説明

フローティング構造のコネクタ

【課題】接続端子の半田付け不良を解消しながら、半田付け不良による無駄を極減する。
【解決手段】フローティング構造のコネクタは、携帯電気機器30に接続される嵌合連結部5をフローティング機構10でベース台3に連結するためのフローティングホルダ4を備える。フローティングホルダ4は、嵌合連結部5を設けているコネクタ本体2と別のパーツとしてプラスチックで成形している。フローティングホルダ4は、コネクタ本体2の連結台8を両側から挟着して支持する第1ホルダ4A及び第2ホルダ4Bを備える。第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bは、係止フック18、19を備え、直接にあるいはコネクタ本体2を介して互いに連結される。さらに、第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bは、コネクタ本体2の連結台8を支持する支持部16、22を一体的に成形している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、携帯電話やデジタルカメラ等の携帯電気機器に接続されるコネクタに関し、とくに携帯電気機器を連結する状態で、所定の範囲で自由に可動なフローティング機構のコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、フローティング構造のコネクタ41に携帯電気機器30を連結する状態を示す概略図である。コネクタ41は、コネクタ本体40と一体に設けられ、下部に設けているフローティング台42の貫通孔43に、変形できるゴム状弾性体の弾性リング44を入れ、この弾性リング44に挿通している止ネジ45でベース台46に連結している。この構造のコネクタ41は、弾性リング44を変形させて、可動できる構造でベース台46に固定される。フローティング構造のコネクタは、フレキシブル基板47を介してプリント基板48に接続される。フレキシブル基板47は、コネクタ41を可動できる状態でプリント基板48に接続する。フレキシブル基板47を接続するために、コネクタ41の下端に回路基板49を半田付けして固定している。この回路基板にフレキシブル基板を接続している。
【0003】
図1に示すコネクタは、携帯電気機器の連結部に確実に接続して、接触不良を少なくできる特徴がある。それは、コネクタが携帯電気機器の連結部に確実に接続される位置に移動して連結されるからである。とくに、図に示すように、ケースに設けた凹部の、あるいはケースの上の装着部に載せて携帯電気機器をセットして、この携帯電気機器にコネクタを接続する構造においては、携帯電気機器とコネクタの相対位置がずれることがある。両者の相対位置がずれると、コネクタの正確な位置に携帯電気機器の連結部が挿通できなくなる。このため、コネクタと連結部の全ての接点を確実に接触不良なく接続するのが難しくなる。とくに、コネクタが電源のみでなく多数の通信路を接続する構造においては、全ての接点を確実に接続するのが難しくなる。フローティング構造のコネクタは、コネクタと携帯電気機器の連結部の相対位置を最適位置に移動して、この欠点を解消できる。
【0004】
以上のようにしてフローティング構造でベース台に連結できるコネクタは開発されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−31510号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この公報に記載されるコネクタは、図2に示すように、嵌合連結部の下部にフローティングスプリングを連結するフローティング台を設けている。この構造のコネクタ51は、嵌合連結部52とフローティング台53とを一体構造として設けている。しかしながら、この構造のコネクタ51は、図1に示すように、下端に回路基板54を接続すると、フローティング構造で連結するために設けているフローティング台53が邪魔になる欠点がある。また、半田付け不良の点検や補修にもフローティング台が邪魔になる。このため、接続端子に回路基板が正常に半田付けできない場合、コネクタと回路基板の両方を一緒に廃棄するので歩留が悪くなる欠点があった。
【0006】
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、接続端子の半田付け不良を解消しながら、半田付け不良による無駄を極減できるフローティング構造のコネクタを提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、嵌合連結部を設けているコネクタ本体とフローティング台とを、簡単かつ容易に、しかもしっかりと連結できるフローティング構造のコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のフローティング構造のコネクタは、下部に設けている半田付け用の複数の接続端子6と、この接続端子6に連結されて携帯電気機器30に接続される接点7を設けている嵌合連結部5と、嵌合連結部5をフローティング機構10でベース台3に連結するためのフローティングホルダ4とを備える。接続端子6と嵌合連結部5は、コネクタ本体2に設けている。