説明

フェキソフェナジン組成物および調製方法

フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、ラクトース、低置換ヒドロキシプロピルセルロースおよび、場合により、他の賦形剤を含む医薬組成物が開示される。本発明のフェキソフェナジン組成物は、Cmax、血漿中に見出される活性成分の最大量、またはAUC、血漿濃度時間曲線下の面積として表される、改善されたバイオアベイラビリティを示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、低置換ヒドロキシプロピルセルロースおよび充填剤、好ましくは、ラクトースを含有する、バイオアベイラビリティが高められた医薬組成物を提供する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第3,878,217号;第4,254,129号および第4,285,957号に開示されるように、式(I)の4−[4−[4−(ヒドロキシジフェニルメチル)−1−ピペリジニル]−1−ヒドロキシブチル]−α,α−ジメチルベンゼン酢酸(フェキソフェナジン)が抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤および気管支拡張剤として有用であることは確立されている。フェキソフェナジンは中枢神経系組織への浸透性が低く、および抗ムスカリン性活性が弱いことが示されており、これを全身性副作用がほとんどないものにしている。
【0003】
【化1】

【0004】
米国特許第4,929,605号は、治療上有効な量のピペリジノアルカノール化合物、例えば、フェキソフェナジン、もしくはその医薬的に許容される塩、組成物の約0.1重量%から約6重量%の量の医薬的に許容される非イオン性もしくはカチオン性表面活性剤、および組成物の約2重量%から約50重量%の量の医薬的に許容される炭酸塩を含有する、固体単位投与形態の医薬組成物を記載する。
【0005】
米国特許第5,855,912号;第5,932,247号および第6,113,942号は、ピペリジノアルカノール化合物、微結晶セルロース、ラクトース、アルファ化デンプン、ゼラチン、およびクロスカルメロースナトリウムを含有する、固体単位投与形態の医薬組成物を記載する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
バイオアベイラビリティが改善されているフェキソフェナジン組成物を開発することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、充填剤、好ましくは、ラクトース、および場合により他の賦形剤を含有する医薬組成物を提供する。
【0008】
別の側面によると、本発明は、フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、充填剤、好ましくは、ラクトース、および場合により他の賦形剤を含有する医薬組成物の調製方法であって:
(a)フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、充填剤、好ましくは、ラクトース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、および場合により1種類またはそれ以上の賦形剤を混合して予備混合物を形成し:
(b)溶媒、好ましくは、水、および場合により表面活性剤を工程(a)において形成された予備混合物に添加して湿潤顆粒化物を形成し;並びに
(c)湿潤顆粒化物を乾燥させて乾燥顆粒を形成し:
(d)場合により、乾燥顆粒を粉砕し:
(e)場合により、さらなる量の低置換ヒドロキシプロピルセルロースを添加し、並びに
(f)少なくとも1種類の賦形剤を乾燥顆粒と混合して医薬組成物を形成する、
ことを含む方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のフェキソフェナジン組成物は、Cmax、血漿中に見出される活性成分の最大量、またはAUC、血漿濃度時間曲線下の面積として表される改善されたバイオアベイラビリティを示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の医薬組成物はフェキソフェナジン、低置換ヒドロキシプロピルセルロースおよび充填剤、好ましくは、ラクトースを含有する。フェキソフェナジンは様々な無機および有機酸および塩基と塩を形成できることが注記され、これらの塩は通常の方法で調製することができる。適切な無機酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸である。適切な有機酸には、カルボン酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シクラミン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、ジヒドロキシマレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、4−アミノ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、アントラニル酸、ケイ皮酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、2−フェノキシ−安息香酸、2−アセトキシ安息香酸およびマンデル酸;スルホン酸、例えば、メタン−スルホン酸、エタンスルホン酸およびβ−ヒドロキシエタンスルホン酸が含まれる。加えて、「医薬的に許容される塩」には、無機および有機塩基と形成されるフェキソフェナジンの塩、例えば、アルカリ金属、例えば、ナトリウム、カリウムおよびリチウム;アルカリ土類金属、例えば、カルシウムおよびマグネシウム;IIIA族の軽金属、例えば、アルミニウム;有機アミン、例えば、一級、二級もしくは三級アミン、例えば、シクロヘキシルアミン、エチルアミン、ピリジン、メチルアミノエタノールおよびピペラジンのものが含まれる。ここで用いられる場合、「フェキソフェナジン」にはその医薬的に許容される塩が含まれる。好ましくは、フェキソフェナジンは塩酸フェキソフェナジンである。
