説明

フォトマスク、カラーフィルタ基板、画素電極基板、液晶表示装置、カラーフィルタ基板の製造方法及び画素電極基板の製造方法

【課題】液晶表示装置用カラーフィルタ基板や画素電極基板に、ポジ型フォトレジストを用いて液晶セルギャップ制御用の固定スペーサと液晶配向ドメイン規制用突起部とを一括形成するためのフォトマスクを最適化し、工程条件によるバラツキの少ないカラーフィルタ基板とその製造方法、または画素電極基板とその製造方法、高品質の液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】液晶表示装置におけるカラーフィルタ基板11、または画素電極基板に、ポジ型フォトレジストを用いて固定スペーサ5とドメイン規制用突起部6とを一括形成するためのフォトマスク20であって、固定スペーサのフォトマスクパターンは、遮光部8の周囲に全透過スリットを含むグレートーン部9を有し、ドメイン規制用突起部のフォトマスクパターンは、複数の平行帯状の遮光部85に挟まれた全透過スリット80を含むグレートーン部90を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関するものであり、特に液晶セル形成のための固定スペーサを有するカラーフィルタ基板、画素電極基板、及びカラーフィルタ基板と画素電極基板の製造方法、ならびに前記カラーフィルタ基板と画素電極基板の製造に使用するフォトマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、平面型ディスプレイ装置が多く使われるようになってきており、中でもLCD(液晶表示装置)は、特にカラーフィルタによって色表示を行う多色カラータイプがテレビ、モニタ、携帯端末等の表示パネルに利用が進んでいる。多色カラー化のために一般にマイクロセル構造のカラーフィルタ基板が多用され、カラーフィルタ基板は液晶表示パネルの表示品質を決める上で重要な役割を担っている。
【0003】
LCD(液晶表示装置)は少なくとも一枚を光透過性とする一対の基板間に液晶を封入してなるセル構造を有し、前述の多色カラー表示の場合には、光透過性の基板のセル内面にカラーフィルタが形成される。カラーフィルタが形成されたカラーフィルタ基板の一般的構成は、図7に示すように、透明基板1の片側(液晶セルの内面となる側)に遮光性のブラックマトリックスパターン2(BMパターンと略称する。以下同様)とBMパターン2の隙間を規則的に満たすカラーフィルタ画素毎の着色パターン30、31、32の繰り返し配列が正確な位置合わせで形成され、液晶表示方式により、例えばTN(ねじれネマティック)タイプの場合は、BMパターン2と着色パターン30、31、32の繰り返し配列を覆うように透明電極層4を形成する。従来は、カラーフィルタ基板として、ここまでの構成物を指していたが、さらに近年は特に液晶セルの大型化、狭ギャップ化に伴って、セルギャップ制御用に従来はセル化工程で散布していたビーズスペーサに代わり、フォトスペーサ、ポストスペーサなどと呼ばれる、感光性樹脂により選択的に形成される複数の固定スペーサ(PS部と略称する。以下同様)5を規則的に配することが多い。
【0004】
前記PS部5はBMパターン2上に重なるよう、通常は同形のパターンを選択的に決められた規則的な配置で形成し、液晶セルギャップを一定に保持する機能を有するものである。セルギャップを得るための充分な高さを確保する目的で、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の着色パターン30、31、32をBMパターン2上で重ねて、PS部のみの高さを補うことも可能である(特許文献1参照)。
【0005】
また、液晶の配向モードに垂直配向の分割制御を用いてLCDの視野角拡大を図る目的で、カラーフィルタの画素上に、例えば、平面形状をジグザグに屈曲させた帯形状として、前記PS部5より低い液晶配向ドメイン規制用突起部6を形成することも多い。PS部5や液晶配向ドメイン規制用突起部6を加えた構成物全体をカラーフィルタ基板(突起部形成)11と称する。
【0006】
なお、図6のLCDパネルの断面構造を説明する模式図に示すように、前記PS部5をカラーフィルタ基板側には設けずに、カラーフィルタ基板と共に液晶セル構造を構成する対向側の画素電極基板12上の所定の位置に設けることができる。また、液晶配向ドメイン規制用突起部6を、画素電極基板12上に設けることができる。この場合、対向するカラーフィルタ基板の着色画素上の適当な位置に、他のドメイン規制用突起部もしくは透明電極層4のスリットを設け、両基板の配向制御機能を併せて、液晶配向のドメインを規制する(特許文献2参照)ことが通常行われる。本発明では、カラーフィルタ基板側に前記
各種の突起部を設ける例について主に説明するが、画素電極基板側に突起部を設ける場合も略同様である。
【0007】
