説明

パージ回路を一体化したバルブテスト装置及びバルブテスト方法

【課題】バルブを車の変速機から取り外した後に、容易に、確実にテストすることができるバルブテスト装置を提供する。
【解決手段】自動変速機のバルブなどの流体制御バルブが、好ましい状態で動作しているかどうかを判定するためのバルブテスト装置及び方法である。本発明の装置及び方法は、加圧流体がバルブを通過し、流量計測手段まで流れることにより、バルブを通過する流体の流量を測定することができる。バルブ内の汚染物質が原因で、許容流量よりも少ない量の流量をバルブが示すことから、本発明の装置及び方法は、バルブを通過する作動流体が通常流れていく方向とは逆の方向で、パージ流体がバルブを流れていくことができるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体制御装置、特に車の自動変速機に用いられる流体制御バルブの状態をテストするための装置及び方法に関するものである。より詳しくは、本発明は、その流体制御装置が、許容流量を越える流量を示すかどうかを判定するための装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の自動変速機は、その設計及び構成に、一般に複数の流体制御バルブを使用している。そのようなバルブは、例えば、シフトソレノイド、圧力調整ソレノイド、及び圧力スイッチの形態をしている。
【0003】
これらのバルブは、様々な設計がある。しかし、通常は自動変速機の一部を通過する流体の経路を調整する又は制限するように動作する。例えば、バルブは、動作可能なバルブスプールを連動させるソレノイド又は類似の作動装置を含むハウジングを備えている。バルブスプールは、ハウジングのチャンバ内で動作し、バルブを通過する流体の流れを調整するように動作する。そのため、これらバルブは、自動変速機を通過する流体の流れを調整するのに使用することもでき、それによりその中で所望の切り替え操作をすることができるようにする。
【0004】
そのようなバルブは、様々な理由から、動作上の問題を生じることがある、又は動作不能になることがある。例えば、汚染物質が、自動変速機に供給する流体に存在する、又は存在するようになることにより、バルブ内を循環するようになることもある。これら汚染物質は、例えば、土又はガスケット部材の破片などを含む。バルブ内を移動中に、1つ或いは複数の破片が、スプール、又はスプールが動作するチャンバ内にとどまってしまうこともある。破片の大きさがかなり大きい場合、又は十分な量の破片が蓄積されている場合、バルブスプールの動作及びバルブの動作に、悪影響を及ぼすことがある。
【0005】
様々な自動変速機のバルブが、ばね付勢されるチェックバルブ又は同様な装置を付勢するように構成された先端を備えるバルブスプールを使用している。したがって、バルブスプールの先端が、長期間にわたって、そのチェックバルブに繰り返し接触した後、変形してしまうこともあり得る。バルブスプールのそのような変形は、バルブの故障原因となることもあり、また変速機を通過する流体を調整する能力に悪影響を及ぼすこともある。
【0006】
様々な理由から、自動変速機全体が正常に動作しなくなる又は故障することがあるが、その理由の全てが、変速機内部に配置された流体制御バルブに関連するものではない。さらに、1つ或いは複数の流体制御バルブに問題があるために、自動変速機が正常に動作しなくなる又は故障することがあるが、その場合、それら問題のあるバルブ以外のバルブは正常に動作している。
【0007】
自動変速機を交換すると著しくコストがかかるため、正常に動作しなくなった又は故障した変速機は、改造又は再生されることが多い。そのような場合、自動変速機のバルブが、正しく動作しているかどうかをわかるようにすることが求められる。ある公知の装置は、バルブが変速機の内部にあるときに、バルブをテストするように構成されているが、実際はそのテストの多くはバルブが変速機から取り外された後に行われている。
【0008】
上述したように、1つの自動変速機が、複数のバルブを備えていることがある。したがって、自動変速機を改造する、又はある変速機からのバルブを別の変速機で使用するためにテストをするときに、バルブが適切な動作をするかどうか、迅速に、正確に、確実に、バルブをチェックすることができる手段を備えていることも求められる。これは、特に大量のバルブを頻繁にテストするような製造環境(例えば、自動車の変速機の製造環境)に関係するものである。
【0009】
