説明

ヒートポンプ式温風暖房機

【課題】 冷媒回路と温水回路の循環流量比を適切に制御して所望の暖房効果を得るようにしたヒートポンプ式温風暖房機を提供することを目的とする。
【解決手段】 制御部20に、設定値入力部21と、温風状態とこれに対応する温水状態とを予め設定した温風対温水設定テーブル22と、温水状態を選定し、これを設定する温水状態設定部24と、センサ入力部23と、温水ポンプ駆動部27とを設けるとともに、温水対冷媒状態設定テーブル25と、同温水対冷媒状態設定テーブル25から適正な冷媒循環量を選定し、これを設定する冷媒循環量設定部25と、圧縮機駆動部28と、蒸発器ファン駆動部29とを設け、前記冷媒循環量設定値は、前記温水循環回路を循環する温水循環量との比において、1:1の同等か、あるいはn倍(n>1)となるように夫々設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートポンプ式温風暖房機に係わり、より詳細には、冷媒回路と温水回路の循環流量比を適切に制御して所望の暖房効果を得るようにした構成に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒートポンプを熱源とした従来の装置として、例えば図7(A)で示すようなヒートポンプ給湯機40がある。同ヒートポンプ給湯機40は、圧縮機43と冷媒間熱交換器44と膨張機構45と蒸発器46とを順次接続して冷媒回路41を構成し、前記冷媒間熱交換器44と、給水管及び供給管を備えた貯湯タンク50と循環ポンプ48とを順次接続して温水回路42を構成している。又、前記冷媒回路41の前記圧縮機43吐出側には冷媒の吐出温度センサ47が、前記貯湯タンク50の給水管には給水温度センサ51が夫々設けられ、前記温水回路42の前記冷媒間熱交換器44の流出側には温水温度センサ49が設けられている。
【0003】
第一制御手段53は、前記吐出温度センサ47と前記給水温度センサ51と、前記膨張機構45とに信号線により夫々接続され、前記吐出温度センサ47と前記給水温度センサ51から送出された吐出温度検出値及び給水温度検出値を基にして前記膨張機構45に備えられた膨張弁の開度を調節するようになっている。又、第二制御手段54は前記温水温度センサ49と前記循環ポンプ48とに接続され、前記温水温度センサ49で検出された温水温度を基にして前記循環ポンプ48の出力を調節するようになっている。
【0004】
前記第一制御手段53には第一記憶手段52が接続され、同第一記憶手段52には、図7(B)で示すような、前記膨張機構45のような減圧装置開度に対応する冷媒の吐出温度及び効率の最適な相関関係テーブルが記憶されている。前記第一制御手段53は、前記第一記憶手段52に記憶された相関関係テーブルを読み出し、これと前記吐出温度センサ47から送出された吐出温度検出値とを比較して、前記膨張機構45の膨張弁開度を調整することにより、前記温水回路42での前記冷媒間熱交換器44の流出温水温度を、図7(C)のモリエル線図に基づいて、より適切に保持するようになっている。
【0005】
しかしながら、上記の回路において、前記貯湯タンク50に替わり温水暖房機を配置したヒートポンプ式温風暖房機では、熱源機が燃焼器である温水式暖房機のように、快適な暖房を実現する高い温風温度、加熱能力(暖房出力)、温風風量を同時に維持することが難しく、これらを制御管理するために冷媒循環量と温水流量とを適切に制御することが求められていた。
【0006】
【特許文献1】特開2005−16947号(4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、冷媒回路を循環する冷媒循環量と、温水回路を循環する温水循環量及びこれらの流量比を適正に調整して、所望の暖房効果を得るようにしたヒートポンプ式温風暖房機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するため、圧縮機と、冷媒間熱交換器と、減圧手段と、送風ファンを備えた蒸発器とからなる冷媒回路と、前記冷媒間熱交換器と、ファンコンベクタと、温水ポンプとからなる温水循環回路と、これらを制御する制御部とを備えたヒートポンプ式温風暖房機において、前記冷媒回路に循環する冷媒の温度及び流量が、前記温水循環回路に循環する温水の温度及び流量に基づいて、予め設定された値となるように、前記制御部が前記圧縮機及び前記蒸発器の送風ファンを制御してなる構成となっている。