説明

ブロックコポリマーの製造方法と、その接着剤組成物での使用

【課題】直鎖または星型のブロックコポリマーと、その製造方法と、その接着剤組成物、特に感圧接着剤としての使用。
【解決手段】本発明のコポリマーはニトロオキシドによって制御されたラジカル重合で製造する。本発明コポリマーはTgが0℃以下の少なくとも一種の軟質ブロックと、Tgが周囲温度以上の少なくとも一種の硬質ブロックとを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤配合物、特にホットメルト感圧接着剤配合物、より具体的にはブロックコポリマーをベースにした接着剤配合物に関するものである。
本発明は、ブロックコポリマーと、アルコキシアミンによる制御下でのラジカル重合によるその製造方法と、その接着剤用配合物での使用とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に「HMPSA」で表されるホットメルト感圧接着剤の配合物、例えば接着テープや接着ラベルの用途で使用される接着剤の配合物は、その使用時の特性(熱安定性、粘度レベル等)とその物理特性(接着性、凝集性、耐熱性等)とを妥協させたものである。HMPSA接着剤を用いた接着テープは50年以上も前から製造されている。
【0003】
HMPSA接着剤配合物は一般にポリマーと、粘着付与樹脂と、油とから成る。配合物全体(成分の種類と比率)は各用途の仕様に合わせて調節される。この配合物では粘着付与樹脂と油とを用いることで上記特性を同時に調節でき、配合物全体のコストを下げることができる。一般にポリマーが最も高価な化合物である。
【0004】
例えば下記文献に記載の従来のHMPSAは、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン)とSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)のブロックコポリマーをベースにしたものである。
【非特許文献1】ウルマン工業化学百科辞典、第5版(1995年)、A46巻、659〜660頁
【0005】
一般構造:A−B−Aを有するこれらのポリマーで、Aブロックは一般にガラス転移温度(Tg)が0℃以上、好ましくは60℃以上の熱可塑性であり、BブロックはTgが0℃以下、好ましくは−30℃以下のエラストマーの性質を有している。
【0006】
HMPSA配合物を成功させるキーパラメータの一つは粘着付与樹脂および/または油と、ブロックコポリマーとの間の相溶性を制御し、これらの添加物を混合可能にすることで各ブロックを選択的に改質できるようにすることである。現在市販されている製品の大部分はスチレンブロックまたはイソプレンまたはブタジエンブロックのいずれかを改質することを目的として開発されたものである。
【0007】
一般に、HMPSA配合物は15〜40%のポリマーを含み、残部は粘着付与樹脂と可塑剤とから成る。HMPSAに関する下記文献に記載されているように、SBSおよびSISには熱および紫外線(UV)照射に対して不安定であるという欠点がある。
【特許文献1】米国特許文献第5313041号明細書
【0008】
そのため、Bブロックがアルキルアクリレートから成る新規なABAブロックコポリマーが開発された。エラストマー相としてのこのタイプのモノマーの利点は二重結合がなく、熱安定性および耐紫外線性が良くなり、高い極性により接着効果が良くなる点にある。このタイプのコポリマーは例えば下記文献に開示されている。
【特許文献2】欧州特許第0,349,270 B1号公報
【0009】
このポリマーはイニファーター存在下のラジカル重合で製造される。この特許に挙げられている全ての例は最低75%の相Bを含む生成物を対象としていることに注目すべきである。
【0010】
スチレンと、アルキルアクリレートモノマー、特にブチルアクリレートモノマーとが類似の溶解パラメータを有するため、Aブロックが主としてポリスチレンをベースにし、Bブロックがポリ(ブチルアクリレート)をベースにしたA−B−Aブロックコポリマーは、配合するのが特に難しい。ブロック間の混和およびそれによるHMPSAの特性の損失を防ぐために、できるだけ良い相分離が得られるようにコポリマーの製造方法を完全に制御することは特に重要である。さらに、AブロックまたはBブロックを選択的に改質することを目的として配合に関与する添加物、例えば粘着付与樹脂および可塑剤を適切に選択することが特に重要である。添加物の選択を間違うとAおよびBブロックと不混和になるか、逆にBブロックおよび/またはAブロックと混和性が高くなる結果、相の分離が失われ、接着剤配合物の点で最終結果が不十分になる。
【0011】
下記文献には合成中に良好な相分離を得るのに十分な大きさの溶解度係数の差を有する、Aブロックがスチレンから成り、Bブロックがアクリレートから成るA−B−Aブロックコポリマーの合成方法が開示されている。
【特許文献3】日本国特許第2001288442号公報(日東電工)
【0012】
この特許で用いられるラジカル重合プロセスはATRP(原子移動ラジカル重合)型のプロセスである。この技術では重合制御剤として金属誘導体が用いられるため、このポリマーの製造プロセスでは反応媒体中に存在する痕跡量の金属を除去するために重合終了後に追加の精製段階を必要とする。この特許はHMPSAの典型的な接着性を得るためのポリマーの配合とは関連がないことに注目すべきである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本出願人は、上記の問題を全て解決するための研究を続け、以下で説明するような厳密に定義された構造と化学構造を有するブロックコポリマーと特定の粘着付与樹脂および油とをベースにした接着剤組成物が全体特性に優れ、好ましい解決策となるということを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の対象は、下記一般式のブロックコポリマーにある:
I−(B)n−(A)m
(ここで、
nは1以上の整数、
mはn以下の整数、
(B)はコア(I)と共有結合で直接結合したポリマーブロックであり、(A)は(B)ブロックと共有結合で直接結合したポリマーブロックである)
従って、nBブロックはその末端の一方を介してコアlと結合し、nBブロックからのmブロックはその他方の末端を介してAブロックに結合している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
Bブロックは、下記:
直鎖または分岐鎖のC1〜C12のアルキルアクリレートから成る群の中から選択される90〜100重量%の少なくとも一種のモノマー(B1)、
酸およびその誘導体、例えばアクリル酸、メタクリル酸およびその塩の中から選択される0〜10重量%の少なくとも一種のモノマー(B2)、
を含むモノマー(B0)の混合物の重合で得られ、
Aは下記:
メタクリルモノマー、スチレンモノマーおよびその誘導体から成る群の中から選択される95〜100重量%の少なくとも一種のモノマー(A1)、
酸およびその誘導体、例えばアクリル酸、メタクリル酸およびそのナトリウム塩またはカリウム塩の中から選択される0〜5重量%の少なくとも一種のモノマー(A2)、
を含むモノマー(A0)の混合物の重合で得られる。
コア(l)はn(1以上)個の炭素原子を有し、これらの炭素原子の原子価の一つを介してこれらの炭素原子にBブロックが結合している有機基である。
lは下記一般式la、lb、lcの一つである:
【化1】

