説明

ヒートマップ生成装置及び方法

【課題】従来の方法に比べヒートマップを提供するための所要時間を短縮すること。
【解決手段】ヒートマップ生成装置(1)の代替範囲設定手段(12)は、代替画像を生成する範囲として、パネルに表示領域が含まれる対象データの数が所定の閾値を満たすことにより設定する。代替画像生成手段(13)は、設定された範囲に該当するパネルに表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す代替画像を予め生成する。そして、ヒートマップ生成装置(1)のヒートマップ生成手段(22)は、ユーザからの要求を受け付けると、ユーザ端末に表示されている地図を区画する複数のパネルの各々について、代替画像が生成されているか否か検索し、ヒットしたパネルについては代替画像を取得し、ヒットしないパネルについては、新規画像を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートマップの生成時間を短縮するヒートマップ生成装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及に伴って、地図をネット上で配信するサービスが知られている。配信される地図は電子化されているため、地図上の対象データ(シンボル)の検索も容易に行うことができ、紙上の地図では行うことのできない様々なサービスが可能になっている。
【0003】
例えば、特許文献1の図4には、顧客の分布を地図上に表示することの可能な電子地図情報システムが開示されている。この電子地図情報システムでは、地図上の領域を当該領域内に存在する顧客の数により濃淡を付けて表示することで、顧客の分布を地図上に表示することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−79478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電子化された地図を用いたサービスとして、地図上の対象データの分布図を地図に重ねて配信するサービス、例えば、所定の領域にコンビニがどの程度分布しているかを表示するサービスが知られている。なお、本明細書では、地図上の対象データの分布図を「ヒートマップ」と表現する。図13及び図14を参照して、従来におけるヒートマップの作成方法及びその問題点について説明する。
【0006】
図13(1)において、地図4000内には、対象データA100が複数存在している。この地図4000において、対象データA100のヒートマップを作成する場合を例にとって、従来におけるヒートマップの作成方法について説明する。
【0007】
ヒートマップは、ユーザからの要求に応じて作成される。ヒートマップの作成は、地図4000と同じ大きさの透明パネル4001に合成用ヒートマップを作成し、この透明パネル4001と地図4000とを合成することで行われる。ここで、透明パネル4001の作成では、対象データA100の存在する位置に、中心点から徐々に薄くなる基本画像B100(白黒画像)を配置することで行われる(図13(2)(a))。このとき、基本画像B100が互いに重複する場合には、所定の演算を行い重複部分をより濃い色で表現する。図13(2)(b)を参照して、例えば、対象データA100が3つ近接している場合には、所定の演算の結果、合成画像B101(白黒画像)を生成する。
【0008】
ヒートマップの作成では、初めに、地図4000内に存在する対象データA100を特定するためのデータテーブルを生成する。データテーブルは、個々の対象データを識別する情報に当該対象データの位置を対応付け生成される。この対応付けられた位置に基づいて基本画像の配置が行われる。
【0009】
地図4000内の全ての対象データA100を基本画像B100に変換すると、図13(3)に示す透明パネル4001が作成される。なお、透明パネル4001は、詳細には複数の透明パネルから構成され(図中では、透明パネル4001A、4001B、4001C、4001Dの4枚のパネルで構成)、各透明パネルには合成用に重複部分が設けられている。
【0010】
ここで、透明パネル4001に作成された合成用ヒートマップは、白黒画像であるため、続いて、この白黒画像をカラー画像に変換する。カラー画像への変換は、白黒画像の1ピクセルごとに白黒画像の濃度を対応するカラー(rgba値)へ変換することで行われる。
【0011】
その後、カラー画像に変換された合成用ヒートマップが作成された透明パネル4001と、地図4000とを合成し、図13(4)に示すヒートマップ4002を作成する。このように作成されるヒートマップ4002により、地図4000内に存在する対象データA100の分布状況を一目で直感的に確認可能になる。
【0012】
ここで、従来の方法によるヒートマップ生成の所要時間を図14に示す。図14に示すように、従来の方法によるヒートマップ生成では、白黒画像からカラー画像への変換に多大な時間がかかっている。
【0013】
ヒートマップの生成時間を短縮するために、予めヒートマップの代替画像を準備しておき、ユーザからの要求に対して準備しておいた代替画像を提供する方法が考えられる。
しかしながら、あらゆるパターンの代替画像を生成した場合には、代替画像の数が膨大となり、ユーザからの要求に対応する代替画像の検索処理に時間がかかり、かえってオーバーヘッドとなってしまう可能性があった。
