説明

ブラシレスモータ

【課題】自動取り付けラインに対応可能となる組み付け性容易なブラシレスモータを提供すること。
【解決手段】コネクタホルダ22と、レゾルバステータが固定されたカバープレート21と組み合わせてホルダ20とし、そのホルダ20をエンドプレート12に取着するようにした。一体型となったホルダ20により、自動取り付けラインを用いて取り付けが行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシレスモータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、EPS(電力パワーステアリング:Electric Power Steering)装置用モータとして、主にブラシレスモータが利用されている。ブラシレスモータには、ロータの回転を制御するために、該ロータの回転角を検出する回転角センサとしてのレゾルバが設けられている。例えば、特許文献1には、レゾルバがモータケース内に組み込まれたブラシレスモータが開示されている。
【0003】
レゾルバは、レゾルバロータとレゾルバステータとの相対回転に基づいて、ロータの回転角を検出するものである。従って、組み付け工程において、レゾルバロータとレゾルバステータとを周方向に位置合わせする必要がある。しかし、上記特許文献1のブラシレスモータは、レゾルバがモータケース内に組み付けられているため、調整が困難である。
【0004】
組み付けを容易にしたものとして、例えば特許文献2には、レゾルバステータがモータの外側に配置されたブラシレスモータが開示されている。このブラシレスモータは、例えば以下の工程により組み立てられている。
【0005】
組み立て方法の一例として、次の手順が挙げられる。
まず、レゾルバステータをモータのレゾルバ保持部に仮固定する。次に、既に組み付けてあるレゾルバロータとレゾルバステータの角度を0度の位置にあわせるために、レゾルバステータを回転方向に角度調整する。そして、レゾルバステータをねじなどで固定する。このようにして、モータのレゾルバ保持部に一つ一つ手作業でレゾルバを取り付ける必要がある。
【特許文献1】特開2003−32989号公報
【特許文献2】特開2003−88081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、レゾルバは、検出信号を出力するためにレゾルバステータにはワイヤリードが接続され、そのワイヤリードの先端にはECU等との接続を容易にするためにコネクタが設けられている。そして、上記組立工程において、レゾルバステータとコネクタとをそれぞれ保持して組み付ける必要がある。このため、レゾルバステータをハウジングに固定するために手間がかかり、作業者の負担となっていた。さらに、レゾルバステータとコネクタとを組み付ける際も、可撓性を有すワイヤリードで接続するものであっても一体的でないために、自動組み付けラインに対応することもできなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け性容易なブラシレスモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転軸とともに一体回転するセンサロータと、該センサロータの外側に配置されるセンサステータと、モータケース本体の開口部を閉塞し、前記センサステータを収容する収容部が凹設されたエンドプレートと、前記センサステータのコイルに基端が接続され、可撓性を有する導電体と、前記収容部を覆うように前記エンドプレートに固定され、前記センサステータが固定されるとともに前記導電体の先端が固定され、さらに前記導電体の先端に対する前記センサステータの相対回動を可能とする回動機構を有するホルダと、を備え、モータケース本体に導電体の先端を固定した後にホルダをモータの周方向に回動させ、ホルダに固定されたセンサステータの周方向の位置を調整するようにした。
【0009】
この発明では、一体型となったホルダにより、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なブラシレスモータを提供することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、前記回動機構は、前記導電体の先端を固定した第1の部材を、前記センサステータが固定された第2の部材に組み付けるスナップフィット係合構造であり、該スナップフィット係合構造は、前記第1の部材と前記第2の部材との組付けを解除することが可能であるとともに、前記回転軸を中心として前記第2の部材の回動を可能とするように構成されている。この発明では、スナップフィット係合構造を解除することにより、容易に第2の部材を回動することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のブラシレスモータにおいて、前記第1の部材には、該部材を前記エンドプレートに固定する固定用スナップフィットが形成されてなる。この発明では、2段階に分けて取り付けを行なう。このため、段階的に操作を行い、組み付け状態を確認することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載のブラシレスモータにおいて、前記ホルダには、周方向に沿って湾曲形成された係止孔と、該係止孔に対して周方向に遊嵌されるフック部とからなるスナップフィット係合構造を有し、円環状のカバーと、前記導電体の先端が固定されたコネクタホルダと、を備えモータの周方向に相対回動を可能とする前記機構は前記カバーと前記コネクタホルダとを脱着可能に連結するスナップフィット係合構造である。この発明では、一度嵌合したホルダのカバー部分を回動することでセンサの位置合わせを行なうことができるため、ロボットアームで一度取り付けただけでセンサの位置合わせ作業に入ることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、導電体の先端をコネクタに接続したものである。これにより、センサを容易に接続することができるようになる。
