説明

フラボノイド化合物を含む頭髪および/または頭皮ケア組成物

本発明は、一般式(I)のフラボノイド化合物を含む、頭髪および/または頭皮のケア組成物を提供し、式中、R、RおよびRは、それぞれ独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、低級アルキル(例えば、C1〜6アルキル)または低級アルコキシ(例えば、C1〜6アルコキシ)であり、Rは−Hまたはアルケニル基である。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の選択されたフラボノイド化合物を含む、頭髪および/または頭皮のケア組成物に関する。本発明はまた、フケに付随する頭皮の痒みおよびフレーキング(flaking)などの炎症性皮膚状態の治療および/または防止のための、これらのフラボノイド化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
マラセチアフルフル(Malassezia furfur)などのマラセチア酵母がフケの主な原因であると一般に考えられている。しかし、ある人々がこの状態に患わされ、他の人々はそうでない理由は明らかでない。知られていることは、頭皮でマラセチアのレベルが増加しても必ずしもフケに繋がらないということである。このことは、マラセチアがこの状態を引き起こすのに、必要であるが十分でないことを示唆する。
【0003】
最近の研究により、フケが頭皮の状態の変化に関連していることが実証された。フケ頭皮には、セラミドなどの角質層脂質のレベルの低下、ヒスタミンの局所適用に対する感受性の増加、および角質層における複数の炎症性サイトカインマーカーのレベルにおけるバランスの乱れがあることが示された。これらの発見は、フケが頭皮の状態の変化に関連していること、およびフケが多因性であることを明瞭に示している。頭皮バリアの弱化、および頭皮の状態の乱れにより、ある人は、マラセチアなどの要因による攻撃を受けやすくなると考えられる。
【0004】
フケの治療のために現在市場で用いられている主な(唯一ではないとしても)対処方法は、シャンプーから通常もたらされる、ジンクピリチオン(ZnPTO)、オクトピロックス、ケトコナゾールなどの抗真菌剤の局所適用である。これらの抗真菌剤は、頭皮からマラセチアを除去し(または、少なくともそのレベルを低下させ)、フケ状態の治療に効果がある。
【0005】
2から4週間にわたってフケの臨床症状を治療すると効果があることが臨床的に証明されているが、フケの主症状をより効果的に、迅速に治療することが求められている。フケの主症状は、頭髪および肩における目に見える皮膚の剥落と頭皮の痒みである。頭皮の痒みは、世界の特定の地域においては特別な問題である(例えば、それは、中国、東南アジアおよびインドにおけるフケの主症状である。)と認められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、フケの臨床徴候を治療することだけでなく、フケに悩む人を頭皮の痒みから迅速に解放することが求められている。
【0007】
WO04/00085は、カンナビノイド受容体(CBR)活性化物質が、頭皮の痒みおよびフレーキングなどの、フケの症状の治療および/または防止のためのヘアトリートメント組成物において如何に有用であり得るかを記載する。
【0008】
本発明者等は、特定の選択されたフラボノイド化合物がCBR活性化物質として作用し得ること、したがって、頭皮の痒みおよびフレーキングなどの、フケの症状の治療および/または防止のために使用され得ることを見出した。
【0009】
WO04/00085において、フラボノイド化合物(この内、5,000を超えるものが化学的に単離され、報告されている。)が、このような活性を有するであろうとは全く示唆されていない。さらに、本発明の選択されたフラボノイド化合物は、CBRの活性化を示すとして文献において一般に記載されている化合物よりかなり親水性(ClogP<4.5)であることが認められている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、一般式(I)のフラボノイド化合物
【0011】
【化2】

を含む、頭髪および/または頭皮のケア組成物が提供され、
式中、R、RおよびRは、それぞれ独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、低級アルキル(例えば、C1〜6アルキル)または低級アルコキシ(例えば、C1〜6アルコキシ)であり;
は−Hまたはアルケニル基である。
【0012】
別の態様において、本発明は、フケに付随する頭皮の痒みおよびフレーキングなどの炎症性皮膚状態を治療および/または防止する方法を提供し、この方法は、本発明による組成物を、頭髪および/または皮膚に、好ましくは頭髪および/または頭皮に局所適用することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
一般式(I)におけるRは、好ましくは、−Hまたは−OHである。
【0014】
一般式(I)におけるRは、好ましくは、−HまたはCHCH=C(CH(プレニル)基である。
【0015】
一般式(I)におけるRおよびRは、好ましくは、−OHおよび−OCHから独立に選択される。
【0016】
一般式(I)の適切なフラボノイド化合物の具体例は次の化合物である。
