説明

ビデオゲーム処理装置、ビデオゲーム処理方法、およびビデオゲーム処理プログラム

【課題】無線通信によって取得されたゲーム情報のうち、所定のゲーム情報については特定の条件を満たした場合に利用することができるようにして、ゲーム情報の利用困難性を高め、ゲームプレイの趣向性を向上させる。
【解決手段】ゲーム装置本体10とは異なる他のゲーム装置本体から無線通信によって配信されたゲーム情報を受信し、受信したゲーム情報として、特定の条件を満たさないと閲覧が可能とならない条件付閲覧データと、無条件閲覧データとを蓄積し、蓄積されたゲーム情報が示す閲覧データを閲覧可能に設定するとともに、ビデオゲームの進行に際して特定の条件を満たしたか否かを判定し、ゲーム情報が無条件閲覧データである場合には無条件閲覧データが蓄積されたことに応じて無条件閲覧データを閲覧可能に設定し、ゲーム情報が条件付閲覧データである場合には特定の条件を満たしたと判定されたことに応じて条件付閲覧データを閲覧可能に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて表示画面上に表示されているプレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム。)と呼ばれるゲームが各種提供されている。
【0003】
このRPGでは、一般に、プレイヤの操作に応じて行動するプレイヤキャラクタが、所定目的の達成を阻害する敵キャラクタとの戦闘に勝利することによって、プレイヤキャラクタに対して経験値やアイテムなどの様々な特典が与えられる。
【0004】
また、近年、このようなRPGにおいては、無線による通信などを用いて、他の不特定多数のプレイヤとの間でメッセージやアイテムなどのゲームに関するゲーム情報を交換してゲームプレイを行うことが盛んになされるようになってきた。
【0005】
このようなゲーム情報を交換する方式のゲームプレイにおいては、より一層ゲーム性を高める手法として、例えば次のようなものが実施されている。すなわち、複数の携帯ゲーム装置間で構築された通信ネットワークを介したアイテムの交換の際に、各携帯ゲーム装置から提供されたアイテムをシャッフルし、それぞれの携帯ゲーム装置にてどのようなアイテムを取得することができるかを事前に決定しないようにして、ゲーム性を高めようとしたものはあった(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、各携帯ゲーム装置間で交換可能なアイテムを事前に確認することができるうえに、特定の動作(例えば、アイテム交換のシャッフル)を完了させることを条件として、分配先が決定されたアイテムを確実に取得することができるようにしたものはあった(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2005−254012号公報
【特許文献2】特開2005−319135号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、上記特許文献1および特許文献2に開示されている携帯ゲーム装置では、各携帯ゲーム装置間で交換されるアイテムなどのゲーム情報を取得する場合に、シャッフルされたり特定の動作が完了したりしたときに必ず取得することができるように設定されているため、ゲーム情報の取得に関してプレイヤにとっては大きな障害や課題となる要素がなく、プレイヤに対するゲームプレイのさらなる趣向の提供が困難であるという問題があった。
【0009】
本発明は、上述した問題を解消し、無線通信によって取得されたゲーム情報のうち、所定のゲーム情報については特定の条件を満たした場合に利用することができるようにすることで、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高める要素を付加し、ゲームプレイの趣向性を向上させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のビデオゲーム処理装置(例えば、ビデオゲーム装置100、ビデオゲーム装置本体10)は、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、自装置とは異なる他装置から無線通信によって配信されたゲーム情報を受信する情報受信手段と、該情報受信手段が受信したゲーム情報として、特定の条件を満たさないと閲覧が可能とならない条件付閲覧データと、無条件で閲覧が可能となる無条件閲覧データと、を蓄積する情報蓄積手段と、前記情報蓄積手段に蓄積されているゲーム情報が示す閲覧データを閲覧可能に設定する情報設定手段と、前記ビデオゲームの進行に際して前記特定の条件を満たしたか否かを判定する条件判定手段とを備え、前記情報設定手段は、前記ゲーム情報が前記無条件閲覧データである場合には、該無条件閲覧データが前記情報蓄積手段に蓄積されたことに応じて、当該無条件閲覧データを閲覧可能に設定し、前記ゲーム情報が前記条件付閲覧データである場合には、前記条件判定手段によって前記特定の条件を満たしたと判定されたことに応じて、当該条件付閲覧データを閲覧可能に設定することを特徴とする。
【0011】
上記のように構成したことで、各装置間での無線通信によって取得されたゲーム情報のうち、所定のゲーム情報については特定の条件を満たした場合に利用することができるようにしているので、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高める要素を付加し、ゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0012】
受信したゲーム情報の配信元である他装置を特定可能な装置識別情報と、当該他装置との無線通信時間とを含む通信結果情報を記憶する通信結果情報記憶手段をさらに備えた構成とされていてもよい。このように構成すれば、ゲーム情報の配信元の装置を特定することができるとともに、特定された装置との通信で記憶された通信結果情報を積極的に利用して、所定のゲーム情報については特定の条件を満たした場合に利用することができるように構成でき、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高める要素を付加し、ゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0013】
通信結果情報記憶手段に記憶された通信結果情報の件数に応じて、プレイヤキャラクタのステータス情報を更新するステータス情報更新手段をさらに備えた構成とされていてもよい。このように構成すれば、通信結果情報を積極的にビデオゲームに利用することができるので、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0014】
ゲーム情報が、閲覧データと、所定のステータス内容の設定指示を行うためのステータス指示データとを含み、ステータス指示データにしたがって、プレイヤキャラクタのステータス情報を所定のステータス内容となるように更新するステータス情報更新手段をさらに備えた構成とされていてもよい。このように構成すれば、各装置間で通信されるゲーム情報によってプレイヤキャラクタのステータス内容に影響を与えるようにすることができるので、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0015】
ゲーム情報が示す閲覧データが、画像表示装置の表示画面上に表示される背景を示す背景データであるとよい。このようにすれば、各装置間で通信されるゲーム情報によりゲーム画面の背景データに影響を与えるようにすることができるので、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0016】
情報設定手段が、ゲーム情報が示す閲覧データを、任意の画面にて閲覧可能となるように設定するように構成されていてもよい。このように構成すれば、このように構成すれば、各装置間で通信されるゲーム情報によりゲーム画面の種々の画面にて影響を与えるようにすることができるので、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0017】
条件判定手段が、条件付閲覧データが示す閲覧データが閲覧可能に設定されている任意の画面が画像表示装置の表示画面上に表示されたことによって、特定の条件を満たしたと判定するように構成されていてもよい。このように構成すれば、各装置間で通信されるゲーム情報によりゲーム画面の任意の画面にて影響を与えるようにすることができるので、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0018】
また、本発明のビデオゲーム処理方法は、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、自装置とは異なる他装置から無線通信によって配信されたゲーム情報を受信する情報受信処理と、該情報受信処理にて受信したゲーム情報として、特定の条件を満たさないと閲覧が可能とならない条件付閲覧データと、無条件で閲覧が可能となる無条件閲覧データと、を蓄積する情報蓄積処理と、前記情報蓄積処理にて蓄積されたゲーム情報が示す閲覧データを閲覧可能に設定する情報設定処理と、前記ビデオゲームの進行に際して前記特定の条件を満たしたか否かを判定する条件判定処理とを含み、前記情報設定処理では、前記ゲーム情報が前記無条件閲覧データである場合には、該無条件閲覧データが前記情報蓄積処理にて蓄積されたことに応じて、当該無条件閲覧データを閲覧可能に設定し、前記ゲーム情報が前記条件付閲覧データである場合には、前記条件判定処理にて前記特定の条件を満たしたと判定されたことに応じて、当該条件付閲覧データを閲覧可能に設定することを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理方法であって、コンピュータに、自装置とは異なる他装置から無線通信によって配信されたゲーム情報を受信させる情報受信処理と、該情報受信処理にて受信されたゲーム情報として、特定の条件を満たさないと閲覧が可能とならない条件付閲覧データと、無条件で閲覧が可能となる無条件閲覧データと、を蓄積させる情報蓄積処理と、前記情報蓄積処理にて蓄積されたゲーム情報が示す閲覧データを閲覧可能に設定させる情報設定処理と、前記ビデオゲームの進行に際して前記特定の条件を満たしたか否かを判定させる条件判定処理とを実行させ、前記情報設定処理にて、前記ゲーム情報が前記無条件閲覧データである場合には、該無条件閲覧データが前記情報蓄積処理にて蓄積されたことに応じて、当該無条件閲覧データを閲覧可能に設定させ、前記ゲーム情報が前記条件付閲覧データである場合には、前記条件判定処理にて前記特定の条件を満たしたと判定されたことに応じて、当該条件付閲覧データを閲覧可能に設定させる処理を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、各装置間での無線通信によって取得されたゲーム情報のうち、所定のゲーム情報については特定の条件を満たした場合に利用することができるようにしているので、各装置間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高める要素を付加し、ゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム装置100の構成の例を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、本例のビデオゲーム装置100は、ビデオゲーム装置本体10と、表示装置50と、サウンド出力装置60とを含む。ビデオゲーム装置本体10は、例えば市販のビデオゲーム機や携帯ゲーム機によって構成される。また、表示装置50は、例えばテレビジョン装置や液晶表示装置などによって構成され、複数の画像表示部である上方画像表示部51および下方画像表示部52を有している。