【0011】
医薬組成物中のフェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の量は、好ましくは、医薬組成物の総重量を基準にして約1wt%から約80wt%である。より好ましくは、フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の量は約5wt%から約50wt%、最も好ましくは、約20wt%から約35wt%である。上に示されるように、医薬的に許容される塩を含むフェキソフェナジンは公知であり、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤および気管支拡張剤としてのこの有用性も公知である。したがって、該フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩が用いられる1日投与量に加えて該フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の典型的な投与単位は文献に十分に文書化されている。好ましくは、フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩は約10mgから約200mg、より好ましくは30から180mgの量で医薬組成物中に存在する。
【0012】
充填剤はラクトースまたはマンニトールまたは類似物であり得、好ましくは、ラクトースである。
【0013】
ラクトースは、好ましくは、ラクトース一水和物、無水ラクトース、α−ラクトース、β−ラクトースから選択される。より好ましくは、ラクトースはラクトース一水和物である。異なるラクトースの組み合わせを用いることもできる。好ましくは、ラクトースはラクトース一水和物である。
【0014】
医薬組成物中のラクトースの量は、医薬組成物の総重量を基準にして、約10wt%から約70wt%、好ましくは、約25wt%から約65wt%である。より好ましくは、ラクトースの量は、医薬組成物の総重量を基準にして、約50wt%から約60wt%である。
【0015】
医薬組成物において有用である低置換ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)はセルロースの低置換ヒドロキシプロピルエーテルである。L−HPCは、異なる粒径および置換レベルを有し、およびこれらのヒドロキシプロポキシ含有%に基づいて分類される、幾つかの異なるグレードで利用可能である。105℃で1時間乾燥するとき、L−HPCは約5%から約16%のヒドロキシプロポキシ基、好ましくは、約10%から約13%のヒドロキシプロポキシ基を含む。L−HPCの適切なグレードには以下のものが含まれる:
1)11%のヒドロキシプロポキシ含有率および50ミクロンの平均粒径を有するLH−11;
2)11%のヒドロキシプロポキシ含有率および40ミクロンの平均粒径を有するLH−21;
3)11%のヒドロキシプロポキシ含有率および25ミクロンの平均粒径を有するLH−31;
4)8%のヒドロキシプロポキシ含有率および40ミクロンの平均粒径を有するLH−22;
5)8%のヒドロキシプロポキシ含有率および25ミクロンの平均粒径を有するLH−32;
6)13%のヒドロキシプロポキシ含有率および40ミクロンの平均粒径を有するLH−20;並びに
7)13%のヒドロキシプロポキシ含有率および25ミクロンの平均粒径を有するLH−30。
【0016】
好ましいL−HPCは、Shin−Etsu Chemical CompanyからL−HPCグレードLH−21およびLH−11の商品名で市販されている。
【0017】
医薬組成物中のL−HPCの量は、医薬組成物の総重量を基準にして、約1wt%から約40wt%である。好ましくは、L−HPCの量は、医薬組成物の総重量を基準にして、約2wt%から約25wt%、より好ましくは、約3wt%から約15wt%である。
【0018】
好ましい実施態様において、本発明の錠剤組成物は、医薬組成物の重量を基準にして、10重量パーセント未満、好ましくは3.5重量パーセント、より好ましくは1重量パーセント未満の結合剤を含む。最も好ましくは、錠剤組成物は結合剤を含まない。結合剤の例には、デンプン、例えば、ジャガイモデンプン、コムギデンプン、コーンスターチ;ゴム、例えば、トラガカントゴム、アラビアゴムおよびゼラチン;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース;並びにポリビニルピロリドン、例えば、ポビドンが含まれる。
【0019】
医薬組成物が1種類またはそれ以上の医薬的に許容される賦形剤を含むことは本発明の範囲内にある。このような賦形剤の例は、表面活性剤、腸溶コーティング剤、希釈剤、凝結防止剤、アミノ酸、繊維、可溶化剤、崩壊剤、充填剤、潤滑剤、乳化剤、香味料、溶媒、緩衝剤、安定化剤、着色料、色素、酸化防止剤、接着防止剤、保存剤、電解質、グライダントおよび坦体物質である。賦形剤の組み合わせを用いることもできる。このような賦形剤は当業者に公知であり、したがって、限られた数のみを特定して参照する。
【0020】
充填剤の例には、微結晶セルロース、デンプン、予備ゼラチン化デンプン、化工デンプン、二塩基性リン酸カルシウム二水和物、硫酸カルシウム三水和物、硫酸カルシウム二水和物、炭酸カルシウム、デキストロース、スクロース、マンニトールおよびソルビトールが含まれる。充填剤の組み合わせを用いることもできる。
【0021】
