説明

ピザ用持ち帰りバッグ

【技術課題】
ピザケースの出し入れが簡単にできると共に持ち帰るときにピザが動いたりせず、何回でも使用できるピザ用持ち帰りバッグを提供すること。
【解決手段】
平面視四角形のバッグ本体1の一辺に沿って開口部6を形成すると共にこの開口部6及び反対側に手さげ紐9、9a及び12を取付ける。開口部6からバッグ本体1内にピザケースaを挿入した上で、前記手さげ紐9、9a及び12をバッグ本体1の上方に引き寄せて双方の紐9、9a、12を握って又は一方を他の輪内に通すなどしてここを持って持ち帰る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏平なケースに収納されたピザを持ち帰る際に使用するバッグに関するもの である。
【背景技術】
【0002】
ピザの場合、その形状は偏平であることから、その持ち帰り用の場合には、ピザの大きさに合わせた高さが4cmで28cmあるいは40cm四方等の偏平な紙ケース内に水平にして収納し、このケースごと水平な状態で持ち帰ることになる。
【0003】
そこで、従来は、ピザを入れたケースの大きさに合わせた四角形の底を有するプラスチックフィルム製又は紙袋の手さげ袋が持ち帰り用に用いられている。
この例として、実用新案登録第3090758号公報には、物品の大きさが物品収容部と同じ程度であっても物品の挿入操作が容易で入れやすく、物品を挿入した後、開口の封止が容易で且つ開口を完全に封止することができ、内容物が開口から外に飛び出したり、袋の内部にゴミが入ることを防止することができる袋として、開口部を有する袋状の物品収容部と、該物品収容部に連設された取っ手部とを具備し、前記開口部は、袋の使用時に前記物品収容部の側部となる部位に設けられており、前記取っ手部は、使用時に前記物品収容部をほぼ水平状態に維持できるように設けられた袋が紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実用新案登録第3090758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の手さげ袋の場合、袋の底は丁度ピザケースが収まる大きさとなっていて、遊びがないことから、ピザケースの出し入れがしにくいという問題がある。
【0006】
また、ピザの場合、その大きさには何種類かあり、このピザの大きさごとにケースの大きさが定まっているため、このピザケースの大きさごとに大きさの違う袋を用意する必要がある。
また、従来の手さげ袋の場合は、ピザ専用となっていて、使い捨てのものであることから、省資源の観点から改善すべき点がある。
【0007】
本発明は、以上の如き点に鑑みて提供されるものであって、その第一の課題は、ピザケースを簡単に出し入れすることができるピザ用持ち帰りバッグを提供することである。
【0008】
更に第二の課題は、一種類の大きさのバッグで大きさの違うピザケースを収容することができるばかりでなく、ピザケースを二段三段に重ねて持ち帰りすることができるピザ用持ち帰りバッグを提供することである。
【0009】
更に第三の課題は、使い捨てではなく、何回でも使用することができると共にショッピングバッグとしても使用可能なピザ用持ち帰りバッグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明は、ピザ用持ち帰りバッグにおいて、平面視四角形のバッグ本体の一辺に沿って開口部を形成し、この開口部の対向する縁部にそれぞれ口側手さげ紐又はバンドを取り付けると共に前記開口部と反対側の底側にも手さげ紐又はバンドを取付け、前記開口部からバッグ本体内に水平にピザケースを挿入した上で、前記開口部側と底側の手さげ紐又はバンドをバッグ本体の上方に引き寄せて双方の紐又はバンドを握って又は一方を他の輪内に通すなどして持ち帰り可能に構成したことを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項2に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項1に記載のピザ用持ち帰りバッグにおいて、バッグ本体及び紐又はバンドは、合成繊維を用いた不織布で構成されていることを特徴とするものである。
この発明によると、製造コストを安くできる。
【0012】
また、請求項3に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項1に記載のピザ用持ち帰りバッグにおいて、バッグ本体の表皮の中央には、把手用バンドが取付けられていることを特徴とするものである。
この発明によると、ピザケースを多段に重ねた際に持ち帰り易い。
【0013】
また、請求項4に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項1に記載のバッグ本体の底側手さげ紐又はバンドが取付けられている側には、この手さげ紐又はバンドを収容しておくためのポケットが設けられていることを特徴とするものである。
この発明によると、底側手さげ紐又はバンドを用いていない場合には、ぶらついたりしないようにできる。
【0014】
また、請求項5に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項1に記載のバッグ本体の開口部には、この開口部を覆うフラップが取り付けられていることを特徴とするものである。
この発明によると、バッグ内に埃等が侵入するのを阻止できる。
【0015】
また、請求項6に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項1に記載のバッグ本体の開口部には、閉塞手段が取付けられていることを特徴とするものである。