【0014】
請求項6に記載の発明は、回転軸とともに一体回転するセンサロータと、該センサロータの前記回転軸の径方向に対向して配置される環状のセンサステータと、該センサステータを固定するモータ静止部と、前記センサステータのコイルに基端が接続されてなる、可撓性を有する導電体と、前記センサステータが固定されるとともに前記導電体の先端が固定されてなり、さらに前記導電体の先端が前記モータ静止部に固定された際に前記導電体の先端に対する前記センサステータの相対回動を可能とする回動機構を有するホルダと、を備え、前記導電体の先端を前記モータ静止部に固定させた後に必要に応じ前記ホルダを前記回転軸の周方向に回動させ、その後前記ホルダを前記モータ静止部に固定することにより、前記ホルダに固定された前記センサステータの周方向の位置を調整する構成とした。
【0015】
この発明では、一体型となったホルダにより、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なブラシレスモータを提供することができる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のブラシレスモータにおいて、前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、第1の部材は前記導電体の先端を固定し、第2の部材は前記センサステータを固定し、第1の部材は第2の部材に第2の部材が前記回転軸を中心として回動可能なように係合されている。このように可撓性を有することで、長さ調整可能な導電体とセンサステータを一体化してこれらの組付けを容易とし、一体のまま両者が相対回転可能よりセンサステータの位置調整ができる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のブラシレスモータにおいて、前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、第1の部材は前記導電体の先端を固定し、第2の部材は前記センサステータを固定し、第1の部材は第2の部材に第2の部材が前記回転軸の軸方向に着脱可能に係合されている。このように可撓性を有することで、長さ調整可能な導電体とセンサステータを一体化してこれらの組付けを容易とし、第1部材を軸方向に分離することのみで両者が相対回転可能となってセンサステータの位置調整ができる。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項6乃至8の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、スナップフィット係合により前記ホルダを前記モータ静止部に固定するとともに、当該スナップフィット係合を解除するための解除手段を備える。この構成により、スナップフィットを必要に応じて解除することができる。
【0019】
請求項10に記載の発明は、請求項9記載のブラシレスモータにおいて、前記解除手段は、解除工具をホルダの取付け方向から挿入することのみにより解除するものである。これにより、ホルダの取付け方向のみにより干渉物もなく容易に解除できる。また、ホルダの解除状態を認識しつつ損傷させることなく解除できる。
【0020】
請求項11に記載の発明は、請求項6乃至10の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、前記静止部はモータケース本体の開口部を閉塞するエンドプレートであって、該エンドプレートは回転軸に内輪を隙間なく固定されたその軸受けの外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部が形成されるとともに、当該軸受け収容凹部と同軸加工された前記センサステータの外周を収容するセンサ収容凹部が形成されている。この構成により、回転軸とセンサステータが同心上に配置され、良好に回転を検知することができる。
【0021】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11の何れか一項に記載のブラシレスモータは、パワーステアリング装置に用いられる。このブラシレスモータを用いることで、コスト低減及び、請求項11においては騒音小ならびに操舵性が良好なパワーステアリング装置を支援することができる。
【0022】
請求項13に記載の発明は、請求項1及び6の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、前記回動機構は、前記導電体の先端をコネクタに固定し、該コネクタを前記ホルダに着脱可能とする係合構造を備えるとともに、前記ホルダから離脱させた前記コネクタを前記モータケース本体に固定する構造を備え、前記コネクタを前記モータケース本体に固定した後に、前記ホルダをモータの周方向に回動させ、前記ホルダに固定された前記センサステータの周方向の位置を調整する。この発明では、導電体の先端を固定するコネクタをホルダに固定することにより、該ホルダに固定されたセンサステータと一体とした状態で、モータケース本体に組込むことができ、自動組付けラインに適用可能となる。また、前記コネクタはホルダから離脱され、モータケース本体に固定されることで、可撓性を有す前記導電体で連結されるセンサステータは周方向に相対回動可能となり、その周方向の位置を調整することができる。これより、ホルダは、センサステータを保持する部品とコネクタを保持する部品の2部品とする必要がなく、1部品とすることができ、所要コストを低減できる。
【0023】
