説明

フラットパネルディスプレイとその駆動装置および駆動方法

【課題】 従来はタイミングコントローラーが1個なのでピクセルデータの送信周波数が高くなり電磁干渉が大きい。データドライバーがパネルの一方の側部にのみ設置されているので、反対側部近くのピクセルを駆動する信号強度が弱く到達タイミングがずれる。
【解決手段】 ピクセル回路、画像信号のある部分をピクセル回路の対応する部分に関連づける信号デバイダー、画像信号のある部分を受信し対応する制御信号とピクセルデータの対を出力するタイミングコントローラー回路、前記対を並行して出力するタイミングコントローラー回路を含むフラットパネルディスプレイ。前記フラットパネルディスプレイはデータドライバーの群を含み、各群はタイミングコントローラー回路から制御信号とピクセルデータの対を受信し、対応するピクセル回路を駆動し、異なる群は前記対を並行して受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフラットパネルディスプレイとその駆動装置および駆動方法に関する。
(関連出願の相互参照)
参照により内容が援用される本出願は、2005年12月16日に出願された出願番号94144865の台湾出願に基づく優先権を請求する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照すると、フラットパネルディスプレイの一例はフラットパネル102、タイミングコントローラー104、データドライバー106、スキャンドライバー108、スケーラー110を含むアクティブマトリックス薄膜トランジスター(TFT)液晶ディスプレイ100である。フラットパネル102はピクセル回路の配列を有する。各ピクセル回路はTFT、蓄積容量、液晶セルを含む。スキャンドライバー108は対応するデータドライバーに蓄積容量を駆動させるため、TFTを導通させる時期を制御する。データドライバー106はタイミングコントローラー104からのデジタルピクセルデータを、蓄積容量を駆動するアナログ電圧信号に変換する。セルを通過する光量を制御し、ピクセル回路により表示されるグレースケールを決定するため、蓄積容量の電圧レベルが液晶セルに印加される。タイミングコントローラー104は、ホストコンピューター112からの入力画像信号を順次受信するスケーラー110から入力画像信号を受信する。タイミングコントローラー104は画像をフラットパネル102に表示するため入力画像信号にしたがってピクセル回路を駆動し、スキャンドライバー108とデータドライバー106を制御する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のフラットパネルディスプレイには次の課題があった。タイミングコントローラーが1個であるためデータドライバーへのピクセルデータ送信周波数が高くなり電磁干渉が大きい。データドライバーがパネルの一方の側部にのみ設置されているので、反対側部近くのピクセルを駆動するとき信号強度が弱くなり、グレースケールと色が不正確になる。またピクセル回路に到達するタイミングが遅くなるので画像の均一性が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ある態様では一般にフラットパネルディスプレイはピクセル回路、画像信号のある部分を、対応するピクセル回路の部分に関連づける信号デバイダー、画像信号のある部分を受信し対応する制御信号とピクセルデータの対を出力するタイミングコントローラー回路、前記の対を並行して出力するタイミングコントローラー回路を含む。フラットパネルディスプレイはデータドライバーの群を含み、その各群がタイミングコントローラー回路からの制御信号とピクセルデータの個々の対を受信し、対応するピクセル回路を駆動する。また異なる群は前記対を並行して受信する。
【0005】
本発明の方法の実施は次の特徴の一以上を含み得る。各群は少なくとも一対のデータドライバーを含み、データドライバーの各対はパネルの第一側部に設置された第一データドライバー、パネルの第二側部に設置された第二データドライバーを含む。少なくともタイミングコントローラー回路のある部分はパネルの第一側部と第二側部の間に設置される。タイミングコントローラー回路から対応するデータドライバーの対までの距離は実質的に等しい。タイミングコントローラー回路は少なくとも2個のタイミングコントローラーを含む。画像信号のある部分を、対応するタイミングコントローラーに送信するため、信号デバイダーはデマルチプレクサーを含む。信号デバイダーは画像信号のある部分を格納するためバッファーを含み、バッファーに格納された異なる部分を対応するタイミングコントローラーに並行して送信する。異なるタイミングコントローラーは異なる番号のピクセル回路に対応する。信号デバイダーは入力画像信号をタイミングコントローラーの配置に基づく部分に分割する。ピクセル回路をオーバードライブするため、各タイミングコントローラーはピクセルデータのグレースケールレベルを調整する。信号デバイダーは入力画像信号を部分に分割するのに使用する計数値を生成するカウンターを含む。信号デバイダーは少なくとも1個のフィールドプログラマブルゲートアレーまたは専用集積チップを含む。パネルには液晶パネルを含む。
【0006】
