説明

パーティション

【課題】パーティションスタンドに対して経時的劣化に対する耐性に優れるバー部材を使用可能であり、かつ不使用時にはバー部材をパーティションスタンド内に収納可能でコンパクトに保管可能なパーティションを提供することを目的とする。
【解決手段】台座10とポール11とフック受け12とを有するパーティションスタンド2と、フック受け12に係止可能なフック60を有するパーティション部材3とを含み、パーティションスタンド2を床面上に複数設置して、各パーティションスタンド2間にパーティション部材3を係止して空間を区画するパーティション1であって、パーティション部材3として内外二層構造で伸縮自在なのバー部材を使用しており、パーティション1の不使用時には、バー部材3を縮めてその半分以上をポール11の内部空間に収納可能であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台座と該台座から立設するポールと該ポール上部の外周面に設けられたフック受けとを有するパーティションスタンドと、パーティションスタンドのフック受けに係止可能なフックを有するパーティション部材とを含み、パーティションスタンドを床面上に互いに所定の間隔を隔てて複数設置して、各パーティションスタンド間にパーティション部材を掛け止めた状態で空間を区画するパーティションに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のパーティションとして、特許文献1ないし特許文献3がある。これらは、床面に複数のパーティションスタンドを適当な配置で設置して各パーティションスタンド間にパーティション部材を架橋することで、車両や人の通行を規制したり危険ゾーンを区分けなどしたりするためにある空間を区画している。具体的には、特許文献1ないし特許文献3のパーティションは、各パーティションスタンド間にフレキシブルなパーティションベルトを掛け止めて空間を区画しており、パーティションの不使用時にはパーティションベルトをパーティションスタンドの上部に設けたハウジング内に巻き込み収納可能となっている。具体的には、床面上に起立設置されるパーティションスタンドにパーティション部材としてその先端にフックを有するパーティションベルトを引き出し可能に設けると共に、パーティションスタンドの上部の外周面に複数のフック受けを形成している。そして、空間を区画するには、一のパーティションスタンドからパーティションベルトを引き出して、その先端のフックを他のパーティションスタンドのフック受けに掛け止めている。これらパーティションスタンドのベルトエンド受けは、上下に長い溝又は凹部を有しており、ここにバーティションベルトのフックを上下方向から差し込み嵌合させている。
【0003】
また、パーティションスタンドではないが、いわゆるカラーコーン(登録商標)を複数設置して、各カラーコーン間にパーティション部材としてバー部材を架設することで空間を区画する技術として特許文献4および特許文献5がある。詳しくは、特許文献4では台座から立設する中空円錐形のコーンの上部を切り取ってその上面に挿入口を設け、コーン上部の外周面に複数のバー部材の受け口を設けている。バー部材は中空円筒形のバー体とこれの両端開口からフック体を挿入してビス留めしている。そして、余ったバー部材が邪魔にならないよう、使用しないバー部材をコーンの挿入口から中空内部に差し込んで立て入れ可能となっている(段落0006(ホ)、図10)。特許文献5のバー部材は、その両端部近傍やその他の任意の部位に等間隔で設けた部分的に伸縮曲折自在な蛇腹部と、その両端に設けられたリング状のフックとから構成されている。これにより一本のバー部材で区画線をある程度変形可能とされている(図3)。
【0004】
【特許文献1】特許第3694723号公報
【特許文献2】特許第2973291号公報
【特許文献3】実用新案登録第3008762号公報
【特許文献4】特開2003−306912号公報
【特許文献5】特開2003−96728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1ないし特許文献3では、パーティション部材としてフレキシブルでパーティションスタンドに巻き込み収納可能なパーティションベルトを使用している。したがって、パーティションベルトがフレキシブルなので使用時に角度の変更が容易であり、かつ不使用時にパーティション部材が邪魔になることなくパーティションをコンパクトに保管できる。しかし、特許文献1ないし特許文献3のパーティションベルトは一般的に繊維を編み込んで形成されているので、人や物が接触してほつれたり(物理的劣化)、太陽の紫外線や熱などによって劣化し易い(耐候性が低い)。しかも、雨天には雨水を吸い込んでしまうので、水分を含んだ状態のままでパーティションベルトをパーティションスタンド内に収納すると、パーティションベルトの劣化、臭気、カビの発生などの問題が生じる。つまりは、パーティション部材としてパーティションベルトを使用すると、物理的・化学的要因による経時的劣化が早い。
【0006】
これに対しパーティション部材としてバー部材を使用している特許文献4や特許文献5であれば、上記のような問題は少ない。しかし、従来の一般的なバー部材は長さ寸法が不変な長寸部材なので、パーティションの不使用時にはバー部材をコーンと別個に保管する必要があり邪魔となる。そこで、特許文献4では、バー部材のバー体とこれの両端開口に挿入固定するフック体との外径寸法を同一として多数のバー部材を1つに束ね易くしているが(段落0006(ヘ)、図11)、コーンと別個に保管しなければならないことに変わりは無く、やはりバー部材用の保管場所の確保が必要であってバー部材が邪魔である。また、バー部材をコーン内部に立て入れることができるが、これはあくまで一時しのぎであって、長寸のバー部材に対してコーンの高さ寸法が極めて低く、バー部材の殆どがコーンの上方に大きくはみ出しているので安定性が悪く、かつこの状態での保管には適さない。特許文献5のバー部材は部分的に長さ調節可能となっているが、その全体の長さ寸法を大きく変更できる構成とはなっていない。
