説明

フィルタ部材およびそれを用いた除湿装置

【課題】定型性に優れ、フィルタ部材と処理空気との接触効率を十分に得ることができるフィルタ部材および前記フィルタ部材を備えた除湿装置を提供すること。
【解決手段】略正六角形の開口2を有する二枚の編地3、4と連結繊維5からなる三次元立体編物を用いたフィルタ部材1に、バインダを用いて吸着材を担持させ、前記バインダと吸着材により編地間隔を固定化すことによって、定形性と処理空気との接触効率に優れたフィルタ部材を得る。また、前記フィルタ部材を備えた除湿装置を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元立体編物を利用したフィルタ部材およびそれを用いた除湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高湿状態の室内を除湿するためや、室内での衣類乾燥をするために、一般に除湿装置が広く使用されている。従来、この種の除湿装置のフィルタ部材は、有機繊維を必須成分とする繊維基材に、吸湿剤および活性炭を担持してなる機能性基材をハニカム状構造体に成形したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、従来の除湿装置について図7を参照しながら説明する。フィルタ部材101は芯材102を中心軸としてフィルタ部材の回転方向103を示す矢印の方向に回転駆動され、水分を含んだ被乾燥空気104はフィルタ部材101を通過する際に吸湿剤の作用により水分が吸着除去され、乾燥空気105が得られる。一方、フィルタ部材101を再生する再生空気106は熱源107で加熱されて高温空気108となり、高温空気108がフィルタ部材101から水分を除去することにより、フィルタ部材101を再生すると共に水分を含んだ高湿空気109が得られる。このようにして得られた乾燥空気105および高湿空気109は、使用目的に応じて所定の空間に供給されるものである。
【0004】
また、従来のフィルタ部材として、図8に示すように、ハニカム構造体の壁面201、202に0.05から5mm3の細孔203を開口比0.05から10%の範囲で穿ち、吸着効率を向上させたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−038928号公報
【特許文献2】実公平1−016507号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような特許文献1に記載の従来の除湿装置では、フィルタ部材が定型性に優れ、圧損が低い反面、処理空気が一定方向の平行流となり、フィルタ部材と処理空気との接触効率が十分に上げられないという課題があった。
【0006】
また、特許文献2に記載の従来のフィルタ部材ではハニカム構造体の壁面に細孔を穿ち、フィルタ部材と処理空気との接触効率を高めているものの、細孔を多くしすぎると定型性が悪くなるため、フィルタ部材と処理空気との接触効率が十分に上げられないという課題があった。
【0007】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、定型性に優れ、フィルタ部材と処理空気との接触効率を十分に得ることができるフィルタ部材および前記フィルタ部材を備えた除湿装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のフィルタ部材は、上記目的を達成するために、温度変化によって気体を吸脱着させるフィルタ部材において、前記フィルタ部材が三次元立体編物にバインダを用いて吸着剤を担持させ、前記三次元立体編物が、繊維で構成される裏表二層の編地と、前記編地を連結する連結繊維からなり、前記裏表二層の編地間隔が前記バインダと前記吸着材により固定化されていることを特徴としたものである。
【0009】
また本発明の除湿装置は、前記フィルタ部材と、前記フィルタ部材に風を供給するための送風手段と、前記フィルタ部材を温度変化させるための加熱冷却手段とを備えたことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、定型性に優れ、フィルタ部材と処理空気との接触効率を十分に得ることができるフィルタ部材および前記フィルタ部材を備えた除湿装置を提供ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の請求項1記載の発明は、温度変化によって気体を吸脱着させるフィルタ部材において、前記フィルタ部材が三次元立体編物にバインダを用いて吸着剤を担持させ、前記三次元立体編物が、繊維で構成される裏表二層の編地と、前記編地を連結する連結繊維からなり、前記裏表二層の編地間隔が前記バインダと前記吸着材により固定化されていることを特徴としたものである。三次元立体編物なので、二次元の繊維織物や編物よりも吸着材担持量を多くすることができるという作用を有する。