他の態様では一般に、装置はフラットパネルディスプレイのピクセル回路を駆動するデータドライバー群を制御するため、少なくとも2個のタイミングコントローラーを含み、異なるタイミングコントローラーはピクセルデータを異なる群に並行して送信し、信号デバイダーは入力画像信号を部分に分割し、前記部分を対応するタイミングコントローラーに送信する。
【0007】
本発明の方法の実施は次の特徴の一以上を含み得る。データドライバーはタイミングコントローラーからのデジタルピクセルデータをアナログ電圧信号に変換する。ピクセル回路をオーバードライブするため、タイミングコントローラーはピクセルデータのグレースケールレベルを調整する。
【0008】
他の態様では一般に、ピクセル回路、タイミングコントローラー回路、データドライバー群を持つパネルを含むフラットパネルディスプレイの駆動方法において、本発明の方法は画像信号のある部分をピクセル回路の対応する部分と関連づけること、画像信号のある部分をタイミングコントローラー回路に送信すること、タイミングコントローラー回路を使用して画像信号のある部分に基づく制御信号とピクセルデータの対を生成すること、制御信号とピクセルデータの対をタイミングコントローラー回路から対応するデータドライバーに並行して送信すること、データドライバーを使用してパネルに画像を表示するためピクセル回路を駆動することを含む。
【0009】
本発明の方法の実施は次の特徴の一以上を含み得る。入力画像信号の分割はカウンターにより生成された計数値に基づく入力画像信号の分割を含む。タイミングコントローラー回路は少なくとも2個のタイミングコントローラーを含む。本発明の方法は入力画像信号を等しくない部分に分割することを含み、少なくとも1個の部分は他の部分より多数のピクセル回路に対応する。本発明の方法は入力画像信号を実質的に等しい部分に分割することを含み、各部分は他の部分と実質的に同数のピクセル回路に対応する。各群は少なくとも一対のデータドライバーを含み、データドライバーの各対はパネルの第一側部に設置される第一データドライバー、パネルの第二側部に設置される第二データドライバーを含む。本発明の方法は同一ピクセルデータを第一および第二データドライバーに送信し、同一ピクセル回路を駆動するため第一および第二データドライバーを使用することを含む。
【0010】
他の態様では一般に、本発明の方法はデジタルピクセルデータを少なくとも2個のタイミングコントローラーから対応するデータドライバーに並行して送信すること、データドライバーを使用してデジタルピクセルデータをアナログ電圧信号に変換すること、データドライバーを使用してフラットパネルディスプレイのピクセル回路をアナログ電圧信号を用いて並行して駆動することを含む。
【0011】
本発明の方法の実施は次の特徴の一以上を含み得る。本発明の方法は第一クロック信号にしたがい入力画像信号を受信し、入力画像信号を少なくとも2個の部分に分割し、前記部分を対応するタイミングコントローラーに送信することを含む。デジタルピクセルデータをタイミングコントローラーからデータドライバーに送信することはデジタルピクセルデータを第一クロック信号より周波数の低い第二クロック信号にしたがい送信することを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明のフラットパネルディスプレイの利点は次の一以上を含む。多数のタイミングコントローラーを使用することによりピクセルデータをデータドライバーに送信する信号周波数が低減できる。高周波信号により引き起こされる電磁干渉が低減できる。現行の小型フラットパネルディスプレイ用タイミングコントローラーが大型フラットパネルディスプレイに使用できる。ディスプレイパネル両側部のデータドライバーの対を使用することにより、駆動信号の強度はディスプレイの異なる領域に設置されたピクセルに対して実質的に同一にできる。ピクセル回路とデータドライバーの距離はディスプレイがより速い応答時間になるように低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
【実施例1】
【0014】
図2はピクセル回路203(1個のみ図示)の配列、4個のタイミングコントローラー(204、206、208、210)、4対のデータドライバー((212、220)、(214、222)、(216、224)、(218、226))、2個のスキャンドライバー(228a、228b)、信号デバイダー230を有するパネル202を含むフラットパネルディスプレイ20の一実施例の図である。データドライバーの各対はパネル202の第一側部244に配置された第一データドライバー(例えば212)と、パネル202の第二側部246に配置された第二データドライバー(例えば220)とを有する。フラットパネルディスプレイ20は大きな寸法と高解像度を持ちうる。例えばパネル202は対角視野寸法が56インチで解像度が3840×2160ピクセルの、クワッドのフル高解像度ディスプレイパネルであり得る。
【0015】
データドライバー(212〜226)とスキャンドライバー(228a、228b)はピクセル回路を妨げないようにパネル202の周辺領域に配置され得る。タイミングコントローラー(204〜210)はパネル202の背面に配置され、フレキシブルプリント回路を通じてデータドライバーと結合され得る。
【0016】
