説明

ブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法

【課題】本発明は、把握された道路条件を考慮して、タイムシーケンス(TS;Time Sequence)をおいて前輪のEWBと後輪のEMBを初期化することにより、初期化過程で全ての車輪のクランプ力の同時喪失を防止し、傾斜した道路でも運転手の車両統制権を維持することができるブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法を提供する。
【解決手段】本発明は、左/右前輪にEWBをそろえ、左/右後輪にEMBをそろえたブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法であって、初期化の遂行前に判断された道路条件に基づいて、時間差を持つように前記EWBの初期化と前記EMBの初期化の順序を決定し、初期化過程の間、初期化の遂行前に形成されている前記EWBと前記EMBのクランプ力が同時に解除されないようにするタイムシーケンス方式で具現される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキ・バイ・ワイヤシステムに関し、特に、初期化中であっても車両の制動力維持のための最小クランプ力(Clamping Force)を維持させるブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ブレーキ・バイ・ワイヤシステムであるBBW(Brake By Wire System)は、油圧を利用しなくても車両を制動する方式である。
【0003】
このようなBBWには、EMB(Electro mechanical Brake)やEWB(Electro Wedge Brake)が適用され、通常的に、前輪側にはEWBが適用され、後輪側にはEMBが適用される。
【0004】
前記EMBは、42Vの高電圧を用いるアクチュエーターであって、クランプ力を発生させる方式であり、前記EWBは、アクチュエーター動力をウェッジ構造で自己倍力(Self−Energizing)させてクランプ力を発生させる方式である。
【0005】
前記クランプ力は、パッドとホイールディスクの間に発生する車両制動力を意味する。
【0006】
上記のようにEWBとEMBにはアクチュエーターを適用することによって、制動安定性を確保するためにはアクチュエーターの故障診断とともに、磨り減ったパッドのエアーギャップ(Air Gap)を維持するための初期化過程を必須に行わなければならない。
【0007】
初期化時には作動範囲の上下限値までアクチュエーターを作動させなければならず、磨り減ったパッドに対しては初期エアーギャップを維持するように補正することにより、油圧式制動装置に比べて優れた制動性能を発揮できるようになる。
【0008】
図8は、BBW初期化時前輪と後輪を同時に作動させる状態を示す。
示されたようにBBW初期化が行われると、ECUは、CAN通信で前輪の側に装着されたEWBと後輪の側に装着されたEMBとを制御しながら、それぞれに対してアクチュエーターの故障診断とともにパッドの間隙調整を行うようになる。
【0009】
すなわち、左側前輪と右側前輪にそれぞれ装着されたEWBと、左側後輪と右側後輪にそれぞれ装着されたEMBは、ECUから転送された初期化信号を同時に受けて同時に初期化を進めるようになる。
【0010】
EWB初期化は、アクチュエーターがウェッジをフォワード(Forward)に押し、バックワード(Backward)に引きながらクランプ力の生成の有無を検証する方式で進行され、EMB初期化は、パーキング機能部を優先的に解除した後、アクチュエーターがピストンを前進および後進させながらクランプ力の生成の有無を検証する方式で進行される。
【0011】
しかしながら、このような初期化の遂行方式は、初期化過程でEWBとEMBにおいて短いもののクランプ力が全部消える瞬間が発生せざるを得なくなる。
【0012】
一例として、EWB初期化時にウェッジをフォワードした後、再びバックワードさせる過程が起こるとき、ホイールディスクとパッドの接触が解除されることによって瞬間的なクランプ力の解除をもたらし、EMB初期化時にはパーキング機能部を優先的に解除することによって瞬間的なクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0013】
上記のように初期化過程において、EWBとEMBでクランプ力が全部消えるようになると、たとえ短い瞬間であっても車両全体の制動力を喪失する瞬間が発生せざるを得なくなる。
【0014】
車両が平地にある場合には、上記のように車両全体の制動力喪失が発生しても運転手の意志がなければ車両の動きが起きないため、車両は運転手の統制権に置かれるようになる。
【0015】
ところが、前記のような車両全体の制動力喪失は、道路条件によって運転手の意志がなくても動ける危険性を非常に高めることにより、予期せずに運転手の統制権を抜け出し、運転手を当惑させる素地が非常に大きくなる。
【0016】