また、フィルタ部材が三次元の多孔体となるため、吸着材担持量を多くしても内部に十分な空隙を備えることができ、低圧損にすることができる。また、編物なので織物に比べて形状安定性がよく、繊維同士が密に絡み合っているため衝撃や磨耗によって繊維がずれたり型崩れすることがない。また、表裏二層の編地および編地を連結する繊維の表面および繊維間に吸着材を保持することができるため、ハニカム構造に比べて吸着材担持量を増やすことができる。また、表裏二層の編地および編地を連結する繊維の表面および繊維間に吸着材を保持することができるため、基材の占有体積が小さくてすみ、熱容量が小さく、加熱する際の投入エネルギーが少なく、冷却する際に素早く温度低下するフィルタ部材を得ることができる。また、編目部分が前記バインダと前記吸着材により接着、固定化されていることで、強度が増し、形状安定性と定型性に優れるという作用を有する。また、三次元立体構造をもつ繊維に吸着材が担持されているので、同体積のハニカム構造に比べて表面積が広く、気体と吸着材との接触効率が高いという作用を有する。また、立体編物の裏表二層の編地間隔が変動しにくいため、フィルタ部材の圧縮変形が生じて吸着材が脱落する恐れが少なく、信頼性に優れたフィルタ部材とすることができる。
【0012】
また、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により、略平行に固定化されていることを特徴としたものである。略平行に固定化されているため、立体編物の裏表二層の編地間隔が一定に保たれ、被処理空気の急激な圧力変動や、特定位置への圧力集中によるフィルタ部材の圧縮変形が生じることがない。そのため、吸着材が脱落しにくく信頼性に優れたフィルタ部材とすることができる。また、フィルタ部材の形状が安定であるため圧力損失が変動しにくく、被処理空気を効率よく吸着材に接触させることができる。また、編地間隔が一定となるため、フィルタ部材の熱容量分布が均一になり、加熱や冷却の際にフィルタ部材の温度むらが生じにくいという作用を得ることができる。また、温度むらが生じにくいため、気体を吸脱着させる際に無駄に消費されるエネルギーが少なく、気体の吸脱着速度が速いという作用を得ることができる。
【0013】
また、裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維の少なくとも一部が無機繊維であることを特徴としたものであり、無機繊維なので加熱再生による繊維の劣化が少なく、長期間にわたりフィルタ部材の強度が確保できる。
【0014】
また、裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維の少なくとも一部が有機繊維であることを特徴としたものであり、有機繊維は無機繊維にくらべて、繊維の曲げ強さが強く、弾性があり、加工性に優れるため、ローター部材の変形を防止し、厚み方向の寸法精度を高めることができる。また、ヒートセットできるため、フィルタを任意の形状に加工した後、加熱して安定化させることができる。
【0015】
また、無機物で構成されるバインダを用いて繊維に吸着材を接着したことを特徴としたものであり、無機物で構成されるバインダであれば、加熱時の劣化が少なく、長期間にわたって吸着材を強固に固定することができる。
【0016】
また、含有する繊維を除去することを特徴としたものであり、フィルタ部材の熱容量が小さくなるため、再生に用いるエネルギーを少なくでき、省エネにすることができる。
【0017】
また、含有する有機物質を焼き飛ばしたことを特徴としたものであり、フィルタ部材の熱容量が小さくなるため、再生に用いるエネルギーを少なくでき、省エネにすることができる。
【0018】
また、吸着材同士を保持する構造保持材を含むことを特徴としたものであり、構造安定材によってフィルタ部材の形状を安定化させることができる。
【0019】
また、構造保持材がベントナイトであることを特徴としたものであり、ベントナイトであれば構造保持性に優れ、また無機材料であるので加熱しても劣化が少なく、長期間に渡って性能を発揮できるという作用を有する。
【0020】
また、裏表二層の編地が、0.1mm以上10mm以下の開口を有することを特徴としたものであり、十分な開口をもち、通気性能に優れたフィルタ部材とすることができる。
【0021】
また、三次元立体編物を構成する繊維の直径が1μm以上1000μm以下であることを特徴としたものであり、十分な開口をもち、通気性能に優れたフィルタ部材とすることができる。
【0022】
また、三次元立体編物を構成する繊維の少なくとも一部がマルチフィラメントで構成されていることを特徴としたものであり、マルチフィラメントを使用することにより、表面積が広く、吸着効率に優れたフィルタ部材になる。また、同じ直径の繊維でも、一本の太い繊維よりも複数の細い繊維をより合わせたもののほうが粉落ちすることなく吸着材の担持量を増加させることができ、吸着効率に優れたフィルタ部材とすることができる。これは、細い繊維に担持した場合、吸着材が繊維間に入り込んではさまり、強固に固定化されるためである。
