説明

ビークルクリーニング濃縮物

本発明は、クリーニング濃縮物を使用してビークルをクリーニングするためのクリーニング組成物と、その使用方法と、クリーニングキットとに関するものである。クリーニング濃縮物は、少なくとも一つの界面活性剤と、少なくとも一つのレオロジー変性剤とを含む。選択的に溶剤及び/又はアルカリ性ソースを含む。クリーニング濃縮物は、組成物を適用する汚れ表面上で、約25℃の温度で、1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の垂直粘着度を示すクリーニング濃縮物を使用する乗り物又はビークル(vehicle)をクリーニングするための組成物、方法及びキットに関する。また、本発明は、少なくとも一つの界面活性剤及びレオロジー変性剤を含み、選択的に溶剤及び/又はアルカリ性ソースを含む、約25℃の温度において1と約7との間の垂直粘着度を示すクリーニング濃縮物に関する。また、本発明は、汚れに作用するように本発明の組成物を適用した(延ばした)後に、この組成物と汚れを水でリンスすることによって外面をクリーニングする方法に関する。さらに、本発明は、クリーニング濃縮物、供給パッケージ、及びこのクリーニング濃縮物を適用するための仕様書を有する洗車用キットに関する。特に、本発明は、車やクリーニング個所の外面に手で直接的にクリーニング濃縮物を適用する弾性ノズル付きの変形可能な容器を使用する洗車キットに関する。ここで、クリーニング濃縮物は、約25℃で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示す。
【背景技術】
【0002】
自動車、ボートなどのような乗り物(又は、ビークル)をクリーニングするための典型的な従来技術の方法は、水を入れるバケツと、希釈クリーニング溶剤を作るように水に加えて混合される石鹸又は液体洗剤のようなクリーニング濃縮物とを使用するものである。このクリーニング溶剤は、スポンジ、タオルなどのような適当な吸収材を用いて、汚れが付着している表面に適用され、この汚れを効果的に除去する。この方法には幾つかの欠点があり、特に、クリーニング溶剤がビークルの表面から地面へ流れ落ちるという欠点がある。バケツでクリーニング溶剤を使用すると、クリーニング溶剤の“フレッシュ”なアリコート(aliquot)を得るために、吸収材を繰り返し漬け込むため、汚れや泥の濃度が高くなる。よって、クリーニング溶剤に含まれる汚れや泥が増大することになり、吸収材に含まれる汚れをビークルの表面に付着させる傾向が増して、クリーニング効率が低下することになり、また処理面を傷つける傾向が増し、クリーニングがより不十分なものとなる。
【0003】
幾つかの従来技術が、これら欠点を克服するために試行されてきた。例えば、クリーニング溶剤内で汚れを素早く沈めるために、汚れ沈降ポリマーを含む。従来技術の優位点は、希釈クリーニング溶剤をビークルの表面又はビークルの表面に接触するツールの吸収クリーニングヘッドに直接適用させることである(例えば、ガーデンホースからフレッシュな水を適用するようなもの)。しかし、クリーニングプロセスを向上させたにもかかわらず、これらクリーニング方法は、クリーニング方法の根本的な欠点を解決できず、希釈クリーニング溶剤が、汚れ表面に適用される。バケツや特殊なツールを必要とすることに加え、先行技術の方法は、適用前にクリーニング濃縮物の希釈を必要とし、また適用前にクリーニング組成物の機能的な構成成分のそれぞれを希釈する必要がある。
【0004】
望ましくは、クリーニング濃縮物が、汚れたビークルの表面に直接的に適用されることが最良であり、それぞれの機能的な構成成分が汚れと表面に直接的に作用する。しかし、従来技術のクリーニング濃縮物は、水で希釈し水中で分解し易くし、希釈クリーニング溶剤を調製することを意図とするものであり、ビークルの表面に直接適用することを意図とするものではない。実際に、従来技術で共通的なくリーニング濃縮物は、ビークルの表面への直接的な適用に適していない。すなわち、表面(特に、ビークルの表面及びウェットな表面)から直ぐに流れ落ちるとい希釈クリーニング溶剤と同じ欠点がある。
【特許文献1】米国特許第3929678号(Laughlin及びHeuring)
【特許文献2】米国特許第4259217号(Murphy)
【特許文献3】国際公開第WO93/18124号
【特許文献4】米国特許第4565647号(Llenado)
【特許文献5】米国特許第4228042号
【特許文献6】米国特許第4239660号
【特許文献7】米国特許第4260529号
【特許文献8】欧州特許第866115号(Leach及びNiwata)
【特許文献9】国際公開第WO95/07971号
【特許文献10】米国特許第6079594号(Brownら)
【特許文献11】米国特許第5996845号(Chan)
【特許文献12】米国特許第6732889号(Orenら)
【特許文献13】米国特許第3884396号(Gordonら)
【特許文献14】米国特許第5499736号(Kohlら)
【特許文献15】米国特許第6230940号(Manningら)
【特許文献16】米国特許第672487号(Lohman)
【特許文献17】米国特許第6705492号(Lowry)
【特許文献18】米国特許第5918777号(Flak)
【特許文献19】米国特許第6112951号(Mueller)
【特許文献20】米国特許第6325253号(Robinson)
【特許文献21】米国特許第3436772号(Stebbins)
【特許文献22】米国特許第3600325号(Kaufmanら)
【特許文献23】米国特許第5111971号(Winer)
【特許文献24】米国特許第5232126号(Winer)
【特許文献25】米国特許第4260110号
【特許文献26】米国特許第4895279号(Schultz)
【特許文献27】米国特許第4735347号(Schultzら)
【特許文献28】米国特許第4274560号(Carter)
【特許文献29】米国特許第4082223号(Nozawa)
【特許文献30】米国特許第4161288号(McKenney)
【特許文献31】米国特許第4434917号(Saitoら)
【特許文献32】米国特許第4819835号(Tasaki)
【特許文献33】米国特許第5303867号(Peterson)
【非特許文献1】D. R. Berger in Cationic Surfactants, Organic Chemistry、J. M. Richmond及びMarcel Dekker著、ニューヨーク、1990年、ISBN0−8247−8381−6
【非特許文献2】The International Cosmetic Ingredient Dictionary、第5版、J. A. Wenninger及びG. N. McEwen著
【非特許文献3】Water-Solble Synthetic Polymer: Properties and Behavior, Volume II、P. Molyneux著、CRC PressBoca Raton、1983年、ISBN0−8493−6136
【非特許文献4】The Cosmetic, Toiletry, and Fragnance Association、ワシントンD.C.、1993年、ISBN1−882621−06−9
【非特許文献5】Encyclopedia of Polymers and Thickeners for Cosmetics、R. Y. Lochhead及びW. R. Fron著、Cosmetics and Toiletries、Volume 108、1993年5月、第95〜135頁
【非特許文献6】Kirk-Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology、volume 1、第4版、John Wiley & Sons
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、バケツや特殊なクリーニングツールの使用を必要とする希釈クリーニング溶剤を使用せず、希釈を不要とし、このような使用での欠点のない、ビークルの表面をより容易且つより良くにクリーニングできる、向上した組成物及び方法の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的及び以下で説明し明らかになることに従って、本発明の一つの態様は、少なくとも一つの界面活性剤、及びレオロジー変性剤を含み、約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示すクリーニング濃縮物である。本発明の一つの実施例では、本発明のクリーニング濃縮物は、垂直粘着度パラメーターで示されるように、過度に流れ落ちることなく、自動車のウェットな垂直表面に付着する。
【0007】
本発明の他の実施例は、少なくとも一つの界面活性剤、及びレオロジー変性剤を含み、約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示すクリーニング濃縮物であり、選択的に、溶剤を含み、また選択的にアルカリ性ソースを含むものである。
【0008】
本発明の他の実施例は、少なくとも一つの界面活性剤、少なくとも一つの溶剤、及びレオロジー変性剤を含み、約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示すクリーニング濃縮物であり、選択的に、アルカリ性ソースを含むものである。
【0009】
本発明のその他の実施例は、少なくとも一つの界面活性剤、及びレオロジー変性剤を含み、約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示すクリーニング濃縮物であり、選択的に、少なくとも一つの審美的、清浄的及び/又は保護的な利便を本発明の組成物に与える他の添加剤を含むものである。
【0010】
本発明の他の実施例は、約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示す本発明のクリーニング濃縮物を汚れ表面に直接適用し、汚れに作用するように本発明の組成物を延ばし、この組成物と汚れを水でリンスすることによって外面をクリーニングする方法である。本発明のその他の実施例は、さらに効果的にクリーニングするために、付加的なクリーニング濃縮物を汚れ表面の部分に適用し、最初のクリーニング及び/又はリンスの工程を行う方法である。この本発明の実施例では、正確な量の本発明のクリーニング濃縮物が、いずれの材料を捨てることなく、汚れ表面の全体をクリーニングするように使用される。
【0011】
本発明の一つのその他の実施例は、本発明のクリーニング濃縮物、供給パッケージ、及び本発明の濃縮物を汚れ表面へ直接適用させるためのインストラクションを含むビークルクリーニングキットである。本発明のこの実施例の一つの態様は、ビークルの外面に手でクリーニング濃縮物(約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示す)を適用できる弾性ノズルを有する変形可能な容器を使用するビークルクリーニングキットである。
【0012】
本発明のその他の実施例は、汚れ表面をクリーニングする方法であり、この方法は、
(a)約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度を有するクリーニング濃縮物を汚れ表面に適用する工程であって、
前記クリーニング濃縮物が、(i)界面活性剤を含み、(ii)選択的に、溶剤を含み、(iii)選択的にアルカリ性ソースを含み、(iv)レオロジー変性剤を含む、ところの工程、
(b)汚れに作用するように、前記クリーニング濃縮物を汚れ表面にわたって延ばす工程、及び
(c)前記クリーニング濃縮物と汚れの両方を除去するために、この表面を水でリンスする工程、
を含む。
【0013】
本発明の実施例では、ビークルクリーニングキットのインストラクションは、使用方法の工程を含み、本発明の組成物は、汚れ表面に直接適用され、クリーニング濃縮物がこの表面にわたって延ばされて汚れに作用し、水でリンスして、クリーニング濃縮物と汚れが除去される。
【0014】
本発明の他の実施例では、ビークルクリーニングキットのインストラクションは、クリーニング濃縮物を表面に適用するための使用方法を有する供給パッケージと組み合わせて、クリーニング濃縮物が約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示すように、界面活性剤とレオロジー変性剤を含むクリーニング濃縮物を使用するための使用方法を含む。この実施例の一つの態様では、クリーニング濃縮物は、汚れ表面に直接適用される。この実施例の他の他の態様では、クリーニング濃縮物は、まず、吸収材物品(例えば、スポンジ、タオル)に適用され、次に、吸収材物品でクリーニング濃縮物を汚れ表面に直接的に適用する。
