説明

フード構造

【課題】フードが衝突体に与える衝撃を低減させる。
【解決手段】フード10では、インナパネル16の曲がり部24部分にスリット28が形成されて、インナパネル16の剛性が曲がり部24部分において低下されている。このため、フード10の外周部に上側から衝突体が衝突した際に、アウタパネル14の挟持部20にアウタパネル14中央側への引っ張り力が作用しても、インナパネル16が曲がり部24部分においてスリット28によって中央側へ容易に変形されて、挟持部20のインナパネル16に対するアウタパネル14中央側への移動量が増大される。これにより、アウタパネル14がインナパネル16の凹部26内に充分に変形移動でき、フード10が衝突体に与える衝撃を低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フードの外周端部においてアウタパネルとインナパネルとが結合されたフード構造に関する。
【背景技術】
【0002】
フード構造としては、アウタパネルの周辺部の接合部とインナパネルの周辺部の接合部とが接合されると共に、インナパネルの接合部にスリットが設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、このようなフード構造では、フードに衝突体が衝突した際に、フードの外周部においてアウタパネルのインナパネルに対する移動量を増大させることで、衝突体に与える衝撃を低減させることができる。
【特許文献1】特開昭61−238576号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記事実を考慮し、フードに衝突体が衝突した際に衝突体に与える衝撃を低減できるフード構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載のフード構造は、車両のフードの表側に設けられたアウタパネルと、前記フードの裏側に設けられたインナパネルと、前記アウタパネルの外周端部に設けられた挟持部と、前記インナパネルの外周端部に設けられ、前記挟持部に挟持されることで前記アウタパネルと前記インナパネルとが結合された被挟持部と、前記フードの外周部における角部以外の部位に設けられ、前記フードに衝突体が衝突した際に前記フードの外周部において前記アウタパネルの前記インナパネルに対する移動量を増大させる増大手段と、を備えている。
【0006】
請求項2に記載のフード構造は、請求項1に記載のフード構造において、前記増大手段は、前記フードの外周に沿って間隔をあけて配置された、ことを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載のフード構造は、請求項1又は請求項2に記載のフード構造において、前記増大手段は、前記アウタパネル及びインナパネルの少なくとも一方の剛性を低下させる剛性低下部を有する、ことを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載のフード構造は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフード構造において、前記増大手段は、前記アウタパネルと前記インナパネルとの結合強度を低下させる強度低下部を有する、ことを特徴としている。
【0009】
請求項5に記載のフード構造は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のフード構造において、前記増大手段は、前記フードに衝突体が衝突した際に前記被挟持部の前記挟持部内への進入を許可する、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載のフード構造では、フードの表側にアウタパネルが設けられると共に、フードの裏側にインナパネルが設けられており、アウタパネルの外周端部に設けられた挟持部がインナパネルの外周端部に設けられた被挟持部を挟持することで、アウタパネルとインナパネルとが結合されている。
【0011】
ここで、フードの外周部における角部以外の部位に設けられた増大手段が、フードに衝突体が衝突した際に、フードの外周部においてアウタパネルのインナパネルに対する移動量を増大させる。このため、衝突体に与える衝撃を低減させることができる。
【0012】
請求項2に記載のフード構造では、増大手段がフードの外周に沿って間隔をあけて配置されている。このため、フードの剛性低下を適切に抑制することができる。
【0013】
請求項3に記載のフード構造では、増大手段が、アウタパネル及びインナパネルの少なくとも一方の剛性を低下させる剛性低下部を有している。このため、フードに衝突体が衝突した際に、アウタパネル及びインナパネルの少なくとも一方が剛性低下部によって変形し易くなることで、フードの外周部においてアウタパネルのインナパネルに対する移動量を増大させることができる。
【0014】
請求項4に記載のフード構造では、増大手段が、アウタパネルとインナパネルとの結合強度を低下させる強度低下部を有している。このため、フードに衝突体が衝突した際に、アウタパネルが強度低下部によって移動し易くなることで、フードの外周部においてアウタパネルのインナパネルに対する移動量を増大させることができる。
【0015】
請求項5に記載のフード構造では、フードに衝突体が衝突した際に、増大手段が被挟持部の挟持部内への進入を許可する。このため、フードの外周部においてアウタパネルのインナパネルに対する移動量を増大させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[第1の実施の形態]