潤滑剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、タルク、プロピレングリコール、PEG、ステアリン酸、植物油、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、鉱物油およびモノステアリン酸ポリオキシエチレンが含まれる。潤滑剤の組み合わせを用いることもできる。好ましい潤滑剤はステアリン酸マグネシウムである。
【0022】
崩壊剤の例には以下が含まれる:
(i)天然デンプン、例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン等、直接圧縮性デンプン、例えば、Sta−rx(登録商標)1500;化工デンプン、例えば、Primojel(登録商標)、Explotab(登録商標)、Explosol(登録商標)として入手可能なカルボキシメチルデンプンおよびナトリウムデンプングリコレート;並びにデンプン誘導体、例えば、アミロース;
(ii)架橋ポリビニルピロリドン、例えば、クロスポビドン、例えば、Polyplasdone(登録商標)XLおよびKollidon(登録商標)CL;
(iii)アルギン酸およびアルギン酸ナトリウム;
(iv)メタクリル酸−ジビニルベンゼン共重合体塩、例えば、Amberlite(登録商標)IRP−88;並びに
(v)例えば、Ac−di−sol(登録商標)、Primellose(登録商標)、Pharmacel(登録商標)XL、Explocel(登録商標)およびNymcel(登録商標)ZSXとして入手可能な、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース。
【0023】
さらなる崩壊剤には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ナトリウムデンプングリコレート、ポラクリリンカリウム、ポリアクリレート、例えば、Carbopol(登録商標)、ケイ酸アルミニウムマグネシウムおよびベントナイトも含まれる。
【0024】
本発明の医薬組成物は通常用いられている処理技術のいずれか、例えば、乾式もしくは湿式造粒法によって調製することができる。好ましくは、湿式造粒法が用いられる。
【0025】
本発明の一実施態様においては、医薬組成物を:
(a)フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、ラクトース、およびL−HPC、並びに場合により、1種類またはそれ以上の賦形剤を混合して予備混合物を形成し:
(b)溶媒、好ましくは水、および場合により、表面活性剤を工程(a)において形成された予備混合物に添加して湿潤顆粒化物を形成し;
(c)湿潤顆粒化物を乾燥させ、および場合により、乾燥した顆粒を粉砕し:並びに
(d)少なくとも1種類の賦形剤を顆粒と混合して医薬組成物を形成する、
ことを含む方法によって調製する。
【0026】
本発明の別の実施態様においては、医薬組成物を:
(a)フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、ラクトース、およびL−HPC、並びに場合により、1種類またはそれ以上の賦形剤を混合して予備混合物を形成し:
(b)溶媒、好ましくは水、および場合により、表面活性剤を工程(a)において形成された予備混合物に添加して湿潤顆粒化物を形成し;
(c)湿潤顆粒化物を乾燥させ、および場合により、乾燥した顆粒を粉砕し:
(d)場合により、さらなる量の低置換ヒドロキシプロピルセルロースを添加し、並びに
(e)少なくとも1種類の賦形剤を顆粒と混合して医薬組成物を形成する、
ことを含む方法によって調製する。
【0027】
本発明の医薬組成物は、さらに、当該技術分野における通常の技術を有する者に公知である通常の条件下で錠剤に圧縮することができる。圧縮された錠剤は標準的な成分並びに通常用いられ、および薬学の技術において公知の手順を用いてコート、例えば、フィルムコートすることができる。
【0028】
顆粒の乾燥に有用な乾燥技術には、噴霧乾燥、流動床乾燥、フラッシュ乾燥、リング乾燥、ミクロン乾燥、トレイ乾燥、真空乾燥、高周波乾燥およびマイクロ波乾燥が含まれる。好ましい乾燥技術はトレイ乾燥である。トレイ乾燥においては、湿潤顆粒または湿潤生成物をトレイに乗せ、次にこれを乾燥オーブンに入れる。トレイは典型的には金属製であり、好ましくは、プラスチックで裏打ちされている。熱気体または空気を顆粒化物床全体またはこの至る所に循環させる。
【0029】
粉砕は、適正な流動および打錠におけるバルク密度を達成するため、より大きいサイズの顆粒をより小さいサイズの顆粒に減少させるプロセスである。本発明において用いることができるミルのタイプには、これらに限定されるものではないが、流動エネルギーミル、ボールミルまたはロッドミル、ハンマーミル、カッティングミル、および振動造粒機が含まれる。より具体的には、適切なミルには、Quadro、Fryma、Glatt Quick Sieve、Fluidaire、Fitzpatrick(Fitzミル)、BTSミル、およびTornadoが含まれる。好ましいミルはQuadro Comilであり、これは円錐状スクリーンミルであってニュージャージー州Park ridgeのQuadra Inc.から入手可能である。本発明者らは、円錐状スクリーンミルが本発明の顆粒の乾式および湿式粉砕に非常に有効であるものと決定している。円錐状スクリーンミルにおいては、顆粒は粉砕チャンバの頂部の開口を介して供給され、そこで顆粒は重力により回転羽根を備える円錐状スクリーン領域に落下する。羽根−スクリーン間隔は、発生する熱が最小であり、最適サイズ減少効率が高スループットで得られるように維持される。変数にはスクリーンサイズ、羽根のデザイン、および速度が含まれる。
【0030】
本発明の医薬組成物はカプセル、カプレット、粉末、ディスクまたは錠剤の形態であり得る。好ましい実施態様においては、医薬組成物は錠剤の形態である。
【0031】
以下の非限定的な例は本発明のさらなる側面を説明する。
【実施例】
【0032】
(実施例1)
フェキソフェナジン錠剤組成物の調製
【0033】
【表1】