【0023】
ビデオゲーム装置本体10は、制御部11と、RAM12と、ハードディスクドライブ(HDD)13と、サウンド処理部14と、グラフィック処理部15と、DVD/CD−ROMドライブ16と、通信インターフェイス17と、インターフェイス部18と、フレームメモリ19と、メモリーカードスロット20と、入力インターフェイス部21とを含む。
【0024】
このビデオゲーム装置本体10の制御部11、RAM12、ハードディスクドライブ(HDD)13、サウンド処理部14、グラフィック処理部15、DVD/CD−ROMドライブ16、通信インターフェイス17、およびインターフェイス部18は、それぞれ内部バス22に接続されている。
【0025】
制御部11は、CPUやROMなどを含み、HDD13や記憶媒体70に格納された制御プログラムにしたがってビデオゲーム装置100全体の制御を行う。この制御部11は、例えばタイマ割り込みを発生させるためなどに用いられる内部タイマを備えている。RAM12は、主に制御部11のワークエリアとして用いられる。HDD13は、制御プログラムや各種のデータを保存するためのビデオゲーム装置本体10における記憶領域である。
【0026】
サウンド処理部14は、サウンド信号のD/A変換およびA/D変換を行う音声入出力インターフェイスの機能を備え、例えばスピーカによって構成されるサウンド出力装置60に接続される。サウンド処理部14は、各種の制御プログラムにしたがって処理を実行している制御部11からのサウンド出力指示にしたがって、サウンド出力装置60に対してサウンド信号を出力する。
【0027】
また、サウンド処理部14は、例えばマイクロフォンにより構成される図示しないサウンド入力装置に接続され、制御部11からのサウンド入力指示にしたがって、サウンド入力装置からサウンド信号を入力する。なお、サウンド出力装置60は、表示装置50あるいはビデオゲーム装置本体10に内蔵されていてもよい。
【0028】
グラフィック処理部15は、例えば、画像表示がなされる上方画像表示部51および下方画像表示部52を有する表示装置50に接続される。グラフィック処理部15は、制御部11からの描画命令にしたがって、フレームメモリ19に画像を展開するとともに、上方および下方画像表示部51,52に画像を表示させるためのビデオ信号を表示装置50に対して出力する。このビデオ信号によって表示される画像の切替時間は、例えば、1フレームあたり1/30秒とされる。
【0029】
DVD/CD−ROMドライブ16には、DVD−ROMやCD−ROMなどのゲーム用の制御プログラムが格納された記憶媒体70が装着される。DVD/CD−ROMドライブ16は、装着された記憶媒体70から、制御プログラムなどの各種のデータを読み出す処理を行う。
【0030】
記憶媒体70は、上述したDVD−ROMやCD−ROMの他に、各種のDVD(DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、DVD+R DL、DVD−R DL、BlueRay Disc、HD DVDなど)や、各種のCD(CD−R、CD−RWなど)であってもよい。この場合、DVD/CD−ROMドライブ16の代わりに、あるいはDVD/CD−ROMドライブ16に加えて、ビデオゲーム装置本体10はこれらの記憶媒体70に対して、各種のデータの読み出しや書き込み処理を行うドライブを備えていてもよい。
【0031】
通信インターフェイス17は、インターネットなどの通信ネットワーク80に無線あるいは有線によって接続される。また、通信インターフェイス17は、アンテナ81を有する図示しない通信ユニットを介して、他のビデオゲーム装置本体10と無線によって接続される。ビデオゲーム装置本体10は、通信インターフェイス17における通信機能を用いて、通信ネットワーク80を介して、例えば他のコンピュータとの通信を行ったり、アンテナ81を用いて、例えば他のビデオゲーム装置本体10との無線通信を行ったりする。したがって、ビデオゲーム装置本体10は、通信端末としての機能を有する。
【0032】
インターフェイス部18には、入力インターフェイス部21と、メモリーカードスロット20と、操作入力部(コントローラ)としてのタッチパネル40とが接続される。インターフェイス部18は、プレイヤによるキーパッド30の操作にもとづく入力インターフェイス部21からの指示データと、プレイヤによるタッチペン41などを用いたタッチパネル40の操作にもとづく指示データをRAM12に格納する。すると、RAM12に格納された指示データにしたがって、制御部11が各種の演算処理を実行する。
【0033】
なお、タッチパネル40は、例えば、上方および下方画像表示部51,52のうちの少なくともいずれかの表示画面側に積層して使用されるとよい。この場合、上方および下方画像表示部51,52のうちのタッチペン41が積層された側における表示タイミングと、タッチパネル40に対するタッチペン41などを用いた操作タイミングおよびその位置座標とを管理制御することによって、制御部11がプレイヤの入力操作による操作入力に応じて入力情報を認識する。
【0034】
このように、タッチパネル40を上方および下方画像表示部51,52のうちの少なくともいずれかの表示画面上に積層することにより、プレイヤの操作手段の形態を大型化することなく、キーパッド30とあわせて多くの情報入力を行うことが可能となる。ここで、タッチパネル40の種類としては、抵抗膜式や感圧式などの公知の各種タッチパネルを用いることができる。なお、表示装置50は、上方および下方画像表示部51,52のように複数の画像表示部を有するものではなく、一つの画像表示部により表示画面を構成するものであってもよい。
【0035】
このように構成されたビデオゲーム装置本体10は、上述したようにインターフェイス部18を介してタッチパネル40に接続されるとともに、入力インターフェイス部21を介して操作入力部(コントローラ)としてのキーパッド30に接続される。なお、このキーパッド30は、ビデオゲーム装置本体10と一体的に構成されても、別体として備えられていてもよい。
【0036】
キーパッド30の正面側の上部には、例えば、十字キー31と、ボタン群32とが配設されており、十字キー31には、上方キー31a、下方キー31b、右方キー31cおよび左方キー31dが含まれ、ボタン群32には、○ボタン32a、×ボタン32b、△ボタン32cおよび□ボタン32dが含まれる。また、十字キー31が配設される基部と、ボタン群32が配設される基部との連結部には、セレクトボタン35やスタートボタン37が配設されている。さらに、キーパッド30の側部にもR1ボタン36やL1ボタン33などの複数のボタンが配設されている。この他、図示は省略するが、キーパッド30には、ジョイスティックなどが配設されていてもよい。
【0037】
このように構成されたキーパッド30は、十字キー31、○ボタン32a、×ボタン32b、△ボタン32c、□ボタン32d、セレクトボタン35、スタートボタン37、R1ボタン36およびL1ボタン33などのそれぞれと連係するスイッチを備え、各ボタンに対して押圧力が加えられると、例えば、その対応したスイッチがオンする。このスイッチのオン/オフに応じた検出信号がキーパッド30において生成される。また、ジョイスティックが配設された場合は、ジョイスティックの傾倒方位に対応した検出信号がキーパッド30において生成される。
【0038】
キーパッド30において生成されたスイッチ系統の検出信号が入力インターフェイス部21に供給され、キーパッド30からの検出信号が入力インターフェイス部21を介されることにより、キーパッド30上のどのボタンなどがオンされたかを示す検出情報となる。また、ジョイスティックが備えられた場合はジョイスティック系統の検出信号がジョイスティックの状態を示す検出情報となる。このように、キーパッド30に対してなされたユーザ(プレイヤ)による操作指令(操作入力)がビデオゲーム装置本体10に与えられる。
【0039】
また、インターフェイス部18は、制御部11からの指示にしたがって、RAM12に記憶されているゲームの進行状況を示すデータをメモリーカードスロット20に装着されているメモリーカード90に格納する処理や、メモリーカード90に保存されている中断時のゲームのデータを読み出してRAM12に転送する処理などを行う。
【0040】
ビデオゲーム装置100でゲームを行うための制御プログラムなどの各種のデータは、例えば記憶媒体70に記憶されている。この記憶媒体70に記憶されている制御プログラムなどの各種のデータは、記憶媒体70が装着されているDVD/CD−ROMドライブ16によって読み出され、RAM12にロードされる。
【0041】
制御部11は、RAM12にロードされた制御プログラムにしたがって、グラフィック処理部15に対して描画命令を出力する処理や、サウンド処理部14に対してサウンド出力指示を出力する処理などの各種の処理を実行する。なお、制御部11が処理を実行している間は、ワークメモリとして用いられるRAM12に、ゲームの進行状況によって中間的に発生するデータ(例えば、ゲームの得点やプレイヤキャラクタの状態を示すデータなど)が保存される。
【0042】
この実施の形態に係る3次元ビデオゲームは、上方および下方画像表示部51,52の表示画面上に表示される仮想3次元空間に設けられたフィールド上を、プレイヤキャラクタ(PC:プレイヤによるキーパッド30やタッチパネル40の操作にしたがって動作するキャラクタ)などの複数のキャラクタが移動していくことによりゲームが進行する部分を含むゲームであるものとする。なお、フィールドが形成された仮想3次元空間は、ワールド座標系によって示されるものとする。また、フィールドは複数の面で構成され、各構成面の頂点の座標を特徴点として表したものである。
【0043】
次に、本例のビデオゲーム装置100の動作について説明する。
ここでは、説明を簡単にするため、仮想3次元空間において動作するオブジェクトとして、少なくとも一つのプレイヤキャラクタPCと、複数のノンプレイヤキャラクタ(NPC:ゲーム機側の制御(具体的には制御部11の制御)にしたがって動作するキャラクタ)のみが存在するものとし、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。なお、本例では、RPGについてのビデオゲーム制御および通信が実行されるものとする。
【0044】
図2は、本例のビデオゲーム装置100におけるメイン処理の例を示すフローチャートである。このメイン処理は、例えば、1フレーム分の画像を生成するための処理、およびビデオゲームの制御に必要な処理であり、1/30秒ごとのタイマ割り込みに応じて実行される。なお、上記「1/30秒」は一例であり、メイン処理は、例えば、1フィールド期間(1/60秒)ごとのタイマ割り込みに応じて実行されるものとしても、処理量によっては2フレーム期間(1/15秒)ごとのタイマ割り込みに応じて実行されるものとしてもよい。
【0045】
本例では、プレイヤキャラクタPCの移動やプレイヤキャラクタPCによる戦闘を含む各種の行動が許容された共通のフィールド上でゲームが進行するものとし、当該フィールド上での所定目的が達成されるとステージ終了となり、次のフィールド上でのステージに移行するものとする。
【0046】