又、圧縮機と、冷媒間熱交換器と、減圧手段と、送風ファンを備えた蒸発器とからなる冷媒回路と、前記冷媒間熱交換器と、ファンコンベクタと、温水ポンプとからなる温水循環回路と、これらを制御する制御部とを備えたヒートポンプ式温風暖房機において、前記制御部に、温風温度設定値と温風風量設定値とが入力される設定値入力部と、温風状態とこれに対応する温水状態とを予め設定した温風対温水設定テーブルと、前記設定値入力部に入力された設定値を基にして、これに対応する温水状態を前記温風対温水設定テーブルにより設定する温水状態設定部と、温水状態とこれに対応する冷媒状態とを予め設定した温水対冷媒状態設定テーブルと、同温水対冷媒状態設定テーブルから適正な冷媒循環量を選定し、これを設定する冷媒循環量設定部と、同冷媒循環量設定部に基づいて、前記圧縮機及び前記送風ファンを駆動する圧縮機駆動部及び蒸発器ファン駆動部とを設けてなる構成となっている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、圧縮機と、冷媒間熱交換器と、膨張弁と、送風ファンを備えた蒸発器とを順次接続して冷媒回路を構成し、前記冷媒間熱交換器と、ファンコンベクタと、温水ポンプとを順次接続して温水循環回路を構成し、制御部に、温風温度設定値と温風風量設定値とが入力される設定値入力部と、温風状態とこれに対応する温水状態とを予め設定した温風対温水設定テーブルと、前記設定値入力部に入力された設定値を基にして、これに対応する温水状態を前記温風対温水設定テーブルから選定し、これを設定する温水状態設定部と、センサ入力部と、温水ポンプ駆動部とを設けるとともに、温水対冷媒状態設定テーブルと、同温水対冷媒状態設定テーブルから適正な冷媒循環量を選定し、これを設定する冷媒循環量設定部と、圧縮機駆動部と、蒸発器ファン駆動部とを設け、前記冷媒循環量設定値は、前記温水循環回路を循環する温水循環量との比において、1:1の同等か、あるいはn倍(n>1)となるように夫々設定することにより、前記温水状態設定部で設定された温水状態に基づいて、前記冷媒循環量設定部は、これに対応する冷媒循環量を前記温水対冷媒状態設定テーブルから選定し、又、同冷媒循環量設定部は設定された冷媒循環量により前記圧縮機駆動部と、前記蒸発器ファン駆動部を介して前記圧縮機のモータ周波数と前記ファンモータの回転数を制御するようになっている。これにより、前記冷媒回路を循環する冷媒循環量と、前記温水循環回路を循環する温水循環量との比を、常に1:1の同等か、あるいはn倍(n>1)となるようにし、又、温水の温度と冷媒の温度とをコントロールすることにより、前記ファンコンベクタから吹出される温風温度及び温風風量を、設定された設定値となるように制御できるヒートポンプ式温風暖房機とすることができるようになっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は本発明によるヒートポンプ式温風暖房機の冷媒回路図であり、図2は室内に据付けられるファンコンベクタの断面図である。図3は制御を示す制御ブロック図であり、図4は、設定テーブルを示す設定テーブル図である。又、図6は制御手順を示すフローチャートである。
【0012】
本発明によるヒートポンプ式温風暖房機1は、図1で示すように、圧縮機4と、冷媒と温水との間で熱交換を行う冷媒間熱交換器5と、減圧手段としての電子膨張弁6と、送風ファン8を備えた蒸発器7と、アキュームレータ9とを順次接続して冷媒回路2を構成し、前記冷媒間熱交換器5と、室内に据付けられるファンコンベクタ11と、温水を循環させる温水ポンプ10とを順次接続して温水循環回路3を構成している。
【0013】