【0014】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、従来の方法に比べヒートマップを提供するための所要時間を短縮することのできるヒートマップ生成装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(1) ユーザからの要求に基づいてユーザ端末に表示する地図を区画し、所定の領域を有する複数のパネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す画像を生成することで、ユーザ端末に表示されている地図上の対象データの分布状況を示すヒートマップを生成するヒートマップ生成装置であって、代替画像を生成する範囲を、前記パネルに表示領域が含まれる対象データの数が所定の閾値を満たすことにより設定する代替範囲設定手段と、前記代替範囲設定手段により設定された範囲に該当する前記パネルについて、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す代替画像を予め生成する代替画像生成手段と、ユーザからの前記要求を受け付けると、ユーザ端末に表示されている地図を区画する複数の前記パネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況に対応する前記代替画像を検索し、ヒットした代替画像を取得する代替画像検索手段と、前記代替画像検索手段によりヒットしなかった前記パネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す新規画像を生成する新規画像生成手段と、前記代替画像及び前記新規画像を含むヒートマップを前記ユーザ端末に送信するデータ送信手段と、を備えるヒートマップ生成装置。
【0016】
(1)のヒートマップ生成装置によれば、代替画像を予め生成しておき、ユーザからの要求があると対応する代替画像を検索し提供することとしているが、代替画像の生成を、代替範囲設定手段により設定された範囲に限って行うこととしている。その結果、生成する代替画像の数を一定に抑えることができ、代替画像の検索処理にかかる時間を調整することができる。これにより、代替画像を用いる方法と従来のヒートマップの生成方法とを適切に使い分けることができ、全体としてヒートマップの生成・提供速度を高速化することができる。
【0017】
(2) ヒートマップ生成の対象データを記憶した対象データDBから前記対象データを読み込み、予め位置が特定された複数の前記パネルの各々について、表示領域が含まれる前記対象データの数を特定する対象データ読込手段を備え、前記代替画像生成手段は、特定された前記数が前記所定の閾値を満たす前記パネルについて、前記代替画像を生成する(1)に記載のヒートマップ生成装置。
【0018】
(2)のヒートマップ生成装置によれば、予め位置が特定された複数のパネルに表示領域が含まれる対象データの数に基づいて代替画像を生成し、それ以外のパネルの代替画像は生成しないため、代替画像の検索処理の時間をさらに短縮することができ、代替画像を用いる方法と従来のヒートマップの生成方法とを適切に使い分けることができ、全体としてヒートマップの生成・提供速度を高速化することができる。
【0019】
(3) 前記パネルの前記所定の領域は、地図の倍率が大きくなるのに比例して狭くなり、前記代替画像検索手段は、前記ユーザ端末に表示されている地図の倍率ごとに設定された領域を有する複数の前記パネルについて前記代替画像を検索し、取得する(1)又は(2)に記載のヒートマップ生成装置。
【0020】
(3)のヒートマップ生成装置によれば、パネルの領域は地図の倍率が大きくなるのに比例して小さくなる。なお、地図の倍率が大きくなると、対象データの間隔が広くなる。ここで、地図の倍率が大きいほどユーザが周囲の地域の表示を望む可能性が高いことが経験的に知られている。これにより、ユーザが周囲の地域の表示を望む可能性が高いほど代替画像がヒットする可能性を高めることができ(すなわち、代替画像を生成した範囲に該当する可能性が高まる)、ユーザが周囲の地域の表示を望んだ場合であっても、ヒートマップを素早く提供することができる。
【0021】
(4) ユーザからの要求に基づいてユーザ端末に表示する地図を区画し、所定の領域を有する複数のパネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す画像を生成することで、ユーザ端末に表示されている地図上の対象データの分布状況を示すヒートマップを生成するヒートマップ生成装置が、代替画像を生成する範囲を、前記パネルに表示領域が含まれる対象データの数が所定の閾値を満たすことにより設定するステップと、設定された範囲に該当する前記パネルについて、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す代替画像を予め生成するステップと、ユーザからの前記要求に基づいて、ユーザ端末に表示されている地図を区画する複数の前記パネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況に対応する前記代替画像を検索し、ヒットした代替画像を取得するステップと、ヒットしなかった前記パネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す新規画像を生成するステップと、前記代替画像及び前記新規画像を含むヒートマップを前記ユーザ端末に送信するステップと、を含む方法。