【0015】
本発明の一つの実施例では、弾性のズルを有し、本発明の組成物を入れてある変形可能な容器を単に手の圧力(ハンドプレッシャー)で圧縮することによって適用でき、この手の圧力は、組成物を容器の弾性ノズルから液体のストリームの形態で放出し、汚れ表面に適用するのに十分なものであり、本発明の組成物は、垂直粘着度パラメーターで定量されるように、流れ落ちないような十分な粘着度で付着する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の他の特徴及び利点は、以下で説明する適当な実施例から当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を説明する前に、本発明は、特定的に例示する(当然に変化し得る)システム又はプロセスパラメータに限定されるものではないことが理解されるべきである。また、ここで用いられる用語は本発明の特定的な実施例を説明することを目的とするものであり、本発明の範囲を限定することを意図とするものではないことが理解されるべきである。
【0018】
ここに示す全ての刊行物は、参照文献である。
【0019】
明細書及び特許請求の範囲で使用する単数扱いの用語は、特に定めない限り、複数であることを含む。例えば、用語“界面活性剤”は、二つ又はそれ以上のこのような界面活性剤を含む。
【0020】
特に定めない限り、ここで使用する技術用語及び科学用語は、当業者に共通的に理解されているのと同じ意味のものである。ここに記載されるものと同様又は同等の多数の方法及び材料が本発明の実施に使用できるが、例示的な材料および方法がここに記載される。
【0021】
以下のように、有効量は、成分の範囲又はレベルとして示した一般的な量である。特に定めない限り、パーセント(%)で示した量は、組成物全量の重量パーセントである。組成物は、100%アクチブ材料(アクチブ重量ベース)と同等の重量%で一般的に表示し、よって、キャリアー又は溶剤の重量は、表示されるパーセンテージを含まない。
【0022】
ここで使用されるような用語“ポリマー”は、一般に、ホモポリマー、コポリマー(例えば、ブロック、グラフト、ランダム及び代替コポリマー)、テルポリマー(terpolymer)など、及びこれらのブレンド及び変性物を含む(これらに限定されない)。また、特に限定しない限り、用語“ポリマー”は、全ての可能性のある分子の構造を含むものである。この分子構造は、アイソタクチック、シンジオタクチック及びランダム対称構造を含む(これに限定されない)。
【0023】
ここで使用されるような用語“クリーニング組成物”は、少なくとも一つの界面活性剤又は少なくとも一つの溶剤を有するフォーミュレーションを含むものである。
【0024】
ここで使用されるような用語“クリーニング濃縮物”は、少なくとも一つの界面活性剤又は少なくとも1つの溶剤を有するフォーミュレーションであって、前記の少なくとも一つの界面活性剤又は少なくとも一つの溶剤が、クリーニング濃縮物の全量の少なくとも1重量%のレベルで個々に存在するものである。
【0025】
ここで使用されるような用語“界面活性剤”は、水又は水溶液中に溶かしたときに表面張力を低下させるか又は二つの液体の間又は液体と固体との間の界面張力を低下させる物質又は化合物を含むものである。よって、用語“界面活性剤”は、カチオン(陽性)、アニオン(陰性)、ノニオン、双性及び/又は両性の剤を含む。
【0026】
ここで使用されるような用語“粘性”は、特に定めない限り、25℃(77°F)で計測した動的粘性(センチポイズ(cps))のような本発明の液体成分の粘性である。
【0027】
(組成物)
本発明の組成物は、界面活性剤とレオロジー編成剤との組合物を含むものであり、選択的に、溶剤及び/又はアルカリ性ソースを含み、これらは、垂直粘着度パラメーターで定義される垂直表面に対する適当な永続性を有する濃縮クリーニング組成物を与えるように組み合わされる。本発明の組成物は、汚れた垂直表面に適用すると、その適用点(又は適用場所)から流れ落ちない。本発明の組成物は、クリーニング性能を与えるように少なくとも一つの界面活性剤を含み、また濃化に寄与し、所望のレオロジー性(約25℃の温度で1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを有する)を与える少なくとも一つのレオロジー変性剤を含む。
【0028】
(界面活性剤)
本発明の組成物は、少なくとも一つの界面活性剤を含む。本発明の組成物は、カチオン、ノニオン、アニオン、両性及び双性の界面活性剤及びその混合物から選択される一つ又はそれ以上の界面活性剤を含む。アニオン、ノニオン、両性及び双性のクラス、及びこれら界面活性剤の種の典型的なリストが、特許文献1に記載されている。また、適当なカチオン界面活性剤のリストが特許文献2に記載されている。両性及び双性イオン界面活性剤は、一般に、一つ又はそれ以上のアニオン及び/又はノニオンの界面活性剤と組み合せて使用される。
【0029】
組成物は、アニオンの界面活性剤を含み得る。本質的に、洗浄目的に有用な任意のアニオンの界面活性剤が、本発明の組成物に含まれる。これらアニオンの界面活性剤は、アニオンのスルフェート、スルホネート、カルボキシレート及びサルコシネート界面活性剤の塩(例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びモノ−、ジ−及びトリ−エタノールアミン塩のような置換アンモニウム塩)を含むことができる。アニオンの界面活性剤は、スルホネート又はスルフェート界面活性剤を含み得る。アニオンの界面活性剤は、アルキルスルフェート、線状又は枝分れアルキルベンゼンスルホネート、又はアルキルジフェニルオキシドジスルホネートを含み得る。
【0030】
他のアニオンの界面活性剤は、アシルイセチオネートのようなイセチオネート、N−アシルタウレート、メチルタウリドの脂肪酸アミド、アルキルスクシネート及びスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル(例えば、飽和及び不飽和C12−C18モノエステル)、スルホスクシネートのジエステル(例えば、飽和及び不飽和C6−C14ジエステル)、N−アシルサルコシネートを含む。樹脂酸化物及び水素で処理した樹脂酸化物も適当であり(例えば、ロジン、水素で処理したロジン)、樹脂酸化物及び水素で処理した樹脂酸化物は、獣脂オイル中に存在又は獣脂オイルから誘導されるものである。ここで使用するのに適したアニオンのスルフェート界面活性剤は、線状及び枝分れした第一及び第二のアルキルスルフェート、アルキルエトキシスルフェート、脂肪オレオイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルフェート、C5−C17アシル−N−(C1−C4アルキル)及び−N−(C1−C2ヒドロキシアルキル)グルカミンスルフェート、及びアルキルポリグルコシドのスルフェート(ノニオンの硫酸で処理した化合物)のようなアルキルポリサクチャリドのスルフェートを含む。アルキルスルフェート界面活性剤は、線状及び枝分れ第一C10−C18アルキルスルフェート、C11−C15枝分れ鎖アルキルスルフェート、及びC12−C14線状鎖アルキルスルフェートから選択され得る。
【0031】
アルキルエトキシスルフェート界面活性剤は、0.5〜20モルのエチレンオキシド/分子でエトキシレート化されたC10−C18アルキルスルフェートからなるグループから選択され得る。アルキルエトキシスルフェート界面活性剤は、0.5〜7又は1〜5モルのエチレンオキシド/分子でエトキシレート化されたC11−C18又はC11−C15アルキルスルフェートであり得る。本発明の一つの態様は、アルキルスルフェート及び/又はスルフェート及びアルキルエトキシスルフェート界面活性剤の混合物を使用し得る。このような混合物は、特許文献3に記載されている。
【0032】
ここで使用するのに適したアニオンのスルフェート界面活性剤は、C5−C20線状アルキルベンゼンスルホネート、アルキルエステルスルホネート、C6−C22第一又は第二アルカンスルホネート、C6−C24オレフィンスルホネート、硫酸で処理したポリカルボキシリックアシッド、アルキルグリセロールスルホネート、脂肪アシルグリセロールスルホネート、脂肪オレオイルグリセロールスルホネート及びこれらの任意の混合物の塩を含む。適当なアニオンのカルボキシレート界面活性剤は、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤及び(アルキルカルボキシルの)石鹸(特に、第二石鹸)を含む。適当なアルキルエトキシカルボキシレートは、化学式[RO(CHCHO)CHCOO]を有するものを含む。ここで、Rは、C6−C18アルキルグループであり、xは、0〜10の範囲にあり、エトキシレート分布は、重量ベースで、材料の量(xが0である)が20%以下であり、Mはカチオンである。適当なアルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤は、化学式[RO−(CHR−CHR−O)−R]を有するものを含む。ここで、Rは、C6−C18アルキルグループであり、xは、1〜25の範囲にあり、R及びRは、水素、メチルアシッドラジカル、スクシニックアシッドラジカル、ヒドロキシスクシニックアシッドラジカル、及びこれら混合物からなるグループから選択され、Rは、水素、1〜8炭素原子を有する置換又は非置換炭化水素、及びこれら混合物からなるグループから選択される。
【0033】
適当な石鹸界面活性剤は、第二カーボンに結合されるカルボキシルユニットを含む第二石鹸界面活性剤を含む。適当な第二石鹸界面活性剤は、2−メチル−1−ウンデカノイックアシッド、2−エチル−1−デカノイックアシッド、2−プロピル−1−ノンアノイック(nonanoic)アシッド及び2−ペンチル−1−ヘプタノイックアシッドの水溶性の塩からなるグループから選択される水溶性のメンバーである。また、石鹸は、消泡剤として含まれ得る。
【0034】
他の適当なアニオンの界面活性剤は、化学式[R−CON(R)CH−]COOM]のアルカリ金属サルコシネートである。ここで、Rは、C5−C17線状又は枝分れアルキル又はアルケニルグループであり、Rは、C1−C4アルキルグループであり、Mは、アルカリ金属イオンである。例えば、これらのナトリウム塩の形態にあるミリスチル及びオレイルメチルサルコシネートである。
【0035】
本質的に任意のアルコキシレート化ノニオン界面活性剤が適当である。例えば、エトキシレート化及びプロポキシレート化したノニオンの界面活性剤である。アルコキシレート化した界面活性剤は、アルキルフェノールのノニオンの濃縮物、ノニオンのエトキシレート化アルコール、ノニオンのエトキシレート化/プロポキシレート化した脂肪アルコール、プロピレングリコールを有するノニオンのエトキシレート/プロポキシレート濃縮物、及びプロピレンオキシド/エチレンジアミンアダクトを有するノニオンのエトキシレート濃縮物のクラスから選択できる。
【0036】
1〜25モルのアルキレンオキシド、特にエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを有するアリファチックアルコールの濃縮物は、ここでの使用に適している。アリファチックアルコールのアルキル鎖は、直線状又は枝分れ、第一又は第二のいずれかであり、一般に、6〜22炭素原子を含む。また、2〜10モルのアルコールのエチレンオキシド/モルを有する8〜20炭素原子からなるアルキルグループを有するアルコールの濃縮物も適当である。
【0037】
ここで使用するのに適したポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、化学式[RCONRZ]を有するものである。ここで、Rは、H、C1−C4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、エトキシ、プロポキシ又はその混合物(例えば、C1−C4アルキル、又はC1又はC2アルキル)であり、Rは、C5−C31ヒドロカルボニル(例えば、直鎖C11−C17アルキル又はアルケニル、又はその混合物)であり、Zは、鎖に直接結合した少なくとも3つのヒドロキシルを有する線状ヒドロカルビル鎖、又はそのアルコキシレート化した誘導体(例えば、エトキシレート化又はプロポキシレート化)を有するポリヒドロキシヒドロカルビルである。Zは、還元アミノ化反応の還元シュガーから誘導され得る。例えば、Zは、グリシジルである。
【0038】
