説明

ヒトIL−4に対するヒトモノクローナル抗体

ヒトインターロイキン−4特異的抗体ならびにIL−4および/またはIgE介在疾患の処置におけるそれらの使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒトインターロイキン−4(hIL−4)に特異的な抗体に関する。
【0002】
アレルギー性疾患、例えばアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息および食物アレルギーは、特徴として無毒な環境抗原(アレルゲン)に対する過剰なTh2細胞応答に関する。アレルゲンは、抗原提示細胞に捕獲され、処理され、MHC Class II分子と関連してアレルゲン−特異的Tヘルパー(Th)細胞に提示される。アレルゲン特異的Th細胞は、Th2表現型に属し、インターロイキン−4(IL−4)の影響下で前駆T細胞から進展する。Th2細胞が活性化すると、それらはIL−4およびインターロイキン−13(IL−13)を分泌し、それは表面結合シグナルとともに、B細胞を誘導し、IgE生産形質細胞に変化させる。IgE分子は肥満細胞上の高親和性FcεRに結合し、続いてアレルゲンと遭遇後、肥満細胞活性化およびアレルギー反応のメディエーターの放出を誘導する。Th2サイトカインはまた、好酸球の生存および肥満細胞の成長を促進し、脱顆粒後にまた、IgE製造、Th2細胞分化および好酸球生存を増加できるさらなるTh2サイトカインを放出する。したがって、Th2細胞は、アレルギー反応の誘発および発生においてきわめて重要な役割を果たし、それゆえ、これらの発生および/またはこれらのエフェクター機能に拮抗することが、アレルギー反応に介入するための効率的な方法であろう。
【背景技術】
【0003】
IL−4およびIL−13は、両方のサイトカインが、これらの各受容体複合体の要素としてIL−4受容体(IL−4R)−α鎖を使用するという事実によって、多数の生物学的活性を共有している。IL−13は、IL−13結合鎖(IL−13Rα1)およびIL−4Rα鎖からなるヘテロ二量体複合体を介してシグナリングする。IL−4は、IL−4Rα鎖およびIL−2、IL−4、IL−7、IL−9、IL−15および胸腺間質リンパ球増殖因子(TSLP)の受容体に共有されている共通γ鎖(cγ)から成る、I型IL−4Rの代わりとして、II型IL−4Rと呼ばれるIL−4Rα/IL−13Rα1複合体を利用する。T細胞がIL−13Rα1を発現しないため、IL−4と対照的にIL−13は、T細胞増殖を支持せず、未感作ヒトTh細胞のTh2表現型に向けた分化を誘導できない(例えばJ. E. de Vries et al., Encyclopedia of Hormones and related cell regulators, Academic Press, 2002参照)。IL−4は、T細胞増殖に、そして故にアレルギー性疾患の発症および維持においてきわめて重要な役割を果たす。
【0004】
IL−4遺伝子欠損マウスまたはIL−4(例えばKuhn R. et al., Science, 1991 (5032) 707:10参照)もしくはその下流シグナル伝達因子STAT6(例えばKaplan M.H. et al., Immunity, 1996 (3) 313-9参照)を欠くマウスは、有意な数のTh2細胞を発生せず、IgE応答が減少した。
【0005】
今回、ヒトIL−4に対して高親和性であり、そして未感作ヒトB細胞によるIL−4介在IgE合成の強力な阻害剤となりうる抗体を見いだした。
【0006】
一つの局面において、本発明は、800pM以下、例えば200pM以下の解離定数KでヒトIL−4に結合する、ヒトIL−4特異的抗体を提供する。
【0007】
他の局面において、本発明は、順に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3を含む第1のドメインならびに順に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’を含む第2のドメインを有する抗体であって、
a)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Phe-Ser-Ser-Tyr-Ala-Met-His(GFTFSSYAMH)を有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Phe-Ile-Trp-Asp-Asp-Gly-Ser-Phe-Lys-Tyr-Tyr-Ala-Glu-Ser-Val-Lys-Gly(FIWDDGSFKYYAESVKG)を有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Glu-Gly-Ser-Trp-Ser-Pro-Asp-Ile-Phe(EGSWSPDIF)を有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Ser-Arg-Ala(SQGISRA)を有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Ser(DAS)を有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Ile(FNSYPI)を有する、
b)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Leu-Ser-Ser-Phe-Gly-Met-His(GFTLSSFGMH)を有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Val-Ile-Trp-Tyr-Asp-Gly-Ser-Asn-Glu-Tyr-Tyr-Ala-Asp-Ser-Val-Lys-Gly(VIWYDGSNEYYADSVKG)を有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Glu-Gly-Ser-Trp-Ser-Pro-Asp-Ile-Phe(EGSWSPDIF)を有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Arg-Ser-Ala(SQGIRSA)を有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Ser(DAS)を有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Val(FNSYPV)を有する、
c)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Leu-Ser-Ser-Tyr-Gly-Met-His(GFTLSSYGMH)を有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Val-Ile-Trp-Tyr-Asp-Gly-Asn-Asn-Gln-Tyr-Tyr-Ala-Asp-Ser-Val-Lys-Gly(VIWYDGNNQYYADSCKG)を有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Glu-Gly-Ser-Trp-Ser-Pro-Asp-Ile-Phe(EGSWSPDIF)を有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Ser-Ser-Tyr(SQGISSY)を有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Ser(DAS)を有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro(FNSYP)を有する、
【0008】
d)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Asp-Thr-Phe-Ser-Ser-Tyr-Ala-Ile-Ser(GDTFSSYAIS)を有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Gly-Ile-Ile-Ile-Pro-Val-Ile-Gly-Thr-Val-Asn-Tyr-Glu-Glu-Arg-Phe-Gln-Asp-Arg(GIIIPVIGTVNYEERFQD)を有し、
該CDR3が、アミノ酸配列GluGlu-Gly-Phe-Leu(EEGFL)を有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Ser-Ser-Ala(SQGISSA)を有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Ser(DAS)を有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Leu(FNSYPL)を有する、
