説明

ヒト化CD79b抗体およびイムノコンジュゲートならびにそれらの使用

本発明は、哺乳動物における造血系腫瘍の処置のために有用なCD79bに対してヒト化され、そしてコンジュゲートされた抗体、およびその処置のためにそれらの抗体を用いる方法に関する。一局面では、本発明は、CD79bを発現する細胞に対して本発明の抗体を結合する方法を提供し、この方法は、この細胞と本発明の抗体とを接触させる工程を包含する。一実施形態では、この抗体は、細胞毒性剤にコンジュゲートされる。一実施形態では、この抗体は、増殖阻害剤にコンジュゲートされる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗CD79b抗体であって:
(a)以下:
(i)KSSQSLLDSDGKTYLN(配列番号59)である配列A1〜A16を含んでいる、HVR−L1と、
(ii)LVSKLDS(配列番号60)である配列B1〜B7を含んでいる、HVR−L2と、
(iii)WQGTHFPYT(配列番号61)である配列C1〜C9を含んでいる、HVR−L3と、
(iv)GYTFTSYWMN(配列番号62)である配列D1〜D10を含んでいる、HVR−H1と、
(v)GMIDPSDSETHYNHIFKD(配列番号63)である配列E1〜E18を含んでいる、HVR−H2と、
(vi)ARNLYL(配列番号64)である配列F1〜F6を含んでいる、HVR−H3と、
からなる群より選択される少なくとも1つのHVR配列;および、
(b)配列番号59、60、61、62、63または64に示される配列のうち少なくとも1つの残基の改変を含んでいる、少なくとも1つの改変体HVR、
を含む、抗CD79b抗体。
【請求項2】
改変体HVR−L3中のC1がFである、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
改変体HVR−L3中のC8がFである、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
前記抗体がヒト化されている、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
前記フレームワーク配列のうち少なくとも一部がヒトコンセンサスフレームワーク配列である、請求項1に記載の抗体。
【請求項6】
前記改変が置換、挿入または欠失である、請求項1に記載の抗体。
【請求項7】
HVR−L3改変体が以下の位置:C1(F)およびC8(F)のうちの任意の位置で1つの置換を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項8】
配列番号59の配列を有しているHVR−L1を含んでいる、請求項1に記載の抗体。
【請求項9】
配列番号60の配列を有しているHVR−L2を含んでいる、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
配列番号62の配列を有しているHVR−H1を含んでいる、請求項1に記載の抗体。
【請求項11】
配列番号63の配列を有しているHVR−H2を含んでいる、請求項1に記載の抗体。
【請求項12】
配列番号64の配列を有しているHVR−H3を含んでいる、請求項1に記載の抗体。
【請求項13】
改変体HVR−L3中のC1がFである、請求項1に記載の抗体。
【請求項14】
改変体HVR−L3中のC8がFである、請求項1に記載の抗体。
【請求項15】
ヒトCD79bに対する抗体の一価親和性が、図7(配列番号10)および図8A〜図8B(配列番号14)に示される軽鎖および重鎖の可変配列を含んでいるマウス抗体の一価親和性と実質的に同じである、ヒト化抗CD79b抗体。
【請求項16】
ヒトCD79bに対する抗体の一価親和性が、図7(配列番号10)および図8A〜図8B(配列番号14)に示される軽鎖および重鎖の可変配列を含んでいるマウス抗体またはキメラ抗体の一価親和性よりも少なくとも1倍、2倍または3倍大きい、ヒト化抗CD79b抗体。
【請求項17】
ヒトCD79bに対する抗体の一価親和性が、図7(配列番号10)および図8A〜図8B(配列番号14)に示される軽鎖および重鎖の可変配列を含んでいるマウス抗体またはキメラ抗体の一価親和性よりも少なくとも1、2または3分の1低い、ヒト化抗CD79b抗体。
【請求項18】
前記マウス抗体が、2006年7月11日にPTA−7712としてATCCに寄託されたハイブリドーマ細胞株によって産生される、請求項13、14または15に記載のヒト化抗体。
【請求項19】
ヒトCD79bに対する前記抗体のその二価型での親和性が、マウス抗体のその二価型での親和性と実質的に同じであって、かつ図7(配列番号10)および図8A〜図8B(配列番号14)に示される軽鎖および重鎖の可変配列を含んでいる、ヒト化抗CD79b抗体。
【請求項20】
ヒトCD79bに対する前記抗体のその二価型での親和性が、マウス抗体またはキメラ抗体のその二価型での親和性よりもその二価型で少なくとも1、2または3倍大きく、かつ図7(配列番号10)および図8A〜図8B(配列番号14)に示される軽鎖および重鎖の可変配列を含んでいる、ヒト化抗CD79b抗体。
【請求項21】
ヒトCD79bに対する前記抗体のその二価型での親和性が、マウス抗体またはキメラ抗体のその二価型での親和性よりもその二価型で少なくとも1、2または3分の1小さく、かつ図7(配列番号10)および図8A〜図8B(配列番号14)に示される軽鎖および重鎖の可変配列を含んでいる、ヒト化抗CD79b抗体。
【請求項22】
ヒトCD79bに対する前記抗体のその二価型での親和性が、2.0nMである、ヒト化抗CD79b抗体。
【請求項23】
ヒトCD79bに対する前記抗体のその二価型での親和性が、2.0nM+/−0.53である、請求項22に記載のヒト化抗CD79b抗体。
【請求項24】
前記結合親和性がKd値として表わされる、請求項15〜23のいずれかに記載の抗体。
【請求項25】
前記結合親和性がBiacoreまたはラジオイムノアッセイによって測定される、請求項13〜23のいずれかに記載の抗体。
【請求項26】
ヒトκサブグループ1コンセンサスフレームワーク配列を含んでいる請求項1〜3に記載の抗体。
【請求項27】