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、前記センサロータ及び前記センサステータはセンサを構成し、前記センサはレゾルバである。このため、レゾルバステータを容易に組付けることができるとともに、位置調整も容易となる。
【発明の効果】
【0024】
従って、上記記載の発明によれば、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け性容易なブラシレスモータを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータ1のモータケース10は、有底筒状に形成されたモータケース本体11と、該モータケース本体11の開口部を閉塞するエンドプレート12とからなる。モータケース本体11の内周面にはステータ2が固定されている。ステータ2は、複数のティース3を有し、該ティース3にはモータコイル4が巻回されている。ステータ2の内側には、ロータ5が配設されている。ロータ5は、回転軸6有し、該回転軸6は、モータケース本体11の底部及びエンドプレート12に設けられた軸受け13,14により回転可能に軸支されている。尚、請求項に記載したモータ静止部とは、モータケース10ならびにステータ2などであって回転部たるロータ5を除く部分をいう。
【0026】
エンドプレート12には給電部7が設けられ、該給電部7を介してステータ2のモータコイル4に3相(U,V,W)の駆動電力が供給される。この駆動電力により回転磁界が発生され、この回転磁界によってロータ5が回転する。
【0027】
エンドプレート12には、外側面からモータケース10の内側に向かってセンサ収容部としての収容凹部12aが凹設され、該収容凹部12aにセンサとしてのレゾルバ8のレゾルバステータ8bが配置されている。該レゾルバステータ8bの内径側には、回転軸6に固定されたセンサロータとしてのレゾルバロータ8aが配置されている。レゾルバロータ8aは回転軸6とともに一体回転する。
【0028】
図2に示すように、エンドプレート12の収容凹部12aは、ホルダ20により覆われている。このホルダ20は、円環状に形成され回転軸6が貫通される第2部材としてのカバープレート21が設けられ、このカバープレート21には第1部材としてのコネクタホルダ22が連結されている。図3に示すように、カバープレート21にはレゾルバステータ8bが固定されており、カバープレート21をエンドプレート12(図2等参照)に取着することにより、該エンドプレート12に固定されたレゾルバステータ8bがレゾルバロータ8aの径方向外側に配置される(図1参照)。
【0029】
また、エンドプレート12は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部12dと同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部12eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。
【0030】
図3に示すように、レゾルバステータ8bのコイル(図示略)には、可撓性を有する導電体としての配線31の第1端が接続され、配線31は固定片32a,32bによってコネクタホルダ22に固定されている。更に、配線31の第2端はコネクタ30の端子(図示略)に接続され、該コネクタ30はコネクタホルダ22に固定されている。
【0031】
円環状に形成されたカバープレート21には、該カバープレート21をエンドプレート12に固定するための複数(本実施形態では2つ)の取付孔21bが形成されている。各取付孔21bには図1に示すネジ60a,60bがそれぞれ挿通され、該ネジ60a,60bをエンドプレート12に形成されたネジ孔12c(図2参照)に螺入することにより、カバープレート21がエンドプレート12に固定されている。
【0032】
各取付孔21bは、周方向に沿って延びる長孔状に形成されており、カバープレート21を固定するネジ60a,60bを緩めることにより該カバープレート21を周方向に回動させることができる。これにより、カバープレート21に固定されたレゾルバステータ8bの周方向の位置を調整することができる。
【0033】
ホルダ20を構成するカバープレート21とコネクタホルダ22は、回動機構としてのスナップフィット係合構造により連結されている。このスナップフィット係合構造は、図4に示すように、カバープレート21に形成された係合孔21aと、コネクタホルダ22に形成されたフック部22aとから構成されている。係合孔21aは、モータの径方向と直交する方向に沿って延びる長方形状に形成されるとともに、周方向の開口端を更に周方向に沿って切り欠いて案内係合部を形成することにより、全体的には十字状に形成されている。フック部22aは、カバープレート21の回動方向、つまり周方向に沿って配置された2つの係止片41,42を備えている。
【0034】
図5(a)に示すように、係止片41は、基端側がモータの内側(図において左側)に突出し、先端がカバープレート21側(図において右側)に突出する、J字状に形成されている。係止片42は、係止片41と対称に形成されている。また、一対の係止片41,42の先端は、外側(反対向面側)に向かって膨出されて爪部が形成され、その爪部の非挿入側(図において左側)は斜面41aとなっている。尚、図には表していないが、係止片42も係止片41と同様に形成されている。
【0035】
係止片41,42は、係合孔21aに挿入され、その挿入時に係合孔21aの案内係合部51と当接して両係止片41,42が互いに近づく方向に向かって撓まされ、差込み完了と共に自己復帰力によって、結合状態を保持する。係合孔21aの案内係合部51は、カバープレート21の表裏方向に斜面51a,51bが形成されている。これら斜面51a,51bは、係止片41,42の差し込みと抜き外しを容易にするために形成されている。カバープレート21とコネクタホルダ22とがスナップフィット係合構造によって係合状態にあるとき、カバープレート21とコネクタホルダ22とが離間する方向に力を加えると、カバープレート21とコネクタホルダ22の相対的な移動によって、係止片41,42が斜面51bに当接する。そして両係止片41,42が互いに近づく方向に向かって撓まされ、係止片41,42が係合孔21aから抜ける。つまり、カバープレート21とコネクタホルダ22との係合状態が解除される。