【0007】
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、パーティションスタンドに対して経時的劣化に対する耐性に優れるバー部材を使用可能であり、かつ不使用時にはバー部材をパーティションスタンド内に収納可能でコンパクトに保管可能なパーティションを提供することを目的とする。また、バー部材をパーティションスタンドに架設した使用時にバー部材の角度変更が可能なパーティションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのための手段として請求項1に記載の本発明は、台座と該台座から立設するポールと該ポール上部の外周面に設けられたフック受けとを有するパーティションスタンドと、前記パーティションスタンドのフック受けに係止可能なフックをその両端に有するパーティション部材とを含み、前記パーティションスタンドを床面上に互いに所定の間隔を隔てて複数設置して、各パーティションスタンド間に前記パーティション部材を掛け止めた状態で空間を区画するパーティションであって、前記パーティション部材としてバー部材を使用しており、前記パーティションスタンドのポールの内部は中空となっており、パーティションの不使用時には、少なくとも前記バー部材の半分以上を前記ポールの内部に収納可能であることを特徴とする。
【0009】
ここでの少なくともバー部材の半分以上をポールの内部に収納収容可能である形態としては、バー部材を短寸とする形態やパーティションスタンドを十分に長寸とする形態の他に、長寸のバー部材を1つ又は複数に折り畳んで収納する形態、及び長寸のバー部材を縮めて収納する形態などがある。この場合、バー部材がポール内に完全に収納されている場合も含まれる。また、バー部材をポール内部の中空空間へ収納するための挿入口は、ポールの上面または下面に設けるほか、ポールの周面に縦方向に大きく開口させていてもよい。
【0010】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のパーティションにおいて、前記バー部材が、外筒と、該外筒内に摺動自在に配される内筒とを有する。そして、前記内筒が前記外筒内で摺動することで、前記バー部材の全体が伸縮自在であることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載のパーティションにおいて、前記バー部材をポール内部の中空空間へ挿入するための挿入口が前記ポールの上面に形成されており、前記パーティションスタンドは前記ポールの挿入口を閉塞するキャップを有している。そして、前記バー部材を縮めたときの最小寸法が、少なくとも前記キャップで前記挿入口を閉塞したときの前記パーティションスタンドの内部空間の高さ寸法よりも小さいことを特徴とする。バー部材の最小寸法が少なくとも中空空間の高さ寸法より小さければ、バー部材を最小に縮めたときの長さ寸法が、キャップで挿入口を閉塞したときのパーティションスタンドの内部空間の高さ寸法より僅かに小さい程度であってもよいし、十分に小さくなっていてもよい。また、キャップの内部にもバー部材の上部を収容可能な中空空間が形成されている場合には、パーティションスタンドの中空空間の高さ寸法は、ポール内部の中空空間とキャップ内部の中空空間とを合わせた寸法となる。この場合は、バー部材の最小寸法がポールの内部空間の高さ寸法より大きくても構わない。すなわち、バー部材を最小に縮めた状態でポール内に収納した状態において、バー部材の上部がポールの挿入口から上方へ突出している場合も含まれる。
【0012】
請求項4に記載の本発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のパーティションにおいて、前記ポールの内部下端にクッション材が配されていることを特徴とする。このクッション材は、バー部材をパーティションスタンド内に収納するときに、バー部材の自重による衝撃を緩衝するものである。
【0013】
請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載のパーティションにおいて、前記クッション材は、前記ポールの内部形状と外形が相似するクッション部と、該クッション部の外周に設けられたリブとから成っている。そして、前記クッション材を前記ポール内へ配したとき、前記リブが前記ポールと当接することで、少なくとも前記クッション部の外周の一部と前記ポールとの間に隙間が形成されていることを特徴とする。すなわち、リブがポールと当接している部分の近傍において、クッション部とポールとの間に隙間が形成されていることになる。このクッション材はポールの内部下端に配されるものである。したがって、ここでのクッション部の外径がポールの内部形状と相似している場合には、必然的にクッション部がポールの内部空間より径大の場合は除かれる。また、クッション部の外周に設けられるリブの数は特に限定されていない。したがって、リブが1つのみの場合はその近傍のみに隙間が形成されることになる。リブがクッション部の中心を挟んで対向状に2つ設けられている場合は、クッション部の外周面における両リブの中間部分のみがポールと当接し得る。リブが等間隔で複数個(3つ以上)設けられている場合は、クッション部がポールと当接することはない。
【0014】