【0023】
また、連結繊維が屈曲していることを特徴としたものであり、湾曲した通風路になるため、吸着材と処理空気を含む空気の接触時間を長くすることができ、吸着効率が向上する。同じ厚さでも通風距離を長くできるため、ハニカム形状に比べてフィルタ部材の厚さを薄くすることができる。
【0024】
また、吸着材がハイシリカゼオライトを含むことを特徴としたものであり、耐熱性が高く表面積が大きなゼオライトを吸着材に用いることによって、吸着性能に優れ、加熱再生しても構造が長期にわたり保たれるため、長期間にわたり高い性能を維持できるフィルタ部材とすることができる。
【0025】
また、メソ孔を有する吸着材を含むことを特徴としたものであり、孔径を任意に変更することで、特定の物質を吸着させることができる。また、特定の湿度領域で急激に水分の吸着容量が変化するフィルタ部材を得ることができ、再生エネルギーが少なくてすむ加熱再生式フィルタ部材とすることができ、省エネルギーにすることができる。
【0026】
また、熱触媒を担持させたことを特徴としたものであり、フィルタ部材を加熱する際に臭気成分など吸着材に吸着した物質を分解できるという作用を有する。
【0027】
また、請求項1から16いずれかに記載のフィルタ部材と、前記フィルタ部材に風を供給するための送風手段と、前記フィルタ部材を温度変化させるための加熱冷却手段とを備えた除湿装置であり、空気中に含まれる臭気や水分などの気体を吸着除去するとともに、加熱冷却手段によって吸着材を再生する除湿装置を得ることができる。
【0028】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0029】
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態におけるフィルタ部材1の斜視図、図2は編地と連結繊維の開口部分の拡大斜視図、図3は三次元立体編物を構成する繊維の編目部分の拡大図である。フィルタ部材1は、略正六角形の開口2を有する二枚の編地3、4と連結繊維5からなる三次元立体編物である。Aは開口2の最長対角線を示し、Bは厚みを示している。片側の編地を構成する編目6のうちのひとつから、4本の連結繊維5が反対側の編地を構成する編目に延び、二枚の編地を曲線的に連結しており、前記編地3、4および連結繊維5によって形成される編目6の間隙に吸着材7を保持している。吸着材7は編目6以外の繊維表面にも、図示しないバインダによって保持されており、フィルタ部材1の全体が吸着材7によって被覆されている。
【0030】
本発明のフィルタ部材は、三次元立体編物を、バインダと吸着材を含む処理液に含浸し、乾燥することによって製造される。処理液は、吸着材を溶媒で希釈し、バインダを加え、必要に応じて界面活性剤や分散剤を添加した後、混合することによって作成することができる。ここで、処理液の混合には、ミキサー、ボールミル、超音波分散など一般的な混合方法を利用することができる。処理液に、三次元編物を静かに沈めて含浸し、引き上げることによって、三次元立体編物に処理液を付着させる。含浸時間は処理液に組成によって最適な時間を設定すればよく、吸着材としてのゼオライトと、バインダとしてのコロイダルシリカの水溶液からなる処理液の場合には1〜60秒程度、処理液中で含浸すればよい。
【0031】
三次元立体編物に処理液を付着させ、そのまま乾燥させると、編物の開口を閉塞する恐れがあると判断される場合には、余剰の処理液を除去する必要がある。除去方法としては、編物の開口部からエアブローしたり、編物に振動を与えたり、編物を遠心脱水するなどの方法を用いることができる。
【0032】
処理液の乾燥時に、フィルタ部材を平網にのせて水平に乾燥させると、三次元立体編物を構成する裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により、略平行に固定化される。ここで、裏表二層の編地を2枚の平網ではさんで乾燥させて、より平行性を高めるようにしてもよい。
【0033】
乾燥処理は、処理液のバインダの硬化温度以上にする必要があり、バインダとして、チタンやシリカのアルコキシド類とその加水分解物を用いる場合には、室温から100℃程度の乾燥温度であればよい。コロイダルシリカを用いる場合には、100℃〜200℃程度の乾燥温度が必要である。LiO2などのケイ酸塩を用いる場合には、350℃〜400℃の温度にして、バインダの結晶化を促進するとよい。10分程度の短時間であれば900℃まで昇温してもよく、これによって繊維や界面活性材などの有機物を焼成除去することができる。乾燥温度は、室温からから900℃であればよく、より好ましくは90℃から700℃であり、さらに好ましくは100℃から400℃である。なお、室温とは溶媒が蒸発する程度の温度を意味しており、通常5℃〜30℃程度である。
【0034】