また、本例では、戦闘シーンのフィールド上に登場する各キャラクタには同一時間軸が与えられており、一旦登場するとHP(ヒットポイント:生命力を表す値(生命値))が0にならない限り同一時間軸にしたがってフィールド上を移動したりフィールド上で静止していたりする。プレイヤキャラクタPCが1体のみ登場する戦闘シーンにおいてそのプレイヤキャラクタPCのHPが0になった場合は、当該プレイヤキャラクタPCは戦闘不能状態となり、ゲームが終了したり、他のイベントが発生したりする。
【0047】
但し、本例では、例えばプレイヤキャラクタPCが複数登場する場合は、各プレイヤキャラクタPCのHPがすべて0にならない限りすべてのプレイヤキャラクタPCが戦闘不能状態とはならないこととする。すなわち、例えば1体のプレイヤキャラクタPCのHPが0になったとしても、他のプレイヤキャラクタPCのHPが残っているときには、このプレイヤキャラクタPCを含む各プレイヤキャラクタPCは、戦闘状態を維持することが可能となる。なお、キャラクタ画像として上方および下方画像表示部51,52に表示される部分は、フィールドにおける仮想カメラの視界内に存在する部分である。
【0048】
メイン処理において、制御部11は、ゲーム開始前であればプレイヤによるキーパッド30やタッチパネル40の操作によりゲーム開始指示があったか否かを判断し、ゲームの実行中であれば場面変更(例えば、フィールドの変更)を行うタイミングとなったか否かを判定する(ステップS101)。
【0049】
なお、「ゲーム開始」は、「ゲームスタート」や「デモンストレーション」などの選択メニューが提示されているときにその「ゲームスタート」が選択されたことによるゲームの開始を意味する。よって、オープニングムービーは、ゲーム開始前に再生される場合(電源投入により自動的に再生される場合)と、ゲーム開始後に再生される場合(プレイヤからのゲーム開始の指示があったことに応じて再生される場合)とがある。
【0050】
このステップS101にて判定する場面変更を行うタイミングは、例えば、これまで上方および下方画像表示部51,52に表示していた場面(例えば、仮想3次元空間によって表されている場面、ムービー画像による動画演出によって表されていた場面)を終了し、新たな場面に切り替えるために、上方および下方画像表示部51,52に新たな場面を示す仮想3次元空間を表示するタイミングを意味する。
【0051】
ゲームの開始指示があったと判定したとき、あるいは場面変更を行うタイミングとなったと判定したときは(ステップS101のY)、制御部11は、制御プログラムにしたがって、初期画面(ゲーム開始時の初期画面、場面変更時の初期画面)を決定する(ステップS102)。
【0052】
なお、ゲーム開始時の初期画面は、例えばプレイヤからのゲーム開始指示があったときに最初に表示される画面を意味する。また、場面変更時の初期画面は、例えばあるステージをクリアして新しいステージに移行するとき(場面変更を行うタイミングとなったとき)に、その新しいステージにおいて最初に表示される画面を意味する。
【0053】
本例のビデオゲーム装置100でのゲームに用いられる画面やキャラクタ、あるいはアイコンなどの各種のデータは、上述した記憶媒体70に格納されている。ステップS102では、初期画面あるいは変更後の場面(例えば、新しいステージ)におけるプレイヤキャラクタPCの初期表示位置、表示するノンプレイヤキャラクタNPCおよびその初期表示位置、表示するアイコンおよびその初期表示位置などが、制御プログラムにしたがって決定される。
【0054】
次いで、制御部11は、仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、および視角の大きさを、制御プログラムにしたがって決定し、透視変換を行うための仮想カメラの初期設定を行う(ステップS103)。そして、後述するステップS115に移行する。
【0055】
ゲームの実行中であり場面変更を行うタイミングでないと判定したときは(ステップS101のN)、制御部11は、プレイヤによるキーパッド30やタッチパネル40の操作にもとづく指示データを受け付ける(ステップS104)。すなわち、プレイヤキャラクタPCの動作などを実行させるための指示データがキーパッド30やタッチパネル40から入力されているか否かを判定し、有効な指示データ(受付が許容されている指示データを意味する)が入力されていれば、その指示データを受け付ける。
【0056】
本例では、例えば、上方画像表示部51に表示されるプレイヤキャラクタPCはキーパッド30によって操作可能で、かつ下方画像表示部52に表示されるプレイヤキャラクタPCはタッチパネル40によって操作可能となるようにあらかじめ設定されている。また、上方画像表示部51に表示されるプレイヤキャラクタPCについては、移動が許容されていない設定となっており、次のステップS105からステップS107の処理については下方画像表示部52に表示されるプレイヤキャラクタPCについてのみ適用されることとする。
【0057】
なお、キーパッド30およびタッチパネル40によって操作可能なプレイヤキャラクタPCをそれぞれ入れ替えた設定であってもよいし、キーパッド30の十字キー31やボタン群32ごとに、あるいはタッチパネル40の検知領域が分割されている場合はそれぞれの検知領域ごとによって操作可能なプレイヤキャラクタPCが異なっている設定であってもよい。
【0058】
移動に関するプレイヤキャラクタPCの行動を指示するためのタッチパネル40の操作(移動操作)に応じて、ステップS104にて移動に関する行動を指示するための指示データ(移動指示データ:タッチペン41によるタッチパネル40への移動コマンドの選択やタッチペン41による下方画像表示部52上(すなわち、タッチパネル40上)のプレイヤキャラクタPCへの移動指示など)を受け付けた場合には(ステップS105のY)、制御部11は、受け付けた移動指示データに応じて移動処理を実行する(ステップS106)。
【0059】
このステップS106での移動処理では、制御部11は、仮想空間(現在のフィールド上)におけるプレイヤキャラクタPCの位置を、受け付けた移動指示データに応じて移動させる。なお、移動コマンドには、例えばダッシュ指示コマンドなどがある。ダッシュ指示コマンドは、プレイヤキャラクタPCを素早く移動させるためのコマンドであり、戦闘中であれば戦闘エリアの所定領域から他の領域へ素早く移動する指示を与えるためのコマンドとなる。
【0060】
次いで、制御部11は、移動処理に伴って派生するプレイヤキャラクタPCの位置情報にもとづいて移動情報を生成する(ステップS107)。すなわち、移動処理によるプレイヤキャラクタPCの位置の移動に応じて、仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、視角の大きさのうち、必要なデータを更新し、仮想カメラの設定内容の変更を行う。
【0061】
このステップS107にて生成される移動情報は、プレイヤキャラクタPCの移動後の位置、プレイヤキャラクタPCの移動によって変更された仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、視角の大きさなど、移動に関する各種の情報を含む。そして、ステップS113に移行する。
【0062】
戦闘に関するプレイヤキャラクタPCの行動を指示するためのキーパッド30やタッチパネル40の操作(バトル操作)に応じて、ステップS104にて戦闘に関する行動を指示するための指示データ(バトル指示データ:バトルコマンド)を受け付けた場合には(ステップS108のY)、制御部11は、受け付けたバトル指示データに応じてバトル処理を実行する(ステップS109)。
【0063】
本例のビデオゲーム装置100では、具体的には、キーパッド30の十字キー31やボタン群32を用いた入力操作、あるいはタッチパネル40へのタッチペン41による入力操作によって、プレイヤキャラクタPCに対して戦闘を行うための行動を指示するための操作入力が行われた場合に、制御部11がバトル指示データを受け付けた(ステップS108のY)と判断してバトル処理を実行する(ステップS109)。このステップS109にて行われるバトル処理では、制御部11は、例えば、戦闘相手となっている敵キャラクタとプレイヤキャラクタPCとの戦闘結果や戦闘経過を決定する処理などが実行される。
【0064】
次いで、制御部11は、バトル処理によって決定された戦闘結果や戦闘経過にもとづいてバトル情報を生成する(ステップS110)。すなわち、バトル処理による戦闘結果や戦闘経過に応じて、対戦したプレイヤキャラクタPCおよび敵キャラクタ名、対戦経過、その対戦結果、プレイヤキャラクタPCの能力を規定するパラメータなどのうち、必要な情報の更新および設定を行う。バトル情報は、対戦したプレイヤキャラクタPCおよび敵キャラクタ名、対戦経過、その対戦結果、プレイヤキャラクタPCの能力を規定するパラメータなど、戦闘に関する各種の情報を含む。そして、後述するステップS113に移行する。
【0065】
その他の指示を行うためのキーパッド30やタッチパネル40の操作(その他操作)に応じて、ステップS104にてその他の指示のための指示データ(その他指示データ:その他コマンド)を受け付けた場合には(ステップS111のY)、制御部11は、受け付けたその他指示データに応じて処理(例えば、会話、買物、拾得、アイテムを動かすなど)を実行する(ステップS112)。そして、ステップS112の処理結果に応じたその他の諸情報が生成され、ステップS113に移行する。
【0066】
ステップS113にて、制御部11は、ステップS107にて生成された移動情報をRAM12の所定のデータ領域に格納することにより、プレイヤキャラクタPCの現在位置を更新する。また、ステップS113にて、制御部11は、ステップS110にて生成したバトル情報や、ステップS112のあとに生成したその他の諸情報をRAM12の所定のデータ領域に格納することにより、プレイヤキャラクタPCの各種の行動履歴を記憶保持する。
【0067】
次いで、制御部11は、RAM12に一旦格納されたプレイヤキャラクタPCの行動履歴を示す情報にもとづいて、行動評価処理を実行する(ステップS114)。具体的には、数値化が必要な情報に対しては、あらかじめ用意されている変換テーブルが用いられて数値化がなされ、また、重み付けが必要な情報に対しては、所定の係数が乗算されてそれらの数値が合計されて得点が計算される。そして、算出された得点がRAM12の所定のデータ領域に格納されている旧得点に加算され、再び所定のデータ領域に格納されることにより評価情報としての得点が更新される。
【0068】
そして、制御部11は、仮想カメラの設定内容などに応じて、仮想カメラから表示すべきプレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCを含む仮想3次元空間を仮想スクリーン上に透視変換して、上方および下方画像表示部51,52に表示させる2次元画像を生成するための表示処理を行う(ステップS115)。
【0069】
このステップS115にて表示処理を終了すると、今回のメイン処理を終了する。その後、次のフレーム期間の開始タイミングにおいてタイマ割り込みが発生すると、次回のメイン処理が実行されることとなる。そして、メイン処理が繰り返し実行されることで、キャラクタ画像がフレーム期間ごとに切り替えられて、上方および下方画像表示部51,52にて動画が表示されることになる。
【0070】