図1には、本発明のフード構造が適用されて構成された第1の実施の形態に係る車両のフード10(ボンネット)が車両左方から見た断面図(図2の1−1線断面図)にて示されている。さらに、図2には、フード10が車両下方から見た裏面図にて示されており、図3には、フード10の車両後側の外周部が車両下方から見た裏面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車両左方を矢印LHで示し、上方を矢印UPで示す。
【0017】
本実施の形態に係るフード10は、平面視略矩形状にされており、フード10は、閉じられて、車両前部のエンジンルーム12(エンジンコンパートメント)を上側から閉じている。
【0018】
フード10には、表側(上側)の略矩形板状のアウタパネル14と、裏側(下側)の略矩形板状のインナパネル16と、が設けられており、フード10の4つの角部10Aを除く外周端部に、ヘミング部18(かしめ部)が形成されることで、アウタパネル14とインナパネル16とが結合されている。
【0019】
アウタパネル14の外周端部には、ヘミング部18形成位置において、断面U字状の挟持部20が形成されており、挟持部20は、アウタパネル14の外周縁に形成された折曲部20Aが裏側(下側)へ折り曲げられて形成されている。
【0020】
インナパネル16の外周端部には、平板状の被挟持部22が形成されており、被挟持部22がアウタパネル14の挟持部20に挟持されることで、アウタパネル14とインナパネル16とが挟持部20と被挟持部22とにおいてかしめられて結合されている。挟持部20と被挟持部22との間には、ガラス製等の微小粒状のビーズ(図示省略)が所定量挟持されており、ビーズが挟持部20と被挟持部22との間の摩擦力を増大させることで、挟持部20と被挟持部22との結合力が高められている。さらに、アウタパネル14の折曲部20Aの先端部分(アウタパネル14中央側部分)とインナパネル16の被挟持部22との間は、接着剤(図示省略)が塗布されて、接着されている。
【0021】
インナパネル16には、主に外周部において、凹凸が形成されており、これにより、インナパネル16の断面係数が大きくされている。このため、アウタパネル14とインナパネル16とのヘミング部18における結合による他、インナパネル16の凹凸によって、フード10の剛性が確保されている。
【0022】
インナパネル16には、被挟持部22より中央側において、曲がり部24が形成されており、インナパネル16が曲がり部24において曲がった形状にされることで、インナパネル16が曲がり部24より中央側部分において、アウタパネル14から下側へ離間されている。
【0023】
インナパネル16には、曲がり部24より中央側において、断面略逆台形状の凹部26が形成されており、インナパネル16が凹部26において下側へ凹んだ形状にされることで、インナパネル16が凹部26においてアウタパネル14との間の空間を大きくされている。
【0024】
インナパネル16には、曲がり部24部分において、増大手段の剛性低下部としての矩形状のスリット28が複数貫通形成されており、複数のスリット28は、それぞれ曲がり部24に沿って配置されると共に、フード10の外周(インナパネル16の外周)に沿って等間隔に配置されている。これにより、インナパネル16の剛性が曲がり部24部分(被挟持部22近傍)において低下されている。
【0025】
また、フード10裏面(下面)の車両後側の外周部は、車幅方向両端部において、フードヒンジ(図示省略)を介して車体側に支持されており、フード10は、フードヒンジによって車体側に対し回動可能にされて、開閉可能にされている。フード10の車幅方向両側の外周部の下方には、フードダンパ(図示省略)が配置されており、フードダンパは、フード10と車体側との間に架け渡されることで、フード10が開けられた際に自重によって閉じられることを防止する。
【0026】
さらに、フード10の車幅方向両側の外周部の下方には、車体側のサスペンションタワー(図示省略)が配置されており、サスペンションタワーは、車両の前輪のサスペンションを支持している。フード10の車両後側の外周部の下方には、車体側のカウル(図示省略)が配置されており、カウルは、フード10の車両後側の外周部の下方における車体を覆っている。
【0027】
このように、フード10の外周部の下方には、フードヒンジ、フードダンパ、サスペンションタワー(サスペンション)及びカウル等が存在しており、フード10の外周部の下方には、充分な空間(隙)が確保されていない。
【0028】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0029】
以上の構成のフード10では、例えば図4に示す如く車両後側の外周部に上側から衝突体30(例えば歩行者の頭部)が衝突した際に、アウタパネル14がインナパネル16に対して下側へ変形移動して、アウタパネル14の車両後側の挟持部20にアウタパネル14中央側(車両前側)への引っ張り力が作用する。
【0030】
ここで、インナパネル16の曲がり部24部分に、複数のスリット28が形成されており、インナパネル16の剛性が曲がり部24部分において低下されて、インナパネル16が曲がり部24部分において変形し易くされている。
【0031】
このため、フード10の車両後側の外周部に上側から衝突体30が衝突した際に、アウタパネル14の車両後側の挟持部20にアウタパネル14中央側への引っ張り力が作用しても、インナパネル16が車両後側の曲がり部24部分において複数のスリット28によって中央側(車両前側)へ容易に変形されて、車両後側の挟持部20のインナパネル16に対するアウタパネル14中央側への移動量が増大される。
【0032】
これにより、フード10(インナパネル16)が下側の車体に当接しなくても、アウタパネル14がインナパネル16の凹部26内に充分に変形移動できて、フード10が衝突体30の衝突荷重を充分に吸収することができる。したがって、本実施の形態の如くフード10の外周部の下方に充分な空間(隙)が確保されていなくても、図5に示す如く、インナパネル16に複数のスリット28が形成されない場合(1点鎖線B参照)に比し、フード10への衝突体30の衝突後半において、フード10が衝突体30に与える衝撃を低減させることができる(実線A参照)。