本発明のフィルタ部材は三次元立体編物なので、二次元の繊維織物や編物に比べてフィルタ部材の表面積が大きく、吸着材担持量を多くすることができる。また、吸着材担持後のフィルタ部材が三次元の多孔体となり、臭気や水分などの気体成分と吸着材の接触時間を長くすることができるため、空気がフィルタを一回通過した際の除湿性能や脱臭性能を向上させることができる。また、二次元織物を複数枚重ねたものに比べて、通風路が確保されているため、低圧損にすることができる。また、織物に比べて編物なので形状安定性がよく、強度にも優れるという作用を有する。さらに、編物の編目部分がバインダと吸着材によって接着・固定化されているので、フィルタに対する圧縮・引っ張りなどの変形要因に対して強度が強く、形状安定性がよい。また、繊維同士が密に絡み合っているため、絡み合った場所に吸着材を保持しやすいという作用を有する。また、編目同士が接着されているので形状安定性と定型性がよいという作用を有する。
【0035】
また、表裏二層の編地および編地を連結する繊維の表面および繊維間に吸着材を保持することができるため、ハニカム構造に比べて吸着材担持量を増やすことができる。また、表裏二層の編地および編地を連結する繊維の表面および繊維間に吸着材を保持することができるため、基材の占有体積が小さくてすみ、熱容量が小さく、加熱する際の投入エネルギーが少なく、冷却する際に素早く温度低下するフィルタ部材を得ることができる。
【0036】
図4は、三次元立体構造であるハニカムコルゲートフィルタの斜視図である。ハニカムコルゲートフィルタ11は、波板12と平板13を積層した構造となっており、波板12と平板13の間に開口14を有している。フィルタ部材を通過する水分を含む空気は、フィルタ部材に保持された吸着材に吸着されて除湿される。除湿量を増やすためには、空気中の水分と吸着材の接触効率を高めることが必要である。ハニカムコルゲートフィルタ11は、波板12と平板13の表面に吸着材を保持する構造となるが、図1のような三次元立体編物では、編地3、編地4および連結繊維5の表面に吸着材を保持する構造となる。同一面積では、板状よりも多数の繊維状構造のほうが吸着材を保持できる表面積が大きくなるため、三次元立体編物のほうが吸着剤と空気の接触確率を高くして除湿性能を高めることができる。
【0037】
裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維は、無機繊維であってもよい。無機繊維としては、金属、ガラス、セラミックなどが挙げられるが,熱に対する強度を有していることが望ましい。金属としては、鉄・ステンレス・アルミ・銅・銀・金繊維などが挙げられる。セラミックとしては、アルミナ、シリカ、ウォラストナイト、チタン酸カリウム繊維などが挙げられる。ガラス繊維は樹脂繊維のように熱による劣化をうけることがなく、長期にわたって信頼性の高い三次元立体編物を得ることができる。ガラス繊維の材質としては、石英ガラス、Eガラス、Cガラス、Sガラス、Aガラスなど光透過性および光反射性を有するものを利用することができる。
【0038】
三次元立体編物を構成する繊維は、耐熱性と担持強度が確保できる材質であれば完全に無機物である必要はなく、樹脂繊維や天然繊維などを利用して、繊維表面にチタンやシリカやアルミナや金属などの被膜をコーティングあるいは蒸着して、繊維の表面部分を無機物にして利用してもよい。
【0039】
編地を連結する連結繊維は、有機繊維を無機繊維と混合して利用してもよい。連結繊維は三次元立体編物の立体形状を安定化させるために、適度な弾力性と強度が必要である。とくにフィルタ部材を製造する際の吸着材担持工程や乾燥工程では、フィルタ部材に応力や熱がかかるため変形が生じやすい。有機繊維にくらべると無機繊維は曲げ強度が弱くコシがないため、無機繊維で立体編物を作成すると、変形が生じやすくなる。そこで、有機繊維と無機繊維を混合して編物を構成することによって形状を安定化させることができる。
【0040】
有機繊維としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、羊毛、綿等の天然繊維、あるいはキュプラ等の再生繊維など、各種材質を用いることができる。繊維の材質を選択することにより、たとえば、ポリエステルなど硬質の繊維を用いた場合には、開口の形状や厚み、フィルタ部材の形状を維持することが容易となる。
【0041】
バインダとしては、耐熱性があり、繊維を接着できるものであれば特に問題はなく、Na2O、K2O、LiO2などのケイ酸塩からなるアルカリシリケート塗料、シリカゾル、アルミナゾルなどの無機コロイド、ケイ素、チタン、アルミなどのアルコキシド類とその加水分解物、リン酸アルミニウム系塗料、重クロム酸系塗料、セメント類、硫酸カルシウム、粘土、シリコーン、フッ素樹脂などが挙げられる。
【0042】