重鎖ヒトサブグループIIIコンセンンサスフレームワーク配列を含んでいる請求項1〜3に記載の抗体。
【請求項28】
前記フレームワーク配列が71、73および/または78の位置で置換を含む、請求項27に記載の抗体。
【請求項29】
前記置換がR71A、N73Tおよび/またはL78Aである、請求項28に記載の抗体。
【請求項30】
細胞毒性剤にコンジュゲートされたとき、腫瘍細胞増殖を阻害する、ヒト化抗CD79b2F2抗体。
【請求項31】
前記ヒト化抗体およびキメラ抗体の両方とも一価または二価である、請求項1〜30に記載の抗体。
【請求項32】
前記ヒト化抗体およびキメラ抗体の両方ともFc領域に結合された単一のFab領域を含む、請求項1〜31に記載の抗体。
【請求項33】
図13(配列番号31〜33)に示されるHVR1−HC、HVR2−HCおよび/またはHVR3−HC配列を含んでいる重鎖可変ドメインを含む抗体。
【請求項34】
前記可変ドメインが図13(配列番号27〜30)に示されるFR1−HC、FR2−HC、FR3−HCおよび/またはFR4−HC配列を含む、請求項33に記載の抗体。
【請求項35】
前記抗体が(配列番号34および/または35)に示されるCH1および/またはFc配列を含む、請求項33または34に記載の抗体。
【請求項36】
図13(配列番号23〜25)に示されるHVR1−LC、HVR2−LCおよび/またはHVR3−LC配列を含んでいる軽鎖可変ドメインを含む抗体。
【請求項37】
前記可変ドメインが図13(配列番号19〜22)に示されるFR1−LC、FR2−LC、FR3−LCおよび/またはFR4−LC配列を含む、請求項36に記載の抗体。
【請求項38】
前記抗体が図13(配列番号26)に示されるCL1配列を含む、請求項36または37に記載の抗体。
【請求項39】
図13(配列番号12)に示される配列を含んでいるポリペプチド。
【請求項40】
図13(配列番号16)に示される配列を含んでいるポリペプチド。
【請求項41】
以下のプロセス:
(a)請求項33〜35のいずれかに記載の重鎖可変ドメインと請求項36〜38のいずれかに記載の軽鎖可変ドメインとを含む抗体を発現する細胞を培養する工程;および
(b)該培養された細胞から該抗体を単離する工程、
によって作製される抗体。
【請求項42】
請求項33〜35のいずれかに記載の重鎖可変ドメインと、請求項36〜38のいずれかに記載の軽鎖可変ドメインとを含む、抗体。
【請求項43】
前記抗体が一価であって、かつFc領域を含む、請求項42に記載の抗体。
【請求項44】
前記抗体が、配列番号12から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している軽鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項45】
前記抗体が、配列番号16から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している重鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項46】
前記抗体が配列番号69、70、71および72から選択される1、2、3または4つのフレームワークアミノ酸配列を含んでいる重鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項47】
前記抗体が配列番号65、66、67および68から選択される1、2、3または4つのフレームワークアミノ酸配列を含んでいる軽鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項48】
前記抗体が配列番号69、70、71および72から選択されるアミノ酸に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している1、2、3または4つのフレームワークアミノ酸配列を含んでいる重鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項49】
前記抗体が配列番号65、66、67および68から選択されるアミノ酸に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している1、2、3または4つのフレームワークアミノ酸配列を含んでいる軽鎖可変ドメインを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項50】
前記抗体が配列番号16から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している重鎖可変ドメインを含む、請求項44に記載の抗体。
【請求項51】
前記抗体が配列番号12から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している軽鎖可変ドメインを含む、請求項45に記載の抗体。
【請求項52】
配列番号16のアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している重鎖可変ドメインを含む、CD79bに結合する抗体。
【請求項53】
配列番号12のアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している軽鎖可変ドメインを含む、CD79bに結合する抗体。
【請求項54】
配列番号16のアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している重鎖可変ドメインと、配列番号12のアミノ酸配列に対して少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有している軽鎖可変ドメインとを含む、CD79bに結合する抗体。
【請求項55】
請求項1、7、42、54または177に記載の抗体をコードするポリヌクレオチド。
【請求項56】
請求項55に記載のポリヌクレオチドを含んでいるベクター。
【請求項57】
請求項56に記載のベクターを含んでいる宿主細胞。
【請求項58】
