説明

ヒンジ機構

【課題】 スライダーとこのスライダーに接触する作動体との間に、読み取り対象物等である原稿や指が挟み込まれないようにする。
【解決手段】 スライダー5と作動体(軸部材3,3)との接触部を二分割し、その分割した間隔部分を非接触部とするとともに、上記スライダー5、上記支持部材aあるいは上記作動体の少なくともいずれかに読み取り対象物等が挟み込まれるのを防止する挟み込み防止部材8を設ける。また、上記挟み込み防止部材8の少なくとも一部が、上記支持部材に対するケース本体bの回動範囲内で上記非接触部に位置するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばコピー機などの読み取り装置と蓋とを連結するヒンジ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のヒンジ機構として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
この従来のヒンジ機構は、例えばコピー機などに用いるもので、一対のスライダー間にコイルスプリングを設けるとともに、支持部材とケース本体とを相対回転させたとき、支持部材に設けた軸でスライダーをコイルスプリングのばね力に抗して移動させ、上記支持部材に対して、コピー機の蓋を押し上げる方向のトルクを発生させるようにしている。
【0003】
上記のようにしたヒンジ機構では、支持部材に設けた上記軸とスライダーとの間に、例えばコピー目的の原稿などを挟み込んでしまう危険がある。また、上記スライダーの上記軸に接触する部分はグリスを塗布し、軸とスライダーとの滑り性を良くしているので、もし、コピー目的の原稿が挟み込まれてしまうと、上記スライダーに塗布したグリスがそのコピー目的の原稿に付着して、当該原稿が汚れたり損傷したりする。
【0004】
さらに、コピー機の蓋は、何らかの修理目的で90度まで開いた状態に保つことがあるが、このときには修理している者が指を上記軸とスライダーとの間に挟み込んでしまうことがある。もし、このような状態で、上記蓋が不用意に閉じてしまうと、それが怪我の基になるということもあった。
そこで、従来は、スライダーに延出片を設け、この延出片で上記軸を覆うようにし、軸とスライダーとの間に原稿や指などが挟み込まれないようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−286630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のようにした従来のヒンジ機構では、スライダーに設けた延出片で上記軸を完全に覆うことができず、そのために軸と延出片との間にすき間ができてしまい、軸とスライダーとの間に原稿や指が挟み込まれるという問題を解決できなかった。
この発明の目的は、従来の軸に相当する作動体とスライダーとの間に、紙や指などが挟み込まれないようにしたヒンジ機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、読み取り対象物を押さえる押さえ板側に固定するケース本体と、このケース本体の両側に設けた一対のガイド面間に移動可能に設けたスライダーと、このスライダーとそのスライダーに対向する面との間に介在させたコイルスプリングとを備えている。
【0008】
そして、ケース本体の上記一対のガイド面間に支持軸を設け、この支持軸に回動自在に支持されるとともに読み取り装置側に固定する支持部材を設けている。このようにした支持部材には作動体を設け、支持部材が上記支持軸を中心に相対的に回動したとき、その回動力を上記作動体を介して上記スライダーに伝達し、当該スライダーを上記コイルスプリングのばね力に抗して移動させる。
【0009】
上記スライダーと作動体との接触部を二分割し、その分割した間隔部分を非接触部とするとともに、上記スライダー、上記支持部材あるいは上記作動体の少なくともいずれかに読み取り対象物等が挟み込まれるのを防止する挟み込み防止部材を設ける。さらに、上記挟み込み防止部材の少なくとも一部が、上記支持部材に対する上記ケース本体の回動範囲内で上記非接触部に位置する構成にしている。
【0010】
なお、上記接触部に対する非接触部は、例えばスライダーに接触する作動体を2部材で構成し、それら両作動体間に間隔を設けるとともに、その間隔部分を非接触部としてもよい。この場合には、当該非接触部に作動体とは別の挟み込み防止部材が位置することになる。
また、作動体を1部材で構成するとともに、その作動体に別部材を設け、その別部材の部分を非接触部としてもよい。この場合には、当該別部材が挟み込み防止部材にすることができる。
さらに、上記読み取り対象物等には、例えばコピー目的の原稿や人の指などが含まれる。
【0011】
第2の発明は、上記支持部材に対向面を設け、上記支持部材の対向面に一対の作動体をその先端を対向させて設け、この一対の作動体の先端対向部間を上記非接触部とする一方、上記スライダーには挟み込み防止部材を設け、この挟み込み防止部材を上記作動体の対向部間に突出させたものである。
第3の発明は、上記支持部材に作動体をかけ渡し、この作動体に上記挟み込み防止部材を設けたものである。