【0034】
フェキソフェナジンHCl、ラクトース、およびヒドロキシプロピルセルロースを収容する、プラウ速度設定#1、チョッパー速度設定#1を有する800L Fielderミキサーを5分間用いて予備混合物を調製する。精製水をこの予備混合物に添加してFielderミキサー内で顆粒化物を形成する。この顆粒化物を約54℃(130°F)の乾燥トレイを備えるトレイ乾燥機を用いて乾燥させる。乾燥した顆粒化物を、#75スクリーンを備えるQuadro Co−millを用いて粉砕する。ヒドロキシプロピルセルロースを粉砕した顆粒化物に添加し、566L Patterson−Kelley Twinshell Blenderを用いて15分間混合する。ステアリン酸マグネシウムをハンドスクリーン#20を通して添加し、Twinshell配合機を用いて3分間混合して最終混合物を形成し、これを打錠する。これらの錠剤をOpadry(登録商標)Clearでコートする。
【0035】
(実施例2)
フェキソフェナジン錠剤組成物の調製
【0036】
【表2】

【0037】
フェキソフェナジンHClおよびマンニトールを収容する、プラウ速度設定#1、チョッパー速度設定#1を有する150L Fielderミキサーを5分間用いて予備混合物を調製する。精製水をこの予備混合物に添加してFielderミキサー内で顆粒化物を形成する。この顆粒化物を約54℃(130°F)の乾燥トレイを備えるトレイ乾燥機を用いて乾燥させる。乾燥した顆粒化物を、0.24cm(0.093インチ)スクリーンを備えるFitzミルを用いて粉砕する。二酸化ケイ素およびポラクリリンカリウムを粉砕した顆粒化物に添加し、142L Patterson−Kelley Twinshell配合機を用いて15分間混合する。ステアリン酸マグネシウムをハンドスクリーン#20を通して添加し、Twinshell Blenderを用いて3分間混合して最終混合物を形成し、これを打錠する。これらの錠剤をOpadry(登録商標)Clearでコートする。
【0038】
(実施例3)
バイオアベイラビリティ調査
実施例1において調製した錠剤または実施例2において調製した錠剤を投与した合計32名の患者においてバイオアベイラビリティを測定する。したがって、16名の患者に実施例1において調製した一錠を投与し、16名の患者に実施例2において調製した一錠を投与する。加えて、各患者に、塩酸フェキソフェナジン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、微結晶セルロース、およびアルファ化デンプンを含有する、Aventisから入手可能なフィルムコーティング錠であるAllegra(登録商標)の参照錠を投与する。Allegra(登録商標)錠は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化鉄配合物、ポリエチレングリコール、ポビドン、二酸化ケイ素、および二酸化チタンを含有するフィルムコーティングを有する。各患者の調査には少なくとも7日の間隔を空ける。60時間にわたって0、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、5、6、7、8、10、12、18、24、30、36、48、および60時間の時間間隔で、各患者において血漿試料を採取する。これらの血漿試料をフェキソフェナジンの血漿濃度について分析する。このデータをCmax、血漿中に見出されるフェキソフェナジンの最大濃度、およびAUC、血漿濃度時間曲線下の面積として表す。これらの試験結果を表Iおよび表IIにまとめる。
【0039】
【表3】

