説明

フラットケーブル防水コネクタおよびその製造方法

【課題】防水性を向上させることができるフラットケーブル防水コネクタおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】導体配線11aが絶縁フィルム12aによって被覆されることによって可撓性を有してなるフラットケーブル10と、前記導体配線11aに接合される端子20と、前記導体配線11aと前記端子20との接合部50を覆うように前記フラットケーブル10に一体成形されてなる絶縁被覆部40と、前記端子20と接続相手端子とが接続されるように接続相手コネクタと嵌合されるコネクタハウジング30とを有してなるフラットケーブル防水コネクタ1において、前記コネクタハウジング30は、前記絶縁被覆部40の表面に一体成形されてなり、前記絶縁被覆部40は、前記コネクタハウジング30の前記フラットケーブル10の取り付け側の端30aから前記フラットケーブル10の延在方向に向けて突出されてなる突出部41を有してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラットケーブル防水コネクタおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、狭い空間での配索を可能とするものとして可撓性を有してなる平板状のフラットケーブルが用いられる。このフラットケーブルは、接続相手コネクタの端子と接続される端子が、フラットケーブルの導体配線が露出された部分に接続されるようになっている。このような導体配線と端子の接合部は防水処理を施す必要がある。このため、例えば特許文献1には合成樹脂によって導体配線と端子の接合部を封止するフラットケーブル防水コネクタが提案されている。
【0003】
特許文献1に記載されたフラットケーブル防水コネクタは、導体配線と端子の接合部が合成樹脂によって全周に一体成形され、この合成樹脂からなる成形部と、コネクタハウジング内面との間にゴム詮が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−123513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図6に示すように、特許文献1に記載されたフラットケーブル防水コネクタ100は、フラットケーブル110による屈曲の負荷がかかりやすい成形部120のフラットケーブル110の取り付け側の端120aまで、成形部120がゴム詮130を介してコネクタハウジング140に固定されるようになっているので、成形部120が屈曲されるフラットケーブル110に追従されず、成形部120とフラットケーブル110との間での剥離、あるいは成形部120の亀裂が発生し、結果的に防水性が低下してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、防水性を向上させることができるフラットケーブル防水コネクタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1にかかるフラットケーブル防水コネクタは、導体配線が絶縁フィルムによって被覆されることによって可撓性を有してなるフラットケーブルと、前記導体配線に接続固定される端子と、前記導体配線と前記端子との接合部を覆うように前記フラットケーブルに一体成形されてなる絶縁被覆部と、前記端子と接続相手端子とが接続されるように接続相手コネクタと嵌合されるコネクタハウジングとを有してなるフラットケーブル防水コネクタにおいて、前記コネクタハウジングは、前記絶縁被覆部の表面に一体成形されてなり、前記絶縁被覆部は、前記コネクタハウジングの前記フラットケーブルとの取り付け側の端から前記フラットケーブルの延在方向に向けて突出されてなる突出部を有してなることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2にかかるフラットケーブル防水コネクタは、上記の発明において、前記突出部は、該突出部の端部に設けられ、該突出部の端に向けて漸次厚さが薄くなるよう形成されたテーパ部を有してなることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3にかかるフラットケーブル防水コネクタは、上記の発明において、前記絶縁被覆部は、前記コネクタハウジングに比して弾力性の高い材料からなることを特徴とする。
