説明

ピペラジン誘導体及び有害小動物を制御する上でのその使用

Yは単結合、C=O、C=S又はS(O)mであり、ここでmは0、1又は2であり;環は6員芳香族環又は5又は6員の複素芳香族環であり、Ra、R1、R2、R4及びR8は特定された有機基であり;n及びpは独立して0〜4である、式(I)の化合物、又はその塩又はN酸化物又はそれらを含有する組成物の、昆虫、ダニ、線虫又は軟体動物を制御する上での使用。新規化合物も同様に提供されている。


【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、ピペラジン誘導体、それらの調製方法、それらを含むも殺虫、殺ダニ、殺軟体動物及び殺線虫組成物、及び昆虫、ダニ、軟体動物及び線虫、有害小動物を駆除し、これらを制御するためのそれらの使用方法に関する。
【0002】
抗原生動物特性をもつピペラジン誘導体は、例えば米国特許第331845号の中で開示されており、欧州特許第103464号は、抗菌特性をもつピリミジニルピペラジン化合物を開示している。
【0003】
驚くべきことに現在、或る種のピペラジンは殺虫特性を有することがわかっている。
【0004】
従って本発明は、昆虫、ダニ、線虫又は軟体動物を駆除し、これを制御する方法において、有害小動物、その生息箇所又は有害小動物による攻撃を受けやすい植物に対し、
式I
【化1】

の化合物又はその塩或いはN酸化物を殺虫、殺ダニ、殺線虫又は殺軟体動物上有効な量だけ適用する段階を含んで成る方法であって、式中、
− Yは単結合、C=O、C=S又はS(O)mであり、ここでmは0、1又は2であり;