【0017】
構造式(II)を有する化合物(イソキサントフモールまたは4’,7−ジヒドロキシ−5−メトキシ−8−プレニルフラバノンと名づけられる。)
【0018】
【化3】

構造式(III)を有する化合物(8−プレニルナリンゲニンまたは4’,5,7−トリヒドロキシ−8−プレニルフラバノンと名づけられる。)
【0019】
【化4】

構造式(IV)を有する化合物(ピノセンブリンまたは5,7−ジヒドロキシフラバノンと名づけられる。)
【0020】
【化5】

構造式(V)を有する化合物(ピノストロビンまたは5−ヒドロキシ−7−メトキシフラバノンと名づけられる。)
【0021】
【化6】

構造式(VI)を有する化合物(サクラネチンまたは5,4’−ジヒドロキシ−7−メトキシフラバノンと名づけられる。)
【0022】
【化7】

好ましいのは、構造式(V)(ピノストロビン)を有する化合物である。本発明者等は、この化合物が、カンナビノイド1型受容体(CB1R)およびカンナビノイド2型受容体(CB2R)と名づけられた、2つの似ているが別のタイプの膜受容体の両方を活性化できることを見出した(Matsuda他、Nature 346、561−564(1990)、Munro他、Nature、365、61−65(1993))。中枢神経系においては、CB1Rがはるかに優勢な形であるが、皮膚を含めての末梢組織にはCB1RおよびCB2Rの両方がある。本明細書では、CBR活性化物質への言及は、CB1RおよびCB2R活性化物質のいずれか、またはこれらの両方を含む。
【0023】
一般式(I)の前記フラボノイド化合物は天然の産物であり、Apin Chemicals Limited(Oxon、英国)、Sigma−AldrichおよびInterbioscreensなどの供給元から入手できる。
【0024】
一般式(I)のフラボノイド化合物の2つ以上の混合物もまた、本発明の組成物において用いることができる。
【0025】
本発明の組成物における、一般式(I)の複数のフラボノイド化合物の量は、全重量に対して、好ましくは、0.05から20%、より好ましくは、0.1から10%、最も好ましくは、0.25から5wt%の範囲において選択される。
【0026】
フケ防止剤
好ましくは、本発明による組成物は、0.01重量%から30重量%、より好ましくは、0.1%から10重量%、最も好ましくは、0.5から2重量%のフケ防止剤(antidandruff agent)を含む。「フケ防止剤」は、一般式(I)のフラボノイド化合物とは異なる化合物を意味する。フケ防止剤は、フケに対して活性である化合物であり、通常、抗菌剤、好ましくは抗真菌剤である。
【0027】
適切なフケ防止剤には、ジンクピリチオン、クリンバゾール、ケトコナゾール、オクトピロックスおよびこれらの混合物から選択される化合物が含まれる。
【0028】
好ましい抗真菌剤はジンクピリチオン(ZnPTO)であり、ジンクピリチオンは、水系に比較的不溶であるために、一般に、ヘアトリートメント組成物において微粒子分散体として使用される。ジンクピリチオンは、どのような粒子の形態において用いられてもよく、この形態には、例えば、小板状および針状などの結晶の形態、ならびにアモルファスで規則的または不規則的な形状の粒子が含まれる。ジンクピリチオンが本発明の組成物中に存在する場合、懸濁剤が、組成物から粒子が沈殿することを防止または抑制するために、好ましくは使用される。ジンクピリチオン粒子の平均粒径(すなわち、これらの粒子の最大寸法)は、通常、約0.2から約50μm、好ましくは、約0.4から約10μm、より好ましくは、0.4から1μmである。
【0029】
抗真菌剤は通常、マラセチアに対して約50mg/ml以下の最小阻止濃度を示す。
【0030】
抗真菌剤が水系に溶ける場合、本発明において用いられる組成物の溶液に存在していてもよい。
【0031】
製品形態
本発明の組成物は通常、頭髪および/または頭皮に局所適用されるためのものであり、透明または不透明なエマルジョン、ローション、クリーム、ペーストまたはゲルとして配合され得る。
【0032】
本発明の頭髪および/または頭皮ケア組成物は、リンスオフ(rinse off)製品であってもリーブオン(leave on)製品であってもよい。リンスオフ製品は、使用後に水により使用者の頭髪および/または頭皮から実質的に洗い流されることを想定している。リーブオン製品は、使用後直ちに(すなわち、組成物を付けた後、少なくとも最初の2時間、好ましくは、少なくとも4時間以内には)使用者の頭髪および/または頭皮から洗い流されないことを想定している。リーブオン製品には、頭髪および/または頭皮への局所適用を想定した、例えば、ローション、クリームおよびヘアオイルが含まれる。リンスオフ組成物には、シャンプーおよびヘアコンディショナー、さらには、洗い流される前、2時間まで(例えば、5分から2時間)は、頭髪および/または頭皮に留まることを想定したトリートメント製品が含まれる。
【0033】
好ましい製品形態は、シャンプー、コンディショナー、ヘアオイルおよびローションである。
【0034】
シャンプー組成物
通常、本発明によるシャンプー組成物は、美容のために許容され、頭髪への局所適用に適する洗浄用陰イオン界面活性剤の1つまたはそれ以上を含む。
【0035】
洗浄用陰イオン界面活性剤