抗CD79b抗体を作製する方法であって、該方法は、(a)該抗体をコードするポリヌクレオチドの発現に適切な条件下で真核生物細胞およびCHO細胞を含んでいる群から選択される宿主細胞を培養する工程と、(b)該抗体を単離する工程とを包含する、方法。
【請求項59】
配列番号2のアミノ酸29〜39または配列番号78のアミノ酸1〜11由来のCD79bの領域内のエピトープに結合する、請求項1、7、42、54または177に記載の抗体。
【請求項60】
前記CD79bが細胞の表面上で発現される、請求項1、7、42、54または177に記載の抗体。
【請求項61】
前記細胞がB細胞である、請求項60に記載の抗体。
【請求項62】
前記B細胞がB細胞増殖性障害に関連する、請求項60に記載の抗体。
【請求項63】
前記B細胞増殖性障害がガンである、請求項62に記載の抗体。
【請求項64】
前記B細胞増殖性障害が、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、高悪性度NHL、再発性高悪性度NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、ヘアリー細胞白血病(HCL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、およびマントル細胞リンパ腫から選択される、請求項63に記載の抗体。
【請求項65】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1、7、42、54または177に記載の抗体。
【請求項66】
前記抗体がFab、Fab’−SH、Fv、scFvまたは(Fab’)フラグメントから選択される抗体フラグメントである、請求項65に記載の抗体。
【請求項67】
前記抗体がヒト化される、請求項65に記載の抗体。
【請求項68】
前記抗体が、2006年7月11日にPTA−7712としてATCCに寄託された抗体から選択される抗体、および配列番号16の重鎖可変ドメインと配列番号12の軽鎖可変ドメインとを含んでいる抗体と同じエピトープに結合する、請求項1、7、42、54または177に記載の抗体。
【請求項69】
細胞毒性剤に共有結合した、請求項1、7、42、54または177に記載の抗体を含んでいるイムノコンジュゲート。
【請求項70】
前記細胞毒性剤が、毒素、化学療法剤、薬物部分、抗生物質、放射性同位体および核酸分解酵素から選択される、請求項69に記載のイムノコンジュゲート。
【請求項71】
式Ab−(L−D)pを有している、イムノコンジュゲートであって:
(a)Abが請求項1、7、42、54または177に記載の抗体であって;
(b)Lがリンカーであって;
(c)Dが薬物部分である、請求項70に記載のイムノコンジュゲート。
【請求項72】
Lが6−マレイミドカプロイル(MC)、マレイミドプロパノイル(MP)、バリン−シトルリン(val−cit)、アラニン−フェニルアラニン(ala−phe)、p−アミノベンジルオキシカルボニル(PAB)、N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルチオ)ペンタノエート(SPP)、N−スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1カルボキシレート(SMCC)、およびN−スクシンイミジル(4−ヨード−アセチル)アミノベンゾエート(SIAB)から選択される、請求項71に記載のイムノコンジュゲート。
【請求項73】
Dがアウリスタチンおよびドロスタチンから選択される、請求項71に記載のイムノコンジュゲート。
【請求項74】
請求項71に記載のイムノコンジュゲート、および薬学的に受容可能なキャリアを含んでいる、薬学的組成物。
【請求項75】
CD79bを発現する細胞の増殖を阻害する方法であって、該方法は、該細胞と請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体とを接触させる工程を包含し、それによって該細胞の増殖の阻害が生じる、方法。
【請求項76】
前記抗体が細胞毒性剤にコンジュゲートされる、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記抗体が増殖阻害性剤にコンジュゲートされる、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体の有効量を被験体に対して投与する工程を包含する、ガンを有する被験体を処置する方法。
【請求項79】
前記ガンが、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、高悪性度NHL、再発性高悪性度NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、ヘアリー細胞白血病(HCL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、およびマントル細胞リンパ腫から選択される、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記抗体が細胞毒性剤にコンジュゲートされる、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
前記抗体が増殖阻害性剤にコンジュゲートされる、請求項78に記載の方法。
【請求項82】
請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体の有効量を被験体に投与する工程を包含する、被験体の増殖性障害を処置する方法。
【請求項83】
前記増殖性障害が癌である、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記癌が、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、高悪性度NHL、再発性高悪性度NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、ヘアリー細胞白血病(HCL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、およびマントル細胞リンパ腫から選択される、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記抗体が細胞毒性剤にコンジュゲートされる、請求項82に記載の方法。