ホストコンピューター112は画像フレームのための画像信号236をスケーラー110に送信し、スケーラー110は画像信号236を縮小し、画像信号232を信号デバイダー230に出力する。信号デバイダー230は画像信号232を4個の部分234a、234b、234c、234dに分割し、4個の部分をそれぞれタイミングコントローラー204、206、208、210に送信する。各部分はピクセル回路の対応する部分と関連付けられる。ある実施例ではデバイダー230は4個の部分234a〜234dを格納するためのバッファー238a〜238dを有する。バッファー238a〜238dに4個の部分が完全にロードされたとき、バッファーは4個の部分を4個のタイミングコントローラー(204〜210)に並行して送信する。そしてデバイダー230は次の画像フレームのための画像信号236を受信し、画像フレームのためのピクセルデータを4個の部分に分割し、4個の部分を4個のタイミングコントローラーに送信する、等々である。
【0017】
信号デバイダー230はカウンター240とセレクター242(またはデマルチプレクサー)を含み得る。ある実施例ではスケーラー110は各列のピクセルデータを逐次、例えばあるフレームの0列〜3839列まで、それから次のフレームの0列〜3839列まで、等々送信する。カウンター240は受信されたデータの列を示す計数値を生成する。セレクター242はバッファー238a〜238dを計数値にしたがい選択する。
【0018】
例えばタイミングコントローラー204〜210はピクセルデータの等しい部分を受信し得る。3840本の水平解像度を持つディスプレイにおいて各タイミングコントローラーは960列のピクセルデータを受信する。カウンター240が0列〜959列のピクセルデータが受信されたことを示す計数値0〜959を出力したとき、セレクター242はピクセルデータを第一バッファー238aに送信する。カウンター240が960列〜1919列のピクセルデータが受信されたことを示す計数値960〜1919を出力したとき、セレクター242はピクセルデータを第二バッファー238bに送信する、等々である。0列〜3839列までのピクセルデータがバッファー238a〜238dに格納されたのち、バッファー238a〜238dはピクセルデータを並行してそれぞれタイミングコントローラー204〜210へ出力する。
【0019】
信号デバイダー230は、例えばフィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)または専用集積チップ(ASIC)を用いて使用され得る。
【0020】
タイミングコントローラー204、206、208、210はそれぞれ部分234a、234b、234c、234dを処理し、コントローラー信号とピクセルデータを生成する。例えばタイミングコントローラーはピクセル回路のオーバードライブをおこなうため、画像信号のグレースケールを調整する。タイミングコントローラーはユーザーの選択した色温度にしたがい、ホワイトバランスを調整する事もあり得る。各タイミングコントローラー204、206、208、210はそのピクセルデータを並行してデータドライバーの対に送信する。タイミングコントローラー204、206、208、210はデータも並行して送信する。ピクセルデータは並行してデータドライバーの対に送信されるので、ピクセルデータをデータドライバーの各対に伝送するための信号周波数は、ピクセルデータをデータドライバーの対に逐次送信するために一個のタイミングコントローラーを用いる場合に比べ低減される。
【0021】
例えば解像度が3840×2160ピクセルのディスプレイの場合、タイミングコントローラーからデータドライバーへピクセルデータを伝送するのに必要な速度は、約3840×2160×3×60×8=1.19×1010ビット/秒である。これはフレーム速度が60Hzで各ピクセルが3つの基本色を含み各色は8ビットで表現されることを仮定している。もしただ1個のタイミングコントローラーが用いられ(例えば図1のように)、データドライバーの4個の対の各々にデータを逐次送信するとすると、タイミングコントローラーは3840/4×2160×3×8=49.8ギガビットのピクセルデータを第一対のデータドライバー212、220に1/240秒の間に送信しなければならないから、タイミングコントローラーからデータドライバーへの信号のビットレートは、1/240秒の間は、少なくとも毎秒約11.9ギガビットになる。それに対して4個のタイミングコントローラーが用いられたときは、各タイミングコントローラーは約49.8ギガビットのピクセルデータをデータドライバーへ1/60秒の間に送信することになるので、各タイミングコントローラーからデータドライバーへの信号のビットレートは毎秒約2.99ギガビットに低減できる。ビットレートの低減により送信周波数を低減し電磁干渉を減らし画像の品質を高めることができる。
【0022】
タイミングコントローラー204、210は制御信号をそれぞれスキャンドライバー228a、228bに伝送するので、スキャンドライバー228a、228bはピクセル回路の各行のTFTを連続的に導通状態にし、データドライバーはピクセル回路の行の蓄積容量を駆動可能にする。
【0023】
パネル202の寸法が大きいときはデータラインに付随する寄生容量があり得る。第一側部244に設置されたデータドライバーがデータラインを通してパネル202の第二側部246近くのピクセルを駆動するとき、駆動信号は長距離を進まなければならないので弱くなり得る。より弱い信号はより低い電圧レベルをもたらし、ディスプレイのグレースケールと色を不正確にし得る。またデータドライバーとピクセル回路間の距離が長くなるほど、駆動信号がピクセル回路に到達するのにより長い時間がかかるようになるので画像の均一性が低下する。