【化2】

は6員芳香族環又は5又は6員複素芳香族環であり;
− R1は、水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルコキシカルボニル、任意に置換されたアルキルカルボニル、アミノカルボニル、任意に置換されたアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたジアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、任意に置換されたヘテロシクリルオキシ、シアノ、任意に置換されたアルケニル、任意に置換されたアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、ホルミル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアルキルチオ、NO又はNR1314であり(なおここで、R13及びR14は独立して水素、COR15、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリルであるか又はR13及びR14はそれらが結合しているN原子と共に、−N=C(R16)−NR1718を形成するか、又はR13及びR14はそれらが結合しているN原子と共にO、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つのC1-6アルキル基により任意に置換され得る5、6または7員の複素環を形成し;R15はH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアリールオキシ又はNR1920であり;R16、R17及びR18は各々独立してH又は低級アルキルであり;R19及びR20は独立して任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである);
− R2はH、ヒドロキシ、任意に置換されたアルコキシ又は任意に置換されたアルキルであり;そうでなければR1及びR2はY及びN基と共に、任意には、O、N又はSの中から選択された1つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつC1-4アルキル、C1-4ハロアルキル又はハロゲンにより任意に置換され得る5又は6員の複素環を形成し;
− 各々のR4は独立してハロゲン、ニトロ、シアノ、任意に置換されたC1-8アルキル、任意に置換されたC2-6アルケニル、任意に置換されたC2-6アルキニル、任意に置換されたアルコキシカルボニル、任意に置換されたアルキルカルボニル、任意に置換されたアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたジアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたC3-7シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、任意に置換されたアルキルチオ又はR2122Nであり、なおここでR21及びR22は独立して水素、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C3-7シクロアルキル(C1-4)アルキル、C2-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシカルボニルであるか、又はR21及びR22はそれらが結合しているN原子と共に、O、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つのC1-6アルキル基により任意に置換され得る5、6又は7員の複素環を形成し、そうでなければ2つの隣接する基R4は、それらが結合している炭素原子と共に、ハロゲンにより任意に置換され得る4、5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し;nは0、1、2、3又は4である;
− R8は任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル、任意に置換されたアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたアルコキシカルボニル、任意に置換されたアルキルカルボニル又は任意に置換されたアルケニルカルボニルであり;
− 各々のRaは、独立してハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、任意に置換されたC1-8アルキル、任意に置換されたC2-6アルケニル、任意に置換されたC2-6アルキニル、任意に置換されたアルコキシカルボニル、任意に置換されたアルキルカルボニル、任意に置換されたアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたジアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたC3-7シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、任意に置換されたアルキルチオ、任意に置換されたアリールチオ又はR2324Nであり[なお式中、R23及びR24は独立して、水素、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C3-7シクロアルキル(C1-4)アルキル、C2-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシカルボニルであるか、又はR23及びR24はそれらが結合しているN原子と共に、O、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つのC1-6アルキル基により任意に置換され得る5、6又は7員の複素環を形成するか、又は同じ炭素原子に結合した2つのRa基は=O、=S、=NRb、=CRcRd(ここでRb、Rc及びRdは独立してH又は任意に置換されたアルキルであり;pは0、1、2、3又は4である)]、
方法を提供している。
【0005】
式(I)の化合物は異なる幾何形状又は光学異性体又は互変体形態で存在し得る。本発明は、このような異性体及び互変体及びあらゆる割合でのそれらの混合物ならびに重水素化合物といったような同位体形態を網羅する。
【0006】
単独か又はより大きな基(例えばアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル)の一部としての各々のアルキル部分は、直鎖又は有枝鎖であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル又はneo−ペンチルである。アルキル基は適切にはC1〜C12アルキル基であるが、好ましくはC1〜C10、より好ましくはC1〜C8、さらに一層好ましくはC1〜C6そして最も好ましくはC1〜C4アルキル基である。
【0007】
(単独の又はアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニルといったようなより大きな基の一部としての)アルキル部分上の任意の置換基が存在する場合、それには、ハロゲン、ニトロ、シアノ、NCS−、C3-7シクロアルキル(それ自体C1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、C5-7シクロアルケニル(それ自体C1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、ヒドロキシ、C1-10アルコキシ、C1-10アルコキシ(C1-10)アルコキシ、トリ(C1-4)アルキルシリル(C1-6)アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル(C1-10)アルコキシ、C1-10ハロアルコキシ、アリール(C1-4)−アルコキシ(ここでアリール基は任意に置換されている)、C3-7シクロアルキルオキシ(ここでシクロアルキル基はC1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、C2-10アルケニルオキシ、C2-10アルキニルオキシ、SH、C1-10アルキルチオ、C1-10ハロアルキルチオ、アリール(C1-4)アルキルチオ(ここでアリール基は任意に置換されている)、C3-7シクロアルキルチオ(ここで、シクロアルキル基はC1-6アルキル又はハロゲンによって任意に置換されている)、トリ(C1-4)アルキルシリル(C1-6)アルキルチオ、アリールチオ(ここで、アリール基は任意に置換されている)、C1-6アルキルスルホニル、C1-6ハロアルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6ハロアルキルスルフィニル、アリールスルホニル(ここで、アリール基は任意に置換されていていよい)、トリ(C1-4)アルキルシリル、アリールジ(C1-4)アルキルシリル、(C1-4)アルキルジアリールシリル、トリアリールシリル、C1-10アルキルカルボニル、HO2C、C1-10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6アルキル)アミノカルボニル、N−(C1-3アルキル)−N−(C1-3アルコキシ)アミノカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ(ここで、アリール基は任意に置換されている)、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニルオキシ、オキシム例えば=NOアルキル、=NOハロアルキル及び=NOアリール(それ自体任意に置換されている)、アリール(それ自体任意に置換されている)、ヘテロアリール(それ自体任意に置換されている)、ヘテロシクリル(それ自体C1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、アリールオキシ(ここで、アリール基は任意に置換されている)、ヘテロアリールオキシ(ここで、ヘテロアリール基は任意に置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(ここで、ヘテロシクリル基はC1-6アルキル又はハロゲンによって任意に置換されている)、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニルアミノ、N−(C1-6)アルキルカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノ、C2-6アルケニルカルボニル、C2-6アルキニルカルボニル、C3-6アルケニルオキシカルボニル、C3-6アルキニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル(ここで、アリール基は任意に置換されている)及びアリールカルボニル(ここで、アリール基は任意に置換されている)のうちの単数又は複数のものが含まれる。
【0008】
アルケニル及びアルキニル部分は、直鎖又は有枝鎖の形である可能性があり、アルケニル部分は、該当する場合()又は()のいずれかの立体配置を有するものであり得る。例としてはビニル、アリル及びプロパルギルがある。
【0009】
アルケニル又はアルキニル上の任意の置換基が存在する場合、それにはアルキル部分について以上で記した任意の置換基が含まれる。
【0010】
本明細書に関しては、アシルは任意に置換されたC1-6アルキルカルボニル(例えばアセチル)、任意に置換されたC2-6アルケニルカルボニル、任意に置換されたC2-6アルキニルカルボニル、任意に置換されたアリールカルボニル(例えばベンゾイル)又は任意に置換されたヘテロアリールカルボニルである。
【0011】
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0012】
ハロアルキル基は、同じ又は異なるハロゲン原子のうちの単数又は複数のものと置換されるアルキル基であり、例えばCF3、CF2Cl、CF3CH2又はCHF2CH2である。
【0013】
本明細書に関しては、「アリール」、「芳香族環」及び「芳香族環系」という用語は、単環、2環又は3環であり得る環系を意味する。かかる環の例としては、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、インデニル又はフェナントレニルが含まれる。好ましいアリール基はフェニルである。さらに「ヘテロアリール」、「複素芳香族環」又は「複素芳香族環系」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含有し単環又は2つ以上の融合環のいずれかから成る芳香族環系を意味する。好ましくは、単環は、好ましくは窒素、酸素及び硫黄から選択されることになるヘテロ原子を最高3個そして2環系は最高4個含有することになる。かかる基の例としては、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ベンゾフリル、ベンズイソフリル、ベンゾチエニル、ベンズイソチエニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイミダゾリル、2,1,3−ベンズオキサジアゾール、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ベンゾトリアジニル、プリニル、プテリジニル及びインドリジニルが含まれる。複素芳香族ラジカルの好ましい例としては、ピリジル、ピリミジル、トリアジニル、チエニル、フリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、2,1,3−ベンズオキサジアゾール及びチアゾリルが含まれる。
【0014】
複素環及びヘテロシクリルという用語は、O、S及びNから選択された単数又は複数の(好ましくは1個又は2個)のヘテロ原子を内含する最高10個の原子を含有する非芳香族環を意味する。かかる環の例としては1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン及びモルホリンが含まれる。
【0015】
ヘテロサイクリル上の任意の置換基が存在する場合、それにはC1-6アルキル及びC1-6ハロアルキルならびにアルキル部分について上で記した任意の置換基が含まれる。
【0016】
シクロアルキルにはシクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが含まれる。
【0017】
シクロアルケニルには、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルが含まれる。
【0018】
シクロアルキル又はシクロアルケニル上の任意の置換基が存在する場合、それには、C1-3アルキルならびにアルキル部分について以上で記した任意の置換基が含まれる。
【0019】
炭素環にはアリール、シクロアルキル及びシクロアルケニル基が含まれる。
【0020】
アリール又はヘテロアリール上の任意の置換基が存在する場合、それは独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、NCS−、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ−(C1-6)アルキル、C2-6アルケニル、C2-6ハロアルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル(それ自体C1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されるもの)、C5-7シクロアルケニル(それ自体C1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されるもの)、ヒドロキシ、C1-10アルコキシ、C1-10アルコキシ(C1-10)アルコキシ、トリ(C1-4)アルキルシリル(C1-6)アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル(C1-10)アルコキシ、C1-10ハロアルコキシ、アリール(C1-4)アルコキシ(ここで、アリール基はハロゲン又はC1-6アルキルによって任意に置換されている)、C3-7シクロアルキルオキシ(ここで、シクロアルキル基はC1-6アルキル又はハロゲンによって任意に置換されている)、C2-10アルケニルオキシ、C2-10アルキニルオキシ、SH、C1-10アルキルチオ、C1-10ハロアルキルチオ、アリール(C1-4)アルキルチオC3-7シクロアルキルチオ(ここで、シクロアルキル基はC1-6アルキル又はハロゲンによって任意に置換されている)、トリ(C1-4)アルキルシリル(C1-6)アルキルチオ、アリールチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6ハロアルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6ハロアルキルスルフィニル、アリールスルホニル、トリ(C1-4)アルキルシリル、アリールジ(C1-4)アルキルシリル、(C1-4)アルキルジアリールシリル、トリアリールシリル、C1-10アルキルカルボニル、HO2C、C1-10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6アルキル)−アミノカルボニル、N−(C1-3アルキル)−N−(C1-3アルコキシ)アミノカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル−オキシ、アリール(それ自体C1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、ヘテロアリール(それ自体C1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されるもの)、ヘテロシクリル(それ自体C1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されるもの)、アリールオキシ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、ヘテロアリールオキシ(ここで、ヘテロアリール基はC1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(ここで、ヘテロシクリル基はC1-6アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニルアミノ、N−(C1-6)アルキルカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノ、アリールカルボニル(ここでアリール基はそれ自体ハロゲン又はC1-6アルキルで任意に置換されている)から選択されるか、そうでなければアリール又はヘテロアリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲン又はC1-6で任意に置換される5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る。アリール又はヘテロアリールのためのさらなる置換基としては、アリールカルボニルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、(C1-6)アルキルオキシカルボニルアミノ、(C1-6)アルキルオキシカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、アリールオキシカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、アリールスルホニルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、アリールスルホニル−N−(C1-6)アルキルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、アリール−N−(C1-6)アルキルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、アリールアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、ヘテロアリールアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、ヘテロシクリルアミノ(ここで、ヘテロシクリル基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、アミノカルボニルアミノ、C1-6アルキルアミノカルボニルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、アリール−N−(C1-6)アルキルアミノカルボニルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)、C1-6アルキルアミノカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノ、アリールアミノカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)及びアリール−N−(C1-6)アルキルアミノカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノ(ここで、アリール基はC1-6アルキル又はハロゲンにより置換されている)が含まれる。
【0021】
置換されたフェニル部分、ヘテロシクリル及びヘテロアリールについては、単数又は複数の置換基が独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6ハロアルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6ハロアルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、C1-6ハロアルキルスルホニル、C2-6アルケニル、C2-6ハロアルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、ニトロ、シアノ、CO2H、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、R2526N又はR2728NC(O)(ここで、R25、R26、R27及びR28は、独立して、水素又はC1-6アルキルであるの中から選択されることが好ましい。さらなる好ましい置換基はアリール及びヘテロアリール基である)。
【0022】
ハロアルケニル基は、同じ又は異なるハロゲン原子のうちの単数又は複数のもので置換されるアルケニル基である。
【0023】
ジアルキルアミノ置換基には、ジアルキル基がそれらが結合しているN原子と共に、O、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つの独立して選択された(C1-6)アルキル基により任意に置換される5、6又は7員の複素環を形成するような置換基が含まれるということを理解すべきである。N原子の上で2つの基を接合させることにより複素環が形成される場合、結果として得られる環は適切にはピロリジン、ピペリジン、チオモルホリン及びモルホリンであり、その各々が1つ又は2つの独立して選択された(C1-6)アルキル基によって置換可能である。
【0024】
好ましくはアルキル部分上の任意の置換基としては、ハロゲン、ニトロ、シアノ、HO2C、C1-10アルコキシ(それ自体C1-10アルコキシにより任意に置換されるもの)、アリール(C1-4)アルコキシ、C1-10アルキルチオ、C1-10アルキルカルボニル、C1-10アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6アルキル)アミノカルボニル、(C1-6)アルキルカルボニルオキシ、任意に置換されているフェニル、ヘテロアリール、アリールオキシ、アリールカルボニルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、C3-7シクロアルキル(それ自体(C1-6)アルキル又はハロゲンで任意に置換されている)、C3-7シクロアルキルオキシ、C5-7シクロアルケニル、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、トリ(C1-4)アルキルシリル、トリ(C1-4)アルキルシリル(C1-6)アルコキシ、アリールジ(C1-4)アルキルシリル、(C1-4)アルキルジアリールシリル及びトリアリールシリルのうちの単数又は複数のものが含まれる。
【0025】
好ましくは、アルケニル又はアルキニル上の任意の置換基には、ハロゲン、アリール及びC3-7シクロアルキルのうちの単数又は複数のものが含まれる。
【0026】
ヘテロシクリルのための好ましい任意の置換基はC1-6アルキルである。
【0027】
好ましくは、シクロアルキルのための任意の置換基には、ハロゲン、シアノ及びC1-3アルキルが含まれる。
【0028】
好ましくは、シクロアルケニルのための任意の置換基には、C1-3アルキル、ハロゲン及びシアノが含まれる。
【0029】
その任意の組合せにおけるT、Y、Ra、R1、R2、R4及びR8のための好ましい基は、以下に記されている。
【0030】
好ましくはYは、単結合、C=O又はC=Sである。
【0031】
より好ましくはY、は単結合又はC=Oである。
【0032】
最も好ましくは、YはC=Oである。
【0033】
好ましくは、R1は水素、C1-6アルキル、C1-6シアノアルキル、C1-6ハロアルキル、C3-7シクロアルキル(C1-4)アルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、ヘテロアリール(C1-6)アルキル(なおここでヘテロアリール基はハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又はヘテロアリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、アリール(C1-6)アルキル(ここでアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又は、アリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、C1-6アルキルカルボニルアミノ(C1-6)アルキル、アリール(これは、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又は、アリール系上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、ヘテロアリール(これは、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又は、ヘテロアリール系上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、フェノキシ(なおここで、フェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)、ヘテロアリールオキシ(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、ヘテロシクリルオキシ(ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシによって任意に置換されるもの)、シアノ、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C5-7シクロアルケニル、ヘテロシクリル(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、C1-6アルキルチオ、C1-6ハロアルキルチオ又はNR1314である[なおここで、R13及びR14は独立して水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、フェニル(これはハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ又はC1-4アルコキシカルボニルにより任意に置換され得る)、フェニル(C1-6)アルキル(ここでフェニル基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニルにより任意に置換され得るかそうでなければフェニル環上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成する)、ヘテロアリール(C1-6)アルキル(なおここでヘテロアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又は、ヘテロアリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、又はヘテロアリール(これは、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、フェニルオキシカルボニルアミノ(ここで該フェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノにより任意に置換される)、アミノ、C1-6アルキルアミノ又はフェニルアミノ(ここでフェニル基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノである)により任意に置換され得る)]。
【0034】
より好ましくはR1は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、ヘテロアリール(C1-3)アルキル(なおここでヘテロアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニルによって任意に置換され得るか又は、ヘテロアリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、フェニル(C1-3)アルキル(なおここで、フェニル基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニルにより任意に置換され得るか、そうでなければフェニル環上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、フェニル(これは、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニルにより任意に置換され得るか、そうでなければフェニル環上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、ヘテロアリール(これは、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニルにより任意に置換され得、そうでなければヘテロアリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C2-6アルケニル、ヘテロシクリル(ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、C1-6アルキルチオ、C1-6ハロアルキルチオ又はNR1314である[なおここで、R13及びR14は独立して、水素、C1-6アルキル又はC1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C2-6アルキルカルボニル、フェニルカルボニル(ここでフェニルは、水素、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換される)、フェニル(C1-3)アルキル(ここでフェニル基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニルにより任意に置換され得るかそうでなければフェニル環上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成する)、又はヘテロアリール(C1-3)アルキル(なおここでヘテロアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るかそうでなければ、ヘテロアリール系上の2つの隣接する位置に環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)]。
【0035】
さらに一層好ましくは、R1はC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ヘテロアリール(C1-3)アルキル(なおここでヘテロアリール基はハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルにより任意に置換され得、かつここでヘテロアリール基はチアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン又はピリダジン環である)、ヘテロアリール(ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルにより任意に置換されたもの、かつここでヘテロアリール基はピリジン、ピリミジン、2,1,3−ベンズオキサジアゾール、ピラジン又はピリダジン環である)、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C1-6アルキルアミノ、C1-6アルキオキシ(C1-6)アルキルアミノ又はヘテロアリール(C1-3)アルキルアミノ(なおここで、ヘテロアリール基は、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルにより任意に置換され得、かつヘテロアリール基はチアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン又はピリダジン環である)である。
【0036】
最も好ましくはR1はピリジル(ハロ、C1-3アルキル又はC1-3ハロアルキルにより任意に置換されたもの)、特にハロ置換ピリジルである。
【0037】
2が水素、ヒドロキシ、C1-6アルキル又はC1-6ハロアルキルであることが好ましい。
【0038】
より好ましくはR2は水素、C1-4アルキル又はC1-4ハロアルキルである。
【0039】
さらに一層好ましくはR2は水素又はC1-4アルキルである。
【0040】
さらに一層好ましくはR2は独立して水素又はメチルである。
【0041】
より好ましくはR2は水素である。
【0042】
好ましくは、各R4は独立してハロゲン、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-6シアノアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C3-7シクロアルキル(C1-6)アルキル、C5-6シクロアルケニル(C1-6)アルキル、C3-6アルケニルオキシ(C1-6)アルキル、C3-6アルキニルオキシ(C1-6)アルキル、アリールオキシ(C1-6)アルキル、C1-6カルボキシアルキル、C1-6アルキルカルボニル(C1-6)アルキル、C2-6アルケニルカルボニル(C1-6)アルキル、C2-6アルキニルカルボニル(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシカルボニル(C1-6)アルキル、C3-6アルケニルオキシカルボニル(C1-6)アルキル、C3-6アルキニルオキシカルボニル(C1-6)アルキル、アリールオキシカルボニル(C1-6)アルキル、C1-6アルキルチオ(C1-6)アルキル、C1-6アルキルスルフィニル(C1-6)アルキル、C1-6アルキルスルホニル(C1-6)アルキル、アミノカルボニル(C1-6)アルキル、C1-6アルキルアミノカルボニル(C1-6)アルキル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル(C1-6)アルキル、フェニル(C1-4)アルキル(なおここでフェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)、ヘテロアリール(C1-4)アルキル(ここでヘテロアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されている)、C2-6アルケニル、アミノカルボニル(C2-6)アルケニル、C1-6アルキルアミノカルボニル(C2-6)アルケニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル(C2-6)アルケニル、フェニル(C2-4)−アルケニル(なおここでフェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)C2-6アルキニル、トリメチルシリル(C2-6)アルキニル、アミノカルボニル(C2-6)アルキニル、C1-6アルキルアミノカルボニル(C2-6)アルキニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル(C2-6)アルキニル、C1-6アルコキシカルボニル、C3-7シクロアルキル、C3-7ハロシクロアルキル、C3-7シアノシクロアルキル、C1-3アルキル(C3-7)−シクロアルキル、C1-3アルキル(C3-7)ハロシクロアルキル、フェニル(ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されるもの)、ヘテロアリール(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、ヘテロシクリル(なおここでヘテロシクリル基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されている)であるか又は、2つの隣接する基R4はそれらが結合している炭素原子と共に、任意にはハロゲン、C1-8アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、フェノキシ(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、ヘテロアリールオキシ(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、C1-8アルキルチオ又はR1920N(なおここでR19及びR20は独立して水素、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C2-6ハロアルキル、C1-6アルコキシカルボニルであるか又はR19及びR20はそれらが結合しているN原子と共に、O、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つのC1-6アルキル基により任意に置換され得る、5、6又は7員の複素環を形成し、nは0、1、2又は3である)により任意に置換され得る4、5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成する。
【0043】
より好ましくは、各々のR4は独立してハロゲン、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8シアノアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C2-6アルキニル、トリメチルシリル(C2-6)アルキニル、C1-6アルコキシカルボニル、C3-7シクロアルキル、C1-3アルキル(C3-7)シクロアルキル、フェニル(ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されるもの)、ヘテロシクリル(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、C1-8アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、フェノキシ(ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されるもの)、ヘテロアリールオキシ(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3アルコキシ又はC1-3ハロアルコキシ)、ジ(C1-8)アルキルアミノにより任意に置換されるもの、そうでなければ2つの隣接する基R4はそれらが結合している炭素原子と共に、ハロゲンにより任意に置換され得る4、5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成する。
【0044】
さらに一層好ましくは、各R4は独立してハロゲン、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8シアノアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C2-6アルキニル、ヘテロシクリル(C1-6アルキルにより任意に置換される)、C1-8アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、フェノキシ(ハロ、シアノ、C1-3アルキル又はC1-3ハロアルキルにより任意に置換される)、ヘテロアリールオキシ(ハロ、シアノ、C1-3アルキル又はC1-3ハロアルキルにより任意に置換される)、ジ(C1-8)アルキルアミノであり、そうでなければ2つの隣接する基R4はそれらが結合している炭素原子と共に、水素により任意に置換され得る4、5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し、nは0、1、2又は3である。
【0045】
さらにより好ましくは、各R4は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4シアノアルキル又はC1-3アルコキシ(C1-3)アルキルであり、nは0、1、2又は3、好ましくは0、1又は2である。
【0046】
最も好ましくは、各R4は独立してフルオロ、クロロ、ブロモ、C1-4アルキル又はC1-4ハロアルキルであり、nは1、2、又は3、好ましくは1又は2である。好ましくは、R8は、C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、アリール(C1-6)アルキル(なおここでアリール基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換される)、ヘテロアリール(C1-6)アルキル(なおここでヘテロアリール基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換される)、アリールカルボニル−(C1-6)アルキル(なおここでアリール基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換され得、アルキル基はアリールにより任意に置換され得る)、C2-8アルケニル、C2-8ハロアルケニル、アリール(C2-6)−アルケニル(なおここでアリール基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノ、C1-6アルコキシカルボニルであるか、そうでなければ2つの隣接する置換基は環化して5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成できる)、ヘテロアリール(C2-6)−アルケニル(なおここでヘテロアリール基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノ、C1-6アルコキシカルボニルであるか、そうでなければ2つの隣接する置換基が環化して5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成できる)、C2-6アルキニル、フェニル(C2-6)アルキニル(なおここでフェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)、C3-7シクロアルキル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6ハロアルキルカルボニル又はアリール(C2-6)アルケニルカルボニル(なおここでアリール基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノであり得)又は−C(R51)(R52)−[CR53=CR54]z−R55(なお式中zは1又は2であり、R51及びR52は各々独立してH、ハロ又はC1-2アルキルであり、R53及びR54は各々独立してH、ハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4ハロアルキルであり、R55は任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである)である。
【0047】
より好ましくは、R8は、フェニル(C1-4)アルキル(なおここでフェニル基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換される)、ヘテロアリール(C1-6)アルキル(なおここでヘテロアリール基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノである)、フェニル−(C2-6)アルケニル(なおここでフェニル基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換される)、ヘテロアリール(C2-6)−アルケニル(なおここでヘテロアリール基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換される)、又はフェニル(C2-6)アルキニル(なおここでフェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)又は−C(R51)(R52)−[CR53=CR54]z−R55(なお式中zは1又は2であり、R51及びR52は各々独立してH、ハロ又はC1-2アルキルであり、R53及びR54は各々独立してH、ハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4ハロアルキルであり、R55は任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである)である。
【0048】
最も好ましくはR8は、−C(R51)(R52)−[CR53=CR54]z−R55であり、式中zは1又は2、好ましくは1であり、R51及びR52は各々独立してH又はC1-2アルキルであり、R53及びR54は各々独立してH、ハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4ハロアルキルであり、R55はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノで置換されたフェニル又はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノで置換されたヘテロアリールである。
【0049】
51及びR52は好ましくは水素である。
【0050】
53及びR54は好ましくは水素又はハロゲン特に水素である。R55は好ましくはハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノの中から選択された1〜3個の置換基で置換されたフェニルである。
【0051】
好ましくは、Raは独立してハロ、シアノ、C1-3アルキル、ヒドロキシであるか、そうでなければ2つのRa基はそれらが結合している炭素原子と共に=O、=S、=NRb、=CRcRdを形成し、ここでRb、Rc及びRdは独立してHであるか又は任意に置換されたアルキルであり、pが0、1又は2である。
【0052】
より好ましくは、各Raは独立してフルオロ、メチル、ヒドロキシであるか、そうでなければRa基はそれらが結合している炭素原子と共にカルボニル基を形成し、pは0、1、又は2である。
【0053】
最も好ましくはpは0である。
【0054】
【化3】

