説明

パーソナルケア製品

毛の改変活性物質を含む化粧品組成物をその中に含浸しているか、その上に塗布しているか又は実質的に包み込むように配置している基質を含むパーソナルケア製品であって、組成物のpHが実質的に9.0未満であり、製品の少なくとも一部が剥脱特性を有する、前記パーソナルケア製品。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、毛の改変活性物質(hair modification active)を含浸しているパーソナルケア製品(personal care article)、例えば、毛の改変製品に関する。毛の改変活性物質は、脱毛活性物質及び/又は毛の再生改変活性物質であるのがよい。
【0002】
毛の主成分は、強い耐摩耗性タンパク質のケラチンであり、他の成分は水、色素、脂肪、ビタミン及び微量金属である。外側の表皮層は、内皮質の強い保護層である。皮質は、タンパク繊維束のマトリックスからなる。皮質のメラニンは、毛の色を与える。中央の中空コアは、髄質と呼ばれる。
それぞれの繊維の中で、二つのαヘリックスタンパク質鎖がねじれている。これらのタンパク質鎖は、硫黄-硫黄(S-S)結合と水素-水素(H-H)結合によって互いに結合している。H-H結合は毛に可撓性を与え、毛が濡れる度に破壊され、その後、それが乾いたときに再生される。S-S結合は、二つのケラチン鎖間に生成し、はしご構造を作り、毛に強度を与える(ジスルフィド結合は、本来は最も強い結合である)。
【0003】
脱毛組成物をその上に有する製品は、高pH値を有することが知られ; 本質的には、適用が使用者により容易であるように脱毛組成物のための送達構造として作用する。続いて、製品の使用者は、組成物が皮膚に有害であり得る長期間皮膚と依然として接触しているかのように組成物を洗い流さなければならない。
【0004】
それ故、本発明の第一態様によれば、毛の改変活性物質を含む化粧品組成物をその中に含浸しているか、その上に塗布しているか又は実質的に包む込むように配置している基質(substrate)を含むパーソナルケア製品であって、製品のpHが実質的に9.0未満であり、パーソナルケア製品の少なくとも一部が研磨特性を有する、前記パーソナルケア製品が提供される。
更に、毛の改変活性物質を含む化粧品組成物をその中に含浸しているか、その上に塗布しているか又は実質的に包む込むように配置している基質を含むパーソナルケア製品であって、製品のpHが実質的に9.0未満であり、ここで、パーソナルケア製品の少なくとも一部が研磨特性を有する、前記パーソナルケア製品が提供される。
【0005】
本明細書に用いられる用語‘毛の改変(hair modification)’は、脱毛、毛の弱体化又は毛の軟化(例えば、毛のジスルフィド結合を攻撃することによるか又は実質的に毛の再生を低下させることによる)を意味する。
使用前に製品が湿っていることが特に好ましい。使用者が水を加えることによって製品が湿っていてもよく; 或いは、基質に含浸されている化粧品組成物の結果として製品が湿っていてもよい。
本発明の態様によれば、更に、毛の除去及び/又は再生阻害における、毛の改変活性物質を含む組成物をその中に含浸しているか、その上に塗布しているか又は実質的に包む込むように配置している基質を含む製品の使用であって、組成物のpHが実質的に9.0未満であり、パーソナルケア製品の少なくとも一部が研磨特性を有する、前記前記使用が提供される。
本発明の更なる実施態様によれば、更に、哺乳類の毛を改変する方法であって:
a) 本発明の第一態様の製品を提供する段階; 及び
b) 製品を毛の改変が望まれる皮膚と接触させる段階
を含む、前記方法が提供される。
前記方法は、使用者が定期的に、例えば、2又は3日毎に少なくとも一回、好ましくは毎日行う場合には特に有効である。
有利には、剥脱特性(exfoliating property)は、毛の改変、例えば、毛の除去及び/又は毛の再生の遅延を援助する。
本発明の利点は、更に、パーソナルケア製品が皮膚上に又は皮膚内において内部に伸びる(ingrowing)毛の発生の減少を援助することである。製品の剥脱特性がこの内部に伸びる毛の減少を援助すると考えられる。
従って、哺乳類の皮膚上に伸びる毛の減少における実質的に上文に記載されたパーソナルケア製品の使用が更に提供される。
更に、哺乳類の皮膚上に又は皮膚内において内部に伸びる毛を減少させる方法であって:
a) 本発明の第一態様の製品を提供する段階;
b) 製品を処理すべき皮膚と接触させる段階
を含む、前記方法が提供される。
【0006】