【0024】
この理由によりピクセル回路を並行して駆動するため、2個のデータドライバーがそれぞれパネル202の第一側部244、第二側部246に設置される。例えばデータドライバー220、212は同一のピクセルデータをタイミングコントローラー204から受信し、同一のピクセル回路を駆動する。
【0025】
対応するピクセル回路を並行して駆動するためパネル202の両面に設置された一対のデータドライバー212、220を使用することにより、ピクセルに到達する駆動信号の強度を増加させることができる。駆動信号の強度はピクセル回路とデータドライバーとの距離にかかわらず、データドライバー212、220に関連する全ピクセル回路に対してより均一にできる。この結果、より正確なグレースケールと色のディスプレイが得られる。ピクセル回路からデータドライバーへの最大距離は(パネル202の片側部だけにデータドライバーを設置した場合と比較して)約半分に低減されるので、駆動信号がピクセルに到達するのに必要な時間は約半分に低減され、その結果ピクセル回路のより速い応答が得られる。
【実施例2】
【0026】
図3はピクセル回路配列203(1個のみ図示)、4個のタイミングコントローラー(304、306、308、310)、4対のデータドライバー((312、320)、(314、322)、(316、324)、(318、326))、2個のスキャンドライバー(328a、328b)、信号デバイダー330を有するパネル302を含むフラットパネルディスプレイ30の図である。例えばパネル302は対角視野寸法が56インチ、解像度が3840×2160ピクセルであり得る。
【0027】
パネル302の第一側部332に設置されたデータドライバー312、314、316、318は第一データドライバーと呼ばれる。パネル302の第二側部334に設置されたデータドライバー320、322、324、326は第二データドライバーと呼ばれる。
【0028】
ディスプレイ30とディスプレイ20(図2)の違いは、図3のタイミングコントローラー(304、306、308、320)が第一側部332と第二側部334のほぼ中間地点に設置されていることであり(中間地点と異なる場所でも役立つが)、その結果タイミングコントローラー(304、306、308、320)からそれぞれ対応する第一データドライバー(312、314、316、318)、第二データドライバー(320、322、324、326)への距離は実質的に等しい。タイミングコントローラーから送信されるピクセルデータは、第一および第二データドライバーにほぼ同時に到達する。
【0029】
ディスプレイ30においてタイミングコントローラー(304、306、308、310)からデータドライバーへの最大距離はディスプレイ20(図2)に比べほぼ半分に低減され、そのためピクセルデータがタイミングコントローラーからデータドライバーに進むのに必要な時間はほぼ半分に低減できる。
【0030】
いくつかの実施例を上記に説明したが、他の実施例、応用例も次に述べる請求項の範囲内である。例えばデバイダー230は部分234a〜234dをタイミングコントローラー204〜210に並行してではなく逐次に送信することができる。ディスプレイは異なる数のタイミングコントローラー、データドライバー、スキャンドライバーを有することができる。ディスプレイ20、30において、各タイミングコントローラーは各対のデータドライバーがパネルの第一側部に設置される第一データドライバーとパネルの第二側部に設置される第二データドライバーを含む多数対のデータドライバーに対応してもよい。
【0031】
タイミングコントローラーは異なった数のピクセル列と関連付け得る。例えば第一型のタイミングコントローラーは1024列のディスプレイを駆動でき、第二型のタイミングコントローラーは800列のディスプレイを駆動できると仮定する。1個の第一型のタイミングコントローラーと2個の第二型のタイミングコントローラーは、1024+800×2=2624列(以下)のディスプレイを駆動するのに使用可能である。デバイダー230は3個のバッファーを持つことができ、1個のバッファーは3個のタイミングコントローラーそれぞれに対応する。2624本の水平解像度を持つディスプレイの例ではカウンター240により供給された計数値が0〜1023の間のとき、画像信号は第一タイミングコントローラーに送信される。カウンター240により供給された計数値が1024〜1823の間のとき、画像信号は第二タイミングコントローラーに送信される。カウンター240により供給された計数値が1823〜2623の間のとき、画像信号は第三タイミングコントローラーに送信される、等々である。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明のフラットパネルディスプレイの利点は次の一以上を含む。多数のタイミングコントローラーを使用することにより、ピクセルデータをデータドライバーに送信する信号周波数が低減できる。高周波信号により引き起こされる電磁干渉が低減できる。現行の小型フラットパネルディスプレイ用タイミングコントローラーが大型フラットパネルディスプレイに使用できる。ディスプレイパネル両面のデータドライバーの対を使用することにより、駆動信号の強度はディスプレイの異なる領域に設置されたピクセルに対して実質的に同一にできる。ピクセル回路とデータドライバーの距離はディスプレイがより速い応答時間になるように低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】従来のフラットパネルディスプレイの概略図