という環が6員の芳香族環であるか又は5又は6員の複素芳香族環であり、ここで少なくとも1つの環成員がCH又はCR4以外のものであり環内には1個以下のO又はS原子しか存在しないことを条件として環成員は各々独立してCH、S、N、NR4、O又はCR4であることが好ましい。
【0055】
より好ましくは、
【化4】

という環はベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、[1,2,3]トリアゾール、[1,2,3]オキサジアゾール又は[1,2,3]チアジアゾールである。
【0056】
最も好ましくは、
【化5】

という環はベンゼン又はピリジン環である。
【0057】
式(I)の一部の化合物は新規のものであり、従って該発明のさらなる1態様を形成する。新規の化合物の1群は、
【化6】

という式の化合物において、式中、R1、R2、R4、Ra、T、Y、n及びpは式Iに関連して定義された通りであり、R8が−C(R51)(R52)−[CR53=CR54]z−R55であり、zは1又は2、好ましくは1であり、R51及びR52が各々独立してH又はC1-2アルキルであり、R53及びR54が各々独立してH、ハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4ハロアルキルであり、R55はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより置換されたフェニル或いはハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより置換されたヘテロアリールである化合物である。
【0058】
下表I〜XXV内の化合物は、該発明の化合物を例示している。
【0059】
表Iは、
【化7】

という式Iaをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0060】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【表30】

【表31】

【表32】

【表33】

【表34】

【0061】
表IIは、
【化8】

という式Ibをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0062】
表IIIは、
【化9】

という式Icをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0063】
表IVは、
【化10】

という式Idをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0064】
表Vは、
【化11】

という式Ieをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0065】
表VIは、
【化12】

という式Ifをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0066】
表VIIは、
【化13】

という式Igをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0067】
表VIIIは、
【化14】

という式Ihをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0068】
表IXは、
【化15】

という式Iiをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0069】
表Xは、
【化16】

という式Ijをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0070】
表XIは、
【化17】

という式Ikをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0071】
表XIIは、
【化18】

という式Ilをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0072】
表XIIIは、
【化19】

という式Imをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0073】
表XIVは、
【化20】

という式Inをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0074】
表XVは、
【化21】

という式Ioをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0075】
表XVIは、
【化22】

という式Ipをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0076】
表XVIIは、
【化23】

という式Iqをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0077】
表XVIIIは、
【化24】

という式Irをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0078】
表XIXは、
【化25】

という式Isをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0079】
表XXは、
【化26】

という式Itをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0080】
表XXIは、
【化27】

という式Iuをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0081】
表XXIIは、
【化28】

という式Ivをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0082】
表XXIIIは、
【化29】

という式Iwをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0083】
表XXIVは、
【化30】

という式Ixをもつ897の化合物を提供しており、表24にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0084】
【表35】

【表36】

【表37】

【表38】

【表39】

【0085】
表XXVは、
【化31】

という式Iyをもつ897の化合物を提供しており、表1にR8、R4a、R4b、R4c及びR4dの値が記されている。
【0086】
該発明の化合物はさまざまな方法により作製できる。例えばこれらをスキーム1の反応に従って調製することが可能である。
【0087】
【化32】

【0088】
かくして、式Iの化合物は、適切な求電子種との反応により式2の化合物から得ることができる。式中Yがカルボニル基である式Iの化合物は、式2の化合物と式R1−C(O)−Z(なお式中Zはクロリド、ヒドロキシ、アルコキシ又はアシルオキジである)のカルボン酸誘導体を0℃〜150℃の間の温度で、任意にはジクロロメタン、クロロホルム又は1,2−ジクロロエタンといった有機溶媒中で、任意にはトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンといった第3アミン塩基の存在下で、そして任意にはジクロロヘキシルカルボジイミドといったカップリング剤の存在下で反応させることにより、形成させることができる。式中Yがカルボニル基でありR1が式R’−NH−のアミノ置換基である式Iの化合物は、類似の条件下での式R’−N=C=Oのイソシアナートと式4の化合物の反応により形成され得る。式中Yが式S(0)mの基である式Iの化合物は、類似の条件下で、R1−S(0)m−C1という式の化合物での処理により式2の化合物から形成され得る。Yがチオカルボニル基でありR1が式R’−NH−のアミノ置換基である式1の化合物は、類似の条件下で式R’−N=C=Sのイソチオシアナートと式2の化合物を反応させることにより形成可能である。
【0089】
代替的には、式中Yがチオカルボニル基でR1が炭素置換基である式Iの化合物は、Yがカルボニル基でありR1が炭素置換基である式Iの化合物をLawesson試薬といった適切なチオン酸塩化剤で処理することにより形成可能である。
【0090】
上述の手順においては、式R1−C(O)−Zの酸誘導体、R’−N=C=Oという式のイソシアナート、式R’−N=C=Sのイソシアナート及び式R1−S(O)q−C1の硫黄求電子物質は、既知の化合物であるか、そうでなければ当業者により既知の方法により既知の化合物から形成され得る。
【0091】
式2の化合物は、当業者により既知の方法に従い、ニトロ基の環元により式3の化合物から調製可能である。
【0092】
式3の化合物は、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチレンアミンといった第3アミンの存在下で、そして任意にはヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、又はヨウ化テトラブチルアンモニウムといったハロゲン化物塩を触媒として用いて、ジクロロメタン、クロロホルム又は1,2−ジクロロエタンといったような有機溶媒中で周囲温度と100℃の間の温度、標準的には65℃で、式R8−Lのアルキル化剤(式中Lは塩化物、臭化物、ヨウ化物又はスルホン酸塩(例えばメシル酸塩又はトシル酸塩又は類似の離脱基)と反応させることによって、式6の化合物(式中PはHである)から得ることができる。代替的には、式3の化合物(式中R8はCH2−Rzである)を生成するべく式6の化合物(なお式中、PはHである)をボラン−ピリジン複合体、ホウ化水素ナトリウム、ホウ化水素(トリアセトキシ)ナトリウム、シアノホウ化水素ナトリウムなどといった還元剤の存在下でテトラヒドロフラン又はエタノールといった有機溶媒又は溶媒混合物中で周囲温度と100℃の間の温度で式RzCHOのアルデヒドと反応させることができる。
【0093】
代替的には、式1の化合物を、式4の化合物から、(1)ジクロロメタン、クロロホルム又は1,2−ジクロロエタンといった有機溶媒中で周囲温度でのトリフルオロ酢酸といったような酸との反応とそれに続く炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム又は類似の化合物といった無機塩基の水溶液での反応混合物の中和;次に(2)アルキル化剤又はアルデヒドの上述の通りの反応により得ることもできる。
【0094】
式4の化合物は、式2の化合物を式1の化合物に変換するための方法において上述した通り、適切な求電子物質と式5の化合物を反応させることによって形成可能である。
【0095】
式5の化合物は、式6の化合物(式中Pはt−ブトキシカルボニル)から既知の方法に従ってニトロ基を還元させることにより得ることができる。
【0096】
式6の化合物は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又は炭酸カリウムといったような塩基の存在下で又は塩基の不在下で、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドといった溶媒中で0℃〜180℃の間の温度で、ピペラジン(P=H)又はN−BOC−ピペラジン(P=t−ブトキシカルボニル)との反応により式7の化合物から得ることができる。
【0097】
式5、式6及び式7の化合物は既知の化合物であり、既知の方法により既知の化合物から作ることができる。
【0098】
式2、式3及び式4の一部の化合物は新規のものであり、従って該発明のさらなる態様を成す。
【0099】
当業者であれば、R2がHである式1の1つの化合物又はスキーム1の中間体を式Iのその他の化合物に変換することが可能であるということを容易に認識することであろう。かかる変態の例は、R基が上述の式Iの化合物について定義されている通りの意味を有するスキーム2、3及び4で記されている。
【0100】
【化33】