【0016】
Ia、Ib、Icは以下で説明するそれに対応するアルコキシアミン(式II)の熱分解によって生じ、ここで、Arは置換芳香族基を表し、Zはモル質量が14以上の多官能性有機または無機ラジカルである。Zは式Iaではn個のアクリル型の官能基と、式Ibではn個のメタクリル型の官能基と、式Icではn個のスチリル型の官能基と組み合わされる。Zはポリアルコキシ、特にジアルコキシ基、例えば1,2−エタンジオキシ、1,3−プロパンジオキシ、1,4−ブタンジオキシ、1,6−ヘキサンジオキシ、または、1,3,5−トリス(2−エトキシ)シアヌル酸;ポリアミノアミン基、例えばポリエチレンアミンまたは1,3,5−トリス(2−エチルアミノ)シアヌル酸;ポリチオキシ基;またはホスホネートまたはポリホスホネート基にすることができるが、これらの例は本発明の範囲を限定するものではない。Zはさらに、無機基、例えばMn+-nのような有機金属錯体;酸素原子の第2の原子価は、Zと、アクリル、メタクリルおよびスチリル基との間に生じる結合に対応している。Mはマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛または錫原子にすることができる。
【0017】
本発明の好ましい実施例では、B0は92〜98重量%のモノマーB1と、2〜8重量%のモノマーB2とを含む。
2はアクリル酸であるのが好ましい。
別の実施例では、A0は95〜98重量%のモノマーA1と、2〜5重量%のモノマーA2とを含む。
2はメタクリル酸であるのが好ましい。
本発明の接着剤組成物のある種の特性、特に接着性を改良するために、さらに、このようなモノマーを含むブロックのTgを高めて、ブロックコポリマーの各種ブロック間の溶解度係数の差を大きくするためには、酸および/または酸の塩であるモノマーの存在が必須である。
【0018】
合わせたBブロックはコポリマーの全重量の50〜95重量%である。
Bブロックはエラストマーの性質を有する、すなわち、ガラス転移温度(Tg)が周囲温度以下、好ましくは−30℃以下である。さらに、Bブロックの重量平均分子量は2000〜300,000g/mol、好ましくは10,000〜200,000g/molであり、多分散度指数が1〜3である。
【0019】
Aブロックは熱可塑性の性質である、すなわち、Tgが周囲温度以上、好ましくは90℃以上である。
ブロックコポリマー(A)m−(B)n−lの重量平均分子量(Mw)は80,000〜300,000g/molである。
【0020】
本発明のコポリマーは後で説明する制御されたラジカル重合プロセスに従って調製することができる。これは周知なプロセスであるが、コポリマーがエラストマーの性質を有するため、調製サイクルの最後に、次の用途に適した形で回収することはまだ極めて難しく、不可能でさえある。この問題を解決するために、本出願人は、調製ラインに、「混練・乾燥機(malaxeur-secheur)ミキサー・ドライヤー」型式の装置を組み込むことによって、合成プロセスを最適化した。アニオン重合技術で周知なこの装置はある種の先入観、特に、サイクルの最後に揮発物の含有量が低いこと、さらに、本発明のブロックコポリマーの組成および構造の両方の理由から、「混練・乾燥機」を強いエラストマー性と高い粘度とを有する生成物の処理に使用してはならない、または、いかなる場合でも使用できないという先入観のために、本発明のプロセスのようなプロセスでの使用をいままで提案または示唆されたことはない。
【0021】
すなわち、調製プロセスは必要に応じてニトロオキシドと混合したアルコキシアミン型の開始剤によって、Bブロックに必要な一種または複数のモノマーの重合を開始することにある。材料の製造の成功には本発明の開始剤の選択が重要である。これは、これらの開始剤によってブロックコポリマーのアームの数およびその満足のいく配列決定を制御できるためである。この特徴は開始剤のアルコキシアミンの分解によって製造されるニトロオキシド制御剤の選択に依存する。従って、本発明で選択されるアルコキシアミン開始剤の一般式は下記の通り:
【0022】
【化2】