【0022】
(4)の方法によれば、(1)のヒートマップ生成装置と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、従来の方法に比べヒートマップを提供するための所要時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態のヒートマップ生成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】対象データDBを示す図である。
【図3】対象データ読込手段の処理を説明する図である。
【図4】代替画像生成手段により生成される代替画像及び代替画像DBを示す図である。
【図5】ヒートマップ生成手段の処理を説明する図である。
【図6】ヒートマップ生成手段の処理を説明する図である。
【図7】代替画像生成処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】ヒートマップ提供処理の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態のヒートマップ生成装置の構成を示すブロック図である。
【図10】代替画像生成手段により生成される代替画像及び代替画像DBを示す図である。
【図11】第3実施形態のヒートマップ生成装置の代替画像DBを示す図である。
【図12】地図の倍率とパネルとの関係を示す図である。
【図13】従来のヒートマップ生成方法を示す図である。
【図14】従来のヒートマップ生成方法の所要時間を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0026】
[第1実施形態]
初めに、図1から図8を参照して、第1実施形態のヒートマップ生成装置1について説明する。
【0027】
[ヒートマップ生成装置1の構成]
図1を参照して、第1実施形態のヒートマップ生成装置1の機能構成について説明する。ヒートマップ生成装置1は、予めカラー画像のヒートマップ(代替画像)を生成しておき、ユーザからの要求(ヒートマップ要求)に応じて、生成しておいた代替画像を返信することで、時間のかかる画像変換を省略する。具体的には、ヒートマップ生成装置1は、代替画像生成部10と、ヒートマップ提供部20と、対象データDB31と、代替画像DB32と、を含んで構成される。
【0028】
代替画像生成部10は、ユーザからのヒートマップ要求の前に、個々のパネルごとに(図13における透明パネル4001A、4001B、4001C、4001Dに相当)地図内の対象データ(シンボル)の分布状況を示す代替画像(カラー画像)を生成する。具体的には、代替画像生成部10は、対象データ読込手段11と、代替範囲設定手段12と、代替画像生成手段13と、を含んで構成される。ここでパネルとは、ユーザ端末2に表示する地図を区画し、所定の領域を有するものである。上述の通り、パネルは、ヒートマップ生成装置1がヒートマップを生成し、ユーザ端末2に送信する処理の単位となる。
【0029】
対象データ読込手段11は、対象データDB31から対象データを読み込み、代替画像を生成するためのデータテーブルを生成する。ここで、「対象データ」とは、ヒートマップを生成する対象となるデータであり、例えば、地図上のシンボルである。そのため、生成されたヒートマップは、対象データの分布状況を示す。
対象データDB31は、電子化された地図のインデックスDBであり、例えば、図2に示すように、対象データIDに対応付けて、当該対象データの名称や位置情報(緯度・経度)などを記憶している。
【0030】
対象データ読込手段11は、対象データDB31から対象データを読み出し、パネルとの関係を示すデータテーブル(図3(1))を生成する。ここで、パネルは、予め位置及びその領域が設定されており、例えば、パネル「XYZ01」は、左上の座標「E0,N0」から右下の座標「E1,N1」の位置及び領域を有する矩形状のパネルである。
対象データ読込手段11により生成されるデータテーブルは、図3(1)に示すように、パネルIDに対応付けて、当該パネルに包含される対象データID、包含される対象データの数、及びパネル内の対象データの位置などの情報を記憶する。なお、図中では、パネル内の対象データの位置として「左上」などのように記載しているが、実際には、パネル内の対象データの位置を特定可能に記憶する。例えば、パネルが256×256のピクセルからなるものであれば、対象データ「A001」の位置を、「50(X座標),50(Y座標)」のように、記憶することができる。また、パネル「XYZ01」内の対象データ「A001」の位置「左上」と、パネル「XYZ04」内の対象データ「A006」の位置「左上」とは、同じ位置関係であり、他も同様である。
【0031】
ここで、理解を容易にするため、図3(1)に示すデータテーブルにおける対象データとパネルとの関係を図3(2)に示す。図3(2)に示すように、パネル「XYZ01」内に対象データ「A001」が存在し、パネル「XYZ02」内に対象データ「A002」、「A003」及び「A004」が存在し、パネル「XYZ03」内に対象データ「A005」が存在し、パネル「XYZ04」内に対象データ「A006」が存在する場合には、図3(1)に示すデータテーブルが生成される。なお、図示は省略しているが、各パネルは、隣接するパネル同士で重複する部分を有している。