適当な脂肪酸アミド界面活性剤は、化学式[RCON(R]を有するものを含む。Rは、7〜21又は9〜17炭素原子を含むアルキルグループであり、Rは,水素、C1−C4アルキル、C1−C4ヒドロキシアルキル及び[−(CO)H]からなるグループから選択される。ここで、xは、1〜3の範囲にある。
【0039】
適当なアルキルポリサクチャリドが特許文献4に開示され、6〜30炭素原子を含むヒドロホビック(hydrophobic)(又は疎水性の)グループ及びポリサクチャリド(例えば、ポリグリコシド、1.3〜10サクチャリドユニットを含むヒドロフィリック(又は親水性の)グループ)を有する。アルキルポリグリコシドは、化学式[RO(C2nO)(グリコシル)]を有し得る。ここで、Rは、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル及びその混合物からなるグループから選択され、アルキルグループは、10〜18炭素原子を含む。nは、2又は3である。xは、1.3〜8である。グリコシルは、グルコースから誘導され得る。
【0040】
使用に適した両性界面活性剤は、アミンオキシド界面活性剤及びアルキルアンホカルボキシリック(alkyl amphocarboxylic)アシッドを含む。適当なアミンオキシドは、化学式[R(ORNO(R]を有する化合物を含む。ここで、Rは、8〜26炭素原子を含むアルキル、ヒドロキシアルキル、アシルアミドプロピル、アルキルフェニルグループ、及びその混合物から選択される。Rは、2〜3炭素原子を含むアルキレン又はヒドロキシアルキレングループである。xは、0〜5である。Rは、1〜3エチレンオキシドを含むアルキル又はヒドロキシアルキルである。適当なアミンオキシドは、C10−C18アルキルジメチルアミンオキシド、及びC10−C18アシルアミドアルキルジメチルアミンオキシドである。アルキルアンホジカルボキシリックアシッドの適当な例は、Miranol(登録商標)C2M Conc.(Miranol社、ニュージャージー州デイトン)である。
【0041】
双性イオン界面活性剤も本発明の組成物に組み入れることができる。このような界面活性剤は、第二及び第三アミンの誘導体、ヘテリシクリック第二及び第三アミンの誘導体、又は第四アンモニウムの誘導体、第四ホスホニウム又は第三スルホニウム化合物のように広く例示できる。両性イオン界面活性剤の例として、ベタイン及びスルタイン界面活性剤が挙げられる。
【0042】
適当なベタインは、化学式[R(RCOO]を有する化合物である。Rは、C6−C18ヒドロカルビルグループである。Rは、典型的なC1−C3アルキルである。Rは、C1−C5ヒドロカルビルグループである。適当なベタインは、C12−18ジメチル−アンモニウムヘキサノエート及びC10−18アシルアミドプロパン(又はエタン)ジメチル(又はジエチル)ベタインである。複合ベタイン界面活性剤も、使用に適している。
【0043】
適当なカチオン界面活性剤は、第四アンモニウム界面活性剤である。第四アンモニウム界面活性剤は、モノC6−C16、またはC6−C10N−アルキル又はアルケニルアンモニウム界面活性剤であり、残りのNポジションは、メチル、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルグループで置換される。モノアルコキシレート化アミン界面活性剤も適当である。
【0044】
他の適当なカチオン界面活性剤のグループは、カチオン(陽性)のエステル界面活性剤である。カチオンのエステル界面活性剤は、少なくとも一つのエステル(つまり、−COO−)リンケージ及び少なくとも一つのカチオン荷電グループを含む界面活性剤の性質を有する化合物である。適当なカチオンのエステル界面活性剤(コリンエステル界面活性剤を含む)が、例えば、特許文献5〜7に開示されている。エステルリンケージ及びカチオン荷電グループは、少なくとも3つの原子(つまり、3つの原子の鎖長さ)、又は3〜8原子、又は3〜5原子、又は3原子を含む鎖からなるスペーサーグループによって、界面活性剤の分子で相互に分離され得る。スペーサーグループ鎖を形成する原子は、炭素、窒素、酸素原子及びその任意の混合物からなるグループから選択される。ただし、前記鎖の任意の窒素又は酸素原子のみがこの鎖の炭素と結合する。よって、例えば、−O−O−(つまり、ペルオキシド)、−N−N−及び−N−O−リンケージを有するスペーサーグループは除外される。一方、−CH−O−、CH−及び−CH−NH−CH−リンケージを有するスペーサーグループは含まれる。スペーサーグループ鎖は、炭素原子だけを含み、鎖は、ヒドロカルビル鎖である。
【0045】
本発明の組成物は、例えば、化学式[R]のカチオンのモノアルコキシレート化アミン界面活性剤を含み得る。ここで、Rは、約6〜約18炭素原子、又は6〜約16炭素原子、又は約6〜約14炭素原子を含むアルキル又はアルケニルモイアティ(Alkenyl moiety)である。R及びRは、1〜約3炭素原子を含むアルキルグループ(例えば、メチル)(例えば、R及びRの両方がメチルグループ)である。Rは、水素、メチル及びエチルから選択される。Xは、電気的に中性にするためのアニオン(例えば、塩素、臭化物、メチルスルフェート、スルフェートなど)である。Aは、アルコキシグループ、特にエトキシ、プロポキシ又はブトキシグループである。pは、0〜約30、2〜約15、又は2〜約8である。化学式中のAグループは、p=1を有し、ヒドロキシアルキルグループであり、6炭素原子以下である。よって、−OHグループは、3以下の炭素原子によって第四アンモニウム窒素原子から分離される。適当なAグループは、−CHCH−OH、−CHCHCH−OH、−CHCH(CH)−OH及び−CH(CH)CH−OHである。適当なRグループは、線状アルキルグループ(例えば、8〜14炭素原子を有する線状Rグループ)である。
【0046】
使用に適したカチオンのモノアルコキシレート化アミン界面活性剤は、化学式[R(CH)(CH)N(CHCHO)2−5HX]のものである。ここで、R1は、C10−C18ヒドロカルビル及びその混合物、特にC10−C14アルキル又はC10及びC12アルキルである。Xは、電荷のバランスをとるための任意の適当なアニオンである(例えば、塩化物又は臭化物)。上記タイプの化合物は、エトキシ(CHCHO)ユニット(EO)がブトキシ、イソプロポキシ[CH(CH)CHO]及び[CHCH(CH)O]ユニット(i−Pr)又はn−プロポキシユニット(Pr)又はEO及び/又はPr及び/又はi−Prユニットの混合物で置き換えられるものを含む。
【0047】
カチオンのビス−アルコキシレート化アミン界面活性剤は、化学式[RA’]を有し得る。ここで、Rは、約8〜約18炭素原子又は10〜約16炭素原子又は約10から約14炭素原子を含むアルキル又はアルケニルモイアティである。Rは、1〜3炭素原子を含むアルキルグループである(例えば、メチル)。R及びRは、それぞれ個別に、水素、メチル及びエチルから選択される。Xは、電気的な中性を与えることのできる塩化物、臭化物、メチルスルフェート、スルフェートなどのようなアニオンである。A及びA’は、それぞれ個別に、C1−C4アルコキシ、エトキシ(つまり、−CHCHO−)、プロポキシ、ブトキシ及びその混合物から選択される。pは、1〜約30、又は1〜約4である。qは、1〜約30、又は1〜約4である。又はpとqの両方が1である。
【0048】
適当なカチオンのビス−アルコキシレート化アミン界面活性剤は、化学式[RCH(CHCHOH)(CHCHOH)X]からなる。ここで、Rは、C10−C18ヒドロカルビル及びその混合物、又はC10、C12、C14アルキル又はその混合物である。Xは、電荷のバランスをとれるような任意の適当なアニオンである(例えば、塩化物)。上記の一般的なカチオンのビス−アルコキシレート化アミン構造を参照して、一つの例示的な化合物Rは(ココナッツ)C12−C14アルキルフラクション脂肪酸から誘導され、Rはメチルであり、A及びA’はそれぞれモノエトキシである。
【0049】
他の有用なアチオンのビス−アルコキシレート化アミン界面活性剤は、化学式[R−(CHCHO)H(CHCHO)]の化合物を含む。ここで、Rは、C10−C18ヒドロカルビル又はC10−C14アルキルである。pは、1〜約3である。qは、1〜約3である。Rは、C1−C3アルキルである(例えば、メチル)。Xは、アニオンである(例えば、塩化物又は臭化物)。上記タイプの他の化合物は、エトキシ(CHCHO)ユニット(EO)がブトキシ(Bu)イソプロポキシ[CH(CH)CHO]及び[CHCH(CH)O]ユニット(i−Pr)又はn−プロポキシユニット(Pr)、又はEO及び/又はPr及び/又はi−Prユニットの混合物で置き換えられるものを含む。
【0050】
本発明の組成物は、ノニオンのフッ素性の界面活性剤、カチオンのフッ素性の界面活性剤及びその混合物から選択される、液状組成物中に溶解又は分散可能なフッ素性の界面活性剤(フルオロ界面活性剤)を含み得る。(組成物は、洗浄界面活性剤をさらに含まず、また有機溶剤又は洗浄界面活性剤と有機溶剤の両方をさらに含まないことがある。)適当なノニオンのフルオロ界面活性剤の化合物は、“Fluorad”(登録商標)(3M社)から商業的に販売されている材料から見つけ出される。フルオロ界面活性剤として、例えば、Fluorad(登録商標)FC−430(フッ素化アルキルエステル)、Fluorad(登録商標)FC−431(フッ素化アルキルエステル)、及びFluorad(登録商標)FC−170−C(フッ素化アルキルポリオキシエチレンエタノール)が含まれる。
【0051】
適当なノニオンのフルオロ界面活性剤の化合物は、化学式[C2n+1SON(C)(CHCHO)CH]のものを含む。ここで、nは、1〜12、又は4〜12、又は8の値をとる。xは、4〜18、又は4〜10、又は7の値をとる。これは、ノニオンのフッ素化アルキルアルコキシレートであり、市販のFluorad(登録商標)FC−171(3M社(Minnesota Mining and Manufacturing Co.))である。
【0052】
付加的に、適当なノニオンのフルオロ界面活性剤の化合物は、市販の材料(ZONYL(登録商標)(DuPont Performance Chemicals社))から見つけ出される。これは、例えば、ZONYL(登録商標)FSO及びZONYL(登録商標)FSNを含む。これら化合物は、化学式[RfCHCHO(CHCHO)H]を有する。Rfは、[CF(CFCF]である。ZONYL(登録商標)FSOでは、xは、0〜約15であり、yは、1〜約7である。ZONYL(登録商標)FSNでは、xは、0〜約25であり、yは、1〜約9である。
【0053】
適当なカチオンのフルオロ界面活性剤の化合物の例は、化学式[C2n+1SONHC(CH]を有する。ここで、n〜8である。このカチオンのフルオロ界面活性剤は、商業的に入手できる(Fluorad(登録商標)(3M社))。適当なカチオンのフルオロ界面活性剤の他の例は、[CF−(CF−(CHSCHCHOH−CH−NCl]である。ここで、nは、5〜9であり、mは、2であり、R、R及びRは−CHである。このカチオンのフルオロ界面活性剤は、商業的に入手可能である(ZONYL(登録商標)(DuPont社))(2−ヒドロキシ−3−((ガンマ−オメガ−ペルフルオロ−C6−20−アルキル)チオ)−N,N,N−トリメチル−1−プロピルアンモニウムクロリド)。本発明で使用するのに適した他のフルオロ界面活性剤が、特許文献8に記載されている。
【0054】
界面活性剤は、約0.001重量%〜90重量%、又は約0.01重量%〜75重量%、又は約0.1重量%〜約50重量%のレベルで本発明の組成物中に存在する。
【0055】
(レオロジー変性剤)
本発明の組成物は、少なくとも一つのレオロジー変性剤を含む。レオロジー変性剤は、濃化と、クリーニング濃縮物のレオロジー構造との両方に寄与するものであり、また本発明の所望の垂直粘着度特性に寄与するものである。この少なくとも一つのレオロジー変性剤は、有機ポリマー、天然ポリマー、無機ポリマー及びこれらの誘導体からなるグループから選択され得る。レオロジー変性剤の混合物も使用できる。
【0056】