前記冷媒回路2は、CO2(二酸化炭素)冷媒が循環する遷臨界ヒートポンプサイクルとして構成され、CO2冷媒は前記圧縮機4により圧縮されて高圧側圧力が臨界圧力以上となり、これに伴い前記圧縮機4での吐出側冷媒温度を120°C以上とすることができるようになっている。前記冷媒間熱交換器5は、例えば二重管として形成され、二重管の一方をCO2冷媒が流れ、他方を温水が流れて、夫々が相対向するCO2冷媒と水との間で熱交換が行われるようになっている。
【0014】
前記圧縮機4で圧縮された高温高圧のCO2冷媒は、矢印で示すように前記冷媒間熱交換器5に流入し、これを循環する水と熱交換して、約80°C温水となるように加熱し、続いて前記電子膨張弁6により断熱膨張して低温低圧となる。低温低圧となったCO2冷媒は前記蒸発器7で周囲の熱を吸収して前記圧縮機4に還流するようになっている。前記冷媒間熱交換器5で加熱された温水は、前記ファンコンベクタ11に流入し、これに備えられた放熱器12で放熱して温度が低下した低温水となり、前記温水ポンプ10により再び前記冷媒間熱交換器5に流入して加熱されるようになっている。
【0015】
前記温水循環回路3の冷媒間熱交換器5流出側には、流出する温水の温度を検出する温水温度センサ18と、流出する温水の流量を検出する温水流量センサ19とが設けられており、これら温水温度センサ18と、温水流量センサ19とは点線で示す信号線により制御部20に接続され、検出した検出値を適宜同制御部20に送出するようになっている。又、前記ファンコンベクタ11には、後述する操作部17が備えられ、同操作部17に設定された温風温度及び温風風量を前記制御部20に送出するようになっている。又、同制御部20は、点線で示すように、前記圧縮機4と、前記送風ファン8を駆動する駆動モータ8及び前記温水ポンプ10とに信号線により接続され、前記温水温度センサ18と前記温水流量センサ19とから送出された検出値を基にして、これらを制御するようになっている。
【0016】
前記ファンコンベクタ11は、図2の断面図で示すように、後面が開放された前面パネル及びこれに装着される、前面が開放された後部パネルとから本体を構成し、同本体の背面上部に複数の桟からなる吸込口13を、前面下部に、上下偏向板14aと左右偏向板14bとを備えた吹出口14を設け、本体内の前面側に熱を遮蔽する遮熱板15を設けている。前記吸込口13と前記吹出口14とを結ぶ空気通路には、前記温水回路3から供給される温水を循環させ、通過する空気に熱を放出する放熱器12加熱された空気を前記吹出口16から室内に送出する送風ファン16とが設けられている。又、本体の前面上部には、リモートコントローラ等に設定された温風の温度及び風量の設定値を授受し、これらを記憶するとともに、前記送風ファン16等の回転数を制御する操作部17と、運転状態を表示する表示部が設けられている。
【0017】
次に、前記制御部20について説明する。図3の制御ブロック図で示すように、制御部20には、前記操作部17に設定された温風温度設定値と温風風量設定値とが入力される設定値入力部21と、温風状態とこれに対応する温水状態とを、計算式あるいは実験データを基にして予め設定した温風対温水設定テーブル22と、前記設定値入力部21に入力された設定値を基にして、これに対応する温水状態を前記温風対温水設定テーブル22から選定し、これを設定する温水状態設定部24とが設けられている。前記温風対温水設定テーブル22は、例えば図4(A)で示すように、左側欄に、温風温度と風量とを設定した温風設定値が設けられ、中央部の欄にこれに対応する温風レベルが多段階に設定され、更に右側欄に、夫々の温風レベルを達成するための温水温度と温水循環量とを予め設定した温水状態設定値とが設けられている。
【0018】
又、前記制御部20には、前記温水温度センサ18と前記温水流量センサ19とから送出された検出値を入力するセンサ入力部23と、前記温水ポンプ10を駆動する温水ポンプ駆動部27とが設けられている。同温水ポンプ駆動部27は前記温水状態設定部24に設定された温水状態となるように、前記温水循環回路3に備えられた温水ポンプ10を駆動するとともに、前記センサ入力部23に入力された温水温度検出値と温水循環量検出値を基にフィードバック制御により設定された温水温度及び温水循環量を維持するようになっている。