【0032】
図1に戻り、代替範囲設定手段12は、複数のパネルの各々について、予め定められた所定の閾値を満たすものであるか否かを判定し、満たすパネルを代替画像を生成するパネルと判定し、満たさないパネルを代替画像を生成しないパネルと判定する。
ここで、全てのパネルについて代替画像を生成した場合には、ユーザからのヒートマップ要求があったときに当該代替画像を検索する処理に時間がかかり、白黒画像からカラー画像への変換の処理にかかる時間よりもかえって時間がかかってしまう。そこで、ヒートマップ生成装置1では、予め定められた所定の閾値を満たすパネルについてのみ代替画像を生成することとしている。そのため、「所定の閾値」は、検索時間と色変換時間とから任意に設定される。
本実施形態では、パネルに包含される対象データの数を閾値としており、例えば、パネルに包含される対象データの数が1であるものについて、代替画像を生成し、それ以外のパネルについては代替画像を生成しない。なお、所定の閾値として設定する対象データの数は、後述するように小さい方から順に設定することが好ましい。すなわち、パネルに表示領域が含まれる対象データの数が1以下であるものについて代替画像を生成した場合の検索時間が色変換時間よりも短い場合には、続いて、所定の閾値をパネルに表示領域が含まれる対象データの数が2以下と設定することが好ましい。例えば、図3(1)を参照して、代替範囲設定手段12は、パネル「XYZ01」、「XYZ03」及び「XYZ04」について代替画像を生成すると判定し、パネル「XYZ02」については代替画像を生成しない。
【0033】
続いて、代替画像生成手段13は、代替範囲設定手段12が代替画像を生成すると判定したパネルについて、当該パネルに表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す代替画像を生成し、生成した代替画像を代替画像DB32に記憶する。代替画像生成手段13により生成される代替画像を、図4(1)に示す。本実施形態では、包含する対象データが1であるパネルについて代替画像を生成するため、代替画像生成手段13により作成される代替画像は、中心点から徐々に薄くなる基本画像B100(カラー画像)が所定の位置に配置された画像となる。なお、「所定の閾値」としてパネルに表示範囲が含まれる対象データの数を異なる値に設定した場合には、異なる画像(合成画像B101(図13(2)(b))など)が所定の位置に配置された画像が代替画像として生成されることになる。
【0034】
代替画像DB32は、図4(2)に示すように、代替画像IDに対応付けて代替画像データ及びパネル内における対象データの位置を記憶する。なお、代替画像DB32は、代替画像IDに対応付けて、代替画像を生成したパネルIDを記憶することとしてもよい。
ここで、図3(1)において、パネル「XYZ01」内の対象データ「A001」の位置「左上」と、パネル「XYZ04」内の対象データ「A006」の位置「左上」とは、同じ位置関係であるため、代替画像生成手段13は、パネル「XYZ01」とパネル「XYZ04」とで共通の代替画像を1つ生成すれば足りる。図4(2)では、共通する代替画像として、基本画像が「左上」に配置された「代替画像1001.gif」を1つだけ生成している。
【0035】
図1に戻り、ヒートマップ提供部20は、ユーザからのヒートマップ要求を受けると、ヒートマップ要求を受けた際にユーザ端末2に表示されている地図に対するヒートマップをユーザ端末2に提供する。このとき、ヒートマップ提供部20は、代替画像生成部10が生成した代替画像を検索し、ヒートマップ要求を受けた際に表示されている地図に対応するパネルのうち、代替画像が存在するパネルについては代替画像をユーザ端末2に返信し、代替画像が存在しないパネルについてはヒートマップを新たに生成した上でユーザ端末2に返信する。
具体的には、ヒートマップ提供部20は、ヒートマップ要求受付手段21と、ヒートマップ生成手段22と、データ送信手段23と、を含んで構成される。
【0036】
ヒートマップ要求受付手段21は、地図を閲覧中のユーザ(ユーザ端末2)から、閲覧中の地図に表示領域が含まれる対象データの分布状況を示すヒートマップの表示を要求するヒートマップ要求を受け付ける。
【0037】
ヒートマップ生成手段22は、ヒートマップ要求に応じてヒートマップを生成するため、データテーブル生成手段221と、代替画像検索手段222と、新規画像生成手段223と、を含んで構成される。
【0038】
データテーブル生成手段221は、閲覧中の地図に対応するパネルと、閲覧中の地図に表示領域が含まれる対象データとの位置関係を特定するためのデータテーブルを生成する。
代替画像検索手段222は、代替画像DB32を参照して、閲覧中の地図に対応するパネルについて代替画像を検索し、代替画像が存在する場合には当該代替画像を取得する。
新規画像生成手段223は、代替画像が検索されないパネルについて、新規画像を生成する。新規画像生成手段223による新規画像(ヒートマップ)の生成は、従来の方法(図13参照)で行うことができ、データテーブルに基づいて対象データの位置関係に対応する白黒画像を生成し、当該白黒画像をカラー画像に変換する。
【0039】
データ送信手段23は、ヒートマップ生成手段22により生成されたヒートマップをユーザ端末2に対して送信する。