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項4にかかるフラットケーブル防水コネクタの製造方法は、導導体配線が絶縁フィルムによって覆われ、かつ可撓性を有してなるフラットケーブルと、前記導体配線に接続固定される端子と、前記導体配線と前記端子との接合部を覆うように前記フラットケーブルに一体成形されてなる絶縁被覆部と、前記端子と接続相手端子とが接続されるように接続相手コネクタと嵌合されるコネクタハウジングとを有してなるフラットケーブル防水コネクタの製造方法において、前記コネクタハウジングの前記フラットケーブルとの取り付け側の端から前記フラットケーブルの延在方向に向けて突出されてなる突出部を有するように前記絶縁被覆部を前記フラットケーブルに一体成形する絶縁被覆部一体成形ステップと、前記絶縁被覆部の表面に前記コネクタハウジングを一体成形するコネクタハウジング一体成形ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1にかかるフラットケーブル防水コネクタは、前記コネクタハウジングが、前記絶縁被覆部の表面に一体成形されてなり、前記絶縁被覆部が、前記コネクタハウジングの前記フラットケーブルとの取り付け側の端から前記フラットケーブルの延在方向に向けて突出されてなる突出部を有してなるので、前記フラットケーブルの延在方向に向けて突出されてなる部分である前記突出部に前記フラットケーブルが支持されることによって、前記フラットケーブルによる屈曲の負荷がかかりやすい前記絶縁被覆部の端が前記コネクタハウジングの端から離れた場所に移動されることになる。このため、前記絶縁被覆部の端を起点として前記突出部に剥離あるいは亀裂が発生しても前記接合部までの距離を設けているので、剥離あるいは亀裂が前記接合部まで到達され難くなり、結果的に防水性を向上させることができる。
【0012】
本発明の請求項2にかかるフラットケーブル防水コネクタは、上述した請求項1と同様の効果を奏するとともに、前記突出部が、該突出部の端部に設けられ、該突出部の端に向けて漸次厚さが薄くなるよう形成されたテーパ部を有してなるので、前記絶縁被覆部が屈曲された前記フラットケーブルにより追従し易くなることによって剥離あるいは亀裂が発生し難くなり、結果的に防水性をより向上させることができる。
【0013】
本発明の請求項3にかかるフラットケーブル防水コネクタは、上述した請求項1および2と同様の効果を奏するとともに、前記絶縁被覆部が、前記コネクタハウジングに比して弾力性の高い材料からなるので、前記突出部が、屈曲された前記フラットケーブルにより追従し易くなることによって剥離あるいは亀裂が発生し難くなり、結果的に防水性をより向上させることができる。
【0014】
本発明の請求項4にかかるフラットケーブル防水コネクタの製造方法は、前記コネクタハウジングの前記フラットケーブルとの境界側の端よりも前記フラットケーブルの延在方向に向けて突出されてなる突出部を有するように前記絶縁被覆部を前記フラットケーブルに一体成形する絶縁被覆部一体成形ステップと、前記絶縁被覆部の表面に前記コネクタハウジングを一体成形するコネクタハウジング一体成形ステップと、を含むので、前記フラットケーブルの延在方向に向けて突出されてなる部分である前記突出部に前記フラットケーブルが支持されることによって、前記フラットケーブルによる屈曲の負荷がかかりやすい前記絶縁被覆部の端が前記コネクタハウジングの端から離れた場所に移動させることができる。このため、前記絶縁被覆部の端を起点として前記突出部に剥離あるいは亀裂が発生しても前記接合部までの距離を設けているので、剥離あるいは亀裂が前記接合部まで到達され難くなり、結果的に防水性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかるフラットケーブル防水コネクタの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示したフラットケーブル防水コネクタの側面一部断面図である。
【図3】図3は、図1に示した絶縁被覆部の周辺を示した要部拡大斜視図である。
【図4】図4は、図1に示したフラットケーブル防水コネクタのフラットケーブルが屈曲された状態を示した図である。
【図5】図5は、図1に示したフラットケーブル防水コネクタの製造方法を示した図である。