請求項6に記載の本発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のパーティションにおいて、前記バー部材を前記パーティションスタンドのフック受けへ係止した状態において、該バー部材がパーティションスタンドに対して左右方向へ揺動自在となっていることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の本発明は、請求項6に記載のパーティションにおいて、前記バー部材のフックは、外面が平坦で前記パーティションスタンドのフック受けに係止されることになる略直方体状の係止部を有し、前記パーティションスタンドのフック受けは、前記フックを上方から受け入れる係止凹部を有し、該フック受けの係止凹部の奥面は左右方向へ凸曲面となっている。そして、前記フックを前記フック受けへ係止したとき、前記フックの係止部と前記フック受けの奥面とが上下方向に線接触することを特徴とする。係止部の形状は、直方体状であれば立方体に近い上下に短寸であってもよいし、上下に長くてもよい。また、略直方体状とは、外面が平坦で全体として直方体状となっていれば、各角部が面取りされて若干のRを有する曲面となっている場合も含む概念である。
【0016】
請求項8に記載の本発明は、請求項6または請求項7に記載のパーティションにおいて、前記バー部材は、前記フックとこれの基端側の揺動片とを有するフック体と、バー部材の主体を成す内外二層構造のバー体と、前記フック体とバー体とを連結し前記フック体の揺動片を収納可能な揺動凹部を有する連結体とを含んでいる。そして、前記フック体の揺動片を前記連結体の揺動凹部に揺動可能に嵌合していることで、前記フック体が前記バー体に対して左右方向へ揺動自在となっていることを特徴とする。この揺動機構は、これのみで構成してもよいし、請求項7の揺動機構と組み合わせてもよい。
【0017】
請求項9に記載の本発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のパーティションにおいて、前記台座の外周縁の一部には、少なくとも前記ポールの外形寸法より幅広の切欠が、台座の中心へ向かって切り欠き形成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項10に記載の本発明は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のパーティションにおいて、前記パーティションスタンドにサイン表示が取付可能であることを特徴とする。サイン表示とは、「立ち入り禁止」や「入り口」などの空間を区画していることや方向などを示す文字や図形が表示されている印刷媒体をいう。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の本発明によれば、パーティション部材としてバー部材を使用しているので、パーティションベルトに比べて人や物が接触することによる物理的劣化が生じ難く、天候などによる経時的な化学的劣化すなわち耐候性にも優れている。また、非編み物物品なのでバー部材自体が水分を吸い込んでしまうことがなく、これをパーティションスタンド内に収納しても、水分による劣化や臭気の発生などの問題は少ない。そのうえで、パーティションスタンドのポールの内部を中空として、不使用時や使用時の余分なバー部材をポールの内部に少なくとも半分以上収納できるので、安定して収納できると共にパーティションの効率的な保管が可能である。とくに、バー部材の殆ど、好ましくは完全に収納できる構成としていれば、この効果はかなり大きい。
【0020】
空間を区画するとき、パーティションスタンドの配設間隔をできるだけ広く取ってパーティションスタンドの配設個数やバー部材の使用個数をなるべく減らすために、バー部材はできるだけ長寸であることが好ましい。しかし、バー部材をパーティションスタンド内へ完全に収納するには、バー部材は短寸でなければならない。そこで、請求項2に記載の本発明によれば、バー部材を外筒と該外筒内で摺動可能な内筒との内外二層構造としてバー部材の全体を伸縮自在としているので、使用時にはバー部材を長寸としながら、収納時には短寸に縮めて確実に収納できる。また、使用時にはパーティションスタンドの配置間隔を調整できる。
【0021】
請求項3に記載の本発明によれば、バー部材をポール内部へ挿入するための挿入口をポールの上面に形成しているので、バー部材の収納作業が楽である。また、挿入口を上面に設けてもこれをキャップで閉塞できるので、雨水や塵埃などがパーティションスタンド内に溜まることを防げる。そのうえで、バー部材を縮めた最小寸法が少なくとも挿入口をキャップで閉塞したときのパーティションスタンド内部の中空空間の高さ寸法よりも小さいので、バー部材を縮めてポール内に収納しても挿入口をキャップで閉塞できる。換言すれば、バー部材をパーティションスタンド内に完全に収納できる。
【0022】
請求項4に記載の本発明によれば、ポールの内部下端にクッション材を配しているので、バー部材をパーティションスタンド内に収納するときに、バー部材の自重による衝撃を緩衝して、バー部材が破損することを防止できる。
【0023】
請求項5に記載の本発明によれば、クッション材のクッション部の外周にリブを設けているので、クッション部でバー部材を受けと止めたときでもクッション部の形状が保持できる。また、クッション材をポール内へ配したとき、リブの存在によってクッション部とポールとの間に隙間が形成されていることから、挿入口から水分が入り込んだりバー部材に水分が付着した状態で収納しても、当該クッション部とポールとの隙間から水分を排出または溜めることができ、バー部材を確実に水切りできる。
【0024】
請求項6に記載の本発明によれば、バー部材がパーティションスタンドに対して左右方向へ揺動自在なので、バー部材をパーティションスタンドに係止した状態のままでも、ある程度空間の区画ラインを変更することができる。また、パーティションスタンド同士を直角状や直線状だけでなく、斜めにずらした状態で配置することも可能である。また、使用時に不意にパーティションスタンドの設置位置がズレても、フックへの応力集中を回避でしてバー部材の破損を防止できる。バー部材の一端のみをパーティションスタンドへ係止した片持ち支持状態としたうえでバー部材を左右へ揺動すれば、バー部材の揺動先端側とパーティションスタンドとの間に空間を形成できる。これによれば、例えば関係者以外立ち入り禁止区域へ関係者が入るための一時的な入り口を容易に作ることができる。