ここで、データ送信手段23は、パネルに対応してヒートマップが生成された透明画像のみをユーザ端末2に送信することとしてもよく、透明画像と地図とが合成されたヒートマップをユーザ端末2に送信することとしてもよい。透明画像のみをユーザ端末2に送信する場合には、ユーザ端末2のWebブラウザにおいて合成が行われる。
【0040】
ヒートマップ生成手段22によるヒートマップの生成について、図5及び図6を参照して具体的に説明する。
図5(1)に示す地図4100は、ヒートマップ要求を受け付けた際にユーザ端末2に表示されている地図であり、対象データ「A011」〜「A016」が存在している。また、地図4100に対するヒートマップのパネルは、パネル「XYZ11」、「XYZ12」、「XYZ13」及び「XYZ14」が対応している。
【0041】
ヒートマップ要求受付手段21がヒートマップ要求を受け付けると、ヒートマップ生成手段22のデータテーブル生成手段221は、地図4100に対応するパネル「XYZ11」、「XYZ12」、「XYZ13」及び「XYZ14」と、閲覧中の地図を区画するパネルの各々に表示領域が含まれる対象データ「A011」〜「A016」との位置関係を特定するためのデータテーブルを生成する。
データテーブル生成手段221が生成したデータテーブルを図5(2)に示す。図5(2)を参照して、パネル「XYZ11」内には「左上」に1つの対象データ「A011」が含まれ、パネル「XYZ12」内には「左上」に1つの対象データ「A012」が含まれ、パネル「XYZ13」内には「中央」に3つの対象データ「A013」〜「A015」が含まれ、パネル「XYZ14」内には「右上」に1つの対象データ「A016」が含まれる。
【0042】
続いて、ヒートマップ生成手段22の代替画像検索手段222は、生成したデータテーブル及び代替画像DB32(図4)を参照して、地図4100に対応するパネルについて代替画像を検索し、代替画像が存在する場合には当該代替画像を取得する。
ここで、代替画像の検索は、パネル内の対象データの位置により行う。例えば、パネル「XYZ11」内に存在する対象データ「A011」の位置は「左上」であり、代替画像DB32(図4)に記憶された代替画像「1001」と同じである。そのため、代替画像検索手段222は、パネル「XYZ11」の代替画像として、代替画像「1001.gif」を取得する。同様に、代替画像検索手段222は、パネル「XYZ12」の代替画像として、代替画像「1001.gif」を取得すし、パネル「XYZ14」の代替画像として、代替画像「1002.gif」を取得する。その結果、図5(3)に示すヒートマップ(代替画像)が生成される。
【0043】
続いて、ヒートマップ生成手段22の新規画像生成手段223は、代替画像検索手段222による検索にヒットしなかったパネル「XYZ13」について、新規画像を生成する。その結果、新規画像及び代替画像からなるヒートマップ(図6(4))が生成される。
【0044】
続いて、データ送信手段23は、ヒートマップ生成手段22により生成されたヒートマップをユーザ端末2に対して送信する。データ送信手段23は、例えば、パネルに対応してヒートマップが生成された透明画像をユーザ端末2に対して送信する。このとき、データ送信手段23は、パネル「XYZ11」、「XYZ12」、「XYZ13」及び「XYZ14」をヒートマップが生成されるたびに順次個別に送信することとしてもよく、パネル「XYZ11」、「XYZ12」、「XYZ13」及び「XYZ14」を合成した透明画像4101をまとめて送信することとしてもよい。
【0045】
ユーザ端末2では、パネルに対応してヒートマップが生成された透明画像を受信すると、当該透明画像と閲覧中の地図とを合成し、図6(5)に示すヒートマップ4102を表示する。
【0046】
[ヒートマップ生成装置1のハードウェア構成]
以上説明したヒートマップ生成装置1のハードウェアは、一般的なコンピュータによって構成することができる。一般的なコンピュータは、例えば、制御部として、中央処理装置(CPU)を備える他、記憶部として、メモリ(RAM、ROM)、ハードディスク(HDD)及び光ディスク(CD、DVDなど)を、ネットワーク通信装置として、各種有線及び無線LAN装置を、表示装置として、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの各種ディスプレイを、入力装置として、例えば、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボールなど)を適宜備え、これらは、バスラインにより接続されている。このような一般的なコンピュータにおいて、CPUは、ヒートマップ生成装置1を統括的に制御し、各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0047】
[ヒートマップ生成装置1の処理]
続いて、図7及び図8を参照して、ヒートマップ生成装置1の処理について説明する。図7に示すフローチャートは、所定の周期で行われる代替画像生成処理を示し、図8に示すフローチャートは、ユーザからのヒートマップ要求に応じてヒートマップを提供するヒートマップ提供処理を示す。
【0048】
[代替画像生成処理]