フローティングホルダ4は、コネクタ本体2から分離して、コネクタ本体2と別のパーツとしてプラスチックで成形して製作している。コネクタ本体2は、フローティングホルダ4を連結する連結台8を下部に設けている。フローティングホルダ4は、コネクタ本体2の連結台8を両側から挟着して支持する第1ホルダ4A及び第2ホルダ4Bを備える。第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bは、コネクタ本体2の連結台8を挟着する状態で、直接にあるいはコネクタ本体2を介して互いに連結される係止フック18、19を一体的に成形して設けている。さらに、第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bは、コネクタ本体2の連結台8を挟着して連結される状態で、コネクタ本体2の連結台8を支持する支持部16、22を一体的に成形して設けている。コネクタは、コネクタ本体2をフローティングホルダ4の第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bで挟着して、フローティングホルダ4をフローティング機構10でベース台3に連結する。
【0008】
本発明のコネクタは、フローティングホルダ4の第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bのいずれか又は両方に、フローティング構造でベース台3に連結する連結穴11を設けることができる。
【0009】
本発明のコネクタは、接続端子6を、回路基板14に半田付けして連結する端子とすることができる。
【0010】
本発明のコネクタは、コネクタ本体2の嵌合連結部5外形を、平面形状を長方形とする四角柱状として、第1ホルダ4Aの係止フック18で長方形の短辺を両側で挟着して、嵌合連結部5を係止することができる。
【0011】
さらに、本発明のコネクタは、第2ホルダ4Bの係止フック19を、第1ホルダ4Aに係止して、第2ホルダ4Bを第1ホルダ4Aに連結することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のフローティング構造のコネクタは、接続端子の半田付け不良を解消しながら、半田付け不良による無駄を極減できる特長がある。それは、本発明のコネクタが、携帯電気機器に連結される嵌合連結部を備えるコネクタ本体と、嵌合連結部をフローティング機構でベース台に連結するためのフローティングホルダとを備えており、このフローティングホルダをコネクタ本体と別のパーツとして、コネクタ本体から分離できるようにしているからである。フローティングホルダは、コネクタ本体の連結台を両側から挟着して支持する第1ホルダと第2ホルダを備え、この第1ホルダと第2ホルダとに係止フックを設けて、直接にあるいはコネクタ本体を介して、第1ホルダと第2ホルダとを互いに連結する構造としている。このため、嵌合連結部を設けているコネクタ本体とフローティングホルダとを、簡単かつ容易に、しかもしっかりと連結しながら、フローティングホルダをフローティング機構でベース台に連結できる。以上の構造のコネクタは、コネクタ本体の接続端子を回路基板に半田付けするときに、フローティングホルダが邪魔になる弊害を解消できるので、接続端子の半田付け不良による無駄を極減しながら、極めて能率良く接続端子を回路基板に正常に半田付けできる。
また、フローティングホルダをコネクタ本体と別のパーツとしているので、コネクタ本体を共通として、フローティングホルダを、種々のベース台に対応した構造とすることができるので、コネクタ本体とフローティングホルダを一体化した構造よりも汎用性がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのコネクタを例示するものであって、本発明はコネクタを以下の構造に特定しない。
【0014】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0015】
図3は、フローティング構造のコネクタを備える携帯電気機器の電源供給台29を示す。携帯電気機器30は、この電源供給台29の上に連結される。連結された携帯電気機器30は、下面に設けている連結部31を電源供給台29のコネクタ1に接続する。電源供給台29は、コネクタ1と連結部31を介して携帯電気機器30に電力を供給する。携帯電気機器30に供給される電力は、携帯電気機器30を動作させる電源電力を供給し、また携帯電気機器30に内蔵している二次電池を充電する。電源供給台29は、コネクタ1と連結部31に設けている複数の接点7を介して携帯電気機器30に接続され、携帯電気機器30から情報を授受すると共に、動作、充電のための電力を供給する。
【0016】
この図の電源供給台29は、ベース台3にフローティング機構10でコネクタ1を連結している。フローティング機構10は、コネクタ1の連結穴11に入れているゴム状弾性体の弾性リング12で、コネクタ1を移動できるようにベース台3に連結する。弾性リング12は、両端に鍔を有する筒状で、連結穴11に抜けないように挿通されている。弾性リング12に挿通される止ネジ13がコネクタ1をベース台3に連結している。