【0036】
また、コネクタホルダ22には、係合孔21aに挿入される一対の規制片43,44が形成されている。更に、コネクタホルダ22には、カバープレート21の周面21cに沿って湾曲する突起45が形成されている。規制片43,44は係合孔21aの径方向内面と当接し、突起45は周面21cと当接することで、係合状態においてカバープレート21とコネクタホルダ22との径方向の相対移動を規制する。
【0037】
コネクタホルダ22は、スナップフィット係合構造によってエンドプレート12に固定される。このスナップフィット係合構造は、図2に示すように、コネクタホルダ22に形成されたフック部22bと、エンドプレート12の収容凹部12a内面に形成された被係止片12bとにより構成されている。このスナップフィット係合構造を、図5(b)に従って詳述する。
【0038】
図5(b)に示すように、フック部22bは、コネクタホルダ22に上下に沿って配設され、互いに対向する2つの係止片33,34により構成されている。それら係止片33,34の先端にはそれぞれ2個のかぎ爪33a,33b,34a,34bが形成されている。詳述すると、上の係止片33にはレゾルバステータ8bに向くかぎ爪33a,33bが、また下の係止片34にはコネクタ30方向に向いたかぎ爪34a,34bが設けられている。これらの爪及び突起は一度嵌めこむと外れないように、差込側は傾斜をつけて、反差込側は平らに形成されている。被係止片12bには、左右一対の被係止片から構成され、両被係止片には係止片33のかぎ爪33a,33b,34a,34bと係合する被案内係合部55a,55bが形成されている。両被係合片の間には、係止片33,34の内面に突出して形成される解除手段としての突起33c,34cが挿入される。尚、突起33c、34cは、コネクタホルダ22がエンドプレート12に上記スナップフィット係合した後に、事情によって、この係合を解除するために形成されたものである。すなわち、コネクタホルダ22に形成された解除手段としての貫通孔22cから平板状の治具をコネクタホルダ22の挿入方向(軸方向)からのみ挿入し前記突起33c、34cに押し当てることにより、係止片33、34を開き上記スナップフィット係合を解除することになる。
【0039】
上記のように構成されたブラシレスモータの組立を説明する。
先ず、予めカバープレート21及びコネクタホルダ22をスナップフィット係合構造で係合状態とし、ホルダ20としてマシンアームなどで自動取り付けを行なう。モータケース10側にホルダ20を装着するときは、カバープレート21がブラシレスモータ1のモータ出力側を覆うように嵌めこまれ、図6に示すように、ネジ60a,60bを取付孔21bに挿通してエンドプレート12のネジ孔12cに螺入する。
【0040】
次に、カバープレート21を軸方向に更に押し込むことで、カバープレート21とコネクタホルダ22とを連結するスナップフィット係合が外れるとともに、コネクタホルダ22がエンドプレート12とのスナップフィット係合構造によりエンドプレート12に固定される。その後、カバープレート21を回動させてレゾルバロータ8aとレゾルバステータ8bの角度調整を作業者が行ない、ネジ60a,60bを締め込み、カバープレート21をエンドプレート12に固定する。
【0041】
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)コネクタホルダ22と、レゾルバステータ8bが固定されたカバープレート21と組み合わせてホルダ20とし、そのホルダ20をエンドプレート12に取着するようにした。この構成によれば、一体型となったホルダにより、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なブラシレスモータを提供することができる。
【0042】
(2)モータの周方向に相対回動を可能とするホルダの機構は、スナップフィット係合手段であり、先端をホルダから分離し、エンドプレートに固定したのちにカバーを回動させる。この構成によれば、スナップフィットを用いることで、マニュピレータなどが搭載された自動取り付けラインでの取り付けが可能とすることができる。
【0043】
(3)ホルダには、仮止め用スナップフィットと本止め用のスナップフィットとを別々に有し、仮止め用スナップフィットを取り外すことによりホルダを回動可能とする。この構成によれば、2段階に分けて取り付けを行なう。このため、段階的に操作を行い、組み付け状態を確認することができる。
【0044】
(4)スナップフィット係合によりコネクタホルダ22をエンドプレート12に固定するとともに、スナップフィット係合を解除するための解除手段を備える。この解除手段は、解除工具をコネクタホルダ22の取付け方向から挿入することのみにより解除するものである。これにより、コネクタホルダ22の取付け方向のみにより干渉物もなく容易に解除できる。また、コネクタホルダ22の解除状態を認識しつつ損傷させることなく解除できる。
【0045】
(5)エンドプレート12は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部12dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部12dと同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部12eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。この構成により、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置され、良好に回転を検知することができる。