【0040】
【表4】

【0041】
表IおよびIIにおける結果は、ラクトースおよび低置換ヒドロキシプロピルセルロースで調製される、実施例1において調製した錠剤が、マンニトールおよびポラクリリンカリウムで調製される、実施例2において調製した錠剤と比較して、AUCおよびCmaxとして決定される有意に高いバイオアベイラビリティを示すことを明瞭に示す。加えて、表Iにおける結果は、実施例1において調製した錠剤が参照製品Allegra(登録商標)と生物学的等価性であることを示す。
【0042】
(実施例4)
乾燥法の評価
第1顆粒化物を実施例1に記載される組成によって調製する。この第1顆粒化物を、約54℃(130°F)の乾燥トレイを備えるトレイ乾燥機を用いて乾燥させる。乾燥させた顆粒化物を、#75スクリーンを備えるQuadro Co−millを用いて粉砕する。ヒドロキシプロピルセルロースを粉砕した顆粒化物に添加し、Patterson−Kelley Twinshell配合機を用いて15分間混合する。ステアリン酸マグネシウムをハンドスクリーン#20を通して添加し、Twinshell配合機を用いて3分間混合して最終混合物を形成し、これを打錠する。
【0043】
第2顆粒化物を実施例1に記載される組成によって調製する。この第2顆粒化物を流動床乾燥機を用いて乾燥させ、そこでは顆粒を部分的に浮遊させるの十分な速度で熱空気を顆粒全体に行きわたらせる。粒子の床はこの静止容量に対して広げられている。粒子は、連続的に、気体の引張力によって持ち上げられ、および重力の影響下で落下する。乾燥した顆粒化物を#75スクリーンを備えるQuadro Co−millを用いて粉砕する。ヒドロキシプロピルセルロースを粉砕した顆粒化物に添加し、Patterson−Kelley Twinshell配合機を用いて15分間混合する。ステアリン酸マグネシウムをハンドスクリーン#20を通して添加し、Twinshell配合機を用いて3分間混合して最終混合物を形成し、これを打錠する。
【0044】
これらの乾燥法の各々によって調製した錠剤を、第1顆粒化物および第2顆粒化物によって調製した各錠剤のうちの5錠を水およびアセトニトリルの重量基準で50/50混合液に溶解することによって評価する。フェキソフェナジンの濃度はHPLCによって測定する。各タイプの乾燥法によって調製された錠剤の効力アッセイの結果を表IIIにまとめる。
【0045】
【表5】