【図2】本発明のフラットパネルディスプレイの概略図
【図3】本発明のフラットパネルディスプレイの概略図
【符号の説明】
【0034】
20 フラットパネルディスプレイ
30 フラットパネルディスプレイ
100 液晶ディスプレイ
102 フラットパネル
104 タイミングコントローラー
106 データドライバー
108 スキャンドライバー
110 スケーラー
112 ホストコンピューター
202 パネル
203 ピクセル回路
204 タイミングコントローラー
206 タイミングコントローラー
208 タイミングコントローラー
210 タイミングコントローラー
212 第一データドライバー
214 第一データドライバー
216 第一データドライバー
218 第一データドライバー
220 第二データドライバー
222 第二データドライバー
224 第二データドライバー
226 第二データドライバー
228a スキャンドライバー
228b スキャンドライバー
244 第一側部
246 第二側部
302 パネル
304 タイミングコントローラー
306 タイミングコントローラー
308 タイミングコントローラー
310 タイミングコントローラー
312 第一データドライバー
314 第一データドライバー
316 第一データドライバー
318 第一データドライバー
320 第二データドライバー
322 第二データドライバー
324 第二データドライバー
326 第二データドライバー
328a スキャンドライバー
328b スキャンドライバー
330 信号デバイダー
332 第一側部
334 第二側部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピクセル回路と、
画像信号のある部分を前記ピクセル回路の対応する部分に関連づける信号デバイダーと、
前記画像信号のある部分を受信して、制御信号とピクセルデータの対応組み合わせを出力するタイミングコントローラー回路、および前記組み合わせを並行して出力するタイミングコントローラー回路と、
各々の前記制御信号と前記ピクセルデータの前記組み合わせを前記タイミングコントローラー回路から受信して、対応する前記ピクセル回路を駆動する各データドライバー群、および前記組み合わせを並行して受信する異なるデータドライバー群とからなるフラットパネルディスプレイ。
【請求項2】
前記各データドライバー群は少なくとも一対のデータドライバーを含み、前記データドライバーの各対は、パネルの第一側部に設置された第一データドライバーと前記パネルの第二側部に設置された第二データドライバーとを含む請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項3】
前記タイミングコントローラー回路の少なくともある部分は、前記パネルの第一側部と前記パネルの第二側部との間に設置された請求項2に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項4】
前記タイミングコントローラー回路から、対応する前記データドライバーの対までの距離が実質的に等しい請求項3に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項5】
前記タイミングコントローラー回路は少なくとも2個のタイミングコントローラーからなる請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項6】
前記信号デバイダーは前記画像信号のある部分を対応する前記タイミングコントローラーに送信するデマルチプレクサーからなる請求項5に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項7】
前記信号デバイダーは前記画像信号のある部分を格納するためのバッファーからなり、前記信号デバイダーは前記バッファーに格納された異なる部分を対応する前記タイミングコントローラーに並行して送信する請求項5に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項8】
異なる前記タイミングコントローラーは異なる番号の前記ピクセル回路に対応する請求項5に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項9】
前記信号デバイダーは前記入力画像信号を前記タイミングコントローラーの構成にもとづく部分に分割する請求項8に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項10】
前記各タイミングコントローラーは前記ピクセル回路をオーバードライブするため前記ピクセルデータのグレースケールレベルを調整する請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項11】
前記信号デバイダーは前記入力画像信号を部分に分割する用途で計数値を生成するカウンターからなる請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項12】
前記信号デバイダーは少なくとも1個のフィールドプログラマブルゲートアレーまたは専用集積チップからなる請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項13】