【0017】
図3のコネクタ1を図4ないし図7に示す。これ等の図に示すコネクタ1は、半田付け用の複数の接続端子6を下端に設けており、この接続端子6に連結されて携帯電気機器30に接続される接点7を嵌合連結部5に設けている。この嵌合連結部5をフローティング機構10でベース台3に連結するために、フローティングホルダ4を設けている。
【0018】
コネクタ1は、接続端子6と嵌合連結部5をコネクタ本体2に設けている。このコネクタ本体2から分離して、コネクタ本体2と別のパーツとしてフローティングホルダ4をプラスチックで成形して製作している。
【0019】
コネクタ本体2は、嵌合連結部5と連結台8をプラスチックで一体的に成形している。図のコネクタ本体2は、嵌合連結部5の周囲に密着して金属筒9を固定している。金属筒9は、嵌合連結部5を補強して、携帯電気機器30を連結する状態で、あるいは携帯電気機器30を連結しない状態において、嵌合連結部5の変形や歪を防止できる。ただし、嵌合連結部は、必ずしも金属筒で補強する必要はない。
【0020】
図のコネクタ本体2の嵌合連結部5は、平面形状を長方形とする角筒状に成形されて、内側の中空部に複数の接点7を設けている。接点7は、金属線を上下方向を向く姿勢として所定の間隔で固定している。接点7は、嵌合連結部5に連結される携帯電気機器30の連結部31の接点に接続される。接点7は、携帯電気機器30に電力を供給するための電源接点と、携帯電気機器30との間で情報を授受する通信接点とからなる。
【0021】
嵌合連結部5の接点7は、コネクタ本体2の内部で、下端に固定している接続端子6に接続している。接続端子6は、回路基板14に半田付けして接続される半田付けように端子である。長方形の嵌合連結部5は、下端の両側に、所定の間隔で複数の接続端子6を設けている。この接続端子6が回路基板14に半田付けして連結されて、コネクタ本体2は回路基板14に電気的に接続され、また物理的に連結される。
【0022】
コネクタ本体2は、下部に連結台8を設けている。連結台8は、嵌合連結部5よりも外形を大きくして、嵌合連結部5の下部に鍔状に設けられている。連結台8は、フローティングホルダ4に連結される。図3と図6に示す連結台8は、外周に突出する支持リブ15を一体的に成形して設けている。支持リブ15は、フローティングホルダ4に設けている支持部16で下から支持される。支持リブ15の下に支持部16を案内するために、支持リブ15の下方には、支持部16を案内するスペースを設けている(図3参照)。図の連結台8は、底面から上にずれた位置に支持リブ15を配置して、支持リブ15の下方にスペースを設けている。図5に示す連結台8は、四角形の短辺側に沿って支持リブ15を設けている。さらに、この支持リブ15は、四角形の短辺から長辺の端部にも設けている。図3、図5および図6に示す支持リブ15は、外周縁を上方に折曲して折曲片15Aを設けている。この支持リブ15は、図3の断面図に示すように、フローティングホルダ4に一体的に成形して設けているフック凸条17で折曲片15Aを係止して連結できる。フック凸条17は、支持リブ15の折曲片15Aを係止するために、その先端方向の先端縁に下向きの折曲片を設けている。この構造の支持リブ15は、係止構造として、フローティングホルダ4に確実に連結できる。
コネクタ本体2、フローティングホルダ4は、左右対称構造(ここでは、図3の左右方向)であるので、実施例の説明、図では一方しか開示がなくても、左右対称である他方は対称構造であり、開示が省略されている。
【0023】
フローティングホルダ4は、コネクタ本体2の連結台8を両側から挟着して支持する第1ホルダ4A及び第2ホルダ4Bを備える。第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bは、コネクタ本体2の連結台8を挟着して、係止フック18、19で互いに連結される。係止フック18、19は、プラスチック製の第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bに一体的に成形して設けられている。図のコネクタ1は、第1ホルダ4Aの係止フック18をコネクタ本体2の嵌合連結部5に引っかけて係止し、第2ホルダ4Bの係止フック19を第1ホルダ4Aに引っかけて係止している。したがって、第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bは、係止フック18、19を介して連結され、さらに係止フック18、19を介してコネクタ本体2に連結される。ただし、本発明のコネクタは、第1ホルダと第2ホルダの両方の係止フックをコネクタ本体に係止し、コネクタ本体を介して互いに連結することもできる。また、第1ホルダの係止フックを第2ホルダに、第2ホルダの係止フックをコネクタ本体又は第1ホルダに連結することもできる。係止フック18、19を介して互いに連結される第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bは、コネクタ本体2の連結台8を両側から挟着してこれを保持する状態で連結する。第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bは、長方形の嵌合連結部5を挟着して互いに連結される。長方形の嵌合連結部5は、図7において、長辺側の対向する面を第1面5Aと第3面5Cとし、短辺側の対向する面を第2面5Bと第4面5Dとしている。図のフローティングホルダ4は、長方形の長辺側の面である第1面5Aと第3面5Cを第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bで挟着する構造としている。