上記各種の突起部の形成を写真的方法により行う場合の一般的な例を図2に示す。従来の色表示のための限定的な機能を有するカラーフィルタ基板(突起部未形成)10に、新たな突起部を付加した構成物全体としてのカラーフィルタ基板(突起部形成)11を形成する一例である。フォトマスク20は透明基板21の片側に形成された遮光部8がカラーフィルタ基板(突起部未形成)10上に作る新たな突起部のパターンに対応しており、透明基板21の遮光部8の反対側から照射されるレジスト感光用の照射光40が遮光部8の無い部分を通って、カラーフィルタ基板(突起部未形成)10上に塗布されたポジ型フォトレジスト7を選択的に露光して現像溶解性を与える。その後、現像、洗浄、ベイクの工程を経て、遮光部パターンがカラーフィルタ10上に焼き付け固定される。
【0008】
また、PS部5と並んで突起部となる液晶配向ドメイン規制用突起部6を形成する例として、特許文献3にあるように、同一材料のポジ型フォトレジストを用いて高さの異なる上記2種類の突起を、2回の露光工程を選択的に行うことにより、同時形成することもできる。
【0009】
また、高さの異なる2種類の突起の内、高い方のPS部5には上記の特許文献1と同様に、充分な高さを確保する目的で、着色パターン30、31、32をBMパターン上で重ねてPS部の下地を高くすることにより、PS部自身の高さを大きくせずに、PS部の上面位置の高さを大きくすることができ、PS部5と液晶配向ドメイン規制用突起部6とを全く同一工程で同時形成することもできる(特許文献4参照)。
【0010】
上記の各種方法で、PS部5を含む突起部を、ポジ型フォトレジストにより形成するための提案が多くなされているが、問題点も多く、現状ではPS部の形成にネガ型フォトレジストを使うことが多い。ポジ型フォトレジストを使う方が、安い材料費で処理できる利点があるにも拘らず、必ずしも実現できていない理由は、図3に説明するように、PS部51、52に示す高さの制御の困難さと、PS部53に示す上面の凹みによる品質異常のためである。すなわち、平面サイズが30μm未満の小型のPS部51、52においては、厚く塗布されたフォトレジスト膜に対する露光量や露光ギャップの変動が敏感に現像厚さ、すなわちPS部の高さのバラツキdとなって現れてしまい、セルギャップ制御用として特に重要な一定高さを与えるPS部の機能を損なう。また、平面サイズが30μm以上の大型のPS部53においては、PS部の上面に凹みeが発生し、液晶セル作製工程において、配向膜を塗布する際に品質異常を引き起こすという不具合が生じる。
【0011】
さらに、特許文献3において、上記2回の露光工程を用いる目的は、ポジ型フォトレジストに充分な露光量を与えて現像で除去する領域と完全に遮光して現像後も保存する領域との中間の露光量を液晶配向ドメイン規制用突起部6に与えて、突起部の高さを中間レベルに作ることにある。同様の考え方により、フォトマスク自体に中間濃度のパターンも選択的に作っておき、1回の露光及び現像で上記2種類の高さの異なる突起部を一括形成する方法も知られている。フォトマスク上に中間濃度のパターンを形成する方法としては、ドット(網点)配列やライン・アンド・スペースのような遮光膜の微細パターンの集合により、微細パターン領域全体の平均として、半透光部に相当させる一般的なグレートーンマスクのタイプと、膜特性として半透過性を有する膜の直接成膜とパターニング手段で均一な半透光部を形成するハーフトーンマスクのタイプがあり、適宜利用されている(特許文献5)。
【0012】
また、図7において、PS部5の下地に当たる部分をBMパターン2上の着色パターン30、31、32の内、2層以上の重ねにより盛り上げて、結果的にPS部を高く形成す
る手法では、PS部5としての工程で作る専用層の厚さは必ずしも特に厚くする必要は無いので、上記のポジ型フォトレジストを使う場合の不具合は概ね回避できる。しかしながら、着色パターン30、31、32を積層させてBMパターン2上を部分的に盛り上げる場合は、各着色パターンを形成する材料の塗布の精度と重ねの位置合わせの精度を共に極めて高精度に制御することが特別に重要になり、生産工程を安定させる上での困難を伴うことが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第3651874号公報
【特許文献2】特開2008−310358号公報
【特許文献3】特開2001−201750号公報
【特許文献4】特許第3255107号公報