【0025】
請求項7に記載の本発明によれば、外面が平坦な係止部と凸曲面となっているフック受けの奥面とが上下方向に線接触しているので、当該線接触部分の左右においてフックの係止部とフック受けの奥面との間に一定のクリアランスが確保されている。これにより、バー部材に特別な機構を構成せずともバー部材をパーティションスタンドに対して左右方向に揺動自在にできる。
【0026】
請求項8に記載の本発明によれば、バー部材をフック体と、バー部材の主体を成すバー体と、フック体とバー体とを連結する連結体で構成し、フック体の揺動片を連結体の揺動凹部に揺動可能に嵌合していることで、フック体をバー体に対してより大きく左右方向へ揺動自在にできる。したがって、バー体をパーティションスタンドに係止した状態でも空間区画ラインの変更自由度を大きくとることができる。また、請求項7の揺動機構と組み合わせることで、バー部材を左右へさらに大きく揺動させることができる。
【0027】
請求項9に記載の本発明によれば、台座の外周縁の一部に少なくともポールの外形寸法より幅広の切欠を台座の中心へ向かって切り欠き形成しているので、当該切欠にポールを挿入して台座同士を重ね合わせるようにネスティングすることができ、複数のパーティションをコンパクトに保管することができる。
【0028】
請求項10に記載の本発明によれば、パーティションスタンドにサイン表示を取付可能なので、人や車両の規制などを円滑に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
次に、適宜図面を参照しながら、本発明に係るパーティションの具体的な実施の形態について説明するが、これに限定されることはなく、本願発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができることはいうまでもない。パーティション1は、床面上に起立した状態で設置されるパーティションスタンド2と、2本のパーティションスタンド2・2間に架設可能なバー部材としてのバー3とから成っている。図1に、床面上に互いに所定の間隔を隔てて設置した2本のパーティションスタンド2・2間に、バー3を掛け止めた状態で空間を区画するパーティション1の使用状態を示す。このバー3が、パーティション部材に相当する。実際の現場では、複数個のパーティション1を図1に示すような状態で順次連結して使用することができ、道路、遊園地、工事現場、またはビル等の屋内など、種々の場所において人や車両の通行規制、長蛇の列の並び方規制、危険領域と安全領域との区別などのために供されるものである。なお、図1において符号4は、「立入禁止」や「入り口」、及び矢印などの文字や図形が表示されたサイン表示である。
【0030】
まず、本実施形態のパーティション1を構成するパーティションスタンド2について説明する。図1においてパーティションスタンド2は、薄板円盤状の台座10と、該台座10から立設するポール11と、該ポール11の上部の外周面に設けられたフック受け12と、ポール11の上方に被せられるキャップ13とを有する。キャップ13を除いたパーティションスタンド2の縦断側面図である図2に示すごとく、ポール11は、上下面が開口した円筒形のポール体15と、ポール体15の上面開口からポール体15内に挿入嵌合されるスリーブ16と、スリーブ16の上方から被せられポール体15の外周上部を覆うポールヘッド17と、ポール体15内の下部に溶接されポール11の底面を構成する底板18とから成っている。また、図1や図3に示されるように、台座10の外周縁の一部には、ポール11の外形寸法より僅かに幅広の切欠14が、台座10の中心へ向かって切り欠き形成されている。
【0031】
図2においてスリーブ16は、外筒20と上下面が開口する内筒21とを有する内外二層構造になっており、内筒21の上端からやや下がった位置から外筒20が一体形成されている。そして、スリーブ16をポール体15内に挿入したとき、外筒20の外周全体でガタつきなくポール体15の内面に当接していると共に、外筒20の上端部分全周から径方向外方に向かって突出するフランジ22が、ポール体15の上端で受け止められている。また、図2のほかに図11にもよく示されるように、内筒21は、上方の円筒部21aと、下方の矩形筒部21bと、円筒部21aと矩形筒部21bとを繋ぐテーパー部21cとから成る。スリーブ16の上端には、キャップ13の抜け外れを規制する規制フランジ23が、径方向外方に向かって周方向に等間隔で4箇所に突出形成されている。規制フランジ23の両端には、上方から下方に向けてスリット24が切り欠き形成されていることで、規制フランジ23は若干径方向内方へ撓み変位可能となっている。
【0032】
図2、図9、及び図11によく示されるように、ポールヘッド17は上下面が開口する円筒形を呈しており、これをスリーブ16の上方から被せたとき、ポールヘッド17の上端全周から径方向内方に向けて突出するフランジ26が、スリーブ16のフランジ22で受け止められている。したがって、ポールヘッド17の上端からは、スリーブ16の内筒21が所定量上方へ突出しており、当該スリーブ16の上面開口が、バー3をパーティションスタンド2内へ収納するための挿入口25となっている。また、ポールヘッド17の外周面には、周方向に等間隔で4箇所にフック受け12が一体形成されている。フック受け12は、ポールヘッド17の上下高さ寸法よりやや小さい程度で縦長長方形状を呈しており、上面が開口する縦長袋状の係止凹部27と、フック受け12の外面左右中央において上端から下方に向けて切り欠き形成されたスリット28とを有する。底板18は上方へ湾曲するドーム状部材であって、これの中央部において台座10の中央部とボルト留めされることで、ポール11が台座10の中央から立設した状態で固定されている。
【0033】
