説明

ヒューマンインターフェースを拡張可能なプリンタ

【課題】 従来、印刷しようとする画像と共にユーザーが任意の文字や数字・記号等のデータを同時に印刷できず、画像に任意の文字や数字を印刷するためには、一度画像のみを印刷し、さらに画像印刷の終了した用紙にパソコン等を使ってもう一度文字や数字・記号等のデータを印刷するという手間のかかる作業をしていた。
例えば、アルバムや絵はがき等を作成するときに、デジタルカメラ等で撮影した写真画像と共に、その写真のタイトルやコメントを同時に印刷することができなかった。
そこで、本発明は、アルバムや絵はがき等を作成するときに、用紙に画像と同時に文字を印刷することが可能なプリンタを提供することを目的とする。
【解決手段】 ユーザーが入力指示を行うため及びユーザーに出力表示を行うためのヒューマンインターフェースデバイスを装置の外部に拡張するためのインターフェースを装備したプリンタ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等で撮影された写真画像が格納されたメモリーカードから画像を読み込むための外部メモリーカードインターフェース及びその画像データを表示、加工するためのユーザーインターフェースを備え、前記メモリーカードに格納された画像を印刷するプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラ等で撮影された写真画像が格納されたメモリーカードから画像を読み込むための外部メモリーカードインターフェース及びその画像データを表示、加工するためのユーザーインターフェースを備え、前記メモリーカードに格納された画像を印刷するプリンタにおいては、装置表面に操作キー及びLED表示部を複数配備し、そのキー操作にて装置の制御や表示装置に表示されるメニュー項目の選択、画像の加工操作等を行っていた。
【0003】
具体的にはメニュー画面や選択画面等の項目の選択においては、キー操作を1回行うことに応じて選択項目を1項目ずつ移動させながら選択したい項目の位置まで進めて決定キーを押すことで項目の決定を行っていた。一般的には項目の選択を上下左右に移動させるために十字に配列された十字キーが用いられている。
【0004】
また、印刷する画像に任意の文字等を入れて同時に印刷したい要望も多くあるが、プリンタ装置本体に文字や数字のデータ入力のための操作部を設けることは、装置のサイズを大幅に拡大させてしまうため、そのようなユーザーインターフェースをプリンタ本体に配備することが困難であった。そのため印刷した画像に任意の文字や数字を印刷するためには、一度画像のみを印刷し、さらに画像印刷の終了した用紙にパソコン等を使ってもう一度文字や数字・記号等のデータを印刷していた。
【0005】
なお、ビデオプリンタにおいて、画像に文字を挿入するものはあった(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−295548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、画像に任意の文字や数字を印刷するためには、一度画像のみを印刷し、さらに画像印刷の終了した用紙にパソコン等を使ってもう一度文字や数字・記号等のデータを印刷するという非常に手間のかかる作業が発生していた。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、印刷しようとする画像と共にユーザーが任意の文字や数字・記号等のデータを同時に印刷可能であり、例えばデジタルカメラ等で撮影した写真画像と共に、その写真に対してタイトルやコメントを同時に印刷することが可能となり、簡単に絵はがきやアルバム等を作成することが可能となる。また、用紙に画像と共に文字を印刷したり、はがきの宛名を印刷することも可能となるプリンタを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる問題を解決するために本発明では、ユーザーがデータ入力を行うためのヒューマンインターフェースデバイスを装置の外部に拡張するためのインターフェースを装備し、装置外部に拡張されたヒューマンインターフェースデバイスにより装置に情報を入力することを可能とする。
【0009】
さらに、装置にユーザーインターフェースのための表示装置が具備されている場合においては、本表示装置に別途設けられているメモリーカードインターフェースに装着されている画像メモリーから読み出した印刷画像の表示に加え、前記データ入力を可能とするヒューマンインターフェースデバイスより入力される文字や数字・記号等のデータを同時に表示・レイアウト可能とする。また、印刷時には表示画像と入力された文字等のデータをあらかじめ定めた書式にて同時に印刷可能とする。いうまでもなく、前記入力された文字等のデータのみの印字も可能とする。
【0010】
前記ヒューマンインターフェースデバイスとしてはキーボード等のデータ入力デバイスが最も適している。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、メモリーカードインターフェースに装着されている画像メモリーから読み出した印刷画像の表示に加え、前記データ入力を可能とするヒューマンインターフェースデバイスより入力される文字や数字データを同時に表示・レイアウトが可能であり、印刷しようとする画像と共にユーザーが任意の文字や数字・記号等のデータを同時に印刷可能であり、例えばデジタルカメラ等で撮影した写真画像と共に、その写真に対してタイトルやコメントを同時に印刷することが可能となり、簡単に絵はがきやアルバム等を作成することが可能となる。また、パソコン等を使用せずに簡単に用紙に画像と共に文字を印刷したり、はがきの宛名を印刷することも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本発明による具体的な実施例を示す。