【0019】
更に、前記制御部20には、前記温水状態設定部24に設定された温水状態に対応する冷媒状態を計算式あるいは実験データを基にして予め設定した温水対冷媒状態設定テーブル25と、同温水対冷媒状態設定テーブル25から適正な冷媒循環量を選定し、これを設定する冷媒循環量設定部26とが設けられ、同冷媒循環量設定部26は、前記冷媒回路2に設けられた圧縮機4のモータを駆動する圧縮機駆動部28と、前記蒸発器7に備えられた送風ファン8の駆動モータ8aを駆動する蒸発器ファン駆動部29に夫々接続されている。又、温水対冷媒状態設定テーブル25は、図4(B)で示すように、左側欄に、温水温度と温水循環量とを温水状態設定値が設けられ、右側欄に、夫々の温水状態設定値を達成するための冷媒循環量を予め設定した冷媒循環量態設定値とが多段階に設けられている。
【0020】
又、前記温水対冷媒状態設定テーブル25に予め設定された冷媒循環量設定値は、前記温水循環回路を循環する温水循環量との比において、1:1の同等か、あるいはn倍(n>1)となるように、具体的には、冷媒循環量をGr、温水循環量をGwとすると、(Gr/Gw)>1.0となるように夫々設定されており、これにより、前記冷媒間熱交換器5での冷媒と温水との熱交換の際、温水の加熱不足等の不具合が発生することを防止するとともに、熱交換効率を向上させるようになっている。図6(A)は、冷媒循環量(Kg/min.)と冷媒加熱量(KW)との関係を示す実験データであり、又、図6(B)は温水と冷媒の流量比と温水加熱量との関係を示す実験データであり、図6(A)の実験データによれば、4KWの冷媒加熱量を得るには、冷媒循環量は1Kg/min.が必要であり、更に、同条件を満たす図6(B)の実験データによれば、4KWの冷媒加熱量から4KWの温水加熱量を得るには、前記(Gr/Gw)が最低限0.8以上必要なことがわかる。しかしながら、前記冷媒間熱交換器5での熱交換損失を約10%と見込むと、(Gr/Gw)の流量比を1もしくは1以上とすれば充分な加熱量を得ることができることがわかる。
【0021】
次に、動作について図5のフローチャートに基づいて、改めて説明する。前記操作部17が温風温度の設定値及び温風風量の設定値を受信すると、これらは前記制御部20の設定値入力部21に送信され入力される(STEP1〜2)。前記温水状態設定部24は入力された温風状態に対応する温水状態を前記温風対温水テーブル22から選定するとともに、これを設定する(STEP3)。設定された温水状態は前記温水ポンプ駆動部27に送出され、同温水ポンプ駆動部27は、これに基づいて前記温水ポンプ10を駆動する(STEP4)。前記温水循環回路3に設けられた前記温水温度センサ18と、前記温水流量センサ19とは温水の温度と流量とを検出し、これを前記センサ入力部23に送出する(STEP5〜6)。検出値は続いて前記温水ポンプ駆動部27に送出され、同温水ポンプ駆動部27は温水状態と設定値と検出値とを比較し、フィードバック制御により、温水状態を制御する(STEP7〜8)。温水状態が設定された状態となると前記温水ポンプ10は定常運転に移行するようになっている(STEP9)。
【0022】
前記温水状態設定部24で設定された温水状態に基づいて、前記冷媒循環量設定部26は、これに対応する冷媒循環量を前記温水対冷媒状態設定テーブル25から選定するとともに、これを設定する(STEP10〜11)。又、同冷媒循環量設定部26は設定された冷媒循環量を前記圧縮機駆動部28と、前記蒸発器ファン駆動部29に送出し、前記圧縮機駆動部28は設定された冷媒循環量に基づいて前記圧縮機4のモータ周波数を変化させ(STEP12)、同圧縮機4の吐出側冷媒温度及び吐出圧力を調整する一方、前記蒸発器ファン駆動部29は前記ファンモータ8aの回転数を変化させて前記蒸発器7での熱交換量を調整するようになっている(STEP13)。続いて前記蒸発器7及び前記圧縮機4の吸込側に設置された温度センサにより、蒸発温度から蒸発圧力を算出し、更に同蒸発圧力と前記圧縮機4の吸込側温度から冷媒の吸込比容積を算出する(STEP14)。これらにより所望の設定冷媒循環量が得られているかを確認し(STEP15)、得られていれば一連の制御は終了する一方、暖房運転が継続されるようになっている。