【0033】
また、複数のスリット28がフード10の外周に沿って間隔をあけて配置されている。このため、フード10の剛性低下を適切に抑制することができる。
【0034】
なお、本実施の形態では、インナパネル16にスリット28(剛性低下部)を形成した構成としたが、アウタパネル14及びインナパネル16の少なくとも一方にスリット28(剛性低下部)を形成した構成であればよい。
【0035】
さらに、本実施の形態では、剛性低下部としてスリット28を形成した構成としたが、剛性低下部として凹状のノッチを形成した構成としてもよい。
【0036】
[第2の実施の形態]
図6には、本発明のフード構造が適用されて構成された第2の実施の形態に係る車両のフード50(ボンネット)の車両後側の外周部が車両下方から見た裏面図にて示されている。さらに、図7の(A)及び(B)には、フード50の車両後側の外周部が車両左方から見た断面図にて示されており、図7(A)は、図6のA−A線断面図を示し、図7(B)は、図6のB−B線断面図を示している。
【0037】
本実施の形態に係るフード50は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0038】
本実施の形態に係るフード50では、インナパネル16に、上記第1の実施の形態における複数のスリット28が形成されていない。
【0039】
インナパネル16の被挟持部22には、増大手段の剛性低下部及び強度低下部としての台形状の切欠部52が複数貫通形成されており、複数の切欠部52は、フード50の外周(インナパネル16の外周)に沿って等間隔に配置されると共に、それぞれインナパネル16の外周外側へ開放されている。これにより、インナパネル16の剛性が被挟持部22部分において低下されてインナパネル16が被挟持部22部分において変形し易くされると共に、被挟持部22が切欠部52部分においてアウタパネル14の挟持部20に挟持されずに挟持部20と被挟持部22との結合強度が低下されて挟持部20が被挟持部22に対し切欠部52部分において移動し易くされている。
【0040】
このため、例えばフード50の車両後側の外周部に上側から衝突体30が衝突した際に、アウタパネル14の車両後側の挟持部20にアウタパネル14中央側(車両前側)への引っ張り力が作用しても、インナパネル16が車両後側の被挟持部22部分において複数の切欠部52によって中央側(車両前側)へ容易に変形されたり、車両後側の挟持部20が被挟持部22に対し切欠部52部分においてアウタパネル14中央側へ容易に移動されて、車両後側の挟持部20のインナパネル16に対するアウタパネル14中央側への移動量が増大される。
【0041】
これにより、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0042】
[第3の実施の形態]
図8には、本発明のフード構造が適用されて構成された第3の実施の形態に係る車両のフード60(ボンネット)の車両後側の外周部が車両下方から見た裏面図にて示されている。さらに、図9の(A)及び(B)には、フード60の車両後側の外周部が車両左方から見た断面図にて示されており、図9(A)は、図8のA−A線断面図を示し、図8(B)は、図6のB−B線断面図を示している。
【0043】
本実施の形態に係るフード60は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0044】
本実施の形態に係るフード60では、インナパネル16に、上記第1の実施の形態における複数のスリット28が形成されていない。
【0045】
アウタパネル14の挟持部20の折曲部20Aには、増大手段の剛性低下部及び強度低下部としての台形状の切欠部62が複数貫通形成されており、複数の切欠部62は、フード60の外周(アウタパネル14の外周)に沿って等間隔に配置されると共に、それぞれアウタパネル14の中央側へ開放されている。これにより、アウタパネル14の剛性が挟持部20部分において低下されてアウタパネル14が挟持部20部分において変形し易くされると共に、挟持部20が切欠部62部分においてインナパネル16の被挟持部22を挟持せずに挟持部20と被挟持部22との結合強度が低下されて挟持部20が被挟持部22に対し切欠部62部分において移動し易くされている。
【0046】
このため、例えばフード60の車両後側の外周部に上側から衝突体30が衝突した際に、アウタパネル14の車両後側の挟持部20にアウタパネル14中央側(車両前側)への引っ張り力が作用しても、アウタパネル14が車両後側の挟持部20部分において複数の切欠部62によって容易に変形されたり、車両後側の挟持部20が被挟持部22に対し切欠部62部分においてアウタパネル14中央側へ容易に移動されて、車両後側の挟持部20のインナパネル16に対するアウタパネル14中央側への移動量が増大される。
【0047】
これにより、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0048】
[第4の実施の形態]
図10(A)には、本発明のフード構造が適用されて構成された第4の実施の形態に係る車両のフード70(ボンネット)の車両後側の外周部が車両左方から見た断面図にて示されている。
【0049】
本実施の形態に係るフード70は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0050】
本実施の形態に係るフード70では、インナパネル16に、上記第1の実施の形態における複数のスリット28が形成されていない。
【0051】