【図6】図6は、従来技術を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明にかかるフラットケーブル防水コネクタおよびその製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態にかかるフラットケーブル防水コネクタ1の斜視図である。図2は、図1に示したフラットケーブル防水コネクタ1の側面一部断面図である。図3は、図1に示した絶縁被覆部40の周辺を示した要部拡大斜視図である。図4は、図1に示したフラットケーブル防水コネクタ1のフラットケーブルが屈曲された状態を示した図である。
本発明の実施の形態にかかるフラットケーブル防水コネクタ1は、図1および図2に示すように、フラットケーブル10、三つの端子20、コネクタハウジング30、および絶縁被覆部40を有してなる。
【0018】
まず、フラットケーブル10について説明する。
フラットケーブル10は、導体部11および絶縁部12を有してなる。
導体部11は、銅あるいは銅合金等からなり、かつ可撓性を有する導体配線11aを三本有してなる。これら三本の導体配線11aの各導体配線11aは、端子20の並列間隔に応じて並設されている。
なお、この実施の形態では、導体部11が三本の導体配線11aを有してなるものを例示したが、これに限定されない。すなわち、導体配線11aの数は一本以上であればよい。
絶縁部12は、導体部11をポリプロピレン等の絶縁フィルム12aによって被覆された部分である。
このような、フラットケーブル10は、導体部11が絶縁フィルム12aによって平板状に被覆されることによって可撓性を有するようになっている。また、このフラットケーブル10は、端子20と接続される側の端部10aの絶縁フィルム12aが除去され、導体配線11aが露出された状態になっており、この露出された導体配線11aに各端子20が接合されるようになっている。
【0019】
次に、三つの端子20について説明する。
三つの端子20の各端子20は、導体配線11aに対応した形状をなし、各導体配線11aに超音波溶接、圧着等の方法によって接合される。この実施の形態では、端子20が雄型端子であり、導体配線11aと接合される側の端部20aと対向する端部20bが不図示の接続相手端子に接続されるようになっている。
なお、この実施の形態では、フラットケーブル防水コネクタ1が、三つの端子20を有してなるものを例示したが、これに限定されない。すなわち、端子20は導体配線11aの本数に応じた数だけ設ければよい。
【0020】
次に、コネクタハウジング30について説明する。
コネクタハウジング30は、剛性を有する合成樹脂からなり、端子20と不図示の接続相手端子とが接続されるように不図示の接続相手コネクタと嵌合されるものである。
このコネクタハウジング30は、不図示の接続相手コネクタと嵌合される嵌合部31と、フラットケーブル10を保持するケーブル保持部32とを有してなる。
嵌合部31は、断面外形が長円形状の筒状をなし、内部に不図示の接続相手コネクタが嵌入されるようになっている。すなわち、不図示の接続相手コネクタが嵌合部31に嵌入されることによって、端子20が接続相手コネクタに設けられた不図示の接続相手端子に接続されるようになっている。
ケーブル保持部32は、導体配線11aと端子20との接合部50を含んでフラットケーブル10の端子20とが接続される側の端部10aを保持する部分である。
このようなコネクタハウジング30は、絶縁被覆部40の表面に一体成形されてなる。
【0021】
次に、絶縁被覆部40について説明する。
絶縁被覆部40は、ゴム材あるいは熱可塑性エラストマ材等のコネクタハウジング30に比して弾力性が高い絶縁材料からなる。
絶縁被覆部40は、図3に示すように、接合部50を覆うようにフラットケーブル10に一体成形されてなる。
この絶縁被覆部40は、図1および図2に示すように、突出部41を有してなる。
突出部41は、コネクタハウジング30のフラットケーブル10との取り付け側の端である取り付け側端30aからフラットケーブル10の延在方向に向けて突出されてなる部分である。この突出部41にフラットケーブル10が支持されることによって、フラットケーブル10による屈曲の負荷がかかりやすい絶縁被覆部40の端41bが接合部50から離れた場所に移動されることになる。
また、絶縁被覆部40はコネクタハウジング30に比して弾力性が高い材料からなるので、突出部41が、屈曲されたフラットケーブル10に対しても追従し易くなっている。
【0022】