ここで、ステップS115における表示処理について簡単に説明する。ステップS115では、制御部11は、まず、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCなどを含む仮想3次元空間を構成するポリゴン(Polygon)の頂点の座標のうち、少なくとも仮想スクリーン上に透視変換される範囲に含まれるポリゴンの頂点の座標を、ワールド座標系の座標から視点座標系の座標に変換する。
【0071】
次いで、制御部11は、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCなどについての視点座標系におけるポリゴンの頂点の座標をグラフィック処理部15に送信し、このグラフィック処理部15に対して描画命令を出力する。
【0072】
描画命令が入力すると、グラフィック処理部15は、視点座標系の座標にもとづいて、各面を構成する各点について、前側にある点のデータが残るようにZバッファの内容を更新する。Zバッファの内容を更新すると、グラフィック処理部15は、前側にある残った点についての画像データをフレームメモリ19に展開する。また、グラフィック処理部15は、展開される画像データに対して、シェーディングやテクスチャマッピングなどの処理も行う。
【0073】
そして、グラフィック処理部15は、フレームメモリ19に展開された画像データを順次読み出し、同期信号を付加してビデオ信号を生成し、表示装置50に出力する。表示装置50は、グラフィック処理部15から出力されたビデオ信号に対応した画像を上方および下方画像表示部51,52に表示する。1フレーム時間ごとに上方および下方画像表示部51,52の画像が切り替えられていくことで、プレイヤは、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCなどがフィールド上を移動する様子を含む画像を見ることができる。
【0074】
本例のビデオゲーム装置100では、上記ステップS111からステップS112におけるその他操作に応じた処理に関連して、例えば、一のプレイヤが使用するビデオゲーム装置本体10の近隣所定範囲内に存在する他のプレイヤが使用するビデオゲーム装置本体との間で、通信に関する親機と子機との関係を自動的に切り替えて通信相手を探索し、通信相手が見つかった場合は自動的に接続してデータ(情報)交換を行った後に接続を切断する近距離無線通信(例えば、すれ違い通信(登録商標))による通信が行われた場合であれば、取得したゲーム情報を蓄積して、蓄積したゲーム情報の種類に応じて無条件に閲覧可能にしたり特定の条件を満たす場合に閲覧可能にしたり、あるいは通信結果を示す通信結果情報を利用したりして、ゲームプレイに用いることができる。このため、各ビデオゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高める要素を付加しつつ、ゲームプレイの趣向性を向上させ、遊戯の興趣を向上させるという新たなゲーム要素を実現している。
【0075】
具体的には、本例のビデオゲーム装置100では、例えば、ゲーム装置本体10の近隣所定範囲内で通信相手となるゲーム装置本体が見つかり、通信処理が実行された際に、各端末の種別を示す端末種別ID、各端末を識別するための端末識別ID、および各端末に備えられているソフトウェアを識別するためのソフトウェア識別ID、タイムスタンプなどを参照して、例えば「同一種類の端末であるか?」、「同一のソフトウェアを有する端末であるか?」、「所定期間内に通信を行った端末であるか?」などを判断し、判断結果に応じてゲーム情報として交換可能なアイテムなどの交換可情報を端末間で交換したり、通信履歴情報を利用したりすることにより、これらの情報をビデオゲームのソフトウェアに使用可能な使用可情報に変換してプレイヤが利用することができるようになるという形態が採用されている。
【0076】
また、本例のビデオゲーム装置100では、例えば、ゲーム情報として、特定の条件を満たさないと閲覧可能とならない条件付閲覧データや無条件に閲覧可能な無条件閲覧データなどの閲覧データ、プレイヤキャラクタのステータス内容の設定指示を行うためのステータス指示データ、あるいは受信したゲーム情報の配信元である通信相手の端末識別IDや無線通信時間などの各種情報を含む通信結果情報などを上述した通信処理により取得して蓄積し、種々の条件によって蓄積した情報の閲覧などの可否を決定するようにしているので、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高める要素を付加しつつゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになるという形態が採用されている。まず、ここでは、このような通信処理を含む本例のビデオゲーム装置100での上述したその他操作に応じた処理S112における通信処理について説明する。
【0077】
図3および図4は、本例のビデオゲーム装置100における通信処理の例を示すフローチャートである。なお、以降においては、既に説明した部分と重複する箇所には同一の符号を附して説明を省略する。まず、通信処理が実行される前提として、図2に示したフローチャートにおけるステップS111にてゲーム画面のトップメニューなどから、近距離無線通信の設定に関する操作入力が行われた場合の上方および下方画像表示部51,52の表示画面の例について説明する。図5は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50における通信設定画面の例を説明するための説明図である。
【0078】
図5に示すように、例えば、通信設定画面において、上方画像表示部51には、プレイヤキャラクタPCを表示するためのプレイヤキャラクタ表示領域201と、このプレイヤキャラクタ表示領域201に表示されるプレイヤキャラクタPCの装備を表示するための装備表示領域202と、現在のプレイヤキャラクタPCのステータスに関する各種情報を表示するためのステータス表示領域203と、例えば戦闘中の下方画像表示部52の表示画面上に表示されてプレイヤキャラクタPCが使用可能な攻撃やアイテムなどの実行可能力をプレイヤに選択させるための能力アイコンの表示形態(表示の順番など)を決定する表示決定デッキ204とが表示される。なお、以降において、各能力アイコンのことを「バッジ」と称して説明することとする。
【0079】
表示決定デッキ204に表示されるバッジ205には、戦闘シーンにおける戦闘中の実行(発動)処理優先度を表す優先度タグ206と、バッジ205の能力のレベルを表すレベル表示207およびレベルメータ208とが表示される。バッジ205が表す能力による特殊効果は、レベルごとに異なる効果を発揮するように設定されている。なお、図示は省略するが、バッジ205は、バッジ管理テーブルにより管理され、このバッジ管理テーブルには、バッジの種類、レベル、1回の使用に対する効力(具体的な攻撃力や、回復力のポイント)、残りポイント、発動させるためのタッチペン41の動作パターン、必要経験値およびその他の情報が含まれる。
【0080】
バッジ205の種類は、攻撃に関するバッジであれば、例えば、「雷攻撃」、「火炎攻撃」、「風斬り攻撃」、「物体移動攻撃」などの種類があるものとする。また、バッジ205の種類は、プレイヤキャラクタのステータスに影響を与えるバッジであれば、例えば、「薬によるHP回復」、「攻撃力アップ」、「防御力アップ」などの種類があるものとする。
【0081】
レベルは、バッジ205ごとにそれぞれ設定されており、例えばレベルが高くなればそのバッジにより実行される特殊効果の影響も大きくなるように規定される。なお、このレベルは、例えば特殊効果として「敵キャラクタをすべて殲滅」などの特殊な効力を発揮するようなバッジの種類によっては設定されていない場合もある。残りポイントは、バッジ205による特殊効果の使用可能値(使用可能回数)/使用可能最大値(使用可能最大数)を示している。
【0082】
必要経験値は、バッジ205ごとに次にレベルへレベルアップする際に必要とする経験値(バッジポイント:BP)を規定している。その他には、例えばバッジ205による特殊効果の使用可能回数が0となった場合に、使用可能最大数に戻るまでの間、該当するバッジ205が示す能力が一定期間使用不可となる状態(ブート状態)の期間(ブートタイム)の長さを規定する情報や、各バッジ205が示す能力名、バッジ205が示す能力を一義的に規定するための能力IDなどの情報が含まれる。
【0083】
ここで、上記「タッチペン41の動作パターン」とあるように、本例のビデオゲーム装置100では、下方画像表示部52におけるプレイヤキャラクタPCの攻撃などに関する操作方法は、例えば次のように行われる。すなわち、プレイヤは、プレイヤキャラクタPCにより攻撃を与えたい敵キャラクタが表示されている下方画像表示部52上の領域や、敵キャラクタに向けて移動させたいオブジェクトアイテムが表示されている下方画像表示部52上の領域に対して、例えばタッチペン41を用いて「つつく」、「こする」、「縁を描くように囲む」、「線を引く」などの所定の入力操作を行うことで、それぞれの入力操作に対応した攻撃などを与えることができるようになっている。
【0084】
本例のビデオゲーム装置100では、このようにすることで、プレイヤキャラクタPCに対して攻撃指示などを迅速に与えられる上に、表示されている敵キャラクタなどの画像に直接タッチペン41を用いた入力操作を行って攻撃を与えることができるので、操作の実感を得やすくすることができ、戦闘シーンにおけるプレイヤの臨場感を高めることが可能となる。
【0085】
なお、本例のビデオゲーム装置100では、上述した所定の入力操作を行って攻撃などを与える場合は、選択可能かつ実行可能な攻撃などの種類はその内容を抽象的に表現したバッジ205によって下方画像表示部52の表示画面上に表示されていなければならないようになっている。このため、例えば「円を描くように囲む」という入力操作が敵キャラクタを火炎によって攻撃する「火炎攻撃」の実行を指示するものとあらかじめバッジ管理テーブルにおける動作パターンに対応付けられている場合は、表示格納デッキ204に格納され表示画面上に表示されたバッジ205の中に「火炎攻撃」を表すものが含まれている必要がある。なお、この「円を描くように囲む」などの所定の入力操作は、タッチパネル40およびタッチペン41を用いたものに限られることはなく、例えば、図示しないマウスやジョイスティック、トラックボールなどの入力装置を用いて行うように構成してもよい。
【0086】
一方、通信設定画面において、下方画像表示部52には、プレイヤのユーザプロフィールを表示するためのプロフィール表示画面210が表示され、このプロフィール表示画面210には、プレイヤがタッチペン41などを用いて任意に描いた絵や文字などをユーザプロフィールと関連付けるとともにゲーム中の背景画像や任意の画面などに貼り付けられるステッカー250として表示するためのピクチャー表示領域211と、近距離無線通信の開始を指示するための「はじめる」ボタン212と、通信設定画面の表示終了を指示するための「やめる」ボタン213とが表示される。また、プロフィール表示画面210には、任意に決定されたプレイヤの名前を表示する名前表示領域や、任意に決定されたプレイヤのコメントを表示するコメント表示領域が設けられている。
【0087】
このように構成された通信設定画面において、プレイヤが、プロフィール表示画面210の「はじめる」ボタン212をタッチペン41などにより選択押下することにより、図3に示すように、制御部11は、通信インターフェイス17を制御して各種情報の送受信が可能となるように通信機能をオン状態にし(ステップS120)、端末種別ID送信要求を配信するとともに、近隣所定範囲内に存在する他のビデオゲーム装置本体から送信される端末種別ID送信要求を受信するまで待って(ステップS121のN)、受信した場合は(ステップS121のY)、ビデオゲーム装置本体10の端末種別IDを他のビデオゲーム装置本体に対して送信する(ステップS122)。