【0101】
鱗翅目、双翅目、半翅目、総翅目、直翅目、網翅目、鞘翅類、隠翅目、膜翅目及び等翅目といったような昆虫類の有害小動物と同様にその他の無脊椎有害小動物例えばダニ、線虫及び軟体動物の有害小動物の体内侵入を防除し、これを制御するために、式(I)の化合物を使用することができる。昆虫、ダニ、線虫及び軟体動物を以下集合的に有害小動物と呼ぶ。該発明の化合物を用いて駆除し、制御することのできる有害小動物には、農業(この用語は食品及び繊維製品のための作物の栽培を含む)、園芸及び畜産、コンパニオンアニマル、林業及び植物由来の製品(例えば果実、種子及び木材)の保管に関連する有害小動物;人工構造物の損傷及び人及び動物の病気の感染に関連する有害小動物;そして同様に迷惑な有害小動物(例えばハエ)が含まれる。
【0102】
式(I)の化合物により制御可能な有害小動物の種の例としては以下のものが含まれる; Myzus persicae(アブラムシ)、Aphis gossypii(アブラムシ)、Aphis fabae(アブラムシ)、Lygus spp.(キャプシド)、Dysdercus spp.(キャプシド)、Nilaparvata lugens (ウンカ)、Nephotettixc incticeps(ヨコバイ)、Nezara spp. (カメムシ)、Euschistus spp. (カメムシ)、Leptocorisa spp. (カメムシ)、Frankliniella occidentalis (アザミウマ)、Thrips spp. (アザミウマ)、Leptinotarsa decemlineata (コロラドハムシ)、Anthonomus grandis (ワタノハナゾウムシ)、Aonidiella spp.(カイガラムシ)、Trialeurodes spp.(コナジラミ)、Bemisia tabaci (コナジラミ)、Ostrinia nubilalis(アワノメイガ)、Spodoptera littoralis (ハスモンヨトウ)、Heliothis virescens(タバコガ)、Helicoverpa armigera(オオタバコガ)、Helicoverpa zea(オオタバコガ)、Sylepta derogata(ワタノメイガ)、Pieris brassicae (モンシロチョウ)、Plutella xylostella (コナガ)、Agrotis spp. (ヨトウムシ)、Chilo suppressalis (ニカメイガ)、Locusta_ migratoria (トノサマバッタ)、Chortiocetes terminifera (イナゴ)、Diabrotica spp. (ネキリムシ)、Panonychus ulmi (リンゴハダニ)、Panonychus citri(ミカンハダニ)、Tetranychus urticae(ナミハダニ)、Tetranychus cinnabarinus(ニセナミハダニ)、Phyllocoptruta oleivora(チャノナガサビダニ)、Polyphagotarsonemus latus (チャノホコリダニ)、Brevipalpus spp.(ヒメハダニ)、Boophilus microplus(ウシダニ)、Dermacentor variabilis(アメリカイヌダニ)、Ctenocephalides felis(ネコノミ)、Liriomyza spp. (ハモグリバエ)、Musca domestica (イエバエ)、Aedes aegypti (カ)、Anopheles spp. (カ)、Culex spp. (カ)、Lucillia spp. (クロバエ)、Blattella germanica (ゴキブリ)、Periplaneta americana (ゴキブリ)、Blatta orientalis (ゴキブリ)、ゲンシロアリカのシロアリ(例えば Mastotermes spp.)、レイビシロアリ(例えば Neotermes spp.)、ミゾガシラシロアリ(例えば Coptotermes formosanus; Reticulitermes flavipes、R. speratu、R. virginicus、R. hesperus、及び R. santonensis)及びシロアリ科(例えば Globitermes sulphureus)、Solenopsis geminata(ヒアリ)、Monomorium pharaonis(イエヒメアリ)、Damalinia spp. 及び Linognathus spp.(シラミ(biting and sucking lice))、Meloidogyne spp.(ネコブセンチュウ)、Globodera spp. 及び Heterodera spp.(シストセンチュウ)、Pratylenchus spp.(ネグサレセンチュウ)、Rhodopholus spp.(バナナネモグリセンチュウ)、Tylenchulus spp. (カンキツネモグリセンチュ)、Haemonchus contortus (ネンテンイチュウ)、Caenorhabditis elegans(センチュウ(vinegar eelworm))、Trichostrongylus spp.(イチョウセンチュウ)及び Deroceras reticulatum (ナメクジ)。
【0103】
従って該発明は、昆虫、ダニ、線虫又は軟体動物を駆除し、これを制御する方法において有害小動物、その生息箇所又は有害小動物による攻撃を受けやすい植物に対し、式(I)の化合物又はそれを含有する組成物を、殺虫、殺ダニ、殺線虫又は殺軟体動物上有効な量だけ適用する段階を含んで成る方法を提供する。式(I)の化合物は好ましくは、昆虫、ダニ又は線虫に対して使用される。
【0104】
本書で用いられる「植物」という用語は、苗木、低木及び樹木を内含する。
【0105】
有害小動物、その生息箇所又は有害小動物による攻撃を受けやすい植物に対し殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺軟体動物剤として式(I)の化合物を適用するために、式(I)の化合物は通常、式(I)の化合物に加えて適切な不活性希釈剤又は担体及び任意には表面活性剤(SFA)を内含する組成物の形に処方される。SFAは、界面張力を低下させかくしてその他の特性(例えば分散、乳化及び湿潤化)の変化を導くことにより、界面(例えば液体/固体、液体/空気又は液体/液体界面)の特性を修正することのできる化学物質である。全ての組成物(固体及び液体の両方の処方物)は、0.0001〜95重量%、より好ましくは1〜85重量%、例えば5〜60重量%の式(I)の化合物を含んでいることが好ましい。該組成物は一般に、式(I)の化合物が1ヘクタールあたり0.1g〜10kg、好ましくは1g〜6kg、より好ましくは1g〜1kgの率で適用されるような形での有害小動物の制御のために用いられる。
【0106】
種子の消毒で使用される場合、式(I)の化合物は種子1キログラムにつき0.0001g〜10g(例えば0.001g又は0.05g)、好ましくは0.005g〜10g、より好ましくは0.005g〜4gの率で使用される。
【0107】
もう1つの態様では、該発明は殺虫、殺ダニ、殺線虫又は殺軟体動物的に有効な量の式(I)の化合物及びそのために適した担体及び希釈剤を含む式(I)の化合物組成物を提供する。該組成物は好ましくは殺虫、殺ダニ、殺線虫又は殺軟体動物組成物である。
【0108】
さらにもう1つの態様においては、該発明は、式(I)の化合物を含む殺虫、殺ダニ、殺線虫又は殺軟体動物的に有効な量の組成物で有害小動物又は有害小動物の生息箇所を処理する段階を含む、1つの生息箇所において有害小動物を駆除し、これを制御する方法を提供する。式(I)の化合物は好ましくは、虫、ダニ又は線虫に対し使用される。
【0109】
組成物は、粉末(DP)、可溶性粉末(SP)、水溶性顆粒(SG)、水分散性顆粒(WG)、水和剤(WP)、顆粒(GR)(徐放型又は高速放出型)、可溶性濃縮物(SL)、油混和性液体(OL)、超低体積液体(UL)、乳化性濃縮物(EC)、分散性濃縮物(DC)、エマルジョン(水中油(EW)及び油中水(EO)の両方)、マイクロエマルジョン(ME)、懸濁液濃縮物(SC)、エアロゾル、薫蒸/発煙処方物、カプセル懸濁液(CS)及び種子処理処方物を含めた数多くの処方物タイプの中から選択可能である。いずれかのケースで選択される処方物タイプでは、考慮対象の特定の目的及び式(I)の化合物の物理的、化学的及び生物学的特性により左右されることになる。
【0110】
散布粉末(DP)は、式(I)の化合物を単数又は複数の固体希釈剤(例えば天然粘土、カオリン、葉ろう石、ベントナイト、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土(kieselguhr)、白墨、珪藻土(diatomaceous earths)、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及びマグネシウム、イオウ、石灰、小麦粉、滑石及びその他の有機及び無機固体担体)と混合し、該混合物を細かい粉末に機械的に細砕することにより調製可能である。
【0111】
可溶性粉末(SP)は、式(I)の化合物を単数又は複数の水溶性無機塩(例えば重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は硫酸ナトリウム)又は単数又は複数の水溶性有機固体(例えば多糖類)そして任意には水分散性/溶解度を改善するための単数又は複数の湿潤剤、単数又は複数の分散剤又はこれらの作用物質の混合物と混合することにより調製可能である。このとき混合物は細かい粉末にまで細砕される。水溶性顆粒(SG)を形成するために、類似の組成物を顆粒化することも可能である。
【0112】
水和剤(WP)は、液体中の分散を促すため、単数又は複数の固体希釈剤又は担体、単数又は複数の湿潤剤そして好ましくは単数又は複数の分散剤そして任意には単数又は複数の懸濁剤と式(I)の化合物を混合することによって調製され得る。混合物は次に細かい粉末へと細砕される。水分散性顆粒(WG)を形成するために類似の組成物を顆粒化することもできる。
【0113】
顆粒(GR)は、単数又は複数の粉末化された固体希釈剤又は担体と式(I)の化合物の混合物を顆粒化することによってか、又は、予め形成されたブランク顆粒から、多孔性顆粒状材料(例えば軽石、アタパルガイトクレー、フラー土、珪藻土(kieselguhr, diatomaceous earths)又は細砕したトウモロコシの穂軸)中に式(I)の化合物(又は適切な作用物質中のその溶液)を吸収させることによって、又は硬質コア材料(例えば砂、ケイ酸塩、無機炭酸塩、硫酸塩又はリン酸塩)上に式(I)の化合物(又は適切な作用物質中のその溶液)を吸着させ、必要とあらば乾燥させることによって形成可能である。吸収又は吸着を補助するために一般に用いられる作用物質としては、溶媒(例えば脂肪族及び芳香族石油溶媒、アルコール、エーテル、ケトン及びエステル)及び固着剤(例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、デキストリン、糖及び植物油)が含まれる。顆粒の中には、単数又は複数のその他の添加剤も内含することができる(例えば乳化剤、湿潤剤又は分散剤)。
【0114】
分散性濃縮物(DC)は、水中又はケトン、アルコール又はグリコールエーテルといったような有機溶媒中に式(I)の化合物を溶解させることによって調製可能である。これらの溶液は、(例えば水希釈を改善するか又はスプレータンク内の結晶化を防ぐため)表面活性剤を含有し得る。
【0115】
乳化性濃縮物(EC)又は水中油型エマルジョン(EW)は、有機溶媒(任意には単数又は複数の湿潤剤、単数又は複数の乳化剤又は前記作用物質の混合物を含有する)中に式(I)の化合物の化合物を溶解させることによって調製可能である。EC中で使用するための適切な有機溶媒としては、芳香族炭化水素(例えばSOLVESSO100, SOLVESSO150及びSOLVESSO200を例とするアルキルベンゼン又はアルキルナフタレン;なおSOLVESSOは登録商標である)、ケトン(例えばシクロヘキサノン又はメチルシクロヘキサノン)及びアルコール(例えばベンジルアルコール、フルフリルアルコール又はブタノール)、N−アルキルピロリドン(例えばN−メチルピロリドン又はN−オクチルピロリドン)、脂肪酸ジメチルアミド(例えばC8−C10脂肪酸ジメチルアミド)及び塩素化炭化水素が含まれる。EC製品は、水に添加した時点で自然に乳化して、適切な機器を通してのスプレー適用を可能にするのに充分な安定性でエマルジョンを生成することができる。EWの調製には、液体として(室温で液体でない場合には、標準的に70℃未満である適切な温度で融解可能である)か又は溶解状態(それを適切な溶媒中に溶解させることによる)のいずれかで式(I)の化合物を得ることそしてその後、結果として得られた液体又は溶液を高いせん断下で単数又は複数のSFAを含有する水の中に乳化させてエマルジョンを生成することが関与する。EW中で使用するための適切な溶媒には、植物油、塩素化炭化水素(例えばクロロベンゼン)、芳香族溶媒(例えばアルキルベンゼン又はアルキルナフタレン)及び水中での溶解度が低いその他の適切な有機溶媒)が含まれる。
【0116】
マイクロエマルジョン(ME)は、熱力学的に安定した等方性液体処方物を自然に生成するように、単数又は複数のSFAと単数又は複数の溶媒の配合物と水を混合することによって調製され得る。式(I)の化合物は当初水又は溶媒/SFA配合物のいずれかの中に存在する。ME中で使用するための適切な溶媒には、EC又はEW中での使用について以上で記述されたものが含まれる。MEは水中油又は油中水系のいずれかであり得(どの系が存在するかは伝導率測定によって決定され得る)、同じ処方物中に水溶性及び油溶性農薬を混合するために適している可能性がある。MEは、水中への希釈に適し、マイクロエマルジョンとして残るか又は従来の水中油エマルジョンを形成する。
【0117】
懸濁液濃縮物(SC)は、式(I)の化合物の細分割不溶性固体粒子の水性又は非水性懸濁液を含み得る。SCは、化合物の細粒子懸濁液を生成するべく、任意には単数又は複数の分散剤を伴う適切な媒質の中で式(I)の固体化合物をボール又はビードミル粉砕することにより調製可能である。単数又は複数の湿潤剤を該組成物中に内含させることができ、粒子が沈降する速度を低減させるべく懸濁剤を内含させることが可能である。代替的には、式(I)の化合物を乾式ミル粉砕し、上述の作用物質を含有する水に添加して所望の最終生成物を生成することもできる。
【0118】
エアロゾル処方物は、式(I)の化合物及び適切な高圧ガス(例えばn−ブタン)を含む。非加圧型手動式スプレーポンプの中で使用するための組成物を提供するために、適切な媒質(例えば水又はn−プロパノールといったような水混和性液体)の中に式(I)の化合物を溶解又は分散させることもできる。
【0119】
密閉空間内で化合物を含有する煙を生成させるのに適した組成物を形成するべく、火工混合物と式(I)の化合物を乾燥状態で混合することができる。
【0120】
各々が重合体シェルにより封入され式(I)の化合物そして任意にはそのための担体又は希釈剤を含有する油滴の水分散が得られるような形で、EW処方物の調製と類似の要領で、ただし付加的重合段階を伴って、カプセル懸濁液(CS)を調製することが可能である。重合体シェルは、界面重縮合反応か又はコアセルベーション手順により生成され得る。組成物は、式(I)の化合物の制御型放出を提供でき、種子処理のために使用可能である。式(I)の化合物は同様に、化合物の低速制御型放出を提供するべく生物分解性重合体マトリクス内で処方されてもよい。
【0121】
組成物には、その生物学的性能を改善するべく単数又は複数の添加剤が内含され得る(例えば表面上の湿潤化、保持又は分布;処理済み表面上の耐雨性;又は式(I)の化合物の取込み又は移動度を改善することによる)。かかる添加剤には、表面活性剤、油ベースのスプレー添加剤、例えば一部の鉱油又は天然植物油(例えば大豆油及び菜種油)、及びこれらとその他のバイオ増強アジュバント(式(I)の化合物の活性を補助するか又は修飾し得る成分)の配合物が含まれる。
【0122】
式(I)の化合物は、乾燥種子処理用の粉末(DS)、水溶性粉末(SS)又はスラリー処理用の水分散性粉末(WS)を含めた粉末組成物として、又は流動性濃縮物(FS)、溶液(LS)又はカプセル懸濁液(CS)を含む液体組成物として、種子処理として使用するためにも処方することができる。DS、SS、WS、FS及びLSの調製は、それぞれ上述のDP、SP、WP、SC及びDC組成物の調製ときわめて類似している。種子を処理するための組成物は、種子に対する組成物の接着を援助するための作用物質(例えば鉱油又は薄膜形成障壁)を含有し得る。
【0123】
湿潤剤、分散剤、及び乳化剤は、カチオン、アニオン、両性又は非イオン型の表面SFAであってよい。
【0124】
カチオン型の適切なSFAは、第4級アンモニウム化合物(例えば臭化セチルトリメチルアンモニウム)、イミダゾリン及びアミン塩を内含する。
【0125】
適切なアニオンSFAとしては、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステル塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム)、スルホン酸芳香族化合物(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン化カルシウム、スルホン酸ブチルナフタレン及びジイソプロピル及びトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム混合物)、硫酸エーテル、硫酸アルコールエーテル(例えばラウレト−3−スルホン酸ナトリウム)、カルボン酸エーテル(例えばラウレト−3−カルボン酸ナトリウム)、リン酸エステル(単数又は複数の脂肪アルコール及びリン酸の間の反応に由来する生成物(主にモノエステル)又は五酸化リン(主にジエステル)、例えばラウリルアルコールとテトラリン酸の間の反応;さらにこれらの生成物はエトキシル化されていてもよい)、スルホスクシナマート、パラフィン又はスルホン酸、タウリン酸及びリグノスルホン酸オレフィンが含まれる。
【0126】
両性型の適切なSFAとしてはベタイン、プロピオナート及びグリシナートが含まれる。
【0127】
非イオン型の適切なSFAとしては、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン又はその混合物と脂肪アルコール(例えばオレイルアルコール又はセチルアルコール)又はアルキルフェノール(例えばオクチルフェノール、ノニルフェノール又はオクチルクレゾール)との縮合生成物;長鎖脂肪酸又はヘキシトール無水物から誘導された部分エステル;酸化エチレンと前記部分エステルの縮合生成物;ブロック重合体(酸化エチレン及び酸化プロピレンを含む);アルカノールアミド;単純エステル(例えば脂肪酸ポリエチレングリコールエステル);酸化アミン(例えば酸化ラウリルジメチルアミン)及びレシチンが含まれる。
【0128】
適切な懸濁剤としては、親水性コロイド(例えば多糖類、ポリビニルピロリドン又はナトリウム・カルボキシメチルセルロース)及び膨潤粘土(例えばベントナイト又はアタパルガイト)が含まれる。
【0129】
式(I)の化合物は農薬化合物を適用する既知の手段のいずれかにより適用可能である。例えば、有害小動物に対し又は有害小動物の生息箇所に対し(例えば有害小動物の生息場所又は有害小動物の体内侵入を受けやすい生育中の植物)又は、葉、茎、枝又は根を含めた植物のあらゆる部分に対し、植え付け前の種子に対し、又は植物が中で生育しつつある又は植え付けられる予定のその他の媒質(例えば根をとり囲む土壌、土壌全般、田面水又は水栽培系)に対して、直接的に、処方状態で又は未処方状態で適用され得、そうでなければ、土壌又は水性環境上にスプレーされるか、散布されるか、浸漬塗布されるか、クリーム又はペースト処方物として塗布されるか、蒸気として適用されるか又はその中への組成物(例えば水溶性袋の中に詰込まれた組成物又は顆粒組成物)の分配又は取込みを通して適用され得る。
【0130】
式(I)の化合物は同様に植物中に注入されるか又は、電気力学的スプレー技術又はその他の低体積方法を用いて植生上にスプレーされるか;又は陸上又は空中からのかんがいシステムにより適用されてもよい。
【0131】
水性調製物(水溶液又は分散)として使用するための組成物は、一般に活性成分を高い割合で含有する濃縮物の形で一般に供給され、該濃縮物は使用前に水に添加される。DC、SC、EC、EW、ME、SG、SP、WP、WG及びCSを含み得るこれらの濃縮物は、往々にして、長期間の貯蔵に耐えることそしてかかる貯蔵の後、従来のスプレー機器により適用され得るのに充分な時間均質にとどまる水性調製物を形成するように水に添加できることが必要とされる。かかる水性調製物は、それらの使用目的に応じて可変的な量の式(I)の化合物(例えば0.0001〜10重量%)を含有し得る。
【0132】
式(I)の化合物を肥料(例えば窒素、カリウム又はリン含有肥料)との混合物の形で使用することができる。適切な処方物タイプとしては、肥料の顆粒が含まれる。混合物は、適切には最高25重量%の式(I)の化合物を含有する。
【0133】
従って、該発明は、同様に、肥料及び式(I)の化合物を含む肥料組成物をも提供する。
【0134】
本発明の組成物は、例えば殺真菌活性を有するか又は植物生育調節、除草、殺虫、殺線虫又は殺ダニ活性を有する化合物又は微量栄養素といった、生物活性をもつその他の化合物を含有し得る。
【0135】
式(I)の化合物は、該組成物の唯一の活性成分であってもよいし、そうでなければ、該当する場合農薬、殺真菌剤、共力剤、除草剤又は植物生育調節剤といった単数又は複数の付加的な活性成分と混和されてもよい。付加的な活性成分は、生息箇所においてより広範囲の活性又は増大した持続性をもつ組成物を提供すること;式(I)の化合物の(例えば効果速度を増大する又は忌避性を克服することにより)活性を補足するか又は活性に相乗効果を与えること;又は個々の構成要素に対する耐性の発生を克服又は防止する一助となることができる。特定の付加的活性成分は、組成物の意図された有用性によって左右されることになる。適切な農薬の例としては、以下のものが含まれる;
a) ピレスロイド、例えばペルメトリン、シペルメトリン、フェンバレラレート、エスフェンバレラート、デルタメトリン、シハロトリン(特に、ラムダシハラトリン)、ビフェントリン、フェンプロパトリン、シフリュトリン、テフリュトリン、無魚毒性ピレスロイド(例えばエトフェンプロックス)、天然ピレトリン、テトラメトリン、s−バイオアレトリン、フェンフルトリン、プラレトリン又は5−ベンジル−3−フリルメチル−()−(lR,3S)−2,2−ジメチル−3−(2−オキソチオラン−3−イリデンメチル)シクロプロパンカルボキシラート;
b) 有機リン殺虫剤、例えばプロフェノホス、スルプロホス、アセファート、メチルパラチオン、アジンフォス−メチル、デメトン−s−メチル、ヘプテノホス、チオメトン、フェナミホス、モノクロトホス、プロフェノホス、トリアゾホス、メタミドホス、ジメトアート、ホスファミドン、マラチオン、クロルピリホス、ホサロン、テルブホス、フェンスルホチオン、フォノホス、フォラート、フォキシム、ピリミホス−メチル、ピリミホス−エチル、フェニトロチオン、フォスチアザート又はジアゾノン;
c) カルバマート(アリールカルバマートを含む)、例えばピリミカルブ、トリアザマート、クロエトカルブ、カルボフラン、フラチオカルブ、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、チオフロックス、カルボスルファン、ベンジオカルブ、フェノブカルブ、プロポキスル、メトミル又はオキサミル;
d) ベンゾイル尿素、例えばジフルベンズロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン又はクロルフルアズロン;
e) 有機スズ化合物、例えばシヘキサチン、酸化フェンブタチン又はアゾシクロチン;
f) ピラゾール、例えばテブフェンピラド及びフェンピロキシマート;
g) マクロライド、例えばアベルメクチン又はミルベマイシンなど、例えばアバメクチン、安息香酸エマメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシン、スッピノサド又はアザジラクチン;
h) ホルモン又はフェロモン類;
i) 有機塩素化合物、例えばエンドスルファン、六塩化ベンゼン、DDT、クロルダン又はジエルドリン;
j) アミジン、例えばクロルジメホルム又はアミトラズ;
k) 薫蒸剤、例えばクロロピクリン、ジクロロ−プロパン、臭化メチル又はメタム;
1) クロロニコチニル化合物、例えばイミダクロプリド、チアクロプリド、アセトアミプリド、ニテンピラム又はチアメトキサム;
m) ジアシルヒドラジン、例えばテブフェノジド、クロマフェノジド又はメトキシフェンジド;
n) ジフェニルエーテル、例えばジオフェノラン又はピリプロキシフェン;
o) インドクサカルブ;
p) クロルフェナピル;又は
q) ピメトロジン。
【0136】
以上で列挙した主な化学的分類の農薬に加えて、該組成物中にはその意図された有用性に適合している場合、特定の標的をもつその他の農薬を利用することができる。例えば、イネにおいて使用するためのバッタ特異的殺虫剤又はニカメイチュウ特異的殺虫剤(例えばカルタップ)などの特別な作物用の選択的殺虫剤を利用することが可能である。代替的には、組成物内に、特定の昆虫種/期に特異的な殺虫剤又は殺ダニ剤を内含することもできる(例えば殺ダニ卵・幼虫駆除剤、例えばクロフェレテジン、フルベンジミン、ヘキシチアゾックス又はテトラジフォン;殺ダニ運動防止剤、例えばジコフォル又はプロパルジット;殺ダニ剤、例えばブロモプロピラート又はクロロベンジラート;又は成長調節剤、例えばヒドラメチルノン、シロマジン、メトプレン、クロルフルアズロン又はジフルベンズロン)。
【0137】
該発明の組成物中に内含できる殺真菌剤化合物の例としては、(E)−N−メチル−2−[2−(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニル]−2−メトキシ−イミノアセトアミド(SSF−129)、4−ブロモ−2−シアノ−N,N−ジメチル−6−トリフルオロメチルベンズイミダゾール−1−スルホンアミド、α−[N−(3−クロロ−2,6−キシリル)−2−メトキシアセトアミド]−γ−ブチロラクトン、4−クロロ−2−シアノ−N,N−ジメチル−5−ρ−トリルイミダゾール−1−スルホンアミド(IKF−916、シアミダゾスルファミド)、3−5−ジクロロ−N−(3−クロロ−1−エチル−1−メチル−2−オキソプロピル)−4−メチルベンズアミド(RH−7281、ゾキサミド)、N−アリル−4,5−ジメチル−2−トリメチルシリルチオフェン−3−カルボキサミド(MON65500)、N−(l−シアノ−l,2−ジメチルプロピル)−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)プロピオンアミド(AC382042)、N−(2−メトキシ−5−ピリジル)−シクロプロパンカルボキサミド、アシベンゾラール(CGA245704)、アラニカルブ、アルジモルフ、アニラジン、アザコナゾ−ル、アゾキストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ビロキサゾール、ベテルタノール、ブラスチシジンS、ブロムコナゾ−ル、ブピリマート、カプタフォル、カプタン、カルベダジム、塩酸カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、CGA41396、CGA41397、キノメチオナート、クロロタロニル、クロロゾリナート、クロジラコン、銅含有化合物、例えば銅酸塩化物、オキシキノラト銅、硫酸銅、トール酸銅及びボルドー液、シモキサミル、シプロコナゾ−ル、シプロジンル、デバカルブ、ジ−2−ピリジルジスルフィドl,l’−ジオキシド、ジクロフルアニド、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾ−ル、ジフェンゾコート、ジフルメトリム、O,O−ジ−イソ−プロピル−S−ベンジルチオホスファート、ジメフルアゾ−ル、ジメトコナゾ−ル、ジメトモルフ、ジメチリモール、ジニコナゾ−ル、ジノカップ、ジチアノン、塩化ドデシルジメチルアンモニウム、ドデモルフ、ドジン、ドグアジン、エジフェンホス、エポキシコナゾ−ル、エチリモル、エチル(Z)−N−ベンジル−N([メチル(メチル−チオエチリデンアミノオキシカルボニル)アミノ]チオ)−β−アラニナート、エトリジアゾ−ル、ファモキサドン、フェナミドン(RPA407213)、フェナリモル、フェンブコナゾ−ル、フェンフラム、フェンヘキサミド(KBR2738)、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトベル、フルオロイミド、フルキンコナゾ−ル、フルシラゾ−ル、フルトラニル、フルトリアフォル、フォルペット、フベリダゾ−ル、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、ヘキサコナゾ−ル、ヒドロキシイソキサゾ−ル、ヒメキサゾ−ル、イマザリル、イミベンコナゾ−ル、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸、イプコナゾ−ル、イプロベンフォス、イプロジオン、イプロバリカルブ(SZX0722)、イソプロパニルブチルカルバマート、イソプロチオラン、カスガマイシン、クレソキシム−メチル、LYl86054、LY211795、LY248908、マンコゼブ、マネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾ−ル、メチラム、メチラム−亜鉛、メトミノストロビン、ミクロブタニル、ネオアゾジン、ニッケルジメチルジチオカルバマート、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモール、オフラース、有機水銀化合物、オキサジキシル、オキサスルフロン、オキソリン酸、オキスポコナゾ−ル、オキシカルボキシン、ペフラゾアート、ペンコナゾ−ル、ペンシクロン、酸化フェナジン、ホセチル−Al、リン酸、フタリド、ピコキシストロビン(ZAl963)、ポリオキシンD、ポリラム、プロベナゾ−ル、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾ−ル、プロピネブ、プロピオン酸、ピラゾホス、ピリフェノクス、ピリメタニル、ピロキロン、ピロキシフル、ピロールニトリン、第4級アンモニウム化合物、キノメチオナート、キノキシフェン、キノトゼン、シプコナゾ−ル(F−155)、ナトリウムペンタクロロフェナート、スピロキサミン、ストレプトマイシン、硫黄、テブコナゾ−ル、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾ−ル、チアベンダゾ−ル、チフルザミド、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾ−ル、チオフェナート−メチル、チラム、チミベンコナゾ−ル、トルクロホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアズブチル、トリアゾキシド、トリシクラゾ−ル、トリデモルフ、トリフロキシストロビン(CGA279202)、トリフォリン、トリフルミゾ−ル、トリチコナゾ−ル、バリダマイシンA、ベーパム、ビンクロゾリン、ジネブ及びジラムがある。
【0138】
式(I)の化合物は、種子伝染病、土壌伝染病又は葉真菌病に対する植物の防御のため土壌、泥炭又はその他の発根媒質と混合することができる。
【0139】
組成物中で使用するための適切な共力剤の例としては、ピペロニル、ブトキシド、セサメックス、サフロキサン及びドデシルイミダゾルが含まれる。
【0140】
組成物中に内含するための適切な除草剤及び植物成長調節剤は意図された標的及び要求されている効果により左右される。
【0141】
内含され得るイネ選択的除草剤の例としては、プロパニルがある。綿花で使用するための植物成長調節剤の一例はPIXTMである。
【0142】
一部の混合物は、著しく異なる物理的、化学的又は生物学的特性をもつ活性成分を含むために、従来の同一処方物タイプには容易に役立たない可能性がある。このような状況においては、その他の処方物タイプを調製し得る。例えば、1つの活性成分が不水溶性固体であり、もう1つの活性成分が不水溶性液体である場合、それでも、(SCのものと類似の調製を用いて)懸濁液として固体活性成分を分散させるものの(EWのものと類似の調製を用いて)エマルジョンとして液体活性成を分散させることにより、同じ連続水相内に各々の活性成分を分散させることが可能であり得る。結果として得られた組成物は、サスポエマルジョン(SE)処方物である。
【0143】
該発明について以下の実施例により例示する:
LCMS:LC5:254nm勾配10%Aから100%B、A=H2O+0.01%HCOOH、B=CH3CN/CH3OH+0.01%HCOOH、正の電気スプレー150〜1000m/zを用いて以下の例の選択された化合物について、質量スペクトルデータを得た。
【0144】
実施例1
この例は、2−クロロ−N−(4−クロロ−2−{4−[(E)−3−クロロフェニル)−アリル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル)−イソニコチンアミドの調製について例示している。
【化34】