【特許文献5】特開2007−248988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、前記の問題点に鑑みて提案するものであり、本発明が解決しようとする課題は、液晶表示装置用カラーフィルタ基板や画素電極基板に、ポジ型フォトレジストを用いて液晶セルギャップ制御用の固定スペーサと固定スペーサより低い液晶配向ドメイン規制用突起部とを一括形成するためのフォトマスクを最適化し、工程条件によるバラツキの少ないカラーフィルタ基板とその製造方法、または画素電極基板とその製造方法を提供し、高品質の液晶表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、液晶表示装置におけるカラーフィルタを有するカラーフィルタ基板、または、液晶表示装置のアクティブ駆動用のスイッチング素子および画素電極を有する画素電極基板に、ポジ型フォトレジストを用いて液晶セルギャップ制御用の固定スペーサと液晶配向ドメイン規制用突起部とを一括形成するためのフォトマスクであって、前記固定スペーサのフォトマスクパターンとしては遮光部の周囲に全透過スリットを含むグレートーン部を有する孤立パターンからなること、および、前記ドメイン規制用突起部のフォトマスクパターンとしては複数の平行帯状の遮光部に挟まれた全透過スリットを含むグレートーン部を有する帯状パターンからなることを特徴とするフォトマスクである。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は、前記固定スペーサの平面形状を凸型の単純多角形または円、長円等の円型とし、そのサイズを前記固定スペーサの輪郭内に収納可能な最大円の直径で表して、30〜50μmに形成するため、前記固定スペーサ用の遮光部の周囲に有するグレートーン部の全透過スリットの幅を5〜7μmとし、前記遮光部と遮光部の周囲のグレートーン部とを併せた全体サイズを30μm以上とすることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクである。
【0017】
また、請求項3に記載の発明は、前記ドメイン規制用突起部の平面形状を幅7〜12μmの帯状に形成するため、前記複数の平行帯状の遮光部を2本の遮光部とし、それに挟まれた全透過スリットの幅を1.5〜3.5μmとし、該全透過スリットを含むグレートーン部の幅を8〜13μmとすることを特徴とする請求項1または2に記載のフォトマスクである。
【0018】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスクを用い、前記固定スペーサおよびドメイン規制用突起部をカラーフィルタ基板上に選択的に設けたことを特徴とするカラーフィルタ基板である。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、前記固定スペーサのカラーフィルタ画素中央部最表面からの高さを、2.0〜3.8μmとし、前記ドメイン規制用突起部の高さを、0.8〜1.4μmとすることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ基板である。
【0020】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスクを用い、前記固定スペーサおよびドメイン規制用突起部を画素電極基板上に選択的に設けたことを特徴とする画素電極基板である。
【0021】
また、請求項7に記載の発明は、前記固定スペーサの画素電極中央部最表面からの高さを、2.0〜3.8μmとし、前記ドメイン規制用突起部の高さを、0.8〜1.4μmとすることを特徴とする請求項6に記載の画素電極基板である。
【0022】
また、請求項8に記載の発明は、請求項4〜7のいずれかに記載のカラーフィルタ基板または画素電極基板を具備することを特徴とする液晶表示装置である。
【0023】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスクを用い、プロキシミティ露光方式により一括パターン形成し、前記固定スペーサおよびドメイン規制用突起部をカラーフィルタ基板上に選択的に設けることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法である。
【0024】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスクを用い、プロキシミティ露光方式により一括パターン形成し、前記固定スペーサおよびドメイン規制用突起部を画素電極基板上に選択的に設けることを特徴とする画素電極基板の製造方法である。
【発明の効果】
【0025】
液晶表示装置用カラーフィルタ基板にポジ型フォトレジストを用いて、セルギャップ制御用の固定スペーサと液晶配向ドメイン規制用突起部とを両者の高さの差を安定して実現するように、一括して容易に形成することは従来困難であった。しかも、スペーサの平面サイズが小さい場合には露光ギャップや露光量の変動がスペーサの出来上がり高さに大きく影響し、また、スペーサの平面サイズが大きい場合にはスペーサ上面の平坦となるべき部分が凹むため、液晶セル作製工程において配向膜を塗布する際に品質異常が生じるなど、ポジ型フォトレジストをスペーサとして有効に使いこなす上での困難もあった。しかし、本発明のグレートーン部を有する安価なフォトマスクを使用することにより、高品質の固定スペーサとそれより高さを一定量低くした液晶配向ドメイン規制用突起部とをポジ型フォトレジストでカラーフィルタ基板上または画素電極基板上に一括して容易に形成することができる。