【0088】
端末種別IDを送信したら、制御部11は、他のビデオゲーム装置本体からの端末種別IDを受信し(ステップS123)、受信した端末種別IDとビデオゲーム装置本体10の端末種別IDとを比較して、他のビデオゲーム装置本体とビデオゲーム装置本体10が同一種別の端末であるか否かを判断する(ステップS124)。
【0089】
同一種別の端末であると判断した場合は(ステップS124のY)、制御部11は、他のビデオゲーム装置本体との間に一対一の無線通信による接続を確立し(ステップS125)、端末を個別に識別するための端末識別IDを他のビデオゲーム装置本体に対して無線通信により送信する(ステップS126)。
【0090】
端末識別IDを送信したら、制御部11は、他のビデオゲーム装置本体からの端末識別IDを無線通信により受信し(ステップS127)、受信した端末識別IDがRAM12などに既に記憶されている通信履歴情報により表される端末識別IDと同一であるかなどを判断し、また、この通信履歴情報により表されるタイムスタンプを参照することにより、他のビデオゲーム装置本体が所定期間(例えば、1時間)内にビデオゲーム装置本体10と通信を行った端末であるか否かを判断する(ステップS128)。
【0091】
所定期間内に通信を行った端末でないと判断した場合は(ステップS128のN)、制御部11は、RAM12などに対して無線通信による通信履歴を示す通信履歴情報の記録を開始して(ステップS129)、ビデオゲーム装置本体10が使用している(備えている)ビデオゲームのソフトウェアを識別するためのソフトウェア識別IDを他のビデオゲーム装置本体に対して送信する(ステップS130)。
【0092】
ソフトウェア識別IDを送信したら、制御部11は、他のビデオゲーム装置本体が使用している(備えている)ビデオゲームのソフトウェアのソフトウェア識別IDを他のビデオゲーム装置本体から受信し(ステップS131)、図4に示すように、受信したソフトウェア識別IDとビデオゲーム装置本体10のソフトウェア識別IDとを比較して、ソフトウェアの種類が同一であるか否かを判断する(ステップS132)。
【0093】
ソフトウェアの種類が同一であると判断した場合は(ステップS132のY)、制御部11は、ソフトウェアに関して交換可能な交換可情報をゲーム情報として他のビデオゲーム装置本体に対して送信し(ステップS133)、他のビデオゲーム装置本体からの交換可情報をゲーム情報として受信して(ステップS134)、受信した交換可情報をRAM12などに保存する(ステップS135)。なお、交換可情報は、例えば表示決定デッキ204に格納されたバッジ205のうち、あらかじめ任意に交換すべく指定されたものや、希少性の高いものを示すバッジに関する情報、あるいは上述したプロフィール表示画面210に表示される各種の情報やステッカー250を示す画像情報などのゲーム情報が挙げられる。
【0094】
受信した交換可情報を保存したら、制御部11は、上記ステップS125にて接続を確立した回数をカウントし(ステップS136)、RAM12などへの無線通信による通信履歴を示す通信履歴情報の記録を終了して(ステップS137)、RAM12などに既に通信履歴情報がある場合は記録を終了した通信履歴情報を上書き保存する(ステップS138)。
【0095】
そして、制御部11は、他のビデオゲーム装置本体との間に確立した一対一の無線通信による接続を切断し(ステップS139)、上記ステップS136にてカウントした接続確立の回数が、あらかじめ定められている規定数(例えば、10回)に達したか否かを判断し(ステップS140)、規定数に達したと判断した場合は(ステップS140のY)、通信インターフェイス17を制御して通信機能をオフ状態にして(ステップS142)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0096】
規定数に達していないと判断した場合は(ステップS140のN)、制御部11は、ビデオゲーム装置本体10の電源電圧などを計測することにより、電池残量があるか否かを判断し(ステップS141)、電池残量があると判断した場合は(ステップS141のY)、上記ステップS121に移行して処理を繰り返す。電池残量がないと判断した場合は(ステップS141のN)、制御部11は、通信インターフェイス17を制御して通信機能をオフ状態にして(ステップS142)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0097】
なお、上記ステップS124にて同一種別の端末でないと判断した場合(ステップS124のN)および上記ステップS128にて所定期間内に通信を行った端末であると判断した場合(ステップS128のY)は、制御部11は、上記ステップS140に移行して判断処理を行う。また、上記ステップS132にてソフトウェアの種類が同一でないと判断した場合は(ステップS132のN)、制御部11は、上記ステップS137に移行して通信履歴情報の記録を終了する。
【0098】
このような通信処理にて他のビデオゲーム装置本体との間で通信された交換可情報や通信履歴情報は、制御部11によって、ビデオゲーム装置本体10のソフトウェアにて使用可能な使用可情報へと変換されて利用される。したがって、無線通信によるゲーム情報の交換に際して装置間で通信される各種の情報を積極的に利用することで、通信機能の有効活用を図りつつゲームプレイの趣向性を向上させることができる。
【0099】
また、ステップS135にて保存された交換可情報やステップS138にて上書き保存された通信履歴情報、あるいは端末識別IDや通信時間などを示す情報は、ゲーム情報や通信結果情報として蓄積され、ゲームプレイに用いられる。そして、蓄積されたこれらの情報は、特定の条件を満たした場合に閲覧するなどの利用が可能となるように設定されていたり、無条件で閲覧するなどが可能となるように設定されていたりするため、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高め、ゲームプレイの趣向性を向上させることができる。
【0100】
ここで、本例のビデオゲーム装置100にて上述したような通信処理が行われているときの表示画面について説明する。図6は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50における通信中画面の例を説明するための説明図である。
【0101】
図6に示すように、例えば、通信中画面において、上方画像表示部51には、通信の途中経過を表すための経過表示領域214が表示され、下方画像表示部52には、通信中の設定可能項目を表すための通信中セッティング表示領域215と、表示決定デッキ204とが表示される。経過表示領域214には、通信中である旨を示す「近距離無線通信中です」という文字と、通信中にビデオゲーム装置本体10が近隣所定範囲内で遭遇した他のビデオゲーム装置本体の内訳を示す「これまでに3人の○○○○2人の××××0人の△△△△とそうぐうしました」という文字が表示される。
【0102】
ここで、経過表示領域214に表示される「○○○○」、「××××」および「△△△△」は、例えば本例のビデオゲーム装置100では、次のように定義される。すなわち、「○○○○」は、ビデオゲーム装置本体10と同一の端末であり、かつ同一のソフトウェアを使用している他のビデオゲーム装置本体と遭遇した場合にカウントされ、「××××」は、ビデオゲーム装置本体10と同一の端末であるが、他のソフトウェアを使用している他のビデオゲーム装置本体と遭遇した場合にカウントされる。なお、「△△△△」は、上述した条件以外の場合にカウントされる。そして、「○○○○」とカウントされる通信が行われた場合は、上述した交換可情報などの他に、プロフィール表示画面210に表示されたステッカー250やユーザプロフィールに関する情報、キャラクタステータスの所定のステータス内容の設定指示を行うためのステータス指示データなども各端末間で送受信されそれぞれに保存される。
【0103】
通信中セッティング表示領域215には、各種通信中セッティングのための項目が表示され、ゲーム装置本体10にて、あらかじめ電源ランプの表示が、バッテリー残量が十分に残っているときは緑色に変化し、バッテリー残量が少なくなってくると赤色に変化するように設定されている場合、例えば、「電源ランプが赤いときは(すなわち、バッテリー残量が少ない時は)通信しない」という項目を設定するためのチェックボックス216や、「あと□人そうぐうしたらつうしんをやめる」という項目の人数を示す数字を設定するための人数設定ボックス217が表示される。このように設定可能とすることで、バッテリーの残量や、データの記憶容量の残量などを無視して無制限に通信が繰り返されることを制限することが可能となる。その他、通信中セッティング表示領域215には、図示は省略するが、通信が行われたときに「おとでしらせる」という項目や「しんどうでしらせる」という項目が設けられていてもよい。なお、人数設定ボックス217に表される数字は、近距離無線通信の度に数が減った状態で表示される。
【0104】
このように通信が行われ、例えば、人数設定ボックス217により設定された人数分(すなわち、あらかじめ設定された規定数)の近距離無線通信が行われると、表示装置50には通信結果画面が表示される。このとき、人数設定ボックス217は通信相手の種別ごとに設定可能とし、「○○○○とのカウントを優先する」というような制御を行えるようにしてもよい。このようにすることで、後述するように、通信相手の種別ごとにゲームに関連するポイントが加算されるような場合、プレイヤにとって最も有利になる通信相手とのカウントをその他の種別の通信相手とのカウントに対して優先させることが可能となる。例えば、「○○○○」が「××××」よりもプレイヤにとって有利である場合に、「○○○○とのカウントを優先する」と設定し、かつ「あと10人そうぐうしたらつうしんをやめる」と設定していた場合、既に「○○○○」と7人、および「××××」とは3人との遭遇をカウントしている状態で新たに「○○○○」と遭遇すると、「××××」との通信記録を1人分消去して、「○○○○」8人と「××××」2人との遭遇を記録できるようにしてもよい。
【0105】
図7は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50における通信結果画面の例を説明するための説明図である。図7に示すように、通信結果画面において、上方画像表示部51には、通信結果を表すための通信結果表示領域218が表示され、下方画像表示部52には、通信結果の詳細を表すための詳細結果表示領域219,220,221,222と、表示決定デッキ204とが表示される。詳細結果表示領域219,220,221には、それぞれ例えば何人の「○○○○」、「××××」、「△△△△」と近距離無線通信が行われ、結果として何点のBPを得たのかが表示され、詳細結果表示領域222には、近距離無線通信による総合結果が表示される。
【0106】
なお、BPは、近距離無線通信が行われる「○○○○」、「××××」、「△△△△」などの通信相手の状況の違いにより、それぞれ与えられる点数の算出に用いられる係数が異なっているように設定されているとよい。例えば、「○○○○」であれば通信人数(回数)×100BP、「××××」であれば通信人数(回数)×50BP、「△△△△」であれば通信人数(回数)×300BPなどに設定することができる。