S1、S2:初めに代替画像生成部10の対象データ読込手段11は、対象データDB31から対象データを読み込み、当該対象データと予め領域が設定されたパネルとの位置関係を示すデータテーブル(図3(1))を生成する。
S3:続いて、代替画像生成部10の代替範囲設定手段12は、生成したデータテーブルを参照して、パネルに包含される対象データの数を閾値として、例えば、パネルに包含される対象データの数が1であるものを代替画像を生成するパネルと特定し、それ以外のものを代替画像を生成しないパネルと特定する。
S4:続いて、代替画像生成部10の代替画像生成手段13は、代替画像を生成すると特定されたパネルについて、当該パネルに表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す代替画像(図4(1))を生成する。続いて、生成した代替画像を代替画像DB32に記憶し、代替画像生成処理を終了する。
【0049】
[ヒートマップ提供処理]
S11:初めに、ヒートマップ提供部20のヒートマップ要求受付手段21は、ユーザ(ユーザ端末2)から、閲覧中の地図に表示領域が含まれる対象データの分布状況を示すヒートマップの要求を受け付ける。
【0050】
S12:続いて、ヒートマップ提供部20のヒートマップ生成手段22(データテーブル生成手段221)は、閲覧中の地図に対応するパネルと、閲覧中の地図に表示領域が含まれる対象データとの位置関係を特定するためのデータテーブル(図5(2))を生成する。
S13:続いて、ヒートマップ提供部20のヒートマップ生成手段22(代替画像検索手段222)は、代替画像DB32を参照して、閲覧中の地図に対応するパネルの代替画像を検索し、代替画像が存在する場合には当該代替画像を取得する。
S14:続いて、ヒートマップ提供部20のヒートマップ生成手段22(新規画像生成手段223)は、代替画像が検索されないパネルについて、新規画像を生成する。
【0051】
S15:続いて、ヒートマップ提供部20のデータ送信手段23は、ヒートマップ生成手段22により生成されたヒートマップ(新規画像及び代替画像)をユーザ端末2に対して送信する。このとき、データ送信手段23は、パネルに対応してヒートマップが生成された透明画像のみをユーザ端末2に送信することとしてもよく、パネルに対応する透明画像と地図とが合成されたヒートマップをユーザ端末2に送信することとしてもよい。また、透明画像のみをユーザ端末2に送信する場合には、個々の透明画像を個別に送信することとしてもよく、個々の透明画像を合成した上でまとめて送信することとしてもよい。
【0052】
以上、第1実施形態のヒートマップ生成装置1について説明した。第1実施形態のヒートマップ生成装置1によれば、代替範囲設定手段12が設定した範囲についてのみ代替画像を生成し、それ以外については新規画像を生成する。これにより、代替画像を用いる方法と従来のヒートマップ生成方法とを適切に使い分けることができ、全体としてヒートマップの生成・提供速度を高速化することができる。
【0053】
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態のヒートマップ生成装置1Aについて、図9及び図10を参照して説明する。第2実施形態のヒートマップ生成装置1Aは、代替画像の生成方法が第1実施形態のヒートマップ生成装置1と異なる。具体的には、第1実施形態のヒートマップ生成装置1が実際に存在する対象データを読み出し、この対象データの位置関係を考慮した上で代替画像を生成していたのに対して、第2実施形態のヒートマップ生成装置1Aは、対象データの位置関係に関わらず予め網羅的に代替画像を生成する点で異なる。
【0054】
以下、第2実施形態のヒートマップ生成装置1Aについて具体的に説明する。なお、図9は、第2実施形態のヒートマップ生成装置1Aの機能構成を示すブロック図を示し、図10(1)は、ヒートマップ生成装置1Aにより生成される代替画像のイメージ図を示し、図10(2)は、ヒートマップ生成装置1Aの代替画像DB32Aを示す。また、第1実施形態のヒートマップ生成装置1と同一の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0055】
[ヒートマップ生成装置1Aの構成]
図9を参照して、第2実施形態のヒートマップ生成装置1Aの機能構成について説明する。ヒートマップ生成装置1Aは、代替画像生成部10Aと、ヒートマップ提供部20と、対象データDB31と、代替画像DB32Aと、を含んで構成される。
【0056】
代替画像生成部10Aは、対象データの位置関係に関わらず網羅的に代替画像を生成する。ここで、「網羅的」とは、例えば、対象データが1個存在するパネルについて代替画像を生成する場合、パネルの最も左上のピクセルにヒートマップを配置した代替画像〜パネルの最も右下のピクセルにヒートマップを配置した代替画像を生成することを意味する。すなわち、個々のパネルのサイズが256ピクセル×256ピクセルである場合、65536(=256×256)通りの代替画像を生成することになる。このとき、対象データが2個存在するパネルについて代替画像を生成する場合、2個の対象データの組合せパターンが膨大になるため、1個の場合に比べさらに膨大な数の代替画像を生成することになる。
【0057】
代替画像の数が膨大になると、ユーザからのヒートマップ要求があったときに当該代替画像を検索する処理に時間がかかり、白黒画像からカラー画像への変換の処理にかかる時間よりもかえって時間がかかってしまう。そのため、代替画像生成部10Aは、代替範囲設定手段12Aと、代替画像生成手段13Aと、を含んで構成される。