また、突出部41は、テーパ部42を有してなる。テーパ部42は、突出部41の端部41aに設けられ、突出部41の端41bに向けて漸次厚さが薄くなるよう形成された部分である。このように、テーパ部41aが設けられることによって、突出部41の端部41aは肉厚が薄くなって剛性が低下し、屈曲されたフラットケーブル10により追従し易くなっている。このため、絶縁被覆部40とフラットケーブル10との間での剥離、あるいは絶縁被覆部40の亀裂が発生し難いようになっている。
【0023】
このようなフラットケーブル防水コネクタ1では、図4に示すように、フラットケーブル10の延在方向に向けて突出されてなる部分である突出部41にフラットケーブル10が支持されることによって、フラットケーブル10による屈曲の負荷がかかりやすい絶縁被覆部40の端41bが接合部50から離れた場所に移動されることになる。このため、絶縁被覆部40の端41bを起点として突出部41に剥離あるいは亀裂が発生しても接合部50までの距離を設けているので剥離あるいは亀裂が接合部50まで到達され難いようになっている。
また、絶縁被覆部40はコネクタハウジング30に比して弾性性が高い材料からなり、しかも突出部41にテーパ部41aが設けられているので、突出部41が屈曲されたフラットケーブル10に対して追従し易くなっている。このため、絶縁被覆部40とフラットケーブル10との間での剥離、あるいは絶縁被覆部40の亀裂が発生しにくいようになっている。
【0024】
次に、図5を用いてフラットケーブル防水コネクタ1の製造方法にについて説明する。図5は、図1に示したフラットケーブル防水コネクタ1の製造方法を示した図である。
まず、フラットケーブル10の端子20と接続される側の端部10aの絶縁フィルム12を除去し、各導体配線11aの端部を露出させ、この露出された各導体配線11aの端部と各端子20とを超音波溶接、圧着等の方法によって接合する(図5(a)参照)。
その後、各導体配線11aと各端子20の接合部50を覆うように絶縁被覆部40をフラットケーブル10に一体成形する(図5(b)参照)。この絶縁被覆部40の成形の際、絶縁被覆部40が突出部41を含めてフラットケーブル10に一体成形される。
その後、コネクタハウジング30を絶縁被覆部40の表面に一体成形する(図5(c)参照)。
【0025】
本発明の実施の形態のフラットケーブル防水コネクタ1は、コネクタハウジング30が、絶縁被覆部40の表面に一体成形されてなり、絶縁被覆部40が、コネクタハウジング30のフラットケーブル10との取り付け側の端からフラットケーブル10の延在方向に向けて突出されてなる突出部41を有してなるので、フラットケーブル10の延在方向に向けて突出されてなる部分である突出部41にフラットケーブル10が支持されることによって、フラットケーブル10による屈曲の負荷がかかりやすい絶縁被覆部40の端41bが接合部50から離れた場所に移動されることになる。このため、絶縁被覆部40の端41bを起点として突出部41に剥離あるいは亀裂が発生しても接合部50までの距離を設けているので剥離あるいは亀裂が接合部50まで到達され難くなり、結果的に防水性を向上させることができる。
【0026】
また、本発明の実施の形態のフラットケーブル防水コネクタ1は、突出部41が、該突出部41の端部41aに設けられ、該突出部41の端41bに向けて漸次厚さが薄くなるよう形成されたテーパ部42を有してなるので、絶縁被覆部40が屈曲されたフラットケーブル10により追従し易くなることによって剥離あるいは亀裂が発生し難くなり、結果的に防水性をより向上させることができる。
【0027】
また、本発明の実施の形態のフラットケーブル防水コネクタ1は、絶縁被覆部40が、コネクタハウジング30に比して弾力性の高い材料からなるので、突出部41が、屈曲されたフラットケーブル10により追従し易くなることによって剥離あるいは亀裂が発生し難くなり、結果的に防水性をより向上させることができる。
【0028】
また、本発明の実施の形態のフラットケーブル防水コネクタ1の製造方法は、コネクタハウジング30のフラットケーブル10の取り付け側端30aからフラットケーブル10の延在方向に向けて突出されてなる突出部41を有するように絶縁被覆部40をフラットケーブル10に一体成形する絶縁被覆部一体成形ステップと、絶縁被覆部40の表面にコネクタハウジング30を一体成形するコネクタハウジング一体成形ステップと、を含むので、フラットケーブル10の延在方向に向けて突出されてなる部分である突出部41にフラットケーブル10が支持されることによって、フラットケーブル10による屈曲の負荷がかかりやすい絶縁被覆部40の端41bが接合部50から離れた場所に移動させることができる。このため、絶縁被覆部40の端41bを起点として突出部41に剥離あるいは亀裂が発生しても、接合部50までの距離を設けているので剥離あるいは亀裂が接合部50まで到達され難くなり、結果的に防水性を向上させることができる。