【0012】
第4の発明は、上記挟み込み防止部材を上記支持部材に設けたものである。
【0013】
第5の発明は、ケース本体と支持部材との回動方向における上記挟み込み防止部材の長さは、ケース本体と支持部材とが回動する過程で作動体が接触するスライダーの接触範囲とほぼ等しいか、あるいはそれ以上の長さを保持したものである。
第6の発明は、上記作動体をローラで構成したものである。
【発明の効果】
【0014】
第1の発明によれば、接触部を二分割し、その分割した間隔部分を非接触部とするとともに、上記スライダー、上記支持体あるいは上記作動体の少なくともいずれかに読み取り対象物等が挟み込まれるのを防止する挟み込み防止部材を設けたので、作動体とスライダーとの接触部に、読み取り対象物等が挟み込まれるおそれが全くない。
【0015】
第2の発明によれば、上記挟み込み防止部材を上記スライダー側に設けたので、挟み込み防止部材をスライダーと一体成形することが可能になる。このように挟み込み防止部材をスライダーと一体成形すれば、その製造コストを低減でき、安価に製造できることになる。しかも、上記挟み込み防止部材は、作動体の対向部間に突出させるだけでよく、その寸法を厳密に管理しなくてもよい。
【0016】
第3の発明によれば、上記支持部材に作動体をかけ渡し、この作動体に上記挟み込み防止部材を設けたので、作動体を一つの軸部材で構成できる。このように作動体を一つの軸部材で構成できるので、当該作動体の強度を維持しやすくなる。
【0017】
第4の発明によれば、挟み込み防止部材を支持部材にも設けることができるので、上記請求項2及び3とともに、それらのいずれかを選択できるということで、設計の自由度が増すことになる。
【0018】
第5の発明によれば、上記挟み込み防止部材の長さを、ケース本体と支持部材とが回動する過程で作動体が接触するスライダーの接触範囲とほぼ等しいか、あるいはそれ以上の長さにしたので、作動体とスライダーとの相対位置が変化する状況の中で、読み取り対象物等の挟み込みを防止することができる。
【0019】
第6の発明によれば、作動体をローラで構成したので、作動体とスライダーとの滑り性を確保するためのグリスなどが不要になる。このようにグリスを使わなくてもすむので、グリスが読み取り対象物等に付着したりするのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の断面図である。
【図2】第1実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の正面図である。
【図3】第1実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の断面図である。
【図4】第1実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の正面図である。
【図5】第1実施形態の支持部材の斜視図である。
【図6】第1実施形態の支持部材に設けた作動体の取り付け状態を拡大した部分断面図である。
【図7】第1実施形態の第1スライダーの斜視図である。
【図8】第1実施形態を後方から見た斜視図である。
【図9】第1実施形態のケース本体とリフト部材とを開いた状態の側面図である。
【図10】第1実施形態のケース本体とリフト部材とを開いた状態の断面図である。
【図11】第2実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の断面図である。
【図12】第2実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の正面図である。
【図13】第2実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の断面図である。
【図14】第2実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の正面図である。
【図15】第2実施形態の支持部材の斜視図である。
【図16】第2実施形態の支持部材に設けた作動体の取り付け部分を拡大した部分断面図である。
【図17】第3実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の断面図である。
【図18】第3実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の正面図である。
【図19】第3実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の断面図である。
【図20】第3実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の正面図である。
【図21】第4実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の断面図である。
【図22】第4実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の正面図である。