一例として、平地でない少しでも傾斜した道路で上記のように車両全体の制動力喪失が発生する場合には、車両は、運転手の意志がなくても重力の作用によって前方に出たり後方に押されたりすることで、運転手の統制を抜け出し、このような状況で運転手は当惑と不安を感じるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上記した点を鑑みて発明された本発明は、把握された道路条件を考慮して、タイムシーケンス(TS;Time Sequence)をおいて前輪のEWBと後輪のEMBを初期化することにより、初期化過程で全ての車輪のクランプ力の同時喪失を防止し、傾斜した道路でも運転手の車両統制権を維持することができるブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記した目的を達成するための本発明は、左/右前輪にEWBをそろえ、左/右後輪にEMBをそろえたブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化において、初期化の遂行前に判断された道路条件に基づいて、時間差を持つように前記EWBの初期化と前記EMBの初期化の順序を決定し、初期化過程の間、初期化の遂行前に形成されている前記EWBと前記EMBのクランプ力が同時に解除されないようにするタイムシーケンス方式で具現されることを特徴とする。
【0019】
前記タイムシーケンス方式は、前記左/右前輪のEWB初期化完了後に前記左/右後輪のEMB初期化を遂行するか、またはその逆に初期化させる前輪および後輪分離タイプや、前記左/右前輪のEWBの一方の前輪のEWBと前記左/右後輪のEMBの一方の後輪のEMBを一つにまとめて初期化を完了した後、他方の前輪のEWBと他方の後輪のEMBを一つにまとめて初期化させる前輪および後輪Xタイプや、前記左/右前輪のEWBと前記左/右後輪のEMBを同時に初期化させる前輪および後輪同時タイプに区分される。
【0020】
前記前輪および後輪分離タイプの初期化が遂行されると、左/右前輪のEWBは、パッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のためにウェッジを押すフォワード移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ウェッジのフォワード移動後の復帰過程でパッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ウェッジを引くバックワード移動によってアクチュエーターの作動性を確認する後進制動ステップと;前記ウェッジのバックワード移動後にウェッジを中立位置に復帰させた後、クランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行し、左/右後輪のEMBは、パーキング機構を解除する初期準備ステップと;前記パーキング機構解除後、パッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のためにピストンを前進させるピストン前進移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ピストンの前進移動後の復帰過程でパッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ピストンを作動待機状態に切り換えた状態で、クランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行することを特徴とする。
【0021】
前記前輪および後輪Xタイプの初期化が遂行されると、前輪の一方のEWBおよび前記前輪の一方のEWBと対向する位置の後輪の一方のEMBは、パッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のために、EWBのアクチュエーター駆動でウェッジを押すフォワード移動と、EWBのパーキング機構解除後にパッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のために、EWBのアクチュエーター駆動でピストンを前進させる初期移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ウェッジのフォワード移動後の復帰過程および前記ピストンの前進移動後の復帰過程で、パッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ウェッジを引くバックワード移動によってアクチュエーターの作動性を確認した後、前記ウェッジを中立位置に復帰させてクランプ力を形成させ、前記パッドの摩耗補正後に前記ピストンを作動待機状態に切り換えた状態でクランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行し、次いで、前輪の他方のEWBおよび前記前輪の他方のEWBと対向する位置の後輪の他方のEMBに対する初期化も、前記のような過程と同様に遂行されることを特徴とする。
【0022】
