説明

フレキシブル導体用コネクタ

【課題】簡単な構造により、端子に容易に触れることができず、防水性を有し、かつ挿入抜去が容易な、使い捨てタイプのフレキシブル導体用コネクタを提供すること。
【解決手段】コネクタ100は、端子部112に接点114が形成された可撓性平型のフレキシブル導体(フレキシブル基板110)と、内部に挿入されたフレキシブル導体を所定の状態で収容する第1ハウジング150と、上記所定の状態においてフレキシブル導体にあてがうようにして第1ハウジング150内に押し込まれ、端子部112を第1ハウジング150の内壁152に圧接させる第2ハウジング170とを有する。フレキシブル導体は、端子部112の接点形成面に第1弾性層126(例えば、弾性接着剤)が形成され、端子部112の、接点形成面と反対側の面に第2弾性層128(例えば、発泡フォーム)が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル導体の接続に好適なフレキシブル導体用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブル導体は、例えば、フレキシブルプリント基板(略してフレキシブル基板またはFPC(Flexible Printed Circuits)と呼ばれる)やフレキシブルフラットケーブル(略してFFC(Flexible Flat Cable)と呼ばれる)など、可撓性平型の、つまり、可撓性がありかつ平面構造を有する配線装置である。フレキシブル導体は、薄くて柔軟性があり大きく変形させることができるという特長を有する。
【0003】
今日、小型の電子機器(特に携帯機器)は小型化、薄型化、軽量化がますます進んできており、薄くて柔軟性があるフレキシブル導体は、機器に組み込む際に自由度が高いため、小型の電子機器に広く使用されている。
【0004】
例えば、従来、フレキシブル基板は、折りたたみ型携帯電話の蝶番を通る配線やカメラのレンズ内部配線など、電子機器における可動部品への配線、あるいは、立体的な配線など、電子機器内において空間的制約のための配線または基板を曲げる必要がある箇所への配線などに多く使用されている。
【0005】
このように、フレキシブル基板は、多くの場合、電子機器の内部配線に使用されているが、用途によっては、電子機器の筐体の側面から直接挿入されて、電子機器に接続されるものもある。
【0006】
例えば、一例として、医療機器であるホルタ心電図検査機器で用いられる使い捨てタイプのディスポ電極がある。ホルタ心電図検査用のディスポ電極は、検査用電極が設けられた電極リードを、衛生上の観点から、一度使ったら使い捨てる、ディスポーザブル化したフレキシブル基板である。ホルタ心電図検査機器では、使用時に、ディスポ電極の端子部がホルタ心電計に直接挿入される。ホルタ心電計に挿入されたディスポ電極の端子部は、例えば、ホルタ心電計に内蔵された基板上のパターンに接続される。これにより、ディスポ電極の検査用電極とホルタ心電計とが電気的に接続され、心電図の計測と記録が可能になる。
【0007】
一方、特許文献1には、フレキシブル導体の接続コネクタ、具体的には、複数のターミナル端子などを圧入して内蔵するコネクタハウジングに対し、フレキシブル導体を挿入して端子との電気的導通を図るコネクタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−93526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来、ディスポ電極の端子部は、通常、コネクタ化されておらず、端子がむき出しになっている。このため、医療機器としての性格上、ディスポ電極(つまり、電極リード)の長さを長くすることができず、機器の使用時に検査用電極とホルタ心電計との距離を長くとることができないため、被験者の装着感の向上には一定の限界がある。この点を解消するためには、ディスポ電極の端子部をコネクタ化すればよいが、その構造にはさまざま要求が考えられる。例えば、ホルタ心電図検査機器は、日常生活中の心電図を長時間(例えば、1日24時間)連続して記録することを想定しているため、防水性を備えることが好ましい。また、コネクタとして容易に挿入抜去できること、使い捨てタイプとして低コストで生産可能であること、なども必要である。
【0010】
この点、特許文献1に開示されたフレキシブル導体の接続コネクタは、構造上、防水性については何ら対策されていない。また、ターミナル端子を内蔵するため、小型化、薄型化、軽量化にも一定の限界がある。さらには、ターミナル端子が外部に露出しているため、安全性の観点から医療機器用としては好ましくない。また、構造自体もやや複雑であり、低コスト化にも一定の限界がある。
【0011】