前記パネルが液晶パネルからなる請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ。
【請求項14】
フラットパネルディスプレイのピクセル回路を駆動するデータドライバーの群を制御し、異なるタイミングコントローラーは異なる前記群に並行してピクセルデータを送信する少なくとも2個のタイミングコントローラーと、
入力画像信号を部分に分割し、前記部分を対応する前記タイミングコントローラーに送信する信号デバイダーとからなるフラットパネルディスプレイの駆動装置。
【請求項15】
前記データドライバーは前記タイミングコントローラーからのデジタルピクセルデータをアナログ電圧信号に変換する請求項14に記載のフラットパネルディスプレイの駆動装置。
【請求項16】
前記タイミングコントローラーは前記ピクセル回路をオーバードライブするため前記ピクセルデータのグレースケールレベルを調整する請求項14に記載のフラットパネルディスプレイの駆動装置。
【請求項17】
ピクセル回路を有するパネル、タイミングコントローラー回路、データドライバーの群からなるフラットパネルディスプレイを駆動する駆動方法であって、
画像信号のある部分を前記ピクセル回路の対応する部分と関連付けること、
前記画像信号のある部分を前記タイミングコントローラー回路に送信すること、
前記タイミングコントローラー回路を用いて、前記画像信号のある部分に基づく制御信号とピクセルデータの対を生成すること、
前記制御信号と前記ピクセルデータの前記対を、前記タイミングコントローラー回路から対応する前記データドライバーの群に並行して送信すること、
パネルに画像を表示するため前記データドライバーを使用して前記ピクセル回路を駆動することからなるフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項18】
前記入力画像信号の分割は前記入力画像信号をカウンターにより生成される計数値に基づき分割することからなる請求項17に記載のフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項19】
前記タイミングコントローラー回路が少なくとも2個のタイミングコントローラーからなる請求項17に記載のフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項20】
更に、少なくとも1個の部分は他の部分より、より多くの前記ピクセル回路と対応するように、前記入力画像信号を等しくない部分に分割することからなる請求項17に記載のフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項21】
更に、各部分は他の部分と実質的に同数の前記ピクセル回路と対応するように、前記入力画像信号を実質的に等しい部分に分割することからなる請求項17に記載のフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項22】
前記各データドライバー群は少なくとも1対のデータドライバーからなり、前記データドライバーの各対は前記パネルの第一側部に設置された第一データドライバーと第二側部に設置された第二データドライバーからなる請求項17に記載のフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項23】
更に、同一の前記ピクセルデータを前記第一および第二データドライバーの対に送信すること、および同一の前記ピクセル回路を駆動するため前記第一および第二データドライバーを使用することからなる請求項22に記載のフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項24】
少なくとも2個のタイミングコントローラーから対応するデータドライバーに並行してデジタルピクセルデータを送信すること、
前記データドライバーを用いてデジタルピクセルデータをアナログ電圧信号に変換すること、
前記データドライバーを用いてフラットパネルディスプレイのピクセル回路をアナログ電圧信号を用いて並行して駆動することからなるフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項25】
更に、第一クロック信号にしたがい入力画像信号を受信すること、前記入力画像信号を少なくとも2個の部分に分割すること、前記部分を対応する前記タイミングコントローラーに送信することからなる請求項24に記載のフラットパネルディスプレイの駆動方法。
【請求項26】
前記タイミングコントローラーから前記データドライバーへ前記デジタルピクセルデータを送信することは、前記第一クロック信号より周波数の低い第二クロック信号にしたがい前記デジタルピクセルデータを送信することからなる請求項25に記載のフラットパネルディスプレイの駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−164152(P2007−164152A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−305218(P2006−305218)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(599142729)奇美電子股▲ふん▼有限公司 (19)
【Fターム(参考)】