【図23】第4実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の部分断面図である。
【図24】第4実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の正面図である。
【図25】第4実施形態のスライダーの斜視図である。
【図26】第4実施形態のスライダーの側面図である。
【図27】第4実施形態のスライダーと挟み込み防止部材とを示すもので、(a)支持部材とケース本体との角度を0度に保った状態の側面図、(b)は30度に保った状態の側面図、(c)は60度に保った状態の側面図、(d)は90度に保った状態の側面図である。
【図28】第5実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の部分断面図である。
【図29】第5実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の正面図である。
【図30】第5実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の部分断面図である。
【図31】第5実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の正面図である。
【図32】第5実施形態の挟み込み防止部材の斜視図である。
【図33a】第5実施形態のスライダーと支持部材との相対関係を示すもので、スライダーと支持部材との角度を0度に保った状態の側面図である。
【図33b】第5実施形態のスライダーと支持部材との相対関係を示すもので、30度に保った状態の側面図である。
【図33c】第5実施形態のスライダーと支持部材との相対関係を示すもので、60度に保った状態の側面図である。
【図33d】第5実施形態のスライダーと支持部材との相対関係を示すもので、90度に保った状態の側面図である。
【図34】第6実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の部分断面図である。
【図35】第6実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1〜図10に示した第1実施形態はコピー機に用いるヒンジ機構で、このヒンジ機構は、コピー機の読み取り装置X側(図1,9参照)に固定する支持部材aと、第1支持軸1を介して上記支持部材aと回動自在に支持されたケース本体bと、第2支持軸2を介して上記ケース本体bと回動自在に支持されたリフト部材cとからなる。
なお、上記支持部材aは、図9からも明らかなように、読み取り装置Xに形成した凹部に設置するものである。
【0022】
上記支持部材aは、上記コピー機の読み取り装置X側に固定する平板部a1の両側に両側起立片a2,a2を設けるとともに、これら両側起立片a2,a2間に背側起立片a3を設けている(図5参照)。
そして、平板部a1には、当該支持部材aを上記読み取り装置Xに固定するためのボルト穴a4を形成するとともに、上記両側片a2,a2には軸孔a5,a5を形成し,この軸孔a5,a5に上記第1支持軸1が支持される構成にしている。
【0023】
また、上記軸孔a5,a5よりもやや前方下側には、第1作動体としての一対の軸部材3,3を設けるとともに、これら軸部材3,3は互いの軸中心線を一致させている。そして、図6からも明らかなように、軸部材3,3の基端にフランジ部を形成するとともに、それら軸部材3,3の先端は図5からも明らかなように間隔を保持して互いに対向させている。
【0024】
さらに、軸孔a5,a5間に支持された第1支持軸1にはケース本体bが回動自在に支持されるが、このケース本体bはその上板b1の両側に垂下片b2、b2を形成するとともに、上記第1支持軸1はこれら垂下片b2,b2を貫通して、上記軸孔a5,a5に支持されている。なお、これら垂下片b2,b2の内側対向面をこの発明のガイド面としている。
【0025】
また、上記垂下片b2,b2であって、第1支持軸1で支持された側とは反対側に第2支持軸2を掛け渡しているが、図8に示すように、この第2支持軸2の両端を垂下片b2,b2から突出させるとともに、その突出端にリフト部材cを回動自在に連結している。つまり、リフト部材cは上記ケース本体bを覆う形状にし、上板c1の両側から垂下させた両側片c2を、ケース本体bの垂下片b2の外側に沿わせるとともに、この両側片c2に第2支持軸2の先端を貫通させて、このリフト部材cを回動自在に支持している。
そして、ケース本体bとリフト部材cとは、第1,2支持軸1,2を中心にして互いに反対方向に回動するものである。
【0026】
上記のようにして第2支持軸2に支持されたリフト部材cであって、その両側片c2,c2間には第2作動体4を設けている。この第2作動体4は上記両側片c2,c2間に掛け渡した1本の軸部材4aと、この軸部材4aに回転自在に設けたローラ4bとからなるとともに、それを上記第2支持軸2よりも下方に位置させている。そして、ケース本体bであって第1支持軸1とは反対側である後ろ側には逃げ凹部b3を形成し(図8参照)、当該第2作動体4がリフト部材cとともに回動したとき、逃げ凹部b3によって第2作動体4がケース本体bと干渉しないようにしている。