図2に示すように、底板18の上方、すなわちポール11の内部下端にはゴム製のクッション材30が配されている。このクッション材30は、パーティションスタンド2の横断平面図である図3に示されるように、その外径がポール11の内径より一回り小さくポール11の内部形状と相似する円柱形のクッション部31と、該クッション部31の外周面に周方向に等間隔で複数個(本実施形態では8個)一体形成された縦方向のリブ32とから成っている。そして、クッション材30がポール11内へ配されたとき、リブ32がポール11の内面と当接することで、クッション部31の全周とポール11の内面との間には隙間が形成されている。
【0034】
キャップ13の正面図を示す図4おいて、キャップ13は下面が開口する中空円筒形を呈している。キャップ13をポール11の上方から被せると、ポール11上端の規制フランジ23がキャップ13の内面と当接ないし近接し、キャップ13の周壁がポールヘッド17のフランジ26の上面で受け止められることで、挿入口25を閉塞できる。このとき、キャップ13の中空内部の上面とポール11の上端とは、所定寸法を隔てて離間している。これにより、本実施形態におけるパーティションスタンド2の内部空間の上下高さ寸法は、ポール11の内部空間とキャップ13の内部空間とを合わせた寸法となる。また、キャップ13の横断平面図に相当する図5によく示されるように、キャップ13の内面には、径方向内方に向かって突出する係止片35が周方向に等間隔で4箇所に一体形成されている。また、係止片35の周方向一端と係止片35の周方向他端近傍とには、キャップ13の内部空間の上面から続くリブ36・37が一体形成されている。係止片35の周方向一端のリブ36の径方向内方への突出量は、係止片35の径方向幅寸法と同一であることに対し、係止片35の周方向他端近傍のリブ37の径方向内方への突出量は、係止片35の径方向幅寸法より小さく設計されている。
【0035】
ポール11の規制フランジ23の周方向長さ寸法は、キャップ13内面のリブ36とリブ37との間の間隔寸法と同一に設計されている。また、キャップ13の係止片35は、キャップ13でポール11の挿入口25を閉塞したとき、当該係止片35の上面とポール11の規制フランジ23の下面とがちょうど接する高さ位置に設けられている。そして、キャップ13でポール11の挿入口25を閉塞するには、キャップ13の係止片35とポール11の規制フランジ23とを周方向に位置ずれさせた状態でキャップ13をポール11の上方から被せたうえで、キャップ13を周方向リブ37側(本実施形態では右回り)へ回動させる。そうすると、キャップ13内面のリブ37がポール11の規制フランジ23の外周を摺動しながら回動していき、規制フランジ23の回動方向先端側がキャップ13内面のリブ36に当接したとことで止まる。この位置状態では、規制フランジ23はリブ36とリブ37との間に嵌まり込んだ状態で係止されていることで周方向への回動が規制されており、係止片35は規制フランジ23の下面に滑り込んでいることで、キャップ13のポール11からの抜け外れが防止されている。なお、キャップ13を回動させるとき、ポール11の規制フランジ23は、スリット24が形成されていることで径方向内方へ撓むことができ、かつ図11によく示されるように、規制フランジ23のリブ37側は若干径方向の幅寸法が小さく形成されていることで、キャップ13のリブ37が規制フランジ23の外面を円滑に摺動できるようになっている。
【0036】
また、図1や図12に示すごとく、パーティションスタンド2にはサイン表示(図示せず)を取り付け可能となっているものもある。具体的には、キャップ13の上方にサイン表示を保持するクリアケース40が、ホルダー41を介して取り付けられている。詳しくは、クリアケース40の取り付け機構の分解斜視図である図6によく示されるように、クリアケース40は、透明樹脂製の平板を2枚重ねにしてその間にサイン表示を挟み込める構成となっており、一方の平板の一側面にはサイン表示を抜き出し易いようU字状の取っ手42が切り欠き形成されている。ホルダー41は、互いに対称構造を成す半ホルダー41L・41Rで構成されおり、これらを下面に凹み形成された凹部43をキャップ13の上方膨出部13aに突き合わせるように外嵌することでキャップ13に取り付けられる。このとき、両半ホルダー41L・41Rの対向面に互いに対称に設けられた位置決めボス45と位置決め孔46とを嵌合することで、容易に半ホルダー41Lと半ホルダー41Rとを突き合わせることができる。クリアケース40は、これの下方に貫通状に穿設された位置決め孔47をホルダー41のケース位置決めボス48に嵌合させたうえで、両半ホルダー41L・41Rの対向面に形成された段部49に載置してホルダー41に取り付けられる。最後にクリアケース40を介して両半ホルダー41L・41Rをビス44で固定することで、キャップ13にクリアケース40が設置される。
【0037】
次に、本実施形態のパーティション1のもう1つの構成部材であるバー3について詳しく説明する。バー3の正面図である図7に示すように、バー3の長手方向両端にはパーティションスタンド2のフック受け12に係止可能なフック60が設けられており、バー3の全体が長手方向に伸縮自在となっている。詳しくは、バー3は中空パイプ状部材であって、図7及びバー3の縦断側面図である図8に示されるように、中空四角筒形の外パイプ61と、同じく中空四角筒形で外パイプ61の内部に挿通される内パイプ62との内外二層構造となっている。なお、外パイプ61が本発明の外筒に、内パイプ62が本発明の内筒に、外パイプ61と内パイプ62とを合わせて本発明のバー体に、それぞれ相当する。また、フック60はバー3の長手方向両端部に位置するフック体63に一体形成されており、このフック体63は、それぞれ外パイプ61と内パイプ62に挿通固定されている連結体64を介して設けられている。
【0038】