【0026】
また、請求項2に記載した発明によれば、本発明のカラーフィルタ基板または画素電極基板を構成する固定スペーサに特に適した大型の平面サイズのスペーサを安定的にかつ高品質で実現するためのフォトマスクの構造を規定することができる。
【0027】
また、請求項3に記載した発明によれば、本発明のカラーフィルタ基板または画素電極基板を構成するドメイン規制用突起部に特に適した形状の突起パターンを安定的にかつ高品質で実現するためのフォトマスクの構造を規定することができる。
【0028】
また、請求項4または6に記載した発明によれば、高品質の固定スペーサとドメイン規制用突起部とを均一に有するカラーフィルタ基板または画素電極基板を少ない材料コスト
で得ることができ、得られるカラーフィルタ基板または画素電極基板は、液晶セル化工程に異常なく適合し、高品質の液晶セルの作製に寄与することができる。
【0029】
また、請求項5または7に記載した発明によれば、本発明のカラーフィルタ基板または画素電極基板を構成する固定スペーサとドメイン規制用突起部とに特に適した高さを安定的にかつ高品質で実現することができるので、得られるカラーフィルタ基板または画素電極基板は、液晶セル化工程に異常なく適合し、高品質の液晶セルの作製にさらに寄与することができる。
【0030】
また、請求項8に記載した発明によれば、品質の安定したカラーフィルタ基板または画素電極基板を具備する液晶表示装置を高品質に提供できる。
【0031】
また、請求項9または10に記載した発明によれば、高品質の固定スペーサとドメイン規制用突起部とを均一に有するカラーフィルタ基板または画素電極基板を少ない材料コストと安定的なプロセスで得ることができるので、高い歩留まりにより、生産性を向上することができる上、カラーフィルタ基板や画素電極基板の仕様変更に対しても、製造プロセス条件を大きく変更することなく容易に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明のフォトマスクと対応するPS部およびドメイン規制用突起部との関係を説明するための断面概念図である。
【図2】カラーフィルタ基板にPS部を形成する一般的な方法を説明するための断面概念図である。
【図3】従来のPS部の断面形状が不具合を生じる状況を説明するための断面概念図である。
【図4】本発明のカラーフィルタ基板にPS部およびドメイン規制用突起部が最適な断面形状で形成される状況を説明するための断面概念図である。
【図5】本発明のフォトマスクにより、一個のPS部を形成するためのフォトマスクパターンの一例を説明するための平面概念図である。
【図6】本発明の液晶表示装置の一例を説明するための断面概念図である。
【図7】カラーフィルタ基板の一般的構成を説明するための断面概念図である。
【図8】カラーフィルタ基板上に形成されるPS部の高さを説明するための断面概念図である。
【図9】本発明のフォトマスクにより、ドメイン規制用突起部を形成するためのフォトマスクパターンの一例を説明するための平面概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面に従って説明する。
【0034】
図7におけるカラーフィルタ基板の一般的構成を説明する断面概念図の中で、PS部を有しない従来のカラーフィルタ基板上に新たにPS部5を形成するための一般的方法を図2の断面概念図により説明する。透明基板1上にBMパターン2および着色パターン30、31、32を赤色、緑色、青色のように異なる3色の繰り返し区分により形成後、透明電極層4を形成したカラーフィルタ基板(PS部未形成)10上にポジ型フォトレジスト7を塗布形成する。ポジ型フォトレジスト7はPS部5を作るための材料であり、その高さ精度を含む形状品質や弾性特性を考慮して選択すれば良い。例えば、市販のノボラック樹脂系のポジ型フォトレジストを乾燥時の高さで3〜4μm程度塗布するが、これに限定されるものではない。塗布方法は、ダイコート法などのフォトレジストの使用効率の高い方法が望ましいが、均一に塗布できれば、特に限定されない。
【0035】
図2において、ポジ型フォトレジスト7を塗布・乾燥したカラーフィルタ基板10に対向させて、フォトマスク20のパターン面を対向面と位置合わせしつつ接近させ、フォトマスク裏面からのレジスト感光用の照射光40により、露光する。露光工程では、一般的にカラーフィルタ製造に使用されるプロキシミティ露光の一括露光機により、高輝度で平行光を得やすい超高圧水銀ランプからのg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)を主波長として、露光ギャップ100〜150μm程度でフォトレジスト感度に応じて露光される。その後、現像、洗浄、ベイクの工程を経て、フォトマスクの遮光部8に対応する突起状のパターンがPS部5としてフォトレジストで形成される。