【0046】
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。
尚、本実施形態において第1の実施形態と同じ部材については符号を付して説明を省略する。
【0047】
図7に示すように、ブラシレスモータ1aのエンドプレート72にはセンサ収容凹部としての収容凹部72a及びレゾルバ収容凹部72eが凹設され、該収容凹部72aはホルダ80により覆われる。
【0048】
ホルダ80には、円環状に形成されモータの回転軸6が挿通されるカバープレート81が設けられ、そのカバープレート81にはコネクタホルダ82が連結されている。
エンドプレート72は、第1の実施形態と同様に、回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13(図1参照)の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部72dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部と同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部72eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。
【0049】
図8に示すように、カバープレート81には円周方向に沿って延びる取付孔81bが設けられており、この取付孔81bには図11に示すようにネジ60a,60bが挿通され、該ネジ60a,60bによってカバープレート81がエンドプレート72に固定される。
【0050】
上記のカバープレート81とコネクタホルダ82は、スナップフィット係合構造により連結されている。このスナップフィット係合構造は、図8に示すように、カバープレート81に形成された係合孔81aと、エンドプレート72の基端に形成されたフック部82bにより構成されている。係合孔81aには、図9(a)に示すように、コネクタホルダ82側の溝幅を狭くして段差部81dが形成されている。
【0051】
フック部82bは、径方向に沿って配列され、周方向に沿って延びる2つのフック部91a,91bから構成されている。各フック部91a,91bは、図9(b)に示すように、係合孔81aに挿通されるように形成されるとともに、該係合孔81aに形成された段差部81dに係合する係合突起が形成されている。従って、係合孔81aにフック部91a,91bを挿入することにより、カバープレート81とコネクタホルダ82が係合状態に保持される。
【0052】
また、コネクタホルダ82の基端には、カバープレート81の周面81cに沿って湾曲する突起82aが形成されている。フック部91a,91bの周方向の長さは、係合孔81aの長さよりも短く設定されている。従って、カバープレート81とコネクタホルダ82は、スナップフィット係合構造による係合状態で、突起82aをガイドとして周方向に相対移動可能となっている。
【0053】
コネクタホルダ82の先端には、スナップフィット係合構造を構成する係止片82cが形成されている。この係止片82cは、図10(a)(b)に示すように、エンドプレート72に形成されスナップフィット係合構造を構成する係止部101,102と係合することで、コネクタホルダ82をエンドプレート72に固定している。尚、係止部101、102の間には、上記スナップフィット係合した後の係止片82cの上部に形成されているかぎ爪82dに至る解除手段としての貫通溝72cが形成されている。貫通溝72cは、コネクタホルダ82がエンドプレート72に上記スナップフィット係合した後に、事情によって、解除するために形成されたものである。すなわち、コネクタホルダ82に形成された貫通溝72cから平板状の治具をコネクタホルダ82の挿入方向(軸方向)からのみ挿入し前記かぎ爪82dに押し当てることにより、係止片82cを押し開きスナップフィット係合を解除することになる。
【0054】
上記のように構成されたブラシレスモータは、先ず、予めカバープレート81及びコネクタホルダ82をスナップフィット係合構造で係合状態とし、ホルダ80としてマシンアームなどで自動取り付けを行なう。エンドプレート72にホルダ80を装着するときは、カバープレート81がブラシレスモータのモータ出力側を覆うように嵌めこまれ、コネクタホルダ82がスナップフィット係合構造によりエンドプレート72に固定される。そして、ネジ60a,60bを取付孔81bに挿通してエンドプレート72のネジ孔に螺入する。次に、カバープレート81を回動させてレゾルバロータ8aとレゾルバステータ8bの角度調整を作業者が行ない、ネジ60a,60bを締め込み、カバープレート81をエンドプレート72に固定する。
【0055】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(6)コネクタホルダ82と、レゾルバステータ8bが固定されたカバープレート81と組み合わせてホルダ80とし、そのホルダ80をエンドプレート72に取着するようにした。この構成によれば、一体型となったホルダ80により、自動取り付けラインを用いて取り付けを行なうことができ、自動取り付けラインに対応可能となる組み付け容易性なブラシレスモータを提供することができる。
【0056】
(7)カバープレート81に係合孔81aを形成し、コネクタホルダ82に係合孔81aに挿入されるフック部82bを形成し、該係合孔81aの周方向の長さを、フック部82bの周方向の長さよりも長くした。この構成により、係合孔81aとフック部82bにより構成されるスナップフィット係合構造によりカバープレート81とコネクタホルダ82とを係合状態としたまま、カバープレート81を回動させることができ、レゾルバステータ8bの位置合わせを行うことができる。