本発明の目的は、簡単な構造により、端子に容易に触れることができず、防水性を有し、かつ挿入抜去が容易な、使い捨てタイプのフレキシブル導体用コネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のフレキシブル導体用コネクタは、端子部に接点が形成された可撓性平型のフレキシブル導体と、内部に挿入された前記フレキシブル導体を所定の状態で収容する第1ハウジングと、前記所定の状態において前記フレキシブル導体にあてがうようにして前記第1ハウジング内に押し込まれ、前記端子部を第1ハウジングの内壁に圧接させる第2ハウジングと、を有し、前記フレキシブル導体は、前記端子部の接点形成面に第1弾性層が形成され、前記端子部の、前記接点形成面と反対側の面に第2弾性層が形成されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡単な構造により、端子に容易に触れることができず、防水性を有し、かつ挿入抜去が容易な、使い捨てタイプのフレキシブル導体用コネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態に係るフレキシブル導体用コネクタを示す斜視図
【図2】図1のA−A線に沿う断面図
【図3】図1のフレキシブル導体用コネクタの分解斜視図
【図4】図1に示すフレキシブル導体の折り返し前の状態を示す概略斜視図
【図5】図4のB−B線に沿う断面図
【図6】図1のフレキシブル導体用コネクタをケーブル側コネクタに接続する前の状態を示す要部断面分解斜視図
【図7】図1のフレキシブル導体用コネクタをケーブル側コネクタに接続した状態を示す断面図
【図8】図6を別の線に沿って見た要部断面分解斜視図
【図9A−D】図1のフレキシブル導体用コネクタの製造工程の一例を示す工程図
【図9E−G】図1のフレキシブル導体用コネクタの製造工程の一例を示す工程図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施の形態に係るフレキシブル導体用コネクタを示す斜視図、図2は、図1のA−A線に沿う断面図、図3は、図1のフレキシブル導体用コネクタの分解斜視図である。なお、本実施の形態では、フレキシブル導体として、フレキシブル基板を例にとって説明する。
【0017】
図1〜図3に示すフレキシブル導体用コネクタ(以下単に「コネクタ」という)100は、フレキシブル導体の具体例としてのフレキシブル基板110と、このフレキシブル基板110を収容するための第1ハウジング150および第2ハウジング170とを有する。
【0018】
フレキシブル基板110は、端子部112に所定の数(ここでは、例えば、5つ)の接点114a、114b、114c、114d、114eが形成された可撓性平型のフレキシブル導体である。フレキシブル基板110は、例えば、樹脂フィルム上に導体金属で回路パターンが形成された可撓性を有する撓み基板をベースとし、この撓み基板の端子部112に接点114および防水機構を形成して構成されている。接点114および防水機構は、後で詳述するように、印刷によって形成されている。また、フレキシブル基板110の端子部112は、接点114がフレキシブル基板110の挿入方向Cに対して当該挿入方向側の垂直面上に位置するよう、側面から見て、略U字形状に折り曲げられている。これにより、その折り返すUターン基部116の、挿入方向側の垂直面が、接点114を含む接点面(接点形成面)となっている。
【0019】
図4は、フレキシブル基板110の折り返し前の状態を示す概略斜視図、図5は、図4のB−B線に沿う断面図である。
【0020】
フレキシブル基板110の端子部112は、印刷によって樹脂フィルム上に複数の機能層が形成されている(多層化構造)。具体的には、図5によく示すように、まず、フレキシブル基板110は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどの樹脂フィルム118上に、銀インキなどで導体層120(回路パターン)を形成し、さらに、その上に、レジストインキなどで絶縁性を有する保護層122を形成してなる撓み基板をベースとしている。さらに、フレキシブル基板110の端子部112には、上記撓み基板の接点形成位置において、保護層122(レジスト)を除去した後、カーボンインキなどでコンタクト層124(つまり、接点114)が形成されている。さらに、フレキシブル基板110の端子部112には、コンタクト層124(接点114)の部分を除き、接点面側の全面に、例えば、弾性接着剤などで第1弾性層126が形成されている。第1弾性層126は、パッキンとして機能する。したがって、このような第1弾性層126を設けることによって、フレキシブル基板110をハウジングに収容して固定した状態において、特に第1ハウジング150との間において高度の防水性が得られるとともに、その後、経時的変化による部材間の隙間の発生も防止され、防水性を長期間にわたって維持することができる。また、第1弾性層126を弾性接着剤で形成した場合には、接着剤としての機能によって、フレキシブル基板110をハウジング(特に第1ハウジング150)内に圧入(押し込む)だけで強固に固定(接合)することができる。この場合、弾性接着剤の厚さは、例えば、50ミクロン以上であることが好ましい。