現在周知の装置及び方法は、これらの要求を満足させるものではない。バルブが変速機に設置されている状態で、バルブをテストするように設計された上述の装置は、そのような環境では使用することができないことは明らかである。さらに、様々な理由から、そのバルブが正常に動作しないこともある。その理由のいくつかは、バルブを使いものにならなくするものであり、またその理由のいくつかは、バルブを容易に修理することができるようなものである。例えば、軽微な汚染の存在により、又はバルブのステム或いはスプールの変形などのより深刻な問題により、バルブが許容できないようなレベルのフロー特性を示すことがある。バルブをテストするための現在周知の装置及び方法は、そのような問題を容易に区別することができない、したがって廃棄する必要のない使用可能なバルブまで廃棄させることになる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のバルブテスト装置及びその使用方法は、上述したようなバルブを、車の変速機から取り外した後に、容易に、確実にテストすることを可能にする。本発明の装置は、バルブをテストする際、そのバルブを受容し、保持するように設計されている。本発明の装置は、バルブが変速機に設置されたときに、その中を通過する作動流体が流れていく通常の方向と同じ方向で、流体の流れがテストするバルブを通過していくようにする。本発明の装置は、バルブを通過する流体の流量を測定するのに適切な流量計又はその他の計測器を含む。測定した流量を、流量の期待値と比較することによって、バルブに許容流量を越える流量が流れているか、すなわち再利用することができるかどうかを判定することができる。
【0011】
本発明の装置は、汚染物質によりバルブが許容流量よりも少ない量の流量を示し、またより深刻な欠陥によりバルブが許容流量よりも少ない量の流量を示すことを可能にすることから、本発明は、バルブ内部に存在し得る汚染物質を除去するように設計される。そのようにするために、本発明の装置は、バルブが変速機に取り付けられたときに、作動流体がバルブ内を流れていく通常の方向とは逆の方向で、流体がバルブを通過していくようにすることもできる。この流体の逆向きの流れは、バルブを通過する流体に悪影響を与える十分な大きさの様々な汚染物質を除去するのに概ね十分な流れである。逆向きの流体の流れは、バルブが最初に許容流量よりも少ない量の流量を示したときだけ使用されるようにすることもできる。また、許容流量よりも少ない量の流量を示す測定値が、汚染だけによるものではないことを確実にわかるようにするため、バルブを通過する流体を逆向きに流れさせるための経路が、最初のバルブテストを行う前に用意されるようにすることもできる。したがって、本発明の装置及び方法を用いることによって、ユーザは、バルブが許容流量よりも少ない量の流量を示すのは、汚れだけが原因ではなく、むしろバルブを使いものにならなくするようなバルブの変形が原因であることを合理的に示すことができる。
【0012】
本発明の装置及び方法は、ユーザが大量のバルブを迅速に、効率的にテストすることができるようにする。ユーザは、許容流量未満の流量を示す各バルブについて、詳細な検査(及び頻繁に破壊検査)を実施することなく、バルブを再利用することができるかどうかを確実に判定することができる。したがって、本発明の装置及び方法は、ユーザがバルブを処理し、変速機を改造する能力を大きく改善する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の特徴は、図面及び例示的な実施形態の説明から容易に理解されるであろう。複数の図面で参照する同一の又は同等な機能を有するものは、類似した参照符号を付与している。
【0014】
本発明の例示的な実施形態のバルブテスト装置5を、図1〜図2の概略図で示す。実際のテスト装置5は、様々な形態をしていて良く、例えば、米国特許番号第6,038,918号に開示されている携帯型ユニットに類似した形態であって良い。テスト装置5は、そのデザイン及び構造をより単純化することもでき、また持ち運びが可能であっても、可能でなくても良い。例えば、米国特許番号第6,038,918号と対照的に、本発明のテスト装置を、バルブのテストが行われる場所に備えられた作業台又はその他のテスト用スタンドに確実に取り付けられるようにすることもできる。
【0015】
いずれにしろ、バルブ10(図3を参照されたい)はテストする際に、テスト装置5のバルブレセプタクル15に受容され、保持されるようにするのが好ましい。バルブレセプタクル15は、バルブを受容するのに適切な大きさ及び形状をした孔であって良く、例えば、金属、樹脂、又はその他の材料のブロックに備えられるようにすることができる。パージポート20、テストポート25、及び排出ポート30は、全て、バルブレセプタクル15と連通するように図示されている。加圧流体の供給源(図示なし)は、パージポート20(図1を参照されたい)及びテストポート25(図2を参照されたい)の両者に接続される。加圧流体は、空気、オイル、又は当業者には公知のその他の複数の流体を含み得る。