【0057】
(8)スナップフィット係合によりコネクタホルダ82をエンドプレート72に固定するとともに、スナップフィット係合を解除するための解除手段を備える。この解除手段は、解除工具をコネクタホルダ82の取付け方向から挿入することのみにより解除するものである。これにより、コネクタホルダ82の取付け方向のみにより干渉物もなく容易に解除できる。また、コネクタホルダ82の解除状態を認識しつつ損傷させることなく解除できる。
【0058】
(9)エンドプレート72は回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13(図1参照)の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部72dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部と同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部72eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。この構成により、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置され、良好に回転を検知することができる。
【0059】
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を図面に従って説明する。
尚、本実施形態において第1及び第2の実施形態と同じ部材については符号を付して説明を省略する。
【0060】
図12に示すように、ブラシレスモータ1bのエンドプレート112にはセンサ収容部としての収容凹部112a及びレゾルバ収容凹部112eが凹設され、該収容凹部112aはホルダ120により覆われる。
【0061】
エンドプレート112は、第1,第2の実施形態と同様に、回転軸6に内輪を隙間なく固定されたその軸受け13(図1参照)の外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部112dが形成されるとともに、その軸受け収容凹部と同軸加工されたレゾルバステータ8bの外周を収容するレゾルバ収容凹部112eが形成されている。このように、回転軸6とレゾルバステータ8bが同心上に配置されている。ホルダ120には、円環状に形成されモータの回転軸6が挿通されるカバープレート部121が設けられている。そして、そのカバープレート部121の外周面から径方向に延び、エンドプレート112の収容凹部112aの幅よりも狭い周方向の幅を持つコネクタホルダ部122が一体型に形成されている。
【0062】
カバープレート部121には円周方向に沿って延びる取付孔121aが設けられており、この取付孔121aには、第1の実施形態の図6,第2の実施形態の図11と同様に、ネジ60a,60bが挿通され、該ネジ60a,60bによってカバープレート部121がエンドプレート112に固定される。各取付孔121aは、周方向に沿って延びる長孔状に形成されており、ホルダ120に形成された被嵌合孔120aの長さに応じた範囲で、ホルダ120を固定するネジ60a,60bを緩めることにより該ホルダ120を所定範囲周方向に回動させることができる。
【0063】
これにより、ホルダ120のカバープレート部121に固定されたレゾルバステータ8bの周方向の位置を調整することができる。コネクタホルダ部122の先端には、仮嵌合構造を構成する被嵌合孔120aが丸孔として形成されている。仮嵌合構造の被嵌合孔120aは、図13に示すコネクタ30の裏面に形成される仮嵌合構造の嵌合片30aと仮嵌合することで、コネクタ30がホルダ120のコネクタホルダ部122に固定される。
【0064】
また、円柱状の嵌合片30aは、該円柱を2等分するようにモータの軸方向に延びるスリットが形成されており、その固定力を小なるものとして、容易に脱着可能としている。
図13に示すように、コネクタホルダ部122の先端に仮嵌合されたコネクタ30の1つの側面には、スナップフィット係合構造を構成する係止片30b,30cが形成されている。この係止片30b、30cは、エンドプレート112に形成されスナップフィット係合構造を構成する係止部112b(図12参照)と係合することで、ホルダ120をエンドプレート112に固定している。
【0065】
このスナップフィット係合構造を、図14に従って詳述する。
図14に示すように、係止片30b、30cは、コネクタ30の片側面に上下に沿って配設され、互いに対向する2つの係止片を構成されている。これら係止片30b,30cの先端にはそれぞれ2個のかぎ爪133a,133b,134a,134bが形成されている。詳述すると、上の係止片133にはレゾルバステータ8bに向くかぎ爪133a,133bが、また下の係止片134にはコネクタ30方向に向いたかぎ爪134a,134bが設けられている。これらの爪及び突起は一度嵌めこむと外れないように、差込側は傾斜をつけて、反差込側は平らに形成されている。被係止片112bには、左右一対の被係止片から構成され、両被係止片には係止片133のかぎ爪133a,133b,134a,134bと係合する被案内係合部155a,155bが形成されている。両被係合片の間には、係止片133,134の内面に突出して形成される突起133c,134cが挿入される。尚、突起133c、134cは、ホルダ120がエンドプレート112部に上記スナップフィット係合した後に、事情によって、この係合を解除するために形成されたものである。すなわち、ホルダ120に仮嵌合された解除手段としての貫通孔122aから平板状の治具をホルダ120の挿入方向(軸方向)からのみ挿入し前記突起133c、134cに押し当てることにより、係止片133、134を開き上記スナップフィット係合を解除することになる。