【0024】
図4と図5に示す第1ホルダ4Aは、コネクタ本体2を入れる凹部23を設けて、凹部23の両側に一対の係止フック18を設けている。この係止フック18は、平面形状を長方形とする嵌合連結部5の短辺である第2面5Bと第4面5Dを挟着して、先端を嵌合連結部5に係止している。係止フック18は、嵌合連結部5の第2面5Bと第4面5Dに沿って、第1面5Aから第3面5Cに向かって突出して、先端を内側の対向面に突出させて、第3面5Cを引っかけて嵌合連結部5に係止している。第1ホルダ4Aは、係止フック18の外側に、第2ホルダ4Bの係止フック19を案内するガイドスペース20を設けている。ガイドスペース20は、第2ホルダ4Bの係止フック19を係止するガイドリブ21を一体的に成形して設けている。
【0025】
第2ホルダ4Bの係止フック19は、第1ホルダ4Aのガイドスペース20に挿入される。この係止フック19は、第1ホルダ4Aのガイドスペース20に設けているガイドリブ21に係止されて、第2ホルダ4Bを第1ホルダ4Aに連結する。第2ホルダ4Bの係止フック19は、ガイドリブ21の上面に位置して、その先端をガイドリブ21の端部に係止している(図6参照)。第2ホルダ4Bの係止フック19は、先端のフック部を下方に突出させて、ガイドリブ21の端部に係止している。第2ホルダ4Bの係止フック19の幅は、ガイドスペース20の幅、すなわち、第1ホルダ4Aの係止フック18と凹部23内面との隙間にほぼ等しく、ここに挿入されて、ガイドリブ21に係止している。
【0026】
第1ホルダ4Aは、コネクタ本体2の連結台8を両側から挟着して、連結台8を支持する支持部16を一体的に成形して設けている。図のコネクタ本体2は、連結台8に支持リブ15を設けて、この支持リブ15をその下に設けている支持部16で支持している。図5のコネクタ本体2は、嵌合連結部5の第2面5Bと第4面5Dに支持リブ15を設けている。各々の支持リブ15は、第1面5Aと第3面5Cの端部に延長している。第1ホルダ4Aは、図3と図5に示すように、支持リブ15の支持部16を凹部23の両側に設けている。この支持部16は、凹部23の内面に突出して、支持リブ15の下方に配置される。第2ホルダ4Bは、図5と図8に示すように、両端部分に支持部22を設けている。この支持部22は、係止フック19の下方で、支持リブ15の下に配置している(図6参照)。また、第2ホルダ4Bは、上面に、平面視略矩形の上面部27を備え、連結されている状態で、嵌合連結部5の第3面5Cに、上面部27の先端側が当接している。
【0027】
第1ホルダ4Aは、フローティング機構10でベース台3に連結するための連結穴11を両端部に設けている。連結穴11は、弾性リング12を入れて、止ネジ13でベース台3に連結される。この構造のフローティング機構10は、弾性リング12を変形させてコネクタ1を移動できるようにベース台3に連結する。ただし、本発明は、フローティング機構を、この図に示すゴム状弾性体の弾性リングを介してコネクタをベース台に連結する構造に特定しない。フローティング機構は、図示しないが、バネを介して、あるいは空気クッションを介して、あるいはまた、遊びができる状態でコネクタをベース台に連結する構造とすることができる。また、以上の実施例のコネクタ1は、第1ホルダ4Aにフローティング構造でコネクタ1をベース台3に連結する連結穴11を設けているが、この連結穴を第2ホルダに設けることもでき、また第1ホルダと第2ホルダの両方に連結穴を設けることもできる。
【0028】
以上のコネクタ1は、以下のようにして組み立てられる。
(1) フローティングホルダ4をコネクタ本体2から分離する状態で、コネクタ本体2の接続端子6に回路基板14を半田付けして固定する。回路基板14には、フレキシブル基板25を連結するためのリード線用コネクタ24を半田付けして固定している。
(2) リード線用コネクタ24に、フレキシブル基板25の一端を連結し、フレキシブル基板25の他端をベース台3に固定しているプリント基板26に連結する。プリント基板26にもリード線用コネクタ24を半田付けして固定している。
(3) 図5の矢印で示すように、凹部23にコネクタ本体2を入れるように、第1ホルダ4Aをコネクタ本体2に連結する。この状態で、第1ホルダ4Aの係止フック18がコネクタ本体2の嵌合連結部5に係止される。また、支持部16は、コネクタ本体2の連結台8に設けている支持リブ15の下面に配置される。
(4) その後、矢印で示すように、第1ホルダ4Aの凹部23に第2ホルダ4Bを挿入する。この状態で、第2ホルダ4Bは、係止フック19の先端を、第1ホルダ4Aのガイドリブ21に係止して、第1ホルダ4Aに連結される。さらに、第2ホルダ4Bの支持部22は、連結台8の支持リブ15の下に配置されて、支持リブ15を支持する。