e)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Phe-Ser-Cys-Cys-Gly-Met-His(GFTFSCCGMH)を有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Val-Ile-Trp-Tyr-Asp-Gly-Ser-Asn-Lys-Tyr-Tyr-Ala-Asp-Ser-Val-Lys-Gly(VIWYDGSNKYYADSVKG)を有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Asp-Ser-Ser-Gly-Ser-Phe-Tyr-Glu-Tyr-Phe(DSSGSFYEYF)を有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Asn-Ser-Ala(SQGINSA)を有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Ser(DAS)を有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Tyr(FNSYPY)を有する、および
f)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Phe-Ser-Gly-Tyr-Gly-Met-His(GFTFSGYGMH)を有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Val-Val-Trp-Tyr-Asp-Gly-Gly-Tyr-Lys-Phe-Tyr-Ala-Asp-Ser-Val-Lys-Gly(VVWYDGGYKFYADSVKG)を有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Asp-Ser-Ser-Gly-Ser-Phe-Tyr-Glu-Tyr-Leu(DSSGSFYEYL)を有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Ser-Ser-Ala(SQGISSA)を有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Ser(DAS)を有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-His(FNSYPH)を有する
抗体からなる群から選択される、抗体を提供する。
【0009】
CDR1、CDR2およびCDR3は、このような抗体の重鎖のアミノ酸配列の一部であり、そしてCDR1’、CDR2’およびCDR3’は、このような抗体の軽鎖のアミノ酸配列の一部である。
【0010】
我々は
−配列番号1の成熟ポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列および配列番号2の成熟ポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列、または
−配列番号9の成熟ポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列および配列番号10の成熟ポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列、または
−配列番号17の成熟ポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列および配列番号18の成熟ポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列、または
−配列番号25の成熟ポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列および配列番号26の成熟ポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列、または
−配列番号33の成熟ポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列および配列番号34の成熟ポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列、または
−配列番号41の成熟ポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列および配列番号42の成熟ポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列
を含む抗体もまた見いだした。
【0011】
さらなる局面において、本発明は、
a)配列番号1のポリペプチドおよび配列番号2のポリペプチド、または
b)配列番号9のポリペプチドおよび配列番号10のポリペプチド、または
c)配列番号17のポリペプチドおよび配列番号18のポリペプチド、または
d)配列番号25のポリペプチドおよび配列番号26のポリペプチド、または
e)配列番号33のポリペプチドおよび配列番号34のポリペプチド、または
f)配列番号41のポリペプチドおよび配列番号42のポリペプチド
を含む抗体を提供する。
【0012】
我々は、
−さらにリーダー配列を含む配列番号1のポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列(=配列番号3)およびさらにリーダー配列を含む配列番号2のポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列(=配列番号4)、または
−さらにリーダー配列を含む配列番号9のポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列(=配列番号11)およびさらにリーダー配列を含む配列番号10のポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列(=配列番号12)、または
−さらにリーダー配列を含む配列番号17のポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列(=配列番号19)およびさらにリーダー配列を含む配列番号18のポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列(=配列番号20)、または
−さらにリーダー配列を含む配列番号25のポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列(=配列番号27)およびさらにリーダー配列を含む配列番号26のポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列(=配列番号28)、または
−さらにリーダー配列を含む配列番号33のポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列(=配列番号35)およびさらにリーダー配列を含む配列番号34のポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列(=配列番号36)、または
−さらにリーダー配列を含む配列番号41のポリペプチドの重鎖のアミノ酸配列(=配列番号43)およびさらにリーダー配列を含む配列番号42のポリペプチドの軽鎖のアミノ酸配列(=配列番号44)
を含む抗体をさらに見いだした。
【0013】
さらなる局面において、本発明は、
a)配列番号3のポリペプチドおよび配列番号4のポリペプチド、または
b)配列番号11のポリペプチドおよび配列番号12のポリペプチド、または
c)配列番号19のポリペプチドおよび配列番号20のポリペプチド、または
d)配列番号27のポリペプチドおよび配列番号28のポリペプチド、または
e)配列番号35のポリペプチドおよび配列番号36のポリペプチド、または
f)配列番号43のポリペプチドおよび配列番号44のポリペプチド
を含む抗体を提供する。
【0014】
本発明で提供される抗体はまた、下記で“本発明の(による)化合物”と示す。
【0015】
他の局面において、本発明は、ヒトIL−4特異的モノクローナル抗体(hIL−4mAb)、それらのフラグメントおよびそれらのアナログからなる群から選択される本発明の化合物を提供する。
【0016】
hIL−4mAbは、ヒトIL−4を特異的に認識する、すなわちヒトIL−4に特異的な抗原結合部位を含む、そしてヒト免疫グロブリン由来の特にCDRであるが、重鎖および軽鎖の他の部分もまた有する抗体である。
該抗体は、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4を含む任意のアイソタイプであり得、好ましくはIgG1のアイソタイプである。
【0017】
“それらのフラグメント”とは、フラグメントが由来する分子と同じ抗原結合特異性および/または中和能力を保持している、hIL−4mAbの重鎖および軽鎖可変配列の一部、例えば、hIL−4mAb由来のFabフラグメントまたはF(ab’)フラグメントを意味する。
【0018】
Fabフラグメントは、軽鎖全体および重鎖のアミノ末端部を含む;F(ab’)フラグメントは、ジスルフィド結合で結合した2個のFabフラグメントにより形成したフラグメントである。このようなフラグメントは、慣用の方法、例えば適当なタンパク分解酵素、パパインおよび/またはペプシンでのモノクローナル抗体の開裂、または組換え法により得ることができ、そしてフラグメントそれ自体は、治療および/または予防薬として有用である。
【0019】