【請求項86】
前記抗体が増殖阻害性剤にコンジュゲートされる、請求項82に記載の方法。
【請求項87】
細胞の増殖を阻害する方法であって、該細胞の増殖がCD79bの増殖増強効果に少なくとも一部は依存しており、該方法は、該細胞と請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体の有効量を接触させる工程を包含し、それによって該細胞の増殖を阻害する、方法。
【請求項88】
前記抗体が細胞毒性剤にコンジュゲートされる、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記抗体が増殖阻害性剤にコンジュゲートされる、請求項87に記載の方法。
【請求項90】
哺乳動物において腫瘍を治療的に処置する方法であって、該腫瘍の増殖がCD79bの増殖増強効果に少なくとも一部は依存しており、該方法は、該細胞と請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体の有効量とを接触させる工程を包含する、方法。
【請求項91】
前記腫瘍が、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、高悪性度NHL、再発性高悪性度NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、ヘアリー細胞白血病(HCL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、およびマントル細胞リンパ腫に関連する、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
前記抗体が細胞毒性剤にコンジュゲートされる、請求項90に記載の方法。
【請求項93】
前記抗体が増殖阻害性剤にコンジュゲートされる、請求項90に記載の方法。
【請求項94】
CD79bへのイムノコンジュゲートの結合を可能にする条件下で請求項70のイムノコンジュゲートに対して細胞を曝露する工程を包含するB細胞増殖を阻害する方法。
【請求項95】
前記B細胞増殖が、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、高悪性度NHL、再発性高悪性度NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、ヘアリー細胞白血病(HCL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、およびマントル細胞リンパ腫から選択される、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記B細胞が異種移植片である、請求項94に記載の方法。
【請求項97】
前記曝露がインビトロで起こる、請求項94に記載の方法。
【請求項98】
前記曝露がインビボで起こる、請求項94に記載の方法。
【請求項99】
CD79bを含有すると疑われるサンプル中のCD79bの存在を決定する方法であって、該方法は、該サンプルを請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体に対して曝露する工程と、該サンプル中のCD79bへの該抗体の結合を決定する工程とを包含し、該サンプル中のCD79bへの該抗体の結合が該サンプル中の該タンパク質の存在の指標である、方法。
【請求項100】
前記生物学的サンプルが、B細胞増殖性障害を有すると疑われる患者由来である、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記B細胞増殖が、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、高悪性度NHL、再発性高悪性度NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、ヘアリー細胞白血病(HCL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、およびマントル細胞リンパ腫から選択される、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
CD79bを発現する細胞に、請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体を結合する方法であって、該細胞と請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体とを接触させる工程を包含する、方法。
【請求項103】
前記抗体が細胞毒性剤にコンジュゲートされる、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記抗体が増殖阻害性剤にコンジュゲートされる、請求項102に記載の方法。
【請求項105】
請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体をコードする核酸。
【請求項106】
請求項105に記載の核酸を含んでいる宿主細胞。
【請求項107】
請求項1〜43のいずれかに記載の抗体を含んでいる組成物。
【請求項108】
前記組成物がキャリアを含む、請求項107に記載の組成物。
【請求項109】
請求項1、7、42、54または177に記載の抗体であって、該抗体は、1つ以上の遊離のシステインアミノ酸を含んでいるシステイン操作された抗体であり、該システイン操作された抗体は、親抗体の1つ以上のアミノ酸残基を遊離のシステインアミノ酸で置き換える工程を包含するプロセスによって調製される、抗体。
【請求項110】
前記1つ以上の遊離システインアミノ酸が0.6〜1.0の範囲のチオ反応性値を有する、請求項109に記載の抗体。
【請求項111】
前記シスシテイン操作された抗体が親抗体よりもチオ反応性試薬と反応性である、請求項109に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項112】