前記前輪および後輪同時タイプの初期化が遂行されると、左/右前輪のEWBは、パッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のためにウェッジを押すフォワード移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ウェッジのフォワード移動後の復帰過程でパッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ウェッジを引くバックワード移動によってアクチュエーターの作動性を確認する後進制動ステップと;前記ウェッジのバックワード移動後にウェッジを中立位置に復帰させた後、クランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行し、左/右後輪のEMBは、パーキング機構を解除する初期準備ステップと;前記パーキング機構解除後にパッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のために、ピストンを前進させるピストン前進移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ピストンの前進移動後の復帰過程でパッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ピストンを作動待機状態に切り換えた状態で、クランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行することを特徴とする。
【0023】
前記パッド摩耗補正は、測定された前記クランプ力値が基準エアーギャップによるクランプ力値を満たさないときに具現される。
【0024】
前記初期化終了ステップの後には、ペダルによって制動を行う状態に切り換えることを特徴とする。
【0025】
前記前輪および後輪分離タイプ、前記前輪および後輪Xタイプ、前記前輪および後輪同時タイプは、初期化時に直面した道路の傾斜条件により選択的に実行され、前記前輪および後輪分離タイプ、前記前輪および後輪Xタイプ、前記前輪および後輪同時タイプの初期化実行は、外部の割り込み(Interrupt)信号によって変わることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
このような本発明は、初期化時に把握された道路条件を考慮したタイムシーケンス適用により時間差をおいて、左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBを初期化するので、初期化過程で全ての車輪のクランプ力の同時喪失を防止できるという効果を奏する。
【0027】
また、本発明は、初期化過程でも全ての車輪のクランプ力の同時喪失を防止するので、特に傾斜した道路でも平地のように運転手の車両統制権を維持させる安定性を確保することができ、運転手に当惑と不安を感じないようにする効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係るブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化時に前輪および後輪分離タイプのタイムシーケンスのフローチャートである。
【図2】本発明に係るブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化時に前輪および後輪分離タイプのタイムシーケンスのフローチャートである。
【図3】本発明に係るブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化時に前輪および後輪Xタイプのタイムシーケンスのフローチャートである。
【図4】本発明に係るブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化時に前輪および後輪Xタイプのタイムシーケンスのフローチャートである。
【図5】本発明に係るブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化時に前輪および後輪同時タイプのタイムシーケンスのフローチャートである。
【図6】本発明により遂行されるブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化作動図である。
【図7】本発明により遂行されるブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化作動図である。
【図8】本発明により遂行されるブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化作動図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を添付した例示図面を参照して詳細に説明する。このような実施形態は一例であって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が色々な相違する形態で具現できるので、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0030】
本実施形態が適用されるブレーキ・バイ・ワイヤシステムのBBWは、左/右前輪に設置され、アクチュエーターで作動されて自己倍力というウェッジ構造でクランプ力を形成するEWBと;左/右後輪に設置され、アクチュエーターで作動するピストンでクランプ力を形成するEMBと;電子ペダルの操作信号をはじめとする複数のセンサ情報を処理し、CAN通信で前記EWBとEMBを制御するECUと;を含んで構成される。
【0031】
図1は、本実施形態に係るBBW初期化方法のフローチャートを示す。
ステップS10のように、アクチュエーター故障診断とともにパッド摩耗補正のためのBBW初期化が開始すると、ECUは、ステップS20のようにEWBとEMBをどんな順序で初期化するかに対するタイムシーケンスTSを決める。
【0032】
前記タイムシーケンスTSは、下り坂や上り坂のような道路の傾斜条件により決められ、このような道路の傾斜条件を判断するために、ECUは、重力センサ等のようなセンサの情報を用いて車両の傾きを判断するようになる。