製品が皮膚と定期的に、例えば、毎日又は2〜3日毎に接触させることが特に好ましい。有利には、剥脱特性を有する製品を与えることにより、組成物中に存在する活性物質の性能が増強される。剥脱特性は、活性物質が、典型的には、ジスルフィド結合の弱体化によって弱体化させた毛の除去を援助する。
剥脱特性が基質の物理的性質から生じ得ることが予想される。例えば、基質は、その中にアパーチャ(aperture)、その中にくぼみ又はその上に突出部を有するのがよい。基質を二層以上から製造することができること、また、剥脱を与える基質の物理的性質が少なくとも一つの層(典型的には最外層)上に存在することが予想されることは当然のことである。
基質が、メッシュ(例えば、メッシュシート又はメッシュスポンジ)又は合成又は天然のスポンジの形であり得ることも予想される。
或いは、剥脱特性は、基質上に含浸されているか、基質の表面上に塗布されているか、又は組成物を包み込むように配置している組成物中の少なくとも一つの剥脱性成分から得ることができる。組成物が二つ以上の剥脱性成分を含み得ることが予想される。
剥脱性成分としては、液体ワックス(例えば、ホホバ油又はビーズ)、アルファヒドロキシ酸又はベータヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸)、又はシリカ凝集体の一つ以上が挙げられるのがよい。
剥脱性成分が皮膚上で分解することが特に好ましい。
好ましくは、組成物のpHは、8.5未満、更に好ましくは8.25未満、例えば、8.0未満である。pHは、好ましくは5.0より高く、更に好ましくは5.5より高く、例えば、6.0より高い。pHが6.5より高いことが特に好ましい。
pHが7〜8の範囲にあることが特に好ましい。組成物が使用者の皮膚が許容し得るpHを有することが特に好ましい。有利には、実質的に中性pHの使用は、いつまでも組成物を皮膚からすすぐことを必要とせずに組成物が皮膚上に残ることを使用者に可能にする。このことは、用いるのにより都合のいい製品になるので、特に使用者に有利である。
多くの毛の改変活性物質が脱毛特性と毛の再生阻害特性の双方を有し得ると考えられる。更に、組成物中に存在する毛の改変活性物質の量及び/又は毛の改変組成物のpHが、組成物が毛の再生阻害組成物又は脱毛組成物として作用するかを決定すると考えられる。
従って、毛の改変組成物は、脱毛組成物又は毛の再生阻害組成物として作用することができ、或いは、毛を軟化又は弱体化することができる。
【0007】
それ故、毛の改変活性物質が、硫黄化合物、例えば、チオグリコール酸カリウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジチオエリトリトール、チオグリセロール、チオグリコール、チオキサンチン、チオサリチル酸、N-アセチル-L-システイン、リピック酸(lipic acid)、NaHSO3、Li2S、Na2S、K2S、MgS、CaS、SrS、BaS、(NH4)2S、ジヒドロリポ酸ナトリウム、6,8-ジチオオクタノエート、6,8-ジチオオクタン酸ナトリウム、硫化水素の塩(例えば、NaSH又はKSH)、チオグリコール酸、チオグリセロール、2-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、メルカプトエタノール、ジチオエリトリトール(DTE)、グルアトチオン(還元形)、チオリンゴ酸、チオグリコール酸カルシウム、グアニジンチオグリコレート、グリセリルモノチオグリコレート、モノエタノールアミンチオグリコレート、モノエタノールアミンチオグリコール酸、ジチオジグリコール酸二アンモニウム、チオ乳酸アンモニウム、チオ乳酸モノエタノールアミン、チオグリコールアミド、ホモシステイン、システイン、アセチルシステイン、グルタチオン、ジチオトレイトール、ジヒドロリポ酸、1,3-ジチオプロパノール、チオグリコールアミド、グリセロールモノチオグリコレート、チオグリコールヒドラジン、ケラチナーゼ、硫酸ヒドラジン、ヒドラジンジスルフェートトリイソシアネート、グアニジンチオグリコレート、チオサリチル酸、チオグリコール酸カルシウム、システアミン、キシレイン、リポ酸、ジヒドロリポ酸ナトリウム、チオ乳酸、チオ乳酸アンモニウム、チオ乳酸モノエタノールアミン、チオプロピオン酸、2-チオールヒスチジン、6-メルカプトプリン、ジメルカプトコハク酸、チオフェノール、4-メトキシチオフェノール、4-ブロモチオフェノール、ベンジルメルカプタン、2-メルカプトベンゾチアゾール、ブロモヘキシン、カルボシステイン、ドミオドール、エルドステイン、レトステイン、リゾチーム、メシステイン塩酸塩、メスナ、ソブレロール、ステプロニン、チオプロニン、チロキサポール、ノルジヒドログアヤレト酸(nor-dihydroguaiaretic acid)(NDGA)、チオグリコールヒドラジド、レズベラトロール、ワートマニン、グルタチオン(還元形)、ジメルカプトコハク酸及び/又はボウマンバークインヒビター(又はBBIの変異形)の一つ以上より選ばれることがよいが、これらに限定されない。一つを超える毛の改変活性物質のブレンドを用いてもよいことが予想されることは当然のことである。