【0058】
代替範囲設定手段12Aは、代替画像の検索時間と色変換時間とから任意に設定される「所定の閾値」を満たすパターンのヒートマップについて予め代替画像を生成すると判定する。例えば、代替範囲設定手段12Aは、パネル内に1個の対象データが存在するパターンのヒートマップについて代替画像を生成すると判定することができ、また、パネル内に2個以内の対象データが存在するパターンのヒートマップについて代替画像を生成すると判定することができ、また、2個以内の対象データが存在するパターンのうち特定のパターンについてのみ代替画像を生成すると判定することができる。なお、所定の閾値として設定する対象データの数は、後述するように小さい方から順に設定することが好ましい。
【0059】
代替画像生成手段13Aは、代替範囲設定手段12Aが判定した範囲のパターンについて、代替画像を生成する。例えば、代替範囲設定手段12Aが1個の対象データが存在するパターンのヒートマップについて代替画像を生成すると判定した場合には、代替画像生成手段13Aは、図10(1)に示す代替画像を生成する。すなわち、代替画像生成手段13Aは、パネルの最も左上にヒートマップを配置した代替画像〜パネルの最も右下にヒートマップを配置した代替画像を生成する。
【0060】
代替画像DB32Aは、代替画像生成手段13Aが生成した代替画像を対象データの位置と対応付けて記憶する(図10(2))。
ヒートマップ提供部20及び対象データDB31の構成については、第1実施形態と基本的に同じであるため、詳細な説明は省略するが、ヒートマップ提供部20では、ユーザからのヒートマップ要求を受け付けると、代替画像生成手段13Aが生成した代替画像を検索し、ヒットした場合には当該代替画像を取得する。一方、代替画像がヒットしない場合には、当該パネルについて新規画像を生成する。
【0061】
以上、第2実施形態のヒートマップ生成装置1について説明した。第2実施形態のヒートマップ生成装置1Aによれば、代替画像を用いる方法と従来のヒートマップ生成方法とを適切に使い分けることができ、全体としてヒートマップの生成・提供速度を高速化することができる。
【0062】
[第3実施形態]
続いて、第3実施形態のヒートマップ生成装置1Bについて、図11及び図12を参照して説明する。第3実施形態のヒートマップ生成装置1Bは、代替画像を地図の倍率に応じて予め生成しておく点で第1実施形態及び第2実施形態のヒートマップ生成装置1及びヒートマップ生成装置1Aと異なる。
【0063】
第3実施形態のヒートマップ生成装置1Bの構成は、第1実施形態及び第2実施形態のヒートマップ生成装置1及びヒートマップ生成装置1Aと基本的に同じであるが、第3実施形態のヒートマップ生成装置1Bでは、代替画像を地図の倍率に応じて予め生成するため、代替画像生成部10B及び代替画像DB32Bの構成が異なる。
すなわち、代替画像生成部10Bの代替範囲設定手段12Bは、代替画像を設定する範囲を、地図の倍率ごとに設定し、代替画像生成手段13Bは、代替範囲設定手段12Bが設定した範囲の代替画像を地図の倍率ごとに生成する。そして、代替画像DB32Bは、地図の倍率ごとに生成された代替画像を記憶する(図11)。
【0064】
ここで、図12を参照して、新橋駅の近傍にある対象データ「A021」と「A022」とについて考える。パネルの有する所定の領域は、地図の倍率により異なり、地図の倍率が大きくなるのに比例して所定の領域は狭くなる。例えば、地図の倍率が大きい場合は1辺当たり100m、地図の倍率が小さい場合は1辺当たり500mとなる。そして、地図の倍率が大きい場合(図12(1))、対象データ「A021」と「A022」との間隔も大きくなるため、両対象データが異なるパネル「XYZ21」、「XYZ22」に存在することになる。他方、地図の倍率が小さい場合(図12(2))、対象データ「A021」と「A022」との間隔も小さくなるため、両対象データが同一のパネル「XYZ31」に存在することになる。
このとき、対象データが1個存在するパネルの代替画像が生成されていた場合には、地図の倍率が大きいものについては、代替画像の検索時において代替画像がヒットし、地図の倍率が小さいものについては、代替画像の検索時において代替画像がヒットしない。
【0065】
電子化された地図を配信するサービスでは、地図の倍率が大きいほど現在表示されている地域の周囲の表示が要求される頻度が高いことが経験的に知られている。すなわち、拡大された地図であればあるほど、ユーザは周囲の地域の表示を望む。
【0066】
第3実施形態のヒートマップ生成装置1Bのように、代替画像を地図の倍率に応じて生成することとすれば、地図の倍率が大きいほど代替画像の検索時に代替画像がヒットする可能性を高くすることができる。
【0067】
また、地図の倍率が大きいほど対象データの間隔が大きくなるため、周囲の地域の地図を表示した場合であっても、新たに表示された地域に表示領域が含まれる対象データの数は地図の倍率が大きいほど少なくなる。そのため、代替画像を生成する範囲をパネルに表示領域が含まれる対象データの数が小さい方から順に設定した場合には、ユーザが周囲の地域の表示を望む可能性が高いほど新たに表示された地域について代替画像がヒットする可能性を高めることができ、ユーザが周囲の地域の表示を望んだ場合であっても、ヒートマップを素早く提供することができる。