【0046】
表IIIにおける結果は、トレイ乾燥機による顆粒化物の乾燥が、流動床乾燥機を用いて顆粒を乾燥する錠剤と比較して、有意に多量のフェキソフェナジンを含む錠剤を生じることを示す。
【0047】
(実施例5)
粉砕法の評価
第1顆粒化物を実施例1に記載される組成によって調製する。この第1顆粒化物を約54℃(130°F)の乾燥トレイを備えるトレイ乾燥機を用いて乾燥させる。乾燥した顆粒化物を#75スクリーンを備える低剪断Quadro Co−millを用いて粉砕する。顆粒を粉砕チャンバの頂部の開口を介して供給し、そこで顆粒は重力により回転羽根を備える円錐状スクリーン領域に落下する。羽根−スクリーン間隔は、発生する熱が最小であり、および最適サイズ減少効率が高スループットで得られるように維持される。ヒドロキシプロピルセルロースを粉砕された顆粒化物に添加し、Patterson−Kelley Twinshell配合機を用いて15分間混合する。ステアリン酸マグネシウムをハンドスクリーン#20を通して添加し、Twinshell配合機を用いて3分間混合して最終混合物を調製し、これを打錠する。
【0048】
第2顆粒化物を実施例1に記載される組成によって調製する。この第2顆粒化物を約54℃(130°F)の乾燥トレイを備えるトレイ乾燥機を用いて乾燥させる。乾燥した顆粒化物を、中間速度(約2400rpm)に設定されたFitzpatrickミルを用いて粉砕する。ヒドロキシプロピルセルロースを粉砕した顆粒化物に添加し、Patterson−Kelley Twinshell配合機を用いて15分間混合する。ステアリン酸マグネシウムをハンドスクリーン#20を通して添加し、Twinshell配合機を用いて3分間混合して最終混合物を形成し、これを打錠する。
【0049】
これらの粉砕法の各々によって調製された錠剤を、各々錠剤を水に溶解し、フェキソフェナジンの濃度を測定することによって評価する。各タイプの粉砕法によって調製された錠剤の効力アッセイの結果を表IVにまとめる。
【0050】
【表6】

【0051】
表IVにおける結果は、低剪断円錐状スクリーンミルを用いる顆粒の粉砕が、Fitzpatrickミルを用いて顆粒を粉砕する錠剤と比較して、有意に多量のフェキソフェナジンを有する錠剤を生成することを示す。いかなる特定の理論によっても束縛されることを望むものではないが、本発明者らは、高エネルギー粉砕が微細顆粒または粒子を創出し、これがフェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩を含有する粉塵をも生じ、この粉塵の生成が本発明の医薬組成物におけるフェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の損失を生じるものと信じる。
【0052】
(実施例I)
【0053】
【表7】

【0054】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(300g)、HPC(30g)およびL−HPC(約60g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(240g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒を流動床乾燥機(FBD)内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウム(6g)を添加して配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0055】
(実施例II)
【0056】
【表8】

【0057】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(156g)、HPC(18g)およびL−HPC約(150g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(300g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0058】
(実施例III)
【0059】
【表9】