立体形状を保持できる範囲において、三次元立体編物を構成する繊維の全部またはその一部が除去されてもよい。繊維の除去手段としては、酸、アルカリなどで繊維を溶解する方法、水溶性の繊維を水に溶解させて除去する方法、加熱して繊維を酸化分解する方法などが挙げられる。また、編物繊維では、編物の製造を容易にするため、潤滑剤として界面活性剤や潤滑油を繊維に塗布することがある。この場合、立体編物を構成する有機繊維あるいは繊維に付着している界面活性剤や潤滑油等の有機物質が燃焼する温度以上で処理を行い、含有する有機物質を焼き飛ばすとよい。
【0043】
処理液には、吸着材同士を保持する構造保持材を含んでいてもよい。特にフィルタ部材の製造工程において繊維の全部または一部を除去する場合には、構造保持材を含んでいたほうがよい。構造保持材としては、耐熱性があり、吸着剤よりも大きいものがよい。形状は繊維状、針状、板状のものが好ましく、ベントナイト、セピオライト、チタン酸カリウム、ガラス繊維、アルミナ繊維、針状酸化亜鉛などが挙げられる。
【0044】
処理液には界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は市販のものを利用することができ、光触媒の分散性がよく、処理液の粘度を低下させて液に含浸したときに繊維の編目に気泡が残らないように作用するものが好適であり、ポリカルボン酸ナトリウム塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
【0045】
裏表二層の編地の開口は、開口の最長対角線Aが0.1mm以上10mm以下であることが好ましく、より好ましくは2〜6mmである。これによって、十分な開口をもち、通気性能に優れたフィルタ部材とすることができる。
【0046】
また、編地の開口形状は、略正多角形であることが好ましく、表裏編面に、同じ形状または同じサイズの開口を連続して設けることができるために、閉塞部を作ることなく連続的な開口を得ることができる。開口の形状としては、三角形や四角形、六角形であれば、同じ形状およびサイズの開口を連続して設けることができ、編地における開口の配置としてはもっとも効率的である。また、たとえば同じ四角形であっても、長方形やひし形の開口に比べ、正方形の開口は対向する辺のすべてがもっとも離れた配置になるため、フィルタ部材の形状が安定化する。ここで、表裏編面の開口位置をずらして配置しても特に問題はなく、空気がフィルタ部材の内部を蛇行して通過するため、吸着剤との接触効率を向上させることができる。
【0047】
三次元立体編物を構成する繊維の直径は、1μm以上1000μm以下であることが好ましく、より好ましくは10μmから200μmである。これによって、十分な開口をもち、通気性能に優れたフィルタ部材とすることができる。また、適度の反発性を有し、強度が優れたフィルタ部材とすることができる。
【0048】
また、三次元立体編物を構成する連結繊維の少なくとも一部がマルチフィラメントであってもよい。連結繊維にマルチフィラメントを使用することにより、表面積が広く、除湿性能に優れたフィルタ部材になる。モノフィラメントを複数本ひきそろえる場合には、形状安定性に優れたフィルタを得ることができるが、マルチフィラメントを用いる場合に比べ、表面積が少なくなる。なお、モノフィラメントとマルチフィラメントをひきそろえて使用しても良い。その場合には、マルチフィラメントの配合割合を変化させることにより、強度と触媒保持量のバランスを調整することができる。一本の太い繊維よりも複数の細い繊維をより合わせたマルチフィラメントのほうが粉落ちすることなく光触媒の担持量を増加させることができ、脱臭性能に優れたものが得られる。細い繊維に担持した場合、吸着材が繊維間に入り込んではさまり、強固に固定化されるとともに、外部から衝撃が加わった場合にも繊維を介して衝撃が伝わるので脱落しにくいという作用を得ることができる。連結繊維のマルチフィラメント配合割合を増加させれば、単位体積あたりの繊維原材料の使用量を同等に保ちながら、フィルタ部材全体の表面積を増加させることができ、高効率で経済性に優れたフィルタ部材を得ることができる。
【0049】
吸着材の粒子径は、三次元立体編物を構成する繊維の直径よりも小さいほうが好ましい。光触媒が繊維の直径よりも小さいため、吸着材が繊維間の編目や重なり部分に入り込みやすく、強固に固定化されるという効果を得ることができる。その結果、吸着材の担持量を増加させることができる。吸着材の粒子径は、0.1〜100μm程度である。
【0050】
連結繊維は屈曲していてもよく、湾曲した通風路になるため、吸着材と水分を含む空気の接触時間を長くすることができ、除湿性能が向上するという作用を得ることができる。
【0051】
吸着材としては吸湿性を有するものであれば特に問題はなく、ゼオライト、シリカゲル、珪藻土、活性炭、活性アルミナ、塩化カルシウム、塩化リチウム、ポリアクリル酸ナトリウムなどの高吸水性高分子などが挙げられ、ハイシリカゼオライト(Si/Al=16以上)が好適である。
【0052】