【0008】
組成物中に存在するそれぞれの毛の改変活性物質は、典型的には組成物の10質量%未満、典型的には組成物の7.5質量%未満の量で存在する。毛の改変活性物質が、組成物の5質量%未満の量で存在することが特に好ましい。一つ以上の毛の改変活性物質が組成物中に含まれる場合、毛の改変活性物質の合計量が組成物の1質量%を超えないことが予想される。しかしながら、組成物中に存在する毛の改変活性物質の量が用いられる個々のそれぞれの活性物質で異なることが予想される。
基質は、好ましくは、吸収剤又は多孔質材料から製造される。吸収剤又は多孔質材料の使用は、有利には、基質内に又は基質上に組成物を維持することを援助する。
基質としては、不織基質、織物基質、サーモボンデッド基質、エアレイド(air laid)基質が挙げられるのがよいがこれらに限定されない。基質には、好ましくは、ビスコース、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアクチン酸のポリマー、PP Hy、コットン、“パルプ”又はビニリンが挙げられる組成物が含まれる。
しかしながら、基質としては、天然のスポンジ、合成スポンジ、重合網状メッシュ等が挙げられるのがよいことも予想される。典型的に、基質がポリマー網状メッシュである場合には、メッシュスポンジの形であることが好ましい。メッシュスポンジは、固体の形が好ましい組成物を実質的に包み込むように配置されるのがよい。
基質は、好ましくは、洗い流し可能であり及び/又は生分解性である。
用語‘不織’は、基質、又は少なくとも基質の層が織物に織られていない繊維から構成され、それ故、シート層、マット層、又はパッド層に形成されることを意味する。繊維は、いずれもランダムであり得る(即ち、ランダムに整列された)か又は梳かれ得る(即ち、主に一方向に配向されるように梳かれている)。更に、不織基質は、ランダムで梳かれた繊維の層の組合わせを含むことができる。
不織基質は、種々の天然材料及び/又は合成材料を含むことができる。“天然”は、材料が植物、動物、昆虫又は植物、動物、及び昆虫の副産物から誘導されることを意味する。“合成”は、材料が主に種々の人工材料から又は更に変化させた天然材料から得られることを意味する。本発明に有効な天然材料の限定されない例は、絹の繊維、ケラチン繊維(例えば、ウール繊維、キャメル毛繊維)及びセルロース繊維(例えば、砕木材パルプ繊維、綿繊維、麻繊維、ジュート繊維、亜麻繊維、及びこれらの混合物)である。
合成材料の例としては、アセテート繊維、アクリル繊維、セルロースエステル繊維、モダクリル繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、レーヨン繊維、ポリウレタンフォーム、及びこれらの混合物からなる群より選ばれるものが挙げられるがこれらに限定されない。
【0009】
基質が一つを超える層を含むことも予想され; それぞれの層は、異なる材料から製造されてもよい。例えば、第一層は合成材料であり得るが、第二層は天然材料であるのがよい。
一実施態様において、基質は、好ましくは、紙ベースである。このような基質としては、典型的には、セルロースベース繊維又は植物細胞源(パルプ)からのフィラメントが挙げられる。
基質は、好ましくは、高湿潤強度又は堅固さを有する。高強度又は堅固さは、結合材料、例えば、湿潤強度樹脂の添加から得ることができ、或いは材料が、ステープル繊維、例えば綿に基づく、ウール、リネン等からできていることもできる。
基質が織物基質である場合には、織られた綿やポリエステル基質が挙げられるのがよいことが予想される。適切な織物基質としては、タオルや衣料品が挙げられる。
基質がほぼ平らなシート、例えば、拭き取り物、タウレット、タオル等の形状であることが特に好ましい。基質の形状は、正方形、円形、卵形、又は、矩形であることができることが予想される。
一つ以上の界面活性剤が組成物中に含まれてもよいことが予想される。界面活性剤が存在する場合には、典型的には、反復して手に触れることか又は水を添加することによって発泡性である組成物になる。