【0016】
好ましくは、切り替え弁、例えばトグルバルブ35が、加圧流体の供給源並びにパージポート20及びテストポート25の間に接続される。電気ソレノイドにより作動される切り替え弁及び様々なその他の種類の切り替え弁を、トグルバルブ35の代わりに使用することができることは当業者には明らかであろう。トグルバルブ35又はその他の切り替え弁は、加圧流体の供給源からの加圧流体が、テスト装置5のパージポート20又はテストポート25に選択的に送られるように切り替えられる。好ましくは、トグルバルブ35又はその他の切り替え弁は、三方向の又は中央でブロックされる構造をしたものであり、切り替え弁が、中央又はニュートラルな位置にあるとき、加圧供給源からの流体が、バルブ10に流れないようにする。
【0017】
本発明を使用してテストする変速機のバルブ10の例示的な実施形態の断面図を図3aに図示する。バルブ10の閉鎖位置及び開放位置を、それぞれ、図3b及び図3cの拡大図で見ることができる。図示したように、バルブ10は、直線的に動作可能なバルブスプール45を備える本体40を含む。バルブスプール45の直線的な動作により、作動流体が、バルブ10を通過し、変速機の特定の部分に流れることを可能にする、又は禁止する。図3a及び図3bの実施形態では、バルブスプール45は、励起されたソレノイド55によって、図に示された(閉鎖)位置に付勢される。ソレノイド55によってバルブスプール45がこの位置に維持されるとき、バルブ10に進入する流体Fは、チェックボール60をバルブに固定するようにし、バルブ10を通過する流体Fの経路を封鎖する。
【0018】
バルブ10をテストするとき、ソレノイド55を励起させるために、電力の供給源が備えられるようにすることもできる。この機能の必要性は、テストを実施する特定のバルブが、通常は開放しているバルブなのか、又は通常は閉鎖しているバルブなのかによるであろう。
【0019】
図3cに図示するように、ひとたびソレノイド55の電源が切られると、バルブスプール45は、ばねSによって下向きに押し進められる。この位置では、バルブスプール45のプランジャチップ50部分がチェックボール60を移動させるので、流体Fがバルブ10を通過することができるようにする。プランジャチップ50がチェックボール60と繰り返し接触することにより、プランジャチップ50が変形すると、バルブを使いものにならなくするようなバルブの欠陥が発生することを理解されたい。
【0020】
図1に図示するように、トグルバルブ35が第1の位置、即ちパージ位置に切り替えられると、加圧流体の供給源からの加圧流体が、テスト装置5のパージポート20を介してバルブレセプタクル15に流入し、そしてバルブ10に流入する。この流体の流れの方向は、バルブ10を通過していく作動流体の通常の流れの方向とは逆の方向である。パージ流体の流れは、バルブ10を通過し、排出ポート30を介してテスト装置5から排出される。パージ流体の流れは、テストポート及び排出ポート30の間に配置されたばね付勢されるシャトルバルブ65により、テストポート25への進入が防止される。図に示すように、シャトルバルブ65の通常の付勢位置は、パージ流体が排出ポート30に流れるようにするけれども、テストポート20への経路は遮断するような位置である。
【0021】
パージ流体は、バルブ10が変速機内に取り付けられていた間にバルブに蓄積された土又はその他の破片などの様々な汚染物質を除去するべく用いられる。流量の低下を引き起こすような汚染物質は、バルブ内の様々な場所で収集して良い。しかしながら、ほとんどのバルブは、フィルタスクリーン70を備えており、ほとんどの場合、それは図に示す位置に配置され、収集した汚染物質を収容する。
【0022】
バルブが変速機に設置されているとき、バルブ10を通過していく作動流体の流れは1つの方向のみに生じるため、汚染物質がフィルタスクリーン70の片側だけに蓄積されることは容易に理解されるであろう。さらに、汚染物質は、角をなす面及びその他の同様な部分のみにくっつくようになる又は押し付けられるようになることもある。したがって、バルブを通過するパージ流体を、作動流体の通常の流れの方向と同じ方向に流しても、そのような汚染物質が除去及び排除されることはほとんどない。実際、この方法でバルブをパージしようとすると、フィルタスクリーンにさらに破片が埋め込まれる、又はバルブ内部の一部にさらに破片が押し付けられることもある。そのため、本発明の装置及び方法は、バルブを通過するパージ流体を、作動流体の通常の流れの方向と逆の方向に流れさせることによって、流れを妨害する様々な汚染物質をバルブから除去及び排除する機会を大幅に増加させることが理解されよう。