【0066】
上記のように構成されたブラシレスモータは、先ず、予めホルダ120及びコネクタ30を仮嵌合した状態とし、ホルダ120としてマニュピレータなどで自動組付けを行う。
エンドプレート112にホルダ120を装着するときは、カバープレート部121がブラシレスモータのモータ出力側を覆うように嵌めこまれる。そして、図15に示すように、嵌合片30aをエンドプレート112側に押し込むことで、コネクタ30をホルダ120から離脱させるとともに、前記スナップフィット係合構造によりエンドプレート112に固定する。そして、ネジ60a,60bを取付孔121aに挿通してエンドプレート112のネジ孔に螺入する。次に、ホルダ120を周方向に回動させてレゾルバステータ8bの角度調整を行なう。そして、固定位置が決定するとネジ60a,60bを締め込み、ホルダ120をエンドプレート112に固定する。
【0067】
以上のように、本例では、コネクタ30とホルダ120とはコネクタ30が着脱可能とする係合構造を備えるとともに、コネクタ30とエンドプレート112とはホルダ120から離脱させたコネクタ30を固定する構造を備えた回動機構により、固定されたコネクタ30に対しこれに可撓性を有す配線31で連結するレゾルバステータ8bを周方向に回動可能とするものである。
【0068】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(10)配線31の先端を固定するコネクタ30をホルダ120に固定することにより、該ホルダ120に固定されたレゾルバステータ8bと一体とした状態で、エンドプレート112に組込むことができ、自動組付けラインに適用可能となる。また、前記コネクタ30はホルダ120から離脱され、エンドプレート112に固定されることで、可撓性を有す配線31で連結されるレゾルバステータ8bは周方向に相対回動可能となり、その周方向の位置を調整することができる。これより、ホルダ120は、レゾルバステータ8bを保持する部品とコネクタ30を保持する部品の2部品とする必要がなく、1部品とすることができ、所要コストを低減できる。
【0069】
(11)センサロータ及び前記センサステータはセンサを構成し、前記センサはレゾルバである。レゾルバステータを容易に組付けることができるとともに、位置調整も容易となる。
【0070】
尚、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・第3の実施形態において、被嵌合孔120aと嵌合片30aとで仮嵌合されているが、これを第2の実施形態のスナップフィット係合構造に置き換えて構成してもよい。
【0071】
・カバープレート部121及びコネクタホルダ部122は分解することが可能に形成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】第1の実施形態におけるブラシレスモータの断面図。
【図2】ブラシレスモータの取り付け説明図。
【図3】ブラシレスモータの斜視図。
【図4】ブラシレスモータの分解斜視図。
【図5】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図6】本実施の形態におけるブラシレスモータの取り付け説明図。
【図7】第2の実施形態におけるブラシレスモータの取り付け説明図。
【図8】ブラシレスモータの分解斜視図。
【図9】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図10】(a)(b)はブラシレスモータの取り付け説明図。
【図11】ブラシレスモータの取り付け説明図。
【図12】第3の実施形態におけるブラシレスモータの取付け説明図。
【図13】ブラシレスモータのホルダの斜視図。
【図14】ブラシレスモータのスナップフィット係合構造の分解斜視図。
【図15】ブラシレスモータの取付け説明図。
【符号の説明】
【0073】
1,1a,1b…ブラシレスモータ、6…回転軸、8…レゾルバ、11…モータケース本体、12,72,112…エンドプレート、12a,72a,112a…収容凹部、12d,72d,112d…軸受け収容凹部、13,14…軸受け、20,80,120…ホルダ、21,81…第2の部材としてのカバープレート、22,82…第1の部材としてのコネクタホルダ、30…コネクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸とともに一体回転するセンサロータと、
該センサロータの外側に配置されるセンサステータと、
モータケース本体の開口部を閉塞し、前記センサステータを収容する収容部が凹設されたエンドプレートと、
前記センサステータのコイルに基端が接続され、可撓性を有する導電体と、
前記収容部を覆うように前記エンドプレートに固定され、前記センサステータが固定されるとともに前記導電体の先端が固定され、さらに前記導電体の先端に対する前記センサステータの相対回動を可能とする回動機構を有するホルダと、
を備え、
モータケース本体に導電体の先端を固定した後にホルダをモータの周方向に回動させ、ホルダに固定されたセンサステータの周方向の位置を調整する、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項2】
請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、
前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、
前記回動機構は、前記導電体の先端を固定した第1の部材を、前記センサステータが固定された第2の部材に組み付けるスナップフィット係合構造であり、