【0036】
ここで、前述したPS部の形状不具合の状況を、図3に従って更に詳細に説明すると、平面サイズが30μm未満のPS部51、52においては、厚く塗布されたフォトレジスト膜に対する露光量やプロキシミティ露光方式の露光ギャップの変動が敏感に影響し、現像厚さ、正確にはベイク後のPS部の高さを変動させ、バラツキdとなって現れてしまう。このため、セルギャップ制御用として特に重要な一定高さを与える機能を損なう。また、平面サイズが30μm以上のPS部53においては、PS部の上面に凹みeが発生し、液晶セル作製工程における配向不良となって品質異常を引き起こす。
【0037】
上記の現象は、いずれもベイクによるパターン端部の盛り上がりが関与していることを発見した。例えば正八角形の遮光パターンの例で確認すると、ベイクによる周縁端部の盛り上がりが大きい傾向が特に認められるが、平面サイズが30μm未満のPS部の場合には、必ずしもPS部上面の凹みにまで至らず、むしろ露光条件の変動が最終の高さバラツキに大きく影響する傾向が強い。一方、平面サイズが30μm以上のPS部の場合には、PS部上面の凹みの発生となる。以上の知見より、フォトマスクパターンの端部に露光条件の変動や熱的な変形を緩和させる領域を設けることが、上記の各平面サイズ別に共通の改善方策と成り得ることを考察し、実験によりその有効性を確認した。鋭意検討した結果、特に平面サイズが30μm以上のPS部を上面の凹み無く形成するのに好都合なフォトマスクの設計指針を見出すに至った。
【0038】
本発明は、図7に示すように、上記で説明したPS部5を形成することと併せて、ドメイン規制用突起部6を一括して形成することに関わるものであって、いずれもフォトマスクパターンにグレートーン部を設けて、断面形状を制御する。一般に、PS部に比べてドメイン制御用突起部は、平面形状が孤立パターンより帯状パターンを主としたものが多く、前記帯状パターンの幅に相当する最小線幅が小さく、断面形状の高さが低いものを利用する。従って、フォトマスクパターンにグレートーン部を設けるための具体的な方策は、PS部とドメイン制御用突起部とで異なる。一方、ドメイン規制用突起部6は、液晶配向のドメイン規制が各基板表面の微細な傾斜面による液晶の初期配向を基本とするので、形態的な特徴を得ることを最重要とし、液晶セル構造の中で化学的な悪影響がなければ、他の特性面を特に限定しなくても良いので、これに使用するレジスト材料をPS部形成に用いるものと同じにすることができる。
【0039】
図1に、本発明のフォトマスクと対応するPS部およびドメイン規制用突起部との関係を説明するための断面概念図を示す。本発明のフォトマスクは、液晶表示装置におけるカラーフィルタを有するカラーフィルタ基板11、または、液晶表示装置のアクティブ駆動用のスイッチング素子および画素電極を有する画素電極基板12(後述する図6)に、ポジ型フォトレジスト7を用いて液晶セルギャップ制御用の固定スペーサ(PS部5)と前記固定スペーサより低い液晶配向ドメイン規制用突起部6とを一括形成するためのフォトマスク20であって、前記固定スペーサのフォトマスクパターンとしては遮光部8の周囲に全透過スリットを含むグレートーン部9を有する孤立パターンからなること、および、前記ドメイン規制用突起部のフォトマスクパターンとしては後述する他のグレートーン部90を有する帯状パターンからなることを特徴とするものである。
【0040】
フォトマスクの透明基板21は、図2に示す場合と同様に、露光機からのレジスト感光用の照射光40の内、少なくとも、使用するフォトレジスト7の感光性を利用する領域の波長の光を通すものであり、溶融石英ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。また、フォトマスク20の製造において、遮光部8は、従来より主にスパッタリング法で形成されている金属クロム膜、または金属クロムに酸化クロムを積層した低反射膜の薄膜をフォトエッチング法によりパターン化するのが一般的であり、エッチング手段はウェット方式でもドライ方式でも良い。また、グレートーン部9は、前記遮光部8と同一の材料で、かつ遮光部形成と同時の工程で、スリット等のパターン上の工夫により形成することができる。前記ドメイン規制用突起部用のフォトマスクパターンであるグレートーン部90の形成も、上述の薄膜形成法とフォトエッチング法との組み合わせにより同時に可能である。
【0041】