“それらのアナログ”とは、CDR領域の外側、例えば重鎖のCDR1、CDR2およびCDR3の外側または軽鎖のCDR1’、CDR2’およびCDR3’の外側の少なくとも1個のアミノ酸で修飾されたアミノ酸配列を有するhIL−4mAbを意味する。該修飾体は、1個または数個のアミノ酸、すなわち10個以下のアミノ酸の化学的修飾、置換または再配置を含み、該修飾は、アミノ酸配列が非修飾配列の生物学的特徴、例えば抗原特異性および親和性を維持することを可能にする。例えばサイレント変異体は、CDR領域内または周囲のエンドヌクレアーゼ制限酵素認識部位を創造するための置換により構築できる。
【0020】
アナログはまた、対立遺伝子変異として生じる。“対立遺伝子変異または修飾”は、CDRの本発明の抗体の外側をコードする核酸配列における変異である。このような変異または修飾は、遺伝コードの縮重によるものであり得、または所望の特徴を提供するために自由に設計し得る。このような変異または修飾は、任意のコードアミノ酸配列の変異をもたらしてももたらなくてもよいが、生物活性、例えば抗原特異性および親和性は維持している。
【0021】
本発明の化合物をコードするポリヌクレオチドもまた見いだした。
【0022】
他の局面において、本発明は、本発明の化合物をコードするポリヌクレオチドを含む単離ポリヌクレオチドを提供する。
【0023】
他の局面において、本発明は、本発明の化合物のCDR1、CDR2およびCDR3のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドならびに本発明の化合物のCDR1’、CDR2’およびCDR3’のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドを提供する。
【0024】
他の局面において、本発明は、
a)配列番号5のポリヌクレオチドおよび配列番号6のポリヌクレオチド、または
b)配列番号13のポリヌクレオチドおよび配列番号14のポリヌクレオチド、または
c)配列番号21のポリヌクレオチドおよび配列番号22のポリヌクレオチド、または
d)配列番号29のポリヌクレオチドおよび配列番号30のポリヌクレオチド、または
e)配列番号37のポリヌクレオチドおよび配列番号38のポリヌクレオチド、または
f)配列番号45のポリヌクレオチドおよび配列番号46のポリヌクレオチド
を含むポリヌクレオチドを提供する。
【0025】
他の局面において、本発明は、
a)配列番号7および配列番号8のポリペプチド、または
b)配列番号15および配列番号16のポリペプチド、または
c)配列番号23および配列番号24のポリペプチド、または
d)配列番号31および配列番号32のポリペプチド、または
e)配列番号39および配列番号40のポリペプチド、または
f)配列番号47および配列番号48のポリペプチド
をコードするポリヌクレオチドを提供する。
【0026】
配列番号5は、配列番号1のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号6は、配列番号2のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号7は、配列番号3のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号8は、配列番号4のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号13は、配列番号9のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号14は、配列番号10のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号15は、配列番号11のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号16は、配列番号12のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号21は、配列番号17のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号22は、配列番号18のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号23は、配列番号19のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号24は、配列番号20のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号29は、配列番号25のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号30は、配列番号26のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号31は、配列番号27のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号32は、配列番号28のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号37は、配列番号33のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号38は、配列番号34のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号39は、配列番号35のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号40は、配列番号36のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号45は、配列番号41のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号46は、配列番号42のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号47は、配列番号43のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
配列番号48は、配列番号44のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドである。
【0027】
本発明の化合物は、組換えDNA技術により製造され得る。したがって、抗体、それらのフラグメントまたはそれらのアナログをコードする1種以上のDNA分子を、構築し、適当なベクターの適当な制御配列下に配置し、発現のために適当な宿主(生物)に移動させ得る。本発明の化合物は、本明細書に提供された情報、例えば、超可変領域および/または可変領域のアミノ酸配列およびこれらの領域をコードするポリヌクレオチドの知識により、慣用の方法にしたがい、例えば準じて得ることができる。可変ドメイン遺伝子を構築する方法は、例えばEP 239 400に記載され、下記のとおり簡潔に要約できる。
【0028】
対象のポリ核酸配列に操作可能に連結した適当なプロモーターを含む、例えば少なくとも1個のCDRを含む免疫グロブリン重鎖または軽鎖の可変ドメインをコードする複製可能発現ベクターを製造し、適当な細胞系を該発現ベクターで形質転換し、該形質転換細胞系を培養し、対応する免疫グロブリンを得る。
【0029】
他の局面において、本発明は、本発明の化合物、例えば配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号45、配列番号46、配列番号47または配列番号48の少なくとも1個のポリヌクレオチドをコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。
当然、発現ベクターは、1以上のポリヌクレオチドを含み得る。
【0030】
他の局面において、本発明は、
−適合性の宿主細胞中に発現系またはその一部が存在するとき、該発現系またはその一部が本発明の化合物、例えばhIL−4mAbを製造できる、本発明の化合物をコードするポリヌクレオチドを含む発現系;および
−上記のとおりの発現系を含む単離宿主細胞
を提供する。
【0031】
例えば適当なプロモーター(複数を含む)、および重鎖および軽鎖の定常領域をコードする遺伝子を含む発現ベクターは、既知であり、例えば市販されており、そして例えば重鎖ベクターIgG1および軽鎖ベクターヒトκを含む。慣用の発現ベクターまたは組換えプラスミドは、各ポリヌクレオチドを、宿主細胞中の複製および発現および/または宿主細胞からの分泌の調節をできる慣用の調節制御配列と操作可能な結合で置くことにより製造し得る。調節配列は、プロモーター配列、例えばCMVプロモーター、LCKプロモーターおよび適当なシグナル配列を含む。
【0032】
選択された宿主細胞を、目的のベクターで慣用の技術によりトランスフェクションしてトランスフェクトされた宿主細胞を製造でき、それを次いで、本発明の化合物の製造のために慣用の技術により培養し得る。
【0033】
適当な細胞系は、慣用の方法にしたがって、例えば準じて見いだされ得る。適当な宿主は、既知であるか、または慣用の方法にしたがって、例えば準じて見いだされ得、そして培養細胞または遺伝子組換え動物を含む。
本発明の化合物の発現のための適当な宿主細胞または細胞系は、好ましくは真核細胞、例えばCHO、COS、繊維芽細胞細胞(例えば3T3)および骨髄細胞、とりわけ好ましくは哺乳動物細胞、例えばCHO細胞またはSP2/0である。
【0034】