なお、符号c3,c3は、上記両側片c2,c2の下側に設けた取付片で、コピー機の蓋である押さえ板Y(図9参照)に固定するものである。つまり、上記両側片c2,c2部分は、押さえ板Y(以下「蓋Y」という)に埋め込んで取付片c3,c3をこの蓋Yに固定するものである。
【0027】
一方、ケース本体bの垂下片b2,b2の内側対向面であるガイド面間には、第1,2スライダー5,6を摺動自在に組み込んでいるが、これら第1,2スライダー5,6間には、圧縮時にばね力を発揮するコイルスプリング7を介在させている。
そして、上記コイルスプリング7のばね力の作用で、上記第1スライダー5は第1支持軸1に圧接し、第2スライダー6は第2作動体を構成するローラ4bに圧接して、これら第1,2スライダー5,6は、第1支持軸1と第2作動体を構成するローラ4bとの間に組み込まれている。このように第2スライダー6に第2作動体のローラ4bを圧接させるようにしたので、これら第2作動体4と第2スライダー6との接触部にはグリスを塗布する必要がない。
【0028】
そして、上記第1スライダー5には、図7に示すように、その前面に形成した凸部からなる挟み込み防止部材8を一体成形しているが、この挟み込み防止部材8の両側において当該挟み込み防止部材8と直角にしたカム面9,9を形成している。
そして、上記第1作動体である軸部材3、3は、ケース本体bが支持部材aに対して回動する過程で、第1支持軸1を中心に円弧運動をするとともに、0度〜60度の範囲で回動する過程で上記カム面9,9を押して、コイルスプリング7を撓ませながら第1スライダー5を押し、第1スライダー5を第1支持軸1から離間させる。
【0029】
なお、支持部材aとケース本体bとの角度が設定角度以下の範囲、例えばこの実施形態では60度以下の範囲にあるとき、軸部材3,3がカム面9,9に接触する構成にし、60度以上90度の範囲では、第1作動体である軸部材3,3はカム面9,9から離なれた状態を保つ構成にしている。
そして、ケース本体bが支持部材aに対して90度の位置を保っているときには、ケース本体bの上板b1の後端が支持部材aの背側起立片a3に当たって、90度以上回動しないようにしている(図3参照)。
【0030】
また、上記のように第1スライダー5がコイルスプリング7に抗して移動することによってコイルスプリング7を撓ませるが、そのときのコイルスプリング7のばね力が、蓋Yを押し上げる力、すなわち蓋Yを開く方向のトルクとして作用する。したがって、例えばコピー機において、蓋Yが閉まった状態からそれを開けるときには、コイルスプリング7のばね力が蓋Yを開ける力に対してアシスト力となる。
反対に、開けた状態の蓋Yを閉めるときには、コイルスプリング7のばね力が、蓋Yの急激な落下を防止するための減衰力として作用する。
【0031】
一方、カム面9,9に第1作動体である軸部材3,3を圧接させた状態において、上記挟み込み防止部材8が軸部材3,3の対向部間に突出する構成にしている。そして、ケース本体bと支持部材aとの回動方向における上記挟み込み防止部材8の長さは、ケース本体bと支持部材aとが回動する過程で軸部材3,3が接触する第1スライダー5の接触範囲とほぼ等しいか、あるいはそれ以上の長さを保持している。したがって、軸部材3,3と第1スライダー5との相対位置が変化する状況の中で、挟み込み防止部材8は軸部材3,3間に必ず位置することになる。
【0032】
このように第1スライダー5に設けた挟み込み防止部材8が第1作動体である軸部材3,3間に突出しているので、例えば、読み取り対象物であるコピーの原稿が軸部材3,3と第1スライダー5との間に入り込もうとしても、上記挟み込み防止部材8が邪魔になって入り込むことができない。このことは人の指に対しても同じことが言える。
なお、第1実施形態におけるこの発明の接触部とは、上記軸部材3,3と第1スライダー5とが接触する軸方向の接触部を指し、非接触部とは軸部材3,3の対向部間を指している。
いずれにしても、この発明においては、上記接触部と非接触部とを有し、その非接触部に挟み込み防止部材8が突出していればよく、第1作動体の形態等は問わないものである。
【0033】
第2支持軸2に回動自在に支持されたリフト部材cは、例えば厚い本の所定のページをコピーするときに、ケース本体bとは反対方向に回動させるものである。
つまり、厚い本をコピーするために、その本を読み取り装置Xに置くとともに、この状態で蓋Yを閉じる方向に回動すると、蓋Yが上記本に当たるまでは、ケース本体bとリフト部材cとが一体になって、第1支持軸1を中心に回動する。
【0034】
そして、蓋Yが上記本に当たると、ケース本体bはその回動をとめられて、その位置で停止するが、このようにケース本体bが停止した状態でさらに蓋Yを回動すると、今度は、リフト部材cのみが第2支持軸2を中心に回動し、図9に示すように、支持部材aとリフト部材cとが、本の厚さ分の間隔を保って平行になる。
【0035】
次に、ケース本体bとリフト部材cとが反対方向に回動するときのコイルスプリング7の撓み具合を詳しく説明する。