【0145】
ステップA:N2下でジメチルスルホキシド(18ml)中の2.4−ジクロロニトロベンゼン(1.9g)及び1−t−ブトキシカルボニル−ピペラジン(2.2g)の攪拌溶液に対してトリエチルアミン(4.2ml)を添加した。結果として得た溶液を48時間70℃で攪拌し、次に室温まで冷却した。水を添加し混合物を酢酸エチルで3回抽出し、組合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン:酢酸エチル8:2)に付して、発泡体として4−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.6g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)1.5(s、9H)、2.9(br s、4H)、3.5(br s、4H)、6.9(d、J=10Hz、1H)、7.0(s、1H)、7.7(d、J=10Hz、1H);MS(ES+)242/244(M+H+−CO2−イソブテン)、286/288(M+H+−イソブテン)。
【0146】
ステップB:60℃でエタノール(40ml)及び水(30ml)の中のステップA(2.5g)で得た化合物の攪拌懸濁液に対して、亜ジオチン酸ナトリウム(7.6g)を添加した。結果として得られた混合物を1時間60℃で攪拌し、次に真空中でエタノールを除去した。懸濁液を酢酸エチルで3回抽出し、組合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン:酢酸エチル1:1)に付し、白色結晶として4−(2−アミノ−5−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.0g)を得た。M.p.125−127℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)1.5(s、9H)、2.8(m、4H)、3.5(m、4H)、3.9(s、2H)、6.6(d、J=10Hz、1H)、6.8(d、J=10Hz、1H)、6.9(s、1H);MS(ES+)212/214(M+H+−CO2−イソブテン)、256/258(M+H+−イソブテン)、312/314(M+H+)。
【0147】
ステップC:ジクロロメタン(20ml)中のステップBで得た化合物(1.0g)の攪拌溶液に対してトリエチルアミン(2ml)を添加し、溶液を0℃まで冷却し、2−クロロ−イソニコチノイルクロリド(1.2g)を添加した。結果として得た混合物を12時間室温で攪拌し、水中に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出し、組合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン:酢酸エチル7:2)に付して、4−{5−クロロ−2−[(2−クロロ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸−tert−ブチルエステルを得、これをヘキサン/酢酸エチルから再結晶化して(845mg)白色結晶を得た。M.p.185−189℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)1.5(s、9H)、2.9(m、4H)、3.7(m、4H)、7.2(d、J=1.5Hz、1H)、7.2(dd、J=1.5、10Hz、1H)、7.6(d、J=5.5Hz、1H)、7.8(s、1H)、8.5(d、J=10Hz、1H)、8.63(d、J=5.5Hz、1H)、9.4(s、1H、NH);MS(ES+)351/353(M+H+−CO2−イソブテン)、395/397(M+H+−イソブテン)、451/453(M+H+)。
【0148】
ステップD:ジクロロメタン(10ml)中のステップCで得た化合物の溶液(200mg)を、室温で48時間トリフルオロ酢酸(0.3ml)で処理した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水で塩基性化し、ジクロロメタンで2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をアセトニトリル(20ml)中に溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(0.16ml)及び4−クロロシンナミルクロリド(96mg)を添加した。溶液を室温で50時間攪拌し、溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン:酢酸エチル7:2)に付して黄色固体として表題生成物(162mg)を得た。M.p.129−132℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.7(m、4H)、2.9(m、4H)、3.2(d、J=9Hz、2H)、6.2(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、7.1−7.3(m、6H)、7.6(d、J=5.5Hz、1H)、7.70(s、1H)、8.4(d、J=10Hz、1H)、8.5(d、J=5.5Hz、1H)、9.4(s、1H、NH);保持時間HPLC2.46分;MS(ES+)501/503/505(M+H+)。
【0149】
以下の化合物を、実施例1に記述されているものと類似の手順に従って調製した。
【表40】