一般に、いずれの有機ポリマーも、レオロジー変性剤として使用でき、このような有機ポリマーは、一般に、合成又は人工ポリマーのクラスのものである。本発明の組成物は、水溶性又は水分散性ポリマーを使用する。本発明の組成物は、ノニオン(中性及び/又は非イオン化)、アニオン及び/又はカチオンのポリマー、及びこれらの混合物を使用する。適当なアニオンのポリマーは、溶剤中で少なくとも一部分がアニオンであり、溶剤中で負電荷を担持し、又は溶剤中で少なくとも一部分又は全部が中性化し、少なくとも一部分または全部がアニオンであるイオン化可能なグループを有するものを含む。適当なカチオンのポリマーは、イオン化可能(陽子を付加可能)なポリマーと、溶剤中で永久的なカチオンのグループ(永久的な正電荷を担持する)とを含む。本発明の組成物は、親水性のポリマー、疎水性のポリマー、又は親水性及び疎水性のモノマーのモイアティを有する性質を示すポリマーを使用し得る。適当な親水性のポリマーは、共有結合ではなく、表面に付着し、表面に吸収されるものである。適当なポリマーは、例えば、アクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミドのポリマー及びコポリマー、モノマー及びコモノマーを含む。モノマーは、置換及び/又は非置換第四アンモニウムグループ及び/又は表面に対する永続性を与える両性グループを含み、コモノマーは、水吸収性を与えるものであり、例えば、アクリリックアシッド及び他のアクリレート塩、スルホネート、ベタン及びエチレンオキシドである。水溶性又は水分散性のカチオンのポリマーは、これらの電荷消散効果、帯電防止、表面潤滑及び潜在的な軟化に適する。
【0057】
水溶性又は水分散性のカチオンのコポリマーの人工的製造に関し、第一のモノマー(永久的カチオン電荷を有し、又はカチオン電荷を形成できる)のレベルは、コポリマーの、典型的に3モル%〜80モル%の間、好適に10モル%〜60モル%の間の範囲にある。第二のモノマー(組成物にアニオン電荷を形成できるアシディック(acidic)又は酸性のモノマー)のレベルは、存在させる場合、コポリマーの、典型的に3モル%〜80モル%の間、好適に10モル%〜60モル%の間の範囲にある。第三のモノマー(無電荷の親水性のグループを有する)のレベルは、存在させる場合、コポリマーの、典型的に3モル%〜80モル%の間、好適に10モル%〜60モル%の間の範囲にある。無電荷の疎水性のモノマーのレベルは、存在させる場合、コポリマーの、約50モル%以下、好適に10モル%以下の範囲にある。第二のモノマーに対する第一のモノマーのモル比は、典型的に19:1〜1:10、好適に9:1〜1:6の範囲にある。第三のモノマーに対する第一のモノマーのモル比は、典型的に4:1〜1:4、好適に2:1〜1:2の範囲にある。
【0058】
コポリマーの平均分子量は、典型的に約5,000〜約10,000,000の範囲にあり、適当な分子量の範囲は、ポリマーの組成物(ただし、分子量は、コポリマーが25℃の蒸留水で少なくとも0.01重量%だけ水に可溶又は水に分散可能である)に依存する。
【0059】
永久的なカチオンのモノマーは、これらに限定されないが、例えば、置換アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリレート及びメタクリレートの第四アンモニウム塩(例えば、トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート、トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミド、トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート、トリメチルアンモニウムプロピルアクリルアミド、2−ビニルN−アルキル第四ピリジニウム、4−ビニルN−アルキル第四ピリジウム、4−ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム、2−ビニルピペリジニウム、4−ビニルピペリジニウム、3−アルキル1−ビニルイミダゾリウム、ジアリルジメチルアンモニウム、及び内部のカチオンのモノマーのイオンのクラス(非特許文献1を参照))を含む。このクラスは、コ−ポリエチレンイミン、コ−ポリエトキシレート化エチレンイミン及びコポリ第四エトキシレート化エチレンイミンを含み、さらに、非特許文献2に記載されるようなコ−ポリ[(ジメチルイミノ)トリメチレン(ジメチルイミノ)ヘキサメチレンジソルト]、コ−ポリ[(ジエチルイミノ)トリメチレン(ジメチルイミノ)トリメチレンジソルト]、コ−ポリ[(ジメチルイミノ)2−ヒドロキシプロピルソルト]、及びコ−ポリクオーターニウム(co-polyquarternium)−18を含む。他のカチオンのモノマーは、コ−ポリ−l−[3−メチル−4−(ビニル−ベンジルオキシ)フェニル]テトラヒドロチオフェニウムクロリドのようなカチオンのスルホニウム塩を含むものを含む。特に適当なモノマーは、メタクリルアミドのモノ−及びジ−第四誘導体である。カチオンのコ−モノマーのカウンターイオンは、例えば、塩化物、臭化物、イオダイド、水酸化物、ホスフェート、スルフェート、ヒドロスルフェート、エチルスルフェート、メチルスルフェート、フォルメート(formate)及びアセテートから選択できる。
【0060】
プロトネーション(protonation)のカチオンであるモノマーは、これらに限定されないが、例えば、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,Nジ−イソプロピルアクリルアミド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリドン、エチルエネイミン、ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチルエネトリアミン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリル−アミド、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピペリジン、4−ビニルピペリジン、ビニルアミン、ジアリルアミン、メチルジアリルアミン、ビニルオキサゾリドン、ビニルメチオキサゾリドン及びビニルカプロラクトンを含む。
【0061】
プロトネーションのカチオンであるモノマーは、典型的に、pH2〜pH11の範囲の部分にわたる正電荷を含む。このような適当なモノマーは、非特許文献3に記載されている。付加的なモノマーは、非特許文献2及び4に記載されている。このようなモノマーの第三のソースは、非特許文献5に記載されている。
【0062】
組成物でアニオンの電荷を形成することができる酸性のモノマーは、これらに限定されないが、例えば、アクリリックアシッド、メタクリリックアシッド、エタクリリックアシッド、ジメチルアクリリックアシッド、マレイックアンヒドライド、スクシニックアンヒドライド、ビニルスルホネート、シアノアクリリックアシッド、メチレンマロニックアシッド、ビニルアセチックアシッド、アリエウアセチックアシッド、エチリジンアセチックアシッド、プロピリジンアセチックアシッド、クロトニックアシッド、フマリックアシッド、イタコニックアシッド、ソルビックアシッド、アンゲリックアシッド、シンナミックアシッド、スチリルアクリックアシッド、シトラコニックアシッド、グルタコニックアシッド、アコニチックアシッド、フェニルアクリリックアシッド、アクリルオキシプロピオニックアシッド、シトラコニックアシッド、ビニルベンゾニックアシッド、N−ビニルスクシナミジックアシッド、メサコニックアシッド、メタクロイルアラニン、アクリルオイルヒドロキシグリシン、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、及びスルホエチルアクリレートを含む。また、酸性のモノマーは、例えば、スチレンスルホニックアシッド、2−メタクリルオイルオキシメタン−1−スルホニックアシッド、3−メタクリルオイルオキシプロパン−1−スルホニックアシッド、3−(ビニルオキシ)プロパン−1−スルホニックアシッド、エチレンスルホニックアシッド、ビニルスルホニックアシッド、4−ビニルフェニルスルフリックアシッド、エチレンホスホニックアシッド、及びビニルホスホリックアシッドを含む。適当なモノマーは、アクリリックアシッド、メタクリリックアシッド及びマレイックアシッドを含む。本発明に有用なコポリマーは、上記の酸性のモノマーを含み、さらに、アルカリ金属、アルカリン土金属、及びそのアンモニウム塩を含む。
【0063】
無電荷の損水性のグループを有するモノマーは、これらに限定されないが、例えば、ビニルアルコール、ビニルアセテート、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドを含む。また、ヒドロキシアルキルアクリレートエステル、アルコールエトキシレートエステル、アルキルポリグリコシドエステル、及びアクリリック及びメタクリリックアシッドのポリエチレングリコールエステルのようなモノマーの親水性のエステルも適当である。
【0064】
最後に、無電荷の疎水性のモノマーは、これらに限定されないが、例えば、アクリリックアシッド及びメタクリリックアシッドのC1−C4アルキルエステルを含む。
【0065】
適当なコポリマーは、所望のモノマーを共重合することによって形成される。在来の重合技術を使用できる。このような技術は、例えば、溶液、懸濁、分散又はエマルジョン重合を含む。調製方法は、例えば、重合メディアからコポリマーの沈殿又は逆懸濁重合によるものである(モノマーは適当な溶剤中に分散される)。コポリマーを調製する際に使用されるモノマーは、同質の溶液を形成するために、水溶性のもの又は重合メディアに十分に可溶なものであり得る。これらは、水溶性又は水分散性のポリマーを形成するために重合される。コポリマーは、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、及び置換アクリルアミド及びメタクリルアミドを含み、さらに、そのアクリリック及びメタクリリックアシッド及びエステルを含む。これらコポリマーの適当な人工製造方法が、例えば、非特許文献6に記載されている。
【0066】
広がり性(シート化)とムラ防止の利点を与える他のポリマーは、例えば、アミノキシドの親水性のグループを含むポリマーである。スルホネート、ピロリドン及び/又はカルボキシレートグループのような他の親水性のグループを含むポリマーも使用できる。所望のポリ−スルホネートポリマーは、例えば、ポリビニルスルホネートを含み、また、Monomer-Polymer Dajac(1675 Bustleton Pike, Feasterville, Pa. 19053)によって市販されているもののようなポリスチレンスルホネートを含む。典型的な化学式は、[CH(CSONa)−CH−CH(C)−CHである。ここで、nは、異化で説明するように、適当な分子量を与える数である。
【0067】
典型的な分子量は、約10,000〜約1,000,000、好適に約200,000〜約700,000である。ピロリドンの効用を含むポリマーは、例えば、ポリビニルピロリドン、第四ピロリドン誘導体(例えば、Gafquat 755N(International Specialty Products))、及びピロリドンを含むコポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(ISPから入手可能)、及びポリビニルピロリドン/アクリレート(BASFから入手可能))を含む。親水性のグループ、及び多くのエーテルリンケージを含むポリマーも含むカチオンの材料を含む他の材料が、永続性及び親水性を与える。カチオンの材料は、カチオンのシュガー及び/又はスターチ誘導体を含み、エチレノキシドとポリプロピレンオキシドの混合物をベースとした典型的なブロックコポリマー洗浄界面活性剤は、ポリエーテル材料を代表するものである。しかし、ポリエーテル材料は、永続性が低い。
【0068】
水溶性のアミノキシドモイアティを含むポリマーも適当である。アミンオキシドグループの部分正電荷が、ポリマーを表面サブストレートの表面に接着するように作用して、水をより明確に“シート化” すると考えられる。ポリマーがより良い“シート化”を促進するために、より高い分子材料が適当である。分子量を増大させると、アミノキシドをベースとしたポリマーの効率及び効果が向上する。本発明に適したポリマーは、少なくとも一つのN-オキシドグループを含む一つ又はそれ以上のモノマーのユニットを有し得る。少なくとも約10%、好適には約50%以上、より好適には約90%以上の、前記ポリマーを形成する前記モノマーが、アミノキシドグループを含む。これらポリマーは、一般的な化学式P(B)で示され、ここで、Pは、ポリマーのバックボーンを形成するように付着するホモ重合可能及び共重合可能なモイアティから選択される。好適に、ビニルモイアティであり、例えば、C(R)2=C(R)2である。ここで、Rっは、H、C1−C12、好適にC1−C4アルキル(エン(ene))、C6−C12アリル(エン)及び/又はBである。Bは、置換及び非置換の線状及び環状C1−C12アルキル、C1−C12アルキレン、C1−C12ヘテロサイクリック、アロマチックC6−C12グループから選択されるモイアティである。前記Bモイアティのうちの少なくとも一つは、少なくとも一つのアミンオキシドグループを有する。uは、アミノキシドグループを含む少なくとも約10%(上限約90%)のモノマーを与える数から選択される。tは、ポリマーの平均分子量が約2,000〜約500,000、好適に約5,000〜約250,000、より好適に約7,500〜約200、000となるような数値である。ポリマーは、また、例えば、ポリ(4−ビニルピリジンN−オキシド)ポリマー(PVNO)を含む。このポリマーの平均分子量は、約2,000〜約500,000、好適に約5,000〜約400,000、より好適に約7,500〜約300,000である。一般に、より高い分子量のポリマーが適当である。より高い分子量のポリマーは、より低いレベルのポリマーの使用を可能にし、本発明の組成物による表面のクリーニングに利便性を与える。本発明のポリ−アミンオキシドの分子量をより低くするのは、より高い分子量のポリマーを製造するのに困難性が増大するからである。