図4に、本発明のカラーフィルタ基板にPS部およびドメイン規制用突起部が最適な断面形状で形成される状況を説明するための断面概念図を示す。前記PS部およびドメイン規制用突起部として、突起物をカラーフィルタ基板11上の所定の位置に形成するが、便宜的に多種サイズの例をPS部51、53、ドメイン規制用突起部62、64のように、同一図面上に隣接して表示する。PS部はBMパターン上に、ドメイン規制用突起部は着色パターン上に配置される。
【0042】
PS部は液晶セルを構成するための固定スペーサとしての機能を発揮させる必要から、一定の高さおよび形状と弾性特性を均一に有することが望まれる。一方、ドメイン規制用突起部はPS部とは異なり、PS部より低い(図4で、その差をm、nで表す)一定の高さの凸形状を均一に有することが望まれる。一般に、大型の液晶セルを構成するPS部の平面サイズが小さ過ぎることは、機能上からも製作歩留まりの観点からも好ましくない。実際には、後で定義する固定スペーサのサイズが20μm以上であることが望ましく、さらに好ましくは、30〜50μmであることが望ましい。例えば正八角形の水平断面を有する台形状の突起物をPS部として形成する場合、1個のPS部の平面サイズを、下底部の対向する2辺間の距離を差渡しの径とみなして代表させると、この平面サイズが30μm以上で、本発明のPS部の形成に有力な方法となる。
【0043】
本発明のフォトマスク20で、カラーフィルタ基板11上のPS部5、51、53に対応するパターンは、図1、および図4に示すとおり、遮光部8、81、83のパターンを覆うようにグレートーン部9、91、93を形成している。図5に、その構造を平面概念図を用いて説明する。例えば、正八角形の遮光部8の周囲を全透過スリットを含むグレートーン部9で取り囲むように覆う。フォトマスクのパターンがPS部の形成にその効果を発揮するためには、遮光部とグレートーン部のサイズも限定した方が良い。実験的検討の結果、平面サイズを30μm〜50μmとして、しかも上面の凹みを発生させないようにPS部を形成するためのフォトマスクパターンは、前記遮光部の周囲に設けるグレートーン部の全透過スリットの幅cを5〜7μmとし、前記遮光部とグレートーン部の全体サイズaを30μm以上とすることが最適であるとの知見を得た。
【0044】
なお、グレートーン部の遮光線幅wを1〜2μmと細くすることを前提として、遮光部サイズbは、フォトマスクパターンにおける遮光部とグレートーン部の全体サイズaと遮光部サイズbとの間に、フォトレジストで形成されるPS部の平面サイズpが位置する関係となる。すなわち、数式で表すと、a≧p≧b という関係にある。
【0045】
前記固定スペーサとして設けるPS部の平面形状は、前述の正八角形や一般的な円形に限定されるものではなく、凸型の単純多角形または円、長円等の円型であれば、使用できる。ここで、凸型とは、多角形の全ての頂点の内角が180度未満であるものを言う。また、単純多角形とは、互いに交差しない閉じた多辺連続チェインで囲まれた領域を言う。
上記の一般化した形状において、PS部の平面サイズpとは、前記PS部の輪郭内に収納可能な最大円の直径で定義することができる。
【0046】
フォトレジストで形成される突起パターンの端部の盛り上がりに起因する形状を改善する上で、以下のように具体的に表現することができる。
本発明のフォトマスクは、前記固定スペーサの平面形状を凸型の単純多角形または円、長円等の円型とし、そのサイズを前記固定スペーサの輪郭内に収納可能な最大円の直径で表して、30〜50μmに形成するためのフォトマスクであって、前記固定スペーサ用の遮光部の周囲に設けるグレートーン部の全透過スリットの幅を5〜7μmとし、前記遮光部と遮光部の周囲のグレートーン部とを併せた全体サイズを30μm以上とすることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクである。
【0047】
上記のPS部の平面サイズとフォトマスクパターンの遮光部とグレートーン部との関係は、パターン形状、平面サイズ、高さともに違いの大きいドメイン規制用突起部に関しては事情が変わる。ドメイン規制用突起部のフォトマスクパターンをPS部のフォトマスクパターンと同一の透明基板上に形成して、PS部のパターン形成と同一のフォトリソグラフィー工程に使用するための工夫について、図9により説明する。
【0048】
図9は、本発明のフォトマスクにより、ドメイン規制用突起部を形成するためのフォトマスクパターンの一例を説明するための平面概念図である。
前記ドメイン規制用突起部のフォトマスクパターンとして、複数の平行帯状の遮光部を2分割された遮光膜85で形成した例であり、遮光部に挟まれた幅Bの全透過スリット80を含めてグレートーン部90を構成し、幅Aの全体が帯状パターンとして使用される。
【0049】