好ましくは、界面活性剤は、親水性領域が、水に水素結合し得る、ヒドロキシル基又はエーテル基として、多くの酸素原子を含有する構造を有する非イオン性活性剤である。それらは、大抵、化粧品用途において乳化剤や可溶化剤として用いられる(例えば、セテレアス-20、PPG-15ステアリルエーテル)。それらは、また、正と負の電荷双方を持ち得る両性界面活性剤であってもよい。それらは、典型的には、製剤の質感を豊かにするとともにパーソナルケア製品のマイルドさを改善するために用いられる(例えば、ココアミドプロピルベタイン)。更にまた、水を引きつけるのに充分に極性である第四アンモニウムイオンを有するカチオン界面活性剤があってもよく、このように保湿能力を与える(例えば、ポリクオタニウム7)。
界面活性剤が存在する場合には、典型的には組成物の1.5質量%未満、典型的には組成物の1質量%未満、例えば、組成物の0.5質量%未満の量で存在する。界面活性剤が、組成物の0.25質量%未満の量で存在することが特に好ましい。界面活性剤は、好ましくは組成物の0.025質量%を超える量、典型的には組成物の0.05質量%を超える量、例えば、組成物の0.075質量%の量で存在する。界面活性剤が、組成物の0.1質量%を超える量で存在することが好ましい。
【0010】
所望により、組成物は、ケラチン分解反応を促進する少なくとも一つの促進剤、例えば、尿素、チオ尿素、ジメチル、イソソルビド(DMI)、エトキシジグリコール(Transcutol)及び/又はメチルプロピルジオール(MPジオール)が含まれてもよい。促進剤は、典型的には、組成物の10質量%未満、好ましくは組成物の9質量%未満の量で存在する。促進剤は、典型的には組成物の5質量%を超える量、好ましくは組成物の6質量%を超える量で存在する。促進剤は、組成物の7〜9.0質量%、より好ましくは組成物の7.5〜8.5質量%の範囲で存在することが特に好ましい。
組成物は、また、芳香剤を含むことができる。芳香剤は、組成物の5質量%未満、好ましくは組成物の0.1〜2質量%、例えば、組成物の0.5〜1.5質量%の量で存在することができる。
組成物には、所望により染料が含まれてもよい。染料は、組成物の0.001%〜5質量%、例えば、組成物の0.001%〜1質量%の量で存在するのがよい。
組成物は、所望によりスキンコンディショニング活性物質を含むことができる。好ましくは、コンディショニング活性物質は、天然由来油及びそのエステル(例えば、扁桃油、硬化ヒマシ油)、シリコーン(例えば、ジメチコーンPEG-7アボカドエート(dimethicone PEG-7 Avocadoate))、ベンゾエート(例えば、アルキルベンゾエート)、アルカン(例えば、鉱油)、アルケン、アルキルアルカノエート(例えば、ジイソセチルドデカンジオエート)、セテアリルエステル(例えば、セテアリルイソノナノエート)酸グリコールエステル、アルキレングリコール及びそのポリエステル及びポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコールエーテル、ポリプロピレングリコールエーテル、PEGエステル、PPGエステル)、グリセリン、グリコール、グリセリド、グリセリルトリエステル(例えば、トリイソステアリン)、アルコール(例えば、C14-15アルコール、ミリスチルアルコール、セテアリルアルコール)、アルコキシル化アルコール(例えば、セテアレス-20、パルメス-2)、ラクテート(例えば、イソステアリルラクテート)、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20)、パルミテート(例えば、メチルパルミテート1,3ジオール、イソプロピルパルミテート、セチルパルミテート)、スクシネート(例えば、イソドデセニルスクシネート)、ラウレート(例えば、グリセリルラウレート、ポリグリセリル-4ラウレート)、オレエート(例えば、エチルオレエート、グリセリルオレエート)、トコフェロール及びそのエステル、アルキルアセテート、リノエレート(例えば、グリセリルリノレエート)、リノエネート(例えば、グリセリルリノエネート)、ミリステート(例えば、イソステアリルミリステート)、糖(例えば、キシリトール、グルコース)、シトレート(例えば、ジラウリルシトレート)、カーボネート(例えば、ジエチルヘキシルカーボネート)、ホスフェート(例えば、パルメス-2ホスフェート)、デヒドロ酢酸、ステアレート(例えば、グリセリルステアレート)の一つ以上を含む皮膚軟化剤である。スキンコンディショニング活性物質又は皮膚軟化剤は、組成物の0.01%〜10質量%の量で存在することができる。好ましくは、スキンコンディショニング活性物質は、組成物の0.01%〜5質量%、例えば、組成物の0.1%〜1質量%の量で存在する。
【0011】