【0033】
本実施形態で区分されるタイムシーケンスTSは、前輪および後輪分離タイプTSと、前輪および後輪XタイプTSと、前輪および後輪同時タイプTSであって、前記前輪および後輪分離タイプTSと前記前輪および後輪XタイプTSは、傾斜した道路で必ず遂行され、前記前輪および後輪同時タイプTSは、平地のような傾斜がない道路で遂行される。
【0034】
一例として、エンジンが前方に設置された場合、前輪および後輪分離タイプTSは上り坂で具現され、前輪および後輪XタイプTSは下り坂で具現されるが、エンジンが後方に設置された場合にはその逆に具現される。
【0035】
前記前輪および後輪分離タイプTSは、左/右前輪のEWBを先に初期化し、次いで、左/右後輪のEMBを初期化する方式であり、前記前輪および後輪XタイプTSは、左側前輪のEWBと右側後輪のEMBを先に初期化し、次いで、右側前輪のEWBと左側後輪のEMBを初期化する方式であり、前記前輪および後輪同時タイプTSは、左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBを同時に初期化する方式である。
【0036】
本実施形態では、前記前輪および後輪同時タイプTSも傾斜した道路で遂行されてもよく、これのためには、運転手の選択時にECUの前輪および後輪同時タイプTSの決定を割り込みできる機能がさらに付加される。
【0037】
ECUに前記割り込み信号が入ってくると、ECUは前輪および後輪分離タイプTS、または前輪および後輪XタイプTS、または前輪および後輪同時タイプTSのいずれか1つを遂行するようになる。
【0038】
以下、前輪および後輪分離タイプTSに係る初期化作業を説明する。
ステップS30のように前輪および後輪分離タイプTSを適用した場合、左/右前輪のEWBは初期化作業を遂行するが、左/右後輪のEMBでは初期化作業が遂行されずクランプ力を維持した状態である。
これにより、前輪および後輪分離タイプTSが遂行されても、最小限の車両制動力が維持されるようになる。
【0039】
ステップS31のように左/右前輪のEWBで初期化作業が遂行されると、ステップS31aのようにアクチュエーターが作動されウェッジを押すフォワード移動をすることにより、パッドでホイールディスクを加圧するようになる。
このようなウェッジのフォワード移動は、前進制動を意味する。
【0040】
ウェッジのフォワード移動で発生したクランプ力は、ステップS31bのようにその大きさを測定し、ステップS31cのように測定されたクランプ力の大きさが満足されたか否かを判断する。
前記クランプ力の大きさは、センサにより測定される。
【0041】
ウェッジのフォワード移動時に測定されたクランプ力の不満足は、パッド摩耗による基準間隙の超過であるため、ステップS31aにフィードバック(Feedback)するが、測定されたクランプ力の満足はパッドの基準間隙の満足であるため、次のステップへ移るようになる。
【0042】
このような調整でエアーギャップの初期位置を捉えることにより、パッドの摩耗補正が行われるようになる。
【0043】
ステップS31dは、ウェッジのフォワード移動時に測定されたクランプ力が満足された後、ウェッジを引くバックワード移動させることにより、ホイールディスクをパッドで再び加圧する過程である。
【0044】
このようなウェッジのバックワード移動は、後進制動を意味する。
前記のようなウェッジのバックワード移動過程は、パッドとホイールディスクの分離で瞬間的なクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0045】
ステップS31eは、ウェッジのバックワード移動時に正常に作動するか否かを判断する過程であって、ウェッジのバックワード作動が不十分と判断されればステップS31dにフィードバックするが、作動が十分と判断されればステップS31fのようにウェッジを中立位置に復帰させるようになる。
前記ウェッジのバックワード作動の有無は、センサにより感知される。
【0046】
ウェッジの中立位置への復帰によってステップS31gのように初期化が完了すると、ステップS31hのように左/右前輪のEWBには、クランプ力が形成されることによって車両制動力を維持するようになる。
【0047】
上記のように左/右前輪のEWBに対する初期化が完了すると、次いで、左/右後輪のEMBに対する初期化を遂行する。
【0048】
図2は、本実施形態に係る左/右後輪のEMBの初期化過程を示す。
ステップS32のように左/右後輪のEMBの初期化が遂行されると、ステップS32aのようにパーキング機構を優先的に解除した後、ステップS32bのようにピストンを前進させてクランプ力を形成させる。
【0049】
ピストンの前進後、ステップS32cのように測定されたクランプ力の大きさが満足されたか否かを判断し、もし不満足時にはステップS32bにフィードバックするが、満足時にはステップS32dのようにピストンを後進させる。
【0050】
このようなピストンの後進は、パッドとホイールディスクの分離でクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0051】
ピストンが後進した後、後進されたピストンの状態がエアーギャップの初期位置を満足しなければ、ステップS32eのようにピストンの間隙制御を遂行し、エアーギャップの初期位置を捉えるようになる。