フィルタ部材は、メソ孔を有する吸着材を含んでいてもよい。メソとは細孔(ミクロポア)とマクロポアの中間を意味しており、20〜100nmの孔径が揃った吸着材をメソ多孔体と呼ぶ。メソ多孔体は、ケイ素やアルミニウムなどの塩と界面活性剤を混合し、水熱重合する方法や、層状ポリシリケートであるカネマイトの層間ナトリウムイオンをアルキルトリメチルアンモニウムイオンに置換するイオン交換反応を経て調製する方法、ケイ素のアルコキシドをゾルゲル法で熟成後に焼成する方法、カオリナイトを550〜900℃で熱処理した後、酸を用いてアルミニウム成分を選択的に溶解除去する方法などで得ることができ、MCM41、FSM、二元細孔シリカなどが挙げられる。
【0053】
フィルタ部材は、触媒を含んでいてもよい。フィルタ部材に触媒を担持することにより、フィルタ部材を通過する空気の脱臭および臭気の分解が可能となる。触媒としてはCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一つ以上の金属を含む化合物がよく、さらにPt、Ru、Pd、Rdから選ばれる少なくともひとつ以上の貴金属を含むものはなお効果的である。
【0054】
フィルタ部材は抗菌性の金属を担持していてもよい。抗菌性の金属としては、Ag・Cu・Znなどの金属イオンを溶出する無機化合物、Ag・Cu・Znの金属微粒子、銀ゼオライト、銀含有リン酸ジルコニウムなどが挙げられる。抗菌性の金属を担持することにより、フィルタ部材に抗菌作用を与え、フィルタを清潔に保つことができる。抗菌性能金属をフィルタ部材に含ませる方法としては、処理液に抗菌性の金属を混合する方法などが挙げられる。金属微粒子、金属コロイド、金属の硝酸塩・塩酸塩・炭酸塩、金属錯体などの微粒子あるいは水溶液を処理液に混合し、編物を処理液に含浸し、乾燥させることによって、フィルタ部材に抗菌性の金属を含ませることができる。
【0055】
図5は本発明のフィルタ部材を搭載した除湿装置である。除湿装置は、吸込み口21から取り入れた被処理空気を、フィルタ部材22に送風するための送風手段としての処理ファン23と、フィルタ部材22を通過し、除湿された空気を吹出す吹出し口24とを備え、フィルタ部材22から湿気を脱着するための加熱手段としての加熱手段25と、加熱手段としての加熱手段25によって暖められた空気を回収し脱着した水を冷却、回収するための熱交換装置26と、回収した水をためるタンク27とを有した構成となっている。フィルタ部材22は処理ファン23によって通気され、空気中の水分および臭気および菌を吸着する。そして回転手段28としてのモーターにより回転し、加熱手段25であたためられ、フィルタ部材22から水分が脱着し、熱交換装置26内で冷やされて液体となりタンク27に回収される。フィルタ部材22は回転軸を備えた円盤型の形状であり、フィルタ部材を回転軸を中心として回転させることによって、連続的にフィルタ部材の吸着と再生を繰り返すことができる構成となっている。ここで、フィルタ部材は中央に軸を備えることによって円盤状に回転するが、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により、略平行に固定化されているので、中心軸から円周への距離や厚みBは常に一定となる。フィルタ部材が固定化されていない場合、除湿装置の本体とフィルタ部材の隙間間隔がフィルタ部材の回転時に変動することとなり、被処理空気の一部が除湿装置の通常の風路外へ漏れることとなるため、気体を効率的に吸脱着させることができなくなり、好ましくない。また、略平行に固定化されているのでフィルタ部材の重心を中心軸上にすることができる。この結果、フィルタ部材を安定して回転させることができ、回転手段28にかかる負荷を最小にすることができる。なお、ここでは一例としてフィルタ部材が円盤型の形状で、連続的にフィルタ部材の吸着と再生を繰り返すことができる構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、フィルタ部材を断続的に吸着と再生が行われるように、フィルタ部材の位置を除湿装置内で入れ替える構成としてもよい。
【実施例】
【0056】
以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、本発明は、以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
【0057】
(実施例1)フィルタ部材製造方法1
フィルタ部材を作成するために、図1、図2に示すような三次元立体編物を利用した。
【0058】
用いた三次元立体編物は、略正六角形の開口を有する二枚の編地3、4と連結繊維5からなっている。開口2の最長対角線Aは5mm、厚みBは8mmである。連結繊維5には単繊維径55μm(330/10dtex)を10本束ねたポリエステルマルチフィラメントを使用している。以下、フィルタ部材製造方法の詳細を示す。バインダとしての珪酸リチウムと水を重量比1:7の割合で混合し、これに吸着材としての粒子径2μmのハイシリカゼオライトを珪酸リチウムに対し重量比で2倍となるように攪拌しながら加え、スラリとした。作成したスラリに三次元立体編物をディップし、平網の上に置いて送風乾燥した。乾燥後、所望の吸着材量になるまで再びディップと送風乾燥を繰り返し、所望の吸着材量とした後、200℃で7時間焼成し、フィルタ部材を作成した。作成したフィルタ部材の連結繊維は屈曲しており、フィルタ部材の開口部から見ると連結繊維が開口部の一部をふさぐように伸びている。フィルタ部材の厚み方向から断面を見ると、連結繊維が波状に規則配列されており、連結繊維間が屈曲して連通した通風路を形成している様子が観察された。