有利には、スキンコンディショニング活性物質を含めると、更に皮膚を保湿し及び/又は皮膚の調子を整えることによって製品の(二次的)利点を与える。スキンコンディショニング剤の添加は、有利には、従来の脱毛製剤と異なり、組成物が、典型的には、使用中/使用後に皮膚から洗い流されないか又は除去されないのでこのような二次的利点を与える。それ故、スキンコンディショニング剤は、有益なスキンコンディショニング特性を与えるように皮膚と接触したままであることを可能にする。
従って、本発明の製品は、毛の成長を変え且つ皮膚を保湿する併用効果を有する。
組成物は、また、防腐剤を含むことができる。防腐剤は、0.01〜5質量%、例えば、0.1〜1質量%の量で存在することができる。適切な防腐剤としては、パラベン及びそのナトリウム塩、イソチアゾリノン、フェノール樹脂(例えば、フェノキシエタノール)、アルコール、ハロゲン化化合物(例えば、メチルジブロモグルタロニトリル、ヨードプロピニルブチルカルバメート)、四級化合物(例えば、塩化ベンザルコニウム、ポリアミノプロピルビグアニド)、天然化合物(例えば、ホルムアルデヒド、ティーツリー油)、ホルムアルデヒド供与体(例えば、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン)、キレート化剤(例えば、EDTA)、グリコール(例えば、カプリリルグリコール、ブチレングリコール)、酸及び塩及びそのエステル(例えば、安息香酸、ソルビン酸)、酸化防止剤(例えば、BHA、トコフェロール)が挙げられる。
組成物は水性組成物であることが特に好ましい。しかしながら、基質(例えば、スポンジ、布又はメッシュスポンジ)が組成物を包み込むように配置される場合、組成物は、好ましくは実質的に固体である。
本発明の態様によれば、更に、pHが実質的に9.0未満である毛の改変組成物が提供される。毛の改変組成物は、実質的に上文に記載される通りである。
本発明の態様によれば、なお更に、実質的に基質と同時に使用するための、実質的に上文に記載される、毛の改変組成物が提供される。
基質は、典型的には実質的に上文に記載される通りである。
本発明の実施態様によれば、なおまた更に、以下を備える哺乳類の毛の改変キットが提供される:
a) pHが実質的に9.0未満の毛の改変組成物; 及び
b) 組成物を皮膚に適用するか又は皮膚上でブレンドするためのアプリケータ。
【0012】
実施例1
ここで、本発明を一例によって記載する。
5 w/w %の脱毛活性物質を含有する水溶液を、固有の剥脱特性を有するビスコース/レーヨン基質に含浸した。毛をバイスで固定し、バイスの表面に突出している毛の上で含浸した拭き取り物を摩擦することによる活性物質を適用することによって、試験管内脱毛効力試験を行った。活性物質を含有する組成物で含浸した拭き取り物の使用を毎日行った。
結果
日目 脱毛%
1 59%
2 89%
3 93%
4 100%
活性物質を含有しない組成物で含浸した拭き取り物を用いて直接比較を行い、処理の4日後に3.4%の毛しか除去されなかった。
実施例2
以下の組成物を有する製剤を、粗い又は研磨性表面を有する基質に含浸した。
製剤:
脱イオン水 78.23
NAC 2.85
エマルファーマCM3 10.15
ロータスフラワーミルク 0.1
クレモフォアCO410 4.05
グリセリン 2.095
フェノニップXB 1.37
芳香剤 0.3
生体内効力試験を80人によって行った。最初に、候補者は、剃毛によって脚から全ての毛を除去した。次に、それぞれの候補者は、組成物を含浸した拭き取り物を毎日用いた。2週間後の試験候補者のコメントは、以下の通りであった:
通常より滑らか 100%
通常より皮膚が軟らかい 96.25%
通常より生えた毛が少ない 83.75%
剃毛した後に生える感覚が止まる 90%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛の改変活性物質を含む化粧品組成物をその中に含浸しているか、その上に塗布しているか又は実質的に包み込むように配置している基質を含むパーソナルケア製品であって、組成物のpHが実質的に9.0未満であり、製品の少なくとも一部が剥脱特性を有する、前記パーソナルケア製品。
【請求項2】
剥脱特性が、基質の物理的性質から得られる、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
基質が、その中のアパーチャ、その中のくぼみ又はその上の突出部の結果として剥脱特性を与える、請求項2に記載の製品。
【請求項4】
剥脱特性が、組成物中の少なくとも一つの剥脱性成分から得られる、請求項1に記載の製品。
【請求項5】