【0107】
そして、このようにして得られたBPは、表示決定デッキ204に格納されているバッジ205の必要経験値に加算され、バッジ管理テーブルにより定められた必要経験値を満たす状態となった場合は、バッジ205のレベルがアップする。本例のビデオゲーム装置100では、このようにすることで、近距離無線通信を行うだけでゲーム情報のみならず通信履歴情報も利用してゲームプレイを行うことができるようになる。なお、通信結果を表す通信結果情報や通信履歴を表す通信履歴情報などは、ビデオゲーム装置本体10に保存されるため、プレイヤはいつでも閲覧することが可能となる。
【0108】
次に、上述した通信処理にてゲーム装置本体10に取得され蓄積されたゲーム情報のうち、プレイヤが画像表示装置50の表示画面上で閲覧可能な閲覧データの閲覧処理について説明する。図8は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50における閲覧データの閲覧処理の例を示すフローチャートである。なお、本例では説明の便宜上一部に人手による操作を伴う処理を含んでいるが、すべての処理を制御部11により行うようにすることも可能である。
【0109】
まず、制御部11によって、上述した通信処理によりゲーム装置本体10が取得したゲーム情報を蓄積し(ステップS150)、蓄積したゲーム情報にプレイヤキャラクタPCのキャラクタステータス情報により示されるステータス内容の設定指示を行うためのステータス指示データが有るか否かを判断する(ステップS151)。
【0110】
ステータス指示データが有ると判断した場合は(ステップS151のY)、制御部11は、ステータス指示データにもとづいてキャラクタステータス情報により示されるステータス内容を変更してキャラクタステータスを変更し(ステップS152)、通信結果情報を参照して後述するような通信結果を表す通信結果画面を表示画面上に表示する(ステップS153)。ステータス指示データがないと判断した場合は(ステップS151のN)、上記ステップS153に移行して通信結果画面を表示する。
【0111】
上記ステップS152のキャラクタステータス変更処理では、具体的には、例えばステータス指示データがプレイヤキャラクタPCのHPから「通信回数×10ポイントのHPを減算する」というステータス内容の変更を指示するデータであった場合に、制御部11により、蓄積したゲーム情報に含まれる通信履歴情報などを参照して、近距離無線通信を行った回数を算出し、上述したようなステータス内容の変更を行う。
【0112】
ここで、ステップS153にて表示される通信結果画面の閲覧手順について説明する。図9は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50における通信結果画面の閲覧手順の例を説明するための説明図である。図9(a)に示すように、上記ステップS153にて通信結果表示処理が行われると、例えば表示装置50の下方画像表示部52において「○○○○」、「××××」、「△△△△」との近距離無線通信の詳細結果を表すための詳細結果表示領域223,224,225を含む通信結果が表示される。なお、この通信結果は、例えばトップメニューなどから通信結果の閲覧メニューを選択しても表示することができる。
【0113】
そして、例えばタッチペン41などを用いて閲覧したい詳細結果表示領域223〜225を選択決定すると、同図(b)に示すように、その詳細結果に含まれる通信済み(蓄積済み)のユーザプロフィールの一覧表示領域226が表示され、タッチペン41などにより一覧表示領域226から任意のユーザプロフィールを選択決定すると、同図(c)に示すように、選択決定されたユーザプロフィールの詳細を表すユーザプロフィール詳細表示画面が上方および下方画像表示部51,52に表示される。なお、一覧表示領域226の表示項目の移動は、タッチペン41などのよってスライダ230を操作することにより行うことができる。
【0114】
ここでは、上記ステップS150にて蓄積されたゲーム情報のうち、ユーザプロフィール情報が無条件に閲覧可能となる無条件閲覧データであり、このユーザプロフィール情報に関連付けられたステッカー250が特定の条件を満たさないと閲覧可能とならない条件付閲覧データであることとする。
【0115】
ユーザプロフィールの詳細表示画面では、上方画像表示部51には、ユーザプロフィール情報により表されるユーザプロフィールの内容を表示するための内容表示領域231が表示され、下方画像表示部52には、ピクチャー表示領域211にて描かれたユーザのピクチャーやコメントを表示するためのステッカー表示領域232が表示される。このステッカー表示領域232に表示されるステッカー250は、あらかじめピクチャー表示領域211にて描かれた上で設定してあれば、蓄積されたゲーム情報の中のユーザプロフィール情報に含まれるため、通信した他のプレイヤの中にステッカー250を設定している人が居たならば、特定の条件を満たすことによって閲覧可能となる。
【0116】
ステッカー250が閲覧可能となった場合は、例えば図9(d)に示すように、一覧表示領域226にステッカー250が閲覧可能な状態となっていることを示す表示227がなされ、タッチペン41などによってこの表示227を選択決定することにより、同図(e)に示すように、ステッカー表示領域232においてユーザプロフィールに関連付けられたステッカー250を表示してプレイヤに閲覧させることが可能となる。
【0117】
すなわち、制御部11は、通信結果画面を表示したら、プレイヤによってタッチペン41などを用いて選択された一覧表示領域226の任意のユーザプロフィールなどの項目につき、無条件に閲覧可能な無条件閲覧データ(例えば、ステッカー250を除くユーザプロフィール情報)が含まれており無条件に閲覧できるか否かを判断し(ステップS154)、無条件に閲覧できない(すなわち、ステッカー250がユーザプロフィール情報に含まれている)と判断した場合は(ステップS154のN)、ステッカー250を表す画像情報を、例えばゲーム画面の背景を表す画像情報に組み込んで、ステッカー250を背景画像に貼り付ける(ステップS155)。
【0118】
ここで、背景画像にステッカー250が貼り付けられた場合の表示画面上のゲーム画面について説明する。図10は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50におけるゲーム画面の例を説明するための説明図である。図10に示すように、例えば戦闘シーンではない移動シーンのゲーム画面には、上方および下方画像表示部51,52の中央部近辺に、それぞれプレイヤキャラクタPC42,43が表示されるとともに、各画像表示部51,52には、建物や道路などを表す背景画像251がそれぞれ表示される。
【0119】
ステッカー250がユーザプロフィール情報に含まれ、一度も閲覧されていない状態である場合は、図9(b)に示すように一覧表示領域226に表示227が表示されずに、ステッカー250は、上記ステップS155にて、例えば下方画像表示部52の背景画像251の中に貼り付けられて表示される。
【0120】
ステッカー250の背景画像251への貼り付けは、例えば次のように行われる。すなわち、他のゲーム装置本体から通信処理によって取得され蓄積されたゲーム装置本体10のゲーム情報が、ゲーム装置本体10にて実行されているビデオゲームのソフトウェアの一部を自動的に書き換える(改変する)ことにより、背景画像251を表す画像情報へのステッカー250を表す画像情報の組み込みが行われ、ステッカー250が背景画像251に貼り付けて表示される。
【0121】
具体的には、通信処理により交換されるゲーム情報にはそれぞれスクリプトデータが含まれており、このスクリプトデータは、ビデオゲーム装置本体10に取得されたことをトリガとして所定のスクリプトを制御部11に実行させる構造となっている。スクリプトデータの所定のスクリプトがビデオゲーム装置本体10の制御部11にて実行されると、ソフトウェアのプログラムの所定箇所(ここでは、背景画像251の描画に関する箇所)が所定の内容に書き換えられる(ここでは、ステッカー250が背景画像251の所定位置に貼り付けられる)ことで、貼り付けが行われる。
【0122】
なお、所定のスクリプトの実行によりなされるステッカー250の背景画像251における貼付位置は、例えば、ゲーム情報を取得した側のゲーム装置本体10のソフトウェアにてランダムに決定されたり、実行されているビデオゲームにおいて、プレイヤが次に進むステージ内におけるゲーム画面の背景中に決定されたりする。
【0123】
また、貼付位置は、ゲーム情報を取得した側のゲーム装置本体10にて実行されているビデオゲームにおいて、プレイヤが既にクリアしているステージの中からランダムに選択されたゲーム画面の背景中に決定されたり、ゲーム情報を送信する側の他のビデオゲーム装置本体を利用するプレイヤが、ビデオゲームに含まれるすべてのステージの背景の中から自由に貼付位置を決定したりすることができるように構成されていてもよい。
【0124】
さらに、貼付位置は、ゲーム情報を送信する側の他のビデオゲーム装置本体を利用するプレイヤが、ビデオゲームに含まれるすべてのステージの中から既にクリアしているステージの任意の位置に決定したり、このプレイヤが既にクリアしているステージの中から、ゲーム情報を取得した側のゲーム装置本体10のソフトウェアにてランダムに決定されたりしてもよい。ステッカー250の貼付位置をゲーム情報の送信側のプレイヤが任意に設定できるようにすれば、このプレイヤにステッカー250を背景画像251中の任意の位置に「隠す楽しみ」を新たな趣向として与えることが可能となるため、遊戯の興趣をさらに向上させることができる。
【0125】
このようにしてステッカー250が背景画像251に貼り付けられた場合、一覧表示領域226に表示227が表示され、ステッカー250を閲覧可能となるようにするための特定の条件が、例えば図10に示すように、背景画像251に貼り付けられたステッカー250をタッチペン41などを用いて選択する(発見する)こととあらかじめ設定されているとすると、ステッカー250が選択されることにより、図9(d)に示すように一覧表示領域226に表示227が表示されてステッカー250がステッカー表示領域232において閲覧可能に表示されることとなる。
【0126】
したがって、制御部11は、ステッカー250を背景画像251に貼り付けたら、ステッカー250が発見されたか否かを判断し(ステップS156)、ステッカー250が発見されたと判断した場合は(ステップS156のY)、ステッカー250の発見に伴うステータス指示データにもとづいてキャラクタステータス情報により示されるステータス内容を変更してキャラクタステータスを変更し(ステップS157)、キャラクタステータス情報を上書き更新して(ステップS158)、一覧表示領域226に表示227を表示するとともにこの表示227が選択された場合は、選択された項目としてステッカー250をステッカー表示領域232に表示する(ステップS159)。
【0127】
上記ステップS157のキャラクタステータス変更処理では、具体的には、例えばステータス指示データがプレイヤキャラクタPCのHPから「発見したステッカー250の枚数×30ポイントのHPを加算する」というステータス内容の変更を指示するデータであった場合に、制御部11により、プレイヤによって発見されたステッカー250の枚数を算出し、上述したようなステータス内容の変更を行う。
【0128】