前記ドメイン規制用突起部の平面サイズとフォトマスクパターンの遮光部とグレートーン部との関係を、帯状に形成されるドメイン規制用突起部の線幅と、前記フォトマスクパターンの幅Aおよび幅Bに置き換えて、PS部の高さを3.5μm、PS部の平面サイズ35μmの一定に形成する工程で、実験的に検討した。その結果、前記ドメイン規制用突起部の平面形状を幅7〜12μmの帯状に形成するため、前記複数の平行帯状の遮光部を2本の遮光部とし、それに挟まれた全透過スリットの幅Bを1.5〜3.5μmとし、該全透過スリットを含むグレートーン部の幅Aを8〜13μmとすることが最適であるとの知見を得た。なお、透過率33%のハーフトーン膜を用いたフォトマスクにより同様の比較実験を行ったところ、前記と同様の突起形状が得られることが分かったが、膜厚の面内ばらつきはハーフトーン膜を用いた方が劣る傾向が見られた。
【0050】
前記固定スペーサとして設けるPS部の高さは、液晶表示装置のセルギャップを考慮して、2.0〜3.8μmとするのが適当である。但し、図8のカラーフィルタ基板上に形成されるPS部の高さを説明するための断面概念図に示すように、BMパターン2上に着色パターン31、32が重なって盛り上がり形成され、その盛り上がり部分に透明電極層4を介してPS部5を形成する場合は、PS部の高さfは前記盛り上がり部分の高さgだけ低く設定することができる。すなわち、最も低位置にあるカラーフィルタ画素中央部の最表面からPS部上底までの高さhを上記の2.0〜3.8μmとすれば、前記盛り上がり部分が無い場合と同等になる。上記の事情のため、BMパターン上での着色パターンの重なり状況により、実際に形成するPS部のフォトレジスト突起の高さを減じることが可能である。
【0051】
また、前記ドメイン規制用突起部の膜厚は、フォトマスクパターンとしての前記グレートーン部の設計値と、PS部の高さを決めるポジ型フォトレジストの塗布膜厚と、露光条件とにより決まるが、液晶の垂直配向の傾斜に影響する機能を発揮する上で妥当な膜厚となることが必要である。上述のグレートーン部の設計値を最適化する実験によれば、1.
0〜1.3μm程度の膜厚が得られるが、PS部の高さを決めるポジ型フォトレジストの塗布膜厚を2.0〜3.8μmとする場合は、前記ドメイン規制用突起部の高さを、0.8〜1.4μmとすることができ、配向ドメイン規制の機能も正常に得られる。
【0052】
本発明のフォトマスクを用いて、前記固定スペーサをカラーフィルタ基板上にフォトリソグラフィー方式で選択的に設けることができる。露光工程では100〜150μmの露光ギャップを保持したプロキシミティ露光方式が適している。その結果、液晶表示装置を構成する最適なカラーフィルタ基板を提供できる。
【0053】
上記の説明では、主にカラーフィルタ基板上にPS部およびドメイン規制用突起部を形成する場合について述べたが、画素電極基板上にPS部を形成する場合も、同様に本発明のフォトマスクを用いて、PS部およびドメイン規制用突起部を形成するポジ型フォトレジストをフォトリソグラフィー法により加工して形成することができる。
【0054】
また、カラーフィルタ基板上の場合と同様に、画素電極基板上においても、PS部の画素電極中央部最表面からの高さを2.0〜3.8μmとし、ドメイン規制用突起部の高さを0.8〜1.4μmとすることが、セルギャップと配向ドメイン規制の機能を正常に得る上で最適である。
【0055】
図6は、本発明の液晶表示装置の一例を説明するための断面概念図である。図では、透明基板41、アクティブ駆動用スイッチング素子13(通常はTFTを使用)、画素電極14にPS部5およびドメイン規制用突起部6を形成した画素電極基板12上に、液晶配向のための配向膜15を形成し、対向側にはカラーフィルタ基板(PS部未形成)10の表面に配向膜15を形成して配置し、前記両基板間に液晶16を封入して封止剤17にてセル構造を閉じる。図示されていないが、カラーフィルタ基板(PS部未形成)10の液晶側表面にドメイン規制用突起部6等のドメイン規制手段を適宜設けることができる。両基板の外側には偏光板18等の光学層を適宜配し、画素電極基板側の外部にバックライト19を設ける。本発明に係るPS部5およびドメイン規制用突起部6の形成工程以外は、通常の液晶表示装置の製造工程と同様に行うことができる。
【0056】
上記のように、本発明のカラーフィルタ基板または画素電極基板を用いて、液晶表示装置を作製することができる。本発明と同様の構成のカラーフィルタ基板または画素電極基板を従来の方法で提供されて作製される液晶表示装置の場合と同様に作製されるが、本発明では、品質の安定した液晶表示装置を高品質に提供できる。例えば、カラーフィルタ基板または画素電極基板のPS部およびドメイン規制用突起部の品質が、高さのバラツキが無く、また、平面サイズが大きい場合のPS部の上面の凹みの発生が無いため、液晶表示装置を作製する過程で、配向膜塗布における品質異常を引き起こさない。
【符号の説明】
【0057】
1、21、41・・・透明基板
2・・・BMパターン
4・・・透明電極層
5・・・PS部(固定スペーサ)
6・・・ドメイン規制用突起部
7・・・ポジ型フォトレジスト
8・・・遮光部
9・・・グレートーン部