適切な洗浄用陰イオン界面活性剤の例は、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルカリールスルホネート、アルカノイルイセチオネート、アルキルサクシネート、アルキルスルホサクシネート、N−アルキルサルコシネート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート、アルキルエーテルカルボキシレート、およびアルファ−オレフィンスルホネート、特にこれらのナトリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、ならびにモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン塩である。これらのアルキルおよびアシル基は、通常、8から18個の炭素原子を含み、不飽和であってよい。アルキルエーテルサルフェート、アルキルエーテルホスフェートおよびアルキルエーテルカルボキシレートは、1分子当たり1から10個のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位を含み得る。
【0036】
本発明のシャンプー組成物において用いられる典型的な洗浄用陰イオン界面活性剤には、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウリルイセチオン酸ナトリウムおよびN−ラウリルサルコシン酸ナトリウムが含まれる。最も好ましい陰イオン界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(n)EO(nは1から3の範囲である。)、ラウリル硫酸アンモニウムおよびラウリルエーテル硫酸アンモニウム(n)EO(nは1から3の範囲である。)である。
【0037】
前記の洗浄用陰イオン界面活性剤の任意の混合物もまた適切であり得る。
【0038】
本発明のシャンプー組成物における洗浄用陰イオン界面活性剤の全量は、通常、組成物の5から30、好ましくは、6から20、より好ましくは、8から16重量パーセントである。
【0039】
補助界面活性剤
本発明によるシャンプー組成物は、組成物に美的、物理的性質または洗浄性を付与する助けとなる補助界面活性剤を場合によっては含んでいてもよい。
【0040】
好ましい例は両性または双性界面活性剤であり、0から約8、好ましくは、1から4wt%の範囲の量で含まれ得る。
【0041】
両性または双性界面活性剤の例には、アルキルアミンオキシド、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン(スルタイン)、アルキルグリシネート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンホプロピオネート、アルキルアンホグリシネート、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、アシルタウレートおよびアシルグルタメートが含まれ、ここで、アルキルおよびアシル基は8から19個の炭素原子を有する。本発明のシャンプー組成物に使用される典型的な両性または双性界面活性剤には、ラウリルアミンオキシド、ココジメチルスルホプロピルベタイン、好ましくは、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインおよびナトリウムコカンホプロピオナート(cocamphopropionate)が含まれる。
【0042】
別の好ましい例は非イオン界面活性剤であり、本発明の組成物の0から8、好ましくは、2から5重量パーセントの範囲の量で含まれ得る。
【0043】
例えば、本発明のシャンプー組成物に含めることができる代表的な非イオン界面活性剤には、直鎖状または分岐状の脂肪族(C〜C18)鎖の第1級もしくは第2級アルコールまたはフェノールとアルキレンオキシド(通常、エチレンオキシド)との縮合生成物(一般に、6から30個のエチレンオキシド基を有する。)が含まれる。
【0044】
他の代表的な非イオン界面活性剤には、モノ−またはジ−アルキルアルカノールアミドが含まれる。例には、ココモノ−またはジ−エタノールアミドおよびココモノ−イソプロパノールアミドが含まれる。
【0045】
本発明のシャンプー組成物に含めることができるさらなる非イオン界面活性剤は、アルキルポリグリコシド(APG)である。典型的には、APGは、1つまたはそれ以上のグリコシル基のブロックに(場合によっては架橋基を介して)結合したアルキル基を含むものである。好ましいAPGは、次の式によって定義される。
【0046】
RO−(G)
式中、Rは飽和または不飽和であり得る分岐状または直鎖のアルキル基であり、Gはサッカリド基である。Rは約Cから約C20の平均アルキル鎖長を示し得る。好ましくは、Rは約Cから約C12の平均アルキル鎖長を示す。最も好ましくは、Rの値は約9.5から約10.5の間にある。GはCまたはCのモノサッカリド残基から選択することができ、好ましくはグルコシドである。Gは、グルコース、キシロース、ラクトース、フルクトース、マンノースおよびこれらの誘導体を含む群から選択され得る。好ましくは、Gはグルコースである。
【0047】
重合度のnは、約1から約10またはそれ以上の値を取り得る。好ましくは、nの値は約1.1から約2の範囲にある。最も好ましくは、nの値は、約1.3から約1.5の範囲にある。
【0048】