前記プロセスがさらに、前記システイン操作された抗体とチオール反応性試薬とを反応させることによって該システイン操作された抗体のチオール反応性を決定する工程を包含し;該システイン操作された抗体は前記親抗体よりも該チオール反応性試薬と反応性である、請求項109に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項113】
前記1つ以上の遊離のシステインアミノ酸残基が軽鎖に位置する、請求項109に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項114】
前記抗体が、細胞毒性剤に共有結合されたシステイン操作された抗体を含んでいるイムノコンジュゲートである、請求項109に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項115】
前記細胞毒性剤が、毒素、化学療法剤、薬物部分、抗生物質、放射性同位体、および核酸分解酵素から選択される、請求項114に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項116】
前記抗体が捕獲標識、検出標識または固体支持体に共有結合される、請求項109に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項117】
前記抗体がビオチン捕獲標識に共有結合される、請求項116に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項118】
前記抗体が蛍光色素検出標識に共有結合される、請求項116に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項119】
前記蛍光色素が、フルオレセイン型、ローダミン型、ダンシル、リサミン、シアニン、フィコエリトリン、テキサス・レッドおよびそれらのアナログから選択される、請求項118に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項120】
前記抗体が、H、11C、14C、18F、32P、35S、64Cu、68Ga、86Y、99Tc、111In、123I、124I、125I、131I、133Xe、177Lu、211At、および213Biから選択される放射性核種検出標識に共有結合される、請求項116に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項121】
前記抗体が、キレート化リガンドによって検出標識に共有結合される、請求項116に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項122】
前記キレート化リガンドがDOTA、DOTP、DOTMA、DTPAおよびTETAから選択される、請求項121に記載のシステイン操作された抗体。
【請求項123】
アルブミン結合ペプチドを含んでいる、請求項1、7、42、54または177に記載の抗体。
【請求項124】
前記アルブミン結合ペプチドが配列番号80〜84から選択される、請求項123に記載の抗体。
【請求項125】
前記抗体がさらに、Kabatナンバリング・コンベンションに従う軽鎖の15、43、110、144、168および205、ならびにEUナンバリング・コンベンションに従う重鎖の41、88、115、118、120、171、172、282、375、および400から選択される1つ以上の位置で遊離のシステインアミノ酸を含む、請求項1、7、42、54または177に記載の抗体。
【請求項126】
システインが軽鎖の205の位置である、請求項125に記載の抗体。
【請求項127】
システインが前記重鎖の118の位置である、請求項125に記載の抗体。
【請求項128】
システインが前記重鎖の400の位置である、請求項125に記載の抗体。
【請求項129】
前記抗体が、モノクローナル抗体、二重特異性抗体、キメラ抗体、ヒト抗体およびヒト化抗体から選択される、請求項125に記載の抗体。
【請求項130】
抗体フラグメントである、請求項125に記載の抗体。
【請求項131】
前記抗体フラグメントがFabフラグメントである、請求項130に記載の抗体。
【請求項132】
キメラ抗体、ヒト抗体またはヒト化抗体から選択される、請求項125に記載の抗体。
【請求項133】
細菌中で産生される、請求項125に記載の抗体。
【請求項134】
CHO細胞中で産生される、請求項125に記載の抗体。
【請求項135】
CD79bタンパク質の存在を、該タンパク質を含有することが疑われるサンプル中で決定する方法であって、該方法は、該サンプルを請求項120に記載の抗体に対して曝露する工程と、該サンプル中の該CD79bタンパク質への該抗体の結合を決定する工程とを包含し、該タンパク質への該抗体の結合が該サンプル中の該タンパク質の存在の指標である、方法。
【請求項136】
前記サンプルが前記CD79bタンパク質を発現すると疑われる細胞を含む、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記細胞がB細胞である、請求項135に記載の方法。
【請求項138】
前記抗体が、蛍光色素、放射性同位体、ビオチンまたは金属配位リガンドから選択される標識に共有結合される、請求項135に記載の方法。
【請求項139】
請求項125に記載の抗CD79b抗体、および薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含んでいる、薬学的処方物。
【請求項140】
前記抗体が、アウリスタチンまたはメイタンシノイド薬物部分に共有結合され、これによって抗体薬物コンジュゲートが形成される、請求項125に記載の抗体。
【請求項141】
抗体(Ab)、およびアウリスタチンまたはメイタンシノイド薬物部分(D)を含む請求項140に記載の抗体−薬物コンジュゲートであって、前記システイン操作された抗体が、リンカー部分(L)によって1つ以上の遊離システインアミノ酸介してDに結合されており;該化合物は、式I:
【化47】