【表41】

【表42】

【表43】

【表44】

【表45】

【0150】
実施例2
この例は、2−クロロ−N−(2−{4−[(E)−3−(4−クロロ−フェニル)−アリル]−ピペラジン−1−イル}−フェニル)−N−メチル−イソニコチンアミドの調製を例示する。
【化35】

0℃でテトラヒドロフラン中の水素化ナトリウムの懸濁液(油中50%、24mg)に対して、4−{2−[(2−クロロ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−l−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例1、ステップA−Cに記述されている通りに調製されたもの、100mg)を添加し、結果として得た混合物を0℃で1時間攪拌し、その時点でヨードメタン(0.03ml)を添加した。3時間室温で反応混合物を攪拌し、酢酸エチルで希釈し、水で3回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン:酢酸エチル7:3)に付して、白色結晶として4−{2−[(2−クロロ−ピリジン−4−カルボニル)−メチル−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−l−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た。M.p.59−61℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)1.5(s、9H)、2.2(m、2H)、2.8(m、2H)、3.4(m、2H)、3.4(s、3H)、3.5(m、2H)、6.7(m、1H)、6.9(m、1H)、7.0−7.3(m、4H)、8.1(m、1H);MS(ES+)331(M+H+−CO2−イソブテン)、375(M+H+−イソブテン)、431(M+H+)。この化合物を実施例1ステップDに従って処理して黄色結晶として表題生成物を得た。M.p.117−120℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.4(m、2H)、2.5(m、2H)、2.6(m、2H)、2.9(m、2H)、3.2(m、2H)、3.5(s、3H)、3.5(m、2H)、6.2(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J−18Hz、1H)、6.8(d、J=9Hz、1H)、6.9(d、J=5Hz、1H)、7.0−7.3(m、6H)、8.1(d、J=5Hz、1H);保持時間HPLC2.17分;MS(ES+)481/483(M+H+)。
【0151】
実施例2に記されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した。
【表46】

【0152】
実施例3
この例は、2−クロロ−N−[4−クロロ−2(4−メチル−ピペラジン−l−イル)−フェニル]−イソニコチンアミドの調製を例示している。
【化36】

【0153】
ステップA:ジクロロメタン(20ml)中の4−{5−クロロ−2−[(2−クロロ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6.7g、実施例1、ステップC)の溶液を、室温で20時間、トリフルオロ酢酸(10ml)で処理した。減圧下での溶液の濃縮により、褐色固体として2−クロロ−N−[4−クロロ−2−(ピペラジン−1−イル)−フェニル]−イソニコチンアミドトリフルオロアセタート(6.9g)を得た。MS(ES+)351/353(M+H+)。
【0154】
ステップB:ステップAで得た生成物(300mg)、蟻酸(16ml)及び37%のホルムアルデヒド水(0.47ml)を2時間還流させた。反応混合物を水で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水で塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(酢酸エチル:メタノール8:2)に付して表題生成物を得たM.p.118−120℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.4(s、3H)、2.7(m、2H)、3.0(m、4H)、7.2(m、2H)、7.6(d、J=5.0Hz、1H)、7.7(s、1H)、8.4(d、J=9.0Hz、1H)、8.5(d、J=5.0Hz、1H)、9.4(br s、1H);MS(ES+)365/367(M+H+)。
【0155】
実施例4
この例は、l−(2−{4−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−ピペラジン−1−イル}−4−フルオロ−フェニル)−3−(3−メトキシ−プロピル)−尿素の調製を例示する。
【化37】

【0156】
ステップA:ジクロロメタン(80ml)中の4−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−ピペラジン−l−カルボン酸tert−ブチルエステル(10g、実施例1、ステップAで記されている通り2.4−ジフルオロニトロベンゼンから調製されたもの)の溶液を室温で24時間、トリフルオロ酢酸(23ml)で処理した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をアセトニトリル(100ml)中で溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(27ml)及び4−クロロ−シンナミルクロリド(6.8g)を添加した。溶液を17時間室温で攪拌し、溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(クロロヘキサン:酢酸エチル1:1)に付して、l−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−4−(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)−ピペラジン(10.5g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)2.7(t、J=8Hz、4H)、3.1(t、J=8Hz、4H)、3.2(d、J=9Hz、2H)、6.2(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、6.6(dt、J=1.0、7.0Hz、1H)、6.7(dd、J=1.0、10Hz、1H)、7.2−7.3(m、4H)、7.8(d、J=7.0、10.0Hz、1H);MS(ES+)151/153、376/378(M+H+)。
【0157】
ステップB:60℃でエタノール(66ml)及び水(80ml)の中のステップA(8.0g)で得た化合物の攪拌懸濁液に対して、亜ジチオン酸ナトリウム(11g)を添加した。結果として得られた混合物を1時間60℃で攪拌し、次に真空中でエタノールを除去した。懸濁液を酢酸エチルで3回抽出し、組合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル(溶離剤酢酸エチル)上でろ過してl−[(E)−3−(4−クロロ−フェニル)−アリル]−4−(5−フルオロ−2−アミノ−フェニル)−ピペラジン(4.1g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)2.6(m、4H)、2.9(m、4H)、3.2(d、J=9Hz、2H)、3.7(m、2H)、6.2(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、6.6(m、2H)、6.7(d、J=10Hz、1H)、7.2−7.3(m、4H);MS(ES+)151/153、346/348(M+H+)。
【0158】
ステップC:窒素下でジクロロメタン(4ml)中のジ−tertブチルカルボナート(266mg)の攪拌溶液に対し、ジクロロメタン(4ml)中の4−ジメチルアミノピリジン(106mg)とそれに続いてステップBで得た生成物(300mg)を添加した。溶液を、ガス発生が止むまで室温で攪拌した。ジクロロメタン(4ml)中で溶解させた3−メトキシプロピルアミン(155mg)を次に滴下にて添加し、結果として得た溶液を1時間室温で攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン:酢酸エチル1:9)によって精製して表題生成物(210mg)を得た。M.p.86〜90℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)1.8(quint、J=7Hz、2H)、2.6(m、4H)、2.9(m、4H)、3.2(d、J=9Hz、2H)、3.2(s、3H)、3.3(q、J=7Hz、2H)、3.4(t、J=7Hz、2H)、5.3(m、IH)、6.2(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、6.8(m、2H)、6.9(s、1H)、7.2−7.3(m、6H)、7.7(m、IH);保持時間HPLC1.93;MS(ES+)372/374、461/463(M+H+)。
【0159】
以下の化合物を、実施例4に記述されたものと類似の手順に従って調製した:
【表47】

【0160】
実施例5
この例は、l−(2−{4−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−ピペラジン−1−イル}−4−フルオロ−フェニル)−3−(2−クロロ−チアゾール−5−イルメチル)−イミダゾリジン−2−オンの調製を例示している。
【化38】

【0161】
ステップA:0℃でテトラヒドロフラン(10ml)中のl−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−4−(5−フルオロ−2−アミノ−フェニル)−ピペラジン(1.0g、実施例3、ステップB)の溶液に対して、2−クロロエチルイソシアナート(327mg)を添加し、結果として得た溶液を18時間室温で窒素下で攪拌した。残渣を最小体積のテトラヒドロフラン中で溶解させ、次にテトラヒドロフラン(10ml)中の水素化ナトリウムの懸濁液(146mg、油中50%)に添加した。反応混合物を3時間室温で攪拌し、減圧下で濃縮させ、その後ジエチルエーテルで研和してl−(2−{4−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−ピペラジン−l−イル}−4−フルオロ−フェニル)−イミダゾリジン−2−オン(677mg)を白色結晶として得た。M.p.170−172℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.7(m、4H)、3.11(m、4H)、3.26(d、J=6.8Hz、2H)、3.63(t、J=5.7Hz、2H)、3.99(t、J=5.7Hz、2H)、5.12(br s、1H)、6.32(dt、J=15.6、6.8Hz、1H)、6.57(d、J=15.6Hz、1H)、6.82(m、2H)、7.3−7.4(m、4H);MS(ES+)415/417(M+H+)。
【0162】
ステップB:ジメチルアセトアミド(4ml)中に溶解させたステップAで得た生成物(250mg)を0℃でジメチルアセトアミド(4ml)中の水素化ナトリウムの懸濁液(油中50%、29mg)に添加し、結果としての混合物を30分間0℃で攪拌し、この時点で、ジメチルアセトアミド(4ml)中に溶解させたC−(2−クロロチアゾール−5−イル)メチルアミン(102mg)を添加した。反応混合物を2時間室温で攪拌し、水を添加して急冷し、酢酸エチルで抽出し(3回)、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン/酢酸エチル1:9)に付して黄色固体として表題生成物を得た。M.p.72−77℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.7(m、4H)、3.0(m、4H)、3.2(d、J=7Hz、2H)、3.35(t、J=6Hz、2H)、3.8(t、J=6Hz、2H)、4.5(s、2H)、6.3(dt、J=16、7Hz、1H)、6.5(d、J=16Hz、1H)、6.8(m、2H)、7.2−7.3(m、4H)、7.4(s、1H);MS(ES+)546/548(M+H+)。
【0163】
実施例6
この例は、2−クロロ−N−(5−クロロ−2−{4−[(E)−3−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アリル]−ピペラジン−l−イル}−ピリジン−3−イル)−イソニコチンアミドの調製について例示する。
【化39】

【0164】
ステップA:ピペラジン(1.38g)を、N2下で0℃でジクロロメタン(100ml)中の2.6−ジクロロ−3−ニトロピリジン(3.0g、J, Heterocyclic Chem. 1994,31,73に従って調製されたもの)及びジイソプロピルエチルアミン(3.0ml)の攪拌溶液に添加した。結果として得た溶液を2時間室温で攪拌し、次に飽和重炭酸ナトリウム水の中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(酢酸エチル:メタノール8:2)に付して、赤色固体として1−(6−クロロ−3−ニトロ−ピリジン−2−イル)−ピペリジン(2.99g)を得た。M.p.50〜53℃;MS(ES+)243/245(M+H+)。
【0165】
ステップB:ステップAで得た生成物(800mg)をアセトニトリル(320ml)中で溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(1.2ml)及び4−トリフルオロメチルシンナミルクロリド(728mg)を添加した。24時間室温で溶液を攪拌し、溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)に付してl−(5−クロロ−3−ニトロ−ピリジン−2−イル)−4−[(E)−3−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アリル]−ピペラジン(0.79g)を黄色の発泡体として得た。M.p.129−132℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.7(m、4H)、3.3(d、J=9Hz、1H)、3.5(m、4H)、6.3(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、7.4(m、4H)、8.2(d、J=2Hz、1H)、8.3(d、J=2Hz、1H);MS(ES+)427/429(M+H+)。
【0166】
ステップC:ステップBで得た生成物(435mg)を実施例1ステップB及びCで記述されている通りに還元しアシル化してシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン/酢酸エチル7:3)の後表題生成物(185mg)を得た。M.p.156−159℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.7(m、4H)、3.1(m、4H)、3.2(d、J=9Hz、2H)、6.3(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、7.4(d、J=9Hz、2H)、7.45(d、J=9Hz、2H)、7.5(d、J=5Hz、1H)、7.6(s、1H)、8.0(d、J=1.5Hz、1H)、8.55(d、J=5Hz、1H)、8.65(d、J=1.5Hz、1H)、8.8(s、1H、NH);HPLC保持時間2.12分;MS(ES+)536/538(M+H+)。
【0167】
実施例6に記述されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した。
【表48】

【表49】

【表50】

【0168】
実施例7
この例は、2−クロロ−N−(2−クロロ−4−{4−[(E)−3−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アリル]−ピペラジン−l−イル}−ピリミジン−5−イル)−イソニコチンアミドの調製を例示する。
【化40】

【0169】
1−t−ブトキシカルボニル(2.36g)を、実施例1、ステップAに記述した方法に従ってトリエチルアミン(5.3ml)の存在下でジメチルスルフォキシド(20ml)中の2.4−ジクロロ−ピリミジン−5−イルアミン(2.0g)と縮合させた。紫色結晶として4−(5−アミノ−2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−ピペラジン−l−カルボン酸tert−ブチルエステル(3.4g)を得た。MS(ES+)314/316(M+H+)。実施例1、ステップC及びDに記述された方法に従ってこの中間体から表題生成物(120mg)を得た。2−クロロ−N−(2−クロロ−4−{4−[(E)−3−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アリル]−ピペラジン−l−イル}−ピリミジン−5−イル)−イソニコチンアミド。M.p.210−211℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.5(m、4H)、3.1(d、J=9Hz、1H)、3.6(m、4H)、6.1(dt、J=18、9Hz、1H)、6.4(d、J=18Hz、1H)、7.1(d、J=1lHz、2H)、7.3(d、J=11Hz、2H)、7.6(d、J=5Hz、1H)、7.7(s、1H)、7.8(s、1H、NH)、8.4(s、1H)、8.5(d、J=5Hz、1H);MS(ES+)553/555(M+H+)。
【0170】
実施例7に記述されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した:
【表51】

【0171】
実施例8
この例は2−クロロ−N−(5−{4−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−ピペラジン−1−イル}−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−イソニコチンアミドの調製を例示する。
【化41】

【0172】
ステップA:窒素下で0℃でのジメチルスルフォキシド(40ml)中のN−BOC−ピペラジン(4.3g)及びトリエチルアミン(9ml)の溶液を4−クロロシンナミルクロリド(5g)で処理し、結果として得た溶液を18時間室温で攪拌し、水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し(3回)、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でろ過して粗製4−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−ピペラジン−l−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た。この化合物をジクロロメタン(30ml)中に溶解させ、18時間室温でトリフルオロ酢酸(10ml)で処理した。濃縮によりl−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−ピペラジン(5.8g)を得、これをその質量及びNMRスペクトルによって特徴づけした。MS(ES+)151/153(M−ピペラジン)、237/239(M+H+)。
【0173】
ステップB:実施例1、ステップAに記述されている通りにトリエチルアミン(3.4ml)の存在下でジメチルスルフォキシド(20ml)中の5−クロロ−1.3−ジメチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.5g)と、ステップAで得た生成物(3.1g)を縮合させて、褐色固体としてl−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−4−(2,5−ジメチル−4−ニトロ−2H−ピラゾール−3−イル)−ピペラジン(1.82g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)2.4(s、3H)、2.6(m、4H)、3.2(m、6H)、3.7(s、3H)、6.3(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、7.2−7.3(m、4H);MS(ES+)151/153、376/378(M+H+)。
【0174】
ステップC:窒素下で室温でテトラヒドロフラン(8ml)及びメタノール(8ml)中のステップBで得た生成物(800mg)の溶液に対して、塩化スズ(II)水和物(2.9g)及び酢酸ナトリウム三水和物(3.5g)を添加した。結果として得た混合物を34時間室温で攪拌した。反応混合物を1Mの水酸化ナトリウムと酢酸エチルの間で分割し、10分間攪拌し、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。l−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−4−(2,5−ジメチル−4−アミノ−2H−ピラゾール−3−イル)−ピペラジン(510mg)を赤色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)2.3(s、3H)、2.8(m、4H)、3.3(m、4H)、3.4(d、J=9Hz、2H)、3.8(s、3H)、6.4(dt、J=18、9Hz、1H)、6.7(d、J=18Hz、1H)、7.3−7.4(m、4H);MS(ES+)151/153(シンナミル)、196(M−シンナミル)、346/348(M+H+)。
【0175】
ステップD:ジクロロメタン(10ml)中のステップCで得た化合物(250mg)の攪拌溶液に対してトリエチルアミン(0.46ml)を添加し、溶液を0℃まで冷却し、2−クロロイソニコチノイルクロリド(250mg)を添加した。結果として得た混合物を12時間室温で攪拌し、水中に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出し、組合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(酢酸エチル:エタノール9:5)に付し表題化合物(158mg)を得た。M.p.85−88℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.0(s、3H)、2.52(br s、4H)、3.05(t、J=4.8Hz、4H)、3.1(d、J=6.8Hz、2H)、3.58(s、3H)、6.13(dt、J=15.6、6.8Hz、1H)、6.40(d、J=15.6Hz、1H)、7.20(s、4H)、7.55(d、J=5.2Hz、1H)、7.69(s、1H)、8.49(d、J=5.2Hz、1H);保持時間LCMS2.26分;MS(ES+)485/487(M+H+)。
【0176】
実施例8に記述されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した。
【表52】

【0177】
実施例9
この例は2−クロロ−N−(2−{4−[(E)−3−(4−クロロ−フェニル)−アリル]−2−オキソ−ピペラジン−1−イル}−4−フルオロ−フェニル)−イソニコチンアミドの調製を例示する。
【化42】

【0178】
ステップA:米国特許第6433134号に記述された方法に従ってピペラジノンを調製した:エタノール(50ml)中のクロロ蟻酸エチル(10g)を、窒素下室温でエタノール(150ml)中のエチレンジアミン(32.85ml)の溶液に滴下にて添加した。結果として得た溶液を48時間室温で攪拌し、次に調製したばかりのエタノール中のナトリウムエチラート溶液(1.9gのナトリウムと90mlのエタノールから調製されたもの)で30分にわたり滴下にて処理した。溶液を2時間室温で攪拌し、(エタノールで洗浄した)Hyflo上でろ過し、次に溶媒及び余剰のジアミンを真空中で除去した。油質残渣を3時間トルエン(400ml)中で還流させ、トルエン層を傾瀉させ、残りの油から分離させた;トルエン層を一晩0℃に保ち、固体をろ過により収集してピペラジノンを得た(3.6g)。M.p.108〜109℃。
【0179】
ステップB:アセトニトリル(100ml)中にピペラジノン(3.6g)を溶解させ、次にジイソプロピルエチルアミン(9ml)及び4−クロロシンナミルクロリド(6.7g)で処理した。結果として得た反応混合物を48時間窒素下で室温で攪拌した。ろ過により白色沈殿物を収集し、低温アセトニトリルで洗浄し、真空下で乾燥させた(白色固体、4.35g)。ろ過液を真空中で濃縮し、アセトニトリルで残渣を結晶化させた(白色結晶1.4g)。M.p.129〜130℃。両方の画分共、満足のいく分析データを示した:N−4−[(E)−3−(4−クロロフェニル)−アリル]−ピペラジン−2−オン。1H NMR(400MHz、CDCl3)2.63(t、J=5Hz、2H)、3.12(s、2H)、3.15(d、J=7Hz、2H)、3.32(m、2H)、6.1(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、7.2−7.3(m、4H)。
【0180】
ステップC:窒素下で室温でジメチルホルムアミド(50ml)中のステップBで得られた生成物(2.51g)の溶液に対して、炭酸カリウム(3.45g)及び2.4−ジフルオロニトロベンゼン(1.59g)を添加した。結果として得た混合物を24時間100℃で攪拌した。炭酸カリウム(1.4g)及び2.4−ジフルオロニトロベンゼン(1.4g)を再び添加し、結果として得た混合物を48時間110℃で攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水中に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出し、組合わせた有機層を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(シクロヘキサン/酢酸エチル6:4)から、褐色固体として4−[(E)−3−(4−クロロ−フェニル)−アリル]−l−(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)−ピペラジン−2−オン(1.9g)を得た。M.p.57℃:MS(ES+)151/153(シンナミル)、390/392(M+H+)。
【0181】
ステップD:エタノール(10ml)中のステップC(389mg)で得られた化合物の溶液に対してラネーニッケル(水中50%スラリー、200mg)を添加し;ヒドラジン水和物(0.5ml)を添加し、反応混合物を、ガス発生が止むまで(1時間)室温で攪拌した。Hyflo上で反応混合物をろ過し、溶媒を真空中で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル中の2.5%メタノール)により精製してl−(2−アミノ−5−フルオロ−フェニル)−4−[(E)−3−(4−クロロ−フェニル)−アリル]−ピペラジン−2−オン(162mg)を得た。保持時間LCMS2.81分:MS(ES+)360/362(M+H+)。
【0182】
ステップE:ジクロロメタン(10ml)中のステップD(140mg)中で得た化合物の攪拌溶液に対しトリエチルアミン(0.14ml)を添加し、溶液を0℃まで冷却し、2−クロロ−イソニコチノイルクロリド(200mg)を添加した。結果として得た混合物を3時間室温で攪拌し、ジクロロメタンで2回抽出し、組合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1)に付して白色粉末(130mg)として表題化合物を得た。M.p.75〜77℃。保持時間LCMS3.46分;MS(ES+)150/152、499/501(M+H+)。
【0183】
実施例10
この例は、2−クロロ−N−(2−{4−[(E)−3−(4−クロロ−フェニル)−アリル]−ピペラジン−l−イル}−4,6−ジクロロ−フェニル)−イソニコチンアミドの調製を例示する。
【化43】

【0184】
ステップA:トルエン(20ml)中の1,3,5−トリクロロニトロベンゼン(800mg)及び1−t−ブトキシカルボニル−ピペラジン(790mg)の溶液を15時間N2下で80℃で攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水と酢酸エチルの間で分割し、有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(シクロヘキサン/酢酸エチル8:2)に付して4−(3,5−ジクロロ−2−ニトロフェニル)−ピペラジン−l−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.37g)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)1.5(s、9H)、2.9(m、4H)、3.5(m、4H)、7.0(d、J=2Hz、1H)、7.16(d、J=2Hz、1H);保持時間HPLC2.33分;MS(ES+)276/278(M−BOC)、317/319(M−イソプレン)。
【0185】
ステップB:ステップAで得た生成物(200mg)を塩化スズに還元し、次に実施例8、ステップC及びDで記述されているように2−クロロイソニコチノイルクロリドでアシル化して4−{2−[(2−クロロ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−3,5−ジクロロ−フェニル}−ピペラジン−l−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.04g)を得た。保持時間HPLC2.05分;MS(ES+)431/433、485/487/489(MH+)。
【0186】
ステップC:ジクロロメタン(1ml)中のステップCで得られた化合物(0.08g)の溶液を室温で24時間トリフルオロ酢酸で処理した。真空中で反応混合物を濃縮した。アセトニトリル(1ml)中で残渣を溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(0.15ml)と4−クロロシンナミルクロリド(0.05g)を添加した。溶液を室温で24時間攪拌し、溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィに付して固体として表題生成物(66mg)を得たM.p.79−80℃;1H NMR(400MHz、CDCl3)2.37(m、4H)、2.6(m、4H)、3.1(d、J=9Hz、2H)、6.2(dt、J=18、9Hz、1H)、6.5(d、J=18Hz、1H)、6.9(d、J=2Hz、1H)、7.2−7.3(m、5H)、7.5(s、1H、NH)、7.6(d、J=4.5Hz、1H)、7.7(s、1H)、8.5(d、J=5.5Hz、1H);保持時間HPLC1.44分;MS(ES+)535/537/539(M+H+)。
【0187】
実施例10に記述されているものと類似の手順に従って、以下の化合物を調製した:
【表53】

【0188】
実施例11
この例は、式(I)の化合物の農薬/殺虫特性を例示する。
【0189】
以下の通りに試験を実施した:
Spodoptera littoralis (エジプトハスモンヨトウ)
24ウェルのマイクロタイタープレート内の寒天上に綿花リーフディスクを置き、200ppmの塗布速度でテスト溶液をスプレーした。乾燥後、リーフディスクに5L1幼虫を侵入させた。死亡率、忌避効果、採食行動及び成長調節について処理後3日目に試料を検査した(DAT)。以下の化合物はSpodoptera littoralisの少なくとも80%の制御を示した;I−3、I−26、I−29、I−30、I−49、I−52、I−53、I−75、I−417、I−532、I−578、I−785、I−854、I−877、1I−49、III−49、V−49、XII−49、XIV−26、XV−26、XXIV−2、XXIV−46、XXIV−90、XXIV−93、XXIV−94、XXV−26及びXXV−49。
【0190】
Heliothis virescens(タバコガ):
人工食餌で24ウェルのマイクロタイタープレート内に卵(生後0〜24時間)を入れ、ピペットを用いて200ppmの塗布速度でテスト溶液で処理した。4日間のインキュベーション期間の後、試料を卵死亡率、幼虫死亡率及び成長調節について検査した。以下の化合物はHeliothis virescenの少なくとも80%の制御を示した。
I−3、I−6、I−7、I−26、I−29、I−30、I−47、I−49、I−52、I−53、I−72、I−75、I−417、I−532、I−578、I−785、I−854、I−877、III−49、V−49、XII−49、XIV−26、XIV−49、XV−26、XVI−26、XVII−26、XXIV−2、XXIV−46、XXIV−90、XXIV−93、XXIV−94、XXV−2、XXV−26、XXV−49及びXXV−68。
【0191】
Plutella xylostella(コナガ)
人工食餌を伴う24ウェルのマイクロタイタープレート(MTP)を、ピペットを用いて18.2ppmの塗布速度でテスト溶液で処理した。乾燥後に、MTPに幼虫(L2)を侵入させた(ウェルあたり10〜15匹)。5日間のインキュベーション期間の後、試料を幼虫死亡率、摂食阻害物質及び成長調節について検査した。以下の化合物は、Plutella xylostellaの少なくとも80%の制御を示した。
I−26、I−29、I−30、I−49、I−417、I−532、I−578、I−785、I−854、I−877、V−49、IX−49、XII−49、XIV−26、XV−26、XXIV−46、XXIV−90及びXXV−26。
【0192】
Aedes aegypti(ネッタイシマカ):
10〜15のAedes幼虫(L2)を栄養混合物と共に96ウェルのマイクロタイタープレート内に入れる。2ppmの塗布速度でテスト溶液をウェル内にピペットで入れる。2日後、死亡率及び成長阻害について虫を検査した。以下の化合物は、Aedes aegyptiの少なくとも80%の制御を示した。
I−3、I−26、I−29、I−30、I−49、I−52、I−53、I−72、I−75、I−76、11I−49、III−l18、XIV−26、XV−26、XXIV−2、XXIV−46、XXIV−90、XXIV−93、XXIV−94及びXXV−68。
【0193】
Myzus persicae(モモアカアブラムシ)
ヒマワリのリーフディスクを24ウェルのマイクロタイタープレート内の寒天上に置き、200ppmの塗布速度でテスト溶液をスプレーした。乾燥後、リーフディスクに混合齢のアブラムシ個体群を侵入させた。6DATのインキュベーション期間の後、試料を死亡率について検査した。以下の化合物はMyzus persicaeの少なくとも80%の制御を示した:I−3、I−26、I−29、I−26、I−29、I−30、I−49、I−52、I−53、I−72、I−75、111−49、V−49、XXIV−46、XXIV−90及びXXIV−94。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昆虫、ダニ、線虫又は軟体動物を駆除し、これを制御する方法において、有害小動物、その生息箇所又は有害小動物による攻撃を受けやすい植物に対し、
式I
【化1】

化合物又はその塩或いはN酸化物を殺虫、殺ダニ、殺線虫又は殺軟体動物上有効な量だけ適用する段階を含んで成る方法であって、式中、
− Yは単結合、C=O、C=S又はS(O)mであり、ここでmは0、1又は2であり;

【化2】

は6員芳香族環又は5又は6員複素芳香族環であり;
− R1は、水素、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルコキシカルボニル、任意に置換されたアルキルカルボニル、アミノカルボニル、任意に置換されたアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたジアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、任意に置換されたヘテロシクリルオキシ、シアノ、任意に置換されたアルケニル、任意に置換されたアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、ホルミル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアルキルチオ、NO又はNR1314であり(なおここで、R13及びR14は独立して水素、COR15、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリルであるか又はR13及びR14はそれらが結合しているN原子と共に、−N=C(R16)−NR1718を形成するか、又はR13及びR14はそれらが結合しているN原子と共にO、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つのC1-6アルキル基により任意に置換され得る5、6または7員の複素環を形成し;R15はH、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアリールオキシ又はNR1920であり;R16、R17及びR18は各々独立してH又は低級アルキルであり;R19及びR20は独立して任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである);
− R2はH又は任意に置換されたアルキルであり;そうでなければR1及びR2はY及びN基と共に、任意には、O、N又はSの中から選択された1つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつC1-4アルキル、C1-4ハロアルキル又はハロゲンにより任意に置換され得る5又は6員の複素環を形成し;
− 各々のR4は独立してハロゲン、ニトロ、シアノ、任意に置換されたC1-8アルキル、任意に置換されたC2-6アルケニル、任意に置換されたC2-6アルキニル、任意に置換されたアルコキシカルボニル、任意に置換されたアルキルカルボニル、任意に置換されたアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたジアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたC3-7シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、任意に置換されたアルキルチオ又はR2122Nであり(なおここでR21及びR22は独立して水素、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C3-7シクロアルキル(C1-4)アルキル、C2-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシカルボニルであるか、又はR21及びR22はそれらが結合しているN原子と共に、O、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つのC1-6アルキル基により任意に置換され得る5、6又は7員の複素環を形成し、そうでなければ2つの隣接する基R4は、それらが結合している炭素原子と共に、ハロゲンにより任意に置換され得る4、5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し;nは0、1、2、3又は4である);
− R8は任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル、任意に置換されたアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたアルコキシカルボニル、任意に置換されたアルキルカルボニル又は任意に置換されたアルケニルカルボニルであり;
− 各々のRaは、独立してハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、任意に置換されたC1-8アルキル、任意に置換されたC2-6アルケニル、任意に置換されたC2-6アルキニル、任意に置換されたアルコキシカルボニル、任意に置換されたアルキルカルボニル、任意に置換されたアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたジアルキルアミノカルボニル、任意に置換されたC3-7シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアルコキシ、任意に置換されたアリールオキシ、任意に置換されたヘテロアリールオキシ、任意に置換されたアルキルチオ、任意に置換されたアリールチオ又はR2324Nであり、なお式中、R23及びR24は独立して、水素、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C3-7シクロアルキル(C1-4)アルキル、C2-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシカルボニルであるか、又はR23及びR24はそれらが結合しているN原子と共に、O、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つのC1-6アルキル基により任意に置換され得る5、6又は7員の複素環を形成するか、又は同じ炭素原子に結合した2つのRa基は=O、=S、=NRb、=CRcRd、ここでRb、Rc及びRdは独立してH又は任意に置換されたアルキルであり;pは0、1、2、3又は4である、
方法。
【請求項2】

【化3】

が6員芳香族環であるか又は5又は6員の複素芳香族環であり、環成員は、少なくとも1つの環成員がCH又はCR4以外のものであり、環内には1つ以下のO又はS原子しか存在しないことを条件として、各々独立してCH、S、N、NR4、O又はCR4である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Yが単結合、C=O又はC=Sである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
1が水素、C1-6アルキル、C1-6シアノアルキル、C1-6ハロアルキル、C3-7シクロアルキル(C1-4)アルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、ヘテロアリール(C1-6)アルキル(なおここでヘテロアリール基はハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又はヘテロアリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、アリール(C1-6)アルキル(ここでアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又は、アリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、C1-6アルキルカルボニルアミノ(C1-6)アルキル、アリール(これは、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又は、アリール系上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、ヘテロアリール(これは、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又は、ヘテロアリール系上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、フェノキシ(なおここで、フェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)、ヘテロアリールオキシ(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、ヘテロシクリルオキシ(ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシによって任意に置換されるもの)、シアノ、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C5-7シクロアルケニル、ヘテロシクリル(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、C1-6アルキルチオ、C1-6ハロアルキルチオ又はNR1314である[なおここで、R13及びR14は独立して水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、フェニル(これはハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ又はC1-4アルコキシカルボニルにより任意に置換され得る)、フェニル(C1-6)アルキル(ここでフェニル基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニルにより任意に置換され得るかそうでなければフェニル環上の2つの隣接する位置が環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成する)、ヘテロアリール(C1-6)アルキル(なおここでヘテロアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルによって任意に置換され得るか又は、ヘテロアリール系上の2つの隣接する位置は環化されて、それ自体ハロゲンで任意に置換された5、6、又は7員の炭素環又は複素環を形成し得る)、又はヘテロアリール(これは、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、フェニルオキシカルボニルアミノ(ここで該フェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノにより任意に置換される)、アミノ、C1-6アルキルアミノ又はフェニルアミノ(ここでフェニル基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノである)により任意に置換され得る)]、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
2が水素、ヒドロキシ、C1-6アルキル又はC1-6ハロアルキルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
各R4は独立してハロゲン、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-6シアノアルキル、C1-6アルコキシ(C1-6)アルキル、C3-7シクロアルキル(C1-6)アルキル、C5-6シクロアルケニル(C1-6)アルキル、C3-6アルケニルオキシ(C1-6)アルキル、C3-6アルキニルオキシ(C1-6)アルキル、アリールオキシ(C1-6)アルキル、C1-6カルボキシアルキル、C1-6アルキルカルボニル(C1-6)アルキル、C2-6アルケニルカルボニル(C1-6)アルキル、C2-6アルキニルカルボニル(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシカルボニル(C1-6)アルキル、C3-6アルケニルオキシカルボニル(C1-6)アルキル、C3-6アルキニルオキシカルボニル(C1-6)アルキル、アリールオキシカルボニル(C1-6)アルキル、C1-6アルキルチオ(C1-6)アルキル、C1-6アルキルスルフィニル(C1-6)アルキル、C1-6アルキルスルホニル(C1-6)アルキル、アミノカルボニル(C1-6)アルキル、C1-6アルキルアミノカルボニル(C1-6)アルキル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル(C1-6)アルキル、フェニル(C1-4)アルキル(なおここでフェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)、ヘテロアリール(C1-4)アルキル(ここでヘテロアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されている)、ヘテロシクリル(C1-4)アルキル(ここでヘテロシクリル基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されている)、C2-6アルケニル、アミノカルボニル(C2-6)アルケニル、C1-6アルキルアミノカルボニル(C2-6)アルケニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル(C2-6)アルケニル、フェニル(C2-4)−アルケニル(なおここでフェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)、C2-6アルキニル、トリメチルシリル(C2-6)アルキニル、アミノカルボニル(C2-6)アルキニル、C1-6アルキルアミノカルボニル(C2-6)アルキニル、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニル(C2-6)アルキニル、C1-6アルコキシカルボニル、C3-7シクロアルキル、C3-7ハロシクロアルキル、C3-7シアノシクロアルキル、C1-3アルキル(C3-7)−シクロアルキル、C1-3アルキル(C3-7)ハロシクロアルキル、フェニル(ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されるもの)、ヘテロアリール(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、ヘテロシクリル(なおここでヘテロシクリル基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されている)であるか又は、2つの隣接する基R4はそれらが結合している炭素原子と共に、任意にはハロゲン、C1-8アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、フェノキシ(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、ヘテロアリールオキシ(ハロ、ニトロ、シアノ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ又はC1-6ハロアルコキシにより任意に置換されるもの)、C1-8アルキルチオ又はR1920N(なおここでR19及びR20は独立して水素、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-6アルケニル、C3-6アルキニル、C2-6ハロアルキル、C1-6アルコキシカルボニルであるか又はR19及びR20はそれらが結合しているN原子と共に、O、N又はSの中から選択された1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を含有し得かつ1つ又は2つのC1-6アルキル基により任意に置換され得る、5、6又は7員の複素環を形成し、nは0、1、2又は3である)により任意に置換され得る4、5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
8がC1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、アリール(C1-6)アルキル(なおここでアリール基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換される)、ヘテロアリール(C1-6)アルキル(なおここでヘテロアリール基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換される)、アリールカルボニル−(C1-6)アルキル(なおここでアリール基は、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換され得、アルキル基はアリールにより任意に置換され得る)、C2-8アルケニル、C2-8ハロアルケニル、アリール(C2-6)−アルケニル(なおここでアリール基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノ、C1-6アルコキシカルボニルであるか、そうでなければ2つの隣接する置換基は環化して5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成できる)、ヘテロアリール(C2-6)−アルケニル(なおここでヘテロアリール基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノ、C1-6アルコキシカルボニルであるか、そうでなければ2つの隣接する置換基が環化して5、6又は7員の炭素環又は複素環を形成できる)、C2-6アルキニル、フェニル(C2-6)アルキニル(なおここでフェニル基はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより任意に置換されている)、C3-7シクロアルキル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6ハロアルキルカルボニル又はアリール(C2-6)アルケニルカルボニル(なおここでアリール基は、任意に置換されたハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノであり得)又は−C(R51)(R52)−[CR53=CR54]z−R55(なお式中zは1又は2であり、R51及びR52は各々独立してH、ハロ又はC1-2アルキルであり、R53及びR54は各々独立してH、ハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4ハロアルキルであり、R55は任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールである)である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
Raが独立してハロ、シアノ、C1-3アルキル、ヒドロキシであるか、そうでなければ2つのRa基はそれらが結合している炭素原子と共に=O、=S、=NRb、=CRcRdを形成し、ここでRb、Rc及びRdは独立してHであるか又は任意に置換されたアルキルであり、pが0、1又は2である請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
式(I’)
【化4】

の化合物において、式中、R1、R2、R4、Ra、T、Y、n及びpは式Iに関して定義された通りであり、R8は−C(R51)(R52)−[CR53=CR54]z−R55であり、zは1又は2、好ましくは1であり、R51及びR52は各々独立してH又はC1-2アルキルであり、R53及びR54は各々独立してH、ハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4ハロアルキルであり、R55はハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより置換されたフェニル或いはハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C1-4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ又はジアルキルアミノにより置換されたヘテロアリールである、化合物。
【請求項10】

【化5】

の化合物において、式中、R4、R8、Ra、T、Y、n及びpは、該化合物が4,5−ジアミノ−6−(4−シンナミル−1−ピペラジニル)−ピリミジン以外のものであることを条件として、請求項9で式I’に関して定義された通りである、化合物。
【請求項11】

【化6】

の化合物において、式中、R4、R8、Ra、T、Y、n及びpは、Tがフェニル環であり、R8がシンナミルでありpが0である場合にはR4はピペラジン環に対しパラ位のCF3又はNO2基でないこと、さらに該化合物が4−アミノ−6−(4−シンナミル−1−ピペラジニル)−5−ニトロ−ピリミジン以外のものであることを条件として、請求項9で式I’に関連して定義されたとおりのものである、化合物。
【請求項12】
請求項1に記載の式Iの化合物を殺虫、殺ダニ又は殺線虫的に有効な量だけ含んで成る、殺虫、殺ダニ又は殺線虫組成物。

【公表番号】特表2008−501008(P2008−501008A)
【公表日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−514173(P2007−514173)
【出願日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【国際出願番号】PCT/IB2005/001468
【国際公開番号】WO2005/115146
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】