ステッカー表示領域232にステッカー250を表示したら、制御部11は、例えば通信結果情報や通信履歴情報を参照して、残りのすべての項目が閲覧されたか否かの判断として、交換されたユーザプロフィール情報に含まれるステッカー250がすべて閲覧されたか否かを判断し(ステップS161)、すべて閲覧されたと判断した場合は(ステップS161のY)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。すべて閲覧されていないと判断した場合は(ステップS161のN)、上記ステップS154に移行して処理を繰り返す。
【0129】
なお、上記ステップS154にて無条件に閲覧できる(すなわち、ステッカー250がユーザプロフィール情報に含まれていない)と判断した場合は(ステップS154のY)、上記ステップS159に移行して、選択された項目として図9(c)に示すようなユーザプロフィールの詳細表示画面を表示する。また、上記ステップS156にてステッカー250が発見されていないと判断した場合は(ステップS156のN)、選択された項目としてのステッカー250を非表示のままとし(ステップS160)、上記ステップS161に移行する。
【0130】
本例のビデオゲーム装置100では、このような閲覧処理を行うことにより、例えばユーザプロフィール情報に含まれるステッカー250を容易に閲覧することができないように構成することができ、ゲーム情報の利用困難性を高めてゲームプレイの趣向性を向上させ、遊戯の興趣を向上させることができる。
【0131】
また、本例のビデオゲーム装置100では、例えばゲーム情報を交換(すなわち、ステッカー250を含むユーザプロフィール情報を交換)することにより、一旦はプレイヤキャラクタPCのHPが減少してしまうようにキャラクタステータス内容が変更されてしまうが、ゲーム画面中の背景画像に貼り付けられたステッカー250の発見枚数に応じて、プレイヤキャラクタPCのHPを増加させるようにキャラクタステータス内容が変更されるので、最終的にはすべてのステッカーを発見することにより通信開始前よりもHPが増加することとなるため、プレイヤに対して積極的に通信機能を利用してゲームプレイを行うようなインセンティブを提供することができ、ゲームに関する趣向性や遊戯の興趣をさらに向上させることができる。
【0132】
また、ステッカー250は、ゲーム画面中の背景画像251に貼り付けられるだけではなく、ゲーム画面中の任意の場所に貼り付けられたり、閲覧のための任意の画面(例えば、ステッカー250表示専用画面など)に表示して閲覧することができるようにされたり、プレイヤによって任意の場所や画面に表示するように設定されたりしてもよい。さらに、既にステッカー250を発見したユーザプロフィール情報を有する他のビデオゲーム装置本体と再度通信処理が実施されゲーム情報の交換などがなされた場合は、2回目の以降の通信処理においてはプレイヤキャラクタPCのキャラクタステータス情報により示されるキャラクタステータス内容を変更しないように設定したり、キャラクタステータス内容の変更を特定のクエストやミニゲームなどを実施することにより行うように構成してもよい。
【0133】
なお、上述した閲覧処理では、ステッカー250について説明したが、例えば表示決定デッキ204に表示されるバッジ205を通信処理によって交換し、交換相手先(他のビデオゲーム装置本体10)の表示決定デッキ204に格納されたバッジ205のうち、交換等に供する指定がなされたものや指定がなされていない場合は希少性が高いものなどを、交換受け取り側のビデオゲーム装置本体10で実行されるゲーム中において、例えば所定の場面にて入手可能かつ閲覧可能に表示したり、バッジ205の売買が可能な設定であればゲーム中に登場するバッジ販売店のバッジリスト中に表示されたりするように構成してもよい。
【0134】
ここで、本例のビデオゲーム装置100において、ステッカー250を含むユーザプロフィール情報の他に、ゲーム情報として他のビデオゲーム装置本体との間で交換され、ゲームに使用されるバッジ205は、例えばゲーム画面におけるトップメニューなどから選択可能なバッジの設定画面において各種設定を行うことができる。図11は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50におけるバッジ設定画面の例を示す説明図である。
【0135】
図11に示すように、バッジ設定画面において、下方画像表示部52には、バッジ205が格納された表示決定デッキ204と、この表示決定デッキ204に入れ替え可能なバッジ205を表示するためのストックウィンドウ240と、レベルが最大値(マスター)となったバッジ205を表示するためのマスターウィンドウ241とが表示される。これらストックウィンドウ240やマスターウィンドウ241には、上述したようなスライダ230が設けられ、このスライダ230を操作することにより表示されるバッジ205の表示位置を移動することができる。また、上方画像表示部51には、表示決定デッキ204やストックウィンドウ240、マスターウィンドウ241などにおいてプレイヤがタッチペン41により最後に選択したバッジ205に関する各種情報を表示するバッジヘルプ画面が表示される。
【0136】
このバッジヘルプ画面は、バッジ205のイメージ画像や名称などを表示するための詳細表示領域237と、詳細表示領域237に表示されたバッジ205の属性情報などを表示するための属性表示領域238と、その他の情報を表示するための情報表示領域239とを備えて構成されている。また、下方画像表示部52には、ストックウィンドウ240やマスターウィンドウ241に表示されるバッジ205のソート、ソートのオン/オフの設定、ソート基準優先度などをカスタマイズするカスタマイズ画面に移行するためのアイコン242と、バッジ設定画面においてプレイヤが操作可能な項目を表示するためのアイコン243と、バッジ設定画面を終了するためのアイコン244とが表示される。
【0137】
なお、図示は省略するが、表示決定デッキ204に表示されて上述した優先度タグ206により示される処理優先度とは別に、一の入力手段への入力操作と対応付けられてバッジ205が表す能力による特殊効果の実行を指示する設定であるショートカット設定がされたバッジ205には、ショートカットタグが表示される。このショートカットタグは、設定条件にもとづいて赤や青などの任意の表示色に表示される。ショートカットタグが表示されたバッジ205が表す能力による特殊効果は、タッチペン41による入力操作などにはかかわらず、ショートカット設定されたショートカットキーとしてのキーパッド30のボタン群32やR1ボタン36、L1ボタン33などを押下することにより、即時実行(発動)される。
【0138】
すなわち、例えばR1ボタン36と青色表示されたショートカットタグとを対応付け、L1ボタン33と赤色表示されたショートカットタグとを対応付けて、プレイヤによってショートカット設定されたバッジ205を一目で視認することができるように設定してもよい。また、ショートカット設定されたバッジ205の能力を実行するためのショートカットキーが押下されると、表示決定デッキ204に表示されたバッジ205のうち、処理優先度の高いものから実行されるように設定してもよい。この場合、処理優先度の高いものがブート状態であるときは、次の処理優先度のものが実行されるとよい。さらに、ショートカットキーを押下した場合、ショートカット設定がなされたバッジ205のうちのいずれかがランダムに実行されるように設定がなされていてもよい。このようにショートカット設定を行えば、遊戯の興趣を向上させることができる。
【0139】
また、バッジ設定画面においてバッジ205の表示決定デッキ204とストックウィンドウ204およびマスターウィンドウ241との間の移動は、例えばタッチペン41を用いて移動したいバッジ205を選択したまま移動先へドラッグすることにより行うことができる。なお、優先度タグ206は、例えば表示されている数字が小さいほど処理優先度が高くなるように規定されている。このため、本例のビデオゲーム装置100では、表示決定デッキ204において同一種類のバッジを格納し、処理優先度によってレベルの異なる特殊効果をプレイヤキャラクタが得られるように設定することも可能である。
【0140】
上述したように、本例のビデオゲーム装置100では、他のビデオゲーム装置本体との間で近距離無線通信により通信が行われた場合に、バッジ205などを交換できるだけでなく、通信履歴情報により示される各種情報にもとづいてバッジ205のレベルをアップさせることができたり、他のプレイヤのユーザプロフィール情報に含まれるステッカー250を容易に閲覧できないようにしてビデオゲームを遊戯することができるように構成されているため、1台のビデオゲーム装置100における閉鎖的なゲームプレイ空間において、他のプレイヤの影響を反映したり、通信により得られる各種情報を利用したり、これらの情報の利用困難性をわざと高めてゲームプレイを行うことができるので、遊戯の興趣を向上させ通信機能の有効活用を図りつつゲームプレイの趣向性を向上させることができる。
【0141】
以上説明したように、上述した一実施の形態では、ゲーム装置本体10とは異なる他のゲーム装置本体から無線通信によって配信されたゲーム情報を受信し、受信したゲーム情報として、例えば特定の条件を満たさないと閲覧が可能とならないステッカー250(条件付閲覧データ)と、無条件で閲覧が可能となるユーザプロフィール情報(無条件閲覧データ)とを蓄積し(ステップS150参照)、蓄積されたゲーム情報が示す閲覧データを閲覧可能に設定するとともに、ビデオゲームの進行に際して特定の条件(例えば、背景画像251中のステッカー250を発見するなど)を満たしたか否かを判定するようにして、ゲーム情報が無条件閲覧データである場合には無条件閲覧データが蓄積されたことに応じて閲覧可能に設定し、ゲーム情報が条件付閲覧データである場合には特定の条件を満たしたと判定されたことに応じて閲覧可能に設定するようにしたので、各ゲーム装置本体間での無線通信によって取得され蓄積されたゲーム情報の利用困難性を高める要素を付加し、ゲームプレイの趣向性を向上させることができる。
【0142】
また、上述した一実施の形態において、受信したゲーム情報の配信元である他のゲーム装置本体を特定可能な装置識別情報(端末種別IDや端末識別IDなど)と、この他のゲーム装置本体との無線通信時間とを含む通信結果情報を記憶するようにしてもよく、この場合は、ゲーム情報の配信元のゲーム装置本体を特定することができるとともに、特定されたゲーム装置本体との通信で記憶された通信結果情報を積極的に利用して、所定のゲーム情報については特定の条件を満たした場合に利用することができるように構成でき、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高め、ゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0143】
また、上述した一実施の形態において、記憶された通信結果情報の件数に応じて、プレイヤキャラクタPCのキャラクタステータス情報を更新するようにしてもよく、この場合は、通信結果情報を積極的にビデオゲームに利用することができるので、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができるようになる。
【0144】