以上の工程で、第1ホルダ4Aと第2ホルダ4Bがコネクタ本体2に連結される。
(5) 第1ホルダ4Aの連結穴11にゴム状弾性体の弾性リング12を入れ、この弾性リング12に止ネジ13を挿通して、止ネジ13でコネクタ1をベース台3に連結する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】従来のフローティング構造のコネクタに携帯電気機器を連結する状態を示す概略図である。
【図2】従来のフローティング構造のコネクタの他の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例にかかるフローティング構造のコネクタに携帯電気機器を連結する状態を示す概略図である。
【図4】図3に示すコネクタの斜視図である。
【図5】図4に示すコネクタの分解斜視図である。
【図6】図4に示すコネクタの横断面図である。
【図7】図4に示すコネクタの平面図である。
【図8】第2ホルダの斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
1…コネクタ
2…コネクタ本体
3…ベース台
4…フローティングホルダ 4A…第1ホルダ 4B…第2ホルダ
5…嵌合連結部 5A…第1面 5B…第2面
5C…第3面 5D…第4面
6…接続端子
7…接点
8…連結台
9…金属筒
10…フローティング機構
11…連結穴
12…弾性リング
13…止ネジ
14…回路基板
15…支持リブ 15A…折曲片
16…支持部
17…フック凸条
18…係止フック
19…係止フック
20…ガイドスペース
21…ガイドリブ
22…支持部
23…凹部
24…リード線用コネクタ
25…フレキシブル基板
26…プリント基板
27…上面部
29…電源供給台
30…携帯電気機器
31…連結部
40…コネクタ本体
41…コネクタ
42…フローティング台
43…貫通孔
44…弾性リング
45…止ネジ
46…ベース台
47…フレキシブル基板
48…プリント基板
49…回路基板
51…コネクタ
52…嵌合連結部
53…フローティング台
54…回路基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部に設けている半田付け用の複数の接続端子(6)と、この接続端子(6)に連結されて携帯電気機器(30)に接続される接点(7)を設けている携帯電気機器(30)の嵌合連結部(5)と、嵌合連結部(5)をフローティング機構(10)でベース台(3)に連結するためのフローティングホルダ(4)とを備えるコネクタにおいて、
接続端子(6)と嵌合連結部(5)をコネクタ本体(2)に設けると共に、このコネクタ本体(2)から分離して、コネクタ本体(2)と別のパーツとしてフローティングホルダ(4)をプラスチックで成形して製作しており、
コネクタ本体(2)は、フローティングホルダ(4)を連結する連結台(8)を下部に設けて、フローティングホルダ(4)は、コネクタ本体(2)の連結台(8)を両側から挟着して支持する第1ホルダ(4A)及び第2ホルダ(4B)を備え、第1ホルダ(4A)と第2ホルダ(4B)は、コネクタ本体(2)の連結台(8)を挟着する状態で、直接にあるいはコネクタ本体(2)を介して互いに連結される係止フック(18)、(19)を一体的に成形して設けており、
さらに、第1ホルダ(4A)と第2ホルダ(4B)は、コネクタ本体(2)の連結台(8)を挟着して連結される状態で、コネクタ本体(2)の連結台(8)を支持する支持部(16)、(22)を一体的に成形して設けており、
コネクタ本体(2)を、フローティングホルダ(4)の第1ホルダ(4A)と第2ホルダ(4B)で挟着して、フローティングホルダ(4)をフローティング機構(10)でベース台(3)に連結するようにしてなることを特徴とするフローティング構造のコネクタ。
【請求項2】
フローティングホルダ(4)の第1ホルダ(4A)と第2ホルダ(4B)のいずれか又は両方に、フローティング構造でベース台(3)に連結する連結穴(11)を設けている請求項1に記載されるフローティング構造のコネクタ。
【請求項3】
接続端子(6)が、回路基板(14)に半田付けして連結する端子である請求項1に記載されるフローティング構造のコネクタ。
【請求項4】
コネクタ本体(2)の嵌合連結部(5)の外形が平面形状を長方形とする四角柱状で、第1ホルダ(4A)の係止フック(18)が長方形の短辺を両側で挟着して、嵌合連結部(5)を係止する請求項1に記載されるフローティング構造のコネクタ。
【請求項5】
第2ホルダ(4B)の係止フック(19)が、第1ホルダ(4A)に係止されて、第2ホルダ(4B)を第1ホルダ(4A)に連結する請求項1に記載されるフローティング構造のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−54105(P2006−54105A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−234763(P2004−234763)
【出願日】平成16年8月11日(2004.8.11)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】