該スナップフィット係合構造は、前記第1の部材と前記第2の部材との組付けを解除することが可能であるとともに、前記回転軸を中心として前記第2の部材の回動を可能とするように構成されている、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項3】
請求項2に記載のブラシレスモータにおいて、
前記第1の部材には、該部材を前記エンドプレートに固定する固定用スナップフィットが形成された、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のブラシレスモータにおいて、
前記ホルダには、周方向に沿って湾曲形成された係止孔と、該係止孔に対して周方向に遊嵌されるフック部とからなるスナップフィット係合構造を有し、
円環状のカバーと、前記導電体の先端が固定されたコネクタホルダと、
を備え
モータの周方向に相対回動を可能とする前記機構は前記カバーと前記コネクタホルダとを脱着可能に連結するスナップフィット係合構造である、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、
導電体の先端をコネクタに接続した
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項6】
回転軸とともに一体回転するセンサロータと、
該センサロータの前記回転軸の径方向に対向して配置される環状のセンサステータと、
該センサステータを固定するモータ静止部と、
前記センサステータのコイルに基端が接続されてなる、可撓性を有する導電体と、
前記センサステータが固定されるとともに前記導電体の先端が固定されてなり、さらに前記導電体の先端が前記モータ静止部に固定された際に前記導電体の先端に対する前記センサステータの相対回動を可能とする回動機構を有するホルダと、
を備え、
前記導電体の先端を前記モータ静止部に固定させた後に必要に応じ前記ホルダを前記回転軸の周方向に回動させ、その後前記ホルダを前記モータ静止部に固定することにより、前記ホルダに固定された前記センサステータの周方向の位置を調整する、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項7】
請求項6に記載のブラシレスモータにおいて、
前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、
第1の部材は前記導電体の先端を固定し、
第2の部材は前記センサステータを固定し、
第1の部材は第2の部材に第2の部材が前記回転軸を中心として回動可能なように係合されている、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項8】
請求項6に記載のブラシレスモータにおいて、
前記ホルダは、第1の部材と第2の部材とから構成され、
第1の部材は前記導電体の先端を固定し、
第2の部材は前記センサステータを固定し、
第1の部材は第2の部材に第2の部材が前記回転軸の軸方向に着脱可能に係合されている、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項9】
請求項6乃至8の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、
スナップフィット係合により前記ホルダを前記モータ静止部に固定するとともに、
当該スナップフィット係合を解除するための解除手段を備える、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項10】
請求項9に記載のブラシレスモータにおいて、
前記解除手段は、解除工具をホルダの取付け方向から挿入することのみにより解除するものであることを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項11】
請求項6乃至10の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、
前記静止部はモータケース本体の開口部を閉塞するエンドプレートであって、
該エンドプレートは回転軸に内輪を隙間なく固定されたその軸受けの外輪を隙間なく固定する軸受け収容凹部が形成されるとともに、
当該軸受け収容凹部と同軸加工された前記センサステータの外周を収容するセンサ収容凹部が形成されている、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか一項に記載のブラシレスモータは、パワーステアリング装置に用いられることを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項13】
請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、
前記回動機構は、
前記導電体の先端をコネクタに固定し、該コネクタを前記ホルダに着脱可能とする係合構造を備えるとともに、
前記ホルダから離脱させた前記コネクタを前記モータケース本体に固定する構造を備え、
前記コネクタを前記モータケース本体に固定した後に、前記ホルダをモータの周方向に回動させ、前記ホルダに固定された前記センサステータの周方向の位置を調整する、
ことを特徴とするブラシレスモータ。
【請求項14】
請求項1〜13の何れか一項に記載のブラシレスモータにおいて、
前記センサロータ及び前記センサステータはセンサを構成し、
前記センサはレゾルバである
ことを特徴とするブラシレスモータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−109834(P2008−109834A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−46043(P2007−46043)
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】