【0023】
ここで、Zは上記と同じ意味を有し、NO結合に対してα位の炭素原子は分子量が14g/mol以上の少なくとも一種の有機基RLを有する。α位の窒素または炭素の他の原子価は有機基、例えば直鎖または分岐鎖のアルキル基、例えば必要に応じて置換されたt−ブチルまたはイソプロピル、例えば1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、水素原子または芳香族環、例えば必要に応じて置換されたフェニル基を有する。
【0024】
ラジカルRLはホスホリル基および/または芳香族環を含むことができる14以上のモル質量を有する。
一般に、本発明のアルコキシアミンは欧州特許第1,178,955号に開示されているアルコキシアミンである。
【特許文献4】欧州特許第1,178,955号
【0025】
本発明の好ましいアルコキシアミンは下記式のアルコキシアミンである:
【化3】

【0026】
これらの分子IIは下記の一般式のニトロオキシドXと組み合わされる:
【化4】

【0027】
L、および、窒素原子および窒素に対してα位の炭素原子に結合した基は上記と同じ意味を有する。
1以上の整数であるnを選択することによって特に、Aの生成後に未反応のBブロックの存在が制限されるので、最終材料中の含有量が極めて高いブロックコポリマーを提供することができる。
Bの生成中に、Aの再開時にBの高反応性を維持できるように重合を良く制御するためには、RLの選択が特に重要となる。下記の2つのニトロオキシドX1およびX2を挙げるのが好ましい:
【0028】
【化5】

【0029】
X1は以降SG1と称する。
従って、製造プロセスは、第一に、Bブロックを式IIの開始剤、必要に応じてさらに追加量の化合物Xの存在下で60〜150℃、好ましくは80〜120℃の温度、1〜10bar、好ましくは1.5〜5barの圧力下で重合する。重合は溶剤の存在または非存在下あるいは分散媒体中で行うことができる。重合は変換率が90%になる前に停止する。合成プロセスに関連する設備に応じてBブロックの残留モノマーを蒸発させるか否かを選択する。次いで、Aブロック用の量のモノマーを添加する。Aブロックの重合はBブロックの重合と同様の条件下で行う。Aブロックの重合は目標とする変換率まで続ける。残留モノマーおよび/または残留溶剤を液化して生成物を、混練・乾燥機型式の回収装置で、60mbar以下の圧力、150℃以上の生成物温度、および、1〜15kg/時のミキサー出口流量で回収する。最適な温度、圧力および流量条件下での乾燥ポリマーの残留揮発物含有量は1000ppm以下である。
【0030】
上記本発明コポリマーは接着剤配合物、特に感圧接着剤配合物で有用である。
本発明の対象の一つは下記からなる接着剤組成物にある:
組成物の全重量の15〜50重量%を占める上記の少なくとも一種のブロックコポリマー、
組成物の全重量の35〜50重量%を占める少なくとも一種の粘着付与樹脂、
組成物の全重量の10〜30重量%を占める少なくとも一種の可塑剤。
【0031】
本発明接着剤組成物は上記の各化合物と必要に応じて加えられる添加物とを任意の手段、例えば溶解器具中で、150〜170℃の温度で単に混合、ブレンドして得ることができる。
【0032】
本発明で使用する油はトリメリテート型の油、例えばトリオクチルトリメリテートまたは主成分がナフテン系の油、例えばShell社のCatenex N956であるのが好ましい。パラフィン系の油(例えばエクソン・モービルからのPrimol 352)または液状プリブテン型(例えばNapvis 10)の油はある種の条件下でコポリマーと相溶性でなく、二成分ブレンドから滲出するので、これらの使用は勧められない。
【0033】
本発明で使用する粘着付与樹脂はロジンをベースにした樹脂(例えばForal AX樹脂)、ロジンエステルをベースにした樹脂(例えば、Krystallex F85のような純粋なモノマーの名称で知られた樹脂であるForal F85)、ポリテルペン樹脂(例えばDRTからのDercolyte A 115)、ヒドロキシル化ポリエステル樹脂(例えばDRTからのReagem 5110)、テルペンスチレン樹脂(例えばDRTからのDercolyte TS 105)、ペンタエリトリトールテルペン樹脂(例えばDertoline P2L)またはテルペンフェノールをベースにした樹脂(例えばDRTからのDertophene T105)である。
【0034】
本発明組成物は衛生用品、木材、結合剤、包装材料、テープ、ラベル等の分野およびマスチックの分野で感圧接着剤または非感圧接着剤として使用できる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
本発明方法で得られるコポリマーの各グレードの例は[表1]に示してある:
【0035】
【表1】