このとき、ピストンの位置はセンサにより検出される。
【0052】
ピストンの間隙制御が完了すると、ステップS32fとステップS32gのように、EMBは作動待機に切り換えて初期化を終えるようになり、次いで、ステップS32hのように左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBには、クランプ力が形成された状態に切り換える。
このとき、解除状態のパーキング機構も、解除前の状態に復帰する。
【0053】
上記のように左/右前輪のEWBと時間差をおいて左/右後輪のEMBの初期化が全部完了すると、ステップS70のように左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBがペダルによって制動を行う状態に切り換え、これはステップS80のように前輪および後輪分離タイプTSが適用された初期化作業が全部完了することを意味する。
【0054】
図6は、本実施形態に係る前輪および後輪分離タイプのタイムシーケンスを適用して、初期化されるブレーキ・バイ・ワイヤシステムを示す。
示されたように前輪および後輪分離タイプTSは、左/右前輪のEWBの初期化を完了した後、左/右後輪のEMBの初期化を完了することによって、初期化作業が時間差をおいた順次進行であり、前輪と後輪を独立的に遂行するようになる。
【0055】
このように本実施形態に係る前輪および後輪分離タイプTSを適用した初期化が遂行されると、いずれの場合でも左/右前輪のEWBまたは左/右後輪のEMBのいずれか1つでは、クランプ力を維持することによって車両制動力が全部解除されないようになる。
【0056】
図3は、本実施形態に係るブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化時に前輪および後輪XタイプのタイムシーケンスTSのフローチャートを示す。
【0057】
ステップS40の前輪および後輪XタイプTSが遂行されると、ステップS41のように左側前輪のEWBと右側後輪のEMBが同時に初期化作業が遂行されるのに対して、右側前輪のEWBと左側後輪のEMBは初期化作業が遂行されずクランプ力を維持するようになる。
これによって前輪および後輪XタイプのTSが遂行されても、最小限の車両制動力が維持されるようになる。
【0058】
初期化時にステップS42のように左側前輪のEWBでは、アクチュエーターの作動によるウェッジのフォワード移動によってホイールディスクをパッドで加圧させ、同時に右側後輪のEMBでは、パーキング機構を優先的に解除させるようになる。
【0059】
次いで、ステップS43のように左側前輪のEWBで発生したクランプ力の大きさを測定するとともに、右側後輪のEMBでは、ピストンを前進させてクランプ力を形成させる。
【0060】
左側前輪のEWBで測定されたクランプ力は、ステップS44aのように適正な大きさか否かを判断した後、もし満足されなければステップS42にフィードバックし、満足されればパッドの基準間隙補正を要しない状態であるため、次のステップS44bへ移るようになる。
【0061】
ステップS44bのようにウェッジを引くバックワード移動をした後、ステップS44cでウェッジのバックワード作動有無を判断し、ウェッジのバックワード作動が不十分の時にはステップS42にフィードバックし、作動満足時にはステップS44dのようにウェッジを中立位置に復帰させる。
【0062】
前記のようなウェッジのバックワード移動過程は、パッドとホイールディスクの分離で瞬間的なクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0063】
一方、ステップS43でピストンを前進させた右側後輪のEMBでは、ステップS45aのように形成されたクランプ力の大きさが満足するか否かを判断した後、不満足時にはステップS43にフィードバックし、満足時にはステップS45bのようにピストンを後進させる。
【0064】
ピストンが後進した後、後進されたピストンの状態がエアーギャップの初期位置を満足しなければ、ステップS45cのようにピストンの間隙制御を遂行し、エアーギャップの初期位置を捉えるようになる。
このようなピストンの後進は、パッドとホイールディスクの分離で瞬間的なクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0065】
ピストンの間隙制御が完了すると、ステップS45dのようにEMBを作動待機状態に切り換える。
【0066】
ステップS46のように左側前輪のEWBと右側後輪のEMBの初期化が全部完了すると、ステップS47で左側前輪のEWBと右側後輪のEMBにクランプ力を形成させる。
このとき、解除状態のパーキング機構も、解除前の状態に復帰する。
【0067】
前記のような初期化は、左側前輪のEWBと右側後輪のEMBに対するものであるため、図4のように右側前輪のEWBと左側後輪のEMBに対しても同一の初期化を遂行するようになる。
【0068】
初期化時にステップS52のように右側前輪のEWBでは、アクチュエーターの作動によるウェッジのフォワード移動によってホイールディスクをパッドで加圧するようになり、同時に左側後輪のEMBでは、パーキング機構を優先的に解除させるようになる。
【0069】
次いで、ステップS53のように右側前輪のEWBで発生したクランプ力の大きさを測定するとともに、左側後輪のEMBではピストンを前進させてクランプ力を形成させる。
【0070】