【0059】
(実施例2)フィルタ部材製造方法2
実施例1のスラリに構造保持材としてベントナイトを加えた以外は同様の方法でフィルタ部材を作成した。作成したフィルタ部材を、さらに700℃で2時間焼成し、フィルタ部材に含まれる有機物成分を焼き飛ばした。焼き飛ばしにより、骨格が吸着材とバインダのみで構成されたフィルタ部材とすることができ、熱容量の低いフィルタ部材とすることができた。作成したフィルタ部材は形状が維持されており、フィルタ部材の開口部から見ると連結繊維のあった部分が開口部の一部をふさぐように伸びている。フィルタ部材の厚み方向から断面を見ると、連結繊維のあった部分が波状に規則配列されており、屈曲して連通した通風路を形成している様子が観察された。
【0060】
(実施例3)フィルタ部材製造方法3
編物を構成する繊維をポリエステルから無機繊維であるガラス繊維に変え、実施例1と同じ形状の三次元立体編物を作成した。開口の最長対角線Aは5mm、厚みBは8mmである。連結繊維には繊維径55μmを10本束ねたガラス繊維マルチフィラメントを使用している。ガラス繊維を使用することで、耐久性に優れたフィルタ部材を得ることができる。以下、フィルタ部材製造方法の詳細を示す。バインダとしての珪酸リチウムと水を重量比1:7の割合で混合し、これに吸着材としての粒子径2μmのハイシリカゼオライトを珪酸リチウムに対し重量比で2倍となるように攪拌しながら加え、スラリとした。作成したスラリに三次元立体編物をディップし、平網の上に置いて送風乾燥した。乾燥後、所望の吸着材量になるまで再びディップと送風乾燥を繰り返し、所望の吸着材量とした後、200℃で7時間焼成し、フィルタ部材を作成した。作成したフィルタ部材の連結繊維は屈曲しており、フィルタ部材の開口部から見ると連結繊維が開口部の一部をふさぐように伸びている。フィルタ部材の厚み方向から断面を見ると、連結繊維が波状に規則配列されており、連結繊維間が屈曲して連通した通風路を形成している様子が観察された。
【0061】
(実施例4)フィルタ部材の除湿性能
実施例1で作成したフィルタ部材を 直径18cmの円盤状にカットし、20℃、湿度60%の空気中に保管した。フィルタ部材の初期重量を測定後、200℃で重量が一定となるまで乾燥させた。乾燥後のフィルタ部材重量を測定した結果、乾燥前にくらべて12.9(g)の重量減少が観察され、フィルタ部材が水を脱着したことがわかった。再度20℃、湿度60%の空気中に保管したところ、初期重量とほぼ同じ値まで重量が増加し、フィルタ部材が水を吸着したことがわかった。
【0062】
比較品として、同一厚みでハイシリカゼオライトを含む市販ハニカムフィルタを直径18cmの円盤状にカットした。20℃、湿度60%の空気中に保管して初期重量を測定後、200℃で重量が一定となるまで乾燥させた。乾燥後のフィルタ部材重量を測定した結果、乾燥前にくらべて14.9(g)の重量減少が観察され、フィルタ部材が水を脱着したことがわかった。再度20℃、湿度60%の空気中に保管したところ、初期重量とほぼ同じ値まで重量が増加し、フィルタ部材が水を吸着したことがわかった。これらの結果から、実施例1で作成した開発品フィルタ部材と、比較品ハニカムフィルタのいずれも、除湿フィルタとして利用できることがわかった。
【0063】
次に、フィルタの水分吸着速度を測定した。200℃で重量が一定となるまで乾燥させた開発品フィルタ部材および比較品フィルタを、20℃、湿度60%の空気中に置き、重量変化を測定した。結果を図6に示す。重量増加が4(g)に達するまでの時間は、開発品フィルタ部材は35分であったが、比較品ハニカムフィルタでは38分となり、開発品フィルタ部材のほうが水の吸着速度が速いことがわかった。
【0064】
吸着と脱着のサイクルを繰り返す除湿機に用いる除湿フィルタとしては、吸着速度が速いフィルタの方が望ましい。三次元立体編物を利用したフィルタ部材を用いて、吸脱着サイクルを最適化することにより、優れた除湿性能を有する除湿機を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
定型性に優れ、フィルタ部材と処理空気との接触効率を十分に得ることができるフィルタ部材を提供することができ、除湿装置などの用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態のフィルタ部材を示す斜視図
【図2】同フィルタ部材の編地と連結繊維の開口部分を示す拡大斜視図