【実施例】
【0036】
実施例1〜8
1.OB9の製造方法
直鎖ブロックコポリマーBuA/Sの合成と回収
(熱可塑性ブロックの合成は塊条件下で行う)
500l容のジャケット(グリコール水溶液)付き反応器に118kgのブチルアクリレートを40℃で導入し、加熱する。エチルベンゼンを用いて調製したアルコキシアミンIIbの50%溶液463gと、エチルベンゼンを用いて調製したニトロオキシドSG1(式X1に対応する)の10%溶液125gとを80℃で導入する。50%のブチルアクリレートの変換度が達成されるまで4.5時間、温度を114℃に維持する。次いで、残留モノマーを75℃、200〜300mbarで除去する。非揮発化し、60℃に戻した後、反応器に100kgのスチレンを導入する。次いで、温度を110℃に調節し、25%のモノマーが重合するまで2時間制御する。所望の変換率が達成されたら抑制剤(OH−Tempo)の溶液を114℃で反応媒体に添加し、続いて反応器を60℃に冷却する。次いで、この溶液を270l容の貯蔵タンクに歯車ポンプを用いて移す。この貯蔵タンクから、溶液を60℃に加熱された移送ラインを介して歯車ポンプを用いて連続的に混練・乾燥機に供給する(低温でのポリマー溶液の粘度が高いことに起因する汚損の問題を避けるため)。混練・乾燥機を使用するのに最適な操作条件は出口流量が5〜10kg/時、10mbarの絶対圧力下での温度が180℃である。乾燥したポリマーをレースの形で回収し、冷浴で冷却した後、顆粒にする。
【0037】
2.1A26の製造方法
星型ブロックコポリマーBuA/Sの合成と回収
(熱可塑性ブロックの合成は塊条件下で行う)
500l容のジャケット(グリコール水溶液)付き反応器に153kgのブチルアクリレートを40℃で導入し、加熱する。エチルベンゼンを用いて調製したアルコキシアミンIIcの50%溶液902gと、エチルベンゼンを用いて調製したニトロオキシドSG1の10%溶液150gとを80℃で導入する。45%のブチルアクリレートの変換度が達成されるまで3.5時間、温度を114℃に維持する。次いで、残留モノマーを75℃、200〜300mbarで除去する。非揮発化し、温度を60℃に戻した後、120kgのスチレンを反応器に導入する。次いで、温度を110℃に調節し、25%のモノマーが重合するまで1時間制御する。所望の変換率が達成されたときに抑制剤(OH−Tempo)の溶液を114℃で反応媒体に添加し、反応器を60℃に冷却する。次いで、この溶液を270l容の貯蔵タンクに歯車ポンプを介して移す。乾燥した形(顆粒)のコポリマーの回収はOB9の実施例と同じ調製方法で行う。
【0038】
3、4.1A01および1A06の製造方法
直鎖ブロックコポリマーBuA/Sの合成と回収
(熱可塑性ブロックの合成は塊条件下で行う)
500l容のジャケット(グリコール水溶液)付き反応器に149kgのブチルアクリレートを40℃で導入し、加熱する。エチルベンゼンを用いて調製したアルコキシアミンIIbの50%溶液760gと、エチルベンゼンを用いて調製したニトロオキシドSG1の10%溶液206gとを80℃で導入する。50%のブチルアクリレートの変換度が達成されるまで4.5時間、温度を114℃に維持する。次いで、残留モノマーを75℃、200〜300mbarで除去する。非揮発化し、60℃に戻した後、120kgのスチレンを反応器に導入する。次いで、温度を調節して110℃にし、25%のモノマーが重合するまで2時間制御する。所望の変換率が達成されたときに抑制剤(OH−Tempo)の溶液を114℃で反応媒体に添加し、反応器を60℃に冷却する。次いで、この溶液を270l容の貯蔵タンクに歯車ポンプを介して移す。乾燥した形(顆粒)のコポリマーの回収はOB9の実施例と同じ調製方法で行う。
【0039】
5.2A13の製造方法
直鎖ブロックコポリマーBuA/S−AAの合成と回収
(熱可塑性ブロックの合成は塊条件下で行う)