【0023】
図2に図示するように、トグルバルブ35が第2の位置、すなわちテスト位置にあるとき、加圧流体の供給源からの加圧流体は、テスト装置5のテストポート25を介してバルブレセプタクル15に流入し、そしてバルブ10に流入する。この流体の流れの方向は、バルブ10を通過する作動流体が流れていく通常の流れの方向である。テスト流体の流れは、バルブ10を通過し、パージポート20を介してテスト装置5から排出される。テスト流体の流れは、ばね付勢されたシャトルバルブによって排出ポート30への進入が防止される。図示するように、テスト流体の流れは、シャトルバルブ65を通常の付勢位置から、テスト流体がバルブレセプタクル15を通過していくことを可能にし、かつ排出ポート30への経路を封鎖する位置へ移動させるのに十分な流れである。同様な第2のシャトルバルブ(図示なし)が使用されることもあり、テスト流体の流れが流量計に送られるようにし、かつトグルバルブ35のパージ側に戻らないようにする。
【0024】
テスト流体の流れは、パージポート20から排出されると、流量を測定するための流量計(図示なし)に送られる。測定された流量を、流量の期待値(許容流量)又は流量範囲と比較することができ、バルブを使用する又は再利用することができるか判定する。流量計は、流体の流量を測定可能な、当業者には公知の様々な装置のうちの1つであって良い。
【0025】
測定された流量は、様々な方法でユーザに示されるようにすることができる。例えば、実流量をユーザが見られるように表示することができる。また、異なる色の表示灯を使用して、単純に合格/不合格を表示することもできる。後者の場合、テスト装置は、許容流量又は流量範囲を、テストを実施する前に設定することができる手段を備えている。
【0026】
変速機のバルブをテストするための、本発明のバルブテスト装置を使用する1つの例示的な方法を、図4のブロック図で示す。図4の方法は、1回のパージ動作が、1回のフローテストを実行する前に行われることを示している。しかしながら、まずフローテストを実行し、許容流量よりも少ない量の流量が検出された場合のみ、その後にパージ動作を行うようにすることが可能であることは当業者には明らかであろう。1回より多くのフローテスト及び/又はパージ動作を実行することも可能である。例えば、1回或いは複数回のフローテストに続いて、最初のパージ動作が実行される、また1回又は複数回の追加のパージ動作が行われるようにすることもできる。したがって、バルブが本当に故障したのかどうかを判定するために、フローテスト及びパージ動作が、それぞれ、必要に応じて複数回繰り返されるようにすることもできる。
【0027】
図4で図示したテスト方法に関して、加圧流体の供給源が、事前にトグルバルブ35又はその他の切り替え弁に接続され、その切り替え弁が、本発明のバルブテスト装置5のパージポート20及びテストポート25の両者に接続されていることを前提としている。テスト方法は、一般に、テストするためのバルブを選択することから始まり、そのバルブをバルブレセプタクルに挿入する(100)。バルブがバルブレセプタクルに適切に配置されると、切り替え弁をパージ位置に切り替えることにより、パージ動作が開始され、所望の時間にわたってパージ動作を継続することができる(105)。所望の時間を経過すると、パージ動作は終了する(110)。
【0028】
パージ動作が終了すると、切り替え弁をテスト位置115に切り替えることにより、フローテストが開始される。フローテストの際、上述した手段の1つを用いて、バルブの合否がユーザに表示される(120)。例えば、ユーザがバルブを通過する実流量を見られるようにすることができ、またバルブに許容流量を越える流量が流れているかどうかを示すために単に表示灯を使用することもできる。選択された表示手段は、この目的のため、流量計と連通して配置される。バルブの状態が判定されると、フローテストは終了する(125)。
【0029】
フローテストにおいて、許容流量よりも少ない量の流量を示す結果が出た場合、1回或いは複数回のパージ動作及びフローテストが実行されるようにすることもできる(130)。テストが終了すると、バルブがバルブレセプタクルから取り外される(135)。次いで、バルブが使用可能なものか、廃棄するものかマークが付けられるようにすることもでき、又は直ぐに別の変速機に取り付けられるようにすることもできる。その後、テスト装置5は、次のバルブをテストするために使用される。