右側前輪のEWBで測定されたクランプ力は、ステップS54aのように適正な大きさか否かを判断した後、もし満足されなければステップS52にフィードバックし、満足されればパッドの基準間隙補正を要しない状態であるため、次のステップS54bへ移るようになる。
【0071】
ステップS54bのようにウェッジを引くバックワード移動をした後、ステップS54cでウェッジのバックワード作動有無を判断し、ウェッジのバックワード作動が不十分の時にはステップS52にフィードバックし、作動満足時にはステップS54dのようにウェッジを中立位置に復帰させる。
【0072】
前記のようなウェッジのバックワード移動過程は、パッドとホイールディスクの分離で瞬間的なクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0073】
一方、ステップS53でピストンを前進させた左側後輪のEMBでは、ステップS55aのように形成されたクランプ力の大きさが満足するか否かを判断した後、不満足時にはステップS53にフィードバックし、満足時にはステップS55bのようにピストンを後進させる。
【0074】
ピストンが後進した後、後進されたピストンの状態がエアーギャップの初期位置を満足しなければ、ステップS55cのようにピストンの間隙制御を遂行し、エアーギャップの初期位置を捉えるようになる。
このようなピストンの後進は、パッドとホイールディスクの分離でクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0075】
ピストンの間隙制御が完了すると、ステップS55dのようにEMBを作動待機状態に切り換える。
【0076】
ステップS56のように右側前輪のEWBと左側後輪のEMBの初期化が全部完了すると、ステップS57で右側前輪のEWBと左側後輪のEMBにクランプ力を形成させる。
このとき、解除状態のパーキング機構も、解除前の状態に復帰する。
【0077】
上記のように左側前輪のEWBおよび右側後輪のEMBの初期化と時間差をおいて、右側前輪のEWBおよび左側後輪のEMBの初期化が全部完了すると、図2のステップS70のように左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBがペダルによって制動を行う状態に切り換え、これはステップS80のように前輪および後輪XタイプTSが適用された初期化作業が全部完了することを意味する。
【0078】
図7は、本実施形態に係る前輪および後輪Xタイプのタイムシーケンスを適用して、初期化されるブレーキ・バイ・ワイヤシステムを示す。
示されたように前輪および後輪XタイプTSは、左側前輪のEWBと右側後輪のEMBの初期化を完了した後、右側前輪のEWBと左側後輪のEMBの初期化を完了することによって、初期化作業が時間差をおいた順次進行であり、前輪と後輪を独立的に遂行するようになる。
【0079】
このように本実施形態に係る前輪および後輪XタイプTSを適用した初期化が遂行されると、いずれの場合でも左側前輪のEWBと右側後輪のEMBまたは右側前輪のEWBと左側後輪のEMBのいずれか1つでは、クランプ力を維持することによって車両制動力が全部解除されないようになる。
【0080】
図5は、本実施形態に係る前輪および後輪同時タイプのタイムシーケンスを適用して、初期化されるブレーキ・バイ・ワイヤシステムを示す。
前記前輪および後輪同時タイプTSを適用した初期化具現は、左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBで同時に進行され、車両制動力のための最小限のクランプ力を維持できないため、前記前輪および後輪同時タイプTSの適用は、傾斜がない平地のような道路条件でのみ遂行される。
【0081】
実際的に本実施形態では、道路条件に関係なく前記前輪および後輪同時タイプTSを適用しない場合もある。
【0082】
前記前輪および後輪同時タイプTSが適用されると、ステップS61及びステップS62のように、左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBの初期化が同時に遂行される。
【0083】
左/右前輪のEWB初期化は、ステップS61aのようにアクチュエーターが作動し、ウェッジを押すフォワード移動をすることにより、パッドでホイールディスクを加圧してクランプ力を発生させるようになる。
【0084】
ステップS61bで測定されたクランプ力の大きさは、ステップS61cのように満足されるか否かを判断した後、不満足時にパッド摩耗による基準間隙の超過であるため、ステップS61aにフィードバックし、満足時にステップS61dのようにウェッジを引くバックワード移動によってパッドでホイールディスクを再び加圧する。
【0085】
前記のようなウェッジのバックワード移動過程は、パッドとホイールディスクの分離でクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0086】
ステップS61eは、ウェッジのバックワード移動時に正常に作動するか否かを判断する過程であって、ウェッジのバックワード作動が不十分と判断されればステップS61dにフィードバックするが、作動が十分と判断されればステップS61fのようにウェッジを中立位置に復帰させるようになる。
【0087】
ウェッジの中立位置への復帰によってステップS61gのように初期化が完了すると、ステップS61hのように左/右前輪のEWBには、クランプ力が形成されることによって車両制動力を維持するようになる。