本発明の化合物は薬理学的活性を示し、それゆえ医薬として有用である。例えば、本発明の化合物は、IL−4のIL−4受容体への結合を強く妨害し、そしてhIL−4mAb(複数を含む)を含む、本発明のIL−4妨害または中和化合物とも呼ぶ。本発明の化合物は、活性を示し、その活性は実施例1に記載の試験:親和性測定において測定できる。
【0035】
したがって、本発明の化合物はIL−4および/またはIgE介在疾患、例えば
−例えば蕁麻疹、薬物アレルギー反応、鼻炎、例えばアレルギー性鼻炎、結膜炎、例えば鼻結膜炎、皮膚炎、例えばアトピー性皮膚炎、喘息、例えばアトピー性喘息およびアレルギー性喘息、アナフィラキシーショック;好ましくはアトピー性皮膚炎、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻結膜炎、例えばアレルギー性喘息またはアトピー性皮膚炎を含む、様々なアレルギー性疾患;
−例えば川崎病、グレーブス病、シェーグレン症候群(Sjorgen’s syndrome)、自己免疫性リンパ増殖性症候群、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性ブドウ膜炎、重症筋無力症、エリテマトーデスおよび類天疱瘡を含む、自己免疫性疾患;
−例えば胃潰瘍、炎症、粘膜炎症、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性大腸炎、ならびにIL−4および/またはIgEが役割を有する消化器系の他の疾患および障害を含む、IL−4および/またはIgEが役割を有する消化器系の疾患;
−全身性硬化症(強皮症)、敗血症性関節炎および反応性関節炎を含む、IL−4および/またはIgEが過剰産生され、病因に関与するとみなされる疾患
に対する治療活性を示す。
【0036】
他の局面において、本発明は、例えばIL−4および/またはIgE介在疾患、例えばアレルギー性疾患、例えばアトピー性皮膚炎、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、好ましくはアトピー性皮膚炎に対する医薬としての使用のための、本発明の化合物、例えばhIL−4mAbを提供する。
【0037】
他の局面において、本発明は、hIL−4mAb、それらのフラグメントおよびそれらのアナログからなる群から選択される本発明の化合物の本発明の使用を提供する。
【0038】
本発明の化合物の医薬としての使用は、1種以上、好ましくは1種の本発明の化合物、例えば本発明の2種以上の化合物の組合せを含む。
【0039】
他の局面において、本発明は、IL−4および/またはIgE介在疾患、例えばアレルギー性疾患、例えばアレルギー性鼻結膜炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、好ましくはアレルギー性喘息またはアトピー性皮膚炎、例えばアトピー性皮膚炎の処置用医薬、例えば医薬組成物の製造のための本発明の化合物の使用を提供する。
【0040】
さらなる局面において、本発明は、医薬、例えば医薬組成物の製造のための、上記疾患、例えばアトピー性皮膚炎、アレルギー性喘息およびアレルギー性鼻炎からなる群から選択される疾患の処置用の本発明の化合物の使用を提供する。
【0041】
さらなる局面において、本発明は、本発明の化合物がhIL−4mAb、それらのフラグメントおよびそれらのアナログからなる群から選択される上記のとおりの使用のための本発明の化合物を提供する。
【0042】
例えば、本発明の化合物、hIL−4mAb、それらのフラグメントおよびそれらのアナログの、例えばヒトIL−4に対する親和定数が、800pM以下、例えば200pM以下、例えば約30pMから約200pM、好ましくは約45pMから約170pM、例えば約100pM、より好ましくは約50pM、例えば約45pMであることが測定されている。
【0043】
例えばまた、本発明の化合物、hIL−4mAb、それらのフラグメントおよびそれらのアナログの、例えばヒトIL−4に対する親和定数が、30pMから200pM、好ましくは45pMから170pM、例えば100pM、より好ましくは50pM、例えば45pMであることが測定されている。
【0044】
そのため、IL−4介在疾患の処置用として指示されたとき、本発明の化合物は、モノクローナル抗体で従来使用されているのと同様の用量で同様の投与様式により、大型哺乳動物、例えばヒトに投与され得る。
【0045】
他の局面において、本発明は、200pM以下、例えば30から200pMの解離定数でヒトIL−4に結合する抗体を提供する。
【0046】
本発明のさらなる局面において、上記のとおりの使用のための抗体は、200pM以下、例えば30から200pMの解離定数でヒトIL−4に結合するhIL−4mAb、それらのフラグメントまたはそれらのアナログである。
【0047】
さらなる局面において、本発明は、IL−4および/またはIgE介在疾患、例えばアレルギー性疾患、例えばアトピー性皮膚炎、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、好ましくはアトピー性皮膚炎の処置法であり、このような処置の必要な対象に有効量の本発明の化合物を;例えば医薬組成物の形で投与することを含む処置法を提供する。
【0048】
本発明のさらなる局面において、本発明の化合物は、同時にまたは連続して別の薬学的に活性な薬剤と組合せて投与する。
【0049】
処置は処置および予防を含む。
このような処置において、適当な用量は、もちろん例えば、使用される本発明の抗体の化学的性質および薬物動態学的データ、宿主の種、投与経路ならびに処置する状態の種類および重症度に依存して変化する。しかし、一般的に、大型哺乳動物、例えばヒトの満足な結果のための指示される一日用量は、例えば約0.1ng/kgから例えば約10mg/kg、例えば約100ng/kgから例えば約2mg/kgの範囲の本発明の化合物であり;簡便には例えば一日に4回までの分割用量で投与される。
本発明の化合物は、任意の慣用の経路、例えば非経腸的、例えば静脈内、皮内、筋肉内、皮下、鼻内投与、注射溶液もしくは懸濁液または粉末吸入により投与され得る。
【0050】
他の局面において、本発明は、少なくとも1種の医薬賦形剤、例えば適当な担体ならびに/または希釈剤、例えば増量剤、結合剤、崩壊剤、流動剤、滑剤、糖および甘味剤、芳香剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤ならびに/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調節用塩ならびに/またはバッファーとともに本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0051】
他の局面において、本発明は、さらに他の薬学的に活性な薬剤を含む本発明による医薬組成物を提供する。
【0052】
このような組成物は、例えば慣用の方法、例えば混合、造粒、被覆、溶解または凍結乾燥手段により製造され得る。単位用量形は、例えば約0.5mgから例えば約1000mg、例えば1mgから約500mgである。
【0053】
本発明の化合物は、本発明にしたがい、単独または1種以上の他の薬学的に活性な薬剤と組合せによって医薬的処置のために使用され得る。このような他の薬学的に活性な薬剤は、例えば他の抗体、例えば中和IgE抗体、サイトカインまたはサイトカイン受容体であり、個々の処置される状態によって選択される。
【0054】
組合せ剤は、2種以上の薬学的に活性な薬剤が同一の製剤である固定組合せ剤;別々の製剤での2種以上の薬学的に活性な薬剤が、例えば共投与のための指示書とともに同一のパッケージで販売されるキット;および薬学的に活性な薬剤が別々にパッケージされているが、同時にまたは連続に投与するための指示書がある自由な組合せ剤を含む。
【0055】
他の局面において、本発明はまた、
a)体液サンプルと本発明の抗体を接触させ、そして
b)該抗体とヒトIL−4の結合の存在をアッセイすること
を含む、ヒトにおける過剰IgE生産に関連するアレルギーおよび他の状態の診断法を提供する。
【0056】
下記の実施例において、すべての温度は、摂氏(℃)であり、そして補正されていない。
【0057】
下記の略語を使用する:
FACSバッファー PBS、2% FCSおよび0.2% NaN
FCS ウシ胎仔血清
FITC フルオレセインイソチオシアネート
IC50 阻害濃度
KLH キーホールリンペットヘモシアニン
mAb モノクローナル抗体
MTX メトトレキサート
PBS リン酸バッファー生理食塩水
sIgD 表面免疫グロブリンD
rmIL−3 組換えマウスインターロイキン−3
rhIL−4 組換えヒトインターロイキン−4
rhIL−13 組換えヒトインターロイキン−13
rpm 1分間当たりの回転数
RPMI Roswell Park Memorial
Institute培地
RT 室温
TF−バッファー 272mM スクロース、1mM MgCl、7mM リン酸バ
ッファーpH7.4
【実施例】
【0058】
実施例1:
a)抗体製造
抗体の配列配列番号5または7(=重鎖)および配列配列番号6または8(=軽鎖)の可変領域をコードするプラスミドを、ヒトκ軽鎖およびヒトIgG1重鎖の発現カセットにクローン化する。