この発明によると、中からピザケースがズリ落ちるのを阻止できる。
【0016】
また、請求項7に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項6に記載の閉塞手段としてスライドファスナー又は面ファスナー又はホックが用いられていることを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項8に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項1のバッグ本体には、保温材が張り合わされていることを特徴とするものである。
この発明によると、ピザを温かい状態で家まで持ち帰ることができる。
【0018】
また、請求項9に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項1のバッグ本体には、防水性が付与されていることを特徴とするものである。
この発明によると、降雨時にバッグ本体内のピザケースが濡れたりしない。
【0019】
また、請求項10に記載のピザ用持ち帰りバッグは、請求項1のバッグ本体の内部には、ピザケース又はその他の収納物を固定するための固定バンドが取付けられていることを特徴とするものである。
この発明によると、ピザケースやその他の物品を収納したときに動かないように固定することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、バッグ本体をピザケースの一番大きなものに合わせて製作しておくことにより、大きなものから小さなものまで一つのバッグで対応することができると共にバッグの開口部を水平方向に設けておくことにより、ピザを傷めることなくケースの出し入れを簡単に行うことができる。
【0021】
また、手さげ紐又はバンドがバッグ本体において開口部とこの反対側の底側に設けてあり、この双方を引き寄せて手に持つ構成としたことにより、バッグ本体内に収容されたピザケースは手さげ紐又はバンドを持ったときにバッグ本体により絞り込まれるようにして押さえつけられることから、持ち歩き時に振動でずれ動くこともなく、ケース内のピザを傷める心配がない。
【0022】
また、本発明のピザ用持ち帰りバッグは、開口部側を上にして口側手さげ紐又はバンドを持つことにより、通常のショッピングバッグとしても利用することができる。
【0023】
また、本発明のピザ用持ち帰りバッグは、不織布を用いることにより、コストが安く、それでいて繰り返し使用することができるため、省資源的であり、本発明のピザ用持ち帰りバッグを持参してピザを買いに来た顧客に対しては値引き等のサービスを行うことにより、ピザ販売の促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施例1のバッグを立てて斜め上方から見た時の説明図である。
【図2】実施例1のバッグ内に大、小のピザケースを二段に重ねて収容した状態の説明図である。
【図3】図2に示したバッグにおいて、手さげ紐を組み合わせて持ち帰る状態の一例を示す説明図である。
【図4】図2に示したバッグにおいて、把手用バンドを用いて持ち帰る状態の一例を示す説明図である。
【図5】バッグ本体の開口部の閉塞手段を示すもので、(a)は面ファスナーを用いた場合、(b)はホックを用いた場合の説明図である。
【図6】実施例2のバッグの説明図である。
【図7】図6に示したバッグにおいて、ピザケースを一ケ収容して持ち帰る状態の説明図である。
【図8】図6に示したバッグをショッピングバッグとして用いている状態の説明図である。
【符号の説明】
【0025】
1.バッグ本体
6.開口部
9、9a.口側手さげ紐
10.把手用バンド
12.底側手さげ紐
13.ポケット
a. ピザケース
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、偏平な形状のピザをこれも偏平なケース内に収容した状態で持ち帰りするときに用いるバッグであって、持ち帰り時にピザを損傷したりすることがないように、あくまでピザを水平に保って持ち帰ることができる点に特徴がある。
【0027】
また、ピザケースをバッグ内に出し入れするのが簡単であって、何回でもピザバッグとして、あるいはショッピングバッグとして利用できる点に特徴がある。
【0028】
バッグの材質は、基本的には柔軟性を有し、破れにくい材質であることが条件であり、また、コストの面から見て不織布、紙、布、樹脂フィルム等が考えられる。
【0029】
また、ピザを温かくして持ち帰るために、バッグに保温性能を付与することが考えられる。このためには、断熱性に優れた材料でバッグを作るか、不織布等と張り合わせた複合材でバッグを製作することが考えられる。
【0030】
バッグの大きさは、ピザケース1ケ分であっても良いが、2〜3ケが入る大きさとすることが望ましく、ある程度大きさがあると、ピザ以外にショッピングバッグとして利用するときにも便利となる。
【0031】
ピザの持ち帰りにおいて、降雨時にはバッグが濡れてしまうことも考えられるため、防水加工等を施しておくのも良い。
【実施例1】
【0032】
図1〜図5に基づいて本発明に係るピザ用持ち帰りバッグの実施例を詳細に説明する。符号の1はバッグ本体であって、このバッグ本体1は合成繊維で作られた不織布を用いて平面視四角形に形成されていて、周側の一部にはピザ出し入れ用の開口部6が形成されている。そして、この開口部6の内側には開口部6を覆うようにフラップ11、11aが取付けられていて、ピザケースは、このフラップ11、11aを分けて中に挿入したり、取り出したりすることができる。
【0033】