【実施例1】
【0013】
図1は本発明の特徴を最もよく表す実施例である。
【0014】
図中の記号101は本発明によるプリンタ装置本体であり、記号102で示す操作部がありユーザーがプリント操作にまつわる様々な設定や実行を行うための選択ボタンや決定ボタンが配備されている。また、記号103で示す表示部は、上記操作部による操作に応じて選択項目やメッセージを表示したり、記号105で示すメモリーカードインターフェース部に装着されるメモリーカード内に格納されている画像データ(代表的なものとしてはデジタルカメラで撮影した写真画像)を表示する。記号111は記号103で示した表示部に表示される代表的な表示画面の一例である。また、記号112が示す部分は後述するデータ入力デバイスであるキーボードからの入力データ(文字・数字・記号等)を入力する部分を示している。
【0015】
図中の記号106はメモリーカードをアクセスしていることを示すアクセスランプ、記号107はメモリーカードインターフェース部のカバーである。また、記号108は印刷の際に用紙を1枚ずつ給紙するためのオートシートフィーダー、記号109は各種サイズの用紙を給紙するためのガイドとなる紙サイズ調整レバーであり、記号110は印刷後の用紙を受けるための排紙トレーである。
【0016】
記号104は本発明の特徴であるヒューマンインターフェースデバイス(HID)拡張インターフェース部であり、本実施例ではHIDデバイスとして記号113で示すキーボードが接続可能となっている。キーボードと前記HIDデバイス拡張インターフェース部との通信方式は一般的にはPS2規格やUSB規格等が知られているが、本発明においては特に通信方式にはこだわらない。
【0017】
具体的に本実施例による印刷操作を説明すると、記号111で表示されている画像のように、選択画像と共にあらかじめ定められたデータ入力部分に、記号113のキーボードにより文字や数字・記号等を入力する。入力された文字や数字・記号は所定の位置に画像と共に表示される。入力が終了したら印刷開始することで、写真画像と共にその写真に対してタイトルやコメントを同時に印刷したり、簡単に絵はがきやアルバム等を作成できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の特徴を最もよく表すプリンタ構成を示す図。
【符号の説明】
【0019】
101 プリンタ装置
102 操作部
103 表示部
104 HIDデバイス拡張インターフェース部
105 メモリーカードインターフェース部
106 メモリーカードアクセスランプ
107 メモリーカードインターフェースカバー
108 オートシートフィーダー(給紙口)
109 紙サイズ調整レバー
110 排紙トレー
111 表示画面(絵はがき/アルバム)
112 データ(文字・数字・記号等)入力部
113 データ入力デバイス(キーボード)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが入力指示を行うため及びユーザーに出力表示を行うためのヒューマンインターフェースデバイスを装置の外部に拡張するためのインターフェースを装備したプリンタ。
【請求項2】
装置外部に拡張されたヒューマンインターフェースデバイスにより装置に情報を入力することで装置を制御可能であることを特徴とする請求項1のプリンタ。
【請求項3】
装置にユーザーインターフェースのための表示装置が具備されていることを特徴とする請求項1のプリンタ。
【請求項4】
上記ユーザーインターフェースのための表示装置に文字や画像情報を表示し、装置外部に拡張されたヒューマンインターフェースにより上記表示装置に情報を入力可能であることを特徴とする請求項3のプリンタ。
【請求項5】
上記ユーザーインターフェースのための表示装置に表示する画像情報が、別途装置に具備されたメモリーカードインターフェースに装着されたメモリーカードから読み出しされた画像データであることを特徴とする請求項3のプリンタ。
【請求項6】
前記ヒューマンインターフェースデバイスがキーボード等のデータ入力デバイスであることを特徴とする請求項1のプリンタ。
【請求項7】
前記ユーザーインターフェースのための表示装置内に前記データ入力デバイスにより入力されたデータをあらかじめ決められたレイアウトに表示し、さらに印刷可能とする請求項6のプリンタ。
【請求項8】
前記ヒューマンインターフェースデバイスを装置の外部に拡張するためのインターフェース仕様がUSBであることを特徴とする請求項1のプリンタ。

【図1】
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【公開番号】特開2006−202024(P2006−202024A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−12785(P2005−12785)
【出願日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】