【0029】
また、本発明の実施の形態のフラットケーブル防水コネクタ1の製造方法は、絶縁被覆部一体成形ステップが、突出部41の端部41aに、該突出部41の端41bに向けて漸次厚さが薄くなるよう形成するテーパ部形成ステップを含むので、絶縁被覆部40が屈曲されたフラットケーブル10により追従し易くなることによって剥離あるいは亀裂が発生し難くなり、結果的に防水性をより向上させることができる。
【0030】
なお、本発明の実施の形態のフラットケーブル防水コネクタ1は、端子20が雄端子であるものを例示したがこれに限らず雌端子であってもよい。
【0031】
また、本発明の実施の形態のフラットケーブル防水コネクタ1は、コネクタハウジング30が、断面外形が長円形状の筒状の嵌合部31を有してなり、内部に不図示の接続相手コネクタを嵌入するようになっているものを例示したが、これに限らない。すなわち、接続相手コネクタと嵌合される形状であればその他の形状を用いても構わない。
【0032】
以上、本発明者によってなされた発明を、上述した発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 フラットケーブル防水コネクタ
10 フラットケーブル
10a 端部
11 導体部
11a 導体配線
12 絶縁部
12a 絶縁フィルム
20 端子
20a、20b 端部
30 コネクタハウジング
30a 取り付け側端
31 嵌合部
32 ケーブル保持部
40 絶縁被覆部
41 突出部
41a 端部
41b 端
42 テーパ部
50 接合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体配線が絶縁フィルムによって被覆されることによって可撓性を有してなるフラットケーブルと、前記導体配線に接合される端子と、前記導体配線と前記端子との接合部を覆うように前記フラットケーブルに一体成形されてなる絶縁被覆部と、前記端子と接続相手端子とが接続されるように接続相手コネクタと嵌合されるコネクタハウジングとを有してなるフラットケーブル防水コネクタにおいて、
前記コネクタハウジングは、
前記絶縁被覆部の表面に一体成形されてなり、
前記絶縁被覆部は、
前記コネクタハウジングの前記フラットケーブルの取り付け側の端から前記フラットケーブルの延在方向に向けて突出されてなる突出部を有してなることを特徴とするフラットケーブル防水コネクタ。
【請求項2】
前記突出部は、
該突出部の端部に設けられ、該突出部の端に向けて漸次厚さが薄くなるよう形成されたテーパ部を有してなることを特徴とする請求項1に記載のフラットケーブル防水コネクタ。
【請求項3】
前記絶縁被覆部は、
前記コネクタハウジングに比して弾力性の高い材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載のフラットケーブル防水コネクタ。
【請求項4】
導導体配線が絶縁フィルムによって覆われ、かつ可撓性を有してなるフラットケーブルと、前記導体配線に接合される端子と、前記導体配線と前記端子との接合部を覆うように前記フラットケーブルに一体成形されてなる絶縁被覆部と、前記端子と接続相手端子とが接続されるように接続相手コネクタと嵌合されるコネクタハウジングとを有してなるフラットケーブル防水コネクタの製造方法において、
前記コネクタハウジングの前記フラットケーブルの取り付け側の端から前記フラットケーブルの延在方向に向けて突出されてなる突出部を有するように前記絶縁被覆部を前記フラットケーブルに一体成形する絶縁被覆部一体成形ステップと、
前記絶縁被覆部の表面に前記コネクタハウジングを一体成形するコネクタハウジング一体成形ステップと、
を含むことを特徴とするフラットケーブル防水コネクタの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−226982(P2012−226982A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93664(P2011−93664)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】