本発明において使用される適切なアルキルポリグリコシドは市販されており、これらには、例えば、Oramix NS10(Seppic)、Plantaren 1200およびPlantaren 2000(Henkel)と呼ばれる材料が含まれる。
【0049】
本発明のシャンプー組成物に含めることができる、他の糖から誘導された非イオン界面活性剤には、例えば、WO 92 06154およびUS5194639に記載されている、C12〜C18N−メチルグルカミドなどのC10〜C18N−アルキル(C〜C)ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、ならびに、C10〜C18N−(3−メトキシプロピル)グルカミドなどのN−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミドが含まれる。
【0050】
洗浄用界面活性剤の好ましいブレンドは、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、PEG5コカミドおよびコカミドMEA(CTFAの呼称)の組合せである。
【0051】
シャンプー組成物はまた、組成物の重量の0.01から10、より好ましくは、0.05から5、最も好ましくは、0.05から2重量パーセントに範囲の量で含められる1つまたはそれ以上の陽イオン補助界面活性剤を場合によっては含んでいてもよい。有用な陽イオン界面活性剤は、コンディショナー組成物に関連して本明細書において下に記載されている。
【0052】
本発明のシャンプー組成物における界面活性剤の全量(何らかの補助界面活性剤、および/または何らかの乳化剤を含めて)は、一般に、組成物の重量の5から50、好ましくは、5から30、より好ましくは、10から25重量パーセントである。
【0053】
陽イオンポリマー
陽イオンポリマーは、本発明によるシャンプー組成物における、シャンプーのコンディショニング性を向上させるための好ましい成分である。
【0054】
陽イオンポリマーは、ホモポリマーであることも、あるいは、2つ以上のタイプのモノマーから形成されていることもある。ポリマーの分子量は、一般に、5,000と10,000,000の間であり、典型的には、少なくとも10,000であり、好ましくは、100,000から約2,000,000の範囲にある。このポリマーは、第4級アンモニウムまたはプロトン化アミノ基、あるいはこれらの混合などの窒素含有陽イオン基を有する。
【0055】
窒素含有陽イオン基は、一般に、陽イオンポリマーの全モノマー単位の一部に置換基として存在する。このように、ポリマーがホモポリマーでない場合、陽イオンでないスペーサーのモノマー単位を含み得る。このようなポリマーは、「CTFA化粧品成分総覧(CTFA Cosmetic Ingredient Directory)」(第3版)に記載されている。陽イオンモノマー単位と陽イオンでないモノマー単位の比は、必要とされる範囲の陽イオン電荷密度を有するポリマーが得られるように選択される。
【0056】
例えば、適切なコンディショニング用陽イオンポリマーには、陽イオンアミンまたは第4級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、(メタ)アクリルアミド、アルキルおよびジアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクトンおよびビニルピロリドンなどの水溶性スペーサーモノマーとのコポリマーが含まれる。これらのアルキルおよびジアルキル置換モノマーは、好ましくは、C1〜C7アルキル基、より好ましくは、C1〜3アルキル基を有する。他の適切なスペーサーには、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコールおよびエチレングリコールが含まれる。
【0057】
陽イオンアミンは、特定の化学種および組成物のpHに応じて、第1級、第2級または第3級アミンであり得る。一般に、第2級および第3級アミン、特に第3級が好ましい。
【0058】
アミン置換ビニルモノマーおよびアミンは、アミンの形で重合され、次いで、第4級化によりアンモニウムに変換できる。
【0059】
コンディショニング用陽イオンポリマーは、アミン−および/または第4級アンモニウム−置換モノマーならびに/あるいは適合するスペーサーモノマーに由来するモノマー単位の混合を含み得る。
【0060】
適切なコンディショニング用陽イオンポリマーには、例えば、以下が含まれる。
【0061】
− 1−ビニル−2−ピロリドンと1−ビニル−3−メチル−イミダゾリウム塩(例えば、塩化物塩)のコポリマー、米国化粧品工業会(Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association、CTFA)により業界においてポリクオタニウム−16と呼ばれている。この材料は、BASF Wyandotte Corp.(Parsippany、ニュージャージー、米国)から、LUVIQUAT(例えば、LUVIQUAT FC 370)の商品名で市販されている。
【0062】
− 1−ビニル−2−ピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー、業界(CTFA)においてポリクオタニウム−11と呼ばれている。この材料は、Gaf Corporation(Wayne、ニュージャージー、米国)から、GAFQUAT(例えば、GAFQUAT 755N)の商品名で市販されている。