特異性決定領域を必要な因子、すなわちプロモーター、リーダー配列および機能的免疫グロブリンタンパク質の発現に必要である抗体定常領域エクソンにスプライシングするためのスプライスドナー部位と結合させ、完全なモノクローナル抗体を生成する。リーダー配列、可変領域および定常領域エクソンCH1−CH4およびκにスプライシングするための3’スプライスドナー部位をコードする、重鎖および軽鎖抗体の可変領域カセットを哺乳動物の発現ベクターHC(重鎖ベクター、ヒトIgG1)およびLC(軽鎖ベクター、ヒトκ)に導入する。
【0059】
軽鎖を含むプラスミドおよび重鎖を含むプラスミドを、共トランスフェクションアプローチでSp2/0細胞に導入する。例えばトランスフェクションのために、約95%が生存力のある指数増殖期の細胞を使用する。細胞を冷TF−バッファーで2回洗浄し、細胞濃度を2×10細胞/mlにTF−バッファーで調節する。得られた0.8mlの細胞懸濁液をそれぞれ15μgの重鎖および軽鎖プラスミドと混合し、氷上に10分間置く。トランスフェクションをBiorad Gene Pulser(280Vおよび25μF)を使用してエレクトロポレーションにより行う。エレクトロポレーション後、細胞を氷上に15分間置き、50mlの冷培養培地に移し、1日37℃および5%COでインキュベーションする。クローン増幅のために、得られたG418抵抗細胞を200nM MTXの存在下で培養する。異種細胞プールのアリコートを、96ウェルプレートに1生存細胞/ウェルのクローン密度で200nM含有培養培地にまき、増幅細胞のクローン集団の選択を可能にする。限界希釈クローニングを利用し、血清非含有培養条件で増幅および適応後、クローン細胞系を生成する。細胞を2個の96ウェルプレートに濃度0.5細胞/ウェルでまく。播種1日後、ウェルをクローン分析のために顕微鏡でスクリーニングする。モノクローナル抗体のみをさらなる試験のために使用する。
得られた抗体は、配列番号1および配列番号2のアミノ酸配列を含む。
【0060】
b)親和性測定
本発明のヒトmAbsの親和性測定を、BIAcore(商標登録)2000装置で行う。定義の量のヒトmAbsの適用がこの準備された表面上への捕獲をもたらし、したがって不応特性(refractory property)の変化が測定できるように、抗−ヒトIgGをBIAcore sensorchip CM−5(BIAcore)でコーティングする。rhIL−4のその後の適用が不応特性のさらなる変化をもたらし、それによりBIAevaluation 3.0ソフトウェアによる会合速度(Kon、近づく速度)および解離速度(Koff、離れる速度)ならびにこれら2個の積である親和性(K、解離定数、pMで得られる)の測定ができる。BIAバッファーにおける各濃度のrhIL−4を使用して、請求項2a)に記載のとおりのCDRにより定義されるmAbの43pMの親和性を測定する。
【0061】
c)IL−4介在IgEにおける阻害潜在能の測定
c1)細胞源
ヒトB細胞を各々、Ficoll−paque密度遠心法、次いでAutoMACSデバイスでヒトCD19またはヒトCD22に特異的なMACSビーズ(Miltenyi Biotech)の磁気分離により末梢血、軟膜から単離する。
未感作ヒトB細胞を、同様に抗−ヒトsIgD FITC標識ヤギF(ab’)抗体、次いで抗−FITC MACSビーズを使用して単離する。
【0062】
c2)細胞培養/維持
形質転換体(IL−4RαおよびIL−13Rα1を有するBaF/3形質転換体)を、Glutamax (Invitrogen)、10%FCS、1%ペニシリン/ストレプトマイシンおよび10ng/ml rhIL−4(Novartis)補完RPMI 1640培地で培養する。細胞を1:1に1週間に2回分け、rhIL−4非含有新鮮培地で洗浄し、このような培地中で一晩維持する(=飢餓細胞)。
ヒトex vivo(未感作)B細胞培養物を96ウェルプレート(Costar)中、Glutamax、10%FCS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン補完X−Vivo培地(Cambrex、XV15)でインキュベーションする。
【0063】
c3)BAF細胞増殖アッセイ
b)に記載のとおりの飢餓細胞を回収し、新鮮培地で洗浄し、カウントし、2×10細胞/mlに調節し、その100μl/ウェルを96ウェルプレート(Costar)に分配する。力価測定シリーズのために、サイトカインrhIL−4、rhIL−13およびrmIL−3を同じ培地中、所望の最終濃度の4倍で生成する。
【0064】
力価測定シリーズのために、抗体を、ELISAで濃度測定した細胞培養上清物としてまたは同じ培地中、所望の最終濃度の4回倍で精製した物質からのいずれかを使用する。サイトカインの前希釈物および抗体を等用量で混合し、100μlの前混合物を細胞で調製したウェルに移す。対照を背景増殖(サイトカイン非含有および抗体非含有培地=100%阻害)および最大増殖(サイトカインのみ含有する培地=0%阻害)のために設定する。
【0065】
5%COの存在下、一晩37℃でインキュベート後、[メチル−H]チミジン(Amersham TRK120)1μCi/ウェルを10μlの培地に加え、8時間インキュベーションする。凍結/融解サイクルに続いて、細胞をTomtek harvesterを使用して、フィルターマット上に、プレートから回収する。フィルターマットを2分間にわたって650W電子レンジで乾燥させ、Meltilex Scintillation Wax(Wallac)のシートとともにサンプルバッグに移す。Waxをフィルターを介して溶かし、得られたフィルターを適当なカセット内に置き、30秒/フィールドで測定し、カウント/分に外挿するプログラムを使用するシンチレーション測定用マイクロ−ベータ・リーダー(Wallac)に挿入する。
30pMのIC50を抗体についてこの試験システムで測定する。
【0066】
c4)B細胞に対するIL−4誘導CD23の上方調節
MACS分離B細胞をXV15中、0.5−1×10細胞/mlに調節し、96ウェル丸底プレートのウェルあたり100μlでプレートする。サイトカイン(最終濃度1ng/ml)およびmAb(最終濃度2μg/ml−2ng/ml)を、前記のとおり前希釈および前混合し、100μlに加え最終容積200μlにする。
5%COの存在下、一晩37℃で培養後、細胞を96ウェルプレート(Costar)に移し、2200rpm(〜1000×g)で1分間遠心分離し、上清を払った後、FACSバッファーで洗浄する。
【0067】
Florochrome標識mAbs[HLA−DR FITC(Caltag#MHLDR01 1:800)、CD19 PE(Caltag#MHCD1904 1:200)およびCD23 APC(Caltag#MHCD2305 1:200)]をFACSバッファー中で生成し、50μl/ウェルに分配する。室温で30−60分インキュベーション後、ウェルをFACSバッファーで満たし、遠心分離し、得られた残渣をFACSバッファーで洗浄する。細胞をFACSバッファー中、2μg/mlプロピジウムアイオダイドで再懸濁し、デュアルレーザーFacsCaliburフローサイトメーター(BD Biosciences)で分析する。細胞をこれらの前方散乱および側方散乱特性ならびにプロピジウムアイオダイド排除能およびこれらのCD19発現にしたがって門を開閉する。CD23発現における、任意の基準値(非誘導性細胞に対して設定)を超える細胞の平均蛍光強度およびパーセントを測定する。基準発現(100%阻害)をサイトカインなしの細胞で測定し、一方0%阻害をサイトカインはあるがmAbなしでインキュベーションした細胞で測定する。
【0068】
70pM組換えヒトIL−4の存在下、この抗体の334pMのIC50は、上記のとおりの細胞における、IL−4誘導CD23発現から測定する。
【0069】
c5)未感作B細胞によるIL−4誘導IgE製造
磁気で分類された未感作B細胞をXV15中、3×10細胞/mlに調節し、5%COの存在下、37℃で10日間培養中、PBSで満たされたウェルに囲まれる、100μl/ウェルで96ウェルプレートのプレートの中央部の6×6アレイにまく。各非誘導および誘導対照、ならびに、最初7μg/mlから出発し、29ng/mlの最終濃度まで3倍希釈する、50μl4倍濃縮前希釈溶液に添加された、mAb力価測定の5回繰り返しからなる、3ウェルからなる各1プレートを試験すべきmAbごとに調製する。誘導条件は、rhIL−4に加えて、50μlの4倍濃縮前希釈溶液に添加された最終濃度20ng/mlの0.5μg/mlの抗−CD40mAb(Novartis)である。IgE濃度を標準サンドウィッチELISA法により培養後に測定する。
【0070】
この抗体の2806pMのIC50は、上記のとおりの細胞における、IL−4誘導IgEから測定する。
【0071】
実施例2から6:
抗体は、実施例1に記載と同様に得られ、以下のアミノ酸配列を含む:
実施例2は、配列番号9および配列番号10のアミノ酸配列を含む抗体である。
実施例3は、配列番号17および配列番号18のアミノ酸配列を含む抗体である。
実施例4は、配列番号25および配列番号26のアミノ酸配列を含む抗体である。
実施例5は、配列番号33および配列番号34のアミノ酸配列を含む抗体である。
実施例6は、配列番号41および配列番号42のアミノ酸配列を含む抗体である。
【0072】
表1は、実施例1bからcに記載のとおりの様々な試験システムにおける、抗体のIC50値の要約である。
【表1】