【0030】
上述したように、本発明の特定の実施形態について説明してきたが、フローテストを行う装置及びその使用方法の両者に変形を加えることができ、そのような変形が本発明の範囲内であることは当業者には明らかであろう。例えば、複数のバルブを同時にテストすることができるように、装置が複数のバルブレセプタクルを備えていても良い。また電子切り替え弁を用いることによって、及び/又はPLC或いは類似の装置を使用して、各プロセスを自動化することも可能であり、パージング/テストを行うプロセス全体を自動的に行うようにすることもできる。さらに、テストしたバルブが、テスト装置によって合格/使用可能又は不合格/使用不可のように、自動的にマークが付けられるようにすることもできる。本明細書では、図示することを目的として、本発明の装置及び方法を、変速機のバルブに使用するものとして説明してきたが、本発明の装置及び方法を、その他の種類のバルブに使用することも可能であることも理解されたい。したがって、本発明の範囲は、上述の開示のみに制限されるようなものではなく、特許請求の範囲からも明らかなように、本発明の精神から逸脱することなく、変形を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明のバルブフローテスト装置のパージモードの動作を示す概略図である。
【図2】図1のバルブフローテスト装置のテストモードの動作を示す概略図である。
【図3a】本発明の装置及び方法によってテストする例示的な変速機バルブの励起状態(閉鎖状態)を示す断面図である。
【図3b】図3aのバルブの閉鎖位置(励起位置)をより明確に見ることができる、前記バルブの端部の拡大図である。
【図3c】図3aのバルブの開放位置(非励起位置)をより明確に見ることができる、前記バルブの端部の別の拡大図である。
【図4】本発明のバルブフローテスト装置の使用方法に関連する複数のステップを示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パージ回路を一体化したバルブテスト装置であって、
テストするバルブを受容するための少なくとも1つのバルブレセプタクルと、
前記少なくとも1つのバルブレセプタクルに接続したパージポートと、
前記少なくとも1つのバルブレセプタクルに接続した、互いに接続していないテストポート及び排出ポートと、
流体方向付け手段を介して前記パージポート及び前記テストポートの両者に接続する加圧流体の供給源と、
前記バルブを通過する流体の流量を計測するための流量計測手段とを含み、
前記流体方向付け手段が第1の位置にあるとき、前記バルブを通過する流体が通常流れていく流れ方向とは逆の流れ方向で、前記バルブのパージングを行うようにし、
前記流体方向付け手段が第2の位置にあるとき、加圧流体が、前記テストポートを通過し、前記バルブを介して前記流量計測手段まで流れるようにすることを特徴とするバルブテスト装置。
【請求項2】
ばね付勢されたシャトルバルブによって、前記テストポート及び前記排出ポートが互いに連通されないようにすることを特徴とする請求項1に記載のバルブテスト装置。
【請求項3】
前記流体方向付け手段が、切り替え弁であることを特徴とする請求項1に記載のバルブテスト装置。
【請求項4】
前記切り替え弁が、手動操作式のトグルバルブであることを特徴とする請求項3に記載のバルブテスト装置。
【請求項5】
前記切り替え弁が、電気ソレノイドによって作動されることを特徴とする請求項3に記載のバルブテスト装置。
【請求項6】
前記流量計測手段が、前記パージポートに接続することを特徴とする請求項1に記載のバルブテスト装置。
【請求項7】
前記テストポートに進入する流体が、適切に前記流量計測手段に向けて送られるように、前記パージポート及び前記流量計測手段の間に配置されるシャトルバルブを更に含むことを特徴とする請求項6に記載のバルブテスト装置。
【請求項8】
前記パージポートに進入する流体が、前記排出ポートから排出されることを特徴とする請求項1に記載のバルブテスト装置。
【請求項9】
前記テスト装置を使用するユーザに、テストしているバルブが許容流量を越える流量を示したかどうかを表すためのインジケータを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のバルブテスト装置。
【請求項10】
前記インジケータが、前記バルブを通過する流体の実流量を表示することを特徴とする請求項9に記載のバルブテスト装置。