【0068】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0069】
例えば、実施形態1では、代替画像を生成する範囲として、パネルに表示領域が含まれる対象データの数を設定しているが、これに限られるものではなく、例えば、パネルの位置に基づいて代替画像を生成することとしてもよい。具体的には、都心部について代替画像を生成し、山間部については代替画像を生成しないこととしてもよい。
【0070】
また、実施形態1では、代替画像の検索をパネル内の対象データの位置により行うこととしているが、これに限られるものではなく、例えば、代替画像DB32(図4(2))に記憶されたパネルIDに基づいて検索することとしてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1 ヒートマップ生成装置
10 代替画像生成部
11 対象データ読込手段
12 代替範囲設定手段
13 代替画像生成手段
20 ヒートマップ提供部
21 ヒートマップ要求受付手段
22 ヒートマップ生成手段
221 データテーブル生成手段
222 代替画像検索手段
223 新規画像生成手段
23 データ送信手段
31 対象データDB
32 代替画像DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの要求に基づいてユーザ端末に表示する地図を区画し、所定の領域を有する複数のパネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す画像を生成することで、ユーザ端末に表示されている地図上の対象データの分布状況を示すヒートマップを生成するヒートマップ生成装置であって、
代替画像を生成する範囲を、前記パネルに表示領域が含まれる対象データの数が所定の閾値を満たすことにより設定する代替範囲設定手段と、
前記代替範囲設定手段により設定された範囲に該当する前記パネルについて、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す代替画像を予め生成する代替画像生成手段と、
ユーザからの前記要求を受け付けると、ユーザ端末に表示されている地図を区画する複数の前記パネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況に対応する前記代替画像を検索し、ヒットした代替画像を取得する代替画像検索手段と、
前記代替画像検索手段によりヒットしなかった前記パネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す新規画像を生成する新規画像生成手段と、
前記代替画像及び前記新規画像を含むヒートマップを前記ユーザ端末に送信するデータ送信手段と、
を備えるヒートマップ生成装置。
【請求項2】
ヒートマップ生成の対象データを記憶した対象データDBから前記対象データを読み込み、予め位置が特定された複数の前記パネルの各々について、表示領域が含まれる前記対象データの数を特定する対象データ読込手段を備え、
前記代替画像生成手段は、特定された前記数が前記所定の閾値を満たす前記パネルについて、前記代替画像を生成する請求項1に記載のヒートマップ生成装置。
【請求項3】
前記パネルの前記所定の領域は、地図の倍率が大きくなるのに比例して狭くなり、
前記代替画像検索手段は、前記ユーザ端末に表示されている地図の倍率ごとに設定された領域を有する複数の前記パネルについて前記代替画像を検索し、取得する請求項1又は2に記載のヒートマップ生成装置。
【請求項4】
ユーザからの要求に基づいてユーザ端末に表示する地図を区画し、所定の領域を有する複数のパネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す画像を生成することで、ユーザ端末に表示されている地図上の対象データの分布状況を示すヒートマップを生成するヒートマップ生成装置が、
代替画像を生成する範囲を、前記パネルに表示領域が含まれる対象データの数が所定の閾値を満たすことにより設定するステップと、
設定された範囲に該当する前記パネルについて、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す代替画像を予め生成するステップと、
ユーザからの前記要求に基づいて、ユーザ端末に表示されている地図を区画する複数の前記パネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況に対応する前記代替画像を検索し、ヒットした代替画像を取得するステップと、
ヒットしなかった前記パネルの各々について、表示領域が含まれる対象データの分布状況を示す新規画像を生成するステップと、
前記代替画像及び前記新規画像を含むヒートマップを前記ユーザ端末に送信するステップと、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−79037(P2012−79037A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222885(P2010−222885)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】