【0060】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、マンニトール(156g)、HPC(18g)およびL−HPC(約180g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(250g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0061】
(実施例IV)
【0062】
【表10】

【0063】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(324g)、HPMC(18g)およびL−HPC(約42g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(250g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0064】
(実施例V)
【0065】
【表11】

【0066】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(324g)、MC(18g)およびL−HPC(約42g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(250g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0067】
(実施例VI)
【0068】
【表12】

【0069】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(306g)、PVP(36g)およびL−HPC(約42g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(250g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0070】
(実施例VII)
【0071】
【表13】

塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(306g)、アルギン酸ナトリウム(36g)およびL−HPC(約42g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(250g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0072】
(実施例VIII)
【0073】
【表14】

【0074】
180gの塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(318g)、キトサン(24g)およびL−HPC(約42g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(250g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0075】
(実施例IX)
【0076】
【表15】

【0077】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(327g)、アラビアゴム(15g)およびL−HPC(約42g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。250gの精製水をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0078】
(実施例X)
【0079】
【表16】

【0080】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(327g)、グアーガム(15g)およびL−HPC(約42g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(250g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0081】
(実施例XI)
【0082】
【表17】

【0083】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(336g)、キサンタンガム(6g)およびL−HPC(約42g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(250g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次に、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0084】
(実施例XII)
【0085】
【表18】

【0086】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(264g)およびトウモロコシデンプン(150g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(200g)をこの配合物に添加し、造粒を行う。次に、湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。次に、乾燥した顆粒を20メッシュに通し、残りの量のL−HPCと配合する。次いで、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0087】
(実施例XIII)
【0088】
【表19】

【0089】
塩酸フェキソフェナジン(180g)、ラクトース(348g)およびHPC(30g)を高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(200g)をこの粉末配合物に添加し、造粒を行う。次に、湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。次に、乾燥した顆粒を20メッシュに通し、クロスポビドン(36g)と配合する。次いで、ステアリン酸マグネシウムを添加し(6g)、配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0090】
(実施例XIV)
【0091】
【表20】

【0092】
塩酸フェキソフェナジン(180g)をラクトース(348g)およびHPC(30g)と高剪断混合造粒機内で合わせて配合する。精製水(200g)をこの粉末化配合物に添加し、造粒する。これらの湿潤顆粒をFBD内で乾燥させる。乾燥した顆粒を20メッシュに通し、36gのポラクリリンカリウムと配合する。ステアリン酸マグネシウム(6g)を添加して配合する。次に、これらの潤滑化顆粒を錠剤に圧縮する。
【0093】
(実施例XV)
【0094】
【表21】