【0073】
配列表
配列番号1
(重鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1、CDR2およびCDR3に対応する)
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYAMHWVRQAPGKGLEWVTFIWDDGSFKYYAESVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREGSWSPDIFDIWGQGTMVTVSS
配列番号2
(軽鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1’、CDR2’およびCDR3’に対応する)
AIQLTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISRALAWYQQKPGKAPKLLIYDASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFNSYPITFGQGTRLEIKRT
配列番号3
(リーダー配列を有する配列番号1のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表2】

配列番号4
(リーダー配列を有する配列番号2のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表3】

【0074】
配列番号5
(配列番号1のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
CAGGTGCAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCGTGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCTTCAGTAGCTATGCCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGACATTTATATGGGATGATGGAAGTTTTAAATATTATGCAGAGTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATTTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAAGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGGGCAGCTGGTCTCCTGATATATTTGATATCTGGGGCCAAGGGACAATGGTCACCGTCTCTTCA
配列番号6
(配列番号2のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
GCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGCAGAGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCCATCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACT
配列番号7
(配列番号3のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGAGTTTGGGCTGAACTGGGTTTTCCTCGTTGCTCTTTTCAGAGGTGTCCACTGTCAGGTGCAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCGTGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCTTCAGTAGCTATGCCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGACATTTATATGGGATGATGGAAGTTTTAAATATTATGCAGAGTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATTTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAAGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGGGCAGCTGGTCTCCTGATATATTTGATATCTGGGGCCAAGGGACAATGGTCACCGTCTCTTCA
配列番号8
(配列番号4のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGAGGGTCCCCGCTCAGCTCCTGGGGCTTCTGCTGCTCTGGCTCCCAGGTGCCAGATGTGCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGCAGAGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCCATCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACT
【0075】
配列番号9
(重鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1、CDR2およびCDR3に対応する)
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTLSSFGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSNEYYADSVKGRFTTSRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREGSWSPDIFDIWGQGTMVTVSS
配列番号10
(軽鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1’、CDR2’およびCDR3’に対応する)
AIQLTQSPSSLSASVGDRVTITCRTSQGIRSALAWYQQNPGKAPKLLIYDASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFNSYPVTFGQGTRLEIKRT
配列番号11
(リーダー配列を有する配列番号9のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表4】

配列番号12
(リーダー配列を有する配列番号10のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表5】

【0076】
配列番号13
(配列番号9のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
CAGGTGCAACTGGTGGAGTCGGGGGGAGGCGTGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCTTAAGTAGCTTTGGCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGGCAGTTATATGGTATGATGGAAGTAATGAATACTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCACCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGGGCAGCTGGTCTCCTGATATTTTTGATATCTGGGGCCAAGGGACAATGGTCACCGTCTCTTCA
配列番号14
(配列番号10のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
GCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGACAAGTCAGGGCATTCGCAGTGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAACCCCGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCCGTCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACT
配列番号15
(配列番号11のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGAGTTTGGGCTGAGCTGGGTTTTCCTCGTTGCTCTTTTAAGAGGTGTCCAGTGTCAGGTGCAACTGGTGGAGTCGGGGGGAGGCGTGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCTTAAGTAGCTTTGGCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGGCAGTTATATGGTATGATGGAAGTAATGAATACTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCACCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGAGGGCAGCTGGTCTCCTGATATTTTTGATATCTGGGGCCAAGGGACAATGGTCACCGTCTCTTCA
配列番号16
(配列番号12のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGAGGGTCCCCGCTCAGCTCCTGGGGCTTCTGCTGCTCTGGCTCCCAGGTGCCAGATGTGCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGACAAGTCAGGGCATTCGCAGTGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAACCCCGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCCGTCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACT
【0077】
配列番号17
(重鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1、CDR2およびCDR3に対応する)
QVQLVESGGGMVQPGRSLRLSCAASGFTLSSYGMHWVRQAPGKGLEWVTVIWYDGNNQYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAREGSWSPDIFDIWGQGTMVTVSS
配列番号18
(軽鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1’、CDR2’およびCDR3’に対応する)
AIQLTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISSYLAWYQQKPGKAPKLLIYDASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFNSYPITFGQGTRLEIKRT
配列番号19
(リーダー配列を有する配列番号17のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表6】

配列番号20
(リーダー配列を有する配列番号18のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表7】

【0078】
配列番号21
(配列番号17のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
CAGGTGCAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCATGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCCTCAGTAGCTATGGCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGACAGTTATATGGTATGATGGAAATAATCAATACTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCTGTATATTACTGTGCGAGAGAGGGCAGCTGGTCTCCTGATATTTTTGATATCTGGGGCCAAGGGACAATGGTCACCGTCTCTTCA
配列番号22
(配列番号18のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
GCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGCAGTTATTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCCATCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACT
配列番号23
(配列番号19のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGAGTTTGGGCTGAGCTGGGTTTTCCTCGTTGCTCTTTTAAGAGGTGTCCAGTGTCAGGTGCAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCATGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCCTCAGTAGCTATGGCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGACAGTTATATGGTATGATGGAAATAATCAATACTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCTGTATATTACTGTGCGAGAGAGGGCAGCTGGTCTCCTGATATTTTTGATATCTGGGGCCAAGGGACAATGGTCACCGTCTCTTCA
配列番号24
(配列番号20のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGAGGGTCCCCGCTCAGCTCCTGGGGCTTCTGCTGCTCTGGCTCCCAGGTGCCAGATGTGCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGCAGTTATTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCCATCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACT
【0079】
配列番号25
(重鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1、CDR2およびCDR3に対応する)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGDTFSSYAISWVRQAPGQGFEWMGGIIPVIGTVNYEERFQDRVTITADNSTSTAYMELTSLRSEDTAVYFCGREEGFLDYWGQGTLVTVSS
配列番号26
(軽鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1’、CDR2’およびCDR3’に対応する)
AIQLTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISSALAWYQQKPGKAPKLLIYDASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFNSYPLLTFGGGTKVEIKRT
配列番号27
(リーダー配列を有する配列番号25のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表8】