【0063】
− ジアリル第4級アンモニウム含有陽イオンポリマー、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー、およびアクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマーが含まれ、それぞれ、業界(CTFA)において、ポリクオタニウム6およびポリクオタニウム7と呼ばれている。
【0064】
− 3から5個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモ−またはコ−ポリマーのアミノ−アルキルエステルの無機酸塩(米国特許第4009256号に記載されているもの)。
【0065】
− 陽イオンポリアクリルアミド(WO95/22311に記載されているもの)。
【0066】
使用され得る他のコンディショニング用陽イオンポリマーには、陽イオンセルロース誘導体、陽イオンデンプン誘導体、および陽イオングアーガム誘導体などの陽イオン多糖ポリマーが含まれる。適切には、このような陽イオン多糖ポリマーは、0.1から4meq/gの範囲の電荷密度を有する。
【0067】
本発明の組成物において使用されるのに適する陽イオン多糖ポリマーには、次の式のものが含まれる。
【0068】
A−O−[R−N(R)(R)(R)X
式中、Aは、アンヒドログルコース残基、例えば、デンプンまたはセルロースのアンヒドログルコース残基である。Rは、アルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、またはヒドロキシアルキレン基、あるいはこれらの組合せである。R、RおよびRは、独立に、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、またはアルコキシアリール基を表し、それぞれの基は約18個までの炭素原子を含む。それぞれの陽イオン部分の炭素原子の全数(すなわち、R、RおよびRの炭素原子の合計)は、好ましくは、約20個以下であり、Xは陰イオンの対イオンである。
【0069】
陽イオンセルロースは、Amerchol Corp.(Edison、ニュージャージー、米国)から、Polymer JR(商標)およびLR(商標)シリーズのポリマーとして、トリメチルアンモニウム置換エポキシドを反応させたヒドロキシエチルセルロースの塩として入手でき、業界(CTFA)において、ポリクオタニウム10と呼ばれている。別のタイプの陽イオンセルロースには、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドを反応させたヒドロキシエチルセルロースの第4級アンモニウム塩ポリマーが含まれ、業界(CTFA)において、ポリクオタニウム24と呼ばれている。これらの材料は、Amerchol Corp.(Edison、ニュージャージー、米国)から、Polymer LM−200の商品名で市販されている。
【0070】
他の適切な陽イオン多糖ポリマーには、第4級窒素含有セルロースエーテル(例えば、米国特許第3962418号に記載されているもの)、ならびにエーテル化されたセルロースおよびデンプンのコポリマー(例えば、米国特許第3958581号に記載されているもの)が含まれる。
【0071】
使用され得る特に適切なタイプの陽イオン多糖ポリマーは、陽イオングアーガム誘導体、例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(Rhone−Poulencから、JAGUAR商標シリーズとして市販されている。)である。
【0072】
例は、JAGUAR C13S(これは、陽イオン基による置換度が低く、高粘度である。)、JAGUAR C15(置換は中程度であり、低粘度である。)、JAGUAR C17(高置換度、高粘度)、JAGUAR C16(これは、陽イオン第4級アンモニウム基だけでなく低レベルの置換基を含むヒドロキシプロピル化陽イオングアー誘導体である。)、JAGUAR 162(これは、透明度が高く、中くらいの粘度の、置換度の低いグアーである。)である。
【0073】
好ましくは、コンディショニング用陽イオンポリマーは、陽イオンセルロースおよび陽イオングアー誘導体から選択される。特に好ましい陽イオンポリマーは、JAGUAR C13S、JAGUAR C15、JAGUAR C17およびJAGUAR C16ならびにJAGUAR C162である。
【0074】
コンディショニング用陽イオンポリマーは、一般に、本発明の組成物に、組成物の0.01から5、好ましくは、0.05から1、より好ましくは、0.08から0.5重量パーセントのレベルで存在する。
【0075】
コンディショニング用陽イオンポリマーが本発明によるシャンプー組成物中に存在する場合、このコポリマーが、2マイクロメートル以下の平均直径(Malvern粒径測定装置を用いて光散乱により測定されるD3,2)を有するエマルジョン粒子として存在すると、好ましい。
【0076】
ヘアコンディショナー組成物
本発明による組成物はまた、頭髪のトリートメントを行い(通常、シャンプーの後)その後で洗い流されるコンディショナーとして配合され得る。
【0077】
適切には、本発明によるヘアコンディショナー組成物は、美容のために許容され、頭髪への局所適用に適する、コンディショニング用陽イオン界面活性剤を含む。