500l容のジャケット(グリコール水溶液)付き反応器に150kgのブチルアクリレートを40℃で導入し、加熱する。エチルベンゼンを用いて調製したアルコキシアミンIIbの50%溶液766gと、エチルベンゼンを用いて調製したニトロオキシドSG1の10%溶液206gとを80℃で導入する。50%のブチルアクリレートの変換度が達成されるまで4.5時間、温度を114℃に維持する。次いで、残留モノマーを75℃、200〜300mbarで除去する。非揮発化し、60℃に戻した後、125kgのスチレンと、3kgのアクリル酸とを反応器に導入する。次いで、温度を調節して110℃にし、25%のモノマーが重合するまで1.5時間制御する。所望の変換率が達成されたときに抑制剤(OH−Tempo)の溶液を114℃で反応媒体に添加し、反応器を60℃に冷却する。次いで、この溶液を270l容の貯蔵タンクに歯車ポンプを介して移す。乾燥した形(顆粒)のコポリマーの回収はOB9の実施例と同じ調製方法で行う。
【0040】
6.2A25の製造方法
直鎖ブロックコポリマーBuA/S−MAAの合成と回収
(熱可塑性ブロックの合成は溶媒条件下で行う)
500l容のジャケット(グリコール水溶液)付き反応器に189kgのブチルアクリレートを40℃で導入し、加熱する。エチルベンゼンを用いて調製したアルコキシアミンIIbの50%溶液870gと、エチルベンゼンを用いて調製したニトロオキシドSG1の10%溶液208gとを80℃で導入する。45%のブチルアクリレートの変換度が達成されるまで4.5時間、温度を114℃に維持する。次いで、残留モノマーを75℃、200〜300mbarで除去する。非揮発化し、60℃に戻した後、47kgのスチレンと、5kgのメタクリル酸と、94kgのエチルベンゼンとを反応器に導入する。次いで、温度を調節して120℃にし、50%のモノマーが重合するまで2.0時間制御する。所望の変換率が達成されたときに抑制剤(OH−Tempo)の溶液を114℃で反応媒体に添加し、反応器を60℃に冷却する。次いで、この溶液を270l容の貯蔵タンクに歯車ポンプを介して移す。乾燥した形(レース)のコポリマーの回収はOB9の実施例と同じ調製方法で行う。
【0041】
7、8.2A08および2A09の製造方法
コポリマーBuA−AA/Sの合成と回収
(熱可塑性ブロックの合成は塊条件下で行う)
500l容のジャケット(グリコール水溶液)付き反応器に147kgのブチルアクリレートと、3kgのアクリル酸とを40℃で導入し、加熱する。エチルベンゼンを用いて調製したアルコキシアミンIIbの50%溶液766gと、エチルベンゼンを用いて調製したニトロオキシドSG1の10%溶液206gとを80℃で導入する。50%のブチルアクリレートの変換度が達成されるまで4.5時間、温度を114℃に維持する。次いで、残留モノマーを75℃、200〜300mbarで除去する。非揮発化し、温度を60℃に戻した後、128kgのスチレンを反応器に導入する。次いで、温度を調節して110℃にし、25%のモノマーが重合するまで2時間制御する。所望の変換率が達成されたときに抑制剤(OH−Tempo)の溶液を114℃で反応媒体に添加し、反応器を60℃に冷却する。次いで、この溶液を270l容の貯蔵タンクに歯車ポンプを介して移す。乾燥した形(顆粒)のコポリマーの回収はOB9の実施例と同じ調製方法で行う。
【0042】
II.試験方法
ポリマー/(樹脂または油)相溶性
油または樹脂とポリマーとの間の相溶性を評価するために、特徴決定すべき樹脂(または油)と参照コポリマーS−BuA−S(OB9)との二成分ブレンドを150℃で溶融法によって調製する。
周囲温度で固体の樹脂では、ブレンドは35重量%のコポリマーを含む。
周囲温度で液体の樹脂では、ブレンドは69重量%のコポリマーを含む。
油では、ブレンドは85重量%のコポリマーを含む。
【0043】
続いて、1Hzの応力周波数で温度の関数として粘弾性特性(G’、G’’、tanδ)を測定してこのブレンドを特徴付けた。
ブレンドのBuAおよびスチレン相のガラス転移温度(Tg)を求めた。
油または樹脂とポリマーとが完全または部分的に相溶性でない場合には、化合物のガラス転移温度が観察できる。
油または樹脂とポリマーとが相溶性である場合には、BuA相およびスチレン相のガラス転移温度は純粋なBuAおよびスチレン相のガラス転移温度に対してズレる。すなわち、Tgは分子運動が観察される温度に対応し、この温度は化合物の組成に依存する。
各ブロック中の樹脂の比率は下記関係式で推定できる。
【0044】
【数1】