剥脱性成分が、液体ワックス(例えば、ホホバ油又はビーズ)、アルファヒドロキシ酸又はベータヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸)、又はシリカ凝集体の一つ以上を含む、請求項4に記載の製品
【請求項6】
剥脱性成分が皮膚上で分解する、請求項4又は5のいずれか1項に記載の製品。
【請求項7】
製品のpHが、8.5未満、更に好ましくは8.25未満、例えば、8.0未満である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製品。
【請求項8】
pHが、5.0より高く、更に好ましくは5.5より高く、例えば、6.0より高い、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製品。
【請求項9】
pHが、7 - 8の範囲にある、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製品。
【請求項10】
一つ以上の毛の改変活性物質が、硫黄化合物、例えば、チオグリコール酸カリウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジチオエリトリトール、チオグリセロール、チオグリコール、チオキサンチン、チオサリチル酸、N-アセチル-L-システイン、リピック酸、NaHSO3、Li2S、Na2S、K2S、MgS、CaS、SrS、BaS、(NH4)2S、ジヒドロリポ酸ナトリウム、6,8-ジチオオクタノエート、6,8-ジチオオクタン酸ナトリウム、硫化水素の塩(例えば、NaSH又はKSH)、チオグリコール酸、チオグリセロール、2-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、メルカプトエタノール、ジチオエリトリトール(DTE)、グルアトチオン(還元形)、チオリンゴ酸、チオグリコール酸カルシウム、グアニジンチオグリコレート、グリセリルモノチオグリコレート、モノエタノールアミンチオグリコレート、モノエタノールアミンチオグリコール酸、ジチオジグリコール酸二アンモニウム、チオ乳酸アンモニウム、チオ乳酸モノエタノールアミン、チオグリコールアミド、ホモシステイン、システイン、アセチルシステイン、グルタチオン、ジチオトレイトール、ジヒドロリポ酸、1,3-ジチオプロパノール、チオグリコールアミド、グリセロールモノチオグリコレート、チオグリコールヒドラジン、ケラチナーゼ、硫酸ヒドラジン、ヒドラジンジスルフェートトリイソシアネート、グアニジンチオグリコレート、チオサリチル酸、チオグリコール酸カルシウム、システアミン、キシレイン、リポ酸、ジヒドロリポ酸ナトリウム、チオ乳酸、チオ乳酸アンモニウム、チオ乳酸モノエタノールアミン、チオプロピオン酸、2-チオールヒスチジン、6-メルカプトプリン、ジメルカプトコハク酸、チオフェノール、4-メトキシチオフェノール、4-ブロモチオフェノール、ベンジルメルカプタン、2-メルカプトベンゾチアゾール、ブロモヘキシン、カルボシステイン、ドミオドール、エルドステイン、レトステイン、リゾチーム、メシステイン塩酸塩、メスナ、ソブレロール、ステプロニン、チオプロニン、チロキサポール、ノルジヒドログアヤレト酸(NDGA)、ワートマニン、レズベラトロール、チオグリコールヒドラジド、グルタチオン(還元形)、ジメルカプトコハク酸及び/又はボウマンバークインヒビター(又はその変異形の一つ)の一つ以上より選ばれる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の製品
【請求項11】
それぞれの毛の改変活性物質が、組成物の10質量%未満、典型的には組成物の7.5質量%未満、好ましくは組成物の5質量%未満の量で存在する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の製品。
【請求項12】
基質が、吸収剤又は多孔質材料である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の製品。
【請求項13】
基質が、不織材料、織物材料、サーモボンデッド材料又はエアレイド材料である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の製品。
【請求項14】
洗い流し可能であり及び/又は生分解性である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の製品。
【請求項15】
二層以上を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項16】