ケース本体bとリフト部材cとが、第1支持軸1を中心に一体的に回動しているときには、第1作動体である軸部材3,3が第1スライダー5を押すが、このときには第2スライダー6が第2作動体4に当たってその移動が阻止された状態にある。そのために、第1作動体である軸部材3,3で第1スライダー5を押せば、第1スライダー5のみが移動してコイルスプリング7を撓ませることになる。
【0036】
また、リフト部材cが回動するときには、その前に第1スライダー5が移動してコイルスプリング7を撓ませた状態にしている。
そして、ケース本体bの回動が停止した状態、すなわちコイルスプリング7が撓んだ状態で、リフト部材cが第2支持軸2を中心に回動すると、第2作動体4であるローラ4bが、第2支持軸2を中心に円弧運動をするとともに、その過程で第2スライダー6を押して、コイルスプリング7をさらに撓ませる。
したがって、リフト部材cが回動したときには、ケース本体bとリフト部材cとが一体に回動したときよりも、コイルスプリング7の撓み量が大きくなる。
【0037】
一方、上記第1スライダー5にはばね受け10を設けるとともに、このばね受け10には調整ボルト11の先端を回転自在にはめ合わせている。このようにした調整ボルト11は、第1スライダー5及び挟み込み防止部材8に形成したねじ孔12を介して、挟み込み防止部材8の外方に突出させている。
この調整ボルト11をねじ孔12に対して回転すれば、調整ボルト11がねじ孔12に対して軸方向に移動するとともに、上記ばね受け10を移動してコイルスプリング7を撓ませ、コイルスプリング7の荷重を調整できる。
【0038】
そして、図1は、支持部材aに対するケース本体b及びリフト部材cの開度すなわち蓋Yの開度がほぼ60度に保たれた状態を示している。また、図3は、支持部材aに対するケース本体b及びリフト部材cの開度すなわち蓋Yの開度がほぼ90度に保たれている。
【0039】
上記蓋Yが60度の位置にあるとき、第1,2スライダー5,6が初期位置を保持して、コイルスプリング7は最伸張状態を維持し、そのばね力が最小になる。また、上記60度から90度の範囲では、第1作動体である軸部材3,3が第1スライダー5のカム面9,9から離れる構成にしている。したがって、この状態すなわち60度から90度の範囲では、コイルスプリング7のばね力による蓋Yを開けようとするトルクがゼロになり、60度から90度の範囲では、蓋Yはコイルスプリング7のばね力が作用しないフリー回動範囲にあることになる。
【0040】
なお、コイルスプリング7のばね力が作用しない60度〜90度の範囲は、原稿をコピーする作業のときにはほとんど使用しない。しかし、コピー機の修理時などでは蓋Yを大きくあける必要があり、このときには蓋Yを90度まで開けることがある。
【0041】
そして、蓋Yを60度の開度に保った図1の状態から、それを閉じる方向に回動すると、そのときの状態を相対的に表現すれば、第1作動体である軸部材3,3が第1スライダー5を押して、この第1スライダー5をコイルスプリング7に抗して移動させる。なお、このときには、第2スライダー6は第2作動体4のローラ4bに押し付けられてそれ以上後退しないので、上記のように第1スライダー5が移動すれば、コイルスプリング7が撓んでばね力を発揮する。
また、第1スライダー5がコイルスプリング7に抗して移動すれば、第1支持軸1と第1作動体である軸部材3,3とが第1スライダー5に対してトルクを発揮するためのアーム長さが徐々に短くなる。
【0042】
したがって、コイルスプリング7のばね力と上記トルクを発揮するアーム長さとの相対的な関係の中で、蓋Yを開ける方向のトルクが変化していくが、この第1実施形態におけるトルクは、蓋Yの開度が60度のときに最小で、蓋Yを閉じていくにしたがって、当該トルクが大きくなるとともに、上記開度が10〜15度前後でそのトルクが最大になるように設定されている。
なお、上記トルクは、蓋Yが自らの重さで、急激に閉まらないようにするための減衰力として作用する。
【0043】
そして、上記10〜15度よりも開度が小さくなると、コイルスプリング7の撓み量が大きくなるが、上記したようにトルクを発揮するアーム長さが短くなることと、蓋Yの重さによって決まる閉じ方向のモーメントが総体的に作用して、蓋Yを開ける方向の力が急激に弱くなり、蓋Yが完全に閉まった状態である開度ゼロのときには、コイルスプリング7の撓み量が最大になるが、第1スライダー5にトルクを作用させるための支持軸1と軸部材3,3との上記アーム長さが最小になって、蓋Yを開けようとするトルクは最小になる。
このように蓋を開けようとするトルクが最小の状態では、蓋Yが閉じた状態を維持するとともに、蓋Yの自重で原稿を押さえつけることになる。
【0044】
いずれにしても、第1実施形態では、蓋Yが開閉する過程で、第1スライダー5と一体にした挟み込み防止部材8が、第1作動体である軸部材3,3間に位置しているので、この挟み込み防止部材8で軸部材3,3と第1スライダー5との間に原稿が入り込もうとしても、挟み込み防止部材8が邪魔してその進入を阻止する。このように挟み込み防止部材8によって原稿などの進入が阻止されるので、上記軸部材3,3とカム面9,9とが接触する箇所にグリスを塗っていても、上記原稿がグリスによって汚されたりしないし、指などの挟み込みも防止できる。