また、上述した一実施の形態では、ゲーム情報が、閲覧データと、所定のステータス内容の設定指示を行うためのステータス指示データとを含み、ステータス指示データにしたがって、プレイヤキャラクタPCのステータス情報を所定のステータス内容となるように更新する(ステップS152,S157,S158など参照)ようにしているので、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報によってプレイヤキャラクタPCのキャラクタステータス内容に影響を与えるようにすることができるので、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができる。
【0145】
また、上述した一実施の形態では、ゲーム情報が示す閲覧データが、表示装置50の表示画面上に表示される背景画像251を示す背景データであるので、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報によりゲーム画面の背景画像251に影響を与えるようにすることができ、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができる。
【0146】
また、上述した一実施の形態において、ゲーム情報が示す閲覧データは、任意の画面にて閲覧可能となるように設定されていてもよく、この場合は、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報によりゲーム画面の種々の画面にて影響を与えるようにすることができ、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができる。
【0147】
また、上述した一実施の形態において、条件付閲覧データが示す閲覧データが閲覧可能に設定されている任意の画面が画像表示装置の表示画面上に表示されたことによって、特定の条件を満たしたと判定するようにしてもよく、この場合は、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報によりゲーム画面の任意の画面にて影響を与えるようにすることができ、各ゲーム装置本体間で通信されるゲーム情報の利用困難性を高めつつゲームプレイの趣向性を向上させることができる。
【0148】
また、上述した一実施の形態では、ビデオゲーム装置本体10と表示装置50とが別体として構成されていたが、ビデオゲーム装置本体10に表示装置50を備える構成としてもよく、表示装置50が上方および下方画像表示部51,52以外のさらに多くの画像表示部を備える構成としてもよい。また、表示装置50が、一つの画像表示部を複数の表示領域に区切って同様の効果を得るように構成されたものであってもよい。
【0149】
また、上述した実施の形態では、RPGのゲーム制御について説明していたが、ガンアクションRPG等の同種のゲームに適用することができることは勿論であり、さらに他の種のゲームにも好適に適用することができるとともに、単数あるいは複数のプレイヤによって遊戯することができる。
【0150】
また、上述した実施の形態ではビデオゲーム装置100を例に説明したが、画像生成機能を備えた機器であれば、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、携帯用ゲーム機などの各種の機器に本発明を適用することができる。なお、携帯用ゲーム機などに適用する場合には、上述した記憶媒体70として、CD−ROMやDVD−ROMの替わりに半導体メモリーカードなどの小型の記憶媒体を用いるようにすればよい。
【0151】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム装置本体10に上述した各種の処理を実行させるためのゲーム用データ(ゲームに用いられる制御プログラムなどの各種のデータ)が記憶媒体70に格納されているものとしていたが、ゲーム用データは、WWWサーバなどのサーバ装置によって配信されるものであってもよい。この場合、ビデオゲーム装置本体10は、サーバ装置によって配信されるゲーム用データを通信ネットワーク80を介して取得してHDD13に格納し、ゲーム用データをHDD13からRAM12にロードして使用するようにすればよい。なお、上記の例ではゲーム用データとしていたが、少なくとも上述した実施の形態における画像生成処理をコンピュータに実行させるための制御プログラムを含むデータであればよい。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明によれば、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて表示画面上に表示されているプレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、携帯用ゲーム機などに適用するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】メイン処理の例を示すフローチャートである。
【図3】通信処理の例を示すフローチャートである。
【図4】通信処理の例を示すフローチャートである。
【図5】表示装置における通信設定画面の例を説明するための説明図である。
【図6】表示装置における通信中画面の例を説明するための説明図である。
【図7】表示装置における通信結果画面の例を説明するための説明図である。
【図8】閲覧処理の例を示すフローチャートである。
【図9】表示装置における通信結果画面の閲覧手順の例を説明するための説明図である。
【図10】表示装置におけるゲーム画面の例を説明するための説明図である。
【図11】表示装置におけるバッジ設定画面の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0154】
10 ビデオゲーム装置本体
11 制御部
12 RAM
13 HDD
14 サウンド処理部
15 グラフィック処理部
16 DVD/CD−ROM
17 通信インターフェイス
18 インターフェイス部
19 フレームメモリ
20 メモリーカードスロット
21 入力インターフェイス部
22 内部バス
30 キーパッド
40 タッチパネル
41 タッチペン
50 表示装置
51 上方画像表示部
52 下方画像表示部
60 サウンド出力装置
70 記憶媒体
80 通信ネットワーク
81 アンテナ
90 メモリーカード
100 ビデオゲーム装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
自装置とは異なる他装置から無線通信によって配信されたゲーム情報を受信する情報受信手段と、
該情報受信手段が受信したゲーム情報として、特定の条件を満たさないと閲覧が可能とならない条件付閲覧データと、無条件で閲覧が可能となる無条件閲覧データと、を蓄積する情報蓄積手段と、
前記情報蓄積手段に蓄積されているゲーム情報が示す閲覧データを閲覧可能に設定する情報設定手段と、
前記ビデオゲームの進行に際して前記特定の条件を満たしたか否かを判定する条件判定手段とを備え、
前記情報設定手段は、
前記ゲーム情報が前記無条件閲覧データである場合には、該無条件閲覧データが前記情報蓄積手段に蓄積されたことに応じて、当該無条件閲覧データを閲覧可能に設定し、
前記ゲーム情報が前記条件付閲覧データである場合には、前記条件判定手段によって前記特定の条件を満たしたと判定されたことに応じて、当該条件付閲覧データを閲覧可能に設定する
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
受信した前記ゲーム情報の配信元である他装置を特定可能な装置識別情報と、当該他装置との無線通信時間とを含む通信結果情報を記憶する通信結果情報記憶手段をさらに備えた
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
前記通信結果情報記憶手段に記憶された通信結果情報の件数に応じて、前記プレイヤキャラクタのステータス情報を更新するステータス情報更新手段をさらに備えた
請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
前記ゲーム情報は、前記閲覧データと、所定のステータス内容の設定指示を行うためのステータス指示データとを含み、
前記ステータス指示データにしたがって、前記プレイヤキャラクタのステータス情報を前記所定のステータス内容となるように更新するステータス情報更新手段をさらに備えた
請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項5】
前記ゲーム情報が示す閲覧データは、前記画像表示装置の表示画面上に表示される背景を示す背景データである
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項6】
前記情報設定手段は、ゲーム情報が示す閲覧データを、任意の画面にて閲覧可能となるように設定する
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項7】
前記条件判定手段は、前記条件付閲覧データが示す閲覧データが閲覧可能に設定されている任意の画面が前記画像表示装置の表示画面上に表示されたことによって、前記特定の条件を満たしたと判定する
請求項6記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項8】
プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
自装置とは異なる他装置から無線通信によって配信されたゲーム情報を受信する情報受信処理と、
該情報受信処理にて受信したゲーム情報として、特定の条件を満たさないと閲覧が可能とならない条件付閲覧データと、無条件で閲覧が可能となる無条件閲覧データと、を蓄積する情報蓄積処理と、
前記情報蓄積処理にて蓄積されたゲーム情報が示す閲覧データを閲覧可能に設定する情報設定処理と、
前記ビデオゲームの進行に際して前記特定の条件を満たしたか否かを判定する条件判定処理とを含み、
前記情報設定処理では、
前記ゲーム情報が前記無条件閲覧データである場合には、該無条件閲覧データが前記情報蓄積処理にて蓄積されたことに応じて、当該無条件閲覧データを閲覧可能に設定し、
前記ゲーム情報が前記条件付閲覧データである場合には、前記条件判定処理にて前記特定の条件を満たしたと判定されたことに応じて、当該条件付閲覧データを閲覧可能に設定する
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【請求項9】
プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理方法であって、
コンピュータに、
自装置とは異なる他装置から無線通信によって配信されたゲーム情報を受信させる情報受信処理と、
該情報受信処理にて受信されたゲーム情報として、特定の条件を満たさないと閲覧が可能とならない条件付閲覧データと、無条件で閲覧が可能となる無条件閲覧データと、を蓄積させる情報蓄積処理と、
前記情報蓄積処理にて蓄積されたゲーム情報が示す閲覧データを閲覧可能に設定させる情報設定処理と、
前記ビデオゲームの進行に際して前記特定の条件を満たしたか否かを判定させる条件判定処理とを実行させ、
前記情報設定処理にて、
前記ゲーム情報が前記無条件閲覧データである場合には、該無条件閲覧データが前記情報蓄積処理にて蓄積されたことに応じて、当該無条件閲覧データを閲覧可能に設定させ、
前記ゲーム情報が前記条件付閲覧データである場合には、前記条件判定処理にて前記特定の条件を満たしたと判定されたことに応じて、当該条件付閲覧データを閲覧可能に設定させる処理を実行させる
ためのビデオゲーム処理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate