説明

フィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒及びその製造方法ならびにそれを使用した炭化水素の製造方法

【課題】鉄系触媒をFT反応用触媒として使用し、構成ガスから炭化水素を合成する際に、燃料油として好適な炭素数5以上の炭化水素の生成比率を高くすることにある。
【解決手段】硫酸鉄水溶液から水酸化鉄の沈殿を生成し、この沈殿物を焼成して鉄系触媒を得る。硫酸鉄水溶液には、シリカ前駆体またはシリカ前駆体と活性炭が含まれていてもよい。得られた鉄系触媒では、マグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子が含まれ、また、シリカまたはシリカと活性炭が含まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フィッシャートロプシュ合成反応に用いられる鉄系触媒、その製造方法およびこの鉄系触媒を用いた炭化水素の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フィッシャートロプシュ合成反応(以下、FT反応と言う)は、一酸化炭素と水素を含む合成ガスを原料として炭化水素を製造する反応であって、炭素数5以上の燃料油などの炭化水素を製造することができるものである。
このFT反応に用いられる触媒としては、鉄系触媒、コバルト触媒、ルテニウム触媒などが知られている。
【0003】
これらの触媒のうち、鉄系触媒は、ヘマタイト構造の酸化鉄粒子を主体とし、これに助触媒として、銅、カリウムなどの金属を少量含むものである。
従来、この鉄系触媒の製造は、硝酸第2鉄などの硝酸鉄水溶液に硝酸銅水溶液、炭酸カリウム水溶液を混合し、この水溶液のpHを中性〜弱アルカリ性として、水酸化鉄の沈殿を生成し、この水酸化鉄の沈殿に銅、カリウムを共沈させ、この沈殿物を焼成する方法で行われている。
そして、この製造方法によって製造された鉄系触媒にあっては、これを構成する酸化鉄は、ヘマタイト構造の酸化鉄粒子を主体とするものである。
【0004】
この従来の鉄系触媒を用いたFT反応では、合成された炭化水素のうち、燃料油として好適な炭素数5以上の液状炭化水素の生成割合が十分ではなく、燃料油の合成比率が低いと言う問題があった。
FT反応用鉄系触媒に関する公知文献としては、以下のようなものがある。
【特許文献1】特開平3−39008号公報
【特許文献2】特開平3−245847号公報
【非特許文献1】W.Ma,et al.,Applied Catalysis A:General,268(2004)p.99−106
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって、本発明における課題は、鉄系触媒をFT反応用触媒として使用し、合成ガスから炭化水素を合成する際に、燃料油として好適な炭素数5以上の炭化水素の生成比率を高くすることや従来の調製にかかるコストを低減させ、より実用性の高い工夫をすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、マグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子が含まれていることを特徴とするフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒である。
【0007】
請求項2にかかる発明は、さらに、シリカが含まれていることを特徴とする請求項1記載のフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒である。
請求項3にかかる発明は、さらに、シリカと活性炭が含まれていることを特徴とする請求項1記載のフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒である。
【0008】
請求項4にかかる発明は、硫酸鉄水溶液から水酸化鉄の沈殿を生成し、この沈殿物を焼成することを特徴とするフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒の製造方法である。
【0009】
請求項5にかかる発明は、硫酸鉄水溶液には、シリカ前駆体またはシリカ前駆体と活性炭が含まれていることを特徴とする請求項4記載のフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒の製造方法である。
【0010】
請求項6にかかる発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒を用い、一酸化炭素と水素を含む合成ガスから炭化水素を合成することを特徴とする炭化水素の製造方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の鉄系触媒にあっては、マグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子が含まれているため、これをFT反応用触媒として用いることにより、炭素数5以上の液状炭化水素の生成割合が高くなり、従来の触媒と比べてより効率的に燃料油を合成することができる。
【0012】
また、シリカまたはシリカと活性炭が含まれるものでは、触媒自体の機械的強度ならびに表面積が高くなるとともに、上記触媒と比べてよりコストパフォーマンスが優れたものとなる。
【0013】
さらに、本発明の鉄系触媒の製造方法によれば、上述のマグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子が含まれている鉄系触媒を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のFT反応用鉄系触媒は、この触媒の使用前に行われる活性化処理(還元処理)前の状態において、マグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子が含まれ、これに銅、カリウム、白金、パラジウムなどの金属からなる1種または2種以上の助触媒成分が含まれるものである。
また、上記助触媒成分の他にシリカまたはシリカと活性炭が含まれているものである。
【0015】
本発明の鉄系触媒では、従来の硝酸鉄を原料として沈殿法で得られたものとは異なり、マグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子とが共存しているものである。従来の鉄系触媒では、ヘマタイト構造の酸化鉄粒子のみからなるものである。
このように、マグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子とが共に存在することにより、FT反応で得られる炭素数5以上の液状炭化水素の生成割合が高くなるものと予想される。
【0016】
本発明の鉄系触媒の酸化鉄中に占めるマグネタイト構造の酸化鉄粒子の割合は、好ましくは重量比で10〜99%、さらに好ましくは50〜99%である。マグネタイト構造の酸化鉄粒子が10%未満ではパフォーマンスが十分発揮できず、また99%を越えると同時に添加する助触媒成分の効果が若干低くなる傾向がある。
また、本発明の鉄系触媒の酸化鉄には、マグネタイト構造の酸化鉄粒子およびヘマタイト構造の酸化鉄粒子以外に、これら以外の構造の酸化鉄が存在してもよいが、少なくともマグネタイト構造の酸化鉄粒子の割合が、上述の範囲であればよい。
【0017】
また、助触媒成分の添加割合は、重量比で、鉄100に対して0.1〜10が好ましい。0.1未満では触媒の還元性が、また10を越えると反応性がそれぞれ低くなる傾向にある。
【0018】
シリカまたは活性炭は、触媒自体の機械的強度を高め、かつ触媒の表面積を大きくし、さらにはコストパフォーマンスを向上させるために添加される。シリカまたは活性炭は、酸化鉄と助触媒成分からなる触媒本体と弱い相互作用あるいは部分的な化学的な結合をしていると思われ、これによって触媒性能が変化する。
【0019】
シリカまたはシリカと活性炭の添加量は、シリカ単独では重量比で鉄100に対して15〜30が好ましい。15未満では比表面積が低く、液状炭化水素の選択率が低くなる傾向があり、30を越えると相対的に鉄の量が減少してしまうため、反応性が低くなる傾向にある。シリカと活性炭を添加するものでは、同じく15〜60が好ましく、15未満ではコストパーフォーマンスでシリカ単独との差が小さくなり、60を越えると相対的に鉄の量が減少してしまうため、反応性が低くなる傾向がある。
【0020】
次に、本発明の鉄系触媒の製造方法を説明する。
本発明の鉄系触媒の製造方法は、出発原料として硫酸鉄を用いる点に特徴がある。
具体的には、硫酸第1鉄水溶液を調製する。
【0021】
この硫酸第1鉄水溶液に硫酸銅水溶液などの助触媒成分となる金属塩水溶液を加え、さらに炭酸ナトリウム水溶液などのpH調整用のアルカリ性水溶液を加えてpHを7.9〜8.2、好ましくは8.0〜8.1の弱アルカリ性に調整する。
これにより、水酸化鉄のゲル状の沈殿物が生成し、この沈殿物には銅イオンなどの助触媒成分となる金属イオンが同伴される。
【0022】
沈殿物をろ過し、水洗したのち、必要に応じて、これに炭酸カリウム水溶液などの助触媒成分となる金属塩水溶液を含浸し、乾燥する。さらに、これを温度350〜450℃、時間1〜10時間、大気中で焼成する。得られた焼成物を所定の粒径になるように粉砕、篩い分けを行う。
これにより、本発明の鉄系触媒を製造することができる。
【0023】
また、シリカまたはシリカと活性炭を含む鉄系触媒では、硫酸第1鉄水溶液に水ガラスなどのシリカの前駆体またはこのシリカ前駆体と活性炭を添加しておくことで製造することができる。シリカ前駆体としては、焼成後に酸化ケイ素となるものであれば特に限定されるものではない。
活性炭としては、特に限定されないが、例えば火力発電所の排煙脱硫剤等に使用される高機能性活性炭、またそれらを使用後に再利用される排ガス処理用粉状リサイクル活性炭、石炭ガス化プロセスにて発生する活性チャーなどを利用すれば、コストパフォーマンスが高く、さらに好適である。活性炭の粒径は60μm以下が好ましく、表面積はBETで50〜400m/g程度が好ましい。
【0024】
なお、硫酸第1鉄などの各構成成分の濃度、配合量は、製造する鉄系触媒の組成に対応して適宜決めることができる。
【0025】
このような製造方法によれば、硫酸第1鉄から得られた水酸化鉄の沈殿物を焼成することで、マグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子の混合物が得られる。
従来の鉄系触媒の製造方法では、硝酸第1鉄を出発原料とし、これの水酸化鉄の沈殿物を焼成しており、この製法では、酸化鉄の結晶構造はすべてヘマタイト構造となる。
このような差異により、触媒としての機能、特性に差がでるものと考えられる。
【0026】
次に、本発明の鉄系触媒を用いた炭化水素の製造方法を説明する。
本発明の炭化水素の製造方法は、一酸化炭素(CO)と水素(H)を含む合成ガスを原料とし、上述の鉄系触媒を用い、FT反応により、炭化水素を合成するものである。
【0027】
合成ガスには、メタンガス、天然ガス、石炭ガスなどのガス状炭化水素をリフォーミング(改質)して得られるものなどが用いられる。合成ガス中の水素/一酸化炭素の割合は、体積比で通常0.7〜1とされるが、この範囲外であっても良い。
反応方式は、本発明の鉄系触媒を充填した反応器に合成ガスを吹き込んで反応させる固定床(気相)方式でもよいし、本発明の鉄系触媒を溶媒に分散させたスラリー中に合成ガスを吹き込んで反応させるスラリー床(液相)方式でもよい。
【0028】
FT反応に先立って、鉄系触媒を活性化処理(還元処理)する必要がある。還元処理は、合成ガスまたは水素、一酸化炭素などの還元性ガスを鉄系触媒に温度300℃程度で、3時間程度接触させることで行われる。還元処理時においての反応形式は、固定床方式でもスラリー床方式でもよい。還元処理により、鉄系触媒を構成する酸化鉄が活性種の金属鉄または鉄カーバイトとなる。
【0029】
FT反応における圧力は0.5〜5MPaが好ましく、温度は220〜300℃が好ましい。
反応生成物には、炭素数1〜100以上までの広い範囲にわたる炭化水素が含まれ、炭素数5〜18の液状炭化水素が燃料油などの用いられ、炭素数19以上のワックス分は別途水素化分解して燃料油とすることができる。
【0030】
このような炭化水素の製造方法によれば、上述の鉄系触媒を用いることにより、炭素数5以上の液状炭化水素の生成割合が高くなり、効率的に燃料油を合成することができる。シリカまたはシリカと活性炭が含まれる鉄系触媒では、炭化水素合成の際のコストパフォーマンスも高いものとなる。
【0031】
以下、具体例を示すが、本発明はこの具体例に限定されるものではない。
(1)実施例A、B、Cの鉄系触媒の調製
以下の水溶液を用意した。
・溶液A 硫酸第1鉄七水和物水溶液 濃度1モル/リットル
・溶液B 硫酸銅五水和物水溶液 濃度0.5モル/リットル
・溶液C 炭酸カリウム水溶液 濃度1モル/リットル
・溶液D 炭酸ナトリウム水溶液(pH調整用) 濃度2モル/リットル
【0032】
3リットルビーカーにイオン交換水300mlを用意し、60〜70℃に加温した。予め、溶液A360mlと溶液B6.3mlとを混合し、この混合液と溶液Dを同時にビーカーに滴下しながら、温度60〜70℃、pH8.0〜8.1に保持しつつ撹拌する。温度を60〜70℃に保って撹拌しながら3時間熟成させた。
【0033】
生成した水酸化鉄の沈殿物をろ過し、イオン交換水で洗浄した。ついで、溶液Cを5.1ml洗浄後の沈殿物に含浸してよく混合した。ついで、この沈殿物を110℃で12時間乾燥し、400℃で3時間、大気中で焼成した。焼成物を粒径60μmの篩に通るように粉砕、整粒して、実施例Aの触媒とした。
【0034】
また、上記イオン交換水300mlに水ガラス溶液(SiOとして3.6g)を混合した以外は、同様の操作により、実施例Bの触媒を得た。
さらに、上記イオン交換水300mlに水ガラス溶液(SiOとして3.6g)と活性コークス3.6gを混合した以外は、同様の操作により、実施例Cの触媒を得た。
【0035】
(2)比較例D、E、Fの鉄系触媒の調製
以下の水溶液を用意した。
・溶液E 硝酸第1鉄九水和物水溶液 濃度1モル/リットル
・溶液F 硫酸銅三水和物水溶液 濃度0.5モル/リットル
・溶液C 炭酸カリウム水溶液 濃度1モル/リットル
・溶液G 炭酸アンモニウム水溶液(pH調整用) 濃度2モル/リットル
【0036】
3リットルビーカーにイオン交換水300mlを用意し、60〜70℃に加温した。予め、溶液E360mlと溶液F6.3mlとを混合し、この混合液と溶液Gを同時にビーカーに滴下しながら、温度60〜70℃、pH8.0〜8.1に保持しつつ撹拌した。温度を60〜70℃に保って撹拌しながら3時間熟成させた。
【0037】
生成した水酸化鉄の沈殿物をろ過し、イオン交換水で洗浄した。ついで、溶液Cを5.1ml洗浄後の沈殿物に含浸してよく混合した。ついで、この沈殿物を110℃で12時間乾燥し、400℃で3時間、大気中で焼成した。焼成物を粒径60μmの篩に通るように粉砕、整粒して、比較例Dの触媒とした。
【0038】
また、上記イオン交換水300mlに水ガラス溶液(SiOとして3.6g)を混合した以外は、同様の操作により、比較例Eの触媒を得た。
さらに、上記イオン交換水300mlに水ガラス溶液(SiOとして3.6g)と活性コークス3.6gを混合した以外は、同様の操作により、実施例Fの触媒を得た。
【0039】
このようにして調製された6種の鉄系触媒の物性データを表1に示す。
また、実施例A、B、Cおよび比較例D、E、Fの各触媒について、XRD(X線回折法)を測定した。そのX線回折パターンを図1および図2に示す。比較例E、Fでは鉄粒子が微細化しており、ピークが観察されないことがわかる。
【0040】
【表1】

【0041】
図1および図2から、実施例A、B、Cの触媒では、マグネタイト構造とヘマタイト構造とが混在することがわかり、比較例D、Eの触媒では、ヘマタイト構造のみであることがわかる。
【0042】
ついで、これら6種の鉄触媒を用いて合成ガスを原料として炭化水素を合成した。
容量100mlの連続撹拌型スラリー床反応器に溶媒としてのn−ヘキサデカン50mlと上記鉄系触媒3gを投入した。
始めに還元処理を行った。還元条件は以下の通りである。
還元ガス:合成ガス(H/CO=1)
W(触媒量):3g
F(ガス流速):150cc/min.
温度:300℃
圧力:0.5MPa
【0043】
次に、FT反応を行った。反応条件は以下の通りである。
反応ガス:合成ガス(H/CO=1)
W(触媒量):3g
F(ガス流速):150cc/min.
温度:260℃
圧力:2.0MPa
【0044】
この炭化水素の合成に際しての触媒性能評価を行い、その結果を表2に示す。
【0045】
【表2】

【0046】
表2において、
「CO転換率」とは、導入した一酸化炭素が反応して炭化水素または二酸化炭素に変化した割合である。
「CO選択率」とは、反応ガス中の一酸化炭素が炭化水素ではなく二酸化炭素になった割合である。
「炭化水素選択率」とは、生成した炭化水素のうち、各成分の割合を示す。
「STY]とは、触媒単位量当たりのC5以上の液状炭化水素の生成割合を示す。
「原料コスト」とは、触媒の重量当たりのコスト比で、実施例Aのものについて100とした相対値で示した。
「コストパフォーマンス」とは、STYを原料コストで除したもので、実施例Aのものを100とした相対値で示した。
【0047】
表2から、実施例A〜Cの触媒は、比較例D〜Fの触媒に比較して、スラリー床反応器にて同程度のまたはそれ以上の性能を示す。さらに、原料コスト(相対比)では、実施例A〜Cの触媒は、比較例D〜Fの触媒と比べて原料が安価であるため、触媒コスト当たりの炭素数5以上の炭化水素の製造量の割合が高く、コストパフォーマンスに優れることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施例の触媒のX線回折パターンを示す図表である。
【図2】比較例の触媒のX線回折パターンを示す図表である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マグネタイト構造の酸化鉄粒子とヘマタイト構造の酸化鉄粒子が含まれていることを特徴とするフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒。
【請求項2】
さらに、シリカが含まれていることを特徴とする請求項1記載のフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒。
【請求項3】
さらに、シリカと活性炭が含まれていることを特徴とする請求項1記載のフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒。
【請求項4】
硫酸鉄水溶液から水酸化鉄の沈殿を生成し、この沈殿物を焼成することを特徴とするフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒の製造方法。
【請求項5】
硫酸鉄水溶液には、シリカ前駆体またはシリカ前駆体と活性炭が含まれていることを特徴とする請求項4記載のフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒の製造方法。
【請求項6】
請求項1ないし3のいずれかに記載のフィッシャートロプシュ合成反応用鉄系触媒を用い、一酸化炭素と水素を含む合成ガスから炭化水素を合成することを特徴とする炭化水素の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−6406(P2008−6406A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−181588(P2006−181588)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【出願人】(000217686)電源開発株式会社 (207)
【出願人】(802000031)財団法人北九州産業学術推進機構 (187)
【Fターム(参考)】