配列番号28
(リーダー配列を有する配列番号26のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表9】

【0080】
配列番号29
(配列番号25のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
CAGGTCCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGTCCTCGGTGAAGGTCTCCTGCAAGGCTTCTGGAGACACCTTCAGCAGTTATGCTATCAGTTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGTTTGAGTGGATGGGAGGGATCATCCCTGTCATTGGTACAGTAAATTATGAAGAGAGATTCCAGGACAGAGTCACGATTACCGCGGACAATTCCACGAGCACAGCCTACATGGAGTTGACTAGTCTGAGATCTGAAGACACGGCCGTGTATTTTTGTGGGAGAGAAGAGGGCTTCCTTGACTATTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCA
配列番号30
(配列番号26のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGAGGGTCCCCGCTCAGCTCCTGGGGCTTCTGCTGCTCTGGCTCCCAGGTGCCAGATGTGCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGCAGTGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCTCTTCTCACTTTCGGCGGAGGGACCAAGGTGGAGATCAAACGTACG
配列番号31
(配列番号27のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACTGGACCTGGAGGTTCCTCTTTGTGGTGGCAGCAGCTACAGGTGTCCAGTCCCAGGTCCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGTCCTCGGTGAAGGTCTCCTGCAAGGCTTCTGGAGACACCTTCAGCAGTTATGCTATCAGTTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGTTTGAGTGGATGGGAGGGATCATCCCTGTCATTGGTACAGTAAATTATGAAGAGAGATTCCAGGACAGAGTCACGATTACCGCGGACAATTCCACGAGCACAGCCTACATGGAGTTGACTAGTCTGAGATCTGAAGACACGGCCGTGTATTTTTGTGGGAGAGAAGAGGGCTTCCTTGACTATTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCA
配列番号32
(配列番号28のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGAGGGTCCCCGCTCAGCTCCTGGGGCTTCTGCTGCTCTGGCTCCCAGGTGCCAGATGTGCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGCAGTGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCTCTTCTCACTTTCGGCGGAGGGACCAAGGTGGAGATCAAACGTACG
【0081】
配列番号33
(重鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1、CDR2およびCDR3に対応する)
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSCCGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSNKYYADSVKGRFTISRDTSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCATDSSGSFYEYFQHWGQGTLVTVSS
配列番号34
(軽鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1’、CDR2’およびCDR3’に対応する)
AIQLTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGINSALAWYQQKPGKAPKLLIYDASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFNSYPYTFGQGTKLEIKRT
配列番号35
(リーダー配列を有する配列番号33のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表10】

配列番号36(リーダー配列を有する配列番号34のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表11】

【0082】
配列番号37
(配列番号33のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
CAGGTGCAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCGTGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCTTCAGTTGCTGTGGCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGGCAGTTATATGGTATGATGGAAGTAATAAATACTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACACTTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGACAGATAGTTCGGGGAGTTTTTATGAATACTTCCAGCACTGGGGCCAGGGCACCCTGGTCACCGTCTCCTCA
配列番号38
(配列番号34のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
GCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAACAGTGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCGTACACTTTTGGCCAGGGGACCAAGCTGGAGATCAAACGAACT
配列番号39
(配列番号35のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGAGTTTGGGCTGAGCTGGGTTTTCCTCGTTGCTCTTTTAAGAGGTGTCCAGTGTCAGGTGCAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCGTGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCTTCAGTTGCTGTGGCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGGCAGTTATATGGTATGATGGAAGTAATAAATACTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACACTTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGACAGATAGTTCGGGGAGTTTTTATGAATACTTCCAGCACTGGGGCCAGGGCACCCTGGTCACCGTCTCCTCA
配列番号40
(配列番号36のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGAGGGTCCCCGCTCAGCTCCTGGGGCTTCTGCTGCTCTGGCTCCCAGGTGCCAGATGTGCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAACAGTGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCGTACACTTTTGGCCAGGGGACCAAGCTGGAGATCAAACGAACT
【0083】
配列番号41
(重鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1、CDR2およびCDR3に対応する)
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSGYGMHWVRQAPGRGLDWVAVVWYDGGYKFYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARDSSGSFYEYLQHWGQGTLVTVSS
配列番号42
(軽鎖の成熟ポリペプチドのアミノ酸配列、下線のアミノ酸は、CDR1’、CDR2’およびCDR3’に対応する)
AIQLTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISSALAWYQQKPGKAPKLLIYDASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFNSYPHFWPGDQAGDQTNCG
配列番号43
(リーダー配列を有する配列番号41のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表12】

配列番号44(リーダー配列を有する配列番号42のポリペプチドのアミノ酸配列、太字のアミノ酸は、リーダー配列に対応する)
【表13】

【0084】
配列番号45
(配列番号41のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
CAGGTGCAGTTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCGTGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCTTCAGTGGCTATGGCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAGGGGGCTGGACTGGGTGGCAGTTGTGTGGTATGATGGAGGTTATAAGTTCTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGATAGTTCGGGGAGTTTTTATGAATACTTACAACATTGGGGCCAGGGCACCCTGGTCACCGTCTCCTCA
配列番号46
(配列番号42のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
GCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGCAGTGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCTCACTTTTGGCCAGGGGACCAAGCTGGAGATCAAACGAACT
配列番号47
(配列番号43のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGAGTTTGGGCTGAGCTGGGTTTTCCTCGTTGCTCTTTTAAGAGGTGTCCAGTGTCAGGTGCAGTTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCGTGGTCCAGCCTGGGAGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCGTCTGGATTCACCTTCAGTGGCTATGGCATGCACTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAGGGGGCTGGACTGGGTGGCAGTTGTGTGGTATGATGGAGGTTATAAGTTCTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAGAGATAGTTCGGGGAGTTTTTATGAATACTTACAACATTGGGGCCAGGGCACCCTGGTCACCGTCTCCTCA
配列番号48
(配列番号44のアミノ酸をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGAGGGTCCCCGCTCAGCTCCTGGGGCTTCTGCTGCTCTGGCTCCCAGGTGCCAGATGTGCCATCCAGTTGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGCAGTGCTTTAGCCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCTCCTAAGCTCCTGATCTATGATGCCTCCAGTTTGGAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGTTTAATAGTTACCCTCACTTTTGGCCAGGGGACCAAGCTGGAGATCAAACGAACT