【請求項11】
パージ回路を一体化したバルブテスト装置であって、
テストするバルブを受容するためのバルブレセプタクルと、
前記バルブレセプタクルに接続したパージポートと、
ばね付勢された第1の動作可能なシャトルバルブによって、互いに連通しないように隔てられ、かつ前記バルブレセプタクルに接続したテストポート及び排出ポートと、
切り替え弁を介して前記パージポート及び前記テストポートに接続する加圧流体の供給源と、
前記バルブを通過する流体の流量を計測するための、前記パージポートに連通した流量計と、
前記流量が許容流量を越えているかどうかを表示するための、前記流量計に連通した表示手段とを含み、
前記切り替え弁を第1の位置に切り替えることにより、通常使用するときに作動流体が前記バルブを通過していく通常の流れ方向とは逆の流れ方向で、加圧パージ流体が前記バルブを通過していくようにし、
前記切り替え弁を第2の位置に切り替えることにより、通常使用するときに作動流体が前記バルブを通過していく通常の流れ方向で、加圧テスト流体が前記バルブを通過していくようにし、前記テスト流体が前記流量計を通過することにより、前記バルブを通過する流体の流量が測定されるようにすることを特徴とするバルブフローテスト装置。
【請求項12】
前記切り替え弁が、手動式のトグルバルブであることを特徴とする請求項11に記載のバルブフローテスト装置。
【請求項13】
前記切り替え弁が、電気ソレノイドによって作動されることを特徴とする請求項11に記載のバルブフローテスト装置。
【請求項14】
前記パージポートに進入する流体が、前記排出ポートから排出されることを特徴とする請求項11に記載のバルブフローテスト装置。
【請求項15】
前記表示手段が、前記バルブを通過する流体の実流量を表示することを特徴とする請求項11に記載のバルブフローテスト装置。
【請求項16】
バルブの状態を判定するための方法であって、
前記バルブを、パージポート、テストポート及び排出ポートに接続したバルブレセプタクルに取り付けるするステップと、
前記バルブを通過する流体の流量を測定するための流量計を、前記バルブレセプタクルに接続するステップと、
前記バルブを通過する流体の流量が許容流量を越えているかどうかを表示するための表示手段を、前記流量計に接続するステップと、
前記切り替え弁を切り替えることにより、通常使用するときに作動流体が前記バルブを通過していく通常の流れ方向とは逆の流れ方向で、加圧流体の供給源からの加圧パージ流体が前記バルブを通過していくようにするステップと、
前記切り替え弁を切り替えることにより、通常使用するときに作動流体が前記バルブを通過していく通常の流れ方向で、前記加圧流体の供給源からの加圧テスト流体が前記バルブを通過していくようにし、前記テスト流体が前記流量計も通過するようにするステップと、
前記バルブを通過する前記テスト流体の流量を前記流量計で測定するステップと、
ユーザが、前記バルブの動作状態が許容できる状態なのかどうかを判定することができるように、前記表示手段に信号を送信するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記テストポートに進入する流体が、適切に前記流量計に向けて送られるように、前記テストポート及び前記排出ポートの間にシャトルバルブを配置するステップを更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記バルブが、自動変速機のバルブであることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
パージ流体及び/又はテスト流体が、前記バルブを複数回通過するようにすることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記表示手段が、前記バルブを通過する流体の実流量を表示することを特徴とする請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−503488(P2009−503488A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523490(P2008−523490)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【国際出願番号】PCT/IB2006/004022
【国際公開番号】WO2007/072222
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】