を有しており、式中pが1、2、3または4である、抗体−薬物コンジュゲート。
【請求項142】
pが2である、請求項141に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項143】
Lが以下の式:
【化48】

を有しており、ここで:
Aがシステイン操作された抗体(Ab)のシステインチオールに共有結合されたストレッチャー単位であり;
aが0または1であり;
各々のWが独立してアミノ酸単位であり;
wが0〜12の範囲の整数であり;
Yが薬物部分に共有結合されたスペーサー単位であり;かつ
yが0、1または2である、
請求項141に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項144】
以下の式:
【化49】

を有しており、ここで:
PABがパラ−アミノベンジルカルバモイルであり、かつR17が(CH、C−Cカルボシクリル、O−(CH、アリーレン、(CH−アリーレン、−アリーレン−(CH−、(CH−(C−Cカルボシクリル)、(C−Cカルボシクリル)−(CH、C−Cヘテロシクリル、(CH−(C−Cヘテロシクリル)、−(C−Cヘテロシクリル)−(CH−、−(CHC(O)NR(CH−、−(CHCHO)−、−(CHCHO)−CH−、−(CHC(O)NR(CHCHO)−、−(CHC(O)NR(CHCHO)−CH−、−(CHCHO)C(O)NR(CHCHO)−、−(CHCHO)C(O)NR(CHCHO)−CH−、および−(CHCHO)C(O)NR(CH−から選択される二価のラジカルであり;RがH、C−Cアルキル、フェニル、またはベンジルであり;かつrが独立して1〜10の範囲の整数である、
請求項143に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項145】
がバリン−シトルリンである、請求項143に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項146】
17が(CHまたは(CHである請求項143に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項147】
以下の式:
【化50】

を有している、請求項143に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項148】
17が(CHまたは(CHである、請求項147に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項149】
以下の式:
【化51】

を有する、請求項143に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項150】
LがSMCC、SPP、SPDBまたはBMPEOである、請求項141に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項151】
Dが以下の構造:
【化52】

を有するMMAEであり、
式中の波線がリンカーLへの結合部位を示す、請求項141に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項152】
Dが以下の構造:
【化53】

を有するMMAFであり、
式中の波線がリンカーLへの結合部位を示している、請求項141に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項153】
Dが以下の構造:
【化54】

【化55】

を有するDM1またはDM4であり、
式中の波線がリンカーLへの結合部位を示している、請求項141に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項154】
前記抗体が、モノクローナル抗体、二重特異性抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体および抗体フラグメントから選択される、請求項140に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項155】
前記抗体フラグメントがFabフラグメントである、請求項140に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項156】
以下の構造:
【化56】