【0078】
コンディショニング用陽イオン界面活性剤
適切なコンディショニング用陽イオン界面活性剤の例は、次の一般式に対応するものである。
【0079】
[N(R)(R)(R)(R)](X)
式中、R、R、R、およびRは、(a)1から22個の炭素原子の脂肪族基、あるいは(b)22個までの炭素原子を有する、芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリールまたはアルキルアリール基から独立に選択され;Xは、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)、酢酸基、クエン酸基、乳酸基、グリコール酸基、リン酸基、硝酸基、硫酸基、およびアルキル硫酸基の陰イオンから選択されるものなどの塩形成陰イオンである。
【0080】
脂肪族基は、炭素および水素原子以外に、エーテル結合、および他の基(例えば、アミノ基)を含み得る。長鎖脂肪族基(例えば、約12個以上の炭素原子のもの)は飽和であっても不飽和であってもよい。
【0081】
好ましいコンディショニング用陽イオン界面活性剤は、アルキル鎖長がC16からC22であるモノアルキル第4級アンモニウム化合物である。
【0082】
他の好ましいコンディショニング用陽イオン界面活性剤は、R1およびR2が独立にC16からC22のアルキル鎖長を有し、R3およびR4が2個以下の炭素原子を有する、いわゆるジアルキル第4級アンモニウム化合物である。
【0083】
適当な陽イオン界面活性剤の例には以下が含まれる:セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、タロウトリメチルアンモニウムクロリド、ココトリメチルアンモニウムクロリド、PEG−2オレイルアンモニウムクロリド、ならびに、塩化物がハロゲン(例えば、臭化物)、酢酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リン酸、硝酸、硫酸、またはアルキル硫酸によって置き換えられたこれらの塩。さらなる適切な陽イオン界面活性剤には、クオタニウム−5、クオタニウム−31およびクオタニウム−18のCTFA呼称を有する材料が含まれる。前記材料の任意の混合物もまた適切であり得る。特に有用なコンディショニング用陽イオン界面活性剤は、例えばGENAMIN CTACとしてHoechst Celaneseから市販されているセチルトリメチルアンモニウムクロリドである。
【0084】
第1級、第2級、および第3級脂肪アミンの塩もまた適切なコンディショニング用陽イオン界面活性剤である。このようなアミンのアルキル基は、好ましくは、約12から約22個の炭素原子を有し、置換されていても無置換であってもよい。
【0085】
特に有用なのは、アミド置換第3級脂肪アミンである。本発明において有用なこのようなアミンには、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアラミドが含まれる。やはり有用なのは、ジメチルステアラミン、ジメチルソイアミン(soyamine)、ソイアミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロウプロパンジアミン、エトキシ化(5モルのエチレンオキシドによる。)ステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、およびアラキジルベヘニルアミンである。これらのアミンは通常、陽イオン化学種を供給するために、酸と組み合わせて用いられる。この場合に有用な好ましい酸には、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L−グルタミン酸塩酸塩、およびこれらの混合物が含まれ、より好ましくは、L−グルタミン酸、乳酸、クエン酸である。本発明において有用なものの中に含まれる陽イオンアミン界面活性剤は、1981年6月23日に発行されたNachtigal他の米国特許第4275055号に開示されている。
【0086】
プロトン化可能なアミンと酸からのHとのモル比は、好ましくは、約1:0.3から1:1.2、より好ましくは、約1:0.5から約1:1.1である。
【0087】
本発明のコンディショナーにおいて、コンディショニング用陽イオン界面活性剤のレベルは、適切には、全組成物の0.01から10、好ましくは、0.05から5、より好ましくは、0.1から2重量パーセントである。
【0088】
脂肪物質
本発明によるヘアコンディショナー組成物は、好ましくは、脂肪物質をさらに含む。
【0089】
「脂肪物質」は、脂肪アルコール、アルコキシ化脂肪アルコール、脂肪酸、またはこれらの混合物を意味する。
【0090】
好ましくは、脂肪物質のアルキル鎖は完全に飽和している。
【0091】
代表的な脂肪物質は、8から22個、より好ましくは、16から22個の炭素原子を含む。好ましい脂肪物質には、セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびこれらの混合物が含まれる。
【0092】
アルキル鎖に約12から約18個の炭素原子を有するアルコキシ化(例えば、エトキシ化またはプロポキシ化)脂肪アルコールは、脂肪アルコールそのものの代わりに、またはそれらに加えて使用できる。適切な例には、エチレングリコールセチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(4)セチルエーテル、およびこれらの混合物が含まれる。