インナパネル16の被挟持部22は、増大手段の強度低下部として、上記第1の実施の形態に比し幅が短くされており、被挟持部22がアウタパネル14の挟持部20に挟持される幅が短くされると共に、挟持部20が被挟持部22を挟持しない幅が長くされている。これにより、挟持部20と被挟持部22との結合強度が低下されて、挟持部20が被挟持部22に対し移動し易くされている。
【0052】
このため、例えば図10(B)に示す如くフード70の車両後側の外周部に上側から衝突体30が衝突した際に、アウタパネル14の車両後側の挟持部20にアウタパネル14中央側(車両前側)への引っ張り力が作用しても、車両後側の挟持部20とインナパネル16の被挟持部22との結合が容易に解除されて、車両後側の挟持部20内へのインナパネル16の被挟持部22及び曲がり部24の進入が許可されることで、車両後側の挟持部20のインナパネル16に対するアウタパネル14中央側への移動量が増大される。
【0053】
これにより、本実施の形態でも、複数のスリット28をフード10の外周に沿って間隔をあけて配置したことによる効果を除き、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0054】
なお、本実施の形態において、増大手段の強度低下部として、挟持部20と被挟持部22との間に挟持されるビーズの量を少なくした構成や、挟持部20と被挟持部22との間にビーズを挟持しない構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるフードを示す車両左方から見た断面図(図2の1−1線断面図)である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるフードを示す車両下方から見た裏面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるフードの車両後側の外周部を示す車両下方から見た裏面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるフードへの衝突体衝突時を示す車両左方から見た断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるフードへの衝突体衝突時のフードの変形ストロークとフードが衝突体に与える衝撃との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるフードの車両後側の外周部を示す車両下方から見た裏面図である。
【図7】(A)及び(B)は、本発明の第2の実施の形態におけるフードの車両後側の外周部を示す車両左方から見た断面図であり、(A)は、図6のA−A線断面図であり、(B)は、図6のB−B線断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態におけるフードの車両後側の外周部を示す車両下方から見た裏面図である。
【図9】(A)及び(B)は、本発明の第3の実施の形態におけるフードの車両後側の外周部を示す車両左方から見た断面図であり、(A)は、図8のA−A線断面図であり、(B)は、図8のB−B線断面図である。
【図10】(A)及び(B)は、本発明の第4の実施の形態におけるフードの車両後側の外周部を示す車両左方から見た断面図であり、(A)は、通常時を示す図であり、(B)は、フードへの衝突体衝突時を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
10 フード
14 アウタパネル
16 インナパネル
20 挟持部
22 被挟持部
28 スリット(増大手段、剛性低下部)
30 衝突体
50 フード
52 切欠部(増大手段、剛性低下部、強度低下部)
60 フード
62 切欠部(増大手段、剛性低下部、強度低下部)
70 フード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフードの表側に設けられたアウタパネルと、
前記フードの裏側に設けられたインナパネルと、
前記アウタパネルの外周端部に設けられた挟持部と、
前記インナパネルの外周端部に設けられ、前記挟持部に挟持されることで前記アウタパネルと前記インナパネルとが結合された被挟持部と、
前記フードの外周部における角部以外の部位に設けられ、前記フードに衝突体が衝突した際に前記フードの外周部において前記アウタパネルの前記インナパネルに対する移動量を増大させる増大手段と、
を備えたフード構造。
【請求項2】
前記増大手段は、前記フードの外周に沿って間隔をあけて配置された、ことを特徴とする請求項1記載のフード構造。
【請求項3】
前記増大手段は、前記アウタパネル及びインナパネルの少なくとも一方の剛性を低下させる剛性低下部を有する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のフード構造。
【請求項4】
前記増大手段は、前記アウタパネルと前記インナパネルとの結合強度を低下させる強度低下部を有する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載のフード構造。
【請求項5】
前記増大手段は、前記フードに衝突体が衝突した際に前記被挟持部の前記挟持部内への進入を許可する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載のフード構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−308111(P2007−308111A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−141940(P2006−141940)
【出願日】平成18年5月22日(2006.5.22)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】