【0045】
(ここで、
resは二成分ブレンド中の樹脂(または油)の全重量分率、
PSは二成分ブレンド中のポリスチレンブロックの重量分率(すなわち、85%×選択したポリマー中のポリスチレンブロックの重量分率−35%)、
BuAは二成分ブレンド中のポリ(ブチルアクリレート)ブロックの重量分率(すなわち、85%×選択したポリマー中のポリ(ブチルアクリレート)ブロックの重量分率−65%)、
res softは低いTg(20℃以下)の相に混和される樹脂の重量分率、
【0046】
res hardは高いTg(20℃以上)の相に混和される樹脂の重量分率、
Tgresは1Hzの応力周波数で測定した樹脂のガラス転移温度、
Tgpsは純粋なモデルコポリマーに対して1Hzの応力周波数で測定したポリスチレンブロックのガラス転移温度、
TgBuAは純粋なモデルコポリマーに対して1Hzの応力周波数で測定したポリ(ブチルアクリレート)ブロックのガラス転移温度、
Tghardは二成分ブレンドに対して1Hzの応力周波数で測定した高いTgの相(20℃以上)のガラス転移温度、
Tgsoftは二成分ブレンドに対して1Hzの応力周波数で測定した低いTgの相(20℃以下)のガラス転移温度)
【0047】
SAFT/PAFT
SAFT試験(またはPAFT試験)は500g(または100g)の静的な力に耐えるホットメルト接着剤の能力を測定するもので、温度を0.4℃/分で安定して上昇させながら剪断(または剥離)させる。
SAFTは、平らなステンレス鋼板を被覆した25×25mm2の面積のHMPSAの垂直平行方向のずれが観察される温度で定義される。HMPSAは140〜180℃でPET(ポリエチレンテレフタレート)テープ上を25×400mm2の面積で被覆する。厚さは一定であるので単位面積当たりの重量は22〜32g/m2である。試験テープは試験前に23±2℃および50±5%の相対湿度に環境制御された室で少なくとも4時間コンディショニングしなければならない。規格の2kgのローラを用いて粘着テープを貼り付ける。SAFTの結果は℃で示す。破断のタイプも記載しなければならない。
【0048】
接着破断:HMPSAが2つの基材に接着しない。
凝集破断:接着部中に破断が観察される。この場合、引っ張った時に2つの基材は接着部の一方に完全に固着している。
混合破損:破損は不確定であり、上記の両方の型の破損を同じ試験片上で観察される。
【0049】
クリープ抵抗
クリープ抵抗はFTM8試験によって決定される(上述のFINATマニュアル)。この試験ではHMPSAが所定の温度(実施例では周囲温度)で1kgfの静的な力に耐える能力を測定する。
静的剪断に対する抵抗は平らなステンレス鋼板のHMPSAで被覆された25×25mm2の面積が垂直方向に平行にズレるのに要する時間で定義される。
HMPSAは140〜180℃でPETテープ上を25×400mm2の面積で被覆する。厚さは一定であるので、単位面積当たりの重量は22〜32g/m2である。試験テープは試験前に、23±2℃および50±5%の相対湿度に環境制御された室で少なくとも4時間コンディショニングしなければならない。通常の2kgのローラを用いて粘着テープを貼り付ける。
クリープ試験の結果は分で示す。破損の型も記載しなければならない。
【0050】
180°剥離
鋼に対する接着性をFTM1試験(上述のFINATマニュアル)によって決定する。この試験では接着強さを定量化する。後者はHMPSAで被覆したPETテープをステンレス鋼板から剥がすのに必要な力で定義される。
HMPSAは140〜180℃でPETテープ上を5×400mm2の面積で被覆する。厚さは一定であるので、単位面積当たりの重量は22〜32g/m2である。試験テープは試験前に23±2℃および50±5%の相対湿度に環境制御された室で少なくとも4時間コンディショニングしなければならない。通常の2kgのローラを用いて粘着テープを貼り付ける。
【0051】
貼り付けの20分後と貼り付けの24時間後に接着力を測定する。試験は23±2℃および50±5%の相対湿度に環境制御された室で180°の剥離角、300mm/分の速度で引張試験装置を用いて行う。
剥離試験の結果はN/25mmで示す。ループ粘着性試験のように、破損の型も記載しなければならない。
【0052】
コポリマーの合成条件はポリスチレンブロックと中心のポリ(ブチルアクリレート)ブロックとを分ける上で極めて重要であり、この材料の構造化は良好な性能とHMPSAを製造するために制御された方法でコポリマーを形成できるようにするための基本の一つである。
【0053】
[図1]1はタンジェントデルタ(粘弾性で測定した弾性係数に対する粘性係数の比)の温度変化を示している。各ブロックのガラス転移温度はtanδピークの最大値に対応する。合成条件を本発明方法で最適化した化合物は合成条件を最適化していない同じ種類の化合物よりもはるかに良い相分離を示すということが容易にわかる。合成条件の最適化されていることは2つのブロックのガラス転移温度の差がより大きいことと、これらの転移の間の温度のtanデルタのレベルがより低いことで現わされる。
【0054】
異なる型の油で二成分ブレンドを作ることでHMPSAが形成されるコポリマーを製造するにはトリメリテート型の油または主成分がナフテン系の油を用いることが好ましい。
異なる型の油で二成分ブレンドを作ることでHMPSAが形成されるコポリマーを製造するにはロジンまたはロジンエステルをベースにした樹脂、樹脂のポリテルペン、ヒドロキシル化ポリエステル、テルペンスチレン、ペンタエリトリトールエステル、またはテルペンフェノール樹脂を用いるのが好ましい。
【0055】
[図2]は純粋なモデルコポリマーと、このコポリマーの配合に用いた樹脂(この場合はReagem 5110)と、このコポリマーの配合に適さない樹脂(この場合はAdtac LV)のDMA測定値を示すグラフである。
【0056】
この測定結果から、当業者にはAdtac LVはコポリマーとの混和性が低く(ピークの出現が約−11℃)、この樹脂の混和可能な部分はブチルアクリレート部分(温度による変位が小さい)よりもスチレンブロックの方により相溶性が高い(高温Tgでの変位が大きい)ということは理解できよう。逆に、樹脂Reagem5110はコポリマーと完全に混和し(第3のピークが出現しない)、ポリスチレンブロック(高温Tgでの変位が小さい)よりもブチルアクリレート部分(底いTgでの変位が大きい)とよく混和する。
この成分を選択することによってHMPSA接着剤を配合できる。
【0057】
実施例9
[表2]に示す特性を有するコポリマーからHMPSA配合物を調製した。
コポリマー1A26は星形中心にアクリレートブロックを有する特徴のあるポリマーである。
3つのコポリマーのDMAは[図3]に示してある。
Foral AX樹脂とTOTM油とでブレンドを作った。最初の数字は配合物中のポリマーの比率を示し、括弧内の数字は残部中の樹脂および油の比率を示している。ブレンドはタービン型の機械的攪拌で約180℃で調製した。
生成物の接着試験の結果は[表3]に示してある。
この型の配合物によって高粘着付与HMPSAを得ることができる。
【0058】
実施例10
コポリマー樹脂Foral AXの代わりに、これらのコポリマーの配合に適さない樹脂Norsolene W90を用いて[表2]の上記のポリマーからブレンドを調製した。
接着試験の結果は[表4]に示してある。これらのブレンドの特性は明らかに不適であり、これらのブレンドは満足のいくHMPSAとてみなすことはできない。
【0059】
実施例11
樹脂Foral AXの代わりにDercolyte A115を用いた配合物を作った。接着試験の結果は[表5]に示してある。
この型の配合物ではループ粘着性を犠牲にしてより高い剥離強度とより高いSAFTとを有する接着剤が得られる。これらの配合物は極めて良好な瞬間剥離を有するというも利点がある。
【0060】
実施例12
アクリル酸またはメタクリル酸のいずれかをスチレンと共重合することによってコポリマーのスチレンブロックが官能化された配合物を調製した。これらのコポリマーに関するデータは[表6]に示してある。
これらのポリマーは油、TOTMまたはCatenex N956および樹脂、すなわちForal AXを用いて配合した。
接着試験の結果は[表7]に示してある。この型の配合物は高い剥離強度を維持したまま、高いループ粘着性を有する組成物になる。
【0061】
実施例13
[表8]のコポリマーでは、各コポリマーの配合に適した可塑剤、例えばTOTMまたはCatenex N956、または、これらの組成物の配合には適さない可塑剤、例えば油Primol352を用いて得られたHMPSA配合物を比較した。
これらの結果から、本発明コポリマーを用いると極めて良好なHMPSAが得られるが、配合物の成分を綿密に選択するのが好ましいということがわかる。
【0062】
【表2】