10・・・カラーフィルタ基板(突起部未形成)
11・・・カラーフィルタ基板(突起部形成)
12・・・画素電極基板
13・・・アクティブ駆動用スイッチング素子
14・・・画素電極
15・・・配向膜
16・・・液晶
17・・・封止剤
18・・・偏光板
19・・・バックライト
20・・・フォトマスク
30、31、32・・・着色パターン
40・・・レジスト感光用の照射光
51、52、53・・・PS部(固定スペーサ)
62、64・・・ドメイン規制用突起部
80・・・全透過スリット
81、82、83・・・遮光部
85・・・グレートーン部内の遮光膜
90、92、94・・・グレートーン部(ドメイン規制用突起部形成用)
91、93・・・グレートーン部(PS部形成用)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶表示装置におけるカラーフィルタを有するカラーフィルタ基板、または、液晶表示装置のアクティブ駆動用のスイッチング素子および画素電極を有する画素電極基板に、ポジ型フォトレジストを用いて液晶セルギャップ制御用の固定スペーサと液晶配向ドメイン規制用突起部とを一括形成するためのフォトマスクであって、前記固定スペーサのフォトマスクパターンとしては遮光部の周囲に全透過スリットを含むグレートーン部を有する孤立パターンからなること、および、前記ドメイン規制用突起部のフォトマスクパターンとしては複数の平行帯状の遮光部に挟まれた全透過スリットを含むグレートーン部を有する帯状パターンからなることを特徴とするフォトマスク。
【請求項2】
前記固定スペーサの平面形状を凸型の単純多角形または円、長円等の円型とし、そのサイズを前記固定スペーサの輪郭内に収納可能な最大円の直径で表して、30〜50μmに形成するため、前記固定スペーサ用の遮光部の周囲に有するグレートーン部の全透過スリットの幅を5〜7μmとし、前記遮光部と遮光部の周囲のグレートーン部とを併せた全体サイズを30μm以上とすることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
【請求項3】
前記ドメイン規制用突起部の平面形状を幅7〜12μmの帯状に形成するため、前記複数の平行帯状の遮光部を2本の遮光部とし、それに挟まれた全透過スリットの幅を1.5〜3.5μmとし、該全透過スリットを含むグレートーン部の幅を8〜13μmとすることを特徴とする請求項1または2に記載のフォトマスク。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスクを用い、前記固定スペーサおよびドメイン規制用突起部をカラーフィルタ基板上に選択的に設けたことを特徴とするカラーフィルタ基板。
【請求項5】
前記固定スペーサのカラーフィルタ画素中央部最表面からの高さを、2.0〜3.8μmとし、前記ドメイン規制用突起部の高さを、0.8〜1.4μmとすることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ基板。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスクを用い、前記固定スペーサおよびドメイン規制用突起部を画素電極基板上に選択的に設けたことを特徴とする画素電極基板。
【請求項7】
前記固定スペーサの画素電極中央部最表面からの高さを、2.0〜3.8μmとし、前記ドメイン規制用突起部の高さを、0.8〜1.4μmとすることを特徴とする請求項6に記載の画素電極基板。
【請求項8】
請求項4〜7のいずれかに記載のカラーフィルタ基板または画素電極基板を具備することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項9】
請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスクを用い、プロキシミティ露光方式により一括パターン形成し、前記固定スペーサおよびドメイン規制用突起部をカラーフィルタ基板上に選択的に設けることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
【請求項10】
請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスクを用い、プロキシミティ露光方式により一括パターン形成し、前記固定スペーサおよびドメイン規制用突起部を画素電極基板上に選択的に設けることを特徴とする画素電極基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−145378(P2011−145378A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4766(P2010−4766)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】