【0093】
本発明のコンディショナーにおける脂肪物質のレベルは、適切には、組成物の0.01から15、好ましくは、0.1から10、より好ましくは、0.1から5重量パーセントである。陽イオン界面活性剤と脂肪物質との重量比は、適切には、10:1から1:10、好ましくは、4:1から1:8、最適には、1:1から1:7(例えば、1:3)である。
【0094】
本発明のヘアコンディショナー組成物はまた陽イオンポリマーも含み得る。適切な陽イオンポリマーは、本明細書において上で、シャンプー組成物に関連して記載されている。
【0095】
ヘアオイルおよびローション
ヘアオイルもまた本発明による適切な製品形態である。ヘアオイルは、水に溶けないコンディショニング用オイル物質を主に含む。ローションは、水に溶けないコンディショニング用オイル物質を含む水性エマルジョンである。適切な界面活性剤もまた、相分離に対してローションの安定性を向上させるために、ローションに含めることができる。
【0096】
他の任意成分
本発明の組成物は、ヘアトリートメント配合物に通常用いられる他のどのような成分を含んでいてもよい。
【0097】
懸濁剤
シャンプーなどの本発明によるヘアトリートメント組成物は、適切には、0.1から5wt%の懸濁剤を含む。適切な懸濁剤は、ポリアクリル酸、アクリル酸の架橋ポリマー、アクリル酸と疎水性モノマーとのコポリマー、カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルとのコポリマー、アクリル酸とアクリレートエステルとの架橋コポリマー、ヘテロ多糖ガムおよび結晶性長鎖アシル誘導体から選択される。長鎖アシル誘導体は、望ましくは、エチレングリコールステアレート、16から22個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミド、およびこれらの混合物である。エチレングリコールジステアレートおよびポリエチレングリコール3ジステアレートは好ましい長鎖アシル誘導体である。ポリアクリル酸は、Carbopol 420、Carbopol 488またはCarbopol 493として市販されている。多官能剤により架橋されたアクリル酸のポリマーもまた用いることができ、これらは、Carbopol 910、Carbopol 934、Carbopol 940、Carbopol 941およびCarbopol 980として市販されている。カルボン酸含有モノマーとアクリル酸エステルとの適切なコポリマーの例は、Carbopol 1342である。全てのCarbopol(商標)材料は、Goodrichから入手できる。
【0098】
アクリル酸とアクリレートエステルとの適切な架橋ポリマーは、Pemulen TR1またはPemulen TR2である。適切なヘテロ多糖ガムはザンサンガム(例えば、Kelzan muとして入手できるもの)である。
【0099】
さらなるコンディショニング剤
シャンプーおよびコンディショナーなどの本発明によるヘアトリートメント組成物は、適切には、シリコーンコンディショニング剤およびシリコーンでないオイルコンディショニング剤などのさらなるコンディショニング剤を含む。
【0100】
適当なシリコーンコンディショニング剤には、ポリジオルガノシロキサン、特にポリジメチルシロキサン(これは、ジメチコンというCTFAの呼称を有する。)が含まれる。本発明の組成物(特に、シャンプーおよびコンディショナー)において使用するのにやはり適切であるのは、ヒドロキシ末端基を有するポリジメチルシロキサン(これは、ジメチコノールというCTFAの呼称を有する。)である。本発明の組成物に使用するのにやはり適切であるのは、僅かな架橋度を有するシリコーンゴム(例えば、WO 96/31188に記載されているもの)である。これらの材料は、頭髪に、コシ、ボリュームおよびスタイリング性、さらには、良好なウェットおよびドライコンディショニングを付与できる。やはり適切なのは、官能化シリコーン、特にアミノ官能化シリコーンである。
【0101】
適切なシリコーンでないオイルコンディショニング剤は、炭化水素オイル、脂肪エステルおよびこれらの混合物から選択される。
【0102】
さらなるコンディショニング剤は、適切には、シャンプーまたはコンディショニング組成物に、組成物の全重量に対するさらなるコンディショニング剤の全重量で、0.05から10、好ましくは、0.2から5、より好ましくは、約0.5から3パーセントのレベルで存在する。
【0103】
本発明のヘアトリートメント組成物は、性能および/または消費者に受け入れられる性質を向上させるための他の任意選択の成分、例えば、芳香剤、染料および顔料、pH調節剤、真珠光沢剤または乳白剤、粘度調整剤、保存剤、ならびに天然の頭髪栄養剤(例えば、ボタニカル、果実抽出物、糖誘導体およびアミノ酸)を含んでいてもよい。
【0104】
本発明は、以下の、非限定的実施例によってさらに例示され、これらの実施例において、特に断らなければ、全てのパーセンテージは全重量に対する重量によるものである。
【実施例】
【0105】
実施例1から5
上の一般式(I)のフラボノイド化合物を、カンナビノイド1型受容体(CB1R)およびカンナビノイド2型受容体(CB2R)を活性化するこれらの能力について評価した。