9、9aは開口部6において、表皮2と裏皮3に取り付けられた口側手さげ紐、12は開口部6と反対側の底面4において、裏皮3に近いところに取付けられた底側手さげ紐、13は底面4に取付けられた底側手さげ用12を収納しておくためのポケット、10は表皮2の中央面に取付けられた把手用バンドである。なお、底側手さげ紐12は、実施例では輪状であるが、リボン状に2本構成となし、結んで使用したり、この底側手さげ紐12を利用しないときには、リボン結びとしてデザイン上のアクセントに使用するようにしても良い。
【0034】
上記構成のバッグ本体1内にピザケースaを収容して持ち帰るときは、図2に示すように、バッグ本体1を横にして、開口部6から中にピザケースaを挿入する。本実施例では、大小2ケのピザケースaが二段に重ねて挿入されている。
【0035】
図3は、口側手さげ紐9、9aと底側手さげ紐12をバッグ本体1の上方に引き寄せて口側手さげ紐9、9aを底側手さげ紐12の輪内に通してバッグ本体1を絞り込むようにして上方に引き出し、この部分を手に持って持ち帰るときの様子を示したもので、ピザケースaは水平が保たれ、然も絞り込みの作用でバッグ本体1内において固定される。このようにして持ち帰るのが基本であるが、ピザケースが三段となったような場合には、図4に示すように把手用バンド10を持って下げるようにしても良い。この様に持ち帰り時における口側手さげ紐9、9aと底側手さげ紐12及び把手用バンド10の持ち方は任意である。
【0036】
なお、図1、図2に示したバッグの場合、開口部6にはフラップ11、11aがあるのみで、強制閉塞手段を取り付けていないが、図4に示すように、スライドファスナー15とか、図5(a)に示すように面ファスナー16、あるいは図5(b)に示すようにホック17を用いて開口部6を強制的に閉塞しても良く、本発明において、この閉塞手段は任意である。
【実施例2】
【0037】
本実施例2は、図6に示すように、バッグ本体1の表皮2の中央から把手用バンド10を無くしたもので、この把手用バンド10を無くした構成のピザ用持ち帰りバッグは、図7に示すように1ケのピザケースaを収納して持ち帰るときなどに便利であると共に図8に示すようにショッピングバッグとしても使用しやすい。
【0038】
図6において、18、18aは、バッグ本体1内に取り付けられた固定バンドであって、ピザケースaが動かないようにこのバンド18、18aを用いて固定したり、あるいは図8に示すようにショッピングバッグとして利用するときに、例えば瓶の様なものが中で倒れたりしないように固定するときに用いる。バンド18、18aの固定手段は面ファスナー、ホック、バックルあるいは結び紐状としても良い。
【0039】
なお、図6〜図8において、図1〜図5と同一の符号は実施例1及び図1〜5で説明したものと同一のものを指しており、説明の重複を避けるためにここでの説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0040】
1.ピザ用持ち帰りバッグ
2.ケーキ用持ち帰りバッグ
3.倒したり傾けてはならない容器入り飲食物、菓子用持ち帰りバッグ
4.ショッピングバッグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視四角形のバッグ本体の一辺に沿って開口部を形成し、この開口部の対向する縁部にそれぞれ口側手さげ紐又はバンドを取り付けると共に前記開口部と反対側の底側にも手さげ紐又はバンドを取付け、前記開口部からバッグ本体内に水平にピザケースを挿入した上で、前記開口部側と底側の手さげ紐又はバンドをバッグ本体の上方に引き寄せて双方の紐又はバンドを握って又は一方を他の輪内に通すなどして持ち帰り可能に構成したことを特徴とするピザ用持ち帰りバッグ。
【請求項2】
請求項1に記載のバッグ本体及び紐又はバンドは、合成繊維を用いた不織布で構成されていることを特徴とするピザ用持ち帰りバッグ。
【請求項3】
請求項1に記載のバッグ本体の表皮の中央には、把手用バンドが取付けられていることを特徴とするピザ用持ち帰りバッグ。
【請求項4】
請求項1に記載のバッグ本体の底側手さげ紐又はバンドが取付けられている側には、この手さげ紐又はバンドを収容しておくためのポケットが設けられていることを特徴とするピザ用持ち帰りバッグ。
【請求項5】
請求項1に記載のバッグ本体の開口部には、この開口部を覆うフラップが取り付けられていることを特徴とするピザ用手さげバッグ。
【請求項6】
請求項1に記載のバッグ本体の開口部には、閉塞手段が取付けられていることを特徴とするピザ用持ち帰りバッグ。
【請求項7】
請求項6に記載の閉塞手段としてスライドファスナー又は面ファスナー又はホックが用いられていることを特徴とするピザ持ち帰り用バッグ。
【請求項8】
請求項1に記載のバッグ本体には、保温材が張り合わされていることを特徴とするピザ用持ち帰りバッグ。
【請求項9】
請求項1に記載のバッグ本体には、防水性が付与されていることを特徴とするピザ持ち帰り用バッグ。
【請求項10】
請求項1に記載のバッグ本体の内部には、ピザケース又はその他の収納物を固定するための固定バンドが取付けられていることを特徴とするピザ用持ち帰りバッグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−194038(P2010−194038A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−40979(P2009−40979)
【出願日】平成21年2月24日(2009.2.24)
【出願人】(503097646)株式会社山順 (5)
【出願人】(509054016)有限会社イーリード (1)
【出願人】(597058756)昭和印刷加工有限会社 (2)
【Fターム(参考)】