【0021】
また、フレキシブル基板110の端子部112の裏面、つまり、接点面と反対側の面には、第2弾性層128が形成されている。第2弾性層128は、例えば、クッション性を有する発泡フォームを貼付することによって形成されている。この場合、発泡フォームの厚さは、例えば、0.6mm以上であることが好ましい。この第2弾性層128も、パッキンとして機能する。したがって、端子部112の裏面にこのような第2弾性層128を形成することによって、フレキシブル基板110をハウジングに収容して固定した状態において、特に第2ハウジング170との間において高度の防水性が得られるとともに、その後、経時的変化による部材間の隙間の発生も防止され、防水性を長期間にわたって維持することができる。なお、端子部112の裏面について、弾性接着剤ではなく、接着機能を持たない発泡フォームなどのクッション材を用いるのは、組立時に、フレキシブル基板110に対する第2ハウジング170のスライド動作(図3の矢印D参照)を保障して、フレキシブル基板110に第2ハウジング170をあてがうようにして第1ハウジング150内に押し込む(図3の矢印C参照)ことを可能にするためである。
【0022】
また、フレキシブル基板110の側面には、ストッパとして機能する突起130が設けられている。突起130によって、フレキシブル基板110に第2ハウジング170をあてがうようにして第1ハウジング150内に押し込む際に、必要以上にフレキシブル基板110が第1ハウジング150内に押し込まれるのが防止される。
【0023】
第1ハウジング150および第2ハウジング170は、いずれも樹脂により所定の形状に成形されている。第1ハウジング150は、内部に挿入されたフレキシブル基板110を所定の状態で収容するためのハウジング部材である。また、第2ハウジング170は、フレキシブル基板110を第1ハウジング150内に仮収容した状態においてフレキシブル基板110にあてがうようにして第1ハウジング150内に押し込まれ、フレキシブル基板110の端子部112を第1ハウジング150の内壁152に圧接させるためのハウジング部材である。すなわち、第2ハウジング170は、いわばくさびの機能を有するスライダとして機能する。第1ハウジング150および第2ハウジング170は、端子部112が略U字形状のフレキシブル基板110を完全に収容した状態で、それぞれの機能を果たしつつ、高度の防水性を確保するよう、隙間のない最適な形状に成形されている。特に、図2によく示すように、第1ハウジング150および第2ハウジング170は、フレキシブル基板110を完全に収容した状態で、上記したフレキシブル基板110の多層化構造(特に、端子部112の弾性接着剤層と発泡フォーム層)と協働して、高度の防水性を有する防水構造を実現している。
【0024】
また、第1ハウジング150の、フレキシブル基板110の端子部112の接点114と対向する部分には、後述するピンを挿通するためのピン孔154が形成されている。本例では、5つの接点114a〜114eに対応して5つのピン孔154a〜154eが形成されている。
【0025】
また、第1ハウジング150の両側面には、それぞれ、係合溝156が形成され、第2ハウジング170の両側面には、それぞれ、結合用のロック凸部172が突設されている。コネクタ100の組立時に、フレキシブル基板110を第1ハウジング150内に仮収容した状態において第2ハウジング170をフレキシブル基板110にあてがうようにして第1ハウジング150内に押し込むことにより、第1ハウジング150の係合溝156に第2ハウジング170のロック凸部172が係合し、フレキシブル基板110の収容が完成した状態で第1ハウジング150と第2ハウジング170とが結合される。ロック凸部172は、たとえ第2ハウジング170を第1ハウジング150から引き抜くような逆挿入方向の引張力などが働いた場合でも、第2ハウジング170の離脱を防止できるよう、逆挿入方向の動きを規制する形状になっている。
【0026】
また、第1ハウジング150の上面には、当該コネクタ100をケーブル側のコネクタに接続したときに両コネクタを結合するための係止部158が形成されている。
【0027】