図7及び図8において、外パイプ61の内部下面の短手方向中間部には、外パイプ61のフック60が設けられている側と反対側の長手方向一端から所定寸法長手方向中間部側へ向けて横長長方形状のロアレール65が一体形成されている。一方、内パイプ62下面の短手方向中間部には、外パイプ61のロアレール65を調度受け入れる下向き凹状のアッパーレール66が、内パイプ62の長手方向両端に亘って一体形成されており、アッパーレール66の内パイプ62のフック60が設けられている側と反対側の長手方向一端近傍上面には、ストッパー67がビス留めされている。また、外パイプ61の前後面(図7基準)には、その長手方向両端に亘って案内リブ68が上下に2本湾曲形成されている。一方、内パイプ62の前後面(図7基準)にも、その長手方向両端に亘って案内リブ69が、外パイプ61の案内リブ69と同じ高さ位置に上下に2本膨出形成されている。
【0039】
このように構成されていることで、内パイプ62が外パイプ61の内部を摺動自在となっており、図7によく示されるように、バー3の長さを調節自在となっている。このとき、外パイプ61のロアレール65が内パイプ62のアッパーレール66内を摺動し、かつ内パイプ62の案内リブ69が外パイプ61の案内リブ68の内部を摺動することで、円滑かつ安定した摺動操作が可能である。内パイプ62のアッパーレール66と両パイプ61・62の案内リブ68・69とが設けられていることによって、バー3の強度も高められている。そして、内パイプ62を外パイプ61内から引き出してバー3を伸ばしていき、図7の隠れ線(破線)で示すように、内パイプ62のストッパー67が外パイプ61のロアレール65に当接することで内パイプ62の抜け外れが防止されていると同時に、バー3の最大長さ寸法が規定される。一方、内パイプ62の連結体64の外形寸法は外パイプ61の外形寸法と同一となっている。これにより、内パイプ62を外パイプ61内へ押し込んでいくと、図7の想像線(二点鎖線)で示されるように、内パイプ62の連結体64と外パイプ61とが当接してバー3の最小長さ寸法が規定される。なお、外パイプ61と内パイプ62とは確りと当接しているので、その摩擦力によってバー3は中途長さ寸法でも保持可能である。
【0040】
そして、パーティション1の不使用時には、バー3を縮めた状態でパーティションスタンド2の内部に収納することができる。図9は、バー3を最小に縮めた状態でパーティションスタンド2内へ収納した状態の斜視図である。図9に示すように、バー3を最小に縮めた状態でパーティションスタンド2のポール11ないへ収納すると、バー3の上部が僅かにポール11の上端から上方へ突出しているだけで、バー3の殆どをポール11内へ収納できている。ここで、上述のようにキャップ13の内部にも中空空間が形成されており、当該キャップ13内部の上面はポール11の上端よりも上方に位置している。これにより、図9に示す状態からキャップ13でポール11の挿入口25を閉塞することができ、このときバー3の上端がキャップ13内部の上面と近接した高さ関係となっている。以って、バー3をパーティションスタンド2内に完全に収納できている。バー3を最小に縮めた状態でも、ポール11の上端からバー3の上部が僅かに上方へ突出していれば、キャップ13を開けてバー3の突出部分を手で掴むことができるので、バー3の抜き出し操作が楽である。なお、パーティション1を運搬する場合、長期保管する場合、又は雨天時などにはキャップ13でパーティションスタンド2の挿入口25を閉塞しておくことが好ましいが、晴天での使用時などに一時的に収納するだけの場合などでは、必ずしもキャップ13で挿入口25を閉塞しておく必要はない。また、このとき、バー3を少なくとも半分以上ポール11内へ収納できていればある程度安定して収納しておくことができるので、バー3を必ずしも最小寸法にまで縮めておく必要もない。この方が、バー3の一時的な抜き差しも簡単である。
【0041】
また、バー3をポール11内へ収納するには、ポール11上面の挿入口25からバー3を落下させるように挿入するが、ポール11の内部下端にクッション材30が配されていることで、その落下衝撃が緩衝さてバー3の破損が防止されている。また、ポール11のスリーブ16には、バー3の外形と同じ形状の矩形筒部21bが設けられていることで、バー3が矩形筒部21bによってポール11内でのガタつきが防止されている。このとき、矩形筒部21bの上方には、下方に向かって先窄まり状のテーパー部21cが形成されていることで、バー3をポール11の挿入口25から挿入すると、バー3の先端がテーパー部21cを滑り落ちて、矩形筒部21bに案内される。さらに、バー3に雨水や結露などの水分が付着したままポール11内に収納しても、当該付着水分はその自重によって下方へ移動し、クッション材30のクッション部31とポール11の内面との隙間からクッション材30の下方へ排出されるので、バー3が水分によって劣化したり汚れたりすることが避けられる。このとき、ポール11内の水分量が多くなっても、底板18及び台座10を固定しているボルトを伝って水分がパーティションスタンド2の下方へ排出されるので、バー3が浸かる程度に水分が溜まることはない。
【0042】
バー3をパーティションスタンド2に掛け止めるには、バー3の長手方向両端に設けられたフック60をパーティションスタンド2のフック受け12に係止すればよい。まず、フック60の取り付け構造について説明する。図10によく示されるように、フック60はフック体63に一体形成されている。具体的には、フック体63は、揺動カバー部70と、該揺動カバー部70の一側面から一体形成されたフック60と、揺動カバー70のフック60とは反対側に一体形成された揺動片71とから成る。さらにフック60は、縦長直方体状の係止部60aと、該係止部60aと揺動カバー70との間に介される縦方向に細長いフック基部60bとを有する。揺動片71は、揺動カバー70から一体的に延びる断面長方形状の揺動部71aと、該揺動部71aの先端にある断面円形の揺動基部71bとから成る。また、揺動カバー70の揺動片71側は円弧状を呈しており、揺動片71の下部には、後述のロック片73を収容可能な切欠部72が形成されている。
【0043】