【0045】
図11〜図16に示した第2実施形態は、第1作動体の構成を第1実施形態と相違させただけで、その他の構成及び作用は第1実施形態と同じである。
したがって、第1実施形態と同じ構成要素については、図11〜図16において第1実施形態と同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略するとともに、同一の構成要素についてはその作用の説明も省略する。
【0046】
第2実施形態における第1作動体は、支持部材aの両側起立片a2,a2であって、第1実施形態の軸部材3,3を設けた位置と全く同じ位置に、ローラ軸13,13を設けるとともに、このローラ軸13,13にローラ14,14を回転自在に設けてなる。
したがって、第2実施形態においては、第1実施形態と異なり、カム面9,9と接触する第1作動体の接触部にグリスを塗布する必要がない。
【0047】
なお、第2実施形態においてもこの発明の接触部とは、第1作動体である上記ローラ14,14と第1スライダー5とが接触する軸方向の接触部を指し、非接触部とはローラ14,14の対向部間を指していることは第1実施形態と同じである。
【0048】
この第2実施形態によれば、ローラ14,14と第1スライダー5との間に原稿などが進入しようとしても、挟み込み防止部材8が邪魔をしてそれを阻止する。したがって、ローラ14,14と第1スライダー5との間に、原稿などが挟まったり、指などを挟み込んだりしない。
【0049】
図17〜図20に示した第3実施形態は、第2作動体の構成を第1実施例と相違させただけで、その他の構成及び作用は第1実施形態と同じである。
したがって、第1実施形態と同じ構成要素については、図17〜図20において第1実施形態と同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略するとともに、同一の構成要素についてはその作用の説明も省略する。
【0050】
第3実施形態における第2作動体は、第1実施形態の軸部材に代えて、リフト部材cと一体にした押圧片15を用いたものである。すなわち、押圧片15は、リフト部材cの上板c1の後端からの延長部分を垂直に折り曲げてなるとともに、この押圧片15の先端に円弧部15aを形成し、この円弧部15aを第2スライダー6に接触させている。
【0051】
上記第2作動体である押圧片15には、コイルスプリング7のばね力が作用している第2スライダー6が常時圧接しているが、リフト部材cが図17において反時計方向に回動すると、押圧片15の円弧部15aが第2スライダー6を押して、コイルスプリング7のばね力に抗して第2スライダー6を移動させる。
上記第2作動体である押圧片15の機能は、第1実施形態の第2作動体の機能と同じである。
なお、上記のように押圧片15に円弧部15aを設けたのは、リフト部材cの回動が円滑に行われ、かつその部分の強度を維持するためである。
【0052】
図21〜図27に示した第4実施形態は、第1作動体及び挟み込み防止部材の構成を第1実施形態と相違させるとともに、第1スライダーに逃げ溝を形成したもので、その他の構成及び作用は第1実施形態と同じである。
したがって、第1実施形態と同じ構成要素については、図22〜図27において第1実施形態と同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略するとともに、同一の構成要素についてはその作用の説明も省略する。
【0053】
第4実施形態における第1作動体は一本の軸部材16からなり、この軸部材16は、第1実施形態の軸部材3,3を設けた位置と同じ位置である支持部材aの両側起立片a2,a2間に掛け渡している。そして、この軸部材16には、円板状の挟み込み防止部材17を設けるとともに、第1スライダー5には、図25に示すように、上記挟み込み防止部材17と対向する位置に逃げ溝18を形成している。
【0054】
そして、読み取り装置Xに対する蓋Yの角度が0度〜60度の範囲にあるとき、挟み込み防止部材17が、図27(a)〜(c)に示すように、逃げ溝18内に進入した状態を保つ。挟み込み防止部材17が逃げ溝18に進入した状態では、この挟み込み防止部材17が軸部材16と第1スライダー5との間を横切るので、これらの間に原稿などが進入しようとしても、当該挟み込み防止部材17が邪魔をして、その進入を阻止できる。
【0055】
なお、上記挟み込み防止部材17は、ケース本体bが支持部材aに対して90度の位置にあるとき、つまり図27(d)の位置にあるとき、逃げ溝18から離れたところに位置する。
ただし、図23からも明らかなように、支持部材aに対してケース本体bが90度の角度にあるときには、上記挟み込み防止部材17とカム面9との間のすき間が非常に小さく維持されるようにし、たとえ、ケース本体bを上記のように90度に起立させたとしても、指の進入を阻止できるようにしている。
【0056】
また、この第4実施形態においては、軸部材16の軸方向における上記逃げ溝18の幅分が、この発明の非接触部を構成するものであり、逃げ溝18から外れたカム面9と軸部材16との接触部分がこの発明の接触部となるものである。