【0063】
【表3】

【0064】
【表4】

【0065】
【表5】

【0066】
【表6】

【0067】
【表7】

【0068】
【表8】

【0069】
【表9】

【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】相分離が明確なコポリマー(□)と相分離が明確でないコポリマー(△)との間のDMAによる1Hzでのtanδの測定値。
【図2】×(青)純粋モデルSBuAS、☆(黒)SBuAS+Reagem5110、○(赤)Adtac LVのtanδの測定値。
【図3】実施例1のコポリマーのDMAを示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式のブロックコポリマー:
I−(B)n−(A)m
〔ここで、
nは1以上の整数、
mはn以下の整数、
(B)はコア(I)と共有結合で直接結合したポリマーブロックで、下記(1)と(2)を含むモノマー混合物(B0)の重合で得られ:
(1)直鎖または分岐鎖のC1〜C12アルキルアクリレートから成る群の中から選択される少なくとも一種のモノマー(B1)の90〜100重量%、
(2)酸およびその誘導体、例えばアクリル酸、メタクリル酸およびその塩の中から選択される少なくとも一種のモノマー(B2)の0〜10重量%、
(A)は(B)ブロックと共有結合で直接結合したポリマーブロックで、下記(3)と(4)を含むモノマー混合物(A0)の重合で得られ:
(3)メタクリルモノマー、スチレンモノマーおよびその誘導体から成る群の中から選択される少なくとも一種のモノマー(A1)の95〜100重量%、
(4)酸およびその誘導体、例えばアクリル酸、メタクリル酸およびそのナトリウム塩またはカリウム塩の中から選択される少なくとも一種のモノマー(A2)の0〜5重量%、
コア(I)は下記式の一つで表される有機基である:
【化1】