【0088】
一方、左/右後輪のEMB初期化は、ステップS62aのようにパーキング機構を優先的に解除した後、ステップS62bのようにピストンを前進させてクランプ力を形成させる。
【0089】
ピストンの前進後、ステップS62cのように測定されたクランプ力の大きさが満足されるか否かを判断し、もし不満足時にはステップS62bにフィードバックするが、満足時にはステップS62dのようにピストンを後進させる。
【0090】
ピストンが後進した後、後進されたピストンの状態がエアーギャップの初期位置を満足しなければ、ステップS62eのようにピストンの間隙制御を遂行し、エアーギャップの初期位置を捉えるようになる。
【0091】
このようなピストンの後進は、パッドとホイールディスクの分離でクランプ力の解除をもたらすようになる。
【0092】
ピストンの間隙制御が完了すると、ステップS62fとステップS62gのように、EMBは作動待機に切り換えて初期化を終えた後、ステップS62hのように左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBにクランプ力を形成させる。
このとき、解除状態のパーキング機構も、解除前の状態に復帰する。
【0093】
上記のように同時に進行された左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBの初期化が完了すると、図2のステップS70のように左/右前輪のEWBと左/右後輪のEMBがペダルによって制動を行う状態に切り換え、これはステップS80のように前輪および後輪同時タイプTSが適用された初期化作業が全部完了することを意味する。
【0094】
図8は、本実施形態に係る前輪および後輪同時タイプのタイムシーケンスを適用して、初期化されるブレーキ・バイ・ワイヤシステムを示す。
示されたように、前輪および後輪同時タイプTSは、左/右側前輪のEWBと左/右側後輪のEMB初期化を同時に遂行して完了することによって、車両制動力のための最小限のクランプ力を維持できなくなり、これは従来の技術と同じ問題を発生せざるを得なくなる。
【0095】
しかしながら、本実施形態で前記前輪および後輪同時タイプTSの適用は、傾斜がない平地のような道路条件でのみ遂行されることによって、左/右側前輪のEWBと左/右側後輪のEMB初期化を同時に遂行しても、従来の技術と同じ問題を全く発生させない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左/右前輪にEWBをそろえ、左/右後輪にEMBをそろえたブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法であって、
初期化の遂行前に判断された道路条件に基づいて、時間差を持つように前記EWBの初期化と前記EMBの初期化の順序を決定し、初期化過程の間、初期化の遂行前に形成されている前記EWBと前記EMBのクランプ力が同時に解除されないようにするタイムシーケンス方式で具現されることを特徴とするブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。
【請求項2】
前記タイムシーケンス方式は、前記左/右前輪のEWB初期化完了後に前記左/右後輪のEMB初期化を遂行するか、またはその逆に初期化させる前輪および後輪分離タイプや、前記左/右前輪のEWBの一方の前輪のEWBと前記左/右後輪のEMBの一方の後輪のEMBを一つにまとめて初期化を完了した後、他方の前輪のEWBと他方の後輪のEMBを一つにまとめて初期化させる前輪および後輪Xタイプや、前記左/右前輪のEWBと前記左/右後輪のEMBを同時に初期化させる前輪および後輪同時タイプであることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。
【請求項3】
前記前輪および後輪分離タイプの初期化が遂行されると、
左/右前輪のEWBは、パッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のためにウェッジを押すフォワード移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ウェッジのフォワード移動後の復帰過程でパッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ウェッジを引くバックワード移動によってアクチュエーターの作動性を確認する後進制動ステップと;前記ウェッジのバックワード移動後にウェッジを中立位置に復帰させた後、クランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行し、
左/右後輪のEMBは、パーキング機構を解除する初期準備ステップと;前記パーキング機構解除後、パッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のためにピストンを前進させるピストン前進移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ピストンの前進移動後の復帰過程でパッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ピストンを作動待機状態に切り換えた状態で、クランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行することを特徴とする請求項2に記載のブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。