【特許請求の範囲】
【請求項1】
800pM以下の解離定数KでヒトIL−4に結合する、ヒトIL−4特異的抗体。
【請求項2】
順に超可変領域CDR1、CDR2およびCDR3を含む第1のドメインならびに順に超可変領域CDR1’、CDR2’およびCDR3’を含む第2のドメインを有する抗体であって、
a)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Phe-Ser-Ser-Tyr-Ala-Met-Hisを有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Phe-Ile-Trp-Asp-Asp-Gly-Ser-Phe-Lys-Tyr-Tyr-Ala-Glu-Ser-Val-Lys-Glyを有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Glu-Gly-Ser-Trp-Ser-Pro-Asp-Ile-Pheを有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Ser-Arg-Alaを有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Serを有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Ileを有する、
b)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Leu-Ser-Ser-Phe-Gly-Met-Hisを有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Val-Ile-Trp-Tyr-Asp-Gly-Ser-Asn-Glu-Tyr-Tyr-Ala-Asp-Ser-Val-Lys-Glyを有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Glu-Gly-Ser-Trp-Ser-Pro-Asp-Ile-Pheを有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Arg-Ser-Alaを有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Serを有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Valを有する、
c)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Leu-Ser-Ser-Tyr-Gly-Met-Hisを有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Val-Ile-Trp-Tyr-Asp-Gly-Asn-Asn-Gln-Tyr-Tyr-Ala-Asp-Ser-Val-Lys-Glyを有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Glu-Gly-Ser-Trp-Ser-Pro-Asp-Ile-Pheを有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Ser-Ser-Tyrを有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Serを有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Proを有する、
d)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Asp-Thr-Phe-Ser-Ser-Tyr-Ala-Ile-Serを有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Gly-Ile-Ile-Ile-Pro-Val-Ile-Gly-Thr-Val-Asn-Tyr-Glu-Glu-Arg-Phe-Gln-Asp-Argを有し、
該CDR3が、アミノ酸配列GluGlu-Gly-Phe-Leuを有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Ser-Ser-Alaを有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Serを有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Leuを有する、
e)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Phe-Ser-Cys-Cys-Gly-Met-Hisを有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Val-Ile-Trp-Tyr-Asp-Gly-Ser-Asn-Lys-Tyr-Tyr-Ala-Asp-Ser-Val-Lys-Glyを有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Asp-Ser-Ser-Gly-Ser-Phe-Tyr-Glu-Tyr-Pheを有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Asn-Ser-Alaを有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Serを有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Tyrを有する、および
f)該CDR1が、アミノ酸配列Gly-Phe-Thr-Phe-Ser-Gly-Tyr-Gly-Met-Hisを有し、
該CDR2が、アミノ酸配列Val-Val-Trp-Tyr-Asp-Gly-Gly-Tyr-Lys-Phe-Tyr-Ala-Asp-Ser-Val-Lys-Glyを有し、
該CDR3が、アミノ酸配列Asp-Ser-Ser-Gly-Ser-Phe-Tyr-Glu-Tyr-Leuを有し、
該CDR1’が、アミノ酸配列Ser-Gln-Gly-Ile-Ser-Ser-Alaを有し、
該CDR2’が、アミノ酸配列Asp-Ala-Serを有し、
該CDR3’が、アミノ酸配列Phe-Asn-Ser-Tyr-Pro-Hisを有する
抗体からなる群から選択される、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
a)配列番号1のポリペプチドおよび配列番号2のポリペプチド、または
b)配列番号9のポリペプチドおよび配列番号10のポリペプチド、または
c)配列番号17のポリペプチドおよび配列番号18のポリペプチド、または
d)配列番号25のポリペプチドおよび配列番号26のポリペプチド、または
e)配列番号33のポリペプチドおよび配列番号34のポリペプチド、または
f)配列番号41のポリペプチドおよび配列番号42のポリペプチド
を含む、請求項1または2に記載の抗体。
【請求項4】
a)配列番号3のポリペプチドおよび配列番号4のポリペプチド、または
b)配列番号11のポリペプチドおよび配列番号12のポリペプチド、または
c)配列番号19のポリペプチドおよび配列番号20のポリペプチド、または
d)配列番号27のポリペプチドおよび配列番号28のポリペプチド、または
e)配列番号35のポリペプチドおよび配列番号36のポリペプチド、または
f)配列番号43のポリペプチドおよび配列番号44のポリペプチド
を含む、請求項1から3のいずれかに記載の抗体。
【請求項5】
ヒトIL−4特異的モノクローナル抗体、それらのフラグメントおよびそれらのアナログからなる群から選択される、請求項1から4のいずれかに記載の抗体。
【請求項6】
請求項1に記載の抗体をコードするポリヌクレオチドを含む、単離ポリヌクレオチド。
【請求項7】
請求項2から5のいずれかに記載の抗体のアミノ酸配列をコードする、請求項6に記載のポリヌクレオチド。
【請求項8】
a)配列番号5のポリヌクレオチドおよび配列番号6のポリヌクレオチド、または
b)配列番号13のポリヌクレオチドおよび配列番号14のポリヌクレオチド、または
c)配列番号21のポリヌクレオチドおよび配列番号22のポリヌクレオチド、または
d)配列番号29のポリヌクレオチドおよび配列番号30のポリヌクレオチド、または
e)配列番号37のポリヌクレオチドおよび配列番号38のポリヌクレオチド、または
f)配列番号45のポリヌクレオチドおよび配列番号46のポリヌクレオチド
を含む、請求項6または7に記載のポリヌクレオチド。
【請求項9】
a)配列番号7および配列番号8のポリペプチド、または
b)配列番号15および配列番号16のポリペプチド、または
c)配列番号23および配列番号24のポリペプチド、または
d)配列番号31および配列番号32のポリペプチド、または
e)配列番号39および配列番号40のポリペプチド、または
f)配列番号47および配列番号48のポリペプチド
をコードする、請求項6から8のいずれかに記載のポリヌクレオチド。
【請求項10】
請求項6から9のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含む、発現ベクター。
【請求項11】
適合性の宿主細胞中に発現系またはその一部が存在するとき、該発現系またはその一部が請求項1から5のいずれかに記載の抗体を製造できる、請求項6から9のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含む発現系。
【請求項12】
請求項11の発現系を含む、単離宿主細胞。
【請求項13】
請求項1から5のいずれかに記載の抗体の医薬としての使用。
【請求項14】
請求項1から5のいずれかに記載の抗体のIL−4および/またはIgE介在疾患の処置用医薬の製造のための使用。
【請求項15】
該疾患がアトピー性皮膚炎、アレルギー性喘息およびアレルギー性鼻炎からなる群から選択される、請求項14に記載の使用。
【請求項16】
抗体がヒトIL−4モノクローナル抗体、それらのフラグメントおよびそれらのアナログからなる群から選択される、請求項13から15のいずれかに記載の使用。
【請求項17】
請求項1から5のいずれかに記載の抗体と少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤をともに含む、医薬組成物。
【請求項18】
有効量の請求項1から5のいずれかに記載の抗体を処置の必要な対象に投与することを含む、IL−4および/またはIgE介在疾患の処置法。

【公表番号】特表2008−507985(P2008−507985A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−524263(P2007−524263)
【出願日】平成17年8月2日(2005.8.2)
【国際出願番号】PCT/EP2005/008361
【国際公開番号】WO2006/013087
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】