(ここで、Arは置換された芳香族基を表し、Zはモル質量が14以上である有機または無機の多官能性のラジカルである)〕
【請求項2】
上記有機の多官能性ラジカルが1,2−エタンジオキシ、1,3−プロパンジオキシ、1,4−ブタンジオキシ、1,6−ヘキサンジオキシ、1,3,5−トリス(2−エトキシ)シアヌル酸、ポリアミノアミン、例えばポリエチレンアミン、1,3,5−トリス(2−エチルアミノ)シアヌル酸、ポリチオキシ、ホスホネートまたはポリホスホネートの中から選択される請求項1に記載のコポリマー。
【請求項3】
上記無機の多官能性ラジカルが式:Mn+-nの錯体(ここで、Mはマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛または錫原子である)の中から選択される請求項1に記載のコポリマー。
【請求項4】
0が92〜98重量%のモノマーB1と2〜8重量%のモノマーB2とを含む請求項1に記載のコポリマー。
【請求項5】
2が好ましくはアクリル酸である請求項1〜4のいずれか一項に記載のコポリマー。
【請求項6】
0が95〜98重量%のモノマーA1と2〜5重量%のモノマーA2とを含む請求項1〜5のいずれか一項に記載のコポリマー。
【請求項7】
2が好ましくはメタクリル酸である請求項1〜6のいずれか一項に記載のコポリマー。
【請求項8】
Bブロックがコポリマーの全重量の50〜95重量%である請求項1〜7のいずれか一項に記載のコポリマー。
【請求項9】
BブロックのTgが0℃以下、好ましくは−30℃以下である請求項1〜8のいずれか一項に記載のコポリマー。
【請求項10】
Bブロックの重量平均分子量が2000〜300,000g/mol、好ましくは10,000〜200,000g/molであり、多分散度指数が1〜3である請求項1〜9のいずれか一項に記載のコポリマー。
【請求項11】
AブロックのTgが室温以上、好ましくは90℃以上である請求項1に記載のコポリマー。
【請求項12】
アルコキシアミンと重合制御剤との存在下で60〜150℃の温度で混合物B0を変換度90%まで重合し、未反応モノマーB0の一部または全てを除去し、混合物A0を添加し、重合し、全ての未反応モノマーを除去し、生成したコポリマーを回収する、制御されたラジカル重合による請求項1〜11のいずれか一項に記載のコポリマーの製造方法において、
生成したコポリマーを混練・乾燥機(malaxeur-secheur)を介して、60mbar以下の圧力、150℃以上の温度および1〜15kg/hのミキサー出口流量で回収することを特徴とする方法。
【請求項13】
アルコキシアミンを下記式の一つで表される化合物の中から選択される請求項12に記載の方法:
【化2】

(ここで、Zはモル質量が14以上の有機または無機の多官能性ラジカル)
【請求項14】
上記有機の多官能性ラジカルが1,2−エタンジオキシ、1,3−プロパンジオキシ、1,4−ブタンジオキシ、1,6−ヘキサンジオキシ、1,3,5−トリス(2−エトキシ)シアヌル酸、ポリアミノアミン、例えばポリエチレンアミン、1,3,5−トリス(2−エチルアミノ)シアヌル酸、ポリチオキシ、ホスホネートまたはポリホスホネートの中から選択される請求項13に記載の方法。
【請求項15】
上記無機の多官能性ラジカルが式:Mn+-nの錯体(ここで、Mはマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛または錫原子である)の中から選択される請求項13に記載の方法。
【請求項16】
重合制御剤が下記式の一つで表される化合物の中から選択される請求項12〜15のいずれか一項に記載の方法:
【化3】

【請求項17】
下記(1)〜(3)を含む接着剤:
(1)組成物の全重量の15〜50重量%を占める請求項1〜11のいずれか一項に記載の少なくとも一種のブロックコポリマー、
(2)組成物の全重量の35〜50重量%を占める少なくとも一種の粘着付与樹脂、
(3)組成物の全重量の10〜30重量%を占める少なくとも一種の可塑剤。
【請求項18】
上記可塑剤がトリメリテート型の油、例えばトリオクチルトリメリテートまたは主成分がナフテン系の油、例えばShell社のCatenex N956の中から選択される請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
粘着付与樹脂がロジン、ロジンエステル、ポリテルペン、ヒドロキシル化ポリエステル、テルペンスチレン、ペンタエリトリトールテルペンまたはテルペンフェノールをベースにした樹脂から成る群の中から選択される請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
請求項17〜19のいずれか一項に記載の組成物の接着テープまたは接着ラベルの製造での使用。
【請求項21】
請求項17〜19のいずれか一項に記載の接着剤組成物を含む接着テープおよび接着ラベル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−516326(P2007−516326A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543582(P2006−543582)
【出願日】平成16年12月8日(2004.12.8)
【国際出願番号】PCT/FR2004/003153
【国際公開番号】WO2005/066232
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(591004685)アルケマ フランス (112)
【Fターム(参考)】