【0106】
CB1Rの実験は、放射性リガンドとして[3H]CP−55,490を用い、製造業者(Perkin−Elmer)によって記載されたようにして、ヒト組換えCBを過剰発現するHEK293細胞からの膜を用いて実施した。
【0107】
CB2Rの実験は、放射性リガンドとして[3H]CP−55,495を用い、製造業者(Perkin−Elmer)によって記載されたようにして、ヒト組換えCBを過剰発現するHEK293細胞からの膜を用いて実施した。
【0108】
活性化合物のデータは、Ki(mM)として表われ、n=3の測定の平均値±SEMである。
【0109】
各化合物について記載されている値は、EC50の値である。これは、そのアゴニストにとって可能な最大の反応の50%を生じる、アゴニストのモル濃度として定義される。記載した値はマイクロモル単位である。
【0110】
表に値がないのは、受容体にリガンドが50%結合するのに、25マイクロモルを超える濃度が必要であったことを示す。
【0111】
また、化合物のClogPの値は、SYBYL v6.8(Tripos Inc.、ミズーリ)を用いて計算した。
【0112】
結果を次の表に示す。
【0113】
【表1】

実施例6
以下は本発明によるシャンプー組成物の例である。
【0114】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)のフラボノイド化合物
【化1】

[式中、
、RおよびRは、それぞれ独立に、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、低級アルキル(例えば、C1〜6アルキル)または低級アルコキシ(例えば、C1〜6アルコキシ)であり;
は−Hまたはアルケニル基である。]
を含む、頭髪および/または頭皮のケア組成物。
【請求項2】
一般式(I)のフラボノイド化合物が、イソキサントフモール(4’,7−ジヒドロキシ−5−メトキシ−8−プレニルフラバノン)、8−プレニルナリンゲニン(4’,5,7−トリヒドロキシ−8−プレニルフラバノン)、ピノセンブリン(5,7−ジヒドロキシフラバノン)、ピノストロビン(5−ヒドロキシ−7−メトキシフラバノン)、サクラネチン(5,4’−ジヒドロキシ−7−メトキシフラバノン)およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
一般式(I)のフラボノイド化合物が、ピノストロビン(5−ヒドロキシ−7−メトキシフラバノン)であることを特徴とする、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
フケ防止剤を0.01から30重量%含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
フケ防止剤が、ジンクピリチオン、クリンバゾール、ケトコナゾール、オクトピロックスおよびこれらの混合物から選択される化合物を含むことを特徴とする、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
洗浄用陰イオン界面活性剤を5から30wt%の量で含むシャンプー組成物であることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
コンディショニング用陽イオン界面活性剤を0.01から10wt%の量で含むコンディショナー組成物であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
ヘアオイルまたはローションであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
一般式(I)のフラボノイド化合物の量が、0.05から20重量%であり、および好ましくは、0.1から10重量%であることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物を、頭髪および/または皮膚に、好ましくは頭髪および/または頭皮に局所適用することを含む、フケに付随する頭皮の痒みおよびフレーキングなどの炎症性皮膚状態を治療および/または防止する方法。
【請求項11】
フケに付随する頭皮の痒みおよびフレーキングなどの炎症性皮膚状態を治療および/または防止するための組成物の製造における、一般式(I)のフラボノイド化合物の使用。
【請求項12】
前記組成物が請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物である、請求項11に記載の使用。

【公表番号】特表2008−532961(P2008−532961A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500084(P2008−500084)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【国際出願番号】PCT/EP2006/001823
【国際公開番号】WO2006/097191
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(590003065)ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ (494)
【Fターム(参考)】