【化57】

であって、
式中Valがバリンであり;Citがシトルリンであり;pが1、2、3、または4であり;かつAbが請求項125の抗体である構造、から選択される抗体−薬物コンジュゲート化合物。
【請求項157】
前記アウリスタチンがMMAEまたはMMAFである、請求項140に記載の抗体薬物コンジュゲート。
【請求項158】
LがMC−val−cit−PABまたはMCである、請求項141に記載の抗体薬物コンジュゲート。
【請求項159】
B細胞を検出するためのアッセイであって:
(a)請求項140に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物に細胞を曝露する工程と;
(b)該細胞への該抗体−薬物コンジュゲート化合物の結合の程度を決定する工程と、
を包含する、アッセイ。
【請求項160】
請求項140に記載の抗体−薬物コンジュゲート化合物を用いて細胞培養培地中の哺乳動物癌性B細胞を処置する工程であって、これによって癌性B細胞の増殖が阻害される、細胞増殖を阻害する方法。
【請求項161】
請求項140に記載の抗体薬物コンジュゲート、および薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤を含んでいる、薬学的処方物。
【請求項162】
請求項161に記載の薬学的処方物を患者に投与する工程を包含する、癌を処置する方法。
【請求項163】
前記癌が、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、高悪性度NHL、再発性高悪性度NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、ヘアリー細胞白血病(HCL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、およびマントル細胞リンパ腫からなる群より選択される、請求項162に記載の方法。
【請求項164】
前記患者が、抗体−薬物コンジュゲート化合物と組み合わせて細胞毒性剤を投与される、請求項162に記載の方法。
【請求項165】
請求項160に記載の薬学的処方物と;
容器と;
前記化合物が、CD79bポリペプチドの過剰発現によって特徴づけられるガンを処置するために用いられ得ることを示している添付文書または表示と;
を備える、製品。
【請求項166】
前記ガンが、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、高悪性度NHL、再発性高悪性度NHL、再発性無痛性NHL、難治性NHL、難治性無痛性NHL、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫、白血病、ヘアリー細胞白血病(HCL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、およびマントル細胞リンパ腫からなる群より選択される、請求項165に記載の製品。
【請求項167】
請求項125に記載の抗CD79b抗体(Ab)、およびアウリスタチンまたはメイタンシノイド薬物部分(D)を含んでいる抗体薬物コンジュゲート化合物を作製する方法であって、該抗体が、リンカー部分(L)によって1つ以上の操作されたシステインアミノ酸を介してDに結合されており;該化合物は、式I:
【化58】

を有しており、式中pが1、2、3または4であり;該方法は、以下の工程:
(a)該抗体の操作されたシステイン基とリンカー試薬とを反応させて抗体−リンカー中間生成物Ab−Lを形成する工程と;
(b)Ab−Lと活性化薬物部分Dとを反応させ;これによって該抗体−薬物コンジュゲートが形成される工程:
(c)薬物部分の求核基とリンカー試薬とを反応させて薬物−リンカー中間生成物D−Lを形成する工程と;
(d)D−Lと該抗体の操作されたシステイン基とを反応させ;これによって該抗体−薬物コンジュゲートを形成する工程と、
を包含する、方法。
【請求項168】
チャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞中で抗体を発現する工程をさらに包含する、請求項167に記載の方法。
【請求項169】
前記発現された抗体を還元剤で処理する工程をさらに包含する、請求項167に記載の方法。
【請求項170】
前記還元剤がTCEPおよびDTTから選択される、請求項169に記載の方法。
【請求項171】
前記還元剤での処理後、前記発現された抗体を酸化剤で処理する工程をさらに包含する、請求項169に記載の方法。
【請求項172】
前記酸化剤が、硫酸銅、デヒドロアスコルビン酸および空気から選択される、請求項171に記載の方法。
【請求項173】
前記抗体が、配列番号90または85のいずれか1つから選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有している重鎖配列を含む、請求項125に記載の抗体。
【請求項174】
前記抗体が、配列番号89のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有している軽鎖配列と配列番号85のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有している重鎖配列とを含む、請求項125に記載の抗体。
【請求項175】
前記抗体が、配列番号89または88のいずれか1つから選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有している軽鎖配列を含む、請求項125に記載の抗体。
【請求項176】
前記抗体が、配列番号88のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有している軽鎖配列と配列番号90のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有している重鎖配列とを含む、請求項125に記載の抗体。
【請求項177】
配列番号14から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有している重鎖可変ドメインと配列番号10から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有している軽鎖可変ドメインとを含む、CD79bに結合する抗体。
【請求項178】
請求項1、7、42、54または177のいずれかに記載の抗体を含んでいる組成物。
【請求項179】
前記組成物がキャリアを含む、請求項178に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2010−533495(P2010−533495A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517116(P2010−517116)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/070061
【国際公開番号】WO2009/012256
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】