【0069】
本発明の水溶性ポリマーとして使用できるホモポリマー及びコポリマーは、これらに限定されないが、例えば、アジピックアシッド/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー;アジピックアシッド/エポキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー;ポリビニルアルコール;メタクリルオイルエチルベタイン/メタクリレートポリマー;エチルアクリレート/メチルメタクリレート/メタクリリックアシッド/アクリリックアシッドポリマー;ポリアミン樹脂;ポリ第四アミン樹脂;ポリ(エテニルホルムアミド);ポリ(ビニルアミン)ヒドロクロリド;ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミン);ポリ(ビニル−コ−ビニルアミン);ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミンヒドロクロリド);及びポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアアミンヒドロクロリド)を含む。変形的に、前記コポリマー及び/又はホモポリマーは、アジピックアシッド/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー;ポリ(ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート);ポリビニルアルコール;エチルアクリレート/メチルメタクリレート/エタクリリックアシッド/アクリリックアシッドコポリマー;メタクリルオイルエチルバタイン/メタクリレートコポリマー;ポリ第四アミン樹脂;ポリ(エテニル−ホルムアミド);ポリ(ビニルアミン)ヒドロクロリド;ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミン);ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミン);ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミンヒドロクロリド);及びポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミンヒドロクロリド)からなるグループから選択される。
【0070】
本発明に有用なポリマーは、親水性のモノマーのコポリマーからなるグループから選択できる。ポリマーは、線状、ランダム又はブロックポリマー、及びその混合物である。用語“親水性”は、水と少なくとも幾らかの相性を有する標準的な意味で用いている。コポリマーを含むモノマーユニット及びポリマー材料に関連して使用しているように、“親水性”は、実質的に水に溶解可能又は水に分散可能であることを意味する。ここで、“実質的に水に溶解可能”又は“実質的に水に分散可能”は、約0.0001重量%又はそれ以上の濃度で、25℃で、蒸留水(又はこれと同等の水)に溶解可能又は分散可能である材料である。用語“溶解”、“溶解性”、“分散可能”などは、当業者には理解できるように、同質の溶液を形成するために、水及び/又は他の溶剤又はその混合液に溶解又は分散できるモノマー又はポリマーの最大濃度に対応する。
【0071】
有用な親水性のモノマーは、これらに限定されないが、アクリリックアシッド、メタクリリックアシッド、クロトニックアシッド、マレイックアシッド及びその半エステル、イタコニックアシッドのような不飽和有機モノ−及びポリカルボキシリックアシッド;ビニルアルコール、アリルアルコールのような不飽和アルコール;ビニルカプロラクトン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾールのような極性ビニルヘテロサイクリック;ビニルアミン;ビニルスルホネート;アクリルアミド(例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド)のような不飽和アミド;ヒドロキシエチルメタクリレート;ジメチルアミノエチルメタクリレート;上記したアシッド及びアミンの塩;等及びその混合物である。親水性のモノマーは、例えば、アクリリックアシッド、メタクリリックアシッド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、及びその混合物である。
【0072】
ポリカルボキシレートポリマーは、モノマー(少なくとも幾つかはカルボキシルの機能を含む)の重合により形成されるものである。共通的なモノマーは、アクリリックアシッド、マレイックアシッド、エチレン、ビニルピロリドン、メタクリリックアシッド、メタクリルオイルエチルベタイン等を含む。永続性のためのポリマーは、例えば、より高い分子量を有するものである。例えば、約10,000以下の分子量を有するポリアクリリックアシッドは、特に永続性がなく、よって、より高いレベルで約1000へ低下した分子量が幾らかの結果を与えるが、本発明の組成物で処理面を三回繰り返して濡らすことのできる親水性を与えないのが通常である。一般に、ポリマーは、約10,000以上の分子量を有するべきである。また、高分子量のポリマー(例えば、約10,000,000以上の分子量を有するもの)は、調製が困難であり、ムラ防止効果が、低分子量ポリマーよりも劣ることがわかった。したがって、分子量は、通常(特に、ポリアクリレートでは)、約1,000〜約10,000,000、好適に約5,000〜5,000,000、より好適に約10,000〜約2,500,000、さらに好適に約20,000〜約1,000,000の範囲にある。
【0073】
本発明に使用するポリマーは、これらに限定されないが、例えば、ポリ(ビニルピロリドン/アクリリックアシッド)(“Acrylidone”(登録商標)、ISP社)、及びポリ(アクリリックアシッド)(“Accumer”(登録商標)、Rohm & Haas社)を含む。他の適当な材料は、スルホネート化ポリスチレンポリマー(“Versaflex”(登録商標)、特に“Versaflex 7000”、National Search and Chemical Company)を含む。
【0074】
適当なポリマーは、少なくとも一つのアクリレートモノマーを含む水溶性及び水分散性のポリアクリレートポリマー及びコポリマー、少なくとも一つのアクリレートモノマーを含む水膨張性及びアルカリ膨張性のポリアクリレートポリマー、少なくとも一つのポリアルケニルポリエーテルモノマーでクロスリンクした非線状ポリアクリレートポリマー、成膜及び水膨張性の不溶性のポリアクリレートポリマー、少なくとも一つの疎水性のモノマーを含む疎水性の変性クロスリンクポリアクリレートポリマー及びコポリマー、少なくとも一つのアクリレートモノマーを含む水分散結合性及び非結合性のポリアクリレートポリマー及びコポリマー、及びその混合物からなるグループから選択され得る。付加的な適当なポリマーには、そのコポリマー又は誘導体が、
ポリビニルアルコール、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリビニルアセテート、ポリカルボキシリックアシッド及び塩、ポリアミノアシッド又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイック/アクリリックアシッドのコポリマー、スターチ及びゲラチンを含むポリサクチャリド、ケラジーン(carrageen)及びキサンタンのような天然ガムから選択される。また、ポリマーは、例えば、ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートから選択される。また、適当なポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、キサンタンガム及びスターチから選択される。ポリマーは、約1000〜1,000,000、好適に10,000〜300,000、より好適に15,000〜200,000、さらに好適に20,000〜150,000の平均分子量を有する。
【0075】
また、ポリマーをブレンドした組成物も有用である。例えば、加水分解的に分解可能で水溶性のポリマーのブレンド(例えば、材料が水溶性又は水分散性である場合、典型的に1重量%〜35重量%のポリラクチドと約65重量%〜99重量%のポリビニルアルコールを混合することによって得られるポリラクチド及びポリビニルアルコール)からなるブレンドである。
【0076】
一般に、天然ポリマー及び誘導天然ポリマーが、レオロジー変性剤として使用され得る。本発明に使用するのに適した天然ポリマー及び誘導天然ポリマーは、これらに限定されないが、例えば、スクシノグリカン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースのような置換セルロース材料を含むポリサクチャリドポリマー、及びキサンタンガム、グアーガム、ロクストビーンガム、トラガカンスガム、カラジーンガム又はその誘導体のような天然に発生したポリサクチャリドポリマーを含む。また、適当なポリペプチド及びプロテインは、これらに限定されないが、例えば、ペプチドグリカンなどのようなペプチドコポリマーと同様、ゲラチン及びゲラチン誘導体、ペプチン、ペプトンなどである。
【0077】
レオロジー変性剤として使用するのに適当なものは、コロイド及びナノ粒子を含む細かい粒状添加剤の形態にある無機濃化剤である。このような無機濃化剤は、これらに限定されないが、例えば、天然粘土、シリカ、ゼオライト、細かく粉砕した金属酸化物、細かく粉砕した無機ミネラル及びこのような材料のナノ粒子、及びこれら混合物のような材料である。また、例えば、ヒュームドシリカ、シラン化シリカ、疎水性シリカなどのような誘導無機濃化剤も含まれる。金属酸化物は、これらに限定されないが、例えば、アルカリ金属、アルカリン土金属、グループIIA、IVB、VB、VIIB、VIII、IB、IIB、IIA及びIVAピリオディックグループのトランジッション金属の酸化物を含む。
【0078】
適当な実施例では、レオロジー変性剤は、本発明の組成物の、0.0001重量%〜約50重量%、好適に、0.001重量%〜約10重量%、より好適に0.01重量%〜約5重量%の範囲にある。
【0079】
(溶剤)
溶剤は、汚れ、グリース及び処理面から除去されるべき他の汚れの除去を補助するために、選択的に、本発明の組成物に含まれ得るものである。本発明の組成物に使用される特定的な溶剤は、特定的なエンドユーズ(end use)及び処理面のタイプに従って選択され得る。また、溶剤は、本発明の組成物の成分の分離を防止するため、紫外線(UV)吸収剤、芳香剤、香料などのような非水溶性又は水に溶け難いアジュバント(又は助剤)の溶解を補助するように働く。適当な溶剤は、親水性及び疎水性の両方の化合物を含み、一般に、水溶性、水混和性の溶剤、及び非水溶性、非水混和性の化合物を含む。任意の溶剤の混合液が、本発明の組成物に選択的に使用できる。
【0080】
適当な有機溶剤は、これらに限定されないが、C1−C6アルカノール及びC1−C6ジオールのようなモノヒドリックアルコール及びポリヒドリックアルコール、アルキレングリコールのC1−C10アルキルエーテルのようなアルキレングリコール、C3−C24アルキレングリコールエーテルのようなグリコールエーテル、ポリアルキレングリコール、短鎖カルボキシリックアシッド、短鎖エステル、イソパラフィニックヒドロカーボン、ミネラルスピリット、アルキルアロマチック、テルペン、テルペン誘導体、テルペノイド、テルペノイド誘導体、ホルムアルデヒド、及びピロリドンを含む。アルカノールは、これらに限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、及びそのアイソマーを含むモノヒドリックアルコールである。ジオールは、これらに限定されないが、メチレン、エチレン、プロピレン及びブチレングリコールである。アルキレングリコールエーテルは、これらに限定されないが、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、ジ−又はトリ−ポリプロピレングリコールメチル又はエチル又はプロピル又はブチルエーテル、グリコールエーテルのアセテート及びプロピオネートエーテルを含む。短鎖カルボキシリックアシッドは、これらに限定されないが、アセチックアシッド、グリコリックアシッド、ラクチックアシッド、及びプロピオニックアシッドを含む。短鎖エステルは、これらに限定されないが、グリコールアセテート、及び環状又は線状揮発性メチルシロキサンを含む。イソパラフィニックヒドロカーボン、ミネラルスピリット、アルキルアロマチック、テルペノイド、テルペノイド誘導体、テルペン及びテルペン誘導体のような非水溶性溶剤を、使用時に、水溶性の溶剤と混合できる。