なお、第4実施形態では、ばね受け10や調整ボルト11によるばね力調整機構は、構造的に設けることができないので、この点は、第1実施形態と異なる。
【0057】
図28〜図33に示した第5実施形態は、挟み込み防止部材の構成及び第1スライダー5に逃げ溝を形成した点が第1実施形態と相違し、その他の構成及び作用は第1実施形態と同じである。
したがって、第1実施形態と同じ構成要素については、図28〜図33において第1実施形態と同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略するとともに、同一の構成要素についてはその作用の説明も省略する。
【0058】
第5実施形態における第1作動体は第1実施形態と同様に一対の軸部材3,3からなり、この軸部材3,3間に、支持部材aの背側起立片a3に固定した板状の挟み込み防止部材19を突出させる構成にしている。
すなわち、上記板状の挟み込み防止部材19は、図32に示すように背側起立片a3に固定する縁にボルト穴19aを形成するとともに、このボルト穴19aの両側に回り止め用凸部19b,19bを形成している。さらに、この挟み込み防止部材19の上側の縁には逃げ凹部19cを形成している。
【0059】
上記挟み込み防止部材19は、図28及び図30に示すように、回り止め凸部19b,19bを背側起立片a3に形成した穴にはめて、ボルト穴19aを同じく背側起立片a3に形成したボルト通し穴に対応させるとともに、これらボルト通し穴及びボルト穴19aにボルト20を通して、当該挟み込み防止部材19を背側起立片a3に固定している。この固定状態においては、第1支持軸1が逃げ凹部19cに対応するようにしている。
【0060】
このようにして固定された挟み込み防止部材19は、上記背側起立片a3から、上記第1作動体である軸部材3,3の間に突出する構成にしている。
また、この第5実施形態においても、第1スライダー5のカム面9には、第4実施形態と同様の逃げ溝18が形成されているが、軸部材3,3の軸方向における上記逃げ溝18の幅分が、この発明の非接触部を構成するものであり、逃げ溝18からから外れたカム面9と軸部材3,3との接触部分がこの発明の接触部となるものである。
【0061】
そして、読み取り装置Xに対する蓋Yの角度が0度〜60度の範囲にあるとき、挟み込み防止部材19が、図33(a)〜(c)に示すように、逃げ溝18内に進入した状態を保つ。挟み込み防止部材19が逃げ溝18に進入した状態では、この挟み込み防止部材19が軸部材3,3と第1スライダー5との間を横切るので、これらの間に原稿などが進入しようとしても、当該挟み込み防止部材19が邪魔をして、その進入を阻止できる。
【0062】
なお、上記挟み込み防止部材19は、ケース本体bが支持部材aに対して90度の位置にあるとき、つまり図33(d)の位置にあるとき、逃げ溝18から離れたところに位置する。
ただし、図33(d)からも明らかなように、支持部材aに対してケース本体bが90度の角度にあるときには、上記挟み込み防止部材19とカム面9との間のすき間が非常に小さく維持されるようにし、たとえ、ケース本体bを上記のように90度に起立させたとしても、指の進入を阻止できるようにしている。
また、第5実施形態においては、軸部材3,3の軸方向における上記逃げ溝18の幅分が、この発明の非接触部を構成するものであり、逃げ溝18からから外れたカム面9と軸部材3,3との接触部分がこの発明の接触部となるものである。
なお、第5実施形態では、ばね受け10や調整ボルト11によるばね力調整機構は、構造的に設けることができないので、この点は、第1実施形態と異なる。
【0063】
図34、図35に示した第6実施形態は、第1作動体と挟み込み防止部材の構成及び第1スライダー5に逃げ溝を形成した点が第1実施形態と相違し、その他の構成及び作用は第1実施形態と同じである。
したがって、第1実施形態と同じ構成要素については、図34、図35図において第1実施形態と同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略するとともに、同一の構成要素についてはその作用の説明も省略する。
【0064】
第6実施形態における第1作動体は一本の軸部材21からなり、この軸部材21は、第1実施形態の軸部材3,3を設けた位置と同じ位置である支持部材aの両側起立片a2,a2間に掛け渡している。
一方、上記挟み込み防止部材22は、実質的には第5実施形態の挟み込み防止部材22と同様に、ボルト穴22a,回り止め凸部22b及び逃げ凹部22cを形成している。ただし、この第6実施形態においては、当該挟み込み防止部材22を第5実施形態と同様にして背側起立片a3に固定したとき、上記軸部材21に対応する位置に貫通孔22dを形成し、この貫通孔22dに第1作動体である軸部材21を貫通させるようにしている。
【0065】
また、この第6実施形態においても、第1スライダー5のカム面9には、第4実施形態と同様の逃げ溝18が形成されている。