フック体63とバー3の外パイプ61及び内パイプ62とをそれぞれ連結する連結体64は、フック体63の揺動片71を収納可能な揺動凹部75を有する基部76と、該基部76から一体形成されバー3の外パイプ61又は内パイプ62の内面に挿通嵌合される連結部77とから成る。揺動凹部75の下部には、後述のロック片73を挿通可能な連通孔78が貫通状に穿設されている。また、揺動凹部75は、外方側のテーパー部75aと、これの奥方に続く円形部75bとを有する断面錠穴状を呈しており、当該揺動凹部75は、連結体64の下面において外部と連通している。
【0044】
そして、フック体63の揺動片71を連結体64の下面から上面に突き当たるまで揺動凹部75内にスライド挿入する。このとき、フック体63の切欠部72が連結体64の連通孔78に臨んでいる。この状態において、ロック片73を連結体64の連通孔78を介してフック体63の切欠部72内に差し込むことで、フック体63が連結体64に対して下向へ抜け外れ不能にロックされる。このようにフック体63をロック片73で連結体64に連結したうえで、外パイプ61及び内パイプ62の内部形状より僅かに小さく設計されている連結部77を、図7の隠れ線(破線)で示すごとく外パイプ61及び内パイプ62の端面開口から挿入し、ビス孔79において連結体64が外パイプ61及び内パイプ62にビス留めされている。
【0045】
フック体63がロック片73で連結体64にロックされても、切欠部72は揺動片71の全周に亘って切り欠き形成されているので、フック体63は左右方向ではロックされていない。そのうえ、フック体63の揺動片71の揺動部71aが長方形であることに対し、連結体64の揺動凹部75のテーパー部75aが外方に向けて先拡がり状となっている。したがって、揺動部71aの左右両側には、フック体63が左右方向へ揺動可能なクリアランスが形成されていることになる。これにより、連結体64の揺動凹部75の円形部75b内にあるフック体63の揺動片71の揺動基部71bを揺動中心として、図11に想像線(二点鎖線)で示すように、フック体63が連結体64、延いては連結体64に連結されている外パイプ61及び内パイプ62に対して左右方向へ揺動自在となっている。なお、フック体63の揺動カバー70の揺動片71側面は、連結体64の端面と同じ曲率半径を有する円弧状に形成されていることで、フック体63は揺動片71を遮蔽しながら連結体64に対して円滑に揺動できるよう構成されている。
【0046】
バー3は、フック60の係止部60aをフック受け12の係止凹部27へ、フック60のフック基部60bをフック受け12のスリット28へ、それぞれ上方からに差し込むことで、パーティションスタンド2に掛け止めることができ、フック60の係止部60aがフック受け12の係止凹部27で係止されることで、バー3がパーティションスタンド2から平面方向へ抜け外れることはない。このとき、図11によく示されるように、係止部60aは直方体状で長手方向外面が平坦となっていることに対し、係止凹部27の奥面(内周面)は左右方向で凸曲面となっていることで、フック60の係止部60aと係止凹部27の内周面とは縦方向に線接触している。したがって、フック60の係止部60aの両縁部分とフック受け12の内周面との間には一定のクリアランスが存在する。このクリアランスが確保されていることにより、上述のフック体63と連結体64とにおける揺動機構に加えて、バー3はパーティションスタンド2に対して左右方向へ揺動自在となっている。
【0047】
パーティションスタンド2には四方にフック受け12が設けられていることで、基本的にはパーティションスタンド同士を直線状又は直角状に連結できる。しかも、バー3がパーティションスタンド2に対して左右揺動自在となっていることで、パーティションスタンド2同士を直角状や直線状だけでなく、斜めにずらした状態で配置することも可能であり、パーティション1の設置レイアウトの自由度を大きくできる。また、使用時に不意にパーティションスタンド2の設置位置がズレても、フック60(特にフック基部60b)への応力集中を回避できるので、バー3の破損を防止できる。また、バー3の一方のフック60のみをパーティションスタンド2へ係止した片持ち支持状にすれば、図12に示すようにバー3を左右へ揺動させることで、他方のフック60側においてパーティションスタンド2との間に隙間を形成できる。このようにすれば、例えば関係者以外立ち入り禁止区域へ関係者が入るための一時的な入り口などを容易に作ることができる。また、バー3は一定の剛性を有しているので、図1に示すごとくバー3にサイン表示4を吊り掛けるのに適している。
【0048】
最後に、パーティション1を保管するには、パーティションスタンド2にバー3を収納したうえで、図13に示すごとく一のパーティションスタンド2のポール11を他のパーティションスタンド2の台座10の切欠14に挿入すればよい。これにより、台座10同士を重ね合わせてポール11同士を近接させることができるので、複数のパーティション1同士をコンパクトに保管することができる。
【0049】
以上のように、本発明の実施の形態について説明したが、台座10、ポール11及びキャップ13は、断面円形に限らず、矩形や多角形、楕円形などであってもよい。同様にバー3も断面矩形に限らず、円形や多角形にすることもできる。また、フック受け12、スリーブ16上端の規制フランジ23、クッション材30のリブ32、及び内外パイプ61・62の案内リブ68・69などの形成個数は種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】パーティションの使用時の斜視図である。
【図2】パーティションスタンドの縦断面側面図である。
【図3】パーティションスタンドの横断平面図である。
【図4】キャップの正面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】サイン表示取り付け部品の分解斜視図である。
【図7】バー部材の正面図である。