組成物が、界面活性剤を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の製品。
【請求項17】
組成物が、少なくとも一つの促進剤を含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の製品。
【請求項18】
組成物が、染料及び/又は芳香剤を含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の製品。
【請求項19】
組成物が、少なくとも一つのスキンコンディショニング活性物質を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の製品。
【請求項20】
スキンコンディショニング活性物質が、天然由来油及びそのエステル(例えば、扁桃油、硬化ヒマシ油)、シリコーン(例えば、ジメチコーンPEG-7アボカドエート)、ベンゾエート(例えば、アルキルベンゾエート)、アルカン(例えば、鉱油)、アルケン、アルキルアルカノエート(例えば、ジイソセチルドデカンジオエート)、セテアリルエステル(例えば、セテアリルイソノナノエート)酸グリコールエステル、アルキレングリコール及びそのポリエステル及びポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコールエーテル、ポリプロピレングリコールエーテル、PEGエステル、PPGエステル)、グリセリン、グリコール、グリセリド、グリセリルトリエステル(例えば、トリイソステアリン)、アルコール(例えば、C14-15アルコール、ミリスチルアルコール、セテアリルアルコール)、アルコキシル化アルコール(例えば、セテアレス-20、パルメス-2)、ラクテート(例えば、イソステアリルラクテート)、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20)、パルミテート(例えば、メチルパルミテート-1,3-ジオール、イソプロピルパルミテート、セチルパルミテート)、スクシネート(例えば、イソドデセニルスクシネート)、ラウレート(例えば、グリセリルラウレート、ポリグリセリル-4ラウレート)、オレエート(例えば、エチルオレエート、グリセリルオレエート)、トコフェロール及びそのエステル、アルキルアセテート、リノエレート(例えば、グリセリルリノレエート)、リノエネート(例えば、グリセリルリノエネート)、ミリステート(例えば、イソステアリルミリステート)、糖(例えば、キシリトール、グルコース)、シトレート(例えば、ジラウリルシトレート)、カーボネート(例えば、ジエチルヘキシルカーボネート)、ホスフェート(例えば、パルメス-2ホスフェート)、デヒドロ酢酸、ステアレート(例えば、グリセリルステアレート)の一つ以上を含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の製品。
【請求項21】
毛の除去及び/又は再生阻害における、毛の改変活性物質を含む組成物をその中に含浸しているか、その上に塗布しているか又は実質的に包み込むように配置している基質を含む製品の使用であって、製品のpHが実質的に9.0未満である、前記製品の使用。
【請求項22】
哺乳類の毛を改変する方法であって:
a) 請求項1〜20のいずれか1項に記載の製品を提供する段階; 及び
b) 製品を毛の改変が望まれる皮膚と接触させる段階
を含む、前記方法。
【請求項23】
哺乳類の皮膚上に又は哺乳類の皮膚内において内部に伸びる毛を減少させることにおける、請求項1〜20のいずれか1項に記載のパーソナルケア製品の使用。
【請求項24】
哺乳類の皮膚上に又は哺乳類の皮膚内において内部に伸びる毛を減少させる方法であって:
a) 請求項1〜20のいずれか1項に記載の製品を提供する段階; 及び
b) 製品を処理すべき皮膚と接触させる段階
を含む、前記方法。

【公表番号】特表2009−532451(P2009−532451A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503662(P2009−503662)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際出願番号】PCT/GB2007/001305
【国際公開番号】WO2007/128983
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(501164056)レキット ベンキサー (ユーケイ) リミテッド (30)
【Fターム(参考)】