【0081】
0.1mmHg(20℃)以下の蒸気圧を有する有機溶剤は、これらに限定されないが、例えば、
ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールt−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールブチルエーテルアセテートを含む(全て、ARCO Chemical Companyから入手可能)。
【0082】
溶剤を使用する場合、溶剤は、0.001重量%〜10重量%、好適に0.01重量%〜10重量%、より好適に1重量%〜4重量%のレベルで選択的に存在する。
【0083】
(アルカリ性ソース)
本発明の組成物は、アルカリ性ソースを含み得る。アルカリ性ソースは、界面活性剤の効果を増大し、組成物のクリーニング効果を増大させるものである。アルカリ性ソースは、石鹸混和剤、緩衝剤及び/又はpH調整剤であり、これらは、本発明の組成物において、水軟化剤及び隔離剤としての機能も有し得る。石鹸混和剤、緩衝剤及びpH調整剤は、単独又は混合して使用でき、また、本発明の組成物のpHを調節するために、それらの適当な結合アシッド及び/又は結合塩の形態又は組合せで使用できる。
【0084】
様々な石鹸混和剤又は緩衝剤が使用でき、石鹸混和剤又は緩衝剤は、これらに限定されないが、ホスフェート−シリケート化合物、ゼオライト、アルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウムポリアセテート、ニトリロトリアセチックアシッドのトリアルカリ塩、カルボキシレート、ポリカルボキシレート、カルボネート、バイカルボネート、ポリホスフェート、アミノポリカルボキシレート、ポリヒドロキシスルホネート、及びスターチ誘導体である。石鹸混和剤又は緩衝剤は、また、ポリアセテート及びポリカルボキシレートも含むことができる。ポリアセテート及びポリカルボキシレート化合物は、これらに限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、及びエチレンジアミンテトラアセチックアシッド、エチレンジアミントリアセチックアシッド、エチレンジアミンテトラプロピオニックアシッド、ジエチレントリアミンペンタアセチックアシッド、ニトリロトリアセチックアシッド、オキシジスクシニックアシッド、イミノジスクシニックアシッド、メリチックアシッド、ポリアクリリックアシッド及びコポリマーベンゼンポリカルボキシリックアシッド、グルコニックアシッド、スルファミックアシッド、オキサリックアシッド、ホスホリックアシッド、ホスホニックアシッド、有機ホスホニックアシッド、アセチックアシッド及びシトリックアシッドの置換アンモニウム塩を含む。これら石鹸混和剤又は緩衝剤は、また、水素イオンの形態で部分的又は全体的に存在し得る。
【0085】
石鹸混和剤は、EDTAのナトリウム及び/又はカリウム塩及び置換アンモニウム塩を含む。置換アンモニウム塩は、これらに限定されないが、メチルアミン、ジメチルアミン、ブチルアミン、ブチレンジアミン、プロピルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、エチレンジアミンテトラアセチックアシッド及びプロパノールアミンのアンモニウム塩を含む。
【0086】
緩衝剤及びpH調整剤は、使用する場合、これらに限定されないが、有機アシッド、ミネラルアシッド、シリケートのアルカリ金属及びアルカリン土塩、メタシリケート、ポリシリケート、ボラート(borate)、ヒドロキシド、カルボネート、カルボメート、ホスフェート、ポリホスフェート、ピロホスフェート、トリホスフェート、テトラホスフェート、アンモニア、ヒドロキシド、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリエタノールアミン、及び2−アミノ−2メチルプロパノールを含む。本発明の組成物に適した緩衝剤は、窒素含有材料である。モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン及びトリアルカノールアミンのような低アルコールアミン又はリシンのようなアミノ酸を例として挙げることができる。適当なアルカノールアミンは、例えば、モノ−、ジ−及びトリ−エタノールアミンを含む。他の適当な窒素含有緩衝剤は、
トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパノール、ジナトリウムグルタミン、N−メチルジエタノールアミノ、2−ジメタノールアミノ−2−メチルプロパノール(DMAMP)、1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサン、1,3−ジアミノ−プロパノールN,N’−テトラ−メチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(ビシン)及びN−トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(トリシン)である。他の適当な緩衝剤は、アンモニウムカルボメート、シトリックアシッド、アセチックアシッドを含む。上記の任意のものの混合物も使用できる。有用な無機緩衝剤/アルカリ性ソースは、アンモニア、アルカリ金属カルボネート及びアルカリ金属ホスフェート(例えば、炭酸ナトリウム、ナトリウムポリホスフェート)を含む。他の緩衝剤については、特許文献9を参照。他の適当なpH調整剤は、ナトリウム又はカリウムヒドロキシドを含む。
【0087】
アルカリ性ソース、石鹸混和剤、緩衝剤又はpH調整剤は、使用する場合、本発明の組成物の、少なくとも約0.001重量%、典型的に約0.01〜5重量%の範囲にある。変形的に、石鹸混和剤、緩衝剤又はpH調整剤は、約0.01重量%〜2重量%含まれる。
【0088】
(助剤)
本発明の組成物は、一つ又はそれ以上のクリーニング剤、クリーニング助剤、保護剤、キレート化剤、石鹸混和剤、共溶剤、共界面活性剤、防錆剤、消泡剤、泡抑制剤、表面変性剤、pH調整剤、pH緩衝剤、湿潤剤、防汚剤、ワックス、樹脂、研磨剤、研磨粒子、コロイド安定剤、シリコン、潤滑剤、防臭剤、香料、芳香剤、ブライトナー、蛍光ホワイトニング剤、紫外線(UV)吸収剤、UV散乱剤、励起状態抑止剤、抗酸化剤、酸素抑止剤、漂白剤、電解液、染色剤、フェーズ安定剤、乳化剤、濃化剤、デフォーム(defoam)剤、向水性物質、曇点変更剤、殺虫剤、防腐剤、及びその混合物のような助剤を選択的にさらに含み得る。
【0089】
これら選択的な一つ又はそれ以上の助剤は、本発明の実施例で使用され、本発明の組成物に対して、より高いクリーニング及び保護機能を与えている。
【0090】
これら一つ又はそれ以上の選択的な助剤は、使用する場合、個々に、本発明の組成物の、0.0001重量%〜約10重量%、好適に、0.001重量%〜約5重量%、より好適に0.01重量%〜約1重量%の範囲にある。
【0091】
(使用方法)
本発明の組成物は、一般に、これらに限定されないが、例えば、自動車、トラック、航空機、オートバイ、ボート、マリンビークル、トレーラー、娯楽用ビークル、ジェットスキー、スノーモービル、自転車、トラクター及びスクーターを含むビークルの外面を処理及びクリーニングするのに使用される。本発明の組成物は、様々な表面材料、すなわち、
金属、ペイント表面、透明コート(coat)面、プラスチック、グラスファイバー、ゴム、ビニル、木材、アルミニウム、陽極酸化して薄い保護膜を形成したアルミニウム(すなわち、アノダイズド(anodized)アルミニウム)、ステンレス鋼、エラストマー、ガラス、クローム、タイヤ、ホイール、ホイールカバー、防水シート、ビークルカバー、風防ガラス、及びその組合せを含む(これらに限定されない)構成材料の処理及びクリーニングに使用するのに適している。
【0092】
一つの実施例では、本発明の組成物は、汚れている外面又は汚れている材料の表面に直接適用され得る。変形的に、他の実施例では、本発明の組成物は、これらに限定されないが、例えば、スポンジ、ワイパー、タオル、ゴムぞうきん、吸収布、フォーム(foam)、シャミ(shami)、又は同様の担持体又はその組合せを使用するツールを含む適用器具に適用され得る。これら両方の使用方法では、本発明の組成物の垂直粘着度パラメーターは、所望の場所に適用した組成物を実質的に維持させるのに十分なものである。本発明の組成物が適用器具に適用され、次に汚れ外面又は汚れ材料表面に適用される実施例では、適用される本発明の組成物の垂直粘着度パラメーターは、所望の場所に適用した組成物を実質的に維持させるのに十分なものである。他の実施例では、除去可能な汚れを除去するために、汚れ表面が水でリンスされ、次に、この濡れ表面に本発明の組成物が適用される。ここで、前記本発明の組成物は、前記の濡れた垂直表面上に、適用した組成物を実質的に維持させるのに十分な垂直粘着度パラメーターを示す。
【0093】
(適用手段)
本発明の組成物は、
圧縮(又は、絞出し)手段、スプレー、ポンプ又は圧縮供給手段、エアロゾル供給手段による直接的な適用を含む様々な手段によってターゲット表面に適用され得る。従来技術で既知の適用手段が、1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを有する本発明の組成物を供給するのに一般的に許容される。
【0094】
(圧縮供給)
本発明の組成物は、圧縮供給パッケージの手段によって適切に供給される。この手段は、従来技術で共通的なものであり、液体石鹸のようなクリーニング材料を供給するために使用されるものである。このような圧縮供給パッケージにより、本発明の組成物を汚れた被処理面に直接的に適用できる。適当な圧縮供給パッケージは、一般に、本発明の組成物を貯蔵し保持する可撓性及び/又は変形可能な容器と組み合わせた供給クロージャを含み、容器を逆さまにし、圧縮して(絞って)、供給オリフィスを通じて内容物を供給する。許容できる容器は、多量の液体を収容し、多くの供給の使用に適した半剛性の可撓性の容器を含む。また、一つの使用又は幾つかの使用に適した少量の液体を収容するのに一般的に使用されるポーチ又はより可撓な容器も許容できる。一般に、圧力(一般に手による圧力)を加えて内部の液体に作用させ、効果的に供給するような幾つかのやり方で容器が変形する圧縮供給用の任意のタイプの容器が使用され得る。剛性及び低可撓性の容器も、容器内の内容物の流れを誘発し又は内容物に圧力を加える他の手段がある場合に、適切に使用できる。容器は、所望の可撓性及び/又は剛性を示す任意の適当な材料からなる。許容される適当な構成材料は、例えば、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリビニルクロリド、使用後のリサイクル樹脂、及びその混合物を含む。リサイクル樹脂(PCR:post consumer recycled resin)は、プラスチックリサイクルプロセスにより一般的に不確定の組成物(ただし、融点、延性、色及び純度のような物理的性質及び良好な取扱性を示し、新しい物品に使用できる)を混合した上記のタイプの混合樹脂である。一般に、リサイクル樹脂を使用するとき、非リサイクルポリマー及び/又は樹脂であるバージンのものと混合され、最終的な構成材料は、少なめのリサイクル樹脂を有し、一般に、PCR含有量が焼く30%以下の組成物となる。
【0095】