【図8】図7のB−B線断面図である。
【図9】ポールにバー部材を収納した要部拡大斜視図である。
【図10】フックの取り付け部品の分解斜視図である。
【図11】フックをフック受けに係止した状態の要部拡大平面図である。
【図12】パーティションの使用例を示す斜視図である。
【図13】パーティションの保管状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1 パーティション
2 パーティションスタンド
3 バー
4 サイン表示
10 台座
11 ポール
12 フック受け
13 キャップ
14 切欠
15 ポール体
16 スリーブ
17 ポールヘッド
18 底板
20 外筒
21 内筒
21a 円筒部
21b 矩形筒部
21c テーパー部
22 フランジ
23 規制フランジ
24 スリット
25 挿入口
26 フランジ
27 係止凹部
28 スリット
30 クッション材
35 係止片
40 クリアケース
41 ホルダー
60 フック
60a 係止部
60b フック基部
61 外パイプ
62 内パイプ
63 フック体
64 連結体
67 ストッパー
70 揺動カバー
71 揺動片
73 ロック片
75 揺動凹部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座と該台座から立設するポールと該ポール上部の外周面に設けられたフック受けとを有するパーティションスタンドと、前記パーティションスタンドのフック受けに係止可能なフックをその両端に有するパーティション部材とを含み、前記パーティションスタンドを床面上に互いに所定の間隔を隔てて複数設置して、各パーティションスタンド間に前記パーティション部材を掛け止めた状態で空間を区画するパーティションであって、
前記パーティション部材としてバー部材を使用しており、
前記パーティションスタンドのポールの内部は中空となっており、
パーティションの不使用時には、少なくとも前記バー部材の半分以上を前記ポールの内部に収納可能であることを特徴とするパーティション。
【請求項2】
前記バー部材が、外筒と、該外筒内に摺動自在に配される内筒とを有し、
前記内筒が前記外筒内で摺動することで、前記バー部材の全体が伸縮自在であることを特徴とする請求項1に記載のパーティション。
【請求項3】
前記バー部材をポール内部の中空空間へ挿入するための挿入口が、前記ポールの上面に形成されており、
前記パーティションスタンドは、前記ポールの挿入口を閉塞するキャップを有し、
前記バー部材を縮めたときの最小寸法が、少なくとも前記キャップで前記挿入口を閉塞したときの前記パーティションスタンドの内部空間の高さ寸法よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載のパーティション。
【請求項4】
前記ポールの内部下端には、クッション材が配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のパーティション。
【請求項5】
前記クッション材は、前記ポールの内部形状と外形が相似するクッション部と、該クッション部の外周に設けられたリブとからなり、
前記クッション材を前記ポール内へ配したとき、前記リブが前記ポールと当接することで、少なくとも前記クッション部の外周の一部と前記ポールとの間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のパーティション。
【請求項6】
前記バー部材を前記パーティションスタンドのフック受けへ係止した状態において、該バー部材がパーティションスタンドに対して左右方向へ揺動自在となっていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のパーティション。
【請求項7】
前記バー部材のフックは、外面が平坦で前記パーティションスタンドのフック受けに係止されることになる略直方体状の係止部を有し、
前記パーティションスタンドのフック受けは、前記フックを上方から受け入れる係止凹部を有し、該フック受けの係止凹部の奥面は左右方向へ凸曲面となっており、
前記フックを前記フック受けへ係止したとき、前記フックの係止部と前記フック受けの奥面とが上下方向に線接触することを特徴とする請求項6に記載のパーティション。
【請求項8】
前記バー部材は、前記フックとこれの基端側の揺動片とを有するフック体と、バー部材の主体を成す内外二層構造のバー体と、前記フック体とバー体とを連結し前記フック体の揺動片を収納可能な揺動凹部を有する連結体とを含み、
前記フック体の揺動片を前記連結体の揺動凹部に揺動可能に嵌合していることで、前記フック体が前記バー体に対して左右方向へ揺動自在となっていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のパーティション。
【請求項9】
前記台座の外周縁の一部には、少なくとも前記ポールの外形寸法より幅広の切欠が、台座の中心へ向かって切り欠き形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のパーティション。
【請求項10】
前記パーティションスタンドにサイン表示を取り付け可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のパーティション。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−303602(P2008−303602A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151443(P2007−151443)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(592026325)東海金属工業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】