の送出期間を長く設定し、他のパルス波レーダー装置のキャリアセンスの機会を増加させるようにする。実際には、搬送波に対応する受信パルス波が規則的となるように搬送波の送出期間を調整することができる。その後、測定用パルス波を搬送波と次の搬送波との間に送出して対象物を測定する。また、測定パルス波を複数回連続して送出することとした場合には、測定パルス波に対応する受信パルス波の受信時間を平均化して対象物までの測定距離を補正することができる。
【0048】
次に、図4を参照して、パルス波レーダー装置10での信号処理動作の他の実施形態について説明する。
【0049】
図4は、パルス波レーダー装置で送出する送信パルス波の送出タイミングを示すタイミングチャートの一例を示した図である。図4において、65a,65b,65cは図1のパルス波レーダー装置10の送信回路から送出される搬送波、66a,66b,66cはパルス波レーダー装置10の送信回路から送出される測定用パルス波、81a,81b,81cは搬送波の送出期間、82a,82b,82cは搬送波のうち対象物で反射して受信アンテナ31に到来する反射波である受信パルス波の消失期間、83a,83b,83cは測定用パルス波の送出期間、84a,84b,84cは測定用パルス波に対応する受信パルス波の受信期間である。なお、時間軸の正方向は、図面右側である。
【0050】
図4は、図3で説明した搬送波及び測定用パルス波の送信を交互に繰り返して行う形態において各搬送波63a,63b,63cをさらに変調して送出する形態を示している。つまり、図1のパルス波レーダー装置10の送信回路は、変調器27において変調器25からの送信パルス波の少なくとも一部を通信信号発生回路26からの通信用信号で変調して送出する。この場合、信号処理回路41は、搬送波65aとしての送信パルス波の基となる送信パルスのパルス幅を変化させるための指令信号を可変幅パルス発生回路23に出力するのと同時に、通信信号発生回路26に通信信号を発生させるための指令信号を出力する。通信信号発生回路26は、信号処理回路41からの指令に応じて前述した自動車のID等の情報を乗せた通信信号を発生させて出力する。変調器27は、変調器25からの送信パルス波を通信信号発生回路26からの通信信号で変調して図4の搬送波65aとして出力する。図4では、搬送波65b,65cについても同様に変調して送出する形態を示しているが、搬送波の変調は、例えば、搬送波65aについては行い、次の搬送波については行わないとしてもよい。また、搬送波65a,65b,65cは、それぞれ搬送波65a,65b,65cの送出期間81a,81b,81cの全体に渡って変調されているが、通信信号に乗せる情報量に応じて搬送波の少なくとも一部が変調されていればよい。なお、搬送波と測定用パルス波とを交互に繰り返して送出する限り、送出動作開始時には搬送波と測定用パルス波のいずれを最初に送出することとしてもよいし、送出動作終了時には搬送波と測定用パルス波のいずれを最後とすることとしてもよい。
【0051】
搬送波65a,65b,65c及び測定用パルス波66a,66b,66cについての変調器25までの処理手順は、図3で説明した搬送波63a,63b,63c及び測定用パルス波64a,64b,64cの処理手順と同様である。また、消失期間82a,82b,82c及び受信期間84a,84b,84cの長さの設定方法は、図3で説明した消失期間76a,76b,76c及び受信期間78a,78b,78cと同様であるため説明は省略する。図4では、搬送波及び測定用パルス波をそれぞれ3回送出した形態について示しているが、パルス波レーダー装置10は、測定用パルス波66cの送出以降も次の搬送波及び次の測定用パルス波が交互に繰り返して送出している。このようにして、搬送波の少なくとも一部を搬送波65a,65b,65cのように変調することにより、搬送波に情報を乗せて通信をすることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明のパルス波レーダー装置は、車両の衝突防止や車線変更アシストを目的としたパルス波レーダー装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】1実施形態に係るパルス波レーダー装置の構成を説明するブロック図である。
【図2】図1のパルス波レーダー装置で送出する送信パルス波の送出タイミングを示すタイミングチャートの一例を示した図である。
【図3】図1のパルス波レーダー装置で送出する送信パルス波の送出タイミングを示すタイミングチャートの一例を示した図である。
【図4】図1のパルス波レーダー装置で送出する送信パルス波の送出タイミングを示すタイミングチャートの一例を示した図である。
【符号の説明】
【0054】
10:パルス波レーダー装置、21:発振器、22:基準信号発振器、23:可変幅パルス発生回路、24:発振器、25:変調器、26:通信信号発生回路、27:変調器、28:送信アンテナ
31:受信アンテナ、32:高周波増幅器、33:高周波増幅器、34:90度移相器、35:分配器、36a,36b:ミキサ、37a,37b:中間周波増幅器、38:基準電圧発生回路、39a,39b:コンパレータ、41:信号処理回路
61:搬送波、62:測定用パルス波、71:送出期間、72:消失期間、73:送出期間、74:受信期間
63a,63b,63c:搬送波、64a,64b,64c:測定用パルス波、65a,65b,65c:搬送波、66a,66b,66c:測定用パルス波、75a,75b,75c:送出期間、76a,76b,76c:消失期間、77a,77b,77c:送出期間、78a,78b,78c:受信期間、81a,81b,81c:送出期間、82a,82b,82c:消失期間、83a,83b,83c:送出期間、84a,84b,84c:受信期間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送波を所定期間送出すると共に、及び前記搬送波を送信パルスで変調した測定用パルス波を送出する送信回路と、前記送信回路からの搬送波及び測定用パルス波を放射する送信アンテナと、前記送信アンテナから放射される測定用パルス波のうち対象物で反射した受信パルス波を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナからの受信パルス波を復調して受信パルスを出力する受信回路と、を備え、
前記送信回路は、前記搬送波の送出後から前記搬送波のうち対象物で反射して前記受信アンテナに到来する反射波の消失までの消失期間を空けて前記搬送波の送出期間よりも狭いパルス幅の前記送信パルスで変調した前記測定用パルス波を送出することを特徴とするパルス波レーダー装置。
【請求項2】
搬送波の所定期間の送出、及び前記搬送波を送信パルスで変調した測定用パルス波の送出を交互に繰り返し行う送信回路と、前記送信回路からの搬送波及び測定用パルス波を放射する送信アンテナと、前記送信アンテナから放射される測定用パルス波のうち対象物で反射した受信パルス波を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナからの受信パルス波を復調して受信パルスを出力する受信回路と、を備え、
前記送信回路は、前記搬送波の送出後から前記搬送波のうち対象物で反射して前記受信アンテナに到来する反射波の消失までの消失期間を空けて前記搬送波の送出期間よりも狭いパルス幅の前記送信パルスで変調した前記測定用パルス波を送出し、前記測定用パルス波の送出後から前記受信アンテナにおける前記受信パルス波の受信の終了までの受信期間を空けて次の前記搬送波を送出することを特徴とするパルス波レーダー装置。
【請求項3】
前記送信回路からの搬送波の送出期間は、前記搬送波の送出から前記次の搬送波の送出までの繰り返し送出期間の10%以上であることを特徴とする請求項2に記載のパルス波レーダー装置。
【請求項4】
前記送信回路は、前記搬送波の少なくとも一部を通信用信号で変調して送出することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のパルス波レーダー装置。
【請求項5】
前記送信回路は、前記搬送波の少なくとも一部を前記通信用信号である通信用パルスでパルス振幅変調し、
前記送信回路における前記送信パルスのパルス幅は、前記通信用パルスのパルス幅の1%以下であることを特徴とする請求項4に記載のパルス波レーダー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−198922(P2007−198922A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−18245(P2006−18245)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】