【図3】同フィルタ部材の三次元立体編物を構成する繊維の編目部分を示す拡大図
【図4】ハニカムコルゲートフィルタの斜視図
【図5】本発明の実施の形態のフィルタ部材を用いた除湿装置の概略断面図
【図6】本発明の実施例4の経過時間と水の吸着量の関係を示すグラフ
【図7】従来の除湿装置を示す概略斜視図
【図8】従来のフィルタ部材を示す概略斜視図
【符号の説明】
【0067】
1 フィルタ部材
2 開口
3 編地
4 編地
5 連結繊維
6 編目
7 吸着材
11 ハニカムコルゲートフィルタ
12 波板
13 平板
14 開口
21 吸込み口
22 フィルタ部材
23 処理ファン
24 吹出し口
25 加熱手段
26 熱交換装置
27 タンク
28 回転手段
101 フィルタ部材
102 芯材
103 フィルタ部材の回転方向
104 水分を含んだ被乾燥空気
105 乾燥空気
106 再生空気
107 熱源
108 高温空気
109 高湿空気
201 壁面
202 壁面
203 細孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度変化によって気体を吸脱着させるフィルタ部材において、前記フィルタ部材が三次元立体編物にバインダを用いて吸着剤を担持させ、前記三次元立体編物が、繊維で構成される裏表二層の編地と、前記編地を連結する連結繊維からなり、前記裏表二層の編地間隔が前記バインダと前記吸着材により固定化されていることを特徴とするフィルタ部材。
【請求項2】
裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により、略平行に固定化されていることを特徴とする請求項1記載のフィルタ部材。
【請求項3】
裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維の少なくとも一部が無機繊維であることを特徴とする請求項1または2記載のフィルタ部材。
【請求項4】
裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維の少なくとも一部が有機繊維であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項5】
無機物で構成されるバインダを用いて繊維に吸着材を接着したことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項6】
含有する繊維を除去することを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項7】
含有する有機物質を焼き飛ばしたことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項8】
吸着材同士を保持する構造保持材を含むことを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項9】
構造保持材がベントナイトであることを特徴とする請求項8記載のフィルタ部材。
【請求項10】
裏表二層の編地が、0.1mm以上10mm以下の開口を有することを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項11】
三次元立体編物を構成する繊維の直径が1μm以上1000μm以下であることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項12】
三次元立体編物を構成する繊維の少なくとも一部がマルチフィラメントで構成されていることを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項13】
連結繊維が屈曲していることを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項14】
吸着材がハイシリカゼオライトを含むことを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項15】
メソ孔を有する吸着材を含むことを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項16】
触媒を担持させたことを特徴とする請求項1乃至15いずれかに記載のフィルタ部材。
【請求項17】
請求項1から16いずれかに記載のフィルタ部材と、前記フィルタ部材に風を供給するための送風手段と、前記フィルタ部材を温度変化させるための加熱冷却手段とを備えた除湿装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−69427(P2010−69427A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240498(P2008−240498)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】