典型的な供給クロージャは、容器に内容物を封入(シール)する働きを有し、また要求に応じて液体内容物を供給するために開閉自在となっている。このような供給クロージャは、従来技術で既知のものであり、これらに限定されないが、押(push)/引(pull)取付具、フリップトップ(flip top)、スナップキャップ(snap cap)、スクリューキャップ、ノズルなどを含む。要求に応じて本発明の組成物を供給及び流し出すのに適したサイズ(つまり、十分な内径)の供給オリフィスを有する以外に、本発明で使用する供給クロージャの選択に制限は無い。一般に、オリフィスのサイズ(内径)は、約1mm〜10mmの範囲にあれば十分であるが、他のサイズ又は複数の小さいサイズのオリフィスを使用してもよい。本発明の実施例では、セルフクロージング式(手で開閉するタイプ)(self-closing)の可撓性又は弾性要素を使用する供給クロージャが、使用に適している。セルフクロージング(self-closing)式のクロージャは、要求に応じて本発明の組成物を容易に供給でき、圧力の適用を止めると容器からの材料の流れ出しを一時的に停止できる。適当なセルフクロージング式又はセルフシーリング(self-sealing)式のクロージャは、特許文献10〜20に記載されている。また、弾性(つまり、変形可能で復元可能)材料からなるノズルが適している。弾性材料は、これらに限定されないが、ゴム、シリコン、シリコンゴム、フルオロシリコン、アクリリックシリコンなどを含む。使用に適したゴムポリマーは、例えば、天然及び合成ゴム、特に、ポリイソプレン又は天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソブチレン及びポリウレタンのような従来技術で既知のものを含む。シリコン及びシリコンゴムエラストマーに使用されるポリマーは、構造式(R)SiO−[RSiO][RSiO]−SiO−(R)からなるものである。ここで、R、R、R、Rは、それぞれ、個別的に、−OH、−CH=CH、−CH、又は他のアルキルまたはアリルグループであり、重合度(DP)は、xとyの合計である。高濃度シリコンゴムエラストマーにおいて、DPは、典型的に、5000〜10,000の範囲にある。よって、高濃度シリコンゴムエラストマーの製造に使用されるポリマー(シリコンガムとして従来技術で既知のものも)の分子量は、350,000〜5,000,000又はそれ以上の範囲にある。これらエラストマーのフォーミュレーションに使用されるポリマーシステムは、単一のポリマー種、又は異なった機能性又は分子量を有するポリマーのブレンドである。ポリマーは、エラストマー製品に特定的な性能を与えるように選択される。多くの製造業者が、補強充填剤を使用して、エラストマー製品に強度を付加している。典型的に、充填剤は、沈殿シリカの使用が近年増大しているが、アモルファスヒュームドシリカである。標準的な充填剤の粒子サイズは、通常、直径5nm〜20nmの範囲にある。充填剤を含む及び含まないシリコネラストマーは、本発明のノズル供給手段の一つの実施例に使用される弾性のズルの構成材料に適している。
【0096】
(スプレー供給)
本発明の組成物は、ターゲット表面上に直接スプレーでき、したがって、スプレー供給器内に収容できる。スプレー供給器は、従来技術で既知のように、液体を噴霧させるための任意の手動噴霧手段である(例えば、トリガータイプ、ポンプタイプ、電気式スプレー、水圧ノズル、ソニックネビュライザー、高圧のズル、ノンエアロゾル自己加圧式及びエアロゾルタイプのスプレー手段)。自動噴霧手段も使用できる。このタイプの自動手段は、駆動(加圧)手段をコンプレッサーに置き換えた以外は、手動噴霧手段と同様である。
【0097】
スプレー供給器は、エアロゾル供給器であり得る。エアロゾル供給器は、エアロゾル容器を作製するのに使用される任意の在来の材料からなる容器を含む。この供給器は、約5p.s.i.g〜約120p.s.i.g、好適に約10p.s.i.g〜約100p.s.i.gの範囲の内圧に耐えることのできるものでなければならない。この供給器に要求される一つの重要な点は、供給器に収容されている本発明の組成物を連続的なストリーム又は連続的な噴霧の形態で供給できるバルブ部材を付設する点である。エアロゾル供給器は、加圧シール容器を使用し、本発明の組成物は、圧力を加えて、この容器からアクチュエーター/バルブ組立体を通じて供給される。エアロゾル供給器は、加圧手段として既知のガス状の成分により加圧される。エアロゾルスプレー供給器について、特許文献21、22により詳細に説明されている。
【0098】
変形的な一つの実施例では、スプレー供給器は、回旋状のライナーと弾性スリーブを有する自己加圧式のノンエアロゾル容器である。この自己加圧式の供給器は、ライナー/スリーブ組立体を含み、本質的に円筒形の弾性スリーブ内に、薄く可撓な放射方向に拡張可能な回旋状のプラスチック製のライナー(厚さ約0.010インチ〜約0.020インチ)がある。このライナー/スリーブは、十分な量の臭気吸収流体製品を保持でき、この製品を供給できる。自己加圧式スプレー供給器が、特許文献23、24により詳細に説明されている。
【0099】
他のタイプのエアロゾルスプレー供給器は、特許文献25に開示されているように、加圧手段(通常、圧縮空気又は窒素)と本発明の組成物とをバリアーで分離するものである。このような供給器は、EP Spray Systems社(ニューヨーク州イースト・ハノーバー)から入手可能である。
【0100】
本発明の他の実施例では、スプレー供給器は、ノンエアロゾル(non-aerosol)の手動噴霧式のポンプスプレー供給器である。このポンプスプレー供給器は、容器とポンプ機構を含む。ポンプ機構は、容器上に確実にネジ止め又はスナップ止めされている。容器は、供給されるべき本発明の組成物を収容するための収容器を含む。ポンプ機構は、内側の端部に開口を有する実質的に一定の体積のポンプチャンバーを含む。ポンプチャンバー内には、その端部にピストンを有するポンプステムが配置され、ポンプチャンバー内で往復移動する。ポンプステムは、通路を有し、通路の外側の端部に出口があり、その内向き方向に配置した軸方向の入口ポートがある。
【0101】
容器とポンプ機構は、ポンプスプレー供給器を作製するのに使用される任意の在来の材料からなり、この材料は、これらに限定されないが、ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリエチレンテレフタレート;ポリエチレン、ビニルアセテート及びゴムエラストマーのブレンドを含む。他の材料として、ステンレス鋼が含まれる。商業的に入手可能な供給器が、特許文献26〜28により詳細に説明されている。
【0102】
その他の実施例では、スプレー供給器は、手動噴霧トリガー式スプレー供給器である。このトリガー式スプレー供給器は、容器とトリガーを含む。これら容器及びトリガーの両方は、トリガー式スプレー供給器を作製するのに使用される任意の在来の材料からなる。この材料は、これらに限定されないが、ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリアセタール;ポリカルボネート;ポリエチレンテレフタレート;ポリビニルクロリド;ポリスチレン;ポリエチレン、ビニルアセテート及びゴムエラストマーのブレンドを含む。他の材料として、ステンレス鋼とガラスが含まれる。トリガー式スプレー供給器は、加圧ガスを含まない。トリガー式スプレー供給器は、典型的に、液体のストリーム又は噴霧を作り出すようにノズルを通じて組成物を移動させるピストン又はベローの手段によって不定の量の本発明の組成物を作用させるものである。このトリガー式スプレー供給器は、典型的に、ピストン又はベローを有するポンプチャンバーを含み、ピストン又はベローが、トリガーに応答するリミットストロークを通じて移動して、ポンプチャンバーの体積を変化させる。このポンプチャンバー又はベローチャンバーは、供給用の製品を収集し、保持する。トリガー式スプレー供給器は、典型的に、チャンバー内の圧力に応答して、ノズルを通じて流れる流体をブロックするための出口チェックバルブを有する。ピストンタイプのトリガー式スプレーでは、トリガーを圧縮すると、これがチャンバー内の流体とスプリングに作用し、流体上の圧力が増大する。ベロースプレー供給器では、ベローを圧縮すると、この圧力が流体上で増大する。トリガー式スプレー供給器の流体圧力の増大は、上部の出口チェックバルブを開けるように作用する。上部のバルブは、渦巻き形のチャンバーを通じて製品に力を与え、ノズルを通じてストリーム又はパターンを形成して放出する。調節可能なノズルキャップが、供給される流体のパターンを変えるために使用できる。ピストン式スプレー供給器では、トリガーが解放されると、スプリングがピストンに作用して、元の位置に戻される。ベロースプレー供給器では、ベローがスプリングのように作用して、元の位置に戻される。貯蔵部からチャンバーに製品を吸引する入口バルブが開いている間、流体が出口バルブを閉じるように作用している。
【0103】
商業的に入手可能な供給器が、特許文献29〜33により詳細に開示されている。幅広のアレイのトリガー式スプレー又はフィンガーポンプスプレーが、本発明の組成物との使用に適している。このようなスプレーは、例えば、Calmar Inc.(カリフォルニア州シティー・オブ・インダストリー)、CSI(Continental Sprayers, Inc.)(ミズーリ州セント・ピーターズ)、Berry Plastics Corp.(インディアナ州エバンスビル)、又はSeaquest Dispensing社(イリノイ州キャリー)から入手可能である。
【0104】
一般に、スプレー供給器が、本発明の垂直粘着レオロジー特性に加えて幾らかの程度のせん断希釈特性も示す本発明の組成物との使用に最も適している。変形的に、スプレー供給器の通路、チャンバー、入口及び出口オリフィスのオリフィスのサイズは、適当な供給特性を与えるために、水のような希釈液に適当なサイズ、及び本発明の組成物の粘性の範囲に関して内径をほぼ大きめにした適当なサイズにできる。
【0105】
(クリーニングキット)
適当な供給手段を有する容器と本発明の組成物との組合せ、使用方法、及びビークルの汚れ表面をクリーニングするための濃縮クリーニング組成物を使用するためのインストラクションが、クリーニングキットで利便的に組み合わされる。クリーニングキットの一つの実施例では、濃縮クリーニング組成物は、圧縮可能なパッケージ内に収容されている。この圧縮可能なパッケージは、セルフシーリング弾性バルブ、オリフィス及びキャップを有し、要求に応じて濃縮クリーニング組成物を貯蔵し、供給し、ビークルの汚れ表面、又はビークルの汚れ表面に適用するための適用器具上に本発明の組成物を直接適用するためのインストラクションを有する。クリーニングキットの他の実施例では、本発明の組成物は、エアロゾル容器内にパッケージングされ、この内容物は、環境に優しい加圧剤を含み、使用のためのインストラクションを有する。このインストラクションは、意図とするターゲット表面に濃縮クリーニング組成物を直接適用する工程を含む。
【0106】
クリーニングキットのその他の実施例では、インストラクションは、本発明の濃縮クリーニング組成物の適用前に水で汚れ表面をリンスするための使用方法を有する。クリーニングキットのその他の実施例では、透明又は半透明なパッケージング材料が、本発明の組成物を保持する容器を型成形するために使用され、供給及び適用後に容器に残っている材料のレベルを容易に視覚的に確認できる。この実施例では、容器の内容物の扱いが、例えば、容器をシェイク又は逆さまにすることによりでき、この内容物が、クリーニングキットの供給オリフィス付近に位置され、液体材料の適用、特に容器の内容物を使用しきることが容易となる。その他の実施例では、可撓性の供給パッケージが使用され、パッケージ内に空気を入れずに本発明の組成物を転置でき、クリーニング組成物がオリフィスの直近に残り、使用時間にわたって連続的及び/又は繰り返して供給してパッケージ内の本発明の組成物のレベルが低減するが、クリーニング組成物は、圧力を加えると同時に放出される。
【0107】
クリーニングキットのその他の実施例では、本発明の組成物、使用とインストラクション及び供給手段は、少なくとも一つ又はそれ以上のビークルの表面を処理するのに十分なクリーニング濃縮物を収容する供給オリフィスを有する単一又は多数の使い捨て式の容器と組み合わされる。
【0108】
(結果及び論述)
(垂直粘着度パラメーター)
液体材料の垂直粘着度パラメーターは、所定条件下でテストするために利便的に選択される代表的な材料からなるテストパネルを使用し、以下の方法で決定される。代表的な材料は、透明コートブラックペイント金属テストパネル(ACT Laboratories Co.、ミシガン州ヒルスデール、Ford F-Series APR437222指定)である。テストパネルは、幅約18インチ、高さ約12インチの長方形のものであり、6つの垂直セクション(それぞれ均等に幅約3インチ、長さ12インチ)に区切られている。これら6つの垂直セクションは、マーキングペン、テープ又は同様の手段を使用して区切られており、容易にテストを行うため、単に視覚的に区切りができればよい。6つのセクションは、テストを反復して行うためのものである。テスト中、テストパネルは、その短い辺の方を水平で平坦な支持面に対して垂直となり、その長い辺がこの支持面と平行になるように配置され、テストパネルは、ほぼ垂直な面内に配置される。テストパネルは、クランプ又はフレームを使用して、パネルの前面(テスト表面)が背後側に傾くように、水平面に関して約95°(つまり、垂直面から約5°)の角度となるように位置決めされ、固定される。このように位置決めしたテストパネルのやや傾斜した前面に液体材料を適用し、接触させると、重力が作用して、テストパネルの前面に沿って流れ落ち、液体材料の垂直粘着度パラメーターのテストを行うことができる。