図6は、コネクタ100をケーブル側コネクタに接続する前の状態を示す要部断面分解斜視図、図7は、コネクタ100をケーブル側コネクタに接続した状態を示す断面図、図8は、図6を別の線に沿って見た要部断面分解斜視図である。なお、ケーブル側コネクタは、例えば、機器に接続されたケーブルが接続されたコネクタである。
【0028】
図6〜図8に示すケーブル側コネクタ200は、上記構成を有するコネクタ100と接続され、ケーブル202と、コネクタ本体204とを有する。コネクタ本体204には、コネクタ100の接点114と同数のピン206が設けられている。各ピン206には、独立したリング状のゴムパッキン208が設けられている。これにより、ピン206相互間の防水性が確保されている。図7によく示すように、コネクタ100をケーブル側コネクタ200内に挿入して(矢印Eの方向)両コネクタ100、200を相互に接続した状態では、ケーブル側コネクタ200の各ピン206は、コネクタ100側の対応する接点114と当接するようになっている。
【0029】
また、ケーブル側コネクタ200の上面には、コネクタ100(第1ハウジング150)の係止部158と係合する係合部210が設けられている。係合部210は、係止部158を収容する空間212と、係止部158を押下して解放するためのリリースボタン214と、リリースボタン214を上方に付勢するスプリング216とを有する。
【0030】
ここで、上記構成を有するコネクタ100の製造工程について、図9を用いて説明する。図9は、コネクタ100の製造工程の一例を示す工程図である。
【0031】
まず、フレキシブル基板110の製造工程を説明する。第1工程では、PETフィルムなどの樹脂フィルム118上に、銀インキなどで導体層120(回路パターン)を形成する(図9(A)参照)。第2工程では、接点形成位置を除き、全面に、レジストインキなどで絶縁性を有する保護層122を形成する(図9(B)参照)。第3工程では、接点形成位置に、カーボンインキなどでコンタクト層124(つまり、接点114)を形成する(図9(C)参照)。第4工程では、コンタクト層124(接点114)の部分を除き、端子部112の全面に、弾性接着剤などで第1弾性層126を形成する(図9(D)参照)。第5工程では、端子部112の裏面(接点面と反対側の面)全体に、発泡フォームなどで第2弾性層128を形成する(図9(E)参照)。以上の工程により、フレキシブル基板110が完成される。第1工程から第4工程までは印刷技術を用いて、第5工程では発泡フォームシートの貼付または印刷技術を用いて、多層化構造が実現される。
【0032】
その後、第6工程では、完成したフレキシブル基板110に樹脂製のハウジングを取り付ける作業を行う。具体的には、図9(F)に示すように、フレキシブル基板110を第1ハウジング150内に挿入して(方向C)仮収容した後、この状態において第2ハウジング170をフレキシブル基板110にあてがうようにして第1ハウジング150内に押し込んで(方向D)、フレキシブル基板110の端子部112を第1ハウジング150の内壁152に圧接させる。このとき、第2ハウジング170を所定の位置まで押し込むと、第1ハウジング150の係合溝156に第2ハウジング170のロック凸部172が係合し、フレキシブル基板110の収容が完成した状態で第1ハウジング150と第2ハウジング170とが結合される。これにより、コネクタ100の組立が完成する(図9(G)参照)。このように、フレキシブル基板110のハウジングへの組み付けは、同一方向の圧入ワンタッチで済む。
【0033】
このように、本実施の形態によれば、印刷技術を用いたフレキシブル基板110に樹脂製ハウジング150、170を取り付けることで、簡単な構造により、端子に容易に触れることができず、防水性を有し、かつ挿入抜去が容易な、使い捨てタイプのフレキシブル導体用コネクタを提供することができる。
【0034】
具体的には、端子部112の接点面側に形成した弾性接着剤(第1弾性層126)をハウジング(第1ハウジング150)の内壁に当てるとともに、端子部112の裏面に形成したクッション性のある発泡フォーム(第2弾性層128)を介してフレキシブル基板110をハウジング(第2ハウジング170)に押し付けるため、防水性を確保することができる。
【0035】
また、ケーブル側コネクタ200にも各ピン206に防水構造(ゴムパッキン208)が設けられているため、コネクタ100の先端が濡れた状態でコネクタ100をケーブル側コネクタ200に挿入しても、ピン206間の防水性能と絶縁性能を確保することができる。
【0036】
また、フレキシブル基板110の端子部112を略U字状に折り曲げているため、平面構造のフレキシブル基板でありながら、挿入方向に対して垂直面を接点面とすることができ、ケーブル側コネクタ200との間で挿入抜去を容易に行うことができる。
【0037】