そして、読み取り装置Xに対する蓋Yの角度が0度〜60度の範囲にあるとき、挟み込み防止部材22が、第5実施形態と同様に、逃げ溝18内に進入した状態を保つ。挟み込み防止部材22が逃げ溝18に進入した状態では、この挟み込み防止部材22が軸部材21と第1スライダー5との間を横切るので、これらの間に原稿などが進入しようとしても、当該挟み込み防止部材22が邪魔をして、その進入を阻止できる。
【0066】
なお、上記挟み込み防止部材22は、ケース本体bが支持部材aに対して90度の位置にあるとき、つまり図35の位置にあるとき、逃げ溝18から離れたところに位置する。
ただし、図35からも明らかなように、支持部材aに対してケース本体bが90度の角度にあるときには、上記挟み込み防止部材22とカム面9との間のすき間が非常に小さく維持されるようにし、たとえ、ケース本体bを上記のように90度に起立させたとしても、指の進入を阻止できるようにしている。
【0067】
また、この第6実施形態においては、軸部材21の軸方向における上記逃げ溝18の幅分が、この発明の非接触部を構成するものであり、逃げ溝18からから外れたカム面9と軸部材21との接触部分がこの発明の接触部となるものである。
さらに、第6実施形態では、ばね受け10や調整ボルト11によるばね力調整機構は、構造的に設けることができないので、この点は、第1実施形態と異なる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
コピー機の読み取り装置と蓋とを連結するヒンジ機構として最適である。
【符号の説明】
【0069】
a 支持部材
b ケース本体
b1 上板
X 読み取り装置
Y 押さえ板(蓋)
1 支持軸
3 第1作動体である軸部材
5 スライダー
7 コイルスプリング
8 挟み込み防止部材
9 カム面
13 第1作動体を構成するローラ軸
14 第1作動体を構成するローラ
16 第1作動体である軸部材
17 挟み込み防止部材
19 挟み込み防止部材
21 第1作動体である軸部材
22 挟み込み防止部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み取り対象物を押さえる押さえ板側に固定するケース本体と、このケース本体の両側に設けた一対のガイド面間に移動可能に設けたスライダーと、このスライダーとそのスライダーに対向する面との間に介在させたコイルスプリングとを備える一方、ケース本体の上記一対のガイド面間に支持軸を設け、この支持軸に回動自在に支持されるとともに読み取り装置側に固定する支持部材を設け、
この支持部材には作動体を設け、支持部材が上記支持軸を中心に相対的に回動したとき、その回動力を、上記作動体を介して上記スライダーに伝達し、当該スライダーを上記コイルスプリングのばね力に抗して移動させるヒンジ機構において、
上記スライダーと作動体との接触部を二分割し、その分割した間隔部分を非接触部とするとともに、上記スライダー、上記支持部材あるいは上記作動体の少なくともいずれかに
読み取り対象物等が挟み込まれるのを防止する挟み込み防止部材を設ける一方、上記挟み込み防止部材の少なくとも一部が、上記支持部材に対する上記ケース本体の回動範囲内で上記非接触部に位置するヒンジ機構。
【請求項2】
上記支持部材に対向面を設け、この支持部材の対向面に一対の作動体をその先端を対向させて設け、この一対の作動体の先端対向部間を上記非接触部とする一方、上記スライダーには挟み込み防止部材を設け、この挟み込み防止部材を上記作動体の対向部間に突出させた請求項1記載のヒンジ機構。
【請求項3】
上記支持部材に作動体をかけ渡し、この作動体に上記挟み込み防止部材を設けた請求項1に記載のヒンジ機構。
【請求項4】
上記挟み込み防止部材を上記支持部材に設けた請求項1に記載のヒンジ機構。
【請求項5】
ケース本体と支持部材との回動方向における上記挟み込み防止部材の長さは、ケース本体と支持部材とが回動する過程で作動体が接触するスライダーの接触範囲とほぼ等しいか、あるいはそれ以上の長さを保持した請求項1〜4記載のヒンジ機構。
【請求項6】
上記作動体をローラで構成した請求項1〜5のいずれか1に記載のヒンジ機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33a】
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【図33b】
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【図33c】
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【図33d】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2012−234042(P2012−234042A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102468(P2011−102468)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000110206)トックベアリング株式会社 (83)
【出願人】(398041155)キヨタ株式会社 (10)
【Fターム(参考)】