【0023】
上記の制御手順により、前記冷媒回路3を循環する冷媒循環量と、前記温水循環回路を循環する温水循環量との比を、常に1:1の同等か、あるいはn倍(n>1)となるようにし、又、温水の温度と冷媒の温度とをコントロールすることにより、前記ファンコンベクタ11から吹出される温風温度及び温風風量を、設定された設定値となるように制御することができるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明によるヒートポンプ式温風暖房機の冷媒回路図である。
【図2】室内に据付けられるファンコンベクタの断面図である
【図3】制御を示す制御ブロック図である。
【図4】(A)は、温風対温水設定テーブルである。 (B)は、温水対冷媒状態設定テーブルである。
【図5】制御手順を示すフローチャートである。
【図6】(A)は、冷媒循環量と冷媒加熱量との関係を示す実験データである。 (B)は、温水加熱量と流量比との関係を示す実験データである。
【図7】(A)は、従来のヒートポンプ装置の一例を示す冷媒回路図である。 (B)は、減圧装置開度と吐出温度等の関連を示すグラフである。 (C)は、モリエル線図である。
【符号の説明】
【0025】
1 ヒートポンプ式温風暖房機
2 冷媒回路
3 温水循環回路
4 圧縮機
5 冷媒間熱交換器
6 膨張弁
7 蒸発器
8 送風ファン
8a ファンモータ
9 アキュームレータ
10 温水ポンプ
11 ファンコンベクタ
12 放熱器
13 吸込口
14 吹出口
14a 上下偏向板
14b 左右偏向板
15 遮熱板
16 送風ファン
17 操作部
18 温水温度センサ
19 温水流量センサ
20 制御部
21 設定値入力部
22 温風対温水設定テーブル
23 センサ入力部
24 温水状態設定部
25 温水対冷媒状態設定テーブル
26 冷媒循環量設定部
27 温水ポンプ駆動部
28 圧縮機駆動部
29 蒸発器ファン駆動部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機と、冷媒間熱交換器と、減圧手段と、送風ファンを備えた蒸発器とからなる冷媒回路と、前記冷媒間熱交換器と、ファンコンベクタと、温水ポンプとからなる温水循環回路と、これらを制御する制御部とを備えたヒートポンプ式温風暖房機において、
前記冷媒回路に循環する冷媒の温度及び流量が、前記温水循環回路に循環する温水の温度及び流量とに基づいて、冷媒流量が温水流量より大きくなるように予め設定された値を選択し、選択された値となるように、前記制御部が前記圧縮機及び前記蒸発器の送風ファンを制御してなることを特徴とするヒートポンプ式温風暖房機。
【請求項2】
圧縮機と、冷媒間熱交換器と、減圧手段と、送風ファンを備えた蒸発器とからなる冷媒回路と、前記冷媒間熱交換器と、ファンコンベクタと、温水ポンプとからなる温水循環回路と、これらを制御する制御部とを備えたヒートポンプ式温風暖房機において、
前記制御部に、温風温度設定値と温風風量設定値とが入力される設定値入力部と、同設定値入力部の設定値に対応する温水状態を予め設定した温風対温水設定テーブルと、前記設定値入力部に入力された設定値を基にして、これに対応する温水状態を前記温風対温水設定テーブルにより設定する温水状態設定部と、温水状態とこれに対応する冷媒状態とを、冷媒流量が温水流量より大きくなるように各種設定値を予め設定した温水対冷媒状態設定テーブルと、同温水対冷媒状態設定テーブルから適正な冷媒循環量を選定し、これを設定する冷媒循環量設定部と、同冷媒循環量設定部に基づいて、前記圧縮機及び前記送風ファンを駆動する圧縮機駆動部及び蒸発器ファン駆動部とを設けてなることを特徴とするヒートポンプ式温風暖房機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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