【0109】
液体材料は、シリンジのオリフィスとプレンジャとの間に気泡や空気が入らないように、適当なサイズのシリンジ(5又は10mm体積)内に約3mmだけ入れられ、これが適用される。複数のシリンジを使用してもよく、また同じ液体材料を繰り返して使用する同じシリンジを使用してもよい。テストの開始時、液体材料を入れたシリンジは、6つのセクションのうちの一つのセクションの上部(上端から約1インチ下方で、シリンジのオリフィスがテストパネルの表面から約2インチだけ離れたところ)に配置される。次に、a)シリンジを手動で圧縮し、全部の液体材料をテストパネルの上部にゆっくりと適用する。d)これと同時に、タイマーをスタート(スタート時は0秒)させ、時間の経過みる。丁度120秒経過後、少なくとも0.0125インチの目盛りが付けられている物差しを使用して、液体材料の経路(流長)(液体材料が適用されたテストパネルの最も上方の位置から、テストパネル上を液体材料が流れた最も下方の位置)の全長を計測する。流長は、0.0125インチ目盛りの最も近い方の目盛りで記録される。テストパネルの各セクションで液体材料のアリコートを使用して同じテストを行って、少なくとも6つの流長値を個別に記録する。これら6つの個別の流長値の平均値が、テスト表面上における垂直粘着度パラメーター(単位:インチ流れ/2分)である。
【0110】
ここで、選択されるテスト材料(液体材料と、選択される表面材料を有するテストパネルとを含む)は約25℃でテストされる。より高温又はより低温にすると、液体のレオロジー的挙動の温度依存性に関連して当業者には既知の温度敏感性により、流速が速く又は遅くなることになる。よって、全てのテストは、テスト材料の温度を平衡にし、周囲温度を約25℃にして行われる。また、水でテストパネル表面をリンス又は予めウェット状態にすると、本発明の組成物の垂直粘着度パラメーターの計測値が十分に効果的なものでなかった。対象の典型的な表面とビークル外面の構成材料は、実質的に非吸収性であり、特に、やや傾斜しているか又は垂直な面において水を残さない。よって、垂直粘着度パラメーターを決定するためには、テストパネル又はテスト材料のリンスは選択的である。
【0111】
よって、垂直粘着度パラメーターは、利便的なものであり、本発明の組成物の全体的なレオロジー的な挙動を示すパラメーターを計測するのに容易なものであり、1〜約7の間の垂直粘着度パラメーターで定義されるように、過度に流れ落ちることなく、垂直面に対する粘着性で特徴付けられる。本発明の組成物は、少なくとも1の垂直粘着度パラメーターを示すように、十分な垂直粘着度特性を有する。一般的に粘着性があり過ぎ、垂直粘着度テストの条件下で流れを計測できない組成物(垂直粘着度パラメーターが1未満又は本質的に0)は、粘性が有り過ぎて、供給の容易性、及び適用して処理面にわたって延ばすことの容易性に欠ける。逆に、一般的に粘着性がなさ過ぎ、垂直粘着度パラメーターが7を超える組成物は、垂直面に対する粘着度が不十分である。また、1〜約7の垂直粘着度パラメーターを示す本発明の組成物は、必要とする最小量のクリーニング組成物を所望の適用エリアに、過度に流れ落ちることなく、容易に適用できる。本発明の組成物の粘性の計測値と垂直粘着度パラメーターは、比例する必要はないが、一般的に、本発明の組成物は、1〜約7の垂直粘着度パラメーターを示すと同時に、約2000センチポイズ(cps)〜約20000cpsの粘性計測値を有する。
【0112】
(例)
本発明の組成物の適当な実施例を表1に例示する。本発明の組成物(例1)と幾つかの既知の商業的に入手できる製品とを比較した結果を表2に示す。本発明の組成物と、ビークルを洗うのに共通的に使用されている商業的に入手可能な二つの製品とをテストした。これら製品の両方をインストラクション通りに使用前に水で希釈し、垂直粘着度テストの上記手順に従ってこれら製品をビークルの表面へ直接的に適用し、その適合性についてテストした。両方の製品は、7を超える垂直粘着度パラメーターを示し、過度に流れ落ちた。
【0113】
製品と本発明の組成物の例の粘性の計測値も表2に示す。テスト結果で示すように、液体材料の粘性は、垂直粘着度パラメーターの計測値と直接的に相関しなかった。つまり、本発明の組成物の垂直粘着度特性に対するレオロジー的な寄与は、例えば、表面ウェット性、抵抗及びせん断流れのような他のファクター(粘性計測値で明確に現されない)を含む。よって、垂直粘着度パラメーターは、本発明の最良な計測値であり、ここに説明されるような使用方法、適用方法及びクリーニングキットに適した濃縮クリーニング組成物を最も良く説明するものである。
【0114】
本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、当業者は、本発明の様々な変形物及び変更物をなすことができ、様々な使用及び条件に適合できる。これら変形物及び変更物は、特許請求の範囲の等価物の全て範囲内にあるものである。
【0115】
【表1】

【0116】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークルをクリーニングするクリーニング濃縮物であって、
界面活性剤、及び
レオロジー変性剤、
を含み、
選択的に、溶剤を含み、
選択的に、アルカリ性ソースを含み、
当該クリーニング濃縮物が、約25℃の温度で、1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示す、
ところのクリーニング濃縮物。
【請求項2】
請求項1のクリーニング濃縮物であって、
当該クリーニング濃縮物が、約25℃の温度で、1と約6との間の垂直粘着度パラメーターを示す、
ところのクリーニング濃縮物。
【請求項3】
請求項1のクリーニング濃縮物であって、
当該クリーニング濃縮物が、2000cpsと約20000cpsとの間の粘性を有する、
ところのクリーニング濃縮物。
【請求項4】
請求項1のクリーニング濃縮物であって、
水をさらに含む、クリーニング濃縮物。
【請求項5】
請求項1のクリーニング濃縮物であって、
前記界面活性剤が、アニオンの界面活性剤、ノニオンの界面活性剤及びその混合物からなるグループから選択される、
ところのクリーニング濃縮物。
【請求項6】
請求項1のクリーニング濃縮物であって、
前記溶剤が、モノヒドリックアルコール、ポリヒドリックアルコール、アルキレングリコール、グリコールエーテル、及びその混合物からなるグループから選択される、
ところのクリーニング濃縮物。
【請求項7】
請求項1のクリーニング濃縮物であって、
前記レオロジー変性剤が、有機ポリマー、天然ポリマー、無機濃化剤、及びその混合物からなるグループから選択される、
ところのクリーニング濃縮物。
【請求項8】
請求項7のクリーニング濃縮物であって、
前記有機ポリマーが、アクリリックポリマー、メタクリリックポリマー、アクリルアミドポリマー、アクリリックアシッドコポリマー、メタクリリック及びアクリルアミドコポリマー、及びその混合物からなるグループから選択される、
ところのクリーニング濃縮物。
【請求項9】
請求項1のクリーニング濃縮物であって、
前記アルカリ性ソースが、アルカリン又はアルカリ土金属ヒドロキシド、炭酸ナトリウム、ナトリウムトリポリホスフェート、ナトリウムシリケート、アンモニウムヒドロキシド、アルカノールアミン、ジアルカノールアミン、及びその混合物からなるグループから選択される、
ところのクリーニング濃縮物。
【請求項10】
汚れ表面をクリーニングするための方法であって、
(a)クリーニング濃縮物を前記汚れ表面に適用する工程であって、
前記クリーニング濃縮物が、
界面活性剤、及び
レオロジー変性剤、
を含み、
選択的に、溶剤を含み、
選択的に、アルカリ性ソースを含み、
前記クリーニング濃縮物が、約25℃の温度で、1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示す、
ところの工程、
(b)汚れに作用させるために、前記クリーニング濃縮物を前記汚れ表面にわたって延ばす工程、及び
(c)前記クリーニング濃縮物と汚れを除去するために、前記表面を水でリンスする工程、
含む方法。
【請求項11】
請求項10の方法であって、
前記汚れ表面が、自動車、トラック、航空機、オートバイ、ボート、マリンビークル、トレーラー、娯楽用ビークル、ジェットスキー、スノーモービル、自転車、トラクター、及びスクーターからなるグループから選択されるビークルの外面である、
ところの方法。
【請求項12】
請求項11の方法であって、
前記汚れ表面が、金属、ペイント面、透明コート面、プラスチック、グラスファイバー、ゴム、ビニル、アルミニウム、陽極酸化して薄い保護膜を形成したアルミニウム、ステンレス鋼、エラストマー、ガラス、クローム、タイヤ、ホイール、ホイールカバー、防水シート、ビークルカバー、風防ガラス、及びその組合せからなるグループから選択される構造材料である、
ところの方法。
【請求項13】
請求項10の方法であって、
前記工程(a)において、
変形可能な容器、拡散ノズル、及びクリーニング濃縮物を含む供給パッケージから、前記クリーニング濃縮物の適用が手動で行われる、
ところの方法。
【請求項14】
請求項13の方法であって、
前記拡散ノズルが、変形可能な弾性のズルである、
ところの方法。
【請求項15】
請求項14の方法であって、
前記変形可能な弾性ノズルが、シリコンエラストマーからなる、
ところの方法。
【請求項16】
請求項10の方法であって、
前記工程(C)の後に、前記汚れ表面に付加的にクリーニング濃縮物を適用する工程、
をさらに含む、方法。
【請求項17】
ビークルをクリーニングするためのクリーニングキットであって、
(a)前記クリーニング濃縮物であって、
界面活性剤、及び
レオロジー変性剤、
を含み、
選択的に、溶剤を含み、
選択的に、アルカリ性ソースを含み、
前記クリーニング濃縮物が、約25℃の温度で、1と約7との間の垂直粘着度パラメーターを示す、
ところのクリーニング濃縮物、
(b)供給パッケージ、及び
(C)前記クリーニング濃縮物を適用するためのインストラクションであって、
前記インストラクションが、前記クリーニング濃縮物を表面に直接適用する工程を含む、
ところのインストラクション、
を含むクリーニングキット。
【請求項18】
請求項17のクリーニングキットであって、
前記供給パッケージが、
(a)変形可能な容器、及び
(b)変形可能な弾性ノズル、
を含む、
ところのクリーニングキット。
【請求項19】
請求項18のクリーニングキットであって、
前記変形可能な容器が、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリカルボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルブチルスチレン、ポリスチレン、ポリビニルクロリド、リサイクル樹脂、及びその混合物からなるグループから選択される構造材料からなる、
ところのクリーニングキット。
【請求項20】
請求項19のクリーニングキットであって、
前記構造材料が、前記構造材料を通じて前記クリーニング濃縮物を視覚的に確認可能なように、透明又は半透明である、
ところのクリーニングキット。
【請求項21】
請求項17のクリーニングキットであって、
前記インストラクションの前記工程が、ビークルの汚れ表面、クリーニング器具、スポンジ、ツール、布、タオル、綿布、その組合せからなるグループから選択される表面に、前記クリーニング濃縮物を適用するインストラクションを含む、
ところのクリーニングキット。

【公表番号】特表2008−503606(P2008−503606A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516523(P2007−516523)
【出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/019057
【国際公開番号】WO2006/009604
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(591139873)ザ・クロロックス・カンパニー (3)
【氏名又は名称原語表記】THE CLOROX COMPANY
【Fターム(参考)】