また、印刷技術を用いて回路および防水機構を形成すること、背面の発泡フォームは貼付後、抜き加工(多数個取り)が可能であること、フレキシブル基板110のハウジングへの組立は圧入ワンタッチで可能であることから、低コストにて生産可能である。
【0038】
また、低コストにて生産可能であることから、使い捨てタイプとすることも可能である。したがって、本実施の形態におけるコネクタ100を、例えば、ホルタ心電図検査機器で用いられる使い捨てタイプのディスポ電極として適用することができる。この場合、ケーブル側コネクタ200は、ホルタ心電計に内蔵されまたは接続されていることになる。
【0039】
なお、本実施の形態では、フレキシブル導体として、フレキシブル基板を例にとって説明したが、これに限定されない。本発明は、例えば、フレキシブルフラットケーブルなど、可撓性平型の、他のフレキシブル導体にも適用可能である。
【0040】
また、本実施の形態では、医療機器用のコネクタを例にとって説明したが、これは最も好適な例を示したにすぎず、これに限定されない。本発明は、医療機器用のコネクタに限らず、フレキシブル導体を接続する電気コネクタに広く適用可能である。
【0041】
以上、本発明の各実施の形態について説明した。なお、以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されない。すなわち、上記実施の形態において説明した装置の構成および動作は単なる例示であり、これらを本発明の範囲において部分的に変更、追加および削除できることは明らかである。
【符号の説明】
【0042】
100 フレキシブル導体用コネクタ
110 フレキシブル基板
112 端子部
114 接点
116 Uターン基部
118 樹脂フィルム(PETフィルム)
120 導体層(銀インキ)
122 保護層(レジストインキ)
124 コンタクト層(カーボンインキ)
126 第1弾性層(弾性接着剤)
128 第2弾性層(発泡フォーム)
130 突起
150 第1ハウジング
152 内壁
154 ピン孔
156 係合溝
158 係止部
170 第2ハウジング
172 ロック凸部
200 ケーブル側コネクタ
202 ケーブル
204 コネクタ本体
206 ピン
208 ゴムパッキン
210 係合部
212 空間
214 リリースボタン
216 スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子部に接点が形成された可撓性平型のフレキシブル導体と、
内部に挿入された前記フレキシブル導体を所定の状態で収容する第1ハウジングと、
前記所定の状態において前記フレキシブル導体にあてがうようにして前記第1ハウジング内に押し込まれ、前記端子部を第1ハウジングの内壁に圧接させる第2ハウジングと、を有し、
前記フレキシブル導体は、
前記端子部の接点形成面に第1弾性層が形成され、前記端子部の、前記接点形成面と反対側の面に第2弾性層が形成されている、
フレキシブル導体用コネクタ。
【請求項2】
前記第1弾性層は、弾性接着剤で形成され、
前記第2弾性層は、発泡フォームで形成されている、
請求項1記載のフレキシブル導体用コネクタ。
【請求項3】
前記端子部は、前記接点が前記フレキシブル導体の挿入方向に対して当該挿入方向側の垂直面上に位置するよう、略U字形状に折り曲げられている、
請求項1記載のフレキシブル導体用コネクタ。
【請求項4】
前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジングは、樹脂で成形されている、
請求項1記載のフレキシブル導体用コネクタ。
【請求項5】
前記接点、前記第1弾性層および前記第2弾性層は、印刷によって形成されている、
請求項1記載のフレキシブル導体用コネクタ。
【請求項6】
前記第1ハウジングの、前記接点と対向する部分には、ピンを挿通するためのピン孔が形成されている、
請求項1記載のフレキシブル導体用コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A−D】
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【図9E−G】
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【公開番号】特開2011−76857(P2011−76857A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−226967(P2009−226967)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000112602)フクダ電子株式会社 (196)
【Fターム(参考)】