【請求項4】
前記前輪および後輪Xタイプの初期化が遂行されると、
前輪の一方のEWBおよび前記前輪の一方のEWBと対向する位置の後輪の一方のEMBは、パッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のために、EWBのアクチュエーター駆動でウェッジを押すフォワード移動ステップと、EWBのパーキング機構解除後にパッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のために、EWBのアクチュエーター駆動でピストンを前進させる初期移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ウェッジのフォワード移動後の復帰過程および前記ピストンの前進移動後の復帰過程で、パッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ウェッジを引くバックワード移動によってアクチュエーターの作動性を確認した後、前記ウェッジを中立位置に復帰させてクランプ力を形成させ、前記パッドの摩耗補正後に前記ピストンを作動待機状態に切り換えた状態でクランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行し、
次いで、前輪の他方のEWBおよび前記前輪の他方のEWBと対向する位置の後輪の他方のEMBに対する初期化も、前記のような過程と同様に遂行されることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。
【請求項5】
前記前輪および後輪同時タイプの初期化が遂行されると、
左/右前輪のEWBは、パッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のためにウェッジを押すフォワード移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ウェッジのフォワード移動後の復帰過程でパッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ウェッジを引くバックワード移動によってアクチュエーターの作動性を確認する後進制動ステップと;前記ウェッジのバックワード移動後にウェッジを中立位置に復帰させた後、クランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行し、
左/右後輪のEMBは、パーキング機構を解除する初期準備ステップと;前記パーキング機構解除後にパッドとホイールディスクの接触によるクランプ力の形成のために、ピストンを前進させるピストン前進移動ステップと;前記クランプ力の測定でアクチュエーターの作動性を確認する前進制動ステップと;前記ピストンの前進移動後の復帰過程でパッドの摩耗補正が行われるエアーギャップ調整ステップと;前記パッドの摩耗補正後に前記ピストンを作動待機状態に切り換えた状態で、クランプ力を形成させる初期化終了ステップと;で初期化を遂行することを特徴とする請求項2に記載のブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。
【請求項6】
前記パッド摩耗補正は、測定された前記クランプ力値が基準エアーギャップによるクランプ力値を満たさないときに具現されることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載のブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。
【請求項7】
前記初期化終了ステップの後には、ペダルによって制動を行う状態に切り換えることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載のブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。
【請求項8】
前記前輪および後輪分離タイプ、前記前輪および後輪Xタイプ、前記前輪および後輪同時タイプは、初期化時に直面した道路の傾斜条件により選択的に実行されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。
【請求項9】
前記前輪および後輪分離タイプ、前記前輪および後輪Xタイプ、前記前輪および後輪同時タイプは、初期化実行が外部の割り込み信号によって変わることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のブレーキ・バイ・ワイヤシステムの初期化方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−106729(P2012−106729A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250271(P2011−250271)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(507098483)ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド (10)
【Fターム(参考)】