【0095】
圧縮錠を以下の手順によって桃色水性コーティング分散液でコートする:
3%の錠剤重量増加に相当する着色粉末を秤量する。この着色混合物を水に入れ、12%w/w分散液を作製する。この混合液を45分間攪拌する。錠剤をコーティングパンに入れ、桃色水性分散液を用いてコートして約3%の重量増加を達成する。この手順は総重量618mgの錠剤をもたらす。
【0096】
本発明をこれらの特定の実施態様を特に参照して説明したが、通常の技術を有する者が以下の請求項の範囲および精神のうちで変更および変形をなすことができることは理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される適合性の塩、低置換ヒドロキシプロピルセルロースおよび少なくとも1種類の充填剤を含有する医薬組成物。
【請求項2】
充填剤がラクトースである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ラクトースの量が約10wt%から約70wt%であり、および低置換ヒドロキシプロピルセルロースの量が約1wt%から約40wt%であり、ここで、重量パーセントは医薬組成物の総重量を基準とする、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
フェキソフェナジンの塩が塩酸フェキソフェナジンである、請求項1から3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の量が、医薬組成物の総重量を基準にして、約1wt%から約80wt%である、請求項1から4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の量が、医薬組成物の総重量を基準にして、約5wt%から約50wt%である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の量が、医薬組成物の総重量を基準にして、約20wt%から約35wt%である、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の量が約10mgから約200mgである、請求項1から7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩の量が約30mgから約180mgである、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
充填剤がラクトースであり、ラクトースがラクトース一水和物、無水ラクトース、α−ラクトース、β−ラクトース、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1から9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
ラクトースがラクトース一水和物である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
充填剤がラクトースであり、ラクトースの量が、医薬組成物の総重量を基準にして、約25wt%から約65wt%である、請求項1から11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
ラクトースの量が、医薬組成物の総重量を基準にして、約50wt%から約60wt%である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
低置換ヒドロキシプロピルセルロースが、105℃で1時間乾燥したとき、約5−16%のヒドロキシプロポキシ基を含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
低置換ヒドロキシプロピルセルロースが、105℃で1時間乾燥したとき、約10−13%のヒドロキシプロポキシ基を含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
低置換ヒドロキシプロピルセルロースが:11%のヒドロキシプロポキシ含有率および50ミクロンの平均粒径を有するLH−11;11%のヒドロキシプロポキシ含有率および40ミクロンの平均粒径を有するLH−21;11%のヒドロキシプロポキシ含有率および25ミクロンの平均粒径を有するLH−31;8%のヒドロキシプロポキシ含有率および40ミクロンの平均粒径を有するLH−22;8%のヒドロキシプロポキシ含有率および25ミクロンの平均粒径を有するLH−32;13%のヒドロキシプロポキシ含有率および40ミクロンの平均粒径を有するLH−20;並びに13%のヒドロキシプロポキシ含有率および25ミクロンの平均粒径を有するLH−30からなる群より選択される、請求項1から15のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
低置換ヒドロキシプロピルセルロースがLH−21またはLH−11である、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
低置換ヒドロキシプロピルセルロースが約2wt%から約25wt%の量で存在する、請求項1から17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
低置換ヒドロキシプロピルセルロースが約3wt%から約15wt%の量で存在する、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物がコートされている、請求項1から19のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
アレルギーに関連する障害を治療するための医薬の製造への、請求項1から20のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項22】
(a)フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、ラクトース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、および場合により、1種類またはそれ以上の賦形剤を混合して予備混合物を形成し:
(b)溶媒および、場合により、表面活性剤を工程(a)において形成された予備混合物に添加して湿潤顆粒化物を形成し;
(c)湿潤顆粒化物を乾燥させて乾燥顆粒を形成し;並びに
(d)場合により、乾燥顆粒を粉砕し:
(e)場合により、さらなる量の低置換ヒドロキシプロピルセルロースを添加し;並びに
(f)少なくとも1種類の賦形剤を乾燥顆粒と混合して医薬組成物を形成する、
ことを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の医薬組成物の調製方法。
【請求項23】
(a)フェキソフェナジンまたはその医薬的に許容される塩、ラクトース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、および場合により、1種類またはそれ以上の賦形剤を混合して予備混合物を形成し:
(b)溶媒および、場合により、表面活性剤を工程(a)において形成された予備混合物に添加して湿潤顆粒化物を形成し;並びに
(c)トレイ乾燥機を用いて湿潤顆粒化物を乾燥させ;
(d)場合により、低剪断ミルを用いて乾燥した顆粒を粉砕し:
(e)場合により、さらなる量の低置換ヒドロキシプロピルセルロースを添加し、並びに
(f)少なくとも1種類の賦形剤を乾燥した顆粒と混合して医薬組成物を形成する、
ことを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の医薬組成物の調製方法。
【請求項24】
低剪断ミルが円錐状スクリーンミルである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
表8において定義される医薬組成物。
【請求項26】
表12において定義される医薬組成物。
【請求項27】
表13において定義される医薬組成物。
【請求項28】
表14において定義される医薬組成物。

【公表番号】特表2007−500682(P2007−500682A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521550(P2006−521550)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008600
【国際公開番号】WO2005/013987
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(305008042)サンド・アクチエンゲゼルシヤフト (54)
【Fターム(参考)】